説明

炭素含有酸化ケイ素膜、封止膜及びその用途

【課題】成膜速度が大きい原料と、その原料を用いたガスバリア性能が大きい炭素含有酸化ケイ素からなる組成膜を提供する。
【解決手段】アルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物、例えば下式1、4を原料として用い、プラズマ励起化学気相成長法により炭素含有酸化ケイ素からなる膜を形成する。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は炭素含有酸化ケイ素膜、それからなる封止膜及びその用途に関するものである。殊にSiOCH組成で特定の構造を有するケイ素化合物を原料として化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)により成膜して得られた炭素含有酸化ケイ素膜からなる封止膜に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイに代表されるフラットパネルディスプレイ(以下、FPD)では、その表示パネルの基材としてガラス基板が用いられるが、薄膜化、軽量化、耐衝撃性向上、フレキシブル化、更には、ロールツーロールプロセスへの適応の観点から、透明プラスチック基板への代替要求が高まっている。また、プラスチック基板に有機半導体を用いて有機トランジスタを形成したり、LSI、Si薄膜太陽電池、有機色素増感太陽電池、有機半導体太陽電池を形成する試みがなされている。
【0003】
通常市販されているプラスチック基板に上記素子を形成した場合、液晶素子、有機EL素子、TFT素子、半導体素子、太陽電池等、形成された素子、デバイスが水、酸素に弱い為、ディスプレイの表示にダークスポットやドット抜けが発生したり、半導体素子、太陽電池が機能しなくなり、実用に耐えない。従って、プラスチック基板に水蒸気、酸素ガスに対するガスバリア性能を付与したガスバリアプラスチック基板が必要となる。一方、ガスバリア性能を付与した透明プラスチックフィルムは、食料品、医薬品、電子材料、電子部品の包装材料用途として、今後、不透明なアルミ箔ラミネートフィルムに変わって益々使用が拡大する方向にある。
【0004】
透明プラスチック基板や透明プラスチックフィルムに透明ガスバリア性能を付与する方法としては、物理的成膜法とCVD法がある。
【0005】
CVD法の例としては、シランガス(SiH)を用い、プラズマ励起化学気相成長法(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、以下、PECVD法と記載)により酸化ケイ素膜を成膜する提案として特許文献1がある。また、メチル基、もしくはフェニル基が置換したシラン類、シロキサン類を用い、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスと酸素共存下、PECVD法で酸化ケイ素を成膜する提案として特許文献2がある。しかしながら、これらの原料を用いた成膜方法は、原料が危険であったり、できた膜の組成が一定しない、成膜速度が遅いといった課題を抱えている。更には、封止材、ガスバリア材として使用するには、膜が十分に緻密でない為に水蒸気や酸素に対するガスバリア性能が不十分であったり、絶縁膜用途で使用する為には、絶縁特性が不十分である等の課題を抱えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2734548号
【特許文献2】特許第4139446号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、SiOCH組成を有し、特定の構造を有するケイ素化合物を原料としてCVDにより得られる炭素含有酸化ケイ素膜から成る封止膜及びその膜を含んでなるガスバリア部材、FPDデバイス及び半導体デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、特定の構造を有するケイ素化合物を原料として用い、CVDにより得られた膜が封止膜として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、以下のとおりである。
【0010】
(1)少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物を原料として用い、化学気相成長法により成膜して得られることを特徴とする、炭素含有酸化ケイ素膜。
【0011】
(2)少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物が下記一般式(1)
【0012】
【化1】

(式中、R,R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基を表す。R,Rは互いに結合し環状構造を形成してもよい。Rは炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表す。aは0乃至2の整数、lは1以上の整数、xは1乃至4の整数、yは0乃至3の整数、zは0乃至3の整数を表し、x+y+zは1乃至4の整数を表す。)
である、(1)に記載の膜。
【0013】
(3)少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物が下記一般式(2)
【0014】
【化2】

(式中、R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基を表わす。RとRは互いに結合し環状構造を形成してもよい。R,R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表わし、bは0乃至2の整数、mは1以上の整数、fは1乃至2の整数、pは1乃至10の整数を表わす。)
である、(1)に記載の膜。
【0015】
(4)化学気相成長法が、プラズマ励起化学気相成長法である、(1)〜(3)いずれかに記載の膜。
【0016】
(5)化学気相成長法が、触媒化学気相成長法である、(1)〜(3)いずれかに記載の膜。
【0017】
(6)上述の(1)乃至(5)のいずれかに記載の膜を、さらに熱処理、紫外線照射処理または電子線処理して得られることを特徴とする膜。
【0018】
(7)上述の(1)乃至(6)のいずれかに記載の膜からなる封止膜。
【0019】
(8)下記一般式(3)
【0020】
【化3】

(式中、R10,R11は炭素数1〜20の炭化水素基を表わす。R10とR11は互いに結合し環状構造を形成してもよい。R12は炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表わし、cは0乃至2の整数、nは1以上の整数、gは1乃至2の整数、qは2乃至10の整数をわす。)で示されるアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機環状シロキサン化合物を原料として用い、化学気相成長法により得られる炭素含有酸化ケイ素膜から成ることを特徴とする封止膜。
【0021】
(9)化学気相成長法が、プラズマ励起化学気相成長法である、(8)に記載の封止膜。
【0022】
(10)化学気相成長法が、触媒化学気相成長法である、(8)に記載の封止膜。
【0023】
(11)上述の(8)乃至(10)のいずれかに記載の封止膜を、さらに熱処理、紫外線照射処理または電子線処理して得られることを特徴とする封止膜。
【0024】
(12)上述の(7)乃至(11)のいずれかに記載の封止膜をガスバリア層として用いることを特徴とするガスバリア部材。
【0025】
(13)上述の(7)乃至(11)のいずれかに記載の封止膜、または(12)に記載のガスバリア部材を含んでなることを特徴とするフラットパネルディスプレイデバイス。
【0026】
(14)上述の(7)乃至(11)のいずれかに記載の封止膜を含んでなることを特徴とする半導体デバイス。
【0027】
(15)トリス(メトキシメチル)エチルシラン、トリス(エトキシメチル)エチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−プロピルシラン、トリス(エトキシメチル)n−プロピルシラン、トリス(メトキシメチル)イソプロピルシラン、トリス(エトキシメチル)イソプロピルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ブチルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ブチルシラン、トリス(メトキシメチル)イソブチルシラン、トリス(エトキシメチル)イソブチルシラン、トリス(メトキシメチル)sec−ブチルシラン、トリス(エトキシメチル)sec−ブチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ペンチルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ペンチルシラン、トリス(メトキシメチル)sec−アミルシラン、トリス(エトキシメチル)sec−アミルシラン、トリス(メトキシメチル)シクロペンチルシラン、トリス(エトキシメチル)シクロペンチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ヘキシルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ヘキシルシラン、トリス(メトキシメチル)シクロヘキシルシラン、トリス(エトキシメチル)シクロヘキシルシラン、
トリス(メトキシメチル)ビニルシラン、トリス(エトキシメチル)ビニルシラン、トリス(メトキシメチル)アリルシラン、トリス(エトキシメチル)アリルシラン、トリス(メトキシメチル)フェニルシラン、トリス(エトキシメチル)フェニルシラン、
ビス(メトキシメチル)ジメチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジメチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジエチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジエチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−プロピルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−プロピルシラン、ビス(メトキシメチル)ジイソプロピルシラン、ビス(エトキシメチル)ジイソプロピルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ブチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジイソブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジイソブチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジsec−ブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジsec−ブチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ペンチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ペンチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジsec−アミルシラン、ビス(エトキシメチル)ジsec−アミルシラン、ビス(メトキシメチル)ジシクロペンチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジシクロペンチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ヘキシルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ヘキシルシラン、ビス(メトキシメチル)ジシクロヘキシルシラン、ビス(エトキシメチル)ジシクロヘキシルシラン、
ビス(メトキシメチル)ジビニルシラン、ビス(エトキシメチル)ジビニルシラン、ビス(メトキシメチル)ジアリルシラン、ビス(エトキシメチル)ジアリルシラン、ビス(メトキシメチル)ジフェニルシラン、ビス(エトキシメチル)ジフェニルシラン、
トリメチル(メトキシメチルシラン)、トリメチル(エトキシメチルシラン)、トリエチル(メトキシメチル)シラン、トリエチル(エトキシメチル)シラン、トリn−プロピル(メトキシメチル)シラン、トリn−プロピル(エトキシメチル)シラン、トリイソプロピル(メトキシメチル)シラン、トリイソプロピル(エトキシメチル)シラン、トリn−ブチル(メトキシメチル)シラン、トリn−ブチル(エトキシメチル)シラン、トリイソブチル(メトキシメチル)シラン、トリイソブチル(エトキシメチル)シラン、トリsec−ブチル(メトキシメチル)シラン、トリsec−ブチル(エトキシメチル)シラン、トリn−ペンチル(メトキシメチル)シラン、トリn−ペンチル(エトキシメチル)シラン、トリsec−アミル(メトキシメチル)シラン、トリsec−アミル(エトキシメチル)シラン、トリシクロペンチル(メトキシメチル)シラン、トリシクロペンチル(エトキシメチル)シラン、トリn−ヘキシル(メトキシメチル)シラン、トリn−ヘキシル(エトキシメチル)シラン、トリシクロヘキシル(メトキシメチル)シラン、トリシクロヘキシル(エトキシメチル)シラン、
トリビニル(メトキシメチル)シラン、トリビニル(エトキシメチル)シラン、トリアリル(メトキシメチル)シラン、トリアリル(エトキシメチル)シラン、トリフェニル(メトキシメチル)シラン、トリフェニル(エトキシメチル)シラン、
イソプロピルメチルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルメチルビス(エトキシメチル)シラン、イソプロピルエチルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルエチルビス(エトキシメチル)シラン、イソプロピルビニルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルビニルビス(エトキシメチル)シラン、
1,2−ビス[トリス(メトキシメチル)シリル]エタン、ビス[トリス(エトキシメチル)シリル]エタン、
