無線カプノグラフィ
実施形態によれば、患者インタフェースユニット及びプラットフォームユニットを含む呼吸モニタリング装置及び呼吸モニタリングシステムが提供され、前記患者インタフェースは、患者の頭部に設置されるように構成され、患者からの呼気のサンプルを収集するように構成されたカニューラを含み、前記プラットフォームユニットは、i. サンプル中の二酸化炭素量を感知するように構成された1つ以上の二酸化炭素センサ、ii. 少なくとも収集された呼気のサンプルをカニューラから1つ以上の二酸化炭素センサへ輸送するように構成されたポンプ、およびiii. 二酸化炭素量に対応するデータを遠隔分析ユニットへ無線で送信するように構成された通信ユニットを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年4月29日に出願されたアメリカ仮特許出願第61/071,438号の利益を主張しており、参照することによりその全内容が本出願に組み入れられているものとする。
【背景技術】
【0002】
様々な患者に関するパラメータを追跡及び監視するために、様々な医療現場で日常的に使用される医療モニタリングシステムは、一般に、任意に2つの主要な機能ユニット、即ち患者インタフェース及び制御ユニットに分類される。それら2つの主要ユニットは、医療モニタリングシステムを機能し、感知/測定/監視された医療パラメータの測定結果を提供するために、お互いに相互接続される。モニタリングシステムのユニット間の接続は、一般に、ユニットを物理的に接続するワイヤおよび/またはチューブを使用することを要求する。しかしながら、ワイヤおよび/またはチューブの使用にはいくつかの不都合がありうる。それらの不具合の例を下記に示す。
1.患者と患者の状態を監視する医療モニタリングシステムとの間の物理的な接続(例えばワイヤ、ケーブルまたはチューブ等による)は、患者の快適さを妨げうる。
2.救命救急診療の現場では、患者はしばしば動かされ、患者の動きは患者とモニタリングシステムとの間の接続の誤配置、ねじれ又は断線を引き起こす。
3.医療提供者は患者にあらゆる方向から接近できる事を要求し、故に物理的な接続(例えばチューブ、管類の接続、ワイヤ等)は、医療提供者の患者への近づきやすさを妨げる。
4.救命救急診療の患者は、X線及び外科手術等の検査や治療を行うためにしばしば様々な場所に移送される。患者をベッドのそばの医療モニタリングシステムから切り離し、可搬型のモニタリングシステムに再び接続する際にミスや誤り等を引き起こし、さらにはそのような誤りを最小化するために、可搬型のモニタとベッドサイドのモニタを類似にすることが必要とされうる。
5.移送時や救急時に、ワイヤや管類はねじれ、抜け、置き忘れ、破損等に対して脆弱である。加えて、そのようなワイヤや管類は邪魔になる(例えば移送中につまずいてしまう)。
6.患者の動きやすさの評価は、特に疼痛処理に関連しうる(救急救命とは対照的に)。患者はしばしばベッドから出たいと望むことがあり、その作業は患者とモニタリングシステムを接続するワイヤまたはチューブにより妨げられうる。
7.通常患者は、すべてが相対的に自分から同じ位置に存在し続けるわけではない、分離したモニタリングシステムと適合する。このことは様々な方向へワイヤ/チューブ/配線の網を生み出すことにつながる。
8.多くの場合、モニタリングシステムにとって最適な位置(医療提供者による作業の軽減に関して)は、患者へのワイヤやチューブの接続に関して適切でないかもしれない。それ故に、医療モニタリングシステムの改良およびこれらのシステムの患者への機能的接続の改良が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
以下に様々な実施形態およびそれらの特徴がシステム、ツール及び方法と関連して説明され図示されるが、それらは模範例であって解説のためであり、発明の範囲を制限するものではない。様々な実施形態においては、1つ以上の上述した課題が軽減または除去されており、他の実施形態は他の利点や改善に向けられている。
【0004】
いくつかの実施形態によれば、複数の分離可能な機能ユニットを含む医療モニタリングシステムが提供される。少なくともそれらの一部の機能ユニット間の接続はワイヤレスおよび/またはチューブレスである。もし分離可能な機能ユニットが皆物理的に接続されていなければ、その医療モニタリングシステムは完全にワイヤレスまたはチューブレスとし得る。分離可能な機能ユニットの少なくとも一部が物理的に接続されていなければ、医療モニタリングシステムは、少なくとも部分的にワイヤレスおよび/またはチューブレスとし得る。医療モニタリングシステムは、例えば患者に関する生理的なパラメータを抽出/感知/測定/収集するように構成された、患者インタフェースユニット等の、様々な分離可能な機能ユニットを含むことができる。患者インタフェースユニットは、患者インタフェースや、必要に応じ他の患者インタフェース/装置からの入力を受け取り、その情報の一部または全部を、好ましくは遠隔主要分析ユニット(ステーション)へ無線経路で送信するように構成されたプラットフォームユニットに機能的に接続される。遠隔主要分析ユニットは、情報を受け取り、情報を処理/分析し、分析された情報や生の情報を表示パネルに表示するように構成されている。遠隔主要分析ユニットはさらに、例えばナースステーション等の離れた場所に上述された情報を送信するように構成されている。
【0005】
いくつかの典型的な実施形態によれば、前記無線モニタリングシステムはカプノグラフィ装置を含みうる。患者インタフェースは、例えばカニューラを使用する事により、患者の呼気をサンプルするように構成された、呼気サンプラを含みうる。前記プラットフォームユニットは、呼気のサンプルを受け取り、二酸化炭素の量を感知することができる。データは主要分析ユニットへ無線で転送されうる。主要分析ユニットではさらに、データを分析し、例えば呼気中の二酸化炭素の濃度等の分析したデータを(必要に応じ、二酸化炭素の波形、呼気中の二酸化炭素量の経時的変化等の測定により得られる追加のデータと一緒に)表示する。主要分析ユニットはさらに、ユーザ(例えば医療提供者)がカプノグラフィシステムの動作パラメータや他の関連パラメータを決定することを可能とする患者インタフェースを含みうる。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、それ故に例えば患者の生理的パラメータをサンプルするよう構成された患者インタフェース、前記患者インタフェースからサンプルを受け取りサンプルから健康状態に関連したパラメータを感知するように構成されたプラットフォームユニット、そして前記プラットフォームユニットから情報を無線で受け取り、前記情報を分析し、関連したパラメータを表示するように構成された機能ユニット等の複数の分離可能な機能ユニットを含み、それらの機能ユニットの少なくとも2つの間の物理的な接続はワイヤレスおよび/またはチューブレスである、医療モニタリングシステムが提供される。患者インタフェースによりサンプルされる患者の生理的なパラメータは、例えば呼気を含みうる。プラットフォームユニットにより感知される健康状態に関するパラメータは、二酸化炭素の量を含みうる。
【0007】
他の実施形態によると、患者の生理的なパラメータを感知するように構成された患者インタフェース、前記患者インタフェースから情報を受け取り前記サンプルから健康状態に関連したパラメータを感知するように構成されたプラットフォームユニット、そして前記プラットフォームユニットから情報を無線で受け取り、前記情報を分析し、前記情報に関連したパラメータを表示するように構成された主要分析ユニット等の複数の分離可能な機能ユニットを含み、それらの機能ユニットの少なくとも2つの間の接続はワイヤレスおよび/またはチューブレスである、医療モニタリングシステムが提供される。患者インタフェースにより感知される患者の生理的なパラメータは、例えば血圧、心拍数、血中酸素飽和度、脳活動、心臓の電気的活動、体温、肺に関するパラメータ、呼吸数等、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0008】
他の実施形態によると、さらに、少なくとも部分的にワイヤレスおよび/またはチューブレスの経路により機能する、医療モニタリング装置を使用する方法が提供される。
【0009】
いくつかの典型的な実施形態として、サンプリングユニットを含む患者インタフェースと遠隔メインユニットとの接続に流体管類や他の配線を使用することなく患者の呼気中の二酸化炭素量を監視するために使用できる、ワイヤレス/チューブレスのカプノグラフィシステムが提供される。
【0010】
他の実施形態においては、患者の体液を感知するように構成されたセンサを含むワイヤレス及びチューブレスな患者インタフェースを備える流体分析システムが提供され、前記患者インタフェースはさらに、センサによって得られたデータをデジタルデータに変換するように構成されるデータ変換器、変換器から遠隔主要ユニットへ前記デジタルデータを送信するように構成される送信器を含む。遠隔主要ユニットはサンプリングユニットから送信されたデータを受信するように構成された受信器を含みうる。前記システムは、さらに患者インタフェースに配置された1つ以上の可搬型電源を含みうる。あるいは、または加えて、前記患者インタフェースはさらに、少なくとも患者の息のサンプルを流体センサに輸送するように構成された小型のポンプを含みうる。前記患者インタフェースはさらに、少なくとも呼気のサンプルをサンプリングエリアに導くように構成されたカニューラ、呼吸ガイドまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0011】
付加的な実施形態によれば、前記流体分析装置は呼気中の二酸化炭素量を検出(かつ必要に応じ分析および/または監視)するように構成されたカプノグラフ装置を含みうる。いくつかの実施形態によっては、前記サンプリングユニットは二酸化炭素センサ等の流体センサを含みうる。二酸化炭素センサは赤外センサ、半導体型センサもしくはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0012】
付加的な実施形態によれば、ワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフィを実行する方法が提供され、前記方法は、二酸化炭素センサによって呼気中の二酸化炭素量を感知するステップ、二酸化炭素センサから取得されたデータを変換器によってデジタルデータに変換するステップ、および前記デジタルデータを送信器によって、デジタルデータを受け取るように構成された受信機を含む遠隔主要ユニットへ送信するステップを含む。遠隔主要ユニットはさらに、抽出ユニットから受け取ったデータを分析、算出および/または計算するために使用でき、1つ以上の分析器、1つ以上のプロセッサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0013】
付加的な実施形態によれば、前記ワイヤレス/チューブレスの流体分析システムは、少なくとも一部がワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムである、システム及び方法に付加的に使用することができる。いくつかの実施形態によれば、ワイヤレスおよび/またはチューブレスのカプノグラフ、ワイヤレスおよび/またはチューブレスのパルス酸素測定法、及びワイヤレスおよび/またはチューブレスの呼吸数計測を組み合わせたシステム及び方法が提供される。いくつかの実施形態によれば、ワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフィと酸素飽和度計測を組み合わせたモニタリングシステムおよび方法が提供される。付加的な実施形態によれば、ワイヤレスおよび/またはチューブレスの呼気中のカプノグラフィと非侵襲血圧計測を組み合わせたモニタリングシステムおよび方法が提供される。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成された患者インタフェースユニットを含む呼吸モニタリング装置が提供され、前記患者インタフェースユニットは、
i. 患者からの呼気を収集するように構成されたカニューラ、
ii. 収集された呼気の少なくとも1つのサンプルをカニューラからサンプリングエリアに輸送するように構成されたポンプ、
iii. サンプリングエリア内またはその付近に設置された二酸化炭素センサ、
iv. 呼気中の二酸化炭素に関するパラメータの少なくとも1つを算出するように構成された制御ロジック、および
v. 二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータに対応するデータを遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信器
を含む。前記装置はさらに、カニューラとサンプリングエリアとの間を接続するチューブを含みうる。
【0015】
さらなる実施形態によれば、前記患者インタフェースユニットユニットは、さらに1つ以上の電源、二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。前記ポンプは、小型ポンプ、低電力ポンプ、低流量ポンプまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。前記装置はさらに患者インタフェースを患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含みうる。
【0016】
付加的な実施形態によれば、前記カニューラは患者の口や、1つまたは2つの患者の鼻孔もしくはそれらの任意の組み合わせからの呼気を導くように構成されうる。
【0017】
さらに他の実施形態によれば、二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータは、二酸化炭素の濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む。付加的な実施形態によれば、前記患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の付加的なセンサを含みうる。前記1つ以上の付加的なセンサは、体温計、血液酸素飽和センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成された患者インタフェースユニットを含む呼吸モニタリング装置が提供され、前記患者インタフェースは、
i. 患者の鼻孔および/または口からの呼気をそれ自体内又はそれ自体の近くに設置されたサンプリングエリアへ導くように構成された呼吸ガイド、
ii. サンプリングエリアに設置された1つ以上の二酸化炭素センサ、
iii. 呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
iv. 二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータに対応するデータを遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信器
を含む。前記1つ以上の二酸化炭素センサは、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0019】
付加的な実施形態によれば、患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の電源、1つ以上の二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。他の実施形態によれば、前記装置はさらに患者インタフェースを患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含みうる。他の付加的な実施形態によれば、前記少なくとも1つの二酸化炭素に関するパラメータは、二酸化炭素の濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0020】
付加的な実施形態によれば、前記患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の付加的なセンサを含みうる。前記1つ以上の付加的センサには、体温センサ、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、患者インタフェースユニットとプラットフォームユニットを含む呼吸モニタリング装置が提供され、前記患者インタフェースユニットは、患者の頭部に設置されるように構成され、患者から呼気のサンプルを収集するように構成されたカニューラを含み、前記プラットフォームユニットは、
i. サンプル中の二酸化炭素の量を感知するように構成される1つ以上の二酸化炭素センサ、
ii. サンプルをカニューラから前記1つ以上の二酸化炭素センサへ輸送するように構成されるポンプ、及び、
iii. 前記二酸化炭素の量に対応するデータを、遠隔分析ユニットへ無線で送信するように構成された通信ユニット
を含む。
【0022】
付加的な実施形態によれば、前記プラットフォームユニットはさらに、制御センタ、1つ以上の電源、1つ以上のアダプタ、1つ以上の付加的なセンサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。前記1つ以上の付加的なセンサは、体温センサ、血中酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。前記アダプタは、モニタリング装置、サンプラ、酸素供給源、電源またはそれらの任意の組み合わせに接続するためのアダプタを含みうる。さらなる実施形態によれば、前記プラットフォームユニットは酸素供給を調整するように構成しうる。酸素供給の調整は、患者の呼気中に酸素の供給が停止または減少されるように行う。
【0023】
さらに他の実施形態によれば、前記プラットフォームユニットは可搬型としうる。前記プラットフォームユニットは患者のベッドまたは椅子と接続されるように構成されうる。付加的な実施形態によれば、前記通信ユニットはさらに分析ユニットからの情報および/またはデータを無線で受信するように構成されうる。
【0024】
さらに他の実施形態によれば、前記二酸化炭素量に対応するデータは、濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。さらなる実施形態によれば、前記1つ以上の二酸化炭素センサは、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成された患者インタフェースユニットと遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムが提供され、前記患者インタフェースユニットは、
i. 患者からの呼気を抽出するように構成されたカニューラ、
ii. 収集された呼気の少なくとも1つのサンプルをカニューラからサンプリングエリアに輸送するように構成されたポンプ、
iii. サンプリングエリア内またはその付近に設置された二酸化炭素センサ、
iv. 呼気中の二酸化炭素に関するパラメータの少なくとも1つを算出するように構成された制御ロジック、および
v. 二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信器
を含み、前記遠隔ユニットは、前記患者インタフェースユニットから二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータに対応するデータを無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を処理または/および表示するように構成される。このシステムはさらに、カニューラとサンプリングエリアとの間を接続するチューブを含みうる。
【0026】
付加的な実施形態によれば、前記システムの患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の電源、二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換する1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0027】
更に付加的な実施形態によれば、前記システムのポンプは、小型ポンプ、低電力ポンプ、低流量ポンプまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。さらに他の実施形態によれば、前記システムはさらに、患者インタフェースを患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含みうる。付加的な実施形態によれば、前記システムのカニューラは患者の口、1つまたは2つの患者の鼻孔またはそれらの任意の組み合わせからの呼気を導くように構成しうる。
【0028】
さらに他の実施形態によれば、二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータは、二酸化炭素の濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素の濃度変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0029】
さらなる実施形態によれば、前記システムの患者インタフェースは、さらに1つ以上の付加的なセンサを含みうる。前記1つ以上の付加的なセンサは、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍速度センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成された患者インタフェースユニットと遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムが提供され、前記患者インタフェースは、
i. 患者の鼻孔および/または口からの呼気をそれ自体内に又はそれ自体に近接して配置されたサンプリングエリアへ導くように構成された呼吸ガイド、
ii. サンプリングエリアに設置された1つ以上の二酸化炭素センサ、
iii. 呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
iv. 二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信器
を備え、前記遠隔ユニットは、前記患者インタフェースユニットから二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を処理または/および表示するように構成される。前記システムの1以上の二酸化炭素センサは、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0031】
さらなる実施形態によれば、前記システムの患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の電源、二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0032】
さらなる実施形態によれば、前記システムはさらに患者インタフェースユニットを患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含みうる。
【0033】
さらに他の実施形態によれば、二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータは、二酸化炭素の濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素の濃度変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む。さらに他の実施形態によれば、前記システムの患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の付加的なセンサを含みうる。1つ以上の付加的なセンサには、体温センサ、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成され且つ患者の呼気のサンプルを収集するように構成されるカニューラを含む患者インタフェースユニットと、
