説明

炭酸水とビタミンCを用いた顔の温浴美容方法および美容器具

【課題】 顔の美容法に関しては、さまざまな方法が行われているが、スキンケアーが中心であり、あくまでも現状維持や一時的な回復を期待するものであり、本質的な肌の改善にはなりえないものであった。
【解決手段】炭酸温水にビタミンC誘導体を含む美容成分を溶かした少量の美容液で顔パックを行い、パックが乾かないように随時美容液をパック上部に補給する方法を提案している。これにより、美容液濃度が高い炭酸含有美容液を常に肌に補給でき、大きな効果が期待できる。さらに、顔に赤外線や美容光線を照射することにより、皮下の毛細血管の血流をさらに増加させながら体内酵素の働きを活性化させてビタミンCの吸収を促進するとともに肌の新陳代謝や美白などの美容効果を得る方法と装置を提案している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、含有濃度が500ppmから1400ppmになるようにした炭酸温水または炭酸水に美容成分を加えて顔に長時間接触させる状態で顔の血行を促進させながら皮膚にビタミンCまたはビタミンC誘導体と皮膚美容成分が浸透するようにして行う顔の美容技術に関するものである。
【0002】
また、本発明は、高濃度の炭酸温水又は炭酸水に、ビタミンC誘導体やアミノ酸やアミノ酸ペプチド類や加水分解コラーゲン、やセラミド又はセラミドと同じような働きをするジラウロイルグルタミン酸Naその他保水成分や皮膚代謝促進成分、アレルギー抑制剤などの美容剤を顔パック用の不織布に含ませて顔に10分程度貼り付け、顔の皮膚の内側へ炭酸ガスが浸透する働きを利用して、通常より多くのビタミンC誘導体を浸透させることに加え、この美容液を含んだパック布の上から遠赤外線ヒーターや赤外線ヒーター又は2つの熱線を含む光源で加熱する。その上、紫外線を含まない約500nm以上1000nmまでの黄色から赤色波長を照射することにより皮膚細胞内の酵素を活性化させ、皮膚細胞内に浸透したビタミンC誘導体をビタミンCに乖離させる。
【0003】
この乖離したビタミンCの働きで皮膚再生と美白効果を早める働きを作り出す方法とそれに適した美容用具である。又、毛細血管の血行が炭酸により通常の温水の5倍にまで高まる性質を遠赤外線や赤外線の加温効果で一層促進させて肌の内側に溜まった老廃物をより多く排泄してより早く肌を再生させる方法に関するものである。さらに炭酸水を加温して炭酸温水として温度を安定させながら前記薬剤の溶けた炭酸温水を皮膚の表面に長時間接触させるようにした顔の美容技術に関するものである。
【0004】
さらに、本発明の1つは、2剤を使用して炭酸高濃度の炭酸美容液を作る方法である。他の高濃度炭酸美容液を生成する方法としては、一般に市販されている液状石鹸やムース等の容器に使用されている簡易圧力容器に充填させて使い易くする方法である。前記美容薬剤と高濃度の炭酸水と炭酸ガスを圧力充填して炭酸ガス圧力を利用して美容薬剤を所定の炭酸ガス濃度に高めて、高濃度炭酸美容パック液を2液混合システムより簡単に生成するものである。
【0005】
しかし、2液混合システムはめんどくささがある反面プロのエステシャンにとって次に説明する利点もある。炭酸美容液でパックをする前に、一方の薬剤である炭酸水素ナトリウムを500ppm以上有する弱アルカリ性の薬剤を温水顔パックとして使用し、顔の皮膚にある角質部分をふやけさせて、この皮膚に着いたアルカリ性の温水を拭き取る角質などの古い細胞を除去するピーリング美容として使用した後でこの液とクエン酸等の酸の入った炭酸美容パック剤と混合して高濃度の炭酸美容パック液として使用することができることである。
【0006】
その後、他方の薬剤である炭酸水素ナトリウムと温水とクエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸リン酸二水素ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、等のいずれか一つを前記炭酸水素ナトリウムに加えて炭酸温水とし、これを顔に長時間接触させ、炭酸ガスの皮膚吸収による毛細血管の拡張作用と皮膚細胞の新陳代謝を促進させる作用としてビタミンC誘導体などの美容薬剤を、炭酸を含まない通常の美容パックよりも炭酸によって皮膚により多く吸収させるようにすることを目的として開発された顔の美容技術に関するものである。
【0007】
そして、炭酸温水を顔表面に接触させる際、桶などに入れた炭酸温水に身体を折り曲げて顔を浸すのではなく、ほぼ正面を向いた状態やエステ店などでは斜めにくつろいだ椅子に座った状態で使用可能にし、さらにこれを寝室や浴室でも行えるように持ち運びできる軽量で簡単な構造にした美容器具と美容方法に関するものである。
【0008】
もう一つの方法はリビングでテーブルの椅子に座ったまま、液剤を十分に保持する不織布パックを加熱保温機能が付いた板上に広げ、そこに圧力容器から炭酸ガス(一部にLPGガスを含んでも良い)圧により高濃度に炭酸ガスが溶け込んだ美容液を前記パック布の上に噴出させて充分に染込ませて、適度に温まった時点で、これを顔に貼り付けて炭酸パックを行うか又は、前記2液式と20CC程度の水又は温水と混合してこの美容液を作りこれをこのパック布に十分に染込ませ、適当な温度に暖められてから顔に貼り付けて行うパック方法であり、このパックしている間中、遠赤外線又は赤外線も含む光源などで炭酸パック布の外側から顔を加温して行う美容方法である。
【背景技術】
【0009】
従来から、顔の美容に関しては、さまざまな方法が提案されてきた。代表的には、オイルによる顔のエステマッサージにより血行を良くすると共に栄養分を刷り込む方法である。あるいは、パックなどのように時間をかけて栄養や水分を肌からしみこませる方法がある。また、電極を使って電気の流れに乗せて美容薬剤を肌に吸収させる方法や超音波やスチームなどにより毛穴を広げて毛穴の汚れを取り除く方法などもある。また、蒸しタオル美容法などのように、顔を保温することにより、やはり血行促進と水分補給を促す方法がある。
【0010】
また、炭酸温水をお面のような顔を覆う容器で息ができるよう鼻の部分が外側に開放されているようにした炭酸温水による美容方法、特開2008−12268が公開されているがここに開示されている方法は炭酸温水を顔の表面に大量に流し続ける方法であるが装置が大型になり持ち運びができないため一般の人が購入するようなものとしては向いていない。
【0011】
またこれを改良した持ち運びが可能な小型の炭酸温水美容方法と装置が開示された特開2009−213849が公開されている。これは、炭酸温水に美容薬剤を混ぜて顔の炭酸温水美容を行うものであるが、この場合の問題点はやはり炭酸温水が1000cc以上必要であるため、開示されている美容効果のある高価な薬剤を高濃度で使用するには価格が上がりすぎて不適格である。ここで、通常、効果が開示されている美容液の濃度は0.5%から5%であり、このように濃度を高くして顔美容を行うことは一般に高額となり利用が出来ないものとなる。又この方式は顔の形状が余りに多く存在するため液漏れが無いようにすることが難しく商品としては成り立たない状況にあった。
【0012】
商品としては顔の形状がさまざまで顔に当てる容器内の炭酸温水がこぼれないようにするのにはよほど強い力で容器の全周に装着したパッキンを顔に押し付ける必要があるが、これは使用者が女性であるため、圧迫感があり受け入れてもらえないという問題があり商品としての完成は難しい状態にあった。
【0013】
またゼリー状の薬剤に美容効果を持つ薬剤と炭酸水素ナトリウムと酸とを混合させて炭酸を生成させながら、このゼリー状のパック剤を顔に塗って10分以上パックして皮膚に炭酸と美容薬剤を浸透させる炭酸ジェルパックがブームになったが、ジェル状になっているため使用後に拭き取って洗顔する必要があり手間が掛かるという問題と炭酸ジェルパックは塗る時点では冷たく感じるので肌の毛細血管の収縮をもたらし毛細血管の血流を促進させる効果を最大限に得ることができなかった。
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、前記蒸しタオル美容法などの美容法では一時的に血行を良くするが、厚みが0.2mm程度の角質には水分をかろうじて補給することは出来るが、本質的な肌の改善にはならないものであった。すなわち、肌を温めることで顔の毛細血管の血流を良くして外から塗った栄養分や水分が肌の表皮に浸透するためであるがその効果はわずかに過ぎなかった。
