説明

激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための組成物及び方法

激しい身体活動の影響からの動物の回復に影響を及ぼすための組成物及び方法。組成物は一般に、約4%〜6%の容易に吸収可能な炭水化物、約10%〜30%のマルトデキストリン、約20%〜50%のデンプン、合計で約40%〜80%の炭水化物、約20%〜約40%のタンパク質、及び場合により1つ又は複数の抗酸化剤を含む。本方法は一般に、身体活動の開始前約120分又は身体活動の完了後120分の期間内に、組成物を動物に投与するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
[0001]本願は、2008年2月7日に出願された米国特許仮出願第61/063,918号に対する優先権を主張するものであり、この特許仮出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002]本発明は、一般に、激しい身体運動からの回復に影響を及ぼすための組成物及び方法、特に、動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための、炭水化物、アミノ酸、又は抗酸化剤を含む組成物、並びにこのような組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]身体活動の結果生じる、動物における身体的消耗は、強度及び/又は継続時間に依存する。労働、スポーツ、運動などを含む激しい活動は、身体的消耗に関連する物理的又は生化学的な変化をもたらす潜在性を有する。いくつかの動物では、狩り、追跡、そりレース、アジリティートライアル、及び遊び活動などの活動により、身体的消耗が生じ得る。妊娠した動物における出産などの他の活動、及び犬舎への一時的な留置のような過剰な非特異的活動によってもまた、身体的消耗が生じ得る。身体的消耗は、様々な物理的、細胞的、生化学的な変化に関連し、筋肉及び肝臓のグリコーゲン蓄積の枯渇により始まる。肝臓グリコーゲンは、一続きの運動又は身体活動を支えるために必要な、筋肉、脳、及び他の組織における細胞機能のためのグルコース源である。
【0004】
[0004]このような身体活動及びグリコーゲンの枯渇はまた、筋線維のダメージ、筋肉の痛み、筋肉の炎症、及び/又は疲労にも関連する。このダメージは、少なくとも部分的には、酸化ストレスによるダメージと共に、細胞膜の完全性の崩壊及びその後生じる細胞含有物の漏出により生じる。運動後の、クレアチンキナーゼ(CK、またクレアチンホスホキナーゼ又はCPKとしても知られる)及び乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)のレベルの上昇は、活動により誘発される筋線維のダメージ及び筋膜の完全性の崩壊の信頼性のある指標である。激しい又は過剰な身体活動はまた、乳酸の上昇にも関連し、この上昇がさらに、筋肉の痛み(例えば、遅発型の筋肉の痛み)及び疲労の原因となる。
【0005】
[0005]運動により枯渇したグリコーゲン蓄積を炭水化物で補充して運動からの回復を向上させるという課題に対処する製品が利用可能であり、国際公開第2004/077961号パンフレットを参照されたい。しかし、ヒトにおける研究により、運動後に炭水化物のみを食事で補給することでは筋肉のダメージからの回復は向上し得ないことが実証されている。
【0006】
[0006]運動などの激しい身体活動によりまた、大量の酸化ストレスが生じる。炎症及び酸化ストレスは、特に運動中の筋肉の代謝及び筋肉のダメージを介して関係していることが知られている。酸化ストレス及び炎症は従来、疲労及び運動からの不十分な回復に関連するとされてきているため、これらの効果を低減させることを目的とした栄養的戦略に研究の焦点が置かれている。現在では、運動により誘発される酸化ストレスの効果を弱めるために、ビタミンE及びCなどの抗酸化剤が広く勧められている。しかし、ビタミンC及びEの両方とも、特定の条件下では酸化促進剤として作用し得るため、別の抗酸化剤が必要とされている。酸化促進剤は、活性酸素種及び窒素種の形成を低減させるのではなく、むしろ増強させるものである。
【0007】
[0007]グレーハウンドにおける研究により、ビタミンEを食事で補給すると運動能力が低下することが実証されている。他の研究により、ビタミンE及びビタミンCを補給した食事を与えられたそり犬では、抗酸化剤を補給されていないそり犬と比較して、酸化ストレスの運動後の徴候の向上が示されなかったことが示されている。国際公開第2004077961号パンフレットは、激しい活動の結果からの動物の回復を援助するための方法及び組成物を開示している。この方法は、炭水化物の混合物を含む組成物を投与して、他の時よりも、激しい活動の間にさらに速く使い果されるか、又は活動の要求に応じて必要とされる、グルコース、ビタミン源、ミネラル、及び抗酸化剤などの、容易に同化されるか又は利用可能なエネルギーを提供することを伴うものである。
【0008】
[0008]しかし、動物における激しい身体活動からの回復、例えば運動からの回復に影響を及ぼす、新規な組成物及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
[0009]したがって、本発明の目的は、動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすのに有用な組成物及び方法を提供することである。
【0010】
[0010]本発明の別の目的は、(a)激しい身体活動により生じる1つ若しくは複数の有害な物理的、細胞的、若しくは生化学的な変化の速度若しくは程度を最小化するのに、又は(b)このような変化からの回復を促進するのに有用な組成物及び方法を提供することである。
【0011】
[0011]さらなる目的は、筋線維のダメージ、筋肉若しくは他の組織における膜の完全性の低減若しくは喪失、筋肉の痛み、ストレスホルモンの産生、炎症、又は疲労を含む、動物における激しい身体活動によるダメージ又は結果の、1つ又は複数の様相をある程度低減又は最小化するため、或いは、このようなダメージ又は結果からの回復を促進するための組成物及び方法を提供することである。
【0012】
[0012]本発明のさらなる目的は、動物における激しい活動からの回復に影響を及ぼすためのキット、並びに、回復に影響を及ぼすため及び本明細書において記載される方法において用いるための組成物を調製するためのキットを提供することである。
【0013】
[0013]本発明の別の目的は、本明細書において提供される組成物と、パッケージの内容物、及び/又は、組成物を動物に投与することの利点を示す、パッケージに添付されたラベル、ロゴ、図形などとを含む、激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすことを目的としたパッケージを提供することである。
【0014】
[0014]これら及び他の目的の1つ又は複数は、動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための新規な組成物及び方法を用いて達成される。一般に、組成物は、約4%〜6%の容易に吸収可能な(readily−absorbable)炭水化物、約10%〜30%のマルトデキストリン、及び約20%〜50%のデンプン、合計で約40%〜80%の炭水化物、約20%〜約40%のタンパク質、並びに場合により1つ又は複数の抗酸化剤を含む。
【0015】
[0015]本発明のこれら及び他の及びさらなる目的、特徴、及び利点は、当業者に容易に明らかとなろう。
【発明を実施するための形態】
【0016】
定義
[0016]AASはアミノ酸スコア、ALTはアラニントランスアミナーゼ、BCAAは分枝鎖アミノ酸、BUNは血中尿素窒素、BVは生物学的価値、CKはクレアチンキナーゼ、Caはカルシウム、DEはデキストロース当量、GRASは一般に安全であると認められるもの、Kはカリウム、LDHは乳酸デヒドロゲナーゼ、MCTは中鎖トリグリセリド、NSAIDは非ステロイド系抗炎症性薬剤、PDはタンパク質の消化率%、PDCAASはタンパク質の消化率で補正したアミノ酸スコア、PERはタンパク質効率、及びTCAはトリカルボン酸回路という略語が、本明細書において用いられ得る。
【0017】
[0017]「個体」という用語は、動物について言及する場合、あらゆる種又は種類の個別の動物を意味する。
【0018】
[0018]「動物」という用語は、本明細書において提供される組成物及び方法の1つ又は複数の利益を享受し得るあらゆる動物、特に、激しい身体活動からの回復、例えば運動からの回復に有用な方法及び組成物の利益を享受し得る動物を意味する。したがって、本開示は、あらゆる動物、好ましくは哺乳動物に関する。別段の特定がない限り、又は文脈から明らかでない限り、本明細書における「哺乳動物」という用語はヒトを含む。「動物」という用語は一般的な意味で用いられ、ヒト、又はトリ類、ウシ類、イヌ類、ウマ類、ネコ類、ヤギ類、オオカミ類、ネズミ類、ヒツジ類、及びブタ類の動物を含む他の動物を意味する。「コンパニオンアニマル」という用語は、あらゆる飼育されている動物を意味し、限定はしないが、猫、犬、ウサギ、モルモット、フェレット、ハムスター、マウス、スナネズミ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ブタなどを含む。ヒトが明示的に排除されているか又は内容から明らかに排除されている特定の実施形態が、本明細書において好ましい場合がある。特定の実施形態において、コンパニオンアニマル、例えば犬及び猫が好ましい。例えば、特定のイヌ類のコンパニオンアニマル、特に、労働、例えばそり又は車を引く犬、警察の仕事、救助、追跡、スポーツ、アジリティー、及び運動に用いられるイヌ類に、激しいものであり得る身体活動を行わせる。
【0019】
[0019]「身体活動」という用語は、動物により行われる場合に、肝臓及び/又は筋肉のグリコーゲンを低減させるか又は引き下げる傾向がある、あらゆる活動を含む。「激しい身体活動」は、ある期間にわたり若しくは十分な頻度で行われる場合に、又は十分な休息を伴わずに行われる場合に、肝臓及び/又は筋肉のグリコーゲンを実質的に又は完全に枯渇させる傾向がある身体活動である。当業者には、あらゆる活動の、グリコーゲンを部分的に、実質的に、又は完全に枯渇させる傾向が、活動の継続時間と強度との両方に応じることが理解されよう。必要とされる時間の長さ(継続時間)は、身体活動のタイプに応じ得る強度、抵抗の量又は必要とされる筋肉の労働の量、活動が大きな若しくは小さな筋肉群又は全身を必要とするかどうか、活動が行われる速度などに依存して変化する。ほとんどの身体的活動が、十分な時間にわたり又は十分な強度で行われる場合に激しいものとなり得ることは明白である。身体活動の例には、様々なタイプの労働、遊び、運動、コンディショニング、身体的技術の進歩若しくは向上、リハビリテーション、歩行、ランニング(又は他の手段若しくは速度での自己移動)、競争の又は競争でないスポーツ、及び関連する活動が含まれる。多くの生物学的機能又はプロセスもまた、身体的にダメージを与え得るものであり、したがって、出産、並びに身体的又は心理学的ストレス因子に対する「闘争又は逃走」反応(すなわち、ストレス応答)、負傷、及び/又は外傷、感染などからの治癒、並びに多くの他の生物学的活動を含む、本明細書において用いられる身体活動を構成する。当業者には、遺伝的差異、適応、馴致応答などの因子により、身体活動の激しさがあらゆる2つの動物に対して等しくない場合があり、したがって、管理された研究及び客観的な測定が、特定の活動が激しいものであるか否か、又は回復が特定の組成物若しくは方法によって影響を受けているかについての評価基準として、事例証拠又は感覚的作業よりも一般に(適している場合には)好ましいことが理解されよう。
【0020】
[0020]「運動」という用語は、動物により行われるか、又は、全身的な健康、フィットネス、体重の管理、健康若しくはフィットネスの特定の様相の向上、強化、身体的な1つの技術又は一連の技術の向上、機能の向上、負傷のリハビリテーションなどの特定の目的のために動物に行わせるタイプの身体活動を意味する。運動は、定期的に、例えば、毎日、1週間に3回、又は1週間に1回行われ得る。1週間に1回未満の運動の頻度は「たまの」運動と見なされる。運動の他のパターンもまた認められ、本明細書における使用について考慮される。本組成物及び本方法は、定期的なものであれたまのものであれ、運動と共に有用である。本明細書において記載される方法及び組成物は、動物がまだ完全に運動又は活動に馴致していない場合、したがって、このような運動又は活動により生じる1つ又は複数の有害な又は望ましくない物理的、細胞的、又は生化学的な変化をさらに受けやすい場合に、特に有用である。これらの方法及び組成物はまた、馴致した動物でも、運動能力を向上させるのに有用であり、その理由は、好ましいことに、これらの組成物及び方法が、次の激しい活動のための準備における、より速いか又はより完全な回復に影響を及ぼすためである。また、これらの組成物及び方法により、好ましくは、活動中の運動能力の向上が可能になり、その理由は、先行の運動又は活動の期間に由来するダメージが低減するためである。
【0021】
[0021]「回復」という用語は、運動を含む、あらゆる激しい身体活動からの回復を意味する。回復は、身体活動、特に激しい身体活動の後に、正常な又は活動前の状態に戻るプロセスである。回復には、激しい身体活動の物理的、細胞的、及び生化学的な効果の多くの様相が包含される。特定の動物が激しい身体活動から回復したか又は回復している最中であることを明らかにするために、様々な指標を用いることができる。回復を評価するために、個別の動物、又は動物群において、基底の、正常な、又は活動前の(若しくは運動前の)状態を、運動後の状態と比較することができる。特定の活動、労働、運動、レジメンなどを行わせた動物の中では、個体間又は処置群間で比較を行うことができる。全ての動物が特定の処置を受ける場合には、有用な比較は時々、運動を行わせた動物と行わせていない動物との間で行うことができる。例えば、観察した時点に依存して、回復したか又は回復している最中の動物において、血中グルコースレベルは正常若しくは活動前のレベルに戻っていることが多いか、又は、回復している間の動物においては正常若しくは運動前のレベルに戻っている最中であることが多い。上記で論じたように、回復は、対照の動物又は動物群と比較して評価することができる。いくつかのケースにおいて、回復したか又は回復している最中の動物における肝臓及び/又は筋肉のグリコーゲンの供給量は、少なくとも部分的に補充されているか、又は回復の間に補充されている最中である。活動により誘発されるか又は運動により誘発される細胞の漏出、膜のダメージ、膜の完全性の崩壊、筋線維のダメージ、酸化ストレス若しくは酸化ダメージ、炎症、及び疲労の測定値は、正常な若しくは運動前のレベルに回復し得るか、又は、例えば、同等の運動を行ったが目的の処置を受けていない対照の動物と比較して、向上しているか若しくは向上している最中であり得る。特定の化学物質(例えば乳酸)、イオン(例えば、カルシウム又はカリウム)、酵素(例えば、クレアチンキナーゼ(CK)又は乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH))の血中レベルなどの、身体活動によるダメージ又はストレスのバイオマーカーの測定値を、動物又は動物群における回復の様相を評価するために用いることができる。本明細書における特定の実施形態において、「回復」は、処置された動物、すなわち、回復に影響を及ぼすための組成物を与えられた動物において向上し、ここで、動物は、活動又は運動の開始の前に、例えば活動の開始の約30、60、90、若しくはさらに120分前の枠のうちに、又は活動の完了の前の活動の間に、組成物の少なくともいくらかの部分を与えられる。このような実施形態において、回復は、活動の間又は後の動物における物理的、細胞的、又は生化学的な変化の予防、最小化、又は速度の低減により、部分的に向上し得る。例えば、活動前の摂取は、血中グルコースレベルのより長い維持、又は活動により誘発される血中グルコースの低下の速度若しくは程度の低減を援助し得る。動物の回復は、したがって、組成物を与えられていないか又は活動若しくは運動の完了の後に組成物を与えられたのみの動物と比較して増強し得る。
