説明

炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤

【課題】副作用を伴う可能性のある薬物療法や栄養療法ではなく、日常的に摂取でき、長期にわたって摂取しても安全性の高い、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤、及び炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤を配合した飲食品及び飼料の提供。
【解決手段】チーズを有効成分とする炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤、及び該
炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤を配合した飲食品及び飼料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チーズを有効成分とする炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤を配合した飲食品、飼料に関する。本発明の炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤は、これを摂取することにより炎症性腸疾患を予防及び/又は治療することができ
るので、クローン病や潰瘍性大腸炎、腸型ベーチェット病などの炎症性腸疾患を予防し、並びにこれらの疾患に伴う血便、下血、腹痛、貧血、白血球増加、発熱、体重減少及び食欲不振などの諸症状を予防、治療又は寛解することができる。さらに本発明によると、過敏性腸症候群を予防し、並びにこれらの疾患に伴う便秘、下痢、ガス、腹痛及び粘液排泄はどの諸症状を予防、治療又は寛解することができる。
【背景技術】
【0002】
炎症性腸疾患(IBD)は、消化管に炎症を起こす慢性疾患であり、潰瘍性大腸炎(UC)
、クローン病(CD)などがその代表とされる。日本では特定疾患(難病)に指定されている疾患であり、難治性で疾病が長期化し、臨床的に治療することが困難な疾患である。日本における患者数は欧米と比べて少なかったが、現在では10万人を超え急速に増加している。UC及びCDに対しては、現在も根本的な治療方法は確立されておらず、栄養療法 (完全静脈栄養療法、経腸栄養療法、食餌療法) 及び薬物療法 (スルファサラジン、S-ASA(メサラジン) のサルファ剤、プレドニゾロンを中心としたステロイド剤、アザチオプリン、6-MPなどの免疫抑制剤などを病期に応じて段階的に使用) が用いられている。UC及びCDで治療法の主体は異なり、UCでは薬物療法、CDでは栄養療法である。一方、内科的治療に対し、抵抗性を示す場合や、出血、癌化の可能性などの重篤なケースにおいては、外科療法が施されるが、その適用率はUCだけでも患者全体の10〜15%に上る。
ベーチェット病は、UC及びCDに比べると患者数は少ないが、難治性で、治療法としてはUC及びCDと同様の薬物療法、栄養療法及び外科療法が施されている。その他、大半のIBD は、基本的には内科的に治療することができ、症状に応じて、薬物療法 (抗菌薬投与)や
栄養療法 (絶食、食餌制限、成分栄養、高カロリー輸液) などが行われている。
過敏性腸症候群は、慢性的な腹痛あるいは腹部不快感や下痢などの便性異常を伴う疾患である。発病原因としては、社会ストレスや精神的不安のほかに、消化管感染による炎症後に発症することも知られており、過敏性腸症候群とIBDを併発する患者も多い。過敏性
腸症候群の治療法については、心理的ストレスのコントロールを行うとともに、整腸薬、緩下薬から抗精神病薬まで、症状に応じた段階的な薬物治療が施されている。
【0003】
一方、チーズは古来より人類が日常的に食してきた食品であり、安全性には全く問題は無いといえるものであるが、最近ではさらに、チーズの保健機能が注目されている。チーズ摂取による血中トリグリセリド濃度の低下促進作用や、コレステロール代謝の改善作用が報告されている(特許文献1、特許文献2)。さらに、チーズに含まれる成分が内臓脂肪の蓄積抑制作用を有することが発明されており、メタボリックシンドロームの予防・治療剤として期待されている(特許文献3)。また、チーズ酵素分解物を有効成分とする消化管潰瘍の予防又は治療剤が開示されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-300890号公報
【特許文献2】特開2003-144090号公報
【特許文献3】特開2007-223926号公報
【特許文献4】特開2009-120519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
薬物療法の問題点として、サルファ剤によるアレルギー反応、ステロイドの長期使用による白内障、骨粗鬆症、耐糖能異常、易感染性、免疫抑制剤による白血球減少、脱毛、高アミラーゼ血症が指摘されている。また、抗精神薬による肝障害や皮膚の発疹などが知られている。栄養療法においても、完全静脈栄養療法及び経腸栄養療法で、長期使用による腸粘膜萎縮に起因した腸内病原菌の血中への移行が問題視されている。
このように現在の薬物療法や栄養療法では、副作用を伴うとともに、処方も必要である。したがって、炎症性腸疾患(IBD)及び/又は過敏性腸症候群の治療・予防には、日常的に摂取でき、長期にわたって摂取しても安全性の高い、IBD及び/又は過敏性腸症候群の治療・予防に有効な成分が望まれている。
