炭素ナノチューブ配線の形成方法及びこれを用いる半導体素子配線の形成方法
【課題】界面破壊現象が発生しない炭素ナノチューブ配線の形成方法及びこれを利用した半導体素子配線の形成方法が開示されている。
【解決手段】基板上に酸化金属膜を形成した後、前記酸化金属膜上に前記酸化金属膜の表面を露出させる開口を含む絶縁膜パターンを形成する。前記開口に露出された前記酸化金属膜を炭素ナノチューブの成長が可能な触媒金属膜パターンに形成する。前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させて炭素ナノチューブ配線を形成する。前述した炭素ナノチューブ配線の形成方法は、前記絶縁膜パターンと触媒金属膜パターンとの間で炭素ナノチューブが成長する現象を防止することができる。
【解決手段】基板上に酸化金属膜を形成した後、前記酸化金属膜上に前記酸化金属膜の表面を露出させる開口を含む絶縁膜パターンを形成する。前記開口に露出された前記酸化金属膜を炭素ナノチューブの成長が可能な触媒金属膜パターンに形成する。前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させて炭素ナノチューブ配線を形成する。前述した炭素ナノチューブ配線の形成方法は、前記絶縁膜パターンと触媒金属膜パターンとの間で炭素ナノチューブが成長する現象を防止することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素ナノチューブ配線の形成方法及びこれを利用する半導体素子配線の形成方法にかかわり、より詳細には触媒金属膜上で炭素ナノチューブ配線を形成する方法及びこれを利用する半導体素子配線の形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
急速に発展する情報化社会において大量の情報をより速く処理するためにデータの伝送速度の高い半導体素子が要求されている。半導体素子のデータの伝送速度を向上させるためには一つのチップ上に高集積度にセルを集積すべきである。
【0003】
したがって、半導体素子にセルを集積させるために、配線のデザインルールをナノメートル程度のスケールに縮める作業が活発に進行しつつある。しかし、このような配線のデザインの縮小は多くの問題点を招来する。
【0004】
前記問題点の例としては、金属配線の線幅の減少による指数関数的比抵抗が増加、エレクトロマイグレーション現象によるヒロックの発生または断線の問題、及び拡散防止膜が要求される問題点などを挙げることができる。前述した問題点を解決するために最近では金属性炭素ナノチューブを利用して配線を形成する技術が世界各国で活発に研究され、進行されつつある。
【0005】
前記炭素ナノチューブは一次元量子線(One-dimensional Quantum Wire) 構造を有して一次元における量子輸送(quantum transport) 現象を表すなどの電気的特性を有する。特に、前記炭素ナノチューブは既存の金属配線に対し優秀な電流密度の特性を有する。
【0006】
一例として、金属配線物質である銅の場合、約106A/cm2の輸送電流密度を有するのに対し、前記炭素ナノチューブは約109〜1010 A/cm2の輸送電流密度を有する。また、前記炭素ナノチューブは機械的な強度だけではなく化学的安全性も非常に優秀な特性を有する。
【0007】
これにより、前記炭素ナノチューブは、前記エレクトロマイグレーション(Electro migration)現象による断線問題がないだけでなく、前記炭素ナノチューブを構成する物質が炭素であるため、金属配線の形成時に金属がシリコンへ拡散しないようにするための拡散防止膜の形成が要求されないという長所を有する。
【0008】
このような特性を有する炭素ナノチューブを半導体素子の配線で形成する方法が特許文献1に開示されている。
【0009】
前記方法によって炭素ナノチューブ配線を形成する方法を説明すると、半導体素子の電極の表面に触媒金属膜を形成する。その後、前記触媒金属膜上に絶縁膜を形成した後、前記触媒金属膜の一部を露出させるコンタクトホールを形成する。その後、前記コンタクトホールを通じて前記触媒金属膜に炭素の含有されたソースガスを注入して前記触媒金属膜から炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記コンタクトホールには炭素ナノチューブ配線が形成される。
【0010】
しかし前記炭素ナノチューブ配線を形成する方法は、前記コンタクトホールに露出された触媒金属層の表面だけでなく図1に示したように前記触媒金属膜10と絶縁膜パターン20との間で前記炭素ナノチューブ(C)が成長されるので、前記絶縁膜パターン20が前記触媒金属膜から離隔されるという問題点が発生する。即ち、絶縁膜パターン20と触媒金属膜10で接合界面破壊(Interface rupture) の問題点が発生する。
【特許文献1】米国特許第7,060,543号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述した問題点を解決するための本発明の目的は、界面破壊現象を発生させずに炭素ナノチューブ配線を形成することができる方法を提供することにある。
【0012】
また、前記本発明の他の目的は、前記炭素ナノチューブ配線の形成方法を利用した半導体素子配線の形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述した目的を達成するための本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線の形成方法においては、まず、基板上に酸化金属膜を形成する。前記酸化金属膜上に前記酸化金属膜の表面を露出させる開口を含む絶縁膜パターンを形成する。前記開口に露出された前記酸化金属膜を炭素ナノチューブの成長の可能な触媒金属膜パターンに形成する。前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記開口内に炭素ナノチューブ配線が形成される。
【0014】
一例として、前記酸化金属膜は、前記基板上に金属膜を形成した後、酸素を含む酸化ガスの提供される雰囲気で前記金属膜を酸化させて形成することができる。ここで、前記金属膜は化学的気相蒸着、物理的気相蒸着、または原子層積層方法で金属物質を蒸着して形成することができる。
【0015】
他の例として、前記酸化金属膜は、金属酸化物を化学的気相蒸着、または物理的気相蒸着して形成することができる。
【0016】
一例として、前記触媒金属膜パターンは、前記酸化金属膜を500〜800℃まで上昇させながら水素ガスが提供される雰囲気で還元させて形成することができる。
【0017】
一例として、前記触媒金属膜パターンと前記炭素ナノチューブ配線は同一の工程チャンバ内でインシチュで形成することができる。
【0018】
また、本実施例では前記工程チャンバ内部の温度を500〜800℃まで上昇させながら前記水素ガスの提供される雰囲気で前記開口に露出された酸化金属膜を十分に還元反応させる段階と、前記還元反応によって形成された触媒金属膜パターン炭化水素ガスを提供して前記炭化水素ガスを熱分解させる段階と、前記炭化水素が熱分解されて形成された炭素をソースとして利用して前記触媒金属パターンの表面から前記炭素ナノチューブを成長させる段階を行って炭素ナノチューブ配線を形成することができる。
【0019】
また、前述した他の目的を達成するための本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法においては、導電性パターンの形成された基板上に金属膜を形成する。前記金属膜を酸化させて炭素ナノチューブが成長されない酸化金属膜に形成する。前記酸化金属膜上に層間絶縁膜を形成する。前記層間絶縁膜をパターニングして前記酸化金属膜の表面を露出させるコンタクトホールを有する層間絶縁膜パターンを形成する。前記開口に露出した前記酸化金属膜を炭素ナノチューブの成長が可能な触媒金属膜パターンに形成する。前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させて前記コンタクトホール内に炭素ナノチューブ配線を形成する。前記層間絶縁膜パターン上に前記炭素ナノチューブ配線と電気的に接続され、金属を含む導電性配線を形成することで半導体素子の配線が完成する。
【0020】
本発明の一実施例によると、導電パターンを前記基板上に形成することができる。また、前記導電パターンはスイッチング素子を含むことができる。
【0021】
本発明の他の実施例によると、前記配線形成方法は前記第1層間絶縁膜パターンと前記導電性配線上に第2層間絶縁膜を形成する段階と、前記第2層間絶縁膜をパターニングして、前記導電配線を露出させる第2コンタクトホールを有する第2層間絶縁膜パターンを形成する段階と、及び前記導電配線と電気的に接続された第1電極を前記第2コンタクトホール内に形成する段階を更に含むことができる。
【0022】
また、前記第1電極形成の前に、前記第2コンタクトホール内にスペーサを形成する段階を更に含むことができる。
【0023】
さらに、前記第2層間絶縁膜パターンと前記第1電極上に第3層間絶縁膜を形成する段階、前記第3間絶縁膜をパターニングして、開口を有する第3層間絶縁膜パターンを形成する段階、前記開口内に相変化物質膜パターンを形成する段階、及び前記相変化物質膜パターンと電気的に接続された上部電極を前記相変化物質膜パターン上に形成する段階を更に含むことができる。
【0024】
前述した炭素ナノチューブ配線の形成方法は、前記触媒金属パターン上でのみ炭素ナノチューブを成長させることができるので、界面破壊現象なしに炭素ナノチューブ配線を形成することができる。すなわち、炭素の拡散によって絶縁膜パターンの下部で導電性の特性を有する炭素ナノチューブが形成されることを防止して絶縁膜が基板から離隔される(lift off)という問題点を防止することができる。また、前記方法は、作業者が希望するプロファイルを有する炭素ナノチューブ配線を容易に形成することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、前述した炭素ナノチューブ配線の形成方法は前記触媒金属パターン上でのみ炭素ナノチューブを成長させることができるので、接合界面破壊現象なしに炭素ナノチューブ配線を形成することができる。即ち、絶縁膜パターンの下部で炭素ナノチューブが形成されることを防止することができるので、前記絶縁膜パターンが前記基板から離脱する現象を防止することができる。したがって、前記炭素ナノチューブ配線の形成方法は希望するプロファイルを有する炭素ナノチューブ配線を容易に形成しうるだけでなく、その収率が非常に高いという長所を有する。また、追加に複雑な工程が要求されないだけでなく前記炭素ナノチューブを形成するためのソースガスの無駄な使用を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明による望ましい実施例による炭素ナノチューブを利用した配線形成の方法を添付する図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
