説明

炭素供給源としてキャッサバ(Cassava)・バガスまたはジャックフルーツ(jackfruit)種子を含む発酵培地中で、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacteriumglutamicum)ATCC21831またはコリネバクテリウム・グルタミクムATCC21493を使用してアルギニンを産生するプロセス

酵素的デンプン加水分解によって、安価なデンプン含有農業廃棄物、例えばキャッサバ(Cassava)・バガスおよびジャックフルーツ(Jackfruit)種子粉末から得た糖を、微生物の存在下で発酵させて、アルギニン含有発酵液を産生し、そして該液からアルギニンを回収する、発酵によってアルギニンを産生するためのプロセスを開示する。デキストロースまたはスクロースのような、より高価な炭素供給源に比較した際、未精製糖供給源は、より高い収量を生じることから、未精製糖供給源からアルギニンを産生するため、プロセスは、経済的にスケールアップ可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、発酵によってL−アルギニンを産生するためのバイオプロセスに関する。態様には、安価なデンプン含有農業廃棄物、例えばどちらもアジアおよびアフリカ諸国で豊富なキャッサバ・バガスおよびジャックフルーツ種子粉末から、酵素デンプン加水分解によって得られた還元糖が含まれる。デキストロースまたはスクロースのような高価な合成炭素供給源を置換することによって、未精製糖供給源からアルギニンを産生するために、プロセスを経済的にスケールアップすることも可能である。
【背景技術】
【0002】
[0002]アミノ酸に対する市場の需要が増加していることから、学界および産業界は、効率的にそして高い対費用効果でアミノ酸を産生する新規方法を開発してきた。この技術的な競争によって、主に4つの方法、タンパク質加水分解物からの抽出、化学合成、酵素的加水分解および発酵によるアミノ酸の製造が容易になってきた。経済的見地から、発酵は産業的に実行可能であることが見出されており、そして高い産生収率が達成されていないいくつかの場合を除いて、広く用いられている。この方法の経済性は、主に、炭素供給源のコスト、発酵収率、精製収率およびすべてのプロセスにおける生産性に依存する。コリネ型細菌によって産生されるアミノ酸に対する市場価値の増加によって、バイオプロセスおよび下流のプロセシング技術には大きな発展が導かれた。これによって、生産性を増加させ、そして生産コストを減少させる努力がなされてきた(Thomas Hermann, “Industrial production of amino acids by coryneform bacteria,” Journal of Biotechnology 104 155−172(2003))。したがって、L−アルギニンの収率に対する影響を有するいかなる天然プロセスも産業実施に利用される需要がある。
【0003】
[0003]L−アルギニンは条件付の必須アミノ酸であり、いってみれば個体の発育段階および健康状態次第である。アルギニンはT細胞のアウトプットを増加させることによって免疫系を刺激し、血管拡張、筋肉の健康状態の維持、体からのアンモニアの除去およびホルモン放出を補助する。L−アルギニンは、慣用的に3つの方法によって製造されてきている:(i)タンパク質加水分解物からの抽出;(ii)化学合成;および(iii)酵素的加水分解(Takishi Utagawa, “Production of Arginine by fermentation,” J. Nutr. 134:2854S−2857S(2004))。後に、L−アルギニンは、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)およびブレビバクテリウム属(Brevibacterium)の炭化水素同化性野生株によって少量産生可能であり(米国特許第3,222,258号および第3,440,141号)、そしてその突然変異体株は、炭水化物からさらにより多い量を産生する(英国特許第1,278,917号)ことが見出された。
【0004】
[0004]多様な微生物の制御性突然変異体の中でコリネバクテリウム・グルタミクムは、より多量のL−アルギニン産生を示した(Hajime Yoshida, Kazumi ArakiおよびKiyoshi Nakayama, “Arginine Production by Arginine Analog−resistant Mutants of Microorganisms,” Agric. Biol. Chem., 45(4), 959−963(1981))。いくつかの最も典型的なアルギニン産生突然変異体は、2−チアゾールアラニンに耐性の(米国特許第3,723,249号および米国特許第3,878,044号)、そしてカナバニンに耐性の(米国特許第3849250号;英国特許第1,351,518号)コリネバクテリウム属のものである。バチルス属(Bacillus)(米国特許第3,734,829号および米国特許第4086137号、米国特許第4430430号)、およびエシェリキア属(Escherichia)(米国特許第4430430号、米国特許第6897048号)もまた、かなりの量でアルギニンを産生することが見出されている。
【0005】
[0005]微生物発酵によるかなりの量のL−アルギニンの産生は、Kisumiら, “Production of L−Arginine by Arginine Hydroxamate−Resistant Mutants of Bacillus subtilis,” Appl. Microbiol. 22, 987(1971)によって最初に報告された。酸素供給は、微生物による好気性アミノ酸産生に重要な影響を有することが知られる(Takishi Utagawa, “Production of Arginine by fermentation,” J. Nutr. 134:2854S−2857S(2004))。嫌気性条件下で増殖させると、しばしば、酢酸およびエタノールなどの毒性の副産物の形成が導かれ、これは次に、L−アルギニン産生を非常に阻害する(J. Gong, J. Ding, H. Huang, Q. Chen, Kinetic study and modeling on L−arginine fermentation, Chin. J. Biotech. 9 (1) 9−18(l993))。
