説明

無煙タバコ用のコイルパッケージング

ポケットサイズのディスペンサは、消費者の頬と歯茎の間に配置するようなサイズにされた無煙タバコの小分け部(202)の可撓性ストリップをコイル状に収容し、該可撓性ストリップは、複数の小分け部(202)に取り外し可能に取り付けられたベーステープ(201)を含み、ディスペンサ及びストリップは、消費者がベーステープ(201)から個々の小分け部(202)を分離できるように適合されている。個々の小分け部(202)は、水溶性架橋成分と実質的に水不溶性架橋成分とを含むコーティングによって少なくとも部分的に内包されるタバコ粒子の集合、又は食品等級接着材でベーステープに取り付けられ且つ少なくとも1つのラップシール縁部を有する水透過性ラッパー内に内包された無煙タバコを含むポーチの何れかを含む。このような小分け部を調製する方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
無煙タバコ用のコイルパッケージングに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】米国特許公開第2009/0038631号明細書
【特許文献2】米国特許公開第2008/0202533号明細書
【特許文献3】米国特許出願第12/367,192号明細書
【特許文献4】米国特許公開第2008/0202536号明細書
【特許文献5】米国特許公開第2007/0012328号明細書
【特許文献6】米国特許公開第2007/0261707号明細書
【発明の概要】
【0003】
無煙タバコの小分け部の可撓性ストリップを備えたポケットサイズのディスペンサは、各々が口内に収まるようなサイズにされた直列関係の無煙タバコの複数の小分け部と、複数の小分け部に取り外し可能に取り付けられたベーステープとを含む可撓性ストリップを備え、ポケットサイズのディスペンサが、コイル状形態で可撓性ストリップを収容し、該ポケットサイズのディスペンサ及び可撓性ストリップは、消費者が個々の小分け部をベーステープから分離できるように適合されており、個々の小分け部は、(1)水溶性架橋成分と実質的に水不溶性架橋ポリマーとを含むコーティングによって少なくとも部分的に内包されるタバコ粒子の集合、又は(2)食品等級接着材でベーステープに取り付けられ且つ少なくとも1つのラップシール縁部を有する水透過性ラッパー内に内包された無煙タバコを含むポーチ、の何れかを含む。
【0004】
別の実施形態において、無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを製造する方法は、タバコの小分け部を水透過性ラッパーと組み合わせる段階と、小分け部の周りにラッパーを折り畳み、タバコを内包する段階と、ラッパーの対向する縁部をラップシールでシールして無煙タバコのポーチを形成する段階と、無煙タバコのポーチを食品等級接着材を用いてベーステープに接着し、該ベーステープに取り外し可能に取り付けられた無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを得る段階と、を含む。
【0005】
別の実施形態において、無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを製造する方法は、タバコ粒子の小分け部を事前に小分けされたタバコ材料のユニットに形成する段階と、水溶性成分と、架橋時に実質的に水不溶性ポリマーを形成する架橋性ポリマー成分とを含む多成分水性コーティング溶液と事前に小分けされたタバコ材料のユニットを接触させて、事前に小分けされたタバコ材料のユニット上にコーティングを形成する段階と、コーティングにおいて架橋性ポリマーを架橋して、表面上に半溶解可能コーティングを備えた事前に小分けされたタバコ材料のユニットを含む無煙タバコの小分け部を形成する段階と、を含み、半溶解可能コーティングが、水溶性非架橋成分と実質的に水不溶性架橋成分とを含み、本方法が更に、無煙タバコの小分け部をベーステープに接着し、該ベーステープに取り外し可能に取り付けられた無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを得る段階と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】頬と歯茎間に口内配置するようなサイズにされた無煙タバコのポーチの継ぎ目を形成する種々の方法を例示した図である。
【図2A】単体構造ラッパーからポーチが形成される、ベーステープ上のスヌース(snus)ポーチの可撓性ストリップの1つの実施形態を示す図である。
【図2B】ベーステープ上の無煙タバコの小分け部の可撓性ストリップを示す図である。
【図3】丸みのある連結部及び穿孔を備えたスヌースポーチの可撓性ストリップの1つの実施形態を示す図である。
【図4】無煙タバコの小分け部の可撓性ストリップを備えたディスペンサを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で使用される用語「経口的に楽しむことが可能な」とは、口を介して楽しめる及び少なくとも部分的に消費される材料又は製品の能力を意味する。本明細書で使用される用語「粒子」又は「複数の粒子」とは、植物性材料(タバコのような)の細分されたあらゆる形態を意味し、フレーク、顆粒体、粉体、短茎、葉、花、又は他の要素、並びにこれらの抽出物及び派生物を含むことができる。
【0008】
本明細書で使用される用語「無煙タバコの小分け部」(事前に小分けされたタバコとも呼ばれる)とは、ポーチ入りタバコ(スヌース(snus)ポーチ)と、並びにユーザが使用量を決める必要もなく事前に分割されたタバコをユーザの口の中に配置できるようにした、使用前に個々の1回分に成形又は分配されている経口的に楽しむことが可能なタバコとを意味する。これは、ユーザが認識し、操作し、及び/又は口腔に楽に挿入して摂取するのに好都合であり、また湿潤無煙製品のユーザが通常使用するのとほぼ同じタバコ量を含有する1つ又はそれ以上の形状に押圧又は成形もしくは他の方法で形成されている粒子の集合を含むことを意図している。本明細書で使用される用語「事前に小分けされたタバコ材料」とは、コーティングを除いたタバコを指す。本明細書で使用される用語「事前小分け製品」とは、全体としてコーティングされた製品、すなわち、事前に小分けされたタバコ材料及びコーティングを指す。
【0009】
本明細書で使用される用語「実質的に水不溶性」とは、本明細書で説明される非架橋水溶性成分よりも水溶解度が有意に低い材料を指す。
【0010】
本明細書で使用される用語「無煙タバコ」とは、経口使用ポーチ(スヌースポーチ)の湿潤無煙タバコ(「MST」)を含む経口的に楽しむことが可能なタバコ製品を指す。
【0011】
ポーチに関して本明細書で使用される「分離可能に連結された」とは、直接又は間接的に互いに連結されているが、消費者によって互いから容易に分離できるスヌース製品を指す。
【0012】
本明細書で使用される用語「約」は、規定の数値又は範囲と関連して使用される場合、当業者によりこの数値又は範囲のものと合理的にみなされる意味を有し、すなわち、規定値又は範囲よりも幾分大きく又は幾分小さい、規定数値の±10%の範囲までを指す。
【0013】
(無煙タバコ)
以下では、本明細書で説明されるタバコ部分の可撓性ストリップと共に使用される無煙タバコの好ましい実施形態について説明する。
【0014】
MSTを調製するための開始タバコは、好ましくは、米国において湿潤スナフに通常使用されるような暗色火力乾燥タバコであるが、他のタイプのタバコを用いてもよい。好適なタイプのタバコは、限定ではないが、熱風乾燥タバコ、Burleyタバコ、Marylandタバコ、Orientalタバコ、レアタバコ、特殊タバコ、再生タバコ、凝集タバコ細粉、及びこれらの配合物などが挙げられる。好ましくは、タバコ材料は低温殺菌される。タバコ材料の一部又は全ては発酵させることができる。このような予備発酵ステップの実施例として、ケーシング材料をタバコに加えることができ、タバコを熟成させることができ、更に、1つ又はそれ以上のタイプのタバコ(例えば、異なる品種、異なる熟成年、異なる畑、その他)を配合して共に熟成させることができ、或いは、こうしたステップの組み合わせを用いてもよい。このような処理は、任意選択的に以下の熟成を実施することができる。
【0015】
無煙タバコは、例えば、重量で10%から60%、要求に応じて10%, 15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、又は60%など、好ましくは10%又はそれ以上の湿潤レベルで部分製品に調製される。
【0016】
タバコ材料は、タバコ積層体の細断片及び/又は粒子、容積膨張もしくは膨化タバコ又は細粉タバコのような加工タバコ材料、カットロールド又はカットパフド・ステムのような加工タバコステム、再生タバコ材料、及びこれらの配合物、及び同様のものを含む、あらゆる好適な形態で提供することができる。遺伝子組み換えタバコも用いることができる。
【0017】
加えて、タバコ材料は、任意選択的に、レタス、綿、亜麻、ビート繊維、セルロース繊維、及びこれらの配合物などの細断粒子のような補足的な量の野菜又は植物繊維又は粒子を含むことができる。
【0018】
また、分配タバコ製品において湿潤レベルを維持する助けとしてタバコ材料に湿潤剤を添加することができる。タバコ材料と共に使用することができる湿潤剤の実施例は、グリセロール、トリエチレン・グリコール、及びプロピレングリコールを含む。湿潤剤はまた、湿潤剤の含有により製品の水分活性度が低下する可能性があるので、防腐効果のために提供することができる。その結果、微生物の成長の機会が減少する。更に、湿潤剤は、より乾燥したタバコ成分に対してより高い湿潤の感触を提供するのに使用することができる。
【0019】
(無煙タバコの小分け部)