[炭素ナノチューブ配線形成方法]
図2〜図5は、本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【0028】
図2を参照すると、基板100上に酸化金属膜を形成する。
【0029】
前記基板100はシリコン、シリコン酸化物、シリコン窒化物などのような絶縁性物質を用いて形成することができる。これと違って、前記基板100は、金属、合金、ドープされたポーリシリコンのような導電性物質を用いて形成することもできる。
【0030】
また、前記基板100には構造物と前記構造物を絶縁させる層間絶縁膜を更に形成することができる。前記構造物の例としてはトランジスタ(図示せず)、前記トランジスタの第1コンタクト領域(図示せず)と電気的に繋がれるキャパシタのコンタクトパッド(図示せず)、前記トランジスタの第2コンタクト領域(図示せず)と電気的に接続されるビットライン(図示せず)及びキャパシタ(図示せず)などを挙げることができる。
【0031】
前記酸化金属膜112は、前記基板100上に金属膜(図示せず)を形成した後、前記金属膜を酸素を含む酸化ガスの提供される雰囲気で酸化させて形成することができる。前記酸化金属膜112は約5〜40Åの厚さに形成することができる。
【0032】
一例として、前記金属膜は、化学的気相蒸着法、物理的気相蒸着法、または原子層積層法などのような方法で金属を蒸着して形成することができる。
【0033】
前記金属膜を構成する金属の例としては、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルデニウム(Ru)、イットリウム(Yt)、ニッケル鉄、コバルト鉄、ニッケルコバルト鉄などを挙げることができる。
【0034】
一例として、前記酸化金属膜112は酸化ガスの提供される雰囲気で前記金属膜を約300〜600℃で熱酸化させることで形成することができる。前記酸化ガスの例としては、酸素ガス、オゾンガス、水蒸気、活性化した酸素ガス、または活性化したオゾンガスなどを挙げることができる。
【0035】
これと違って、前記酸化金属酸化膜112は金属酸化物を直接的に蒸着して基板100上に形成することができる。前記金属酸化物は化学気相蒸着法または物理気相蒸着法によって蒸着することができる。
【0036】
前記金属酸化物の例としては、ニッケル酸化物、コバルト酸化物、イットリウム酸化物、鉄酸化物、ニッケル鉄酸化物、コバルト鉄酸化物、ニッケルコバルト鉄酸化物などを挙げることができる。
【0037】
前記酸化金属膜112は炭素ナノチューブを成長させる触媒の役割を果たす金属膜と相反する特性を有する。よって、前記酸化金属膜112では、炭素ナノチューブが成長されない特性を有する。
【0038】
図3を参照すると、前記酸化金属膜112の表面を露出させる開口125を含む絶縁膜パターン120を形成する。
【0039】
具体的には前記酸化金属膜112上に絶縁膜を形成する。前記絶縁膜はシリコン酸化物を含む。
【0040】
前記シリコン酸化物の例しては、PSG(phosphor silicate glass; PSG)、BPSG(boro phosphorus silicate glass ; BPSG)、USG (undoped silica glass ; USG)、SOG(spin on glass ; SOG)、 TEOS(tetra ehtyl ortho silicate ; TEOS)、PE-TEOS(plasma enhanced-TEOS ;)酸化物などを挙げることができる。
【0041】
また、前記絶縁膜は、化学気相蒸着法、強化プラズマ化学気相蒸着法、高密度プラズマ化学気相蒸着法、またはスピンコーティング法で形成することができる。
【0042】
続いて、前記絶縁膜上に前記開口の形成領域を定義するフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。前記フォトレジストパターンをエッチングマスクとして適用して前記フォトレジストパターンから露出した前記絶縁膜を乾式エッチングする。その結果、前記酸化金属膜上には開口125を有する絶縁膜パターン120が形成される。前記絶縁膜パターンが形成された以後に前記酸素プラズマを利用したアッシング工程及び洗浄工程を行ってフォトレジストパターンを除去する。
【0043】
図4を参照すると、前記開口125によって露出された酸化金属膜112を触媒金属膜パターン113に形成する。前記触媒金属膜パターン113が形成されることによって酸化金属膜112は酸化金属膜パターン114になる。
【0044】
前記触媒金属膜パターン113は、前記開口によって露出された酸化金属膜112を水素を含む還元性ガスが提供される雰囲気で還元させて形成することができる。
【0045】
具体的には、前記還元は、前記酸化金属膜を露出させる絶縁膜パターンの形成された基板を工程チャンバ内に位置させた後、前記工程チャンバ内部の温度を約500〜800℃まで上昇させながら前記基板上に還元性ガスを提供することで行うことができる。前記還元性ガスの例としては水素ガスを挙げることができる。
【0046】
その結果、形成された前記酸化金属膜パターン114は、前記基板100と絶縁膜パターン120との間に存在し、前記開口125によって露出されない反面、前記触媒金属膜パターン113は前記開口によって露出される。
【0047】
一例として、前記酸化金属膜114がニッケル酸化膜である場合、前記ニッケル酸化膜が還元反応によって触媒金属膜パターン113であるニッケル膜に形成されるメカニズムを説明する。
【0048】
具体的には、前記ニッケル酸化膜は、ニッケル酸化物(NiOx)からなっているので、温度を約500〜800℃まで上昇させながら還元性ガスである水素ガス(H2)を前記ニッケル酸化膜の上部に提供する場合、前記ニッケル酸化膜に含まれた酸素は前記水素ガスと反応するようになる。これによって、前記酸素(O)は水素ガス(H2)と反応して水蒸気(H2O)を形成し、前記ニッケル酸化物(NiOx)は前記水素ガスによって還元反応が起きてニッケル(Ni)に形成される。よって、前記還元反応が起きたニッケル酸化膜はニッケル膜113に形成されることが可能である。
【0049】
NiOx + xH2 → Ni + xH2O ---- (還元反応)
【0050】
図5を参照すると、前記触媒金属膜パターン113から炭素ナノチューブを成長させて前記開口125内に炭素ナノチューブ配線130を形成する。
【0051】
具体的には、前記開口125に露出された触媒金属膜パターン113上に炭素ナノチューブ形成用ソースガスを提供して前記触媒金属膜パターン113の表面から炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記開口125内には前記触媒用金属膜パターン113と連結される炭素ナノチューブ配線130が形成される。
【0052】
前記炭素ナノチューブは化学気象蒸着(Chemical Vapor Deposition)法を利用して形成することができる。
【0053】
前記化学気相蒸着法の例としては、サブ−大気化学気相蒸着(Sub-Atmospheric Chemical Vapor Deposition)法、低圧化学気相蒸着(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法、または強化プラズマ化学気相蒸着(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法、熱化学気相蒸着(thermal Chemical Vapor Deposition)法、電子サイクロン共鳴化学気相蒸着法などを挙げることができる。
【0054】
本実施例の炭素ナノチューブは、約500〜800℃の温度及び約0.1〜10Torrの圧力条件で化学気相蒸着法で形成することが望ましい。
【0055】
前記炭素ナノチューブを成長させて炭素ナノチューブ配線130を形成する時の温度が約500℃未満である場合、エネルギーが少なくて触媒金属膜パターン113に溶解される炭素の量が相対的に少ない。したがって、炭素ナノチューブを効果的に成長させることができないという問題点が発生する。反面、炭素ナノチューブを成長させる時の温度が約800℃を超過する場合、触媒金属膜パターン113が熱によって解けるおそれがあり、基板に形成された下部構造物に熱的ストレスを増加させるという問題点が発生する。したがって、炭素ナノチューブを成長させる時の温度は約500〜800℃とすることができる。
【0056】
また、前記炭素ナノチューブを成長させる時の圧力が約0.1Torr未満である場合、炭素ナノチューブの成長速度が相対的に低いという問題点がある。反面、炭素ナノチューブを成長させる時の圧力が約10Torr以上である場合、前記炭素ナノチューブの成長速度を効果的に制御することができないという問題点がある。
【0057】
したがって、炭素ナノチューブを成長させる時の圧力は約0.1Torr〜10Torrであってもよい。例えば、炭素ナノチューブを成長させる時の圧力は約5Torrであってもよい。
【0058】
ここで、前記炭素ナノチューブを形成するために用いられるソース物質として炭化ガスを用いることが望ましい。前記炭化ガスの例としては、メタン、アセチレン、エチルアルコール蒸気、一酸化炭素などを挙げることができる。
【0059】
前記炭化ガスを用いる化学気相蒸着法を行うと、前記炭化ガスは炭素と水素に熱分解されて前記開口内に流入される。前記開口内に流入された炭素は、前記触媒金属パターン113に吸着されて炭素ナノチューブの状態で連続に成長するようになる。その結果、前記開口125を満たしかつ前記触媒金属パターン113と電気的に接続される炭素ナノチューブ配線130が形成される。
【0060】
ここで、前記炭素ナノチューブは前記触媒金属パターン113の上面からも成長するため、この後、前記触媒金属パターンの上面から成長した炭素ナノチューブの上部をエッチングする工程を追加的に行うことができる。前記エッチング工程の例としては、全面エッチング工程または化学的機械研磨工程を挙げることができる。
【0061】
図示していないが、一例として、前記触媒金属パターン及び炭素ナノチューブ配線を形成する工程は同一の工程のチャンバ内でインシチュで形成することができる。
【0062】
具体的には、前記工程チャンバの内部の温度を約500〜800℃まで上昇させながら前記工程チャンバの内部に水素ガスを提供する。その後、水素ガスを利用して前記酸化金属膜を還元させて酸素を含まない触媒金属膜パターンを形成する。その後、炭化水素ガスと水素ガスとをチャンバ内に提供して前記炭化水素ガスを熱分解させる。続いて、前記熱分解された炭化水素ガスから形成された炭素をソースとして利用して前記触媒金属パターンの表面から前記炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記開口内にのみ存在する炭素ナノチューブ配線が形成される。