【0006】
[0006]キャッサバ(Manihot esculenta)・バガスは、カセイ菌(Lactobacillus casei)およびデルブリュッキ菌(Lactobacillus delbrueckii)によるL−(+)−乳酸の産生に用いられてきている(Rojan P. John, K. Madhavan NampoothiriおよびAshok Pandey, Applied Biochemistry and Biotechnology, Vol 34, p 263−272(2006); Rojan P. John, K. Madhavan NampoothiriおよびAshok Pandey, “Solid state fermentation for L−lactic acid production from agro wastes using Lactobacillus delbrueckii,” Process Biochemistry,Vo1.41 p:759−763(2006))。キャッサバ・バガスはまた、ジベレリン酸の産生(A. Tomasini 1 , C. FajardoおよびJ. Barrios−Gonza’lez, “Gibberellic acid production using different solid−state fermentation systems,” Vol 13.p203−206(1997))、およびSSFによるクエン酸の産生(Flavera Camargo Prado, Luciana Porto de Souza VandenbergheおよびCarlos Ricardo Soccol, “Relation between Citric Acid Production by Solid−State Fermentation from Cassava Bagasse and Respiration of Aspergillus niger LPB Semi−Pilot Scale,” Brazilian archives of Biology and Technology, Vo1.48, Special n.: pp.29−36(2005))にも用いられた。近年、Ubaidらはガンマ・リノレン酸産生のための使用を報告した(Syed Ubaidら, “Enrichment of γ−linolenic acid in the lipd extracted from Mucor zychae MTCC5420,” Food Research International, Volume 42, issue 4, May 2009, 449−453ページ)。
【0007】
[0007]同様に、ジャックフルーツ種子粉末は、色素の産生に(Sumathy Babitha, Carlos R. SoccolおよびAshok Pandey, “Jackfruit Seed −A Novel Substrate for the Production of Monascus Pigments through Solid−State Fermentation,” Food Technol. Biotechnol, 44(4)465−471(2006))、そしてポリヒドロキシ酪酸の産生に(Ramadas NV, Soccol CR, Pandey A Appl Biochem Biotechnol, “A Statistical Approach for Optimization of Polyhydroxybutyrate Production by Bacillus sphaericus NCIM 5149 under Submerged Fermentation Using Central Composite Design,” Appl.Biochem.Biotechnol.(2009))用いられてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第3,222,258号
【特許文献2】米国特許第3,440,141号
【特許文献3】英国特許第1,278,917号
【特許文献4】米国特許第3,723,249号
【特許文献5】米国特許第3,878,044号
【特許文献6】米国特許第3849250号
【特許文献7】英国特許第1,351,518号
【特許文献8】米国特許第3,734,829号
【特許文献9】米国特許第4086137号
【特許文献10】米国特許第4430430号
【特許文献11】米国特許第6897048号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Thomas Hermann, “Industrial production of amino acids by coryneform bacteria,” Journal of Biotechnology 104 155−172(2003)
【非特許文献2】Takishi Utagawa, “Production of Arginine by fermentation,” J. Nutr. 134:2854S−2857S(2004)
【非特許文献3】Hajime Yoshida, Kazumi ArakiおよびKiyoshi Nakayama, “Arginine Production by Arginine Analog−resistant Mutants of Microorganisms,” Agric. Biol. Chem., 45(4), 959−963(1981)
【非特許文献4】Kisumiら, “Production of L−Arginine by Arginine Hydroxamate−Resistant Mutants of Bacillus subtilis,” Appl. Microbiol. 22, 987(1971)
