説明

濾過装置

【課題】吸引パイプを簡単な構造としながら、多数の中空フィルターシートを狭い間隔で積層して濾過面積を大きくする。
【解決手段】濾過装置は、吸引パイプ3を介して、複数枚の中空フィルターシート1の中空部10を吸引して、中空フィルターシート1に液体を透過させて濾過する。吸引パイプ3は、軸方向に伸びるスリット状の吸引穴4を貫通して設けている。各々の中空フィルターシート1は、吸引パイプ3を挿通する貫通孔2を設けており、貫通孔2に吸引パイプ3を挿通して、複数枚の中空フィルターシート1を積層状態に吸引パイプ3に連結している。吸引パイプ3に挿通して積層している中空フィルターシート1の間には、リング状パッキン5を挟着している。リング状パッキン5は、中空フィルターシート1と吸引パイプ3との隙間を水密構造に密閉し、かつ、隣接する中空フィルターシート1の間に開口される吸引パイプ3の吸引穴4を水密状態に閉塞している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の中空フィルターシートを積層して濾過面積を大きくしてなる濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の中空フィルターシートを積層状態に配置して、中空フィルターシートに設けた貫通孔に吸引パイプに挿通して、吸引パイプから中空フィルターシートに透過させた液体を吸引する濾過装置は開発されている。(特許文献1参照)
【特許文献1】WO2006/045440
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載される濾過装置は、図1に示すように、中空フィルターシート91から液体を吸入する吸引パイプ93を複数の連結パイプ94で構成している。連結パイプ94は、端部に細筒部94Aと段差面94Bを設けて、細筒部94Aを中空フィルターシート91の貫通孔92に挿入し、段差面94Bを中空フィルターシート91の貫通孔92の外周面に密着させて、中空フィルターシート91を透過した液体を吸入する構造としている。この構造の濾過装置は、複数の連結パイプ94を中空フィルターシート91の間に挟着するように配設して、吸引パイプ93を構成するので、吸引パイプ93が中空フィルターシート91の間で切り離された構造となる。この構造の濾過装置は、組み立てに極めて手間がかかる欠点がある。とくに、多数に分離された連結パイプ94の段差面94Bを中空フィルターシート91の表面に密着して水密構造とすることから、完全な水密構造を実現しながらの組み立てに極めて手間がかかる欠点がある。それは、多数に積層される中空フィルターシートの間に連結パイプを配置しながら組み立てるからである。
【0004】
本発明は、この欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、吸引パイプを連続するパイプとして簡単な構造としながら、簡単かつ容易に、しかも能率よく組み立てして、吸引パイプと中空フィルターシートとを理想的な水密状態に連結できる濾過装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0005】
本発明の濾過装置は、2枚の濾材11を積層して外周縁を連結してなる複数枚の中空フィルターシート1と、複数枚の中空フィルターシート1を貫通して中空フィルターシート1の中空部10に連結している吸引パイプ3とを備える。この濾過装置は、吸引パイプ3を介して、中空フィルターシート1の中空部10を吸引して、中空フィルターシート1に外側から内側に液体を透過させて濾過する。さらに、この濾過装置は、吸引パイプ3に、軸方向に伸びるスリット状の吸引穴4を貫通して設け、あるいは軸方向に離して複数の吸引穴4を貫通して設けている。また、各々の中空フィルターシート1には、吸引パイプ3を挿通する貫通孔2を設けており、貫通孔2に吸引パイプ3を挿通して、複数枚の中空フィルターシート1を積層状態に吸引パイプ3に連結している。さらにまた、吸引パイプ3に挿通して積層している中空フィルターシート1の間には、吸引パイプ3に挿通される内形であって、中空フィルターシート1の貫通孔2の内形よりも大きな外形のリング状パッキン5を挟着している。このリング状パッキン5は、中空フィルターシート1と吸引パイプ3との隙間を水密構造に密閉し、かつ、隣接する中空フィルターシート1の間に開口される吸引パイプ3の吸引穴4を水密状態に閉塞している。
【0006】