【0063】
前述した炭素ナノチューブ配線の形成方法は、前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させる場合、前記絶縁膜パターンと接面する酸化金属膜パターンにおいて炭素ナノチューブの形成を防止することができる。したがって、前記絶縁膜パターンが前記酸化金属膜パターンから離れる問題点を防止することができる。
【0064】
[半導体素子配線の形成方法]
図6〜図12は、本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【0065】
図6を参照すると、導電性パターン210の形成された基板200を準備する。前記導電性パターン210は、スイッチング素子であって、外部から信号の印加を受けるか外部の信号を相変化メモリーセルに印加する役割を果たす。前記スイッチング素子210の例としては、ダイオードまたはトランジスタ(MOSFET)を挙げることができる。本実施例のスイッチング素子210はダイオードであることが望ましい。
【0066】
その後、前記導電性パターン210上に金属膜を形成した後、前記金属膜を酸化させる。その結果、前記金属膜は炭素ナノチューブが成長されない酸化金属膜212に形成される。一例として、前記酸化金属膜212は酸素ガスが提供される雰囲気で前記金属膜を約300〜600℃で熱酸化させることで形成することができる。
【0067】
図7を参照すると、前記酸化金属膜212の形成された導電性パターン210を覆う第1層間絶縁膜を形成する。
【0068】
前記第1層間絶縁膜はシリコン酸化物を含む。前記シリコン酸化物の例としては、PSG(phosphor silicate glass; PSG)、BPSG(boro phosphorus silicate glass ; BPSG)、USG (undoped silica glass ; USG)、SOG(spin on glass ;)、TEOS (tetra ethyl ortho silicate ; TEOS)、PE-TEOS(plasma enhanced-TEOS ; PE-TEOS)酸化物などを挙げることができる。
【0069】
その後、前記第1層間絶縁膜上に前記コンタクトホールの形成領域を定義するエッチングマスク(図示せず)を形成した後、前記エッチングマスクに露出された前記第1層間絶縁膜220を乾式エッチングする。その結果、前記第1層間絶縁膜は、第1コンタクトホール225を有する第1層間絶縁膜パターン222に形成される。前記第1層間絶縁膜パターン222が形成された後、前記エッチングマスクは除去される。
【0070】
図8を参照すると、前記第1コンタクトホール225によって露出された酸化金属膜212を水素ガスが提供される雰囲気下で還元反応させて炭素ナノチューブの成長の可能な触媒金属膜パターン213に形成する。
【0071】
一例として、前記還元反応は、第1層間絶縁膜パターン222の形成された基板を工程チャンバ内に位置させた後、前記工程チャンバ内部の温度を約500〜800℃まで上昇させながら前記基板上に還元性ガスを提供することで行うことができる。前記還元性ガスの例としては、水素ガス、炭化ガス、これらの混合ガスなどを挙げることができる。
【0072】
続いて、前記コンタクトホール225に露出された触媒金属膜パターン213上に炭素ナノチューブ形成用ソースガスを提供して、前記触媒金属膜パターン213の表面から炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記コンタクトホール225内には、前記触媒用金属膜パターン213と電気的に接続される炭素ナノチューブ配線23が形成される。
【0073】
本実施例で、前記炭素ナノチューブは約500〜800℃の温度及び約0.1〜10Torrの圧力条件を有する強化プラズマ化学気相蒸着法で形成する。特に、前記触媒金属膜パターン213と前記炭素ナノチューブ配線230は、同一の工程チャンバ内でインシチュで形成することが望ましい。
【0074】
図9を参照すると、前記第1層間絶縁膜パターン222上に前記炭素ナノチューブ配線230と電気的に接続される導電性配線240を形成する。前記導電性配線240は、チタン窒化物、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅などの第1導電性物質を含む。本実施例で前記導電性配線240は相変化メモリーセルの下部電極用パッドである。
【0075】
続いて、下部電極パッド240の形成された第1層間絶縁膜パターン222上に前記下部電極パッド240を覆う第2層間絶縁膜(図示せず)を形成した後、前記第2層間絶縁膜をパターニングする。その結果、前記第2層間絶縁膜は、前記下部電極パッドの表面を露出させる第2コンタクトホール244を含む第2層間絶縁膜パターン242に形成することができる。
【0076】
図10を参照すると、前記第2コンタクトホール244内に、下部電極用パッド240に電気的に接続された下部電極250を形成する。具体的には、前記第2層間絶縁膜パターン242上に第2コンタクトホール244を十分埋め立てる導電膜(図示せず)を形成する。その後、第2層間絶縁膜パターン242の上面が露出するまで前記導電膜を化学機械的研磨(chemical mechanical polishing)する。その結果、前記第2コンタクトホール244内に存在する下部電極250が形成される。
【0077】
前記下部電極250は、電流が流入される場合、熱を発生する第2導電性物質を含むことができる。また、下部電極250は優秀なギャップフィリングの特性を有する導電性物質を含むことができる。
【0078】
前記第2導電性物質の例としては、タングステン、チタン、チタン窒化物、タンタル、タンタル窒化物、モリブデン窒化物、ニオビウム窒化物、チタンシリコン窒化物、アルミニウム、チタンアルミニウム窒化物、チタンボロン窒化物、ジルコニウムシリコン窒化物、タングステンシリコン窒化物、タングステンボロン窒化物、ジルコニウムアルミニウム窒化物、モリブデンシリコン窒化物、モリブデンアルミニウム窒化物、タンタルシリコン窒化物、タンタルアルミニウム窒化物などを挙げることができる。これらは、単独で用いることが望ましく、場合によって二種以上を混合して用いてもよい。
【0079】
図示していないが、一例として、前記第2コンタクトホール244を形成するためのフォト工程マージンが不足な場合、前記下部電極250が前記第2コンタクトホール244の直径より小さい幅を有するようにするために前記第2コンタクトホール244内にスペーサを更に形成することができる。
【0080】
図11を参照すると、下部電極250及び前記第2層間絶縁膜パターン242上に第3絶縁膜(図示せず)を形成する。前記第3絶縁膜は、シリコン酸化物を化学気相蒸着またはプラズマ化学気相蒸着工程を行って形成する。続いて、前記第3層間絶縁膜をパターニングして相変化メモリーセルの形成領域を定義する開口256を含む第3層間絶縁膜パターン254を形成する。
【0081】
その後、前記開口256内に十分に埋没された相変化物質膜パターン260を形成する。
【0082】
前記相変化物質膜パターン260は、熱によって相(phase)が変化するカルコゲン化合物を含む。前記カルコゲン化合物の例としては、ゲルマニウム-アンチモン-テルリウム(Ge-Sb-Te)、砒素-アンチモン-テルリウム(As-Sb-Te)、スズ-アンチモン-テルリウム(Sn-Sb-Te)、スズ-インジウム-アンチモン-テルリウム(Sn-In-Sb-Te)、砒素-ゲルマニウム-アンチモン-テルリウム(As-Ge-Sb-Te)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)ないしバナジウム(V) などのような 5A族元素-アンチモン-テルリウム(Ta、Nb または V-Sb-Te)、タングステン(W)、モリブデン(Mo) ないしクロム(Cr) などのような 6A族元素-アンチモン-テルリウム(W、Mo または Cr-Sb-Te)、5A族元素-アンチモン-セレン(Ta、Nb または V-Sb-Se)、または 6A族元素-アンチモン-セレン(W、Mo または Cr-Sb-Se) などを挙げることができる。本実施例のカルコゲン化合物はゲルマニウム-アンチモン-テルリウムを含む。
【0083】
前記相変化物質膜パターン260は、印加される電圧の大きさまたは形態に対応して非晶質(amorphous)から結晶質(crystalline)にまたは結晶質から非晶質に相(phase)変化が起きる。
【0084】
したがって、相変化物質膜パターン260は変化される抵抗値を有することで、相変化物質膜パターン260を経る電流値が変わることによってデータを保存するか、保存されたデータを読むようになる。
【0085】
図12を参照すると、前記相変化物質膜パターン260と電気的に接続される上部電極270を形成する。
【0086】
具体的に、前記相変化物質膜パターン260及び第3層間絶縁膜パターン254上に、上部電極膜(図示せず)を形成する。前記上部電極膜は、実質的に均一な厚さを有するように形成される。その後、前記上部電極膜をパターニングする。その結果、前記相変化物質膜パターン260と電気的に接続された上部電極270が形成される。
【0087】
前記上部電極に含まれた導電性物質の例としては、タングステン、チタン、チタン窒化物、タンタル、タンタル窒化物、モリブデン窒化物、ニオビオム窒化物、チタンシリコン窒化物、アルミニウム、チタンアルミニウム窒化物、チタンボロン窒化物、ジルコニウムシリコン窒化物、タングステンシリコン窒化物、タングステンボロン窒化物、ジルコニウムアルミニウム窒化物、モリブデンシリコン窒化物、モリブデンアルミニウム窒化物、タンタルシリコン窒化物、タンタルアルミニウム窒化物などを挙げることができる。
【0088】
前記本発明による配線の形成方法は、相変化メモリー(PRAM) 素子に適用されたものを図示して説明された。しかし、本発明による配線の形成方法は、前記PRAM のみならず多様な半導体メモリ素子、すなわち、DRAM、SRAM、及びMRAM などにも適用することができる。そして、前記半導体メモリ素子には、前記スイッチング素子としてダイオードのみならず多様なトランジスタを準備することができる。
【0089】
以下、炭素ナノチューブの形成方法を用いた炭素ナノチューブ形成実験を通じて本発明を更に詳細に説明する。しかし、この実験は、本発明を例示するためのものであって、本発明が前記実験に限定されず多様に修正及び変更することができる。
【0090】
[炭素ナノチューブ形成関連実験1]