【0006】
一方、特許文献1〜3では、チーズ自体の炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予
防及び/又は治療に関する作用については何等開示されていない。
特許文献4は、抗高血圧剤として用いられているチーズ酵素分解物(EMC)及びEMCから見いだされたペプチドについて、消化管潰瘍予防剤という新たな用途としてなされたものである。また、有効成分を生成させるためにはチーズを微生物由来のプロテアーゼなどで処理を施す必要があり、EMCの効果を確認する比較として用いたものは未分解のデンマー
クスキムチーズのみである。チーズは、多種多様な成分が含まれる複合体であり、決して、タンパク質がプロテアーゼによって分解され生成するペプチドやアミノ酸のみが主成分ではない。つまり、生成したペプチドやアミノ酸がさらに変換した物質、脂質/脂肪酸の分解物・代謝物、ビタミン、ミネラル、乳酸菌菌体、乳酸菌代謝物、さらには未だに解明されていない成分が含まれる複合体である。そのため、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸
症候群の予防及び/又は治療効果に関しても、これら複数の成分が関与していると考えら
れるが、そのような効果に関してチーズ自体を用いて検証を行った例はない。
よって、本発明は、これを摂取することで炎症性腸疾患の抑制に有用であり、しかも、日常的な摂取が可能であるチーズを有効成分とする炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候
群の予防及び/又は治療剤を提供することを課題とする。
【0007】
本発明者らは、日常的に摂取が可能である食品素材によって生体の様々な機能異常を予防や改善できないかという観点で、チーズに着目し、その生理機能を確認してきたところ、炎症性腸疾患の症状を改善・抑制する作用を見出した。そして、これらの生理機能を利用した炎症性腸疾患の予防及び/又は治療剤を供することにより、炎症性腸疾患を抑制す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。つまり、チーズの炎症性腸疾患を抑制する作用を利用し、チーズを有効成分とする炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及
び/又は治療剤を提供することにより課題を解決することができた。
なお、チーズは古来より食されてきた食品であり、日常的に摂取しても安全性には問題は全く無いといえるものであるが、日本におけるチーズの消費量は1日当たり5〜6g程度と少ない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明は、下記のいずれかの構成からなる発明である。
(1)チーズを有効成分とする炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤。
(2)(1)に記載の炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤を配合した飲食品。
(3)(1)に記載の炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤を配合した飼料。
【発明の効果】
【0009】
本発明のチーズを有効成分とする炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤は、これらを摂取することにより炎症性腸疾患を抑制することで、クローン病や潰瘍性大腸炎、腸型ベーチェット病などの炎症性腸疾患を予防し、並びにこれらの疾患に伴う血便、下血、腹痛、貧血、白血球増加、発熱、体重減少及び食欲不振などの諸症状の予防、治療に有効である。さらに本発明によると、過敏性腸症候群を予防し、並びにこれらの疾患に伴う便秘、下痢、ガス、腹痛及び粘液排泄はどの諸症状の予防、治療に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】DSS(デキストラン硫酸ナトリウム)で誘発される大腸炎モデルマウスの体重変化率を示す。
【図2】DSSで誘発される大腸炎モデルマウスの摂食量を示す。
【図3】DSSで誘発される大腸炎モデルマウスの糞便の性状をスコア化した結果を示す。
【図4】DSSで誘発される大腸炎モデルマウスの血便の状態をスコア化した結果を示す。
【図5】DSSで誘発される大腸炎モデルマウスの体重変化率、糞便の性状、血便の状態のスコアを積算した結果を示す。
【図6】DSSで誘発される大腸炎モデルマウスの結腸の長さを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明で使用することのできるチーズとは、通常食されているチーズ、例えば、ゴーダチーズ、チェダーチーズ、エメンタールチーズ、エダムチーズ、カマンベール、スチルトンチーズ、ブルーチーズなどのナチュラルチーズ、あるいはこれらのナチュラルチーズを原料として加工されたプロセスチーズなどに含まれるもので、これらのチーズ自体を使用することもできるし、チーズを溶媒に懸濁した後、脱脂、不溶性物質除去、タンパク質除去などを行った画分を使用することもできる。また、これらの画分を透析膜やゲル濾過、イオン交換などの各種クロマトグラフィーにより精製した画分を使用することもできる。なお、これらの画分については、濃縮や乾燥を行って使用することもできる。また、粉末状にして用いることもできる。
