説明

無機及び/又は有機酸を含有する触媒インク及び電極、触媒被覆膜、ガス拡散電極及び膜電極ユニットの製造におけるその使用

1種以上の触媒物質、溶剤成分及び燐酸、ポリ燐酸、硫酸、硝酸、HClO、有機ホスホン酸、無機ホスホン酸、トリフルオルメタンスルホン酸又はその混合物を含む群からから選択される少なくとも1種の酸を含有する触媒インク、本発明による少なくとも1種の触媒インクを含有する電極、少なくとも1個の本発明による膜電極ユニットを含有する燃料電池及び本発明による膜電極ユニットの製法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1種以上の触媒物質、溶剤成分及び少なくとも1種の酸を含有する触媒インク、本発明による少なくとも1種の触媒インクを含有する電極、少なくとも1個の本発明による電極を含有する又は本発明による少なくとも1種の触媒インクを含有する膜電極ユニット、少なくとも1個の本発明による膜電極ユニットを含有する燃料電池及び本発明による膜電極ユニットの製法に関する。
【0002】
ポリマー電解質膜燃料電池(PEM燃料電池)は公知技術水準で公知である。ここでは、現今では殆ど排他的に、スルホン酸変性化ポリマーが、プロトン伝導膜として使用される。この際、主に過弗素化ポリマーが使用される。これに関する顕著な例は、DuPontのNafion(登録商標)である。プロトン伝導のために、典型的にスルホン酸残基1個当たり水4〜2分子である比較的高い水含量が膜中に必要である。必要な水含量、しかし又酸性水と反応ガス水素及び酸素と関連したポリマーの安定性も、PEM燃料電池スタックの動作温度を80〜100℃に限定する。圧力下では、動作温度は>120℃に高められ得る。そうでなければ、より高い動作温度は、燃料電池の性能損失無しには実現され得ない。
【0003】
しかし、系統技術的な理由から、燃料電池では、100℃よりも高い動作温度が所望に値する。膜電極ユニット中に含まれる、貴金属をベースとする触媒の活性は、実際に高い動作温度でより良好である。殊に、炭化水素を含むいわゆるリフォーメイトを使用する場合には、リフォーマーガス中に明らかな一酸化炭素量が含有されていて、通例では、これを複雑なガス処理又はガス精製により除去しなければならない。高い動作温度では、CO不純物に対する触媒の許容範囲が上昇する。
【0004】
更に、燃料電池の動作の際に、熱が発生する。しかし、この系統の80℃以下への冷却は極めて複雑であり得る。冷却装置は、出力に応じて、実際にはより簡単に形成され得る。このことは、100℃以上の温度で動作される燃料電池において、廃熱は明らかにより良好に利用され得て、従って、燃料電池系統効率は、電流熱カップリングによって上昇され得ることを意味する。この温度を達成するために、一般に新規の伝導機構を有する膜が使用される。動作温度>100℃、一般に120℃〜180℃で、無給湿で又は極めて少ない給湿で作動する燃料電池が実現され得るような大いに期待された研究は、膜の伝導度が膜のポリマー骨格に静電的に結合する液体酸の含量に基づいている型の燃料電池に関していて、その酸は、膜のほとんど完全に乾燥状態でも、水の沸点以上で、動作ガスの付加的な給湿なしに、プロトン伝導性を負担する。公知技術水準で公知であるそのような型の燃料電池は、一般に高温ポリマー電解質膜燃料電池(HTM燃料電池)と称されている。例えば、液体電解質として燐酸で含浸されているような膜には、原料としてポリベンズイミダゾール(PBI)が公知である。
【0005】
酸性液体電解質で含浸させた膜のできるだけ高い効率を得るために、膜電極ユニット中又は燃料電池中で使用される電極は、燃料電池膜中の状況に適合しなければならない。この際、良好なプロトン伝導性を保証するために、膜電極ユニット中の液体電解質の(酸の)配量及び分配が最適であることが特に重要である。
【0006】
M. Uchida et al., J. Electrochem. Soc., Vol. 142, No. 2, 463〜468頁は、ペルフルオロスルホネートアイオノマー(PFSI)コロイドの製造を包含する、ポリマー電解質燃料電池の電極中の触媒層の製法に関する。この際、PFSIの良好なネットワークも、Pt粒子上のPFSIの均一な分配も達成されるべきである。このことは、特異的な有機溶剤中のPFSI鎖のコロイド生成によって達成される。PFSIコロイドは、選択的に、高分散化Pt粒子との炭素凝集体にその表面で吸着され、引き続いて触媒ペーストが製造される。M. Uchida中の例によれば、先ず、PFSI溶液を、市販で得られるイソプロパノール中のNafion(登録商標)溶液又はエタノール中のFlemion(登録商標)溶液を、特異的な有機溶剤、つまりエステル、エーテル、アセトン、ケトン、アミン、カルボン酸、アルコール及び非極性溶剤に加えることによって製造する。取得した混合物から、PFSIがコロイド状で存在している混合物を選出する。この混合物に、触媒活性成分Pt−Cを加える。引き続いて、この混合物から、超音波処理によってペーストを製造する。このペーストを、ガス拡散電極の製造に、更に、膜電極ユニットの製造に及び燃料電池の製造に使用する。この際、膜電極ユニット又は燃料電池は、Nafion(登録商標)又はFlemion(登録商標)、要するにペルフルオロスルホネートアイオノマーの形で膜を有する。
【0007】
WO2005/076401は、少なくとも1個の窒素原子を含有し、その窒素原子が多塩基性無機オキソ酸又はその誘導体の中心原子に化学的に結合しているポリマーを含む燃料電池のための膜に関する。有利な1実施態様では、ポリマー及びオキソ酸誘導体は、プロトン伝導性の生成下にドーパントの収容能力を有するネットワークに架橋結合している。好適なドーパントは、例えば、燐酸である。更に、WO2005/076401は、燃料電池のガス分配電極が、膜のためのドーパント受容体であるようにドーパントを負荷している燃料電池に関し、この際、膜は、ドーパントの収容によって、圧力及び温度の影響後に、プロトン伝導性にされ、かつガス分配電極にプロトン伝導的に結合されている。WO2005/076401によれば、ドーパントの均一な収容及びその留保を特徴とする燃料電池のための膜を製造することが、WO2005/076401の課題である。その例によれば、電極のドーパントの負荷は、完成した電極にドーパント、有利に燐酸を添加する形で行われる。
【0008】
DE10301810A1は、250℃までの動作温度を有するポリマー電解質燃料電池のための膜電極ユニットに関し、これは、少なくとも2個のシート状のガス分配電極及びその間に配置された1枚のポリマー膜からなり、少なくとも1種の塩基性ポリマー及び、ドーパント(ガス分配電極は、ポリマー膜のためのドーパント収容体であるように、このドーパントを負荷されている)を有し、その際、ポリマー膜は、ドーパントを介して、圧力及び温度の影響後に、プロトン伝導的にしっかりとガス分配電極に固着している。この際、電極及び電解質の間のプロトン伝導的結合は、通例、燐酸によって保証される。そのために、電極は、電池との組合せの前に、燐酸で含浸される。その例によれば、市販で得られる電極に、真空中室温で濃燐酸を含浸させる。
【0009】
WO2006/005466A1に、水の沸点以上までの動作温度で使用可能であり、かつ持続的に高いガス透過性を保証する、触媒層中に存在する電気触媒と隣接のポリマー電解質膜との間に改善されたプロトン伝導性を有するガス拡散電極、及び相応する製法が公開されている。WO2006/005466により、ガス拡散電極は、それが膜のためのドーパント受容体であるようにドーパントで負荷されている。WO2006/005466によれば、ドーパントとして、有利に燐酸が使用される。WO2006/005466中の例によれば、ガス拡散電極をベースとする膜電極ユニットの製造は、ガス拡散電極を濃燐酸で含浸させる方法で行われる。
