災害時の情報共有システム
【課題】情報共有が必要な状況での、情報伝達もれを低減する。
【解決手段】FAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能を有するとともに、さらに収受文書をビットマップ形式の図面として保存する機能を有し、発信元組織名、着信先組織名、受信時刻等で収受文書を検索する機能を有する災害情報共有サーバを配備し、前記災害情報共有サーバと事務所や出張所あるいは地方統括局の各課室に配備されたFAX間を接続するとともに、イントラネットに接続した端末装置からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索できるようにする。
【解決手段】FAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能を有するとともに、さらに収受文書をビットマップ形式の図面として保存する機能を有し、発信元組織名、着信先組織名、受信時刻等で収受文書を検索する機能を有する災害情報共有サーバを配備し、前記災害情報共有サーバと事務所や出張所あるいは地方統括局の各課室に配備されたFAX間を接続するとともに、イントラネットに接続した端末装置からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索できるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害時に地方に多数配置されている事務所や出張所と、これらを統括する地方統括局との間で収受されるFAXを活用した紙情報に対して、業務の流れに変更をきたさない範囲で紙情報に付加されている情報を自動抽出し、かつ一元的に蓄積する。さらにこの情報をキーワードに閲覧・検索を行えるようにすることで、災害時の情報共有を簡便かつ経済的に提供できる災害時の情報共有システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、災害時において、地方に多数配置されている事務所や出張所と、これらを統括する地方統括局との間では、FAXを中心とした紙情報でのやりとりが基本となっていた。このようなやり取りがIT化が進む時代になっても主流となって使われている。その大きな理由は大きく2つある。まず1つ目は、災害時のような咄嗟の場合、パーソナルコンピュータ等に情報を打ち込むよりも、紙に書き取るほうが明らかに早く実施・対応できるという点がある。2つ目に、情報を送ったという痕跡が相手方に残っていることから、確かに送信したということが証明できるという点である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら近年、災害時に上述したFAXでの情報収受における問題が散見されるようになってきている。特に2つ目の利点といわれている部分に関するものが中心である。
まず災害時には多数のFAX情報が送信されるため、受信側が気がつかず、大事な情報が未読のままになってしまうという問題がある。
また紙情報のため、その重要度の判別が難しく、受信側が気がつかず、大事な情報が未読のままになってしまうという問題もあった。
【0004】
さらに紙情報のため、他の部署との間で情報を共有するには、その内容をコピーして関連部署に配布するなど、手間と労力が必要になるとともに、配布先でも紙情報のために未読のままとなってしまうといった問題もあった。
また近年では手書き文字をデジタル化して保存する技術も利用できるようになってきているものの、特殊な用紙を利用しないと識別できないなど、まだまだ制約条件が多いといった問題もある。
【0005】
災害時には、紙の利用は避けて通れないという識者の声が多数上がっているにもかかわらず、現状災害時にIT化を進めるには、データをパーソナルコンピュータ等から投入するという方法が主流であるため、システムを普段から使い慣れていないとまったく使えないし、データ投入ができないといった問題も起こっている。
【0006】
本発明は、災害時に地方に多数配置されている事務所や出張所と、これらを統括する地方統括局との間で収受されるFAXを活用した紙情報に対して、業務の流れに変更をきたさない範囲で紙情報に付加されている情報を自動抽出し、かつ一元的に蓄積し、さらにこの情報をキーワードに閲覧・検索を行えるようにすることで、災害時の各組織間での情報共有を簡便かつ経済的に提供できる災害時の情報共有システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、管轄する地域に配置された事務所や出張所と、これを管轄する地方統括局の各課室間で、災害時にFAXを活用して情報の収受を行うシステムにおいて、前記地方統括局に収受されるFAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能を有するとともに、発信番号、着信番号と、それぞれに対応する事務所や出張所名、あるいは地方統括局の各課室名の変換テーブルを有し、さらに収受文書をビットマップ形式の図面として保存する機能を有し、前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、前記発信元組織名、着信先組織名、受信時刻等で収受文書を検索する機能を有する災害情報共有サーバを配備し、前記災害情報共有サーバと事務所や出張所あるいは地方統括局の各課室に配備されたFAX間を接続するとともに、前記災害情報共有サーバは地方統括局の各課室と接続したイントラネットに接続し、前記イントラネットに接続した端末装置からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索することを最も大きな特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このため、従来紙情報としてのみ扱っていたFAX情報を、情報の発信者や受信者、時刻、送信内容(ビットマップイメージ)に関して一元的に蓄積管理できるため、発信者や受信者、時刻で閲覧・検索が行えるようになるとともに、イントラネットに接続された接続端末があれば、いかなる場所からでも状況を確認することができるようになることが、従来技術と大きく異なる。
【0009】
またFAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分を設け、送受信する際には、この情報項目に一番近い内容にチェックを行い送信し、これを受信した前記災害情報共有サーバは、定型文書のチェックのある項目位置を識別し、情報項目と紙面の位置との関係を事前に登録したテーブルを介してチェック項目を同定し、新たな情報項目として発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻に追加してデータベースに登録することができることを大きな特徴とする。
このため業務の流れに変更をきたさない範囲で、紙情報に付加された情報を自動抽出することで、さらに分類カテゴリーを増やすことができる点が従来技術と大きく異なる。
【0010】
さらにイントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、送信された情報の既読、未読をチェックできる機能を有することを大きな特徴とする。
このため受信した情報の読み忘れを防ぐことが出来る点が従来技術と大きく異なる。さらに情報を送信したサイドも、これまでは送達確認ができなかったが、このような特徴を有することで、着信側の受信確認が行える点が従来技術と大きく異なる。
【0011】
更に本発明は、多種色の紙を格納したトレーを複数有するプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色(トレー番号)と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバに格納し、管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じて前記プリンタのトレーを選択して印刷することを大きな特徴とする。
このことによって端末装置内のみならず、紙にも色を付与することにより、視覚的に重要度判別が出来るようになるという点が従来技術と大きく異なる。
【0012】
また本発明は、災害情報共有サーバには、複数の携帯電話に、FAXを受信したことを音声で通知したり、FAXを受信したことをメールで通知する、あるいはメールに受信したFAXの受信内容を図面として添付し、携帯メールでもFAX受信内容を確認できるようにしたことを大きな特徴とする。
このため災害時に駆けつけ途中、あるいは自宅や出張先にいて、本務地に駆けつけられないような場合においても情報を共有できるという点が従来技術と大きく異なる。
【0013】
本発明は、管轄する地域に配置された事務所や出張所と、これを管轄する地方統括局の各課室間で、災害時にFAXを活用して情報の収受を行うシステムにおいて、前記地方統括局に収受されるFAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能を有するとともに、発信番号、着信番号と、それぞれに対応する事務所や出張所名、あるいは地方統括局の各課室名の変換テーブルを有し、さらに収受文書をビットマップ形式の図面として保存する機能を有し、前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、前記発信元組織名、着信先組織名、受信時刻等で収受文書を検索する機能を有する災害情報共有サーバを配備し、前記災害情報共有サーバと事務所や出張所あるいは地方統括局の各課室に配備されたFAX間を接続するとともに、前記災害情報共有サーバは地方統括局の各課室と接続したイントラネットに接続し、前記イントラネットに接続した端末装置からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索することを最も大きな特徴とする。
このため、従来紙情報としてのみ扱っていたFAX情報を、情報の発信者や受信者、時刻、送信内容(ビットマップイメージ)に関して一元的に蓄積管理できるため、発信者や受信者、時刻で閲覧・検索が行えるようになるとともに、イントラネットに接続された接続端末があれば、いかなる場所からでも状況を確認することができるようになる利点がある。
【0014】
また本発明は、FAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分を設け、送受信する際には、この情報項目に一番近い内容にチェックを行い送信し、これを受信した前記災害情報共有サーバは、定型文書のチェックのある項目位置を識別し、情報項目と紙面の位置との関係を事前に登録したテーブルを介してチェック項目を同定し、新たな情報項目として発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻に追加してデータベースに登録することができることを第2の特徴とする。
このため業務の流れに変更をきたさない範囲で、紙情報に付加された情報を自動抽出することで、さらに分類カテゴリーを増やすことができる利点がある。
【0015】
さらにイントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、送信された情報の既読、未読をチェックできる機能を有することを第3の大きな特徴とする。
このため受信した情報の読み忘れを防ぐことが出来る利点がある。さらに情報を送信したサイドも、これまでは送達確認ができなかったが、このような特徴を有することで、着信側の受信確認が行える利点がある。
【0016】
更に本発明は、種色の紙を格納したトレーを複数有するプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色(トレー番号)と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバに格納し、管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じて前記プリンタのトレーを選択して印刷することを第4の大きな特徴とする。
このことによって端末装置内のみならず、紙にも色を付与することにより、視覚的に重要度判別が出来るようになるという利点がある。
【0017】
また本発明は、災害情報共有サーバには、複数の携帯電話に、FAXを受信したことを音声で通知したり、FAXを受信したことをメールで通知する、あるいはメールに受信したFAXの受信内容を図面として添付し、携帯メールでもFAX受信内容を確認できるようにしたことを第5の大きな特徴とする。
