無段変速機
【課題】無段変速装置の高回転速度出力の効率を高めるハイギアトランスミッションプーリーセットを有する無段変速機を提供する。
【解決手段】無段変速機100の入力軸101と出力軸103の間に、同じ回転方向に伝動することができる固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセット202を設置し、かつクラッチ装置222を配置することができる。減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、出力軸103の回転速度が設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222をコントロールしてクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸を連結させる。
【解決手段】無段変速機100の入力軸101と出力軸103の間に、同じ回転方向に伝動することができる固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセット202を設置し、かつクラッチ装置222を配置することができる。減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、出力軸103の回転速度が設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222をコントロールしてクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸を連結させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無段変速機に関し、特に、ハイギアトランスミッションプーリーセットを有する無段変速機に関する。
従来の各種類の異軸式無段変速機の無段変速の作動方式は、原動プーリー及び受動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを制御することによって、ベルト状伝動コンポネントが原動プーリー或いは受動プーリーの径方向距離での作動を変更させ、更に原動プーリー及び受動プーリー間の伝動速度比を変更させる。
【0002】
上述の異軸式無段変速機の原動プーリー或いは受動プーリーは、その可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを制御し、以下の一種或いは一種以上の軸方向の駆動力により駆動される必要がある。
(1)入力軸の回転速度の変化につれて、遠心力が変動するメカニズムを通して、軸方向に変動する駆動力を形成することによって、原動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
【0003】
(2)出力軸の回転速度の変化につれて、遠心力が変動するメカニズムを通して、軸方向に変動する駆動力を形成することによって、受動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
(3)入力軸のトルクの変化につれて、軸方向の駆動力が変動するメカニズムを通して、軸方向に変動する駆動力を形成することによって、原動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
【0004】
(4)出力軸のトルクの変化につれて、軸方向の駆動力が変動するメカニズムを通して、軸方向に変動する駆動力を形成することによって、受動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
(5)原動プーリー或いは受動プーリーに軸方向予圧ばねを配置し、原動プーリー或いは受動プーリーを通してベルト状伝動コンポネントの拉力を受け、軸方向の駆動力を発生することによって、原動プーリーや受動プーリーの二者或いはその中の一つのプーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
上記の(1)〜(5)の方式は、受動作動の無段変速伝動機能である。
【0005】
(6)能動的に人力、機械力、電磁効果、油圧或いは気圧駆動のリニア駆動装置によってリニア駆動力を発生させ、或いは電気モーター或いは油圧モーター或いは気圧モーターによって形成される回転動力を駆動してから、更に機械伝動装置によって軸方向のリニア駆動力に変換することによって、原動プーリーや受動プーリーの二者或いはその中の一つのプーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。この方式は能動制御式無段変速伝動機能である。
【背景技術】
【0006】
伝統的な入力軸と出力軸は異軸式構造の無段変速機(Continuous Variable Transmission)を呈し、ゴムベルト式(Rubber Belt Type)、金属ベルト式(Metal Belt Type)、チェーン式(Chain Type)無段変速機、或いは電子制御電磁クラッチ式無段変速機(ECVT)、摩擦ディスク式(Friction Disk Type)、よく使われる異軸式無段変速機等の多種形態を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主な目的は、無段変速装置の高回転速度出力の効率を高めるハイギアトランスミッションプーリーセットを有する無段変速機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の無段変速機は、トルク或いは回転速度の作動を通して、原動プーリー或いは受動プーリーに対して、軸方向に駆動する軸方向の駆動力を形成し、人力制御に合わせて、或いは軸方向に予圧ばねによって構成する受動作動する無段変速伝動機能を配置し、或いは人力、電気エネルギー、機械力、油圧、気圧等によって構成する無段変速伝動機能を能動的に制御し、更に入力設定の作動様式、速度検測、トルクを参照することによって、無段変速伝動の速度比を制御及び作動させる。
【0009】
異軸式無段変速機は、原動プーリー入力軸の回転速度に従う変速を提供し、かつ負荷側の負荷トルクの大小は自動的に速度比を調整することができるので、操作上便利な点があるが、異軸式無段変速機は以下のような欠点がある。
(1)伝送できるパワー容量は大きくないので、中小パワーの応用のみに適する。
(2)異軸式無段変速機の伝動効率は低すぎる。
(3)耐用性を強化する必要がある。
【0010】
本発明の無段変速機は、無段変速機の入力軸と出力軸の間に、同じ回転方向に伝動することができる固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットを設置し、かつクラッチ装置を配置することができる。例えば、減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、出力軸の回転速度が設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置をコントロールしてクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセットの受動プーリーと出力軸を連結させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態による無段変速機の構造を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態による無段変速機の他の構造を示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態による無段変速機のさらに他の構造を示す模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態による無段変速機のまたさらに他の構造を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態による無段変速機のまたさらに他の構造を示す模式図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセットの構造を示す側面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセットの他の構造を示す側面図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセットのさらに他の構造を示す側面図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセットのまたさらに他の構造を示す側面図である。
【図10】本発明の第2実施形態によるハイギアトランスミッションプーリーセットを持つ無段変速機の構造を示す模式図である。
【図11】本発明の第2実施形態による無段変速機の他の構造を示す模式図である。
【図12】本発明の第2実施形態による無段変速機のまたさらに他の構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による無段変速機は、トルク或いは回転速度の作動を通して、人力制御を伴って、原動プーリー或いは受動プーリーに対して、軸方向に駆動する軸方向の駆動力を形成し、或いは軸方向に予圧ばねによって構成する受動作動する無段変速伝動機能を配置し、或いは人力、電気エネルギー、機械力、油圧、気圧等によって構成する無段変速伝動機能を能動的に制御し、更に入力設定の作動様式、速度検測、トルクを参照することによって、無段変速伝動の速度比を制御及び作動させる。
【0013】
異軸式無段変速機は、原動プーリー入力軸の回転速度に従う変速を提供し、かつ負荷側の負荷トルクの大小は自動的に速度比を調整することができるので、操作上便利な点があるが、異軸式無段変速機は以下のような欠点がある。
(1)伝送できるパワー容量は大きくないので、中小パワーの応用のみに適する。
(2)異軸式無段変速機の伝動効率は低すぎる。
(3)耐用性を強化する必要がある。
【0014】
本発明の第1実施形態による無段変速機は、無段変速機の入力軸と出力軸との間に、同じ回転方向に伝動することができる固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットを設置し、かつクラッチ装置を配置することができる。例えば、減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、出力軸の回転速度が設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置をコントロールしてクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセットの受動プーリーと出力軸とを連結させる。
【0015】
本発明の第1実施形態による段変速機の組成構造について以下に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による無段変速機を示す。伝統的の無段変速機のメカニズム関連装置を設置する以外に、本発明の第1実施形態による無段変速機は、主に、異軸式無段変速機100と、入力軸101と、出力軸103と、一方向性伝動装置211と、トルククラッチ制限装置212と、ハイギアトランスミッションプーリーセット202と、クラッチ装置222と、駆動制御装置800とを備える。
【0016】
異軸式無段変速機100は、入力軸と出力軸とによって異軸式構造の無段変速機を呈し、ゴムベルト式、金属ベルト式、チェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式無段変速機、摩擦ディスク式等の中の少なくとも一種によって構成し、その伝動速度比は、受動的にトルク或いは回転速度に従って自動調整変更し、或いは外部から駆動されるリニア駆動装置或いは機械伝動装置を経由した回転駆動装置によって発生するリニア駆動力を適用することにより能動的に調整する。これにより、原動プーリー或いは受動プーリーの二者或いはその中の一つのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更させる。
【0017】
入力軸101は、回転キネティックエナジーを入力する回転軸であって、回転キネティックエナジーを異軸式無段変速機100の原動プーリーへ伝送し、かつハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーへ伝送する。
出力軸103は、負荷を駆動する回転キネティックエナジーを出力する回転軸であって、異軸式無段変速機100の受動プーリーから伝送され、或いはクラッチ装置222を通して、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーから伝送される回転キネティックエナジーを伝送することより負荷を駆動する。
