説明

無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価する方法及び無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価するシステム並びに無線ネットワーク内のユーザー体感品質に関して画像データのコード変換の効果をモニタするシステム

【課題】ユーザー体感品質(QoE)に関して画像データのコード変換の効果を評価する。
【解決手段】ネットワークモニタリングシステムにより無線ネットワークを介して送られてくる画像データパケットが収集される。画像データセッションが画像データパケットから検出される。画像データパケット内の画像セッション用のキーパラメータがモニタされる。キーパラメータに基づいて画像セッション毎の有効スループットが決定される。画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対しての体感品質(QoE)が決定される。ヘッダ拡張子がコード変換システムによって画像データパケットに加えられる。ヘッダ拡張子は、元のコード変換された画像データパケットに関するデータを含んでいる。ネットワークモニタリングシステムは、ヘッダ拡張子をモニタしており、ユーザー体感品質(QoE)全体についての画像データコード変換の効果を評価する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、移動体ネットワーク内の画像データ伝送をモニタすることに関連し、特には、ユーザー体感品質(Quality of Experience(QoE))に関して画像データのコード変換の効果を評価することに関連する。
【背景技術】
【0002】
移動体データネットワークがトータルなネットワークトラフィックの先例のない急増を引き続き経験しているので、移動体機器は大量の無線ネットワーク帯域を消費している。このネットワークトラフィックの増加は、ウェブ利用可能なスマートホンと移動体接続されたラップトップコンピュータによって主に行われている。ネットワーク発展傾向全体においては、移動体における画像が、移動体データ帯域を支配的に消費することになっていくと予想される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−329775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
移動体データネットワークにおいて帯域要求が拡大するにつれ、サービスプロバイダーは、自らの無線ネットワークを拡張してデータ増に引き続き対処しなければならない。しかしながら、無線送信機を増加して帯域を増やし続けることは、必ずしも可能ではなく経済的でもない。移動体データネットワークを増築してこれらのトラフィック量を維持することは費用がかかる。全てのデータは、究極的には、ユーザー機器において始まり若しくは終了するが、これは希少な無線リソースへの画像データ伝送を要求することとなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ネットワークモニタリングシステムの実施の形態は、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価することに関する。このネットワークモニタリングシステムは、
無線ネットワーク内のネットワークインタフェースからデータパケットを収集すると共に、収集されたデータパケットに関連する画像セッションを特定する。ネットワークモニタリングシステムは、更に、収集されたデータパケット内の画像セッションに対するキーパラメータをモニタすると共に、該キーパラメータに基づいて画像セッション毎の有効スループットを決定する。ついで、ネットワークモニタリングシステムは、前記画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対しての体感品質(QoE)スコアを計算する。このキーパラメータは、一又はそれ以上の画像ビットレートと、再送された画像データパケットの数と、失敗した画像データパケットの数と、画像セッション期間を含むこともできる。
【0006】
ネットワークモニタリングシステムは、各画像セッションに対する画像ビットレートを決定することもでき、そして、一又はそれ以上の画像セッションに対する画像ビットレートに基づいて体感品質(QoE)スコアを少なくともその一部を計算することもできる。それとは別に、若しくは、それに加えて、ネットワークモニタリングシステムは、再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットの発生を検出して、再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットに基づいて体感品質(QoE)スコアを少なくともその一部を計算することもでき、及び/又は、選択された画像セッションの期間を決定して、その選択された画像セッションの期間に基づいて体感品質(QoE)スコアを少なくともその一部を計算することもできる。
【0007】
画像データコード変換器は、サマリーデータを含むヘッダ拡張子を画像セッションに関連する、コード変換された画像データパケットに挿入することもできる。ネットワークモニタリングシステムは、更に、体感品質(QoE)についての画像コード変換の影響を評価し、コード変換ポリシーエンジンにアップデートデータを送る。このアップデートデータはユーザー体感品質(QoE)についての画像コード変換の影響を特定する。
【0008】
他の実施の形態において、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムは、一又はそれ以上のネットワークインタフェースに連結された複数のモニタリングプローブを有する。このモニタリングプローブは、ネットワークインタフェースからデータを収集するように適応されている。プロセッサは、ネットワークインタフェースから収集されたデータを分析するように適応されている。そのプロセッサは、ネットワークインタフェースから収集されたデータ内の画像データを特定し、画像データに関連する、一又はそれ以上の画像セッションを特定する。プロセッサは、更に、一又はそれ以上の画像セッションに対して有効スループットを決定し、画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対する体感品質(QoE)スコアを決定する。体感品質(QoE)スコアは、一又はそれ以上の画像セッションに対する有効スループットに基づいている。
【0009】
プロセッサは、ネットワークモニタリングシステムの一部であってもよいし、更に、画像データ内のキーパラメータを特定し、一又はそれ以上の画像セッションに対する画像ビットレートを決定し、一又はそれ以上の画像セッションに関して再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットを検出し、及び/又は、一又はそれ以上の画像セッションの期間を検出することもできる。そして、プロセッサは、キーパラメータ、画像ビットレート、再送画像データパケット又は失敗画像データパケット及び/又は画像セッションの期間に基づいて画像セッション毎の有効スループットを少なくともその一部を決定する。
【0010】