【非特許文献5】J. Gong, J. Ding, H. Huang, Q. Chen, Kinetic study and modeling on L−arginine fermentation, Chin. J. Biotech. 9 (1) 9−18(l993)
【非特許文献6】Rojan P. John, K. Madhavan NampoothiriおよびAshok Pandey, Applied Biochemistry and Biotechnology, Vol 34, p 263−272(2006)
【非特許文献7】Rojan P. John, K. Madhavan NampoothiriおよびAshok Pandey, “Solid state fermentation for L−lactic acid production from agro wastes using Lactobacillus delbrueckii,” Process Biochemistry,Vo1.41 p:759−763(2006)
【非特許文献8】A. Tomasini 1 , C. FajardoおよびJ. Barrios−Gonza’lez, “Gibberellic acid production using different solid−state fermentation systems,” Vol 13.p203−206(1997)
【非特許文献9】Flavera Camargo Prado, Luciana Porto de Souza VandenbergheおよびCarlos Ricardo Soccol, “Relation between Citric Acid Production by Solid−State Fermentation from Cassava Bagasse and Respiration of Aspergillus niger LPB Semi−Pilot Scale,” Brazilian archives of Biology and Technology, Vo1.48, Special n.: pp.29−36(2005)
【非特許文献10】Syed Ubaidら, “Enrichment of γ−linolenic acid in the lipd extracted from Mucor zychae MTCC5420,” Food Research International, Volume 42, issue 4, May 2009, 449−453ページ
【非特許文献11】Sumathy Babitha, Carlos R. SoccolおよびAshok Pandey, “Jackfruit Seed −A Novel Substrate for the Production of Monascus Pigments through Solid−State Fermentation,” Food Technol. Biotechnol, 44(4)465−471(2006)
【非特許文献12】Ramadas NV, Soccol CR, Pandey A Appl Biochem Biotechnol, “A Statistical Approach for Optimization of Polyhydroxybutyrate Production by Bacillus sphaericus NCIM 5149 under Submerged Fermentation Using Central Composite Design,” Appl.Biochem.Biotechnol.(2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
[0008]アルギニンの現存する発酵プロセスの不都合な点のいくつかには、例えば、野生型C.グルタミクムが多量に産生可能であるようなグルタミン酸の場合とは異なり、アルギニンを産生可能な野生型培養が欠如していることが含まれる。また、アルギニンを産生可能な栄養要求性突然変異体を産生することも困難であり、そしてアルギニン産生に適した株の改善のための遺伝子操作に関する必要性がある。さらに、アルギニンを産生する産生コストは、唯一の炭素供給源として純粋グルコースを使用するため比較的高い。したがって、利用可能な株を用いて収量を増進させる安価な代替法が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[0009]以下の詳述は、特に、本発明の性質および本発明を実行する方式を記載し、そして確認する。「コリネバクテリウム・グルタミクムを用いて、アルギニンのようなアミノ酸を産生するために、主な炭素供給源として以前は試されなかったジャックフルーツ種子粉末またはキャッサバ・バガスのようにデンプン質である農業残渣物質の加水分解物を含有する産生培地を用いた、L−アルギニンの微生物産生」。
【0012】
[00010]本発明の態様の特徴は、純粋な糖を置換するため、その地域で入手可能な農業廃棄物から作製される加水分解物を利用して、アミノ酸産生が可能なコリネバクテリウム・グルタミクム株を増殖させることである。本発明の態様のさらなる特徴は、主な炭素供給源として農業廃棄物の加水分解物を用い、そしてコリネバクテリウム・グルタミクムの存在下で炭素供給源を発酵させて、L−アルギニンを産生するのに適したバイオプロセスを発展させることである。本発明の態様のさらなる特徴は、発酵後、発酵液からアルギニンを精製することである。
【0013】
[00011]1つの態様の特徴にしたがって、農業廃棄物の発酵によってアルギニンを作製する方法であって、農業廃棄物をコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21831またはコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21493の少なくとも1つの存在下で発酵に供して、アルギニンを含有する発酵液を産生し、そして発酵液からアルギニンを回収する工程を含む、前記方法を提供する。