このため災害時に駆けつけ途中、あるいは自宅や出張先にいて、本務地に駆けつけられないような場合においても情報を共有できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明による第1の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで1は災害情報共有サーバ、2は地方統括局、3は地域事務所A、4は地域出張所B、5は地域事務所C、6は地方統括局内の室、7は地方統括局内のa課、8は地方統括局内のb課、9は地域事務所Aに設置されたFAX装置、10は地域出張所Bに設置されたFAX装置、11は地域事務所Cに設置されたFAX装置、12は地方統括局内の室に設置されたFAX装置、13は地方統括局内のa課に設置されたFAX装置、14は地方統括局内のb課に設置されたFAX装置、15は地域事務所、地域出張所と地方統括局(災害情報共有サーバ1)を接続する通信回線、16は地方統括局2内の災害情報共有サーバ1と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線、17は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX表紙、18は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容a、19は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX表紙、20は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容b、21は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX表紙、22は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容c、 23は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX表紙、24は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容a、25は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX表紙、26は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容b、27は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX表紙、28は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容c、29は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容aを抽出したファイル、30は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容bを抽出したファイル、31は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容cを抽出したファイル、32は地方統括局2内のイントラネット34に接続された災害対策班の端末A、33は地方統括局2内のイントラネット34に接続された災害対策班の端末B、34は地方統括局2内のイントラネットをそれぞれ表している。
【0020】
本実施例の場合、管轄する地域に配置された事務所(3,5)や出張所4と、これを管轄する地方統括局の各課室間(6,7,8)で、災害時にFAXを活用して情報の収受を行うシステムにおいて、災害情報共有サーバ1を地方統括局2内に設置し、地方統括局2に収受されるFAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能(23,24,25,26,27,28)を有するとともに、発信番号、着信番号(17,19,21)と、それぞれに対応する事務所や出張所名、あるいは地方統括局の各課室名の変換テーブルを有し、さらに収受文書をビットマップ形式の図面(29,30,31)として保存する機能を有し、前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、災害情報共有サーバ1は地方統括局2の関係部署(32,33)と接続したイントラネット34に接続し、前記イントラネット34に接続した端末装置(32,33)からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索するようにしたものである。
【0021】
このように従来紙情報としてのみ扱っていたFAX情報を、情報の発信者や受信者、時刻、送信内容(ビットマップイメージ)に関して一元的に蓄積管理できるため、発信者や受信者、時刻で閲覧・検索が行えるようになるとともに、イントラネット34に接続された接続端末があれば、いかなる場所からでも状況を確認することができるようになる。
また図中に図示していないが、イントラネット34に接続した災害担当者用の端末装置(32,33)から、災害時のみ災害情報共有サーバ1からテーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、平常時はデータベースへの登録を行わないよう災害情報共有サーバ1を制御することも可能である。一方別の利用方法として、平常時に訓練モードとして災害時と同様に情報を収集することも可能となる。
【0022】
さらにイントラネット34接続した災害担当者用の端末装置(32,33)から、災害現場に関連する事務所や出張所、あるいは地方統括局2の関係する課室に対して送受信したFAX情報のみを災害情報共有サーバ1から前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録するよう制御することも可能である。このことによって、関係ないと判断される情報の収集処理を減らすこともできることは言うまでも無い。
【実施例2】
【0023】
図2は、本発明による第2の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで35は地域事務所Aと地方統括局2内とを接続するイントラネット、36は地域事務所Cと地方統括局2内とを接続するイントラネット、37は地方統括局2内の室とを接続するイントラネット、38は地方統括局2内のb課とを接続するイントラネット、40は地域事務所Aに設置し、イントラネット35と接続した災害対策班の端末、41は地域事務所Cに設置し、イントラネット36と接続した災害対策班の端末、42は地方統括局2内の室に設置し、イントラネット37と接続した災害対策班の端末、43は地方統括局2内のb課に設置し、イントラネット38と接続した災害対策班の端末をそれぞれ表している。
【0024】
本実施例は、地方統括局2の室6や地方統括局2内のb課、ならびに地域事務所Aと、地域事務所Cとをイントラネット(35,36,37,38)で接続したものである。
このイントラネット接続を取ることで、地域統括局2内の災害対策班(32,33)のみならず、遠隔地に位置する事務所3や出張所5、あるいは地域統括局2内の各部室(6,8)と情報を共有することができる。
【実施例3】
【0025】
図3は、本発明による第3の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで50はFAX送信用紙の自由記述部分、51はFAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分をそれぞれ表している。
【0026】
本実施例は、管轄する地域に配置された事務所A、C(3,5)や出張所B(4)と、これを管轄する地方統括局2の各課室間(6,7,8)で送受信するFAXに関し、FAX送信用紙17の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分51を設け、送受信する際には、この情報項目に一番近い内容にチェックを行い送信し、これを受信した災害情報共有サーバ1は、定型文書のチェックのある項目位置51を識別し、情報項目と紙面の位置との関係を事前に登録したテーブルを介してチェック項目を同定し、新たな情報項目として発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻に追加してデータベースに登録するものである。
このため業務の流れに変更をきたさない範囲で、紙情報に付加された情報を自動抽出することで、分類カテゴリーを増やすことができる。
【実施例4】
【0027】
図4は、本発明による第4の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで60は災害情報共有サーバ1と、地方統括局2内に設置した緊急度別にカテゴライズしたFAX装置とを接続する通信回線、61は地方統括局2内に設置した緊急度大のFAXを受信するFAX装置を設置した部室、62は地方統括局2内に設置した緊急度中のFAXを受信するFAX装置を設置した部室、63は地方統括局2内に設置した緊急度小のFAXを受信するFAX装置を設置した部室、64は地方統括局2内に設置した緊急度大のFAXを受信するFAX装置、65は地方統括局2内に設置した緊急度中のFAXを受信するFAX装置、66は地方統括局2内に設置した緊急度小のFAXを受信するFAX装置、67は緊急度大中小に応じてFAXを送信する電話番号、68は地域事務所Aから地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX表紙、69は地域事務所Aから地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX内容A、70は地域出張所Bから地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX表紙、71は地域出張所Bから地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX内容B、72は地域事務所Cから地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX表紙、73は地域事務所Cから地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX内容C、74は地域事務所Aから地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX表紙、75は地域事務所Aから地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX内容A、76は地域事務所Cから地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX表紙、77は地域事務所Cから地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX内容C、78は地域出張所Bから地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX表紙、79は地域出張所Bから地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX内容Bをそれぞれ表している。
【0028】
本実施例は、FAX装置(64,65,66)には、災害時の緊急度に応じた着信番号を割り振り(67)、管轄する地域に配置された事務所A,C(3,5)や出張所Bからは、緊急度に応じた前記着信番号67にFAX送信を行い、災害情報共有サーバ1は、この着信番号名67を元に緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じた着信番号67に対応した地方統括局に設置するFAX装置(64,65,66)に情報を出力するものである。
緊急度の情報をFAX送信番号67に割り振っているため、業務の流れに変更をきたさない範囲で新たな情報カテゴリーを追加できる。また受信側も緊急度に応じたFAX装置(64,65,66)に着信するため、受信側の注意を容易に喚起することも可能である。
【実施例5】
【0029】
図5は、本発明による第5の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで80は現用系災害情報共有サーバ、81はスタンバイ系災害情報共有サーバ、82は構内交換機(PBX)、83は地域事務所、地域出張所と地方統括局2内に設置した構内交換機82を接続する通信回線、84は地方統括局2内に設置した構内交換機82と、現用系災害情報共有サーバ80を接続する通信回線、85は地方統括局2内に設置した構内交換機82と、スタンバイ系災害情報共有サーバ81を接続する通信回線、86は現用系災害情報共有サーバ80と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線、87はスタンバイ系災害情報共有サーバ81と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線をそれぞれ表している。
【0030】