1,3−ビス(メトキシメチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(エトキシメチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(メトキシエチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(エトキシエチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、
1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(メトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、
1,3,5,7−テトラキス(メトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、または2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン。
【0028】
(16)一般式(1)で示される化合物を含有することを特徴とする化学気相成長法用の成膜材料。
【0029】
(17)一般式(2)で示される化合物を含有することを特徴とする化学気相成長法用の成膜材料。
【0030】
(18)下記一般式(4)
【0031】
【化4】

(式中、R13,R14,R15,R16,R17,R18は炭素数1〜20の炭化水素基を表わす。R13とR14、R17とR18は、互いに結合し環状構造を形成してもよい。dとeは、
0乃至2の整数、wとzは1以上の整数である。hとjは、0乃至3の整数であり、hとjの少なくとも一方は、1以上の整数である。iとkは、0乃至3の整数であり、少なくとも一方は、2以下の整数である。h+iとj+kは、0乃至3の整数である。)
で示される化合物を含有することを特徴とする化学気相成長法用の成膜材料。
【0032】
(19)少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物が一般式(4)である、(1)に記載の膜。
【0033】
(20)化学気相成長法が、プラズマ励起化学気相成長法である、(19)に記載の膜。
【0034】
(21)化学気相成長法が、触媒化学気相成長法である、(19)に記載の膜。
【0035】
(22)上述の(19)乃至(21)のいずれかに記載の膜を、さらに熱処理、紫外線照射処理または電子線処理して得られることを特徴とする膜。
【0036】
(23)上述の(19)乃至(22)のいずれかに記載の膜からなる封止膜。
【0037】
(24)上述の(23)に記載の封止膜をガスバリア層として用いることを特徴とするガスバリア部材。
【0038】
(25)上述の(23)に記載の封止膜、または(24)に記載のガスバリア部材を含んでなることを特徴とするフラットパネルディスプレイデバイス。
【0039】
(26)上述の(23)に記載の封止膜を含んでなることを特徴とする半導体デバイス。
【0040】
(27)ケイ素原子間がアルキレンオキシ鎖で結合された構造を有する(1)、(2)、(3)、または(19)記載の炭素含有酸化ケイ素膜。
【0041】
(28)ケイ素原子間がアルキレンオキシ鎖で結合された構造を有する(28)に記載の封止膜。
【0042】
(29)水透過性が5×10−3g/m・day以下であることを特徴とする(24)記載のガスバリア部材。
【0043】
以下、本発明の詳細について説明する。本発明において、CVDの原料として使用できる少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物は特に限定されるものではないが、前述の一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)、および一般式(4)で示される有機ケイ素化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つであることが好ましい。
【0044】
上記一般式(1)〜(4)おいて、R,R,R,R,R,R10,R11,R13,R14,R15,R16,R17,R18は炭素数1〜20の飽和または不飽和炭化水素基であり、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれの構造を有してもよい。また、それらが互いに結合したものも本発明の範囲に含まれる。炭素数が20を超える場合は、対応する有機ハライド等の原料の調達が困難となったり、調達できたとしても純度が低い場合がある。CVD装置での安定的な使用を考慮した場合、有機シラン化合物の蒸気圧が低くなりすぎないとの点で、炭素数1〜10の炭化水素基が特に好ましい。
【0045】
,R,R,R,R,R10,R11,R13,R14,R15,R16,R17,R18が示す炭素数1〜20の炭化水素基としては特に限定されるものではないが、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基、アリールアルケニル基、アルケニルアリール基、アルキニル基、アリールアルキニル基、アルキニルアリール基であり、更に好ましくは炭素数1〜10のアルキル基およびアリール基を挙げることができる。
【0046】
具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert.−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、tert.−アミル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル等のアルキル基、フェニル、ジフェニル、ナフチル等のアリール基、ベンジル、メチルベンジル等のアリールアルキル基、o−トルイル、m−トルイル、p−トルイル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、o−エチルフェニル、m−エチルフェニル、p−エチルフェニル等のアルキルアリール基などが挙げられる。
【0047】
またビニル、アリル、1−プロペニル、1−ブテニル、1,3−ブタジエニル、1−ペンテニル、1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、メチルシクロペンタジエニル、エチルシクロペンタジエニル、1−ヘキセニル、1−シクロヘキセニル、2,4−シクロヘキサジエニル、2,5−シクロヘキサジエニル、2,4,6−シクロヘプタトリエニル、5−ノルボルネン−2−イル等のアルケニル基、2−フェニル−1−エテニル等のアリールアルケニル基、o−スチリル,m−スチリル,p−スチリル等のアルケニルアリール基、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル,2−ブチニル,3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、3−ヘキシニル、5−ヘキシニル等のアルキニル基、2−フェニル−1−エチニル等のアリールアルキニル基、2−エチニル−2フェニル等のアルキニルアリール基等を挙げることができる。
【0048】
上記一般式(1)〜(3)において、R,R,R,R,R12は炭素数1〜20の飽和または不飽和炭化水素基または水素原子である。炭素数1〜20の飽和または不飽和炭化水素基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれの構造を有してもよい。また、それらが互いに結合したものも本発明の範囲に含まれる。炭素数が20を超える場合は、対応する有機ハライド等原料の調達が困難となったり、調達できたとしても純度が低い場合がある。CVD装置での安定的使用考慮した場合、有機シラン化合物の蒸気圧が低くなりすぎないとの点で、炭素数1〜10の炭化水素基が特に好ましい。
【0049】
,R,R,R,R12が示す炭素数1〜20の炭化水素基としては特に限定されるものではないが、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基、アリールアルケニル基、アルケニルアリール基、アルキニル基、アリールアルキニル基、アルキニルアリール基であり、更に好ましくは炭素数1〜10のアルキル基およびアリール基を挙げることができる。
【0050】
具体的な例としては、上記のR,R,R,R,R,R10,R11の具体的な例と同様の置換基を挙げることができる。
【0051】
一般式(1)において、好ましくは、aは0〜2の整数であり、lは1〜6の整数であり、xは1〜4の整数であり、yは0〜3の整数であり、zは0〜3の整数である。
【0052】
上記一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、
(1−メトキシメチル)シラン、ビス(1−メトキシメチル)シラン、トリス(1−メトキシメチル)シラン、テトラキス(1−メトキシメチル)シラン、
(1−エトキシメチル)シラン、ビス(1−エトキシメチル)シラン、トリス(1−エトキシメチル)シラン、テトラキス(1−エトキシメチル)シラン、 (2−メトキシエチル)シラン、ビス(2−メトキシエチル)シラン、トリス(2−メトキシエチル)シラン、テトラキス(2−メトキシエチル)シラン、 (2−エトキシエチル)シラン、ビス(2−エトキシエチル)シラン、トリス(2−エトキシエチル)シラン、テトラキス(2−エトキシエチル)シラン、
(1−メトキシメチル)メチルシラン、ビス(1−メトキシメチル)メチルシラン、トリス(1−メトキシメチル)メチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジメチルシラン、トリメチル(メトキシメチル)シラン、
(1−エトキシメチル)メチルシラン、ビス(1−エトキシメチル)メチルシラン、トリス(1−エトキシメチル)メチルシラン、 (2−メトキシエチル)メチルシラン、ビス(2−メトキシエチル)メチルシラン、トリス(2−メトキシエチル)メチルシラン、 (2−エトキシエチル)メチルシラン、ビス(2−エトキシエチル)メチルシラン、トリス(2−エトキシエチル)メチルシラン、 (1−メトキシメチル)エチルシラン、ビス(1−メトキシメチル)エチルシラン、トリス(1−メトキシメチル)エチルシラン、 (1−エトキシメチル)エチルシラン、ビス(1−エトキシメチル)エチルシラン、トリス(1−エトキシメチル)エチルシラン、 (2−メトキシエチル)エチルシラン、ビス(2−メトキシエチル)エチルシラン、トリス(2−メトキシエチル)エチルシラン、 (2−エトキシエチル)エチルシラン、ビス(2−エトキシエチル)エチルシラン、トリス(2−エトキシエチル)エチルシランなどが挙げられる。
【0053】
また(1−メトキシメチル)ジメチルシラン、(1−メトキシメチル)トリメチルシラン、ビス(1−メトキシメチル)ジメチルシラン、 (1−エトキシメチル)ジメチルシラン、(1−エトキシメチル)トリメチルシラン、ビス(1−エトキシメチル)ジメチルシラン、 (2−メトキシエチル)ジメチルシラン、(2−メトキシエチル)トリメチルシラン、ビス(2−メトキシエチル)ジメチルシラン、 (2−エトキシエチル)ジメチルシラン、(2−エトキシエチル)トリメチルシラン、ビス(2−エトキシエチル)ジメチルシラン、 (1−メトキシメチル)ジエチルシラン、(1−メトキシメチル)トリエチルシラン、ビス(1−メトキシメチル)ジエチルシラン、 (1−エトキシメチル)ジエチルシラン、(1−エトキシメチル)トリエチルシラン、ビス(1−エトキシメチル)ジエチルシラン、 (2−メトキシエチル)ジエチルシラン、(2−メトキシエチル)トリエチルシラン、ビス(2−メトキシエチル)ジエチルシラン、 (2−エトキシエチル)ジエチルシラン、(2−エトキシエチル)トリエチルシラン、ビス(2−エトキシエチル)ジエチルシランなどが挙げられる。
【0054】
また(1−メトキシメチル)メチルメトキシシラン、ビス(1−メトキシメチル)メチルメトキシシラン、トリス(1−メトキシメチル)メチルシラン、 (1−エトキシメチル)メチルメトキシシラン、ビス(1−エトキシメチル)メチルメトキシシラン、トリス(1−エトキシメチル)メチルシラン、 (2−メトキシエチル)メチルメトキシシラン、ビス(2−メトキシエチル)メチルメトキシシラン、トリス(2−メトキシエチル)メチルシラン、 (2−エトキシエチル)メチルメトキシシラン、ビス(2−エトキシエチル)メチルメトキシシラン、トリス(2−エトキシエチル)メチルシラン、 (1−メトキシメチル)エチルメトキシシラン、ビス(1−メトキシメチル)エチルメトキシシラン、トリス(1−メトキシメチル)エチルシラン、 (1−エトキシメチル)エチルメトキシシラン、ビス(1−エトキシメチル)エチルメトキシシラン、トリス(1−エトキシメチル)エチルシラン、 (2−メトキシエチル)エチルメトキシシラン、ビス(2−メトキシエチル)エチルメトキシシラン、トリス(2−メトキシエチル)エチルシラン、 (2−エトキシエチル)エチルメトキシシラン、ビス(2−エトキシエチル)エチルメトキシシラン、トリス(2−エトキシエチル)エチルシランなどが挙げられる。
【0055】
また(1−メトキシメチル)メチルエトキシシラン、ビス(1−メトキシメチル)メチルエトキシシラン、 (1−エトキシメチル)メチルエトキシシラン、ビス(1−エトキシメチル)メチルエトキシシラン、 (2−メトキシエチル)メチルエトキシシラン、ビス(2−メトキシエチル)メチルエトキシシラン、 (2−エトキシエチル)メチルエトキシシラン、ビス(2−エトキシエチル)メチルエトキシシラン、 (1−メトキシメチル)エチルエトキシシラン、ビス(1−メトキシメチル)エチルエトキシシラン、 (1−エトキシメチル)エチルエトキシシラン、ビス(1−エトキシメチル)エチルエトキシシラン、 (2−メトキシエチル)エチルエトキシシラン、ビス(2−メトキシエチル)エチルエトキシシラン、 (2−エトキシエチル)エチルエトキシシラン、ビス(2−エトキシエチル)エチルエトキシシランなどが挙げられる。
【0056】
また(1−メトキシメチル)メチルジメトキシシラン、(1−エトキシメチル)メチルジメトキシシラン、(2−メトキシエチル)メチルジメトキシシラン、(2−エトキシエチル)メチルジメトキシシラン、 (1−メトキシメチル)エチルジメトキシシラン、(1−エトキシメチル)エチルジメトキシシラン、(2−メトキシエチル)エチルジメトキシシラン、(2−エトキシエチル)エチルジメトキシシラン、 (1−メトキシメチル)メチルジエトキシシラン、(1−エトキシメチル)メチルジエトキシシラン、(2−メトキシエチル)メチルジエトキシシラン、(2−エトキシエチル)メチルジエトキシシラン、 (1−メトキシメチル)エチルジエトキシシラン、(1−エトキシメチル)エチルジエトキシシラン、(2−メトキシエチル)エチルジエトキシシラン、(2−エトキシエチル)エチルジエトキシシランなどが挙げられる。