本明細書で説明されるように、無煙タバコの小分け部は、ポーチ入りタバコ(スヌースポーチとも呼ばれることがある)と、好ましくは繊維又は紙ラッパーがなく、ユーザが使用量を決める必要もなく事前に分配されたタバコをユーザの口の中に配置できるように、使用前に個々の1回分に成形又は分配されている経口的に楽しむことが可能なタバコを構成する部分と、の両方を含む。事前に小分けされたタバコの形態は、例えば、同一出願人による米国特許公開第2009/0038631号及び第2008/0202533号明細書、並びに同一出願人による、2009年2月6日出願の米国特許出願第12/367,192号明細書において記載されており、これらの各々は引用により全体が本明細書に組み込まれる。
【0020】
好ましくは、小分け部は、ほぼ矩形又は楕円形状を有する。ポーチの他の好ましい形状は、多角形、方形、長方形、円形、長円形、ハート形、星形、半月形、三日月形、葉形、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されたあらゆる形状を含む。
【0021】
好ましい実施形態において、小分け部は、口内でユーザの頬と歯茎との間に収まるようなサイズ及び構成にされる。好ましくは、ポーチは、ほぼ矩形の形状になり、長さが約20mm〜約35mm、幅が約10mm〜約20mm、厚みが約3mm〜約6mmである。
【0022】
小分け部のコーナは丸みがあるのが好ましい。例えば、ポーチのストリップにおいて、ポーチ間の連結部は、以下で検討するように丸みがあるのが好ましい。
【0023】
(ポーチ)
図1は、無煙タバコのポーチをシールする例示的な方法を示している。無煙タバコのポーチにおいてフィンシールを用いる場合があり、フィンシールは、折り重ねられて望ましくない嵩高の追加の層状ラッパー(望ましくない透過性の低下を伴う)101を生成し、又は折り返されず、これにより1つ又はそれ以上の縁部102を生成し、何れの場合においても、フィンシールは、ユーザの口内にポーチが配置されたときに不快感をもたらす一因となる。本明細書で説明されるポーチは、少なくとも1つのラップシール縁部103を含み、該縁部が、ラッパーの使用を低減し、透過性を改善することにより製品性能を改善し、ポーチが口内にあるときに消費者に対して快適さを向上させる。
【0024】
水透過性ラッパーは、無煙タバコを内包するポーチを形成する。ラッパーは、好ましくは、繊維性材料から構成される。ポーチラッパーは、濾紙のような繊維及び/又は紙、ティーバッグを構成するのに用いられる紙、珈琲フィルタ、及び同様のものとすることができる。ラッパーは、食品をパッケージング及び/又は処理するのに使用される材料のような、食品と接触するのに好適なタイプのものであるのが好ましい。ラッパーの材料は、使用時に香味及び唾液がポーチの内外に移動できるように多孔性である。好ましくは、ラッパーはヒートシール可能である。
【0025】
1つの実施形態において、単一のラッパーから複数のポーチが形成され、ラップシール縁部は、ストリップ状で複数のポーチによって共用される。ラッパーは、任意選択的に、個々のポーチ間に穿孔、折り目、及び/又は他の意図的に導入された脆弱部により分割される。このような単一のラッパーについて以下で更に説明する。
【0026】
ラッパーは、引用により本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許公開第2008/0202536号明細書において記載されるように、香味料で香味付けすることができる。
【0027】
ラッパーは、任意選択的に、同一出願人による米国特許公開第2007/0012328号及び第2007/0261707号明細書において記載されるように、消費者の口内にポーチを配置したときに完全に又は部分的に溶解するライナを含むことができ、該特許公開の各々は、引用により本明細書に組み込まれる。
【0028】
ラッパーは、任意選択的に、柔軟剤を含むことができ、該柔軟剤は、ラッパーの材料を柔らかくしなやかにして、口内に挿入したときにユーザにより快適さをもたらすようにする。好適な柔軟剤として、保湿剤、オイル、及び同様のものが挙げられる。保湿剤は、限定ではないが、グリセリン、グリセロール、トリエチレン・グリコール、及びプロピレングリコールを含む。オイルは、限定ではないが、オリーブ油、ゴマ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、コーン油、グレープシード油、クルミ油、サフラワー油、大豆油、及び/又はヒマワリ油などのあらゆる香味付けされた及び/又は天然のオイルを含む。加えて、ハーブで香味付けされたオイルも柔軟剤として使用することができる。柔軟剤は、ユーザに追加の香味層を提供する、及び/又は香味料の役目を果たす心地良く香味付けされたオイルであることが好ましい。噴霧、コーティング、浸漬、型押し、又はその他の任意の技術により柔軟剤をポーチ材料に加えることができる。
【0029】
多くの場合、ポーチ製品は、内包材料に起因して時間の経過に伴ってベージュ又は茶色に変化する。従って、果物が茶色に変化するのを防止するのに使用されるような褐変防止剤を用いてラッパーを処理することも好ましい。好ましい褐変防止剤として、限定ではないが、抗酸化物質、ビタミンE、ビタミンC、塩化カルシウム、ヘキサメタリン酸ソーダ、亜硫酸水素ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。褐変防止剤は、噴霧、コーティング、浸漬、型押し、又はその他の任意の技術によりポーチ材料に加えることができる。
【0030】
好ましい実施形態において、ラッパー内に着色剤が含まれる。1つ又はそれ以上の着色剤は、ポーチの色を変えて、デザイン、パターン、又はトレードマークを生成し、或いは、ポーチの香味を表す(例えば、グリーンがミントの香味を表す)ことができる。着色剤を用いてラッパーを染色することができ、又は、ラッパー上に着色剤をプリントすることができる。
【0031】
特定の実施形態において、無煙タバコの小分け部は、紙又は繊維ラッパーを必要としない。このような形態の事前に小分けされたタバコは、好ましくは、ポーチに入れられず、膜コーティングを有する。
【0032】
(半溶解可能コーティングを有する小分け部)
1つの実施形態において、タバコ製品は、タバコ粒子の集合を少なくとも部分的に内包する超水和性単分子層膜のような半溶解可能コーティングを有する。このような小分け部は、ラッパーを有さないのが好ましい。コーティングは、好ましくは単一層でタバコ材料の小分け部をコーティングする二成分コーティングである。二成分コーティングは、水溶性の非架橋成分と架橋ポリマー成分とを含む。架橋ポリマーは、実質的に水不溶性である。任意選択的に、実質的に水溶性成分は、ポリマーであり、及び/又は非架橋性である。タバコ材料は、湿潤スナフタバコの成形された小分け部であるのが好ましい。
【0033】
水溶性非架橋成分と架橋ポリマーの相対量を制御することにより、小分け部は、ユーザの口内で分離するか又はユーザの口内でそのままの状態を保つように適合させることができる。後者の場合、ユーザの口内で可溶性成分が分解した後、コーティングは、実質的に不溶性ポリマーから構成される多孔性ネットワークを生成する。
【0034】
従って、1つの実施形態において、可溶性成分は、ユーザの口内で迅速に分解し、その結果、実質的に不溶性の架橋ポリマー成分がタバコ製品の使用の間中そのままの状態を保ち、コーティングがタバコ分泌物及び香味をコーティングから浸出できるようになると共に、舌及び口組織に柔らかい感触をもたらしながらタバコの使用期間中を通じてコーティング内にタバコを保持するようそのままの状態を保つようにする。この実施形態では、コーティングは、ユーザの口内にある間はタバコを包含する機能を果たすので、ユーザが小分け部を口から取り出したいときには、これを容易に達成することができる。
【0035】
別の実施形態において、タバコ材料は、完全に分解可能であり、コーティングの可溶性成分が溶解してタバコ材料が分解されると、ユーザは、残りの不溶性成分をかみ砕いて吐き出すか又は摂取することができるようになる。コーティングは、少量の実質的に水不溶性の架橋ポリマーを含有するのが望ましく、この少量は、水溶性非架橋成分が溶解した後にユーザの口内で構造的完全性を保持するよう事前に小分けするには不十分な量である。従って、水溶性成分が溶解して事前小分け形態が分解すると、コーティング内に含有されるタバコ粒子がユーザの口内に放出され及び/又は分散される。
【0036】
このような小分け部は、タバコ粒子の小分け部を事前に小分けされたタバコ材料のユニット(1個単位)にし、水溶性の非架橋成分と架橋時に実質的に水不溶性のポリマーを形成する架橋性ポリマーとを含む多成分水性コーティング溶液とこの事前に小分けされたタバコ材料のユニットを接触させて、該事前に小分けされたタバコ材料のユニット上にコーティングを形成し、架橋性ポリマーを架橋して、表面上に半溶解可能コーティングを備えた事前に小分けされたタバコ材料のユニットを含む無煙タバコの小分け部を形成することにより、調製することができる。無煙タバコの小分け部は、ベーステープに接着させて、該ベーステープに取り外し可能に取り付けられる無煙タバコの小分け部の可撓性ストリップを得ることができる。
【0037】
好ましい実施形態において、コーティングは、多成分ポリマーコーティング溶液から調製される。湿潤タバコの事前小分け量は、少なくとも2つの成分を含むポリマー溶液を小分け部の外側表面の少なくとも一部に施行することにより、コーティングによって内包することができる。コーティング溶液の少なくとも1つの成分は、口内で溶解する水溶性の非架橋成分である。コーティング溶液の少なくとも1つの他の成分は、架橋後に実質的に水不溶性になる水溶性の架橋性ポリマーである。コーティングは、浸漬、噴霧、及び同様のものを含むことができる様々な技術によって湿潤の事前に小分けされたタバコに施工することができる。次いで、事前に小分けされたタバコと、コーティングにおいて利用される架橋性ポリマーに好適な架橋剤とを接触させる。この接触は、例えば、噴霧又は浸漬によってコーティング部分に架橋剤を加えること、或いは、架橋剤の溶液をコーティング部分に加えることによって生じさせることができる(その結果、「外側から内側」方向の架橋をもたらす)。代替として、架橋は、事前小分け部に形成される前にタバコ中に架橋剤が存在していた結果として、或いは、コーティングの施工前に事前小分け部に架橋剤を加えた結果として、タバコ中に既に存在している架橋剤と架橋性ポリマーとを接触させることによって生じさせてもよい。