i. サンプル中の二酸化炭素の量を感知するように構成される、1つ以上の二酸化炭素センサ、
ii. サンプルをカニューラから1つ以上の二酸化炭素センサへ輸送するように構成されているポンプ、
iii. 二酸化炭素量に対応するデータを遠隔分析ユニットへ無線で送信するように構成される通信ユニット
を含むプラットフォームユニットと、
二酸化炭素量に対応するデータをプラットフォームユニットから無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関連する情報を処理および/または表示するように構成される遠隔分析ユニットと、
を備える呼吸モニタリングシステムが提供される。
【0035】
付加的な実施形態によれば、前記システムのプラットフォームユニットは、さらに制御センタ、1つ以上の電源、1つ以上のアダプタ、1つ以上の付加的なセンサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。1つ以上の付加的なセンサには、体温センサ、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。アダプタには、モニタリング装置、サンプラ、酸素供給源、電源またはそれらの任意の組み合わせに接続するためのアダプタを含みうる。さらに付加的な実施形態によれば、前記システムのプラットフォームユニットは、前記酸素供給を制御するように構成されうる。酸素供給の制御は、患者の呼気中に酸素の供給が停止または減少されるようにすることができる。
【0036】
さらに他の実施形態によれば、前記システムのプラットフォームユニットは、可搬型とし得る。前記プラットフォームユニットは患者のベッドまたは椅子と接続するように構成される。
【0037】
さらに他の実施形態によれば、前記システムの前記通信ユニットは、さらに分析ユニットから情報および/またはデータを無線で受信するように構成されうる。二酸化炭素量に対応するデータは、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0038】
さらに付加的な実施形態によれば、1つ以上の二酸化炭素センサは、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0039】
さらなる実施形態によれば、遠隔主要分析ユニットは、プロセッササブユニット、ユーザインタフェース、ディスプレイ、通信サブユニットもしくはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0040】
上述した上記の典型的な特徴および実施形態に加えて、さらなる特徴及び実施形態が図面及び下記の詳細な説明を参照すれば明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1A】いくつかの実施形態による、無線モニタリングシステムのブロック図である。
【図1B】モニタリングシステムの概略斜視図である。
【図1C】いくつかの実施形態による、無線モニタリングシステムの概略斜視図である。
【図2】いくつかの実施形態による、無線カプノグラフィ装置のサンプリングユニットを装着している患者の頭部を概略的に示す斜視図(図2A)、正面図(図2B)および側面図(図2C)の概略図である。
【図3】いくつかの実施形態による、無線カプノグラフィ装置のサンプリングユニットを装着している患者の頭部を概略的に示す斜視図(図3A)、正面図(図3B)および側面図(図3C)の概略図である。
【図4】いくつかの実施形態による、無線カプノグラフィ装置のサンプリングユニットを装着している患者の頭部を概略的に示す斜視図(図4A)、正面図(図4B)および側面図(図4C)の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
下記の記述において、様々な特徴の開示を行う。説明を目的として、開示内容の詳細な理解を与えるために特定の構成や詳細が示される。しかしながら、ここに具体的な詳細が記述されていなくても、開示内容を実施することができることは当業者に明らかである。さらに、開示内容が不明瞭になるのを避けるため、周知の特徴の説明は省略され、簡略化されてもよい。
【0043】
この文書中で言及されている用語「患者」は、医療モニタリングシステムによって監視される被験者を意味する。例えば医療モニタリングシステムは、患者の呼気中の二酸化炭素の量を計測するために使用されるカプノグラフを含みうる。
【0044】
この文書中で言及されている用語「チューブ」及び「管類」は、交換可能に使用され、患者からモニタリングシステムへおよび/またはモニタリングシステムの様々なユニット間で流体を運搬するために使用される物理的な接続手段に関連する。
【0045】
この文書中で言及されている用語「ワイヤ」および「配線」は、交換可能に使用され、患者から医療モニタリングシステムへおよび/または医療モニタリングシステムの様々なユニット間で流体以外の信号を転送するために使用し得る物理的な接続手段(ワイヤ等)に関連する。従って、転送される信号はあらゆる種類の信号、データおよび出力、例えばデジタルデータ、電気信号、電力等を含みうる。患者とワイヤ間の接続(患者インタフェース)は直接的または間接的にすることができ、様々なアダプタおよびメディエータを使用することもできる。
【0046】
この文書中で言及されている用語「ワイヤレス」および/または「チューブレス」は、複数の分離可能な機能ユニットを持つ医療モニタリングシステムの様々な機能ユニット間の物理的な接続の少なくとも一部を削減または除去することを意味する。モニタリングシステムの様々なユニット間の物理的な接続の一部の削減/除去の結果として、システムはここではワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムと呼ばれる。ワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムは、モニタリングシステムの分離可能な機能ユニットのすべてが物理的に接続されていない、完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのシステムを含みうる。無線ワイヤレスおよび/またはチューブレスモニタリングシステムは、モニタリングシステムの一部のユニットのみが物理的に接続されていない、部分的にワイヤレスおよび/またはチューブレスのシステムも含みうる。
【0047】
この文書中で言及されている用語「医療提供者」、「介護者」および「医療スタッフ」は、交換可能に使用され、患者の状態および/または危険な兆候を監視および追跡したり、患者の手当てをしたりする医療の専門家または非専門家に関連する。例えば、医療提供者は看護師、医師、療法士等を含みうる。
【0048】
上述したように、患者とモニタリングシステム間およびモニタリングシステムの様々な機能ユニット間を接続するワイヤおよび/またはチューブの使用による様々な不利益に対処するために、ワイヤレスおよび/またはチューブレスの医療モニタリングシステム(完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステム又は一部がワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムのいずれか)を開発する際にいくつかの解決策が使用されうる。
【0049】
いくつかの実施形態によると、無線医療モニタリングシステムは複数の機能的に分離可能なユニットを持ち、これらのユニットの少なくとも2つの間の接続がワイヤレスおよび/またはチューブレスである、モニタリングシステムを含みうる。例えば、医療モニタリングシステムは、動脈血酸素飽和度モニタリングシステム、ECGモニタリングシステム、血圧モニタリングシステム、カプノグラフィモニタリングシステム、体温モニタリングシステム、EEGモニタリングシステム、心拍数モニタリングシステム、呼吸数モニタリングシステム等、およびそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、無線モニタリングシステムは3つの機能ユニットに分割することができ、その一つは患者インタフェースである。患者インタフェースは、患者とインタフェースし、患者に関するサンプルまたは他のデータ(呼気サンプル等)を収集/感知/計測するように構成されたユニットとして一般に用いられるユニットを含む。例えば患者インタフェースは、サンプラ、センサおよび収集要素等を含みうる。例えば、患者インタフェースユニットは呼気中の二酸化炭素量、血圧、血中酸素飽和度、心拍数、心臓の電気的活動、呼吸数等またはそれらの任意の組み合わせのパラメータを収集/感知/計測するために使用されうる。患者インタフェースユニットおよびモニタリングシステムの種類に応じて、患者インタフェースユニットはさらに、例えばセンサまたはセンサに関連する要素(例えば血圧を測定するために使用されるポンプ等)を作動させるために使用される電源、モニタリングシステムの他の機能ユニットと無線で通信するように構成された受信器/送信器等を含みうる。モニタリングシステムの追加のユニットは、1つ以上センサおよび制御センタを含むプラットフォームユニットを含みうる。必要に応じ、プラットフォームユニットは可搬型ユニットとしうる。プラットフォームユニットは仕切りがないプラットフォームを含みうる。プラットフォームユニットは患者のベッド、椅子、肉体等に(恒久的または一時的に)取り付け/固定されうる。例えば、プラットフォームユニットは患者のベッドに取り付けられ、患者や医療提供者等によって運ばれうる。プラットフォームユニットは機能的に患者インタフェースに接続されうる。患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は物理的に、もしくはワイヤレスおよび/またはチューブレスで接続されうる。例えば、プラットフォームユニットは患者インタフェースとワイヤレスおよび/またはチューブレスで接続されうる。そのような環境では、適切な無線送信器/受信器インタフェースが患者のインタフェースユニットおよびプラットフォームユニットの内部に設置される。例えば、プラットフォームユニットは物理的にワイヤおよび/またはチューブ等によって患者インタフェースに接続されうる。患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、患者インタフェース(およびその中のサンプラ/センサ)により収集/感知/測定/サイクルされた情報/データ/信号/流体をプラットフォームユニットに転送するために使用されうる。プラットフォームユニットはさらに、様々な追加の装置、サンプラ、コネクタ、電源等との接続のためのアダプタを含みうる。プラットフォームユニットは、患者を移送中等、プラットフォームユニットが運搬される時に動作用の電力を供給する充電式バッテリ内部電源を含みうる。プラットフォームユニットはまた、患者のベッドに設置されている間主電源で動作しうる。プラットフォームユニットが主電源に接続されている間は、内部充電式バッテリは再充電されうる。プラットフォームユニットは、さらにモニタリングシステムの付加的なユニットから、無線でデータ/情報/信号を送受信するように構成される送信器/受信器ユニットを含みうる。患者インタフェースおよびプラットフォームユニットに加えて、モニタリングシステムはさらに主要分析ユニット(ステーション)を含みうる。主要分析ユニットは下記の構成要素およびサブユニットを含むが、これらに限定されない。例えば、プラットフォームユニットから得られた情報を処理/分析するように構成された処理サブユニット(適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアを持つ)、利用者(医療提供者等)がモニタリングシステムに関連した動作パラメータや他のパラメータを制御できるようにする患者インタフェースサブユニット、モニタリングシステムの動作に関する様々なパラメータおよび医療装置により監視/計測されるパラメータを視覚的に表示するように構成された1つ以上の表示サブユニット(モニタ)、プラットフォームユニットからのデータ/情報/信号を送受信するように構成される通信ユニットである。通信ユニットはまたプラットフォームユニットと主要分析ユニットとの間の無線通信を可能とすることがあり、受信器および/または送信器を含みうる。このような環境により、医療提供者の都合のいいように主要分析ユニットを患者に対して任意の位置/距離に設置することが可能になる。
【0051】
そのような無線モニタリングシステムは、ワイヤ接続/チューブ接続されたモニタリングシステムの不利益の多くを克服するために有用となりうる。例えば、救命救急の現場では、患者とモニタリングシステム間の物理的な接続が患者の動きを制限したり妨げたりするが、無線モニタリングシステムは、患者が入院している部屋に設置されたモニタ間のアドホック接続を、患者から、プラットフォームユニットが設置されている患者のベッドの後部等への固定の接続へ置き換えることができる。例えば、そのようなワイヤレスモニタリングシステムの利用は、患者が居るベッドの外側にチューブおよび/またはワイヤが存在しないため、医療提供者があらゆる方向から患者に接近するのを助ける。例えば、患者インタフェースが、患者のベッドに取り付けられたプラットフォームユニットと接続されたままであり、切断が不要なため、患者の他の場所(例えばX線、治療等)へ移動することが簡略化される。例えば、患者の動きやすさが無線モニタリングシステムを使用することにより大いに改善される。このことは、プラットフォームユニットが、ベッドから分離され、患者とともに運搬されうることから達成されうる。加えて、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は容易に除去することができ、その接続を除去する際に、メッセージを主要分析ユニットに送信し、主要分析ユニットの遠隔モニタに、そのような「切断」メッセージを表示することができる。そのような少なくとも一部がワイヤレスおよび/またはチューブレスの環境では、チューブやワイヤが一方向になり、ベッドがクモの巣状にならないで、ベッド内の患者により多くの快適さが与えられる。
【0052】
図1Aには、いくつかの実施形態のワイヤレスモニタリングシステム100のブロック図が図示されている。患者インタフェース102のような患者インタフェースは、患者にまたはその近くに取り付けられる。患者インタフェース102は、患者に関する生理的なパラメータをサンプル/感知/収集するように構成されうる、1つ以上のサンプラ、センサ、ガイド、収集器等を含みうる。例えば、患者インタフェースは、例えばカニューラのような、患者の呼気をサンプルするように構成される呼気サンプラを含みうる。例えば、患者インタフェースは心臓に関するセンサ(例えばECG等)、脳の活動に関連するセンサ(例えばEEG等)、肺に関するセンサ、血圧に関連するセンサ(例えば非観血式血圧(NIBP)測定バンド等)、体温に関するセンサ(例えばデジタル体温計等)、血液に関するセンサ(例えば動脈血酸素飽和度センサ等)、呼吸に関連するセンサ(例えば二酸化炭素センサ等)等、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。患者インタフェースはプラットフォームユニット104に接続されうる。患者インタフェース及びプラットフォームユニットとの間の接続は、完全にまたは一部ワイヤレスおよび/またはチューブレスとし得る。そして、前記接続は、患者インタフェース及びプラットフォームとの間をワイヤレスおよび/またはチューブレスで接続するように構成された適切な送信器−受信器インタフェースの使用を含みうる。あるいは、または加えて、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、例えばワイヤおよび/またはチューブ等による物理的な接続(図1Aの接続103等)を含みうる。患者インタフェース及びプラットフォームユニットとの間の接続は、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間で、情報/データおよび/または物理的なサンプル(例えば呼気の流体等)を移動させるために使用されうる。プラットフォームユニットは、患者のベッド等の患者の近くに配置しうる。プラットフォームユニットはいくつかの構成要素及びそれらの任意の組み合わせを含むことができ、例えば、患者インタフェースにより取得されたサンプル中の所望のパラメータを感知するように構成されたセンサ106等の1つ以上センサを含むことができるが、それらに限定されない。例えば、センサ106は、患者インタフェースにより取得された呼気のサンプル中の二酸化炭素量を計測するように構成された二酸化炭素センサや、プラットフォームユニット及び患者インタフェースの様々な構成要素の動作を制御及び調整するように構成された制御センタ108等の制御センタを含みうる。制御センタは、ユーザアクセス可能であり、様々な付加的な装置、サンプラ、コネクタ、電源等に接続するために使用されるアダプタ110等のアダプタを自動的に操作しうる。例えば、アダプタ110は患者への酸素(O2)供給源等に接続するための1つ以上のコネクタを含みうる。例えば、アダプタ110はプラットフォームユニットに動作電力を供給しうる電源への接続を含むことができ、またプラットフォームユニット内に存在し得る充電可能な内部電源112を充電するために使用することもできる。加えて、プラットフォームユニットは必要に応じポンプ113のようなポンプを含むことができる。ポンプは、流体を患者インタフェース等からプラットフォームユニット内センサへ輸送するために使用されうる。例えば、ポンプは非観血式血圧測定バンド、二酸化炭素センサ等とともに使用されうる。加えて、プラットフォームユニットはさらに、通信ユニット114を含みうる。通信ユニット114は、プラットフォームユニットと遠隔主要分析ユニット(ステーション)116との間および/または、上述した患者インタフェースへ、望ましくは無線経路(図1Aの経路115等)で、情報を送受信するように構成された受信器および/または送信器を含みうる。主要分析ステーション116は、例えばプラットフォームユニットから受け取った情報を処理/分析/算出するように構成されたプロセッササブユニット118等のいくつかのサブユニットを含みうる。プロセッササブユニット118は、あらゆる適用可能なハードウェア及びソフトウェアを含みうる。加えて、主要分析ユニットは、ユーザ(医療提供者等)がモニタリングシステムに関する動作パラメータ及び他のパラメータを制御できるように構成されるユーザインタフェースサブユニット120を含みうる。主要分析ユニットはさらに、ディスプレイ122等のようにモニタリングシステムの動作に関する様々なパラメータ及びモニタリングシステムにより監視/計測された様々なパラメータを視覚的に表示するように構成された1つ以上の表示サブユニット(モニタ)を含みうる。主要分析ユニットはさらに、プラットフォームユニットからデータ/情報/信号を送受信するように構成された通信サブユニット124を含みうる。通信サブユニット124はプラットフォームユニット104の通信ユニット114と主要分析ユニット116との間で無線通信することができ、受信器および/または送信器を含みうる。プラットフォームユニット104と主要分析ユニット116との間の無線通信は、無線通信に使用される、当該技術分野において既知の任意の種類のインタフェースおよび/またはプロトコルを含みうる。加えて、主要分析ユニット116はさらに、例えば患者およびモニタリングシステムが位置する場所から離れた部屋に位置するナースステーション、医師の事務所/診療所などの遠隔地への無線接続のために送信機/受信器インタフェースを使用するように構成することができる。
【0053】
さらなる実施形態によれば、プラットフォームユニット(プラットフォームユニット104等)は、様々な主要分析ユニットと接続/相互作用するように構成されうる。例えば、主要分析ユニットは、例えばカプノグラフィ主要分析ユニット、血圧主要分析ユニット、酸素飽和度(パルス酸素濃度計)主要分析ユニット、心拍数主要分析ユニット、脳波記録検査(EEG)主要分析ユニット等またはそれらの任意の組み合わせといった、あらゆる種類の医療分析/モニタリングシステムを含みうる。
【0054】
図1Bには、従来実施されているモニタリングシステムの斜視図の概略が示されている。図1Bに示されているように、患者150等の患者は様々なワイヤ、ケーブルおよび/またはチューブ(例えばワイヤ及びケーブルは152A−H、チューブは154A−B等)により、様々なモニタリングまたは他の医療関連装置(例えばモニタリング装置156A−C等)および/または様々な流体供給源(例えば酸素供給源158等)へ接続される。様々なモニタリング装置は、血圧モニタリング装置(例えば非観血式血圧等)、酸素飽和度(酸素濃度計)モニタリング装置、心電図検査法(ECG)モニタリング装置、脳波検査(EEG)モニタリング装置、体温計等またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。ただし、以上に限定されるものではない。様々な流体供給源は、チューブにより口および鼻等の気道へ送られる酸素(O2)等のガス状の流体、例えば生理食塩水やチューブで患者の静脈内に投与され血液循環される抗生物質、鎮痛薬、塩、サプリメント等の様々な薬液等の流体等を含みうる。ただし以上に限定されるものではない。上述され、図1Bに明記されるように、患者を様々なモニタリング装置に結合するための様々なワイヤ、ケーブルおよび/またはチューブ、流体供給源及び他の医療関連装置の使用は、医療提供者(例えば160等)が患者にあらゆる方向から接近する妨げとなり、患者の移動性を制限したりしうる等の多くの不利益を持つ。
【0055】