【0057】
また(1−メトキシメチル)トリメトキシシラン、(1−エトキシメチル)トリメトキシシラン、(2−メトキシエチル)トリメトキシシラン、(2−エトキシエチル)トリメトキシシラン、 (1−メトキシメチル)トリメトキシシラン、(1−エトキシメチル)トリメトキシシラン、(2−メトキシエチル)トリメトキシシラン、(2−エトキシエチル)トリメトキシシラン、 (1−メトキシメチル)トリエトキシシラン、(1−エトキシメチル)トリエトキシシラン、(2−メトキシエチル)トリエトキシシラン、(2−エトキシエチル)トリエトキシシラン、 (1−メトキシメチル)トリエトキシシラン、(1−エトキシメチル)トリエトキシシラン、(2−メトキシエチル)トリエトキシシラン、(2−エトキシエチル)トリエトキシシラン(1−メトキシメチル)イソプロピルシラン、ビス(1−メトキシメチル)イソプロピルシラン、トリス(1−メトキシメチル)イソプロピルシラン、 (1−エトキシメチル)イソプロピルシラン、ビス(1−エトキシメチル)イソプロピルシラン、トリス(1−エトキシメチル)イソプロピルシラン、 (2−メトキシエチル)イソプロピルシラン、ビス(2−メトキシエチル)イソプロピルシラン、トリス(2−メトキシエチル)イソプロピルシランなどが挙げられる。
【0058】
また(2−エトキシエチル)イソブチルシラン、ビス(2−エトキシエチル)イソブチルシラン、トリス(2−エトキシエチル)イソブチルシラン、 (1−メトキシメチル)イソブチルシラン、ビス(1−メトキシメチル)イソブチルシラン、トリス(1−メトキシメチル)イソブチルシラン、 (1−エトキシメチル)イソブチルシラン、ビス(1−エトキシメチル)イソブチルシラン、トリス(1−エトキシメチル)イソブチルシラン、 (2−メトキシエチル)イソブチルシラン、ビス(2−メトキシエチル)イソブチルシラン、トリス(2−メトキシエチル)イソブチルシラン、 (2−エトキシエチル)イソブチルシラン、ビス(2−エトキシエチル)イソブチルシラン、トリス(2−エトキシエチル)イソブチルシラン等があげられる。
【0059】
またトリス(メトキシメチル)エチルシラン、トリス(エトキシメチル)エチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−プロピルシラン、トリス(エトキシメチル)n−プロピルシラン、トリス(メトキシメチル)イソプロピルシラン、トリス(エトキシメチル)イソプロピルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ブチルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ブチルシラン、トリス(メトキシメチル)イソブチルシラン、トリス(エトキシメチル)イソブチルシラン、トリス(メトキシメチル)sec−ブチルシラン、トリス(エトキシメチル)sec−ブチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ペンチルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ペンチルシラン、トリス(メトキシメチル)sec−アミルシラン、トリス(エトキシメチル)sec−アミルシラン、トリス(メトキシメチル)シクロペンチルシラン、トリス(エトキシメチル)シクロペンチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ヘキシルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ヘキシルシラン、トリス(メトキシメチル)シクロヘキシルシラン、トリス(エトキシメチル)シクロヘキシルシラン等があげられる。
【0060】
またトリス(メトキシメチル)ビニルシラン、トリス(エトキシメチル)ビニルシラン、トリス(メトキシメチル)アリルシラン、トリス(エトキシメチル)アリルシラン、トリス(メトキシメチル)フェニルシラン、トリス(エトキシメチル)フェニルシラン、
ビス(メトキシメチル)ジメチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジメチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジエチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジエチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−プロピルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−プロピルシラン、ビス(メトキシメチル)ジイソプロピルシラン、ビス(エトキシメチル)ジイソプロピルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ブチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジイソブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジイソブチルシラン、ジス(メトキシメチル)ジsec−ブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジsec−ブチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ペンチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ペンチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジsec−アミルシラン、ビス(エトキシメチル)ジsec−アミルシラン、ビス(メトキシメチル)ジシクロペンチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジシクロペンチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ヘキシルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ヘキシルシラン、ビス(メトキシメチル)ジシクロヘキシルシラン、ビス(エトキシメチル)ジシクロヘキシルシラン等があげられる。
【0061】
またビス(メトキシメチル)ジビニルシラン、ビス(エトキシメチル)ジビニルシラン、ビス(メトキシメチル)ジアリルシラン、ビス(エトキシメチル)ジアリルシラン、ビス(メトキシメチル)ジフェニルシラン、ビス(エトキシメチル)ジフェニルシラン、
トリエチル(メトキシメチル)シラン、トリエチル(エトキシメチル)シラン、トリn−プロピル(メトキシメチル)シラン、トリn−プロピル(エトキシメチル)シラン、トリイソプロピル(メトキシメチル)シラン、トリイソプロピル(エトキシメチル)シラン、トリn−ブチル(メトキシメチル)シラン、トリn−ブチル(エトキシメチル)シラン、トリイソブチル(メトキシメチル)シラン、トリイソブチル(エトキシメチル)シラン、トリsec−ブチル(メトキシメチル)シラン、トリsec−ブチル(エトキシメチル)シラン、トリn−ペンチル(メトキシメチル)シラン、トリn−ペンチル(エトキシメチル)シラン、トリsec−アミル(メトキシメチル)シラン、トリsec−アミルル(エトキシメチル)シラン、トリシクロペンチル(メトキシメチル)シラン、トリシクロペンチル(エトキシメチル)シラン、トリn−ヘキシル(メトキシメチル)シラン、トリn−ヘキシル(エトキシメチル)シラン、トリシクロヘキシル(メトキシメチル)シラン、トリシクロヘキシル(エトキシメチル)シラン等があげられる。
【0062】
またトリビニル(メトキシメチル)シラン、トリビニル(エトキシメチル)シラン、トリアリル(メトキシメチル)シラン、トリアリル(エトキシメチル)シラン、トリフェニル(メトキシメチル)シラン、トリフェニル(エトキシメチル)シラン、
イソプロピルメチルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルメチルビス(エトキシメチル)シラン、イソプロピルエチルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルエチルビス(エトキシメチル)シラン、イソプロピルビニルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルビニルビス(エトキシメチル)シラン等が例示できる。
【0063】
上記一般式(1)の構造を有する有機ケイ素化合物を製造する方法としては、例えば対応するアルコキシアルキル基を有するグリニャール試薬や有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物とハロゲン化有機シラン化合物を反応させて得ることができる。
【0064】
対応するアルコキシアルキルアルケン化合物ををPt触媒下に水素原子を有する有機シラン化合物に反応させ、製造する方法も用いることができる。
【0065】
一般式(2)において、好ましくは、bは0〜2の整数であり、mは1〜6の整数であり、fは1〜2の整数であり、pは1〜10の整数である。
【0066】
一般式(2)で表される有機シランケイ素化合物の具体例としては、
1,3−ビス(メトキシメチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(エトキシメチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(メトキシメチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、1,3−ビス(エトキシメチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、
1,3−ビス(メトキシエチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(エトキシエチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(メトキシエチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、1,3−ビス(エトキシエチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、
1,3−ビス(メトキシメチル)−1,3−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(メトキシエチル)−1,3−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシジシロキサン、 1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン等が挙げられる。
【0067】
また1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン 1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン等が挙げられる。
【0068】
また1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン 1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピルメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピルメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン等が挙げられる。
【0069】
また1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピルメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5−トリイソプロピルメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン 1,3,5−トリス(メトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tret.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン等が挙げられる。
【0070】
また1,3,5−トリス(メトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン 1,3,5−トリス(メトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン等が挙げられる。
【0071】
また1,3,5−トリス(メトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリエチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン 1,3,5−トリス(メトキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピルメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピルメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン等が挙げられる。
【0072】
また1,3,5−トリス(メトキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−プロポキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(イソプロポキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピルメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(n−ブトキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5−トリイソプロピルメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン 1,3,5,7−テトラキス(メトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン等が挙げられる。
