説明

炊飯器

【課題】炊飯中に発生する蒸気の炊飯器本体外への放出量を減らすことによって、炊飯器本体の周囲の結露、汚染などの起きるのを防ぎ、炊飯器が周囲を囲まれた空間に収容できるようにする。
【解決手段】炊飯器本体2に付設され、冷却水を流下させて圧力調整弁45から噴出した水蒸気を冷却するようになした冷却ユニット7と、圧力調整弁45に連結され圧力調整弁45から噴出する水蒸気を冷却ユニット7に導く誘導筒51とを備える。冷却ユニット7は、最下部に貯水槽71を有し、貯水槽71の上部には冷却室72を設け、冷却室72の壁に互い違いに取り付けた水平な複数段の冷却皿73を備えて水蒸気の通路を形成し、最上段の冷却皿73に供給した水が各冷却皿73の底面に設けた孔74から下段の冷却皿に滴下されて、各冷却皿73に上から順次水が送られ貯水槽71に落下するようになされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は炊飯器に係り、炊飯中に発生する蒸気によって炊飯器本体の周囲の結露、汚染などを防ぎ、炊飯器が周囲を囲まれた空間に収容できるようにした炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近ではマンションなどの集合住宅が増加して、また一戸建住宅でもキッチンがコンパクトになって、キッチンに美観が求められることから、台所用家電器具などはキッチンファーニチュアーなどの収納用の棚の中に収納された状態で使用されるようになってきている。
【0003】
ところが、炊飯器の場合、従来の炊飯器では、炊飯中に発生する大量の水蒸気が蒸気孔を介して排出され、収納部の天井が水蒸気によって汚れたり、炊飯器の置かれている近くの壁面や周囲の家具などに付着して結露したりして、家具や金具などが変色したり劣化したりする原因となる。このように、炊飯器はその周囲の結露や汚染の原因となるために、閉鎖的な空間に置いたり、他の器具と密接して置いたりして使用することができないという問題があった。
【0004】
そのため水蒸気の排出量を減らして周囲への影響を少なくするように、従来様々な手段が用いられている。
【0005】
例えば、下記特許文献1には、炊飯を行なうに際して炊飯器本体から外部に排出する蒸気の量を少なくするものが開示されている。この炊飯器は、図2に示したように、炊飯器81の蓋82に設けられた蒸気排出路83に正電極84、負電極85を設け高圧電源86により両電極間に高電圧を印加することによって、蒸気を負電極85に誘導し、負電極に付着した蒸気を凝縮させた水分を水分貯蔵手段87に貯蔵するようにしたものである。蒸気は正電荷を帯びているため高電圧を印加することによって、負電極85に誘導され水分貯蔵手段86に貯蔵されるのである。
【0006】
また下記特許文献2には、炊飯器本体外部に蒸気を排出することなく炊飯を行なう炊飯器が開示されている。この炊飯器は図3に示したように、炊飯器本体91内に炊飯中に発生する蒸気を回収するスペース92とそのスペースを冷却する冷却ファンや放熱フィンなどの冷却手段93を備え、炊飯器の蓋94から導いた蒸気を、冷却手段93によりスペース92を冷却することによって、結露させ回収するものである。
【特許文献1】特開2000−184960号公報(段落[0004]〜[0015]、[0029]、図1)
【特許文献2】特開2000−184961号公報(段落[0005]〜[0007]、[0010]、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記特許文献1に開示された炊飯器は、正電極と負電極間に高圧電源により高電圧が印加されるので、人体が水にぬれやすいキッチンにおいては操作上必ずしも危険がないとは言えない。また誘導される蒸気は正電荷を帯びているため、高電圧を印加することによって負電極に誘導されるが、蒸気に含まれるおねばなどで負電極が汚染されやすく、汚染されると効果が減退する上その掃除が面倒である。
【0008】
また、特許文献2に開示された炊飯器は、炊飯器本体から外部に蒸気を排出することなく炊飯を行なうものであるため、蒸気を回収するスペースは密閉されているので、そのスペースを冷却する冷却ファンや放熱フィンなどの冷却手段の機能が十分でないと、圧力が高まり蒸気の温度上昇が促進され、所期の効果が得られないことになる。したがって構造が複雑になるとともに高価になるという問題がある。