図1Cには、いくつかの実施形態における、無線モニタリングシステムの斜視図の概略を図示している。図1Cで示されるように、患者インタフェースは患者200等の患者の近くに取付け、配置されうる。患者インタフェースは、患者に関する生理的なパラメータをサンプル/感知/収集する1つ以上のサンプラ、センサ、ガイド、収集器等を含みうる。図1Cに示されるように、典型的な患者インタフェースは、患者インタフェース202A−Fとして示されるセンサ/サンプラ/収集器の組み合わせを含む。例えば、患者インタフェースは、患者の呼気をサンプルするように構成されたカニューラ等の呼吸サンプラ(例えば患者インタフェース202A等)を含みうる。例えば、患者インタフェース(例えば患者インタフェース202B−C等)は、心臓に関するセンサ(例えばECG等)を、例えば、患者インタフェース(例えば患者インタフェース202D等)は、脳活動に関するセンサ(例えばEEG等)を、例えば、患者インタフェース(例えば患者インタフェース202E等)は、血圧に関するセンサ(例えば非観血式血圧測定バンド)を、例えば、患者インタフェース(例えば患者インタフェース202F等)は、血液に関するセンサ(例えば動脈血酸素飽和度センサ等)を、例えば、患者インタフェースは、肺に関するセンサ(例示せず)を、例えば、患者インタフェースは、呼吸に関するセンサ(例えば二酸化炭素センサ等、図示せず)を、例えば、患者インタフェースは、体温に関するセンサ(例えばデジタル体温計等、図示せず)を含むことができ、またそれらの任意の組み合わせを含むことができる。患者インタフェースは、プラットフォームユニット204等のプラットフォームユニットに接続されうる。患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、完全にまたは部分的にワイヤレスおよび/またはチューブレスとすることができ、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間をワイヤレスおよび/またはチューブレス接続するように構成された適切な送信機−受診機インタフェースを使用することができる。あるいは、または加えて、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、ワイヤおよび/またはチューブ等による物理的な接続を含みうる。患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、患者インタフェース(患者インタフェース202A−F等)とプラットフォームユニット(204等)との間で、情報/データおよび/または物理的なサンプル(例えば呼気の流体等)の輸送に使用されうる。プラットフォームユニットは、患者のベッド(ベッド250等)等、患者の近くに設置されうる。プラットフォームユニットは、患者と一緒に運ぶことができるように、可搬型とし得る。プラットフォームユニットは、様々な構成要素及び構成要素の任意の組み合わせであり、例えば患者インタフェースによって取得されるサンプル中の所望のパラメータを感知するよう構成された1つ以上のセンサ、プラットフォームユニット及び患者インタフェースの様々な構成要素の動作を制御及び調整するように構成された制御センタを含むことができるが、これに限定されるものではない。制御センタはユーザアクセス可能であり、様々な付加的な機器に接続するために使用されるアダプタ、収集器、コネクタ、電源等を操作しうる。例えば、アダプタ210は、必要な患者に酸素を提供する酸素(O2)供給源に接続するように構成される。酸素供給源は主要酸素供給源または図1Cに可搬型酸素タンク208として示される可搬型酸素供給源からとし得る。例えば、アダプタはプラットフォームユニットに動作電力を供給し得る電源への接続を含み、またプラットフォームユニットの再充電可能な内部電源を再充電するために使用することもできる。加えて、プラットフォームユニットは必要に応じ流体を患者インタフェース等からプラットフォームユニットセンサに輸送するために使用されうるポンプを含みうる。例えば、ポンプは非観血式血圧測定バンド、二酸化炭素センサ等とともに使用されうる。加えて、プラットフォームユニットはさらに通信ユニットを含みうる。通信ユニットは、好ましくは無線経路で、プラットフォームユニットと遠隔主要分析ユニット(ステーション)216との間でおよび/または上述した患者インタフェースへ情報を送受信するように構成された受信器および/または送信機を含みうる。主要分析ユニット216等の主要分析ステーションは、例えばプラットフォームユニットから受信した情報を処理/分析/算出するように構成されたプロセッササブユニット(制御ロジック)等の、様々なサブユニットを含みうる。プロセッサユニット(プロセッサユニット218等)は、任意の適用可能なハードウェア及びソフトウェアを含みうる。加えて、主要分析ユニットは、ユーザ(例えば医療提供者230等)が動作パラメータ及びモニタリングシステムに関連する他のパラメータを制御できるように構成されたユーザインタフェースサブユニット220を含みうる。主要分析ユニットはさらに、モニタリングシステムの動作に関する様々なパラメータ及びモニタリングシステムによって監視/計測されたパラメータを視覚的に表示するように構成されたディスプレイ222のような1つ以上の表示サブユニット(モニタ)を含みうる。主要分析ユニットはさらに、プラットフォームユニットからデータ/情報/信号を送受信するように構成された通信サブユニットを含みうる。通信サブユニットは、プラットフォームユニット(204)の通信ユニットと主要分析ユニット216との間の無線通信を可能とし、受信器および/または送信機を含みうる。プラットフォームユニット(204)と主要分析ユニット(216)との間の無線通信は、無線通信で使用される当該技術分野において知られたあらゆる種類のインタフェースおよび/またはプロトコルを含みうる。加えて、主要分析ユニット216はさらに、患者及びモニタリングシステムが存在する場所から離れた部屋に位置する、ナースステーション、医師の事務所/診療所等の遠隔地への無線接続のために送信機/受信器インタフェースを使用するように構成することができる。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、図1A−Cで明示したように、ワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステム(例えば図1Aの100)は、医療提供者によるモニタリングシステムの操作を手助けし、医療スタッフの患者への近づきやすさを増進し、患者の快適さ及び動きやすさを増進しうる。加えて、様々なセンサ/サンプラ/機器が、一般に様々なセンサ/サンプラ/機器を制御する共通のユニット(プラットフォームユニット)を介して患者とインタフェースするため、得られる測定結果の精度が大きく向上しうる。例えば、カプノグラフィモニタリングシステムに関して、さらに後述するように、患者への酸素の供給は患者の呼気中の二酸化炭素計測の精度を阻害すると知られている。酸素は呼吸のサンプルと混合し希釈しうるためである。それゆえに、ここに記述されている無線カプノグラフィシステムを使用するときには、患者に酸素を供給する酸素カニューラをプラットフォームユニットに接続しうる。同様に、酸素供給源(例えば主要病院供給源から壁の接続を通して、または可搬型酸素シリンダから)をプラットフォームに接続することもできる。そのような接続を使用する事で、ユーザ(医療提供者等)は、例えば患者が部屋にいる時に、プラットフォームユニットを主要病院供給源に接続したり、または例えば患者がベッドからX線装置、手術室またはその他の場所に移送される時にプラットフォームユニットを可搬型酸素シリンダに接続したりすることを決定しうる。その上、酸素は制御装置及び二酸化炭素サンプリング要素を含むプラットフォームユニットにより供給されるため、酸素供給と二酸化炭素の計測との一時的な連携を達成することができる。例えば、この目的のために、酸素は吸入時のみ供給することができる。従って、挿管されていない患者にカプノグラフィを行う際に、一般に制限となる呼気中の二酸化炭素の希釈を減少させることができる。あるいは、または加えて、呼気中は希釈の影響を極小とするように酸素流量は減少させることができる。例えば、酸素流量を吸気中には毎分3−4リットルとし、呼気中は毎分1リットルとすることができる。呼気中の酸素の流れを減少または停止することはまた、酸素を節約し、ひいてはコストを下げうる。加えて、呼気時の酸素の流れを減少または停止することは患者付近環境の酸素濃度を低下し、それゆえに、タバコまたは電子機器等の火花により起きうる、高い引火性のある酸素が発火する危険性を減少する。
【0057】
いくつかの実施態様によっては、呼気中の酸素の供給が停止または減少するように、酸素供給を調整するよう構成されたコントローラが提供される。前記コントローラはプラットフォームユニットの一部、またはプラットフォームユニットと機能的に接続し得るもしくはし得ないシステムの任意の他の機器の一部とすることができる。前記コントローラは吸気および/または呼気を示す信号に基づき酸素供給を調整するように構成しうる。前記信号は、例えばカプノグラフ、胸部の動き検出器、流量計、または他の任意の検出器および/またはセンサから受け取りうる。
【0058】
いくつかの実施形態によれば、ここに記述されたワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムいずれもが、無線通信の使用に関する技術分野において知られた任意の種類のインタフェース及びプロトコルを含み、例えば無線の医療診断及びモニタリング装置に関連する米国特許第7,215,991号に記述されており、参照することによりその全内容がここで包含される。
【0059】
いくつかの典型的な実施によっては、ワイヤレスまたはチューブレスのモニタリングシステムは、完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムを含みうる。例として、少なくともモニタリングシステムにワイヤ/チューブを使用することの不利益のいくつかに対処する完全にワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフィが使用されうる。カプノグラフィは、呼気中の二酸化炭素の濃度を継続的に計測するために使用される非侵襲的な監視方法である。二酸化炭素センサの位置に基づき、カプノグラフィは、メインストリームとサイドストリームの二つのグループに分類される。メインストリームカプノグラフィにおいて、二酸化炭素センサは気道管と呼吸回路との間に直接設置される。そのため、メインストリームは本来挿管された患者への使用に限定される。サイドストリームカプノグラフィにおいて、二酸化炭素センサは患者から離れて主要ユニットに設置される。呼気のサンプルが、ポンプにより気道から主要ユニットの二酸化炭素センサへ吸い込まれる。この方法は、挿管された患者には挿管チューブに接続することで、及び挿管されていない患者には患者のマスクまたは鼻孔に接続することで、ともに使用されうる。この方法により、カプノグラフィを酸素管理等のような他の気道に関する処置と同時に実施することができる。
【0060】
一般に、メインストリームカプノグラフィはチューブレスであり、サイドストリームカプノグラフィはワイヤレスである。ワイヤレスのメインストリームカプノグラフィは挿管された患者のみに使用されうる。なぜならば、患者の気道管類が存在するという事実のためである。挿管されていない患者にとって、メインストリームカプノグラフィは患者インタフェースに留めたり取付けたりするものが無く、それゆえに、患者を「袋に入れる事」(用手呼吸)が実施されない限り、有用ではない。他方、サイドストリームカプノグラフィはワイヤレスであるが、二酸化炭素量の検出、監視、分析等のために患者の呼吸のサンプルを、遠隔主要ユニットへ吸引したり取り入れたりするために、ポンプ等を必要とする。通常、サイドストリームのカプノグラフィサンプリングシステム及び患者インタフェースは、陰圧を生み出すポンプが使用されることを考慮して設計される。完全にワイヤレス、チューブレスのカプノグラフの場合、サンプリングユニットの設計はこの決定的な違いに対処するように変更しなければならない。
【0061】
いくつかの実施態様によっては、完全にワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフィで使用される患者サンプリングインタフェースを設計し開発する時に、ポンプが使用されようとされまいと、様々な設計についての考察及び制約が考慮される。そのような考察には、例えば下記が含まれる。
1.自然の哺乳類の呼吸システムの生理学は、速やかに進む呼気の段階で、二酸化炭素の含有量がわずかの新鮮な大気中の空気から成るように、呼気の段階では、二酸化炭素を豊富に含む呼気が、大気に効率的に良く分散されるように設計されている。それゆえに、人体の呼吸口(鼻及び口等)を出た後は、呼気が集まり、二酸化炭素の含有量を計測するために望ましい場所として使用し得る主要な領域/場所はない。この呼気の分散機構は様々な機構、例えば、(例えば胸の筋肉、横隔膜等により)小さい直径の鼻孔を経由して呼気中に生成される陽圧及び高い呼吸流量、呼気は鼻から下向きに、口から外へ導かれること、大気中の空気と比較して高温の呼気が口から下向きに導かれた後、一般に上昇気流を生み出すこと等、によって生成される。
2.患者は、自分の呼吸パターンを交互に入れ替えうる。例えば、主に呼吸は鼻から行うが、口からも呼吸することができる(典型的には深い鎮静状態の患者、鬱血した患者、閉塞性の睡眠時無呼吸患者等)。それ故に、無線サンプリングシステム(インタフェース)は、鼻および/または口から抽出するように構成しうる。
3.一般の診療において、挿管されていない患者はしばしば補助的な酸素を受け取る。酸素は、患者の呼吸のパラメータの大きさと同じ状態の流量で供給される(例えば2〜10リットル/分の範囲)。これらの高い酸素流量はサンプルすべき呼吸を希釈しうる。
4.患者の鼻孔および/または口の気道は患者の呼吸を補足及び監視するために密閉されていないことがあり得る。加えて、患者が自由に呼吸することへの妨害及び制限がないことが好ましい。
5.二酸化炭素の応答時間に関し、鮮明な波形が変化に対する迅速な応答を要求する場合には、ポンプの使用は非常に重要となる。常に呼気及び吸気の段階においてそれが通過することによりサンプリング領域を清掃するため、ポンプは重要である。加えて、ポンプは小さい直径の管類の使用を許容しうる。そうしないと自由な流れを制限し、応答時間に影響しうる。従って、一体化された小型のポンプを持つ設計において、「Y字」分岐及び酸素配送穴を用いるカニューラ設計を使用することができる。そのようなカニューラ設計は、例えば米国特許第6,422,240号に詳述されている。
6.動きやすさの利点を供給するために、どの無線のインタフェースがどのモニタリングシステムに伝達するのか及びどのモニタリングシステムがどの患者の情報を表示するのかを決定するために無線送信/受信プロトコルを使用しうる。そのような通信プロトコルはまた、異なるインタフェースが同じモニタリングシステムと通信しないようにする、またその逆も同様にするために使用しうる。そのような状況は、例えば、幾人かの患者が無線で監視される時に起こりうる。
7.二酸化炭素検出器のゼロ処理は、周囲の大気中の空気をゼロと表示することにより実施されうる(特に患者の鼻付近の周囲空気中の高い二酸化炭素量に敏感となる)。
【0062】
上述したような完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのカプノグラフィにおける制約及び考慮は、放出された二酸化炭素のサンプリングを精密に行い、また使いやすくすることを可能とする、新規な設計を決定する。これらの小型のポンプにより生成された負圧を伴う新規な設計は、モニタリングシステムが間違った結果を提供する可能性を減少しうる。
【0063】
いくつかの実施態様によっては、小型の機械ポンプによって患者の呼吸のサンプルをサンプリングする、完全にワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフが提供される。そのような、遠隔主要ユニットに接続されたチューブが無い無線カプノグラフィを設計しうる。図2では、いくつかの実施形態における、カプノグラフィ装置の患者インタフェースユニットを装着している患者の頭部の斜視図(図2A)、前面図(図2B)及び側面図(図2C)を概略的に示す。図2A−2Cのいずれにも示されるように、患者インタフェースユニットの様々な構成要素を患者の顔(2)に配置するために、支持ユニット(支持ストラップ4として示されている)が使用される。患者インタフェースユニットは、様々な構成要素を含みうる。例えば、患者の鼻孔および/または口からの呼気を望ましい場所(例えばサンプリングエリア等)へ導くために使用しうるカニューラ10、少なくとも呼気のサンプル中の二酸化炭素量を検出/測定/分析するために使用されうる二酸化炭素センサ(6)及び覆い(例えば覆い8)等である。患者の耳の後ろに配置されうる(図2では右耳の後部9に示される)覆い8内には、患者インタフェースユニットの様々な他の構成要素が設置され、例えば、カニューラ10(例えばサンプリングエリア)から二酸化炭素センサ(6)へ呼吸のサンプルを送り込むために使用される小型の低電力ポンプ等が配置される。ポンプは低い流量、例えば20ミリリットル/分の流量を最小の抵抗で送り込むために使用しうる(それ故に低電力消費を可能にする)。なぜなら、管類(7)において流体が起こり込まれる距離、例えば口からポンプの位置(この例では患者の耳)までの距離が短くなりうるからである。加えて、覆い8内には、例えば小型の機械ポンプを作動させるために必要な電力を供給する再充電可能なバッテリのような1つ以上の電源、呼気中の二酸化炭素に関するパラメータを算出するように構成された制御ロジック、二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換する1つ以上のデータ変換器、データを遠隔主要ユニットに送信するように構成された1つ以上の送信機および/またはアンテナ、またはそれらの任意の組み合わせを含めることができる。
【0064】
他の実施形態によれば、患者インタフェースユニットにポンプを使用しない、ワイヤレスおよび/またはチューブレスのカプノグラフィが提供される。そのような無線カプノグラフは二酸化炭素量を監視するために使用される1つ以上のセンシング技術を使用しうる計測センサの使用を必要とする。例えば、そのような技術には赤外技法がある。例えば、別のそのような技術には半導体技法がある。例えば、別のそのような技術にはナノテクノロジがある。
【0065】
赤外技法は、約4.3ミクロンの赤外領域の放射を吸収(及び放出)するという、二酸化炭素分子のスペクトル特性を利用する。この技術の一般的な要素は、赤外放射源、光学検出器及び気体のサンプルが通過する空間(チャネル)である。時々鼻及び口付近にセンサを最適に設置することが難しいときがある。このことは、例えば4.3ミクロンの光ファイバを使用し、赤外源、検出器(センサ)及び電源を口から離れた場所に保持する事で解決しうる。(例えば、図4等に図示されているように、患者の顔の上に位置するストラップに取付けられ、妨害しない耳または同様の場所に固定されている)。
【0066】
半導体技法には、感応性被膜層を含む半導体からなるセンサ(例えばナノチェーンとして当業者に知られているもの)の使用が含まれる。感応層が二酸化炭素等の分子を引きつける(吸収する)時に、それらの電気的特性が変化する。つまり、前記電気特性は分子の密度に比例し、測定しうる。この種類の検出器はとても小さいサイズで、動作させるための電力は小さく、このことが無線をカプノグラフィ装置で使用するのに適切となりうる。例が図3に示されている。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、小型ポンプの使用を含まない完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのカプノグラフで使用する患者サンプリングインタフェースを設計及び開発する際に様々な設計の考慮及び制約が考慮される。そのような考慮として、例えば
1.自由な、無調整の気流を提供する必要性
2.周囲空気中に呼気の二酸化炭素が希釈されることを避けるために、周囲空気に呼気中の二酸化炭素が分散する前の位置の領域でサンプリングを実施すべきであること
3.もし、患者に酸素を供給する場合には、希釈される機会を減少させるために二酸化炭素のサンプリングは酸素の流れと切り離すべきであること、
が挙げられる。
【0068】
図3では、いくつかの実施形態における、完全に無線のカプノグラフ装置の患者インタフェースユニットを装着している患者の頭部の斜視図(図3A)、前面図(図3B)、側面図(図3C)を概略的に図示する。図3A−Cのいずれにも示されるように、支持ユニット(支持ストラップ52として示される)が、患者インタフェースユニットの様々な構成要素を患者の顔(50)上に設置するために使用される。患者インタフェースユニットは、様々な構成要素を含むことができ、例えば、息を患者の鼻孔および/または口から覆い58A及び58Bが設置されるサンプリングエリアへ導くために使用されるカニューラ56を含む。カニューラ56の側に設置しうる覆い58A及び58b内には、患者インタフェースユニットの様々な他の構成要素が設置することができ、例えば、二酸化炭素センサ、再充電可能なバッテリ等の1つ以上の電源、呼気中の二酸化炭素に関連するパラメータを算出するように構成された制御ロジック、二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換する1つまたはそれ以上のデータ変換器、前記データを遠隔主要ユニットに送信するように構成された1つ以上の送信機、またはそれらの任意の組み合わせを設置することができる。加えて、データを送信機から離れて設置されている主要ユニットへ送信することを支援するアンテナ56のようなアンテナも同様に設置できる。
【0069】
図4では、いくつかの実施形態における、無線カプノグラフィ装置の患者インタフェースユニットを装着している患者の頭部の斜視図(図4A)、前面図(図4B)、側面図(図4C)を概略的に図示する。図4A−Cのいずれにも示されるように、支持ユニット(支持ストラップ82として示される)が、患者インタフェースユニットの様々な構成要素を患者の顔(80)上に設置するために使用される。患者インタフェースユニットは、様々な構成要素を含みうる。例えば、呼吸を患者の鼻孔および/または口から、1つ以上の二酸化炭素センサが設置されうるサンプリングエリア(2つのセンサ92A及び92Bとして示される)へ導くために使用される呼吸ガイド90等である。図4A−Cに示されるように、1つ以上のセンサは呼吸ガイド付近に設置しうる。二酸化炭素センサは、下記に詳述されるように、当業者に既知のあらゆる種類センサとすることができ、少なくとも患者の呼吸のサンプルの二酸化炭素に関連したパラメータを、直接的または間接的に感知/計測するために使用することができる。二酸化炭素センサによって受け取られる情報は、患者の耳の後ろに設置しうる覆い86に送信しうる。覆い86は、患者インタフェースユニットの様々な他の構成要素、例えば、再充電可能なバッテリ等の1つ以上の電源、呼気中の二酸化炭素に関連するパラメータを算出するように構成された制御ロジック、二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換するために使用される1つ以上のデータ変換器、前記データを遠隔主要ユニットに送信するように構成された1つ以上の送信器、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。二酸化炭素センサ(92A及び92B)から、患者インタフェースユニットの付加的な構成要素を含む覆い86へ送信されるデータは、例えば光ファイバ88等の光ファイバを使用して送信されうる。加えて、アンテナ84のような、送信器から離れて設置されている主要ユニットへのデータ送信を支援するアンテナも同様に含めることができる。加えて、または代わりに、データは例えば電気のワイヤ等の他の手段で送信することもできる。
【0070】
図2−4で概略的に図示される無線カプノグラフ装置の患者インタフェースユニットの特定の環境、考察及び構成の様々な例がここに記述される。
【0071】
付加的な実施形態によれば、患者のひとつの鼻孔が酸素の運搬に使用されうる。全部(100%)または少なくとも大部分(75%超)の酸素がひとつの鼻孔に運搬され、酸素の残りの投与量は口または2つ目の鼻孔から小さい穴が分散されているチューブで運搬されうる。2つ目の鼻孔は呼気の二酸化炭素を抽出するために使用されうる。二酸化炭素の抽出も行う鼻孔側の酸素運搬のためのチューブの穴は軽く薄いプラスチックのフラップで覆い、吸気の間は酸素運搬の力がフラップを開くが、呼気の間は呼気の力が十分にフラップを閉じるか少なくとも酸素の方向をそらすようにする。そのような設定は50%の酸素がそれぞれの鼻孔に提供される時でさえ希釈の影響を減少するために使用されうる。
【0072】
付加的な実施形態では、患者インタフェースユニットは、二酸化炭素サンプリングユニットを含み、さらに、鼻息をサンプリングユニットの感知/計測領域へ向けるために使用される突カニューラを含む鼻インタフェースを含みうる。二酸化炭素をサンプリングする鼻カニューラの直径は大きくすることができ、例えば少なくとも1.6ミリ以上にし得る。二酸化炭素をサンプリングする鼻カニューラの直径は約5ミリとし得る。さらに、二酸化炭素をサンプリングする鼻カニューラの直径は鼻孔から抜け出るのを防ぐようにサイズを減少させるべきではない。
【0073】
他の実施形態によれば、鼻カニューラタイプを使用するときは、例えば米国特許第6,422,240号に記載されているように、口腔スクープと組み合わせることもできる。そのような状況では、カニューラの「Y字」合流点は二酸化炭素センサが設置される場所とすることができる。例えば、赤外放射/検出器による二酸化炭素センサを使用するとき、これは測定位置としうる(例えば、図3A−Cおよび図4−Cに示されている)。同様に、半導体の種類センサを使用するとき、これは半導体の種類センサが設置される位置としうる(例えば、図3A−Cおよび図4−Cに示されている)。
【0074】