以上の濾過装置は、吸引パイプを簡単な構造としながら、簡単かつ容易に、しかも能率よく組み立てして、吸引パイプと中空フィルターシートとを理想的な水密状態に連結できる特徴がある。とくに、本発明の濾過装置は、隣接する中空フィルターシートの間で、吸引パイプから外部に開口される吸引穴を、中空フィルターシートの間に挟着しているリング状パッキンで水密状態に密閉できる。この構造は、吸引パイプに中空フィルターシートとリング状パッキンとを交互に積層するように挿通して、その両側を挟着することで、中空フィルターシートの中空部を吸引穴を介して吸引パイプに連結し、しかも、隣接する中空フィルターシートの間では、リング状パッキンでもって吸引穴の外側を水密状態に密閉できる。このため、吸引パイプに挿通して積層される中空フィルターシートの位置が吸引パイプの軸方向にずれても、全ての中空フィルターシートは吸引パイプに水密状態に連結され、かつ、中空フィルターシートの間では、吸引パイプの開口部をリング状パッキンで水密状態に密閉できる。また、吸引パイプには、中空フィルターシートの位置に合わせて吸引穴を開口する必要がなく、細長いスリット状の吸引穴を開口し、あるいは軸方向に離して複数の吸引穴を設けて、各々の中空フィルターシートを吸引パイプに連結できる。
【0007】
本発明の請求項3の濾過装置は、中空フィルターシート1が、2枚の濾材1の間に網材12を挟着して内部に中空部10を設けている。
この構造の濾過装置は、中空フィルターシートを薄くしながら、内部に中空部を設けることができる。
【0008】
本発明の請求項4の濾過装置は、リング状パッキン5をOリング13としている。
この構造は、Oリングが隣接する中空フィルターシートの間に挟着されて、吸引パイプに開口している吸引穴が中空フィルターシートの間で外部に開口するのを防止できる。したがって、極めて簡単な構造で、中空フィルターシートを吸引パイプに連結しながら、中空フィルターシートの間で吸引穴が外部に開口するのを確実に阻止できる。
【0009】
本発明の請求項5の濾過装置は、隣接する中空フィルターシート1の間に複数のリング状パッキン5を設けて、リング状パッキン5の間にリング状のスペーサ6を挟着している。
この構造は、リング状パッキンに挟着するリング状のスペーサで中空フィルターシートの間隔を調整できる。
【0010】
さらに、本発明の請求項6の濾過装置は、吸引パイプ3の両端部に挟着プレート7を有し、この挟着プレート7を連結具8で連結して、積層状態の中空フィルターシート1を挟着している。
この構造の濾過装置は、連結具で挟着プレートを連結する簡単な構造で、複数の中空フィルターシートを吸引パイプに連結し、さらに、中空フィルターシートの間をリング状パッキンで水密状態に密閉できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための濾過装置を例示するものであって、本発明は濾過装置を以下のものに特定しない。
【0012】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0013】
本発明の濾過装置の使用例を図2に示す。この図に示すように、本発明の濾過装置は、浄化水槽や汚濁水を蓄えている水槽50に浸漬させて、水等の液体を濾過させて清澄な水を吸入して排出するのに適している。とくに、本発明の濾過装置は、濁りのある浄化水槽などの液中に浸漬されて、濁りのない清澄な水として排水するのに適している。
【0014】
図2ないし図8に示す濾過装置は、2枚の濾材11が積層されて外周縁を連結してなる複数枚の中空フィルターシート1と、複数枚の中空フィルターシート1を貫通して中空フィルターシート1の中空部10に連結してなる吸引パイプ3とを備える。吸引パイプ3は、ポンプ9の吸入側に連結される。ポンプ9は、吸引パイプ3内の液体を吸入する。吸引パイプ3に吸入される液体は、中空フィルターシート1を透過して濾過される。すなわち、ポンプ9は、吸引パイプ3を介して、中空フィルターシート1の中空部10を吸引して、中空フィルターシート1に外側から内側に液体を透過させて液体を濾過する。
【0015】
中空フィルターシート1は、図8の要部拡大断面図と図9の斜視図に示すように、2枚の濾材11の間に網材12を挟着し、その外周縁を加熱して溶着し、あるいは接着剤で接着して、内部に中空部10を設けている。網材12は線材を縦横に交差するように編んだもので、線材の間に隙間を設けている。また、線材を交差するように編む構造によって、表面に凹凸を設けている。網材12は、表面の凹凸で濾材11を内面から支持して、2枚の濾材11の間に隙間、すなわち中空部10を設けている。この構造の中空フィルターシート1は、網材12の厚さで中空部10の内側間隔を特定する。中空部10の内側間隔、すなわち網材12の厚さは、濾材11を透過して中空部10に吸入された液体をスムーズに流すことができるように、たとえば約0.3mmとする。ただし、中空部の内側間隔は、たとえば0.1mm〜5mm、好ましくは0.1mm〜3mm、さらに好ましくは0.2mm〜1mmとすることができる。