【0018】
一方向性伝動装置211は、径方向或いは軸方向構造を含み、一方向性伝動機能を有する一方向性ベアリング、一方向性クラッチ、一方向性伝動メカニズム或いは装置によって構成し、出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間(図2参照)に設置することが可能である。或いは異軸式無段変速機100の原動プーリーと入力軸101との間(図3参照)に設置する。その伝動機能は、異軸式無段変速機100の受動プーリーの回転速度が同じ回転方向の出力軸103のより大きいとき、異軸式無段変速機100の受動プーリーから出力軸103に対してキネティックエナジーを出力する。出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222がクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103とが連結し、例えば、出力軸103の回転速度が同じ回転方向の異軸式無段変速機100の受動プーリーの回転速度より大きいとき、一方向性伝動装置211がアイドリングする。例えば、一方向性伝動装置211を図3に示すように、異軸式無段変速機100の原動プーリーと入力軸101との間に設置する場合、出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222がクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103とが連結し、例えば異軸式無段変速機100の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の入力軸101より大きいとき、一方向性伝動装置211もアイドリングする。本発明の第1実施形態による一方向性伝動装置211は必要に応じて設置するかしないかの選択が可能である。
【0019】
トルククラッチ制限装置212は、径方向或いは軸方向構造の滑動可能なトルク制限装置或いはクラッチ式トルク制限装置によって構成し、一方向性伝動装置211を取り替えて、異軸式無段変速機100の受動プーリーと出力軸103との間(図4参照)に設置し、或いは異軸式無段変速機100の原動プーリーと入力軸101との間(図5参照)に設置する。出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222がクローズし、出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間、或いは入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間に回転速度差が現れ、かつそのトルク差が設定値を超えるとき、トルククラッチ制限装置212が滑動或いは離脱する。本発明の第1実施形態に係るトルククラッチ制限装置212は必要に応じて設置するかしないかの選択が可能である。
【0020】
ハイギアトランスミッションプーリーセット202は、入力軸101によって駆動する原動プーリーと出力軸103を駆動する受動プーリーとを受け、原動プーリーと受動プーリーとは同じ回転方向に伝動し、その伝動速度比は異軸式無段変速機100の伝動速度が増加を呈すハイギア伝動機能に相対し、ハイギアトランスミッションプーリーセット202と異軸式無段変速機100の速度比との関係を以下に示す。
【0021】
(1)ハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比≧異軸式無段変速機100が高速出力時の速度比
(2)異軸式無段変速機100が高速出力時の速度比>ハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比>異軸式無段変速機100が低速出力時の速度比
【0022】
ハイギアトランスミッションプーリーセット202の構成は、以下のいずれかである。
(1)原動チェーンプーリーと受動チェーンプーリーと伝動チェーンとによって構成する。図6は、本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセット202が、原動チェーンプーリーと受動チェーンプーリーとチェーンとによって構成された構造を示す側面図である。
【0023】
(2)原動プーリーと中間自由プーリーと受動プーリーとによって構成し、前記の原動プーリーと中間自由プーリーと受動プーリーとはギア或いは摩擦プーリーによる構造を含む。図7は、本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセット202が、原動プーリーと中間プーリーと受動プーリーとによって構成された構造を示す側面図である。
【0024】
(3)外径がより小さいトランスミッションプーリーと外径がより大きい内向きトランスミッションプーリーとからなる内ギアセット或いは内摩擦プーリーセットから構成する。図8は、本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセット202が、外径がより小さいトランスミッションプーリーと外径がより大きい内向きトランスミッションプーリーによって構成された構造を示す側面図である。
(4)原動ベルトプーリー、受動ベルトプーリー、及びキャンバスベルト、スチールベルト或いはチェーンベルト等の伝動ベルトによって構成する。図9は、本発明の第1実施形態によるハイギアトランスミッションプーリーセット202が、原動ベルトプーリーと受動ベルトプーリーと伝動ベルトとによって構成された構造を示す側面図である。
【0025】
クラッチ装置222は、必要に応じて、(1)遠心力による受動制御の遠心式クラッチ、或いはトルク制御式受動クラッチによって構成し、或いは(2)人力、機械力によって能動制御され、或いは電磁力、液圧力、気圧力により駆動されるクラッチによって構成し、人力を受け任意に能動制御を行い、或いは内蔵或いは外部に設置する回転速度検測装置或いはトルク検測装置を通して制御を行い、その回転速度或いはトルクの検測信号は制御装置800によって処理され、クラッチ装置222に対して離脱或いはクローズの能動制御を選択することができる。クラッチ装置222はハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103との間に設置し、独立構造、或いはハイギアトランスミッションプーリーセット202とは共同構造、或いは異軸式無段変速機100と共同構造、或いはハイギアトランスミッションプーリーセット202と異軸式無段変速機100とクラッチ装置222の三者が共同構造であって、クローズによってキネティックエナジーを伝送し、或いは離脱してキネティックエナジーの伝送を切断する。
【0026】
駆動制御装置800は、選択された異軸式無段変速機100及びクラッチ装置222の特性によって配置し、駆動制御装置にドライビングフォースを設け、電気エネルギー供給ユニット、油圧供給ユニット、或いは気圧供給ユニットを備える。かつ電気エネルギー関連の制御ユニットや油圧制御ユニットや気圧制御ユニットを設け、異軸式無段変速機100の速度比を制御し、或いはクラッチ装置222のクローズ或いは離脱機能の作動を制御する。
【0027】
例えば異軸式無段変速機100が自動的にトルクに従って伝動速度比の作動構造を調整変更し、或いは回転速度に従って伝動速度比の作動構造を調整変更する場合、受動制御式遠心受動クラッチ装置或いはトルク制御式受動クラッチ装置は、受動作動の無段変速機に用いられ、本発明の第1実施形態に係る駆動制御装置800は設置しなくてよい。
例えばクラッチ装置222が、能動制御式クラッチ装置を選択し、或いは無段変速機100は外部からドライビングフォースを加えて、速度比を制御する能動制御式無段変速機を選択する場合、駆動制御装置800の設置が必要で、外部からドライビングフォースを加えて、速度比を制御する異軸式無段変速機100の速度比を能動制御し、或いは能動制御式クラッチ装置222のクローズ或いは離脱機能を制御する。
【0028】
上記の主な構造によって構成する無段変速機は、異軸式無段変速機100の入力軸101に、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーを加設し、またハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーセットと異軸式無段変速機100の受動プーリーに駆動される出力軸103との間に、クラッチ装置222を設置することによって、出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222をクローズし、回転キネティックエナジーを伝送する。かつ必要に応じて、出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間、或いはハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーと入力軸101との間に、一方向性伝動装置211を選択的に設置し、或いは必要に応じてトルククラッチ制限装置212を選択的に設置することによって、一方向性伝動装置211を取り替える。
【0029】
一方向性伝動装置211を設置するとき、一方向性伝動装置211の伝動方向は、出力軸103の回転速度が同じ回転方向の異軸式無段変速機100の受動プーリーより大きいとき、或いはハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の入力軸101より大きいとき、一方向性伝動装置211はアイドリングする。
【0030】
トルククラッチ制限装置212の設置によって一方向性伝動装置211を取り替えるとき、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の入力軸101より大きいとき、トルククラッチ制限装置212は滑動或いは離脱し、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーからクラッチ装置222を経て、出力軸103に対して回転キネティックエナジーを伝送し、負荷を駆動する。
【0031】
本発明の第1実施形態による無段変速機は、例えば異軸式無段変速機100に減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222をクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103を連結させ、そのとき、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーはクラッチ装置222を経て出力軸103の回転速度を駆動し、異軸式無段変速機100の受動プーリーの回転速度より大きいか或いは等しくし、負荷を駆動する。この状態において、伝動する動力は元は異軸式無段変速機100を経由するが、ハイギアトランスミッションプーリーセット202及びクラッチ装置222を経由して伝動され、負荷を駆動する出力軸103を駆動することに転移することを特徴とする。出力軸103の回転速度が小さくなり、出力軸103の回転速度が設定回転速度より小さいとき、クラッチ装置222が離脱し、入力軸101からの回転キネティックエナジーは、異軸式無段変速機100を経て、出力軸103を駆動してから、更に負荷を駆動する。
【0032】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による無段変速機の異軸式無段変速機100の効率を考量し、原動プーリーと受動プーリーとの直径が互いに近く、良い効率を維持するものを採用するとき、速度比が増加する或いは速度比が減少する中間トランスミッションプーリーを加設することによって、そのより大きい増速度比或いは減速度比を満足させ、より良い伝動効率を保証する。この中間トランスミッションプーリーは以下のいずれかである。
【0033】
(1)入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間に、変速プーリーセット302を加設することによって、入力軸101と出力軸103との全速度比を変更させ、また必要な回転方向に一致させる。図10は、本発明の第2実施形態に係る入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間に、変速プーリーセットを加設する構造を示す模式図である。
【0034】
