説明

無線でコンテントを提供する装置、システム、および方法

【課題】無線でコンテントを提供する。
【解決手段】第1の無線通信装置は、第1の受信可能範囲を有する第1の無線通信プロトコルに従う第1の通信リンクを介して第2の無線通信装置から、第1の無線通信装置から第2の無線通信装置へと転送されるべき要求コンテントを示す要求を受信すると、第1の通信リンクを介して第2の無線通信装置に、第1の受信可能範囲より大きい第2の受信可能範囲を有する第2の無線通信プロトコルに従う第2の無線通信リンクを規定する1つ以上のリンク関連パラメータを含むセッション引継ぎメッセージを送信し、第2の無線通信リンクを介して要求コンテントを第2の無線通信装置に送信する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
無線通信装置は、たとえば10センチメートル以下の比較的短距離での無線通信に近距離無線通信(NFC)を使用することがある。
【0002】
携帯電話等のモバイル装置は、たとえば、モバイル発券、モバイル支払い等を含む多様な用途にNFCリンクを使用する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図示を簡略かつ明確にするべく、図に示される要素は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。たとえば、図示を明確にするべく、いくつかの要素の寸法は、その他の要素に比較して誇張されている。さらに、参照符号を図面間で繰り返し使用して、対応物もしくは類似物を示す場合がある。図を以下に挙げる。
【図1】いくつかの例証的な実施形態に係るシステムの概略ブロック図である。
【図2】いくつかの例証的な実施形態に係る無線でコンテントを提供する方法の概略的フローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の詳細な記載では、いくつかの実施形態を完全に理解できるようにするべく、多数の特定的詳細事項を記載する。しかし、これらの特定的詳細事項なしでもいくつかの実施形態を実施し得ることは、当業者には理解されるであろう。その他の例では、記載が不明瞭となるのを防ぐべく、周知の方法、手順、要素、ユニット及び回路を詳細には記載しなかった。
【0005】
たとえば、「処理する」、「計算する」、「算出する」、「判定する」、「確立する」、「分析する」、「チェックする」等の文言を使用する本明細書での議論は、物理的(たとえば、電子的)量として表されるデータを、自身のレジスタおよび/またはメモリ内で操作し、および/または、自身のレジスタおよび/もしくはメモリ、または動作および/または処理を実行する命令を格納するその他の情報記憶媒体内で同じく物理的量として表されるその他のデータに変換するコンピュータ、コンピュータプラットフォーム、コンピュータシステム、もしくはその他の電子的コンピュータ装置の動作および/または処理を表す。
【0006】
本明細書で用いられる「複数(plurality)」および「複数(a plurality)」という用語は、たとえば、「多数」もしくは「2つ以上」を含む。たとえば、「複数の物品」は、2つ以上の物品を含む。
【0007】
いくつかの実施形態は、たとえば、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ネットブック、サーバコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ハンドヘルド装置、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)装置、ハンドヘルドPDA装置、オンボード装置、オフボード装置、電子商取引(e−コマース)システム、オンラインショップ(e−ストア)、電子キオスク(e−キオスク)、電子商品(e−グッズ)および/または電子コンテント(e−コンテント)を提供可能な装置および/またはシステム、近距離通信無線(NFC)装置および/またはシステム、ハイブリッド装置、車載装置、非車載装置、移動体もしくは携帯型装置、コンシューマー装置、非移動体もしくは非携帯型装置、無線通信局、無線通信装置、無線アクセスポイント(AP)、有線もしくは無線ルーター、有線もしくは無線モデム、ビデオ装置、オーディオ装置、オーディオ・ビデオ(A/V)装置、セットトップボックス(STB)、ブルーレイディスク(BD)プレーヤー、BDレコーダー、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤー、高解像度(HD)DVDプレーヤー、DVDレコーダー、HD DVDレコーダー、パーソナルビデオレコーダー(PVR)、ブロードキャストHD受信機、ビデオ源、音源、ビデオ受信装置(video sink)、オーディオ受信装置(audio sink)、ステレオチューナー、ラジオ受信機、フラットパネルディスプレイ、パーソナルメディアプレーヤー(PMP)、デジタルビデオカメラ(DVC)、デジタルオーディオプレーヤー、スピーカー、オーディオ受信機、オーディオ増幅器、ゲーム装置、データ源、データ受信装置(data sink)、デジタルスチールカメラ(DSC)、有線ネットワークもしくは無線ネットワーク、無線エリアネットワーク、無線ビデオエリアネットワーク(WVAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)通信システム、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、無線PAN(WPAN)、上記ネットワークの一部であるユニットおよびスラッシュまたは装置、一方向もしくは双方向ラジオ通信システム、携帯ラジオ−電話通信システム、携帯電話、無線電話、パーソナルコミュニケーションシステム(PCS)装置、無線通信装置を組み込んだPDA装置、移動体もしくは携帯型全地球測位システム(GPS)装置、GPS受信機もしくは送信機またはチップを組み込んだ装置、RFID要素もしくはチップを組み込んだ装置、多入力多出力(MIMO)送受信機もしくは装置、1以上の内部アンテナおよび/もしくは外部アンテナを有する装置、デジタルビデオブロードキャスト(DVB)装置もしくはシステム、マルチスタンダードラジオ装置もしくはシステム、有線もしくは無線ハンドヘルド装置(たとえば、ブラックベリー、パームトレオ)、無線アプリケーションプロトコル(WAP)装置等の多様な装置およびシステムと連動させて用いてよい。
【0008】
いくつかの実施形態は、たとえば、無線周波数(RF)、赤外線(IR)、符号分割多重アクセス(CDMA)、広帯域CDMA(WCDMA)、CDMA2000、単一キャリアCDMA、マルチキャリアCDMA、マルチキャリア変調(MDM)、離散マルチトーン(DMT)、ブルートゥース(登録商標)、全地球測位システム(GPS)、NFC、WiFi、無線ギガビット(WiGig)、Wi−Max、ZigBee(登録商標)、超広帯域(UWB)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション(GSM)、2G、2.5G、3G、3.5G、GSMエボリューション用エンハンスト・データ・レート(EDGE)等の1以上の種類の無線通信シグナルおよび/またはシステムと連動させて用いてよい。
【0009】