他の実施形態によれば、鼻カニューラは必ず使用され、鼻孔に挿入されるわけではない。むしろ、様々な種類の柔らかいカバーを含む呼吸ガイドを、呼気が鼻孔を出るときにあらゆる方向に分散されないで鼻の延長線上の所望の領域/位置に導かれて二酸化炭素量がより容易に測定されるように、患者の鼻または、1または2つの鼻孔の上に設置することができる。例えば、二酸化炭素センサはその領域に設置しうる。加えて、呼吸ガイドと二酸化炭素センサとの間を接続するために光ファイバを使用しうる。
【0075】
さらなる実施形態では、口呼吸が二酸化炭素計測センサへ導かれるように、患者の口へ延長する呼吸ガイドを設置しうる。患者が口を開けるときに唇の底部が移動するため、口呼吸のガイド区域は、患者の唇の底部に接続しうる。患者の息は周囲の大気中の空気より暖かいため、呼気は上方に消散する傾向があり、呼吸ガイドの支援により呼気を上方へ導くことは、故に実際に呼気を自然な方向に移動することを助ける。
【0076】
さらなる実施形態では、二酸化炭素センサの放射源(例えば赤外放射等)と検出器との間に固定の距離を呼吸ガイドによって規定しうる。同様に、呼吸ガイドによって決定される呼吸の流路に設置される光ファイバの両端間の距離を規定しうる(図4A−Cに例示されるように)。そのような状況では、呼気が収集される封入された吸収セルは必要ではない。なぜなら、呼吸ガイドが、少なくとも呼気の二酸化炭素のサンプルを計測しうる決定された経路を生成するのに十分であるからである。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、二酸化炭素センサの放射源(例えば赤外)と検出器は呼気の流路の異なる側に存在させる必要がなくなりうる。呼吸ガイドは、放射源と検出器を同じ側にすることを可能にする反射表面を持ちうる。そのような状況では、放射源からの放射は、呼吸ガイドの反射平面から二酸化炭素の検出器へ反射されうる。
【0078】
他の実施形態によれば、患者インタフェースユニットの構成要素、例えばカニューラ、鼻孔カニューラ、呼吸ガイド等は、使い捨てタイプとしうる。他の構成要素、例えば覆い、二酸化炭素センサ、電源、送信機、データ変換器および付加的に取付けられたサブユニットは適切なインタフェースを持ち、再利用可能としうる。
【0079】
いくつかの実施態様によっては、患者とモニタリングシステムとの間の物理的な接続性を最少にしたバイタルサインモニタリングシステムが提供される。患者及びモニタリングシステム間の接続性は完全にワイヤレスおよびチューブレスであることが好ましい。そのようなシステムにおいて、無線カプノグラフユニット(例えば、二酸化炭素センサを含む患者インタフェースユニット、呼気サンプリングインタフェース、小型機械ポンプ、電源、送信器、データ変換器等又はそれらの任意の組み合わせ)の支持(位置決め)ユニット(例えばヘッドセット)は、付加的な医療センサ/サンプリングユニットに取付けることもできる。すべてのモニタリング/サンプリングユニットは、共通の通信ユニット(例えば送信機を含みうる)および共通の電源供給を持つひとつの支持ユニット(例えばヘッドセット等)に接続することができる。付加的な医療センサ/サンプリングユニットは、患者の生理的な状態に関する健康状態を検出/感知及び測定するために使用しうる、あらゆる種類センサを含みうる。例えば、呼吸流量計(例えば熱電対型)等の呼吸関連センサ、呼吸数センサ、温度センサ(例えば患者の皮膚付近に設置されうる体温計等)、血圧モニタ(例えば耳たぶに取付けられる)等の血液に関するセンサ、非侵襲的に血液酸素化(酸素飽和量)を計測するために使用され、大部分が適切に耳たぶに接続する型である動脈血酸素飽和度センサ、脳の電気の活動を計測するために使用されうる脳波記録検査(EEG)装置等及びそれらの任意の組み合わせを含むことができるが、それらに限定されない。
【0080】
いくつかの実施形態によれば、カプノグラフィと酸素飽和度測定を組み合わせたモニタリングシステムが提供される。無線カプノグラフィは、ここに記述されているあらゆる種類のカプノグラフィ装置を含む。例えば、患者の血液の酸素飽和度を間接的に計測するために使用されうる医療機器であるパルス酸素濃度計によって、酸素飽和度を計測しうる。典型的には、パルス酸素濃度計プローブは、患者の肉体の半透明な部分を通して光ダイオードと対面する1対の小さな発光ダイオード(LEDs)を持つ。一方のLEDは波長が660ナノメートルで赤色であり、他方は赤外である(例えば、波長が905, 910または940ナノメートル)。これらの波長における吸収は、酸素化された血液(酸素ヘモグロビンを含む)と脱酸素化した血液との間で大きく異なり、それ故に赤及び赤外光の吸収の比率から、酸素化/脱酸素化の比率が算出でき、従って酸素化の計測(酸素分子と結合したヘモグロビン分子の百分率)が可能となる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態によって、無線カプノグラフィセンサから取得されるデータ及びから得られるデータ
【0081】
さらなる実施形態によれば、無線カプノグラフ、無線パルス酸素濃度計及び無線呼吸数計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。呼吸数センサは、音響呼吸数センサ等あらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。無線カプノグラフは、上述したあらゆる種類を含みうる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0082】
さらなる実施形態によれば、無線パルス酸素濃度計と無線呼吸数計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。呼吸数センサは、例えば音響呼吸数センサ等のあらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0083】
さらなる実施形態によると、無線カプノグラフと呼吸数計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。呼吸数センサは、例えば音響呼吸数センサ等のあらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。無線カプノグラフは上述したあらゆる種類を含みうる。
【0084】
付加的な実施形態によれば、無線カプノグラフィと非侵襲血圧測定を組み合わせたモニタリングシステムが提供される。非侵襲血圧測定は、例えば振動法、オシロメトリック法またはそれらの任意の組み合わせ等の当業者に既知のあらゆる非侵襲方法により実施されうる。無線カプノグラフは上述したあらゆる種類を含みうる。
【0085】
付加的な実施形態によれば、無線酸素飽和度計測と非侵襲血圧計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。非侵襲血圧測定は、例えば振動法、オシロメトリック法またはそれらの任意の組み合わせ等の当業者に既知のあらゆる非侵襲の方法により実施されうる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0086】
付加的な実施形態によれば呼吸数計測と非侵襲血圧測定を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。非侵襲血圧計測は振動法、オシロメトリック法及びそれらの任意の組み合わせ等の当業者に既知のあらゆる非侵襲方法により実施されうる。呼吸数センサは、例えば音響呼吸数センサ等のあらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。
【0087】
さらなる実施形態によれば、無線カプノグラフ、無線パルス酸素飽和度、非侵襲血圧測定及び無線呼吸数計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。呼吸数センサは、例えば音響呼吸数センサ等のあらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。無線カプノグラフは上述したあらゆる種類を含みうる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。非侵襲血圧計測は、例えば振動法、オシロメトリック法及びそれらの任意の組み合わせ等の当業者に既知のあらゆる非侵襲の方法により実施されうる。
【0088】
ここまで多数の典型的な特徴及び実施形態について説明してきたが、当業者は、それらの様々な変更、置換、付加及び部分的組み合わせが可能であることが認識されよう。それ故に、添付の特許請求の範囲及び今後導入される特許請求の範囲はそのような変更、置換、付加及び部分的組み合わせのすべてが本発明の精神及び範囲に含まれると解釈されることを意図する。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年4月29日に出願されたアメリカ仮特許出願第61/071,438号の利益を主張しており、参照することによりその全内容が本出願に組み入れられているものとする。
【背景技術】
【0002】
様々な患者に関するパラメータを追跡及び監視するために、様々な医療現場で日常的に使用される医療モニタリングシステムは、一般に、任意に2つの主要な機能ユニット、即ち患者インタフェース及び制御ユニットに分類される。それら2つの主要ユニットは、医療モニタリングシステムを機能し、感知/測定/監視された医療パラメータの測定結果を提供するために、お互いに相互接続される。モニタリングシステムのユニット間の接続は、一般に、ユニットを物理的に接続するワイヤおよび/またはチューブを使用することを要求する。しかしながら、ワイヤおよび/またはチューブの使用にはいくつかの不都合がありうる。それらの不具合の例を下記に示す。
1.患者と患者の状態を監視する医療モニタリングシステムとの間の物理的な接続(例えばワイヤ、ケーブルまたはチューブ等による)は、患者の快適さを妨げうる。
2.救命救急診療の現場では、患者はしばしば動かされ、患者の動きは患者とモニタリングシステムとの間の接続の誤配置、ねじれ又は断線を引き起こす。
3.医療提供者は患者にあらゆる方向から接近できる事を要求し、故に物理的な接続(例えばチューブ、管類の接続、ワイヤ等)は、医療提供者の患者への近づきやすさを妨げる。
4.救命救急診療の患者は、X線及び外科手術等の検査や治療を行うためにしばしば様々な場所に移送される。患者をベッドのそばの医療モニタリングシステムから切り離し、可搬型のモニタリングシステムに再び接続する際にミスや誤り等を引き起こし、さらにはそのような誤りを最小化するために、可搬型のモニタとベッドサイドのモニタを類似にすることが必要とされうる。
5.移送時や救急時に、ワイヤや管類はねじれ、抜け、置き忘れ、破損等に対して脆弱である。加えて、そのようなワイヤや管類は邪魔になる(例えば移送中につまずいてしまう)。
6.患者の動きやすさの評価は、特に疼痛処理に関連しうる(救急救命とは対照的に)。患者はしばしばベッドから出たいと望むことがあり、その作業は患者とモニタリングシステムを接続するワイヤまたはチューブにより妨げられうる。
7.通常患者は、すべてが相対的に自分から同じ位置に存在し続けるわけではない、分離したモニタリングシステムと適合する。このことは様々な方向へワイヤ/チューブ/配線の網を生み出すことにつながる。
8.多くの場合、モニタリングシステムにとって最適な位置(医療提供者による作業の軽減に関して)は、患者へのワイヤやチューブの接続に関して適切でないかもしれない。それ故に、医療モニタリングシステムの改良およびこれらのシステムの患者への機能的接続の改良が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
以下に様々な実施形態およびそれらの特徴がシステム、ツール及び方法と関連して説明され図示されるが、それらは模範例であって解説のためであり、発明の範囲を制限するものではない。様々な実施形態においては、1つ以上の上述した課題が軽減または除去されており、他の実施形態は他の利点や改善に向けられている。
【0004】
いくつかの実施形態によれば、複数の分離可能な機能ユニットを含む医療モニタリングシステムが提供される。少なくともそれらの一部の機能ユニット間の接続はワイヤレスおよび/またはチューブレスである。もし分離可能な機能ユニットが皆物理的に接続されていなければ、その医療モニタリングシステムは完全にワイヤレスまたはチューブレスとし得る。分離可能な機能ユニットの少なくとも一部が物理的に接続されていなければ、医療モニタリングシステムは、少なくとも部分的にワイヤレスおよび/またはチューブレスとし得る。医療モニタリングシステムは、例えば患者に関する生理的なパラメータを抽出/感知/測定/収集するように構成された、患者インタフェースユニット等の、様々な分離可能な機能ユニットを含むことができる。患者インタフェースユニットは、患者インタフェースや、必要に応じ他の患者インタフェース/装置からの入力を受け取り、その情報の一部または全部を、好ましくは遠隔主要分析ユニット(ステーション)へ無線経路で送信するように構成されたプラットフォームユニットに機能的に接続される。遠隔主要分析ユニットは、情報を受け取り、情報を処理/分析し、分析された情報や生の情報を表示パネルに表示するように構成されている。遠隔主要分析ユニットはさらに、例えばナースステーション等の離れた場所に上述された情報を送信するように構成されている。
【0005】
いくつかの典型的な実施形態によれば、前記無線モニタリングシステムはカプノグラフィ装置を含みうる。患者インタフェースは、例えばカニューラを使用する事により、患者の呼気をサンプルするように構成された、呼気サンプラを含みうる。前記プラットフォームユニットは、呼気のサンプルを受け取り、二酸化炭素の量を感知することができる。データは主要分析ユニットへ無線で転送されうる。主要分析ユニットではさらに、データを分析し、例えば呼気中の二酸化炭素の濃度等の分析したデータを(必要に応じ、二酸化炭素の波形、呼気中の二酸化炭素量の経時的変化等の測定により得られる追加のデータと一緒に)表示する。主要分析ユニットはさらに、ユーザ(例えば医療提供者)がカプノグラフィシステムの動作パラメータや他の関連パラメータを決定することを可能とする患者インタフェースを含みうる。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、それ故に例えば患者の生理的パラメータをサンプルするよう構成された患者インタフェース、前記患者インタフェースからサンプルを受け取りサンプルから健康状態に関連したパラメータを感知するように構成されたプラットフォームユニット、そして前記プラットフォームユニットから情報を無線で受け取り、前記情報を分析し、関連したパラメータを表示するように構成された機能ユニット等の複数の分離可能な機能ユニットを含み、それらの機能ユニットの少なくとも2つの間の物理的な接続はワイヤレスおよび/またはチューブレスである、医療モニタリングシステムが提供される。患者インタフェースによりサンプルされる患者の生理的なパラメータは、例えば呼気を含みうる。プラットフォームユニットにより感知される健康状態に関するパラメータは、二酸化炭素の量を含みうる。
【0007】
他の実施形態によると、患者の生理的なパラメータを感知するように構成された患者インタフェース、前記患者インタフェースから情報を受け取り前記サンプルから健康状態に関連したパラメータを感知するように構成されたプラットフォームユニット、そして前記プラットフォームユニットから情報を無線で受け取り、前記情報を分析し、前記情報に関連したパラメータを表示するように構成された主要分析ユニット等の複数の分離可能な機能ユニットを含み、それらの機能ユニットの少なくとも2つの間の接続はワイヤレスおよび/またはチューブレスである、医療モニタリングシステムが提供される。患者インタフェースにより感知される患者の生理的なパラメータは、例えば血圧、心拍数、血中酸素飽和度、脳活動、心臓の電気的活動、体温、肺に関するパラメータ、呼吸数等、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0008】
他の実施形態によると、さらに、少なくとも部分的にワイヤレスおよび/またはチューブレスの経路により機能する、医療モニタリング装置を使用する方法が提供される。
【0009】
いくつかの典型的な実施形態として、サンプリングユニットを含む患者インタフェースと遠隔メインユニットとの接続に流体管類や他の配線を使用することなく患者の呼気中の二酸化炭素量を監視するために使用できる、ワイヤレス/チューブレスのカプノグラフィシステムが提供される。
【0010】
他の実施形態においては、患者の体液を感知するように構成されたセンサを含むワイヤレス及びチューブレスな患者インタフェースを備える流体分析システムが提供され、前記患者インタフェースはさらに、センサによって得られたデータをデジタルデータに変換するように構成されるデータ変換器、変換器から遠隔主要ユニットへ前記デジタルデータを送信するように構成される送信器を含む。遠隔主要ユニットはサンプリングユニットから送信されたデータを受信するように構成された受信器を含みうる。前記システムは、さらに患者インタフェースに配置された1つ以上の可搬型電源を含みうる。あるいは、または加えて、前記患者インタフェースはさらに、少なくとも患者の息のサンプルを流体センサに輸送するように構成された小型のポンプを含みうる。前記患者インタフェースはさらに、少なくとも呼気のサンプルをサンプリングエリアに導くように構成されたカニューラ、呼吸ガイドまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0011】
付加的な実施形態によれば、前記流体分析装置は呼気中の二酸化炭素量を検出(かつ必要に応じ分析および/または監視)するように構成されたカプノグラフ装置を含みうる。いくつかの実施形態によっては、前記サンプリングユニットは二酸化炭素センサ等の流体センサを含みうる。二酸化炭素センサは赤外センサ、半導体型センサもしくはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0012】
付加的な実施形態によれば、ワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフィを実行する方法が提供され、前記方法は、二酸化炭素センサによって呼気中の二酸化炭素量を感知するステップ、二酸化炭素センサから取得されたデータを変換器によってデジタルデータに変換するステップ、および前記デジタルデータを送信器によって、デジタルデータを受け取るように構成された受信機を含む遠隔主要ユニットへ送信するステップを含む。遠隔主要ユニットはさらに、抽出ユニットから受け取ったデータを分析、算出および/または計算するために使用でき、1つ以上の分析器、1つ以上のプロセッサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0013】
付加的な実施形態によれば、前記ワイヤレス/チューブレスの流体分析システムは、少なくとも一部がワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムである、システム及び方法に付加的に使用することができる。いくつかの実施形態によれば、ワイヤレスおよび/またはチューブレスのカプノグラフ、ワイヤレスおよび/またはチューブレスのパルス酸素測定法、及びワイヤレスおよび/またはチューブレスの呼吸数計測を組み合わせたシステム及び方法が提供される。いくつかの実施形態によれば、ワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフィと酸素飽和度計測を組み合わせたモニタリングシステムおよび方法が提供される。付加的な実施形態によれば、ワイヤレスおよび/またはチューブレスの呼気中のカプノグラフィと非侵襲血圧計測を組み合わせたモニタリングシステムおよび方法が提供される。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成された患者インタフェースユニットを含む呼吸モニタリング装置が提供され、前記患者インタフェースユニットは、
i. 患者からの呼気を収集するように構成されたカニューラ、
ii. 収集された呼気の少なくとも1つのサンプルをカニューラからサンプリングエリアに輸送するように構成されたポンプ、
iii. サンプリングエリア内またはその付近に設置された二酸化炭素センサ、
iv. 呼気中の二酸化炭素に関するパラメータの少なくとも1つを算出するように構成された制御ロジック、および
v. 二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータに対応するデータを遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信器
を含む。前記装置はさらに、カニューラとサンプリングエリアとの間を接続するチューブを含みうる。
【0015】
さらなる実施形態によれば、前記患者インタフェースユニットユニットは、さらに1つ以上の電源、二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。前記ポンプは、小型ポンプ、低電力ポンプ、低流量ポンプまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。前記装置はさらに患者インタフェースを患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含みうる。
【0016】
付加的な実施形態によれば、前記カニューラは患者の口や、1つまたは2つの患者の鼻孔もしくはそれらの任意の組み合わせからの呼気を導くように構成されうる。
【0017】
さらに他の実施形態によれば、二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータは、二酸化炭素の濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む。付加的な実施形態によれば、前記患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の付加的なセンサを含みうる。前記1つ以上の付加的なセンサは、体温計、血液酸素飽和センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成された患者インタフェースユニットを含む呼吸モニタリング装置が提供され、前記患者インタフェースは、
i. 患者の鼻孔および/または口からの呼気をそれ自体内又はそれ自体の近くに設置されたサンプリングエリアへ導くように構成された呼吸ガイド、
ii. サンプリングエリアに設置された1つ以上の二酸化炭素センサ、
iii. 呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
iv. 二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータに対応するデータを遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信器
を含む。前記1つ以上の二酸化炭素センサは、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0019】
付加的な実施形態によれば、患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の電源、1つ以上の二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。他の実施形態によれば、前記装置はさらに患者インタフェースを患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含みうる。他の付加的な実施形態によれば、前記少なくとも1つの二酸化炭素に関するパラメータは、二酸化炭素の濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0020】