(2)出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間に変速プーリーセット402を加設することによって、入力軸101と出力軸103との全速度比を変更させ、また必要な回転方向に一致させる。図11は、本発明の第2実施形態に係る出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間に、変速プーリーセットを加設する構造を示す模式である。
【0035】
(3)同時に入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間、及び出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間に、変速プーリーセット302、402を加設することによって、入力軸101が異軸式無段変速機100を経て、出力軸103に対する全速度比を変化させ、また必要な回転方向に一致させる。図12は、本発明の第2実施形態に係る入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間、及び出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間に、変速プーリーセットを加設する構造を示す模式図である。
【0036】
本発明の実施形態による無段変速機の応用は、必要に応じて、以下のハイギアトランスミッションプーリーセットを選択することが可能である。
(1)ワンセグ固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットによって構成する。
(2)マルチセグメントのマニュアル或いはオートマチックの可変速度比のマルチセグメント式切換可能なハイギアトランスミッションプーリーセットによって構成する。
【0037】
本発明の実施形態による無段変速機の応用は、必要に応じて、その入力軸101へ伝送する回転キネティックエナジーの入力方式において、以下の選択が可能である。
(1)入力軸101は回転動力源、例えばエンジン、モーター、発電機、フライホイール、風力発電機のブレードセット、気流力或いは流体力ターボーセット、人力駆動等の回転動力源から直接入力する。
【0038】
(2)入力軸101に(1)で述べた回転動力源の出力が、はじめにクラッチ装置の制御を経て、回転キネティックエナジー出力を供給する。
(3)入力軸101に(1)で述べた回転動力源の出力が、固定速度比の変速装置、オートマチックまたはマニュアルの有段或いは無段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、回転キネティックエナジー出力を供給する。
(4)入力軸101に(1)で述べた回転動力源の出力がクラッチ装置及び固定速度比の変速装置、オートマチックまたはマニュアルの有段或いは無段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、回転キネティックエナジ出力を供給する。
【0039】
本発明の実施形態による無段変速機の応用は、必要に応じて、その出力軸103から回転キネティックエナジーの出力方式において、以下の選択が可能である。
(1)出力軸103から回転キネティックエナジーを出力し、負荷を直接駆動する。
(2)出力軸103から回転キネティックエナジーを出力し、クラッチ装置の制御を経て、更に負荷を駆動する。
【0040】
(3)出力軸103から回転キネティックエナジーを出力し、固定速度比の変速装置、マニュアルまたはオートマチックの無段或いは有段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、更に負荷を駆動する。
(4)出力軸103から回転キネティックエナジーを出力し、クラッチ装置及び固定速度比、マニュアルまたはオートマチックの無段或いは有段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、更に負荷を駆動する。
【0041】
本発明の実施形態による無段変速機の構造の実施応用は、必要に応じて、異軸式無段変速機100とハイギアトランスミッションプーリーセット202とを分離する独立機械装置に製作してから、伝動を連結し、或いは共同構造の機械装置を製作し、或いは共同構造の機械装置及びマシンシェルの共用に製作することを選択することができる。
【0042】
上記のをまとめると、本発明の実施形態による無段変速機と異軸式無段変速機100のハイギアトランスミッションプーリーセット202とを並列に接続し、かつ異軸式無段変速機100の原動プーリーと入力軸101との間、或いは異軸式無段変速機100の受動プーリーと出力軸103との間に、一方向性伝動装置211或いはトルククラッチ制限装置212を設置し、またハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103との間に、クラッチ装置222を設置し、かつ出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達するとき、クラッチ装置222を制御してクローズし、その上ハイギアトランスミッションプーリーセット202から伝送される回転キネティックエナジーは、出力軸103を経て、負荷を駆動することによって、異軸式無段変速機100の寿命を延長し、及び伝動効率を高めることを特徴とする。
【符号の説明】
【0043】
100:異軸式無段変速機、101:入力軸、103:出力軸、202:ハイギアトランスミッションプーリーセット、211:一方向性伝動装置、212:トルククラッチ制限装置、222:クラッチ装置、302、402:変速プーリーセット、800:駆動制御装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、無段変速機に関し、特に、ハイギアトランスミッションプーリーセットを有する無段変速機に関する。
従来の各種類の異軸式無段変速機の無段変速の作動方式は、原動プーリー及び受動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを制御することによって、ベルト状伝動コンポネントが原動プーリー或いは受動プーリーの径方向距離での作動を変更させ、更に原動プーリー及び受動プーリー間の伝動速度比を変更させる。
【0002】
上述の異軸式無段変速機の原動プーリー或いは受動プーリーは、その可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを制御し、以下の一種或いは一種以上の軸方向の駆動力により駆動される必要がある。
(1)入力軸の回転速度の変化につれて、遠心力が変動するメカニズムを通して、軸方向に変動する駆動力を形成することによって、原動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
【0003】
(2)出力軸の回転速度の変化につれて、遠心力が変動するメカニズムを通して、軸方向に変動する駆動力を形成することによって、受動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
(3)入力軸のトルクの変化につれて、軸方向の駆動力が変動するメカニズムを通して、軸方向に変動する駆動力を形成することによって、原動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
【0004】
(4)出力軸のトルクの変化につれて、軸方向の駆動力が変動するメカニズムを通して、軸方向に変動する駆動力を形成することによって、受動プーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
(5)原動プーリー或いは受動プーリーに軸方向予圧ばねを配置し、原動プーリー或いは受動プーリーを通してベルト状伝動コンポネントの拉力を受け、軸方向の駆動力を発生することによって、原動プーリーや受動プーリーの二者或いはその中の一つのプーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。
上記の(1)〜(5)の方式は、受動作動の無段変速伝動機能である。
【0005】
(6)能動的に人力、機械力、電磁効果、油圧或いは気圧駆動のリニア駆動装置によってリニア駆動力を発生させ、或いは電気モーター或いは油圧モーター或いは気圧モーターによって形成される回転動力を駆動してから、更に機械伝動装置によって軸方向のリニア駆動力に変換することによって、原動プーリーや受動プーリーの二者或いはその中の一つのプーリーの可変ピッチのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更する。この方式は能動制御式無段変速伝動機能である。
【背景技術】
【0006】
伝統的な入力軸と出力軸は異軸式構造の無段変速機(Continuous Variable Transmission)を呈し、ゴムベルト式(Rubber Belt Type)、金属ベルト式(Metal Belt Type)、チェーン式(Chain Type)無段変速機、或いは電子制御電磁クラッチ式無段変速機(ECVT)、摩擦ディスク式(Friction Disk Type)、よく使われる異軸式無段変速機等の多種形態を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主な目的は、無段変速装置の高回転速度出力の効率を高めるハイギアトランスミッションプーリーセットを有する無段変速機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の無段変速機は、トルク或いは回転速度の作動を通して、原動プーリー或いは受動プーリーに対して、軸方向に駆動する軸方向の駆動力を形成し、人力制御に合わせて、或いは軸方向に予圧ばねによって構成する受動作動する無段変速伝動機能を配置し、或いは人力、電気エネルギー、機械力、油圧、気圧等によって構成する無段変速伝動機能を能動的に制御し、更に入力設定の作動様式、速度検測、トルクを参照することによって、無段変速伝動の速度比を制御及び作動させる。
【0009】
異軸式無段変速機は、原動プーリー入力軸の回転速度に従う変速を提供し、かつ負荷側の負荷トルクの大小は自動的に速度比を調整することができるので、操作上便利な点があるが、異軸式無段変速機は以下のような欠点がある。
(1)伝送できるパワー容量は大きくないので、中小パワーの応用のみに適する。
(2)異軸式無段変速機の伝動効率は低すぎる。
(3)耐用性を強化する必要がある。
【0010】
本発明の無段変速機は、無段変速機の入力軸と出力軸の間に、同じ回転方向に伝動することができる固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットを設置し、かつクラッチ装置を配置することができる。例えば、減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、出力軸の回転速度が設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置をコントロールしてクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセットの受動プーリーと出力軸を連結させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態による無段変速機の構造を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態による無段変速機の他の構造を示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態による無段変速機のさらに他の構造を示す模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態による無段変速機のまたさらに他の構造を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態による無段変速機のまたさらに他の構造を示す模式図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセットの構造を示す側面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセットの他の構造を示す側面図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセットのさらに他の構造を示す側面図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセットのまたさらに他の構造を示す側面図である。
【図10】本発明の第2実施形態によるハイギアトランスミッションプーリーセットを持つ無段変速機の構造を示す模式図である。
