説明

潜熱回収型給湯機

【課題】低外気温時に、水滞留箇所の凍結を防止しつつ凍結防止用ヒータを不要にできる潜熱回収型給湯機を提供するものである。
【解決手段】給水管15と、燃焼ガスから顕熱を回収し一次受熱管6を流通する水を加熱する一次熱交換器7と、燃焼ガスから潜熱を回収し二次受熱管8を流通する水を加熱する二次熱交換器9と、給湯管16と、給水管15と一次受熱管6と二次受熱管8と給湯管16とで構成される給湯回路18と、二次熱交換器9で発生したドレンを排水するドレン排水経路11途中に設けられた中和器13とを備えたもので、中和器13または中和器13よりも上流側のドレン排水経路11と給湯回路18とを接続する連通路24と、連通路24を開閉する開閉手段25と、凍結防止温度を検出する温度検出手段22とを設け、給湯回路18での水加熱停止状態で、温度検出手段22が凍結防止温度を検出した場合は、開閉手段25を開いて通水させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、潜熱回収型給湯機の凍結防止に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の給湯機では、熱交換効率を向上させるために、バーナの燃焼により発生する燃焼ガスから顕熱を回収する一次熱交換器と、一次熱交換器通過後の燃焼ガスから潜熱を回収する二次熱交換器と、この二次熱交換器で発生するドレンを中和する中和器とを有する潜熱回収型給湯機が普及してきており、このような給湯機において、中和器内のドレンの凍結を防止するために中和器に凍結防止用ヒータを添設して(例えば、特許文献1参照。)、低温環境の使用下において凍結防止ヒータを用いて凍結防止を図るものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−26291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この潜熱回収型給湯機では、外気温度が低い時に中和器内の凍結防止は図れるが、凍結防止用ヒータを添設した分、電力消費が大きくなると共に、コストが高くなるという問題点を有するものであった。
【0005】
そこで、本発明は、外気温度が低い時に、中和器内のドレンの凍結を防止しつつ、凍結防止用ヒータを不要として電力消費やコストを削減できる潜熱回収型給湯機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決するために、特に請求項1ではその構成を、給水管と、燃料を燃焼させるバーナの燃焼により発生した燃焼ガスから顕熱を回収し一次受熱管を流通する水を加熱する一次熱交換器と、該一次熱交換器を通過した後の前記燃焼ガスから潜熱を回収し二次受熱管を流通する水を加熱する二次熱交換器と、給湯管と、前記給水管と前記一次受熱管と前記二次受熱管と前記給湯管とで構成される給湯回路と、該給湯回路での水の加熱に伴い前記二次熱交換器で発生したドレンを排水するドレン排水経路と、該ドレン排水経路途中に設けられ前記ドレンを中和する中和器とを備えた潜熱回収型給湯機において、前記中和器または前記中和器よりも上流側の前記ドレン排水経路と前記給湯回路とを接続する連通路と、該連通路を開閉する開閉手段と、凍結防止温度を検出する温度検出手段を設け、前記給湯回路での水の加熱が停止されている状態で、前記温度検出手段が前記凍結防止温度を検出した場合は、前記開閉手段を開いて通水させるものとした。
【0007】
また、請求項2では、給水管と、燃料を燃焼させるバーナの燃焼により発生した燃焼ガスから顕熱を回収し一次受熱管を流通する水を加熱する一次熱交換器と、該一次熱交換器を通過した後の前記燃焼ガスから潜熱を回収し二次受熱管を流通する水を加熱する二次熱交換器と、給湯管と、前記給水管と前記一次受熱管と前記二次受熱管と前記給湯管とで構成される給湯回路と、該給湯回路での水の加熱に伴い前記二次熱交換器で発生したドレンを排水するドレン排水経路と、該ドレン排水経路途中に設けられ前記ドレンを中和する中和器とを備えた潜熱回収型給湯機において、前記中和器または前記中和器よりも上流側の前記ドレン排水経路と前記給湯管とを接続する連通路と、該連通路を開閉する開閉手段と、凍結防止温度を検出する温度検出手段を設け、前記給湯回路での水の加熱が停止されている状態で、前記温度検出手段が前記凍結防止温度を検出した場合は、前記開閉手段を開いて通水させるものとした。
【0008】
また、請求項3では、前記連通路の通水量を、前記バーナの燃焼が開始される最低作動流量より小さく設定するものとした。
