説明

炭酸ジメチルを用いたインドール化合物のメチル化

【課題】インドール化合物のN-メチル化方法の提供。
【解決手段】塩基および/または触媒の存在下で、常圧にて、メチル化されていない前躯体を炭酸ジメチルと反応させて一般式


(式中、R1は、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルケニル、-OCH3、-NO2、-CHO、-CO2CH3及び-CN等を表し、R2は、水素、C1-C6アルキル、-CO2CH3、-CN、-CHO、-NH2、-N(C1-C6アルキル)2、-(CH2)nCOOH及び-(CH2)nCNを表す)で表わされるメチル化されたインドール化合物を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸ジメチル(“DMC”)を用いたインドール化合物のN-メチル化に関する。
【背景技術】
【0002】
3-(1-メチルインドール-3-イル)-4-(1-メチル-6-ニトロインドール-3-イル)-1H-ピロール-2,5-ジオンという化合物は、プロテインキナーゼC(“PKC”)の選択的阻害剤であり、固形ガンを経口治療したり、関節リューマチなどの自己免疫疾患を治療したりするための抗有糸分裂剤として役に立つ。この化合物は、アメリカ合衆国特許第5,057,614号に記載されており、その内容が、参考としてこの明細書に組み込まれている。この化合物を調製するための合成経路では、メチル化剤としてヨウ化メチルを使用する(例えば、アメリカ合衆国特許出願第09/268,887号を参照のこと。この出願には、インドールをN-メチル化するためにヨウ化メチルを用いて同様の化合物を合成する方法が示されており、その内容が、参考としてこの明細書に組み込まれている)。残念なことに、ヨウ化メチルは非常に毒性が強い上、沸点が低い。ヨウ化メチルを空気中に放出することは、厳しく制限されている。したがって、インドール化合物をメチル化するための環境にやさしい方法が必要とされている。
【0003】
以下のスキームは、3-(1-メチル-3-インドリル)-4-(1-メチル-6-ニトロ-3-インドリル)-1H-ピロール-2,5-ジオンを調製する方法を示している。
【化1】

【0004】
一般的なメチル化剤であるハロゲン化メチル(MeX;X=Cl、Br、I)と硫酸ジメチル(“DMS”)を用いると、穏やかな反応条件でO-、C-、N-をメチル化することができる。しかしヨウ化メチルに関して上に説明したように、これらの化合物は、環境ならびに製造プロセスの安全という観点からすると大きな問題がある。他方、炭酸ジメチル(“DMC”)は、相対的に安全で、毒性がなく、環境にやさしいメチル化剤である。DMCを使用したときの副生成物であるメタノールと二酸化炭素は、廃棄上の問題がない。しかも、2つのインドール環をメチル化する必要がある上記クラスの抗有糸分裂剤を製造している業者にとって、必要性は2倍になる。DMCを用いてアリールアセトニトリルのα位をメチル化できることが報告されている(Tondo, P.、Selva, M.、Bomben, A.、Org. Synth.、1998年、第76巻、169ページ)が、DMCを用いてインドール環を含む化合物をメチル化することはこれまで誰も提案したことがなく、ましてやインドール環のN-メチル化にDMCを用いることはまったくの考慮外であった。
【0005】
残念なことに、従来法でDMCを用いる場合に一般に要求されるのは、反応温度が高いこと(>180℃)、ステンレス鋼のオートクレーブ、高圧、(溶媒およびメチル化剤として用いる)炭酸ジメチルを過剰にすることである。触媒の助けを借りると反応温度を下げること(100℃)ができる。しかしこのような触媒は一般に毒性が非常に強く、加圧反応チェンバーが必要とされる。
【0006】
インドール環をメチル化するのに炭酸ジメチルを用いるという新規な方法は本発明の一部をなしており、ヨーロッパ特許出願第00/13026号に開示されている。
したがって、本発明は、従来技術で必要とされている環境に配慮した方法、すなわち、高温または高圧が必要でない条件下でインドール化合物に含まれる窒素原子をメチル化する方法を実現するものである。
【0007】
本発明は、以下の一般式(I):
【化2】

(式中、R1は、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルケニル、-OCH3、-NO2、-CHO、-CO2CH3及び-CNからなるグループの中から選択され、R2は、C1-C6アルキル、-CO2CH3、-CN、-CHO、-NH2、-N(C1-C6アルキル) 2、-(CH2) nCOOH及び-(CH2) nCNからなるグループの中から選択され、nは1〜4の整数である)で表わされるメチル化されたインドール化合物の製造方法を提供する。この方法には、適切な塩基または触媒の存在下で、周囲圧において、以下の一般式:
【化3】