本実施例は、地方統括局2に構内交換機82を設置し、さらに災害情報共有サーバは現用系80とスタンバイ系81からなる二重化構成をとり、かつ構内交換機82と現用系80とスタンバイ系81からなる災害情報共有サーバとの間は二重化配線を行うとともに、地方統括局2に設置したFAX装置(12,13,14)と現用系80とスタンバイ系81からなる災害情報共有サーバとの間も二重化配線を行うとともに、現用系災害情報共有サーバ80が障害等で停止した場合は、スタンバイ状態で待機中のスタンバイ系災害情報共有サーバ81を現用系災害情報共有サーバとして系切り替えを行えるようにしたものである。
この構成を採用することによって、より障害に強く、信頼度の高いシステムを構成することができる。
【実施例6】
【0031】
図6は、本発明による第6の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで90は情報蓄積サーバ、91は災害情報共有サーバ1と、情報蓄積サーバ90とを接続するイントラネットをそれぞれ表している。
【0032】
本実施例は、災害情報共有サーバ1は、発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータ引き抜きを行う機能に限定し、データベース登録を行い、前記イントラネット34から閲覧・検索の要求を受け付ける情報蓄積サーバ90をイントラネット91上に設置したものである。
この構成をとることにより、機能分担を分離することで、負荷が低減され、処理性能を向上させることができる。
【実施例7】
【0033】
図7は、本発明による第7の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで101は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面を有する災害対策班の端末A、102は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、103は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う操作内容をそれぞれ表している。
【0034】
本実施例は、イントラネット34に接続した災害担当者用の端末装置(101)から、送信された情報の既読、未読をチェックできる機能(102,103)を設けたものである。
このため受信した情報の読み忘れを防ぐことが出来る。さらに情報を送信したサイドも、これまでは送達確認ができなかったが、このような特徴を有することで、着信側の受信確認が行えるようになる。
【実施例8】
【0035】
図8は、本発明による第8の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで110は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、自動返送機能、コメント入力機能を有する災害対策班の端末A、111は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、メント入力画面、112は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、自動返送機能、コメント入力機能に関する操作内容をそれぞれ表している。
【0036】
本実施例は、イントラネット34に接続した災害担当者用の端末装置110から、既読のチェックを行うことによって、送信元に自動返信でFAX送信を行うとともに、端末装置110から必要な情報を投入することにより(111,112)、自動返信されるFAX情報に情報が付加される構成を示したものである。
第7の実施例と同様に、情報を送信したサイドも、これまでは送達確認ができなかったが、このような特徴を有することで、着信側の受信確認が行えるようになる。
【実施例9】
【0037】
図9は、本発明による第9の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで120は緊急度別の色を配した紙を各トレーに配備したプリンタ装置、121は災害情報共有サーバ1とプリンタ装置120を接続する通信回線、122は緊急度大(赤色)で出力されたFAX受信情報、123は緊急度中(黄色)で出力されたFAX受信情報、124は緊急度小(緑色)で出力されたFAX受信情報をそれぞれ表している。
【0038】
本実施例は、災害情報共有サーバ1には、各種色の紙を格納したトレーを複数有するプリンタ装置120を接続し、かつプリンタ用紙の色(トレー番号)と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバ1に格納し、管轄する地域に配置された事務所(3,5)や出張所4からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、災害情報共有サーバ1は、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じてプリンタ装置120のトレーを選択して印刷する(122,123,124)ようにしたものである。
端末装置内(32,33)のみならず、紙にも色を付与する(122,123,124)ことにより、視覚的に重要度判別が出来るようになる。
なおここでは図示しないが、災害情報共有サーバ1には、プリンタ用紙の色別に複数のプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバ1に格納し、前記管轄する地域に配置された事務所(3,5)や出張所4からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、災害情報共有サーバ1は、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じてプリンタ装置を選択して印刷することも可能である。
【実施例10】
【0039】
図10は、本発明による第10の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで130は携帯電話132への配信機能を有する災害情報共有サーバ、131は災害情報共有サーバ130と携帯電話132との間の通信回線、132は地方統括局や事務所、出張所職員が保有する携帯電話をそれぞれ表している。
【0040】
本実施例は、災害情報共有サーバ1には、複数の携帯電話132に、FAXを受信したことを音声で通知したり、FAXを受信したことをメールで通知する、あるいはメールに受信したFAXの受信内容を図面として添付し、携帯メールでもFAX受信内容を確認できるようにしたものである。さらに複数の携帯電話132への通知や転送先は、昼間と夜間による違い、平日と休日による違いに応じたテーブルを災害情報共有サーバ1に配備し、災害の起こった時間に応じて通知や転送先を自動変更できるようにしたものである。
災害時に駆けつけ途中、あるいは自宅や出張先にいて本務地に駆けつけられないような場合においても容易に災害時の情報を共有できる。
【実施例11】
【0041】
図11は、本発明による第11の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで140は地方統括局2内の災害対策室等に設置された電子黒板、141は電子黒板140に記載した内容をデジタル化するためのPC装置、142はPC装置141を地方統括局2内の機器と接続するためのイントラネットをそれぞれ表している。
【0042】
本実施例は、地方統括局2の災害対策室等に配備される電子黒板140等の入力・表示機器に関しても、イントラネット142に接続した端末装置141を介して接続し、FAX情報とあわせて一括して閲覧・検索が行えるようにしたものである。
このように手書きで処理された文書を一元的に収集し、閲覧。検索できるようにすることによって、より災害時の情報を共有化できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、災害時用の情報共有システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】は本発明による第1の実施例を示すシステム構成図である。
【図2】は本発明による第2の実施例を示すシステム構成図である。
【図3】は本発明による第3の実施例を示すシステム構成図である。
【図4】は本発明による第4の実施例を示すシステム構成図である。
【図5】は本発明による第5の実施例を示すシステム構成図である。
【図6】は本発明による第6の実施例を示すシステム構成図である。
【図7】は本発明による第7の実施例を示すシステム構成図である。
【図8】は本発明による第8の実施例を示すシステム構成図である。
【図9】は本発明による第9の実施例を示すシステム構成図である。
【図10】は本発明による第10の実施例を示すシステム構成図である。
【図11】は本発明による第11の実施例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
【0045】
1:災害情報共有サーバ
2:地方統括局
3:地域事務所A
4:地域出張所B
5:地域事務所C
6:地方統括局内の室
7:地方統括局内のa課
8:地方統括局内のb課
9:地域事務所A 3に設置されたFAX装置
10:地域出張所B 4に設置されたFAX装置
11:地域事務所C 5に設置されたFAX装置
12:地方統括局内の室 6に設置されたFAX装置
13:地方統括局内のa課 7に設置されたFAX装置
14:地方統括局内のb課 8に設置されたFAX装置
15:地域事務所、地域出張所と地方統括局(災害情報共有サーバ1)を接続する通信回線
16:地方統括局2内の災害情報共有サーバ1と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線
17:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX表紙
18:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容a
19:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX表紙
20:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容b
21:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX表紙
22:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容c
23:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX表紙
24:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容a
25:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX表紙
26:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容b
27:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX表紙
28:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容c
29:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容aを抽出したファイル
30:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容bを抽出したファイル
31:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容cを抽出したファイル
32:地方統括局2内のイントラネット34に接続された災害対策班の端末A
33:地方統括局2内のイントラネット34に接続された災害対策班の端末B
34:地方統括局2内のイントラネット
35:地域事務所A 3と地方統括局2内とを接続するイントラネット
36:地域事務所C 5と地方統括局2内とを接続するイントラネット
37:地方統括局2内の室 6とを接続するイントラネット
38:地方統括局2内のb課 8とを接続するイントラネット
40:地域事務所A 3に設置し、イントラネット35と接続した災害対策班の端末
41:地域事務所C 5に設置し、イントラネット36と接続した災害対策班の端末
42:地方統括局2内の室 6に設置し、イントラネット37と接続した災害対策班の端末
43:地方統括局2内のb課 8に設置し、イントラネット38と接続した災害対策班の端末
50:FAX送信用紙の自由記述部分
51:FAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分
60:災害情報共有サーバ1と、地方統括局2内に設置した緊急度別にカテゴライズしたFAX装置とを接続する通信回線
61:地方統括局2内に設置した緊急度大のFAXを受信するFAX装置を設置した部室
62:地方統括局2内に設置した緊急度中のFAXを受信するFAX装置を設置した部室
