説明

無機物粒子含有メタクリル樹脂の製造方法

【課題】高い表面硬度と、高い透明性を併せ持った無機粒子含有メタクリル樹脂を製造し
得る方法を提供する。
【解決手段】本発明の製造方法は、メチルメタクリレートを主成分とする単量体(A)
を、
式(I)


または式(II)



で示される界面活性剤(B)、ラジカル重合開始剤(C)および一次粒子径1nm〜50
nmの無機物粒子(D)の共存下に水中で乳化重合させることを特徴とする。メチルメタ
クリレートを主成分とする単量体(A)100質量部あたりの、界面活性剤(B)の使用
量は0.05〜2質量部、ラジカル重合開始剤(C)の使用量は0.1〜5質量部、無機
物粒子の使用量は5〜50質量部である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機物粒子含有メタクリル樹脂の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メタクリル樹脂は、透明性、表面光沢、耐候性、機械的性質などに優れているため、照明
器具、自動車用部品、看板、建材、ディスプレイ部品など各種用途に広く利用されており
、表面硬度に優れたメタクリル樹脂として、微細な無機物粒子を含む無機粒子含有メタク
リル樹脂も知られている〔特許文献1:特開2004−161795号公報〕。
【0003】
しかし、従来の方法で製造される無機粒子含有メタクリル樹脂は、透明性が必ずしも十分
ではないという問題があった。
【0004】
【特許文献1】特開2004−161795号公報
【特許文献2】特開2002−80506号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明者は、高い表面硬度と、高い透明性を併せ持った無機粒子含有メタクリル樹
脂を製造し得る方法を開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明は、メチルメタクリレートを主成分とする単量体(A)を、
式(I)

〔式中、Aは炭素数3〜18の直鎖もしくは分岐鎖アルキレン基、式(1)

(式中、Rは炭素数4〜18の直鎖または分岐鎖アルキル基を示す。)
で示される2価の残基または式(2)

(式中、Rは前記と同じ意味を示す。)
で示される2価の残基を示し、EOはオキシエチレン基を示す。aは0〜50の整数を示
し、bは0〜200の整数を示す。ただし、aとbとが同時に0であることはない。Mは
カチオンを示す。〕
または式(II)

〔式中、A、EO、a、bおよびMは前記と同じ意味を示す。〕
で示される界面活性剤(B)、
ラジカル重合開始剤(C)および
一次粒子径1nm〜50nmの無機物粒子(D)の共存下に水中で乳化重合させることを
特徴とする無機物粒子含有メタクリル樹脂の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の製造方法により製造される無機物粒子含有メタクリル樹脂は、表面硬度だけでな
く、透明性にも優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
メチルメタクリレートを主成分とする単量体(A)は、通常50質量%以上、好ましくは
70質量%以上、さらに好ましくは90%以上の含有量でメチルメタクリレートを含む単
量体であり、メチルメタクリレート単独で、その含有量が100質量%であってもよいし
、通常50質量%以下、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下の
含有量で、メチルメタクリレートと共重合可能な他の単量体を含んでいてもよい。
【0009】
メチルメタクリレートと共重合可能な他の単量体は、一分子内にラジカル重合可能な二重
結合を一つ有する単官能単量体であってもよいし、一分子内にラジカル重合可能な二重結
合を2つ以上有する多官能単量体であってもよい。
【0010】
メチルメタクリレートと共重合可能な単官能単量体としては、例えばメチルアクリレート
、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、ラウリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボ
ルニルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートなどのような
、アクリル酸と脂肪族アルコール、芳香族アルコールまたは脂環族アルコールとのエステ
ル、
【0011】
プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、
ラウリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニルメタク
リレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどのような、メタ
クリル酸と脂肪族アルコール、芳香族アルコールまたは脂環族アルコールとのエステル、
【0012】
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルア
クリレートなどのような、アクリル酸とヒドロキシアルコールとのエステル、
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチ
ルメタクリレートなどのような、メタクリル酸とヒドロキシアルコールとのエステル、
【0013】
アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和酸類、
スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル,無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロ
ヘキシルマレイミド、酢酸ビニルなどの単官能不飽和単量体などが挙げられる。
【0014】
多官能不飽和単量体としては、例えばアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート
、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、
1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート

【0015】
アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジ
メタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
メタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコ
ールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロー
ルメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、
ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートなどが挙げられる。
【0016】
他の単量体は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。また、メチ
ルメタクリレートを主成分とする単量体(A)は、その一部が重合していてもよい。
【0017】
界面活性剤(B)は、式(I)または式(II)で示される。式(I)および式(II)にお
いて、Aで示される炭素数3〜18の直鎖または分岐鎖アルキレン基としては、例えばプ
ロピレン、エチルエチレン、ジメチルエチレン、ブチルエチレン、オクチルエチレン、デ
シルエチレン、ドデシルエチレン、テトラデシルエチレン、ヘキサデシルエチレンなどが
挙げられる。
【0018】
式(1)および式(2)においてRで示される炭素数4〜18の直鎖または分岐鎖アルキ
ル基としては、例えばブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキ
シル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシ
ル基、オクタデシル基などが挙げられる。
【0019】
aは、−AO−で示される2価の残基の平均付加モル数を示し、0〜50の整数、好まし
くは0〜20の整数である。aが2以上である場合、−AO−で示される2価の残基にお
けるAで示される残基は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0020】
bは、−EO−で示されるオキシエチレン基の平均付加モル数を示し、0〜200の整数
、好ましくは1〜50の整数である。なおaとbとは同時に0となることはない。
【0021】
−AO−で示される2価の残基と、−EO−で示される2価の残基とは、ブロック結合し
ていてもよいし、ランダム結合していてもよく、ランダム結合している場合、−AO−で
示される2価の残基と、−EO−で示される2価の残基との配列は特に限定されるもので
はない。
【0022】
Mで示されるカチオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオンなどののアル
カリ金属イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンのアルカリ土類金属イオン、ア
ンモニウムイオン、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたアンモニウムイオンなどが挙
げられる。
【0023】
かかる界面活性剤(B)の製造方法は、例えば特許文献2〔特開2002−80506号
公報〕に開示されている。また、界面活性剤(B)は、例えば花王(株)から、「ラテムル
PD−104」として市販されている。
【0024】
界面活性剤(B)の使用量は、上記単量体(A)100質量部あたり、通常0.05質量
部〜2質量部である。界面活性剤(B)の使用量が0.05質量部未満では、乳化重合中
に凝集が生ずるなど不具合を生じることがあり、2質量部を超えると、得られる無機物粒
子含有メタクリル樹脂に含有されて、その着色の原因となることがある。
【0025】
ラジカル重合開始剤(C)としては、水溶性のものが好ましく用いられ、例えば過硫酸ナ
トリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの無機過酸化物、アゾビスシアノ吉
草酸ナトリウム塩などのアゾ化合物、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド
)塩酸塩などのアゾアミジン化合物、2,2'−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミ
ダゾリン−2−イル)]プロパン塩酸塩などの環状アゾアミジン化合物、2,2'−アゾ
ビス[2−メチル−N−〔1,1'−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル
〕プロピオンアミド]などのアゾアミド化合物などが挙げられ、それぞれ単独で、または
2種以上を組み合わせて用いられる。中でも無機過酸化物が好適に使用できる。
【0026】
ラジカル重合開始剤(C)の使用量は、上記単量体100質量部あたり、通常0.1質量
部〜5質量部である。0.1質量部未満では、重合に長時間を要し、、また5質量部を越
えて使用すると、重合による発熱が急激になりやすく、またラジカル重合開始剤の一部が
未反応のまま残存して不経済である。
【0027】
無機物粒子(D)としては、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタンなどが
挙げられ、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。より透
明性に優れた無機物粒子含有メタクリル樹脂が得られる点で、シリカが好ましい。
【0028】
無機物粒子(D)の一次粒子径は1nm〜50nmである。1nm未満では凝集しやすく
、50nmを超えると、透明性が低下し易い。
【0029】
無機物粒子の使用量は、上記単量体100質量部あたり、通常5質量部〜50質量部であ
る。5質量部未満では、表面硬度を十分なものとしにくく、50質量部を超えると、得ら
れる無機物粒子含有メタクリル樹脂を加熱溶融させたときの流動性が低下して、成形しに