トランザクション分析が画像体感品質(QoE)を決定するために用いられることもある。ある実施の形態において、ネットワークモニタリングシステムにおいて稼働中の体感品質(QoE)評価システムは、何人か又は全てのユーザーに対しての画像トランザクションの記録を保持すると共に、いくつかの画像送信のトランザクション記録も維持する。体感品質(QoE)評価システムは、次のようなシナリオを特定して関連するセッションを低級な又は劣等な体感品質(QoE)有するものとして特徴付けている。
すなわち、ターゲットビットレート以下のレートで配信された画像データと、
短い再生後に強制終了された画像データセッションと、
同じ画像データセッションに対する複数回のスタートと停止と、
同じ画像コンテンツを送るように試みられた複数回のリトライと、
正常でない挙動又は時間的な特徴を有している画像データセッションである。
【0011】
画像データ変換に関する他のファクターは、ユーザー体感品質(QoE)を得るために使用される。例えば、画像データ変換を分析することにより、モニタリングシステムは、元の画像データのビットレートと変換されたデータのビットレートと画像セッションの有効スループットと再送画像データパケット又は失敗画像データパケットの数と画像セッション期間を決定することができる。ユーザー体感品質(QoE)を決定するために別の情報も使用される。例えば、画像データのスパイクや停止やバッファリングは、一時的なスループットの配分を決定するために使用される。また、ユーザーがストリームを何度も再スタートするリトライやユーザーが画像セッションを極めて早急に停止する強制終了や一セッションにおける多数の開始や停止や他の画像ストリーム特徴は、体感品質(QoE)を評価するために使用される。
【0012】
ユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムは、更に、ネットワークポリシー管理エンティティの制御下にある画像データコード変換器を有することもある。画像データコード変換器は、ネットワークインタフェースに連結されていると共に、画像データのデータレートを修正するように適応されることもできる。画像データコード変換器は、また、画像データパケットにサマリーデータを挿入するように適応することもできる。サマリーデータは、ヘッダ拡張子として、画像データパケットに挿入されることもできる。サマリーデータは、画像ソースから画像データコード変換器で受信した元のデータのコーデックやビットレートや解像度及び画像データコード変換器からユーザーに送られているコード変換された画像データのコーデックやビットレートや解像度を含む、元の適応された画像データに関連するデータを含むことが可能である。
【0013】
ネットワークモニタリングシステムのプロセッサは、また、画像データパケット内のコード変換サマリーデータをモニタすると共に、一又はそれ以上のユーザーのための体感品質(QoE)スコアについての画像データコード変換の影響を決定する。プロセッサは、ネットワークポリシー管理エンティティにフィードバックを送る。このフィードバックは画像データコード変換の影響を示している。
【0014】
他の実施の形態において、無線ネットワーク内のユーザー体感品質に関して画像データのコード変換の効果をモニタするシステムは、無線ネットワークを介して無線ネットワーク加入者に送られる画像データパケットのデータレートを修正するように適応された画像データコード変換器を有する。画像データコード変換器は、更に、画像データパケットにサマリーデータを挿入するようにも適応されている。
【0015】
ネットワークポリシー管理エンティティは、無線ネットワークに関連するポリシーを実施するように適応されている。ネットワークポリシー管理エンティティは、画像データコード変換器に連結され、画像データパケットのコード変換に関する情報を提供する。複数のモニタリングプローブは、一又はそれ以上のネットワークインタフェースに連結されている。モニタリングプローブはネットワークインタフェースからデータパケットを収集するように適応されている。プロセッサは、収集されたデータパケットを分析するように適応されている。
【0016】
モニタリングプローブは、コード変換器の前後に配置され、元の改変していない(すなわち、非コード変換)画像パケットがコード変換器以前で収集できるようにすることも可能である。更に、コード変換された画像パケットは、コード変換器とユーザー機器の間のリンクのうちの1つから収集される。コード変換された画像パケットは、コード変換器の直後又はユーザー機器に近いリンクから収集されることもある。プロセッサは、一又はそれ以上の加入者に対する第1の体感品質(QoE)スコアと第2の体感品質(QoE)スコアを決定する。第1の体感品質(QoE)スコアは、画像データコード変換器においてコード変換されていない画像データに関連するものであり、第2の体感品質(QoE)スコアは、画像データコード変換器においてコード変換された画像データに関連するものである。プロセッサは、第1と第2の体感品質(QoE)スコアを比較することによってネットワーク体感品質(QoE)に関する画像データコード変換の影響を特定する。プロセッサは、そして、ネットワークポリシー管理エンティティへのフィードバックメッセージを生成する。フィードバックメッセージは、画像データコード変換に起因するネットワーク体感品質(QoE)の影響に関連する情報を含んでいる。
【0017】
ネットワークポリシー管理エンティティは、画像データコード変換器において実行された画像データコード変換パラメータを制御することでポリシーを行うように適応されている。ネットワークポリシー管理エンティティは、画像データコード変換器が調整可能な画像データコード変換パラメータを制限することでポリシーを実行することもできる。
【0018】
画像データコード変換器によって挿入されたサマリーデータは、元の適応された画像データ、例えば、画像ソースから画像データコード変換器で受信した元のデータのコーデックやビットレートや解像度又は画像データコード変換器から加入者に送られているコード変換された画像データのコーデックやビットレートや解像度に関連している。プロセッサは、更に、サマリーデータと第1及び第2の体感品質(QoE)スコアを関連づけして、画像データコード変換に起因するネットワーク体感品質(QoE)の影響を特定することも可能である。
【0019】
本発明の第1態様は、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価する方法であって、無線ネットワーク内のネットワークインタフェースからデータパケットを収集し、収集されたデータパケットに関連する画像セッションを特定し、収集されたデータパケット内の画像セッション用のキーパラメータをモニタし、該キーパラメータに基づいて画像セッション毎の有効スループットを決定し、前記画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対しての体感品質(QoE)スコアを計算する方法である。
【0020】
本発明の第2態様は、上記第1態様において、キーパラメータが、一又はそれ以上の画像ビットレートと、再送された画像データパケットの数と、失敗した画像データパケットの数と、画像セッション期間を含む、無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価する方法である。
【0021】
本発明の第3態様は、上記第1態様において、更に、各画像セッションに対する画像ビットレートを決定し、そして、一又はそれ以上の画像セッションに対する画像ビットレートに基づいて体感品質(QoE)スコアを少なくともその一部を計算する無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価する方法である。