【0022】
[0022]身体活動からの回復に関して本明細書において用いられる「影響を及ぼす(influence)」、「影響を及ぼす(influences)」、及び「影響を及ぼしている(influencing)」という用語は、特定の組成物又は方法が、このような回復、例えば、身体活動からの回復の経時的変化、速度、程度などに対して、いくつかの測定可能な効果を有することを示す。化合物又は方法はまた、激しい身体活動により生じるダメージの速度、量、程度などを低減させることにより「回復に影響を及ぼす」ことができる。組成物又は方法の使用に起因する結果としての、ダメージにおけるあらゆる測定可能な低減は、直接的であれ間接的であれ、ダメージを生じさせた身体活動からの回復に「影響を及ぼす」。化合物又は処置は、身体活動の効果若しくは身体活動の結果生じるダメージの少なくとも1つの徴候が測定可能に緩和されているか、又は回復の少なくとも1つの徴候が測定可能に向上している場合、身体活動からの回復に「影響を及ぼす」。例えば、血中グルコースレベルが正常な又は活動前のレベルに戻る速度又は程度、乳酸レベルの低減、又は乳酸クリアランスの増大などにおける向上は、それぞれ、回復に対する組成物又は処置の正の影響の十分な指標である。
【0023】
[0023]「有効量」という用語は、特定の生物学的結果を得るのに有効な、化合物、材料、組成物、医薬品、又は他の材料の量を意味する。このような結果には、限定はしないが、激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすこと、身体活動、特に激しい身体活動により直接的若しくは間接的に生じるダメージを低減若しくは最小化すること、又は、激しい身体活動の少なくとも1つの物理的、細胞的、若しくは生化学的な結果、症状、作用、徴候などを予防、低減、若しくは最小化することの1つ又は複数を含む。特定の実施形態において、有効量の組成物は、タンパク質の異化、又は異化の当技術分野において認められている結果、症状、作用、若しくは徴候を低減させるか、或いは、前記有効量の組成物は、タンパク質の同化、又は同化の当技術分野において認められている結果、症状、作用、若しくは徴候を刺激し得る。いくつかの実施形態において、量は、身体活動への参加の前に投与又は摂取されると有効であり得る。他の実施形態において、有効量は、身体活動に参加している間に、又は、例えば、短い休止時間若しくは休息時間の間に、投与又は摂取され得る。さらに他の実施形態において、有効量は、ほとんど又は全ての身体活動が完了した後の特定の時間枠のうちに投与又は摂取され得る。有効量が、身体活動の前、間、若しくは後に投与若しくは摂取され得るか、又は有効量の全体が身体活動の完了の前、間、若しくは後に2回以上、2か所以上に投与若しくは摂取され得るような、上述のものの組合せが可能である。様々な理由から、好ましくは、有効量は、身体活動の完了の約60〜120分後以内に投与又は摂取される。好ましくは、組成物は、身体活動の終結の直後に、或いは、1、5、10、15、20、30、40、45、50、若しくは55分、又は約1時間未満のあらゆる中間値の期間内に摂取される。他の実施形態において、有効量は、完了の後、60、70、80、90分以内に摂取されるが、またさらに別の実施形態において、有効量は、完了の100、110、又は120分以内に摂取され得る。いくつかの影響は、この時間枠を外れた摂取により生じ得るが、当業者には、激しい活動の完了から時間がかなり経つため、潜在的な利益が低減し、回復が遅れるリスクが増大することが理解されよう。
【0024】
[0024]「食物」又は「食品」又は「食品組成物」という用語は、ヒトを含む動物により取り込まれることを意図した製品又は組成物を意味し、動物に栄養を供給するものである。「食物」という用語には、ヒトを対象としたものであれ別の動物を対象としたものであれ、あらゆる食物、餌、菓子、食物補助食品、トリート、食事の代用品、又は食事の代替品が含まれる。「食物」には、あらゆる形態の、すなわち固体、粉末、液体、ゲル、又はこれらの混合物若しくは組合せの、このような製品が包含される。「動物用食物」には、あらゆる飼育されている又は野生の種を対象とした食物又は餌が含まれる。好ましい実施形態において、動物のための食物は、栄養的に完全な食品組成物であり、例えば、ペレット状の、押し出し形状の、又は乾燥した食物である。このような動物用食物の例には、犬又は猫のための食物などの、押し出し形状のペットフードが含まれる。他の例は、乾燥原料の2つ以上の混合物であるか、又は、原料の一部若しくは全部を含む未調理の生地である。
【0025】
[0025]「マルトデキストリン」という用語は、例えば様々な長さ/複雑さのデンプン分解生成物などの異なる炭水化物の群を言う、当技術分野の用語であり、単一の化学構造を有する特定の化合物ではない。米国の食品医薬品局は、マルトデキストリンにGRASステータスを与えており、マルトデキストリンを「[アルファ]−1−4結合により主に結合しているD−グルコース単位からなり、20未満のデキストロース当量(D.E.)を有する、甘くない栄養性ショ糖ポリマー」として定義している。マルトデキストリンは、様々な開始材料から様々な方法で調製することができる。本明細書において用いるのに好ましいものは、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、米デンプンなどのデンプンに由来する、約5〜20のDEを有するマルトデキストリンである。2つ以上のマルトデキストリンの混合物が本明細書において有用であり、したがって、単数形の「マルトデキストリン」が1つ又は複数の異なるマルトデキストリンを言う場合がある。
【0026】
[0026]「ヒトによる摂取のために調合された食品」という用語は、人間により摂取されることを特に意図したあらゆる組成物を意味する。「ペットフード」又は「ペットフード組成物」という用語は、動物により、好ましくはコンパニオンアニマルにより摂取されることを意図した組成物を意味する。「完全な及び栄養的にバランスの取れたペットフード」は、食物の対象のレシピエント又は摂取者に対する全ての既知の必要とされる栄養を、例えばコンパニオンアニマルの栄養の分野における第一人者の推奨に基づいて、適切な量及び割合で含むものである。このような食物は、したがって、補足的な栄養源を加えることなく、生命を維持するか又は生産を促進するための食事の取り込みの単独の源として役立ち得る。栄養的にバランスの取れたペットフード組成物は、当技術分野において広く知られており、用いられている。
【0027】
[0027]「食事補助食品」という用語は、動物の通常の食事に加えて摂取されることを意図した製品を意味する。食事補助食品は、あらゆる形態、例えば、固体、液体、ゲル、錠剤、カプセル、粉末などであり得る。好ましくは、食事補助食品は、都合の良い投与形態で提供される。いくつかの実施形態において、食事補助食品は、バルク状の粉末、液体、ゲル、又は油などの、バルク状の摂取者用パッケージで提供される。他の実施形態において、補助食品は、菓子、トリート、サプリメントバー、飲料などの他の食品内に含まれるべきバルク量で提供される。
【0028】
[0028]「投与する」又は「投与」という用語には、別の動物に投与することに加え、自己投与が含まれ、例えば、飼育者は、食品、組成物、医薬品などをコンパニオンアニマルに投与することができる。飼育者はまた、食品、組成物、医薬品などを取り込むか又は摂取して、それにより、その製品、組成物、又は医薬品を飼育者自身に投与することができる。
【0029】
[0029]本明細書において記載される組成物の投与に関連する「定期的」という用語は、組成物が身体活動、特に激しい活動の前、間、又は後の期間に投与されることを意味する。したがって、動物に激しい身体的活動を毎日行わせる場合、組成物は好ましくは1日に少なくとも1回摂取される。動物に激しい身体活動を例えば1週間に2回又は3回行わせる場合、組成物の摂取又は投与は少なくともその頻度となる。特定の実施形態においては、1週間に2回又は3回などの、より頻繁な投与又は摂取が好ましい。また、激しい身体活動が1日に1回よりも少ない頻度であるか、又は本明細書において定義されるような、たまにしかない場合には、1日に少なくとも1回の摂取を含むレジメンが好ましい。当業者には、動物の全体的なカロリー及び栄養の要求量を決定する場合には組成物のカロリー量が考慮されなくてはならないことが留意されよう。当業者には、化合物若しくはその化合物の特定の代謝物の血中レベル、又はこの化合物を摂取した後のどの結果が投与頻度を評価若しくは決定するための有用なツールであり得るかが理解されよう。例えば、投与量又は投与頻度を決定するためには、筋肉のダメージの形跡の決定又は血中グルコースの測定値若しくは乳酸レベルにより、有用な情報を得ることができる。測定された化合物の所望の血中レベルを許容可能な範囲内に維持することを可能にする頻度が、本明細書において有用である。ダメージを最小化し、回復に影響を及ぼすために、組成物は、激しい身体活動が行われる頻度と少なくとも同じ頻度で用いられるべきである。
【0030】
[0030]「長期投与」という用語は、激しい又は長期にわたる身体活動の発生ごとの、1カ月以上の反復投与又は反復摂取の期間を意味する。特定の実施形態、例えば、労働犬、狩猟犬、及びそり犬などの特定のコンパニオンアニマルでは、2、3、又は4カ月より長い期間が好ましい。また、特に、激しいトレーニングの期間においては、5、6、7、8、9、又は10カ月より長い期間を含む、より長い期間も好ましい。11カ月又は1年を超える期間もまた、1、2、3年以上に及ぶ長期使用であるため、適している。
【0031】
[0031]「経口投与」又は「経口投与する」という用語は、本明細書において記載される組成物の1つ若しくは複数を動物が取り込むか、又はヒトが、本明細書において記載される組成物の1つ若しくは複数を動物に給餌するように指示されているか若しくは給餌することを意味する。ヒトが組成物を給餌するように指示されている場合、このような指示は、組成物の使用が、参照される利益、例えば、回復の増強、激しい身体活動によるダメージの最小化、認知機能、肝機能の向上、日中の活動の増大、学習の向上、注意の向上、社会的行動の向上、運動能力の向上、及び/若しくは脳血管機能の向上、又はこのような前述の機能若しくは質の低下の予防、低減、若しくは遅延をもたらし得ること、及び/或いはもたらすであろうことをヒトに指導及び/又は通知する指示であり得る。このような指示は、口頭での指示(例えば、医師、獣医、若しくは他の医療従事者、又はラジオ若しくはテレビの媒体(すなわち広告)などからの口頭での指示を介したもの、或いは、書面での指示(例えば、医師、獣医、又は他の医療従事者(例えば処方箋)、販売専門家又は販売組織(例えば、マーケティングカタログ、パンフレット、又は他の指導用の品)からの書面での指示を介したもの、書記媒体(例えば、インターネット、電子メール、ウェブサイト、又は他のコンピュータ関連の媒体)、及び/或いは組成物に関連するパッケージ(例えば、組成物を入れた容器に付いているラベル)又はその組合せ(例えば、さらなる情報のためにウェブサイトにアクセスするための指示を伴うラベル又はパッケージ挿入物)であり得る。
【0032】
[0032]「回復剤」という用語は、動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすため、例えば運動からの回復に影響を及ぼすのに有用な、あらゆる化合物、組成物、薬剤、栄養補助食品若しくは食事補助食品、又は他の物質を意味する。
【0033】
[0033]「併用して」という用語は、本明細書において記載される、激しい活動からの回復に影響を及ぼすための組成物、食品組成物、医薬品、薬剤、回復剤、又は他の化合物若しくは組成物が、(1)食品組成物と共に、又は(2)同一の若しくは異なる頻度で同一の若しくは異なる投与経路を用いて、ほぼ同時に若しくは定期的に、個別に動物に投与されることを意味する。「定期的に」とは、作用物質が特定の作用物質に許容可能な投与スケジュールで投与されること、及び食物が必要に応じて特定の動物に日常的に給餌されることを意味する。「ほぼ同時に」は一般に、食物及び作用物質が同時に、又は互いに約72、48、24、12、6、4、若しくは2時間以内に投与されることを意味する。「併用して」は、具体的には、回復剤が、所定の、規定の、又は所望の期間にわたり投与され、本明細書において記載される組成物が、激しい身体活動の前、最中、又は後の定められた時間枠内に投与される、投与計画を含み、前記時間枠は、激しい活動の開始前及び完了後、約60〜120分である。
【0034】
[0034]「単一パッケージ」という用語は、キットの構成要素が1つ又は複数の容器内において物理的に関連しているか、又は前記容器と物理的に関連しており、製造、流通、販売、又は使用のための単位と見なされることを意味する。容器には、限定はしないが、袋、箱若しくは段ボール、ボトル、あらゆるタイプ若しくはデザイン若しくは材質のパッケージ、上包、収縮パッケージ、添付の構成要素(例えば、ホチキス留めしたもの、接着したものなど)、又は前述のあらゆるものの組合せが含まれる。例えば、単一パッケージのキットは、製造、流通、販売、又は使用のための単位であると見なされるように物理的に関連した、個別の組成物及び/又は食品組成物の容器を提供し得る。
【0035】