【図11】本発明の第2実施形態による無段変速機の他の構造を示す模式図である。
【図12】本発明の第2実施形態による無段変速機のまたさらに他の構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による無段変速機は、トルク或いは回転速度の作動を通して、人力制御を伴って、原動プーリー或いは受動プーリーに対して、軸方向に駆動する軸方向の駆動力を形成し、或いは軸方向に予圧ばねによって構成する受動作動する無段変速伝動機能を配置し、或いは人力、電気エネルギー、機械力、油圧、気圧等によって構成する無段変速伝動機能を能動的に制御し、更に入力設定の作動様式、速度検測、トルクを参照することによって、無段変速伝動の速度比を制御及び作動させる。
【0013】
異軸式無段変速機は、原動プーリー入力軸の回転速度に従う変速を提供し、かつ負荷側の負荷トルクの大小は自動的に速度比を調整することができるので、操作上便利な点があるが、異軸式無段変速機は以下のような欠点がある。
(1)伝送できるパワー容量は大きくないので、中小パワーの応用のみに適する。
(2)異軸式無段変速機の伝動効率は低すぎる。
(3)耐用性を強化する必要がある。
【0014】
本発明の第1実施形態による無段変速機は、無段変速機の入力軸と出力軸との間に、同じ回転方向に伝動することができる固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットを設置し、かつクラッチ装置を配置することができる。例えば、減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、出力軸の回転速度が設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置をコントロールしてクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセットの受動プーリーと出力軸とを連結させる。
【0015】
本発明の第1実施形態による段変速機の組成構造について以下に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による無段変速機を示す。伝統的の無段変速機のメカニズム関連装置を設置する以外に、本発明の第1実施形態による無段変速機は、主に、異軸式無段変速機100と、入力軸101と、出力軸103と、一方向性伝動装置211と、トルククラッチ制限装置212と、ハイギアトランスミッションプーリーセット202と、クラッチ装置222と、駆動制御装置800とを備える。
【0016】
異軸式無段変速機100は、入力軸と出力軸とによって異軸式構造の無段変速機を呈し、ゴムベルト式、金属ベルト式、チェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式無段変速機、摩擦ディスク式等の中の少なくとも一種によって構成し、その伝動速度比は、受動的にトルク或いは回転速度に従って自動調整変更し、或いは外部から駆動されるリニア駆動装置或いは機械伝動装置を経由した回転駆動装置によって発生するリニア駆動力を適用することにより能動的に調整する。これにより、原動プーリー或いは受動プーリーの二者或いはその中の一つのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更させる。
【0017】
入力軸101は、回転キネティックエナジーを入力する回転軸であって、回転キネティックエナジーを異軸式無段変速機100の原動プーリーへ伝送し、かつハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーへ伝送する。
出力軸103は、負荷を駆動する回転キネティックエナジーを出力する回転軸であって、異軸式無段変速機100の受動プーリーから伝送され、或いはクラッチ装置222を通して、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーから伝送される回転キネティックエナジーを伝送することより負荷を駆動する。
【0018】
一方向性伝動装置211は、径方向或いは軸方向構造を含み、一方向性伝動機能を有する一方向性ベアリング、一方向性クラッチ、一方向性伝動メカニズム或いは装置によって構成し、出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間(図2参照)に設置することが可能である。或いは異軸式無段変速機100の原動プーリーと入力軸101との間(図3参照)に設置する。その伝動機能は、異軸式無段変速機100の受動プーリーの回転速度が同じ回転方向の出力軸103のより大きいとき、異軸式無段変速機100の受動プーリーから出力軸103に対してキネティックエナジーを出力する。出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222がクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103とが連結し、例えば、出力軸103の回転速度が同じ回転方向の異軸式無段変速機100の受動プーリーの回転速度より大きいとき、一方向性伝動装置211がアイドリングする。例えば、一方向性伝動装置211を図3に示すように、異軸式無段変速機100の原動プーリーと入力軸101との間に設置する場合、出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222がクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103とが連結し、例えば異軸式無段変速機100の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の入力軸101より大きいとき、一方向性伝動装置211もアイドリングする。本発明の第1実施形態による一方向性伝動装置211は必要に応じて設置するかしないかの選択が可能である。
【0019】
トルククラッチ制限装置212は、径方向或いは軸方向構造の滑動可能なトルク制限装置或いはクラッチ式トルク制限装置によって構成し、一方向性伝動装置211を取り替えて、異軸式無段変速機100の受動プーリーと出力軸103との間(図4参照)に設置し、或いは異軸式無段変速機100の原動プーリーと入力軸101との間(図5参照)に設置する。出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222がクローズし、出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間、或いは入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間に回転速度差が現れ、かつそのトルク差が設定値を超えるとき、トルククラッチ制限装置212が滑動或いは離脱する。本発明の第1実施形態に係るトルククラッチ制限装置212は必要に応じて設置するかしないかの選択が可能である。
【0020】
ハイギアトランスミッションプーリーセット202は、入力軸101によって駆動する原動プーリーと出力軸103を駆動する受動プーリーとを受け、原動プーリーと受動プーリーとは同じ回転方向に伝動し、その伝動速度比は異軸式無段変速機100の伝動速度が増加を呈すハイギア伝動機能に相対し、ハイギアトランスミッションプーリーセット202と異軸式無段変速機100の速度比との関係を以下に示す。
【0021】
(1)ハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比≧異軸式無段変速機100が高速出力時の速度比
(2)異軸式無段変速機100が高速出力時の速度比>ハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比>異軸式無段変速機100が低速出力時の速度比
【0022】
ハイギアトランスミッションプーリーセット202の構成は、以下のいずれかである。
(1)原動チェーンプーリーと受動チェーンプーリーと伝動チェーンとによって構成する。図6は、本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセット202が、原動チェーンプーリーと受動チェーンプーリーとチェーンとによって構成された構造を示す側面図である。
【0023】
(2)原動プーリーと中間自由プーリーと受動プーリーとによって構成し、前記の原動プーリーと中間自由プーリーと受動プーリーとはギア或いは摩擦プーリーによる構造を含む。図7は、本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセット202が、原動プーリーと中間プーリーと受動プーリーとによって構成された構造を示す側面図である。
【0024】
(3)外径がより小さいトランスミッションプーリーと外径がより大きい内向きトランスミッションプーリーとからなる内ギアセット或いは内摩擦プーリーセットから構成する。図8は、本発明の第1実施形態に係るハイギアトランスミッションプーリーセット202が、外径がより小さいトランスミッションプーリーと外径がより大きい内向きトランスミッションプーリーによって構成された構造を示す側面図である。
(4)原動ベルトプーリー、受動ベルトプーリー、及びキャンバスベルト、スチールベルト或いはチェーンベルト等の伝動ベルトによって構成する。図9は、本発明の第1実施形態によるハイギアトランスミッションプーリーセット202が、原動ベルトプーリーと受動ベルトプーリーと伝動ベルトとによって構成された構造を示す側面図である。
【0025】
クラッチ装置222は、必要に応じて、(1)遠心力による受動制御の遠心式クラッチ、或いはトルク制御式受動クラッチによって構成し、或いは(2)人力、機械力によって能動制御され、或いは電磁力、液圧力、気圧力により駆動されるクラッチによって構成し、人力を受け任意に能動制御を行い、或いは内蔵或いは外部に設置する回転速度検測装置或いはトルク検測装置を通して制御を行い、その回転速度或いはトルクの検測信号は制御装置800によって処理され、クラッチ装置222に対して離脱或いはクローズの能動制御を選択することができる。クラッチ装置222はハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103との間に設置し、独立構造、或いはハイギアトランスミッションプーリーセット202とは共同構造、或いは異軸式無段変速機100と共同構造、或いはハイギアトランスミッションプーリーセット202と異軸式無段変速機100とクラッチ装置222の三者が共同構造であって、クローズによってキネティックエナジーを伝送し、或いは離脱してキネティックエナジーの伝送を切断する。
【0026】
駆動制御装置800は、選択された異軸式無段変速機100及びクラッチ装置222の特性によって配置し、駆動制御装置にドライビングフォースを設け、電気エネルギー供給ユニット、油圧供給ユニット、或いは気圧供給ユニットを備える。かつ電気エネルギー関連の制御ユニットや油圧制御ユニットや気圧制御ユニットを設け、異軸式無段変速機100の速度比を制御し、或いはクラッチ装置222のクローズ或いは離脱機能の作動を制御する。
【0027】
例えば異軸式無段変速機100が自動的にトルクに従って伝動速度比の作動構造を調整変更し、或いは回転速度に従って伝動速度比の作動構造を調整変更する場合、受動制御式遠心受動クラッチ装置或いはトルク制御式受動クラッチ装置は、受動作動の無段変速機に用いられ、本発明の第1実施形態に係る駆動制御装置800は設置しなくてよい。
例えばクラッチ装置222が、能動制御式クラッチ装置を選択し、或いは無段変速機100は外部からドライビングフォースを加えて、速度比を制御する能動制御式無段変速機を選択する場合、駆動制御装置800の設置が必要で、外部からドライビングフォースを加えて、速度比を制御する異軸式無段変速機100の速度比を能動制御し、或いは能動制御式クラッチ装置222のクローズ或いは離脱機能を制御する。
【0028】
上記の主な構造によって構成する無段変速機は、異軸式無段変速機100の入力軸101に、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーを加設し、またハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーセットと異軸式無段変速機100の受動プーリーに駆動される出力軸103との間に、クラッチ装置222を設置することによって、出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222をクローズし、回転キネティックエナジーを伝送する。かつ必要に応じて、出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間、或いはハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーと入力軸101との間に、一方向性伝動装置211を選択的に設置し、或いは必要に応じてトルククラッチ制限装置212を選択的に設置することによって、一方向性伝動装置211を取り替える。