【0022】
本発明の第4態様は、上記第1態様において、更に、再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットの発生を検出し、再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットに基づいて体感品質(QoE)スコアを少なくともその一部を計算する無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価する方法である。
【0023】
本発明の第5態様は、上記第1態様において、更に、選択された画像セッションの期間を決定し、その選択された画像セッションの期間に基づいて体感品質(QoE)スコアを少なくともその一部を計算する無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価する方法である。
【0024】
本発明の第6態様は、上記第1態様において、ヘッダ拡張子を画像セッションに関連する、コード変換された画像データパケットに挿入し、体感品質(QoE)についての画像コード変換の影響を評価し、ユーザー体感品質(QoE)についての画像コード変換の影響を特定するアップデートデータをコード変換ポリシーエンジンに送る無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価する方法である。
【0025】
本発明の第7態様は、一又はそれ以上のネットワークインタフェースからデータを収集するように適応され、該インタフェースに連結された複数のモニタリングプローブと、前記ネットワークインタフェースから収集されたデータを分析するように適応されたプロセッサからなる、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムであって、該プロセッサが、前記ネットワークインタフェースから収集されたデータ内の画像データを特定し、該画像データに関連する一又はそれ以上の画像セッションを特定し、
該一又はそれ以上の画像セッションに対する有効スループットを決定し、前記画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対する体感品質(QoE)スコアであって、前記一又はそれ以上の画像セッションの有効スループットに基づくものを決定する、システムである。
【0026】
本発明の第8態様は、上記第7態様において、プロセッサが、更に、画像データ内のキーパラメータを特定し、該キーパラメータに基づいて画像セッションに対する有効スループットを少なくともその一部を決定する、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0027】
本発明の第9態様は、上記第7態様において、プロセッサが、更に、一又はそれ以上の画像セッションに対する画像ビットレートを決定し、該画像ビットレートに基づいて画像セッションに対する有効スループットを少なくともその一部を決定する、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0028】
本発明の第10態様は、上記第7態様において、プロセッサが、更に、一又はそれ以上の画像セッションに関して再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットを検出し、該再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットに基づいて画像セッションに対する有効スループットを少なくともその一部を決定する、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0029】
本発明の第11態様は、上記第7態様において、プロセッサが、更に、一又はそれ以上の画像セッションの期間を検出し、該画像セッションの期間に基づいて体感品質(QoE)を少なくともその一部を決定する、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0030】
本発明の第12態様は、上記第10態様において、更に、ネットワークポリシー管理エンティティの制御下にあり、ネットワークインタフェースに連結されている画像データコード変換器であって、画像データのデータ速度を修正するように適応され、そして、画像データパケットにサマリーデータを挿入するように適応するものを有する無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0031】
本発明の第13態様は、上記第12態様において、サマリーデータが、ヘッダ拡張子として、画像データパケットに挿入されている無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0032】
本発明の第14態様は、上記第12態様において、サマリーデータが、画像ソースから画像データコード変換器で受信した元のデータのコーデックやビットレートや解像度及び画像データコード変換器からユーザーに送られているコード変換された画像データのコーデックやビットレートや解像度を含む、元の適応された画像データに関連するデータを含んでいる無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0033】
本発明の第15態様は、上記第12態様において、プロセッサが、更に、画像データパケット内のコード変換サマリーデータをモニタし、一又はそれ以上のユーザーのための体感品質(QoE)スコアについての画像データコード変換の影響を決定する無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0034】
本発明の第16態様は、上記第15態様において、プロセッサが、更に、ネットワークポリシー管理エンティティに画像データコード変換の影響を示しているフィードバックを送る無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0035】
本発明の第17態様は、無線ネットワークを介して無線ネットワーク加入者に送られる画像データパケットのデータ速度を修正するように適応され、画像データパケットにサマリーデータを挿入するようにも適応されている画像データコード変換器と、前記無線ネットワークに関連するポリシーを実施し、前記画像データコード変換器に連結され、前記画像データパケットのコード変換に関する情報を提供するように適応されているネットワークポリシー管理エンティティと、一又はそれ以上のネットワークインタフェースからデータパケットを収集するように適応され、該インタフェースに連結された複数のモニタリングプローブであって、更に、収集されたデータパケットを分析するように適応されたプロセッサを有するものとからなる無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)に関して画像データのコード変換の効果をモニタするシステムにおいて、前記プロセッサが、一又はそれ以上の加入者に対する第1の体感品質(QoE)スコアであって、前記画像データコード変換器においてコード変換されていない画像データに関連するものを決定し、一又はそれ以上の加入者に対する第2の体感品質(QoE)スコアであって、前記画像データコード変換器においてコード変換された画像データに関連するものを決定し、第1と第2の体感品質(QoE)スコアを比較することによって、画像データコード変換に起因するネットワーク体感品質(QoE)に関する画像データコード変換の影響を特定し、更に、画像データコード変換に起因するネットワーク体感品質(QoE)の影響に関連する情報を有する、前記ネットワークポリシー管理エンティティへのフィードバックメッセージを生成するシステムである。