【0009】
したがって、以上のような欠点が無く、周囲を汚染しない炊飯器が求められている。
【0010】
本願の発明者は、上記の問題点を解決すべく種々検討を行った結果、炊飯器に炊飯中に発生する水蒸気を流下する水に戻すための冷却ユニットを取り付けることによって水蒸気を減少させることができる、本発明の炊飯器を完成するに至ったものである。
【0011】
すなわち、本発明は、炊飯中に発生する水蒸気の炊飯器本体外への放出を減らすことによって、炊飯器本体の周囲の結露、汚染などの起きるのを防ぎ、炊飯器が周囲を囲まれた空間に収容できるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の炊飯器は、水と米とを含む被炊飯物を入れる鍋と、前記鍋を収容する開口部及び該鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段を有する炊飯器本体と、前記炊飯器本体の一側に枢支されて前記炊飯器本体の上部を覆い蒸気口を有する蓋体と、前記炊飯器本体に付設された水蒸気の冷却ユニットと、前記蒸気口に連結され前記冷却ユニットに連通する誘導筒と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載の炊飯器において、前記冷却ユニットは、その上端に排気口、最下部に貯水槽、該貯水槽の上部に水蒸気の冷却室をそれぞれ有し、前記誘導筒は前記冷却室の下方に取り付けられ、前記冷却室は底面の複数箇所に孔が形成された冷却皿を備え、該冷却皿は対向する冷却室の側壁に互い違いに水平に複数段取り付けて水蒸気の水路を形成しており、前記貯水槽にはポンプが取り付けられ、前記冷却室の側方には前記ポンプで汲み上げられた貯水槽内の水を流通させる給水管が設けられており、該給水管は前記冷却室の上方に連通していることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1に記載の炊飯器において、前記冷却ユニットは、その上端に排気口、最下部に貯水槽、該貯水槽の上部に水蒸気の冷却室をそれぞれ有し、前記誘導筒は前記冷却室の下方に取り付けられ、前記冷却室は任意の複数箇所に孔が形成された螺旋型のパイプを備えて水蒸気の経路を形成しており、前記貯水槽にはポンプが取り付けられ、前記冷却室の側方には前記ポンプで汲み上げられた貯水槽内の水を流通させる給水管が設けられており、該給水管は前記パイプに連通していることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の炊飯器において、前記冷却ユニットは、炊飯器本体に着脱自在に形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の炊飯器において、前記炊飯器は、前記冷却ユニットに着脱可能な補助タンクを有することを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項2又は3に記載の炊飯器において、前記炊飯器は、前記ポンプによる水の汲み上げが被炊飯物の沸騰時にのみ行なわれるように制御する制御手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は上記の構成を備えることにより、以下に示すような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、この炊飯器は、前記炊飯器本体の一側に枢支されて前記炊飯器本体の上部を覆い蒸気口を有する蓋体と、炊飯器本体に付設され、冷却水を流下させて蒸気口から噴出した水蒸気を冷却するようになされた冷却ユニットと、蒸気口に連結され蒸気口から噴出する水蒸気を冷却ユニットに導く誘導筒を備えている。したがって、一連の炊飯過程のうち沸騰時に圧力調整弁が作動し圧力調整弁の蒸気口から高温の水蒸気が放出されると、これを冷却ユニットに導いて水冷し、凝縮して水として回収するので、炊飯器から外気に放出される水蒸気の量を減らすことができる。本発明は、炊飯中に発生する水蒸気の炊飯器本体外への放出量を減らし、これによって、炊飯器本体の周囲の結露、汚染などの起きるのを防ぎ、周囲を囲まれた空間に炊飯器を収容して使用できるようにすることができる。