【0014】
[00012]1つの態様の別の特徴にしたがって、キャッサバ・バガス、ジャックフルーツ種子粉末、およびその混合物から選択される、デンプン含有農業廃棄物からL−アルギニンを作製する方法であって、農業廃棄物の55〜85%、好ましくは60%〜75%、そしてさらにより好ましくは65〜68%が還元糖に変換されるように、農業廃棄物を酵素的に加水分解して;還元糖(好ましくは唯一の炭素供給源として)をコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21831またはコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21493の少なくとも1つの存在下で発酵させて、アルギニンを含有する発酵液を産生し、そして該発酵液からアルギニンを回収する工程を含む、前記方法を提供する。
【0015】
[00013]本発明のこれらのおよび他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から容易に明らかであろう。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[00014]以下の定義および限定されないガイドラインは、本明細書に示す本発明の説明を概観する際に考慮されなければならない。見出し(例えば「背景」および「概要」)、および小見出し(例えば「組成物」および「方法」)は、本明細書において、本発明の開示内のトピックスの一般的な構成のためのみに意図され、そして本発明の開示またはそのいかなる側面も限定するようには意図されない。特に、「背景」に開示する主題には、本発明の範囲内の技術の側面が含まれてもよく、そして先行技術の記述を構成しなくてもよい。「概要」に開示される主題は、本発明の全範囲またはその任意の態様の包括的または完全な開示ではない。本明細書のセクション内の特定の有用性を有するとしての(例えば「活性」または「キャリアー」成分であるとしての)物質の分類または考察は、便宜のために行われており、そして物質が、任意の所定の組成で用いられた際に、本明細書の分類にしたがって、必ずまたは単独で機能するとの推定を引き出してはならない。
【0017】
[00015]本明細書における参考文献の引用は、これらの参考文献が先行技術であるかまたは本明細書に開示する本発明の特許性に何らかの関連性を有することの承認を構成しない。序論に引用する参考文献の内容のいかなる考察も、単に、該参考文献の著者らによってなされた主張の一般的な要約を提供すると意図され、そしてこうした参考文献の内容の正確さに関する承認を構成しない。
【0018】
[00016]説明および特定の実施例は、本発明の態様を示しつつ、例示目的のためにのみ意図され、そして本発明の範囲を限定することは意図されない。さらに、言及する特徴を有する多数の態様の列挙は、さらなる特徴を有する他の態様または言及する特徴の異なる組み合わせを取り込む他の態様を排除することは意図されない。本発明の組成物および方法をどのように作製し、そして使用するかを例示する目的のため、特定の例を提供し、そして明らかに別に言及しない限り、こうした例は、本発明の所定の態様が作製または試験されているかまたはいないことの表明であるとは意図されない。
【0019】
[00017]本明細書において、単語「好ましい」および「好ましくは」は、特定の環境下で特定の利益を提供する、本発明の態様を指す。しかし、同じまたは他の環境下で、他の態様もまた好ましい可能性もある。さらに、1またはそれより多い好ましい態様の列挙は、他の態様が有用でないことを暗示せず、そして他の態様を本発明の範囲から排除することは意図されない。さらに、組成物および方法は、本明細書記載の要素を含むか、該要素から本質的になるか、または該要素からなることも可能である。
【0020】
[00018]本明細書全体で、範囲は、該範囲内にあるあらゆる値を記載するための省略表現として用いられる。範囲内のいかなる値を範囲の末端として選択してもよい。さらに、本明細書に引用するすべての参考文献は、その全体が本明細書に援用される。本開示中の定義および引用される参考文献の定義が対立する場合、本開示が統制する。
【0021】
[00019]別に明記しない限り、ここにおよび明細書の別の箇所に示されるすべてのパーセントおよび量は、重量パーセントを指すと理解しなければならない。提供する量は、物質の活性重量に基づく。本明細書において、特定の値の列挙は、構成要素のそれぞれの量、または態様の他の特徴に言及していても、測定における誤差を考慮するため、その値にある度合いの可変性をプラスまたはマイナスしたものを示すよう意図される。例えば、当業者によって認識されそして理解されるであろう測定における誤差の度合いを考慮して、10%の量は9.5%または10.5%を含むことも可能である。
【0022】
[00020]表現「農業廃棄物」は、農業製品のプロセシングから生じるいかなる廃棄物も示す。多様な型の農業廃棄物が、例えば、PRODUCTS FROM WASTE(INDUSTRIAL AND AGRO WASTE), National Institute of Industrial Research, (2003); Garcia−Reyes Refugioら, “Contribution of agro−waste material main components(hemicelluloses, cellulose, and lignin) to the removal of chromium(III) from aqueous solution,” J. of Chem. Tech. & Biotech., Vol. 84, No. 10, 1522−1538(Oct. 10, 2009)に記載されている。好ましい態様において、農業廃棄物には、バガス、セルロース、リグニン、ヘミセルロース、種子粉末、キャッサバ・バガス、またはジャックフルーツ種子粉末が含まれる。
【0023】