【0036】
本発明の第18態様は、上記第17態様において、ネットワークポリシー管理エンティティが、更に、画像データコード変換器において実行された画像データコード変換パラメータを制御することでポリシーを行うように適応されている無線ネットワーク内のユーザー体感品質に関して画像データのコード変換の効果をモニタするシステムである。
【0037】
本発明の第19態様は、上記第17態様において、ネットワークポリシー管理エンティティが、画像データコード変換器が調整可能な画像データコード変換パラメータを制限することでポリシーを実行するように適応されている無線ネットワーク内のユーザー体感品質に関して画像データのコード変換の効果をモニタするシステムである。
【0038】
本発明の第20態様は、上記第17態様において、サマリーデータが、画像ソースから画像データコード変換器で受信した元のデータのコーデックやビットレートや解像度又は画像データコード変換器から加入者に送られているコード変換された画像データのコーデックやビットレートや解像度をふくむ元の適応された画像データに関連しているデータを含んでおり、更に、プロセッサが、サマリーデータと第1及び第2の体感品質(QoE)スコアを関連づけして、画像データコード変換に起因するネットワーク体感品質(QoE)の影響を特定する無線ネットワーク内のユーザー体感品質に関して画像データのコード変換の効果をモニタするシステムである。
【0039】
本発明の第21態様は、一又はそれ以上のネットワークインタフェースからデータを収集するように適応され、該インタフェースに連結された複数のモニタリングプローブと、
前記ネットワークインタフェースから収集されたデータを分析するように適応されたプロセッサからなる、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムであって、該プロセッサが、画像データに関連する一又はそれ以上の画像セッションを特定し、該画像セッションの一時的なトランザクション特性をモニタし、前記画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対する体感品質(QoE)スコアであって、前記画像セッションの一時的なトランザクション特性に基づくものを決定するシステムである。
【0040】
本発明の第22態様は、上記第21態様において、一時的なトランザクション特性が、元の画像ビットレートとコード変換された画像ビットレートと画像セッションに対する有効スループットと画像セッションの期間からなる群のうちから選択された一又それ以上の特性を含んでいる無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0041】
本発明の第23態様は、上記第21態様において、一時的なトランザクション特性が、失敗した画像データパケットの数と再送された画像データパケットの数と画像セッションリスタートの数と画像セッション強制停止の数と単独の画像セッション中のスタートと停止の数からなる群のうちから選択された一又それ以上の特徴を含んでいる無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【0042】
本発明の第24態様は、上記第21態様において、一時的なトランザクション特性が、画像セッションのための一時的なスループットの配分であって、画像セッションのスパイクや停止やバッファリングに基づいて配分されたものを含んでいる無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムである。
【発明の効果】
【0043】
本願発明に係わる無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価する方法によれば、無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価して、サービスプロバイダなどが無線ネットワークのデータ増に対処することができる。また、本願発明に係わる無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価するシステムは、無線ネットワーク内のユーザー体感品質を評価して、無線ネットワークのデータ増に対処することができる。更に、本願発明に係わる無線ネットワーク内のユーザー体感品質に関して画像データのコード変換の効果をモニタするシステムは、リアルタイムのデータが利用でき、ネットワーク内で実際に起こっていることに基づいて体感品質(QoE)を最適化するような方法でコード変換速度を選択することができる。また、サービスプロバイダは、ネットワーク内でどのようにコード変換を取り扱うのかを制御するポリシーを確立することができる。
【0044】
以上一般的な用語を用いて本発明を説明してきたが、以下の図面を簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System(UMTS))の第3世代(3GT)ネットワークの構成要素を図示するハイレベルのブロック図である。
【図2】図2は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution(LTE))及びシステムアーキテクチュアエボリューション(System Architecture Evolution(SAE))の第4世代(4G)ネットワークアーキテクチュアを図示するブロック図である。
【図3】図3は、一実施に係わる体感品質(QoE)を決定する方法を図示したフローチャートである。
【図4】図4は、一実施に係わる、コード変換画像データと体感品質(QoE)のフィードバックを使用する方法を図示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明は、添付図面に関連して以後より詳細に説明される。しかしながら、本発明は、多くの異なる態様においても実施されることがあり、ここに説明される実施の形態に限定されるものとして解されるべきではない。むしろ、これらの実施の形態は、開示を完全且つ徹底するために提供されるのであり、いわゆる当業者に対し発明の範囲を確実に伝えるものである。当業者であれば、本発明の各種の実施の形態を用いることができる。
【0047】
移動体データネットワークは全体的にネットワークトラフィックにおいて前例のない増加を経験しており、移動体ネットワークオペレータは他に例のない課題に直面している。サービスプロバイダは、十分に高品質の体感品質(QoE)のレベルを維持して、短期間に次々と同種のサービスを乗り換える「移り気な」顧客 であるチャーン(churn)を最小限にしてサービス収入を最大にしなければならない。歴史的には、このことは移動体音声に当初集中されたネットワークに対して解決する比較的に単純な問題であった。移動体画像トラフィックの出現と急増により、高品質の体感品質(QoE)のレベルを維持することはより困難になった。
【0048】