【0010】
DE10155543A1に、少なくとも1種のベース物質及び、少なくとも2塩基性無機酸と有機化合物との反応生成物(この際、反応生成物は1個の酸性ヒドロキシル基を有する)、又はこの化合物と多塩基性酸との縮合生成物である少なくとも1種のドーパントを含むプロトン伝導性ポリマー電解質膜が公開されている。燐酸自体は、DE10155543A1によるプロトン伝導性電解質膜中には含有されていない。膜電極ユニットの製造は、DE10155543A1中の例により、市販で得られる電極に濃燐酸を真空中室温で含浸させることによって行なわれる。
【0011】
従って、酸負荷ガス拡散電極の製造に関して、公知技術水準により、既に触媒物質で負荷されたガス拡散電極を後で酸処理し、かつ引き続いて、得られるガス拡散電極と好適なポリマー電解質膜を圧縮させて膜電極ユニットを得ることが行なわれる。この際、電極中の酸(ドーパント)の量及び分配は不都合である。どれくらいの量の酸が圧縮の際に膜中に入り、かつどれくらいの量の酸がガス拡散電極から出るかは明確ではなく、かつ制御不可能である。触媒層中の酸の分配は、触媒層の状態に強く依存している。
【0012】
従って、本発明の課題は、1つには良好な加工性を有し、触媒層中の酸(ドーパント)の公知技術水準に対して改善された卓越した分配を有し、触媒層中への酸(ドーパント)量の制御された配量を可能とし、かつ更にガス拡散電極、触媒被覆膜、膜電極ユニット又は燃料電池の再現可能で確実な製法を可能とする、ガス拡散電極、触媒被覆膜、膜電極ユニット又は燃料電池の製造に好適である触媒インクを製造することである。
【0013】
この課題は、
(a)成分Aとして、1種以上の触媒物質、
(b)成分Bとして、溶剤成分、及び
(c)燐酸、ポリ燐酸、硫酸、硝酸、HClO、有機ホスホン酸(例えば、ビニルホスホン酸)、無機ホスホン酸、トリフルオルメタンスルホン酸又はその混合物からなる群から選択される少なくとも1種の酸
を含有する触媒インクによって解明される。
【0014】
本出願の意において、"触媒インク"という表現は、触媒インクも、触媒ペーストも解される。
【0015】
本発明による触媒は、公知技術水準に比べて、又は後で酸を添加された電極に比べて多くの利点を有する。1つには、調節された好適な量の酸の電極への装入及び分配が可能である。
【0016】
更に、触媒インク中に酸が存在することによって、触媒層中に新規の孔構造が生成される。ガス拡散電極の乾燥温度は一般に酸の沸点以下であるので、酸分子は触媒粒子の間に留まる。
【0017】
更に、酸の存在によって、触媒インクの改善された加工性が達成され得る。本発明により使用される酸は蒸発し難いので、触媒インクは加工中に徐々に乾燥する。それによって、電極製造の正確な装荷及び再現可能性が可能であり、かつより多い触媒インク量の使用によって大量生産が容易にされる。
【0018】
更に、触媒層中に吸着された酸は、本発明による触媒インクの助成で製造された膜電極ユニットのプロトン伝導性に寄与する。
【0019】
本発明による触媒インクは、公知の標準法、例えば、スクリーン印刷、ドクターナイフ塗布、他の印刷法又はスプレー塗布で、ガス拡散層又は膜上に塗布され得る。
【0020】
本発明による触媒インクは、殊に、膜の伝導性が膜のポリマー骨格に静電的に結合した液体酸の含量に基づいている高温燃料電池に好適であり、この際、膜は、殊にポリアゾールに基づいていて、かつ液体電解質として、例えば、燐酸が使用される。
【0021】
成分A:触媒物質
本発明により、触媒インクは、1種以上の触媒物質を成分Aとして含有する。この触媒物質は触媒的に活性な成分として作用する。膜電極ユニット又は燃料電池の陽極又は陰極の触媒物質として使用され得る好適な触媒物質は、当業者に公知である。好適な触媒物質は、例えば、触媒活性成分として少なくとも1種の貴金属を含有する物質であり、この際、貴金属は、殊に白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、金及び/又はルテニウムである。これらの物質を、相互に合金の形で使用することもできる。更に、触媒活性成分は、1種以上の卑金属を合金添加物として含有することができ、この際、卑金属は、クロム、ジルコニウム、ニッケル、コバルト、チタン、タングステン、モリブデン、バナジウム、鉄及び銅からなる群から選択される。更に、前記の貴金属及び/又は卑金属の酸化物を触媒物質として使用することもできる。
【0022】
触媒物質は、担体触媒又は無担体触媒の形で存在していてよく、この際、担体触媒が有利である。担体触媒として、有利に電導性の炭素、特に有利にカーボンブラック、グラファイト及び活性炭から選択される炭素が使用される。
【0023】
触媒物質は、一般に粒子の形で使用される。触媒物質が無担体触媒として存在する場合には、粒子(例えば、貴金属微結晶)は、XRD測定法により測定された、平均粒度<5nm、例えば、1〜1000nmを有することができる。触媒物質が担体触媒の形で使用される場合には、粒度(触媒活性物質+担体物質)は、一般に0.01〜100μm、有利に0.01〜50μm、特に有利に0.01〜30μmである。
【0024】
一般に、本発明による触媒インクは、触媒インクによって製造される電極又は膜電極ユニットの触媒層中の貴金属含量が、0.1〜10.0mg/cm、有利に0.2〜6.0mg/cm、特に有利に0.2〜3.0mg/cmであるような割合で貴金属を含有する。これらの値は、シート状試料の元素分析によって測定され得る。
【0025】
本発明による触媒インクの使用下に膜電極ユニットを製造する場合には、一般に膜電極ユニット中に存在する膜の製造のための膜ポリマー対触媒インク中で使用される、少なくとも1種の貴金属及び場合により1種以上の担体物質を包含する触媒物質の質量比は、>0.05、有利に0.1〜0.6が選択される。
【0026】
本発明による触媒インク中に、触媒物質(成分A)は、一般に、触媒インクの成分A、B及びCに対して、2〜30質量%、有利に2〜25質量%、特に有利に3〜20質量%の量で存在する。
【0027】
本発明により使用される触媒物質が担体物質を含有する場合には、本発明により使用される触媒物質中の担体物質の割合は、一般に、40〜90質量%、有利に60〜90質量%である。本発明により使用される触媒物質中の貴金属の割合は、一般に10〜60質量%、有利に10〜40質量%である。貴金属の他に、付加的に卑金属が合金添加物として使用される場合には、貴金属の割合は、卑金属の相応する量だけ減少する。合金添加物としての卑金属の割合は、通例、触媒物質中に存在する金属の全量に対して、0.5〜15質量%、有利に1〜10質量%である。金属の代わりに、相応する酸化物が使用される場合には、金属について挙げられた量が当てはまる。
【0028】
成分B:溶剤成分
本発明による触媒インクは、一般に、成分A2〜30質量%、有利に2〜25質量%、特に有利に3〜20質量%、及び成分C0.1〜6質量%、有利に0.2〜4質量%、特に有利に0.2〜3質量%を含有する。即ち、本発明による触媒インクは、成分A、B及びCの全量に対して、一般に、溶剤成分64〜97.9質量%、有利に71〜97.8質量%、特に有利に77〜96.8質量%を含有する。
【0029】