[00021]本発明には、農業廃棄物の発酵によってアルギニンを作製する方法であって、農業廃棄物をコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)ATCC 21831またはコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21493の少なくとも1つの存在下、好ましくは20℃〜50℃の範囲内の温度および5〜8の範囲内のpHで、12時間〜2週間の期間、発酵に供して、アルギニンを含有する発酵液を産生し、そして該発酵液からアルギニンを回収する工程を含む、前記方法が含まれる。
【0024】
[00022]多様な微生物代謝産物、例えば酵素、乳酸のような有機酸、色素のための主な炭素供給源としての農業廃棄物の使用が報告された。いかなる理論にも束縛されることは意図しないが、本発明者らは、こうした安価な未加工物質からのアミノ酸の産生のためのバイオテクノロジープロセスをさらに改善して、化学的に得るプロセスと競合するようにすることが可能であると考えている。例えば、本発明者らは、デンプン含量が多く、そして多様なバイオプロセスで以前使用されて成功してきたことを考慮して、2つの物質、ジャックフルーツおよびキャッサバ・バガスを選択した。
【0025】
[00023]ジャックフルーツ(Artocarpus heterophyllus)は、アジアで成長する、最も人気があるトロピカルフルーツの1つである。木になるフルーツすべての中で最大のジャックフルーツは、単一の果実中に100〜300の種子を含有する。種子は、総果実質量のほぼ10〜15%を構成し、そして高い炭水化物およびタンパク質含量を有する(S. Kumar, A.B. Singh, A.B. Abidi, R.G. Upadhyay, A. Singh,, “Proximate composition of jackfruit seeds,” J.Food Sci. Technol. 25 141−152(1988))。
【0026】
[00024]種子は通常、廃棄されるか、あるいは蒸してそしてスナックとして食べられるかまたは何らかの地方料理に用いられる。種子を乾燥させ、そして粉末にして、ジャックフルーツ種子粉末または粉を得る。デンプン加水分解後の粉から得られる糖は、有機化合物の発酵産生において有効に使用可能である。ジャックフルーツ種子デンプンは、修飾デンプンと比較して、より狭いゼラチン化温度範囲を有し、そしてより低いゼラチン化エネルギーしか必要とせず、これは次に、デンプン加水分解のコストを減少させる。ジャックフルーツの物理化学的特性を以下の表1に記載する。
【0027】
表1:ジャックフルーツ種子の物理化学的組成
【0028】
【表1】

【0029】
出典:Ibironke Adetolu Ajayi, “Comparative study of the chemical composition and mineral element content of Artocarpus heterophyllus and Treculia fricana seeds and
seed oils,” Bioresource Technology, Vol 99(11), 5125−5129(2007)
[00025]キャッサバ(Manihot esculenta Cranz)は熱帯の根菜作物であり、熱帯において、イネおよびトウモロコシに次ぐ、3番目に重要なカロリー供給源である。キャッサバは世界の主食作物の中で4番目にランク付けされ、そして8億を超える人々に消費されている(Elkholy H, Eltantawy A, “The world of cassava production: an overview,” Journal of Root Crops, 26: 1−5(2000))。キャッサバ塊茎の産業プロセシングは主に、粉およびデンプンを単離するために行われ、これによってさらに液体および固形の残渣が生じる(粉のためのプロセシングによって固形残渣が生じ、一方、デンプンのためのプロセシングによって、さらに液体の残渣が生じる)。固形残渣には、茶色い皮、内部の皮、利用不能な根、バガスおよび粉のくずが含まれ、このうちバガスが主な残渣である。新鮮な塊茎を約250〜300tプロセシングすると、約280tの湿ったキャッサバ・バガスが生じる。キャッサバ・バガスは、繊維性の根の物質を構成し、そして物理的にプロセスが実行不能なデンプンを含有する。プロセシング条件が劣っていることから、キャッサバ・バガスにはさらにより高い濃度のデンプンが生じうる。キャッサバ・バガスの物理化学組成を以下の表2に示す。
【0030】
表2:キャッサバ・バガスの物理化学組成
【0031】
【表2】

【0032】
出典:Pandey A., Soccol C.R., Nigam P., Soccol V T, Vandenberghe LPS, Mohan R, “Biotechnology potential of agro−industrial residues, II: cassava bagasse, Bioresource Technology 74:81−87(2000)。
【0033】
[00026]上述のような農業廃棄物を、単独で、または組み合わせて、微生物の存在下で発酵させて、アルギンを含有する混合物を産生し、そして次いで、場合によって混合物からアルギニンを分離することによって、アルギニン、好ましくはL−アルギニンを産生することも可能である。