画像体感品質(QoE)を決定する代表的な技術は、画像トランスポートストリームを再構築することに依存している。このような方法は、画像の体感品質(QoE)を評価するのにたぶん有効であるとは思われないし、画像トランスポートストリームを再構築することは、将来的な送信方法を取り扱うものではない。画像コンテンツ通信は、品質が有効データスループットとクライアントのバッファサイズの関数であるTCP/HTTP上の送信へ近づいている。定義によると、TCP/HTTPは、信頼性のあるコンテンツ送信を補償している。また、画像コンテンツの再構築は、高価な作業であり、コスト的に有効な方法で移動体画像の突出した増加に対してよく釣り合いが取れるものではない。ここに記載するシステムの一実施の態様において、モニタリングシステムは、画像ストリームを再構築することなく、画像の体感品質(QoE)を得る。
【0049】
図1は、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System(UMTS))の第3世代(3G)ネットワークの構成要素を図示するハイレベルのブロック図であるが、それはユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(Universal Terrestrial Radio Access Network (UTRAN))エレメントとGSM(登録商標) EDGE無線アクセスネットワーク(GSM(登録商標) EDGE Radio Access Network(GERAN))エレメントを含むこともできる。複数のノードNodeBネットワークエレメント101は、それぞれのセル102内の加入者に情報等を供給しており、更に、Iubインタフェースを介してRNC103に接続されている。RNC103は、Iu−PSインタフェースを介してSGSN104と、及び、Iu−CSインタフェースを介してMSC105と連結されている。SGSN104は、Gnインタフェースを介してインターネット107にアクセスを提供するGGSN106に連結している。セル102内のユーザー機器(UE)116は、それぞれのノードNodeB101と通信する。
【0050】
例えば、プローブ108aとモニタリングシステム制御器109を含むモニタリングシステムは、Iubインタフェース及び/又はIuインタフェースに連結されている。プローブ108aは、IubインタフェースからのRRCメッセージやNBAPメッセージ、更に、IuインタフェースからのALCAPメッセージやRANAPメッセージのような、各インタフェースからのPDU及びセッションデータを集める。サービスプロバイダやネットワークオペレータは、ユーザーインタフェースステーション110を介してモニタリングシステム制御器109からのデータにアクセスすることが可能である。モニタリングシステム制御器109は、更に、収集されたデータパケットやユ−ザーセッションデータやコール記録構築情報やソフトウェアアプリケーション命令を格納するための内部又は外部のメモリ111を有することもできる。
【0051】
モニタリングシステムは、その内部で、セパレートなブレードでプローブ108a乃至108cが運転されているサーバー又は機器ラックのような一箇所に配置することもできる。それとは別に、プローブ108a乃至108cはRNC103又はSGSN104の近傍に配置されることも可能であり、モニタリングシステム制御器109から遠隔操作される。プローブ108a乃至108c及びモニタリングシステム制御器109は、一又はそれ以上のソフトウェアアプリケーションを運転する一又はそれ以上のプロセッサを有する。
【0052】
図2は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution (LTE))/システムアーキテクチュアエボリューション(System Architecture Evolution(SAE)))の第4世代(4G)ネットワークアーキテクチュアを図示するブロック図である。LTE/SAEネットワーク技術は、高速IPベースサービスを提供する移動体ネットワークエボリューションを示している。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)として知られている、移動体規格を規定することを担当している規格化団体は、無線アクセスとコアネットワークエボリューションの双方を含む移動体通信システムの規格を定義した。この規格は、エボルブドパケットシステム(Evolved Packet System(EPS))と名付けられており、UTRANアクセスネットワークのエボリューション(発展したUTRAN(eUTRAN)201という)とコアネットワークの同時のエボリューション(Evolved Packet Core (EPC202という)を規定している。LTEとSAEはそれぞれeUTRAN201とEPC202の同義語として一般的に用いられている。
【0053】
このネットワークは、数多くの異なる種類のネットワークノードとインタフェースで構成されている。このノードには、例えば、セル204内の加入者に情報等を供給する拡張ノード(eNodeB 又はeNb)203と、モビリティマネージメントエンティティ(MME)205と、サービングゲートウェイ(Serving Gateway (S−GW))206と、パケットデータネットワークゲートウェイ(Packet Data Network Gateway(PDN−GW))207が含まれている。EPC領域の各ノード間のインタフェースは、一般的に「S#」のように符号付けされている。ノード(eNodeB)間の「X2」インタフェースと ノードeNodeB203とユーザー機器208の間の空間インタフェースである)「Uu」インタフェースは、eUTRANの領域内に存在する。
【0054】
EPS技術の目的は、ユーザー利用可能な帯域を著しく増強することであり、同時に、無線接続のサービス品質Quality of Service(QoS)を改善することである。以下のノードがeUTRANの領域内で作動する。ユーザー機器(UE)208は、エンドツーエンド(end−to−end)サービスの加入者エンドポイントである。UE208は無線パス上でUuインタフェースを通ってノードeNodeB203と通信する。ノードeNodeB203は、UE208への無線パスを管理しており、物理的な無線確立と無線リンク制御とメディアアクセス制御の各機能を担当している。ノードeNodeB203は、また、無線パスへのデータを暗号化し、解読しており、無線リソース加入及び監督(Radio Resource Admission and Management)を取り扱っている。
【0055】
以下のノードがEPC領域内で作動する。MME205は、UE208から又はそれへの非アクセス層Non Access Stratum(NAS)制御プレーンメッセージを管理するために応答するノードである。更に、MME205は、ユーザープレーントラフィックのためにS−GW206を選択する役割をし、LTE/SAE内のハンドオーバーを調整し、更に、必要な認証及びセキュリティー手順を確立する。MME205は、また、UE208へのベアラー割り当てを調整する。S−GW206は、ノードeNodeB203からのユーザープレーン接続のエンドポイントである。S−GW206は、ノードeNodeB203間のUEハンドオーバーの場合のユーザープレーン接続のアンカーである。PDN−GW207は、EPCと、例えば、インターネット209のような外部のPDNネットワークの間のインタフェースを提供するネットワークノードである。
【0056】