本明細書で使用される「無線装置」という用語は、たとえば、無線通信可能な装置、無線通信可能な通信装置、無線通信可能な通信局、無線通信可能な携帯型もしくは非携帯型装置等を含む。いつくかの例証的な実施形態では、無線装置は、コンピュータに集積された周辺装置であってよく、もしくはコンピュータに集積された周辺装置を含んでよく、またはコンピュータに取り付けられた周辺装置であってよく、もしくはコンピュータに取り付けられた周辺装置を含んでよい。いくつかの例証的な実施形態では、「無線装置」という用語は、無線サービスを提供するべく用いられる場合がある。
【0010】
いくつかの例証的な実施形態にかかるシステム100のブロック図を概略的に示す図1を参照する。
【0011】
いくつかの例証的な実施形態では、システム100は、たとえば、以下に記載するように、少なくとも第1および第2の無線通信プロトコルに基づく少なくとも第1および第2の無線通信リンク、たとえば、第1の無線通信プロトコルに基づく無線通信リンク114および第2の無線通信プロトコルに基づく無線通信リンク116を介して無線信号を通信可能な1以上の装置、たとえば装置102および104を含む。
【0012】
たとえば、装置102は、第1の無線通信プロトコルに従い、1以上のアンテナ106を通じてリンク114を介して通信可能な無線通信モジュール118と、第2の無線通信プロトコルに従い、1以上のアンテナ108を通じてリンク116を介して通信可能な無線通信モジュール120とを含んでよい。装置104は、第1の無線通信プロトコルに従い、1以上のアンテナ110を通じてリンク114を介して通信可能な無線通信モジュール122と、第2の無線通信プロトコルに従い、1以上のアンテナ112を通じてリンク116を介して通信可能な無線通信モジュール124とを含んでよい。アンテナ106、108、110、および/または112は、無線通信信号、ブロック、フレーム、送信ストリーム、パケット、メッセージ、および/またはデータを送信および/または受信するのに適したいかなる種類のアンテナであってもよい。アンテナ106、108、110、および/または112として使用し得るアンテナの種類は、内部アンテナ、ダイポールアンテナ、全方向性アンテナ、モノポールアンテナ、エンドフェッドアンテナ、円偏光アンテナ、マイクロストリップアンテナ、ダイバーシティアンテナ、位相アレイアンテナ等が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アンテナ106、108、110、および/または112は、別々の送信および受信アンテナ要素を使用することによって送信および受信機能を実行してよい。いくつかの実施形態では、アンテナ106、108、110、および/または112は、共通の、および/または統合型の送信/受信要素を使用することによって送信および受信機能を実行してよい。
【0013】
いくつかの例証的な実施形態では、第1の無線通信プロトコルは第1の受信可能範囲を有し、第2の無線通信プロトコルは第1の受信可能範囲より広い第2の受信可能範囲を有してよい。
【0014】
いくつかの例証的な実施形態では、第1の無線通信プロトコルは、第1の送信速度を有し、第2の無線通信プロトコル(「高速無線プロトコル」とも呼ばれる)は第1の送信速度より速い第2の送信速度を有してよい。
【0015】
たとえば、第1の無線通信プロトコルは、近距離無線通信(NFC)プロトコルを含み、リンク114は、NFCリンクを含んでよい。第2の無線通信プロトコルは、WiFiプロトコル、WiGigプロトコル、ミリメートル波(mmwave)プロトコル等を含み、リンク116は、WiGigリンク、mmwaveリンク等を含んでよい。
【0016】
NFCプロトコルは、ISO/IEC14443のパート1〜4:IDカード−非接触集積回路カード(1999)、ISO/IEC18092:情報技術――遠隔通信およびシステム間の情報交換――近距離無線通信――インターフェースおよびプロトコル(NFCIP−1)、SO/IEC21481:2005:情報技術――遠隔通信およびシステム間の情報交換――近距離無線通信インターフェースおよびプロトコル−2(NFCIP−2)、および/または、NFCフォーラムデータ交換フォーマット(NDEF)技術仕様1.0版(2006年7月24日)(「NFC仕様」)、および/またはその将来版、および/またはその派生版に従う通信プロトコルを含んでよい。
【0017】
WiFiプロトコルは、IEEE802.11仕様(IEEE802.11−2007、IEEE情報技術標準−遠隔通信およびシステム間の情報交換−ローカルおよびメトロポリタンエリアネットワーク−固有の要件、パート11:無線LAN媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)の仕様)、および/またはその将来版、および/またはその派生版に従う通信プロトコルを含んでよい。
【0018】
WiGigプロトコルは、IEEEP802.11ad/D1.0情報技術のドラフト標準−遠隔通信およびシステム間の情報交換−ローカルおよびメトロポリタンエリアネットワーク−固有の要件−パート11:無線LAN媒体アクセス制御(MAC)および(PHY物理層)の仕様−修正5:60GHz周波数帯での超高スループットの強化、および/または無線ギガビットアライアンスWiGi MacおよびPHYの仕様1.0版、2010年4月(「WiGig仕様」)、および/またはその将来版、および/またはその派生版に従う通信プロトコルを含んでよい。
【0019】
たとえば、リンク114は、20センチメートル(cm)以下、たとえば4cm以下の受信可能範囲を有し、および/または約13.56メガヘルツ(MHz)の周波数で、および/または毎秒106キロビット(kbit/s)から848kbit/sのレートで動作してよい。
【0020】
たとえば、リンク116は、少なくとも1メートル、たとえば、少なくとも5メートル、たとえば、最大約100メートル以上の受信可能範囲を有してよい。リンク116は、約60Ghzの周波数で、および/または少なくとも毎秒1ギガビット(gbit/s)、たとえば少なくとも5gbit/sのレートで動作するWiGigリンクを含んでよい。または、リンク116は、約2.4ギガヘルツ(GHz)もしくは5GHzの周波数で、および/または少なくとも90mbit/s、たとえば少なくとも360mbit/sのレートで動作するWiFiリンクを含んでよい。または、リンク116は、30から300GHZの周波数で、および/または少なくとも1Gbit/sのレートで動作するmmwaveリンクを含んでよい。
【0021】
いくつかの例証的な実施形態では、第1の無線通信プロトコルは、比較的超高速および/または自動のセットアップ手順および/または接続手順を有してよい。たとえば、無線通信モジュール108および/または122は、たとえばNFC仕様にしたがって、自動的に、および/または非常に短時間で、たとえば、1分未満、たとえば、10秒未満、たとえば、1秒未満でリンク114に接続し、および/またはリンク114をセットアップするよう構成されてよい。
【0022】
一例では、無線通信モジュール108および/または122は、たとえば、NFC仕様、WiFiアライアンスWiFi保護セットアップ仕様1.0h版、および/またはNFCフォーラム接続ハンドオーバ1.2技術仕様(2010年7月7日)に規定される適切なNFCの「タップ・アンド・ゴー」手順、「タップ・アンド・バイ」手順、「タップ・アンド・ペイ」手順等にしたがって、リンク114に接続および/またはリンク114をセットアップし、および/または何らかの追加的な動作を行い、および/または情報交換を実行するよう構成されてよい。たとえば、無線通信モジュール108および/または122は、装置104のユーザーが装置104を装置102にかざし(tap)、および/またはその他の何らかの適切な装置104の所定の動作を装置102に対して行ったときに、リンク114に接続および/またはリンク114をセットアップするよう構成されてよい。