適切な微生物には、ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンツム(Brevibacterium lactofermentum)ATCC 21798、ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンツムATCC 21799、ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンツムATCC 21800、ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンツムATCC 21801、ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンツムATCC 21086、ブレビバクテリウム・フラブム(Brevibacterium flavum)ATCC 21475、ブレビバクテリウム・フラブムATCC 21127、ブレビバクテリウム・フラブムATCC 21128、ブレビバクテリウム・フラブムATCC 21129、ブレビバクテリウム・フラブムATCC 21474、ブレビバクテリウム・フラブムATCC 21493、ブレビバクテリウム・フラブムATCC 21406、ブレビバクテリウム・フラブムATCC 21605、ブレビバクテリウム・アモニアゲネス(Brevibacterium ammoniagenes)ATCC 19355、コリネバクテリウム・アセトアシドフィルム(Corynebacterium acetoacidophilum)ATCC 21476、コリネバクテリウム・アセトアシドフィルムATCC 21407、コリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21831、コリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13286、コリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21659、コリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21339、コリネバクテリウム・アセトグルタミクム(Corynebacterium acetoglutamicum)ATCC 21491、およびその混合物からなる群より選択されるものが含まれる。
【0034】
[00027]本発明で使用するのに好ましい微生物は、コリネバクテリウム・グルタミクムの突然変異体株、特に、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションのコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21831(米国特許第3849250号、該特許の開示は本明細書にその全体が取り込まれる)およびコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21493(ブレビバクテリウム・フラブムATCC 21493)(米国特許第5196326号、該特許の開示は本明細書にその全体が取り込まれる)アルギニン類似体耐性突然変異体である。培養は好ましくはLBG培地(グルコースを補充したLuria Bertaniブロス)であり、そして2週ごとに継代培養される。
【0035】
[00028]本発明において、使用する培地が、好ましい量の炭素供給源、窒素供給源、無機塩、および用いる株の増殖に必要な少量の無機栄養素で構成される天然培地であることが好ましい。本発明において好ましい炭素供給源には、グルコースまたは任意のデンプン含有物質のデンプン加水分解物、好ましくは適切なデンプン糖化酵素を用いた酵素的加水分解によって得られるキャッサバ・バガスまたはジャックフルーツ種子粉末が含まれる。デンプン糖化酵素は当該技術分野に知られる。適切なデンプン糖化酵素には、例えば、Sasakiら, “Screening of Microorganisms for Raw Starch Saccharifying Enzyme Production,” Agric. Biol. Chem., 50(6), 1661−1664(1986)、Achiら, “Production of a raw starch saccharifying amylsase by Bacillus alvei grown on different agricultural substrates,” World J. Microbiol. And Biotech., 8, 206−207(1991)に記載されるものが含まれる。これらには、例えば、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ、コルチシウム・ロルフシー(Corticium rolfsii)AHU 9627等が含まれる。本明細書に提供するガイドラインにしたがって、当該技術分野に周知の技術を用いて、加水分解プロセスを各物質に対して最適化することも可能である。好ましい態様において、キャッサバ・バガスおよび/またはジャックフルーツ種子粉末のデンプン加水分解物の発酵は、同じ発酵微生物を用いた、純粋な糖、例えばデキストロースの発酵よりも収量が高い。
【0036】
[00029]窒素供給源として、塩化アンモニウムのような無機窒素塩、およびNzアミン、カゼイン加水分解物、トウモロコシ浸出液などの他の慣用的な有機窒素供給源が使用可能である。好ましくは、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸第一マンガン、炭酸カルシウム等の無機塩が使用可能である。ビオチンおよびサイアミンのような微量の多様な物質もまた、本発明に使用される株が必要とする場合はいつでも添加可能である。
【0037】
[00030]好ましくは培養は、攪拌または振盪によって生じる好気性条件において行われる。例えば、細胞の実験室規模での培養は、適切な攪拌を加えながら、回転振盪装置中に浸した条件下で、250mlエルレンマイヤー・フラスコ中で実行可能である。当業者は、商業量のアルギニンを産生するため、プロセスを拡大することが可能であろう。インキュベーションのための温度は、20℃〜50℃以内、より好ましくは25℃〜40℃、さらにより好ましくは27℃〜36℃、そして最も好ましくは30℃〜32℃であってもよい。発酵のpHは、4〜9、好ましくは5〜8、より好ましくは5.5〜7.5、さらにより好ましくは6〜7の範囲内であり、そして最も好ましくはpHはほぼ中性に維持される。アミノ酸流動を増進するため、ペニシリンのようなベータ・ラクタム抗生物質の低レベル(1〜5単位)の補充が好ましい。通常、発酵は、培養条件および最初の糖のレベルに応じて、十分な量のアルギニンを集積させるため、12時間〜2週間の期間、好ましくは1日間〜10日間、そして最も好ましくは2〜6日間続く。