ニッケル酸化膜(Ni)の形成された基板を準備した。その後、水素ガスが提供され、温度が600℃に上昇する雰囲気で前記ニッケル酸化膜に含まれたニッケル酸化物をニッケルに還元させた。その結果、前記基板に形成されたニッケル酸化膜はニッケル膜に形成された。続いて、前記ニッケル膜で炭素ナノチューブを成長させるために、約600℃及び約5Torrの工程条件で水素ガスとメタンを利用したプラズマ強化化学気相蒸着工程を行った。その結果が図13に示されている。
【0091】
図13は、本発明の実験例1による炭素ナノチューブの形成可否を示す電子顕微鏡の写真である。
【0092】
図13を参照すると、前記触媒金属であるニッケル膜で炭素ナノチューブの成長が優秀であって相対的に大きい個数密度を有する炭素ナノチューブが形成されたことがわかった。
【0093】
[炭素ナノチューブの形成関連実験2]
ニッケル酸化膜(Ni)の形成された基板を準備した。その後、前記ニッケル酸化膜で炭素ナノチューブを成長させるために約650℃及び約5Torrの工程条件で窒素ガスとメタンを用いたプラズマ強化化学気相蒸着工程を行った。その結果が図14に示されている。
【0094】
図14は、本発明の実験例2による炭素ナノチューブの形成可否を示す電子燎微鏡の写真である。
【0095】
図14を参照すると、前記触媒金属であるニッケル膜が酸化されて形成されたニッケル酸化膜は触媒金属の特性を有しないので、炭素ナノチューブの成長がほとんど行われなかったことがわかった。
【0096】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離脱することなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】既存の炭素ナノチューブ配線方法で形成された炭素ナノチューブ配線の問題点を示す図である。
【図2】本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図11】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図12】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図13】本発明の実験1による炭素ナノチューブの形成可否を示す電子顕微鏡の写真である。
【図14】本発明の実験1による炭素ナノチューブの形成可否を示す電子顕微鏡の写真である。
【符号の説明】
【0098】
100 基板
112 酸化金属膜
113 触媒金属膜パターン
114 酸化金属膜パターン
120 絶縁膜パターン
125 開口
130 炭素ナノチューブ配線
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素ナノチューブ配線の形成方法及びこれを利用する半導体素子配線の形成方法にかかわり、より詳細には触媒金属膜上で炭素ナノチューブ配線を形成する方法及びこれを利用する半導体素子配線の形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
急速に発展する情報化社会において大量の情報をより速く処理するためにデータの伝送速度の高い半導体素子が要求されている。半導体素子のデータの伝送速度を向上させるためには一つのチップ上に高集積度にセルを集積すべきである。
【0003】
したがって、半導体素子にセルを集積させるために、配線のデザインルールをナノメートル程度のスケールに縮める作業が活発に進行しつつある。しかし、このような配線のデザインの縮小は多くの問題点を招来する。
【0004】
前記問題点の例としては、金属配線の線幅の減少による指数関数的比抵抗が増加、エレクトロマイグレーション現象によるヒロックの発生または断線の問題、及び拡散防止膜が要求される問題点などを挙げることができる。前述した問題点を解決するために最近では金属性炭素ナノチューブを利用して配線を形成する技術が世界各国で活発に研究され、進行されつつある。
【0005】
前記炭素ナノチューブは一次元量子線(One-dimensional Quantum Wire) 構造を有して一次元における量子輸送(quantum transport) 現象を表すなどの電気的特性を有する。特に、前記炭素ナノチューブは既存の金属配線に対し優秀な電流密度の特性を有する。
【0006】
一例として、金属配線物質である銅の場合、約106A/cm2の輸送電流密度を有するのに対し、前記炭素ナノチューブは約109〜1010 A/cm2の輸送電流密度を有する。また、前記炭素ナノチューブは機械的な強度だけではなく化学的安全性も非常に優秀な特性を有する。
【0007】
これにより、前記炭素ナノチューブは、前記エレクトロマイグレーション(Electro migration)現象による断線問題がないだけでなく、前記炭素ナノチューブを構成する物質が炭素であるため、金属配線の形成時に金属がシリコンへ拡散しないようにするための拡散防止膜の形成が要求されないという長所を有する。
【0008】
このような特性を有する炭素ナノチューブを半導体素子の配線で形成する方法が特許文献1に開示されている。
【0009】
前記方法によって炭素ナノチューブ配線を形成する方法を説明すると、半導体素子の電極の表面に触媒金属膜を形成する。その後、前記触媒金属膜上に絶縁膜を形成した後、前記触媒金属膜の一部を露出させるコンタクトホールを形成する。その後、前記コンタクトホールを通じて前記触媒金属膜に炭素の含有されたソースガスを注入して前記触媒金属膜から炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記コンタクトホールには炭素ナノチューブ配線が形成される。
【0010】
しかし前記炭素ナノチューブ配線を形成する方法は、前記コンタクトホールに露出された触媒金属層の表面だけでなく図1に示したように前記触媒金属膜10と絶縁膜パターン20との間で前記炭素ナノチューブ(C)が成長されるので、前記絶縁膜パターン20が前記触媒金属膜から離隔されるという問題点が発生する。即ち、絶縁膜パターン20と触媒金属膜10で接合界面破壊(Interface rupture) の問題点が発生する。
【特許文献1】米国特許第7,060,543号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述した問題点を解決するための本発明の目的は、界面破壊現象を発生させずに炭素ナノチューブ配線を形成することができる方法を提供することにある。
【0012】
また、前記本発明の他の目的は、前記炭素ナノチューブ配線の形成方法を利用した半導体素子配線の形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述した目的を達成するための本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線の形成方法においては、まず、基板上に酸化金属膜を形成する。前記酸化金属膜上に前記酸化金属膜の表面を露出させる開口を含む絶縁膜パターンを形成する。前記開口に露出された前記酸化金属膜を炭素ナノチューブの成長の可能な触媒金属膜パターンに形成する。前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記開口内に炭素ナノチューブ配線が形成される。
【0014】
一例として、前記酸化金属膜は、前記基板上に金属膜を形成した後、酸素を含む酸化ガスの提供される雰囲気で前記金属膜を酸化させて形成することができる。ここで、前記金属膜は化学的気相蒸着、物理的気相蒸着、または原子層積層方法で金属物質を蒸着して形成することができる。
【0015】
他の例として、前記酸化金属膜は、金属酸化物を化学的気相蒸着、または物理的気相蒸着して形成することができる。
【0016】
一例として、前記触媒金属膜パターンは、前記酸化金属膜を500〜800℃まで上昇させながら水素ガスが提供される雰囲気で還元させて形成することができる。
【0017】
一例として、前記触媒金属膜パターンと前記炭素ナノチューブ配線は同一の工程チャンバ内でインシチュで形成することができる。
【0018】
また、本実施例では前記工程チャンバ内部の温度を500〜800℃まで上昇させながら前記水素ガスの提供される雰囲気で前記開口に露出された酸化金属膜を十分に還元反応させる段階と、前記還元反応によって形成された触媒金属膜パターン炭化水素ガスを提供して前記炭化水素ガスを熱分解させる段階と、前記炭化水素が熱分解されて形成された炭素をソースとして利用して前記触媒金属パターンの表面から前記炭素ナノチューブを成長させる段階を行って炭素ナノチューブ配線を形成することができる。
【0019】
また、前述した他の目的を達成するための本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法においては、導電性パターンの形成された基板上に金属膜を形成する。前記金属膜を酸化させて炭素ナノチューブが成長されない酸化金属膜に形成する。前記酸化金属膜上に層間絶縁膜を形成する。前記層間絶縁膜をパターニングして前記酸化金属膜の表面を露出させるコンタクトホールを有する層間絶縁膜パターンを形成する。前記開口に露出した前記酸化金属膜を炭素ナノチューブの成長が可能な触媒金属膜パターンに形成する。前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させて前記コンタクトホール内に炭素ナノチューブ配線を形成する。前記層間絶縁膜パターン上に前記炭素ナノチューブ配線と電気的に接続され、金属を含む導電性配線を形成することで半導体素子の配線が完成する。
【0020】
本発明の一実施例によると、導電パターンを前記基板上に形成することができる。また、前記導電パターンはスイッチング素子を含むことができる。
【0021】
本発明の他の実施例によると、前記配線形成方法は前記第1層間絶縁膜パターンと前記導電性配線上に第2層間絶縁膜を形成する段階と、前記第2層間絶縁膜をパターニングして、前記導電配線を露出させる第2コンタクトホールを有する第2層間絶縁膜パターンを形成する段階と、及び前記導電配線と電気的に接続された第1電極を前記第2コンタクトホール内に形成する段階を更に含むことができる。
【0022】
また、前記第1電極形成の前に、前記第2コンタクトホール内にスペーサを形成する段階を更に含むことができる。
【0023】
さらに、前記第2層間絶縁膜パターンと前記第1電極上に第3層間絶縁膜を形成する段階、前記第3間絶縁膜をパターニングして、開口を有する第3層間絶縁膜パターンを形成する段階、前記開口内に相変化物質膜パターンを形成する段階、及び前記相変化物質膜パターンと電気的に接続された上部電極を前記相変化物質膜パターン上に形成する段階を更に含むことができる。
【0024】