【0019】
請求項2の発明は、請求項1に記載の炊飯器において、冷却ユニットは、上端に排気口、最下部に貯水槽を有し、貯水槽の上部には冷却室を設け、冷却室の壁に互い違いに取り付けた水平な複数段の冷却皿を備えて水蒸気の通路を形成し、最上段の冷却皿に供給した水が各冷却皿の底面に設けた孔から下段の冷却皿に滴下されて、各冷却皿に上から順次水が送られ貯水槽に戻りポンプによる揚水を通じて循環するようになされている。このような流下式の冷却ユニットを設けたので上部の冷却皿からあふれた水はその下の冷却皿に受けられ、冷却室内を通過する水蒸気はこの滴下する水によって冷やされ吸収される。誘導筒は冷却室の下方に取り付けられているので、この誘導筒を流通する温度の高い水蒸気は、上昇するため、この水蒸気の自然流動にともない特別な送風装置などが不要で効率的かつ経済的な水蒸気の冷却が可能となる。
【0020】
請求項3の発明は、請求項1に記載の炊飯器において、冷却ユニットは、上端に排気口、最下部に貯水槽を有し、貯水槽の上部には冷却室を設け、前記誘導筒は前記冷却室の下方に取り付けられ、前記冷却室は任意の複数箇所に孔が形成された螺旋型のパイプを備えて水蒸気の経路を形成しているので、このパイプの螺旋状の傾斜を冷却水が伝って、底面に形成されたパイプの孔から冷却水が滴下し、冷却室内を通過する水蒸気はこの滴下する水によって冷やされ吸収されるので、より冷却水が下方に滴下しやすくなり、水蒸気の放出をより少なくすることが可能となる。また、この冷却水は貯水槽に戻りポンプの揚水を通じて循環するようになされている。
【0021】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の炊飯器において、冷却ユニットは、炊飯器本体に着脱自在に形成されている。冷却ユニットは本体の一部として内蔵してもよいが、本請求項のように、炊飯器本体の外部に接続してもよく、この場合はメンテナンスが容易である。
【0022】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の炊飯器において、冷却ユニットに着脱可能になした補助タンクを有し、貯水槽からあふれた水を溜めて、補助タンクを取り外して水を廃棄するので、炊飯時に多いときで約100mlも発生する水蒸気が冷却された水の廃棄処理を簡単に行なうことができる。
【0023】
請求項6の発明は、請求項2又は3に記載の炊飯器において、ポンプアップによる冷却用の水の供給は、炊飯器の沸騰時にのみ行なわれるように制御される。したがって、炊飯工程の中で蒸気が発生しない工程においては、ポンプの作動を停止又は低下させるよう制御して消費電力を抑制するので、低消費電力で水蒸気の冷却を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための炊飯器を例示するものであって、本発明をこの炊飯器に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0025】
図1は、本発明の一実施例に係る冷却ユニットを設けた炊飯器の断面図である。
【0026】
本発明の実施例に係る炊飯器1は、例えば図1に示すように、被炊飯物を入れる鍋3と、この鍋3を着脱自在に収容する開口部及び鍋3内の被炊飯物を加熱する誘導加熱コイル5及び側面ヒータ6等を有する炊飯器本体2と、鍋3及び炊飯器本体2の開口部を塞ぐ蓋体4と、図示しないが誘導加熱コイル5及び側面ヒータ6等を制御して被炊飯物の炊飯及び保温を行なう制御手段とを備えている。
【0027】
炊飯器本体2は、その内部に鍋3を収容する非金属材料で成形された有底筒状の内ケース21と、この内ケース21を覆う外ケース22とを有し、内ケース21内に鍋3が着脱自在に収容されるようになっている。内ケース21は、その上端部に外周へ突出したフランジ21aが形成されている。鍋3は、その上端開口部に外方に張り出すフランジ31が形成されており、このフランジ31が内ケース21のフランジ21aに掛るように載置される。内ケース21は、その底部付近の外周囲に誘導加熱コイル5が配設される。この誘導加熱コイル5は、鍋3の外周面までの距離が一定になるように耐熱性樹脂材料で成形されたコイルカバー(図示省略)に支持されている。また、内ケース21には、上方開口部と誘導加熱コイル5との間に側面ヒータ6が配設されている。