(式中、R1とR2は上記の通りである)で表わされる化合物を炭酸ジメチルと反応させる操作が含まれる。
【0008】
好ましい一実施態様では、R1がニトロであって6位に存在しているとき、R2は水素である。別の好ましい実施態様では、R1が水素のとき、R2はアセトニトリルである。
この明細書では、“アルキル”という用語は、単独で、または組み合わせて、炭素原子を1〜6個含む直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を表わす。直鎖状および分枝鎖状のC1-C6アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチルの異性体群、ヘキシルの異性体群が挙げられる。
【0009】
“アルケニル”という用語は、炭化水素鎖の一種で、少なくとも1つのオレフィン二重結合を有するアルキル(例えばビニル、アリル、ブテニル)と定義される。
一般に、反応温度は約120℃〜約134℃であるが、より好ましいのは約126℃〜約130℃である。
【0010】
反応は、溶媒の存在下で行なわせるのは好ましい。溶媒としては、例えばN,N-ジメチルホルムアミドや1-メチル-2-ピローリジノンなどが挙げられるが、最も好ましい溶媒はN,N-ジメチルホルムアミドである。
反応は、相間移動触媒の存在下で行なわせることが好ましい。触媒としては、例えば臭化テトラブチルアンモニウム、18-クラウン-6などが挙げられるが、最も好ましい触媒は臭化テトラブチルアンモニウムである。従来技術では相間移動触媒が知られており、例えばSurv. Prog. Chem.、第9巻、1〜54ページ(1980年);Chem. Unserer Zeit、第12巻、161〜168ページ(1978年);『シェフォールドの現代合成法』の中のMakoszaによる、第1巻、S.7〜100ページ、フランクフルト、ザーレ・ウント・ザウアーレンダー社、1976年;Polymer、第20巻、1048ページ以降(1979年);Angew. Chem.、第91巻、464〜472ページ(1979年)に記載されている。
【0011】
本発明の方法には、塩基の存在下で反応させる操作を含めることができる。塩基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムが挙げられるが、最も好ましい塩基は炭酸カリウムである。
塩基は、アルカリ金属の水酸化物または炭酸塩でもよい。反応は、もちろん塩基と触媒の両方が存在している状態で行なわせることができる。
【0012】
例えば塩基を水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムからなるグループの中から選択し、触媒を相間移動触媒にすることが好ましい。好ましい塩基は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムからなるグループの中から選択し、好ましい触媒は、臭化テトラブチルアンモニウム、18-クラウン-6からなるグループの中から選択する。
【0013】
反応時間としてはさまざまな時間が可能であるが、当業者であれば容易に決定することができる。好ましい反応時間は0.75時間〜36時間である。より好ましいのは1時間〜26時間であり、最も好ましいのは1時間〜10時間である。
好ましい化合物としては、R1が6位に存在していてR2は水素であるもの(R1はニトロであることが好ましい)と、R1が水素でR2はアセトニトリルとなっているものである。
【0014】
本発明は、上記の方法を利用して一般式(I)の化合物を調製する方法と、上記の方法を利用して3-(1-メチルインドール-3-イル)-4-(1-メチル-6-ニトロインドール-3-イル)-14-ピロール-2,5-ジオンを調製する方法にも関する。
中でも本発明は、
a)今説明したようにR1が6位に存在していてR2は水素であるインドール化合物に含まれる窒素原子をメチル化した後;
b)一般式(I)の化合物:
【化4】