付加的な実施形態によれば、前記患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の付加的なセンサを含みうる。前記1つ以上の付加的センサには、体温センサ、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、患者インタフェースユニットとプラットフォームユニットを含む呼吸モニタリング装置が提供され、前記患者インタフェースユニットは、患者の頭部に設置されるように構成され、患者から呼気のサンプルを収集するように構成されたカニューラを含み、前記プラットフォームユニットは、
i. サンプル中の二酸化炭素の量を感知するように構成される1つ以上の二酸化炭素センサ、
ii. サンプルをカニューラから前記1つ以上の二酸化炭素センサへ輸送するように構成されるポンプ、及び、
iii. 前記二酸化炭素の量に対応するデータを、遠隔分析ユニットへ無線で送信するように構成された通信ユニット
を含む。
【0022】
付加的な実施形態によれば、前記プラットフォームユニットはさらに、制御センタ、1つ以上の電源、1つ以上のアダプタ、1つ以上の付加的なセンサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。前記1つ以上の付加的なセンサは、体温センサ、血中酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。前記アダプタは、モニタリング装置、サンプラ、酸素供給源、電源またはそれらの任意の組み合わせに接続するためのアダプタを含みうる。さらなる実施形態によれば、前記プラットフォームユニットは酸素供給を調整するように構成しうる。酸素供給の調整は、患者の呼気中に酸素の供給が停止または減少されるように行う。
【0023】
さらに他の実施形態によれば、前記プラットフォームユニットは可搬型としうる。前記プラットフォームユニットは患者のベッドまたは椅子と接続されるように構成されうる。付加的な実施形態によれば、前記通信ユニットはさらに分析ユニットからの情報および/またはデータを無線で受信するように構成されうる。
【0024】
さらに他の実施形態によれば、前記二酸化炭素量に対応するデータは、濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。さらなる実施形態によれば、前記1つ以上の二酸化炭素センサは、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成された患者インタフェースユニットと遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムが提供され、前記患者インタフェースユニットは、
i. 患者からの呼気を抽出するように構成されたカニューラ、
ii. 収集された呼気の少なくとも1つのサンプルをカニューラからサンプリングエリアに輸送するように構成されたポンプ、
iii. サンプリングエリア内またはその付近に設置された二酸化炭素センサ、
iv. 呼気中の二酸化炭素に関するパラメータの少なくとも1つを算出するように構成された制御ロジック、および
v. 二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信器
を含み、前記遠隔ユニットは、前記患者インタフェースユニットから二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータに対応するデータを無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を処理または/および表示するように構成される。このシステムはさらに、カニューラとサンプリングエリアとの間を接続するチューブを含みうる。
【0026】
付加的な実施形態によれば、前記システムの患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の電源、二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換する1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0027】
更に付加的な実施形態によれば、前記システムのポンプは、小型ポンプ、低電力ポンプ、低流量ポンプまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。さらに他の実施形態によれば、前記システムはさらに、患者インタフェースを患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含みうる。付加的な実施形態によれば、前記システムのカニューラは患者の口、1つまたは2つの患者の鼻孔またはそれらの任意の組み合わせからの呼気を導くように構成しうる。
【0028】
さらに他の実施形態によれば、二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータは、二酸化炭素の濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素の濃度変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0029】
さらなる実施形態によれば、前記システムの患者インタフェースは、さらに1つ以上の付加的なセンサを含みうる。前記1つ以上の付加的なセンサは、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍速度センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成された患者インタフェースユニットと遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムが提供され、前記患者インタフェースは、
i. 患者の鼻孔および/または口からの呼気をそれ自体内に又はそれ自体に近接して配置されたサンプリングエリアへ導くように構成された呼吸ガイド、
ii. サンプリングエリアに設置された1つ以上の二酸化炭素センサ、
iii. 呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
iv. 二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信器
を備え、前記遠隔ユニットは、前記患者インタフェースユニットから二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を処理または/および表示するように構成される。前記システムの1以上の二酸化炭素センサは、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0031】
さらなる実施形態によれば、前記システムの患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の電源、二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0032】
さらなる実施形態によれば、前記システムはさらに患者インタフェースユニットを患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含みうる。
【0033】
さらに他の実施形態によれば、二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータは、二酸化炭素の濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素の濃度変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む。さらに他の実施形態によれば、前記システムの患者インタフェースユニットは、さらに1つ以上の付加的なセンサを含みうる。1つ以上の付加的なセンサには、体温センサ、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、患者の頭部に設置されるように構成され且つ患者の呼気のサンプルを収集するように構成されるカニューラを含む患者インタフェースユニットと、
i. サンプル中の二酸化炭素の量を感知するように構成される、1つ以上の二酸化炭素センサ、
ii. サンプルをカニューラから1つ以上の二酸化炭素センサへ輸送するように構成されているポンプ、
iii. 二酸化炭素量に対応するデータを遠隔分析ユニットへ無線で送信するように構成される通信ユニット
を含むプラットフォームユニットと、
二酸化炭素量に対応するデータをプラットフォームユニットから無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関連する情報を処理および/または表示するように構成される遠隔分析ユニットと、
を備える呼吸モニタリングシステムが提供される。
【0035】
付加的な実施形態によれば、前記システムのプラットフォームユニットは、さらに制御センタ、1つ以上の電源、1つ以上のアダプタ、1つ以上の付加的なセンサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。1つ以上の付加的なセンサには、体温センサ、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気的活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含みうる。アダプタには、モニタリング装置、サンプラ、酸素供給源、電源またはそれらの任意の組み合わせに接続するためのアダプタを含みうる。さらに付加的な実施形態によれば、前記システムのプラットフォームユニットは、前記酸素供給を制御するように構成されうる。酸素供給の制御は、患者の呼気中に酸素の供給が停止または減少されるようにすることができる。
【0036】
さらに他の実施形態によれば、前記システムのプラットフォームユニットは、可搬型とし得る。前記プラットフォームユニットは患者のベッドまたは椅子と接続するように構成される。
【0037】
さらに他の実施形態によれば、前記システムの前記通信ユニットは、さらに分析ユニットから情報および/またはデータを無線で受信するように構成されうる。二酸化炭素量に対応するデータは、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0038】
さらに付加的な実施形態によれば、1つ以上の二酸化炭素センサは、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0039】
さらなる実施形態によれば、遠隔主要分析ユニットは、プロセッササブユニット、ユーザインタフェース、ディスプレイ、通信サブユニットもしくはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0040】
上述した上記の典型的な特徴および実施形態に加えて、さらなる特徴及び実施形態が図面及び下記の詳細な説明を参照すれば明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1A】いくつかの実施形態による、無線モニタリングシステムのブロック図である。
【図1B】モニタリングシステムの概略斜視図である。
【図1C】いくつかの実施形態による、無線モニタリングシステムの概略斜視図である。
【図2】いくつかの実施形態による、無線カプノグラフィ装置のサンプリングユニットを装着している患者の頭部を概略的に示す斜視図(図2A)、正面図(図2B)および側面図(図2C)の概略図である。
【図3】いくつかの実施形態による、無線カプノグラフィ装置のサンプリングユニットを装着している患者の頭部を概略的に示す斜視図(図3A)、正面図(図3B)および側面図(図3C)の概略図である。
【図4】いくつかの実施形態による、無線カプノグラフィ装置のサンプリングユニットを装着している患者の頭部を概略的に示す斜視図(図4A)、正面図(図4B)および側面図(図4C)の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
下記の記述において、様々な特徴の開示を行う。説明を目的として、開示内容の詳細な理解を与えるために特定の構成や詳細が示される。しかしながら、ここに具体的な詳細が記述されていなくても、開示内容を実施することができることは当業者に明らかである。さらに、開示内容が不明瞭になるのを避けるため、周知の特徴の説明は省略され、簡略化されてもよい。
【0043】
この文書中で言及されている用語「患者」は、医療モニタリングシステムによって監視される被験者を意味する。例えば医療モニタリングシステムは、患者の呼気中の二酸化炭素の量を計測するために使用されるカプノグラフを含みうる。
【0044】
この文書中で言及されている用語「チューブ」及び「管類」は、交換可能に使用され、患者からモニタリングシステムへおよび/またはモニタリングシステムの様々なユニット間で流体を運搬するために使用される物理的な接続手段に関連する。
【0045】
この文書中で言及されている用語「ワイヤ」および「配線」は、交換可能に使用され、患者から医療モニタリングシステムへおよび/または医療モニタリングシステムの様々なユニット間で流体以外の信号を転送するために使用し得る物理的な接続手段(ワイヤ等)に関連する。従って、転送される信号はあらゆる種類の信号、データおよび出力、例えばデジタルデータ、電気信号、電力等を含みうる。患者とワイヤ間の接続(患者インタフェース)は直接的または間接的にすることができ、様々なアダプタおよびメディエータを使用することもできる。
【0046】
この文書中で言及されている用語「ワイヤレス」および/または「チューブレス」は、複数の分離可能な機能ユニットを持つ医療モニタリングシステムの様々な機能ユニット間の物理的な接続の少なくとも一部を削減または除去することを意味する。モニタリングシステムの様々なユニット間の物理的な接続の一部の削減/除去の結果として、システムはここではワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムと呼ばれる。ワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムは、モニタリングシステムの分離可能な機能ユニットのすべてが物理的に接続されていない、完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのシステムを含みうる。無線ワイヤレスおよび/またはチューブレスモニタリングシステムは、モニタリングシステムの一部のユニットのみが物理的に接続されていない、部分的にワイヤレスおよび/またはチューブレスのシステムも含みうる。
【0047】
この文書中で言及されている用語「医療提供者」、「介護者」および「医療スタッフ」は、交換可能に使用され、患者の状態および/または危険な兆候を監視および追跡したり、患者の手当てをしたりする医療の専門家または非専門家に関連する。例えば、医療提供者は看護師、医師、療法士等を含みうる。
【0048】
上述したように、患者とモニタリングシステム間およびモニタリングシステムの様々な機能ユニット間を接続するワイヤおよび/またはチューブの使用による様々な不利益に対処するために、ワイヤレスおよび/またはチューブレスの医療モニタリングシステム(完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステム又は一部がワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムのいずれか)を開発する際にいくつかの解決策が使用されうる。
【0049】
いくつかの実施形態によると、無線医療モニタリングシステムは複数の機能的に分離可能なユニットを持ち、これらのユニットの少なくとも2つの間の接続がワイヤレスおよび/またはチューブレスである、モニタリングシステムを含みうる。例えば、医療モニタリングシステムは、動脈血酸素飽和度モニタリングシステム、ECGモニタリングシステム、血圧モニタリングシステム、カプノグラフィモニタリングシステム、体温モニタリングシステム、EEGモニタリングシステム、心拍数モニタリングシステム、呼吸数モニタリングシステム等、およびそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、無線モニタリングシステムは3つの機能ユニットに分割することができ、その一つは患者インタフェースである。患者インタフェースは、患者とインタフェースし、患者に関するサンプルまたは他のデータ(呼気サンプル等)を収集/感知/計測するように構成されたユニットとして一般に用いられるユニットを含む。例えば患者インタフェースは、サンプラ、センサおよび収集要素等を含みうる。例えば、患者インタフェースユニットは呼気中の二酸化炭素量、血圧、血中酸素飽和度、心拍数、心臓の電気的活動、呼吸数等またはそれらの任意の組み合わせのパラメータを収集/感知/計測するために使用されうる。患者インタフェースユニットおよびモニタリングシステムの種類に応じて、患者インタフェースユニットはさらに、例えばセンサまたはセンサに関連する要素(例えば血圧を測定するために使用されるポンプ等)を作動させるために使用される電源、モニタリングシステムの他の機能ユニットと無線で通信するように構成された受信器/送信器等を含みうる。モニタリングシステムの追加のユニットは、1つ以上センサおよび制御センタを含むプラットフォームユニットを含みうる。必要に応じ、プラットフォームユニットは可搬型ユニットとしうる。プラットフォームユニットは仕切りがないプラットフォームを含みうる。プラットフォームユニットは患者のベッド、椅子、肉体等に(恒久的または一時的に)取り付け/固定されうる。例えば、プラットフォームユニットは患者のベッドに取り付けられ、患者や医療提供者等によって運ばれうる。プラットフォームユニットは機能的に患者インタフェースに接続されうる。患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は物理的に、もしくはワイヤレスおよび/またはチューブレスで接続されうる。例えば、プラットフォームユニットは患者インタフェースとワイヤレスおよび/またはチューブレスで接続されうる。そのような環境では、適切な無線送信器/受信器インタフェースが患者のインタフェースユニットおよびプラットフォームユニットの内部に設置される。例えば、プラットフォームユニットは物理的にワイヤおよび/またはチューブ等によって患者インタフェースに接続されうる。患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、患者インタフェース(およびその中のサンプラ/センサ)により収集/感知/測定/サイクルされた情報/データ/信号/流体をプラットフォームユニットに転送するために使用されうる。プラットフォームユニットはさらに、様々な追加の装置、サンプラ、コネクタ、電源等との接続のためのアダプタを含みうる。プラットフォームユニットは、患者を移送中等、プラットフォームユニットが運搬される時に動作用の電力を供給する充電式バッテリ内部電源を含みうる。プラットフォームユニットはまた、患者のベッドに設置されている間主電源で動作しうる。プラットフォームユニットが主電源に接続されている間は、内部充電式バッテリは再充電されうる。プラットフォームユニットは、さらにモニタリングシステムの付加的なユニットから、無線でデータ/情報/信号を送受信するように構成される送信器/受信器ユニットを含みうる。患者インタフェースおよびプラットフォームユニットに加えて、モニタリングシステムはさらに主要分析ユニット(ステーション)を含みうる。主要分析ユニットは下記の構成要素およびサブユニットを含むが、これらに限定されない。例えば、プラットフォームユニットから得られた情報を処理/分析するように構成された処理サブユニット(適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアを持つ)、利用者(医療提供者等)がモニタリングシステムに関連した動作パラメータや他のパラメータを制御できるようにする患者インタフェースサブユニット、モニタリングシステムの動作に関する様々なパラメータおよび医療装置により監視/計測されるパラメータを視覚的に表示するように構成された1つ以上の表示サブユニット(モニタ)、プラットフォームユニットからのデータ/情報/信号を送受信するように構成される通信ユニットである。通信ユニットはまたプラットフォームユニットと主要分析ユニットとの間の無線通信を可能とすることがあり、受信器および/または送信器を含みうる。このような環境により、医療提供者の都合のいいように主要分析ユニットを患者に対して任意の位置/距離に設置することが可能になる。
【0051】
そのような無線モニタリングシステムは、ワイヤ接続/チューブ接続されたモニタリングシステムの不利益の多くを克服するために有用となりうる。例えば、救命救急の現場では、患者とモニタリングシステム間の物理的な接続が患者の動きを制限したり妨げたりするが、無線モニタリングシステムは、患者が入院している部屋に設置されたモニタ間のアドホック接続を、患者から、プラットフォームユニットが設置されている患者のベッドの後部等への固定の接続へ置き換えることができる。例えば、そのようなワイヤレスモニタリングシステムの利用は、患者が居るベッドの外側にチューブおよび/またはワイヤが存在しないため、医療提供者があらゆる方向から患者に接近するのを助ける。例えば、患者インタフェースが、患者のベッドに取り付けられたプラットフォームユニットと接続されたままであり、切断が不要なため、患者の他の場所(例えばX線、治療等)へ移動することが簡略化される。例えば、患者の動きやすさが無線モニタリングシステムを使用することにより大いに改善される。このことは、プラットフォームユニットが、ベッドから分離され、患者とともに運搬されうることから達成されうる。加えて、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は容易に除去することができ、その接続を除去する際に、メッセージを主要分析ユニットに送信し、主要分析ユニットの遠隔モニタに、そのような「切断」メッセージを表示することができる。そのような少なくとも一部がワイヤレスおよび/またはチューブレスの環境では、チューブやワイヤが一方向になり、ベッドがクモの巣状にならないで、ベッド内の患者により多くの快適さが与えられる。
【0052】