【0016】
中空フィルターシートは、図示しないが、網材に代わって表面に凹凸のあるプレートを挟着して、内部に中空部を設けることができる。また、2枚の濾材の間に、複数の線材を格子状に配列して、内部に中空部を設けることもできる。さらに、中空フィルターシートは、濾材自体を凹凸のある形状に成形して、内部に中空部を設けることもできる。したがって、本発明は、中空フィルターシートの内部に中空部を設ける構造を、内部に網材を配設する構造には特定しない。
【0017】
中空フィルターシート1は、吸引パイプ3を挿通するために貫通孔2を開口している。中空フィルターシート1は、複数の貫通孔2、図にあっては6個の貫通孔2を設けている。貫通孔2は、吸引パイプ3を挿通するために設けられるので、その内形を吸引パイプ3の外形よりもわずかに大きく、たとえば吸引パイプ3の外径よりも0.1mm〜5mm大きな内径としている。内部に網材12を挟着している中空フィルターシート1は、網材12にも貫通孔2を設けて、吸引パイプ3を挿通できる構造としている。中空フィルターシート1の貫通孔2は、たとえば円筒状の刃物で切断して設けることができる。円筒状の刃物は、濾材11と網材12とを切断して貫通孔2を設けることができる。
【0018】
吸引パイプ3は、塩化ビニル樹脂等の硬質のプラスチックで製造されたプラスチックパイプで、軸方向に伸びるスリット状の吸引穴4を貫通して設けている。ただ、吸引パイプは、塩化ビニル樹脂以外のプラスチックパイプとすることも、ステンレス等の金属パイプとすることもできる。吸引パイプ3は、所定の間隔で、複数の吸引穴4を平行な姿勢で全周に設けている。全周に設けられる複数の吸引穴4は、軸方向にずれるように設けられて、中空フィルターシート1を連結する位置がずれても、いずれかの吸引穴4に連結できるようにしている。
【0019】
吸引パイプは、必ずしもスリット状の吸引穴を設ける必要はなく、たとえば、図10に示すように、軸方向に離して複数の吸引穴4を貫通して設けることもできる。この吸引パイプ3も全周に複数の吸引穴4を設けて、中空フィルターシート1の連結位置がずれても、いずれかの吸引穴4に連結できるようにしている。すなわち、複数の吸引穴4は、軸方向に離して配設されるが、全周に設ける吸引穴4の位置を軸方向にずらせることによって、全ての位置に連結される中空フィルターシート1に連結できるようにしている。さらに、吸引パイプは、図11と図12に示すように、外周面に、軸方向に伸びる複数列の縦溝35を平行に設けると共に、これらの縦溝35の底に、軸方向に離して複数の吸引穴4を貫通して設けることもできる。この吸引パイプ3も、中空フィルターシート1の連結位置がずれても、軸方向に延びる縦溝35の内部にできる隙間を介して、全ての中空フィルターシート1を吸引穴4に連結できる。
【0020】
吸引パイプ3は、複数枚の中空フィルターシート1の貫通孔2に挿通されて、中空フィルターシート1に連結される。図の濾過装置は、6本の吸引パイプ3を平行に配設して、各々の吸引パイプ3を中空フィルターシート1の貫通孔2に挿通している。図の濾過装置は、6本の吸引パイプ3を中空フィルターシート1に挿通しているが、吸引パイプは、5本よりも少なく、また7本よりも多くすることもできる。
【0021】
複数枚の中空フィルターシート1は、平行な姿勢で積層される状態で吸引パイプ3に連結される。中空フィルターシート1を離して配設するために、中空フィルターシート1の間にリング状パッキン5を設けている。リング状パッキン5は、吸引パイプ3に挿通されて、積層している中空フィルターシート1の間に挟着して固定される。このリング状パッキン5は、吸引パイプ3に挿通される内形であって、中空フィルターシート1の貫通孔2の内形よりも大きな外形としている。リング状パッキン5は、隣接する中空フィルターシート1に挟着されて、中空フィルターシート1と吸引パイプ3との隙間を水密構造に密閉する。さらに、このリング状パッキン5は、隣接する中空フィルターシート1の間に開口される吸引パイプ3の吸引穴4を水密状態に閉塞している。
【0022】