【0073】
また1,3,5,7−テトラキス(メトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン 1,3,5,7−テトラキス(メトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン等が挙げられる。
【0074】
また1,3,5,7−テトラキス(メトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン 1,3,5,7−テトラキス(メトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン等が挙げられる。
【0075】
また1,3,5,7−テトラキス(メトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン 1,3,5,7−テトラキス(メトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン等が挙げられる。
【0076】
また1,3,5,7−テトラキス(メトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン 1,3,5,7−テトラキス(メトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン等が挙げられる。
【0077】
また1,3,5,7−テトラキス(メトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトラエチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン 1,3,5,7−テトラキス(メトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン等が挙げられる。
【0078】
また1,3,5,7−テトラキス(メトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−プロポキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(イソプロポキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(n−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(iso.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−1,3,5,7−テトライソプロピル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン 1,3,5,7−テトラキス(メトキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(メトキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジエトキシテトラシロキサン、 1,3,5,7−テトラキス(メトキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジイソプロポキシテトラシロキサン 1,3,5,7,9−ペンタキス(メトキシメチル)−1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,9−ジメトキシペンタシロキサン、 1,3,5,7,9−ペンタキス(ブトキシブチル)−1,3,5,7,9−ペンタブチル−1,9−ジブトキシペンタシロキサン等が挙げられる。
【0079】
上記一般式(2)の有機ケイ素化合物の製造法は、特に限定されるものではないが、例えば上記一般式(1)の有機ケイ素化合物を酸、アルカリ触媒存在下に加水分解することで製造することができる。
【0080】
一般式(3)において、好ましくは、cは0〜2の整数であり、nは1〜6の整数であり、gは1〜2の整数であり、qは2〜10の整数である。
【0081】
上記一般式(3)で示される有機環状シロキサン化合物の具体例としては、
2,4,6−トリス(2−メトキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(2−tert.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(2−メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(2−tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8,10−ペンタキス(2−メトキシエチル)−2,4,6,8,10−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、2,4,6,8,10−ペンタキス(2−tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8,10−ペンタメチルシクロテトラシロキサン
2,4,6−トリス(4−メトキシフェニル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(4−tert.−ブトキシフェニル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(4−メトキシフェニル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(4−tert.−ブトキシフェニル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8,10−ペンタキス(4−メトキシフェニル)−2,4,6,8,10−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、2,4,6,8,10−ペンタキス(4−tert.−ブトキシフェニル)−2,4,6,8,10−ペンタメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
【0082】
また2,4,6−トリス(メトキシメチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシメチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシメチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシメチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシメチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン
2,4,6−トリス(メトキシメチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシメチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシメチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシメチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシメチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0083】
また2,4,6−トリス(メトキシメチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシメチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシメチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシメチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシメチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン
2,4,6−トリス(メトキシメチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシメチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシメチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシメチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシメチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0084】
また2,4,6−トリス(メトキシメチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシメチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシメチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシメチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシメチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン
2,4,6−トリス(メトキシメチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシメチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシメチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシメチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシメチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0085】
また2,4,6−トリス(メトキシメチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシメチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシメチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシメチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシメチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン
2,4,6−トリス(メトキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0086】
また2,4,6−トリス(メトキシエチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシエチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシエチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシエチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシエチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン
2,4,6−トリス(メトキシエチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシエチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシエチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシエチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシエチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0087】
また2,4,6−トリス(メトキシエチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシエチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシエチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシエチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシエチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリn−プロピルシクロトリシロキサン
2,4,6−トリス(メトキシエチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシエチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシエチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシエチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシエチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリtert.−ブチルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0088】
また2,4,6−トリス(メトキシエチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシエチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシエチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシエチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシエチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリシクロペンチルシクロトリシロキサン、
2,4,6−トリス(メトキシエチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(エトキシエチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−プロポキシエチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(イソプロポキシエチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(n−ブトキシエチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(iso.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6−トリシクロヘキシルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0089】
また2,4,6−トリス(メトキシプロピル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(メトキシプロピル)−2,4,6−トリエチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(メトキシプロピル)−2,4,6−トリイソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(メトキシブチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(メトキシペンチル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6−トリス(メトキシヘキシル)−2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、
2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0090】
また、2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシメチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、
2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシメチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0091】
また、2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシメチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシメチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシメチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシメチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、
2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシメチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0092】
また、2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、
2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシメチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0093】
また2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン
2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0094】
また、2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラn−プロピルシクロテトラシロキサン、
2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシエチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシエチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシエチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0095】
また2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラtert.−ブチルシクロテトラシロキサン、
2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロペンチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0096】
また2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−プロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソプロポキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(n−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(イソブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(tert.−ブトキシエチル)−2,4,6,8−テトラシクロヘキシルシクロテトラシロキサン、
2,4,6,8−テトラキス(メトキシプロピル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(メトキシプロピル)−2,4,6,8−テトラエチルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(メトキシプロピル)−2,4,6,8−テトライソプロピルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(メトキシブチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(メトキシペンチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラキスメトキシヘキシル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0097】
また、2,4,6,8,10−ペンタキス(メトキシメチル)−2,4,6,8,10−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、2,4,6,8,10−ペンタキス(メトキシメチル)−2,4,6,8,10−ペンタエチルシクロペンタシロキサン、2,4,6,8,10−ペンタキス(メトキシメチル)−2,4,6,8,10−ペンタイソプロピルシクロペンタシロキサン、
2,4,6,8,10−ペンタキス(メトキシエチル)−2,4,6,8,10−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、2,4,6,8,10−ペンタキス(メトキシエチル)−2,4,6,8,10−ペンタエチルシクロペンタシロキサン、2,4,6,8,10−ペンタキス(メトキシエチル)−2,4,6,8,10−ペンタイソプロピルシクロペンタシロキサン等を挙げることができる。
【0098】
上記一般式(3)の有機環状シロキサン化合物の製造法は、特に限定されるものではないが、例えば特開2006−237562号公報に記載の方法またはそれに準じて製造することができる。
【0099】
一般式(4)において、好ましくは、dは0〜2の整数であり、eは0〜2の整数であり、wは1〜6の整数であり、zは1〜6の整数であり、hは1〜3の整数であり、jは1〜3の整数であり、iは0〜3の整数であり、kは0〜3の整数である。
【0100】
上記一般式(4)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、
1,2−ビス[トリス(メトキシメチル)シリル]エタン、ビス[トリス(エトキシメチル)シリル]エタン、1,2−ビス[ビス(メトキシメチル)メチルシリル]エタン、1,2−ビス[ビス(エトキシメチル)メチルシリル]エタン、1,2−ビス[ジメチル(メトキシメチル)シリル]エタン、1,2−ビス[ジメチル(エトキシメチル)シリル]エタン
1−トリメチルシリル−2−トリス(メトキシメチル)シリルエタン、1−トリメチルシリル−2−トリス(エトキシメチル)シリルエタン、1−(tert.−ブチルジメチルシリル)−2−トリス(メトキシメチル)シリルエタン、1−(tert.−ブチルジメチルシリル)−2−トリス(エトキシメチル)シリルエタン等を挙げることができる。
【0101】
上記一般式(4)で表される有機ケイ素化合物を製造する方法としては、例えば対応するアルキルアルコキシ基を有するグリニャール試薬や有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物とビス(ポリアルコキシシリル)エタンハロゲン化物を反応させて得ることができる。
【0102】
対応するアルコキシアルキルを有するビニルシラン化合物とアルコキシアルキルを有する水素化シラン化合物とをPt触媒下に反応させ、製造する方法も用いることができる。
【0103】
本発明の少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物は、CVDにより成膜され、炭素含有酸化ケイ素からなる膜を形成することができ、それは封止膜として使用することができる。
【0104】
本発明によれば、ケイ素原子間がアルキレンオキシ鎖で結合された構造を有する炭素含有酸化ケイ素膜または封止膜を得ることができる。また本発明によれば、水透過性が5×10−3g/m・day以下のガスバリア部材を得ることができる。
【0105】
CVDとしては、例えばPECVDまたは触媒化学気相成長法があげられる。PECVDの種類及び用いる装置は特に限定されるものではないが、このPECVDは半導体製造分野、液晶ディスプレイ製造分野、ロールツーロール方式高分子フィルムの表面処理分野等の当該技術分野で一般的に用いられるものが使用される。
【0106】
PECVD装置において、本発明の有機ケイ素化合物を気化器により気化させて成膜チャンバー内に導入し、高周波電源により成膜チャンバー内の電極に印加しプラズマを発生させ、成膜チャンバー内のシリコン基板等にPECVD薄膜を形成させることができる。この際、プラズマを発生させる目的でヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオン、キセノン等の不活性ガスを有機ケイ素化合物と共に導入することも本発明の範囲に入る。
【0107】
また、水素、酸素、窒素、アンモニアガス等を原料ガス、不活性ガスとともに導入することも本発明の範囲に入る。
【0108】
PECVD装置のプラズマ発生方法については特に限定されず、当該技術で使用されている誘導結合型プラズマ、容量結合型プラズマ、ECRプラズマ等を用いることができる。またプラズマを発生源としては平行平板型、アンテナ型等の種々のものが使用でき、大気圧PECVD、減圧PECVD、加圧PECVD等いずれの圧力条件下のPECVDでも用いることができる。
【0109】
この際のPECVD条件としては特に限定はないが、1.0W〜10000Wが好ましく、1.0W〜4000Wの範囲で行うことが更に好ましい。
【0110】
具体的にPECVD装置として、図1の1に平行平板容量結合型PECVD装置を示す。図1に示す平行平板容量結合型PECVD装置は、PECVD装置チャンバー内にシャワーヘッド上部電極と基板の温度制御が可能な下部電極、原料化合物をチャンバーに気化供給する気化器装置と高周波電源とマッチング回路から成るプラズマ発生装置、真空ポンプから成る排気系から成る。
【0111】
PECVD装置1は、PECVDチャンバー2、原料化合物をチャンバー内に均一に供給する為のシャワーヘッドを有する上部電極3、Si基板等の薄膜形成用基板5を設置する為の温度制御装置8を有する下部電極4、原料化合物を気化させるための気化装置9〜15、プラズマ発生源であるマッチング回路6とRF電源7、チャンバー内の未反応物及び副生物を排気する為の排気装置16から成る。17,18は、アースである。
【0112】
プラズマ発生源であるマッチング回路6とRF電源7は上部電極3に接続され、放電によりプラズマを発生させる。RF電源7の規格については特に限定されないが、当該技術分野で使用される電力が1W〜2000W、好ましくは10W〜1000W、周波数が50kHz〜2.5GHz、好ましくは100kHz〜100MHz、特に好ましくは200kHz〜50MHzのRF電源を用いることができる。
【0113】
基板温度の制御は特に限定されるものでは無いが、−90〜1000℃、好ましくは0℃〜500℃の範囲である。
【0114】
気化装置は、常温常圧で液体である原料化合物13を充填し、ディップ配管と上記不活性ガスにより加圧する配管15を備えている容器12、液体である原料化合物13の流量を制御する液体流量制御装置10、液体である原料化合物13を気化させる気化器9、上記不活性ガスを気化器経由でPECVD装置チャンバー内に供給する為の配管14とその流量を制御する気体流量制御装置11からなる。本気化装置は、気化器9からシャワーヘッドを備えた上部電極3に配管接続されている。
【0115】
気化した原料化合物、不活性ガス、水素、酸素、窒素、アンモニアガスのチャンバー内への供給量は特に限定されないが、0.1sccm〜10000sccm、好ましくは10sccmから5000sccmである。
【0116】
具体的にPECVD装置として、図2の19に誘導結合型リモートPECVD装置を示す。図2に示す誘導結合型リモートPECVD装置は、PECVD装置チャンバー上部の石英の周りにコイル状に巻かれたプラズマ発生部、温度制御が可能な基板設置部、原料化合物をチャンバーに気化供給する気化器装置と高周波電源とマッチング回路から成るプラズマ発生装置、真空ポンプから成る排気系から成る。