【0029】
一方向性伝動装置211を設置するとき、一方向性伝動装置211の伝動方向は、出力軸103の回転速度が同じ回転方向の異軸式無段変速機100の受動プーリーより大きいとき、或いはハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の入力軸101より大きいとき、一方向性伝動装置211はアイドリングする。
【0030】
トルククラッチ制限装置212の設置によって一方向性伝動装置211を取り替えるとき、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の入力軸101より大きいとき、トルククラッチ制限装置212は滑動或いは離脱し、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーからクラッチ装置222を経て、出力軸103に対して回転キネティックエナジーを伝送し、負荷を駆動する。
【0031】
本発明の第1実施形態による無段変速機は、例えば異軸式無段変速機100に減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置222をクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103を連結させ、そのとき、ハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーはクラッチ装置222を経て出力軸103の回転速度を駆動し、異軸式無段変速機100の受動プーリーの回転速度より大きいか或いは等しくし、負荷を駆動する。この状態において、伝動する動力は元は異軸式無段変速機100を経由するが、ハイギアトランスミッションプーリーセット202及びクラッチ装置222を経由して伝動され、負荷を駆動する出力軸103を駆動することに転移することを特徴とする。出力軸103の回転速度が小さくなり、出力軸103の回転速度が設定回転速度より小さいとき、クラッチ装置222が離脱し、入力軸101からの回転キネティックエナジーは、異軸式無段変速機100を経て、出力軸103を駆動してから、更に負荷を駆動する。
【0032】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による無段変速機の異軸式無段変速機100の効率を考量し、原動プーリーと受動プーリーとの直径が互いに近く、良い効率を維持するものを採用するとき、速度比が増加する或いは速度比が減少する中間トランスミッションプーリーを加設することによって、そのより大きい増速度比或いは減速度比を満足させ、より良い伝動効率を保証する。この中間トランスミッションプーリーは以下のいずれかである。
【0033】
(1)入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間に、変速プーリーセット302を加設することによって、入力軸101と出力軸103との全速度比を変更させ、また必要な回転方向に一致させる。図10は、本発明の第2実施形態に係る入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間に、変速プーリーセットを加設する構造を示す模式図である。
【0034】
(2)出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間に変速プーリーセット402を加設することによって、入力軸101と出力軸103との全速度比を変更させ、また必要な回転方向に一致させる。図11は、本発明の第2実施形態に係る出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間に、変速プーリーセットを加設する構造を示す模式である。
【0035】
(3)同時に入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間、及び出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間に、変速プーリーセット302、402を加設することによって、入力軸101が異軸式無段変速機100を経て、出力軸103に対する全速度比を変化させ、また必要な回転方向に一致させる。図12は、本発明の第2実施形態に係る入力軸101と異軸式無段変速機100の原動プーリーとの間、及び出力軸103と異軸式無段変速機100の受動プーリーとの間に、変速プーリーセットを加設する構造を示す模式図である。
【0036】
本発明の実施形態による無段変速機の応用は、必要に応じて、以下のハイギアトランスミッションプーリーセットを選択することが可能である。
(1)ワンセグ固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットによって構成する。
(2)マルチセグメントのマニュアル或いはオートマチックの可変速度比のマルチセグメント式切換可能なハイギアトランスミッションプーリーセットによって構成する。
【0037】
本発明の実施形態による無段変速機の応用は、必要に応じて、その入力軸101へ伝送する回転キネティックエナジーの入力方式において、以下の選択が可能である。
(1)入力軸101は回転動力源、例えばエンジン、モーター、発電機、フライホイール、風力発電機のブレードセット、気流力或いは流体力ターボーセット、人力駆動等の回転動力源から直接入力する。
【0038】
(2)入力軸101に(1)で述べた回転動力源の出力が、はじめにクラッチ装置の制御を経て、回転キネティックエナジー出力を供給する。
(3)入力軸101に(1)で述べた回転動力源の出力が、固定速度比の変速装置、オートマチックまたはマニュアルの有段或いは無段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、回転キネティックエナジー出力を供給する。
(4)入力軸101に(1)で述べた回転動力源の出力がクラッチ装置及び固定速度比の変速装置、オートマチックまたはマニュアルの有段或いは無段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、回転キネティックエナジ出力を供給する。
【0039】
本発明の実施形態による無段変速機の応用は、必要に応じて、その出力軸103から回転キネティックエナジーの出力方式において、以下の選択が可能である。
(1)出力軸103から回転キネティックエナジーを出力し、負荷を直接駆動する。
(2)出力軸103から回転キネティックエナジーを出力し、クラッチ装置の制御を経て、更に負荷を駆動する。
【0040】
(3)出力軸103から回転キネティックエナジーを出力し、固定速度比の変速装置、マニュアルまたはオートマチックの無段或いは有段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、更に負荷を駆動する。
(4)出力軸103から回転キネティックエナジーを出力し、クラッチ装置及び固定速度比、マニュアルまたはオートマチックの無段或いは有段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、更に負荷を駆動する。
【0041】
本発明の実施形態による無段変速機の構造の実施応用は、必要に応じて、異軸式無段変速機100とハイギアトランスミッションプーリーセット202とを分離する独立機械装置に製作してから、伝動を連結し、或いは共同構造の機械装置を製作し、或いは共同構造の機械装置及びマシンシェルの共用に製作することを選択することができる。
【0042】
上記のをまとめると、本発明の実施形態による無段変速機と異軸式無段変速機100のハイギアトランスミッションプーリーセット202とを並列に接続し、かつ異軸式無段変速機100の原動プーリーと入力軸101との間、或いは異軸式無段変速機100の受動プーリーと出力軸103との間に、一方向性伝動装置211或いはトルククラッチ制限装置212を設置し、またハイギアトランスミッションプーリーセット202の受動プーリーと出力軸103との間に、クラッチ装置222を設置し、かつ出力軸103の回転速度が上昇して設定回転速度に到達するとき、クラッチ装置222を制御してクローズし、その上ハイギアトランスミッションプーリーセット202から伝送される回転キネティックエナジーは、出力軸103を経て、負荷を駆動することによって、異軸式無段変速機100の寿命を延長し、及び伝動効率を高めることを特徴とする。
【符号の説明】
【0043】
100:異軸式無段変速機、101:入力軸、103:出力軸、202:ハイギアトランスミッションプーリーセット、211:一方向性伝動装置、212:トルククラッチ制限装置、222:クラッチ装置、302、402:変速プーリーセット、800:駆動制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイギアトランスミッションプーリーセットを有する無段変速機であって、
無段変速機の入力軸と出力軸との間に、同じ回転方向に伝動可能な固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットを設置し、かつクラッチ装置を配置可能であり、減速式無段変速機を使用し、最低減速比或いは最低減速比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速比或いは最大加速比に近い状態で作動させる場合、出力軸の回転速度が設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置をコントロールしてクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセットの受動プーリーと出力軸とを連結させ、
異軸式無段変速機(100)と、入力軸(101)と、出力軸(103)と、一方向性伝動装置(211)と、トルククラッチ制限装置(212)と、ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)と、クラッチ装置(222)と、駆動制御装置(800)とを備え、
前記異軸式無段変速機(100)は、入力軸と出力軸とによって異軸式構造の無段変速機を呈し、ゴムベルト式金属ベルト式チェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式無段変速機、摩擦ディスク式等の中の少なくとも一種によって構成し、伝動速度比は、受動的にトルク或いは回転速度に従って伝動速度比を自動調整変更し、或いは外部から駆動されるリニア駆動装置或いは機械伝動装置を経由した回転駆動装置によって発生するリニア駆動力を適用することにより能動的に調整し、これにより、原動プーリー或いは受動プーリーの二者或いはその中の一つのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更させ、
前記入力軸(101)は、回転キネティックエナジーを入力する回転軸であって、回転キネティックエナジーを前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーへ伝送し、かつ前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーへ伝送し、
前記出力軸(103)は、負荷を駆動する回転キネティックエナジーを出力する回転軸であって、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーから伝送され、或いは前記クラッチ装置(222)を通して、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーから伝送される回転キネティックエナジーを伝送することより負荷を駆動し、