図7と図8の濾過装置は、リング状パッキン5にOリング13を使用している。Oリング13は中空フィルターシート1の表面に密着されて、中空フィルターシート1の側面を水密状態に密閉する。さらに、図7と図8の濾過装置は、隣接する中空フィルターシート1の間に複数のリング状パッキン5を設けて、リング状パッキン5の間にリング状のスペーサ6を挟着している。図に示すリング状のスペーサ6は樹脂製で、両側面には、Oリング13のリング状パッキン5を密着している。ただ、リング状のスペーサは、金属リングとすることもできる。リング状のスペーサ6は、所定の厚さの円盤状で、内径を吸引パイプ3の外径にほぼ等しくして、外径をOリング13の外径にほぼ等しくして、両側の平面にOリング13からなるリング状パッキン5を密着している。一対のリング状パッキン5の間にリング状のスペーサ6を挟着する構造は、リング状パッキン5をリング状のスペーサ6の両面に密着して、より確実に水密状態に密閉できる。また、リング状のスペーサ6の厚さで、隣接する中空フィルターシート1の間隔も調整できる。すなわち、断面を円形とするOリング13を細くしながら、中空フィルターシート1の間隔をリング状のスペーサ6で最適値に調整できる。
【0023】
図7と図8の濾過装置は、リング状パッキン5にOリング13を使用するが、リング状パッキンは、必ずしもOリングとする必要はなく、吸引パイプに挿通する状態で、隣接する中空フィルターシートの間に配設されて、中空フィルターシートの側面を水密に密閉できる他の全ての部材が使用できる。図13の濾過装置は、リング状パッキン5として、図14に示す筒状リング25を使用している。筒状リング25であるリング状パッキン5は、例えば、ゴムやシリコン等を所定の厚さの筒状に成形したものを、所定の長さにカットして製造される。この筒状リング25は、両端面を中空フィルターシート1の側面に密着させて水密状態に密閉する。筒状リング25であるリング状パッキン5は、隣接する中空フィルターシート1の間隔が最適な間隔となるように、その長さを特定している。このように、リング状パッキン5を筒状リング25とする構造は、複数枚の中空フィルターシート1を、簡単かつ容易に、平行な姿勢で積層しながら、最適な間隔に配置できる。
【0024】
互いに積層される中空フィルターシート1の間隔は、狭くして多数の中空フィルターシート1を吸引パイプ3に挿通できる。ただ、中空フィルターシート1の間隔が狭すぎると、隣接する中空フィルターシート1の表面が接触して、全面で液体を濾過できなくなる。したがって、中空フィルターシート1の間隔は、吸引パイプ3から吸引して、隣接する中空フィルターシート1が密着しない間隔、たとえば5mm〜10mmに設定される。ただ、中空フィルターシートの間隔は、中空フィルターシートの厚さや可撓性によって最適値が異なる。
【0025】
図3及び図5ないし図7の濾過装置は、吸引パイプ3の両端部に挟着プレート7を設け、この挟着プレート7を連結具8で連結して、積層状態の中空フィルターシート1を挟着状態に固定している。図の濾過装置は、挟着プレート7を外装ケース30に併用している。一対の挟着プレート7は、中空フィルターシート1よりも大きな四角形のプレートで、両側部には上下に離して複数の連結穴14を貫通して設けている。図の挟着プレート7は、両側に各々3個の連結穴14を設けている。図の濾過装置は、挟着プレート7を、塩化ビニル樹脂等の硬質のプラスチックで製造している。ただ、挟着プレートは、金属プレートとすることもできる。
【0026】
図5ないし図7の断面図に示す濾過装置は、一方の挟着プレート7の内面に、吸引パイプ3の一端を挿入して連結する位置決め凹部15を設けて、他方の挟着プレート7には吸引パイプ3を挿通する挿入穴16を貫通するように設けている。位置決め凹部15に挿入される吸引パイプ3の先端は、外径を細くするように段差を設けて、細く突出する突出部3Aを位置決め凹部15の内径にほぼ等しくして、ここに挿入して定位置に連結している。さらに、図5ないし図8の吸引パイプ3は、挿入穴16から外部に突出する先端を閉塞部36で閉塞している。さらに、吸引パイプ3が連結される一方の挟着プレート7は、位置決め凹部15の中心に位置して、吸引パイプ3に連通する吸引穴17を開口している。濾過装置は、挟着プレート7の吸引穴17に連結パイプ18を連結すると共に、この連結パイプ18に延長パイプ19を連結しており、この連結パイプ18と延長パイプ19を介して、吸引パイプ3をポンプ9に連結している。図の連結パイプ18は、挟着プレート7の両側に固定される各3本の吸引パイプ3を連結する2本の分岐パイプ部18Aと、2本の分岐パイプ部18Aを連結する連結部18Bとを備えている。連結パイプ18は、連結部18Bを延長パイプ19に連結している。この構造は、連結パイプ18を介して連結される6本の吸引パイプ3内の液体を、ポンプ9で一緒に吸入できる。
【0027】