LTE/SAEネットワークのような複雑なシステムにおいては、ネットワーク性能を測定するタスクやネットワークオペレーションを修復するタスクやネットワークサービス品質を管理するタスクは、ネットワークオペレータにとって極めて難しい。新たなネットワーク技術の導入や展開のようなネットワークのエボリュージョンはネットワーク測定や修復や制御に更なる問題や別の不安定さを生み出すこととなる。これらのタスクを実行するために、ネットワークオペレータは、例えば、モニタリングシステム制御器109(図1参照)のような外部のモニタリングシステムをよく利用する。これらのモニタリングシステムは、モニタリングシステムがネットワークインタフェースからデータを見つけだすことを可能にする非割り込み(non−intrusive)モードで一般的にネットワークと接続されていて、データを処理し、ネットワークオペレータがネットワークを管理するのに役立つ測定や報告を提供する。モニタリングシステムは、一般的には、加入者によって使用されたサービスの詳細な分析を提供するためには、そして、修復や最適化目的のためにネットワーク挙動についての情報を集めるためには、UEの活動を探知する必要がある。
【0057】
モニタリングシステム210は、ネットワーク内の一又はそれ以上のインタフェースから信号データを受動的に監視及び収集するためにLTE/SAEネットワーク内の各リンクに連結されていてもよい。モニタリングシステム210は、例えば、エンドポイントとしてのMME205を有する、S1−MMEやS10やS11を含むEPCとeUTRANインタフェース及びエンドポイントとしてのノードeNodeB203を有するS1−MMEとX2のインタフェースからユーザープレーンデータとコントロールプレーンデータを収集してもよい。ネットワーク内の他のインタフェース又はリンクのいくつか又はその全てがモニタリングシステム210により監視されていてもよいと考えられる。モニタリングシステム210は、ある実施の形態において、プロトコルデータユニット(Protocol Data Unit(PDU)とeUTRAN201とEPC202からのデータパケットを収集、相関、分析する一又はそれ以上のソフトウェアアプリケーションを走らせる一又はそれ以上のプロセッサによって構成されていてもよい。
【0058】
サービスプロバイダやネットワークオペレータは、ユーザーインタフェースステーション211を介してモニタリングシステム210からのデータにアクセスすることが可能である。モニタリングシステム210は、更に、収集されたデータパケットやユ−ザーセッションデータやコール記録構築情報やソフトウェアアプリケーション命令を格納するための内部又は外部のメモリ212を有することもできる。
【0059】
モニタリングシステム108−111(図1参照)及び210−212(図2参照)は、ネットワーク上のリンクやノードやアプリケーションやサーバーによってIPトラフィックを特徴付けることによりオープンシステムインターコネクション(Open System Interconnection(OPI))レイヤー2〜レイヤー7修復を提供するプロトコル分析器の機能、セッション分析器の機能及び/又はトラフィック分析器の機能を装備していてもよい。このような機構は、たとえば、Tektoronix社から提供される、Iris(商標) Analyzer ToolsetアプリケーションとSpIprobes(商標)を含むGeoProbe(登録商標) G10 プラットフォームによって提供される。単純化されたモニタリングシステムプローブが図1及び2に図示されてはいるが、相互接続されたモニタリングシステムプローブのいくつでもネットワーク内の一又はそれ以上のインタフェースと接続することもできると考えられる。単独のモニタリングプローブが特定のインタフェースからデータを収集してもよいし、二つ又はそれ以上のプローブが1つのインタフェースに接続してもよい。
【0060】
モニタリングシステムは、広帯域IPトラフィックを取り扱うのに最適な高速で高密度のプローブのようなパケット収集機器を介してネットワークインタフェースと連結してもよい。モニタリングシステムは、ネットワーク作動の中断なくインタフェースからメッセージトラフィックを受動的に収集する。モニタリングシステムは、ネットワークインタフェースでの特定のデータセッションに関連するパケットを収集して関連づけをしてもよい。関連するパケットは、ネットワーク上で特定のフローやセッションやコールのレコードに組み合わせることができる。他の実施の形態においては、モニタリングシステムは、例えば、MME又はRNCに存在し、ノードを通過する若しくはノードからのデータパケットを収集するソフトウェアエージェントのような能動的な構成要素であってもよい。
【0061】
予め記録されている画像ファイル若しくはライブ画像の供給から始まるストリーミングビデオは第3世代及び第4世代の無線ネットワークの加入者に関して非常に一般的である。画像ストリームは、一般に移動体ネットワーク外のソースにおいて開始し、インターネット(107又は209)を介してアクセスされねばならないことが度々ある。例えば、無線加入者(例えば、UE108又は208)は、遠隔操作のビデオサーバー(115又は215)とのデータセッションを確立することができる。第3世代の無線ネットワーク(図1参照)において、データセッションは、RNC103とSGSN104とGGSN106を介してインターネット107に、そして、ビデオソースであるビデオサーバー115に亘って作り出される。第4世代の無線ネットワーク(図2参照)において、データセッションは、MME205とSーGW206とPDN−GW207を介してインターネット209に、そして、ビデオソースであるビデオサーバー215に亘って作り出される。無線加入者は、格納された画像ファイルか、若しくは、例えば、サーバー上にホストされているウェブページを介してビデオソースであるビデオサーバー(115又は215)からライブ画像の供給を選択する。
【0062】
ビデオサーバー(115又は215)は、インターネット(107又は209)を介して、選択された画像の画像データパケットを第3世代又は第4世代の無線ネットワークを通じて加入者に送り始める。画像データパケットには、選択された画像圧縮プロトコルを用いて圧縮されている画像情報を含んでいる。第3世代又は第4世代の無線ネットワークを通じて転送される画像情報の速度は、現状のネットワークリンクの容量によって決定される。ネットワークが大きなトラフィック負荷を経験している場合、そのネットワークは画像接続を確立するために十分な帯域を確保することができない。セッションがUEとビデオソースの間で確立されている場合には、ビデオパケットは遅延してしまうかも知れない。
【0063】
ここに開示されているネットワークモニタリングシステムは、元の画像ストリームを再構築する必要なく、画像の体感品質(QoE)情報を引き出している。ネットワークモニタリングシステムは、画像送信トランザクションを検出し、画像ビットレートや再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットの発生や画像セッションの期間のような送信されるべき画像に関するキーパラメータを特定する。ネットワークモニタリングシステムは、また、パケットデリバリーバイタイムのような画像コンテンツ送信の挙動と時間に関する特徴を追跡する。そして、ネットワークモニタリングシステムは、画像トランザクション又は画像セッション毎の有効スループットを決定する。
【0064】
ネットワークモニタリングシステム上で行われている体感品質(QoE)の評価方法は、何人か又は全てのユーザーに対しての画像トランザクションの記録を保持すると共に、いくつかの画像送信のトランザクション記録も維持する。体感品質(QoE)評価システムは、次のようなシナリオを特定して関連するセッションを低級な又は劣等な体感品質(QoE)を有するものとして特徴付ける。