63:地方統括局2内に設置した緊急度小のFAXを受信するFAX装置を設置した部室
64:地方統括局2内に設置した緊急度大のFAXを受信するFAX装置
65:地方統括局2内に設置した緊急度中のFAXを受信するFAX装置
66:地方統括局2内に設置した緊急度小のFAXを受信するFAX装置
67:緊急度大中小に応じてFAXを送信する電話番号
68:地域事務所A 3から地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX表紙
69:地域事務所A 3から地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX内容A
70:地域出張所B 4から地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX表紙
71:地域出張所B 4から地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX内容B
72:地域事務所C 5から地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX表紙
73:地域事務所C 5から地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX内容C
74:地域事務所A 3から地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX表紙
75:地域事務所A 3から地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX内容A
76:地域事務所C 5から地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX表紙
77:地域事務所C 5から地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX内容C
78:地域出張所B 4から地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX表紙
79:地域出張所B 4から地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX内容B
80:現用系災害情報共有サーバ
81:スタンバイ系災害情報共有サーバ
82:構内交換機(PBX)
83:地域事務所、地域出張所と地方統括局2内に設置した構内交換機82を接続する通信回線
84:地方統括局2内に設置した構内交換機82と、現用系災害情報共有サーバ80を接続する通信回線
85:地方統括局2内に設置した構内交換機82と、スタンバイ系災害情報共有サーバ81を接続する通信回線
86:現用系災害情報共有サーバ80と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線
87:スタンバイ系災害情報共有サーバ81と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線
90:情報蓄積サーバ
91:災害情報共有サーバ1と、情報蓄積サーバー90とを接続するイントラネット
101:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面を有する災害対策班の端末A
102:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面
103:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う操作内容
110:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、自動返送機能、コメント入力機能を有する災害対策班の端末A
111:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、メント入力画面
112:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、自動返送機能、コメント入力機能に関する操作内容
120:緊急度別の色を配した紙を各トレーに配備したプリンタ装置
121:災害情報共有サーバ1とプリンタ装置120を接続する通信回線
122:緊急度大(赤色)で出力されたFAX受信情報
123:緊急度中(黄色)で出力されたFAX受信情報
124:緊急度小(緑色)で出力されたFAX受信情報
130:携帯電話132への配信機能を有する災害情報共有サーバ
131:災害情報共有サーバ130と携帯電話132との間の通信回線
132:地方統括局や事務所、出張所職員が保有する携帯電話
140:地方統括局2内の災害対策室等に設置された電子黒板
141:電子黒板140に記載した内容をデジタル化するためのPC装置
142:PC装置141を地方統括局2内の機器と接続するためのイントラネット
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害時に地方に多数配置されている事務所や出張所と、これらを統括する地方統括局との間で収受されるFAXを活用した紙情報に対して、業務の流れに変更をきたさない範囲で紙情報に付加されている情報を自動抽出し、かつ一元的に蓄積する。さらにこの情報をキーワードに閲覧・検索を行えるようにすることで、災害時の情報共有を簡便かつ経済的に提供できる災害時の情報共有システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、災害時において、地方に多数配置されている事務所や出張所と、これらを統括する地方統括局との間では、FAXを中心とした紙情報でのやりとりが基本となっていた。このようなやり取りがIT化が進む時代になっても主流となって使われている。その大きな理由は大きく2つある。まず1つ目は、災害時のような咄嗟の場合、パーソナルコンピュータ等に情報を打ち込むよりも、紙に書き取るほうが明らかに早く実施・対応できるという点がある。2つ目に、情報を送ったという痕跡が相手方に残っていることから、確かに送信したということが証明できるという点である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら近年、災害時に上述したFAXでの情報収受における問題が散見されるようになってきている。特に2つ目の利点といわれている部分に関するものが中心である。
まず災害時には多数のFAX情報が送信されるため、受信側が気がつかず、大事な情報が未読のままになってしまうという問題がある。
また紙情報のため、その重要度の判別が難しく、受信側が気がつかず、大事な情報が未読のままになってしまうという問題もあった。
【0004】
さらに紙情報のため、他の部署との間で情報を共有するには、その内容をコピーして関連部署に配布するなど、手間と労力が必要になるとともに、配布先でも紙情報のために未読のままとなってしまうといった問題もあった。
また近年では手書き文字をデジタル化して保存する技術も利用できるようになってきているものの、特殊な用紙を利用しないと識別できないなど、まだまだ制約条件が多いといった問題もある。
【0005】
災害時には、紙の利用は避けて通れないという識者の声が多数上がっているにもかかわらず、現状災害時にIT化を進めるには、データをパーソナルコンピュータ等から投入するという方法が主流であるため、システムを普段から使い慣れていないとまったく使えないし、データ投入ができないといった問題も起こっている。
【0006】
本発明は、災害時に地方に多数配置されている事務所や出張所と、これらを統括する地方統括局との間で収受されるFAXを活用した紙情報に対して、業務の流れに変更をきたさない範囲で紙情報に付加されている情報を自動抽出し、かつ一元的に蓄積し、さらにこの情報をキーワードに閲覧・検索を行えるようにすることで、災害時の各組織間での情報共有を簡便かつ経済的に提供できる災害時の情報共有システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、管轄する地域に配置された事務所や出張所と、これを管轄する地方統括局の各課室間で、災害時にFAXを活用して情報の収受を行うシステムにおいて、前記地方統括局に収受されるFAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能を有するとともに、発信番号、着信番号と、それぞれに対応する事務所や出張所名、あるいは地方統括局の各課室名の変換テーブルを有し、さらに収受文書をビットマップ形式の図面として保存する機能を有し、前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、前記発信元組織名、着信先組織名、受信時刻等で収受文書を検索する機能を有する災害情報共有サーバを配備し、前記災害情報共有サーバと事務所や出張所あるいは地方統括局の各課室に配備されたFAX間を接続するとともに、前記災害情報共有サーバは地方統括局の各課室と接続したイントラネットに接続し、前記イントラネットに接続した端末装置からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索することを最も大きな特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このため、従来紙情報としてのみ扱っていたFAX情報を、情報の発信者や受信者、時刻、送信内容(ビットマップイメージ)に関して一元的に蓄積管理できるため、発信者や受信者、時刻で閲覧・検索が行えるようになるとともに、イントラネットに接続された接続端末があれば、いかなる場所からでも状況を確認することができるようになることが、従来技術と大きく異なる。
【0009】
またFAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分を設け、送受信する際には、この情報項目に一番近い内容にチェックを行い送信し、これを受信した前記災害情報共有サーバは、定型文書のチェックのある項目位置を識別し、情報項目と紙面の位置との関係を事前に登録したテーブルを介してチェック項目を同定し、新たな情報項目として発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻に追加してデータベースに登録することができることを大きな特徴とする。
このため業務の流れに変更をきたさない範囲で、紙情報に付加された情報を自動抽出することで、さらに分類カテゴリーを増やすことができる点が従来技術と大きく異なる。
【0010】
さらにイントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、送信された情報の既読、未読をチェックできる機能を有することを大きな特徴とする。
このため受信した情報の読み忘れを防ぐことが出来る点が従来技術と大きく異なる。さらに情報を送信したサイドも、これまでは送達確認ができなかったが、このような特徴を有することで、着信側の受信確認が行える点が従来技術と大きく異なる。
【0011】
更に本発明は、多種色の紙を格納したトレーを複数有するプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色(トレー番号)と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバに格納し、管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じて前記プリンタのトレーを選択して印刷することを大きな特徴とする。
このことによって端末装置内のみならず、紙にも色を付与することにより、視覚的に重要度判別が出来るようになるという点が従来技術と大きく異なる。
【0012】
また本発明は、災害情報共有サーバには、複数の携帯電話に、FAXを受信したことを音声で通知したり、FAXを受信したことをメールで通知する、あるいはメールに受信したFAXの受信内容を図面として添付し、携帯メールでもFAX受信内容を確認できるようにしたことを大きな特徴とする。
このため災害時に駆けつけ途中、あるいは自宅や出張先にいて、本務地に駆けつけられないような場合においても情報を共有できるという点が従来技術と大きく異なる。
【0013】
本発明は、管轄する地域に配置された事務所や出張所と、これを管轄する地方統括局の各課室間で、災害時にFAXを活用して情報の収受を行うシステムにおいて、前記地方統括局に収受されるFAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能を有するとともに、発信番号、着信番号と、それぞれに対応する事務所や出張所名、あるいは地方統括局の各課室名の変換テーブルを有し、さらに収受文書をビットマップ形式の図面として保存する機能を有し、前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、前記発信元組織名、着信先組織名、受信時刻等で収受文書を検索する機能を有する災害情報共有サーバを配備し、前記災害情報共有サーバと事務所や出張所あるいは地方統括局の各課室に配備されたFAX間を接続するとともに、前記災害情報共有サーバは地方統括局の各課室と接続したイントラネットに接続し、前記イントラネットに接続した端末装置からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索することを最も大きな特徴とする。