【0015】
皮膚の内部細胞の新人代謝を促進させて、シミやしわの改善又は美白効果を得るのは甚だ難しく、これらの問題を解決する方法が常に研究され、より高い効果が常に求められていた。また温める前に塗る美容液そのものもそれほど肌に浸透しないためその効果は極めて少なくすぐに消えてしまうという課題があった。
【0016】
本質的に肌の改善を行う為には、体が持つ本来の機能である新陳代謝を促進させることが大切である。言い換えると本質的に血行を良くし、さらには毛細血管自体を肌に向かって発達させることが大切である。しかし、老化とは毛細血管が減少していくことでもありこの目的を得るには副腎皮質ホルモン剤のようなものでも使用しない限りむりなことであった。この点では炭酸温水で顔を覆うお面容器に炭酸温水を満たし顔に装着し、顔の皮膚に直接炭酸温水を触れさせる美容方法特開2009−213849は考え方として一歩進んでいた。
【0017】
実際には顔の形状が様々で水漏れや息が上手くできないなど、窮屈である等の問題もあり、女性が受け入れる商品としては適さないものであった。また、お湯の量が多いため美容効果のある高価な薬剤を使用するには不適格であった。肌の明らかな改善効果が開示されている濃度は0.5%から5%であり、多量の炭酸温水に、このように美容効果のある薬剤の濃度を1回の使用で捨ててしまうには、薬剤の価格が高価になり、顔美容を行うことが一般的に利用出来ないという課題があった。
【0018】
また、前記炭酸ジェルパックは、本来炭酸ガスが温度の低い程溶け易いと言う性質を考慮して、炭酸を肌の水分に溶け易くするため冷たい状態で使用するものであり、お肌に炭酸が吸収されると毛細血管が拡張して血行が良くなり肌が温まるものであるが、生理学的に温熱効果による毛細血管の拡張作用を無視している点で美容効果を低くさせるという問題があった。また使用した時、ジェル状のものを顔に厚く塗りぴちぴちと炭酸ガスの発生が顔の上で気泡がはじけるようになるため、ひりつき感が生まれる美容法は使用感として心地よいものではないと云う課題があった。
【0019】
肌の老化は皮膚に向かって伸びている毛細血管の減少から始まるものであり、老化による毛細血管の減少で老廃物の排泄が衰えるようになり、さらに、この毛細血管から運ばれてくる酸素や栄養分、そして水分が減少して、お肌の新人代謝が低下しコラーゲンやエラスチンや天然保水因子(NMF)やセラミドなどの保水成分の生成力と水分の保持力が減少し肌が干からびてくるため、その影響が下層の細胞の自然な変化を乱して肌細胞の再生を壊して美しい細胞を作れないようにしていることによるのである。
【0020】
美容の研究課題として、この課題を改善し毛細血管を顔の皮膚表面に向かって発育させて、皮下の血流を増加させ、皮下に溜まった老廃物の除去と水分や栄養素や酸素の供給を若い時のようにスムーズに行わせたいと云う課題がある。また、肌は様々な薬剤を簡単に浸透させないようにしているため、単純なビタミンCでは肌の内部に入っていかないのでこれを改善するためにビタミンC誘導体が開発されているが、これとても吸収量は極わずかであり、しかも肌に補給するビタミンC誘導体は体内酵素に依らなければビタミンCに乖離しないため効果がごく限られているという課題があった。そして、化粧品業界にはお肌の持続的で効果的なアンチエイジングを生み出したいという目標がある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
人の細胞は酸素を吸い水とATPと炭酸ガスを作り出していますが、これは吸った酸素が血液により細胞に運ばれて消費され、代わりにできた炭酸ガスが毛細血管を介して細胞から肺に運ばれて呼気により体外に排出して炭酸ガスが体内に溜まるのを防いでいます。体の細胞は炭酸ガスの出し入れに支障が起こらないようになっています。そのため炭酸ガスが高濃度に溶解した炭酸温水に肌を浸すと、炭酸ガスが皮膚から吸収され、吸収された炭酸ガスは毛細血管に入り、そして炭酸ガスが毛細血管内に増えると、体は炭酸ガスを早く排出しようとして、毛細血管が太くなり毛細血管内の血液量を増やすという報告がある。
【0022】
この毛細血管の拡大刺激が毛細血管を柔らかくし拡大した血管内を流れる血液量の増加により、肌への酸素・水分・栄養の補給が増加され、同時に皮下に溜まった老廃物の回収効率が向上して、肌本来の機能である新陳代謝が促進される。炭酸温水で肌を浸すのを止めるとすぐに毛細血管は元の太さに戻り、血流量も元に戻るが、このお肌の炭酸温水浴による毛細血管への刺激を続けることにより、老化した皮膚の下の毛細血管自体が弾力性を増し皮膚に向かって発達すると考えられている。
【0023】
本発明においては、ハンディタイプの簡易圧力容器内に美容薬剤と高濃度の炭酸水を充填して、細い口から炭酸ガスの圧力で簡易圧力容器に充填された美容液が出るようにしたもので、この場合、発泡力を増加させるためLPGガスを混ぜても良い。不織布マスクに前記の炭酸美容液を十分含ませて顔に貼り付けてパックを行っても良い。
【0024】
或いは前記2液式で高濃度炭酸美容液つくる場合では炭酸水素ナトリウムとビタミンC誘導体と他の美容薬剤とクエン酸等の酸を温水40cc程度に入れて良く溶かし、これを20CC程度不織布マスクに十分含ませてから顔に貼り付けてパックを行い、乾燥してきた時は、残りの美容液を不織布マスクの額部分に設けられた開口部に炭酸水美容薬剤を供給して不織布マスクが乾燥しないように炭酸温水パック液を補充して行う方法を提案している。
【0025】
また、ビタミンCは肌に吸収されないため、ビタミンC誘導体が色々開発されてきた。しかも、ビタミンC誘導体も肌の構成が油性質であるため吸収を良くするためにビタミンEを付けるなどの開発がなされてきた。本発明ではビタミンC誘導体の欠点を補いさらに高い美容効果を引き出すために、すなわち、ビタミンC誘導体の吸収率を高めるために、肌に触れる高濃度の炭酸温水の濃度が減少しないように肌に接触し続ける手段として、高濃度炭酸温水の美容マスクと顔との間に微量の液供給が自動的に連続して行える方法も提案している。
【0026】
さらに、顔の皮膚と炭酸水を加温して皮膚の下にある毛細血管を拡大させ血流を増加させ、さらにビタミンC誘導体が皮膚細胞内の酵素によりビタミンCとなる割合や速度が極めて小さいと云う問題を解決するため、速やかにビタミンCに乖離し美容効果を発揮するために肌の内部にまで届く500nmから1000nmの光線を照射することで肌の細胞内で体内酵素を活性化させてビタミンCへの乖離を促進させて美容効果を高めるようにする美容方法を提案している。
【0027】
そして、炭酸温水を連続的に供給する方法としては、液体を収容できる集液部を下部に有し、そこから柔らかいホースで連通させた小型ポンプで額の辺りまで送水して微量の炭酸美容液を供給する美容用具と、極めて少量の高濃度炭酸温水、例えば溶存炭酸ガス濃度が500ppmから1400ppm以内の高濃度炭酸水20cc程度を入れ、その中に0.1%から7%以内のビタミンC誘導体、又は、該濃度のビタミンC誘導体と他の美容薬剤を溶かし。まずそれを目や鼻と口の部分が開口した不織布に含ませて顔に密着させて炭酸パックを行う方法を提案している。
【0028】
さらに前記美容器具を顔につけて、集液部から不織布の上部にポンプなどで集液部の液体を絶えず循環させる方法、又はハンディタイプの炭酸美容液の入った簡易圧力容器に充填された炭酸美容液を利用して、片手で額から炭酸美容液を補充する美容方法を提案している。
【0029】
さらに、顔の前方、少し離れた位置からガラスなどの光透過性の保護カバーを解して皮膚細胞まで届く赤外線(遠赤外線を含む)を照射し、顔の皮膚を暖め顔の血行を促進させながら、顔に浸透したビタミンC誘導体が体内の酵素により分離してビタミンCとなり細胞の活性化や美白、しわの減少に効果のある方法を提案している。また前記赤外線(遠赤外線を含む)のほかに美容光源として500nmから1000nm以内の美容光線を発する発光ダイオードなどを併設し、さらには、前記赤外線(遠赤外線を含む)で肌を温めながら照射すると高い効果が期待できる。但し、これら赤外線(遠赤外線を含む)と前記美容光源が本発明の顔美容器具と一体ではなく別の機器として用意しても良い。
【0030】
女性にとっては、この炭酸パック美容を行う場合、いかに手軽に行えるかが大きな商品力として販売に影響する。そこで超ミクロな繊維TEIJINが開発した700nmの植物系繊維を5%から10%を混紡して保水力を通常の数倍に高めた特殊な不織布マスクを使用して、顔の皮膚と不織布との間に十分な炭酸美容液が保持されるものを使用して、十分な美容液を含ませてから顔に貼り付けて10分程度顔の炭酸パックを行うことを提案している。この場合、お風呂などで湯船のお湯で美容液を含んだパック布を温めてから顔に貼り付けてパックを行っても良い。