【0023】
さらに、無線通信モジュール108および/または122は、装置102との金銭的価値の取引を、たとえば安全に、装置104のユーザーが実行できるようにするべく構成されてよい。たとえば、無線通信モジュール108および/または122は、NFCの「タップ・アンド・ゴー」手順、「タップ・アンド・バイ」手順、「タップ・アンド・ペイ」手順等にしたがって、金銭的価値の取引を装置104のユーザーが実行できるようにするべく構成されてよい。たとえば、無線通信モジュール122は、装置104のユーザーが装置104を装置102にかざし(tap)、および/またはその他の何らかの適切な装置104の所定の動作を装置102に対して行ったときに、無線通信モジュール108との金銭的価値の取引を実行するよう構成されてよい。金銭的価値の取引は、たとえば、装置104から装置102に、適切な請求書、および/または取引を実行するのに十分なクレジットデータを転送することを含んでよい。
【0024】
その他の実施形態では、少なくとも第1および第2の無線通信プロトコルは、たとえば、NFCおよび/またはWiGig通信プロトコルに加えて、もしくはそれらに代えて、その他の何らかの適切な無線通信プロトコルを含んでよい。
【0025】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102および104の少なくとも一方は、たとえば、コンピュータ装置、通信装置、無線通信装置、電子装置、回路、および/またはその他の何らかの適切な装置を含んでよく、もしくは、それらの一部として含まれてよい。たとえば、装置102は、PC、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットブック、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ハンドヘルド装置、PDA装置、ハンドヘルドPDA装置、オンボード装置、オフボード装置、ハイブリッド装置(たとえば、携帯電話機能とPDA装置機能とが組み合わされている)、コンシューマー装置、e−コマース装置、e−ストア装置、e−キオスク装置、e−グッズおよび/またはe−コンテントを提供可能な装置、NFC装置、移動体もしくは携帯型装置、非移動体もしくは非携帯型装置、携帯電話、送受話器、PCS装置、無線通信装置を組み込んだPDA装置、移動体もしくは携帯型GPS装置、DVB装置、比較的小型のコンピュータ装置、非デスクトップコンピュータ、「キャリー・スモール・アンド・リブ・ラージ」(CSLL)装置、ウルトラモバイル装置(UMD)、ウルトラモバイルPC(UMPC)、モバイルインターネット装置(MID)、「origami」装置もしくはコンピュータ装置、ダイナミカリー・コンポーザブル・コンピューティング(DCC)をサポートする装置、コンテキストを意識した装置、ビデオ装置、オーディオ装置、A/V装置、STB、BDプレーヤー、BDレコーダー、DVDプレーヤー、HD DVDプレーヤー、DVDレコーダー、HD DVDレコーダー、PVR、ブロードキャストHD受信機、ビデオ源、音源、ビデオ受信装置(video sink)、オーディオ受信装置(audio sink)、ステレオチューナー、ラジオ受信機、フラットパネルディスプレイ、PMP、DVC、デジタルオーディオプレーヤー、スピーカー、オーディオ受信機、ゲーム装置、オーディオ増幅器、データ源、データ受信装置(data sink)、DSC、メディアプレーヤー、スマートホン、テレビ、音楽プレーヤー、AP、基地局等を含んでよく、もしくはそれらの一部として含まれてよい。
【0026】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、たとえば、プロセッサ138、入力部134、出力部136、メモリ部130、および格納部132のうち1つ以上を含んでもよい。装置102は、任意に、その他の適切なハードウェアコンポーネントおよび/またはソフトウェアコンポーネントを含んでよい。いくつかの実施形態では、装置104のコンポーネントのうち一部もしくは全部は、共通の筺体もしくはパッケージに搭載されてよく、1つ以上の有線もしくは無線のリンクを使用して相互接続もしくは動作可能に接続されてよい。別の実施形態では、装置102のコンポーネントは、多数のもしくは別々の装置もしくは位置に分配されてよい。
【0027】
いくつかの例証的な実施形態では、装置104は、たとえば、プロセッサ148、入力部144、出力部146、メモリ部140、および格納部142のうち1つ以上を含んでもよい。装置104は、任意に、その他の適切なハードウェアコンポーネントおよび/またはソフトウェアコンポーネントを含んでよい。いくつかの実施形態では、装置104のコンポーネントのうち一部もしくは全部は、共通の筺体もしくはパッケージに搭載されてよく、1つ以上の有線もしくは無線のリンクを使用して相互接続もしくは動作可能に接続されてよい。別の実施形態では、装置104のコンポーネントは、多数のもしくは別々の装置もしくは位置に分配されてよい。
【0028】
プロセッサ138および/またはプロセッサ148は、たとえば、中央演算装置(CPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、1つ以上のプロセッサコア、シングルコアプロセッサ、デュアルコアプロセッサ、マルチコアプロセッサ、マイクロプロセッサ、ホストプロセッサ、コントローラ、複数のプロセッサもしくはコントローラ、チップ、マイクロチップ、1つ以上の回路(circuits)、回路(circuitry)、ロジック部、集積回路(IC)、特定用途向けIC(ASIC)、もしくはその他の何らかの適切なマルチパーパスもしくは特定的プロセッサもしくはコントローラを含んでよい。プロセッサ138は、たとえば、装置102のオペレーティングシステム(OS)、および/または1つ以上の適切なアプリケーションの命令を実行する。プロセッサ148は、たとえば、装置104のオペレーティングシステム(OS)、および/または1つ以上の適切なアプリケーションの命令を実行する。
【0029】
入力部134および/または入力部144は、たとえば、キーボード、キーパッド、マウス、タッチパッド、トラックボール、スタイラス、マイク、もしくはその他の適切なポインティング装置、もしくは入力装置を含む。出力部136および/または出力部146は、たとえば、モニター、スクリーン、陰極線管(CRT)ディスプレイ部、液晶表示(LCD)ディスプレイ部、プラズマディスプレイ部、1つ以上の音声スピーカーもしくはイヤホン、もしくはその他の適切な出力装置を含む。
【0030】
メモリ部130および/またはメモリ部140は、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SD−RAM)、フラッシュメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、キャッシュメモリ、バッファ、短期記憶ユニット、長期記憶ユニット、もしくはその他の適切なメモリユニットを含む。格納部132および/または格納部142は、たとえば、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)ドライブ、CD−ROM ドライブ、DVDドライブ、もしくはその他の適切な取り外し可能もしく取り外し不可能な格納ユニットを含む。メモリ部130および/または格納部132は、たとえば、装置102により処理されたデータを格納する。メモリ部140および/または格納部142は、装置104により処理されたデータを格納する。