【0038】
コーティングは、ゲル形態、より詳細にはヒドロゲルの形態であるのが好ましい。結果として、水溶性非架橋成分と実質的に水不溶性架橋ポリマー、並びに架橋剤、及び防腐剤、香味料、その他などの何らかの添加剤に加え、コーティングの重量の大部分は水である。コーティングの水溶性非架橋成分だけが溶解してユーザの口内に湿気を放出するので、放出される湿気量が制御され、過剰になることがない。これは、製品使用時の滑りの低減及び口内感触の改善をユーザに提供する。
【0039】
水溶性非架橋成分は、ユーザの口内で迅速に溶解するのが好ましい。好ましい実施形態において、可溶性成分は、口腔内に取り込まれた後、約0.1秒〜約10秒(例えば、約1秒〜約9秒、約2秒〜約8秒、約3秒〜約7秒、又は約4秒〜約6秒)で溶解する。また、事前に小分けされた形態は、口腔内に取り込まれた後、約5秒〜約15秒(例えば、約6秒〜約14秒、約7秒〜約13秒、約6秒〜約12秒、約7秒〜約11秒、又は約8秒〜約10秒)以内で構造的完全性を失うのが好ましい。
【0040】
水溶性成分及び実質的に水不溶性成分は、天然又は合成成分とすることができる。好ましくは、該成分は親水コロイドである。より好ましくは、該成分は多糖類である。
【0041】
任意選択的に、水溶性成分は、非架橋及び/又は非架橋性ポリマーを含む。1つの実施形態において、水溶性成分は、架橋剤と反応していない架橋性ポリマーにより形成することができる。好適な水溶性非架橋成分は、限定ではないが、化工デンプンのようなデンプン及びデンプン誘導体、デキストリン、アラビアゴム、グアーガム、キサンタンゴム、ローカストビーンゴム、カードランゴム、ジュランゴム、コロハガム誘導体のようなガム、プルラン、キトサン、キチン、セルロース及びセルロース誘導体、ポリビニル・アルコール、ポリラクチド、ポリエチレン・グリコール、ポリビニルピロリドン、又はポリ酢酸ビニルなどの合成ポリマー、及び水溶性又は不溶性植物繊維を含む。
【0042】
好適な化学的架橋性ポリマーは、限定ではないが、アルギン酸塩、ペクチン、カラギナン、及び架橋性官能基で修飾した多糖類を含む。好ましい架橋性ポリマーは、ペクチン及びアルギン酸塩である。任意選択的に、例えば、ゼラチン、ゼイン、大豆タンパク、米タンパク、及び乳漿タンパクなどのタンパクは、一価及び二価の金属イオン塩で架橋される架橋性ポリマーを補足又は置換するのに用いることができる。タンパクは、タバコ中に自然発生するフェノール類及び/又はアルデヒド類と徐々に架橋する。
【0043】
好ましい実施形態において、架橋剤は、多価金属塩、より詳細には一価金属イオン塩又は二価金属イオン塩である。一価及び二価金属イオン塩の両方を用いることもできるが、二価金属イオン塩は、ペクチンのような特定の多糖類を架橋するのに特に好適である。好適な架橋剤は、限定ではないが、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、ラクトビオン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、ヘキサメタリン酸カルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、クルコン酸カルシウム、塩化ナトリウム、乳酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、塩化カリウム、ラウリン酸カリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、クエン酸カリウム、グルコン酸カリウム、及びこれらの組み合わせを含む。
【0044】
好ましくは、事前小分け製品は、約1.0g〜約3.0g、及びより好ましくは、約2g〜約2.5gの重量がある。コーティング重量は、タバコの重量に比べて小さいので、この製品の重量は、主に使用されるタバコ量に基づいている。1つの実施形態において、事前小分け製品は、最大長さが約3.8cm(約1.5インチ)、最大高さが約2.5cm(約1インチ)、及び最大幅が約1.9cm(約0.95インチ)とすることができる。好ましくは、事前小分け製品は、可撓性で圧縮可能であり、口腔の形状に共形になることができる。
【0045】
コーティング又はタバコ材料に含有するのに好適な香味添加剤及びアロマは、限定ではないが、タバコ、煙、メンソール、ペパーミント、スペアミント、バーボン、スコッチ、ウィスキー、コニャック、アジサイ、ラベンダー、チョコレート、甘草、シトリスなどの天然又は合成香味又はアロマ、及びリンゴ、ピーチ、チェリー、プラム、オレンジ、及びクレープフルーツなどの他の果実香味、γ−オクタラクトン、バニリン、エチルバニリン、清涼剤香味、シナモン、クローブ、ナッツメグ、セージ、アニス、及びフェネルなどの香辛料香味、メチル・サリチル酸、リナロール、ジャスミン、珈琲、ベルガモット油、ゼラニウム油、レモン油、及びジンジャー油を含む。他の好適な香味及びアロマは、酸、アルコール、エステル、アルデヒド、ケトン、ピラジン、これらの組み合わせ又は配合物、及び同様のものからなる群から選択された香味化合物を含むことができる。好適な香味化合物は、例えば、フェニル酢酸、ソラノン、メガスティグマトリエノン、2−ヘプタノン、ベンジルアルコール、シス−3−ヘキセニルアセテート、バレリアン酸、バレルアルデヒド、エステル、テルペン、セキテルペン、ノートカトン、マルトール、ダマセノン、ピラジン、ラクトン、アネトール、イソ吉草酸、これらの組み合わせ、及び同様のものからなる群から選択することができる。
【0046】
コーティングはまた、天然又は人工甘味料のような添加剤を含むことができる。好ましい甘味料は、限定ではないが、キシロース、リボース、スクロース、マルトース、フルクトース、グルコース、及びマンノースなどの、単糖類、二糖類、並びに多糖類のような水溶性甘味料を含む。
【0047】
また、ケメステーシス剤のような添加剤もコーティング内に含めることができる。コーティング中に包含するのに好適なケメステーシス剤は、限定ではないが、カプサイチン、タンニン、カラシ油、ウィンターグリーン油、シナモン油、アリシン、キニーネ、クエン酸、及び塩を含む。
【0048】
1つの実施形態において、コーティングは、イオン架橋によって生成される。1つ又はそれ以上のポリマーを用いて、タバコ材料の小分け部を覆って単層の薄いコーティングが生成される。
【0049】
1.取り入れが容易で遊離して取り出す小分け部
以下は、主として口中で分離する(この特性は「取り入れが容易で遊離して取り出す」として説明される場合がある)小分け部に関するが、この態様は、他のタイプの小分け部にも適用することができる。
【0050】
好ましくは、口中で分離する(「取り入れが容易で遊離して取り出す」として呼ばれる場合がある特性のような)小分け部を調製するときに、水溶性非架橋成分は、コーティング溶液の重量に基づいて重量で約15%〜約30%の量が含まれ、架橋時に実質的に水不溶性ポリマーを形成する架橋性ポリマーは、コーティング溶液の重量に基づいて重量で約0.3%〜約1.5%の量が含まれる。口中に配置されたときに、水溶性非架橋成分が溶解する。実質的に不溶性の架橋成分は、タバコの粒子を共に保持するには不十分であり、その結果、タバコは、ユーザの口中で遊離した形態で放出及び/又は分散されるようになる。その結果、ユーザによって扱われて口内に挿入するのに十分な構造的完全性を有するが、ユーザの口内に挿入された後に分散し、遊離した湿潤無煙タバコの使用体験を再現する事前に小分けされた湿潤タバコが得られる。
【0051】
コーティング溶液中に約15%未満の水溶性成分が使用される場合、事前小分け製品は、望ましくないことに、水溶性の非架橋ポリマーの分解時に大きな塊に分散される傾向になる。コーティング溶液の約30%よりも多くが水溶性の非架橋ポリマーである場合、事前小分け製品は、ユーザが製品を口中に配置しながらこれを扱うことができるには不十分な構造的完全性を有することになる。
【0052】
好ましくは、実質的に水不溶性の成分は、化学的架橋性ポリマーを架橋剤と反応させることにより形成される。好ましくは、コーティング溶液は、コーティング溶液の重量に基づいて重量で約0.3%〜約1.5%の量の実質的に水不溶性の成分を含む。約0.3%未満の実質的に水不溶性の成分がコーティング溶液で使用される場合、事前小分け製品は、ユーザが製品を口中に配置するときに扱うには脆弱過ぎて分離することになる。約1.5%よりも多くの実質的に水不溶性の成分をコーティングが含有する場合、コーティングは、より優れた構造的完全性を製品に提供し、その結果、ユーザの口内で製品が分離することなく、タバコを分散させる傾向になる。
【0053】
使用される架橋剤の量は、大体において、コーティング混合物中に含まれる架橋性ポリマーの量に依存することになる。本明細書で開示される架橋性ポリマーの好ましい量において、架橋剤は、架橋溶液の全重量に基づいて、架橋溶液中に約0.5wt%〜約2.0wt%、より好ましくは約0.5wt%〜約1.5wt%含まれるのが好ましい。0.5wt%未満の架橋剤を用いると、一般に、コーティング混合物中に含まれる架橋性ポリマーの量と反応するのに十分な架橋剤を提供せず、製品を取り出しして口腔内に位置付ける際にユーザが取り扱うのに十分な構造的完全性を有する事前小分け製品を提供しない脆弱なコーティングを生じる傾向がある。存在する架橋性ポリマーの量が少なく、これにより不要なコストが製品に追加され、且つ製品の香味に悪影響を及ぼす可能性があるので、約2.0wt%よりも多くの架橋剤を用いることは不要である。