【0031】
さらに、この炭酸美容液を含んだパック布の上から前記[0029]に記載した光線と赤外線(遠赤外線を含む)による加温と皮膚の光線美容を行っても良いが、この光線美容は炭酸パックが終わった後で、パック布を顔から取り除けてから行うとさらに効果を上げる事ができる。このために使用する美容器具は不織布を広げて炭酸美容液を暖めながら液を含ませる平坦なスペースがあり、そのスペースが下部より加温されていて炭酸美容液が温かい状態で顔に貼り付けることがでる。また、この機器には赤外線(遠赤外線を含む)加熱や美容光線のための美容光線源として発光ダイオードが装着されている器具を提案している。
【0032】
又は高濃度炭酸温水は、重炭酸ナトリウムを溶かしたものに、美容薬剤と酸を混合して炭酸温水を作っても良い。また、この美容液を下部に集液部を配置した顔に装着する形のもので小型ポンプを使用して顔の上部から美容液を少しずつ送ってパッ布と顔の間に炭酸美容液を循環させてもよい。この集液部に入れて液循環する過程で温度が下がらないように加温ヒーターを集液部から額の辺りに送水する管路の途中にパイプ状のヒーターを設けるか、パック布の外から赤外線(遠赤外線を含む)で加温して炭酸水の温度を温水に保てる機構を加えても良い。
【0033】
ここで、炭酸温水が肌と接触している間だけ接触している部分の、肌直下の毛細血管の血流が良くなるが、炭酸温水との接触を止めるとだんだん血流は元に戻る為、10分程度連続的に炭酸温水に肌が接触していることが好ましい。
本発明の方法であれば、顔を、炭酸温水を含んだ不織布マスクで覆いながら美容パックを行うとき極めて少ない液量でもでき、しかも鼻や口で呼吸ができ、少量の液の循環を行う、器具が軽く長時間続けることが可能な美容器具を提案している。
【0034】
その上、極めて少量の液だけで十分に肌が潤うように前記美容液パックを行うことができるため美容薬剤の濃度を高くしても価格的に通常の化粧品価格として受け入れられる。従来の炭酸温水だけを顔に掛け流す美容方法は特開2009−12268で開示されているが炭酸温水だけでは効果が薄く、マスク型や顔に美容液をためて顔を覆って行う特開2008−213849の美容方法では炭酸水の使用量が1000cc近くになり混合する美容薬剤の濃度が極めて薄くなり効果が減少する。
【0035】
またビタミンC誘導体は皮膚細胞が油質で構成されているため肌の中に吸収しにくい問題を持っていた。これを解決するために高い濃度の炭酸が持つ肌への浸透力を利用してビタミンCやビタミンC誘導体の肌への吸収を高めたものである。また肌の中に浸透したビタミンC誘導体はそれだけでは効果が極めて微小となる。これは、細胞内におけるビタミンCへの分離酵素の活性が各自の体質で異なることが効果に差を生む原因であるが薬剤だけでは解決できない。これを解決するために肌の奥まで浸透する光エネルギーを活用することで細胞活性を促進して効果がより多く得られるようにした。
【0036】
ビタミンC誘導体が皮膚内で乖離したビタミンCとして最大限に働く方法の一つが血行を良くすることである。そこで美容パック時に肌を加温しながら赤外線(遠赤外線を含む)の光を肌深く透過させる方法で、高い温熱効果が得られ、効果の高い美容パックが安価に得られる。この皮膚細胞内の酵素活性と細胞の再生能力を、さらに高める方法として紫外線を除去した500nmから1000nm以内の光を肌の奥まで浸透させて細胞内の活性化を赤外線(遠赤外線を含む)だけで行うよりも高くすることもできる。
【0037】
この場合に顔に付けた薄い不織布マスクは充分に光を通すため不織布パックを付けていても効果は得られるが、美容パックが終わった後でマスクを取り外して美容光線照射として500nmから1000nm以内の美容光線を当てられるために美容光源を本発明の美容器具に配置している。しかし、別に用意しても良い。
【0038】
また、目は女性のお化粧の最重要箇所であり、目力と言う言葉が生まれるぐらい大切な美容箇所である。しかし、近年職場はパソコンの仕事ばかりであるため目の疲れは目の衰えを増長し、しわや目の周りの黒ずみが取れないようになっている。テレビ宣伝で目の上だけを暖める温湿布のような商品が大変よく売れていると聞きます。目の周りにある筋肉内の毛細血管の血流を活発にして目の筋肉から疲労物質を取り除くと美しい目を取り戻すことが出来る。また目の疲れを取り除くことは睡眠や休息にも大切な要素である。
【0039】
本発明の美容器具を使用することにより、顔の特に目の周りの血流が赤外線ヒーター(遠赤外線を含む)の熱や炭酸温水で温められ血行が改善し、さらに炭酸の作用で毛細血管が活性化して老廃物や筋肉疲労の素である乳酸の除去が早まる。又、徐々に毛細血管も成長するためパソコンによる仕事で疲れた目を回復させ、目を毎日の疲れから解放して力のある目の輝きを取り戻すことができる。
【0040】
また、高濃度炭酸温水による美容法は毎日続けることが大切である為、手軽にできるように、器具自体がごく簡単で軽いものでなければ使用されなくなる。本発明では、美容器具を水平にしてヒーター部の顔側になる部分が桶になっているので、そこに好ましくは20cc程度の水又は温水を入れて、次にクエン酸などの酸と美容薬剤が混ざっている薬剤を入れ良く溶かして、最後に炭酸水素ナトリウムを入れて高濃度の炭酸美容薬剤を作ります。もちろん、クエン酸と炭酸水素ナトリウムを使用せずに20CC程度の高濃度の炭酸水または炭酸温水を使用して、これに美容薬剤を入れてもかまわない。
【0041】
そして、出来上がった炭酸入りの美容薬剤に不織布マスクを浸して不織布マスクに美容薬剤を含ませてから顔につける。その後、前記美容器具を水平方向から垂直に傾けると前記の桶部分にある美容薬剤は下部に流れて集液部に溜まる。その美容器具を手で支えて顔に顎受けがつくように装着し、集液部の美容薬剤をポンプで不織布マスクの額部に送ることで顔の炭酸温浴ができるものである。ここに使用される不織布マスクは額の上部分に開口部があり、開口部から不織布マスクと顔の間に美容薬剤含有炭酸水又は炭酸温水を注ぎ込むことが出来るようになっている。別の方法としては、特別な不織布マスクではなく市販されているパック用不織布マスクを使用する場合は、おでこの部分の不織布マスク外側から前記美容薬剤を注いでも良い。
【0042】
この送り込むポンプがチューブポンプのように空気が入ってもスムーズに送れるもので微量の送水が可能なポンプであることが望ましい。また前記美容薬剤を不織布マスクと顔の間に注ぐと不織布マスクがずり落ちてくるためこれを防止するため不織布マスクの最上部、すなわち、前記美容薬剤の注入口よりも上の位置を抑えるようにするのが良く、マスクに絶えず高濃度の前記美容薬剤を注ぎ込み垂れ流しの状態を保ちながら少しずつ肌に浸透させることができるようにしてある。
【0043】
また不織布マスクを伝わって顎の方に流れ落ちた液を再び不織布マスク最上部の開口部に戻すことが出来るため極めて少ない前記美容薬剤、例えば30cc程度の量でも十分に潤った顔の美容パックが行える。この美容パック布のおでこ部分の開口部形状は外周または下側が少し突き出していて、液が注ぎ入れやすくなっていると望ましい。又、開口部が複数設けられていても良い。或いは極小さな穴、例えば2mm程度のものがたくさん美容薬剤注入部分に配置されていても良い。この小型で軽量の顔美容器具は装着しながら音楽を聴くなど椅子に腰掛けてくつろぐことができるため十分にパック時間を長く行うことが出来るので効果がさらに増す。
【0044】
本発明による美容器具は、集液部から目や鼻と口の部分が開口した不織布に少量の美容薬剤を含む炭酸水を循環させながら供給する方式のため、不織布マスク内の美容薬剤が上から下に徐々に流れてくる。椅子に座るなどの顔が斜めになっても、美容薬剤を集液部に確実に戻すために垂れ受けガイドが着脱可能に配置されている。このため垂れ受けガイドは取り外して毎回良く洗うことが出来るようになっている。このためエステ営業として使用する場合でも衛生的である。
又、お客様の首に合わせて作ることも出来るため胸に美容薬剤が垂れ落ちる心配がなく、リビングや寝室でも行うことができる。しかも、準備や後片付けが簡単で、場所を選ばないため、毎日続けることも可能である。
【0045】