【0031】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、たとえば以下に示すように、要求された適切なコンテント128を、リンク116を介して装置104に提供するよう構成されてよい。
【0032】
本明細書で使用される「コンテント」という用語は、たとえば、ファイル、レコード等のなんらかの適切なフォーマットを有するなんらかの適切なデジタルデータおよび/または情報を示す。いくつかの実施形態では、コンテント128は、音声コンテント、映像コンテント、文字コンテント等を含む。たとえば、コンテント128は、映画、音声ファイル、音楽ファイル、ゲーム、デジタル新聞、デジタル雑誌、デジタルブック、デジタルナビゲーションマップ、電子リーフレット(e−リーフレット)等を含んでよい。
【0033】
いくつかの例証的な実施形態では、コンテント128は、比較的大きいデータサイズ、たとえば、少なくとも5メガバイト(MB)、たとえば、少なくとも100MB、たとえば、少なくとも1ギガバイト(GB)のデータサイズを有してよい。一例では、コンテント128は、約5Mbのサイズのデジタルブック、約50MBのサイズのデジタル雑誌、約200MBのサイズのデジタル音楽アルバム、約2GBのサイズの動画、約12GBのサイズの高精細動画、約700MBのサイズのモバイルゲーム、約7.5GBのサイズのゲーム機用ゲーム等を含んでよい。
【0034】
いくつかの例証的な実施形態では、コンテント128は、装置102と104との間の金銭的取引の一部として装置のユーザーにより購入されるコンテントを含んでよい。別の実施形態では、コンテント128は、装置102から装置104に無料で提供されてよい。
【0035】
一例では、装置102は、たとえばe−キオスクもしくはe−ストア等のe−コマース装置を含んでよく、もしくはそれらの一部として含まれてよい。たとえば、装置102は、たとえば、ガソリンスタンド、店、スーパーマーケット、博物館等の公の場もしくは私的な場に設置されてよい。装置104は、たとえば、スマートホン、タブレットコンピュータ、ネットブック等の移動体もしくは携帯型のユーザー装置を含んでよく、もしくはそれらの一部として含まれてよい。たとえば、コンテント128は、装置104のユーザーにより購入される、たとえば映像コンテント、音声コンテント等の適切なコンテントを含んでよい。
【0036】
別の例では、装置104は、たとえば、デスクトップコンピュータ、PC、ゲーム機、多機能テレビ(多機能TV)等の非携帯型装置を含んでよく、もしくはそれらの一部として含まれてよく、および/または装置102は、たとえば、スマートホン、タブレットコンピュータ、ネットブック、携帯メモリ装置、メモリスティック等の移動体もしくは携帯型のユーザー装置を含んでよい。たとえば、コンテント128は、装置104により処理されるべく装置102から転送されるファイル、フォルダー、文書、および/または提示物を含んでよい。
【0037】
さらに別の例では、装置102および104は、2人のユーザーに所有される2つの移動体もしくは携帯型のユーザー装置であってよい。たとえば、装置102および/または104は、スマートホン、タブレットコンピュータ、ネットブック等を含んでよい。たとえば、コンテント128は、装置102から装置104に転送されるファイル、フォルダー、文書、および/または提示物を含んでよい。
【0038】
さらに別の例では、コンテント128は、適切なe−リーフレットをふくんでよい。たとえば、装置102は博物館、サービスセンター、医療施設、行政施設等に設置されてよい。
【0039】
いくつかの例証的な実施形態では、リンク114は、たとえば、リンク116の受信可能範囲および/または送信速度に比べて、受信可能範囲が比較的短く、および/または送信速度が比較的遅くてよい。したがって、リンク114を介してコンテント128を転送するには、比較的長い時間、たとえばコンテント128を送信する間、装置102および104を比較的接近した状態に維持する必要があるかもしれない。
【0040】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102および104は、無線媒体を介して、e−コンテント、たとえばコンテント128のその場での購入および/または配信を行うよう構成されてよい。たとえば、装置102および104は、たとえば以下に記載するように、リンク114、たとえば、NFCリンクを使用して装置102と104との間でセッションを開始し、装置102から装置104へと提供されるべき要求するコンテントの指定および/または選択をし、および/または要求コンテントに関する金銭的取引を実行するよう構成されてよい。
【0041】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、たとえば以下に記載するように、第2の無線通信プロトコルに関する装置104の機能について、および/または要求されたデータの取り扱いに関する装置104の機能について、リンク114を介して装置104に問い合わせてよい。
【0042】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102および104は、たとえば以下に記載するように、たとえばリンク116について装置102および104がペアリングされるようにリンク114を使用することにより、リンク114からリンク116にセッションを引き継ぐことが可能であってよい。
【0043】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102および104は、たとえば比較的短い時間内で、および/または自動的に、リンク116をセットアップするべくリンク114を使用してよい。そして、たとえば比較的短い時間内に、および/または装置102および104が、たとえばリンク114の範囲から出て、互いから引き離されている間に、装置102から装置104にコンテント128が転送されるようにするべくリンク116を使用してよい。
【0044】
いくつかの例証的な実施形態では、無線通信モジュール122は、リンク114を使用して、装置102から装置102に転送されるべき要求するコンテント128を無線通信モジュール118に示してよい。たとえば、装置104のユーザーは、コンテント128の選択を示すような方法で、装置104を装置102にかざし(tap)てよい。たとえば、装置102は、1つ以上のコンテント要素128を表すものを表示するためのディスプレイを備えてよく、装置104のユーザーは、たとえば、選択するコンテント128を表すものの上に装置104をかざす(tap)ことにより、選択するコンテント要素128を指示してよい。
【0045】
いつくかの例証的な実施形態では、要求に応答して、無線通信モジュール118は、リンク114を介して、セッション引継ぎメッセージを無線通信モジュール122に送信してよい。セッション引継ぎメッセージは、たとえば以下に詳細に記載するように、無線通信リンク116を規定する1つ以上のリンク関連パラメータを含んでよい。
【0046】
いくつかの例証的な実施形態では、無線通信モジュール120および124は、リンク関連パラメータを使用することにより、リンク116を介してセッションを確立してよく、無線通信モジュール120は、リンク116を介して、要求されたコンテント128を無線通信モジュール124に送信してよい。