すなわち、ターゲットビットレート以下のレートで配信された画像データと、
短い再生後に強制終了された画像データセッションと、
同じ画像データセッションに対する複数回のスタートと停止と、
同じ画像コンテンツを送るように試みられた複数回のリトライと、
正常でない挙動又は時間的な特徴を有している画像データセッションである。
【0065】
画像トランザクションに関する他のファクターは、ユーザー体感品質(QoE)を得るためにも使用される。例えば、画像トランザクションを分析することにより、モニタリングシステムは、元の画像データのビットレートとコード変換されたデータのビットレートと画像セッションの有効スループットと再送画像データパケット又は失敗画像データパケットの数と画像セッション期間を決定することができる。ユーザー体感品質(QoE)を決定するために別の情報も使用される。例えば、画像データのスパイクや停止やバッファリングは、一時的なスループットの配分を決定するために使用される。また、ユーザーがストリームを何度も再スタートするリトライやユーザーが画像セッションを極めて早急に停止する強制終了や一セッションにおける多数の開始や停止や他の画像ストリーム特徴は、体感品質(QoE)を評価するために使用される。画像セッションを特徴付けたり、又はそれを評価するために他のパラメートも使用されうるものと解される。その上、各パラメータに、体感品質(QoE)全体を評価するために、同じ又は異なった重み付けを割り振ることも可能である。例えば、ターゲットビットレート以下のビットレートで画像データが送信されることが生じると、体感品質(QoE)について劣等の効果を有するものとしてもよいし、強制終了された画像データセッションより以下に体感品質(QoE)の格付けを下げてもよい。
【0066】
ある1つの実施の形態において、ネットワークモニタリングシステムは、加入者による画像データセッション情報を分類する。各画像トランザクションに対する体感品質(QoE)は個別に評価されてもよい。ネットワークモニタリングシステムは、画像データセッションが開始されるときには、各画像データセッションに対して最高の体感品質(QoE)スコアを割り振ることを可能にする。そして、ネットワークモニタリングシステムは、あるパラメータが観察されるたびに体感品質(QoE)スコアをデクリメントする。例えば、ネットワークモニタリングシステムは、ある特定の画像への加入者の要求が検出されたときに最高の体感品質(QoE)スコアを割り振るようにしてもよい。画像データが加入者に提供されているので、ネットワークモニタリングシステムは、特定の予め決められたイベントが生じたか否かを特定する。このイベントには、例えば、実際の画像データビットレートが最低レベルを維持することができない場合や加入者に画像ファイル全体を送ることができない場合や所定の期間を越えた画像データ伝送の遅延又は中断や同じ画像データパケットの複数回の伝送や故障して加入者に送られた画像データなどが含まれうる。これらの若しくは他のイベントが観察されたときには、画像セッションの体感品質(QoE)スコアが減らされる。
【0067】
他の実施の形態において、複数の画像セッションに対する体感品質(QoE)スコアは、普通の平均若しくは例えば加重平均によって組み合わされることも可能である。加重平均は、あるユーザー又はあるイベントに対してより重い重み付けをすることができる。単独のユーザー又はグループの複数回の画像セッションは、組み合わせも可能である。体感品質(QoE)スコアは、画像データがユーザーのグループ内の加入者に対してどのようにうまく及び/又はタイムリーに送られたかに基づいてユーザーグループに対して決定されることが可能である。複数の画像セッションは、グループの各メンバーに対して評価されるようにしてもよい。更に他の実施の形態において、体感品質(QoE)導出は、ファジーな論理又は他の機械言語技術を用いて補強されて、全体的な精度を高めることができる。
【0068】
図3は、一実施に係わる体感品質(QoE)を決定する方法を図示したフローチャートである。工程301において、データパケットが無線ネットワークのインタフェースから収集される。データパケットは、例えば、ネットワークモニタリングシステムにより、収集されることもある。工程302において、収集された画像データパケット内の画像セッションが検出される。画像セッション内の画像送信トランザクションが工程303でモニタされる。工程304において、ネットワークモニタリングシステム又は他の体感品質(QoE)測定システムは、画像セッションに関連するキーパラメータを特定する。
工程305において、各画像セッション毎に画像データのビットレートが決定される。工程306において、再送画像データパケット、又は、失敗画像データパケットの発生が検出される。工程307において、画像セッションの期間が決定される。そして、工程308において、画像トランザクション又は画像セッション毎の有効スループットが決定される。最後に、工程309において、画像トランザクションに関連するいく人かの又は全てのユーザーに対する体感品質(QoE)が決定される。
【0069】
体感品質(QoE)は、ターゲットビットレート以下のビットレートで配信された画像データの検出や部分的な再生の後で強制終了された画像データセッションの検出や単独の画像データセッションの複数回のスタートと停止の検出や同じ画像コンテンツを送ることを意図した複数回のリトライの検出や正常でない挙動及び時間的な特徴を有する画像データセッションの検出に基づいて決定されてもよい。
【0070】
サービスプロバイダは、無線ネットワーク内にコード変換ベースの最適ソルーションを展開して移動体画像要求の爆発的な増加の影響を処理することを可能にする。コード変換ベースの最適ソルーションの実施の態様については、2010年12月28日に出願された、「移動体ネットワークにおける画像データコード変換の適応制御」と題する同時継続の米国特許出願第12/980199号に記載され開示されており、その開示事項全体がここに引用により組み入れられている。
【0071】
例えば、無線ネットワークを介して送られる画像データのデータ速度は、セル過剰レベルに基づいて調整される。ネットワークモニタリングシステムは、ネットワークインタフェースから収集されたデータトラフィックに基づいてネットワークセルの過剰レベルを特定する。セル過剰レベルが第1のレベルに達したとき、警告が画像データコード変換機器に送られる。画像データコード変換機器は、過剰のセル内の一又はそれ以上の加入者に送られる画像データのデータ速度を調節する。データ速度調節は、加入者のプロファイル又はユーザー機器のタイプに基づくこともできる。セル過剰レベルが第2の閾値以下に落ちたときには、モニタシステムは画像データレートを増やすことができることを示す第2の警告を送る。
【0072】
ある種の状況の元で、おそらく、画像パケットはUEにとって十分な速度では加入者に届かず、選択された画像を正確に表示することはできないかも知れない。UEは、次の画像データを待っている間フリーズした画像を表示することがあるかも知れない。加入者はいつも、見たくないこの種の画像を見せられており、結果的にネットワーク上の画像サービスにとって低体感品質(QoE)となっている。例えば、選択された画像が800kpbsを必要とするが、しかし、移動体ネットワークが500kpbsの有効容量しかない場合には、ネットワークはセッションを確立できないかも知れない。ネットワークがセッションを確立したとしても、有効帯域は800kbpsでの画像送信をすべてサポートすることはなく、結果的に加入者にとって非常に貧弱な経験となる。UEが引き続きバッファされたデータから運転し、そして、バッファを再び満たさなくてはならないので、よくても、加入者はプレーバックの初め/終わりを見ることとなる。