また、炭酸温水生成装置などを所有している人は、お風呂を炭酸温水にしているため、そのお湯をきれいなうちに別容器に取って、蓋をしてお風呂に浮かべておけば、入浴時あるいは入浴後に、炭酸水素ナトリウムとクエン酸などの酸を除いた美容薬剤だけをその炭酸温水と混ぜて、炭酸温水美容薬剤ができる。
この場合は美容液の供給機構がないためマスクが乾いたら手で美容液をマスクの上から絶えず補充する必要がある。このような場合に使用する不織布マスクは市販の不織布で作られた通常の保水能力を有するもので良いが、外から加温していない状態でも乾燥が速く、実際使用してみるとなかなか補給しづらく結果的には効果が半減すると云うことであった。
【0046】
前記の方法とは別に、本発明においては顔に装着する美容器具だけではなく、顔から少し話した位置に熱と光の照射盤を備えたものも提案している。この場合に使用する不織布マスクは繊維径が約700nm程に細くした植物系繊維を5%から10%以上織り込まれた帝人ファイバーが開発した商品名「ナノフロント」の不織布マスクが適している。この顔から離して使用する美容器具の場合は炭酸美容液が乾いたら手で補充しなければならないため、含浸された美容薬剤が肌との間に多くの液を保持できる特別な不織布が必要になる。市販の顔パック布では熱を加えると直ぐに乾いて顔の美容風呂としてのパック効果が得られないため高保水力のパック布が必要となる。
【0047】
肌への浸透効果が特に優れている。本発明の1つである顔の前に熱と光の照射盤を備えた卓上型の美容器具の場合、「ナノフロント」のような多くの保水力を有する不織布を使用しないと加温式である本美容パックをした状態では直ぐに乾いてしまうため絶えず手で液を顔の上部辺りから注いで渇かないようにしなければならないため商品性がなくなる。しかも、お肌と美容液との接触性が悪く効果が著しく低下するので高保水力の不織布マスクを使用する必要がある。
【0048】
しかし、通常の樹脂製の糸から作られた乾燥しやすい不織布でも本発明の1つである美容液を循環させて絶えず顔に上から流す方式の顔美容器具を使用する場合では効率よく顔の美容パックをすることができるので確実に美容効果を得ることができる。また、この方式では、不織布マスクは顔に付けたとき額部分の上を押さえる部分が設けてあり、その下に開口部がある。しかも開口部には受け口のように開口部の下側が手前に張り出していて美容薬剤を顔と不織布の間に注ぎこみ易くしてある。
【0049】
この美容パック用不織布は炭酸温水のお風呂に入りながら、不織布が乾いて、前記美容薬剤を不織布パックと顔の間に注ぐときには、不織布マスクの最上部を手で押さえながら、はちみつ容器のような細い口から液が出るような弾性容器に入れた美容薬剤を少しずつ不織布パックがずり落ちるのを防ぎながら額の部分にある開口部分から注ぐことが出来る。手軽にお風呂でも美容パックをすることができるように工夫してある。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1は本発明における顔美容器具1を装着した状態を側面から見た場合の断面形状図を示している。顔美容器1の顔の左右は通気可能に解放されている。装着時に顔の顎受け部2に顎を乗せてから額の部分に供給管13−A又は13−B(詳細は図15から17で説明する)を不織布マスク4の最上部を抑えるように押し付けて装着し、さらに、セットバンド5を頭からかぶるようにして頭頂部後部に掛け、セットバンド5をチューブクランプ6により締めて固定するものである。また、前記セットバンド5を使用せずに、手で顔美容器具1を支えても良い。
【0051】
そして、顔美容器具1内の集液部7から美容薬剤9をチューブポンプ10により吸い込んで送り出して、供給管13−A又は13−Bを介して不織布マスク4の額部分にある開口部8に注ぎ入れる仕組みになっている。また、このチューブポンプ10のスイッチ11を入り切りすることで液の供給量を自分の好みに合わせて断続的に手元で調整できるONとOFFするスイッチ11を備えていても良い。カプラー7−Aは美容液の戻り吐出管の脱着が可能になっている。併設するコネクター7−Bは加温ヒーターと発光ダイオードの電源コードの脱着用コネクターです。加温その他の電源スイッチ11−Cが手元で操作できるようになっている。
【0052】
顔美容器具1には顔の正面で顔から適当な距離だけ離れた位置に、光透過性の耐熱ガラスや耐熱樹脂のヒーター保護板14を有するヒーター室15があり、ヒーター室15の中にヒーター16が設けられている。
最下部にある集液部7に溜まった美容薬剤9をチューブポンプ10で送水チューブ17を介して供給管13−A又は13−Bから不織布マスク4の開口部8及びその近傍に給水する過程で不織布マスク4に含まれる美容薬剤9および目近傍を含む顔全体が遠赤外線ヒーター(遠赤外線を含む)により、お風呂と同じ温度に加温された美容液による顔全体の皮膚がお風呂に入っていると同じ入浴効果が得られるようにした顔の入浴美容器である。
【0053】
また、目の近傍や顔全体の皮膚細胞の中まで光が届くように、肌の細胞活性を助けると言われる波長で例えば500nmから1000nm以内の美容光線で紫外線を除いた光が出る発光ダイオードなどを配置することにより皮膚内に取り込まれたビタミンC誘導体や肌細胞の再生刺激物質が前記波長の光線で活性化して前記ヒーターと併用することで温熱効果と合わさって、その作用が毛細血管内の血流促進と重なり肌の若返り効果をより多く作り出すものである。尚、この美容パックが終了して不織布マスクを取り除いてからもこの美容光線と前記ヒーターによる光線照射を行うことで肌の内部に浸透した美容薬剤が活発に反応するのでより望ましい。
【0054】
ここで、セットバンド5の頭頂部18に止めバンド19が固定されており、顔美容器1の上部にマジックテープの一方が接着されていて、マジックテープのもう一方が止めバンド19の端部に固定されており、止めバンド19の先端を引きながら顔美容器具1のマジックテープに固着させるようになっている。これにより不織布マスク4の最上部がしっかりと押さえられ、美容薬剤9を顔と不織布マスク4の間に注水した場合に不織布マスク4がずり落ちない様に顔にセットされる仕組みになっている。
【0055】
顔美容器具1の集液部7の端にはU字型のシリコンゴムの弾性体でできた垂れ受けガイド21が配置されており、不織布マスク4の端から垂れてきた美容薬剤9を受けて集液部7に導けるようになっている。顔美容器具1を装着する場合には顔が傾いても集液部7に美容薬剤9が回収されるように、該垂れ受けガイド21はシリコンの柔らかい弾性体でできており、詳細は図20で説明する。また、この垂れ受けガイド21は上から差し込むだけの取り外し自由に装着されている(細部図示せず)。
【0056】
不織布マスク4を顔に張り付ける時は充分に美容薬剤9に浸してから顔に付けるのが良く、また美容薬剤と温水または水を混ぜて溶かすために美容器具1の中に壁20で囲まれた美容液を入れてもヒーター部に液がもれないように液密に構成された容器としての部分が用意されている。
【0057】
図2及び図3により美容薬剤を作る方法を説明する。顔美容器具1の壁20で囲まれた部分に、水容器50の中の温水又は水30CC程度と、炭酸水素ナトリウムが入っている美容薬剤9−Aと、少なくともビタミンC誘導体およびクエン酸等の酸が入っている美容薬剤9−Bを入れて良くかき混ぜて、美容薬剤入りの高濃度炭酸水又は炭酸温水を生成させる。ここに不織布マスク4を浸してから顔に張り付ける。次に、図3に示した矢印のように顔美容器具1をゆっくり垂直にして顔に装着する。ゆっくり垂直にしていくと壁20で囲まれた部分にある炭酸水又は炭酸温水を含む美容薬剤9は顔美容器具1の使用時に最下部となる位置の集液部7に集まるようになっている。
【0058】
また美容薬剤9−Aには水とリン酸−アスコルビン酸マグネシウム、リン酸−アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸−2リン酸−6パルチミン酸、 パルチミン酸アスコルビルリン酸3Na、アスコルビル/トコフェリル)リン酸K、L−アスコルビン酸2−グルコシドの少なくても1つ以上のビタミンC誘導体と、水と、炭酸ガス発生に必要な酸としてクエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸の少なくても1つ以上が混合され、炭酸ガスの発生源として9−Bには炭酸水素ナトリウムが入っている。
【0059】