図1Aには、いくつかの実施形態のワイヤレスモニタリングシステム100のブロック図が図示されている。患者インタフェース102のような患者インタフェースは、患者にまたはその近くに取り付けられる。患者インタフェース102は、患者に関する生理的なパラメータをサンプル/感知/収集するように構成されうる、1つ以上のサンプラ、センサ、ガイド、収集器等を含みうる。例えば、患者インタフェースは、例えばカニューラのような、患者の呼気をサンプルするように構成される呼気サンプラを含みうる。例えば、患者インタフェースは心臓に関するセンサ(例えばECG等)、脳の活動に関連するセンサ(例えばEEG等)、肺に関するセンサ、血圧に関連するセンサ(例えば非観血式血圧(NIBP)測定バンド等)、体温に関するセンサ(例えばデジタル体温計等)、血液に関するセンサ(例えば動脈血酸素飽和度センサ等)、呼吸に関連するセンサ(例えば二酸化炭素センサ等)等、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。患者インタフェースはプラットフォームユニット104に接続されうる。患者インタフェース及びプラットフォームユニットとの間の接続は、完全にまたは一部ワイヤレスおよび/またはチューブレスとし得る。そして、前記接続は、患者インタフェース及びプラットフォームとの間をワイヤレスおよび/またはチューブレスで接続するように構成された適切な送信器−受信器インタフェースの使用を含みうる。あるいは、または加えて、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、例えばワイヤおよび/またはチューブ等による物理的な接続(図1Aの接続103等)を含みうる。患者インタフェース及びプラットフォームユニットとの間の接続は、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間で、情報/データおよび/または物理的なサンプル(例えば呼気の流体等)を移動させるために使用されうる。プラットフォームユニットは、患者のベッド等の患者の近くに配置しうる。プラットフォームユニットはいくつかの構成要素及びそれらの任意の組み合わせを含むことができ、例えば、患者インタフェースにより取得されたサンプル中の所望のパラメータを感知するように構成されたセンサ106等の1つ以上センサを含むことができるが、それらに限定されない。例えば、センサ106は、患者インタフェースにより取得された呼気のサンプル中の二酸化炭素量を計測するように構成された二酸化炭素センサや、プラットフォームユニット及び患者インタフェースの様々な構成要素の動作を制御及び調整するように構成された制御センタ108等の制御センタを含みうる。制御センタは、ユーザアクセス可能であり、様々な付加的な装置、サンプラ、コネクタ、電源等に接続するために使用されるアダプタ110等のアダプタを自動的に操作しうる。例えば、アダプタ110は患者への酸素(O2)供給源等に接続するための1つ以上のコネクタを含みうる。例えば、アダプタ110はプラットフォームユニットに動作電力を供給しうる電源への接続を含むことができ、またプラットフォームユニット内に存在し得る充電可能な内部電源112を充電するために使用することもできる。加えて、プラットフォームユニットは必要に応じポンプ113のようなポンプを含むことができる。ポンプは、流体を患者インタフェース等からプラットフォームユニット内センサへ輸送するために使用されうる。例えば、ポンプは非観血式血圧測定バンド、二酸化炭素センサ等とともに使用されうる。加えて、プラットフォームユニットはさらに、通信ユニット114を含みうる。通信ユニット114は、プラットフォームユニットと遠隔主要分析ユニット(ステーション)116との間および/または、上述した患者インタフェースへ、望ましくは無線経路(図1Aの経路115等)で、情報を送受信するように構成された受信器および/または送信器を含みうる。主要分析ステーション116は、例えばプラットフォームユニットから受け取った情報を処理/分析/算出するように構成されたプロセッササブユニット118等のいくつかのサブユニットを含みうる。プロセッササブユニット118は、あらゆる適用可能なハードウェア及びソフトウェアを含みうる。加えて、主要分析ユニットは、ユーザ(医療提供者等)がモニタリングシステムに関する動作パラメータ及び他のパラメータを制御できるように構成されるユーザインタフェースサブユニット120を含みうる。主要分析ユニットはさらに、ディスプレイ122等のようにモニタリングシステムの動作に関する様々なパラメータ及びモニタリングシステムにより監視/計測された様々なパラメータを視覚的に表示するように構成された1つ以上の表示サブユニット(モニタ)を含みうる。主要分析ユニットはさらに、プラットフォームユニットからデータ/情報/信号を送受信するように構成された通信サブユニット124を含みうる。通信サブユニット124はプラットフォームユニット104の通信ユニット114と主要分析ユニット116との間で無線通信することができ、受信器および/または送信器を含みうる。プラットフォームユニット104と主要分析ユニット116との間の無線通信は、無線通信に使用される、当該技術分野において既知の任意の種類のインタフェースおよび/またはプロトコルを含みうる。加えて、主要分析ユニット116はさらに、例えば患者およびモニタリングシステムが位置する場所から離れた部屋に位置するナースステーション、医師の事務所/診療所などの遠隔地への無線接続のために送信機/受信器インタフェースを使用するように構成することができる。
【0053】
さらなる実施形態によれば、プラットフォームユニット(プラットフォームユニット104等)は、様々な主要分析ユニットと接続/相互作用するように構成されうる。例えば、主要分析ユニットは、例えばカプノグラフィ主要分析ユニット、血圧主要分析ユニット、酸素飽和度(パルス酸素濃度計)主要分析ユニット、心拍数主要分析ユニット、脳波記録検査(EEG)主要分析ユニット等またはそれらの任意の組み合わせといった、あらゆる種類の医療分析/モニタリングシステムを含みうる。
【0054】
図1Bには、従来実施されているモニタリングシステムの斜視図の概略が示されている。図1Bに示されているように、患者150等の患者は様々なワイヤ、ケーブルおよび/またはチューブ(例えばワイヤ及びケーブルは152A−H、チューブは154A−B等)により、様々なモニタリングまたは他の医療関連装置(例えばモニタリング装置156A−C等)および/または様々な流体供給源(例えば酸素供給源158等)へ接続される。様々なモニタリング装置は、血圧モニタリング装置(例えば非観血式血圧等)、酸素飽和度(酸素濃度計)モニタリング装置、心電図検査法(ECG)モニタリング装置、脳波検査(EEG)モニタリング装置、体温計等またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。ただし、以上に限定されるものではない。様々な流体供給源は、チューブにより口および鼻等の気道へ送られる酸素(O2)等のガス状の流体、例えば生理食塩水やチューブで患者の静脈内に投与され血液循環される抗生物質、鎮痛薬、塩、サプリメント等の様々な薬液等の流体等を含みうる。ただし以上に限定されるものではない。上述され、図1Bに明記されるように、患者を様々なモニタリング装置に結合するための様々なワイヤ、ケーブルおよび/またはチューブ、流体供給源及び他の医療関連装置の使用は、医療提供者(例えば160等)が患者にあらゆる方向から接近する妨げとなり、患者の移動性を制限したりしうる等の多くの不利益を持つ。
【0055】
図1Cには、いくつかの実施形態における、無線モニタリングシステムの斜視図の概略を図示している。図1Cで示されるように、患者インタフェースは患者200等の患者の近くに取付け、配置されうる。患者インタフェースは、患者に関する生理的なパラメータをサンプル/感知/収集する1つ以上のサンプラ、センサ、ガイド、収集器等を含みうる。図1Cに示されるように、典型的な患者インタフェースは、患者インタフェース202A−Fとして示されるセンサ/サンプラ/収集器の組み合わせを含む。例えば、患者インタフェースは、患者の呼気をサンプルするように構成されたカニューラ等の呼吸サンプラ(例えば患者インタフェース202A等)を含みうる。例えば、患者インタフェース(例えば患者インタフェース202B−C等)は、心臓に関するセンサ(例えばECG等)を、例えば、患者インタフェース(例えば患者インタフェース202D等)は、脳活動に関するセンサ(例えばEEG等)を、例えば、患者インタフェース(例えば患者インタフェース202E等)は、血圧に関するセンサ(例えば非観血式血圧測定バンド)を、例えば、患者インタフェース(例えば患者インタフェース202F等)は、血液に関するセンサ(例えば動脈血酸素飽和度センサ等)を、例えば、患者インタフェースは、肺に関するセンサ(例示せず)を、例えば、患者インタフェースは、呼吸に関するセンサ(例えば二酸化炭素センサ等、図示せず)を、例えば、患者インタフェースは、体温に関するセンサ(例えばデジタル体温計等、図示せず)を含むことができ、またそれらの任意の組み合わせを含むことができる。患者インタフェースは、プラットフォームユニット204等のプラットフォームユニットに接続されうる。患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、完全にまたは部分的にワイヤレスおよび/またはチューブレスとすることができ、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間をワイヤレスおよび/またはチューブレス接続するように構成された適切な送信機−受診機インタフェースを使用することができる。あるいは、または加えて、患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、ワイヤおよび/またはチューブ等による物理的な接続を含みうる。患者インタフェースとプラットフォームユニットとの間の接続は、患者インタフェース(患者インタフェース202A−F等)とプラットフォームユニット(204等)との間で、情報/データおよび/または物理的なサンプル(例えば呼気の流体等)の輸送に使用されうる。プラットフォームユニットは、患者のベッド(ベッド250等)等、患者の近くに設置されうる。プラットフォームユニットは、患者と一緒に運ぶことができるように、可搬型とし得る。プラットフォームユニットは、様々な構成要素及び構成要素の任意の組み合わせであり、例えば患者インタフェースによって取得されるサンプル中の所望のパラメータを感知するよう構成された1つ以上のセンサ、プラットフォームユニット及び患者インタフェースの様々な構成要素の動作を制御及び調整するように構成された制御センタを含むことができるが、これに限定されるものではない。制御センタはユーザアクセス可能であり、様々な付加的な機器に接続するために使用されるアダプタ、収集器、コネクタ、電源等を操作しうる。例えば、アダプタ210は、必要な患者に酸素を提供する酸素(O2)供給源に接続するように構成される。酸素供給源は主要酸素供給源または図1Cに可搬型酸素タンク208として示される可搬型酸素供給源からとし得る。例えば、アダプタはプラットフォームユニットに動作電力を供給し得る電源への接続を含み、またプラットフォームユニットの再充電可能な内部電源を再充電するために使用することもできる。加えて、プラットフォームユニットは必要に応じ流体を患者インタフェース等からプラットフォームユニットセンサに輸送するために使用されうるポンプを含みうる。例えば、ポンプは非観血式血圧測定バンド、二酸化炭素センサ等とともに使用されうる。加えて、プラットフォームユニットはさらに通信ユニットを含みうる。通信ユニットは、好ましくは無線経路で、プラットフォームユニットと遠隔主要分析ユニット(ステーション)216との間でおよび/または上述した患者インタフェースへ情報を送受信するように構成された受信器および/または送信機を含みうる。主要分析ユニット216等の主要分析ステーションは、例えばプラットフォームユニットから受信した情報を処理/分析/算出するように構成されたプロセッササブユニット(制御ロジック)等の、様々なサブユニットを含みうる。プロセッサユニット(プロセッサユニット218等)は、任意の適用可能なハードウェア及びソフトウェアを含みうる。加えて、主要分析ユニットは、ユーザ(例えば医療提供者230等)が動作パラメータ及びモニタリングシステムに関連する他のパラメータを制御できるように構成されたユーザインタフェースサブユニット220を含みうる。主要分析ユニットはさらに、モニタリングシステムの動作に関する様々なパラメータ及びモニタリングシステムによって監視/計測されたパラメータを視覚的に表示するように構成されたディスプレイ222のような1つ以上の表示サブユニット(モニタ)を含みうる。主要分析ユニットはさらに、プラットフォームユニットからデータ/情報/信号を送受信するように構成された通信サブユニットを含みうる。通信サブユニットは、プラットフォームユニット(204)の通信ユニットと主要分析ユニット216との間の無線通信を可能とし、受信器および/または送信機を含みうる。プラットフォームユニット(204)と主要分析ユニット(216)との間の無線通信は、無線通信で使用される当該技術分野において知られたあらゆる種類のインタフェースおよび/またはプロトコルを含みうる。加えて、主要分析ユニット216はさらに、患者及びモニタリングシステムが存在する場所から離れた部屋に位置する、ナースステーション、医師の事務所/診療所等の遠隔地への無線接続のために送信機/受信器インタフェースを使用するように構成することができる。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、図1A−Cで明示したように、ワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステム(例えば図1Aの100)は、医療提供者によるモニタリングシステムの操作を手助けし、医療スタッフの患者への近づきやすさを増進し、患者の快適さ及び動きやすさを増進しうる。加えて、様々なセンサ/サンプラ/機器が、一般に様々なセンサ/サンプラ/機器を制御する共通のユニット(プラットフォームユニット)を介して患者とインタフェースするため、得られる測定結果の精度が大きく向上しうる。例えば、カプノグラフィモニタリングシステムに関して、さらに後述するように、患者への酸素の供給は患者の呼気中の二酸化炭素計測の精度を阻害すると知られている。酸素は呼吸のサンプルと混合し希釈しうるためである。それゆえに、ここに記述されている無線カプノグラフィシステムを使用するときには、患者に酸素を供給する酸素カニューラをプラットフォームユニットに接続しうる。同様に、酸素供給源(例えば主要病院供給源から壁の接続を通して、または可搬型酸素シリンダから)をプラットフォームに接続することもできる。そのような接続を使用する事で、ユーザ(医療提供者等)は、例えば患者が部屋にいる時に、プラットフォームユニットを主要病院供給源に接続したり、または例えば患者がベッドからX線装置、手術室またはその他の場所に移送される時にプラットフォームユニットを可搬型酸素シリンダに接続したりすることを決定しうる。その上、酸素は制御装置及び二酸化炭素サンプリング要素を含むプラットフォームユニットにより供給されるため、酸素供給と二酸化炭素の計測との一時的な連携を達成することができる。例えば、この目的のために、酸素は吸入時のみ供給することができる。従って、挿管されていない患者にカプノグラフィを行う際に、一般に制限となる呼気中の二酸化炭素の希釈を減少させることができる。あるいは、または加えて、呼気中は希釈の影響を極小とするように酸素流量は減少させることができる。例えば、酸素流量を吸気中には毎分3−4リットルとし、呼気中は毎分1リットルとすることができる。呼気中の酸素の流れを減少または停止することはまた、酸素を節約し、ひいてはコストを下げうる。加えて、呼気時の酸素の流れを減少または停止することは患者付近環境の酸素濃度を低下し、それゆえに、タバコまたは電子機器等の火花により起きうる、高い引火性のある酸素が発火する危険性を減少する。
【0057】
いくつかの実施態様によっては、呼気中の酸素の供給が停止または減少するように、酸素供給を調整するよう構成されたコントローラが提供される。前記コントローラはプラットフォームユニットの一部、またはプラットフォームユニットと機能的に接続し得るもしくはし得ないシステムの任意の他の機器の一部とすることができる。前記コントローラは吸気および/または呼気を示す信号に基づき酸素供給を調整するように構成しうる。前記信号は、例えばカプノグラフ、胸部の動き検出器、流量計、または他の任意の検出器および/またはセンサから受け取りうる。
【0058】
いくつかの実施形態によれば、ここに記述されたワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムいずれもが、無線通信の使用に関する技術分野において知られた任意の種類のインタフェース及びプロトコルを含み、例えば無線の医療診断及びモニタリング装置に関連する米国特許第7,215,991号に記述されており、参照することによりその全内容がここで包含される。
【0059】
いくつかの典型的な実施によっては、ワイヤレスまたはチューブレスのモニタリングシステムは、完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのモニタリングシステムを含みうる。例として、少なくともモニタリングシステムにワイヤ/チューブを使用することの不利益のいくつかに対処する完全にワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフィが使用されうる。カプノグラフィは、呼気中の二酸化炭素の濃度を継続的に計測するために使用される非侵襲的な監視方法である。二酸化炭素センサの位置に基づき、カプノグラフィは、メインストリームとサイドストリームの二つのグループに分類される。メインストリームカプノグラフィにおいて、二酸化炭素センサは気道管と呼吸回路との間に直接設置される。そのため、メインストリームは本来挿管された患者への使用に限定される。サイドストリームカプノグラフィにおいて、二酸化炭素センサは患者から離れて主要ユニットに設置される。呼気のサンプルが、ポンプにより気道から主要ユニットの二酸化炭素センサへ吸い込まれる。この方法は、挿管された患者には挿管チューブに接続することで、及び挿管されていない患者には患者のマスクまたは鼻孔に接続することで、ともに使用されうる。この方法により、カプノグラフィを酸素管理等のような他の気道に関する処置と同時に実施することができる。
【0060】
一般に、メインストリームカプノグラフィはチューブレスであり、サイドストリームカプノグラフィはワイヤレスである。ワイヤレスのメインストリームカプノグラフィは挿管された患者のみに使用されうる。なぜならば、患者の気道管類が存在するという事実のためである。挿管されていない患者にとって、メインストリームカプノグラフィは患者インタフェースに留めたり取付けたりするものが無く、それゆえに、患者を「袋に入れる事」(用手呼吸)が実施されない限り、有用ではない。他方、サイドストリームカプノグラフィはワイヤレスであるが、二酸化炭素量の検出、監視、分析等のために患者の呼吸のサンプルを、遠隔主要ユニットへ吸引したり取り入れたりするために、ポンプ等を必要とする。通常、サイドストリームのカプノグラフィサンプリングシステム及び患者インタフェースは、陰圧を生み出すポンプが使用されることを考慮して設計される。完全にワイヤレス、チューブレスのカプノグラフの場合、サンプリングユニットの設計はこの決定的な違いに対処するように変更しなければならない。
【0061】
いくつかの実施態様によっては、完全にワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフィで使用される患者サンプリングインタフェースを設計し開発する時に、ポンプが使用されようとされまいと、様々な設計についての考察及び制約が考慮される。そのような考察には、例えば下記が含まれる。
1.自然の哺乳類の呼吸システムの生理学は、速やかに進む呼気の段階で、二酸化炭素の含有量がわずかの新鮮な大気中の空気から成るように、呼気の段階では、二酸化炭素を豊富に含む呼気が、大気に効率的に良く分散されるように設計されている。それゆえに、人体の呼吸口(鼻及び口等)を出た後は、呼気が集まり、二酸化炭素の含有量を計測するために望ましい場所として使用し得る主要な領域/場所はない。この呼気の分散機構は様々な機構、例えば、(例えば胸の筋肉、横隔膜等により)小さい直径の鼻孔を経由して呼気中に生成される陽圧及び高い呼吸流量、呼気は鼻から下向きに、口から外へ導かれること、大気中の空気と比較して高温の呼気が口から下向きに導かれた後、一般に上昇気流を生み出すこと等、によって生成される。
2.患者は、自分の呼吸パターンを交互に入れ替えうる。例えば、主に呼吸は鼻から行うが、口からも呼吸することができる(典型的には深い鎮静状態の患者、鬱血した患者、閉塞性の睡眠時無呼吸患者等)。それ故に、無線サンプリングシステム(インタフェース)は、鼻および/または口から抽出するように構成しうる。
3.一般の診療において、挿管されていない患者はしばしば補助的な酸素を受け取る。酸素は、患者の呼吸のパラメータの大きさと同じ状態の流量で供給される(例えば2〜10リットル/分の範囲)。これらの高い酸素流量はサンプルすべき呼吸を希釈しうる。
4.患者の鼻孔および/または口の気道は患者の呼吸を補足及び監視するために密閉されていないことがあり得る。加えて、患者が自由に呼吸することへの妨害及び制限がないことが好ましい。
5.二酸化炭素の応答時間に関し、鮮明な波形が変化に対する迅速な応答を要求する場合には、ポンプの使用は非常に重要となる。常に呼気及び吸気の段階においてそれが通過することによりサンプリング領域を清掃するため、ポンプは重要である。加えて、ポンプは小さい直径の管類の使用を許容しうる。そうしないと自由な流れを制限し、応答時間に影響しうる。従って、一体化された小型のポンプを持つ設計において、「Y字」分岐及び酸素配送穴を用いるカニューラ設計を使用することができる。そのようなカニューラ設計は、例えば米国特許第6,422,240号に詳述されている。
6.動きやすさの利点を供給するために、どの無線のインタフェースがどのモニタリングシステムに伝達するのか及びどのモニタリングシステムがどの患者の情報を表示するのかを決定するために無線送信/受信プロトコルを使用しうる。そのような通信プロトコルはまた、異なるインタフェースが同じモニタリングシステムと通信しないようにする、またその逆も同様にするために使用しうる。そのような状況は、例えば、幾人かの患者が無線で監視される時に起こりうる。
7.二酸化炭素検出器のゼロ処理は、周囲の大気中の空気をゼロと表示することにより実施されうる(特に患者の鼻付近の周囲空気中の高い二酸化炭素量に敏感となる)。
【0062】
上述したような完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのカプノグラフィにおける制約及び考慮は、放出された二酸化炭素のサンプリングを精密に行い、また使いやすくすることを可能とする、新規な設計を決定する。これらの小型のポンプにより生成された負圧を伴う新規な設計は、モニタリングシステムが間違った結果を提供する可能性を減少しうる。
【0063】
いくつかの実施態様によっては、小型の機械ポンプによって患者の呼吸のサンプルをサンプリングする、完全にワイヤレスまたはチューブレスのカプノグラフが提供される。そのような、遠隔主要ユニットに接続されたチューブが無い無線カプノグラフィを設計しうる。図2では、いくつかの実施形態における、カプノグラフィ装置の患者インタフェースユニットを装着している患者の頭部の斜視図(図2A)、前面図(図2B)及び側面図(図2C)を概略的に示す。図2A−2Cのいずれにも示されるように、患者インタフェースユニットの様々な構成要素を患者の顔(2)に配置するために、支持ユニット(支持ストラップ4として示されている)が使用される。患者インタフェースユニットは、様々な構成要素を含みうる。例えば、患者の鼻孔および/または口からの呼気を望ましい場所(例えばサンプリングエリア等)へ導くために使用しうるカニューラ10、少なくとも呼気のサンプル中の二酸化炭素量を検出/測定/分析するために使用されうる二酸化炭素センサ(6)及び覆い(例えば覆い8)等である。患者の耳の後ろに配置されうる(図2では右耳の後部9に示される)覆い8内には、患者インタフェースユニットの様々な他の構成要素が設置され、例えば、カニューラ10(例えばサンプリングエリア)から二酸化炭素センサ(6)へ呼吸のサンプルを送り込むために使用される小型の低電力ポンプ等が配置される。ポンプは低い流量、例えば20ミリリットル/分の流量を最小の抵抗で送り込むために使用しうる(それ故に低電力消費を可能にする)。なぜなら、管類(7)において流体が起こり込まれる距離、例えば口からポンプの位置(この例では患者の耳)までの距離が短くなりうるからである。加えて、覆い8内には、例えば小型の機械ポンプを作動させるために必要な電力を供給する再充電可能なバッテリのような1つ以上の電源、呼気中の二酸化炭素に関するパラメータを算出するように構成された制御ロジック、二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換する1つ以上のデータ変換器、データを遠隔主要ユニットに送信するように構成された1つ以上の送信機および/またはアンテナ、またはそれらの任意の組み合わせを含めることができる。
【0064】
他の実施形態によれば、患者インタフェースユニットにポンプを使用しない、ワイヤレスおよび/またはチューブレスのカプノグラフィが提供される。そのような無線カプノグラフは二酸化炭素量を監視するために使用される1つ以上のセンシング技術を使用しうる計測センサの使用を必要とする。例えば、そのような技術には赤外技法がある。例えば、別のそのような技術には半導体技法がある。例えば、別のそのような技術にはナノテクノロジがある。
【0065】