本発明による触媒インク中に、溶剤成分として、単一溶剤又は2種以上の溶剤を含む混合物を使用することができる。本発明による触媒インク中に、一般に、水性媒体、有利に水が使用される。溶剤成分は、水に付加的に又は選択的に、アルコール又はポリアルコール、例えば、グリセリン又はエチレングリコール、又は有機溶剤、例えば、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン(NMP)又はジメチルホルムアミド(DMF)を含有することができる。触媒インク中で、水含量、アルコール含量又はポリアルコール含量及び/又は有機溶剤含量は、触媒インクの流動性を調整するために選択され得る。本発明による触媒インクは、水の他に、一般に、アルコール0〜50質量%及び/又はポリアルコール0〜20質量%及び/又は少なくとも1種の有機溶剤0〜50質量%を含有する。
【0030】
成分C:少なくとも1種の酸
本発明による触媒インクは、成分Cとして、燐酸、ポリ燐酸、硫酸、硝酸、HClO、有機ホスホン酸(例えば、ビニルホスホン酸)、無機ホスホン酸、トリフルオルメタンスルホン酸又はその混合物からなる群から選択される少なくとも1種の酸を含有する。
【0031】
本発明による触媒インク中に存在する少なくとも1種の酸とは、有利に、燃料電池のためのポリマー電解質膜中の液体電解質(ドーパント)として使用される少なくとも1種の酸のことである。好適な酸は当業者に基本的に公知であり、この際、酸は、燐酸、硫酸、ポリ燐酸、ビニルホスホン酸からなる群から選択される。酸として燐酸が特に有利に使用される。
【0032】
本発明による触媒インクにより製造される膜電極ユニット、又は触媒被覆膜又は燃料電池のポリマー電解質膜中に存在する好適な酸は、次に挙げられている。
【0033】
酸は、一般に、本発明による触媒インク中で、100質量%になる成分A、B及びCの合計に対して、0.1〜6質量%、有利に0.2〜4質量%、特に有利に0.2〜3質量%の量で使用される。
【0034】
本発明による触媒インクは、場合により付加的に少なくとも1種の分散剤を成分Dとして含有することができる。この際、分散剤は、成分A、B及びCの全量に対して、一般に0.1〜4質量%、有利に0.1〜3質量%の量で存在する。好適な分散剤は、当業者に基本的に公知である。成分Dとして特に有利な分散剤は、少なくとも1種の過弗素化ポリマー、例えば、少なくとも1種のテトラフルオルエチレンポリマー、有利に少なくとも1種の過弗素化スルホン酸ポリマー、例えば、少なくとも1種のスルホン化テトラフルオルエチレンポリマー、特に有利にDuPontのNafion(登録商標)、FumatechのFumion(登録商標)又はIonpowerのLigion(登録商標)である。
【0035】
従って、もう1つの有利な実施態様で、本発明は、本発明による触媒インクに関し、この際、触媒インクは更に成分Dを分散剤として含有する:
(d)少なくとも1種の過弗素化ポリマー、例えば、少なくとも1種のテトラフルオルエチレンポリマー、有利に少なくとも1種の過弗素化スルホン酸ポリマー、例えば、少なくとも1種のスルホン化テトラフルオルエチレンポリマー、特に有利にDuPontのNafion(登録商標)、FumatechのFumion(登録商標)又はIonpowerのLigion(登録商標)。
【0036】
更なる好適な過弗素化ポリマーは、例えば、テトラフルオルエチレンポリマー(PTFE)、ポリビニリデンフルオリド(PVdF)、ペルフルオルプロピルビニルエーテル(PFA)及び/又はペルフルオルメチルビニルエーテル(MFA)である。
【0037】
本発明による触媒インクは、付加的に更に、少なくとも1種の界面活性剤を成分Eとして含有することができる。好適な界面活性剤は当業者に公知である。この際、触媒インクの塗布後に洗い落とせる又は、触媒インクの塗布後に製造される電極を、例えば<200℃の温度に加熱する場合に、熱分解する界面活性剤が重要である。有利な界面活性剤は、陰イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤、例えば、弗素界面活性剤、例えば、一般式 CF−(CF−X [式中、p=3〜12であり、Xは−SOH、−PO及び−COOHからなる群から選択される]の界面活性剤、例えば、ヘプタデカフルオロオクタン酸のテトラエチルアンモニウム塩からなる群から選択される。更なる好適な界面活性剤は、オクチルフェノールポリ(エチレングリコールエーテル) (この際、xは、例えば、10であってよい)、例えば、Roche Diagnostics GmbHのTriton(登録商標)X-100、ノニルフェノールエトキシレート、例えば、Dow Chemical CompanyのSerie Tergitol(登録商標)のノニルフェノールエトキシレート、ナフタリンスルホン酸縮合物のナトリウム塩、例えば、BASF SEのSerie Tamol(登録商標)のナフタリンスルホン酸縮合物のナトリウム塩、フルオロ界面活性剤、例えば、DuPontのSerie Zonyl(登録商標)のフルオロ界面活性剤、主に直鎖状の脂肪アルコールのアルコキシル化生成物、例えば、Serie Plurafac(登録商標)の主に直鎖状の脂肪アルコールのアルコキシル化生成物、例えば、BASF SEのPlurafac(登録商標)LF 711、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドからのアルコキシレート、例えば、BASF SEのSerie Pluriol(登録商標)のエチレンオキシド又はプロピレンオキシドからのアルコキシレート、殊に式 HO(CHCHO)Hのポリエチレングリコール、例えば、BASF SEのPluriol(登録商標)E Serie、例えば、Pluriol(登録商標)E300、及びβ−ナフトールエトキシレート、例えば、BASF SEのLugalvan(登録商標)BNO12である。
【0038】
少なくとも1種の界面活性剤(界面活性剤が使用される場合に)は、通例、成分A、B及びCに対して、0.1〜4質量%、有利に0.1〜3質量%、特に有利に0.1〜2.5質量%の量で使用される。
【0039】
従って、本発明のもう1つの目的は、本発明による触媒インクであり、この際、触媒インク更に成分Eを含有する:
(e)有利に、陰イオン界面活性剤、例えば、弗素界面活性剤、例えば、一般式 CF−(CF−X [式中、p=3〜12であり、Xは−SOH、−PO及び−COOHからなる群から選択される]の界面活性剤、例えば、ヘプタデカフルオロオクタン酸のテトラエチルアンモニウム塩からなる群から選択される、少なくとも1種の界面活性剤。更なる好適な界面活性剤は、オクチルフェノールポリ(エチレングリコールエーテル)(この際、xは、例えば、10であってよい)、例えば、Roche Diagnostics GmbHのTriton(登録商標)X-100、ノニルフェノールエトキシレート、例えば、Dow Chemical CompanyのSerie Tergitol(登録商標)のノニルフェノールエトキシレート、ナフタリンスルホン酸縮合物のナトリウム塩、例えば、BASF SEのSerie Tamol(登録商標)のナフタリンスルホン酸縮合物のナトリウム塩、フルオロ界面活性剤、例えば、DuPontのSerie Zonyl(登録商標)のフルオロ界面活性剤、主に直鎖状の脂肪アルコールのアルコキシル化生成物、例えば、Serie Plurafac(登録商標)の主に直鎖状の脂肪アルコールのアルコキシル化生成物、例えば、BASF SEのPlurafac(登録商標)LF 711、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドからのアルコキシレート、例えば、BASF SEのSerie Pluriol(登録商標)のエチレンオキシド又はプロピレンオキシドからのアルコキシレート、殊に式 HO(CHCHO)Hのポリエチレングリコール、例えば、BASF SEの Pluriol(登録商標)E、例えば、Pluriol(登録商標)E300、及びβ−ナフトールエトキシレート、例えば、BASF SEのLugalvan(登録商標)BNO12である。