【0038】
[00031]発酵後、例えばイオン交換樹脂処理または沈殿などの慣用的方法により、微生物細胞および任意の他の沈殿物を除去することによって、発酵液に存在するアルギニンを分離してもよい。TLCによって培養ブロス(発酵液)中に集積したアルギニンの定性的決定を達成し、そして塩化ダンシル誘導体化後にHPLCによって定量化を達成してもよい。Amberliteなどの強力な酸性陽イオン交換樹脂で、アルギニンの部分精製および回収を規準化してもよい。
【0039】
[00032]一般の当業者は、本明細書に記載するプロセスはまた、さらなるアミノ酸、例えばグルタミン酸、および他の塩基性L−アミノ酸または酸性L−アミノ鎖、例えばリジンも産生可能であることを認識するであろう。
【0040】
[00033]本発明を一般的に記載してきたが、例示の目的のために本明細書に提供する特定の実施例を参照すると、さらなる理解が得られうる。
【実施例】
【0041】
実施例1:
[00034]コリネバクテリウム・グルタミクムATCC831の18時間の接種材料を、6%デキストロースに同等のジャックフルーツ種子粉末加水分解物、0.05% KHOP、0.05% KHPO、3% (NHSO、0.025% MgSO.7HO、0.001% FeSO.7HO、0.001% MnSO.4HO、0.5% Nz−アミン、50μg/lビオチン、2mg/lサイアミン、500μlトウモロコシ浸出液、および2% CaCOを含有する組成物を含む発酵培地中に接種した。pHを中性に維持した。攪拌しながら32℃で総計120時間インキュベーションを行うと、2.27mg/mlの最終アルギニン集積を生じた。120時間の期間全体で産生されるアルギニンの量を、24時間、48時間、72時間、96時間、および120時間の間隔で測定した。以下の表3に結果を示す:
表3.ジャックフルーツ種子加水分解物におけるC.グルタミクムATCC 21831によるアルギニン産生
【0042】
【表3】

【0043】
実施例2:
[00035]0.5%デキストロース、0.5%塩化ナトリウム、0.5%酵母エキス、0.5%ペプトン、0.2%カゼイン酵素加水分解物で構成される培地中、コリネバクテリウム・グルタミクム(ATCC 21831)のL−アルギニン産生突然変異体株を、振盪しながら18時間培養して、発酵のためのシード培養物を得た。発酵培地(25ml)を250mlエルレンマイヤー・フラスコ中に分配し、5%のシード培養物を接種し、そして回転振盪装置中、32℃でインキュベーションした。発酵培地は、8%デキストロースに同等なキャッサバ・バガス加水分解物、0.05% KHOP、0.05% KHPO、3% (NHSO、0.025% MgSO.7HO、0.001%FeSO.7HO、0.001% MnSO.4HO、0.5% Nz−アミン、50μg/lビオチン、2mg/lサイアミン、500μlトウモロコシ浸出液、2%CaCOで構成された。pHを中性に調整した。インキュベーション経過中、発酵培地中にラクタム抗生物質を補った。インキュベーション48時間後、発酵液中に集積するL−アルギニンの量は1.63mg/mlであり、これはL−アルギニンの最大濃度に相当した。120時間の期間全体で産生されるアルギニンの量を、24時間、48時間、72時間、96時間、および120時間の間隔で測定した。以下の表4に結果を示す。
【0044】
表4.キャッサバ・バガス加水分解物におけるC.グルタミクムATCC 21831によるアルギニン産生
【0045】
【表4】

【0046】
実施例3:
[00036]コリネバクテリウム・グルタミクムの突然変異体株、特にコリネバクテリウム・グルタミクムATCC21493を用いた液内発酵によってL−アルギニンを産生するため、0.5%デキストロース、0.5%塩化ナトリウム、0.5%酵母エキス、0.5%ペプトン、0.2%カゼイン酵素加水分解物で構成される培地中、30℃で18時間振盪することによって、接種物を調製した。こうして得た5%の接種物を発酵培地の25mlバッチにトランスファーする。上述の前記発酵培地は、6%デキストロースに同等のジャックフルーツ種子粉末加水分解物、0.05% KHOP、0.05% KHPO、3% (NHSO、0.025% MgSO.7HO、0.001% FeSO.7HO、0.001% MnSO.4HO、0.5% Nz−アミン、50μg/lビオチン、2mg/lサイアミン、500μlトウモロコシ浸出液、および2% CaCOで構成される水性天然培地である。
【0047】
[00037]発酵を32℃で96時間行った。接種の最初の段階で、ラクタム抗生物質を補充した。96時間インキュベーションした後、最大1.93mg/mlのL−アルギニンが発酵液中に集積した。120時間の期間全体で産生されるアルギニンの量を、24時間、48時間、72時間、96時間、および120時間の間隔で測定した。以下の表5に結果を示す。
【0048】
表5.ジャックフルーツ種子加水分解物におけるC.グルタミクムATCC 21493によるアルギニン産生
【0049】
【表5】

【0050】
実施例4:
以下の表6は、株に関して言及した定義される条件下で、そして実施例1および2に上述するように、異なる産生培地中でC.グルタミクムATCC21831を用いた発酵によって産生されたL−アルギニンの最大産生の比較を示す。本発明者らは、驚くべきことに、アルギニンの産生が、純粋デキストロースを炭素供給源として用いる通常の培地に比較して、加水分解物に基づく培地中でより高いことを発見した。
【0051】
表6.異なる培地中のC.グルタミクムATCC 21831によるL−アルギニンの産生
【0052】
【表6】

【0053】
[00038]本明細書記載の態様は、アルギニン産生に関するユニークな利点、ならびに純粋な炭素供給源、例えばデキストロースからの収量に比較した際、安価な農業廃棄物からのアルギニンの予期されぬほど優れた収量を提供する。1つの利点は、キャッサバ・バガスまたはジャックフルーツ種子のような農業残渣廃棄物の使用またはリサイクリングであり、こうした廃棄物は、そうでなければ利用されないままでありそして/または廃棄されるであろう。別の利点は、発酵目的のためのデキストロースのような高価な精製糖の使用を減少させる代替法の使用である。さらに別の利点は、より高価なデキストロース培地に比較した際の、加水分解物に基づく培地における、アルギニンの比較的多量の産生である。