を(COCl)2と反応させて一般式(II):
【化5】

の化合物を合成し;
c)一般式(II)の化合物を一般式(III)の化合物:
【化6】

とカップリングさせる操作を含む、3-(1-メチルインドール-3-イル)-4-(1-メチル-6-ニトロインドール-3-イル)-14-ピロール-2,5-ジオンの調製法に関する。
【0015】
最後に、本発明は、請求の範囲にも記載した今説明した方法によって調製される一般式(I)の化合物に関する。
これから本発明の好ましい実施態様について説明する。これら実施態様は、本発明を理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明のN-メチル化法では、一般に、2.2当量の炭酸ジメチルと、ほどほどの温度と、周囲圧だけが必要とされる。“周囲圧”という用語は、この明細書では、通常の大気圧を指すのに用いる。以下に示す実施例では、触媒となる量の臭化テトラブチルアンモニウム(“TBAB”)または18-クラウン-6だけが一般に必要であり、塩基は使用しない。これに加えて塩基を用いること、あるいは別の方法として塩基を用いることもできる。塩基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムがある。炭酸カリウムとTBABのどちらも、水を添加する操作を含む単離法によって生成物から容易に除去することができる。触媒となる量のTBABまたは18-クラウン-6と、適切な量の塩基(例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)は、当業者であれば容易に決定することができる。一般に、TBABの量は、基質に対して約5〜約80触媒重量%になろう。この触媒の好ましい範囲は、基質に対して約20〜約40触媒重量%であり、最も好ましい範囲は、基質に対して約20〜約30触媒重量%である。18-クラウン-6の量に関しては、一般に、基質に対して約5〜約10触媒重量%になろう。18-クラウン-6は、基質に対して約5触媒重量%存在していることが好ましい。
【0016】
本発明の方法では、塩基または触媒の存在下において、基質であるインドールを適切な溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド(“DMF”)または1-メチル-2-ピローリジノン(“NMP”))の中で炭酸ジメチルと混合した後、反応混合物を還流させながら短時間(普通は2〜3時間)加熱する。反応温度は、当業者であれば容易に決めることができる。反応温度は、一般に、溶媒の沸点よりも高く、DMCの場合には約90℃である。反応は、水を添加して停止させることができる。その操作の後、濾過によって、または適切な溶媒を用いた抽出によって、生成物を得ることができる。本発明の方法だと、一般に、望む生成物が高品質かつ高い収率で得られる。例えば、6-ニトロインドールを用いて反応を行なわせると、1-メチル-6-ニトロインドールが96%の収率で得られた。純度は99.5重量%であり、わずかに0.3%の不純物が検出されただけである。
【0017】
以下に説明する方法は、一般的な方法である。生成物が固体でない場合には、濾過は必要でなく、その代わりに望む生成物を適切な溶媒(例えばt-ブチルメチルエーテル、酢酸エチル)を用いて水性混合物から抽出することができる。
DMCを用いたインドール系のメチル化にさまざまな置換基が及ぼす効果を調べた。表1は、いくつかの電子吸引基がN-メチル化反応に及ぼす効果を記録したものである。官能基がインドール系のフェニル環上またはピロール環上にある場合には、N-メチル化されたインドール生成物はどれも、反応時間と収率に大きな違いはなかった。この方法でテストしたすべての基質は高収率(>95%)であったが、インドール-3-カルボキシアルデヒドだけは例外で、対応するN-メチル化されたインドールの収率は85%であった。
【0018】
表1。インドールをN-メチル化するための電子吸引置換基の効果
【表1】

【0019】
R基は、インドール系の1位を除くどの位置に来ることもできる。インドール-3-カルボン酸と炭酸ジメチルの間の反応も調べた。O-メチル化されるかN-メチル化されるかの違いは、予想したほど大きくはなかった。しかし、予想通り、上記の反応条件ではカルボキシル基のエステル化がN-メチル化よりも幾分速かった。例えば炭酸カリウムの存在下においてDMFの中でインドール-3-プロピオン酸を炭酸ジメチルと反応させることにより、4時間後に還流温度にて、O,N-ジメチル化された生成物が65%の収率で得られるとともに、O-メチル化された生成物が30%の収率で得られた。この反応混合物を還流させながらさらに4時間にわたって加熱したところ、O,N-ジメチル化された生成物だけが93%の収率で得られた。表2に示したように、同様の結果がインドール-3-酢酸でも見られた。しかしインドール-3-カルボン酸を典型的な反応条件にした場合には、ジメチル化された生成物が50%の収率で得られた以外に、反応温度(128℃)においてインドール-3-カルボン酸が脱炭酸反応した結果として生成したN-メチルインドールが45%の収率で得られた。
【0020】
表2。炭酸ジメチルとの反応によるインドールカルボン酸のN-メチル化とO-メチル化の割合の違い
【表2】

【0021】
上記のように、置換基は、インドール核の1位を除く任意の位置に結合させることができた。
【0022】
メチル化剤として炭酸ジメチルを用い、電子供与基を有するインドール系のN-メチル化も調べた。一例として、炭酸ジメチルを用いて還流温度で5時間にわたって5-メトキシインドールをN-メチル化したところ、1-メチル-5-メトキシインドールが97%の収率で得られた。しかし他のインドール基質、例えばグラミン、インドール-3-メタノール、インドール-3-エタノール、トリプトアミンなどでは、生成物が同定できない複合混合物が得られた。この結果は、炭酸ジメチルを用いたN-メチル化がこのようなインドール系では不可能であることを示している。
【0023】
本発明の1つの側面は、本発明の方法を利用して一般式(I):
【化7】