前述した炭素ナノチューブ配線の形成方法は、前記触媒金属パターン上でのみ炭素ナノチューブを成長させることができるので、界面破壊現象なしに炭素ナノチューブ配線を形成することができる。すなわち、炭素の拡散によって絶縁膜パターンの下部で導電性の特性を有する炭素ナノチューブが形成されることを防止して絶縁膜が基板から離隔される(lift off)という問題点を防止することができる。また、前記方法は、作業者が希望するプロファイルを有する炭素ナノチューブ配線を容易に形成することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、前述した炭素ナノチューブ配線の形成方法は前記触媒金属パターン上でのみ炭素ナノチューブを成長させることができるので、接合界面破壊現象なしに炭素ナノチューブ配線を形成することができる。即ち、絶縁膜パターンの下部で炭素ナノチューブが形成されることを防止することができるので、前記絶縁膜パターンが前記基板から離脱する現象を防止することができる。したがって、前記炭素ナノチューブ配線の形成方法は希望するプロファイルを有する炭素ナノチューブ配線を容易に形成しうるだけでなく、その収率が非常に高いという長所を有する。また、追加に複雑な工程が要求されないだけでなく前記炭素ナノチューブを形成するためのソースガスの無駄な使用を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明による望ましい実施例による炭素ナノチューブを利用した配線形成の方法を添付する図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
[炭素ナノチューブ配線形成方法]
図2〜図5は、本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【0028】
図2を参照すると、基板100上に酸化金属膜を形成する。
【0029】
前記基板100はシリコン、シリコン酸化物、シリコン窒化物などのような絶縁性物質を用いて形成することができる。これと違って、前記基板100は、金属、合金、ドープされたポーリシリコンのような導電性物質を用いて形成することもできる。
【0030】
また、前記基板100には構造物と前記構造物を絶縁させる層間絶縁膜を更に形成することができる。前記構造物の例としてはトランジスタ(図示せず)、前記トランジスタの第1コンタクト領域(図示せず)と電気的に繋がれるキャパシタのコンタクトパッド(図示せず)、前記トランジスタの第2コンタクト領域(図示せず)と電気的に接続されるビットライン(図示せず)及びキャパシタ(図示せず)などを挙げることができる。
【0031】
前記酸化金属膜112は、前記基板100上に金属膜(図示せず)を形成した後、前記金属膜を酸素を含む酸化ガスの提供される雰囲気で酸化させて形成することができる。前記酸化金属膜112は約5〜40Åの厚さに形成することができる。
【0032】
一例として、前記金属膜は、化学的気相蒸着法、物理的気相蒸着法、または原子層積層法などのような方法で金属を蒸着して形成することができる。
【0033】
前記金属膜を構成する金属の例としては、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルデニウム(Ru)、イットリウム(Yt)、ニッケル鉄、コバルト鉄、ニッケルコバルト鉄などを挙げることができる。
【0034】
一例として、前記酸化金属膜112は酸化ガスの提供される雰囲気で前記金属膜を約300〜600℃で熱酸化させることで形成することができる。前記酸化ガスの例としては、酸素ガス、オゾンガス、水蒸気、活性化した酸素ガス、または活性化したオゾンガスなどを挙げることができる。
【0035】
これと違って、前記酸化金属酸化膜112は金属酸化物を直接的に蒸着して基板100上に形成することができる。前記金属酸化物は化学気相蒸着法または物理気相蒸着法によって蒸着することができる。
【0036】
前記金属酸化物の例としては、ニッケル酸化物、コバルト酸化物、イットリウム酸化物、鉄酸化物、ニッケル鉄酸化物、コバルト鉄酸化物、ニッケルコバルト鉄酸化物などを挙げることができる。
【0037】
前記酸化金属膜112は炭素ナノチューブを成長させる触媒の役割を果たす金属膜と相反する特性を有する。よって、前記酸化金属膜112では、炭素ナノチューブが成長されない特性を有する。
【0038】
図3を参照すると、前記酸化金属膜112の表面を露出させる開口125を含む絶縁膜パターン120を形成する。
【0039】
具体的には前記酸化金属膜112上に絶縁膜を形成する。前記絶縁膜はシリコン酸化物を含む。
【0040】
前記シリコン酸化物の例しては、PSG(phosphor silicate glass; PSG)、BPSG(boro phosphorus silicate glass ; BPSG)、USG (undoped silica glass ; USG)、SOG(spin on glass ; SOG)、 TEOS(tetra ehtyl ortho silicate ; TEOS)、PE-TEOS(plasma enhanced-TEOS ;)酸化物などを挙げることができる。
【0041】
また、前記絶縁膜は、化学気相蒸着法、強化プラズマ化学気相蒸着法、高密度プラズマ化学気相蒸着法、またはスピンコーティング法で形成することができる。
【0042】
続いて、前記絶縁膜上に前記開口の形成領域を定義するフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。前記フォトレジストパターンをエッチングマスクとして適用して前記フォトレジストパターンから露出した前記絶縁膜を乾式エッチングする。その結果、前記酸化金属膜上には開口125を有する絶縁膜パターン120が形成される。前記絶縁膜パターンが形成された以後に前記酸素プラズマを利用したアッシング工程及び洗浄工程を行ってフォトレジストパターンを除去する。
【0043】
図4を参照すると、前記開口125によって露出された酸化金属膜112を触媒金属膜パターン113に形成する。前記触媒金属膜パターン113が形成されることによって酸化金属膜112は酸化金属膜パターン114になる。
【0044】
前記触媒金属膜パターン113は、前記開口によって露出された酸化金属膜112を水素を含む還元性ガスが提供される雰囲気で還元させて形成することができる。
【0045】
具体的には、前記還元は、前記酸化金属膜を露出させる絶縁膜パターンの形成された基板を工程チャンバ内に位置させた後、前記工程チャンバ内部の温度を約500〜800℃まで上昇させながら前記基板上に還元性ガスを提供することで行うことができる。前記還元性ガスの例としては水素ガスを挙げることができる。
【0046】
その結果、形成された前記酸化金属膜パターン114は、前記基板100と絶縁膜パターン120との間に存在し、前記開口125によって露出されない反面、前記触媒金属膜パターン113は前記開口によって露出される。
【0047】
一例として、前記酸化金属膜114がニッケル酸化膜である場合、前記ニッケル酸化膜が還元反応によって触媒金属膜パターン113であるニッケル膜に形成されるメカニズムを説明する。
【0048】
具体的には、前記ニッケル酸化膜は、ニッケル酸化物(NiOx)からなっているので、温度を約500〜800℃まで上昇させながら還元性ガスである水素ガス(H2)を前記ニッケル酸化膜の上部に提供する場合、前記ニッケル酸化膜に含まれた酸素は前記水素ガスと反応するようになる。これによって、前記酸素(O)は水素ガス(H2)と反応して水蒸気(H2O)を形成し、前記ニッケル酸化物(NiOx)は前記水素ガスによって還元反応が起きてニッケル(Ni)に形成される。よって、前記還元反応が起きたニッケル酸化膜はニッケル膜113に形成されることが可能である。
【0049】
NiOx + xH2 → Ni + xH2O ---- (還元反応)
【0050】
図5を参照すると、前記触媒金属膜パターン113から炭素ナノチューブを成長させて前記開口125内に炭素ナノチューブ配線130を形成する。
【0051】
具体的には、前記開口125に露出された触媒金属膜パターン113上に炭素ナノチューブ形成用ソースガスを提供して前記触媒金属膜パターン113の表面から炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記開口125内には前記触媒用金属膜パターン113と連結される炭素ナノチューブ配線130が形成される。
【0052】
前記炭素ナノチューブは化学気象蒸着(Chemical Vapor Deposition)法を利用して形成することができる。
【0053】
前記化学気相蒸着法の例としては、サブ−大気化学気相蒸着(Sub-Atmospheric Chemical Vapor Deposition)法、低圧化学気相蒸着(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法、または強化プラズマ化学気相蒸着(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法、熱化学気相蒸着(thermal Chemical Vapor Deposition)法、電子サイクロン共鳴化学気相蒸着法などを挙げることができる。
【0054】
本実施例の炭素ナノチューブは、約500〜800℃の温度及び約0.1〜10Torrの圧力条件で化学気相蒸着法で形成することが望ましい。
【0055】
前記炭素ナノチューブを成長させて炭素ナノチューブ配線130を形成する時の温度が約500℃未満である場合、エネルギーが少なくて触媒金属膜パターン113に溶解される炭素の量が相対的に少ない。したがって、炭素ナノチューブを効果的に成長させることができないという問題点が発生する。反面、炭素ナノチューブを成長させる時の温度が約800℃を超過する場合、触媒金属膜パターン113が熱によって解けるおそれがあり、基板に形成された下部構造物に熱的ストレスを増加させるという問題点が発生する。したがって、炭素ナノチューブを成長させる時の温度は約500〜800℃とすることができる。
【0056】
また、前記炭素ナノチューブを成長させる時の圧力が約0.1Torr未満である場合、炭素ナノチューブの成長速度が相対的に低いという問題点がある。反面、炭素ナノチューブを成長させる時の圧力が約10Torr以上である場合、前記炭素ナノチューブの成長速度を効果的に制御することができないという問題点がある。
【0057】
したがって、炭素ナノチューブを成長させる時の圧力は約0.1Torr〜10Torrであってもよい。例えば、炭素ナノチューブを成長させる時の圧力は約5Torrであってもよい。
【0058】
ここで、前記炭素ナノチューブを形成するために用いられるソース物質として炭化ガスを用いることが望ましい。前記炭化ガスの例としては、メタン、アセチレン、エチルアルコール蒸気、一酸化炭素などを挙げることができる。