【0117】
PECVD装置19は、PECVDチャンバー20、プラズマ発生部であるコイル21と石英管22、Si基板等の薄膜形成用基板24を設置する為のヒーター部23と温度制御装置27、原料化合物を気化させるための気化装置28〜35、プラズマ発生源であるマッチング回路25とRF電源26、チャンバー内の未反応物及び副生物を排気する為の排気装置36から成る。37はアースである。
【0118】
プラズマ発生部である石英周りのコイルはマッチング回路25に接続され、石英管中にRF電流によるアンテナ電流磁界で放電させ、プラズマを発生させる。RF電源26の規格については特に限定されないが、当該技術分野で使用される電力が1W〜2000W、好ましくは10W〜1000W、周波数が50kHz〜2.5GHz、好ましくは100kHz〜100MHz、特に好ましくは200kHz〜50MHzのRF電源を用いることができる。
【0119】
基板温度の制御は特に限定されるものでは無いが、−90〜1000℃、好ましくは0℃〜500℃の範囲である。
【0120】
気化装置は、常温常圧で液体である原料化合物33を充填し、ディップ配管と上記不活性ガスにより加圧する配管35を備えている容器32、液体である原料化合物33の流量を制御する液体流量制御装置29、液体である原料化合物33を気化させる気化器28、上記不活性ガスを気化器経由でPECVD装置チャンバー内に供給する為の配管34とその流量を制御する気体流量制御装置30と不活性ガスとガス化した原料化合物33をチャンバー内に均一に供給する為のシャワーヘッド31から成る。
【0121】
気化した原料化合物、不活性ガス、水素、酸素、窒素、アンモニアガスのチャンバー内への供給量は特に限定されないが、0.1sccm〜10000sccm、好ましくは10sccmから5000sccmである。
【0122】
原料化合物は、上記で例示したPECVD装置を用いて、不活性ガスとガス化した原料化合物、またはガス化した原料化合物をチャンバー内に供給し、RF電源による放電によりプラズマを発生させ、温度制御された基板上に成膜される。この際のチャンバー内の圧力は特に限定されるものではないが、0.1Pa〜10000Pa、好ましくは1Pa〜5000Paである。
【0123】
具体的にPECVD装置として、図3の38にマイクロ波PECVD装置を示す。石英製チャンバー39、Si基板等の薄膜形成用基板40を設置する為のヒーター部41と温度制御装置42、原料化合物を気化させるための気化装置43〜50、マイクロ波発生源であるマッチング回路51とマイクロ波発信器52、及びマイクロ波反射板53、チャンバー内の未反応物及び副生物を排気する為の排気装置54から成る。
【0124】
マイクロ波発生源であるマッチング回路51とマイクロ波発信器52は、石英チャンバーに接続され、マイクロ波を石英チャンバー内に照射することでプラズマを発生させる。マイクロ波の周波数については特に限定されないが、当該技術分野で使用される周波数1MHz〜50GHz、好ましくは0.5GHz〜10GHz、特に好ましくは1GHz〜5MHzのマイクロ波を用いることができる。また、そのマイクロ波出力については、0.1W〜20000W、好ましくは1W〜10000Wを用いることができる。
【0125】
基板温度の制御は特に限定されるものでは無いが、−90〜1000℃、好ましくは0℃〜500℃の範囲である。
【0126】
気化装置は、常温常圧で液体である原料化合物48を充填し、ディップ配管と上記不活性ガスにより加圧する配管50を備えている容器47、液体である原料化合物48の流量を制御する液体流量制御装置44、液体である原料化合物48を気化させる気化器43、上記不活性ガスを気化器経由でPECVD装置チャンバー内に供給する為の配管49とその流量を制御する気体流量制御装置45と不活性ガスとガス化した原料化合物48をチャンバー内に均一に供給する為のシャワーヘッド46から成る。
【0127】
気化した原料化合物、不活性ガス、水素、酸素、窒素、アンモニアガスのチャンバー内への供給量は特に限定されないが、0.1sccm〜10000sccm、好ましくは10sccmから5000sccmである。
【0128】
原料化合物は、上記で例示したPECVD装置を用いて、不活性ガスとガス化した原料化合物、またはガス化した原料化合物をチャンバー内に供給し、マイクロ波の照射によりプラズマを発生させ、温度制御された基板上に成膜される。この際のチャンバー内の圧力は特に限定されるものではないが、0.1Pa〜10000Pa、好ましくは1Pa〜5000Paである。
【0129】
また本発明では、CVDにより得られた炭素含有酸化ケイ素膜、またはそれからなる封止膜を、さらに熱処理、紫外線照射処理、または電子線処理することすることにより、緻密化もしくは機械的強度が向上した膜を得ることができる場合がある。本処理で得られた膜は封止膜やガスバリア膜として好適なものとなる場合がある。
【0130】
前述の一般式(2)で表される有機ケイ素化合物のうち、前述の(15)に示したものは新規化合物である。これらに化合物は、例えば上記一般式(1)の有機ケイ素化合物を酸、アルカリ触媒存在下に加水分解することで製造することができる。
【0131】
また前述の一般式(3)で表される有機環状シロキサン化合物のうち、前述の(15)に示したものは新規化合物である。これらの化合物は、例えば特開2006−237562号公報に記載の方法に準じて製造することができる。
【0132】
さらに前述の一般式(4)で表される有機ケイ素化合物のうち、前述の(15)に示したものは新規化合物である。これらの化合物は、例えば前述の方法で製造することができる。
【発明の効果】
【0133】
本発明によれば、少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物、例えば上記一般式(1)〜(4)に示す化合物を原料として用いてCVDにより成膜して得られた炭素含有酸化ケイ素膜は、封止膜として用いることができ、その封止膜を用いて、緻密かつ高機械的強度のガスバリア層が形成可能であり、ガスバリア性能の高いガスバリア部材、それを用いたFPDデバイス及び半導体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】平行平板容量結合型PECVD装置を示した図である。
【図2】誘導結合型リモートPECVD装置を示した図である。
【図3】マイクロ波PECVD装置を示した図である。
【実施例】
【0135】
以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0136】
膜厚測定は、株式会社アルバック製の触針式表面形状測定器デックタック(Dektak)6Mを用いた。また、生成膜の組成をPerkin Elmer製ESCA5400MCを用いて測定した。酸素透過性は、JIS K 7126−1法により、水透過性は、JIS K 7129A法でにより測定した。全光線透過率は、JIS K 7361−1法により測定した。線膨張係数は、オーブン中で無荷重状態のフィルムサンプルを室温から240℃まで5deg./min.で昇温し、この間のフィルム長さの変化をCCDカメラにより測定することで算出した。表面粗さは、Veecoo社製走査型プローブ顕微鏡 Nano Scope IIIaを用い、タッピングモードAFMにて測定した。
【0137】
実施例1(容量結合型PECVD装置による(1−メトキシメチル)メチルジメトキシシランを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜)
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いてポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させた(1−メトキシメチル)メチルジメトキシシランの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0138】
結果は膜厚901nmであった。炭素含有酸化ケイ素封止膜の組成は、Si=28atom%、C=22atom%、O=50atom%であった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.25cc/m・day、水透過性0.12g/m・dayの結果であった。また全光線透過率は87.0%、線膨張係数は17ppm/deg.、表面粗さは0.9nmであった。
【0139】
実施例2(容量結合型PECVD装置による(1−メトキシメチル)メチルジメトキシシランを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜)
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させた(1−メトキシメチル)メチルジメトキシシランの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、酸素50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0140】
結果は膜厚960nmであった。炭素含有酸化ケイ素封止膜の組成は、Si=31atom%、C=5atom%、O=64atom%であった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.01cc/m・dayの検出限界以下、水透過性0.01g/m・dayの検出限界以下の結果であった。また全光線透過率は88.0%、線膨張係数は12ppm/deg.、表面粗さは0.8nmであった。
【0141】
実施例3
[1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサンの合成]
攪拌装置と滴下濾斗を備えた200mlのシュレンク管にトルエン20.0g(0.217mol)に0.01Nの硫酸水溶液2.4gを仕込み、氷浴で冷却しつつ攪拌した。滴下濾斗より、メチル(メトキシメチル)ジメトキシシラン20.0g(0.133mol)を0℃にて3分間で滴下した。滴下終了後、0℃で3時間攪拌した。反応終了後、トルエンを留去し、減圧蒸留により、目的物である1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサンを得た。
【0142】
収率は、22.2%であり、メチル(メトキシメチル)ジメトキシシランの転換率は、61.2%であった。
【0143】
単離した1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサンをH−NMR、13C−NMR、GC−MS、及び元素分析で分析した結果は、以下の通りであった。
H−NMR;δ0.17〜0.19ppm(m,9H,3C−Si)、
δ3.04〜3.07ppm(m,6H,3CH−O−CSi)、
δ3.34〜3.36ppm(m,9H,3C−O−CHSi)
δ3.54〜3.56ppm(m,6H,2C−O−Si)
13C−NMR;δ−2.2ppm(−Si)、
δ50.8ppm(−O−Si)
δ62.9ppm(CH−O−Si)、
δ65.8ppm(−O−CHSi)
GC−MS;Mw=358
元素分析;C1130ОSi
[容量結合型PECVD装置による1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサンを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜]
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させた1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサンの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0144】
結果は膜厚1563nmであった。炭素含有酸化ケイ素封止膜の組成は、Si=35atom%、C=30atom%、O=35atom%であった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.01cc/m・dayの検出限界以下、水透過性0.01g/m・dayの検出限界以下の結果であった。また全光線透過率は89.0%、線膨張係数は12ppm/deg.、表面粗さは0.5nmであった。
【0145】
実施例4(容量結合型PECVD装置による2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜)
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させた2,4,6,8−テトラキス(メトキシメチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0146】
結果は、膜厚1589nmであった。炭素含有酸化ケイ素封止膜の組成は、Si=31atom%、C=39atom%、O=30atom%であった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.01cc/m・day未満、水透過性0.01g/m・day未満であった。また全光線透過率は88.5%、線膨張係数は14ppm/deg.、表面粗さは0.8nmであった。
【0147】
実施例5
[テトラキス(メトキシメチル)シランの合成]
電磁式攪拌装置と滴下濾斗を備えた500mlの四ツ口フラスコにTHF305ml、平均粒径60μmのNaディスパージョン48.3g(2.10mol)、テトラメトキシシラン41.7g(0.27mol)を仕込み、室温にて攪拌した。
【0148】
滴下濾斗より、クロロメチルメチルエーテル170g(2.11mol)を室温にて
150分間で滴下した。滴下終了後、室温で3時間攪拌した。反応終了後、ガラスフィルターで残渣を除去し、得られたTHF溶液からTHFを留去した。更に減圧蒸留により、目的物であるテトラキス(メトキシメチル)シランを得た。単離収率は、73.4%であった。
【0149】
[容量結合型PECVD装置によるテトラキス(メトキシメチル)シランを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜]
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させたテトラキス(メトキシメチル)シランの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0150】