前記一方向性伝動装置(211)は、径方向或いは軸方向構造を含み、一方向性伝動機能を有する一方向性ベアリング、一方向性クラッチ、一方向性伝動メカニズム或いは装置によって構成し、前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間に設置可能であり、或いは前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーと前記入力軸(101)との間に設置し、伝動機能は、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーの回転速度が同じ回転方向の前記出力軸(103)より大きいとき、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーから前記出力軸(103)に対してキネティックエナジーを出力し、前記出力軸(103)の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)がクローズし、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーと前記出力軸(103)とが連結し、もし前記出力軸(103)の回転速度が同じ回転方向の前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーの回転速度より大きいとき、前記一方向性伝動装置(211)がアイドリングし、もし前記一方向性伝動装置(211)を前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーと前記入力軸(101)との間に設置し、前記出力軸(103)の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)がクローズし、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーと前記出力軸(103)とが連結し、もし前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の前記入力軸(101)より大きいとき、前記一方向性伝動装置(211)もアイドリングし、前記一方向性伝動装置(211)は必要に応じて設置するかしないかの選択が可能であり、
前記トルククラッチ制限装置(212)は、径方向或いは軸方向構造の滑動可能なトルク制限装置或いはクラッチ式トルク制限装置によって構成し、前記一方向性伝動装置(211)を取り替えて、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーと前記出力軸(103)との間に設置し、或いは前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーと前記入力軸(101)の間に設置し、前記出力軸(103)の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)がクローズし、前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間、或いは前記入力軸(101)と前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーとの間に回転速度差が現れ、かつそのトルク差が設定値を超えるとき、前記トルククラッチ制限装置(212)が滑動或いは離脱し、前記トルククラッチ制限装置(212)は必要に応じて設置するかしないかの選択が可能であり、
前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)は、前記入力軸(101)によって駆動する原動プーリーと前記出力軸(103)を駆動する受動プーリーとを受け、原動プーリーと受動プーリーとは同じ回転方向に伝動し、その伝動速度比は前記異軸式無段変速機(100)の伝動速度が増加を呈すハイギア伝動機能に相対し、
前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)と前記異軸式無段変速機(100)の速度比の関係において、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比は、前記異軸式無段変速機(100)の高速出力時の速度比より大きいか等しく、前記異軸式無段変速機(100)の高速出力時の速度比は、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比より大きく、かつ前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比は、異軸式無段変速機(100)の低速出力時の速度比より大きく、
前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の構成は、原動チェーンプーリーと受動チェーンプーリーと伝動チェーンとによって構成し、或いは、原動プーリーと中間自由プーリーと受動プーリーとによって構成し、ギア或いは摩擦プーリーによって原動プーリーと中間自由プーリーと受動プーリーとを構成してもよく、或いは、外径がより小さいトランスミッションプーリーと外径がより大きい内向きトランスミッションプーリーとからなる内ギアセット或いは内摩擦プーリーセットから構成し、或いは、原動ベルトプーリーと、受動ベルトプーリーと、キャンバスベルト、スチールベルト或いはチェーンベルトの伝動ベルトとによって構成し、
前記クラッチ装置(222)は、必要に応じて、遠心力による受動制御の遠心式クラッチ、またはトルク制御式受動クラッチによって構成し、或いは人力、機械力によって能動制御され、または電磁力、液圧力、気圧力により駆動されるクラッチによって構成し、人力を受け任意に能動制御を行い、或いは内蔵または外部に設置する回転速度検測装置或いはトルク検測装置を通して制御を行い、その回転速度或いはトルクの検測信号は前記制御装置(800)によって処理され、前記クラッチ装置(222)に対して離脱或いはクローズの能動制御が選択可能であり、前記クラッチ装置(222)は前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーと前記出力軸(103)との間に設置し、独立構造、或いは前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)と共同構造、或いは前記異軸式無段変速機(100)と共同構造、或いは前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)と前記異軸式無段変速機(100)と前記クラッチ装置(222)との三者が共同構造であって、クローズによってキネティックエナジーを伝送し、或いは離脱してキネティックエナジーの伝送を切断し、
前記駆動制御装置(800)は、選択された前記異軸式無段変速機(100)及び前記クラッチ装置(222)の特性によって配置し、駆動制御装置にドライビングフォースを設け、電気エネルギー供給ユニット、油圧供給ユニット、或いは気圧供給ユニットを備え、かつ電気エネルギー関連の制御ユニット、油圧制御ユニット、或いは気圧制御ユニットを設け、前記異軸式無段変速機(100)の速度比を制御し、或いは前記クラッチ装置(222)のクローズ或いは離脱機能の作動を制御することを特徴とする無段変速機。
【請求項2】
もし前記異軸式無段変速機(100)が自動的にトルクに従って伝動速度比の作動構造を調整変更し、或いは回転速度に従って伝動速度比の作動構造を調整変更する場合、受動制御式遠心受動クラッチ装置或いはトルク制御式受動クラッチ装置は、受動作動の無段変速機に用いられ、前記駆動制御装置(800)は設置しなくてよいことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項3】
前記クラッチ装置(222)が、もし能動制御式クラッチ装置を選択し、或いは前記無段変速機(100)に外部からドライビングフォースを加えて速度比を制御する能動制御式無段変速機を選択する場合、前記駆動制御装置(800)の設置が必要で、外部からドライビングフォースを加えて速度比を制御する前記異軸式無段変速機(100)の速度比を能動制御し、或いは能動制御式前記クラッチ装置(222)のクローズ或いは離脱機能の作動を制御することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項4】
前記異軸式無段変速機(100)の前記入力軸(101)に、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーを加設し、また前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーセットと前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーより駆動される前記出力軸(103)との間に、前記クラッチ装置(222)を設置することによって、前記出力軸(103)の回転速度を設定回転速度まで引き上げ或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)をクローズすることによって、回転キネティックエナジーを伝送し、かつ必要に応じて前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間、或いは前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーと前記入力軸(101)との間に前記一方向性伝動装置(211)を選択的に設置し、或いは必要に応じて前記トルククラッチ制限装置(212)を選択的に設置することによって、前記一方向性伝動装置(211)を取り替え、
前記一方向性伝動装置(211)を設置するとき、前記一方向性伝動装置(211)の伝動方向は、前記出力軸(103)の回転速度が同じ回転方向の前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーより大きいとき、或いは前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の前記入力軸(101)より大きいとき、前記一方向性伝動装置(211)はアイドリングし、
前記トルククラッチ制限装置(212)の設置によって前記一方向性伝動装置(211)を取り替えるとき、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の前記入力軸(101)より大きいとき、前記トルククラッチ制限装置(212)は滑動或いは離脱し、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーから前記クラッチ装置(222)を経て、前記出力軸(103)に対して回転キネティックエナジーを伝送し、負荷を駆動することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項5】
もし前記異軸式無段変速機(100)に減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、前記出力軸(103)の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)をクローズし、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーと前記出力軸(103)とを連結させるとき、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーは前記クラッチ装置(222)を経て前記出力軸(103)の回転速度を駆動し、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーの回転速度より大きいか或いは等しくし、負荷を駆動し、この状態において、伝動する動力は元は前記異軸式無段変速機(100)を経由するが、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)及び前記クラッチ装置(222)を経由して伝動され、負荷を駆動する前記出力軸(103)を駆動することに転移し、前記出力軸(103)の回転速度が小さなり、前記出力軸(103)の回転速度が設定回転速度より小さいとき、前記クラッチ装置(222)が離脱し、前記入力軸(101)からの回転キネティックエナジーは、前記異軸式無段変速機(100)を経て、前記出力軸(103)を駆動してから、更に負荷を駆動することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項6】
前記異軸式無段変速機(100)の効率を考量し、原動プーリーと受動プーリーとの直径が互いに近く、良い効率を維持するものを採用するとき、速度比を増加或いは減少させる中間トランスミッションプーリー加設することによって、そのより大きい増速比或いは減速比を満足させ、より良い伝動効率を保証する中間トランスミッションプーリーは、
前記入力軸(101)と前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーとの間に、第一変速プーリーセット(302)を加設することによって、前記入力軸(101)と前記出力軸(103)との全速度比を変更させ、また必要な回転方向に一致させ、
