説明

烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法

【課題】裂き烏賊の珍味に形・食感が極めて近似し、牛乳を主原料にしたチーズ本来の風味を限りなく活かしたチーズを主材とする新規かつ安価で常温保管可能なチーズ珍味食品の製造方法を提案する。
【解決手段】カードを、80〜90℃の熱水で練上げ繊維状の組織を生成させる。練り上げたカードを10℃以下冷水で良く冷やし、繊維状の組織をもつカードにする。この状態の繊維状チーズを、紐ないし極細繊維状で直径8mm〜0.5mm、長さ10mm〜200mmの状態まで手で裂き、この状態で出来た繊維状チーズを、紐ないし極細繊維状に手で裂く。繊維状チーズ素材に調味料の浸み込む味付けをする場合は、水:醤油=1:1の濃さで、10℃〜15℃の温度に10〜15秒間の短時間で均一に味・色が浸み込ませる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法とする。
【背景技術】
【0002】
今までのチーズ珍味と繊維状組織を有する乾燥チーズの加工食品というと、魚貝類を引き延ばし生地シートに載せ加熱溶融して固着させたもの、肉類と混ぜ燻煙加工させたもの、魚貝類の身または卵を加熱融合し冷却固化させたもの、繊維状組織を有する乾燥チーズが直径5〜10mmの円柱状、または一辺の長さが5〜10mmの角柱状に成形したものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−248131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、チーズ珍味と繊維状組織を有する乾燥チーズの加工食品というと、魚貝類を引き延ばし生地シートに載せ加熱溶融して固着させたもの、肉類と混ぜ燻煙加工させたもの、魚貝類の身または卵を加熱融合し冷却固化させたもの、繊維状組織を有する乾燥チーズが直径5〜10mmの円柱状、または一辺の長さが5〜10mmの角柱状に成形したもの等が市販に出ていますが、裂き烏賊の珍味に形・食感が極めて近似し、牛乳を主原料にしたチーズ本来の風味を限りなく活かしたチーズを主材とする新規かつ安価で常温保管可能なチーズ珍味食品を提案する。
【課題を解決する為の手段】
【0005】
本発明者は上記課題を解決する為に、何回も試作品を作り、今までに無い食感・味・チーズ本来の風味を損なわない乾燥チーズの製造する事を課題とし、出来上がりの太さ・長さ・形状・水分管理・温度管理の改善を重ねた結果、今までは考えられなかった裂き烏賊の珍味に形・食感が極似し、かつチーズ本来の味・風味を損なわず保存場所も限られること無く長期保存が可能になる新しいことを特徴とする 烏賊の珍味様の常温保存ナチュラルチーズの製造方法とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明法により製造されるチーズ食品は、チーズと醤油その他調味料とがよく混ざり合いお互いの風味を壊さないものになり、裂き烏賊の珍味に形・食感が極似したものとなり、また常温で長期間の保存にも優れている為、冷蔵管理が難しいドライブ等の場面とかでも安心してチーズのおやつとして提供できる。また仕上がりの状態から、何も手を加えず食べることが出来、そのまま酒のつまみにも出来る等、利用範囲も広い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は製造工程を表したフローチャートです。
【図2】図2雑菌処理は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図3】図3冷却過程は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図4】図4スターター添加は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図5】図5レンネット添加は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図6】図6カッティングは烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図7】図7攪拌は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図8】図8ホエイ排除は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図9】図9マッテングは烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図10】図10裁断は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図11】図11湯練りは烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図12】図12ストレッチングは烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図13】図13冷却は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図14】図14カットは烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図15】図15醤油漬けは烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図16】図16乾燥は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【図17】図17完成品は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の実施方法を示した図面代用写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は製造工程を表したフローチャートです。図2は生乳を65℃30分間殺菌し、図3は43℃まで冷却、乳酸菌の添加。図4は使用する乳酸菌はストレプトコッカス−サーモフィラス(Streptococcus−thermophilus)をフリーズドライ状の物を2.4g/100Lダイレクト添加する。図5はレンネットは0.0001%〜0.0002%添加。図6は上記のように原料乳に乳酸菌とレンネットを添加して乳が凝固したら2〜5mm大に切断し、図7は10分に一回全体が馴染む程度に2回撹拌する。 図8はカードが程良い硬さになったら、ホエイを排除し、図9はカードをマッティングする。図10はマッティング後pH5.25〜5.15の間で約5mmぐらいに切る。図11はこのようにして得られたカードを、80〜90℃の熱水で練上げ繊維状の組織を生成させる。図12は練り上げたカードを直ちにストレッチングを行い、図13は10℃以下冷水で良く冷やし、繊維状の組織をもつカードにする。図14はこの状態の繊維状チーズを、紐ないし極細繊維状で直径8mm〜0.5mm、長さ10mm〜200mmの状態まで手で裂き解してゆく。図15はこの状態になった物を醤油等の調味料で薄味をつけて、図16は風を通すトレーに重ならないように繊維状チーズを敷き詰めて、室温8℃〜15℃の調温庫に入れ上から送風機で風を当て乾燥させる。乾燥の終了目安として水分含有量を15%〜25%とし水分活性0.8以下で包装する。
図17は烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法の完成品である。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明は乳製品加工食品として、新規に烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法に関する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生乳を65℃30分間殺菌し、43℃まで冷却、乳酸菌の添加。使用する乳酸菌はストレプトコッカス−サーモフィラス(Streptococcus−thermophilus)をフリーズドライ状の物を2.4g/100Lダイレクト添加する。レンネットは0.0001%〜0.0002%添加。上記のように原料乳に乳酸菌とレンネットを添加して乳が凝固したら2〜5ミリメートル大に切断し、10分に一回全体が馴染む程度に2回撹拌する。カードが程良い硬さになったら、ホエイを排除し、カードをマッティングする。このようにして得られたカードを、80〜90℃の熱水で練上げ繊維状の組織を生成させる。練り上げたカードを10℃以下冷水で良く冷やし、繊維状の組織をもつカードにする。この状態の繊維状チーズを、紐ないし極細繊維状で直径8mm〜0.5mm、長さ10mm〜200mmの状態まで手で裂き解してゆく。この状態で出来た繊維状チーズを、紐ないし極細繊維状で直径8mm〜0.5mm、長さ10mm〜200mmの状態まで手で裂き、繊維状チーズ素材に調味料の浸み込む味付けをする場合でも、水:醤油=1:1の濃さで、10℃〜15℃の温度に10〜15秒間の短時間で均一に味・色が浸み込み、かつチーズの味・風味は損なわない乾燥チーズで、保存場所も限られること無く長期常温保存が可能になることを特徴とする烏賊の珍味様の常温保存繊維状チーズの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−167183(P2011−167183A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56664(P2010−56664)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(505427746)株式会社長沼あいす (1)
【Fターム(参考)】