但し、前記2つの酸とアルカリ剤から炭酸の発生を行うのではなく、図21に示すような簡易圧力容器に炭酸ガスと前記ビタミンC誘導体の少なくても1つと高濃度の炭酸水、炭酸濃度が1000ppm以上5000ppmまでの濃度の炭酸水を充填して炭酸ガス濃度の高いビタミンC誘導体入り美容液が生成できるようにするのが好ましい。このビタミンC誘導体の他に、次に述べる様々な美容薬剤を混合する場合は混合させる炭酸水の量と濃度が炭酸濃度を高く保つ上で重要な要素である。
【0060】
また、炭酸ガス入りパック美容に、より効果を持たせる薬剤として追加されることが望ましい他の添加薬剤、及びエキスとして、
バラエキス、乳酸Na、加水分解コラーゲン、加水分解エラスチン、アテロコラーゲン、サクシニルアテロコラーゲン、加水分解ローヤルゼリータンパク、アセチルヘキサペプチド−8、アルジルリン(アセチルヘキサペプチド−3)、パルミトイルペンタペプチドー4、パルミトイルトリペプチドー5、パルミトイルオリゴペプチド、ポリソルベート−20、PCA−Na、ポリグルタミン酸、レチノール、レチノイン酸d−δ−トコヘリル、ベタイン、ソルビトール、グルコシルヘスペリジン、エラグ酸、グリチルリチン酸2カリウム、ウルソル酸、カッコンエキス、グリセリン、ジグリセリン、BG(1,3−ブチレングリコール)、1,2−ペンタジオール、
【0061】
プロパンジオール、グリシルグリシン、ポリオクタニウーム−51、61、64、65、ナイアシン(ビタミンB)、リノレン酸、オレアノール酸、アビゲニン、ベタイン、セレブロシド、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、ヒトオリゴペプチド−1、アスパラギン酸ナトリウム、アラニン、アラントイン、アルギニン、イソロイシン、イノシン酸2Na、グアニル酸2Na、グリシン、グルタミン酸、セリン、タウリン、チロシン、トレオニン、バリン、ヒスチジンHCL、フェニルアラニン、プロリン、リシンHCL、ロイシン等のアミノ酸類やセイヨウオオバコ種子エキス、カッコンエキス、クリサンテルムインジクムエキス、アロエベラ葉エキス、ヒメフウロエキス等を混合しても良い。
【0062】
図4は不織布マスク4の形状を示す。不織布マスク4の額にあたる上の部分には開口部8があり、その中央に穴が垂れ下がらない様に穴支え部29があり、開口部8の下側は図6に示すように受けヒダ55があり、開口部8に美容薬剤9を流し込む場合に入り易くなっている。また目の部分25と口の部分27は切り抜かれて穴になっている。鼻の部分26は切り溝で顔に付けた時不織布が持ち上がって鼻に乗るようになっている。また切欠き28は不織布マスク4を顔に貼りつかせたときしわが出来ないようにするためのものである。
【0063】
図5は不織布マスク4の図4に記載した破線部分100の開口部8の別の形状を示している。図6は図5の断面形状を示している。受けヒダ55が押し型などで不織布を延ばして図のような形状に加工するのも良い。ここで、受けヒダ55は、必ずしもなくても良い。
【0064】
また図7は開口部8、大きな単一の穴形状である場合を示す。図8はその断面形状を示す。この場合はすり鉢状のヒダ30の型が外に向かって狭くなる漏斗のように全周に立ち上がっているので水が浸みても形が崩れにくいので樹脂などの補強がいらなくなる。
また、開口部8が大きな1つの穴ではなく1mmから12mmまでの穴が複数個あいているだけでも良い。
【0065】
図9は図10から図12の断面方向を示す図である。図10は棒状ヒーターが逆U字状になっており、顔全体に熱が加わる様にした場合を示す。その周りに500nmから1000nm以内の光を発光する数個の発光ダイオード31をヒーターの上下左右に配置し、顔に照射できるようにしている。図11は板状ヒーターで加温する場合の位置を示す。この場合も前記のように数個の発光ダイオード31をヒーターの上下に配置し、顔に照射できるようにしている。
【0066】
図12は目の近傍だけを棒状のヒーターを配置してヒータースペースを少なくし、500nmから1000nm以内の光を発光する多くの発光ダイオード31をヒーターの上下に配置し、顔に照射できるようにしている。皮膚の内部に浸透したビタミンC誘導体が皮膚内部の酵素によりビタミンCの形に乖離する働きを加温ヒーターによる血流促進と発光ダイオード31の光の波長により活性化を促進させることを目的としている。単純にビタミンC誘導体入りパックをする時よりよりビタミンC誘導体が皮膚細胞内で有効に働いて多くの効果を求めるものである。
【0067】
また、顔美容器具1で、不織布マスク4を付けて炭酸水美容を終了した後で、顔から不織布マスク4を取り外し、単なる温熱美容や光線美容も行える。これにより、美容薬剤9がすでに皮膚に浸透したところに遠赤外線(遠赤外線を含む)や発光ダイオード31の500nmから1000nmの光が当たり、皮膚内の色々な代謝酵素の働きを助けるため美容効果をより高めることができる。また、ビタミンC誘導体のビタミンCへの乖離を促進させるばかりでなく、毎日の仕事が殆どパソコン作業となっている現代女性の目に残る疲労を赤外線(遠赤外線を含む)の照射による温熱効果で血行を良くして取り除くことができる。
【0068】
1日中パソコンの画面を見ていると視神経が疲労して視力の衰えと、目の周りに疲労が溜まり生き生きとした目の美しさが失われ、しかも睡眠が浅くなり健康と美容に有害になるが、このことが改善される。これを、炭酸美容パックをしながら加温により血液循環を良くして取り除くことができるため、一層の美容効果が生まれる。この加温効果は美容マスクを顔に付けた状態で得られるため炭酸美容パックをしながら目の疲れを取り除き、目の疲れから起こる不眠症も改善できる。これに引き換え一般的な冷たい液を使用する美容パックでは高濃度炭酸温水の効果と温熱効果は全く期待できない。
【0069】
本発明の究極の目的は、女性の顔をお風呂に入れてあげたいという思いに動かされたことによる。商品名でポッドポーという、炭酸泉による顔のお風呂を開発したが、顔を温水に10分程付けて置くためにシュノーケルのような息継ぎ具を試みたが、効果が良好であるにも関わらず、女性からは敬遠されてしまった。しかし、このさまざまな実験の過程で、高濃度の炭酸温水の中にビタミンC誘導体を溶かすと炭酸の皮膚浸透作用に伴ってビタミンC誘導体が引きずられて効率よく皮膚内に運ばれることを見つけだした。そこで、お顔のお風呂とビタミンC誘導体のより効果的な皮膚細胞内への吸収を可能にする美容方法と装置を開発した。
【0070】
しかし、古代より女性は顔をお風呂に入ることがなかった。可能ならば顔をお風呂に入れてあげたい。お顔の風呂を開発しいと考え続け、長い間、試行錯誤の末に行き着いた考えが、大量に温水を保持できる不織布さえ在ればこれに温水を多量に含ませて、これを顔に貼り付け、冷えないように外から赤外線(遠赤外線を含む)や遠赤外線(遠赤外線を含む)で加温すれば、皮膚の周りの温水によって、お肌の表面ではお風呂に入っている状態と同じになる。この発想から加温しても簡単に乾かない程の温水を、長い時間大量に含んでいられる美容マスクを求めていた。帝人ファイバー株式会社が開発した特殊な700nm程度の細い植物系繊維が5%から10%混紡されたTEIJINのナノファイバーフェースマスクシートを使用して炭酸美容用のフェイスマスクを作ることで、この考えを可能にする多くの炭酸水を長い時間含んでいられる保水型不織布マスク66が見つかり、これによる使いやすい炭酸美容法が可能になった。
【0071】
そこで高濃度炭酸温水の中にビタミンC誘導体を溶解させ、顔から離した位置から赤外線や遠赤外線で加温しながら10分程度美容液パックを行うことが容易になったので、この図22、図23、図24に示す美容装置が完成した。無論のこと、このような大量の水分を含むことのできない低価格の不織布でも顔にお風呂浴効果を生み出すために図1に開示した美容液の循環方式の美容装置が本発明の1つの方式として開発されたことは言うまでもない。尚、この図1に示す美容法に於いてビタミンC誘導体の他に前記[0058]や[0060][0061]に記載された美容効果のある薬剤を混ぜた美容液を用いて顔の皮膚を加温しながら炭酸美容パックを行うことも美容効果として望ましい。
【0072】
図13は 顔美容器具1を化粧台やダイニングのテーブルの座った楽な状態で行えるようにした状態を示している。椅子に座りながら小型ポンプを手に持ってそこに配置されたスイッチ11及び11−Cを操作しながら顔に十分な炭酸美容液を送れるように小型ポンプを動かしたり止めたりしながら調節できる仕組みを配置した。又加温と美容光線のスイッチ11−Cも手元で操作できるようになっている。本発明は頭にバンドで固定しなくても手で押さえているだけでも十分に美容パックを行うことが出来るように軽量化してある。