くくなる。
【0030】
上記単量体(A)を乳化重合させる際には、さらに公知の添加剤、例えば酸化防止剤、紫
外線吸収剤、連鎖移動剤、離型剤、染料、顔料などの共存させてもよい。
【0031】
メチルメタクリレートを主成分とする単量体(A)を、乳化重合させるには、例えば上記
単量体(A)を上記界面活性剤(B)、ラジカル重合開始剤(C)および上記無機物粒子
(D)と共に水と混合し、攪拌しながら、ラジカル重合開始剤の熱分解温度以上の温度に
加熱すればよい。水の使用量は、上記単量体(A)に対して通常0.5質量倍〜6質量倍
である。攪拌により、単量体(A)が水中に均一に分散されて乳化し、この状態でラジカ
ル重合開始剤により重合が開始されて、進行する。
【0032】
界面活性剤(B)およびラジカル重合開始剤(C)は、重合が開始する前に全量を混合し
てもよいし、重合が開始する前にその一部を混合し、重合開始後、残りを数回に分割して
、または連続的に添加してもよい。
【0033】
重合に際しては、予め酸素を除去しておくことが好ましく、例えば窒素などの不活性ガス
をバブリングさせることにより、予め水中の酸素を除去することが好ましい。さらに、不
活性ガス雰囲気下に重合させることが好ましい。
【0034】
加熱温度は通常50℃〜90℃の範囲であり、重合に要する時間は通常1〜10時間の範
囲である。
【0035】
重合後、未重合の単量体(A)の重合を完結させる目的で、90℃〜120℃程度に昇温
してもよい。
【0036】
かくして、メチルメタクリレートを主体とする単量体が重合されてメタクリル樹脂となり
、無機物粒子(D)を含む、目的の無機物粒子含有メタクリル樹脂をラテックス状で、得
ることができる。
【0037】
重合後の重合混合物から、遠心分離法、乾燥法などのような通常の固液分離法により、固
形分として、目的の無機物粒子含有メタクリル樹脂を得ることができる。
【0038】
固液分離の際に、予め、重合後の重合混合物に塩析剤剤を添加して、固形分を塩析させる
ことが好ましい。塩析剤としては多価電解質を添加する方法が好適に使用できる。塩析剤
の添加量は、使用する界面活性剤の電荷を中和するのに十分な量あればよいが、通常は塩
析後の凝集粒子の状態を見て適宜選択される。
【0039】
固形分を塩析させる場合、塩析剤を添加する際の温度は、通常80℃未満であり、添加後
、80℃以上、通常は120℃以下に昇温することが、より多くの無機物粒子含有メタク
リル樹脂を固形分として得ることができて、好ましい。
【0040】
得られた無機物粒子含有メタクリル樹脂は、成形材料として有用であり、例えば圧縮成形
法、押出成形法、射出成形法などのような、通常の熱可塑性樹脂の成形方法により、所望
の形状の成形品に加工することができる。
【0041】
成形条件は成形方法により適宜選択されるが、通常は、無機物粒子含有メタクリル樹脂の
溶融温度以上、熱分解温度以下の温度、具体的には通常180℃〜300℃の範囲で成形
される。300℃を超えると、熱分解により、黄色ないし茶色に変色するおそれがある。
【実施例】
【0042】
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例によって
限定されるものではない。
【0043】
なお、得られた無機物粒子含有メタクリル樹脂は、以下の方法で評価した。
(1)表面硬度
JIS−D0202に基づき、鉛筆硬度として求めた。
(2)透明性
JIS−K7361−1に基づき全光線透過率を、JIS−K7136に基づきヘイズを
、それぞれ求めて透明性の指標とした。
(3)無機物粒子含有量
初期質量(A)の無機物粒子含有メタクリル樹脂をTGA(熱重量分析装置)により20
℃/分の昇温速度で室温から500℃まで昇温し、500℃到達時点の残渣の質量(B)
を求め、式(3)
無機物粒子含有量(%) = B/A×100(%)・・・(3)
により算出した。
(4)一次粒子径
米国Coulter社製粒子径測定装置「N4」を用いて、動的光散乱法により求めた。
【0044】
実施例1
冷却管、攪拌羽根、窒素導入管、滴下漏斗、温度計を備えた2Lのセパラブルフラスコ内
にメチルメタクリレート240g、シリカ粒子(一次粒子径約13nm)が水に分散され
た分散液〔「スノーテックスO」、日産化学工業(株)製、シリカ含有量20質量%〕12
0g(シリカ分は24g)、純水1080gおよび界面活性剤〔「ラテムルPD−104
」、花王(株)製、濃度20質量%〕3.6g(有効成分0.72g)を入れ、200rp
mで攪拌した。攪拌を継続したまま、窒素導入管より窒素ガスを液面下へ流通させ、15
分間バブリングすることで窒素置換を行った。その後、窒素導入管を液面より引き上げ、
気相部分に引き続いて流通させながら、セパラブルフラスコをオイルバス内に浸漬し、オ
イルの温度を上昇させることでフラスコ内容物の温度を上昇させた。内温が70℃に到達
した時点で、過硫酸ナトリウム(重合開始剤)0.96gを60mlの純水に溶解した水
溶液を滴下漏斗より添加した。攪拌を継続したまま内温を83℃まで上昇させ、1時間重
合反応を実施した。その後、内温を98℃まで上昇させ、30分間保持し、室温まで冷却
し、ラテックスを得た。
【0045】
このラテックスに塩析剤として硫酸バンドを添加して塩析を行い、ろ過、洗浄、乾燥して
、粉末状の無機物粒子含有メタクリル樹脂を得た。
【0046】
上記で得た無機物粒子含有メタクリル樹脂を、縦15cm、横15cm、深さ2mmの型
枠内に入れ、200℃にてプレスしたのち、冷却して、平板状の成形品を得た。得られた
成形品は透明であり、その表面硬度は5H、全光線透過率は86.8%、ヘイズは3.1
%、無機物含有率は9.7%であった。
【0047】
実施例2
シリカ粒子の分散液(スノーテックスO)の使用量を240g(シリカ分48g)、純水
の使用量を960gとした以外は実施例1と同様にして操作して、無機物粒子含有メタク
リル樹脂を得、平板状の成形品を得た。得られた成形品は透明であり、その鉛筆硬度は5
H、全光線透過率は80.0%、ヘイズは9.1%、無機物含有率は15.0%であった