【0059】
前記炭化ガスを用いる化学気相蒸着法を行うと、前記炭化ガスは炭素と水素に熱分解されて前記開口内に流入される。前記開口内に流入された炭素は、前記触媒金属パターン113に吸着されて炭素ナノチューブの状態で連続に成長するようになる。その結果、前記開口125を満たしかつ前記触媒金属パターン113と電気的に接続される炭素ナノチューブ配線130が形成される。
【0060】
ここで、前記炭素ナノチューブは前記触媒金属パターン113の上面からも成長するため、この後、前記触媒金属パターンの上面から成長した炭素ナノチューブの上部をエッチングする工程を追加的に行うことができる。前記エッチング工程の例としては、全面エッチング工程または化学的機械研磨工程を挙げることができる。
【0061】
図示していないが、一例として、前記触媒金属パターン及び炭素ナノチューブ配線を形成する工程は同一の工程のチャンバ内でインシチュで形成することができる。
【0062】
具体的には、前記工程チャンバの内部の温度を約500〜800℃まで上昇させながら前記工程チャンバの内部に水素ガスを提供する。その後、水素ガスを利用して前記酸化金属膜を還元させて酸素を含まない触媒金属膜パターンを形成する。その後、炭化水素ガスと水素ガスとをチャンバ内に提供して前記炭化水素ガスを熱分解させる。続いて、前記熱分解された炭化水素ガスから形成された炭素をソースとして利用して前記触媒金属パターンの表面から前記炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記開口内にのみ存在する炭素ナノチューブ配線が形成される。
【0063】
前述した炭素ナノチューブ配線の形成方法は、前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させる場合、前記絶縁膜パターンと接面する酸化金属膜パターンにおいて炭素ナノチューブの形成を防止することができる。したがって、前記絶縁膜パターンが前記酸化金属膜パターンから離れる問題点を防止することができる。
【0064】
[半導体素子配線の形成方法]
図6〜図12は、本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【0065】
図6を参照すると、導電性パターン210の形成された基板200を準備する。前記導電性パターン210は、スイッチング素子であって、外部から信号の印加を受けるか外部の信号を相変化メモリーセルに印加する役割を果たす。前記スイッチング素子210の例としては、ダイオードまたはトランジスタ(MOSFET)を挙げることができる。本実施例のスイッチング素子210はダイオードであることが望ましい。
【0066】
その後、前記導電性パターン210上に金属膜を形成した後、前記金属膜を酸化させる。その結果、前記金属膜は炭素ナノチューブが成長されない酸化金属膜212に形成される。一例として、前記酸化金属膜212は酸素ガスが提供される雰囲気で前記金属膜を約300〜600℃で熱酸化させることで形成することができる。
【0067】
図7を参照すると、前記酸化金属膜212の形成された導電性パターン210を覆う第1層間絶縁膜を形成する。
【0068】
前記第1層間絶縁膜はシリコン酸化物を含む。前記シリコン酸化物の例としては、PSG(phosphor silicate glass; PSG)、BPSG(boro phosphorus silicate glass ; BPSG)、USG (undoped silica glass ; USG)、SOG(spin on glass ;)、TEOS (tetra ethyl ortho silicate ; TEOS)、PE-TEOS(plasma enhanced-TEOS ; PE-TEOS)酸化物などを挙げることができる。
【0069】
その後、前記第1層間絶縁膜上に前記コンタクトホールの形成領域を定義するエッチングマスク(図示せず)を形成した後、前記エッチングマスクに露出された前記第1層間絶縁膜220を乾式エッチングする。その結果、前記第1層間絶縁膜は、第1コンタクトホール225を有する第1層間絶縁膜パターン222に形成される。前記第1層間絶縁膜パターン222が形成された後、前記エッチングマスクは除去される。
【0070】
図8を参照すると、前記第1コンタクトホール225によって露出された酸化金属膜212を水素ガスが提供される雰囲気下で還元反応させて炭素ナノチューブの成長の可能な触媒金属膜パターン213に形成する。
【0071】
一例として、前記還元反応は、第1層間絶縁膜パターン222の形成された基板を工程チャンバ内に位置させた後、前記工程チャンバ内部の温度を約500〜800℃まで上昇させながら前記基板上に還元性ガスを提供することで行うことができる。前記還元性ガスの例としては、水素ガス、炭化ガス、これらの混合ガスなどを挙げることができる。
【0072】
続いて、前記コンタクトホール225に露出された触媒金属膜パターン213上に炭素ナノチューブ形成用ソースガスを提供して、前記触媒金属膜パターン213の表面から炭素ナノチューブを成長させる。その結果、前記コンタクトホール225内には、前記触媒用金属膜パターン213と電気的に接続される炭素ナノチューブ配線23が形成される。
【0073】
本実施例で、前記炭素ナノチューブは約500〜800℃の温度及び約0.1〜10Torrの圧力条件を有する強化プラズマ化学気相蒸着法で形成する。特に、前記触媒金属膜パターン213と前記炭素ナノチューブ配線230は、同一の工程チャンバ内でインシチュで形成することが望ましい。
【0074】
図9を参照すると、前記第1層間絶縁膜パターン222上に前記炭素ナノチューブ配線230と電気的に接続される導電性配線240を形成する。前記導電性配線240は、チタン窒化物、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅などの第1導電性物質を含む。本実施例で前記導電性配線240は相変化メモリーセルの下部電極用パッドである。
【0075】
続いて、下部電極パッド240の形成された第1層間絶縁膜パターン222上に前記下部電極パッド240を覆う第2層間絶縁膜(図示せず)を形成した後、前記第2層間絶縁膜をパターニングする。その結果、前記第2層間絶縁膜は、前記下部電極パッドの表面を露出させる第2コンタクトホール244を含む第2層間絶縁膜パターン242に形成することができる。
【0076】
図10を参照すると、前記第2コンタクトホール244内に、下部電極用パッド240に電気的に接続された下部電極250を形成する。具体的には、前記第2層間絶縁膜パターン242上に第2コンタクトホール244を十分埋め立てる導電膜(図示せず)を形成する。その後、第2層間絶縁膜パターン242の上面が露出するまで前記導電膜を化学機械的研磨(chemical mechanical polishing)する。その結果、前記第2コンタクトホール244内に存在する下部電極250が形成される。
【0077】
前記下部電極250は、電流が流入される場合、熱を発生する第2導電性物質を含むことができる。また、下部電極250は優秀なギャップフィリングの特性を有する導電性物質を含むことができる。
【0078】
前記第2導電性物質の例としては、タングステン、チタン、チタン窒化物、タンタル、タンタル窒化物、モリブデン窒化物、ニオビウム窒化物、チタンシリコン窒化物、アルミニウム、チタンアルミニウム窒化物、チタンボロン窒化物、ジルコニウムシリコン窒化物、タングステンシリコン窒化物、タングステンボロン窒化物、ジルコニウムアルミニウム窒化物、モリブデンシリコン窒化物、モリブデンアルミニウム窒化物、タンタルシリコン窒化物、タンタルアルミニウム窒化物などを挙げることができる。これらは、単独で用いることが望ましく、場合によって二種以上を混合して用いてもよい。
【0079】
図示していないが、一例として、前記第2コンタクトホール244を形成するためのフォト工程マージンが不足な場合、前記下部電極250が前記第2コンタクトホール244の直径より小さい幅を有するようにするために前記第2コンタクトホール244内にスペーサを更に形成することができる。
【0080】
図11を参照すると、下部電極250及び前記第2層間絶縁膜パターン242上に第3絶縁膜(図示せず)を形成する。前記第3絶縁膜は、シリコン酸化物を化学気相蒸着またはプラズマ化学気相蒸着工程を行って形成する。続いて、前記第3層間絶縁膜をパターニングして相変化メモリーセルの形成領域を定義する開口256を含む第3層間絶縁膜パターン254を形成する。
【0081】
その後、前記開口256内に十分に埋没された相変化物質膜パターン260を形成する。
【0082】
前記相変化物質膜パターン260は、熱によって相(phase)が変化するカルコゲン化合物を含む。前記カルコゲン化合物の例としては、ゲルマニウム-アンチモン-テルリウム(Ge-Sb-Te)、砒素-アンチモン-テルリウム(As-Sb-Te)、スズ-アンチモン-テルリウム(Sn-Sb-Te)、スズ-インジウム-アンチモン-テルリウム(Sn-In-Sb-Te)、砒素-ゲルマニウム-アンチモン-テルリウム(As-Ge-Sb-Te)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)ないしバナジウム(V) などのような 5A族元素-アンチモン-テルリウム(Ta、Nb または V-Sb-Te)、タングステン(W)、モリブデン(Mo) ないしクロム(Cr) などのような 6A族元素-アンチモン-テルリウム(W、Mo または Cr-Sb-Te)、5A族元素-アンチモン-セレン(Ta、Nb または V-Sb-Se)、または 6A族元素-アンチモン-セレン(W、Mo または Cr-Sb-Se) などを挙げることができる。本実施例のカルコゲン化合物はゲルマニウム-アンチモン-テルリウムを含む。
【0083】
前記相変化物質膜パターン260は、印加される電圧の大きさまたは形態に対応して非晶質(amorphous)から結晶質(crystalline)にまたは結晶質から非晶質に相(phase)変化が起きる。
【0084】
したがって、相変化物質膜パターン260は変化される抵抗値を有することで、相変化物質膜パターン260を経る電流値が変わることによってデータを保存するか、保存されたデータを読むようになる。
【0085】
図12を参照すると、前記相変化物質膜パターン260と電気的に接続される上部電極270を形成する。
【0086】
具体的に、前記相変化物質膜パターン260及び第3層間絶縁膜パターン254上に、上部電極膜(図示せず)を形成する。前記上部電極膜は、実質的に均一な厚さを有するように形成される。その後、前記上部電極膜をパターニングする。その結果、前記相変化物質膜パターン260と電気的に接続された上部電極270が形成される。
【0087】