【0040】
本発明による触媒インクは、付加的に更に、1種以上のプロトン伝導性ポリマーを包含するポリマー粒子を成分Fとして含有することができる。
【0041】
本発明の有利な1実施態様で、ポリマー粒子は、触媒インク中で溶解しているのではなく、有利に触媒インクの液状媒体中で分散している。
【0042】
本発明による触媒インクは(前記のように)、殊に、膜の伝導性が膜のポリマー骨格に静電的に結合した液体酸の含量に基づいている高温燃料電池に好適であり、この際、膜は、殊にポリアゾールに基づいていて、かつ液体電解質として、例えば、燐酸が使用される。
【0043】
酸、殊に燐酸は、触媒層中に微細に分配されたポリマー粒子によって取り込まれ、触媒層中に存在するポリマー粒子に結合され得る。それによって、三相界面(触媒、アイオノマー及びガス)が高められ得る。本発明による触媒インクに基づく膜電極ユニットが、微分散ポリマーを含有しない触媒インクに基づく膜電極ユニットに比較して、より低い抵抗性を有することが判明した。
【0044】
この際、プロトン伝導性ポリマーとは、使用されるポリマーが、酸又は酸含有化合物を包含する、電解質としての液体と一緒に、プロトンを伝導することができることが解される。
【0045】
好適なプロトン伝導性ポリマーは、ポリマー電解質膜のポリマーとして次に挙げるポリマーである。
【0046】
ポリマー粒子は、一般に平均粒度≦100μm、有利に≦50μmを有する。粒度及び粒度分布は、Malvern Master Sizer(登録商標)計器を用いるレーザー回析によって測定される。
【0047】
通例、本発明による触媒インク(本発明による触媒インク中に成分Fが存在する場合)は、インク中に使用される触媒物質の量に対して、成分Fとして使用される少なくとも1種のプロトン伝導性ポリマー1〜50質量%、有利に1〜30質量%、特に有利に1〜15質量%を含有する。
【0048】
従って、本発明のもう1つの目的は、本発明による触媒インクであり、この際、触媒インクは、更に成分Fを含有する:1種以上のプロトン伝導性ポリマーを包含するポリマー粒子。好適なプロトン伝導性ポリマーは前記されている。
【0049】
本発明による触媒インクの製造は、成分A、B及びC及び場合により成分D、E及び場合によりFの簡単な混合によって行われる。この際、混合は、通例の混合装置中で行うことができ、この際、通例の混合装置は、当業者に公知である。この混合は、当業者に公知の全ての方法により、当業者に公知の装置中で、例えば、攪拌反応器、ボール振盪混合機又は連続混合装置中で、場合により超音波の使用下に行なわれ得る。触媒インクの成分の混合は、通例、室温で行われる。しかし、触媒インクの成分を、0〜70℃、有利に10〜50℃の温度範囲で混合することが可能である。
【0050】
本発明による触媒インクは、電極製造の正確な装荷及び再現性を可能とする改善された加工特性を特徴とする。更に、調節された好適な量の酸を電極に装入させることができ、かつ触媒インクから製造される触媒層に吸着される酸は、プロトン伝導性に寄与することができる。
【0051】
本発明による触媒インクは、触媒層、殊に触媒被覆膜(CCM)、ガス拡散電極(GDE)、膜電極ユニット(MEA)及び燃料電池中の触媒層の形成に用いられる。
【0052】
この際、触媒層は一般に自立しているのではなく、通例、ガス拡散層(GDL)及び/又はプロトン伝導性ポリマー電解質膜上に施されている。この際、触媒層の一部分は、例えば、ガス拡散層及び/又は膜中に拡散することができ、この際、転移層が形成する。このことは、例えば、触媒層をガス拡散層の一部分として解することができる。
【0053】
触媒被覆膜(CCM)、ガス拡散電極(GDE)、膜電極ユニット(MEA)又は燃料電池中の、本発明による触媒インクから構成される触媒層の厚さは、一般に1〜1000μm、有利に5〜500μm、特に有利に10〜300μmである。この値は、走査型電子顕微鏡(REM)により得られ得る映像の横断面での層厚の測定によって決定され得る平均値である。
【0054】
本発明のもう1つの目的は、触媒被覆膜(CCM)、ガス拡散電極(GDE)、膜電極ユニット(MEA)及び燃料電池の製造のための、本発明による触媒インクの使用であり、この際、前記の触媒被覆膜、ガス拡散電極及び膜電極ユニットは、有利にポリマー電解質燃料電池中で又はPEM電気分解の際に使用される。
【0055】
触媒被覆膜(CCM)、ガス拡散電極(GDE)又は膜電極ユニット(MEA)の製造のために、触媒インクは、一般に均一分散形で、触媒被覆膜(CCM)のイオン伝導性ポリマー電解質膜又はガス拡散電極のガス拡散層(GDL)上に塗布される。均一分散インクの製造は、当業者に公知の手段によって、例えば、高速攪拌器、超音波又はボールミルによって行なわれ得る。
【0056】
ポリマー電解質膜又はガス拡散層上へ、均一に分散化された触媒インクの塗布は、当業者に公知の様々な技術によって行なわれ得る。好適な技術は、例えば、印刷、噴霧、ドクターナイフ塗布、ローラー掛け、はけ塗り、ブラシ塗り、転写、スクリーン印刷又はインクジェット印刷である。
【0057】
一般に、本発明による触媒インクの塗布によって得られる触媒層は、塗布後に乾燥される。好適な乾燥法は、当業者に公知である。例えば、熱気乾燥、赤外線乾燥、マイクロウェーブ乾燥、プラズマ法及びこれらの方法の組合せである。
【0058】
本発明のもう1つの目的は、上側及び下側を有するポリマー電解質膜を包含する触媒被覆膜(CCM)であり、この際、上側上にも下側上にも、ポリマー電解質膜上への本発明による触媒インクの塗布によって製造される触媒活性層が備えられている。
【0059】
本発明によるCCMは、殊に、本発明による触媒インクの使用を条件とする、触媒活性層中での酸(本発明による触媒インクの成分C)の特殊分配を特徴とする。
【0060】
触媒被覆膜の好適なポリマー電解質膜は、当業者に基本的に公知である。プロトン伝導性ポリマーをベースとするプロトン伝導性ポリマー電解質膜が特に好適である。
【0061】
この際、プロトン伝導性ポリマーとは、使用されるポリマーが、酸又は酸含有化合物を包含する液体と一緒に、電解質としてプロトンを伝導することができるということが解される。
【0062】
酸又は酸含有化合物が存在して電解質としてプロトンを伝導し得る好適なポリマーは、例えば、ポリ(フェニレン)、ポリ(p−キシリレン)、ポリアリールメチレン、ポリスチロール、ポリメチルスチロール、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルエーテル、ポリビニルアミン、ポリ(N−ビニルアセタミド)、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリジン、ポリビニルピリジン;