このため、従来紙情報としてのみ扱っていたFAX情報を、情報の発信者や受信者、時刻、送信内容(ビットマップイメージ)に関して一元的に蓄積管理できるため、発信者や受信者、時刻で閲覧・検索が行えるようになるとともに、イントラネットに接続された接続端末があれば、いかなる場所からでも状況を確認することができるようになる利点がある。
【0014】
また本発明は、FAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分を設け、送受信する際には、この情報項目に一番近い内容にチェックを行い送信し、これを受信した前記災害情報共有サーバは、定型文書のチェックのある項目位置を識別し、情報項目と紙面の位置との関係を事前に登録したテーブルを介してチェック項目を同定し、新たな情報項目として発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻に追加してデータベースに登録することができることを第2の特徴とする。
このため業務の流れに変更をきたさない範囲で、紙情報に付加された情報を自動抽出することで、さらに分類カテゴリーを増やすことができる利点がある。
【0015】
さらにイントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、送信された情報の既読、未読をチェックできる機能を有することを第3の大きな特徴とする。
このため受信した情報の読み忘れを防ぐことが出来る利点がある。さらに情報を送信したサイドも、これまでは送達確認ができなかったが、このような特徴を有することで、着信側の受信確認が行える利点がある。
【0016】
更に本発明は、種色の紙を格納したトレーを複数有するプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色(トレー番号)と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバに格納し、管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じて前記プリンタのトレーを選択して印刷することを第4の大きな特徴とする。
このことによって端末装置内のみならず、紙にも色を付与することにより、視覚的に重要度判別が出来るようになるという利点がある。
【0017】
また本発明は、災害情報共有サーバには、複数の携帯電話に、FAXを受信したことを音声で通知したり、FAXを受信したことをメールで通知する、あるいはメールに受信したFAXの受信内容を図面として添付し、携帯メールでもFAX受信内容を確認できるようにしたことを第5の大きな特徴とする。
このため災害時に駆けつけ途中、あるいは自宅や出張先にいて、本務地に駆けつけられないような場合においても情報を共有できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明による第1の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで1は災害情報共有サーバ、2は地方統括局、3は地域事務所A、4は地域出張所B、5は地域事務所C、6は地方統括局内の室、7は地方統括局内のa課、8は地方統括局内のb課、9は地域事務所Aに設置されたFAX装置、10は地域出張所Bに設置されたFAX装置、11は地域事務所Cに設置されたFAX装置、12は地方統括局内の室に設置されたFAX装置、13は地方統括局内のa課に設置されたFAX装置、14は地方統括局内のb課に設置されたFAX装置、15は地域事務所、地域出張所と地方統括局(災害情報共有サーバ1)を接続する通信回線、16は地方統括局2内の災害情報共有サーバ1と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線、17は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX表紙、18は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容a、19は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX表紙、20は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容b、21は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX表紙、22は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容c、 23は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX表紙、24は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容a、25は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX表紙、26は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容b、27は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX表紙、28は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容c、29は地域事務所Aから地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容aを抽出したファイル、30は地域出張所Bから地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容bを抽出したファイル、31は地域事務所Cから地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容cを抽出したファイル、32は地方統括局2内のイントラネット34に接続された災害対策班の端末A、33は地方統括局2内のイントラネット34に接続された災害対策班の端末B、34は地方統括局2内のイントラネットをそれぞれ表している。
【0020】
本実施例の場合、管轄する地域に配置された事務所(3,5)や出張所4と、これを管轄する地方統括局の各課室間(6,7,8)で、災害時にFAXを活用して情報の収受を行うシステムにおいて、災害情報共有サーバ1を地方統括局2内に設置し、地方統括局2に収受されるFAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能(23,24,25,26,27,28)を有するとともに、発信番号、着信番号(17,19,21)と、それぞれに対応する事務所や出張所名、あるいは地方統括局の各課室名の変換テーブルを有し、さらに収受文書をビットマップ形式の図面(29,30,31)として保存する機能を有し、前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、災害情報共有サーバ1は地方統括局2の関係部署(32,33)と接続したイントラネット34に接続し、前記イントラネット34に接続した端末装置(32,33)からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索するようにしたものである。
【0021】
このように従来紙情報としてのみ扱っていたFAX情報を、情報の発信者や受信者、時刻、送信内容(ビットマップイメージ)に関して一元的に蓄積管理できるため、発信者や受信者、時刻で閲覧・検索が行えるようになるとともに、イントラネット34に接続された接続端末があれば、いかなる場所からでも状況を確認することができるようになる。
また図中に図示していないが、イントラネット34に接続した災害担当者用の端末装置(32,33)から、災害時のみ災害情報共有サーバ1からテーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、平常時はデータベースへの登録を行わないよう災害情報共有サーバ1を制御することも可能である。一方別の利用方法として、平常時に訓練モードとして災害時と同様に情報を収集することも可能となる。
【0022】
さらにイントラネット34接続した災害担当者用の端末装置(32,33)から、災害現場に関連する事務所や出張所、あるいは地方統括局2の関係する課室に対して送受信したFAX情報のみを災害情報共有サーバ1から前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録するよう制御することも可能である。このことによって、関係ないと判断される情報の収集処理を減らすこともできることは言うまでも無い。
【実施例2】
【0023】
図2は、本発明による第2の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで35は地域事務所Aと地方統括局2内とを接続するイントラネット、36は地域事務所Cと地方統括局2内とを接続するイントラネット、37は地方統括局2内の室とを接続するイントラネット、38は地方統括局2内のb課とを接続するイントラネット、40は地域事務所Aに設置し、イントラネット35と接続した災害対策班の端末、41は地域事務所Cに設置し、イントラネット36と接続した災害対策班の端末、42は地方統括局2内の室に設置し、イントラネット37と接続した災害対策班の端末、43は地方統括局2内のb課に設置し、イントラネット38と接続した災害対策班の端末をそれぞれ表している。
【0024】
本実施例は、地方統括局2の室6や地方統括局2内のb課、ならびに地域事務所Aと、地域事務所Cとをイントラネット(35,36,37,38)で接続したものである。
このイントラネット接続を取ることで、地域統括局2内の災害対策班(32,33)のみならず、遠隔地に位置する事務所3や出張所5、あるいは地域統括局2内の各部室(6,8)と情報を共有することができる。
【実施例3】
【0025】
図3は、本発明による第3の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで50はFAX送信用紙の自由記述部分、51はFAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分をそれぞれ表している。
【0026】
本実施例は、管轄する地域に配置された事務所A、C(3,5)や出張所B(4)と、これを管轄する地方統括局2の各課室間(6,7,8)で送受信するFAXに関し、FAX送信用紙17の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分51を設け、送受信する際には、この情報項目に一番近い内容にチェックを行い送信し、これを受信した災害情報共有サーバ1は、定型文書のチェックのある項目位置51を識別し、情報項目と紙面の位置との関係を事前に登録したテーブルを介してチェック項目を同定し、新たな情報項目として発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻に追加してデータベースに登録するものである。
このため業務の流れに変更をきたさない範囲で、紙情報に付加された情報を自動抽出することで、分類カテゴリーを増やすことができる。
【実施例4】
【0027】