前記上部電極に含まれた導電性物質の例としては、タングステン、チタン、チタン窒化物、タンタル、タンタル窒化物、モリブデン窒化物、ニオビオム窒化物、チタンシリコン窒化物、アルミニウム、チタンアルミニウム窒化物、チタンボロン窒化物、ジルコニウムシリコン窒化物、タングステンシリコン窒化物、タングステンボロン窒化物、ジルコニウムアルミニウム窒化物、モリブデンシリコン窒化物、モリブデンアルミニウム窒化物、タンタルシリコン窒化物、タンタルアルミニウム窒化物などを挙げることができる。
【0088】
前記本発明による配線の形成方法は、相変化メモリー(PRAM) 素子に適用されたものを図示して説明された。しかし、本発明による配線の形成方法は、前記PRAM のみならず多様な半導体メモリ素子、すなわち、DRAM、SRAM、及びMRAM などにも適用することができる。そして、前記半導体メモリ素子には、前記スイッチング素子としてダイオードのみならず多様なトランジスタを準備することができる。
【0089】
以下、炭素ナノチューブの形成方法を用いた炭素ナノチューブ形成実験を通じて本発明を更に詳細に説明する。しかし、この実験は、本発明を例示するためのものであって、本発明が前記実験に限定されず多様に修正及び変更することができる。
【0090】
[炭素ナノチューブ形成関連実験1]
ニッケル酸化膜(Ni)の形成された基板を準備した。その後、水素ガスが提供され、温度が600℃に上昇する雰囲気で前記ニッケル酸化膜に含まれたニッケル酸化物をニッケルに還元させた。その結果、前記基板に形成されたニッケル酸化膜はニッケル膜に形成された。続いて、前記ニッケル膜で炭素ナノチューブを成長させるために、約600℃及び約5Torrの工程条件で水素ガスとメタンを利用したプラズマ強化化学気相蒸着工程を行った。その結果が図13に示されている。
【0091】
図13は、本発明の実験例1による炭素ナノチューブの形成可否を示す電子顕微鏡の写真である。
【0092】
図13を参照すると、前記触媒金属であるニッケル膜で炭素ナノチューブの成長が優秀であって相対的に大きい個数密度を有する炭素ナノチューブが形成されたことがわかった。
【0093】
[炭素ナノチューブの形成関連実験2]
ニッケル酸化膜(Ni)の形成された基板を準備した。その後、前記ニッケル酸化膜で炭素ナノチューブを成長させるために約650℃及び約5Torrの工程条件で窒素ガスとメタンを用いたプラズマ強化化学気相蒸着工程を行った。その結果が図14に示されている。
【0094】
図14は、本発明の実験例2による炭素ナノチューブの形成可否を示す電子燎微鏡の写真である。
【0095】
図14を参照すると、前記触媒金属であるニッケル膜が酸化されて形成されたニッケル酸化膜は触媒金属の特性を有しないので、炭素ナノチューブの成長がほとんど行われなかったことがわかった。
【0096】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離脱することなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】既存の炭素ナノチューブ配線方法で形成された炭素ナノチューブ配線の問題点を示す図である。
【図2】本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施例による炭素ナノチューブ配線を形成する方法を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図11】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図12】本発明の一実施例による半導体素子配線の形成方法を示す断面図である。
【図13】本発明の実験1による炭素ナノチューブの形成可否を示す電子顕微鏡の写真である。
【図14】本発明の実験1による炭素ナノチューブの形成可否を示す電子顕微鏡の写真である。
【符号の説明】
【0098】
100 基板
112 酸化金属膜
113 触媒金属膜パターン
114 酸化金属膜パターン
120 絶縁膜パターン
125 開口
130 炭素ナノチューブ配線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に酸化金属膜を形成する段階と、
前記酸化金属膜上に前記酸化金属膜の表面を露出させる開口を含む絶縁膜パターンを形成する段階と、
前記開口に露出された前記酸化金属膜を炭素ナノチューブが成長される触媒金属膜パターンに形成する段階と、
前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させて前記開口内に炭素ナノチューブ配線を形成する段階と、を含むことを特徴とする炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項2】
前記酸化金属膜は、前記基板上に金属膜を形成した後、酸素を含む酸化ガスが提供される雰囲気で前記金属膜を酸化させて形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項3】
前記金属膜は、化学的気相蒸着、物理的気相蒸着、または原子層積層方法で形成することを特徴とする請求項2に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項4】
前記金属膜は300〜600℃の温度で酸化され、前記酸化金属膜は5〜40Åの厚さを有することを特徴とする請求項2に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項5】
前記酸化金属膜はニッケル酸化物、コバルト酸化物、イットリウム酸化物、鉄酸化物、ニッケル鉄酸化物、コバルト鉄酸化物及びニッケルコバルト鉄酸化物からなる群から選択されたいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線形成方法。
【請求項6】
前記酸化金属膜は、金属酸化物を化学的気相蒸着または物理的気相蒸着して形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項7】
前記触媒金属膜パターンは、前記酸化金属膜を500〜800℃まで上昇させながら水素ガスが提供される雰囲気で還元させて形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項8】
前記水素ガス雰囲気は、分子状態の水素ガスを含むことを特徴とする請求項7に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項9】
前記触媒金属膜パターンと前記炭素ナノチューブ配線は同一の工程チャンバ内でインシチュで形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項10】
前記触媒金属膜パターンと炭素ナノチューブ配線を形成する段階は、
前記工程チャンバ内部の温度を500〜800℃まで上昇させながら前記水素ガスが提供される雰囲気で前記開口に露出された酸化金属膜を充分に還元反応させる段階と、
前記還元反応によって形成された触媒金属膜パターンに炭化水素ガスを提供して前記炭化水素ガスを熱分解させる段階と、
前記炭化水素が熱分解されて形成された炭素をソースとして利用して前記触媒金属パターンの表面から前記炭素ナノチューブを成長させる段階と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の炭素ナノチューブを利用した配線の形成方法。
【請求項11】
前記炭素ナノチューブは、常圧化学気相蒸着法、強化プラズマ化学気相蒸着法、熱化学気相蒸着法、及び電子サイクロン共鳴化学気相蒸着法からなる群より選択されたいずれか一つの方法で形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブを利用した配線の形成方法。
【請求項12】
前記開口を通じて露出された前記酸化金属膜を触媒金属膜パターンに転換する段階と、前記触媒金属膜パターンから前記カーボンナノチューブを成長させて前記開口内に前記カーボンナノチューブ配線を形成する段階は、
前記触媒金属膜パターンに適用された熱分解された炭化水素ガス内の水素を利用して500〜800℃の温度で前記酸化金属膜を還元させる段階と、
前記熱分解された炭化水素ガス内の炭素を利用して前記酸化金属膜パターンの表面からカーボンナノチューブを成長させて前記開口内に前記カーボンナノチューブ配線を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の配線の形成方法。
【請求項13】
基板の導電性パターン上に金属膜を形成する段階と、
前記金属膜を酸化させて炭素チューブの成長されない酸化金属膜に形成する段階と、
前記酸化金属膜上に層間絶縁膜を形成する段階と、
前記層間絶縁膜をパターニングして前記酸化金属膜の表面を露出させるコンタクトホールを有する層間絶縁膜パターンを形成する段階と、
前記開口に露出された前記酸化金属膜を炭素ナノチューブの成長の可能な触媒金属膜パターンに形成する段階と、
前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させて前記コンタクトホール内に炭素ナノチューブ配線を形成する段階と、
前記層間絶縁膜パターン上に前記炭素ナノチューブ配線と電気的に接続される金属を含む導電性配線を形成する段階と、を含むことを特徴とする半導体素子配線の形成方法。
【請求項14】
前記金属膜は、酸素ガス雰囲気下で300〜600℃の温度下で酸化され、前記酸化金属膜は5〜40Åの厚さを有することを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項15】
前記導電性配線は、チタン窒化物、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、及び銅からなる群より選択された一種の物質を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項16】
前記基板上に導電パターンを形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項17】
前記導電パターンは、スイッチング素子を含むことを特徴とする請求項16に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項18】
前記酸化金属膜は、ニッケル酸化物、コバルト酸化物、イットリウム酸化物、鉄酸化物、ニッケル鉄酸化物、コバルト鉄酸化物、及びニッケルコバルト鉄酸化物からなる群より選択された一種を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項19】
前記コンタクトホールを通じて露出された前記酸化金属膜を触媒金属膜パターンに転換させる段階は、水素ガス雰囲気で500〜800℃の温度で前記酸化金属膜を還元させる段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項20】