主鎖中にCO−結合を有するポリマー、例えば、ポリアセタール、ポリオキシメチレン、ポリエーテル、ポリプロピレンオキシド、ポリエーテルケトン、ポリエステル、殊にポリヒドロキシ酢酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヒドロキシベンゾエート、ポリヒドロキシプロピオン酸、ポリピバロラクトン、ポリカプロラクトン、ポリマロン酸、ポリカルボネート;
主鎖中にC−S−結合を有するポリマー、例えば、ポリスルフィドエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン;
主鎖中にC−N−結合を有するポリマー、例えば、ポリイミン、ポリイソシアニド、ポリエーテルイミン、ポリエーテルイミド、ポリアニリン、ポリアラミド、ポリアミド、ポリヒドラジド、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアゾール、ポリアゾールエーテルケトン、ポリアジン;
液晶ポリマー、殊にTicona GmbHのVectra(登録商標)及び
無機ポリマー、例えば、ポリシラン、ポリカルボシラン、ポリシロキサン、ポリ珪酸、ポリシリケート、シリコーン、ポリホスファゼン及びポリチアジル
からなる群から選択される。
【0063】
この際、塩基性ポリマーが有利であり、この際、(酸添加後に)プロトンがそれによって輸送され得る全ての塩基性ポリマーが基本的に重要である。有利に使用される酸は、水を添加せずに、例えば、所謂、グロータス(Grotthos)メカニズムにより、プロトンを輸送することができる酸である。
【0064】
本発明の意における塩基性ポリマーとして、反復単位中に、有利に、少なくとも1個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を有する、有利に少なくとも1個の窒素原子を有する塩基性ポリマーが使用される。更に、少なくとも1個のヘテロアリール基を包含する塩基性ポリマーが有利である。
【0065】
塩基性ポリマー中の反復単位は、有利な1実施態様により、少なくとも1個の窒素原子を有する芳香族環を含有する。芳香族環とは、有利に、他の環、殊に他の芳香族環と融合していてよい、1〜3個の窒素原子を有する5員又は6員環のことである。
【0066】
有利な1実施態様により、1反復単位又は異なった反復単位中に、少なくとも1個の窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子を含有する高温耐性ポリマーが使用される。
【0067】
本発明の意において、燃料電池中のポリマー電解質として120℃以上の温度で持続的に動作され得るポリマーは高温耐性である。この際、持続的とは、このポリマーを含む膜が、一般に少なくとも100時間、有利に少なくとも500時間、少なくとも80℃で、有利に少なくとも120℃で、特に有利に少なくとも160℃で、WO01/18894A2に記載された方法により測定され得る性能が、初期性能に対して、約50%以上減少することなく、動作され得ることを意味する。
【0068】
本発明の範囲で、前記の全てのポリマーは、単独で又は混合物(ブレンド)として使用され得る。この際、殊に、ポリアゾール及び/又はポリスルホンを含有するブレンドが有利である。この際、有利なブレンド成分は、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン及び、例えば、DE10052242及びDE10246461に記載されているスルホン酸残基で変性されたポリマーである。
【0069】
更に、本発明の目的のために、少なくとも1種の塩基性ポリマー及び少なくとも1種の酸性ポリマーを、有利に質量比1:99〜99:1で包含するポリマーブレンド(所謂、酸−塩基−ポリマーブレンド)も有効である。この関係で、特に好適な酸性ポリマーは、スルホン酸残基及び/又は燐酸残基を有するポリマーを包含する。本発明により極めて特に好適な酸−塩基−ポリマーブレンドは、例えば、EP1073690A1に記載されている。
【0070】
プロトン伝導性ポリマーとは、極めて特に有利に、酸、有利に燐酸でドープされてプロトン伝導性にされるポリアゾール又はポリアゾールの混合物のことである。
【0071】
ポリアゾールをベースとする塩基性ポリマーは、特に有利に、一般式(I)及び/又は(II)及び/又は(III)及び/又は(IV)及び/又は(V)及び/又は(VI)及び/又は(VII)及び/又は(VIII)及び/又は(IX)及び/又は(X)及び/又は(XI)及び/又は(XII)及び/又は(XIII)及び/又は(XIV(XV)及び/又は(XVI)及び/又は(XVII)及び/又は(XVIII)及び/又は(XIX)及び/又は(XX)及び/又は(XXI)及び/又は(XXII):
【化1】

【0072】
【化2】

【0073】
【化3】

【0074】
【化4】

[式中、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、四結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、二結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、二結合性又は三結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、三結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、三結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、四結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、二結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、二結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、三結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Arは、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、二結合性又は三結合性又は四結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Ar10は、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、二結合性又は三結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Ar11は、同じ又は異なっていて、単核又は多核であってよい、二結合性の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Xは、同じ又は異なっていて、酸素、硫黄又はアミノ基であり、これは、更なる基として、酸素原子、1〜20個の炭素原子を有する基、有利に分枝鎖又は非分枝鎖のアルキル基又はアルコキシ基、又はアリール基を有し、
Rは、同じ又は異なっていて、水素、アルキル基又は芳香族基であり、かつ式(XX)においては、アルキレン基又は芳香族基であり、ここで、Rは、式(XX)においては、水素ではないという条件を伴い、かつ
n、mは、整数≧10、有利に≧100である]の反復アゾール単位を含有する。
【0075】