[0035]「実質上のパッケージ(virtual package)」は、他の構成要素を得る方法をユーザーに指示する1つ又は複数の物理的又は実質上のキット構成要素上の指示により、キットの構成要素が関連していることを意味し、前記他の構成要素は例えば、1つの構成要素と、例えばキットを使用する方法、又はキットの1つ若しくは複数の構成要素についての安全性若しくは技術的情報などを得るためにウェブサイトに行くこと、記録されたメッセージ若しくはファックス返信サービスに接触すること、視覚的メッセージを見ること、又は管理者若しくはインストラクターに接触することをユーザーに指導する指示とを含む、袋又は他の容器内にある。実質上のキットの一部としてもたらされ得る情報の例には、使用のための指導、材料の安全性のデータシートなどの安全性の情報、毒物管理の情報、潜在的な副作用についての情報、臨床研究の結果、食品組成若しくはカロリー組成などの食事情報、認識機能、行動機能、若しくは運動機能についての一般的な情報、認識機能、行動機能、若しくは運動機能に影響する疾患、認識機能、行動機能、若しくは運動機能の治療、又は認識機能、行動機能、若しくは運動機能の治療若しくは保存についての一般的な情報、認識機能、行動機能、若しくは運動機能に関する自助、認識機能、行動機能、若しくは運動機能のチャンレジを有する動物を管理する人のための管理者情報、並びに、認識薬の使用、利点、及び潜在的な副作用若しくは禁忌が含まれる。
【0036】
[0036]本明細書において表される全てのパーセンテージは、具体的に別段の記載がされない限り、乾燥物基準の組成物の重量によるものである。当業者には、「乾燥量基準」という用語が、組成物における成分の濃度又はパーセンテージが組成物におけるあらゆる自由水分を取り除いた後に測定又は決定されることを意味することが理解されよう。
【0037】
[0037]全体を通して用いられるように、範囲は要するに、本明細書において、範囲内のありとあらゆる値を詳細に列挙及び記載する必要性を避けるために用いられる。範囲内のあらゆる適切な値は、適切な場合、上限値、下限値、又は範囲の終点のように選択することができる。
【0038】
[0038]本明細書において用いる場合、「約」という用語は、与えられた値プラス又はマイナス10%が意図されることを示す。「約」はしたがって、要するに、言及されたリテラル値からわずかに変化した値が依然として本発明の範囲内にあるという認識を反映するために用いられる。「約」がデキストロース当量(DE)と併用して用いられる場合、一般に、前述の定義が正当に適用されなければ、述べられた値プラス又はマイナス1の全整数(full integer)が意図され、例えば、「約5のDE」は、4〜6のDEを有する化合物を含む。
【0039】
[0039]本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いる場合、内容からそうでないことが明らかに示されない限り、単語の単数形は複数形を含み、またその逆も同様である。したがって、「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という記載は、一般に、対応する用語の複数形を含む。例えば、「1頭の子犬」、「1つの方法」、又は「1つの食物」という記載は、このような「複数の子犬」、「複数の方法」、又は「複数の食物」という複数形を含む。例えば、本明細書における「1つの抗酸化剤」についての記載は、このような抗酸化剤の複数形を含み、一方、「複数のピース」は単数のピースを含む。同様に、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含む(comprising)」という単語は、排他的ではなく包括的に解釈されるものである。同様に、「含む(include)」、「含む(including)」、及び「又は」という用語は全て、包括的であると解釈されるが、このような解釈が文脈から明らかに禁じられる場合はその限りではない。本明細書において用いる場合、「例」又は「例えば」は、特に用語の列挙の前に用いられる場合、典型的及び例示的なものにすぎず、排他的又は総合的なものであると見なされるべきではない。
【0040】
[0040]本明細書において開示される方法及び組成物及び他の利点は、本明細書において記載される特定の方法論、手順、及び試薬に限定されるものではなく、その理由は、前記方法及び組成物及び他の利点が、当業者に明らかな方法で変化し得るためである。さらに、本明細書において用いられる用語は、特定の実施形態を記載することを目的としているにすぎず、開示又は特許請求の範囲に記載されているものの範囲を限定することを意図したものではなく、また限定していない。
【0041】
[0041]別段の規定がない限り、本明細書において用いられる全ての技術的及び科学的用語、当技術分野の用語、及び頭字語は、本発明の(1つ若しくは複数の)分野又はその用語が用いられる(1つ若しくは複数の)分野における当業者により一般に理解される意味を有する。あらゆる組成物、方法、製品、又は本明細書において記載されるものに類似しているか若しくは等しい他の手段若しくは材料を、本発明の実施において用いることができるが、特定の好ましい組成物、方法、製品、又は他の手段若しくは材料が本明細書において記載される。
【0042】
[0042]全ての特許、特許出願、刊行物、技術的及び/又は学術的記事、並びに本明細書において引用又は参照される他の参考文献は、適用可能な法律により認められる範囲で、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの参考文献の議論は、その参考文献において記載されている主張を要約することを意図したものにすぎない。あらゆるこのような特許、特許出願、刊行物、若しくは参考文献、又はそれらのあらゆる部分が、関連するもの、材料、又は先行技術であることが認められるわけではない。関連するもの、材料、又は先行技術としての、このような特許、特許出願、刊行物、及び他の参考文献のあらゆる主張の精度及び適切性に異議を唱える権利は、明確に留保されている。明細書において完全に引用されていない刊行物についての完全な引用は、明細書の最後に示す。
【0043】
発明
[0043]第1の態様において、本発明は、動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすのに適した組成物を提供する。組成物は一般に、1つ又は複数の炭水化物源、1つ又は複数のタンパク質源、及び場合により1つ又は複数の抗酸化剤を含む。より具体的には、組成物は、約4%〜6%の容易に吸収可能な炭水化物、約10%〜30%のマルトデキストリン、及び約20%〜50%のデンプン、合計で約40%〜80%の炭水化物を含む。組成物はまた、1つ又は複数の源からの約20%〜約40%のタンパク質、及び場合により1つ又は複数の抗酸化剤を含む。
【0044】
[0044]1つの実施形態において、容易に吸収可能な炭水化物は、動物による取り込みの直後に血中グルコースレベルを速やかに上昇させ得る単糖又は二糖である。本明細書において用いられる、容易に吸収可能な炭水化物の例には、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、リボース、スクロース、又はその組合せが含まれる。
【0045】
[0045]組成物のマルトデキストリンは、約5〜20のデキストロース当量(DE)を有する1つ又は複数のマルトデキストリンを含む。当業者には理解されるように、様々なマルトデキストリンが化学式に包含され、これらの様々なマルトデキストリンは、特定のDEにより示される複雑さに従って機能性をもたらす傾向がある。DEが低いほど炭水化物は複雑である。1つの実施形態において、組成物のマルトデキストリンは、それぞれが異なる特性を有する3個以上のマルトデキストリンを含む。1つの好ましい実施形態において、組成物は、約5のDEを有するマルトデキストリン、約10のDEを有するマルトデキストリン、及び約20のDEを有するマルトデキストリンを特徴とする。現在のところ好ましい実施形態において、マルトデキストリンのそれぞれは、動物における血糖に対するわずかに異なる効果について選択される。マルトデキストリンは、あらゆる相関的比率で存在し得る。1つの実施形態において、組成物は約30〜40%のそれぞれのマルトデキストリンを含む。
【0046】
[0046]組成物におけるデンプンは、当技術分野において知られているあらゆるデンプン又はデンプン含有材料であり得る。好ましくは、デンプンは、米粉、小麦粉、又は加工デンプンの1つ又は複数により供給される。好ましくは、デンプンは、デキストロース及びマルトデキストリンなどのさらに吸収可能な炭水化物と比較して血中グルコースを上昇させるための、長期にわたる炭水化物源を供給する。
【0047】
[0047]現在のところ好ましい実施形態において、組成物は、主な炭水化物部分に関しては、デキストロースを含む容易に吸収可能な炭水化物、それぞれが約5のDE、約10のDE、及び約20のDEである少なくとも1つのマルトデキストリンを含むマルトデキストリンであり、デンプンは、米粉、小麦粉、又は加工デンプンの1つ又は複数により供給される。
【0048】
[0048]組成物はまた、1つ又は複数のタンパク質源を含む。タンパク質は、動物であれ、植物であれ、微生物であれ、又はその他であれ、あらゆる源から得ることができる。好ましくは、それぞれのこのようなタンパク質は、例えばPDスコアにより決定されるように消化可能である。また、好ましくは、それぞれの個別の源、又は集合的なタンパク質源は、高品質のものであり、例えばBV、PER、AAS、又はPDCAASスコアにより決定される、良好な生物価をもたらす。本明細書における使用に適したタンパク質の例には、肉又は乳源から得られるタンパク質、穀物、大豆、又は他の植物から得られるタンパク質、及び微生物タンパク質が含まれる。
【0049】
[0049]1つの実施形態において、1つ又は複数のタンパク質源は、ホエータンパク質、コーングルテン、又はその組合せを含む。ホエータンパク質は、ホエータンパク質濃縮物又はホエータンパク質単離物を含む。好ましくは、80%の粗タンパク質を有するホエータンパク質濃縮物が含まれる。コーングルテンを含む組成物は、好ましくは、例えば約75%の粗タンパク質を有する、コーングルテンミールを含む。
【0050】
[0050]特定の実施形態において、組成物は、例えば、好ましいアミノ酸バランスを回復に影響を及ぼすための組成物に持たせるために、ほぼ等量の植物性タンパク質及び動物性タンパク質を含む。1つの実施形態において、タンパク質は、約80%の粗タンパク質を有する約10%〜約15%のホエータンパク質濃縮物と、約75%の粗タンパク質を含む約10%〜約15%のコーングルテンミールとを含む。
【0051】
[0051]いくつかの実施形態において、酸化ストレスからのダメージを軽減するために、組成物は抗酸化剤を含む。特定の実施形態において、組成物は約1%〜約15%の抗酸化剤、好ましくは約2%〜約15%、より好ましくは約3%〜約12%の全抗酸化剤を含む。好ましくは、抗酸化剤は1つ又は複数のカロテノイドを含む。好ましい抗酸化剤には、海草、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)、カロテノイド含有ヘマトコッカス・プルビアリス抽出物、アスタキサンチン、ルテイン、又はその組合せが含まれる。
【0052】
[0052]1つの実施形態において、組成物は、約4%〜6%の容易に吸収可能な炭水化物、約10%〜30%のマルトデキストリン、及び約20%〜50%のデンプン、合計で約40%〜80%の炭水化物、約20%〜約40%のタンパク質、並びに約1%〜約15%の全抗酸化剤を含む。
【0053】
[0053]組成物は、食物(飲料若しくは飲み物を含む)又は餌としてあらゆる形態で用いるために適用し得る。組成物は、ヒトの食物若しくはペットフード、又はペットトリート若しくはご褒美、又はヒトの菓子食品としての使用に良く適している。組成物はまた、食事補助食品としての使用に良く適しているか、又は食事の代替物、若しくは栄養的にバランスの取れた食物として処方され得る。現在のところ好ましい実施形態において、組成物は、ペットフード又はペットトリート、例えば、ビスケットの形態のペットトリートである。別の実施形態において、組成物は、犬又は猫などのコンパニオンアニマルのためのキブルの形態である。別の実施形態において、組成物は、水若しくは他の液体原料を加えて2つ以上の乾燥原料の混合物を家庭で組み合わせて、焼いてビスケットの形態にすることができる、粉末の形態であるか、又は、原料の一部若しくは全部を含み、焼いてビスケットの形態にする、未調理の生地である。
【0054】
[0054]様々な実施形態において、組成物は、1つ又は複数のさらなるアミノ酸又はその塩若しくは誘導体、例えば、グルタミン、グルタミン酸、1つ若しくは複数のBCAA(ロイシン、イソロイシン、若しくはバリン)、又はアルギニンをさらに含む。これらのアミノ酸のそれぞれは、激しい活動からの回復に対する影響において役割を有すると考えられる。当業者には、動物における身体活動の間及び後のこれらのアミノ酸の代謝利用及びエネルギー利用が理解されよう。例えば、グルタミンは、多くの重要な恒常性機能、及び身体の多くの組織、特に免疫系及び内臓の最適な機能化に必須のアミノ酸である。しかし、様々な異化状態(例えば、運動、感染、及び外傷などの激しい身体活動)の間、グルタミンの恒常性はストレス下に置かれ、グルタミンの蓄積は、特に骨格筋において枯渇する。グルタミンの代謝では、激しい身体活動のストレスは、他の異化ストレスと基本的に同一である。長期にわたる身体活動及び非常に激しい身体活動の両方に対する血漿グルタミン応答は、活動の間にレベルが上昇し、その後、活動後の回復期間の間に顕著に低下することによって特徴付けられる。一般に、活動前のレベルに回復させるためには、活動の強度及び継続時間に応じて、数時間の回復が必要とされる。活動期間の回復が不十分である場合、血漿グルタミンレベルに対する活動の深刻な効果が累積し得、例えば、過負荷なトレーニングにより、血漿グルタミンレベルが低くなり、長期にわたる回復を必要とすることが示されている。オーバートレーニング症候群(OTS)に罹患しているアスリートは、数カ月間又は数年間にわたり低い血漿グルタミンレベルを維持すると思われる。したがって、本発明者らは、さらなる量の、6個の前述のアミノ酸であるグルタミン、グルタミン酸、1つ若しくは複数のBCAA(ロイシン、イソロイシン、若しくはバリン)、又はアルギニンの1つ若しくは複数を提供することが、例えば、インスリン依存性及びインスリン非依存性の手段の両方によりタンパク質の異化からタンパク質の生合成へ変化させることにより、アミノ酸又は筋肉タンパク質などのタンパク質の損失に対する節約効果を有することにより、エネルギー的又は生合成的な目的のためにTCA回路中間体などの1つ又は複数の中間体を提供することにより、インスリン依存性及びインスリン非依存性の手段の両方によりグリコーゲンの回復を刺激することにより、回復に有利であり得ることを決定している。
【0055】