一対の挟着プレート7は、両側を連結具8で連結する状態で、リング状パッキン5を介して積層される中空フィルターシート1を挟着して互いに密着させる。したがって、一対の挟着プレート7の中央部には、挟着されるリング状パッキン5の反作用で、連結具8による締め付け方向と逆向きの力が作用する。図の濾過装置は、一対の挟着プレート7の外側に補強プレート26を配設して、プラスチックプレートである挟着プレート7が連結具8の挟着力で変形するのを阻止している。この補強プレート26は金属プレートである。一方の挟着プレート7であって、吸引パイプ3の先端部を突出させる挟着プレート7の表面に配設される補強プレート26は、両端部に、連結具8を挿通する連結穴27を貫通して設けると共に、中間部には、吸引パイプ3を挿通する2個の挿入穴28を貫通して設けている。この補強プレート26は、中間の挿入穴28に吸引パイプ3の先端部を挿通して突出させる状態で挟着プレート7の表面に積層されて、連結具8で連結される。他方の挟着プレート7であって、連結パイプ18を連結する挟着プレート7の表面に配設される補強プレート26は、両端部に、連結具8を挿通する連結穴27を貫通して設けると共に、中間部には、連結パイプ18を挿通する2個の挿入穴29を貫通して設けている。この補強プレート26は、中間の挿入穴29に連結パイプ18を挿通して連結する状態で挟着プレート7の表面に積層されて、連結具8で連結される。このように、一対の挟着プレート7の外側に補強プレート26を配設して、補強プレート26を介して一対の挟着プレート7を連結具8で連結して挟着する構造は、挟着プレート7の変形を阻止しながら、積層状態の中空フィルターシート1を確実に挟着状態に固定できる。
【0028】
連結具8は、ボルト20とナット21からなる。ボルト20は、両端の雄ネジ部20Aを中間部よりも細くしており、雄ネジ部20Aを挟着プレート7の連結穴14と補強プレート26の連結穴27に貫通させて外部に突出させている。補強プレート26の外側において、雄ネジ部20Aにナット21をねじ込んで、一対の挟着プレート7を所定の間隔に固定している。
【0029】
以上の濾過装置は、一対の挟着プレート7の両側部を連結具8で連結して、リング状パッキン5を介して積層される中空フィルターシート1を一対の挟着プレート7で挟着している。さらに、一対の挟着プレート7の外側に補強プレート26を配設すると共に、この補強プレート26を連結具8で連結して、プラスチックプレートである挟着プレート7の変形を阻止している。ただ、濾過装置は、必ずしも一対の挟着プレートの両側部を連結具で連結する必要はない。また、濾過装置は、一対の挟着プレートの外側に補強プレートを配設することなく、プラスチックプレートである挟着プレートの変形を阻止することもできる。図15ないし図17は、挟着プレート7の外側に補強プレートを配設することなく、一対の挟着プレート7を吸引パイプ3の挿通部分において連結する濾過装置を示している。
【0030】
図15と図16に示す濾過装置は、吸引パイプ3の中心に、軸方向に連結具8を貫通させて、この連結具8を介して吸引パイプ3の両端部に挟着プレート7を連結している。図15と図16の吸引パイプ3は、一方の開口端を図において左側の挟着プレート7の位置決め凹部15に固定すると共に、他方の先端部を図において右側の挟着プレート7の挿入穴16に挿通し、この挿通穴16から突出する先端部に設けた閉塞部36に、連結具8を貫通させる貫通穴36Aを設けている。図の連結具8は、吸引パイプ3を軸方向に貫通するボルト20と、このボルト20の先端に連結されて、一方(図において右側)の挟着プレート7の外側面を押圧する支持部材37と、ボルト20の先端にねじ込まれて、支持部材37を固定するナット21とからなる。ボルト20は、一端にボルト頭20Bを設けて、他端部にナット21をねじ込む雄ネジ部20Aを設けている。支持部材37は、円形のプレート部37Aと、このプレート部37Aの周囲に沿う周壁37Bを有する形状として、吸引パイプ3の先端部を案内する凹部37Cを設けている。プレート部37Aは、中心にボルト20を貫通させる連結穴37aを開口している。この支持部材37は、一方(図において右側)の挟着プレート7の外側に配設されて、吸引パイプ3の先端部を凹部37Cに案内し、周壁37Bの端面を挿通穴16の周縁部に当接させる状態で、プレート部37Aを貫通するボルト20と、ボルト20の先端部にねじ込まれるナット21を介して挟着プレート7の外側に固定される。
【0031】