【0028】
蓋体4は、枠体42の上下に表蓋41及び蓋カバー48をそれぞれ取り付け、蓋カバー48を介して枠体に内蓋43が装着された構成を有し、炊飯器本体2の内ケース21の上方開口部を覆うように取り付けられている。その取り付けは、枠体42をヒンジ部材と枢支ピンとを用いて炊飯器本体2に軸支した構成となっている。また枠体42と内蓋43の間には、蓋カバー48に覆われて蓋ヒータ49が配設されるとともに、蓋温度センサ(図示省略)が設けられている。
【0029】
さらに、内蓋43には、炊飯器本体2内の圧力を調整する圧力調整弁45及び安全弁が装着されている。圧力調整弁45は、鍋内の圧力を略一定とするように鍋内外を連通あるいは遮断する開閉機構を有する。そして、圧力調整弁45を覆うカバー44には、圧力調整弁から噴出する水蒸気を冷却ユニット7に導く誘導筒51が付設されており、これによって圧力調整弁45と冷却ユニット7を連結している。
【0030】
蓋カバー48は枠体42に固定され、内蓋43は蓋カバー48を覆って枠体42に着脱自在に支持されている。内蓋43の外周囲には、鍋のフランジ部31と内蓋43をシールする鍋パッキン46が外枠50に支持されて装着されている。また、ヒンジ部材の反対側には、内ケース21の上端部に形成された係止部材47aが設けられ、枠体42に設けた係止レバー47bに係止されて蓋体4を閉じた状態に支持するようになっている。炊飯器本体2内に鍋3を収容して蓋体4で覆うと、鍋パッキン46が鍋3の開口縁部に圧接されて鍋3が閉鎖される。
【0031】
図示しないが、炊飯器本体2は、外ケース22の前面に操作プレートが装備されている。この操作プレートには、電源スイッチ、炊飯スタートスイッチ、メニュー選択スイッチ、保温スイッチ等のスイッチ類の操作釦及び表示パネルが装着されており、これらの部品のうち、表示パネルには操作制御基板に取り付けられた電子部品によって選択された炊飯メニュー等が表示される。
【0032】
炊飯器本体2には、その底部23の中央部に鍋3の底面に接触するようにして温度検出センサ32が設けられている。さらに炊飯器本体2又は蓋体4のいずれかに外気温度を検知する外気温センサ(図示省略)が設けられている。炊飯器本体2には、温度センサの情報を受けて、内蔵する所定のプログラムに合わせ、誘導加熱コイル5、側面ヒータ6及び蓋ヒータ49等の加熱手段に電力を供給・制御する電源制御基板が配設されている。この電源制御基板には、半導体素子からなるインバータ、スイッチング素子、タイマー素子等の電子部品からなる制御手段が装着されている。
【0033】
ここで冷却ユニット7の構造と動作を説明すると、最下部に貯水槽71を有し冷却水を溜めている。貯水槽71の上部には冷却室72を設け、冷却室72の中は水平に複数段の冷却皿73を備えている。冷却皿73は冷却室の対向する壁に交互に取り付けられて下から上に抜ける水蒸気の通路が形成されている。最上段の冷却皿73aに貯水槽71から給水管77を通じてポンプアップした水が冷却皿の底面に設けた孔74から下段の冷却皿73bに滴下され、冷却皿73は上から順次満たされる。各冷却皿73から流下する水はその下の冷却皿に受けられ、ポンプ78を通じてまた貯水槽71に戻り循環される。
【0034】
こうして炊飯により発生した水蒸気は、鍋3の上部から誘導筒51によって冷却ユニット7下部の貯水槽71の上から始まる水蒸気の冷却路に導かれ、その自然流動によってユニット上部の排気口76から外気に排出されるが、排気口に至るまでの間に冷却皿73から流下する冷却水によって冷却され凝縮されて吸収される。このように、本発明の炊飯器は、圧力調整弁45から炊飯の沸騰時に噴出する水蒸気を冷却ユニット7に導き、冷却ユニット7の冷却路を通過させるうちに水に戻すことにより、炊飯器本体外への水蒸気の放出量を減らすものである。冷却ユニット7は、炊飯器本体2の一部として作り付けにされることも、あるいは炊飯器本体2の側面に着脱可能に取り付けられることもある。
【0035】