或いは、前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間に第二変速プーリーセット(402)を加設することによって、前記入力軸(101)と前記出力軸(103)の全速度比を変更させ、また必要な回転方向に一致させ、
或いは、同時に前記入力軸(101)と前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーとの間、及び前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間に、前記第一変速プーリーセット(302)及び前記第二変速プーリーセット(402)を加設することによって、前記入力軸(101)が前記異軸式無段変速機(100)を経て、前記出力軸(103)に対する全速度比を変化させ、また必要な回転方向に一致させることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項7】
応用のニーズに基づいて、前記ハイギアトランスミッションプーリーセットは、
ワンセグ固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットによって構成してもよく、
マルチセグメントのマニュアル或いはオートマチックの可変速度比のマルチセグメント式切換可能なハイギアトランスミッションプーリーセットによって構成されてもよいことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項8】
応用のニーズに基づいて、前記入力軸(101)へ伝送する回転キネティックエナジーは、一種或いは一種以上の入力方式を選択可能であって、
前記入力軸(101)は、回転動力源、例えばエンジン、モーター、発電機、フライホイール、風力発電機のブレードセット、気流力或いは流体力ターボーセット、または人力駆動の回転動力源から直接入力してもよく、
前記入力軸(101)に、前記回転動力源の出力が、はじめにクラッチ装置の制御を経て、回転キネティックエナジー出力を供給してもよく、
前記入力軸(101)に、前記回転動力源の出力が、固定速度比の変速装置、オートマチックやマニュアルの有段或いは無段変速装置、流体伝動装置、或いは電磁ターボー伝動装置を経て、回転キネティックエナジー出力を供給してもよく、
前記入力軸(101)に、前記回転動力源の出力が、クラッチ装置及び固定速度比の変速装置、オートマチックまたはマニュアルの有段或いは無段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、回転キネティックエナジー出力を供給してもよいことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項9】
応用のニーズに基づいて、前記出力軸(103)の回転キネティックエナジーの出力方式は、一種或いは一種以上の出力方式を選択可能であって、
前記出力軸(103)から回転キネティックエナジーを出力し、負荷を直接駆動してもよく、
前記出力軸(103)から回転キネティックエナジーを出力し、クラッチ装置の制御を経て、更に負荷を駆動してもよく、
前記出力軸(103)から回転キネティックエナジーを出力し、固定速度比の変速装置、マニュアルやオートマチックの無段或いは有段変速装置、流体伝動装置、或いは電磁ターボー伝動装置を経て、更に負荷を駆動してもよく、
前記出力軸(103)から回転キネティックエナジーを出力し、クラッチ装置及び固定速度比、マニュアルまたはオートマチックの無段或いは有段変速装置、流体伝動装置、或いは電磁ターボー伝動装置を経て、更に負荷を駆動してもよいことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項10】
構造の実施及び応用は、必要に応じて、前記異軸式無段変速機(100)と前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)とを分離する独立機械装置に製作してから、伝動を連結し、或いは共同構造の機械装置を製作し、或いは共同構造の機械装置及びマシンシェルの共用に製作することを選択可能であることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項1】
ハイギアトランスミッションプーリーセットを有する無段変速機であって、
無段変速機の入力軸と出力軸との間に、同じ回転方向に伝動可能な固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットを設置し、かつクラッチ装置を配置可能であり、減速式無段変速機を使用し、最低減速比或いは最低減速比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速比或いは最大加速比に近い状態で作動させる場合、出力軸の回転速度が設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、クラッチ装置をコントロールしてクローズし、ハイギアトランスミッションプーリーセットの受動プーリーと出力軸とを連結させ、
異軸式無段変速機(100)と、入力軸(101)と、出力軸(103)と、一方向性伝動装置(211)と、トルククラッチ制限装置(212)と、ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)と、クラッチ装置(222)と、駆動制御装置(800)とを備え、
前記異軸式無段変速機(100)は、入力軸と出力軸とによって異軸式構造の無段変速機を呈し、ゴムベルト式金属ベルト式チェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式無段変速機、摩擦ディスク式等の中の少なくとも一種によって構成し、伝動速度比は、受動的にトルク或いは回転速度に従って伝動速度比を自動調整変更し、或いは外部から駆動されるリニア駆動装置或いは機械伝動装置を経由した回転駆動装置によって発生するリニア駆動力を適用することにより能動的に調整し、これにより、原動プーリー或いは受動プーリーの二者或いはその中の一つのV型伝動ベルトスロットのピッチを変更させ、
前記入力軸(101)は、回転キネティックエナジーを入力する回転軸であって、回転キネティックエナジーを前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーへ伝送し、かつ前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーへ伝送し、
前記出力軸(103)は、負荷を駆動する回転キネティックエナジーを出力する回転軸であって、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーから伝送され、或いは前記クラッチ装置(222)を通して、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーから伝送される回転キネティックエナジーを伝送することより負荷を駆動し、
前記一方向性伝動装置(211)は、径方向或いは軸方向構造を含み、一方向性伝動機能を有する一方向性ベアリング、一方向性クラッチ、一方向性伝動メカニズム或いは装置によって構成し、前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間に設置可能であり、或いは前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーと前記入力軸(101)との間に設置し、伝動機能は、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーの回転速度が同じ回転方向の前記出力軸(103)より大きいとき、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーから前記出力軸(103)に対してキネティックエナジーを出力し、前記出力軸(103)の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)がクローズし、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーと前記出力軸(103)とが連結し、もし前記出力軸(103)の回転速度が同じ回転方向の前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーの回転速度より大きいとき、前記一方向性伝動装置(211)がアイドリングし、もし前記一方向性伝動装置(211)を前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーと前記入力軸(101)との間に設置し、前記出力軸(103)の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)がクローズし、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーと前記出力軸(103)とが連結し、もし前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の前記入力軸(101)より大きいとき、前記一方向性伝動装置(211)もアイドリングし、前記一方向性伝動装置(211)は必要に応じて設置するかしないかの選択が可能であり、
前記トルククラッチ制限装置(212)は、径方向或いは軸方向構造の滑動可能なトルク制限装置或いはクラッチ式トルク制限装置によって構成し、前記一方向性伝動装置(211)を取り替えて、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーと前記出力軸(103)との間に設置し、或いは前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーと前記入力軸(101)の間に設置し、前記出力軸(103)の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)がクローズし、前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間、或いは前記入力軸(101)と前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーとの間に回転速度差が現れ、かつそのトルク差が設定値を超えるとき、前記トルククラッチ制限装置(212)が滑動或いは離脱し、前記トルククラッチ制限装置(212)は必要に応じて設置するかしないかの選択が可能であり、
前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)は、前記入力軸(101)によって駆動する原動プーリーと前記出力軸(103)を駆動する受動プーリーとを受け、原動プーリーと受動プーリーとは同じ回転方向に伝動し、その伝動速度比は前記異軸式無段変速機(100)の伝動速度が増加を呈すハイギア伝動機能に相対し、
前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)と前記異軸式無段変速機(100)の速度比の関係において、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比は、前記異軸式無段変速機(100)の高速出力時の速度比より大きいか等しく、前記異軸式無段変速機(100)の高速出力時の速度比は、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比より大きく、かつ前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーが受動プーリーを駆動する速度比は、異軸式無段変速機(100)の低速出力時の速度比より大きく、
前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の構成は、原動チェーンプーリーと受動チェーンプーリーと伝動チェーンとによって構成し、或いは、原動プーリーと中間自由プーリーと受動プーリーとによって構成し、ギア或いは摩擦プーリーによって原動プーリーと中間自由プーリーと受動プーリーとを構成してもよく、或いは、外径がより小さいトランスミッションプーリーと外径がより大きい内向きトランスミッションプーリーとからなる内ギアセット或いは内摩擦プーリーセットから構成し、或いは、原動ベルトプーリーと、受動ベルトプーリーと、キャンバスベルト、スチールベルト或いはチェーンベルトの伝動ベルトとによって構成し、