【0048】
比較例1
界面活性剤〔ラテムルPD−104〕に代えてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2
gを用いた以外は実施例1と同様に操作して、無機物粒子含有メタクリル樹脂を得、平板
状の成形品を得た。得られた成形品の鉛筆硬度は5H、全光線透過率は15.1%、ヘイ
ズは98.4%、無機物含有率は6.7%であった。
【0049】
比較例2
界面活性剤〔ラテムルPD−104〕を用いなかった以外は実施例1と同様に操作して、
無機物粒子含有メタクリル樹脂を得、平板状の成形品を得た。得られた成形品の鉛筆硬度
は5H、全光線透過率は83.3%、ヘイズは20.0%、無機物含有率は2.7%であ
った。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メチルメタクリレートを主成分とする単量体(A)を、
式(I)

〔式中、Aは炭素数3〜18の直鎖もしくは分岐鎖アルキレン基、式(1)

(式中、Rは炭素数4〜18の直鎖または分岐鎖アルキル基を示す。)
で示される2価の残基または式(2)

(式中、Rは前記と同じ意味を示す。)
で示される2価の残基を示し、EOはオキシエチレン基を示す。aは0〜50の整数を示
し、bは0〜200の整数を示す。ただし、aとbとが同時に0であることはない。Mは
カチオンを示す。〕
または式(II)

〔式中、A、EO、a、bおよびMは前記と同じ意味を示す。〕
で示される界面活性剤(B)、
ラジカル重合開始剤(C)および
一次粒子径1nm〜50nmの無機物粒子(D)の共存下に水中で乳化重合させることを
特徴とする無機物粒子含有メタクリル樹脂の製造方法。
【請求項2】
前記単量体(A)100質量部あたりの、前記界面活性剤(B)の使用量が0.05質量
部〜2質量部、前記ラジカル重合開始剤(C)の使用量が0.1質量部〜5質量部、前記
無機物粒子の使用量が5質量部〜50質量部である請求項1に記載の製造方法。

【公開番号】特開2007−119699(P2007−119699A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−335362(P2005−335362)
【出願日】平成17年11月21日(2005.11.21)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】