有利な芳香族又はヘテロ芳香族基は、場合により置換され得る、ベンゾール、ナフタリン、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルメタン、ジフェニルジメチルメタン、ビスフェノン、ジフェニルスルホン、キノリン、ピリジン、ビピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、テトラジン、ピロール、ピラゾール、アントラセン、ベンゾピロール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサチアジアゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾピリジン、ベンゾピラジン、ベンゾピラジジン、ベンゾピリミジン、ベンゾトリアジン、インドリジン、キノリジン、ピリドピリジン、イミダゾルピリミジン、ピラジノピリミジン、カルバゾール、アゼリジン、フェナジン、ベンゾキノリン、フェノキサジン、フェノチアジン、アジリジジン、ベンゾプテリジン、フェナントロリン及びフェナントレンから誘導される。
【0076】
この際、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar10及びAr11の置換型は任意であり、例えば、フェニレンの場合には、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar10及びAr11は、相互に無関係で、オルトフェニレン、メタフェニレン及びパラフェニレンであってよい。特に有利な基は、場合により置換され得る、ベンゾール及びビフェニレンから誘導される。
【0077】
有利なアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル及びt−ブチル基である。
【0078】
有利な芳香族基は、フェニル基又はナフチル基である。アルキル基及び芳香族基は、1個以上置換されていてよい。
【0079】
有利な置換基は、ハロゲン原子、例えば、弗素、アミノ基、ヒドロキシ基又はC〜Cアルキル基、例えば、メチル基又はエチル基である。
【0080】
ポリアゾールは、例えば、その基Xで異なっている、基本的に異なった反復単位を有することができる。しかし、各ポリアゾールは、排他的に同じ基Xを反復単位に有することが有利である。
【0081】
特に有利な1実施態様で、ポリアゾールは、式(I)及び/又は(II)の反復アゾール単位を含有する。
【0082】
ポリアゾールは、1実施態様で、相互に異なっている、少なくとも2個の式(I)〜(XXII)の単位を含有するコポリマー、又はブレンドの形で反復アゾール単位を含有するポリアゾールである。ポリマーは、ブロックコポリマー(ジブロック、トリブロック)、ランダムコポリマー、周期コポリマー及び/又は交互ポリマーとして存在することができる。
【0083】
ポリマー中の反復アゾール単位の数は、有利に整数≧10、特に有利に≧100である。
【0084】
もう1つの有利な実施態様で、式中、基Xが反復単位内で同一である、式(I)の反復単位を含有するポリアゾールが使用される。
【0085】
更なる有利なポリアゾールは、ポリベンズイミダゾール、ポリ(ピリジン)、ポリ(ピリミジン)、ポリイミダゾール、ポリベンズチアゾール、ポリベンズオキサゾール、ポリオキサジアゾール、ポリキノキサリン、ポリチアジアゾール及びポリ(テトラザピレン)からなる群から選択される。
【0086】
特に有利な1実施態様で、ポリアゾールは反復ベンズイミダゾール単位を有する。次に、繰り返しベンズイミダゾール単位を有する好適なポリアゾールを挙げる:
【化5】

【0087】
【化6】

【0088】
【化7】

【0089】
【化8】

【0090】
【化9】

[式中、n及びmは、整数≧10、有利に≧100であり、この際、前記のベンズイミダゾール単位中に存在するフェニレン単位又はヘテロアリーレン単位は、1個以上のF原子で置換されていてよい]。
【0091】
ポリアゾールは、特に有利に、次の式の反復単位を有する:
【化10】

[式中、nは、整数≧10、有利に≧100であり、かつoは、1、2、3又は4を意味する]。
【0092】
ポリアゾール、有利にポリベンズイミダゾールは、一般に高分子量を特徴とする。分子量は、極限粘度として測定されて、有利に少なくとも0.2dl/g、特に有利に0.8〜10dl/g、極めて特に有利に1〜10dl/gである。粘度eta i(極限粘度とも称される)は、相対粘度eta relから、次の式 eta i=(2.303×log eta rel)/濃度により算出される。この際、濃度はg/100mlで示される。ポリアゾールの相対粘度は、毛細管粘度計により、溶液の粘度から25℃で測定され、この際、相対粘度は、補正流出時間から、溶剤t0及びt1について、次の式 eta rel=t1/t0 により計算される。eta iへの換算は、前記の関係により、"Methods in Carbohydrate Chemistry", Volume IV, Starch, Academic Press, New York and London, 1964, 127頁 中の表示に基づいて行なわれる。
【0093】
有利なポリベンズイミダゾールは、例えば、商品名Celazol(登録商標)PBI (PBI Performance Products Inc.製)で商業的に得られる。
【0094】
極めて特に有利な1実施態様で、プロトン伝導性ポリマーとは、酸の添加後にプロトン伝導性となる、pPBI(ポリ−2,2’−p−(フェニレン)−5,5’−ジベンズイミダゾール及び/又はF−pPBI(ポリ−2,2’−p−(ペルフルオロフェニレン)−5,5’−ジベンズイミダゾール)のことである。
【0095】
ポリマー電解質膜は、一般に、当業者に公知の方法により、例えば、ポリマー電解質膜の製造のために使用される成分を含有する溶液又は分散液の支持体上への注入、噴霧又はドクターナイフ塗布により製造される。支持体として、当業者に公知の慣用の全支持材料、例えば、プラスチックシート、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート又はポリエーテルスルフォンシート、又は金属テープであり、この際、膜は、引き続いて金属テープから引き離され得る。
【0096】
本発明による触媒被覆膜(CCM)中で使用されるポリマー電解質膜は、一般に、層厚20〜2000μm、有利に30〜1500μm、特に有利に50〜1000μmを有する。
【0097】
本発明のもう1つの目的は、ガス拡散層(GDL)上への本発明による触媒インクの塗布により製造される、ガス拡散層(GDL)及び触媒活性層を包含するガス拡散電極(GDE)である。
【0098】
本発明によるCCMの場合におけるように、本発明によるGDEは、同様に殊に、本発明による触媒インクの使用を条件に、触媒活性層中の酸(本発明による触媒インクの成分C)の特別な分配を特徴とする。
【0099】
ガス拡散層として、通例、シート状の電導性で耐酸性の形成体が使用される。これには、例えば、グラファイト繊維紙、炭素繊維紙、グラファイト織物及び/又はグラファイト紙が属し、これらはカーボンブラックの添加によって伝導性にさせられる。この層によって、ガス流又は液体流の微分配が達成される。
【0100】
更に、少なくとも1種の電導性物質、例えば、炭素(例えば、カーボンブラック)を含浸させた機械的に安定した支持材料を含有するガス拡散層を使用することもできる。このために特に好適な支持材料は、繊維、例えば、フリース、紙又は織物の形の繊維、殊に炭素繊維、ガラス繊維又は繊維を含有する有機ポリマー、例えば、プロピレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)、ポリフェニレンスルフィド又はポリエーテルケトンを包含する。この種類の拡散層の更なる詳細は、例えば、WO97/20358から引用され得る。