前記クラッチ装置(222)は、必要に応じて、遠心力による受動制御の遠心式クラッチ、またはトルク制御式受動クラッチによって構成し、或いは人力、機械力によって能動制御され、または電磁力、液圧力、気圧力により駆動されるクラッチによって構成し、人力を受け任意に能動制御を行い、或いは内蔵または外部に設置する回転速度検測装置或いはトルク検測装置を通して制御を行い、その回転速度或いはトルクの検測信号は前記制御装置(800)によって処理され、前記クラッチ装置(222)に対して離脱或いはクローズの能動制御が選択可能であり、前記クラッチ装置(222)は前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーと前記出力軸(103)との間に設置し、独立構造、或いは前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)と共同構造、或いは前記異軸式無段変速機(100)と共同構造、或いは前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)と前記異軸式無段変速機(100)と前記クラッチ装置(222)との三者が共同構造であって、クローズによってキネティックエナジーを伝送し、或いは離脱してキネティックエナジーの伝送を切断し、
前記駆動制御装置(800)は、選択された前記異軸式無段変速機(100)及び前記クラッチ装置(222)の特性によって配置し、駆動制御装置にドライビングフォースを設け、電気エネルギー供給ユニット、油圧供給ユニット、或いは気圧供給ユニットを備え、かつ電気エネルギー関連の制御ユニット、油圧制御ユニット、或いは気圧制御ユニットを設け、前記異軸式無段変速機(100)の速度比を制御し、或いは前記クラッチ装置(222)のクローズ或いは離脱機能の作動を制御することを特徴とする無段変速機。
【請求項2】
もし前記異軸式無段変速機(100)が自動的にトルクに従って伝動速度比の作動構造を調整変更し、或いは回転速度に従って伝動速度比の作動構造を調整変更する場合、受動制御式遠心受動クラッチ装置或いはトルク制御式受動クラッチ装置は、受動作動の無段変速機に用いられ、前記駆動制御装置(800)は設置しなくてよいことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項3】
前記クラッチ装置(222)が、もし能動制御式クラッチ装置を選択し、或いは前記無段変速機(100)に外部からドライビングフォースを加えて速度比を制御する能動制御式無段変速機を選択する場合、前記駆動制御装置(800)の設置が必要で、外部からドライビングフォースを加えて速度比を制御する前記異軸式無段変速機(100)の速度比を能動制御し、或いは能動制御式前記クラッチ装置(222)のクローズ或いは離脱機能の作動を制御することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項4】
前記異軸式無段変速機(100)の前記入力軸(101)に、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーを加設し、また前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーセットと前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーより駆動される前記出力軸(103)との間に、前記クラッチ装置(222)を設置することによって、前記出力軸(103)の回転速度を設定回転速度まで引き上げ或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)をクローズすることによって、回転キネティックエナジーを伝送し、かつ必要に応じて前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間、或いは前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーと前記入力軸(101)との間に前記一方向性伝動装置(211)を選択的に設置し、或いは必要に応じて前記トルククラッチ制限装置(212)を選択的に設置することによって、前記一方向性伝動装置(211)を取り替え、
前記一方向性伝動装置(211)を設置するとき、前記一方向性伝動装置(211)の伝動方向は、前記出力軸(103)の回転速度が同じ回転方向の前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーより大きいとき、或いは前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の前記入力軸(101)より大きいとき、前記一方向性伝動装置(211)はアイドリングし、
前記トルククラッチ制限装置(212)の設置によって前記一方向性伝動装置(211)を取り替えるとき、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の原動プーリーの回転速度が同じ回転方向の前記入力軸(101)より大きいとき、前記トルククラッチ制限装置(212)は滑動或いは離脱し、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーから前記クラッチ装置(222)を経て、前記出力軸(103)に対して回転キネティックエナジーを伝送し、負荷を駆動することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項5】
もし前記異軸式無段変速機(100)に減速式無段変速機を使用し、最低減速度比或いは最低減速度比に近い状態で作動させ、或いは加速式無段変速機を使用し、最大加速度比或いは最大加速度比に近い状態で作動させる場合、前記出力軸(103)の回転速度が上昇して設定回転速度に到達し、或いは設定回転速度を超えるとき、前記クラッチ装置(222)をクローズし、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーと前記出力軸(103)とを連結させるとき、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)の受動プーリーは前記クラッチ装置(222)を経て前記出力軸(103)の回転速度を駆動し、前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーの回転速度より大きいか或いは等しくし、負荷を駆動し、この状態において、伝動する動力は元は前記異軸式無段変速機(100)を経由するが、前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)及び前記クラッチ装置(222)を経由して伝動され、負荷を駆動する前記出力軸(103)を駆動することに転移し、前記出力軸(103)の回転速度が小さなり、前記出力軸(103)の回転速度が設定回転速度より小さいとき、前記クラッチ装置(222)が離脱し、前記入力軸(101)からの回転キネティックエナジーは、前記異軸式無段変速機(100)を経て、前記出力軸(103)を駆動してから、更に負荷を駆動することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項6】
前記異軸式無段変速機(100)の効率を考量し、原動プーリーと受動プーリーとの直径が互いに近く、良い効率を維持するものを採用するとき、速度比を増加或いは減少させる中間トランスミッションプーリー加設することによって、そのより大きい増速比或いは減速比を満足させ、より良い伝動効率を保証する中間トランスミッションプーリーは、
前記入力軸(101)と前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーとの間に、第一変速プーリーセット(302)を加設することによって、前記入力軸(101)と前記出力軸(103)との全速度比を変更させ、また必要な回転方向に一致させ、
或いは、前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間に第二変速プーリーセット(402)を加設することによって、前記入力軸(101)と前記出力軸(103)の全速度比を変更させ、また必要な回転方向に一致させ、
或いは、同時に前記入力軸(101)と前記異軸式無段変速機(100)の原動プーリーとの間、及び前記出力軸(103)と前記異軸式無段変速機(100)の受動プーリーとの間に、前記第一変速プーリーセット(302)及び前記第二変速プーリーセット(402)を加設することによって、前記入力軸(101)が前記異軸式無段変速機(100)を経て、前記出力軸(103)に対する全速度比を変化させ、また必要な回転方向に一致させることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項7】
応用のニーズに基づいて、前記ハイギアトランスミッションプーリーセットは、
ワンセグ固定速度比のハイギアトランスミッションプーリーセットによって構成してもよく、
マルチセグメントのマニュアル或いはオートマチックの可変速度比のマルチセグメント式切換可能なハイギアトランスミッションプーリーセットによって構成されてもよいことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項8】
応用のニーズに基づいて、前記入力軸(101)へ伝送する回転キネティックエナジーは、一種或いは一種以上の入力方式を選択可能であって、
前記入力軸(101)は、回転動力源、例えばエンジン、モーター、発電機、フライホイール、風力発電機のブレードセット、気流力或いは流体力ターボーセット、または人力駆動の回転動力源から直接入力してもよく、
前記入力軸(101)に、前記回転動力源の出力が、はじめにクラッチ装置の制御を経て、回転キネティックエナジー出力を供給してもよく、
前記入力軸(101)に、前記回転動力源の出力が、固定速度比の変速装置、オートマチックやマニュアルの有段或いは無段変速装置、流体伝動装置、或いは電磁ターボー伝動装置を経て、回転キネティックエナジー出力を供給してもよく、
前記入力軸(101)に、前記回転動力源の出力が、クラッチ装置及び固定速度比の変速装置、オートマチックまたはマニュアルの有段或いは無段変速装置、流体伝動装置、電磁ターボー伝動装置を経て、回転キネティックエナジー出力を供給してもよいことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項9】
応用のニーズに基づいて、前記出力軸(103)の回転キネティックエナジーの出力方式は、一種或いは一種以上の出力方式を選択可能であって、
前記出力軸(103)から回転キネティックエナジーを出力し、負荷を直接駆動してもよく、
前記出力軸(103)から回転キネティックエナジーを出力し、クラッチ装置の制御を経て、更に負荷を駆動してもよく、
前記出力軸(103)から回転キネティックエナジーを出力し、固定速度比の変速装置、マニュアルやオートマチックの無段或いは有段変速装置、流体伝動装置、或いは電磁ターボー伝動装置を経て、更に負荷を駆動してもよく、
前記出力軸(103)から回転キネティックエナジーを出力し、クラッチ装置及び固定速度比、マニュアルまたはオートマチックの無段或いは有段変速装置、流体伝動装置、或いは電磁ターボー伝動装置を経て、更に負荷を駆動してもよいことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【請求項10】
構造の実施及び応用は、必要に応じて、前記異軸式無段変速機(100)と前記ハイギアトランスミッションプーリーセット(202)とを分離する独立機械装置に製作してから、伝動を連結し、或いは共同構造の機械装置を製作し、或いは共同構造の機械装置及びマシンシェルの共用に製作することを選択可能であることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−186007(P2009−186007A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−19027(P2009−19027)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(599075531)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−19027(P2009−19027)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(599075531)
【Fターム(参考)】
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