赤外技法は、約4.3ミクロンの赤外領域の放射を吸収(及び放出)するという、二酸化炭素分子のスペクトル特性を利用する。この技術の一般的な要素は、赤外放射源、光学検出器及び気体のサンプルが通過する空間(チャネル)である。時々鼻及び口付近にセンサを最適に設置することが難しいときがある。このことは、例えば4.3ミクロンの光ファイバを使用し、赤外源、検出器(センサ)及び電源を口から離れた場所に保持する事で解決しうる。(例えば、図4等に図示されているように、患者の顔の上に位置するストラップに取付けられ、妨害しない耳または同様の場所に固定されている)。
【0066】
半導体技法には、感応性被膜層を含む半導体からなるセンサ(例えばナノチェーンとして当業者に知られているもの)の使用が含まれる。感応層が二酸化炭素等の分子を引きつける(吸収する)時に、それらの電気的特性が変化する。つまり、前記電気特性は分子の密度に比例し、測定しうる。この種類の検出器はとても小さいサイズで、動作させるための電力は小さく、このことが無線をカプノグラフィ装置で使用するのに適切となりうる。例が図3に示されている。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、小型ポンプの使用を含まない完全にワイヤレスおよび/またはチューブレスのカプノグラフで使用する患者サンプリングインタフェースを設計及び開発する際に様々な設計の考慮及び制約が考慮される。そのような考慮として、例えば
1.自由な、無調整の気流を提供する必要性
2.周囲空気中に呼気の二酸化炭素が希釈されることを避けるために、周囲空気に呼気中の二酸化炭素が分散する前の位置の領域でサンプリングを実施すべきであること
3.もし、患者に酸素を供給する場合には、希釈される機会を減少させるために二酸化炭素のサンプリングは酸素の流れと切り離すべきであること、
が挙げられる。
【0068】
図3では、いくつかの実施形態における、完全に無線のカプノグラフ装置の患者インタフェースユニットを装着している患者の頭部の斜視図(図3A)、前面図(図3B)、側面図(図3C)を概略的に図示する。図3A−Cのいずれにも示されるように、支持ユニット(支持ストラップ52として示される)が、患者インタフェースユニットの様々な構成要素を患者の顔(50)上に設置するために使用される。患者インタフェースユニットは、様々な構成要素を含むことができ、例えば、息を患者の鼻孔および/または口から覆い58A及び58Bが設置されるサンプリングエリアへ導くために使用されるカニューラ56を含む。カニューラ56の側に設置しうる覆い58A及び58b内には、患者インタフェースユニットの様々な他の構成要素が設置することができ、例えば、二酸化炭素センサ、再充電可能なバッテリ等の1つ以上の電源、呼気中の二酸化炭素に関連するパラメータを算出するように構成された制御ロジック、二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換する1つまたはそれ以上のデータ変換器、前記データを遠隔主要ユニットに送信するように構成された1つ以上の送信機、またはそれらの任意の組み合わせを設置することができる。加えて、データを送信機から離れて設置されている主要ユニットへ送信することを支援するアンテナ56のようなアンテナも同様に設置できる。
【0069】
図4では、いくつかの実施形態における、無線カプノグラフィ装置の患者インタフェースユニットを装着している患者の頭部の斜視図(図4A)、前面図(図4B)、側面図(図4C)を概略的に図示する。図4A−Cのいずれにも示されるように、支持ユニット(支持ストラップ82として示される)が、患者インタフェースユニットの様々な構成要素を患者の顔(80)上に設置するために使用される。患者インタフェースユニットは、様々な構成要素を含みうる。例えば、呼吸を患者の鼻孔および/または口から、1つ以上の二酸化炭素センサが設置されうるサンプリングエリア(2つのセンサ92A及び92Bとして示される)へ導くために使用される呼吸ガイド90等である。図4A−Cに示されるように、1つ以上のセンサは呼吸ガイド付近に設置しうる。二酸化炭素センサは、下記に詳述されるように、当業者に既知のあらゆる種類センサとすることができ、少なくとも患者の呼吸のサンプルの二酸化炭素に関連したパラメータを、直接的または間接的に感知/計測するために使用することができる。二酸化炭素センサによって受け取られる情報は、患者の耳の後ろに設置しうる覆い86に送信しうる。覆い86は、患者インタフェースユニットの様々な他の構成要素、例えば、再充電可能なバッテリ等の1つ以上の電源、呼気中の二酸化炭素に関連するパラメータを算出するように構成された制御ロジック、二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換するために使用される1つ以上のデータ変換器、前記データを遠隔主要ユニットに送信するように構成された1つ以上の送信器、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。二酸化炭素センサ(92A及び92B)から、患者インタフェースユニットの付加的な構成要素を含む覆い86へ送信されるデータは、例えば光ファイバ88等の光ファイバを使用して送信されうる。加えて、アンテナ84のような、送信器から離れて設置されている主要ユニットへのデータ送信を支援するアンテナも同様に含めることができる。加えて、または代わりに、データは例えば電気のワイヤ等の他の手段で送信することもできる。
【0070】
図2−4で概略的に図示される無線カプノグラフ装置の患者インタフェースユニットの特定の環境、考察及び構成の様々な例がここに記述される。
【0071】
付加的な実施形態によれば、患者のひとつの鼻孔が酸素の運搬に使用されうる。全部(100%)または少なくとも大部分(75%超)の酸素がひとつの鼻孔に運搬され、酸素の残りの投与量は口または2つ目の鼻孔から小さい穴が分散されているチューブで運搬されうる。2つ目の鼻孔は呼気の二酸化炭素を抽出するために使用されうる。二酸化炭素の抽出も行う鼻孔側の酸素運搬のためのチューブの穴は軽く薄いプラスチックのフラップで覆い、吸気の間は酸素運搬の力がフラップを開くが、呼気の間は呼気の力が十分にフラップを閉じるか少なくとも酸素の方向をそらすようにする。そのような設定は50%の酸素がそれぞれの鼻孔に提供される時でさえ希釈の影響を減少するために使用されうる。
【0072】
付加的な実施形態では、患者インタフェースユニットは、二酸化炭素サンプリングユニットを含み、さらに、鼻息をサンプリングユニットの感知/計測領域へ向けるために使用される突カニューラを含む鼻インタフェースを含みうる。二酸化炭素をサンプリングする鼻カニューラの直径は大きくすることができ、例えば少なくとも1.6ミリ以上にし得る。二酸化炭素をサンプリングする鼻カニューラの直径は約5ミリとし得る。さらに、二酸化炭素をサンプリングする鼻カニューラの直径は鼻孔から抜け出るのを防ぐようにサイズを減少させるべきではない。
【0073】
他の実施形態によれば、鼻カニューラタイプを使用するときは、例えば米国特許第6,422,240号に記載されているように、口腔スクープと組み合わせることもできる。そのような状況では、カニューラの「Y字」合流点は二酸化炭素センサが設置される場所とすることができる。例えば、赤外放射/検出器による二酸化炭素センサを使用するとき、これは測定位置としうる(例えば、図3A−Cおよび図4−Cに示されている)。同様に、半導体の種類センサを使用するとき、これは半導体の種類センサが設置される位置としうる(例えば、図3A−Cおよび図4−Cに示されている)。
【0074】
他の実施形態によれば、鼻カニューラは必ず使用され、鼻孔に挿入されるわけではない。むしろ、様々な種類の柔らかいカバーを含む呼吸ガイドを、呼気が鼻孔を出るときにあらゆる方向に分散されないで鼻の延長線上の所望の領域/位置に導かれて二酸化炭素量がより容易に測定されるように、患者の鼻または、1または2つの鼻孔の上に設置することができる。例えば、二酸化炭素センサはその領域に設置しうる。加えて、呼吸ガイドと二酸化炭素センサとの間を接続するために光ファイバを使用しうる。
【0075】
さらなる実施形態では、口呼吸が二酸化炭素計測センサへ導かれるように、患者の口へ延長する呼吸ガイドを設置しうる。患者が口を開けるときに唇の底部が移動するため、口呼吸のガイド区域は、患者の唇の底部に接続しうる。患者の息は周囲の大気中の空気より暖かいため、呼気は上方に消散する傾向があり、呼吸ガイドの支援により呼気を上方へ導くことは、故に実際に呼気を自然な方向に移動することを助ける。
【0076】
さらなる実施形態では、二酸化炭素センサの放射源(例えば赤外放射等)と検出器との間に固定の距離を呼吸ガイドによって規定しうる。同様に、呼吸ガイドによって決定される呼吸の流路に設置される光ファイバの両端間の距離を規定しうる(図4A−Cに例示されるように)。そのような状況では、呼気が収集される封入された吸収セルは必要ではない。なぜなら、呼吸ガイドが、少なくとも呼気の二酸化炭素のサンプルを計測しうる決定された経路を生成するのに十分であるからである。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、二酸化炭素センサの放射源(例えば赤外)と検出器は呼気の流路の異なる側に存在させる必要がなくなりうる。呼吸ガイドは、放射源と検出器を同じ側にすることを可能にする反射表面を持ちうる。そのような状況では、放射源からの放射は、呼吸ガイドの反射平面から二酸化炭素の検出器へ反射されうる。
【0078】
他の実施形態によれば、患者インタフェースユニットの構成要素、例えばカニューラ、鼻孔カニューラ、呼吸ガイド等は、使い捨てタイプとしうる。他の構成要素、例えば覆い、二酸化炭素センサ、電源、送信機、データ変換器および付加的に取付けられたサブユニットは適切なインタフェースを持ち、再利用可能としうる。
【0079】
いくつかの実施態様によっては、患者とモニタリングシステムとの間の物理的な接続性を最少にしたバイタルサインモニタリングシステムが提供される。患者及びモニタリングシステム間の接続性は完全にワイヤレスおよびチューブレスであることが好ましい。そのようなシステムにおいて、無線カプノグラフユニット(例えば、二酸化炭素センサを含む患者インタフェースユニット、呼気サンプリングインタフェース、小型機械ポンプ、電源、送信器、データ変換器等又はそれらの任意の組み合わせ)の支持(位置決め)ユニット(例えばヘッドセット)は、付加的な医療センサ/サンプリングユニットに取付けることもできる。すべてのモニタリング/サンプリングユニットは、共通の通信ユニット(例えば送信機を含みうる)および共通の電源供給を持つひとつの支持ユニット(例えばヘッドセット等)に接続することができる。付加的な医療センサ/サンプリングユニットは、患者の生理的な状態に関する健康状態を検出/感知及び測定するために使用しうる、あらゆる種類センサを含みうる。例えば、呼吸流量計(例えば熱電対型)等の呼吸関連センサ、呼吸数センサ、温度センサ(例えば患者の皮膚付近に設置されうる体温計等)、血圧モニタ(例えば耳たぶに取付けられる)等の血液に関するセンサ、非侵襲的に血液酸素化(酸素飽和量)を計測するために使用され、大部分が適切に耳たぶに接続する型である動脈血酸素飽和度センサ、脳の電気の活動を計測するために使用されうる脳波記録検査(EEG)装置等及びそれらの任意の組み合わせを含むことができるが、それらに限定されない。
【0080】
いくつかの実施形態によれば、カプノグラフィと酸素飽和度測定を組み合わせたモニタリングシステムが提供される。無線カプノグラフィは、ここに記述されているあらゆる種類のカプノグラフィ装置を含む。例えば、患者の血液の酸素飽和度を間接的に計測するために使用されうる医療機器であるパルス酸素濃度計によって、酸素飽和度を計測しうる。典型的には、パルス酸素濃度計プローブは、患者の肉体の半透明な部分を通して光ダイオードと対面する1対の小さな発光ダイオード(LEDs)を持つ。一方のLEDは波長が660ナノメートルで赤色であり、他方は赤外である(例えば、波長が905, 910または940ナノメートル)。これらの波長における吸収は、酸素化された血液(酸素ヘモグロビンを含む)と脱酸素化した血液との間で大きく異なり、それ故に赤及び赤外光の吸収の比率から、酸素化/脱酸素化の比率が算出でき、従って酸素化の計測(酸素分子と結合したヘモグロビン分子の百分率)が可能となる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態によって、無線カプノグラフィセンサから取得されるデータ及びから得られるデータ
【0081】
さらなる実施形態によれば、無線カプノグラフ、無線パルス酸素濃度計及び無線呼吸数計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。呼吸数センサは、音響呼吸数センサ等あらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。無線カプノグラフは、上述したあらゆる種類を含みうる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0082】
さらなる実施形態によれば、無線パルス酸素濃度計と無線呼吸数計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。呼吸数センサは、例えば音響呼吸数センサ等のあらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0083】
さらなる実施形態によると、無線カプノグラフと呼吸数計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。呼吸数センサは、例えば音響呼吸数センサ等のあらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。無線カプノグラフは上述したあらゆる種類を含みうる。
【0084】
付加的な実施形態によれば、無線カプノグラフィと非侵襲血圧測定を組み合わせたモニタリングシステムが提供される。非侵襲血圧測定は、例えば振動法、オシロメトリック法またはそれらの任意の組み合わせ等の当業者に既知のあらゆる非侵襲方法により実施されうる。無線カプノグラフは上述したあらゆる種類を含みうる。
【0085】
付加的な実施形態によれば、無線酸素飽和度計測と非侵襲血圧計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。非侵襲血圧測定は、例えば振動法、オシロメトリック法またはそれらの任意の組み合わせ等の当業者に既知のあらゆる非侵襲の方法により実施されうる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。
【0086】
付加的な実施形態によれば呼吸数計測と非侵襲血圧測定を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。非侵襲血圧計測は振動法、オシロメトリック法及びそれらの任意の組み合わせ等の当業者に既知のあらゆる非侵襲方法により実施されうる。呼吸数センサは、例えば音響呼吸数センサ等のあらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。
【0087】
さらなる実施形態によれば、無線カプノグラフ、無線パルス酸素飽和度、非侵襲血圧測定及び無線呼吸数計測を組み合わせた無線モニタリングシステムが提供される。呼吸数センサは、例えば音響呼吸数センサ等のあらゆる種類の無線呼吸数センサを含みうる。無線カプノグラフは上述したあらゆる種類を含みうる。パルス酸素濃度計プローブは、再利用可能及び使い捨て可能な両タイプの任意のタイプの既知のパルス酸素濃度計プローブ、例えば指プローブ(患者の指に取付けられる)、耳たぶプローブ(患者の耳たぶに取付けられる)、額プローブ(額に取り付けられる)、足プローブ((通常新生児の)患者に取付けられ得る)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。非侵襲血圧計測は、例えば振動法、オシロメトリック法及びそれらの任意の組み合わせ等の当業者に既知のあらゆる非侵襲の方法により実施されうる。
【0088】
ここまで多数の典型的な特徴及び実施形態について説明してきたが、当業者は、それらの様々な変更、置換、付加及び部分的組み合わせが可能であることが認識されよう。それ故に、添付の特許請求の範囲及び今後導入される特許請求の範囲はそのような変更、置換、付加及び部分的組み合わせのすべてが本発明の精神及び範囲に含まれると解釈されることを意図する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者インタフェースユニットを含む呼吸モニタリング装置であって、前記患者インタフェースユニットが患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが、
i. 患者からの呼気を収集するように構成されたカニューラ、
ii. 収集された呼気の少なくとも1つのサンプルを前記カニューラからサンプリングエリアへ輸送するように構成されたポンプ、
iii. 前記サンプリングエリア内またはその付近に設置される二酸化炭素センサ、
iv. 前記呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
v. 前記少なくとも1つの二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信機、
を含む患者インタフェースユニット、を含む呼吸モニタリング装置。
【請求項2】
前記装置がさらに、前記カニューラと前記サンプリングエリアとの間のチューブ接続を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記患者インタフェースユニットがさらに、1つ以上の電源、前記二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ポンプが小型ポンプ、低電力ポンプ、低流量ポンプ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記装置がさらに、前記患者インタフェースを前記患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記カニューラが前記患者の口、前記患者の1つまたは2つの鼻孔、またはそれらの任意の組み合わせからの呼気を導くように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記患者インタフェースユニットがさらに、1つ以上の付加的なセンサを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
患者インタフェースユニットを含む呼吸モニタリング装置であって、前記患者インタフェースユニットが前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが、
i. 前記患者の鼻孔および/または口からの呼気を、前記呼吸ガイドまたは前記呼吸ガイド付近に設置されるサンプリングエリアへ導くように構成される呼吸ガイド、
ii. 前記サンプリングエリアに設置される1つ以上の二酸化炭素センサ、
iii. 呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、及び
iv. 前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信機、
を含む患者インタフェースユニット、を含む呼吸モニタリング装置。
【請求項11】
前記1つ以上の二酸化炭素センサが、赤外の二酸化炭素センサ、半導体の二酸化炭素センサ、ナノテクノロジの二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記患者インタフェースユニットがさらに、1つ以上の電源、前記二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記装置がさらに、前記患者インタフェースを前記患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記患者インタフェースユニットがさらに1つ以上の付加的なセンサを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項16】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
患者インタフェースユニット及びプラットフォームユニットを含む呼吸モニタリング装置であって、前記患者インタフェースユニットは前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが患者の呼気のサンプルを収集するように構成されたカニューラを含み、
前記プラットフォームユニットが、
i. 前記サンプル内の二酸化炭素量を感知するように構成された1つ以上のセンサ、
ii. 前記カニューラからの前記サンプルを、1つ以上の二酸化炭素に輸送するように構成されたポンプ、及び、
iii. 前記二酸化炭素量に対応するデータを無線で送信するように構成された通信ユニット
を含むプラットフォームユニットを含む呼吸モニタリング装置。
【請求項18】
前記プラットフォームユニットがさらに、制御センタ、1つ以上の電源、1つ以上のアダプタ、1つ以上の付加的なセンサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記アダプタが、モニタリング装置、サンプラ、酸素供給源、電源、またはそれらの任意の組み合わせに接続するためのアダプタを含む、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記プラットフォームユニットが、前記酸素供給源を調整するように構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記プラットフォームユニットが、患者の呼気中に酸素供給を停止又は減少するように、前記酸素供給源を調整するように構成される、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記プラットフォームユニットが可搬型である、請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記プラットフォームユニットが患者のベッドまたは椅子と接続されるように構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項25】
前記通信ユニットが、さらに分析ユニットからの情報および/またはデータを無線で受信するように構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項26】
前記二酸化炭素量に関する前記データが、濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項27】
前記1つ以上の二酸化炭素センサが、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項28】
患者インタフェースユニットと遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムであって、前記患者インタフェースユニットが前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが、
i. 患者からの呼気を収集するように構成されるカニューラ、
ii. 前記カニューラから収集された呼気の少なくとも1つのサンプルを、サンプリングエリアに輸送するように構成されたポンプ、
iii. サンプリングエリア内またはその付近に設置された二酸化炭素センサ、
iv. 前記呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
v. 前記二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ無線で送信するように構成される送信機