最終的に貯水槽71からあふれる水は、着脱可能な補助タンク75を設けておき、ここに貯めて捨てられるようにしておけばよい。貯水槽からあふれた水を溜めて廃棄する冷却ユニットに着脱可能になした、補助タンク75を設けると、炊飯中に多いときには100mlも生じる水蒸気によって発生する排水の処理が簡単にできる。
【0036】
また、冷却水の供給は、炊飯器が水蒸気を放出する沸騰時のみに行なわれるように制御すると、無駄な電力を省き消費電力の節減ができる。さらに、冷却ユニットには外面に放熱フィンを形成すると放熱効果がよいので、冷却ユニットの温度上昇を妨げ効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る圧力式炊飯器の断面図である。
【図2】図2は従来例の炊飯器の鍋の断面図である。
【図3】図3は他の従来例の炊飯器の鍋の断面図である。
【符号の説明】
【0038】
2 炊飯器本体
3 鍋
4 蓋体
5 誘導加熱コイル
6 側面ヒータ
7 冷却ユニット
21 内ケース
22 外ケース
31 鍋のフランジ部
32 鍋底温度センサ
41 表蓋
42 枠体
43 内蓋
44 圧力調整弁カバー
45 圧力調整弁
51 誘導筒
71 貯水槽
72 冷却室
73 冷却皿
74 孔
75 補助タンク
76 排気口
77 給水管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と米とを含む被炊飯物を入れる鍋と、
前記鍋を収容する開口部及び該鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段を有する炊飯器本体と、前記炊飯器本体の一側に枢支されて前記炊飯器本体の上部を覆い蒸気口を有する蓋体と、前記炊飯器本体に付設された水蒸気の冷却ユニットと、前記蒸気口に連結され前記冷却ユニットに連通する誘導筒と、を備えたことを特徴とする炊飯器。
【請求項2】
前記冷却ユニットは、その上端に排気口、最下部に貯水槽、該貯水槽の上部に水蒸気の冷却室をそれぞれ有し、前記誘導筒は前記冷却室の下方に取り付けられ、前記冷却室は底面の複数箇所に孔が形成された冷却皿を備え、該冷却皿は対向する冷却室の側壁に互い違いに水平に複数段取り付けて水蒸気の水路を形成しており、前記貯水槽にはポンプが取り付けられ、前記冷却室の側方には前記ポンプで汲み上げられた貯水槽内の水を流通させる給水管が設けられており、該給水管は前記冷却室の上方に連通していることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
【請求項3】
前記冷却ユニットは、その上端に排気口、最下部に貯水槽、該貯水槽の上部に水蒸気の冷却室をそれぞれ有し、
前記誘導筒は前記冷却室の下方に取り付けられ、前記冷却室は任意の複数箇所に孔が形成された螺旋型のパイプを備えて水蒸気の経路を形成しており、前記貯水槽にはポンプが取り付けられ、前記冷却室の側方には前記ポンプで汲み上げられた貯水槽内の水を流通させる給水管が設けられており、該給水管は前記パイプに連通していることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
【請求項4】
前記冷却ユニットは、炊飯器本体に着脱自在に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炊飯器。
【請求項5】
前記炊飯器は、前記冷却ユニットに着脱可能な補助タンクを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炊飯器。
【請求項6】
前記炊飯器は、前記ポンプによる水の汲み上げが被炊飯物の沸騰時にのみ行なわれるように制御する制御手段を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の炊飯器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−253650(P2008−253650A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−101437(P2007−101437)
【出願日】平成19年4月9日(2007.4.9)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】