結果は膜厚1505nmであった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.01cc/m・dayの検出限界以下、水透過性3.3×10−3g/m・dayの結果であった。また全光線透過率は89.6%、線膨張係数は12ppm/deg.、表面粗さは0.4nmであった。
【0151】
実施例6
[トリス(メトキシメチル)エチルシランの合成]
実施例5においてテトラメトキシシランに代えて、エチルトリメトキシシラン40.6g(0.27mol)としたこと以外は、実施例5と同様にして合成し、目的物であるトリス(メトキシメチル)エチルシランを得た。単離収率は、77.4%であった。
【0152】
単離したトリス(メトキシメチル)エチルシランをH−NMR、13C−NMR、IR、GC−MS、及び元素分析で分析した結果は、以下の通りであった。
H−NMR;δ0.68ppm(q,2H,CH−C−Si)、
δ0.97ppm(t,3H,C−CH−Si)、
δ3.24ppm(s,6H,3CH−O−C−Si)、
δ3.29ppm(s,9H,3C−O−CHSi)
13C−NMR;δ0.83ppm(CH−Si)、
δ7.16ppm(CH−Si)、
δ61.8ppm(CH−O−Si)、
δ63.4ppm(O−OCH−Si)
IR(cm−1);2974〜2808、1215、1178、1103、932〜797
GC−MS;Mw=192
元素分析;C20ОSi
[容量結合型PECVD装置によるトリス(メトキシメチル)エチルシランを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜]
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させたトリス(メトキシメチル)エチルシランの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0153】
結果は膜厚1123nmであった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.01cc/m・dayの検出限界以下、水透過性4.0×10−3g/m・dayの結果であった。また全光線透過率は89.0%、線膨張係数は13ppm/deg.、表面粗さは0.5nmであった。
【0154】
実施例7
[トリス(メトキシメチル)シクロヘキシルシランの合成]
実施例5においてテトラメトキシシランに代えて、シクロヘキシルトリメトキシシラン55.1g(0.27mol)としたこと以外は、実施例5と同様にして合成し、目的物であるトリス(メトキシメチル)シクロヘキシルシランを得た。単離収率は、71.9%であった。
【0155】
単離したトリス(メトキシメチル)シクロヘキシルシランをH−NMR、13C−NMR、IR、GC−MS、及び元素分析で分析した結果は、以下の通りであった。
H−NMR;
δ0.98ppm(m,1H,Cyclo−(CH−(CH−C−Si)、
δ1.24ppm(m,4H,Cyclo−(CH−(C−CH−Si)、
δ1.71ppm(m,6H,Cyclo−(C−(CH−CH−Si)、
δ3.28ppm(s,6H,3CH−O−C−Si)、
δ3.32ppm(s,9H,3C−O−CH−Si)
13C−NMR;
δ21.6ppm(Cyclo−CH−(CH−(CHH−Si)、
δ26.9ppm(Cyclo−CH−(CH−(−CH−Si)、
δ27.6ppm(Cyclo−CH−(−(CH−CH−Si)、
δ28.0ppm(Cyclo−−(CH−(CH−CH−Si)、
δ61.4ppm(CH−O−Si)、
δ63.5ppm(O−OCH−Si)
IR(cm−1);2974〜2806、1447、1422、1218、1179、1104、934〜791
GC−MS;Mw=246
元素分析;C1226ОSi
[容量結合型PECVD装置によるトリス(メトキシメチル)シクロヘキシルシランを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜]
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させたトリス(メトキシメチル)シクロヘキシルシランの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0156】
結果は膜厚1147nmであった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.01cc/m・dayの検出限界以下、水透過性2.0×10−3g/m・dayの結果であった。また全光線透過率は89.1%、線膨張係数は13ppm/deg.、表面粗さは0.5nmであった。
【0157】
実施例8
[ビス(メトキシメチル)ジメチルシランの合成]
実施例5においてテトラメトキシシランに代えて、ジメチルジメトキシシラン32.5g(0.27mol)としたこと以外は、実施例5と同様にして合成し、目的物であるビス(メトキシメチル)ジメチルシランを得た。単離収率は、52.6%であった。
【0158】
単離したビス(メトキシメチル)ジメチルシランをH−NMR、13C−NMR、IR、GC−MS、及び元素分析で分析した結果は、以下の通りであった。
H−NMR;δ0.072ppm(s,6H,2C−Si)、
δ3.15ppm(s,4H,2CH−O−C−Si)、
δ3.33ppm(s,6H,2C−O−CHSi)
13C−NMR;δ−6.10ppm(−Si)、
δ63.5ppm(CH−O−Si)、
δ65.2ppm(O−OCH−Si)
IR(cm−1);2974〜2808、1535、1423、1250、1178、1111、935〜708
GC−MS;Mw=148
元素分析;C16ОSi
[容量結合型PECVD装置によるビス(メトキシメチル)ジメチルシランを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜]
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させたビス(メトキシメチル)ジメチルシランの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0159】
結果は膜厚1650nmであった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.01cc/m・dayの検出限界以下、水透過性2.0×10−3g/m・dayの結果であった。また全光線透過率は89.0%、線膨張係数は13ppm/deg.、表面粗さは0.4nmであった。
【0160】
実施例9
[1,2−ビス[トリス(メトキシメチル)シリル]エタンの合成]
実施例5においてテトラメトキシシランに代えて、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン36.5g(0.135mol)としたこと以外は、実施例5と同様にして合成し、目的物である1,2−ビス[トリス(メトキシメチル)シリル]エタンを得た。単離収率は、14.9%であった。
【0161】
単離した1,2−ビス[トリス(メトキシメチル)シリル]エタンをH−NMR、13C−NMR、IR、GC−MS、及び元素分析で分析した結果は、以下の通りであった。
H−NMR;δ0.66ppm(m,4H,Si−C−C−Si)、
δ3.32ppm(s,12H,6CH−O−C−Si)、
δ3.55ppm(s,18H,6C−O−CHSi)
13C−NMR;δ0.40ppm(Si−−Si)、
δ61.8ppm(CH−O−Si)、
δ63.6ppm(O−OCH−Si)
IR(cm−1);2973〜2809、1465、1422、1193、1101、934〜784
GC−MS;Mw=354
元素分析;C1434ОSi
[容量結合型PECVD装置による1,2−ビス[トリス(メトキシメチル)シリル]エタンを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜]
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させた1,2−ビス[トリス(メトキシメチル)シリル]エタンの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0162】
結果は膜厚1149nmであった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.01cc/m・dayの検出限界以下、水透過性3.3×10−3g/m・dayの結果であった。また全光線透過率は89.7%、線膨張係数は12ppm/deg.、表面粗さは0.4nmであった。
【0163】
比較例1(容量結合型PECVD装置によるテトラメトキシシランを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜)
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いてポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させたテトラメトキシシランの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧133Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。
【0164】
結果は、膜厚136nmであった。炭素含有酸化ケイ素封止膜の組成は、Si=35atom%、C=13atom%、O=52atom%であった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性1.75cc/m・day、水透過性1.67g/m・dayであった。また全光線透過率は86.4%、線膨張係数は32ppm/deg.、表面粗さは26nmであった。
【0165】
比較例2(容量結合型PECVD装置によるテトラメチルシクロテトラシロキサンを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜)
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いてポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させたテトラメチルシクロテトラシロキサンの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。結果は、膜厚470nmであった。炭素含有酸化ケイ素封止膜の組成は、Si=31atom%、C=20atom%、O=49atom%であった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性0.53cc/m・day、水透過性0.29g/m・dayであった。また全光線透過率は88.5%、線膨張係数は20ppm/deg.、表面粗さは1.3nmであった。
【0166】
比較例3(容量結合型PECVD装置によるヘキサメチルジシロキサンを用いた炭素含有酸化ケイ素封止膜の成膜)
図1に示した平行平板容量結合型PECVD装置を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム基板上に成膜した。成膜条件は、気化させたヘキサメチルジシロキサンの流量50sccm、ヘリウムガスの流量50sccm、チャンバー内圧10Pa、基板温度室温、RF電源電力200W、RF電源周波数13.56MHzの条件で10分間成膜した。結果は、膜厚493nmであった。炭素含有酸化ケイ素封止膜の組成は、Si=25atom%、C=41atom%、O=34atom%であった。ガス透過性を測定したところ、酸素透過性2.01cc/m・day、水透過性0.70g/m・dayであった。また全光線透過率は88.0%、線膨張係数は20ppm/deg.、表面粗さは1.5nmであった。
【0167】
比較例4
使用したポリエチレンナフタレートフィルム基板のガス透過性、全光線透過率、線膨張係数及び表面粗さを測定した。酸素透過性21.0cc/m・day、水透過性6.70g/m・dayであった。また全光線透過率は86.9%、線膨張係数は35ppm/deg.、表面粗さは1.4nmであった。
【符号の説明】
【0168】
1 平行平板容量結合型PECVD装置
2 PECVDチャンバー
3 シャワーヘッドを有する上部電極
4 下部電極
5 薄膜形成用基板
6 マッチング回路
7 RF電源
8 温度制御装置
9 気化器
10 液体流量制御装置
11 気体流量制御装置
12 容器
13 原料化合物
14 不活性ガスを気化器経由でPECVD装置チャンバー内に供給する為の配管
15 不活性ガスにより加圧する配管
16 排気装置
17 アース
18 アース
19 誘導結合型リモートPECVD装置
20 PECVDチャンバー
21 コイル
22 石英管
23 ヒーター部
24 薄膜形成用基板
25 マッチング回路
26 RF電源
27 温度制御装置
28 気化器
29 液体流量制御装置
30 気体流量制御装置
31 シャワーヘッド
32 容器
33 原料化合物
34 不活性ガスを気化器経由でPECVD装置チャンバー内に供給する為の配管
35 不活性ガスにより加圧する配管
36 排気装置
37 アース
38 マイクロ波PECVD装置
39 石英製チャンバー
40 薄膜形成用基板
41 ヒーター部
42 温度制御装置
43 気化器
44 液体流量制御装置
45 気体流量制御装置
46 シャワーヘッド
47 容器
48 原料化合物
49 不活性ガスを気化器経由でPECVD装置チャンバー内に供給する為の配管
50 不活性ガスにより加圧する配管
51 マッチング回路
52 マイクロ波発信器
53 マイクロ波反射板
54 排気装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物を原料として用い、化学気相成長法により成膜して得られることを特徴とする、炭素含有酸化ケイ素膜。
【請求項2】
少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物が下記一般式(1)
【化1】

(式中、R,R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基を表す。R,Rは互いに結合し環状構造を形成してもよい。Rは炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表す。aは0乃至2の整数、lは1以上の整数、xは1乃至4の整数、yは0乃至3の整数、zは0乃至3の整数を表し、x+y+zは1乃至4の整数を表す。)
である、請求項1に記載の膜。
【請求項3】