【0047】
いくつかの例証的な実施形態では、リンク関連パラメータは、リンク116に使用される周波数チャネルに関する周波数チャネルパラメータ、リンク116を介した通信に使用される変調スキームに関する変調種類パラメータ、リンク116を介した通信に使用される媒体アクセス制御(MAC)パラメータ、リンク116を介した通信についての1つ以上のセキュリティ設定に関するセキュリティパラメータ、リンク116を介した通信に使用されるビーム形成スキームに関するビーム形成パラメータ、および/または、リンク116に関し、および/またはリンク116を規定する、その他のいかなる適切なパラメータを含んでよい。
【0048】
一例では、セッション引継ぎメッセージは、第2の無線通信プロトコルを示す欄を有してよい。たとえば、セッション引継ぎメッセージは、WiFiプロトコルを示す第1の値、WiGigプロトコルを示す第2の値等を含んでよい。セッション引継ぎメッセージは、リンク116に使用されるチャネルを示す欄を有してよい。たとえば、セッション引継ぎメッセージは、チャネルの中心周波数(CF)を規定する第1の値、チャネルの帯域幅を規定する第2の値、および/またはチャネルを規定するその他のいかなる値を含んでよい。セッション引継ぎメッセージは、リンク116を介した通信に使用される変調スキームを示す欄を有してよい。たとえば、セッション引継ぎメッセージは、コンステレーションスキームを規定する1つ以上の値、エラー訂正符号(ECC)、たとえばリンク116で使用される送信アンテナおよび受信アンテナの数等の多入力多出力(MIMO)構成、および/もしくはその他の何らかの適切な値を含んでよい。セッション引継ぎメッセージは、リンク116の1つ以上のMACパラメータを示す欄を有してよい。たとえば、セッション引継ぎメッセージは、パケットサイズを規定する1つ以上の値、集合長、および/またはその他のいかなるMACパラメータを含んでよい。セッション引継ぎメッセージは、リンク116の1つ以上のビーム形成パラメータを示す欄を有してよい。たとえば、セッション引継ぎメッセージは、装置102と104との間のNFCアンテナ面に対するモジュール120の1つ以上の送信アンテナのアンテナビーム指向性を規定する1つ以上のパラメータを含んでよい。セッション引継ぎメッセージは、リンク116を介して使用される1つ以上のセキュリティパラメータを示す欄を有してよい。たとえば、セッション引継ぎ目セージは、リンク116を介して安全に通信するために使用される一時的なセッションキー等の1つ以上のセッションキーを規定する1つ以上のパラメータを含んでよい。
【0049】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、複数の無線通信チャネルのチャネル状況、たとえば干渉レベルを監視してよい。たとえば、無線通信モジュール120は、たとえば、受信したチャネル干渉レベルに基づいて、その他の装置の動作を検出したことに基づいて、および/または、その他の何らかの適切な方法もしくは手順を使用することによって、複数のチャネルの干渉レベルを測定してよい。
【0050】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、複数のチャネルに優先順位を設けてよく、および/または、監視しているチャネル状況に基づいて、複数の無線通信チャネルから、無線通信リンク116に使用する無線通信チャネルを選択してよい。
【0051】
いくつかの例証的な実施形態では、無線通信モジュール118は、たとえば、装置104に対応する1つ以上の装置構成パラメータに基づいて、リンク116に使用するリンク関連パラメータを決定してよい。たとえば、無線通信モジュール118は、リンク114を介して、無線通信モジュール122から当該1つ以上の装置構成パラメータを受信してよい。
【0052】
いくつかの例証的な実施形態では、装置構成パラメータは、第2の無線通信プロトコルにしたがう装置104の通信機能を示す少なくとも1つの通信構成パラメータ、装置104のコンテント128の処理機能を示す少なくとも1つの処理構成パラメータ、および/または、コンテント128および/または第2の無線通信プロトコルに関する装置104の機能に関するその他のいかなる適切な情報を含んでよい。
【0053】
いくつかの例証的な実施形態では、当該少なくとも1つの通信構成パラメータは、たとえば、装置104がWiGig通信、WiFi通信、および/またはその他のなんらかの適切な通信種類をサポートしているかを示す、たとえば、装置104がサポートする第2の無線通信プロトコルの種類を規定するパラメータを含んでよい。さらに、または、代わりに、当該少なくとも1つの通信構成パラメータは、たとえば、装置104がサポートする通信モードおよび/または速度を規定するパラメータ、装置104のMACアドレス等を含んでよい。
【0054】
いくつかの例証的な実施形態では、処理構成パラメータは、たとえば、装置104が格納部142にコンテント128を格納する速度等の装置104のバッファーリング機能、装置104の書き込み速度機能、たとえば出力部146の1つ以上の表示関連パラメータ等の装置104の表示機能、たとえば、格納部142および/またはメモリ部140空き領域等の装置104の空きメモリ領域、装置104の電力レベル、および/または、コンテント128に関する装置104の機能に関するその他のいかなる適切なパラメータに関連してよい。
【0055】
いくつかの例証的な実施形態では、無線通信モジュール118は、装置構成パラメータに基づいて、装置104に送信するべき要求されたコンテント128の版を決定してよい。たとえば、装置102は、たとえば、第1の装置構成パラメータを有する装置に提供される第1の版、第2の異なる装置構成パラメータを有する装置に提供される第2の版等の、コンテント128の2つ以上の版を保持してよい。
【0056】
一例では、コンテント128は、映画ファイルを含んでよい。映画ファイルの第1の版は、格納資源および/または処理資源に乏しい装置により処理されるのに適したものであってよく、映画ファイルの第2の版は、格納資源および/または処理資源が豊富な装置により処理されるのに適したものであってよい。たとえば、映画の第2の版は、映画の第1の版の品質に比べて良好な品質のものであってよく、たとえば、映画の第2の版は、高い処理能力、表示能力、および/または格納容量を要求する映画の高解像度(HD)版であってよい。無線通信モジュール118は、たとえば、装置104が移動体電話である場合等、装置104の資源が比較的乏しい場合には、装置104に映画の第1の版を提供してよい。無線通信モジュール118は、たとえば、装置104がタブレットコンピュータである場合等、装置104の資源が比較的豊富である場合には、装置104に映画の第2の版を提供してよい。
【0057】
いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、装置104のユーザーに提供したコンテント128に対する支払いを受け取るべく金銭的取引を行ってよい。
【0058】
いくつかの例証的な実施形態では、無線通信モジュール118は、要求されたコンテント128に関する金銭的取引を実行するのに十分な支払いデータを、リンク114を介して無線通信モジュール122から受信してよい。
【0059】
いくつかの例証的な実施形態では、無線通信モジュール118は、NFCの「タップ・アンド・ゴー」手順、「タップ・アンド・バイ」手順、「タップ・アンド・ペイ」手順等にしたがって、無線通信モジュール122から支払いデータを受信してよい。