図15と図16の濾過装置は、図において左側の挟着プレート7の連結穴14から吸引パイプ3の内部にボルト20を挿通し、このボルト20を吸引パイプ3の閉塞部36の貫通穴36Aと支持部材37の連結穴37aに貫通させて、支持部材37から外部に突出する先端にナット21をねじ込んでいる。この連結具8は、ボルト20にナット21を締め付ける状態において、ボルト頭20Bで一方の挟着プレート7を、支持部材37で他方の挟着プレート7を押圧して、一対の挟着プレート7を両側から挟着している。とくに、支持部材37は、周壁37Bの端面で、挿入穴16の周縁部を押圧するので、この挟着プレート7の内側面において、挿入穴16の周縁部に配設されるリング状パッキン5を押圧して、リング状パッキン5を介して積層される中空フィルターシート1を一対の挟着プレート7で理想的に挟着できる。さらに、図に示す連結具8は、吸引パイプ3の先端面と支持部材37の内面との間に隙間43を設ける状態として、一対の挟着プレート7を挟着している。この構造は、ボルト20の雄ネジ部20Aにねじ込まれるナット21のねじ込み量によって、一対の挟着プレート7の挟着力を調整できる。ナット21のねじ込み量は、一対の挟着プレート7が、間に配設されるリング状パッキン5と中空フィルターシート1とを、所定の押圧力で挟着できる挟着力となるように調整する。ただ、濾過装置は、必ずしも吸引パイプの先端面と支持部材との間に隙間を設ける必要はなく、支持部材を吸引パイプの先端面に密着する状態で連結することもできる。この構造は、支持部材の内面を吸引パイプの先端面に当接させることで、支持部材の挟着位置を特定して、一対の挟着プレートの間隔を所定の間隔とすることができる。この構造は、組み立てを簡単にして、効率よく多量生産できる。
【0032】
さらに、図15と図16の濾過装置は、吸引パイプ3の内部をポンプで吸引するために、吸引パイプ3の内部を連結パイプ18に連結している。図15の濾過装置は、図において左側の挟着プレート7に吸引穴17を開口して、この吸引穴17に連結パイプ18を連結している。この吸引穴17は、ボルト20を挿通する連結穴14に隣接して開口している。また、図16の濾過装置は、挟着プレート7に吸引穴を設けることなく、ボルト20に吸引穴17を設けている。図のボルト20は、ネジ頭20Bに、軸方向に延びる軸孔40を穿孔すると共に、吸引パイプ3の内部において、軸孔40から両側に延びる横孔41を穿孔して、吸引パイプ3の内部をボルト20の外部に連通する吸引穴17としている。
【0033】
さらに、図15と図16の濾過装置は、吸引パイプ3内の液体をポンプで吸入して、中空フィルターシート1に通過させるために、連結具8を吸引パイプ3に水密に連結している。図15と図16において左側の挟着プレート7の連結穴14は、外側の開口縁をテーパー面としており、このテーパー面にOリング42を配設して、連結穴14に挿通されるボルト20のボルト頭20Bと連結穴14との間を水密にシールしている。さらに、ボルト20の先端部が貫通する支持部材37の外側面において、ナット21と支持部材37の間にシールワッシャ44を挿通して、支持部材37の連結穴37aとナット21の間を水密にシールしている。さらに、図に示す支持部材37は、周壁部37Bの端面にもOリング45を配設して、挟着プレート7との境界を水密にシールしている。これにより、ロッド20が貫通している吸引パイプ3の先端部は、支持部材37の連結穴37aがシールワッシャ44でシールされ、支持部材37の周壁部37Bと挟着プレート7との境界がOリング45でシールされ、さらに、挟着プレート7の挿入穴16と吸引パイプ3との隙間がOリング13でシールされて、水密に保持される。
【0034】
さらに、図17に示す濾過装置は、一対の挟着プレートをボルトとナットで挟着することなく、吸引パイプ3の両端に一対の挟着プレート7を連結している。すなわち、この濾過装置は、吸引パイプ3を、一対の挟着プレート7を連結する連結具8に併用している。図17に示す吸引パイプ3は、一方の開口端を、図において左側の挟着プレート7の位置決め凹部15に固定すると共に、他方の先端部を、図において右側の挟着プレート7の挿入穴16から外部に突出させており、この先端部に連結される支持部材37を介して右側の挟着プレート7に連結している。この吸引パイプ3は、先端部に設けた閉塞部36の先端面に、支持部材37を連結する止ネジ38をねじ込む雌ネジ孔36Bを設けている。支持部材37は、円形のプレート状で、中心に止ネジ38を挿入する連結穴37aを開口している。さらに、支持部材37は、その外径を閉塞部36の外径よりも大きくして、外周部と挟着プレート7との間に、挿入穴16の周縁部を押圧する閉塞リング39を配置している。図に示す閉塞リング39は、支持部材37と別部材としているが、閉塞リングは支持部材に一体的に成形することもできる。
【0035】
図17の濾過装置は、吸引パイプ3の閉塞部36に支持部材37を貫通する止ネジ38をねじ込んで支持部材37を固定し、吸引パイプ3に固定される支持部材37を介して閉塞リング39で挟着プレート7を押圧して、一対の挟着プレート7を所定の間隔に固定している。したがって、閉塞リング39の厚さは、一対の挟着プレート7の間隔が、リング状パッキン5を介して積層される中空フィルターシート1を密着状態で挟着できる間隔となるように、所定の厚さに設計される。この構造は、閉塞リング39を硬質部材で成形することにより、一対の挟着プレート7を、常に所定の間隔となるように連結することができる。ただ、閉塞リングは、ゴム状弾性体やコイルスプリング等の弾性変形できる部材で成形して、挟着プレートを弾性的に押圧することもできる。この構造は、一対の挟着プレートの間に配設されるリング状パッキンと中空フィルターシートとを、所定の押圧力で挟着できる。