の化合物を調製することでもある。
この方法の有効性をさらによく示すため、インドール-3-アセトニトリルを基質として用い、インドールに含まれる窒素のメチル化と、この分子中に存在する活性化されたメチレン基のC-メチル化でどちらが選択されるかを調べた。しかし表3からわかるように、反応条件をいろいろと変化させてみたが、炭酸ジメチルはインドール-3-アセトニトリルをN-メチル化するのに優先的に使われ、競合するC-メチル化生成物はほんの少量しか得られなかった。炭酸カリウムの存在下では、インドール-3-アセトニトリルから、予想された産物である1-メチルインドール-3-アセトニトリルが89%得られた以外に、C,N-ジメチル化された副生成物であるラセミ-2-(1-メチルインドール-3-イル)プロピオニトリルが8%の収率で得られた。18-クラウン-6や臭化テトラブチルアンモニウムなどの相間移動触媒(“PTC”)の助けを借りて、ジメチル化された副生成物の形成を約3%に抑えた。後者の反応条件のもとでは、望む生成物である1-メチルインドール-3-アセトニトリルが約90%単離された。
【0024】
【化8】

【0025】
表3。インドール-3-アセトニトリルがN-メチル化されるかC-メチル化されるかの選択
【表3】

【実施例】
【0026】
以下の実施例に示す実験を実際に行なった。
【0027】
実施例1
1-メチルインドール-3-アセトニトリルの調製
【化9】

熱電対、凝縮器、添加用漏斗を備えた500mlの三つ首フラスコに、インドール-3-アセトニトリル(10.0g、0.064モル)、炭酸カリウム(5.0g、36ミリモル)、N,N-ジメチルホルムアミド(60ml)、炭酸ジメチル(11.0ml、0.13モル)を入れた。得られた混合物を124±1℃に加熱した。反応の進行をHPLCでモニターした。この温度で10時間経過した後、最初に入れたインドール化合物が検出できなくなった。次に反応混合物を0℃〜-5℃に冷却した。水(140ml)を添加したところ、沈殿物が形成された。混合物を-5℃にて1時間にわたって撹拌した後、濾過により固形物を回収し、水(150ml)で洗浄し、高真空下で45℃にて24時間にわたって乾燥させたところ、1-メチルインドール-3-アセトニトリル(IとII、9.69g、89%)が茶色の固形物として得られた。
【0028】
実施例2
1-メチルインドール-3-アセトニトリルとラセミ-2-(1-メチルインドール-3-イル)プロピオニトリルの合成
【化10】

インドール-3-アセトニトリル(5.0g、32.01モル)、炭酸カリウム(粉末、2.5g)、炭酸ジメチル(10.0ml、118.8ミリモル)、N,N-ジメチルホルムアミド(40ml)、臭化テトラブチルアンモニウム(0.5g)を混合し、6時間にわたって126℃に加熱した。2回目の炭酸ジメチル(3ml、35.6ミリモル)を添加し、混合物をさらに17時間にわたって還流させた。出発物質がまだ存在していたため、3回目の炭酸ジメチル(3ml、35.6ミリモル)を添加し、反応混合物をさらに3時間にわたって還流させた。この時点で反応混合物を分析したところ、主に2つの化合物の混合物となっていることがわかった。すなわち、1-メチルインドール-3-アセトニトリル(86.6%)と、ラセミ-2-(1-メチルインドール-3-イル)プロピオニトリル(9.7%)と同定された第2の少量成分である。最初に入れたインドール化合物は検出できなかった。反応混合物を室温まで冷却した後、水(80ml)で希釈し、t-ブチルメチルエーテル(100ml)で抽出した。分離した有機層を水(100ml)で2回洗浄した後、溶液を真空下で約20mlに濃縮した。濃縮液を氷浴の中に入れて冷却すると同時に、その濃縮液を激しく撹拌しながらヘプタン(100ml)を一滴ずつ添加した。混合物を-15℃まで冷却し、得られた固形物を濾過して取り出し、ヘプタン(50ml)で洗浄し、真空下で25℃にて乾燥させたところ、1-メチルインドール-3-アセトニトリル(I)とラセミ-2-(1-メチルインドール-3-イル)プロピオニトリル(II)が得られた。
【0029】
実施例3
1-メチルインドール-3-アセトニトリルの調製
【化11】