[0055]組成物は、1つ又は複数の回復作用物質をさらに含み得る。回復作用物質には、ビタミンC、ビタミンE、又はビタミンAなどの抗酸化剤、グルタミン、コハク酸、又はその塩若しくは誘導体などの化合物、様々な酵素補因子(例えば、コエンザイムQ10)、MCT、ナトリウム、カリウムなどの電解質、ハーブ系のサプリメント又は抽出物などが含まれる。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される組成物はまた、回復作用物質を含むよりもむしろ、又は回復作用物質を含むことに加え、このような回復作用物質と併用して投与又は摂取することができる。回復作用物質はまた、動物の水和又は再水和、及び動物の血液の酸素化又は再酸素化を促進し得る。
【0056】
[0056]第2の態様において、本発明は、動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすのに適した組成物を提供する。組成物は、(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分とを含む。組成物は約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む。組成物は、(d)1つ又は複数のアミノ酸源をさらに含み、ここで、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含む。組成物が約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含むことに留意されたい。組成物はまた、(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分を含む。
【0057】
[0057]第1の態様の組成物と同様に、抗酸化剤成分は好ましくは、アスタキサンチン、ルテイン、ヘマトコッカス・プルビアリス(H.pluvialis)、ヘマトコッカス・プルビアリスからの抽出物、又はそのあらゆる組合せを含む。
【0058】
[0058]1つの実施形態において、組成物における全アミノ酸含有量の約15%〜30%は、分枝鎖アミノ酸(BCAA)であるロイシン、イソロイシン、及びバリンである。現在のところ好ましい組成物において、全アミノ酸含有量の約10%〜20%はロイシンである。
【0059】
[0059]他の実施形態において、組成物における全アミノ酸含有量の約2%〜5%はアルギニンであり、並びに/又は全アミノ酸含有量の約15%〜30%はグルタミン及びグルタミン酸である。さらに、前述の1つの実施形態における組成物は、全アミノ酸含有量の約4%〜7.5%がグルタミンであるものである。
【0060】
[0060]第2の態様の組成物は、上記に示した第1の態様の組成物に一般に従った炭水化物を含有する。したがって、好ましくは、第1の炭水化物成分は、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、リボース、スクロース、又はその組合せの1つ又は複数を含む。現在のところ好ましい1つの実施形態において、第1の炭水化物成分は、本質的にデキストロースからなる。第2の炭水化物成分は一般に、それぞれが異なるDEを有する1つ又は複数のマルトデキストリンを含むが、第3の炭水化物成分は、デンプン、加工デンプン、又は粉を含む。
【0061】
[0061]組成物は、少なくとも1つのタンパク質、タンパク質加水分解物、ペプチド、又はアミノ酸などの、1つ又は複数のアミノ酸源を含む。当業者には、前述のもののあらゆる組合せ及び多くのこのようなアミノ酸源が市販されていることが理解されよう。「タンパク質加水分解物」は、あらゆる既知の又は食品組成物における使用に許容可能な方法によるタンパク質又はペプチドの様々な程度の加水分解を含む。
【0062】
[0062]1つの実施形態において、1つ又は複数のアミノ酸源は、動物性タンパク質及び植物性タンパク質、又はその加水分解物を含む。ホエータンパク質及びコーングルテンは、本明細書においてアミノ酸源として用いられることがある。アミノ酸源又は選択されたタンパク質は、ほぼ等しい量で用いることができるか、又は、例えばアミノ酸源をそれぞれのアミノ酸プロフィールに基づいて混合することにより、組成物の所望のアミノ酸含有量を最適化するための量で用いることができる。
【0063】
[0063]1つの実施形態における組成物は、約80%の粗タンパク質を有する10%〜15%のホエータンパク質濃縮物、及び約75%の粗タンパク質を有する10%〜15%のコーングルテンミールを含む。組成物は好ましくはまた、約4%〜6%のデキストロース、約10%〜30%のマルトデキストリン、約20%〜50%のデンプン、及びアスタキサンチン、ルテイン、ヘマトコッカス・プルビアリス、又はヘマトコッカス・プルビアリスの抽出物の少なくとも1つを含む。マルトデキストリンは好ましくは、30%〜40%の、約5のDEを有する炭水化物、約6〜10のDEを有する炭水化物、及び約10〜20のDEを有する炭水化物のそれぞれを含む。
【0064】
[0064]上述のように、組成物は、ヒト及びコンパニオンアニマルにおける使用のために容易に調合することができる。組成物は、菓子食品、エネルギーバー、ペットフード、ペットトリート、食事補助食品、栄養バランス食品などとして調合することができる。組成物はまた、飲料、シェークなどにおける、又はゲル、フォームとして、又は他の都合の良い若しくは魅力的な形態における、又は激しい身体活動の前、最中、若しくは後に容易に投与することができる形態における使用のために容易に調合することができる。
【0065】
[0065]第3の態様において、本発明は、激しい活動からの回復に影響を及ぼすための組成物を提供する。これらの組成物は、範囲及び組成において異なるが、本発明の最初の2つの態様と類似の特徴を共有する。組成物は、(a)20%〜40%の、ホエータンパク質及びコーングルテンを含むタンパク質混合物と、(b)約85〜100のデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、(c)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、(d)5未満のDEを有する20%〜50%の第3の炭水化物成分と、(e)少なくとも1つのカロテノイドを含む抗酸化剤成分とを含む。
【0066】
[0066]第1、第2、及び第3の炭水化物成分は、本発明の第2の態様と共通の特徴を有する。好ましくは、第1の炭水化物成分はデキストロースを含み、第2の炭水化物成分はそれぞれが異なるDEを有する1つ又は複数のマルトデキストリンを含み、第3の炭水化物成分はデンプン又は加工デンプンを含む。組成物は、約40%〜80%の第1、第2、及び第3の炭水化物成分を組み合わせて含む。
【0067】
[0067]組成物は、好ましくはホエータンパク質濃縮物又は単離物により供給されるホエータンパク質を含み、コーングルテンは好ましくはコーングルテンミールにより供給される。1つの実施形態において、組成物は、コーングルテンミールを含む量とほぼ等しい量のホエータンパク質濃縮物(又は単離物)を含む。ホエータンパク質濃縮物及びコーングルテンミールは、現在のところ好ましい実施形態において、粗タンパク質分析に基づいて、それぞれ約80%及び75%のタンパク質含有量である。
【0068】
[0068]好ましくは、組成物は、全アミノ酸含有量の約15%〜30%が分枝鎖アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、及びバリンであり、約15%〜30%がグルタミン及びグルタミン酸であり、約2%〜5%がアルギニンであることを特徴とする。前述の組み合わされたアミノ酸は、好ましくは、全アミノ酸の約40%〜55%である。様々な実施形態において、全アミノ酸含有量の約10%〜20%はロイシンであり、及び/又は全アミノ酸含有量の約4%〜7.5%はグルタミンである。
【0069】
[0069]この態様の組成物は、他の組成物と同様に、食物、菓子、ペットフード、ペットトリートなどとして投与するためのあらゆる形態で、あらゆる動物のために調合することができる。
【0070】
[0070]また、本明細書において、身体活動、特に激しい身体活動からの、動物における回復に影響を及ぼすための方法も提供される。本方法は、例えば本発明の第1から第3の態様において、本明細書において記載されるあらゆる組成物と共に用いるのに適している。
【0071】
[0071]一般に、本方法は、動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすために提供される。本方法は、身体活動の開始前約90分から身体活動の完了後約90分までの期間内に、本明細書において提供される有効量の組成物を動物に投与するステップを含む。1つの実施形態において、投与するのに好ましい組成物は、(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分とを含む。組成物は約40%〜80%の第1、第2、及び第3の炭水化物成分を組み合わせて含む。組成物は、(d)1つ又は複数のアミノ酸源をさらに含む。好ましくは、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、1つ又は複数のアミノ酸源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含む。組成物は好ましくは、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む。組成物はまた、(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分を含む。
【0072】
[0072]1つの実施形態において、第1の炭水化物成分は、本質的にデキストロースからなるが、容易に吸収され、動物における血糖の迅速な上昇を促進する、他の単糖又は二糖を用いることができる。第2の炭水化物成分は、約5のDEを有する第1のマルトデキストリン、約10のDEを有する第2のマルトデキストリン、及び約20のDEを有する第3のマルトデキストリンを少なくとも含む。好ましくは、第1、第2、及び第3のマルトデキストリンはそれぞれ、ほぼ等しい割合(例えば、それぞれ約30重量%〜40重量%)の第2の炭水化物成分を含む。
【0073】
[0073]本方法は、好ましくは組成物における全アミノ酸含有量の約15%〜30%が分枝鎖アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、及びバリンであり、約15%〜30%がグルタミン及びグルタミン酸であり、約2%〜5%がアルギニンである組成物の投与を提供する。1つの実施形態においては、組成物における全アミノ酸含有量の約10%〜20%はロイシンである。別の実施形態においては、組成物における全アミノ酸含有量の約4%〜7.5%はグルタミンである。
【0074】
[0074]本方法は、有効量の、回復に影響を及ぼすための組成物を投与することを提供する。所要の有効量は、激しい身体活動によるダメージの少なくとも1つの症状を低減させて、組成物を投与されていない対照動物と比較して、動物における激しい身体活動からの回復を早めるか又は回復の程度を向上させるのに十分な量である。
【0075】
[0075]様々な実施形態において、ダメージの症状は、膜の完全性の喪失、局所的な若しくは全身性のストレス、酸化ストレス、又はオキシルラジカル若しくはペルオキシルラジカルの上昇の指標である1つ又は複数の肝臓又は筋肉の酵素の血中濃度の変化、血中カルシウム、カリウム、又は他のイオンの変化、1つ又は複数の細胞に対するダメージ、筋線維のダメージ、グリコーゲン蓄積の枯渇、低い血中グルコース、タンパク質の異化又は1つ若しくは複数のアミノ酸の枯渇、乳酸の蓄積又は低速度の乳酸クリアランス、ストレスの指標であるpHの変化、酸素負債(oxygen debt)、局所的な若しくは全身性のストレスの指標である1つ又は複数のストレスホルモンの増大、炎症、疲労、又は痛みの、あらゆる1つ又は複数を含む。
【0076】
[0076]さらに、組成物を与えていない対照動物と比較して、組成物は、少なくとも部分的に、血中グルコースレベルの上昇、血中乳酸の低下若しくは乳酸クリアランスの向上、グリコーゲン蓄積の補充、酸化ストレスの減少若しくはラジカルの消失、膜のダメージの低減、膜の完全性の維持若しくは向上、激しい身体活動の間に代謝される少なくとも1つのアミノ酸の血中濃度の維持若しくは向上、活動により誘発されるタンパク質の異化の低減、タンパク質の生合成の増大、血液の酸素化の維持の援助、少なくとも1つのストレスホルモンの産生の低減、疲労の低減、又は痛みの低減という、メカニズム又は作用の1つ又は複数により、回復に好ましくは影響を及ぼす。
【0077】
[0077]本方法は、運動、トレーニング、競技スポーツなどの激しい活動に参加するか又は活動にさらされるあらゆる動物又は動物群において用いることができる。本方法は、ヒト及びコンパニオンアニマルで有用である。本方法は、ヒト又はコンパニオンアニマルの一方又は両方による摂取のために調合された組成物を包含する。現在のところ好ましい動物は、ヒト及びイヌ、特に労働犬、競技犬、又は、例えばウォーキング、ジョギング、ハイキング、若しくはランニングで人間の飼育者に同伴する犬である。
【0078】
[0078]本方法は、本明細書において記載される1つ又は複数の回復作用物質と併用して、回復に影響を及ぼすための新規な組成物を投与することを包含する。回復に影響を及ぼすための組成物の投与は、(1つ又は複数の)回復作用物質の投与の前、同時、若しくは連続したものであり得るか、又は(1つ又は複数の)回復作用物質の投与の後であり得る。例えば、新規な組成物は、激しい活動又は運動の完了の後に、本方法に従って投与することができる。食品、医薬品、食事補助食品、飲料などの形態の、別個の回復作用物質は、本明細書において提供される回復に影響を及ぼすための組成物の投与と併用して、身体活動の開始の前に摂取することができる。同様に、組成物及び回復作用物質の一方又は両方は、身体活動の前、最中、又は完了後に摂取することができる。回復作用物質は、その性質に依存して、新規な組成物の投与のために、運動前後の2時間の枠から大きく外れて摂取することができ、例えば、回復作用物質は、本明細書において提供される組成物と併用して摂取するために、激しい活動の前又は後8〜12、24、48、又はさらに72時間の枠を有し得る。
【0079】
[0079]本発明の他の態様は、激しい身体活動からの動物の回復に影響を及ぼすためのキット、及び本発明の組成物を調製するためのキットを特徴とする。回復に影響を及ぼすためのキットは、単一パッケージにおける別個の容器内、又は実質上のパッケージにおける別個の容器内に、(1)(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分と(ここで、組成物は、約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、(d)1つ又は複数のアミノ酸源であって、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(ここで、組成物は、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分とを含む組成物、並びに(2)激しい身体活動を行わなければならない又は行おうとしている動物におけるこのような身体活動からの回復に影響を及ぼすための組成物を用いるための指示を含む。