【0012】
本発明炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤は、クローン病や潰瘍性大腸炎、腸型ベーチェット病などの炎症性腸疾患を予防し、並びにこれらの疾患に伴う血便、下血、腹痛、貧血、白血球増加、発熱、体重減少及び食欲不振などの諸症状を予防、治療又は寛解することができる。さらに、過敏性腸症候群を予防し、並びにこれらの疾患に伴う便秘、下痢、ガス、腹痛及び粘液排泄などの諸症状を予防、治療又は寛解することができる。
【0013】
炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤の剤形としては、チーズに安定剤、賦型剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、懸濁剤、コーティング剤、その他の任意の薬剤を混合した錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉剤、シロップ剤などの製剤を例示することができる。これらを経口投与することができる。
また、チーズ自体や他の食品素材との混合物として、あるいはパン、スナック菓子、ケーキ、プリン、飲料、発酵乳、麺類、ソーセージ、各種粉乳や離乳食などにチーズを配合した飲食品を調製することができる。
【0014】
炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤を経口的に投与することにより、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療作用を達成し得るので、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療用飲食品、飼料としても
使用することができる。炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療用飲食品の形態としては、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療作用を妨げない範囲でどのようなものでもよく、チーズを素材として使用し、パンやスナック菓子、ケーキ、プリンなどにしてもよく、飲料、発酵乳、麺類、ソーセージなどの飲食品、さらには、各種粉乳の他、乳幼児食品、栄養組成物、飼料などに配合することも可能である。
【0015】
なお、本発明の炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤の投与量は、治療や予防の目的、症状、体重、年齢や性別などを考慮して適宜決定すればよいが、通常、チーズ自体では20〜 200 g 程度を摂取できるようにすることが望ましい。
チーズを溶媒に懸濁した後、脱脂、不溶性物質除去、タンパク質除去などを行った画分などを用いる場合には、その濃縮率などを考慮して、成人の場合、1 食当たり20 〜200 g 程度のチーズに相当する有効成分を摂取するようにすることができる。
【0016】
以下に、実施例及び試験例を示し、本発明についてより詳細に説明するが、これらは単に例示するのみであり、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0017】
[実施例1]
(細菌熟成タイプのチーズの調製)
原料乳を加熱殺菌(75 ℃ 、15 秒間) した後、30℃ まで冷却し、0.01 % 塩化カルシウムを添加した。さらに、市販のチーズ製造用乳酸菌スターター(クリスチャン・ハンセン社)1.5% 及び多糖産生乳酸菌のラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171株(FERM BP-5445)3 % を添加し、さらにレンネット0.003% を添加して、乳を凝固させた。このようにして得られた凝乳をカッティングし、pHが6.2〜6.1となるまで撹拌してホエーを排出して、カード粒を得た。そして、このカード粒を型詰めして圧搾し、さらに加塩して、10℃ で熟成させ、ゴーダチーズタイプの硬質ナチュラルチー
ズを調製した。この硬質ナチュラルチーズ(6ヶ月熟成) をミンチ器( GM-DX、日本キャリア社製) を用いてミンチし、凍結乾燥を行った。その後、コーヒーミルにより微細化
し、チーズ粉を得た。得られたチーズ粉は、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予
防及び/又は治療剤として用いることができる。
【0018】
[試験例1]
潰瘍性大腸炎モデルに対する効果
実施例1で得たチーズ粉を使用して、潰瘍性大腸炎抑制作用を確認した。6週齢のC57BL/6J系雄性マウス30匹(日本チャールス・リバー社)を、AIN-76標準飼料による5日間の予備飼育後に体重によって2群(コントロール食群20匹、チーズ食群10匹)に分けた。チーズ食群には、タンパク質、脂質ともチーズ成分のみでまかなったチーズ粉配合食を与えた。コントロール食群には、チーズの成分分析の結果(表1参照)をもとに、一般成分、主用ミネラル、ビタミンE(α―トコフェロール)の含有量がチーズ粉配合食と同じになるよう、タンパク質源としてミルクカゼイン、脂質源としてバターオイルを用いた飼料を与えた。