熱電対、凝縮器、添加用漏斗を備えた1リットルの三つ首フラスコに、インドール-3-アセトニトリル(58.0g、純度90%=0.334モル)、臭化テトラブチルアンモニウム(11.6g、36ミリモル)、N,N-ジメチルホルムアミド(348ml)、炭酸ジメチル(92.8ml、1.10モル)を入れ、得られた混合物を126±1℃に加熱した。反応の進行をHPLCでモニターした。この温度で3時間経過した後、最初に入れたインドール化合物の存在が検出できなくなった。次に反応混合物を0℃〜-5℃に冷却し、水(696ml)を添加したところ、沈殿物が形成された。混合物を-5℃にて1時間にわたって撹拌した後、濾過により固形物を回収し、水(150ml)で洗浄し、高真空下で45℃にて24時間にわたって乾燥させたところ、1-メチルインドール-3-アセトニトリル(52.0g、91.5%)が茶色の固形物として得られた。
【0030】
実施例4
1-メチルインドール-3-アセトニトリルとラセミ-2-(1-メチルインドール-3-イル)プロピオニトリルの合成
【化12】

インドール-3-アセトニトリル(4.0g、25.6ミリモル)、水酸化カリウム(ペレット、2.5g)、炭酸ジメチル(8ml、94.9ミリモル)、N,N-ジメチルホルムアミド(50ml)、臭化テトラブチルアンモニウム(0.5g)を混合し、10時間にわたって128℃に加熱した。この時点で反応混合物を分析したところ、主に2つの化合物の混合物となっていることがわかった。すなわち、1-メチルインドール-3-アセトニトリル(94.4%)と、ラセミ-2-(1-メチルインドール-3-イル)プロピオニトリル(3.1%)と同定された第2の少量成分である。最初に入れたインドール化合物は検出できなかった。反応混合物を室温まで冷却した後、水(120ml)で希釈した。混合物を-15℃まで冷却したところ、沈殿物が形成された。混合物をこの温度で1時間にわたって撹拌した。得られた固形物を濾過して取り出し、ヘプタン(50ml)で洗浄し、真空下で25℃にて乾燥させたところ、1-メチルインドール-3-アセトニトリル(I)とC,N-ジメチル化された副生成物(II)が3.60g得られた。
【0031】
実施例5
1-メチルインドール-3-アセトニトリルとラセミ-2-(1-メチルインドール-3-イル)プロピオニトリルの合成
【化13】

250mlの三つ首フラスコに、インドール-3-アセトニトリル(5.0g、32.0ミリモル)、水酸化ナトリウム(ペレット、2.5g)、炭酸ジメチル(6.6ml、78.3ミリモル)、N,N-ジメチルホルムアミド(40ml)、18-クラウン-6(25mg)を入れた。得られた混合物を10時間にわたって127℃に加熱した。この時点で反応混合物を分析したところ、主に2つの化合物の混合物となっていることがわかった。すなわち、1-メチルインドール-3-アセトニトリル(90.8%)と、ラセミ-2-(1-メチルインドール-3-イル)プロピオニトリル(3.0%)と同定された第2の少量成分である。最初に入れたインドール化合物は検出できなかった。反応混合物を室温まで冷却した後、水(100ml)で希釈した。混合物を-15℃まで冷却したところ、沈殿物が形成された。混合物をこの温度で1時間にわたって撹拌した。得られた固形物を濾過して取り出し、ヘプタン(50ml)で洗浄し、真空下で25℃にて乾燥させたところ、1-メチルインドール-3-アセトニトリル(I)とC,N-ジメチル化された副生成物(II)が4.3g得られた。
【0032】
実施例6
1-メチルインドール-3-カルボニトリルの調製
【化14】

インドール-3-カルボニトリル(1.0g、7.03ミリモル)、炭酸カリウム(0.5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(10ml)、炭酸ジメチル(1.8ml、21.4ミリモル)からなる混合物を撹拌し、還流させながら加熱した(約130℃)。反応は3.5時間経過しないうちに完了した(HPLCでモニター)。次に反応混合物を3℃まで冷却し、氷で冷やした水(25ml)をゆっくりと添加した。得られた油状分散液をt-ブチルメチルエーテル(40ml)で抽出し、有機層を水で洗浄し(3×25ml)、乾燥させて真空中で溶媒を蒸発させたところ、1-メチルインドール-3-カルボニトリルが褐色の油として1.07g得られた(収率97.4%)。
【0033】
実施例7
5-ブロモ-1-メチルインドールの調製
【化15】