【0073】
図14はエステ美容の店舗でリクライニング式の椅子に体を傾けて楽な姿勢で炭酸水美容を行うために工夫した形態を示している。この場合、別に支え器具が必要になる。1つは液が顔の上部に供給される供給管は13−B(詳細は図17に示す)のような形状で、鼻の上の位置まで美容剤を含む炭酸水または炭酸温水が供給される構造でないと顔の最上部だけに供給された場合どうしても頬から顎に垂れて鼻近傍の位置が乾き易い。したがって、図17に示すようにT字型の炭酸美容薬剤の供給管13−Bを用い、さらに漏れ止め栓48を備えて穴41から均一に液が供給できるようになっている。この穴41は全てが同じ大きさではなく流れが均一になる様に穴の大きさで調整されていていることが望ましい。
【0074】
もう一つは頬から顎に液が垂れて来るとき受けきれないと胸まで垂れてしまい衣服を汚してしまうため、幅広い垂れ受けガイド21が必要になる。この受け具は集液部7から取り外して洗うことが出来るようになっていることが好ましい。
【0075】
図15は供給間3−Aを示す。この部材は全体をシリコンゴムのような柔らかい素材で作るのが望ましい。上述の炭酸美容薬剤の供給管13−Aは図15に示すように穴の上部に不織布マスク4を抑える押さえ部35が配置され、この押さえ部35は薄い板形状で顔を軽く接触させるだけで不織布マスク4をしっかり押さえ、不織布マスク4がずり落ちない構造をしている。複数の穴41は液の供給口を示す。矢印Aに示すように、チューブポンプ10から送られる液が両側の取り入れ口42から管路43を通って穴41から顔に供給される。また、取り入れ口42は、両側ではなく片側だけでも良いが、その場合は、他端は閉鎖されていなければならない。これらの内部の液が洗浄し易い構造に取り外しができる構造が望ましい。
【0076】
図16は図15のC−C断面矢視図である。供給管13−Aの押さえ部35の形状と穴41の断面を示す。
図17は、先にも述べたが供給管13−Bを示す。これは、供給管の管体44がT字型をしており、穴41がT字型に設けられている。
図15と図17の供給管13−Aと13−Bの管体44は弾性体で作るのが好ましい。たわみが生まれるため不織布マスク4を抑える時、顔になじんで抑え易いからである。もちろん、管体44は弾性体ではなく、押さえ部35だけが弾性体でも良い。また、全体形状はT型でなくても顔の中心線側の額辺りからほほの方向に炭酸美容液が供給されるならば、あえて構造限定するものではない。
【0077】
図18はお風呂で顔美容器具1を使用しないで不織布マスク4だけを使用して行なう美容方法を説明する。図21に示すような簡易圧力容器60に炭酸ガスと前記[0058]に記載されたビタミンC誘導体の少なくても1つと前記[0060][0061]に記載された美容効果のある薬剤を混ぜた美容液を図21に示す簡易型の圧力容器に炭酸ガス(一部にLPGガスを含んでも良い)と高濃度の炭酸水、炭酸濃度が500ppm以上5000ppmまでの濃度の炭酸水で溶かしてから一緒に充填し、炭酸ガスやLPGガスの圧力を利用して、図21の矢印の方向に簡易圧力容器頭部61に内蔵された押すことで弁が開く吐出用バルブ(図示せず)を押して、細い吐水口から炭酸美容液を出して不織布マスク4にかけて、液を十分浸み込ませてから顔に貼り付けます。
【0078】
このような、簡易圧力容器60に水と前記美容薬剤を混ぜて炭酸ガスを充填する場合、炭酸ガスを充填した後で容器を振ると炭酸ガスが水に溶け込んで薬剤を押し出す力が失われる。これは高圧の炭酸ガスが水に溶け込んでガスとしての体積が減少し薬剤を押し出す圧力が減少してしまうためであり、単純な水ではなく、すでに高濃度に炭酸ガスが溶け込んだ500ppm以上で5000未満の濃度の炭酸水で美容薬剤を溶かすことが望ましい。5000ppmほどの濃度になると混合時に炭酸ガスとして多くが大気中に発散していくが必要な濃度は5000ppm必要としないため製造時の温度を低く保つことで品質の安定化が得られる。
【0079】
不織布マスクが乾いた場合は図19のように額の部分から再度美容液をかけて常に肌を美容液で潤す状態に保つことが望ましい。皮膚に接する液の状態が市販の不織布マスク4では皮膚との接触面が直ぐに乾いて微妙な隙間が生まれてしまうため絶えず美容液を補充しないと炭酸の働きが失われてしまう。安価な不織布でもこのように絶えず美容液を補充すれば効果は得られる。しかし、
【0080】
図22に示す美容方法においては、帝人ファイバー株式会社から市販されている超ファインポリエステルナノファイバー「ナノフロント」で製作されたナノファイバーフェースマスクシートに織り込まれた特殊な700nm程度の細い植物系繊維が5%から10%混紡された、多くの炭酸水を保水できる不織布マスク66を使用することが望ましい。又は、別の方法としては、お風呂の温水面52の上に浮かせたお風呂浮容器51の上に不織布マスク4を広げて置き、不織布マスク4の上から前記酸性薬剤9−Aとアルカリ性の重炭酸ナトリウム入りの9−B剤を温水40CC位に混ぜて炭酸美容液を生成させて不織布マスク4には20CC程度を含ませ、残りをお風呂に浮かせた容器51に残った液を小さな容器で汲み上げて、図19に示すように不織布マスク4の最上部を手43で抑えながら開口部8から小さな容器で注ぎ込むか不織布マスク4の上からかけて炭酸水美容を行うこともできる。
【0081】
図20は垂れ受けガイド21を示す。シリコンや弾性体の樹脂でできており顎の下部分になじむ受け部である。顎の位置に不織布マスク4から垂れる美容薬剤9を集液部に導くことができる。この垂れ受けガイド21(詳細は図20)の形状は顎下の喉部に接触するようにU字形状の接触部56を有し該接触部56から集液部7まで液の流れを導く受け板57があり、垂れ受けガイド21には集液部7に差し込む固定部58を有し、前記受け板57に流れた液が集液部7の外に垂れ出さないためのガイド59が外周部に設けられている。この垂れ受けガイド21は取り外のためのはさみこみ部58があり、上方向に引き抜いて洗えるため衛生的で、しかも個々のお客様の首に合わせて作ることも出来る。このため胸に美容薬剤が垂れ落ちる心配がなく、リビングや寝室でも行うことができる。しかも、準備や後片付けが簡単で、場所を選ばないため、気軽に行うことができる。
【0082】
上記の例では、赤外線ヒーターや遠赤外線の光を利用して不織布マスク4の上から美容薬剤9と顔の皮膚を暖めている。この場合には使用する不織布マスクは乾きやすい市販されているものでも良い。又、液の加熱方法としては送水チューブの途中にヒーターを設けて、美容薬剤9を直接暖めて、暖かい温水によって顔を暖めても良い。
【0083】
図21は重炭酸ナトリウムとクエン酸その他の酸による2液から炭酸を生成する方法とは別の方法を示すものである。最近市販されている簡易圧力容器60にLPGガスにより髪の毛スタイルを固めて崩れないようにするスプレーや泡出しの石鹸が売られているが、このような簡易圧力容器60に使用するLPGガスではなく、炭酸ガスを充填し、高濃度炭酸水と[0058]に記載のビタミンC誘導体、及び前記[0060]や[0061]に記載された美容効果のある薬剤を適切な割合で混合した溶液に高濃度炭酸水、炭酸濃度が1000ppm以上5000ppmまでの濃度の炭酸水と炭酸ガスを吸収させて炭酸が高濃度に溶け込んだ美容液を簡易圧力容器60の簡易圧力容器頭部61を押して出口部62から吐出させるようにしたものである。
【0084】
図22はより図1に示す炭酸美容パックをより使いやすくするための美容方法として開発されたものに使用する美容器具を示す。保水力の極めて高い不織布パック66は一般的に市販されている不織布パックのように直ぐに表面が乾燥してお肌との接触部位に乾燥した箇所が生まれてくるものではなく、皮膚の表面に大量の温水を含んでいられるTEIJINのナノファイバーフェースマスクシートで特殊な700nm程度の細い植物系繊維が5%から10%混紡されものである。この素材が市販されたことで図23に示すような使い易いお顔のお風呂としての、新しい炭酸美顔浴美容方法が可能になった。
【0085】
この美容方法は帝人ファイバー(株)が開発した700nm程の細い植物系繊維を5%から10%程度を使用している超ファインポリエステルナノファイバー商品名「ナノフロント」として市販されているものである。これを使用することで商品的に価値が生まれ、使い易い顔の炭酸美顔浴美容方法が完成した。理由は美容液の浸み込んだ保水型不織布マスク66の外側から赤外線(遠赤外線を含む)で加温しても途中でマスクが乾いてしまう心配がなく炭酸美容パックを10分以上行っても皮膚の表面にある美容液が乾かない程の保水力がある素材を見つけ出したことで完成した。