【0080】
[0080]キットはさらに又は場合により、激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための、又は動物における激しい身体活動の結果生じるダメージを治療若しくは軽減するための、1つ又は複数の回復作用物質、さらなる組成物、又は医薬品を含む。キットはまた、場合により又はさらに、激しい身体活動を行わなければならない又は行おうとしている動物におけるこのような身体活動からの回復に影響を及ぼすための組成物と併用して、回復作用物質、さらなる組成物、又は医薬品を使用するためのさらなる指示を含む。
【0081】
[0081]1つ又は複数のさらなる回復作用物質などを特徴とする、キットの構成要素は、本明細書において記載される方法に従って、共に、又は互いに併用して、投与することができる。キットは、ヒト又はコンパニオンアニマルなどの動物における回復に影響を及ぼすことを対象とすることができる。キットは、便宜上、例えば激しい活動からの回復を必要としている動物がいる遠隔地に組成物を輸送するためのキャリーケースなどの携帯態様を特徴とするように、設計することができる。
【0082】
[0082]激しい身体活動からの動物の回復に影響を及ぼすための組成物を調製するためのキットは、単一パッケージにおける別個の容器、又は実質上のパッケージにおける別個の容器内に、調製される組成物100gごとに、(1)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4〜6gの第1の炭水化物成分と、(2)約5〜20のDEを有する約10〜30gの第2の炭水化物成分と、(3)約5未満のDEを有する約20〜50gの第3の炭水化物成分と(その結果、調製される組成物は、約40〜80gの前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、(4)1つ又は複数のアミノ酸源であり、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(その結果、調製される組成物は、約10〜20gのグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、(5)1つ又は複数のカロテノイドを含む1〜12gの抗酸化剤成分とを含む。
【0083】
[0083]キットはさらに又は場合により、組成物を調製するため、動物に組成物を投与するため、又は激しい活動からの回復に影響を及ぼすために組成物を用いるためのキットの使用の1つ又は複数のための指示を含む。ベッセル、ボウル、又は容器などが、パッケージ内容物を混合して組成物を調製するために、キットにおいて供給され得る。例えば、再び密封可能な又はジッパータイプのファスナーを有する、単純な使い捨ての柔軟性のある混合袋が、構成要素を混合するために非常に有用であり得る。或いは、キットは、組成物が投与の時点で動物において形成されるように構成要素が摂取されるため、構成要素を混合するための指示を含み得る。
【0084】
[0084]本明細書において提供されるさらに他の態様は、激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための組成物についての情報又は前記組成物の使用のための指示を伝えるための手段を含む。情報は、特に、(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分と(ここで、組成物は、約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、(d)1つ又は複数のアミノ酸源であり、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(ここで、組成物は、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分とを含む組成物について伝えられる。記載される手段により伝えられる情報は下記(1)〜(6)の1つ又は複数のための指示であり、或いは、指示は前記(1)から(6)の1つ又は複数のための指示であり、(1)激しい身体活動を行おうとしているか若しくは最近行った動物に組成物を投与するための指示、(2)激しい身体活動にさらされるか、最近さらされたか、若しくはすぐにさらされる予定の動物のために組成物を用いる1つ若しくは複数の方法のための指示、(3)組成物を含む適切な栄養を、激しい身体活動を最近さらされたか、若しくはすぐにさらされる予定の動物に与える際の情報、(4)身体活動若しくは激しい身体活動についての情報、(5)激しい身体活動の物理的、細胞的、及び生化学的結果、激しい身体活動により生じるダメージの症状、若しくはこのような活動からの回復に関する情報、又は(6)組成物に関する比較情報若しくは試験結果;伝える手段は、情報又は指示を含む物理的な若しくは電子的な文書、デジタル記憶メディア、光学記憶メディア、音声による提示、視聴覚的表示、又は視覚的表示を含む。
【0085】
[0085]様々な実施形態において、伝える手段は、表示されたウェブサイト、視覚的表示キオスク、カタログ、製品ラベル、パッケージ挿入物、広告、ビラ、公示、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピュータで読み取り可能なチップ、コンピュータで読み取り可能なカード、コンピュータで読み取り可能なディスク、USBデバイス、ファイヤーワイヤーデバイス、コンピュータメモリ、及びその組合せからなる群から選択される。
【0086】
[0086]また、本明細書において、本発明の組成物と、パッケージ及び中の組成物を動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすのに有用であると同定するラベル、ロゴ、図形、記号、標語などとを含むパッケージも提供される。1つの実施形態において、パッケージは、約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分と(ここで、組成物は、約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、1つ又は複数のアミノ酸源であって、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(ここで、組成物は、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分とを有する組成物を含み、パッケージは、パッケージの内容物が、動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすのに有用であることを示す、1つ又は複数の単語、画像、デザイン、ロゴ、図形、記号、頭字語、標語、語句、又は他の図案、又はその組合せを、パッケージに直接、又はパッケージに固定されているラベル上に含む。
【0087】
[0087]好ましくは、このような図案は、パッケージに印刷された、「運動からの回復を向上させる」、「回復を向上させる」、「激しい活動後の疲労を低減させる」という語、又は同等の表現を含む。組成物を含めるのに適したあらゆるパッケージ又はパッケージ材料、例えば、紙、プラスチック、箔、金属などで製造された、袋、箱、ボトル、カン、ポーチなどが、本発明において有用である。好ましい実施形態において、パッケージは、ラベルに適するように、ヒト、イヌ類、又はネコ類などの特定の動物に適した食品組成物、好ましくはコンパニオンアニマルの食品組成物を含む。
【0088】
[0088]別の態様において、本発明は、動物における、激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすため、このような活動のダメージ又は症状を低減又は予防するため、回復時間を減少又は予防するため、エネルギーを増大させるため、運動又は活動の最中又は後の血中グルコースを維持するため、グリコーゲン蓄積の補充を促進するため、身体活動により生じる疲労又は炎症を低減させるため、筋肉の痛みを抑制するため、運動により誘発される筋線維のダメージを予防又は治療するため、及び乳酸の蓄積を予防するための医薬品を調製するための、本明細書において提供される1つ又は複数の組成物の使用を提供する。医薬品は、1つ又は複数の回復作用物質、ビタミン、電解質、抗酸化剤、ハーブ抽出物、NSAID、鎮痛剤若しくは痛み止め、又はその組合せをさらに含み得る。一般に、医薬品は、化合物又は組成物を、賦形剤、緩衝液、結合剤、可塑剤、着色剤、希釈剤、圧縮剤、潤滑剤、香料、湿潤剤、並びに、医薬品の生産及び動物への投与に適している医薬品の製剤に有用であることが当業者に知られている他の原料と混合することにより調製される。
【0089】
[0089]本発明のこれら及び他の態様は、添付の特許請求の範囲において表現される本発明の理解及び伝達を制限するのではなく増大させるために含まれる、以下の実施例によりさらに説明される。
【実施例】
【0090】
[0090]本発明は、以下の実施例によりさらに説明され得るが、実施例が説明の目的のためだけに含まれるものであり、別段の具体的な指示がない限り、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことが理解されよう。
【0091】
実施例1
[0091]一連の研究を、動物における運動からの回復などの、激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための食品の有効性を評価するために行った。食品は、犬における運動後の、身体の回復の向上、筋肉のグリコーゲンの補充の向上、筋肉のダメージの低減、タンパク質合成の刺激、異化の低減、及び酸化ストレスの低減における能力について評価した。
【0092】
方法
[0092]第1の研究(試験1)は、交差設計でn=10の犬を評価し、「性能(performance)」ビスケットの給餌を、ビスケットを与えていない対照と比較して試験した。「性能」ビスケットは、複数の炭水化物原、複数のタンパク質源、及びカロテノイド源、特にアスタキサンチン源としての藻類(ヘマトコッカス・プルビアリス;Haematococcus pluvialis)を含むものであった。第1週の間、10頭の犬に、3日間の各日に、毎日様々な長さの時間にわたり運動させた。5頭の犬からなる1つの群には、3日間の全てで、運動の後に性能ビスケットを給餌し、一方、5頭の犬からなるもう一方の群にはいずれのビスケットも給餌しなかった。その後の週、両方の群(全部で10頭の犬)に、逆の処置群に対して交差させ、第1週のように、3日間の各日に運動させた。
【0093】
[0093]試験1における性能ビスケットは、5、10、及び20のデキストロース当量(DE)の等しい割合の、デキストロース、マルトデキストリン、及びデンプンとして粗米粉を含む炭水化物から構成されるものであった。性能ビスケットはまた、ホエータンパク質濃縮物(粗タンパク質分析では80%のタンパク質)及びコーングルテンミール(粗タンパク質分析では75%のタンパク質)を含むタンパク質からも構成されるものであった。性能ビスケットはまた、カロテノイド源である0.5%のヘマトコッカス・プルビアリスからも構成されるものであった。性能ビスケットは、ビタミン及びミネラル、並びにパームオイルである3%の脂肪で、栄養的にバランスが取れているものであった。運動の後に性能ビスケットを給餌する際、それぞれの犬には60gのビスケットを与えた。
【0094】
[0094]運動の前及び直後に、身体の回復、代謝状態、及びグリコーゲンの補充の様々な指標を評価した。指標は、以下の時点、すなわち1日目の運動前(試験前の基底)、3日目の運動前(運動前)、並びに運動後、すなわち運動の直後(0分)、運動後15分、30分、60分、90分、120分、及び24時間に評価した。それぞれの時点で、グルコース、乳酸、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)、アラニントランスアミナーゼ(ALT)、血中尿素窒素(BUN)、カルシウムイオン(Ca2+)、カリウムイオン(K)、及び遊離アミノ酸の血中濃度を測定した。結果を表1に示す。
【0095】
[0095]表1を参照すると、1日目の試験の開始前及び3日目の運動の開始前の犬の血中グルコースレベルは、運動の直後(0分)又は運動後15分で、ビスケット処置群又はビスケット未処置群との間で差がなかった(表1A)。また、血中グルコースレベルは、運動の直後(0分)又は運動後15分の処置群の間で差がなかった。しかし、15分後には差が見られ得る。運動後30、60、90、及び120分には、性能ビスケットを給餌した犬における血中グルコースレベルは、性能ビスケットを摂取していない犬の血中グルコースレベルと比較して11.2%〜16%高かった。運動後24時間までは、血中グルコースレベルは、群間で類似していた。筋肉のグルコーゲンの完全な補充は、これまでに、運動後の血中グルコースレベルの急な上昇及びマルトデキストリン含有ミールの摂取と関係しているとされている。国際公開第2004077961A1号パンフレットを参照されたい。
【0096】
[0096]表1において見ることができるように、血中乳酸レベルもまた、1日目、又は3日目の運動の開始前には差がなかった(表1A)。犬の血液における乳酸のレベルは、両方の群において運動では上昇したが、性能ビスケットを摂取した犬における乳酸のレベルは、運動の直後(0分)及び運動後15分にはそれぞれ11.3%及び17.3%低かった。また、30分では、ビスケットを摂取した群における血中乳酸レベルは、ビスケットを与えていない群の血中乳酸レベルよりも有意に低かった(34.4%)。30分までに、処置群における血中乳酸は、基底レベルと同様の、すなわち運動の開始前と同様のレベルまで戻った。血中乳酸レベルは、運動後60分まで、ビスケット製品を与えていない対照群においては基底レベルまで低下しなかった。乳酸レベルの上昇は疲労をもたらし、したがって、血中乳酸レベルの低下は、持続時間及び回復の両方を向上させ得る。ビスケットは、上昇した血中乳酸のレベルからの回復に対して30分の短縮をもたらすだけではなく、30%を超える乳酸レベルの低下をもたらした。さらに、ビスケットを与えた群において達した最大の血中乳酸レベルは、未処置の犬における最大の乳酸レベルよりも約12%低かった。最大の血中乳酸レベルの最小化はまた、ダメージの最小化及び激しい運動からの回復の向上に対して正の結果を有し得る。
【0097】