5-ブロモインドール(3.0g、15.38ミリモル)、炭酸カリウム(1.5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(20ml)、炭酸ジメチル(3.9ml、46ミリモル)を撹拌し、還流させながら3.5時間にわたって加熱した(約130℃)。反応はHPLCでモニターした。次に混合物を約3℃まで冷却し、氷で冷やした水(50ml)をゆっくりと添加したところ、明るい茶色の油が生成物として分離した。混合物をt-ブチルメチルエーテル(40ml)で抽出し、有機層を水で洗浄した(3×25ml)。溶媒を減圧下で蒸発させたところ、5-ブロモ-1-メチルインドールが明るい茶色の油として3.06g得られた(収率94.8%)。
【0034】
実施例8
6-クロロ-1-メチルインドールの調製
【化16】

6-クロロインドール(1.0g、6.59ミリモル)、炭酸カリウム(0.5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(10ml)、炭酸ジメチル(1.7ml、20.21ミリモル)を撹拌し、還流させながら加熱した(約130℃)。最初に入れたインドールは3.5時間経過しないうちに消費された(HPLCにより確認)。次に混合物を約3℃まで冷却し、氷で冷やした水(50ml)を添加し、得られた油状分散液をt-ブチルメチルエーテル(40ml)で抽出した。分離した有機層を水で洗浄した(3×25ml)後、溶媒を真空中で蒸発させたところ、6-クロロ-1-メチルインドールが明るい黄色の油として得られた(1.05g、収率96.1%)。
【0035】
実施例9
1-メチルインドール-3-カルボキシアルデヒドの調製
【化17】

インドール-3-カルボキシアルデヒド(3g、20.67ミリモル)、炭酸カリウム(1.5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(20ml)、炭酸ジメチル(5.2ml、61ミリモル)を撹拌し、還流させながら加熱した(約130℃)。反応の進行状況をHPLCにより随時モニターしたところ、3.5時間経過しないうちに反応が完了したことがわかった。反応混合物を約3℃まで冷却し、氷で冷やした水(60ml)をゆっくりと添加した。得られた褐色の油状分散液をt-ブチルメチルエーテル(60ml)で抽出し、有機層を水で洗浄した(2×50ml)。有機抽出液を減圧下で蒸発させたところ、1-メチルインドール-3-カルボキシアルデヒドが濃い茶色の油として得られた(1.98g、収率85%)。
【0036】
実施例10
1-メチルインドール-3-カルボン酸メチルエステルの調製
【化18】

インドール-3-カルボン酸メチルエステル(5.0g、28.54ミリモル)、炭酸カリウム(2.5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(35ml)、炭酸ジメチル(7.2ml、85ミリモル)をまとめて撹拌した混合物を還流させながら加熱した(約130℃)。3.5時間経過しないうちに反応が完了していた。そのことは、HPLCにより分析して確認した。反応混合物を約3℃まで冷却し、氷で冷やした水(100ml)をゆっくりと添加した。得られたわずかに灰白色の固形物を濾過により回収し、水で洗浄した(2×50ml)。この固形物はそれ以上精製しなかったが、真空中で45℃にて24時間にわたって乾燥させたところ、1-メチルインドール-3-カルボン酸メチルエステルが5.2g得られた(収率96.3%)。
【0037】
実施例11
5-メトキシ-1-メチルインドールの調製
【化19】

5-メトキシインドール(1g、6.79ミリモル)、炭酸カリウム(0.5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(10ml)、炭酸ジメチル(1.7ml、20ミリモル)を撹拌し、還流させながら加熱した(約130℃)。反応の進行をHPLCでモニターした。5時間経過しないうちに最初に入れたインドール化合物が消費されてしまっていた。混合物を約3℃まで冷却した後、氷で冷やした水(30ml)で処理した。得られた沈殿物を濾過して取り出した後、交互に水(2×30ml)とヘキサン(30ml)で洗浄した。無色の生成物を真空中で25℃にて48時間にわたって乾燥させたところ、5-メトキシ-1-メチルインドールが得られた(1.067g、収率97.4%)。
【0038】
実施例12
1-メチルインドールの調製
【化20】

インドール(10g、85.4ミリモル)、炭酸カリウム(5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(70ml)、炭酸ジメチル(11ml、0.13モル)をまとめて混合し、2時間にわたって還流させた(約130℃)。この時点で反応のTLC分析を行なったところ、2つの化合物が生成していることがわかった。N-メチル化されたインドールと、かなりの量の出発物質である。反応混合物を約50℃まで冷却し、2回目の炭酸ジメチル(5.5ml、0.065モル)を添加した。混合物を還流させながらさらに7時間にわたって加熱したところ、最初に入れたインドールが完全に消費されたことが、TLC分析によりわかった。反応混合物を室温まで冷却し、水(150ml)でゆっくりと希釈した。得られた混合物をt-ブチルメチルエーテル(150ml)で抽出し、分離した有機層を水で洗浄した(2×100ml)。溶媒を真空中で蒸発させたところ、1-メチルインドールが薄い黄色の油として10.8g得られた(収率96.5%)。
【0039】
実施例13
1-メチルインドリンの調製
【化21】