【0009】
また、請求項4では、前記開閉手段を開いている時に、前記給湯回路による水の加熱が開始された場合は、前記開閉手段を閉じるものとした。
【発明の効果】
【0010】
この発明の請求項1によれば、給湯回路での水の加熱が停止されている状態で、温度検出手段が凍結防止温度を検出した場合は、中和器または中和器よりも上流側のドレン排水経路と給湯回路を接続した連通路を開閉する開閉手段を開いて通水させるようにしたことで、少なくとも中和器に通水させて中和器内の凍結を防止することができ、中和器の凍結防止用ヒータが不要となり、部品の簡素化が図れ、電力消費およびコストを削減することができるものである。
【0011】
また、請求項2によれば、給湯回路での水の加熱が停止されている状態で、温度検出手段が凍結防止温度を検出した場合は、中和器または中和器よりも上流側のドレン排水経路と給湯管を接続した連通路を開閉する開閉手段を開いて、通水させるようにしたことで、給湯回路を構成する給水管、一次受熱管、二次受熱管、給湯管に通水させると共に中和器に通水させて水が滞留する箇所の凍結を防止することができ、給湯回路全体と中和器の凍結防止用ヒータが不要となり、部品の簡素化が図れ、電力消費およびコストを削減することができるものである。
【0012】
また、請求項3によれば、連通路の通水量を、バーナの燃焼が開始される最低作動流量より小さく設定したことで、開閉手段が開いて通水している状態であってもバーナを燃焼させることなく、凍結防止のために必要な量を通水させて、給湯回路や中和器の凍結を防止することができ、無駄なエネルギーを消費することがないものである。
【0013】
また、請求項4によれば、開閉手段を開いている時に、給湯回路による水の加熱が開始された場合は、給湯回路に水が流通すると共に、二次熱交換器ではドレンが発生して温かいドレンが中和器に流入し、凍結防止の必要がなくなるので、開閉手段を閉じるようにしたことで、凍結防止に係る通水を停止させて、水の無駄な排出を防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の一実施形態の潜熱回収型給湯機を示す概略構成図。
【図2】同一実施形態の潜熱回収型給湯機の凍結防止動作を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、この発明の一実施形態の給湯機を図1に基づき説明する。
1は本実施形態の潜熱回収型の給湯機、2は灯油等を燃料とし、燃料を燃焼させて下向きに火炎を発生させるバーナ、3はバーナ2に燃焼用の空気を供給する送風機、4はバーナ2の下方に備えられた燃焼室である。
【0016】
5は燃焼室4内に収容された熱交換器で、この熱交換器5は、バーナ2の燃焼により発生した燃焼ガスから顕熱を回収し一次受熱管6を流通する水を加熱するフィンチューブ式の一次熱交換器7と、一次熱交換器7を通過した後の燃焼ガスから潜熱を回収し二次受熱管8を流通する水を加熱する二次熱交換器9から構成されているものである。また、10は燃焼室4と連通する排気部で、排気部10は内部に吸音材(図示せず)を有し、燃焼ガスの騒音を低減させ、燃焼室4を通過してきた燃焼ガスを給湯機1外に排気する部分である。
【0017】
11は二次熱交換器9で発生したドレンを排水するためのドレン排水経路で、このドレン排水経路11は、二次熱交換器9で発生したドレンが流入するドレン流入管12と、内部に炭酸カルシウムからなる中和剤を充填し、ドレン流入管12から流入される強酸性のドレンを貯留して中和する中和器13と、中和器13内で中和されたドレンを給湯機1外に排水するドレン流出管14とから構成されているものであり、給湯機1外に排水されたドレンは下水道といった一般排水通路へ排出されるものである。
【0018】
15は給水源から供給される水を熱交換器5に流通させる給水管、16は熱交換器5で加熱された湯を流通させる給湯管、17は給水管15から分岐した給水バイパス管であり、一次受熱管6と二次受熱管8と給水管15と給湯管16と給水バイパス管17とで水が流通する給湯回路18を構成するものである。
【0019】
19は給湯管16と給水バイパス管17との接続部に設けられ、給湯管16からの湯と給水バイパス管17からの水とを混合し、その混合比を可変できる混合弁、20は給水管15に設けられ給水温度を検出する温度検出手段としての給水温度センサ、21は給水管15に設けられ流量を検出する流量検出手段としての流量センサ、22は給湯管16に設けられ熱交換器5で加熱された湯の温度を検出する温度検出手段としての熱交出口温度センサ、23は給湯管16に設けられ混合弁19で混合された湯の温度を検出する温度検出手段としての給湯温度センサである。