【0054】
コーティングの水溶性成分が溶解すると、香味及び水分がユーザの口内に放出され、事前小分け製品がその構造的完全性を遊離し、コーティングによって内包されたタバコが放出されるようになる。従って、事前小分け製品は、ユーザの口腔内に挿入されて直ぐに迅速な香味放出と遊離した湿潤無煙タバコの使用体験の再現を提供する。
【0055】
加えて、比較的少量の水溶性成分が存在することに起因して、事前小分け製品の分解時に過剰な水分及び分泌物は放出されない。本明細書で開示される範囲でのコーティング中のポリマーの組み合わせは、舌及び口組織に柔らかい感触をもたらし且つ直ぐに溶解し、その結果、湿潤タバコ使用に伴う知覚体験が迅速で且つ妨げられないようになる。加えて、事前小分け製品がユーザの口内で分解した後には少量の実質的に水不溶性架橋ポリマーだけが少量のタバコ(すなわち、コーティングと実際に接触していたタバコの量だけ)の上に残っているので、分散されるタバコは、本質的にコーティングされていないものである。結果として得られる知覚体験は、個々の粒子がコーティングされていた製品に比べて、湿潤無煙タバコにユーザが期待するものにより密接に再現している。
【0056】
好ましい実施形態において、コーティングは、手に触れて汚れ、又は粘着するものではない。コーティングの生成に少なくとも2つのポリマーが使用される場合、ユーザがコーティングに触れたときに、ポリマーが互いから解離することがない。従って、製品をパッケージから取り出して口内に配置するときに粘着することはない。
【実施例1】
【0057】
コーティングを形成するために、丸底フラスコに1%ペクチン、1%デキストリン、0.04%アルギン酸塩、及び残部の純水を充填する。混合物を攪拌して約50℃から約100℃まで加熱し、ポリマーを溶解してコーティング溶液を形成する。このコーティング溶液を室温まで冷却し、次に、プラスチック製の受皿に移す。最初に、2.5gの湿潤タバコを正方形に成形して、上述の溶液内に浸漬する。水溶液中で0.5%の乳酸カルシウムの架橋溶液が調製される。次いで、成形したコーティングタバコを架橋溶液中に浸漬することにより、湿潤タバコ上のコーティングが架橋溶液と架橋される。試料を空気中に曝し、コーティング湿潤タバコ製品の重量が約2.5g〜約2.8gに至るまで湿気を蒸発させる。
【実施例2】
【0058】
乳酸カルシウム溶液をコーティング湿潤タバコ部分に加えないこと以外は、実施例1で上述した手順を繰り返す。
【実施例3】
【0059】
コーティングを形成するために、丸底フラスコに0.38wt%ペクチン、23wt%デキストリン、及び残部の純水を充填する。混合物を攪拌して約50℃から約100℃まで加熱し、ポリマーを溶解させる。このコーティング溶液を室温まで冷却し、次に、プラスチック製の受皿に移す。最初に、2.5gの湿潤タバコを正方形に成形して、上述の溶液内に浸漬する。水溶液中で0.5%の乳酸カルシウムの架橋溶液が調製される。次いで、成形したタバコを架橋溶液中に浸漬することにより、湿潤タバコ上のコーティングが架橋溶液と架橋される。試料を空気中に曝し、コーティング湿潤タバコ製品の重量が約2.5g〜約2.8gに至るまで湿気を蒸発させる。
【実施例4】
【0060】
コーティングを形成するために、丸底フラスコに0.38wt%ペクチン、23wt%デキストリン、0.014wt%ウィンターグリーン香味料、0.98wt%ポリソルベート20、及び残部の純水を充填する。混合物を攪拌して約50℃から約100℃まで加熱し、ポリマーを溶解させ、コーティング溶液を形成する。このコーティング溶液を室温まで冷却し、次に、プラスチック製の受皿に移す。最初に、2.5gの湿潤タバコを正方形に成形して、上述の溶液内に浸漬する。水溶液中で0.5%の乳酸カルシウムの架橋溶液が調製される。次いで、成形したタバコを架橋溶液中に浸漬することにより、湿潤タバコ上のコーティングが架橋溶液と架橋される。試料を空気中に曝し、コーティング湿潤タバコ製品の重量が約2.5g〜約2.8gに至るまで湿気を蒸発させる。
【実施例5】
【0061】
コーティングを形成するために、丸底フラスコに0.38wt%ペクチン、23wt%デキストリン、0.014wt%ウィンターグリーン香味料、0.98wt%ポリソルベート20、0.1wt%メチルパラベン及び残部の純水を充填する。混合物を攪拌して約50℃から約100℃まで加熱し、ポリマーを溶解させ、コーティング溶液を形成する。このコーティング溶液を室温まで冷却し、次に、プラスチック製の受皿に移す。最初に、2.5gの湿潤タバコを正方形に成形して、上述の溶液内に浸漬する。水溶液中で0.5%の乳酸カルシウムの架橋溶液が調製される。次いで、成形したタバコを架橋溶液中に浸漬することにより、湿潤タバコ上のコーティングが架橋溶液と架橋される。試料を空気中に曝し、コーティング湿潤タバコ製品の重量が約2.5g〜約2.8gに至るまで湿気を蒸発させる。
【実施例6】
【0062】
成形した湿潤タバコ部分をコーティング溶液中に浸漬するのではなく、該成形した湿潤タバコ部分上にコーティング溶液を噴霧すること以外は、実施例3で上述した手順を繰り返す。
【実施例7】
【0063】
15wt%化工デンプン(National Starch)及び1wt%ペクチンのコーティング溶液を使用し、架橋溶液を使用しないこと以外は、実施例3で上述した手順を繰り返す。
【実施例8】
【0064】
20wt%化工デンプン及び1wt%ペクチンのコーティング溶液を使用すること以外は、実施例7で上述した手順を繰り返す。
【実施例9】
【0065】
化工デンプン溶液でコーティングした後、このコーティング部分を更に0/38wt%ペクチン及び23wt%デキストリンのコーティング溶液でコーティングしたこと以外は、実施例8で上述した手順を繰り返す。
【実施例10】
【0066】
架橋溶液が使用されないこと以外は、実施例3で上述した手順を繰り返す。
【0067】
2.取り入れが容易で取り出しが容易な小分け部
以下は、主として、ユーザの口内でそのままの状態を保つように適合された(「取り入れが容易で取り出しが容易」として説明される場合がある特性の)小分け部に関するが、この態様は、他のタイプの小分け部にも適用することができる。
【0068】
好ましい実施形態において、溶解速度並びにコーティング中の細孔のサイズ及び量のようなコーティングの特性を制御できるように、少なくとも2つのポリマーを含有する多成分ポリマーコーティングが用いられる。2つのポリマーを含むこうしたコーティングは、「超水和性膜コーティング」と呼ばれることがある。
【0069】
コーティングは、見た目に美しく、粘着性がなく、触れるのが心地よいだけでなく、口内に挿入し配置する間にコーティング内部に含有される湿潤タバコの小分け部分の完全性を維持するのに十分な強度があることが好ましい。コーティングは、透明であるのが好ましいが、所望の色又は外観をコーティングに提供するために充填剤を添加することもできる。
【0070】
以下で説明するコーティングは、他のコーティングよりも優れた利点を有する。これらのコーティングは、同一出願人による米国特許公開第第2008/0202533号明細書において記載されている。
【0071】
超水和性膜コーティングは、好ましくは、ユーザの口内で可溶性成分が溶解した後、不溶性ポリマーの多孔性ネットワークを生成する。好ましくは、第1の成分は、ユーザの口内で迅速に溶解する可溶性成分であり、不溶性成分であるのが好ましい第2の成分がタバコ製品の使用の間中そのままの状態を保つようにする。
【0072】
好ましくは、可溶性成分は、非架橋性ポリマーによって形成される。本明細書で使用される用語「非架橋性」とは、材料が不溶性成分を架橋する条件に曝されたときにかなりの範囲まで架橋されないことを意味する。また、好ましくは、不溶性成分は化学的架橋性ポリマーを架橋剤と反応させることにより形成される。可溶性成分及び不溶性成分のポリマーは、天然又は合成とすることができる。好ましくは、ポリマーは親水コロイドである。更に好ましくは、ポリマーは多糖類である。
【0073】
好ましい実施形態において、架橋剤は、一価金属イオン塩又は二価金属イオン塩である。
【0074】
好適な化学的に非架橋性のポリマーは、限定ではないが、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、グアーガム、キトサン、セルロース、ポリビニル・アルコール、ポリラクチド、ゼラチン、大豆タンパク、及び乳漿タンパクを含む。
【0075】
好適な化学的に架橋性のポリマーは、限定ではないが、アルギン酸塩、ペクチン、カラギナン、及び架橋性官能基で修飾した多糖類を含む。好ましい架橋性ポリマーは、アルギン酸塩である。
【0076】
一価及び二価金属イオン塩の両方を用いることもできるが、二価金属イオン塩を使用するのが好ましい。好適な二価金属イオン塩は、限定ではないが、乳酸カルシウム及び塩化カルシウムを含む。乳酸カルシウムは、食品での使用が承認されているので好ましい。
【0077】
コーティングの可溶性成分が溶解すると、ポリマーネットワーク内に細孔が生成され、ここをタバコ分泌物及び香味が通過する。コーティングの可溶性成分が溶解すると、香味及び水分がユーザの口内に放出される。次いで、始めから終わりまで香味体験が途切れないように、細孔を通ってタバコの香味及び分泌物が放出される。好ましい実施形態において、コーティングタバコ製品の嵩密度は、約1.0±0.2g/cm3である。
【0078】
好ましくは、コーティングの可溶性成分が溶解するときに生成される細孔は、分泌物の妨げられない流れを可能にするのに十分に大きく、且つタバコの細断片又は粒子が細孔を通ってユーザの口内に移動するのを阻止するのに十分に小さいままである。
【0079】
コーティングは、事前に小分けされたタバコ材料を内包するのが好ましい。また、コーティングは、タバコの使用期間中を通じてコーティング内にタバコを保持するようそのままの状態を保ちながら、タバコ分泌物及び香味をコーティングから浸出させることが可能になる。コーティングは、舌及び口組織に柔らかい感触をもたらす。