【0086】
図22に示す美容方法は保温台68の上面に円形のくぼみ部分の下に面状ヒーターが配置されていて円形のくぼみにある保温面73の上に保水型不織布66を乗せ、次に図21に示した簡易圧力容器60から20CC程度の炭酸美容液を保水形不織布66に十分吸わせます。この時マスクが十分に温まるのまで置いておくのが好ましく、その後これを顔に貼り付けます。その状態で赤外線ヒーター(遠赤外線を含む)と500nmから1000nm程の波長の光を出す発光ダイオードを点灯します。この温まり具合で発光盤67に顔を近づけたり離したりしながら顔に当たる熱を調節して温度調節をします。こうして10分程度パックをした後パック布を外して光線照射のみを当てるようにするとさらに好ましい。
【0087】
図23は前記図22で示した2つの加熱部分を持つ美容器具で、卓上で使用できる炭酸美容パック用の機械である。この収納形状は図24に示す。2つの加熱部分が一体型のように互いに合わさって収納できる設計になっている。使用時に組み立てる場合の支柱69は内部にヒーターがある保温台68の一部に2つの差込用の穴があり、ここに片方を差込み、他方を赤外線ヒーター77と500nmから1000nmの波長を出す発光ダイオード74、76が多数配置された発光盤67の下側に配置されている穴に差し込んで一体化して、机などの上で使用するようになっている。差込具71は保温台68に供給された電源線72から供給された電気が保温面73の裏面にある面ヒーターに電気を供給しコード70を介して発光盤67に通電している。
【発明の効果】
【0088】
女性の美顔術には全くなかった新しい美容方法として顔浴、絶えず息をしなければならない顔をお風呂に入れることが実現する。顔のお肌が毎日顔浴により新陳代謝の刺激を受けることができるために、画期的な美容方法を家庭で行うことができるようになった。今までに、温かい高濃度炭酸温水で長い時間、顔の温浴を行う装置を提案してきたが、小型化は難しく家庭で個人が美容習慣に取り入れることができないものであった。
【0089】
そこで顔の肌にとってお風呂に入れたのと同じ効果が生まれる方法として、従来の開発より簡素かされた2つの美容方法とそれぞれに適した装置を新たに開発した。図1に示す美容液補充式の炭酸美容パック方法と、これをさらに簡素化した高濃度炭酸美容液を大量に保水し続ける、700nm程の細い植物系繊維を多く混合した帝人ファイバー(株)が開発した保水型不織布「ナノフロント」で顔に合うマスクでパックをした場合、十分に炭酸美容液を含ませ顔に貼り付けて外部より赤外線ヒーター(遠赤外線を含む)でマスクの上から顔を温めても10分程度は保水した水が顔の皮膚表面に保たれるようになるため、顔の皮膚の表面において顔をお風呂に入るのと同じ効果を作り出す事ができた。
【0090】
この2つの美容方法は、温熱効果により皮膚直下にある毛細血管内の血流を増加させ、炭酸のもつ肌表面から皮下組織に浸透する性質を一層増加させてビタミンC誘導体を含む美容液をより多く吸収させて大きな効果をもたらすものである。毛細血管の血流促進による皮膚細胞の新陳代謝を活性化させることにより、皮下の老廃物の除去と肌細胞への水分や栄養の補給が活発になる。そのため肌本来の代謝力を取り戻すことが出来る。また、高濃度炭酸温水による顔浴パックを続けることにより毛細血管が肌に向かって発達するため、赤ちゃんの肌を少しでも取り戻したい願いに答える美容技術である。赤ちゃんの名前は毛細血管の塊のような存在のため、泣くと直ぐに赤くなるので生まれたのでしょう。
【0091】
本発明により手軽に家庭で高濃度炭酸温水による顔をお風呂にいれる美容浴が出来るようになる。また、顔もお風呂に入れて顔の血行を良くするとお肌の新陳代謝を良くして老化が遅れるでしよう。同時に目の周りを赤外線(遠赤外線を含む)加温によって、毎日の仕事によるパソコンから来る目の疲れ、視力の衰え、目の周りの筋力の衰え、同時に起こる皮膚の老化、目の疲れから来る浅い睡眠、などのさまざまな問題を解決できようになる。しかも毎日、顔をお風呂の温水に付けるには、うつむいてお湯に顔を浸けるような苦しい姿勢や息を止めて顔をお湯に浸すこともないため、楽な状態で10分でも20分でも顔のお風呂浴が楽しめることになります。パソコンによる目の疲れは現代女性の抱える悩みです。高濃度炭酸温水による炭酸美容浴パックを行うことで目の疲れも温熱効果で改善するためこの美顔浴美容方法が生活習慣として定着するだろうと考えている。
【0092】
また、高濃度炭酸温水だけではなく、付加的にビタミンC誘導体やアミノ酸や加水分解コラーゲンやアミノ酸のペプチド類やセラミド類似化合物や皮膚の再生促進効果のある天然由来の抽出物、アレルギー抑制効果物質、保水及び保湿物質などを混ぜることによりさらに効果を上げることが期待できる。本発明の炭酸水美容方法は顔の血行を良くする働きだけでなく、赤外線(遠赤外線を含む)による温熱作用と光活性作用の3つ要素を合わせて行うため、通常のジェルパック美容法のように冷えた状態で行う美容法に比べて、はるかに効果的である。
【0093】
その3つの要素とは、1つとしては血行促進作用である。炭酸がお肌に浸透すると、毛細血管の血流を通常の温水より5倍以上7倍位まで増加させることが知られている。2つ目としては、赤外線(遠赤外線を含む)による温熱効果による更なる血行促進作用である。炭酸による血行促進をさらに効果のあるものにする。3つ目の要素は発光ダイオードの500nmから1000nm以内の光が肌内部の酵素や光感作機能を刺激して活発な細胞再生刺激となる新しい美容法が手軽に家庭で行えることである。
【0094】
すなわち、ビタミンC誘導体等が炭酸の肌浸透作用に乗せられて肌深く浸透し内部の酵素で乖離してビタミンCとして作用する時、乖離しやすくする酵素活性を高める重要な要素となる光線波長が、500nmから1000nm以内の光であるため、これを当てることにより肌は内部の生理活性が活発になる。こうした美容効果に必要な美容器具がなかったので、多くの女性のお肌アンチエイジングに大きく貢献できると考えている。
【0095】
また、本発明では、高濃度の炭酸を含有した美容薬剤9の量がわずかであることから、高価な美容剤を少量まぜても十分に効果が得られるため、商品の価格を抑えながら大きな効果を生み出すことが期待できる。今までに開発されてきた炭酸温水を顔に接触させるだけの装置や器具よりものより大きな効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施例における顔美容器具1の装着状態の断面図を示す。
【図2】本発明の実施例における美容薬剤混合方法を示す。
【図3】本発明の実施例における顔美容用具の装着方法を示す。
【図4】不織布マスクの形状図を示す。
【図5】不織布マスクの開口部の形状を示す。
【図6】不織布マスクの開口部断面を示す。
【図7】不織布マスクの開口部の別の形状を示す。
【図8】図7の開口部断面を示す。
【図9】本発明の加温ヒーター配置状態を示すための顔美容器具の断面矢視の位置と矢視方向を示す側面から見た関係位置図を示す。
【図10】遠赤外線ヒーターの形状と配置位置を示す。
【図11】平板状ヒーターの形状と配置位置を示す。
【図12】棒状の遠赤外線ヒーターと発光ダイオードの配置位置を示す
【図13】本発明の別の使用例を示す。
【図14】本発明の別の使用例を示す。
【図15】供給管の形状を示す。
【図16】押さえ部の形状を示す。
【図17】供給管の別の形状を示す。
【図18】お風呂での使用例を示す。
【図19】お風呂での使用時に美容薬剤の補充方法を示す。
【図20】お垂れ受けガイドの形状を示す。
【図21】簡易圧力容器の形状と使用方法を示す。
【図22】保水形不織布パックの使用方法と美容器具の使用方法を示す。
【図23】保水形不織布パックを使用する美容器具の使用状態における形状を示す。
【図24】保水形不織布パックを使用する美容器具の収納形状を示す。
【符号の説明】
【0097】