[0097]乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)は、乳酸へのグルコースの最終的な転換に関与する筋肉の酵素である。血液中のLDH酵素活性は、運動により誘発される筋細胞の漏出、及びその結果生じる脱区画化のマーカーである。血中乳酸レベルと同様に、運動後15及び30分のLDHレベルは、ビスケット処置した犬においてそれぞれ17%及び8%低かった(表1A)。また、乳酸と同様に、対照群において観察されたLDHの最大レベルは、性能ビスケット処置群において見られた最大レベルよりも高かった(11.3%)。動物における筋細胞の漏出の最小化もまた、生じ得るダメージを最小化させ、あらゆるこのようなダメージからの回復に対して正の影響を有すると予想される。
【表1】

【0098】
[0098]アラニントランスアミナーゼ(ALT)レベルは、肝臓の状態を大きく反映する。ALTのレベルが高いと、代謝ストレス又は酸化ストレスにより生じる肝細胞の漏出があると判断される。表1Bを参照すると、1日目に運動が開始する前に、ALTレベルには差がなかった。運動後24時間までの3日目の試験時間を通して、ALTレベルは、性能ビスケットを給餌した犬において5%〜10.4%低かった。したがって、低下したレベルは、運動後の性能ビスケットの給餌に応じて肝臓の状態が向上したことの指標である。
【表2】

【0099】
[0099]血中尿素窒素(BUN)は、特にタンパク質又はアミノ酸の分解からの、窒素代謝の代謝最終生成物の尺度である。BUNレベルは、ビスケットを摂取した犬において3日目の運動の前及び後の全ての時点で増大した(表1C)。このことは、性能ビスケットにおける過剰なタンパク質が、吸収され組織の回復及び代謝に利用可能なアミノ酸含有量を増大させたことを示す。さらなる食事タンパク質(又はアミノ酸)の取り込みの不存在下での、試験を開始した後のBUNの上昇は、組織タンパク質/アミノ酸蓄積の異化を示す。これは、身体が、活動後の回復に好ましくない異化状態にあるため、回復に負の影響を及ぼすと予想される。性能ビスケット処置した犬におけるBUNのレベルは、ビスケットを与えていない対照犬におけるBUNレベルよりも6%〜18%高かった。このことは、BUNレベルの上昇が、ビスケットのタンパク質の代謝により生じることを示す。
【表3】

【0100】
[00100]カルシウム及びカリウムの血中レベルの上昇は、運動により誘発される筋細胞の漏出を示す。表1Dにおいて見られるように、3日目に、カルシウムレベルは、対照犬と比較してビスケットを給餌した犬において2.4%〜4.7%低かった。同様に、カリウムレベルは、ビスケットを給餌した犬において、運動後15分〜120分で2.2%〜4.5%低かった。
【表4】

【0101】
実施例2
方法
[00101]第2の研究(試験2)では、試験1において用いられた調合の炭水化物部分のバリエーションを評価した。試験1と同様に、試験2において、2つの群の10頭の犬をまた、運動を1回行った後の「性能」ビスケットの給餌を試験するために用いた。ビスケットを給餌した群(n=5)を、ビスケットなしの対照群(n=5)と比較した。変化させたビスケット調合の有効性を試験するために、血中グルコースレベルをモニターして、運動直後のビスケットの摂取に対する犬の血糖応答を決定した。全ての犬は、同一の日に運動し、運動の直後に、10頭の犬のうち5頭に60gのビスケットを給餌した。
【0102】
[00102]「性能」ビスケットは、複数の炭水化物源及び複数のタンパク質源を含むものであった。試験2における性能ビスケットは、5%のデキストロース及び42.9%の小麦粉(デンプンとして)を含む炭水化物からなるものであった。ビスケットはまた、13.3%のマルトデキストリンも含み、その61%は、デキストロース当量(DE)=20のマルトデキストリンであり、39%はDE=10のマルトデキストリンであった。ビスケットはまた、ホエータンパク質濃縮物及びコーングルテンミールを含む29.5%のタンパク質からなるものであった。ビスケットはまた、ビタミン及びミネラル、並びに脂肪である3%の獣脂で、栄養的にバランスが取れているものであった。
【0103】
[00103]運動の直後に、犬のグルコースレベルをアッセイすることにより血糖応答をモニターした。血中グルコースは、運動の15分、30分、及び60分後に評価した。結果を表2に示す。
【0104】
[00104]表2を参照すると、ビスケットを摂取した犬における血中グルコースレベルは、運動後にビスケットを摂取していない犬と比較して、運動及びビスケットの摂取の後のいずれの時点(15、30、又は60分)でも差がなかった。ビスケット処置した犬においてグルコースの上昇がないことは、主に、マルトデキストリン含有量の減少及びデンプン含有量の増大の結果である。他の変数は試験しなかった。
【表5】

【0105】
実施例3
方法
[00105]第3の研究(試験3)もまた、試験1において用いた調合の炭水化物部分のバリエーションを評価した。試験3もまた、2つの群における10頭の犬を、運動を1回行った後の「性能」ビスケットの給餌を試験するために用いた。ビスケットを給餌した群(n=5)を、ビスケットなしの対照群(n=5)と比較した。変化させた調合の有効性を試験するために、血中グルコースレベルをモニターして、運動直後のビスケットの摂取に対する犬の血糖応答を決定した。全ての犬は、同一の日に運動した。ビスケットを給餌した群における犬には、運動の直後に、60gのビスケットを給餌した。
【0106】
[00106]「性能」ビスケットは、複数の炭水化物源及び複数のタンパク質源を含むものであった。試験3における性能ビスケットは、5%のデキストロース、及びデンプンとして28.7%の調理済の米粉を含む炭水化物からなるものであった。ビスケットはまた、32.6%のマルトデキストリンも含み、その40%はDE=20であり、30%はDE=10であり、30%はDE=5であった。ビスケットはまた、それぞれ80%及び75%のタンパク質を有するホエータンパク質濃縮物及びコーングルテンミールを含む、29.5%のタンパク質からなるものであった。ビスケットの調合は、ビタミン及びミネラルで栄養的にバランスが取れているものであり、脂肪源として3%の獣脂を加えたものであった。
【0107】
[00107]犬の血中グルコースレベルをアッセイすることにより血糖応答をモニターした。血中グルコースは、運動の直後(0分)、運動後15分及び30分に評価した。結果を表3に示す。
【0108】
[00108]表3を参照すると、ビスケットを摂取した犬における血中グルコースレベルは、運動後にビスケットを与えていない対照における犬と比較して、ビスケットの摂取の後15分及び30分に増大した。対照群においては変化は観察されなかった。他の変数は試験しなかった。
【表6】

【0109】
実施例4
方法
[00109]第4の研究(試験4)では、試験1において用いた調合の炭水化物部分のバリエーションを評価した。試験4では、2つの群における20頭の犬を、運動を1回行った後の「性能」ビスケットの給餌を試験するために用いた。ビスケットを給餌した群(n=10)を、ビスケットを与えていない対照群(n=10)と比較した。変化させた調合の有効性を試験するために、血中グルコースレベルをモニターして、運動直後のビスケットの摂取に対する犬の血糖応答を決定した。それぞれの群の5頭の犬は、同一の日に運動した。ビスケットを給餌した群の犬には、運動の直後に、60gのビスケットを給餌した。残りの犬には運動させ、その直後に、ビスケットを給餌する群の犬に60gのビスケットを給餌した。
【0110】
[00110]「性能」ビスケットは、複数の炭水化物源及び複数のタンパク質源を含むものであった。試験4における性能ビスケットは、5%のデキストロース、及びデンプンとして29.4%の生米粉を含む炭水化物からなるものであった。ビスケット組成物はまた、33.5%のマルトデキストリンも含み、その40%はDE=20であり、30%はDE=10であり、30%はDE=5であった。ビスケットはまた、ホエータンパク質濃縮物及びコーングルテンミールを含む、30.5%のタンパク質からなるものであった。ビスケットは、ビタミン及びミネラルで栄養的にバランスが取れているものであり、3%の脂肪とするために獣脂を加えた。
【0111】
[00111]血糖応答をモニターする手段として犬の血中グルコースレベルをアッセイするために、サンプルを採取した。運動の直後(0分)、並びに運動後15分、30分、及び60分に採取したサンプルから、血中グルコースを評価した。結果を表4に示す。
【0112】
[00112]表4を参照すると、ビスケットを摂取した犬における血中グルコースレベルは経時的に増大し、ビスケット摂取後15、30、及び60分には、運動後にビスケットを与えていない犬と比較して高かった。
【表7】

【0113】
実施例5
方法
[00113]第5の研究(試験5)では、高いレベルの脂肪並びに中レベルのタンパク質及び炭水化物を有する調合を評価した。試験5では、運動を1回行った後に投与される「性能」キブルの給餌を試験するために20頭の犬を用いた。キブルを給餌した群(n=10)を、犬に給餌を行っていない対照群(n=10)と比較した。変化させた調合の有効性を試験するために、血中グルコースレベルをモニターして、運動直後のキブルの摂取に対する犬の血糖応答を決定した。10頭の犬は、同一の日に運動し、10頭のうちの5頭には、運動の直後に60gのキブルを給餌した。1組の10頭の異なる犬にはその後運動させ、半分には、すぐに60gのキブルを給餌した。犬の血中グルコースレベルをアッセイすることにより血糖応答をモニターした。血中グルコースを評価するために、運動の直後(0分)、並びに運動後15分、30分、及び60分にサンプルを採取した。結果を表5に示す。
【0114】
[00114]「性能」キブルは、複数の炭水化物源、脂肪源、及びタンパク質源を含むものであった。試験5における性能キブルは、市販品である、デンプンとして47%の米粉を含む炭水化物からなる、鶏肉及び米を有するプロプラン性能(ProPlan Performance)(登録商標)であった。キブルは、マルトデキストリン又はデキストロースを含まなかった。キブルはまた、鶏肉及びコーングルテンミールに由来するタンパク質を含む30%のタンパク質、並びに20%の脂肪からなるものであった。キブルはまた、ビタミン及びミネラルで栄養的にバランスの取れたものであった。
【0115】
[00115]表5を参照すると、ビスケットを摂取した犬における血中グルコースレベルは、運動後に何も摂取していない犬と比較して、キブルの摂取の後のあらゆる時点(15、30、又は60分)で差がなかった。キブル処置した犬において血中グルコースの上昇がないことは、主に、高い脂肪及び低下したマルトデキストリン含有量の結果である。他の変数は試験しなかった。
【表8】

【0116】
実施例6
方法
[00116]第6の研究(試験6)では、3つの異なる処置群におけるn=8の犬を評価して、ビスケットなしの対照と比較して、ヘマトコッカス・プルビアリスを有するか又は有さない「性能」ビスケットの給餌を試験した。「性能」ビスケットは、複数の炭水化物源、複数のタンパク質源を含み、カロテノイド源、特にアスタキサンチン(「アスタキサンチン」)源としての藻類(ヘマトコッカス・プルビアリス)を有するか又は有さないものであった。24頭の犬を、中レベルの運動強度で、毎日、様々な長さの時間にわたり3日間運動させた。8頭の犬には、3日間の全てで、ヘマトコッカス・プルビアリスを含む性能ビスケットを運動後に給餌し、8頭の犬には、3日間の全てで、ヘマトコッカス・プルビアリスを有さない性能ビスケットを運動後に給餌し、そして8頭の犬には、3日間の全てで、運動後にいずれのビスケットも給餌しなかった。
【0117】
[00117]性能ビスケットは、5%のデキストロース、異なる割合の5、10、及び20デキストロース当量を有する32.3%のマルトデキストリン、並びにデンプンとして28.5%の調理済の米粉を含む炭水化物からなるものであった。マルトデキストリンは、20のDEとして12.7%、10のDEとして9.8%、及び5のDEとして9.8%を含むものであった。性能ビスケットはまた、14.6%のホエータンパク質濃縮物及び14.6%のコーングルテンミールを含むタンパク質からなるものであった。性能ビスケットはまた、カロテノイド源として0.48%のヘマトコッカス・プルビアリスからなるものであり、0.72%のビタミン及びミネラル、並びに獣脂である2.9%の脂肪で栄養バランスの取れたものであった。ビスケットはまた、0.14%の乳化剤、0.25%の塩、及び0.5%の乾燥消化物を含むものであった。それぞれの犬には60gのビスケットを与えた。
【0118】
[00118]運動の前及び直後に、身体の回復、代謝状態、及びグリコーゲンの補充という様々な指標を評価した。指標は、1日目の運動前及び運動の直後、3日目の運動前、運動の直後(0分)、運動後15分、30分、60分、及び24時間に評価した。
【0119】
[00119]犬のグルコースレベルを、1日目の試験の開始前、3日目の運動の開始前、並びに運動及びビスケットの取り込みの直後のいくつかの時点で試験した。結果を表6に示す。データは、アスタキサンチンを含むビスケットを給餌した犬が、ビスケットを与えていない犬及びアスタキサンチンを有さないビスケットを給餌した犬と比較して、運動の間及び直後に安定した血中グルコースレベルを良好に維持し得たことを示す。アスタキサンチンは、運動の間のエネルギー代謝のための脂肪の効率的な利用を向上させて、それにより好気的代謝を促進し、肝臓のグリコーゲン蓄積からの血中グルコースの代謝要求を低減させる際に有効であると考えられる。
【表9】

【0120】
[00120]乳酸レベルもまた測定した。データを表7に示す。レベルは、1日目、又は3日目の運動の開始前には差がなかった。乳酸レベルは、全ての群において運動で上昇し、運動後に低下し始めた。しかし、アスタキサンチンビスケットを摂取した犬では、運動後30分までに運動前の乳酸レベルに達した。対照的に、アスタキサンチンなしのビスケットを摂取した犬又は対照犬は、運動後60分まで運動前のレベルに達しなかった。さらに、対照犬及びアスタキサンチンなしの犬は、実際、運動後15分〜30分で血中乳酸の増大を示し、一方、アスタキサンチンビスケット犬は、運動前のレベルよりも低いレベルまで低下し続けた。運動後30分では、対照犬は運動前のレベルよりも平均して37.8高く、一方、アスタキサンチンなしのビスケットの犬は、運動前のレベルよりもわずかに12.7%高いだけであった。
【0121】
[00121]このデータは、アスタキサンチンが運動後の血中乳酸レベルを向上させるという、及び血中乳酸レベルの向上がアスタキサンチンの取り込みに応じたものであるという、これまでの所見をさらに裏付けるものである。血中乳酸レベルの向上はまた、アスタキサンチンビスケットが好気的代謝を促進して、過剰なグルコースが乳酸に代謝されないようにすること、しかしミトコンドリア内のクレブス回路が、エネルギーを生じさせるためにより効率的に機能していることの証拠を提供する。このことは、ミトコンドリア内の好気的代謝を支えるための脂肪酸の代謝の増大を介して生じると考えられる。
【表10】