【0054】
[00039]本発明は、例示的実施例に言及して上述されているが、本発明が、開示する態様に限定されないことが理解されるものとする。明細書を読んだ際に当業者に思い浮かぶ代替法および修飾もまた、本発明の範囲内であり、該範囲は、付随する請求項に定義される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
農業廃棄物の発酵によってアルギニンを作製する方法であって:
農業廃棄物をコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)ATCC 21831またはコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21493の少なくとも1つの存在下で発酵に供して、アルギニンを含有する発酵液を産生し;そして
発酵液からアルギニンを回収する
工程を含む、前記方法。
【請求項2】
農業廃棄物が、キャッサバ(Cassava)・バガス、ジャックフルーツ(Jack fruit)種子粉末、およびその混合物からなる群より選択される炭素供給源を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
農業廃棄物がデンプン糖化酵素でデンプン含有物質を加水分解することによって産生される炭素の供給源である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
炭素の供給源が、キャッサバ・バガス、ジャックフルーツ種子粉末、およびその混合物の少なくとも1つを、デンプン糖化酵素で加水分解することによって産生される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
発酵が好気性発酵である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
発酵を20℃〜50℃の範囲内の温度で行う、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
温度が30℃〜32℃である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
発酵を5〜8の範囲内のpHで行う、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
pHが6〜7である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
発酵を12時間〜2週間の期間で行う、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
期間が2日間〜6日間である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
発酵中にラクタム抗生物質を添加する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
キャッサバ・バガス、ジャックフルーツ種子粉末、およびその混合物から選択されるデンプン含有農業廃棄物からL−アルギニンを作製する方法であって:
農業廃棄物を酵素的に加水分解して、廃棄物を還元糖に変換し;
還元糖をコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21831またはコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 21493の少なくとも1つの存在下で発酵させて、アルギニンを含有する発酵液を産生し;そして
発酵液からアルギニンを回収する
工程を含む、前記方法。
【請求項14】
農業廃棄物を酵素的に加水分解して、農業廃棄物の55〜85%を還元糖に変換する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
発酵を20℃〜50℃の範囲内の温度で行う、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
温度が30℃〜32℃である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
発酵を5〜8の範囲内のpHで行う、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
pHが6〜7である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
発酵を12時間〜2週間の期間で行う、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
発酵プロセス中にラクタム抗生物質を添加する工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。

【公表番号】特表2013−520196(P2013−520196A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554970(P2012−554970)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際出願番号】PCT/US2010/025371
【国際公開番号】WO2011/106002
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(590002611)コルゲート・パーモリブ・カンパニー (147)
【氏名又は名称原語表記】COLGATE−PALMOLIVE COMPANY
【出願人】(595023873)カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ (69)
【Fターム(参考)】