【0020】
24は給湯管16から分岐してドレン流入管12と接続し、給湯管16と中和器13より上流側のドレン排水経路11としてのドレン流入管12とを連通する連通路で、連通路24には、連通路24を開閉し通常閉状態である開閉手段としての開閉弁25が設けられているものである。なお、連通路24の通水量は、連通路24の配管径の調整等によりバーナ2の燃焼が開始される最低作動流量より小さくなるように設定されているものである。
【0021】
26は給湯機1内に内蔵され、マイクロコンピュータを主体としてこの給湯機1の給水温度センサ20や流量センサ21等の各センサの信号を受け、バーナ2や送風機3等の各アクチュエータの駆動を制御する制御手段である。
【0022】
次に、この一実施形態の給湯機1の動作について説明する。
今、適宜箇所に設置された給湯栓(図示せず)が開栓されて給湯が開始されると、この水の流れを流量センサ21が検出し、流量センサ21がバーナ2の燃焼を開始させる最低作動流量以上の流量を検出すると、制御手段26は燃焼要求ありと判断し、バーナ2の燃焼を開始させる。
【0023】
この燃焼により発生した燃焼ガスは、一次熱交換器7を流通し、一次熱交換器7を通過した後、二次熱交換器9を流通し、二次熱交換器9を通過した後、排気部10から給湯機1外へ排出されるものである。また、給水源から供給された水は、給水管15から二次受熱管8に導入され、二次受熱管8から一次受熱管6へ順に流通して、ここで燃焼ガスとの熱交換により加熱され、そして、一次受熱管6から給湯管16へ導かれ、混合弁19の開度調整によって給湯設定温度に温調された湯が最終的に前記給湯栓から給湯されるものである。
【0024】
この時、二次熱交換器9において、二次受熱管8を流通する水と燃焼ガスが熱交換され、燃焼ガスが露点以下に冷やされることで発生したドレンは、ドレン流入管12を介して中和器13に貯留され、中和器13内に充填された中和剤により中和された後、ドレン流出管14を介して給湯機1外へ排出されるものである。
【0025】
次に、低温環境下での給湯機1の状況について説明すると、冬季等で外気温度が氷点下以下と低く、バーナ2の燃焼による給湯回路18での水の加熱が長時間停止されていた場合、給湯機1内の温度は給湯機1外の外気温度に近似し、前記給湯回路18での水の加熱が停止されている状態であると、給湯回路18では水の流通がなく、給水管15、二次受熱管8、一次受熱管6、給湯管16内に滞留している水、および中和器13内に滞留しているドレンは凍結する可能性がある。
【0026】
ここで、上記のような場合に実行される凍結防止動作について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
前記制御手段26は、流量センサ21の検出する流量に基づき、流量センサ21の検出流量が最低作動流量未満か否か、すなわち給湯回路18での水の加熱が停止している状態か否かを判断し(ステップS1)、給湯回路18での水の加熱が停止している状態であると判断すると、熱交出口温度センサ22の検出する温度が、凍結の恐れがある予め設定された凍結防止温度以下、例えば1℃以下か否かを判断し(ステップS2)、熱交出口温度センサ22の検出する温度が凍結防止温度より高いと判断すると、前記ステップS1の処理に戻り、前記ステップS2で熱交出口温度センサ22の検出する温度が凍結防止温度以下であると判断すると、常閉の開閉弁25を開いて凍結防止運転を開始するものである(ステップS3)。この時、混合弁19の開度が水側全開であった場合は、熱交換器5側に水が流れるように混合弁19の開度を水側全開以外の開度、例えば水側半開、且つ湯側半開の状態に制御するものとする。
【0027】
前記ステップS3で開閉弁25が開かれ、凍結防止運転が開始されると、給水圧によって水は給水管15、二次受熱管8、一次受熱管6、給湯管16を通水し、給湯管16から連通路24を介してドレン排水経路11であるドレン流入管12、中和器13、ドレン流出管14を通水し、給湯機1外に排出されるものである。なお、連通路24の通水量は最低作動流量より小さく、凍結防止のために最低限必要な通水量に設定されているので、開閉弁25が開かれても給湯回路18に最低作動流量以上の通水は行われず、バーナ2による燃焼が開始されることがないものである。
【0028】