インドリン(3g、0.025モル)、炭酸カリウム(1.5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(20ml)、炭酸ジメチル(6.4ml、0.076モル)をまとめて混合し、14時間にわたって還流させた(約130℃)。反応の進行をHPLCでモニターしたところ、14時間経過しないうちに反応が完了した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(50ml)でゆっくりと希釈し、t-ブチルメチルエーテル(60ml)で抽出した。有機抽出液を水で洗浄し(3×50ml)、溶液が一定の重さになるまで減圧下で蒸発させたところ、1-メチルインドリンが薄い黄色の油として3.13g得られた(収率95%)。
【0040】
実施例14
1-メチル-5-ニトロインドールの合成
【化22】

熱電対、凝縮器、添加用漏斗を備えた500mlの三つ首フラスコに、5-ニトロインドール(20.0g、12.3ミリモル)、炭酸カリウム(4.0g、29ミリモル)、N,N-ジメチルホルムアミド(80ml)、炭酸ジメチル(22ml、26.14ミリモル)を入れた。得られた混合物を還流させながら加熱した。反応の進行をHPLCまたはTLCでモニターした(溶媒系:ヘプタン中に酢酸エチルを30%)。3時間にわたって還流させた後、上記の方法で反応混合物を分析したところ、5-ニトロインドールの残留はまったく検出できなかった。次に反応混合物を10±5℃に冷却し、水(160ml)で希釈したところ、黄色の沈殿物が形成された。混合物を室温にて2時間にわたって撹拌した後、濾過により固形物を回収し、水(100ml)で洗浄し、高真空下で60〜65℃にて24時間にわたって乾燥させたところ、1-メチル-5-ニトロインドールが黄色の固形物として得られた(21.1g、97.1%)。
【0041】
実施例15
1-メチル-4-ニトロインドールの合成
【化23】

1-メチル-4-ニトロインドールの異性体を調製するため、実施例11で説明したのと同じ実験条件と単離手順を用い、4-ニトロインドールから1-メチル-4-ニトロインドールを調製した。収率は96%であった。
【0042】
実施例16
1-メチルインドール-3-カルボン酸メチルエステルと1-メチルインドールの調製
【化24】

三つ首丸底フラスコに、3-インドールカルボン酸(2.5g、15.51ミリモル)、炭酸カリウム(粉末、1.25g)、N,N-ジメチルホルムアミド(20ml)、炭酸ジメチル(3.9ml、46.3ミリモル)を入れた。この撹拌混合物を還流させながら加熱した(約130℃)。最初に入れたインドール化合物の消失は、HPLCでモニターした。5時間経過して反応が完了した後、混合物を室温まで冷却し、水(50ml)とt-ブチルメチルエーテル(100ml)を用いて分離させた。分離した有機層を水で洗浄し(2×50ml)、揮発成分を減圧下で蒸発させた。得られた粗生成物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製したところ、1-メチルインドール-3-カルボン酸メチルエステル(収率50%)と、脱炭酸反応の副生成物である1-メチルインドール(収率45%)が得られた。
【0043】
実施例17
1-メチルインドール-3-酢酸メチルエステルと1-インドール-3-酢酸メチルエステルの調製
【化25】

三つ首丸底フラスコに、インドール-3-酢酸(3.0g、17.12ミリモル)、炭酸カリウム(粉末、1.5g)、N,N-ジメチルホルムアミド(20ml)、炭酸ジメチル(4.3ml、51.07ミリモル)を入れた。得られた混合物を還流させながら6時間にわたって加熱した(約130℃)。その時点で反応の進行をHPLCにより分析したところ、出発物質が消費されてしまっていた。反応混合物を室温まで冷却した後、水(50ml)とt-ブチルメチルエーテル(60ml)を用いて分離させた。分離した有機層を水で洗浄し(2×50ml)、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物は、HPLC分析により、1-メチルインドール-3-酢酸メチルエステル(89%)と1-インドール-3-酢酸メチルエステル(8%)を含んでいることがわかった。この粗生成物を、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより個々の生成物に分離した。全収量は3.2gで、1-メチルインドール-3-酢酸メチルエステルが2.8g、1-インドール-3-酢酸メチルエステルが0.40gであった。
【0044】
実施例18
1-メチルインドール-3-プロピオン酸メチルエステルと1-インドール-3-プロピオン酸メチルエステルの調製
【化26】