【0036】
吸引パイプ3は、複数枚の中空フィルターシート1に挿通している。さらに、各々の中空フィルターシート1の間には、リング状パッキン5と、リング状のスペーサ6と、リング状パッキン5とを積層して配設している。さらに、図7の断面図に示す濾過装置は、最も外側に配設している中空フィルターシート1の外側にも、リング状パッキン5とリング状のスペーサ6とを積層して配設している。図7において、吸引パイプ3の最も右側に配設している中空フィルターシート1の外側には、リング状パッキン5とリング状のスペーサ6とリング状パッキン5とを積層している。また、図7において、吸引パイプ3の最も左側に配設している中空フィルターシート1の外側には、リング状パッキン5とリング状のスペーサ6とリング状パッキン5とを積層している。これにより、一対の挟着プレート7の内面を水密に密閉している。また、図13に示す濾過装置は、各々の中空フィルターシート1の間に、リング状のスペーサを配設することなく、筒状リング25であるリング状パッキン5を配設している。この濾過装置も、最も外側に配設している中空フィルターシート1の外側に、筒状リング25であるリング状パッキン5を配設して一対の挟着プレート7の内面を水密に密閉している。
【0037】
さらに、図3、図4、及び図6に示す濾過装置は、一対の挟着プレート7の両側に側面プレート31を連結して、挟着プレート7と側面プレート31とで、上下を開口する外装ケース30としている。挟着プレート7の下縁には、外装ケース30を水槽50の底に設置して隙間34ができるように、切欠部32を設けている。さらに、側面プレート31の下端には、支持脚33を連結している。図の支持脚33は、水平方向に延びる金属プレートで、挟着プレート7の両側に位置して、側面プレート31に固定している。この支持脚22は、濾過装置を倒れないように起立姿勢に保持する。
【0038】
さらに、外装ケース30の底部には、挟着プレート7と平行に気泡を噴射する気泡パイプ22を連結している。気泡パイプ22は、無数の微細な孔22aを開口しており、加圧された空気が供給されると孔22aから空気を排出して、微細な気泡を液中にバブリングする。したがって、気泡パイプ22は、図2に示すように、供給パイプ23を介して空気供給源24に連結している。この構造はバブリングされる気泡によって、中空フィルターシート1の表面に付着する異物を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来の濾過装置の使用状態を示す概略断面図である。
【図2】本発明の一実施例にかかる濾過装置の使用状態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の一実施例にかかる濾過装置の斜視図である。
【図4】図3に示す濾過装置のA−A線断面図である。
【図5】図3に示す濾過装置のB−B線断面図である。
【図6】図3に示す濾過装置のC−C線断面図である。
【図7】図6に示す濾過装置の拡大断面図である。
【図8】図7に示す濾過装置の要部拡大断面図である。
【図9】中空フィルターシートの構造を示す斜視図である。
【図10】吸引パイプの他の一例を示す斜視図である。
【図11】吸引パイプの他の一例を示す斜視図である。
【図12】図11に示す吸引パイプの横断面図である。
【図13】本発明の他の実施例にかかる濾過装置の要部拡大断面図である。
【図14】図13に示す濾過装置のリング状パッキンを示す斜視図である。
【図15】本発明の他の実施例にかかる濾過装置の拡大断面図である。
【図16】本発明の他の実施例にかかる濾過装置の拡大断面図である。
【図17】本発明の他の実施例にかかる濾過装置の拡大断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1…中空フィルターシート
2…貫通孔
3…吸引パイプ 3A…突出部
4…吸引穴
5…リング状パッキン
6…スペーサ
7…挟着プレート
8…連結具
9…ポンプ
10…中空部
11…濾材
12…網材
13…Oリング
14…連結穴
15…位置決め凹部
16…挿入穴
17…吸引穴
18…連結パイプ 18A…分岐パイプ部
18B…連結部
19…延長パイプ
20…ボルト 20A…雄ネジ部
20B…ボルト頭
21…ナット
22…気泡パイプ 22a…孔