図4は、本発明による第4の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで60は災害情報共有サーバ1と、地方統括局2内に設置した緊急度別にカテゴライズしたFAX装置とを接続する通信回線、61は地方統括局2内に設置した緊急度大のFAXを受信するFAX装置を設置した部室、62は地方統括局2内に設置した緊急度中のFAXを受信するFAX装置を設置した部室、63は地方統括局2内に設置した緊急度小のFAXを受信するFAX装置を設置した部室、64は地方統括局2内に設置した緊急度大のFAXを受信するFAX装置、65は地方統括局2内に設置した緊急度中のFAXを受信するFAX装置、66は地方統括局2内に設置した緊急度小のFAXを受信するFAX装置、67は緊急度大中小に応じてFAXを送信する電話番号、68は地域事務所Aから地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX表紙、69は地域事務所Aから地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX内容A、70は地域出張所Bから地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX表紙、71は地域出張所Bから地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX内容B、72は地域事務所Cから地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX表紙、73は地域事務所Cから地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX内容C、74は地域事務所Aから地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX表紙、75は地域事務所Aから地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX内容A、76は地域事務所Cから地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX表紙、77は地域事務所Cから地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX内容C、78は地域出張所Bから地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX表紙、79は地域出張所Bから地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX内容Bをそれぞれ表している。
【0028】
本実施例は、FAX装置(64,65,66)には、災害時の緊急度に応じた着信番号を割り振り(67)、管轄する地域に配置された事務所A,C(3,5)や出張所Bからは、緊急度に応じた前記着信番号67にFAX送信を行い、災害情報共有サーバ1は、この着信番号名67を元に緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じた着信番号67に対応した地方統括局に設置するFAX装置(64,65,66)に情報を出力するものである。
緊急度の情報をFAX送信番号67に割り振っているため、業務の流れに変更をきたさない範囲で新たな情報カテゴリーを追加できる。また受信側も緊急度に応じたFAX装置(64,65,66)に着信するため、受信側の注意を容易に喚起することも可能である。
【実施例5】
【0029】
図5は、本発明による第5の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで80は現用系災害情報共有サーバ、81はスタンバイ系災害情報共有サーバ、82は構内交換機(PBX)、83は地域事務所、地域出張所と地方統括局2内に設置した構内交換機82を接続する通信回線、84は地方統括局2内に設置した構内交換機82と、現用系災害情報共有サーバ80を接続する通信回線、85は地方統括局2内に設置した構内交換機82と、スタンバイ系災害情報共有サーバ81を接続する通信回線、86は現用系災害情報共有サーバ80と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線、87はスタンバイ系災害情報共有サーバ81と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線をそれぞれ表している。
【0030】
本実施例は、地方統括局2に構内交換機82を設置し、さらに災害情報共有サーバは現用系80とスタンバイ系81からなる二重化構成をとり、かつ構内交換機82と現用系80とスタンバイ系81からなる災害情報共有サーバとの間は二重化配線を行うとともに、地方統括局2に設置したFAX装置(12,13,14)と現用系80とスタンバイ系81からなる災害情報共有サーバとの間も二重化配線を行うとともに、現用系災害情報共有サーバ80が障害等で停止した場合は、スタンバイ状態で待機中のスタンバイ系災害情報共有サーバ81を現用系災害情報共有サーバとして系切り替えを行えるようにしたものである。
この構成を採用することによって、より障害に強く、信頼度の高いシステムを構成することができる。
【実施例6】
【0031】
図6は、本発明による第6の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで90は情報蓄積サーバ、91は災害情報共有サーバ1と、情報蓄積サーバ90とを接続するイントラネットをそれぞれ表している。
【0032】
本実施例は、災害情報共有サーバ1は、発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータ引き抜きを行う機能に限定し、データベース登録を行い、前記イントラネット34から閲覧・検索の要求を受け付ける情報蓄積サーバ90をイントラネット91上に設置したものである。
この構成をとることにより、機能分担を分離することで、負荷が低減され、処理性能を向上させることができる。
【実施例7】
【0033】
図7は、本発明による第7の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで101は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面を有する災害対策班の端末A、102は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、103は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う操作内容をそれぞれ表している。
【0034】
本実施例は、イントラネット34に接続した災害担当者用の端末装置(101)から、送信された情報の既読、未読をチェックできる機能(102,103)を設けたものである。
このため受信した情報の読み忘れを防ぐことが出来る。さらに情報を送信したサイドも、これまでは送達確認ができなかったが、このような特徴を有することで、着信側の受信確認が行えるようになる。
【実施例8】
【0035】
図8は、本発明による第8の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで110は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、自動返送機能、コメント入力機能を有する災害対策班の端末A、111は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、メント入力画面、112は地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、自動返送機能、コメント入力機能に関する操作内容をそれぞれ表している。
【0036】
本実施例は、イントラネット34に接続した災害担当者用の端末装置110から、既読のチェックを行うことによって、送信元に自動返信でFAX送信を行うとともに、端末装置110から必要な情報を投入することにより(111,112)、自動返信されるFAX情報に情報が付加される構成を示したものである。
第7の実施例と同様に、情報を送信したサイドも、これまでは送達確認ができなかったが、このような特徴を有することで、着信側の受信確認が行えるようになる。
【実施例9】
【0037】
図9は、本発明による第9の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで120は緊急度別の色を配した紙を各トレーに配備したプリンタ装置、121は災害情報共有サーバ1とプリンタ装置120を接続する通信回線、122は緊急度大(赤色)で出力されたFAX受信情報、123は緊急度中(黄色)で出力されたFAX受信情報、124は緊急度小(緑色)で出力されたFAX受信情報をそれぞれ表している。
【0038】
本実施例は、災害情報共有サーバ1には、各種色の紙を格納したトレーを複数有するプリンタ装置120を接続し、かつプリンタ用紙の色(トレー番号)と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバ1に格納し、管轄する地域に配置された事務所(3,5)や出張所4からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、災害情報共有サーバ1は、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じてプリンタ装置120のトレーを選択して印刷する(122,123,124)ようにしたものである。
端末装置内(32,33)のみならず、紙にも色を付与する(122,123,124)ことにより、視覚的に重要度判別が出来るようになる。
なおここでは図示しないが、災害情報共有サーバ1には、プリンタ用紙の色別に複数のプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバ1に格納し、前記管轄する地域に配置された事務所(3,5)や出張所4からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、災害情報共有サーバ1は、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じてプリンタ装置を選択して印刷することも可能である。
【実施例10】
【0039】
図10は、本発明による第10の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで130は携帯電話132への配信機能を有する災害情報共有サーバ、131は災害情報共有サーバ130と携帯電話132との間の通信回線、132は地方統括局や事務所、出張所職員が保有する携帯電話をそれぞれ表している。
【0040】
本実施例は、災害情報共有サーバ1には、複数の携帯電話132に、FAXを受信したことを音声で通知したり、FAXを受信したことをメールで通知する、あるいはメールに受信したFAXの受信内容を図面として添付し、携帯メールでもFAX受信内容を確認できるようにしたものである。さらに複数の携帯電話132への通知や転送先は、昼間と夜間による違い、平日と休日による違いに応じたテーブルを災害情報共有サーバ1に配備し、災害の起こった時間に応じて通知や転送先を自動変更できるようにしたものである。
災害時に駆けつけ途中、あるいは自宅や出張先にいて本務地に駆けつけられないような場合においても容易に災害時の情報を共有できる。
【実施例11】
【0041】
図11は、本発明による第11の実施例を示すシステム構成図を示したものである。ここで140は地方統括局2内の災害対策室等に設置された電子黒板、141は電子黒板140に記載した内容をデジタル化するためのPC装置、142はPC装置141を地方統括局2内の機器と接続するためのイントラネットをそれぞれ表している。
【0042】
本実施例は、地方統括局2の災害対策室等に配備される電子黒板140等の入力・表示機器に関しても、イントラネット142に接続した端末装置141を介して接続し、FAX情報とあわせて一括して閲覧・検索が行えるようにしたものである。
このように手書きで処理された文書を一元的に収集し、閲覧。検索できるようにすることによって、より災害時の情報を共有化できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、災害時用の情報共有システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】は本発明による第1の実施例を示すシステム構成図である。
【図2】は本発明による第2の実施例を示すシステム構成図である。
【図3】は本発明による第3の実施例を示すシステム構成図である。
【図4】は本発明による第4の実施例を示すシステム構成図である。
【図5】は本発明による第5の実施例を示すシステム構成図である。
【図6】は本発明による第6の実施例を示すシステム構成図である。
【図7】は本発明による第7の実施例を示すシステム構成図である。
【図8】は本発明による第8の実施例を示すシステム構成図である。
【図9】は本発明による第9の実施例を示すシステム構成図である。
【図10】は本発明による第10の実施例を示すシステム構成図である。
【図11】は本発明による第11の実施例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
【0045】
1:災害情報共有サーバ
2:地方統括局
3:地域事務所A
4:地域出張所B
5:地域事務所C
6:地方統括局内の室
7:地方統括局内のa課
8:地方統括局内のb課
9:地域事務所A 3に設置されたFAX装置
10:地域出張所B 4に設置されたFAX装置
11:地域事務所C 5に設置されたFAX装置
12:地方統括局内の室 6に設置されたFAX装置
13:地方統括局内のa課 7に設置されたFAX装置
14:地方統括局内のb課 8に設置されたFAX装置
15:地域事務所、地域出張所と地方統括局(災害情報共有サーバ1)を接続する通信回線
16:地方統括局2内の災害情報共有サーバ1と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線
17:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX表紙
18:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容a
19:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX表紙
20:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容b
21:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX表紙
22:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容c
23:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX表紙
24:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容a
25:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX表紙
26:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容b
27:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX表紙
28:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容c
29:地域事務所A 3から地方統括局2内の室6あてに送出したFAX内容aを抽出したファイル
30:地域出張所B 4から地方統括局2内のb課8あてに送出したFAX内容bを抽出したファイル
31:地域事務所C 5から地方統括局2内のa課7あてに送出したFAX内容cを抽出したファイル
32:地方統括局2内のイントラネット34に接続された災害対策班の端末A
33:地方統括局2内のイントラネット34に接続された災害対策班の端末B
34:地方統括局2内のイントラネット
35:地域事務所A 3と地方統括局2内とを接続するイントラネット
36:地域事務所C 5と地方統括局2内とを接続するイントラネット
37:地方統括局2内の室 6とを接続するイントラネット
38:地方統括局2内のb課 8とを接続するイントラネット
40:地域事務所A 3に設置し、イントラネット35と接続した災害対策班の端末
41:地域事務所C 5に設置し、イントラネット36と接続した災害対策班の端末
42:地方統括局2内の室 6に設置し、イントラネット37と接続した災害対策班の端末
43:地方統括局2内のb課 8に設置し、イントラネット38と接続した災害対策班の端末
50:FAX送信用紙の自由記述部分
51:FAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分
60:災害情報共有サーバ1と、地方統括局2内に設置した緊急度別にカテゴライズしたFAX装置とを接続する通信回線
61:地方統括局2内に設置した緊急度大のFAXを受信するFAX装置を設置した部室
62:地方統括局2内に設置した緊急度中のFAXを受信するFAX装置を設置した部室
63:地方統括局2内に設置した緊急度小のFAXを受信するFAX装置を設置した部室
64:地方統括局2内に設置した緊急度大のFAXを受信するFAX装置
65:地方統括局2内に設置した緊急度中のFAXを受信するFAX装置
66:地方統括局2内に設置した緊急度小のFAXを受信するFAX装置
67:緊急度大中小に応じてFAXを送信する電話番号
68:地域事務所A 3から地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX表紙
69:地域事務所A 3から地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX内容A
70:地域出張所B 4から地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX表紙
71:地域出張所B 4から地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX内容B
72:地域事務所C 5から地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX表紙
73:地域事務所C 5から地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX内容C
74:地域事務所A 3から地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX表紙
75:地域事務所A 3から地方統括局2内の緊急度大61あてに送出したFAX内容A
76:地域事務所C 5から地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX表紙
77:地域事務所C 5から地方統括局2内の緊急度中62あてに送出したFAX内容C
78:地域出張所B 4から地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX表紙
79:地域出張所B 4から地方統括局2内の緊急度小63あてに送出したFAX内容B
80:現用系災害情報共有サーバ
81:スタンバイ系災害情報共有サーバ
82:構内交換機(PBX)
83:地域事務所、地域出張所と地方統括局2内に設置した構内交換機82を接続する通信回線
84:地方統括局2内に設置した構内交換機82と、現用系災害情報共有サーバ80を接続する通信回線
85:地方統括局2内に設置した構内交換機82と、スタンバイ系災害情報共有サーバ81を接続する通信回線
86:現用系災害情報共有サーバ80と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線
87:スタンバイ系災害情報共有サーバ81と、地方統括局2内の室課を接続する通信回線
90:情報蓄積サーバ
91:災害情報共有サーバ1と、情報蓄積サーバー90とを接続するイントラネット
101:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面を有する災害対策班の端末A
102:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面
103:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う操作内容
110:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、自動返送機能、コメント入力機能を有する災害対策班の端末A
111:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、メント入力画面
112:地方統括局2内のイントラネット34に接続された、受信FAXの既読・未読のチェックを行う画面、自動返送機能、コメント入力機能に関する操作内容
120:緊急度別の色を配した紙を各トレーに配備したプリンタ装置
121:災害情報共有サーバ1とプリンタ装置120を接続する通信回線
122:緊急度大(赤色)で出力されたFAX受信情報
123:緊急度中(黄色)で出力されたFAX受信情報
124:緊急度小(緑色)で出力されたFAX受信情報
130:携帯電話132への配信機能を有する災害情報共有サーバ
131:災害情報共有サーバ130と携帯電話132との間の通信回線
132:地方統括局や事務所、出張所職員が保有する携帯電話
140:地方統括局2内の災害対策室等に設置された電子黒板
141:電子黒板140に記載した内容をデジタル化するためのPC装置
142:PC装置141を地方統括局2内の機器と接続するためのイントラネット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管轄する地域に配置された事務所や出張所と、これを管轄する地方統括局の各課室間で、災害時にFAXを活用して情報の収受を行うシステムにおいて、前記地方統括局に収受されるFAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能を有するとともに、発信番号、着信番号と、それぞれに対応する事務所や出張所名、あるいは地方統括局の各課室名の変換テーブルを有し、さらに収受文書をビットマップ形式の図面として保存する機能を有し、前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、前記発信元組織名、着信先組織名、受信時刻等で収受文書を検索する機能を有する災害情報共有サーバを配備し、前記災害情報共有サーバと事務所や出張所あるいは地方統括局の各課室に配備されたFAX間を接続するとともに、前記災害情報共有サーバは地方統括局の各課室と接続したイントラネットに接続し、前記イントラネットに接続した端末装置からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索するようにしたことを特徴とする災害時の情報共有システム。
【請求項2】
前記イントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、災害時のみ前記災害情報共有サーバから前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、平常時はデータベースへの登録を行わないよう前記災害情報共有サーバを制御することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項3】
前記イントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、災害現場に関連する事務所や出張所、あるいは地方統括局の関係する課室に対して送受信したFAX情報のみを前記災害情報共有サーバから前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録するよう制御することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項4】
前記イントラネットを、前記地方統括局管内の事務所や出張所にまで延長し、それぞれの場所で前記イントラネットに端末装置を接続することによって、前記地方統括局管内で起こっている災害情報を共有して閲覧・検索できるようにし、さらに前記イントラネットに接続した前記地方統括局の災害担当者用端末装置からは、前記イントラネットに接続した各端末装置に対して、閲覧・検索の可否を制御することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項5】
管轄する地域に配置された事務所や出張所と、これを管轄する地方統括局の各課室間で送受信するFAXに関し、FAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分を設け、送受信する際には、この情報項目に一番近い内容にチェックを行い送信し、これを受信した前記災害情報共有サーバは、定型文書のチェックのある項目位置を識別し、情報項目と紙面の位置との関係を事前に登録したテーブルを介してチェック項目を同定し、新たな情報項目として発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻に追加してデータベースに登録することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項6】
前記地方統括局に設置するFAX装置には、災害時の緊急度に応じた着信番号を割り振り、管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じた前記着信番号にFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、この着信番号名を元に緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じた着信番号に対応した前記地方統括局に設置するFAX装置に情報を出力することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項7】
前記地方統括局には構内交換機を設置し、さらに災害情報共有サーバは現用系とスタンバイ系からなる二重化構成をとり、かつ前記構内交換機と現用系とスタンバイ系からなる災害情報共有サーバとの間は二重化配線を行うとともに、前記地方統括局に設置したFAX装置と現用系とスタンバイ系からなる災害情報共有サーバとの間も二重化配線を行うとともに、現用系災害情報共有サーバが障害等で停止した場合は、スタンバイ状態で待機中のスタンバイ系災害情報共有サーバを現用系災害情報共有サーバとして系切り替えを行えるようにしたことを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項8】