群分け時から各実験飼料の摂取を開始し、5週間自由摂取させた。飲水は脱イオン水を
自由摂取させた。実験飼料を5週間摂取させた後にコントロール食群を体重によってさら
に2群に分け( 1群10匹)、一方にはそのまま脱イオン水(無処置群)を、もう一方にはデ
キストラン硫酸塩(MP Biomedicals, M.W.= 36,000- 50,000)を脱イオン水に2% (w/v)溶解した水(2%DSS水)を7日間自由飲水させた(対照群)。チーズ食群にも2%DSS水を7日間自由飲水させた。DSS水投与期間中も実験飼料を自由摂取させた。DSS水投与中は、体重と摂食量を毎日測定した。DSS投与後0, 1, 3, 5, 7日目に、糞便の性状と血便の状態を観察し、体重の変化率とともにスコア化した(表2参照)。DSS水投与7日後に解剖し、結腸
の長さを測定した。体重変化率を図1に、餌摂食量を図2に、糞便の性状を図3に、血便の
状態を図4に、症状の全スコア積算値を図5に、結腸の長さを図6に示す。
対照群では、4日目以降体重が減少し始め、餌摂食量も大きく減少したが、チーズ食群
ではこれらの変動に有意な軽減が認められた(図1及び図2)。糞便の性状と血便の状態は、DSS水投与翌日以降スコアは上昇しつづけたが、チーズ食群では対照群と比べて症状の
軽減が認められた(図3及び図4)。全スコア積算値は、チーズ食群において対照群と比べて有意に低い値となり、大腸炎の病態改善効果が確認された(図5)。また、結腸の長さ
は、対照群が無処置群に比べて有意に短い値となったが、チーズ食群では対照群に比べて長い値となり、結腸短縮の軽減効果が認められた(図6)。これらの結果から、DSSで誘発される大腸炎の病態に対し、チーズ食が優れた防御効果を有することが確認された。
【表1】

【0019】
【表2】

【0020】
[実施例2]
実施例1で得られたゴーダチーズ0.5kg及びチェダーチーズ0.5kg を混合し、溶融塩の
ポリリン酸ナトリウム20g及び水110mlを加えてケトル乳化機( 回転数120rpm)で回転さ
せながら蒸気を吹き込み、85℃ まで昇温して乳化した。そして、この乳化したチーズを
カルトンに充填し、5℃ で冷蔵保存して炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及
び/又は治療用プロセスチーズを得た。
【0021】
[実施例3]
実施例1で得られたゴーダチーズ10kgをミートチョッパーで細断し、溶融塩(リン酸Naを1.2% 、ポリリン酸Naを1% )、乳化剤(シュガーエステルを0.6%)と共に90℃ の熱水5kgが入っている溶解タンク中に投入してpH6.2に調整した後、撹拌、蒸気吹き込みにより
乳化液を調製した。この乳化液を均質してフイルターでろ過し、噴霧乾燥を行い、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療用粉末チーズを得た。
【0022】
[実施例4]
実施例1で得られた炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療用粉末チーズ100gと、ビタミンC40g、グラニュー糖100g 、コーンスターチと乳糖の等量混合
物60gを混合し袋に詰め、炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療用
のスティック状栄養健康食品を100袋製造した。
【0023】
[実施例5]
大豆粕12kg、脱脂粉乳14kg、大豆油4kg、コーン油2kg、パーム油23.2kg、トウモロコシ澱粉14kg、小麦粉9kg、ふすま2kg、ビタミン混合物5kg、セルロース2.8kg、ミネラル混合物2kgを配合し、120℃、4分間殺菌して、実施例1で得られたチーズ粉10kgを配合して、
炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤用飼料を製造した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チーズを有効成分とする炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤。
【請求項2】
請求項1記載の炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤を配合した飲食品。
【請求項3】
請求項1記載の炎症性腸疾患及び/又は過敏性腸症候群の予防及び/又は治療剤を配合した飼料。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図3】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−148710(P2011−148710A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8855(P2010−8855)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(000006699)雪印乳業株式会社 (155)
【Fターム(参考)】