【0060】
いくつかの例証的な実施形態では、リンク関連パラメータを無線通信モジュール122に提供した後、および/または無線通信モジュール122から支払いデータを受信した後、無線通信モジュール118は、解放されて、別の無線通信装置と第1の無線通信プロトコルに従うリンクを介して通信できるようになってよい。
【0061】
したがって、いくつかの例証的な実施形態では、無線通信モジュール118は、リンク116を介してコンテント128を送信している間の少なくとも一部の期間において、第1の無線通信プロトコルに従う別の通信リンクを介して別の装置から別の要求を受信してよい。
【0062】
したがって、いくつかの例証的な実施形態では、装置102は、たとえば、効率的に、および/または比較的短い時間間隔で、比較的大容量のコンテントを多数の装置に転送する処理が可能である。たとえば、第1の装置104のユーザーは、第1の装置を装置102にかざして(tap)、リンク114を介して第1のコンテントを選択してよい。装置102は、リンク116を介してセッションを確立するべく使用されるリンク関連パラメータをリンク114を使用して送信し、その後、リンク116を介して第1のコンテントを第1の装置に転送してよい。第2の装置104のユーザーは、たとえば、装置102が第1のコンテントを第1の装置に転送している間に、第2の装置を装置102にかざして(tap)、リンク114を介して第2のコンテントを選択してよい。
【0063】
いくつかの例証的な実施形態では、無線通信モジュール118および無線通信モジュール122は、リンク114を介した通信に、1つ以上の適切なセッションキーを使用してよい。無線通信モジュール118および無線通信モジュール122は、それぞれ無線通信モジュール120および無線通信モジュール124にセッションキーを転送してよく、無線通信モジュール120および124は、リンク116を介した通信に当該セッションキーを使用してよい。
【0064】
いくつかの例証的な実施形態に係る、無線でコンテントを提供する方法を概略的に示す図2を今から参照する。いくつかの実施形態では、図2の方法の1つ以上の動作は、たとえばシステム100(図1)等のシステム、および/または、たとえば装置102および/または装置104(図1)等の、たとえばNFCプロトコル等の第1の無線通信プロトコルに従う第1のリンクを介して、および、たとえばWiFi、WiGig等の第2の無線通信プロトコルに従う第2のリンクを介して通信する1つ以上の無線通信装置により実行されてよい。
【0065】
ブロック202に示されるように、方法は、第2の無線通信プロトコルに従う無線媒体(「高速無線媒体」)の複数の無線通信チャネルのチャネル状況を第1の無線通信装置で監視する段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、リンク116(図1)として適切な複数の無線通信チャネルのチャネル状況を監視してよい。
【0066】
ブロック204に示されるように、方法は、第1の無線装置において、第1のリンクを介して第2の無線装置から要求の表示を受信する段階を備えてよい。たとえば、装置104(図1)のユーザーは、たとえば、スマートポスターNFCリーダーを使用するか、もしくはその他の何らかのNFCコンテント選択方法を用いて装置104(図1)を装置102にかざす(tap)ことにより、コンテント128(図1)を選択してよい。
【0067】
ブロック206に示されるように、方法は、第1のリンクを介して第1の装置と第2の装置との間で情報を交換する段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、リンク116(図1)を介した通信に使用される装置102(図1)のMACアドレスを装置102(図1)に提供してよい。装置102(図1)は、リンク116(図1)を介した通信に使用される装置104(図1)のMACアドレスを装置104(図1)から受信してよい。装置102(図1)は、装置104(図1)から、装置104(図1)に対応する1つ以上の装置構成パラメータを受信してよい。装置構成パラメータは、たとえば、装置104(図1)がWiFi通信、WiGig通信に、および/またはその他の何らかの通信プロトコルをサポートしているか等を示す、装置104(図1)がサポートする1つ以上の通信プロトコルの種類の表示、装置104(図1)の空きメモリ領域および/または持続する書き込み速度の表示、および/または、たとえば、装置104(図1)のオーディオおよび/またはビデオ機能等の装置104(図1)の再生機能の表示を含んでよい。
【0068】
ブロック208に示されるように、方法は、要求したコンテントを第2の無線装置が受信および/または取り扱うことが可能であるかを、たとえば装置構成パラメータに基づいて判断する段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、要求したコンテント128(図1)を装置104(図1)が受信および/または取り扱うことが可能であるかを、たとえば装置構成パラメータに基づいて判断してよい。
【0069】
ブロック210に示されるように、方法は、たとえば、要求したコンテントを第2の無線装置が受信および/または取り扱うことができないと判断したなら、要求されたコンテントの転送を取りやめる段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、要求されたコンテント128(図1)の転送を取りやめてよい。装置102(図1)は、要求されたコンテントを提供しない旨の通知を、リンク114(図1)を介して装置104(図1)に送信してよい。さらに、または、代わりに、装置102(図1)は、装置104(図1)のユーザーに失敗通知を表示してよい。
【0070】
ブロック212に示されるように、方法は、第2の装置に提供すべき要求されたコンテントの版を、たとえば装置構成パラメータに基づいて選択する段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、要求されたコンテント128(図1)の2つ以上の版を保持してよく、装置102(図1)は、要求されたコンテント128の装置104(図1)に送信するべき版を、たとえば上記したように、装置構成パラメータに基づいて決定してよい。
【0071】
いくつかの例証的な実施形態では、方法は、たとえば、第2の装置のユーザーから要求されたコンテントに対する支払いを受けるべく、要求されたコンテントに関する金銭的値の取引を実行する段階を備えてよい。
【0072】
ブロック214に示されるように、方法は、第2の装置から第1の装置に、要求したコンテントに関する金銭的取引を実行するのに十分な支払いデータを、第1のリンクを介して転送する段階を備えてよい。たとえば、装置102および104(図1)は、NFCリンクを介して、たとえば何らかの適切なNFC支払いプロトコルにしたがって、適切な支払い処理、たとえば適切な安全な支払い処理を実行してよい。
【0073】
ブロック216に示されるように、方法は、第1および第2の装置の間のセッションを、第1のリンクから第2のリンクに引き継ぐ段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、装置104(図1)に、リンク114(図1)を介してセッション引継ぎメッセージを送信してよい。セッション引継ぎメッセージは、たとえば上記したように、無線通信リンク116(図1)を規定する1つ以上のリンク関連パラメータを含んでよい。