前記炭素ナノチューブを成長させて前記コンタクトホール内に前記カーボンナノチューブ配線を形成する段階は,
前記炭化水素ガスを熱分解させる段階と、
前記炭化水素が熱分解されて形成された炭素をソースとして利用して前記触媒金属パターンの表面から前記炭素ナノチューブを成長させる段階と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項21】
前記第1層間絶縁膜パターンと前記導電性配線上に第2層間絶縁膜を形成する段階と、
前記第2層間絶縁膜をパターニングして、前記導電配線を露出させる第2コンタクトホールを有する第2層間絶縁膜パターンを形成する段階と、
前記導電配線と電気的に接続された第1電極を前記第2コンタクトホール内に形成する段階と、を更に含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項22】
前記第1電極形成の前に、前記第2コンタクトホール内にスペーサを形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項23】
前記第2層間絶縁膜パターンと前記第1電極上に第3層間絶縁膜を形成する段階と、
前記第3層間絶縁膜をパターニングして、開口を有する第3層間絶縁膜パターンを形成する段階と、
前記開口内に相変化物質膜パターンを形成する段階と、
前記相変化物質膜パターンと電気的に接続された上部電極を前記相変化物質膜パターン上に形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項1】
基板上に酸化金属膜を形成する段階と、
前記酸化金属膜上に前記酸化金属膜の表面を露出させる開口を含む絶縁膜パターンを形成する段階と、
前記開口に露出された前記酸化金属膜を炭素ナノチューブが成長される触媒金属膜パターンに形成する段階と、
前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させて前記開口内に炭素ナノチューブ配線を形成する段階と、を含むことを特徴とする炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項2】
前記酸化金属膜は、前記基板上に金属膜を形成した後、酸素を含む酸化ガスが提供される雰囲気で前記金属膜を酸化させて形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項3】
前記金属膜は、化学的気相蒸着、物理的気相蒸着、または原子層積層方法で形成することを特徴とする請求項2に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項4】
前記金属膜は300〜600℃の温度で酸化され、前記酸化金属膜は5〜40Åの厚さを有することを特徴とする請求項2に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項5】
前記酸化金属膜はニッケル酸化物、コバルト酸化物、イットリウム酸化物、鉄酸化物、ニッケル鉄酸化物、コバルト鉄酸化物及びニッケルコバルト鉄酸化物からなる群から選択されたいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線形成方法。
【請求項6】
前記酸化金属膜は、金属酸化物を化学的気相蒸着または物理的気相蒸着して形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項7】
前記触媒金属膜パターンは、前記酸化金属膜を500〜800℃まで上昇させながら水素ガスが提供される雰囲気で還元させて形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項8】
前記水素ガス雰囲気は、分子状態の水素ガスを含むことを特徴とする請求項7に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項9】
前記触媒金属膜パターンと前記炭素ナノチューブ配線は同一の工程チャンバ内でインシチュで形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブ配線の形成方法。
【請求項10】
前記触媒金属膜パターンと炭素ナノチューブ配線を形成する段階は、
前記工程チャンバ内部の温度を500〜800℃まで上昇させながら前記水素ガスが提供される雰囲気で前記開口に露出された酸化金属膜を充分に還元反応させる段階と、
前記還元反応によって形成された触媒金属膜パターンに炭化水素ガスを提供して前記炭化水素ガスを熱分解させる段階と、
前記炭化水素が熱分解されて形成された炭素をソースとして利用して前記触媒金属パターンの表面から前記炭素ナノチューブを成長させる段階と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の炭素ナノチューブを利用した配線の形成方法。
【請求項11】
前記炭素ナノチューブは、常圧化学気相蒸着法、強化プラズマ化学気相蒸着法、熱化学気相蒸着法、及び電子サイクロン共鳴化学気相蒸着法からなる群より選択されたいずれか一つの方法で形成することを特徴とする請求項1に記載の炭素ナノチューブを利用した配線の形成方法。
【請求項12】
前記開口を通じて露出された前記酸化金属膜を触媒金属膜パターンに転換する段階と、前記触媒金属膜パターンから前記カーボンナノチューブを成長させて前記開口内に前記カーボンナノチューブ配線を形成する段階は、
前記触媒金属膜パターンに適用された熱分解された炭化水素ガス内の水素を利用して500〜800℃の温度で前記酸化金属膜を還元させる段階と、
前記熱分解された炭化水素ガス内の炭素を利用して前記酸化金属膜パターンの表面からカーボンナノチューブを成長させて前記開口内に前記カーボンナノチューブ配線を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の配線の形成方法。
【請求項13】
基板の導電性パターン上に金属膜を形成する段階と、
前記金属膜を酸化させて炭素チューブの成長されない酸化金属膜に形成する段階と、
前記酸化金属膜上に層間絶縁膜を形成する段階と、
前記層間絶縁膜をパターニングして前記酸化金属膜の表面を露出させるコンタクトホールを有する層間絶縁膜パターンを形成する段階と、
前記開口に露出された前記酸化金属膜を炭素ナノチューブの成長の可能な触媒金属膜パターンに形成する段階と、
前記触媒金属膜パターンから炭素ナノチューブを成長させて前記コンタクトホール内に炭素ナノチューブ配線を形成する段階と、
前記層間絶縁膜パターン上に前記炭素ナノチューブ配線と電気的に接続される金属を含む導電性配線を形成する段階と、を含むことを特徴とする半導体素子配線の形成方法。
【請求項14】
前記金属膜は、酸素ガス雰囲気下で300〜600℃の温度下で酸化され、前記酸化金属膜は5〜40Åの厚さを有することを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項15】
前記導電性配線は、チタン窒化物、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、及び銅からなる群より選択された一種の物質を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項16】
前記基板上に導電パターンを形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項17】
前記導電パターンは、スイッチング素子を含むことを特徴とする請求項16に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項18】
前記酸化金属膜は、ニッケル酸化物、コバルト酸化物、イットリウム酸化物、鉄酸化物、ニッケル鉄酸化物、コバルト鉄酸化物、及びニッケルコバルト鉄酸化物からなる群より選択された一種を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項19】
前記コンタクトホールを通じて露出された前記酸化金属膜を触媒金属膜パターンに転換させる段階は、水素ガス雰囲気で500〜800℃の温度で前記酸化金属膜を還元させる段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項20】
前記炭素ナノチューブを成長させて前記コンタクトホール内に前記カーボンナノチューブ配線を形成する段階は,
前記炭化水素ガスを熱分解させる段階と、
前記炭化水素が熱分解されて形成された炭素をソースとして利用して前記触媒金属パターンの表面から前記炭素ナノチューブを成長させる段階と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項21】
前記第1層間絶縁膜パターンと前記導電性配線上に第2層間絶縁膜を形成する段階と、
前記第2層間絶縁膜をパターニングして、前記導電配線を露出させる第2コンタクトホールを有する第2層間絶縁膜パターンを形成する段階と、
前記導電配線と電気的に接続された第1電極を前記第2コンタクトホール内に形成する段階と、を更に含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項22】
前記第1電極形成の前に、前記第2コンタクトホール内にスペーサを形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の半導体素子配線の形成方法。
【請求項23】
前記第2層間絶縁膜パターンと前記第1電極上に第3層間絶縁膜を形成する段階と、
前記第3層間絶縁膜をパターニングして、開口を有する第3層間絶縁膜パターンを形成する段階と、
前記開口内に相変化物質膜パターンを形成する段階と、
前記相変化物質膜パターンと電気的に接続された上部電極を前記相変化物質膜パターン上に形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の半導体素子配線の形成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図4】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−85336(P2008−85336A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−247337(P2007−247337)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】
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