を含む患者インタフェースユニット、を含み、前記遠隔ユニットが、前記患者インタフェースユニットから二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を処理または/および表示するように構成される、呼吸モニタリングシステム。
【請求項29】
さらに、前記カニューラと前記サンプリングエリアとの間にチューブ接続を含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記患者インタフェースユニットがさらに1つ以上の電源、前記二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換するように構成される1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
前記ポンプが小型ポンプ、低電力ポンプ、低流量ポンプ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項32】
さらに、前記患者インタフェースを前記患者の頭部に設置するように構成される支持ユニットを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項33】
前記カニューラが前記患者の口、前記患者の1つまたは2つの鼻孔、またはそれらの任意の組み合わせからの呼気を導くように構成される、請求項28に記載のシステム。
【請求項34】
前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項35】
前記患者インタフェースユニットがさらに1つ以上の付加的なセンサを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項36】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
患者インタフェースユニットおよび遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムであって、前記患者インタフェースユニットは前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが、
i. 前記患者の鼻孔および/または口からの呼気をサンプリングエリアまたは前記呼吸ガイド付近へ導くように構成された呼吸ガイド、
ii. サンプリングエリアに設置される1つ以上の二酸化炭素センサ、
iii. 前記呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
iv. 前記二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ、無線で送信するように構成される送信機
を含み、前記遠隔ユニットが、前記二酸化炭素に関するパラメータに対応する前記データを、前記患者インタフェースユニットから無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を処理および/または表示するように構成される、
呼吸モニタリングシステム。
【請求項38】
前記1つ以上の二酸化炭素センサが、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記患者インタフェースユニットがさらに1つ以上の電源、前記二酸化炭素センサから取得されるデータを、デジタルデータに変換するように構成される1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項40】
さらに、前記患者インタフェースを前記患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項41】
前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項42】
前記患者インタフェースユニットがさらに、1つ以上の付加的なセンサを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項43】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
患者インタフェースユニット、プラットフォームユニットおよび遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムであって、前記患者インタフェースユニットは前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットは、患者からの呼気のサンプルを収集するように構成されたカニューラを含み、前記プラットフォームユニットが、
i. 前記サンプル中の二酸化炭素量を感知するように構成された1つ以上の二酸化炭素センサ、
ii. 前記サンプルを、前記カニューラから前記1つ以上の二酸化炭素センサに運搬するように構成されたポンプ、
iii. 前記二酸化炭素量に対応するデータを、遠隔分析ユニットへ無線で送信するように構成される通信ユニット
を含み、前記遠隔ユニットが、前記二酸化炭素量に対応するデータを、前記プラットフォームユニットから無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を加工および/または表示するように構成される、呼吸モニタリングシステム。
【請求項45】
前記プラットフォームユニットはさらに、制御センタ、1つ以上のアダプタ、1つ以上の電源、1つ以上の付加的なセンサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記アダプタがモニタリング装置、サンプラ、酸素供給源、電源、またはそれらの任意の組み合わせに接続するためのアダプタを含む、請求項45に記載のシステム。
【請求項48】
前記プラットフォームユニットが、前記酸素供給源を調整するように構成される、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記プラットフォームユニットが、患者の呼気中に酸素供給を停止又は減少するように、前記酸素供給源を調整するように構成される、請求項48に記載のシステム。
【請求項50】
前記プラットフォームユニットが可搬型である、請求項44に記載のシステム。
【請求項51】
前記プラットフォームユニットが、前記患者のベッドまたは椅子と接続されるように構成される、請求項44に記載のシステム。
【請求項52】
前記通信ユニットがさらに、前記分析ユニットから情報および/またはデータを無線で受信するように構成される、請求項44に記載のシステム。
【請求項53】
前記二酸化炭素量に対応するデータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項54】
前記1つ以上の二酸化炭素センサが、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項55】
前記遠隔分析ユニットが、プロセッササブユニット、ユーザインタフェース、ディスプレイ、通信サブユニット、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項1】
患者インタフェースユニットを含む呼吸モニタリング装置であって、前記患者インタフェースユニットが患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが、
i. 患者からの呼気を収集するように構成されたカニューラ、
ii. 収集された呼気の少なくとも1つのサンプルを前記カニューラからサンプリングエリアへ輸送するように構成されたポンプ、
iii. 前記サンプリングエリア内またはその付近に設置される二酸化炭素センサ、
iv. 前記呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
v. 前記少なくとも1つの二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信機、
を含む患者インタフェースユニット、を含む呼吸モニタリング装置。
【請求項2】
前記装置がさらに、前記カニューラと前記サンプリングエリアとの間のチューブ接続を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記患者インタフェースユニットがさらに、1つ以上の電源、前記二酸化炭素センサから取得されたデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ポンプが小型ポンプ、低電力ポンプ、低流量ポンプ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記装置がさらに、前記患者インタフェースを前記患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記カニューラが前記患者の口、前記患者の1つまたは2つの鼻孔、またはそれらの任意の組み合わせからの呼気を導くように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記患者インタフェースユニットがさらに、1つ以上の付加的なセンサを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
患者インタフェースユニットを含む呼吸モニタリング装置であって、前記患者インタフェースユニットが前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが、
i. 前記患者の鼻孔および/または口からの呼気を、前記呼吸ガイドまたは前記呼吸ガイド付近に設置されるサンプリングエリアへ導くように構成される呼吸ガイド、
ii. 前記サンプリングエリアに設置される1つ以上の二酸化炭素センサ、
iii. 呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、及び
iv. 前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ無線で送信するように構成された送信機、
を含む患者インタフェースユニット、を含む呼吸モニタリング装置。
【請求項11】
前記1つ以上の二酸化炭素センサが、赤外の二酸化炭素センサ、半導体の二酸化炭素センサ、ナノテクノロジの二酸化炭素センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記患者インタフェースユニットがさらに、1つ以上の電源、前記二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換するように構成された1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記装置がさらに、前記患者インタフェースを前記患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記患者インタフェースユニットがさらに1つ以上の付加的なセンサを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項16】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
患者インタフェースユニット及びプラットフォームユニットを含む呼吸モニタリング装置であって、前記患者インタフェースユニットは前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが患者の呼気のサンプルを収集するように構成されたカニューラを含み、
前記プラットフォームユニットが、
i. 前記サンプル内の二酸化炭素量を感知するように構成された1つ以上のセンサ、
ii. 前記カニューラからの前記サンプルを、1つ以上の二酸化炭素に輸送するように構成されたポンプ、及び、
iii. 前記二酸化炭素量に対応するデータを無線で送信するように構成された通信ユニット
を含むプラットフォームユニットを含む呼吸モニタリング装置。
【請求項18】
前記プラットフォームユニットがさらに、制御センタ、1つ以上の電源、1つ以上のアダプタ、1つ以上の付加的なセンサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記アダプタが、モニタリング装置、サンプラ、酸素供給源、電源、またはそれらの任意の組み合わせに接続するためのアダプタを含む、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記プラットフォームユニットが、前記酸素供給源を調整するように構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記プラットフォームユニットが、患者の呼気中に酸素供給を停止又は減少するように、前記酸素供給源を調整するように構成される、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記プラットフォームユニットが可搬型である、請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記プラットフォームユニットが患者のベッドまたは椅子と接続されるように構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項25】
前記通信ユニットが、さらに分析ユニットからの情報および/またはデータを無線で受信するように構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項26】
前記二酸化炭素量に関する前記データが、濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項27】
前記1つ以上の二酸化炭素センサが、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項28】
患者インタフェースユニットと遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムであって、前記患者インタフェースユニットが前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが、
i. 患者からの呼気を収集するように構成されるカニューラ、
ii. 前記カニューラから収集された呼気の少なくとも1つのサンプルを、サンプリングエリアに輸送するように構成されたポンプ、
iii. サンプリングエリア内またはその付近に設置された二酸化炭素センサ、
iv. 前記呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
v. 前記二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ無線で送信するように構成される送信機
を含む患者インタフェースユニット、を含み、前記遠隔ユニットが、前記患者インタフェースユニットから二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を処理または/および表示するように構成される、呼吸モニタリングシステム。
【請求項29】
さらに、前記カニューラと前記サンプリングエリアとの間にチューブ接続を含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記患者インタフェースユニットがさらに1つ以上の電源、前記二酸化炭素センサから取得されるデータをデジタルデータに変換するように構成される1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
前記ポンプが小型ポンプ、低電力ポンプ、低流量ポンプ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項32】
さらに、前記患者インタフェースを前記患者の頭部に設置するように構成される支持ユニットを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項33】
前記カニューラが前記患者の口、前記患者の1つまたは2つの鼻孔、またはそれらの任意の組み合わせからの呼気を導くように構成される、請求項28に記載のシステム。
【請求項34】
前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項35】
前記患者インタフェースユニットがさらに1つ以上の付加的なセンサを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項36】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
患者インタフェースユニットおよび遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムであって、前記患者インタフェースユニットは前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットが、
i. 前記患者の鼻孔および/または口からの呼気をサンプリングエリアまたは前記呼吸ガイド付近へ導くように構成された呼吸ガイド、
ii. サンプリングエリアに設置される1つ以上の二酸化炭素センサ、
iii. 前記呼気中の二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータを算出するように構成された制御ロジック、および
iv. 前記二酸化炭素に関するパラメータに対応するデータを、遠隔ユニットへ、無線で送信するように構成される送信機
を含み、前記遠隔ユニットが、前記二酸化炭素に関するパラメータに対応する前記データを、前記患者インタフェースユニットから無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を処理および/または表示するように構成される、
呼吸モニタリングシステム。
【請求項38】
前記1つ以上の二酸化炭素センサが、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記患者インタフェースユニットがさらに1つ以上の電源、前記二酸化炭素センサから取得されるデータを、デジタルデータに変換するように構成される1つ以上のデータ変換器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項40】
さらに、前記患者インタフェースを前記患者の頭部に設置するように構成された支持ユニットを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項41】
前記二酸化炭素に関する少なくとも1つのパラメータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項42】
前記患者インタフェースユニットがさらに、1つ以上の付加的なセンサを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項43】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
患者インタフェースユニット、プラットフォームユニットおよび遠隔ユニットを含む呼吸モニタリングシステムであって、前記患者インタフェースユニットは前記患者の頭部に設置されるように構成されており、前記患者インタフェースユニットは、患者からの呼気のサンプルを収集するように構成されたカニューラを含み、前記プラットフォームユニットが、
i. 前記サンプル中の二酸化炭素量を感知するように構成された1つ以上の二酸化炭素センサ、
ii. 前記サンプルを、前記カニューラから前記1つ以上の二酸化炭素センサに運搬するように構成されたポンプ、
iii. 前記二酸化炭素量に対応するデータを、遠隔分析ユニットへ無線で送信するように構成される通信ユニット
を含み、前記遠隔ユニットが、前記二酸化炭素量に対応するデータを、前記プラットフォームユニットから無線で受信し、さらに前記データまたは前記データに関する情報を加工および/または表示するように構成される、呼吸モニタリングシステム。
【請求項45】
前記プラットフォームユニットはさらに、制御センタ、1つ以上のアダプタ、1つ以上の電源、1つ以上の付加的なセンサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
前記1つ以上の付加的なセンサが、体温計、血液酸素飽和度センサ、血圧センサ、心拍数センサ、呼吸数センサ、心臓の電気活動センサ、脳活動センサまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記アダプタがモニタリング装置、サンプラ、酸素供給源、電源、またはそれらの任意の組み合わせに接続するためのアダプタを含む、請求項45に記載のシステム。
【請求項48】
前記プラットフォームユニットが、前記酸素供給源を調整するように構成される、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記プラットフォームユニットが、患者の呼気中に酸素供給を停止又は減少するように、前記酸素供給源を調整するように構成される、請求項48に記載のシステム。
【請求項50】
前記プラットフォームユニットが可搬型である、請求項44に記載のシステム。
【請求項51】
前記プラットフォームユニットが、前記患者のベッドまたは椅子と接続されるように構成される、請求項44に記載のシステム。
【請求項52】
前記通信ユニットがさらに、前記分析ユニットから情報および/またはデータを無線で受信するように構成される、請求項44に記載のシステム。
【請求項53】
前記二酸化炭素量に対応するデータが、二酸化炭素濃度、二酸化炭素の波形、経時的な二酸化炭素濃度の変化、呼気終末二酸化炭素(Et CO2)、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項54】
前記1つ以上の二酸化炭素センサが、赤外による二酸化炭素センサ、半導体による二酸化炭素センサ、ナノテクノロジによる二酸化炭素センサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項55】
前記遠隔分析ユニットが、プロセッササブユニット、ユーザインタフェース、ディスプレイ、通信サブユニット、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44に記載のシステム。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【公表番号】特表2011−522570(P2011−522570A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506832(P2011−506832)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際出願番号】PCT/IL2009/000457
【国際公開番号】WO2009/133561
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(510287603)オリディオン メディカル 1987 リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】ORIDION MEDICAL 1987 LTD.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際出願番号】PCT/IL2009/000457
【国際公開番号】WO2009/133561
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(510287603)オリディオン メディカル 1987 リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】ORIDION MEDICAL 1987 LTD.
【Fターム(参考)】
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