【0080】
コーティングの可溶性成分が直ぐに溶解するので、湿潤タバコ使用に伴う知覚体験が迅速で且つ妨げられないようになる。
【0081】
超水和性膜コーティングの可溶性成分が溶解又は分解すると、更なる湿潤及び/又は香味がユーザの口内に放出される。その後、香味及びタバコ分泌物がコーティングを通過して、途切れのない香味体験をユーザに提供するようになる。
【0082】
好ましい実施形態において、超水和性膜コーティングは、可溶性成分と不溶性成分の割合を変更することにより、コーティングの可溶性成分の所望の溶解率を備えることが可能になる。
【0083】
好ましい実施形態において、超水和性膜コーティングは、手に触れて汚れ、又は粘着するものではない。コーティングの生成に少なくとも2つのポリマーが使用されるので、ユーザがコーティングに触れたときに、ポリマーが互いから解離することがない。従って、製品をパッケージから取り出して口内に配置するときに粘着することはない。
【0084】
タバコ材料は、タバコ積層体の細断片及び/又は粒子、容積膨張もしくは膨化タバコ又は細粉タバコのような加工タバコ材料、カットロールド又はカットパフド・ステムのような加工タバコステム、再生タバコ材料、及びこれらの配合物、及び同様のものを含む、あらゆる好適な形態で提供することができる。遺伝子組み換えタバコも用いることができる。
【0085】
加えて、タバコ材料はまた、レタス、綿、亜麻、ビート繊維、セルロース繊維、及びこれらの配合物などの細断粒子のような補足的な量の野菜又は植物繊維又は粒子を含むことができる。
【0086】
1つの実施形態において、超水和性膜コーティングは、イオン架橋により生成される。1つ又はそれ以上のポリマーを用いて、タバコ材料の小分け部を覆って単層の薄い膜コーティングが生成される。
【0087】
好ましい実施形態において、溶解率並びにコーティング中の細孔のサイズ及び量のような超水和性膜コーティングの特性を制御できるように、少なくとも2つのポリマーを含有する多成分ポリマーコーティングが使用される。
【0088】
可溶性成分が特定のスポット内で特定の量でだけ存在し、可溶性成分が溶解したときに細孔が所望のサイズのものに確実になるようにコーティングをパターン形成することによって、可溶性成分が溶解したときに生成される細孔のサイズを変更することができる。
【0089】
1つの実施形態において、タバコ材料は、水溶液中に溶解した2つの異なるポリマーを含有するポリマー溶液内に浸漬される。好ましくは、化学的架橋性ポリマーと非架橋性ポリマーとが使用される。
【0090】
湿潤タバコはカルシウムイオンのような塩を自然に含有するので、タバコ材料が2つのポリマー溶液と接触したときに、カルシウムイオンが架橋性ポリマーと架橋して、コーティング内部上に皮膜又はシェルを形成するのが好ましい。その後、コーティングが架橋剤に曝されたときに、外側の皮膜又はシェルがコーティングを形成することができる。内側及び外側の皮膜又はシェルは、タバコ及びコーティングの可溶性部分に湿潤障壁を提供する。好ましくは、シェル/皮膜は、非架橋性ポリマーの領域が内部に組み込まれた不連続な架橋性ポリマーから形成される。
【0091】
好ましい実施形態において、皮膜形成ポリマーの濃度は、溶液中で約0.5wt%〜20wt%のポリマーがある。最も好ましくは、皮膜形成ポリマー溶液30の濃度は、約1wt%〜約1.5wt%のポリマー成分であり、残部は水である。
【0092】
ポリマー溶液の濃度は、コーティング膜の厚みを決定付ける。よって、コーティングの厚みは、ユーザの口中でコーティングの可溶性成分がどのように直ぐに溶解するかに影響を及ぼすことができる。コーティングは、形成時に湿潤ゲル状コーティングであり、湿潤性が使用するまで保持されるのが好ましい。コーティングされたタバコ製品は、好適なパッケージングで気密シールされ、タバコ及びコーティング内の湿潤が蒸発しないようにするのが好ましい。
【0093】
コーティングがタバコ製品から剥離して完全に乾燥した場合、コーティングの厚みは約0.02mm〜約1.0mmであるのが好ましい。より好ましくは、コーティングが完全に乾燥したときに、コーティングの厚みは約0.08mm〜約0.14mmである。最も好ましくは、完全に乾燥したときに、コーティングの厚みは約0.11mmである。コーティングは乾燥状態になることを意図しておらず、むしろ高い水分含有量を保つ点に留意されたい。
【0094】
好ましい実施形態において、完全に乾燥したときのコーティングの重量は、約2.5gの重量のコーティングタバコ製品において約0.013gである。対照的に、好ましい水分含有量があるときには、約2.5gの重量のコーティングタバコ製品におけるコーティングの重量は、約0.15gである。
【0095】
タバコ材料を皮膜形成ポリマー溶液でコーティングした後、一価金属イオン塩又は二価の金属イオン塩を含む架橋溶液を用いて架橋が行われる。
【0096】
好ましくは、架橋溶液は、二価金属イオン塩を含有する。最も好ましくは、架橋溶液は、通常は食品産業において使用される乳酸カルシウムを含む。1つの実施形態において、架橋溶液は、2.0wt%の乳酸カルシウム溶液である。
【0097】
次いで、タバコ製品は、空気に曝されるか又は軽くたたいて乾燥させ、過剰な湿気を蒸発させる。タバコ製品は、あまり高度には乾燥されないので、超水和性膜コーティングは高い湿気含有量を保持するようになる。
【0098】
非架橋性ポリマーと架橋性ポリマーの両方を用いることにより、超水和性膜コーティングの気孔率及び強度を制御することができる。例えば、結果として生じる超水和性膜コーティングの溶解率は、非架橋性ポリマーに対する架橋性ポリマーの特定の割合を修正することにより変えることができる。好ましい実施形態において、コーティングは、10wt%〜90wt%の架橋ポリマーを含有する。好ましくは、コーティング中の架橋ポリマーの割合は、60wt%〜70wt%である。
【0099】
別の実施形態において、ポリマー溶液及び架橋溶液は、タバコ材料プリフォーム上にパターン形成、オーバープリント、又は噴霧を行い、可溶性成分と不溶性成分を有するネットワークを形成することができる。ポリマー溶液は、化学的架橋性ポリマーと非架橋性ポリマーとを含むことができる。或いは、ポリマー溶液は、単一の化学的架橋性ポリマーを含むことができる。単一のポリマーが使用されるときには、架橋溶液は、コーティングの一部を非架橋及び可溶性の状態のままにするように選択的に噴霧することができる。コーティングの可溶性成分が溶解し、不溶性成分の多孔性ネットワークを所定位置に残してタバコ材料の密着性を維持しながら、ユーザの口中での唾液の自由な流れを可能にすることができる。
【0100】
1つの実施形態において、このプロセスは自動化することができる。例えば、コーティング段階は、ポリマー溶液と架橋溶液をタバコ材料のプリフォーム部分上に交互に噴霧し、所望の厚みの架橋した薄い超水和性膜コーティングを生成することにより行うことができる。
【0101】
1つの実施形態において、タバコベースポリマーは、コーティング中の非タバコ由来材料と置き換えることができる。香味タバコ成分をタバコベース材料から抽出し、最初の口内体験に対するタバコ香味特性を改良することができる。しかしながら、このような項抽出は必須ではない。
【0102】
1つの実施形態において、タバコ抽出物又はコロイドカプセル化タバコのような追加の溶解可能タバコをコーティングに加え、超水和性膜コーティングの溶解の初期段階で初期タバコ香味を向上させることができる。
【0103】
コーティングを不透明にするために、充填剤をコーティングに加えることもできる。着色剤も加えてコーティングの色を変えることができる。
【0104】
以下の実施例は、例示的なものであり、本明細書で開示される実施形態のあらゆる態様を限定することを意味するものではない。
【実施例11】
【0105】
2つのバイオポリマーのイオン架橋により超水和性膜コーティングを形成するために、丸底フラスコに1.0gアルギン酸塩、0.5gデンプン、及び98.5mlの純水を充填した。混合物を攪拌して約50℃から約100℃まで加熱し、バイオポリマーを溶解した。この溶液を室温まで冷却し、次に、プラスチック製の受皿に移した。最初に、2.5gの湿潤タバコを矩形に成形して、上述の溶液内に浸漬した。水溶液中で2.0wt%の乳酸カルシウムの架橋溶液を生成した。次いで、湿潤タバコ上のコーティングを2.0wt%架橋溶液と架橋した。試料を空気中に曝し、コーティング湿潤タバコ製品の重量が約2.5g〜約2.8gに至るまで湿気を蒸発させた。
【実施例12】
【0106】
2つのバイオポリマーのイオン架橋により超水和性膜コーティングを形成するために、丸底フラスコに1.0gアルギン酸塩、0.5gアラビアゴム、及び98.5mlの純水を充填した。混合物を攪拌して約50℃から約100℃まで加熱し、バイオポリマーを溶解した。この溶液を室温まで冷却し、次に、プラスチック製の受皿に移した。水溶液中で2.0wt%の乳酸カルシウムの架橋溶液を生成した。最初に、2.5gの湿潤タバコを矩形に成形して、上述の溶液内に浸漬した。次いで、湿潤タバコ上のコーティングを2.0wt%架橋溶液と架橋した。試料を空気中に曝し、コーティング湿潤タバコ製品の重量が約2.5g〜約2.8gに至るまで湿気を蒸発させた。
【実施例13】
【0107】
2つのバイオポリマーのイオン架橋により超水和性膜コーティングを形成するために、丸底フラスコに1.0gアルギン酸塩、0.5g大豆タンパク、及び98.5mlの純水を充填した。混合物を攪拌して約50℃から約100℃まで加熱し、バイオポリマーを溶解した。この溶液を室温まで冷却し、次に、プラスチック製の受皿に移した。2.0wt%の乳酸カルシウムの架橋溶液を調製した。最初に、2.5gの湿潤タバコを矩形に成形して、上述のバイオポリマー溶液内に浸漬した。次いで、湿潤タバコ上のコーティングを2.0wt%架橋溶液と架橋した。試料を空気中に曝し、コーティング湿潤タバコ製品の重量が約2.5g〜約2.8gに至るまで湿気を蒸発させた。