【0074】
いくつかの例証的な実施形態では、第1および第2の装置の間のセッションを第1のリンクから第2のリンクに引き継ぐ段階は、第1のリンクから第1および第2の装置の間の1つ以上のセッションキーを転送して、当該セッションキーを第2のリンクから第1および第2の装置の間の通信キーとして使用する段階を含む。
【0075】
ブロック218に示されるように、方法は、要求されたコンテントを、第1の装置から第2の装置に第2のリンクを介して転送する段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、要求されたコンテント128(図1)を、上記したようにセッション引継ぎメッセージにしたがって確立されたリンク116(図1)を介して装置104(図1)に転送してよい。
【0076】
ブロック220に示されるように、方法は、第2の装置のユーザーに、要求されたコンテントの転送状況の表示を提供する段階を備えてよい。たとえば、装置104(図1)は、ダウンロードバーもしくはその他の何らかの適切な表示を表示してよい。
【0077】
いくつかの例証的な実施形態では、第1の装置は、たとえば要求されたデータが第2のリンクを介して転送されているとき、解放されて別の無線通信装置とNFCリンクを介して通信できるようになってよい。したがって、第1の装置は、要求されたコンテントを第2の装置に送信している間の少なくとも一部の期間において、NFCリンクを介して別の装置から別の要求を受信してよい。
【0078】
ブロック222および224に示されるように、方法は、要求されたコンテントの第2の装置への転送が成功したことを確認する段階を備えてよい。
【0079】
ブロック226に示されるように、方法は、たとえば、要求されたコンテントの転送が成功しなかった場合、要求されたコンテントに関する金銭的取引を取りやめる段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、要求されたコンテント128(図1)に関して装置104(図1)から受信した支払いデータに関するいかなる金銭的取引も取りやめてよい。装置102(図1)は、要求されたコンテントが提供されない旨の通知をリンク116(図1)を介して装置104(図1)に送信してよい。さらに、もしくは、代わりに、装置102(図1)は、装置104(図1)のユーザーに失敗通知を表示してよい。
【0080】
ブロック228に示されるように、方法は、たとえば、要求されたコンテントの転送が成功した場合、要求されたコンテントに関する金銭的取引を許可する段階を備えてよい。たとえば、装置102(図1)は、要求されたコンテント128(図1)に関して装置104(図1)から受信した支払いデータに関する金銭的取引を許可および/または実行してよい。装置102(図1)は、要求されたコンテントを転送した旨の通知を、リンク116(図1)を介して装置104(図1)に送信してよい。さらに、もしくは、代わりに、装置102(図1)は、たとえば「転送完了」等の成功通知を表示し、および/または装置104(図1)のユーザーに適切な購入証明を提供してよい。
【0081】
いくつかの実施形態は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取り外し可能もしく取り外し不可能なメモリ、消去可能もしくは消去不可能なメモリ、書き込み可能もしくは書き換え可能なメモリ等の、データ格納が可能な1種類以上のコンピュータ読み出し可能な格納媒体を含む物品を使用して実施してよい。たとえば、機械読み出し可能な格納媒体としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDR−DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD−ROM)、記録可能コンパクトディスク(CD−R)、書き換え可能コンパクトディスク(CR−RW)、フラッシュメモリ(たとえば、NORもしくはNANDフラッシュメモリ)、内容参照可能メモリ(CAM)、ポリマーメモリ、相変化メモリ、強誘電体メモリ、シリコン−酸化物−窒化物−酸化物−シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、テープ、カセット等が挙げられる。コンピュータ読み出し可能な格納媒体は、遠隔地のコンピュータから要求元のコンピュータへと、搬送波もしくはその他の伝播媒体に重畳されたコンピュータプログラムを、たとえばモデム、無線、もしくはネットワーク接続等の通信リンクを介してダウンロードもしくは転送することに関わるいかなる適切な媒体であってもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、物品は、機械により実行されたときに、機械に、本明細書に記載された方法、処理、および/または動作を実行させる命令、データ、および/またはコードの形態のロジックを含んでよい。機械は、たとえば、いかなる適切な処理プラットフォーム、コンピュータプラットフォーム、コンピュータ装置、処理装置、コンピュータシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ等であってよく、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア等の何らかの適切な組み合わせを用いて実施されてよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、ロジックは、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピュータコード、ワード、値、符号等を含んでよく、もしくは、これらとして実装されてよい。命令は、ソースコード、コンパイルされたコード、インタープリットされたコード、実行可能コード、静的コード、動的コード等の任意の適切な種類のコードであってよい。命令は、プロセッサに所定の機能を実行するよう命令するべく、所定のコンピュータ言語、様式、もしくは構文にしたがって実装されてよい。命令は、C、C++、Java(登録商標)、BASIC、Matlab、Pascal、VisualBASIC、アセンブリ言語、機械コード等の、任意の適切な高水準、低水準、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイルされた、および/またはインタープリットされたプログラミング言語を使用して実装されてよい。
【0084】
1つ以上の実施形態に関連して本明細書に記載された機能、動作、コンポーネント、および/または特性は、1つ以上のその他の実施形態に関連して本明細書に記載された1つ以上のその他の機能、動作、コンポーネント、および/または特性と組み合わされてよく、もしくは組み合わせて使用されてよく、または、その逆であってもよい。
【0085】
本発明の所定の特性を図示し、本明細書に記載したが、当業者には多くの改変、置換、変更、均等物等が考えられるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、これら全ての改変および変更を、本発明の真の趣旨に合致するものとして、範囲に含むと理解するべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線通信装置において、第1の受信可能範囲を有する第1の無線通信プロトコルに従う第1の通信リンクを介して、第2の無線通信装置から、前記第1の無線通信装置から前記第2の無線通信装置へと転送されるべき要求コンテントを示す要求を受信する段階と、