23…供給パイプ
24…空気供給源
25…筒状リング
26…補強プレート
27…連結穴
28…挿入穴
29…挿入穴
30…外装ケース
31…側面プレート
32…切欠部
33…支持脚
34…隙間
35…縦溝
36…閉塞部 36A…貫通穴
36B…雌ネジ孔
37…支持部材 37A…プレート部
37B…周壁部
37C…凹部
37a…連結穴
38…止ネジ
39…閉塞リング
40…軸孔
41…横孔
42…Oリング
43…隙間
44…シールワッシャ
45…Oリング
50…水槽
91…中空フィルターシート
92…貫通孔
93…吸引パイプ
94…連結パイプ 94A…細筒部
94B…段差面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚の濾材(11)が積層されて外周縁を連結してなる複数枚の中空フィルターシート(1)と、複数枚の中空フィルターシート(1)を貫通して中空フィルターシート(1)の中空部(10)に連結してなる吸引パイプ(3)とを備え、
前記吸引パイプ(3)を介して、中空フィルターシート(1)の中空部(10)を吸引して、中空フィルターシート(1)に外側から内側に液体を透過させて濾過する濾過装置であって、
前記吸引パイプ(3)が、軸方向に伸びるスリット状の吸引穴(4)を貫通して設けており、複数枚の中空フィルターシート(1)は吸引パイプ(3)を挿通する貫通孔(2)を有し、貫通孔(2)に吸引パイプ(3)が挿通されて、複数枚の中空フィルターシート(1)を積層状態に吸引パイプ(3)に連結しており、さらに、吸引パイプ(3)に挿通して積層してなる中空フィルターシート(1)の間に、吸引パイプ(3)に挿通される内形であって、中空フィルターシート(1)の貫通孔(2)の内形よりも大きな外形のリング状パッキン(5)を挟着して、このリング状パッキン(5)でもって、中空フィルターシート(1)と吸引パイプ(3)との隙間を水密構造に密閉し、かつこのリング状パッキン(5)でもって、隣接する中空フィルターシート(1)の間に開口される吸引パイプ(3)の吸引穴(4)を水密状態に閉塞してなる濾過装置。
【請求項2】
2枚の濾材(11)が積層されて外周縁を連結してなる複数枚の中空フィルターシート(1)と、複数枚の中空フィルターシート(1)を貫通して中空フィルターシート(1)の中空部(10)に連結してなる吸引パイプ(3)とを備え、
前記吸引パイプ(3)を介して、中空フィルターシート(1)の中空部(10)を吸引して、中空フィルターシート(1)に外側から内側に液体を透過させて濾過する濾過装置であって、
前記吸引パイプ(3)が、軸方向に離して複数の吸引穴(4)を貫通して設けており、複数枚の中空フィルターシート(1)は吸引パイプ(3)を挿通する貫通孔(2)を有し、貫通孔(2)に吸引パイプ(3)が挿通されて、複数枚の中空フィルターシート(1)を積層状態に吸引パイプ(3)に連結しており、さらに、吸引パイプ(3)に挿通して積層してなる中空フィルターシート(1)の間に、吸引パイプ(3)に挿通される内形であって、中空フィルターシート(1)の貫通孔(2)の内形よりも大きな外形のリング状パッキン(5)を挟着して、このリング状パッキン(5)でもって、中空フィルターシート(1)と吸引パイプ(3)との隙間を水密状態に密閉し、かつこのリング状パッキン(5)でもって、隣接する中空フィルターシート(1)の間に開口される吸引パイプ(3)の吸引穴(4)を水密状態に密閉してなる濾過装置。
【請求項3】
前記中空フィルターシート(1)が、2枚の濾材(11)の間に網材(12)を挟着して内部に中空部(10)を設けている請求項1又は2に記載される濾過装置。
【請求項4】
前記リング状パッキン(5)がOリング(13)である請求項1又は2に記載される濾過装置。
【請求項5】
隣接する中空フィルターシート(1)の間に複数のリング状パッキン(5)を設けて、リング状パッキン(5)の間にリング状のスペーサ(6)を挟着している請求項1又は2に記載される濾過装置。
【請求項6】
前記吸引パイプ(3)の両端部に挟着プレート(7)を有し、この挟着プレート(7)を連結具(8)で連結して、積層状態の中空フィルターシート(1)を挟着している請求項1又は2に記載される濾過装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−29818(P2010−29818A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−196911(P2008−196911)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(000116404)阿波製紙株式会社 (19)