【0108】
事前に小分けされたタバコの可撓性ストリップ
可撓性ストリップは、直列関係の複数の無煙タバコの小分け部と、複数の小分け部に取り外し可能に取り付けられた(任意選択的に食品等級接着材を用いて)ベーステープとを含む。1つの実施形態において、小分け部は、ベーステープにより直列関係で共に保持され、小分け部がポーチである場合、ポーチは個別にラップされている。或いは、ポーチが個別にラップされる代わりに、可撓性ストリップは、単一構造のラッパーを共用した分離可能に連結されたポーチを含むことができる。何れの場合においても、ベーステープから個々のポーチを取り外すことができる。
【0109】
個々の小分け部は、ベーステープからポーチを取り外して直ぐに口内に配置するのに好適であるのが好ましい。例えば、好ましい実施形態において、取り外される小分け部が経口的に楽しむことが可能になる前に更にラッピングを取り除く必要はない(例えば、ベーステープと接触していないポーチの1つ又はそれ以上の側部など、口内に配置することを意図していない2次ラッパーが存在しないのが好ましい)。
【0110】
小分け部は、手又は唇及び/又は歯を用いてベーステープから取り外すことができる。
【0111】
図2は、小分け部202に取り外し可能に取り付けられたベーステープ201を備えた実施形態を示している。個々の小分け部202は、小分け部202を経口的に楽しむことが可能になる前にベーステープ201から取り外されるのが好ましい。ベーステープ201は、任意選択的にラッパーの材料よりも堅固である比較的滑らかな表面を提供することにより、可撓性ストリップの支持を助け、ディスペンサからの供給を円滑にする。ベーステープは、食品等級接着材により小分け部に取り付けられ、個々の小分け部がベーステープから容易に取り外すことができるようにすることができる。半溶解可能コーティングを有する小分け部の場合、任意選択的に、ベーステープに小分け部を取り付けるのにコーティングを用いることができ(例えば、小分け部をベーステープ上で乾燥させてもよい)、及び/又は接着材を用いることもできる。
【0112】
小分け部がポーチであるときには、可撓性ストリップのポーチは、本明細書で検討されて図2Aで例示したように、単一構造のラッパーを有することができる。図2Aはまた、ポーチ間の単体構造のラッパーのセクション内に任意選択の穿孔204を配置した図を示している。
【0113】
図2Bに示すように、小分け部は、離散的であり、ポーチである場合、ポーチは、個別にラップされたポーチとすることができる(ポーチにより共用される単体構造ラッパーが無い)。ベーステープは、直列関係の無煙タバコの複数の小分け部を含む可撓性ストリップの形態での個々の小分け部の提示を可能にする(図2B)。本明細書で使用される用語「個別にラップされた」とは、個々のポーチがラッパーによって接続されておらず、代わりにベーステープにより共に保持されるようになった、ポーチの可撓性ストリップにおけるポーチを意味する。
【0114】
ベーステープが取り付けられた可撓性ストリップの小分け部、及び任意選択のディスペンサ(その詳細が以下で提供される)は、好ましくは、消費者がベーステープから個々の小分け部を容易に取り外すことができるように適合されている。小分け部は、ベーステープから取り外されて直ちに経口的に楽しむのに好適であるのが好ましく、口内に配置するように意図されていないあらゆる2次的なラッパーが存在しないのが好ましい。また、個々の小分け部を取り外したときにベーステープがそのままの状態であるのが好ましい(任意選択的に、以下で検討するように、可撓性ストリップを収容するディスペンサ内に過剰なテープを再度挿入することができる)。任意選択的に、ベーステープは、例えば、所望の任意の位置で、又は、例えばベーステープの穿孔により定められる1つ又はそれ以上の位置(ラッパー内の任意選択の穿孔に対する位置に相当する場合もあり、層で無い場合もある)で消費者により剥ぎ取ることができる。
【0115】
ベーステープは、好ましくは、ディスペンサ内に残っている小分け部の量を示すように適合された視覚的インジケータを含む。従って、消費者に対して、有利には、ディスペンサが不透明なものであった場合でも、可撓性ストリップの終端までに幾つの小分け部が残っているかに関して注意を喚起することができる。視覚的インジケータは、テープ上でコーナから別のコーナまで対角線状に延びるラインを含み、ラインの位置が残りの量を示すようにすることができる。インジケータラインは、テープに対してほぼ平行であるが、テープの長さに沿って一方の側から他の側へシフトした短いセグメントを含む、好ましくはこのような各セグメントが1つのポーチに対応しているような、段階的にすることができる。ベーステープは、視覚的インジケータとして色を有することができる。例えば、緑色は、多くの小分け部が残っていることを示すことができ、黄色は、残っている小分け部が少ないことを示し、赤色は、小分け部がほとんど残っていないことを示すことができる。視覚的インジケータはまた、例えば、可撓性ストリップの終端までに残っている小分け部の数を示す数字など、ベーステープ上のあらゆる種類のパターン又はプリントとすることができる。視覚的インジケータは、テープの全長にわたるのが好ましいが、任意選択的に、例えば、テープの最後の30%、20%、10%になど、テープの終端付近にのみ存在することもできる。視覚的インジケータは、上述の特徴要素のあらゆる組合せを含むことができる。
【0116】
好ましい実施形態において、ポーチは、単体構造ラッパー、すなわち、ラップシール縁部がポーチの全てにより共用されるように、ポーチの全てにより共用される一体構成ラッパーでラップされる。好ましくは、ラップシール縁部は、可撓性ストリップの長さに平行である。ポーチは、任意選択的に、隣接する小分け部間の有孔接続又は連結部により互いに分離することができる。
【0117】
好ましくは、隣接ポーチ間の単体構造ラッパーのセクションにおいて個々のポーチ間に丸みのある連結部を有し、ポーチが丸みのあるコーナを有する。従って、分離されたときに、個々のポーチの丸みのあるコーナは、従来の角度付きコーナに比べて消費者の口内での刺激を低減する。単体構造ラッパーを有する実施形態を示す図3において、ライン301は、可撓性ストリップにおける個々のポーチ間の継ぎ目を示し、破線302は、ポーチ間の連結部における穿孔であり、この連結部は、取り外したときに、個々のポーチが丸みのあるコーナを有するように丸みが付けられている。ラップシール縁部(図示せず)がポーチにより共用される。図3の実施形態において、ラップシール縁部は、可撓性ストリップに沿って水平方向に延び、好ましくは、ラップシール縁部に対向する折り畳み縁部もまた、可撓性ストリップに沿って水平方向に延びる。
【0118】
無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを製造する方法は、無煙タバコの小分け部を水透過性ラッパーと組み合わせる段階と、小分け部の周りにラッパーを折り畳み、無煙タバコを内包する段階と、ラッパーの対向する縁部をラップシールでシールして無煙タバコのポーチを形成する段階と、無煙タバコのポーチを食品等級接着材を用いてベーステープに接着し、該ベーステープに取り外し可能に取り付けられた無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを得る段階と、を含む。
【0119】
単体構造ラッパーの場合、シール段階が、直列関係で分離可能に連結された無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを形成して、単体構造ラッパーを共用し、ラップシール縁部は、直列関係で分離可能に連結された個々のポーチにより共用される。
【0120】
個別にラップされたポーチの場合、本方法は、ラッパーを切断して個別にラップされたポーチを製作する段階を含む。
【0121】
半溶解可能コーティングを有する小分け部を含む実施形態では、無煙タバコの小分け部の可撓性ストリップを製造する方法は、(a)タバコ粒子の小分け部を事前に小分けされたタバコ材料のユニットに形成する段階と、(b)水溶性非架橋性ポリマーと、架橋時に実質的に水不溶性ポリマーを形成する架橋性ポリマーとを含む多成分水性コーティング溶液と事前に小分けされたタバコ材料のユニットを接触させ、事前に小分けされたタバコ材料のユニット上にコーティングを形成する段階と、(c)架橋性ポリマーを架橋して、表面上に半溶解可能コーティングを備えた事前に小分けされたタバコ材料のユニットを含む無煙タバコの小分け部を形成する段階と、(d)無煙タバコの小分け部をベーステープに接着し、該ベーステープに取り外し可能に取り付けられた無煙タバコの小分け部の可撓性ストリップを得る段階と、を含む。
【0122】
可撓性ストリップのディスペンサ
好ましくは、可撓性ストリップは、ポケットサイズのディスペンサを備えることができる。このようなディスペンサは、可撓性ストリップを収容するパッケージとして機能するのが好ましい。可撓性ストリップは、ディスペンサ内にコイル状に巻かれるのが好ましい。
【0123】
ディスペンサは、片手で保持しながら、同じ手で、例えば、同じ手の親指を用いてディスペンサを通して可撓性ストリップを進めるように適合させることができ、図4に示す実施形態では、ディスペンサ401と無煙タバコ402の小分け部の可撓性ストリップとを図示している。矢印は、指404でディスペンサが把持された状態で、親指404によりディスペンサを通して可撓性ストリップが進められたときの可撓性ストリップの動きを描いている。好ましくは、小分け部は、他方の手でディスペンサを保持しながら片方の手でベーステープから取り外すことができ、又は代替として、唇及び/又は歯を用いて取り外すことができる。
【0124】