【0122】
[00122]カルシウムレベルもまた測定した。データを表8に示す。レベルの上昇は、運動により誘発される筋細胞の漏出を示す。データは、運動により誘発される酸化ストレスがアスタキサンチンによって低減し、この低減により細胞、特に筋細胞に対するダメージが低減して、カルシウムの漏出が低減したことを示す。したがって、アスタキサンチンは、運動からの回復を最適化するのに有効である。
【0123】
[00123]同様に、ガンマグルタミルトランスフェラーゼ(GGT)レベルは、アスタキサンチンの取り込みが、肝細胞において、運動により誘発される酸化ストレスの低減に寄与したことを示す。3日目に、アスタキサンチンを含むビスケットを給餌した犬は、運動前のレベルと比較して、運動の直後及び運動後15分で差がなかった。これは、運動直後にGGTレベルにおいて125%及び94%の増大を示した対照及びアスタキサンチンなしのビスケット犬とは対照的である。これらの上昇したレベルは、運動後24時間を通して上昇したままであった。また、運動の直後及び15分後には、GGTレベルは、対照犬と比較して、アスタキサンチンビスケットを給餌した犬において有意に低かった。
【表11】

【0124】
[00124]明細書において、本発明の典型的な好ましい実施形態を開示してきた。具体的な用語が用いられているが、これらの用語は包括的及び記述的な意味で用いられているにすぎず、限定の目的のためのものではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に記載する。当業者には、特許請求の範囲に記載された発明の多くの修飾及び改変が、上記の教示に照らして可能であることが理解されよう。したがって、添付の特許請求の範囲内において、本発明が、具体的に記載された以外の方法で実施され得ることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすのに適した組成物であって、約4%〜6%の容易に吸収可能な炭水化物、約10%〜30%のマルトデキストリン、及び約20%〜50%のデンプン、合計で約40%〜80%の炭水化物、並びに約20%〜約40%のタンパク質を含む組成物。
【請求項2】
容易に吸収可能な炭水化物がデキストロース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、リボース、スクロース、又はその組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
マルトデキストリンが、5〜20のデキストロース当量(DE)を有する1つ又は複数のマルトデキストリンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
マルトデキストリンが、約5のDEを有するマルトデキストリン、約10のDEを有するマルトデキストリン、及び約20のDEを有するマルトデキストリンを含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
炭水化物が約30%〜40%の各マルトデキストリンを含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
デンプンが、米粉、小麦粉、又は加工デンプンの1つ又は複数により供給される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
容易に吸収可能な炭水化物がデキストロースを含み、マルトデキストリンが、それぞれ約5のDE、約10のDE、及び約20のDEである少なくとも1つのマルトデキストリンを含み、デンプンが、米粉、小麦粉、及び加工デンプンの1つ又は複数により供給される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
タンパク質が、ホエータンパク質、コーングルテン、又はその組合せを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
ホエータンパク質が、約80%の粗タンパク質を有するホエータンパク質濃縮物を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
コーングルテンが、約75%の粗タンパク質を有するコーングルテンミールを含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
タンパク質が、約80%の粗タンパク質を有する約10%〜約15%のホエータンパク質濃縮物、及び約75%の粗タンパク質を有する約10%〜約15%のコーングルテンミールを含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項12】
1つ又は複数の抗酸化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
約1%〜約15%の全抗酸化剤を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
抗酸化剤が1つ又は複数のカロテノイドを含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
抗酸化剤が、ヘマトコッカス・プルビアリス、カロテノイド含有ヘマトコッカス・プルビアリス抽出物、アスタキサンチン、ルテイン、又はその組合せを含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
ペットフード又はペットトリートとしての使用に適している、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
ビスケットの形態のペットトリートである、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
原料の乾燥混合物である、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
原料の未調理の生地である、請求項16に記載の組成物。
【請求項20】
動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすのに適した組成物であって、
(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、
(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、
(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分と(ここで、組成物は、約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、
(d)1つ又は複数のアミノ酸源であり、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(ここで、組成物は、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、
(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分と
を含む組成物。
【請求項21】
抗酸化剤成分が、アスタキサンチン、ルテイン、ヘマトコッカス・プルビアリス(H.pluvialis)、ヘマトコッカス・プルビアリスからの抽出物、又はその組合せを含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
組成物における全アミノ酸含有量の約15%〜30%が、分枝鎖アミノ酸(BCAA)であるロイシン、イソロイシン、及びバリンである、請求項20に記載の組成物。
【請求項23】
全アミノ酸含有量の約10%〜20%がロイシンである、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
組成物における全アミノ酸含有量の約2%〜5%がアルギニンである、請求項20に記載の組成物。
【請求項25】
全アミノ酸含有量の約15%〜30%がグルタミン及びグルタミン酸である、請求項20に記載の組成物。
【請求項26】
全アミノ酸含有量の約4%〜7.5%がグルタミンである、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
第1の炭水化物成分が、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、リボース、スクロース、又はその組合せの1つ又は複数を含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項28】
第1の炭水化物成分が本質的にデキストロースからなる、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
第2の炭水化物成分が、それぞれが異なるDEを有する1つ又は複数のマルトデキストリンを含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項30】
第3の炭水化物成分がデンプンを含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項31】
第3の炭水化物成分が、デンプン、加工デンプン、又は粉である、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
1つ又は複数のアミノ酸源が、少なくとも1つのタンパク質、タンパク質加水分解物、ペプチド、又はアミノ酸を含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項33】
1つ又は複数のアミノ酸源が、動物性タンパク質及び植物性タンパク質、又はその加水分解物を含む、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
ホエータンパク質及びコーングルテンをアミノ酸源として含む、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
約80%の粗タンパク質を有する10%〜15%のホエータンパク質濃縮物、約75%の粗タンパク質を有する10%〜15%のコーングルテンミール、約4%〜6%のデキストロース、約10%〜30%のマルトデキストリン、約20%〜50%のデンプン、及びアスタキサンチン、ルテイン、ヘマトコッカス・プルビアリス(H.pluvialis)、又はヘマトコッカス・プルビアリスの抽出物の少なくとも1つを含む、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
マルトデキストリンが、30%〜40%の、約4〜6のDEを有する炭水化物、約6〜10のDEを有する炭水化物、及び約10〜20のDEを有する炭水化物のそれぞれを含む、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
(a)20%〜40%の、ホエータンパク質及びコーングルテンを含むタンパク質混合物と、
(b)約85〜100のデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、
(c)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、
(d)5未満のDEを有する20%〜50%の第3の炭水化物成分と、
(e)少なくとも1つのカロテノイドを含む抗酸化剤成分と
を含む組成物。
【請求項38】
第1の炭水化物成分がデキストロースを含み、第2の炭水化物成分が、それぞれが異なるDEを有する1つ又は複数のマルトデキストリンを含み、第3の炭水化物成分がデンプン又は加工デンプンを含み、前記組成物が、約40%〜80%の第1、第2、及び第3の炭水化物成分を組み合わせて含む、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
ホエータンパク質がホエータンパク質濃縮物により供給され、コーングルテンがコーングルテンミールにより供給される、請求項37に記載の組成物。
【請求項40】
コーングルテンミールとほぼ等しい量のホエータンパク質濃縮物を含み、ホエータンパク質濃縮物及びコーングルテンミールが、粗タンパク質分析に基づいて、それぞれ約80%及び75%のタンパク質含有量である、請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
全アミノ酸含有量の約15%〜30%が分枝鎖アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、及びバリンであり、約15%〜30%がグルタミン及びグルタミン酸であり、約2%〜5%がアルギニンであり、前述の組み合わされたアミノ酸が全アミノ酸の約40%〜55%である、請求項40に記載の組成物。
【請求項42】
全アミノ酸含有量の約10%〜20%がロイシンである、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
全アミノ酸含有量の約4%〜7.5%がグルタミンである、請求項41に記載の組成物。
【請求項44】
動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための方法であって、身体活動の開始前約90分から身体活動の完了後約90分までの期間内に、
(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、
(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、
(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分と(ここで、組成物は約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物成分を組み合わせて含む)、
(d)1つ又は複数のアミノ酸源であり、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(ここで、組成物は、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、
(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分と
を含む有効量の組成物を動物に投与するステップを含む方法。
【請求項45】
第1の炭水化物成分が本質的にデキストロースからなる、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
第2の炭水化物成分が、約5のDEを有する第1のマルトデキストリン、約10のDEを有する第2のマルトデキストリン、及び約20のDEを有する第3のマルトデキストリンを少なくとも含む、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