前記第1の通信リンクを介して前記第1の無線通信装置から前記第2の無線通信装置に、前記第1の受信可能範囲より大きい第2の受信可能範囲を有する第2の無線通信プロトコルに従う第2の無線通信リンクを規定する1つ以上のリンク関連パラメータを含むセッション引継ぎメッセージを送信する段階と、
前記要求コンテントを前記第1の無線通信装置から前記第2の無線通信装置に、前記第2の無線通信リンクを介して送信する段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記要求コンテントに関する金銭的取引を実行するのに十分な支払いデータを、前記第1の通信リンクを介して前記第2の無線通信装置から受信する段階を備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の無線通信装置において、前記第1の通信リンクを介して前記第2の無線通信装置から1つ以上の装置構成パラメータを受信する段階と
前記装置構成パラメータに基づいて前記リンク関連パラメータを決定する段階と
を備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記装置構成パラメータは、前記第2の無線通信装置の前記第2の無線通信プロトコルに従って通信する機能を示す通信構成パラメータ、および前記第2の無線通信装置の前記要求コンテントを処理する機能を示す処理構成パラメータの少なくとも一方を有する請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記処理構成パラメータは、前記第2の無線通信装置のバッファーリング機能、書き込み速度機能、表示機能、空きメモリ領域、および電力レベルの少なくとも1つに関する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
送信するべき前記要求コンテントの版を、前記装置構成パラメータに基づいて決定する段階を備える請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の無線通信リンクを介して前記要求コンテントを送信している間の少なくとも一部の期間において、別の装置から要求を受信する段階を備える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の無線通信装置において、複数の無線通信チャネルの干渉レベルを監視する段階と、
前記干渉レベルに基づいて、前記複数の無線通信チャネルから、前記第2の無線通信リンク用の無線通信チャネルを選択する段階と
を備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記リンク関連パラメータは、前記第2の無線通信リンクに関する周波数チャネルパラメータ、変調種類パラメータ、媒体アクセス制御パラメータ、セキュリティパラメータ、およびビーム形成パラメータのうち少なくとも1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の無線通信リンクは、近距離無線通信(NFC)リンクを含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第1の受信可能範囲を有する第1の無線通信プロトコルに従う第1の通信リンクを介して無線通信装置から、前記無線通信装置に転送されるべき要求コンテントを示す要求を受信し、前記第1の通信リンクを介して前記無線通信装置に、前記第1の受信可能範囲より大きい第2の受信可能範囲を有する第2の無線通信プロトコルに従う第2の無線通信リンクを規定する1つ以上のリンク関連パラメータを含むセッション引継ぎメッセージを送信する第1の無線通信モジュールと、
前記要求コンテントを、前記第2の無線通信リンクを介して前記無線通信装置に送信する第2の無線通信モジュールと
を備える装置。
【請求項12】
前記第1の無線通信モジュールは、前記要求コンテントに関する金銭的取引を実行するのに十分な支払いデータを、前記第1の通信リンクを介して前記無線通信装置から受信する請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の無線通信モジュールは、前記第1の通信リンクを介して前記無線通信装置から1つ以上の装置構成パラメータを受信し、前記装置構成パラメータに基づいて前記リンク関連パラメータを決定する請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記装置構成パラメータは、前記無線通信装置の前記第2の無線通信プロトコルに従って通信する機能を示す通信構成パラメータ、および前記無線通信装置の前記要求コンテントを処理する機能を示す処理構成パラメータの少なくとも一方を含む請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の無線通信モジュールは、前記要求コンテントを前記第2の無線通信リンクを介して送信している間の少なくとも一部の期間において、別の装置から要求を受信する請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記リンク関連パラメータは、前記第2の無線通信リンクに関する周波数チャネルパラメータ、変調種類パラメータ、媒体アクセス制御パラメータ、セキュリティパラメータ、およびビーム形成パラメータのうち少なくとも1つを含む請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記第1の無線通信リンクは、近距離無線通信(NFC)リンクを含む請求項11に記載の装置。
【請求項18】
第1の受信可能範囲を有する第1の無線通信プロトコルに従う第1の通信リンクを介して、無線通信装置に、前記無線通信装置から転送されるべき要求コンテントを示す要求表示を供給し、前記第1の通信リンクを介して前記無線通信装置から、前記第1の受信可能範囲より大きい第2の受信可能範囲を有する第2の無線通信プロトコルに従う第2の無線通信リンクを規定する1つ以上のリンク関連パラメータを含むセッション引継ぎメッセージを受信する第1の無線通信モジュールと、
前記第2の無線通信リンクを介して前記無線通信装置から前記要求コンテントを受信する第2の無線通信モジュールと
を備える装置。
【請求項19】
前記第1の無線通信モジュールは、前記第1の通信リンクを介して前記無線通信装置に、1つ以上の装置構成パラメータを送信し、前記リンク関連パラメータは、前記装置構成パラメータに基づく請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第1の無線通信モジュールは、前記要求コンテントに関する金銭的取引を実行するのに十分な支払いデータを、前記第1の通信リンクを介して前記無線通信装置に送信する請求項18に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−235447(P2012−235447A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−59304(P2012−59304)
【出願日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.GSM
3.VisualBASIC
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】