ディスペンサは、2つ又は3つの要素を含むことができる。例えば、ディスペンサは、共に接合された2つの側部を含み、任意選択的に、可撓性ストリップを保持する螺旋形のような第3の要素を含むことができる。任意選択的に、可撓性ストリップは、ディスペンサ内で遊離している。
【0125】
ディスペンサは、好ましくは、可撓性ストリップが供給される開口の取り外し可能カバーを含み、任意選択的に、該カバーは供給後に開口上で交換可能である。このようなカバーは、タバコの鮮度を維持するのに役立つことができる。
【0126】
ベーステープを含む実施形態では、ディスペンサは、任意選択的に、過剰又は不用なベーステープ(例えば、1つ又はそれ以上の小分け部が取り外されたベーステープ)を受けるように適合される。過剰又は不用なベーステープは、ベーステープと共に可撓性ストリップが供給されるディスペンサの同じ開口内に再度挿入することができ、或いは、任意選択的に、ディスペンサは、過剰又は不用なベーステープを受けるよう適合された第2の開口を含むことができる。
【0127】
好ましくは、ディスペンサは、板紙及び/又はブラスチックで作ることができるが、他の好適な材料を用いることもできる。好ましくは、ディスペンサの全ての側部は、印刷メッセージの表示に利用可能である。
【0128】
ディスペンサは、任意選択的に、消費者が小分け部をベーステープから取り外すのを助けるように適合された部分、例えば、消費者により剪断力が加えられた(例えば、親指又は指で)ときに、剪断により小分け部を取り外すのを助けるように適合されたディスペンサの突出部を含む。
【0129】
上述の参考文献の全ては、各個々の参考文献が具体的且つ個別に示されて引用により全体が本明細書に組み込まれるかのように、同程度に全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0130】
特定の実施形態及び実施例を参照しながら本発明を説明してきたが、本発明の技術的思想から逸脱することなく、種々の修正を行うことができる点を理解されたい。要約書、発明の概要、及び名称を含む本開示の種々の部分は、本発明の範囲を限定するものとみなすべきではなく、これらの目的は、当局並びに一般大衆が本発明の一般的性質を迅速に判断できるようにするためのものである。用語「手段」が明確に使用されない限り、本明細書で記載されるどの特徴要素又は要素もミーンズ・プラス・ファンクションとして解釈すべではない。従って、本発明は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【符号の説明】
【0131】
201 ベーステープ
202 個々の小分け部
204 穿孔204

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口内に収まるようなサイズにされた無煙タバコの小分け部の可撓性ストリップを備えたポケットサイズのディスペンサであって、
各々が口内に収まるようなサイズにされた直列関係の無煙タバコの複数の小分け部と、前記複数の小分け部に取り外し可能に取り付けられたベーステープとを含む可撓性ストリップを備え、
前記ポケットサイズのディスペンサが、コイル状形態で前記可撓性ストリップを収容し、該ポケットサイズのディスペンサ及び可撓性ストリップは、消費者が個々の小分け部を前記ベーステープから分離できるように適合されている、ポケットサイズのディスペンサ。
【請求項2】
前記個々の小分け部が、水溶性非架橋成分と、実質的に水不溶性架橋ポリマーとを含むコーティングによって少なくとも部分的に内包されるタバコ粒子の集合を含む、請求項1に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項3】
前記個々の小分け部が、食品等級接着材で前記ベーステープに取り付けられたポーチを含み、該ポーチが、少なくとも1つのラップシール縁部を有する水透過性ラッパー内に内包される無煙タバコを含む、請求項1に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項4】
前記小分け部は、前記ベーステープから取り外した直後に消費者の口内に配置するのに好適である、請求項1〜3の何れかに記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項5】
前記ベーステープは、個々の小分け部を取り外したときにそのママの状態である、請求項1〜4の何れかに記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項6】
前記ベーステープが、前記ディスペンサ内に残っている前記小分け部の量を示すよう適合された視覚的インジケータを含む、請求項1〜5の何れかに記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項7】
前記視覚的インジケータが、連続又は段階的である対角線状に延びるラインを含む、請求項6に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項8】
前記視覚的インジケータが、2つ又はそれ以上の色を含む、請求項6又は7の何れかに記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項9】
前記視覚的インジケータが数字を含む、請求項6〜8の何れかに記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項10】
前記視覚的インジケータが、前記ベーステープの終端付近にのみ設けられる、請求項6〜9の何れかに記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項11】
前記ベーステープに対向する前記小分け部の側部には、2次ラッパーが存在しない、請求項1〜10の何れかに記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項12】
食品等級接着材により前記ポーチを前記ベーステープに取り付けて、前記ポーチが個別にラップされ、前記ラッパーは、任意選択的に、香味料、ライナ、柔軟剤、褐変防止剤、又は着色剤のうちの1つ又はそれ以上を含む、請求項3に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項13】
食品等級接着材により前記ポーチを前記ベーステープに取り付けて、前記複数のポーチのラッパーが単体構造ラッパーであり、前記複数のポーチにより前記少なくとも1つのラップシール縁部が共用され、前記ラッパーは、任意選択的に、香味料、ライナ、柔軟剤、褐変防止剤、又は着色剤のうちの1つ又はそれ以上を含む、請求項3に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項14】
前記ポーチが、隣接する小分け部間の前記単体構造ラッパーのセクションにおいて有孔接続により分離されるように適合されている、請求項13に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項15】
隣接する前記小分け部間の単体構造ラッパーのセクションが、個々のポーチ間に丸みのある連結部を有し、前記ポーチが丸みのあるコーナを有するようにする、請求項13に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項16】
前記小分け部が繊維又は紙ラッパーがなく、前記ポリマーのうちの1つが多糖を含み、前記小分け部が、ユーザの口内でそのままの状態であるように適合される、請求項2に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項17】
前記小分け部が繊維又は紙ラッパーがなく、前記ポリマーのうちの1つが多糖を含み、前記小分け部が、ユーザの口内に挿入された後に分散するよう適合されている、請求項2に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項18】
前記小分け部が、湿潤剤、又は香味料、或いはこれらの組み合わせを含む、請求項16又は17に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項19】
前記ディスペンサが2つ又は3つの要素を含む、請求項1〜18に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項20】
前記可撓性ストリップが前記ディスペンサ内で遊離しており、又は前記ディスペンサが前記可撓性ストリップを保持する螺旋形態を含む、請求項1〜19に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項21】
前記ディスペンサは、前記可撓性ストリップが供給される開口の取り外し可能カバーを含み、前記カバーが、任意選択的に供給後に前記開口上で交換可能である、請求項1〜20に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項22】
前記ディスペンサは、消費者が前記ベーステープから小分け部を取り外すのを支援するよう適合された突出部を含む、請求項1〜21に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項23】
前記ディスペンサは、1つ又はそれ以上の小分け部が取り外された前記ベーステープを受けるように適合されている、請求項1〜22に記載のポケットサイズのディスペンサ。
【請求項24】
無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを製造する方法であって、
無煙タバコの小分け部を水透過性ラッパーと組み合わせる段階と、
前記小分け部の周りに前記ラッパーを折り畳み、前記無煙タバコを内包する段階と、
前記ラッパーの対向する縁部をラップシールでシールして前記無煙タバコのポーチを形成する段階と、