顔美容器具1、顎受け部2、供給管13−A、13−B、不織布マスク4、保水型不織布マスク66、セットバンド5、チューブクランプ6、集液部7、開口部8、美容薬剤9、チューブポンプ10、ハンドスイッチ11、ヒーター保護板14、ヒーター室15、ヒーター16、送水チューブ17、頭頂部18、止めバンド19、垂れ受けガイド21、壁20、美容薬剤9−A、美容薬剤9−B、水容器50、穴支え部29、目の部分25、口の部分27、鼻の部分26、切欠き28、破線部分100、すり鉢ヒダ30、発光ダイオード31、押さえ部35、穴41、取り入れ口42、管路43、漏れ止め栓48、風呂桶45、温水面52、浮かせた容器51、弾性容器53、受けヒダ55、丸棒状肌接触部56、受け板57、固定部58、ガイド59、簡易圧力容器60、簡易圧力容器頭部61、出口部62、保水形不織布パック66、保温台68、保温面73、発光盤67、差込具71、電源線72、コード70、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともビタミンC誘導体を含む美容薬剤と500ppmから2000ppmの炭酸水又は炭酸温水を混合した100cc以下の美容液を、目や鼻と口の部分が開口した顔形状に合わせた不織布による美容マスクに潤沢に含ませてからこれを顔に貼り付けておこなうことを特徴とする炭酸水美容方法。
【請求項2】
少なくともビタミンC誘導体を含む美容薬剤と500ppmから2000ppmの炭酸水又は炭酸温水を混合した100cc以下の美容液を、目や鼻と口の部分が開口した顔形状に合わせた不織布による美容マスクに潤沢に含ませこれを顔に貼り付けて、さらに、該マスクの額部から前記美容液を、ポンプ機構により微量ずつ送る工程を任意の操作で行い前記美容液を供給して前記不織布が乾燥しないようにしながら行うことを特徴とする炭酸水美容方法。
【請求項3】
前記美容液に含有するビタミンC誘導体の濃度が0.1%から15%である請求項1に記載の美容方法
【請求項4】
前記美容方法において、赤外線及び又は遠赤外線ヒーターで前記美容液を含んだ不織布の上から顔の皮膚内部まで熱が届くように照射して皮膚細胞の活性化と、ビタミンC誘導体からビタミンCへの乖離を促進させることを特徴とする請求項1から3に記載の炭酸水美容方法。
【請求項5】
紫外線を除いた500nmから1000nmの光線で前記美容液を含んだ不織布の上から顔の皮膚内部まで前記光線が届くように照射して皮膚細胞の活性化と、ビタミンC誘導体からビタミンCへの乖離を促進させることを特徴とする請求項1から4に記載の炭酸水美容方法。
【請求項6】
前記美容液が、水又は温水に炭酸水素ナトリウムと共にクエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸リン酸二水素ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、及びLアスコルビン酸などの少なくとも1つ以上の酸を投入して生成する炭酸水または炭酸温水であることを特徴とする請求項1から5に記載の炭酸水美容方法。
【請求項7】
前記美容薬剤が、リン酸−アスコルビン酸マグネシウム、リン酸−アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸−2リン酸−6パルチミン酸、 パルチミン酸アスコルビルリン酸3Na、アスコルビル/トコフェリル)リン酸K、L−アスコルビン酸2−グルコシド、等のビタミンC誘導体、及びL−アスコルビン酸、グルコシルヘスペリジン、バラエキス、乳酸Na、加水分解コラーゲン、加水分解エラスチン、アテロコラーゲン、サクシニルアテロコラーゲン、加水分解ローヤルゼリータンパク、アセチルヘキサペプチド−8、アルジルリン(アセチルヘキサペプチド−3)、パルミトイルペンタペプチドー4、パルミトイルトリペプチドー5、パルミトイルオリゴペプチド、ポリソルベート−20、PCA−Na、ポリグルタミン酸、レチノール、レチノイン酸d−δ−トコヘリル、ベタイン、ソルビトール、エラグ酸、グリチルリチン酸2カリウム、ウルソル酸、カッコンエキス、グリセリン、ジグリセリン、BG(1,3−ブチレングリコール)、1,2−ペンタジオール、プロパンジオール、グリシルグリシン、ポリオクタニウーム−51、61、64、65、ナイアシン(ビタミンB3)、リノレン酸、オレアノール酸、アビゲニン、ベタイン、セレブロシド、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、ヒトオリゴペプチド−1、アスパラギン酸ナトリウム、アラニン、アラントイン、アルギニン、イソロイシン、イノシン酸2Na、グアニル酸2Na、グリシン、グルタミン酸、セリン、タウリン、チロシン、トレオニン、バリン、ヒスチジンHCL、フェニルアラニン、プロリン、リシンHCL、ロイシン等のアミノ酸類やセイヨウオオバコ種子エキス、カッコンエキス、クリサンテルムインジクムエキス、アロエベラ葉エキス、ヒメフウロエキス等の少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1から6に記載の炭酸水美容方法。
【請求項9】
前記炭酸水又は炭酸温水が、炭酸ガスを水又は温水に吸収させて炭酸濃度が500ppm以上5000ppmの炭酸濃度の液を使用して前記美容薬剤を混合して生成する美容液であることを特徴とする請求項1から5に記載の炭酸水美容方法。
【請求項10】
前記美容液を簡易圧力容器に充填し炭酸ガス圧力及び又はLPGガスを用いて高濃度炭酸含有美容液として吐出用バルブを介して取り出すようにしたものにおいて請求項6に記載する前記美容薬剤を500ppmから5000ppmの炭酸水に溶かして生成したものであることを特徴とする請求項1から4に記載の炭酸水美容方法。
【請求項11】
目や鼻と口の部分が開口した顔形状に合わせた不織布による美容マスクが帝人ファイバー(株)製のナノファイバーフェースマスクシートである超ファインポリエステルナノファイバー「ナノフロント」を使用することを特徴とする請求項1記載の炭酸水美容方法。
【請求項12】
目や鼻と口の部分が開口した顔形状に合わせた美容マスクであって、不織布でできており、該美容マスクの額部分に少なくとも1つ以上の開口部を有するか又は開口部の少なくとも下側部分が顔と反対方向に立ち上がっているか、顔と前記開口部下側の間に隙間が形成されるようになっていることを特徴とする請求項1から2記載の顔美容パック布
【請求項13】
美容液を収容できる集液部を顎の下部に有し、顔用の美容パック布を有し、美容パック布押さえを顔の額上部近傍に有し、前記集液部に溜めた美容液を集液部から額近傍にある吐水口に送るポンプを有し、集液部に溶存炭酸ガス濃度が500ppmから1400ppmの炭酸水または炭酸温水にビタミンC誘導体及び他の美容薬剤を溶かした美容液を収容し、前記美容パック布に前記美容液を含ませて顔に密着させた後に、該美容パック布の上部を前記美容パック布押さえと額で挟むように固定して前記吐水口から前記美容液を前記美容パック布の最上部近傍に微量供給がきる液循環回路を有することを特徴とする顔美容装置。
【請求項14】
前記顔美容装置において、顔前面にヒーターまたは赤外線ヒーターを備えたことを特徴とする請求項13に記載の炭酸水の顔美容装置。
【請求項15】
前記美容液を十分に含ませた保水性美容パック布の上から赤外線及び遠赤外線を照射して前記美容液と顔の皮膚を暖める機構を有するものにおいてその台座部の顔側に不織布素材の美容パック布に美容液を含浸させる皿状の受け皿部を有しその下側に加温ヒーターを備えたことを特徴とする顔美容装置。
【請求項16】
前記顔美容装置において、500nmから1000nmの波長の光を出す発光ダイオードを多数備えたことを特徴とする請求項13から15に記載の顔美容装置。
【請求項17】
前記顔美容装置において、顎の位置にパック布から垂れる美容液を集液部に導く弾性体の垂れ受けガイドを有し、該垂れ受けガイドは顎下の喉部に接触するようにU字形状の接触部を有し、該接触部から集液部まで液の流れを導く受け板を有し、該垂れ受けガイドを集液部に差し込んで固定できる固定部を有し、前記受け板に受け板に流れた液が外に垂れ出さないためのガイド部を有し、集液部との着脱が可能になされたことを特徴とする請求項13記載の顔美容装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−53147(P2013−53147A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−181911(P2012−181911)
【出願日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(500235386)ヴィータ株式会社 (29)
【Fターム(参考)】