【0101】
ガス拡散層は、有利に80μm〜2000μm、特に有利に100μm〜1000μm、極めて特に有利に150μm〜500μmの範囲の層厚を有する。
【0102】
更に、ガス拡散層は、有利に高い孔度を有する。これは、有利に20%〜80%の範囲である。
【0103】
ガス拡散層は、慣用の添加剤を含有することができる。それには、特に、フルオルポリマー、例えば、ポリテトラフルオルエチレン(PTFE)及び界面活性物質が属する。
【0104】
1実施態様により、ガス拡散層は、圧縮材料から構成されていてよい。本発明の範囲では、圧縮材料は、ガス拡散層がその保全性を失うことなく圧力によってその本来の厚さの少なくとも半分、有利に少なくとも三分の一に圧縮され得る特性を特徴とする。この特性は、一般に、カーボンブラック添加によって伝導性にさせられた、グラファイト織物及び/又は紙製のガス拡散層が有する。
【0105】
本発明によるガス拡散電極中の触媒活性層は、本発明による触媒インクをベースとしている。
【0106】
この際、触媒活性層は、前記の本発明による触媒インクの助力により、ガス拡散電極上に塗布される。この際、触媒インクのガス拡散電極上への塗布法は、前記で詳説した触媒被覆膜上への触媒インクの塗布法に相応する。
【0107】
本発明のもう1つの目的は、上側及び下側を有する、ポリマー電解質膜を包含する膜電極ユニットであり、この際、上側上にも下側上にも、本発明による触媒インクをベースとして製造された触媒活性層が施されていて、かつ各触媒活性層上に各々1層のガス拡散層が施されている。
【0108】
好適なポリマー電解質膜は、触媒被覆膜に関して前記したポリマー電解質膜である。好適なガス拡散層は、本発明によるガス拡散電極について前記したガス拡散層である。触媒活性層は、CCM及びGDLに関して挙げた特徴によって卓越している。
【0109】
本発明による膜電極ユニットの製造は、基本的に当業者に公知である。通例、膜電極ユニットの様々な成分を上下に重ねて、圧力及び温度によって相互に結合させ、この際、通例10〜300℃、有利に20〜200℃の温度で、及び一般に1〜1000バール、有利に3〜300バールの圧力で積層させる。
【0110】
膜電極ユニットは、例えば、先ず2個のガス拡散電極(GDE)を製造することによって製造することができ、この際、好適なGDE’sは前記されていて、かつガス拡散電極は、ポリマー電解質膜と一緒に、前記の温度及び圧力で圧縮される。
【0111】
択一的に、先ず触媒被覆膜(CCM)を製造することができ、この際、好適なCCM’sは前記されており、かつこれは、2層のガス拡散層と一緒に、前記の圧力及び温度で圧縮される。
【0112】
本発明による膜電極ユニットの利点は、本発明により、それが燃料電池の動作を120℃以上の温度で可能にすることである。このことは、例えば、先行するリフォーミング段階で炭化水素から製造される水素含有ガスのようなガス状及び液状の燃料に当てはまる。この際、オキシダントとして、例えば、酸素又は空気が使用され得る。
【0113】
本発明による膜電極ユニットのもう1つの利点は、それが120℃以上での動作の際に、純粋な白金触媒でも、即ち、もう1種の合金成分がなくても、一酸化炭素に対する高い許容範囲を有することである。160℃の温度では、燃料電池の性能が著しく減少することなく、例えば、一酸化炭素1%以上が燃料ガス中に含有されていることが可能である。
【0114】
更に、本発明による膜電極ユニットの重要な利点は、本発明による触媒インクの使用によって、膜電極ユニットの触媒活性層を製造する際に、触媒層中での良好かつ均一な酸の分配が達成されることである。このことは、殊に、本発明による触媒インクが、成分Cとして、燐酸、ポリ燐酸、硫酸、硝酸、HClO、有機ホスホン酸(例えば、ビニルホスホン酸)、無機ホスホン酸、トリフルオルメタンスルホン酸又はその混合物から選択される少なくとも1種の酸を含有することによって達成される。
【0115】
本発明による膜電極ユニットは、動作可能な高温にもかかわらず燃料ガス及びオキシダントを湿潤させる必要はなく、燃料電池中で動作され得る。それでも、燃料電池は安定的に作動し、かつ膜はその伝導性を失わない。このことは、水循環処理が簡素化されるので、全燃料電池システムを簡単にし、かつ付加的な経費節減をもたらす。更にそれによって、燃料電池システムの0℃以下の温度での方法も改善される。
【0116】
本発明による膜電極ユニットは、更に、燃料電池を問題なく室温に及びそれ以下に冷却させかつその後再び動作させることを、性能を失わせることなく可能にする。
【0117】
更に本発明による膜電極ユニットは、前記のように、高い長時間安定性を示す。それによって、同様に高い長時間安定性を有する燃料電池を製造することができる。更に、本発明による膜電極ユニットは、卓越した温度耐性及び腐食耐性、及び殊に高温での比較的低いガス透過性を有する。殊に高温での機械的安定性及び構造的保全性の減退は、本発明による膜電極ユニットでは減少され又は回避される。
【0118】
更に、本発明による膜電極ユニットは、経費的に有利に及び簡単に製造され得る。
【0119】
本発明のもう1つの目的は、少なくとも1個の本発明による膜電極ユニットを含有する燃料電池である。好適な燃料電池及びその成分は、当業者に公知である。
【0120】
単一燃料電池の性能は、多くの使用にはしばしば少なすぎるので、本発明の範囲で、数個の単一燃料電池を、セパレータープレートを介して組み合わせ、燃料電池スタックを形成することが有利である。この際、セパレータープレートは、場合により、更なるシール材と一緒に、外側から陰極及び陽極の外郭線を、かつ陰極及び陽極のガス空間の間を封止すべきである。この目的のために、セパレータープレートは、膜電極ユニットに封着される。この際、封着作用は、セパレータープレート及び膜電極ユニットを含む複合体の圧縮によって更に上昇され得る。
【0121】
セパレータープレートは、有利に各々少なくとも1個の反応ガス用のガス溝を有し、このガス溝は、有利に電極に向けられた側面に設置されている。ガス溝は、反応流動体の分配を可能にすべきである。
【0122】
本発明による膜電極ユニットの高い長時間安定性に基づき、本発明による燃料電池も高い長時間安定性を有する。通例、本発明による燃料電池は、長時間に渡り、例えば、5000時間以上、120℃以上の温度で、乾燥反応ガスを用いて、著しい性能低減が確認され得ることなく、連続的に動作され得る。ここで達成可能な性能密度は、そのように長時間の後も高い。
【0123】
本発明による燃料電池は、長時間、例えば、5000時間以上の後も、この時間後に有利に少なくとも900mVである高い開放電圧を示す。開放電圧の測定のために、燃料電池を、陽極で水流を用いて、かつ陰極で空気流を用いて、無電流で動作させる。測定は、燃料電池を0.2A/cmの電流から無電流状態に切り替え、次いでそこで開放電圧を5分間記録することによって行なわれる。5分間後の値が相応する開放電圧である。測定された開放電圧の値は、160℃の温度に当てはまる。更に、燃料電池は、この時間後に、有利に僅少のガスクロスオーバー(Gas-Cross-Over)を示す。クロスオーバーの測定のために、燃料電池の陽極側を水素(5L/h)と共に、陰極を窒素(5L/h)と共に動作させる。陽極は対照電極及び対電極として、陰極は動作電極として用いられる。陰極は電位0.5Vに設定され、膜を通って拡散する水素は陰極で、物質移動制限で酸化される。生じる電流は、水素透過率の尺度である。電流は、50cm電池で、<3mA/cm、有利に<2mA/cm、特に有利に<1mA/cmである。Hクロスオーバーの測定値は、160℃の温度に当てはまる。