前記災害情報共有サーバは、発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータ引き抜きを行う機能に限定し、データベース登録を行い、前記イントラネットから閲覧・検索の要求を受け付ける情報蓄積サーバを別途イントラネット上に設置したことを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項9】
前記イントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、送信された情報の既読、未読をチェックできる機能を有することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項10】
前記イントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、既読のチェックを行うことによって、送信元に自動返信でFAX送信を行うとともに、前記端末装置から必要な情報を投入することにより、前記自動返信されるFAX情報に情報が付加される機能を有することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項11】
前記災害情報共有サーバには、各種色の紙を格納したトレーを複数有するプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色(トレー番号)と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバに格納し、管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じて前記プリンタのトレーを選択して印刷することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項12】
前記災害情報共有サーバには、プリンタ用紙の色別に複数のプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバに格納し、前記管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じて前記プリンタ装置を選択して印刷することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項13】
前記災害情報共有サーバには、複数の携帯電話に、FAXを受信したことを音声で通知したり、FAXを受信したことをメールで通知する、あるいはメールに受信したFAXの受信内容を図面として添付し、携帯メールでもFAX受信内容を確認できるようにしたことを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項14】
前記複数の携帯電話への通知や転送先は、昼間と夜間による違い、平日と休日による違いに応じたテーブルを前記災害情報共有サーバに配備し、災害の起こった時間に応じて通知や転送先を自動変更できることを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項15】
前記地方統括局の災害対策室等に配備される電子黒板等の入力・表示機器に関しても、前記イントラネットに接続した端末装置を介して接続し、FAX情報とあわせて一括して閲覧・検索が行えることを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項1】
管轄する地域に配置された事務所や出張所と、これを管轄する地方統括局の各課室間で、災害時にFAXを活用して情報の収受を行うシステムにおいて、前記地方統括局に収受されるFAXを受信し、着信先にFAX情報を転送する機能を有するとともに、発信番号、着信番号と、それぞれに対応する事務所や出張所名、あるいは地方統括局の各課室名の変換テーブルを有し、さらに収受文書をビットマップ形式の図面として保存する機能を有し、前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、前記発信元組織名、着信先組織名、受信時刻等で収受文書を検索する機能を有する災害情報共有サーバを配備し、前記災害情報共有サーバと事務所や出張所あるいは地方統括局の各課室に配備されたFAX間を接続するとともに、前記災害情報共有サーバは地方統括局の各課室と接続したイントラネットに接続し、前記イントラネットに接続した端末装置からは災害時に送受信されている情報を閲覧・検索するようにしたことを特徴とする災害時の情報共有システム。
【請求項2】
前記イントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、災害時のみ前記災害情報共有サーバから前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録し、平常時はデータベースへの登録を行わないよう前記災害情報共有サーバを制御することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項3】
前記イントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、災害現場に関連する事務所や出張所、あるいは地方統括局の関係する課室に対して送受信したFAX情報のみを前記災害情報共有サーバから前記テーブル情報を元に発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータベースに登録するよう制御することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項4】
前記イントラネットを、前記地方統括局管内の事務所や出張所にまで延長し、それぞれの場所で前記イントラネットに端末装置を接続することによって、前記地方統括局管内で起こっている災害情報を共有して閲覧・検索できるようにし、さらに前記イントラネットに接続した前記地方統括局の災害担当者用端末装置からは、前記イントラネットに接続した各端末装置に対して、閲覧・検索の可否を制御することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項5】
管轄する地域に配置された事務所や出張所と、これを管轄する地方統括局の各課室間で送受信するFAXに関し、FAX送信用紙の決まった位置に、決まった情報項目と、チェックボックスを記載した部分を設け、送受信する際には、この情報項目に一番近い内容にチェックを行い送信し、これを受信した前記災害情報共有サーバは、定型文書のチェックのある項目位置を識別し、情報項目と紙面の位置との関係を事前に登録したテーブルを介してチェック項目を同定し、新たな情報項目として発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻に追加してデータベースに登録することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項6】
前記地方統括局に設置するFAX装置には、災害時の緊急度に応じた着信番号を割り振り、管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じた前記着信番号にFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、この着信番号名を元に緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じた着信番号に対応した前記地方統括局に設置するFAX装置に情報を出力することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項7】
前記地方統括局には構内交換機を設置し、さらに災害情報共有サーバは現用系とスタンバイ系からなる二重化構成をとり、かつ前記構内交換機と現用系とスタンバイ系からなる災害情報共有サーバとの間は二重化配線を行うとともに、前記地方統括局に設置したFAX装置と現用系とスタンバイ系からなる災害情報共有サーバとの間も二重化配線を行うとともに、現用系災害情報共有サーバが障害等で停止した場合は、スタンバイ状態で待機中のスタンバイ系災害情報共有サーバを現用系災害情報共有サーバとして系切り替えを行えるようにしたことを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項8】
前記災害情報共有サーバは、発信元組織名、着信先組織名、収受文書内容、ならびに受信した際の時刻を関連付けしてデータ引き抜きを行う機能に限定し、データベース登録を行い、前記イントラネットから閲覧・検索の要求を受け付ける情報蓄積サーバを別途イントラネット上に設置したことを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項9】
前記イントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、送信された情報の既読、未読をチェックできる機能を有することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項10】
前記イントラネットに接続した災害担当者用の端末装置から、既読のチェックを行うことによって、送信元に自動返信でFAX送信を行うとともに、前記端末装置から必要な情報を投入することにより、前記自動返信されるFAX情報に情報が付加される機能を有することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項11】
前記災害情報共有サーバには、各種色の紙を格納したトレーを複数有するプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色(トレー番号)と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバに格納し、管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じて前記プリンタのトレーを選択して印刷することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項12】
前記災害情報共有サーバには、プリンタ用紙の色別に複数のプリンタ装置を接続し、かつプリンタ用紙の色と緊急度を割り付けたテーブルを災害情報共有サーバに格納し、前記管轄する地域に配置された事務所や出張所からは、緊急度に応じてFAX送信を行い、前記災害情報共有サーバは、緊急度情報を抽出してデータベースへ登録を行うとともに、緊急度に応じて前記プリンタ装置を選択して印刷することを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項13】
前記災害情報共有サーバには、複数の携帯電話に、FAXを受信したことを音声で通知したり、FAXを受信したことをメールで通知する、あるいはメールに受信したFAXの受信内容を図面として添付し、携帯メールでもFAX受信内容を確認できるようにしたことを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項14】
前記複数の携帯電話への通知や転送先は、昼間と夜間による違い、平日と休日による違いに応じたテーブルを前記災害情報共有サーバに配備し、災害の起こった時間に応じて通知や転送先を自動変更できることを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【請求項15】
前記地方統括局の災害対策室等に配備される電子黒板等の入力・表示機器に関しても、前記イントラネットに接続した端末装置を介して接続し、FAX情報とあわせて一括して閲覧・検索が行えることを特徴とする請求項1の災害時の情報共有システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−176355(P2008−176355A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−6591(P2007−6591)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(000102739)エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社 (265)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(000102739)エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社 (265)
【Fターム(参考)】
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