少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物が下記一般式(2)
【化2】

(式中、R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基を表わす。RとRは互いに結合し環状構造を形成してもよい。R,R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表わし、bは0乃至2の整数、mは1以上の整数、fは1乃至2の整数、pは1乃至10の整数を表わす。)
である、請求項1に記載の膜。
【請求項4】
化学気相成長法が、プラズマ励起化学気相成長法である、請求項1〜3いずれかに記載の膜。
【請求項5】
化学気相成長法が、触媒化学気相成長法である、請求項1〜3いずれかに記載の膜。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の膜を、さらに熱処理、紫外線照射処理または電子線処理して得られることを特徴とする膜。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の膜からなる封止膜。
【請求項8】
下記一般式(3)
【化3】

(式中、R10,R11は炭素数1〜20の炭化水素基を表わす。R10とR11は互いに結合し環状構造を形成してもよい。R12は炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表わし、cは0乃至2の整数、nは1以上の整数、gは1乃至2の整数、qは2乃至10の整数をわす。)で示されるアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機環状シロキサン化合物を原料として用い、化学気相成長法により得られる炭素含有酸化ケイ素膜から成ることを特徴とする封止膜。
【請求項9】
化学気相成長法が、プラズマ励起化学気相成長法である、請求項8に記載の封止膜。
【請求項10】
化学気相成長法が、触媒化学気相成長法である、請求項8に記載の封止膜。
【請求項11】
請求項8乃至10のいずれかに記載の封止膜を、さらに熱処理、紫外線照射処理または電子線処理して得られることを特徴とする封止膜。
【請求項12】
請求項7乃至11のいずれかに記載の封止膜をガスバリア層として用いることを特徴とするガスバリア部材。
【請求項13】
請求項7乃至11のいずれかに記載の封止膜、または請求項12に記載のガスバリア部材を含んでなることを特徴とするフラットパネルディスプレイデバイス。
【請求項14】
請求項7乃至11のいずれかに記載の封止膜を含んでなることを特徴とする半導体デバイス。
【請求項15】
トリス(メトキシメチル)エチルシラン、トリス(エトキシメチル)エチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−プロピルシラン、トリス(エトキシメチル)n−プロピルシラン、トリス(メトキシメチル)イソプロピルシラン、トリス(エトキシメチル)イソプロピルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ブチルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ブチルシラン、トリス(メトキシメチル)イソブチルシラン、トリス(エトキシメチル)イソブチルシラン、トリス(メトキシメチル)sec−ブチルシラン、トリス(エトキシメチル)sec−ブチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ペンチルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ペンチルシラン、トリス(メトキシメチル)sec−アミルシラン、トリス(エトキシメチル)sec−アミルシラン、トリス(メトキシメチル)シクロペンチルシラン、トリス(エトキシメチル)シクロペンチルシラン、トリス(メトキシメチル)n−ヘキシルシラン、トリス(エトキシメチル)n−ヘキシルシラン、トリス(メトキシメチル)シクロヘキシルシラン、トリス(エトキシメチル)シクロヘキシルシラン、
トリス(メトキシメチル)ビニルシラン、トリス(エトキシメチル)ビニルシラン、トリス(メトキシメチル)アリルシラン、トリス(エトキシメチル)アリルシラン、トリス(メトキシメチル)フェニルシラン、トリス(エトキシメチル)フェニルシラン、
ビス(メトキシメチル)ジメチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジメチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジエチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジエチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−プロピルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−プロピルシラン、ビス(メトキシメチル)ジイソプロピルシラン、ビス(エトキシメチル)ジイソプロピルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ブチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジイソブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジイソブチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジsec−ブチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジsec−ブチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ペンチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ペンチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジsec−アミルシラン、ビス(エトキシメチル)ジsec−アミルシラン、ビス(メトキシメチル)ジシクロペンチルシラン、ビス(エトキシメチル)ジシクロペンチルシラン、ビス(メトキシメチル)ジn−ヘキシルシラン、ビス(エトキシメチル)ジn−ヘキシルシラン、ビス(メトキシメチル)ジシクロヘキシルシラン、ビス(エトキシメチル)ジシクロヘキシルシラン、
ビス(メトキシメチル)ジビニルシラン、ビス(エトキシメチル)ジビニルシラン、ビス(メトキシメチル)ジアリルシラン、ビス(エトキシメチル)ジアリルシラン、ビス(メトキシメチル)ジフェニルシラン、ビス(エトキシメチル)ジフェニルシラン、
トリメチル(メトキシメチルシラン)、トリメチル(エトキシメチルシラン)、トリエチル(メトキシメチル)シラン、トリエチル(エトキシメチル)シラン、トリn−プロピル(メトキシメチル)シラン、トリn−プロピル(エトキシメチル)シラン、トリイソプロピル(メトキシメチル)シラン、トリイソプロピル(エトキシメチル)シラン、トリn−ブチル(メトキシメチル)シラン、トリn−ブチル(エトキシメチル)シラン、トリイソブチル(メトキシメチル)シラン、トリイソブチル(エトキシメチル)シラン、トリsec−ブチル(メトキシメチル)シラン、トリsec−ブチル(エトキシメチル)シラン、トリn−ペンチル(メトキシメチル)シラン、トリn−ペンチル(エトキシメチル)シラン、トリsec−アミル(メトキシメチル)シラン、トリsec−アミル(エトキシメチル)シラン、トリシクロペンチル(メトキシメチル)シラン、トリシクロペンチル(エトキシメチル)シラン、トリn−ヘキシル(メトキシメチル)シラン、トリn−ヘキシル(エトキシメチル)シラン、トリシクロヘキシル(メトキシメチル)シラン、トリシクロヘキシル(エトキシメチル)シラン、
トリビニル(メトキシメチル)シラン、トリビニル(エトキシメチル)シラン、トリアリル(メトキシメチル)シラン、トリアリル(エトキシメチル)シラン、トリフェニル(メトキシメチル)シラン、トリフェニル(エトキシメチル)シラン、
イソプロピルメチルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルメチルビス(エトキシメチル)シラン、イソプロピルエチルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルエチルビス(エトキシメチル)シラン、イソプロピルビニルビス(メトキシメチル)シラン、イソプロピルビニルビス(エトキシメチル)シラン、
1,2−ビス[トリス(メトキシメチル)シリル]エタン、ビス[トリス(エトキシメチル)シリル]エタン、
1,3−ビス(メトキシメチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(エトキシメチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(メトキシエチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,3−ビス(エトキシエチル)−1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、
1,3,5−トリス(メトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシメチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、 1,3,5−トリス(メトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、1,3,5−トリス(エトキシエチル)−1,3,5−トリメチル−1,5−ジメトキシトリシロキサン、
1,3,5,7−テトラキス(メトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(エトキシメチル)−1,3,5,7−テトラメチル−1,7−ジメトキシテトラシロキサン、2,4,6,8−テトラキス(メトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、または2,4,6,8−テトラキス(エトキシエチル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン。
【請求項16】
下記一般式(1)
【化4】

(式中、R,R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基を表す。R,Rは互いに結合し環状構造を形成してもよい。Rは炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表す。aは0乃至2の整数、lは1以上の整数、xは1乃至4の整数、yは0乃至3の整数、zは0乃至3の整数を表し、x+y+zは1乃至4の整数を表す。)
で示される化合物を含有することを特徴とする化学気相成長法用の成膜材料。
【請求項17】
下記一般式(2)
【化5】

(式中、R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基を表わす。RとRは互いに結合し環状構造を形成してもよい。R,R,Rは炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表わし、bは0乃至2の整数、mは1以上の整数、fは1乃至2の整数、pは1乃至10の整数を表わす。)
で示される化合物を含有することを特徴とする化学気相成長法用の成膜材料。
【請求項18】
下記一般式(4)
【化6】

(式中、R13,R14,R15,R16,R17,R18は炭素数1〜20の炭化水素基を表わす。R13とR14、R17とR18は、互いに結合し環状構造を形成してもよい。dとeは、
0乃至2の整数、wとzは1以上の整数である。hとjは、0乃至3の整数であり、hとjの少なくとも一方は、1以上の整数である。iとkは、0乃至3の整数であり、少なくとも一方は、2以下の整数である。h+iとj+kは、0乃至3の整数である。)
で示される化合物を含有することを特徴とする化学気相成長法用の成膜材料。
【請求項19】
少なくとも一つのアルコキシアルキルがケイ素原子に直結した構造を有する有機ケイ素化合物が下記一般式(4)
【化7】

(式中、R13,R14,R15,R16,R17,R18は炭素数1〜20の炭化水素基を表わす。R13とR14、R17とR18は、互いに結合し環状構造を形成してもよい。dとeは、
0乃至2の整数、wとzは1以上の整数である。hとjは、0乃至3の整数であり、hとjの少なくとも一方は、1以上の整数である。iとkは、0乃至3の整数であり、少なくとも一方は、2以下の整数である。h+iとj+kは、0乃至3の整数である。)
である、請求項1に記載の膜。
【請求項20】
化学気相成長法が、プラズマ励起化学気相成長法である、請求項19に記載の膜。
【請求項21】
化学気相成長法が、触媒化学気相成長法である、請求項19に記載の膜。
【請求項22】
請求項19乃至21のいずれかに記載の膜を、さらに熱処理、紫外線照射処理または電子線処理して得られることを特徴とする膜。
【請求項23】
請求項19乃至22のいずれかに記載の膜からなる封止膜。
【請求項24】
請求項23に記載の封止膜をガスバリア層として用いることを特徴とするガスバリア部材。
【請求項25】
請求項23に記載の封止膜、または請求項24に記載のガスバリア部材を含んでなることを特徴とするフラットパネルディスプレイデバイス。
【請求項26】
請求項23に記載の封止膜を含んでなることを特徴とする半導体デバイス。
【請求項27】
ケイ素原子間がアルキレンオキシ鎖で結合された構造を有する請求項1、2、3、または19記載の炭素含有酸化ケイ素膜。
【請求項28】
ケイ素原子間がアルキレンオキシ鎖で結合された構造を有する請求項28に記載の封止膜。
【請求項29】
水透過性が5×10−3g/m・day以下であることを特徴とする請求項24記載のガスバリア部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−140700(P2012−140700A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246471(P2011−246471)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【Fターム(参考)】