【0124】
本発明のもう1つの目的は、膜電極ユニットの触媒活性層を製造するための、本発明による触媒インクの使用である。
【0125】
次に実施例に付き、本発明を補足説明する。
【0126】
例:
O中のナフィオン(Nafion)アイオノマー(10wt%)EW 1100(Fa. DuPont)2部、HO3.5部及び燐酸(85%)0.25部をフラスコ中に前以て入れ、磁気攪拌器で攪拌した。次いで、触媒Pt/Cの一部を秤量して入れ、攪拌下に徐々にバッチに混入させる。バッチを室温で約5〜10分間、磁気攪拌器で後攪拌した。次いで、試料を、導入エネルギーの値が0.015KWhに達するまで超音波で処理した。この値はバッチ量20gに関連した。
【0127】
触媒被覆ガス拡散電極(GDE)を、陽極側及び陰極側で、スクリーン印刷によって製造した。触媒インクを含むポリマー粉末を、陰極GDEsのためにだけ使用した。
【0128】
電池試験のために、製造したGDEs及びCeltec-P膜を含むMEA(膜電極アセンブリ)を、スペーサーと共に、出発厚の75%に140℃で30秒間圧縮した。MEAの活性面積は45cmであった。引き続いて、試料を電池ブロック中に組み入れ、次いで160℃で、H(陽極化学量論1.2)、空気(陰極化学量論2)で試験した。1A/cmにおける試料の性能を次に挙げる。
【0129】
表:1A/cmにおける試料の性能
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)成分Aとして、1種以上の触媒物質と、
(b)成分Bとして、溶剤成分と、
(c)燐酸、ポリ燐酸、硫酸、硝酸、HClO、有機ホスホン酸、無機ホスホン酸、トリフルオルメタンスルホン酸又はその混合物からなる群から選択される少なくとも1種の酸と
を含有する触媒インク。
【請求項2】
触媒物質は、触媒活性成分として少なくとも1種の貴金属、殊に、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、金及び/又はルテニウム及びその合金を含有し、この際、触媒活性成分は、1種以上の卑金属を合金添加物として含有することができ、この際、卑金属は、有利に、クロム、ジルコニウム、ニッケル、コバルト、チタン、タングステン、モリブデン、バナジウム、鉄及び銅からなる群から選択され、この際、更に、前記の貴金属及び/又は卑金属の酸化物を、触媒物質として使用することもでき、かつこの際、触媒活性成分は、担体触媒又は無担体触媒の形で存在していてよく、この際、担体触媒の場合には、有利に電導性の炭素、特に有利にカーボンブラック、グラファイト及び活性炭から選択される炭素が担体として使用されることを特徴とする、請求項1に記載の触媒インク。
【請求項3】
溶剤成分は、水性媒体、有利に水である、請求項1又は2に記載の触媒インク。
【請求項4】
少なくとも1種の酸は燐酸である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の触媒インク。
【請求項5】
触媒インクは、
(a)成分A 2〜30質量%、有利に2〜25質量%、特に有利に3〜20質量%と、
(b)成分B 64〜97.9質量%と、
(c)成分C 0.1〜6質量%と
を含有し、この際、成分A、B及びCの合計は100質量%である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の触媒インク。
【請求項6】
触媒インクは、更に成分D:
(d)少なくとも1種の過弗素化ポリマー、有利に少なくとも1種の過弗素化スルホン酸ポリマー
を含有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の触媒インク。
【請求項7】
触媒インクは、成分Dを、触媒インク中の成分A、B及びCの全量に対して、0.1〜4質量%、有利に0.1〜3質量%の量で含有する、請求項6に記載の触媒インク。
【請求項8】
触媒インクは、更に成分E:
(e)有利に、陰イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤、特に有利に、弗素界面活性剤、例えば、一般式 CF−(CF−X [式中、p=3〜12であり、かつXは−SOH、−PO及び−COOHからなる群から選択される]の界面活性剤、例えば、ヘプタデカフルオルオクタン酸のテトラエチルアンモニウム塩;オクチルフェノールポリ(エチレングリコールエーテル)(この際、x は、例えば、10であってよい);ノニルフェノールエトキシレート;ナフタリンスルホン酸縮合物のナトリウム塩;主に直鎖状の脂肪アルコールのアルコキシル化生成物;エチレンオキシド及びプロピレンオキシドからのアルコキシレート、殊に式 HO(CHCHO)Hのポリエチレングリコール;及びβ−ナフトールエトキシレートからなる群から選択される、少なくとも1種の界面活性剤
を含有する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の触媒インク。
【請求項9】
成分A、B、C、場合によりD及び場合によりEの混合による、請求項1から8までのいずれか1項に記載の触媒インクの製法。
【請求項10】
触媒被覆膜、ガス拡散電極、膜電極ユニット又は燃料電池の製造のための、請求項1から8までのいずれか1項に記載の触媒インク又は請求項8に記載の方法により製造される触媒インクの使用。
【請求項11】
上側及び下側を有するポリマー電解質膜を含み、この際、その上側にも下側にも、請求項1から8までのいずれか1項に記載の触媒インク又は請求項9に記載の方法により製造される触媒インクをポリマー電解質膜上に塗布することによって製造される触媒活性層が塗布されている触媒被覆膜。
【請求項12】
ガス拡散層と、該ガス拡散層上に請求項1から8までのいずれか1項に記載の触媒インク又は請求項9に記載の方法により製造される触媒インクを塗布することによって製造される触媒活性層とを含むガス拡散電極。
【請求項13】
上側及び下側を有するポリマー電解質膜を含み、この際、この上側にも下側にも、請求項1から8までのいずれか1項に記載の触媒インク又は請求項9に記載により製造される触媒インクをベースとして製造される触媒活性層が塗布されていて、かつ各触媒活性層上に各々ガス拡散層が施されている、膜電極ユニット。
【請求項14】
請求項13に記載の、少なくとも1個の膜電極ユニットを含む燃料電池。
【請求項15】
膜電極ユニットの触媒活性層を製造するための、請求項1から8までのいずれか1項に記載の触媒インク又は請求項9に記載により製造される触媒インクの使用。

【公表番号】特表2013−502678(P2013−502678A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525163(P2012−525163)
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062003
【国際公開番号】WO2011/020843
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】