説明

濾過装置の製造方法

石油化学製品を濾過するために繊維糸を濾過ボビンに巻回する方法は、第1工程で4層を双方向に30°で設置して巻回し、第2工程で5層を双方向に40°で設置して巻回し、第3工程で9層を双方向に35°で設置して巻回し、第4及び最終工程で12層を片方に15°で設置して巻回し、各層に対して50°で逆に移動し、第1,第2,第3,第4の工程を繰り返し、ここで使用される糸は、58%の綿、16.00%のアクリル、11.50%の亜麻、11.50%のポリエステル、2.00%のポリアミド、0.60%のアセテート、0.40%のビスコースからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子汚染に対して流体を浄化する濾過装置を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車産業は、油圧、ギア、弁等の潤滑及び動力伝達用の石油化学製品の粒子汚染の問題をかかえている。これらの汚染は、0.5μm−30μmの間の範囲で、紙やセルロースで製造された通常全開流量フィルタ(normal full flow filter)が作用しなくなり、しかも高価であるという特に問題を生じる。
【発明の開示】
【0003】
したがって、本発明は特に汚染オイル製品のためのフィルタを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲に述べられた特徴により規定されるように、本発明によるフィルタにより満たされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
本発明によるフィルタは、特殊な繊維糸(textile yarn)からなり、天然及び合成の種々の繊維を特殊混合し、ある制御された硬度抵抗(hardness resistance)を有するボビンのようにある巻角度とパターンで巻回したものである。フィルタは、金属又は合成複合材料で形成された中空で多孔の円筒形硬質コア(cylinder formed core)を有し、その回りに繊維糸が巻回されている。
【0005】
これらの繊維と巻回パターンの組合せは、フィルタが選択されたサイズから、上方へ、粒子を捕獲するように作ることができるように、調整することができる。
【0006】
ボビン状は、円筒形コアを水平に設置し、糸を垂直軸に対して一定角度で巻回するようにして作製される。
【0007】
円筒形多孔金属コアの上には、1片の固く織られた織布が巻かれ、コアを1回で覆っている。その後、その上に糸が巻かれる。
【0008】
フィルタは、ある流れ圧力で濾過された液体媒体が、濾過媒体を通過するときに、より高い抵抗とより低い抵抗に間隔をもって(in intervals)に出合うように巻回されている。
【0009】
この効果は、巻き抵抗(硬度)と巻き角度を変更することによって得られる。緩い巻回と固い巻回は、巻回工程中に種々の巻き角度になるように、変化させ、また交互にしてもよい。
【0010】
次のパターンは、本発明による製造方法の典型であり、4つの工程からなる。
【0011】
第1工程で、4層を双方向に30°で設置し、
第2工程で、5層を双方向に40°で設置し、
第3工程で、9層を双方向に35°で設置し、
第4及び最終工程で、12層を片方に15°で設置し、各層に対して50°で逆に移動(transfer back)する。
その後、第1から第4の工程を同じパターンで繰り返す。
【0012】
この目的のために、特殊な制御装置及び調整装置を備えたボビン巻回機で巻回が行われる。
【0013】
ある種々の繊維材料とファイバーを使用することにより、繊維を混合するときに、異なるファイバーと繊維が粒子を捕獲し保持する異なる能力を有するように、濾過効果を変化させることができる。
【0014】
石油化学用のフィルタにおける繊維混合物の以下の仕様は、効率的で好ましいことが証明されている。
綿 58.00%
アクリル 16.00%
亜麻 11.50%
ポリエステル 11.50%
ポリアミド 2.00%
アセテート 0.60%
ビスコース 0.40%
【0015】
前述の薄い金属製の缶(can)又は容器(tin)に装着された巻回繊維フィルタは、濾過目的のユニークな製品を提供する。缶に設置された本発明によるフィルタもユニークである。フィルタ自身は、フィルタまでの大きさの缶容器に挿入され、閉じられる。これは、缶が蒸留室にねじ込まれるハウジングとして役立つため、フィルタ室(filter housing)が必要でないことを意味する。フィルタ及びフィルタハウジングは1つのユニットとして提供される。
【0016】
従来のフィルタ手段に対して、本発明は、微細濾過品質と、極めて大量の捕獲粒子を保持できるという独特な性能に比して低価格であるフィルタ手段を提供する。ユーザにとって、本発明によるフィルタは、従来のフィルタより少ない部品すなわち単一部品からなるので、取扱い、設置、交換が容易である。
【0017】
本発明によるフィルタは、あらゆる他の公知のフィルタと比べて大きな濾過能力を有することが証明されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
石油化学製品を濾過するために繊維糸を濾過ボビンに巻回する方法において、第1工程で4層を双方向に30°で設置して巻回し、第2工程で5層を双方向に40°で設置して巻回し、第3工程で9層を双方向に35°で設置して巻回し、第4及び最終工程で12層を片方に15°で設置して巻回し、各層に対して50°で逆に移動し、第1,第2,第3,第4の工程を繰り返し、ここで使用される糸は、58%の綿、16.00%のアクリル、11.50%の亜麻、11.50%のポリエステル、2.00%のポリアミド、0.60%のアセテート、0.40%のビスコースからなることを特徴とする繊維糸の巻回方法。

【公表番号】特表2009−502496(P2009−502496A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524923(P2008−524923)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【国際出願番号】PCT/NO2005/000285
【国際公開番号】WO2007/015643
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(508032929)
【氏名又は名称原語表記】Jan Ingolf KRISTIANSEN
【Fターム(参考)】