インドール-3-プロピオン酸(1.0g、5.28ミリモル)、炭酸カリウム(粉末、0.25g)、N,N-ジメチルホルムアミド(10ml)、炭酸ジメチル(1.3ml、15.7ミリモル)からなる撹拌混合物を還流させながら加熱した(約130℃)。還流させながら5時間にわたって反応させた後にHPLC分析を行なったところ、検出できるレベルの出発物質は残っていなかった。反応混合物を室温まで冷却した後、水(25ml)で希釈し、t-ブチルメチルエーテル(40ml)で抽出した。有機層を水で洗浄し(2×50ml)、溶液を減圧下で濃縮した。粗生成物は、HPLC分析により、1-メチルインドール-3-プロピオン酸メチルエステル(65%)と1-インドール-3-プロピオン酸メチルエステル(30%)を含んでいることがわかった。この粗生成物を、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより個々の生成物に分離した。全収量は1.01gで、1-メチルインドール-3-プロピオン酸メチルエステルが0.66g、1-インドール-3-プロピオン酸メチルエステルが0.35gであった。
【0045】
実施例19
1-メチル-6-ニトロインドールの調製
【化27】

熱電対、凝縮器、添加用漏斗を備えた1リットルの三つ首フラスコに、6-ニトロインドール(60.0g、0.37ミリモル)、炭酸カリウム(12.0g、87ミリモル)、N,N-ジメチルホルムアミド(240ml)、炭酸ジメチル(66.0ml、0.784モル)を入れ、得られた撹拌混合物を126±3℃に加熱した。反応の進行をHPLCまたはTLCでモニターした(溶媒系:ヘプタン中に酢酸エチルを30%)。1時間にわたってこの温度を維持した後は、残留している6-ニトロインドールを検出することができなかった。次に、反応混合物を10±5℃まで冷却し、水(480ml)をゆっくりと添加して希釈した。水を添加するにつれて、黄色の沈殿物が形成された。得られた混合物を室温で2時間にわたって撹拌した後、濾過により固形物を回収し、水(250ml)で洗浄し、高真空下で60〜65℃にて24時間にわたって乾燥させたところ、1-メチル-6-ニトロインドールが黄色の固形物として62.6g得られた(収率96.1%)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

(式中、R1は、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルケニル、-OCH3、-NO2、-CHO、-CO2CH3及び-CNからなるグループの中から選択され、R2は、水素、C1-C6アルキル、-CO2CH3、-CN、-CHO、-NH2、-N(C1-C6アルキル)2、-(CH2)nCOOH及び-(CH2)nCNからなるグループの中から選択され、nは1〜4の整数であり、R1又はR2のいずれか一方が水素であり、そしてR1が6位にある場合、R2は水素であり;そしてR2がアセトニトリルである場合、R1は水素である)で表わされるメチル化されたインドール化合物の製造方法であって、
炭酸カリウム(KCO)および/または相間移動触媒としての臭化テトラブチルアンモニウム(TBAB)の存在下で、周囲圧にて、以下の一般式:
【化2】

(式中、R1とR2は上記の通りである)で表わされる化合物を炭酸ジメチルと反応させる操作を含む方法。
【請求項2】
反応を溶媒の存在下で行なわせる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
反応を、N,N-ジメチルホルムアミドと1-メチル-2-ピローリジノンからなるグループの中から選択した溶媒の存在下で行なわせる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
反応をN,N-ジメチルホルムアミドの存在下で行なわせる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
反応を炭酸カリウムおよび臭化テトラブチルアンモニウムの両方の存在下で行なわせる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
R1が6位に位置し、R2が水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
R1がニトロである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
R1が水素であり、R2がアセトニトリルである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
3-(1-メチルインドール-3-イル)-4-(1-メチル-6-ニトロインドール-3-イル)-1H-ピロール-2,5-ジオンの製造方法であって、
a)R1がニトロであって6位にあり、且つR2が水素である、請求項1に記載の反応を行なわせた後、
b)一般式(I):
【化3】

で表わされる化合物を(COCl) 2と反応させて一般式(II):
【化4】

で表わされる化合物を合成し、
c)一般式(II)の化合物を、一般式(III):
【化5】

で表わされる化合物とカップリングさせる操作を含む方法。

【公開番号】特開2012−102094(P2012−102094A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229689(P2011−229689)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【分割の表示】特願2007−129662(P2007−129662)の分割
【原出願日】平成13年4月10日(2001.4.10)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】