前記無煙タバコのポーチを食品等級接着材を用いてベーステープに接着し、該ベーステープに取り外し可能に取り付けられた前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを得る段階と、
を含む方法。
【請求項25】
前記シール形成段階が、直列関係で分離可能に連結された前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを形成して、単体構造ラッパーを共用し、前記ラップシール縁部は、直列関係で分離可能に連結された個々のポーチにより共用される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ラッパーを打ち抜き切断して個々のポーチ間に丸みのる連結部を形成する段階を更に含み、該ポーチが丸みのあるコーナを有する、請求項25に記載の方法。
【請求項26】
前記個々のポーチ間の前記ラッパーに穿孔を生成する段階を更に含む、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項26】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含む、請求項25〜27に記載の方法。
【請求項27】
前記ラッパーを切断して個別にラップされたポーチを製作する段階を更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記ポーチが、前記ベーステープから取り外された直後に消費者の口内に配置するのに好適である、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記ベーステープが、前記個々のポーチを取り外したときにそのままの状態である、請求項24又は28に記載の方法。
【請求項30】
前記ベーステープが、前記可撓性ストリップの終端までに残っているポーチの量を示すように適合された視覚的インジケータを含む、請求項24、28又は29に記載の方法。
【請求項31】
前記視覚的インジケータが、連続又は段階的である対角線状に延びるラインを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記視覚的インジケータが、2つ又はそれ以上の色を含む、請求項30又は31に記載の方法。
【請求項33】
前記視覚的インジケータが数字を含む、請求項30、31、又は32に記載の方法。
【請求項34】
前記視覚的インジケータが、前記ベーステープの終端付近にのみ設けられる、請求項30〜33の何れかに記載の方法。
【請求項35】
前記ベーステープに対向する前記ポーチの側部には2次ラッパーが無い、請求項24、又は請求項28〜34の何れかに記載の方法。
【請求項36】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記ディスペンサが2つ又は3つの要素を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記可撓性ストリップが前記ディスペンサ内で遊離しており、又は、前記ディスペンサが前記可撓性ストリップを保持する螺旋形を含む、請求項24又は36に記載の方法。
【請求項38】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記ディスペンサが、前記可撓性ストリップが供給される開口の取り外し可能カバーを含み、該カバーが、任意選択的に供給後に前記開口上で交換可能である、請求項24、36、又は37に記載の方法。
【請求項39】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記ディスペンサは、消費者が前記ベーステープから前記ポーチを取り外すのを助けるように適合された突出部を含む、請求項24、36、37、又は38に記載の方法。
【請求項40】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記ディスペンサは、1つ又はそれ以上の前記ポーチが取り外された前記ベーステープを受けるように適合されている、請求項24、36、37、38、又は39に記載の方法。
【請求項41】
前記ラッパーが、香味料、ライナ、柔軟剤、褐変防止剤、又は着色剤のうちの1つ又はそれ以上を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項42】
無煙タバコのポーチの可撓性ストリップを製造する方法であって、
タバコ粒子の小分け部を事前に小分けされたタバコ材料のユニットに形成する段階と、水溶性成分と、架橋時に実質的に水不溶性ポリマーを形成する架橋性ポリマー成分とを含む多成分水性コーティング溶液と前記事前に小分けされたタバコ材料のユニットを接触させて、前記事前に小分けされたタバコ材料のユニット上にコーティングを形成する段階と、
前記コーティングにおいて前記架橋性ポリマーを架橋して、表面上に半溶解可能コーティングを備えた前記事前に小分けされたタバコ材料のユニットを含む無煙タバコの小分け部を形成する段階と、
を含み、前記半溶解可能コーティングが、水溶性非架橋成分と実質的に水不溶性架橋成分とを含み、前記方法が更に、
前記無煙タバコの小分け部をベーステープに接着し、該ベーステープに取り外し可能に取り付けられた前記無煙タバコの小分け部の可撓性ストリップを得る段階と、
を含む、方法。
【請求項43】
前記非架橋性ポリマーは、コーティング溶液の重量に基づき重量で約15%〜約30%の量が含まれ、架橋時に実質的に水不溶性ポリマーを形成する前記架橋性ポリマーは、コーティング溶液の重量に基づいて重量で約0.3%〜約1.5%の量が含まれる、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記ポーチが、前記ベーステープから取り外した直後に消費者の口内に配置するのに好適である、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記ベーステープが、前記個々のポーチを取り外したときにそのままの状態である、請求項42又は44に記載の方法。
【請求項46】
前記ベーステープが、前記可撓性ストリップの終端までに残っているポーチの量を示すように適合された視覚的インジケータを含む、請求項42、44、又は45に記載の方法。
【請求項47】
前記視覚的インジケータが、連続又は段階的である対角線状に延びるラインを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記視覚的インジケータが2つ又はそれ以上の色を含む、請求項46又47に記載の方法。
【請求項49】
前記視覚的インジケータが数字を含む、請求項46、47、又は48に記載の方法。
【請求項50】
前記視覚的インジケータが、前記ベーステープの終端付近にのみ設けられる、請求項46〜49の何れかに記載の方法。
【請求項51】
前記ベーステープに対向する前記ポーチの側部には2次ラッパーが無い、請求項42、又は請求項44〜50の何れかに記載の方法。
【請求項52】
前記小分け部が繊維又は紙ラッパーがなく、前記ポリマーのうちの1つが多糖を含み、前記小分け部が、ユーザの口内でそのままの状態であるように適合される、請求項42に記載の方法。
【請求項53】
前記小分け部が繊維又は紙ラッパーがなく、前記ポリマーのうちの1つが多糖を含み、前記小分け部が、ユーザの口内に挿入された後に分散するよう適合されている、請求項42に記載の方法。
【請求項54】
前記小分け部が、湿潤剤、又は香味料、或いはこれらの組み合わせを含む、請求項52又は53に記載の方法。
【請求項55】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記ディスペンサが2つ又は3つの要素を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項56】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記可撓性ストリップが前記ディスペンサ内で遊離しており、又は、前記ディスペンサが前記可撓性ストリップを保持する螺旋形を含む、請求項42又は55に記載の方法。
【請求項57】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記ディスペンサが、前記可撓性ストリップが供給される開口の取り外し可能カバーを含み、該カバーが、任意選択的に供給後に前記開口上で交換可能である、請求項42、55、又は56に記載の方法。
【請求項58】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記ディスペンサは、消費者が前記ベーステープから前記ポーチを取り外すのを助けるように適合された突出部を含む、請求項42、55、56、又は57に記載の方法。
【請求項59】
前記無煙タバコのポーチの可撓性ストリップをポケットサイズのディスペンサと組み合わせる段階を更に含み、前記ディスペンサは、1つ又はそれ以上の前記ポーチが取り外された前記ベーステープを受けるように適合されている、請求項42、55、56、57、又は58に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−507111(P2013−507111A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532498(P2012−532498)
【出願日】平成22年10月11日(2010.10.11)
【国際出願番号】PCT/EP2010/006195
【国際公開番号】WO2011/042209
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(596060424)フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム (222)
【Fターム(参考)】