第1、第2、及び第3のマルトデキストリンがそれぞれ、約30%〜40%の第2の炭水化物成分を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
組成物における全アミノ酸含有量の約15%〜30%が分枝鎖アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、及びバリンであり、約15%〜30%がグルタミン及びグルタミン酸であり、約2%〜5%がアルギニンである、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
組成物における全アミノ酸含有量の約10%〜20%がロイシンである、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
組成物における全アミノ酸含有量の約4%〜7.5%がグルタミンである、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
有効量が、激しい身体活動によるダメージの少なくとも1つの症状を低減させて、組成物を投与されていない対照動物と比較して、激しい身体活動からの回復を早めるのに十分な量である、請求項44に記載の方法。
【請求項52】
ダメージの症状が、膜の完全性の喪失、局所的な若しくは全身性のストレス、酸化ストレス、又はオキシルラジカル若しくはペルオキシルラジカルの上昇の指標である1つ又は複数の肝臓又は筋肉の酵素の血中濃度の変化、血中カルシウム、カリウム、又は他のイオンの変化、1つ又は複数の細胞に対するダメージ、筋線維のダメージ、グリコーゲン蓄積の枯渇、低い血中グルコース、タンパク質の異化又は1つ若しくは複数のアミノ酸の枯渇、乳酸の蓄積又は低速度の乳酸クリアランス、ストレスの指標であるpHの変化、酸素の不足、局所的な若しくは全身性のストレスの指標である1つ又は複数のストレスホルモンの増大、炎症、疲労、又は痛みを含むか、或いは嫌気性から好気性への代謝的変化に影響を及ぼす、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
組成物を与えていない対照動物と比較して、組成物が、少なくとも部分的に、血中グルコースレベルの上昇、血中乳酸の低下若しくは乳酸クリアランスの向上、グリコーゲン蓄積の補充、酸化ストレスの減少若しくはラジカルの消失、膜のダメージの低減、膜の完全性の維持若しくは向上、激しい身体活動の間に代謝される少なくとも1つのアミノ酸の血中濃度の維持若しくは向上、活動により誘発されるタンパク質の異化の低減、タンパク質の生合成の増大、血液の酸素化の維持の援助、少なくとも1つのストレスホルモンの産生の低減、疲労の低減、又は痛みの低減により、回復に影響を及ぼすか、或いは、嫌気性から好気性への代謝的変化に影響を及ぼす、請求項44に記載の方法。
【請求項54】
激しい身体活動からの動物の回復に影響を及ぼすためのキットであって、単一パッケージにおける別個の容器内、又は実質上のパッケージにおける別個の容器内に、
(1)(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、
(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、
(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分と(ここで、組成物は、約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、
(d)1つ又は複数のアミノ酸源であり、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(ここで、組成物は、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、
(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分と
を含む組成物、並びに
(2)激しい身体活動を行わなければならない又は行おうとしている動物におけるこのような身体活動からの回復に影響を及ぼすための組成物を用いるための指示
を含むキット。
【請求項55】
激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための、又は動物における激しい身体活動の結果生じるダメージを治療若しくは軽減するための、1つ又は複数の作用物質、さらなる組成物、又は医薬品と、前記作用物質、さらなる組成物、又は医薬品を、激しい身体活動を行わなければならない又は行おうとしている動物におけるこのような身体活動からの回復に影響を及ぼすための組成物と併用して使用するためのさらなる指示とをさらに含む、請求項54に記載のキット。
【請求項56】
激しい身体活動からの動物の回復に影響を及ぼすための組成物を調製するためのキットであって、単一パッケージにおける別個の容器、又は実質上のパッケージにおける別個の容器内に、調製される組成物100gごとに、
(1)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4〜6gの第1の炭水化物成分と、
(2)約5〜20のDEを有する約10〜30gの第2の炭水化物成分と、
(3)約5未満のDEを有する約20〜50gの第3の炭水化物成分と(その結果、調製される組成物は、約40〜80gの前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、
(4)1つ又は複数のアミノ酸源であり、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(その結果、調製される組成物は、約10〜20gのグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、
(5)1つ又は複数のカロテノイドを含む1〜12gの抗酸化剤成分と
を含むキット。
【請求項57】
組成物を調製するため、動物に組成物を投与するため、又は激しい活動からの回復に影響を及ぼすために組成物を用いるためのキットの使用の1つ又は複数のための指示をさらに含む、請求項56に記載のキット。
【請求項58】
組成物についての情報又は前記組成物の使用のための指示を伝えるための手段であって、組成物が、
(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、
(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、
(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分と(ここで、組成物は、約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、
(d)1つ又は複数のアミノ酸源であり、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(ここで、組成物は、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、
(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分と
を含み、
情報が下記(1)から(6)の1つ又は複数についての情報であり、或いは、指示が下記(1)から(6)の1つ又は複数のための指示であり、
(1)激しい身体活動を行おうとしているか若しくは最近行った動物に組成物を投与するための指示、
(2)激しい身体活動にさらされるか、最近さらされたか、若しくはすぐにさらされる予定の動物のために組成物を用いる1つ若しくは複数の方法のための指示、
(3)組成物を含む適切な栄養を、激しい身体活動を最近さらされたか、若しくはすぐにさらされる予定の動物に与える際の情報、
(4)身体活動若しくは激しい身体活動についての情報、
(5)激しい身体活動の物理的、細胞的、及び生化学的結果、激しい身体活動により生じるダメージの症状、若しくはこのような活動からの回復に関する情報、又は
(6)組成物に関する比較情報若しくは試験結果、
伝える手段が、情報又は指示を含む物理的な若しくは電子的な文書、デジタル記憶メディア、光学記憶メディア、音声による提示、視聴覚的表示、又は視覚的表示を含む、手段。
【請求項59】
表示されたウェブサイト、視覚的表示キオスク、カタログ、製品ラベル、パッケージ挿入物、広告、ビラ、公示、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピュータで読み取り可能なチップ、コンピュータで読み取り可能なカード、コンピュータで読み取り可能なディスク、USBデバイス、ファイヤーワイヤーデバイス、コンピュータメモリ、及びその組合せからなる群から選択される、請求項58に記載の手段。
【請求項60】
(a)約85〜100を超えるデキストロース当量(DE)を有する約4%〜6%の第1の炭水化物成分と、
(b)約5〜20のDEを有する約10%〜30%の第2の炭水化物成分と、
(c)約5未満のDEを有する約20%〜50%の第3の炭水化物成分と(ここで、組成物は、約40%〜80%の前記第1、第2、及び第3の炭水化物を組み合わせて含む)、
(d)1つ又は複数のアミノ酸源であって、グルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンが、集合的に、前記源により供給される全アミノ酸の約40%〜55%を含むアミノ酸源と(ここで、組成物は、約10%〜20%のグルタミン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、及びアルギニンを組み合わせて含む)、
(e)1つ又は複数のカロテノイドを含む抗酸化剤成分と
を含む組成物を含むパッケージであって、組成物が動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすのに有用であることを示す、1つ又は複数の単語、画像、デザイン、ロゴ、図形、記号、頭字語、標語、語句、又は他の図案、又はその組合せを、パッケージに直接、又はパッケージに固定されているラベル上に含む、パッケージ。
【請求項61】
動物における激しい身体活動からの回復に影響を及ぼすための方法であって、身体活動の開始前約90分から身体活動の完了後約90分までの期間内に、有効量の、約4%〜6%の容易に吸収可能な炭水化物、約10%〜30%のマルトデキストリン、及び約20%〜50%のデンプン、合計で約40%〜80%の炭水化物、並びに約20%〜約40%のタンパク質を含む組成物を動物に投与するステップを含む方法。
【請求項62】
容易に吸収可能な炭水化物が、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、リボース、スクロース、又はその組合せである、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
マルトデキストリンが、5〜20のデキストロース当量(DE)を有する1つ又は複数のマルトデキストリンを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
マルトデキストリンが、約5のDEを有するマルトデキストリン、約10のDEを有するマルトデキストリン、及び約20のDEを有するマルトデキストリンを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
炭水化物が約30%〜40%の各マルトデキストリンを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
デンプンが、米粉、小麦粉、又は加工デンプンの1つ又は複数により供給される、請求項61に記載の方法。
【請求項67】
容易に吸収可能な炭水化物がデキストロースを含み、マルトデキストリンが、それぞれ約5のDE、約10のDE、及び約20のDEである少なくとも1つのマルトデキストリンを含み、デンプンが、米粉、小麦粉、及び加工デンプンの1つ又は複数により供給される、請求項61に記載の方法。
【請求項68】
タンパク質が、ホエータンパク質、コーングルテン、又はその組合せを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項69】
ホエータンパク質が、約80%の粗タンパク質を有するホエータンパク質濃縮物を含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
コーングルテンが、約75%の粗タンパク質を有するコーングルテンミールを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項71】
タンパク質が、約80%の粗タンパク質を有する約10%〜約15%のホエータンパク質濃縮物、及び約75%の粗タンパク質を有する約10%〜約15%のコーングルテンミールを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項72】
1つ又は複数の抗酸化剤をさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項73】
約1%〜約15%の全抗酸化剤を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
抗酸化剤が1つ又は複数のカロテノイドを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
抗酸化剤が、ヘマトコッカス・プルビアリス、カロテノイド含有ヘマトコッカス・プルビアリス抽出物、アスタキサンチン、ルテイン、又はその組合せを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
組成物がペットフード又はペットトリートとしての使用に適している、請求項61に記載の方法。
【請求項77】
組成物が、ビスケットの形態のペットトリートである、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
組成物が、原料の乾燥混合物である、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
組成物が、原料の未調理の生地である、請求項76に記載の方法。

【公表番号】特表2011−511070(P2011−511070A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545874(P2010−545874)
【出願日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際出願番号】PCT/US2009/000741
【国際公開番号】WO2009/099628
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】