前記ステップS3で前記開閉弁25が開かれた後、制御手段26は、流量センサ21の検出する流量に基づき、流量センサ21の検出流量が最低作動流量以上か否か、すなわちバーナ2の燃焼による給湯回路18での水の加熱が開始されたか否かを判断し(ステップS4)、給湯回路18での水の加熱が開始されたと判断すると、開閉弁25を閉じて(ステップS5)、凍結防止運転に係る通水を停止させ、前記ステップS1の処理に戻るものである。
【0029】
一方、前記制御手段26が前記ステップS4で、給湯回路18での水の加熱が開始されていないと判断すると、熱交出口温度センサ22の検出する温度が、凍結の恐れがない予め設定された解除温度以上、例えば4℃以上か否かを判断し(ステップS6)、熱交出口温度センサ22の検出する温度が解除温度以上であると判断すると、開閉弁25を閉じて(ステップS5)、凍結防止運転に係る通水を停止させ、前記ステップS1の処理に戻り、前記ステップS6で熱交出口温度センサ22の検出する温度が解除温度未満であると判断するとステップS4の処理に戻るものである。
【0030】
以上説明した凍結防止動作において、制御手段26は、給湯回路18での水の加熱が停止されている状態で、熱交出口温度センサ22の検出する温度が予め設定された凍結防止温度以下を検出したと判断した場合は、開閉弁25を開いて通水させることで、給水管15、二次受熱管8、一次受熱管6、給湯管16で構成される給湯回路18および中和器13といった給湯回路18での水の加熱が停止されている時に水が滞留する箇所の凍結を通水により防止することができ、さらに、中和器13内のドレンは供給された水によって希釈され酸性度が低下して排水されるので、給湯機1外へ排水されても水質汚染の心配がないものである。また、給湯回路18全体と中和器13に添設する凍結防止用ヒータが不要となり、部品の簡素化が図れ、電力消費およびコストを削減することができるものである。
【0031】
また、連通路24の通水量を最低作動流量より小さく設定したことで、開閉弁25が開いて通水している状態であってもバーナ2を燃焼させることなく、凍結防止のために最低限必要な量を通水させて、給湯回路18や中和器13の凍結を防止することができ、無駄なエネルギーを消費することがないものである。
【0032】
さらに、開閉弁25が開いている時に、給湯栓が開栓され給湯回路18での水の加熱が開始されると、給湯回路18に水が流通すると共に、二次熱交換器9ではドレンが発生して温かいドレンが中和器13に流入するため、凍結防止の必要がなくなるので、制御手段26は、開閉弁25が開いている時に、給湯回路18での水の加熱が開始されたと判断すると、開閉弁25を閉じることで、凍結防止に係る通水を停止させて、水の無駄な排出を防止することができるものである。
【0033】
なお、本発明は先に説明した一実施形態に限定されるものではなく、本実施形態では、連通路24は給湯回路18を構成する給湯管16と中和器13より上流側のドレン排水経路11としてのドレン流入管12と接続しているが、連通路24は給湯回路18のうち、給水管15とドレン流入管12とを接続するものであってもよく、または一次受熱管6とドレン流入管12とを接続するものであってもよく、または二次受熱管8とドレン流入管12とを接続するものであってもよいものであり、連通路24は給湯回路18とドレン流入管12とを接続することで、前記凍結防止運転時に少なくとも中和器13に通水させて中和器13内のドレンの凍結を防止することができ、中和器13の凍結防止用ヒータが不要となり、電力消費およびコストを削減することができるものである。
【0034】
また、本実施形態では、凍結防止温度を検出する温度検出手段を熱交出口センサ22としたが、温度検出手段は、冬季等で外気温度が低く、且つ給湯回路18での水の加熱が停止されている状態の時に、給湯機1内の水(給湯回路18内の水および中和器13内のドレン)が凍結する恐れがあるか否かを判断するための温度を検出できるものであればよく、熱交出口温度センサ22の代わりに、給湯機1内の給湯温度センサ23や給水温度センサ20を凍結防止温度を検出する温度検出手段としてもよく、また、給湯機1内の雰囲気温度を検出する専用の温度センサを設けて、それを凍結防止温度を検出する温度検出手段としてもよく、さらに、給湯機1外の外気温度を検出する外気温度センサを設けて、それを凍結防止温度を検出する温度検出手段としてもよいものである。
【0035】
また、本実施形態では、前記ステップS2において、制御手段26は、熱交出口温度センサ22の検出温度に基づいて、凍結防止運転の開始を判断しているが、熱交出口温度センサ22の検出温度のみではなく、複数の温度センサの検出温度に基づいて凍結防止運転の開始を判断するようにしてもよいものであり、同様に、前記ステップS6における凍結防止運転の停止を複数の温度センサの検出温度に基づいて判断してもよいものである。
【0036】
また、本実施形態では、連通路24は給湯管16から分岐して中和器13より上流側のドレン排水経路11としてのドレン流入管12と接続しているが、連通路24は給湯管16から分岐して中和器13に直接接続し、給湯管16と中和器13とを連通するものであってもよいものであり、連通路24をドレン流入管12に接続した場合と同様の凍結防止効果が得られるものである。
【0037】
また、本実施形態では、連通路24の通水量を、連通路24の配管径の調整等により最低作動流量より小さくなるように設定するようにしたが、開閉弁25の代わりに開閉手段として流量調整弁を設け、連通路24の配管径の調整する代わりに、凍結防止運転時に流量調整弁の開度を調整して流量を変更することで、連通路24の通水量を最低作動流量より小さくなるように設定するようにしてもよいものである。
【0038】
また、本実施形態では、流量センサ21は給水バイパス管17の上流側の給水管15に設けられているが、給水バイパス管17の下流側の給水管15に設けられていてもよく、また、混合弁19より下流側の給湯管16に設けられていてもよく、給湯回路18を流れる水の流量の検出できる給湯回路18の何れかの箇所に設けられていればよいものである。
【符号の説明】
【0039】
2 バーナ
5 熱交換器
6 一次受熱管
7 一次熱交換器
8 二次受熱管
9 二次熱交換器
11 ドレン排水経路
13 中和器
15 給水管
16 給湯管
18 給湯回路
22 熱交出口温度センサ
24 連通路
25 開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水管と、燃料を燃焼させるバーナの燃焼により発生した燃焼ガスから顕熱を回収し一次受熱管を流通する水を加熱する一次熱交換器と、該一次熱交換器を通過した後の前記燃焼ガスから潜熱を回収し二次受熱管を流通する水を加熱する二次熱交換器と、給湯管と、前記給水管と前記一次受熱管と前記二次受熱管と前記給湯管とで構成される給湯回路と、該給湯回路での水の加熱に伴い前記二次熱交換器で発生したドレンを排水するドレン排水経路と、該ドレン排水経路途中に設けられ前記ドレンを中和する中和器とを備えた潜熱回収型給湯機において、前記中和器または前記中和器よりも上流側の前記ドレン排水経路と前記給湯回路とを接続する連通路と、該連通路を開閉する開閉手段と、凍結防止温度を検出する温度検出手段を設け、前記給湯回路での水の加熱が停止されている状態で、前記温度検出手段が前記凍結防止温度を検出した場合は、前記開閉手段を開いて通水させるようにしたことを特徴とする潜熱回収型給湯機。
【請求項2】
給水管と、燃料を燃焼させるバーナの燃焼により発生した燃焼ガスから顕熱を回収し一次受熱管を流通する水を加熱する一次熱交換器と、該一次熱交換器を通過した後の前記燃焼ガスから潜熱を回収し二次受熱管を流通する水を加熱する二次熱交換器と、給湯管と、前記給水管と前記一次受熱管と前記二次受熱管と前記給湯管とで構成される給湯回路と、該給湯回路での水の加熱に伴い前記二次熱交換器で発生したドレンを排水するドレン排水経路と、該ドレン排水経路途中に設けられ前記ドレンを中和する中和器とを備えた潜熱回収型給湯機において、前記中和器または前記中和器よりも上流側の前記ドレン排水経路と前記給湯管とを接続する連通路と、該連通路を開閉する開閉手段と、凍結防止温度を検出する温度検出手段を設け、前記給湯回路での水の加熱が停止されている状態で、前記温度検出手段が前記凍結防止温度を検出した場合は、前記開閉手段を開いて通水させるようにしたことを特徴とする潜熱回収型給湯機。
【請求項3】
前記連通路の通水量を、前記バーナの燃焼が開始される最低作動流量より小さく設定したことを特徴とする請求項2記載の潜熱回収型給湯機。
【請求項4】
前記開閉手段を開いている時に、前記給湯回路による水の加熱が開始された場合は、前記開閉手段を閉じるようにしたことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の潜熱回収型給湯機。

【図1】
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【図2】
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