【0073】
画像コード変換は、第3世代及び第4世代の移動体ネットワークでの画像送信を最適化するために用いられうる。一般に、コード変換機器は、画像コンテンツを低ビットレートにコード変換するように設計されている。例えば、当初800kbpsで送られた画像パケットは、コード変換機器により、ユーザー認識品質においてほとんど品質低下を伴わずに、400−500kpbsに再コード化されうる。コード変換は、適切な場合画面解像度を下げるためにも適用される。例えば、移動体電話やPDAのような多くの加入者の機器は、小さな表示画面を有している。画像は、通常、ユーザーの楽しみを明らかに喪失することなくこれらの小さな画面においても低解像度で表示されうる。画像データは、画面解像度を下げることによって、減少することができ結果的にネットワークによってサポートされる全データの低速化となりうる。
【0074】
画像データは、移動体ネットワークに入るに先立って、若しくは、ネットワークのエッジで低ビットレートにコード変換される。そして、コード変換された、低速のデータが、加入者に送られる。これらのビットレート低速化は、ネットワーク利用における直接の節約に対応し、それは移動体のオペレータに対し2つの大きな利益を提供することとなる。すなわち、設備投資(capex)/運用コスト(opex)の減少(同じコンテンツがより少ないインフラストラクチャで送信されること)と体感品質(QoE)の改善(帯域を最適化することでより多くのユーザーが高体感品質(QoE)を有することができること)である。
【0075】
画像データコード変換の利用は有効であるけれども、移動体ネットワークの状況のリアルタイムのナレッジに基づいて適応コード変換をすることは現在において解決されていない。そのかわりに、現時点での解決法は、あるレベルの有効帯域を想定し、そして、現実のネットワーク状況を無視して全てのデータ速度を低下させることである。フィードバックやネットワークの状況の情報がないと、コード変換プロセスは固定的な方法で構築されねばならない。オペレータはせいぜい時間による異なるコード変換設定を試みることができる程度である。次いで、画像データコード変換システムは、特定の最適化決定による影響を受けたネットワークリソースのナレッジを有していず、それに関するフィードバックもない。例えば、上記のようなネットワークモニタリングシステムのようなネットワーク情報システムを使用すると、ネットワーク内で実際に起こっていることに基づいて体感品質(QoE)とリソース利用を最適化するような方法でコード変換速度を選択するために使用されるリアルタイムのデータが利用できる。
【0076】
第3世代のネットワークにおいて、図1に示されているように、GGSN106の前後の箇所のコード変換機器112又は113でコード変換が行われる。ポリシー決定ポイント(Policy Decision Point(PDP))/ポリシー実施ポイント(Policy Enforcement Point(PEP))114は、モニタリングシステムからの情報に基づいてコード変換機器112と113を制御することができる。例えば、モニタリングシステム109がセル102a又は102bのセル過剰を特定すると、モニタリングシステム109はPDP/PEP114に過剰レベルを知らせる。
PDP/PEP114は、そして、コード変換機器112及び又は113に命じて過剰のセル内のUEへのパケットに対し低速の画像データを用いるようにする。他の実施の形態においては、モニタリングシステムはセル過剰の制限をPDP/PEP114を使用することなく直接にコード変換機器112及び又は113に対して特定する。
【0077】
同様に、第4世代のネットワークにおいても、図2に示されているように、PDN−GW207とインターネット209の間の部材であるコード変換機器213によってコード変換が行われうる。PDP/PEP214は、モニタリングシステム210からの情報を用いてコード変換機器213を制御することができる。モニタリングシステムは、ポリシー実施ポイント(Policy Enforcement Point(PEP))、ポリシー決定ポイント(Policy Decision Point(PDP))、ポリシー課金及び制御(Policy Charging and Control(PCC))機能、ポリシー及び課金ルール機能(Policy and Charging Rules Function(PCRF))、又は、ポリシー及び課金実行機能(Policy and Charging Execution Function(PCEF))のような他のネットワークポリシー管理エンティティと通信し、ネットワーク内のコード変換を制御することもできる。
【0078】
モニタリングシステムの実施の形態は、また、他の適応コード変換シナリオをサポートする。モニタリングシステムは、価値の高い加入者若しくはそうでない加入者又はある種の機器のタイプのような、顧客区分に画像トラフィックを分類することができ、そして、それぞれに異なるコード変換スキームを適用して所望の区分に対する体感品質(QoE)を強化することもできる。
【0079】
モニタリングシステムは、また、干渉レベルのような無線キー実行インジケータ(Radio Key Performance Indicator(KPI)をモニタし、更に、異なるコード変換スキームを適用して無線悪化による体感品質(QoE)の問題を改善することもできる。
【0080】
サービスプロバイダは、ネットワーク内でどのようにコード変換を取り扱うのかを制御するポリシーを確立することができる。コード変換の最大限の利点がモニタリング情報を用いて得られる。ネットワーク過剰があると、より積極的なコード変換の最適化を実施することで、より多くのユーザーが画像を受け取ることができる。ネットワーク過剰がない場合、あまり積極的でないコード変換を用いてユーザー体験での画質を高められ、それによって画質を改善する。どのような場合でも、キャリアネットワークインフラストラクチャは、近い将来において全ての移動体ネットワークについて予想される移動体の画像トラフィックが支配的であるいずれのネットワークに対しても少なくすることができる。減少したインフラストラクチャは、直接の設備投資の回避と継続中の運用コストの節約を意味する。上記に記載され開示されたシステムや方法を用いると、ネットワークモニタリングシステムを用いて移動体画像の体感品質(QoE)を有効に得ることができる。しかしながら、画像データコード変換がユーザー体験に対してネガティブな影響を与えないことを確実にするようなメカニズムは現状では存在しない。ここに記載されたネットワークモニタリングシステムとその方法の他の実施の態様は、体感品質(QoE)を再び画像データコード変換機器においてなされ又は実施されるポリシー決定と相関付けして、選択された画像データコード変換がユーザー体験に所望の影響を与えたか否かを確かめる。更に、ネットワークモニタリングシステムは、いつ画像データコード変換機器へのフィードバックがあまりにも積極的すぎる最適化を実施することとなったのかを決定する。よって、移動体のオペレータは移動体画像最適化の閉ループのフィードバックを確実にし最高の全体感品質(QoE)を確実にする。
【0081】
ある実施の形態において、画像データコード変換機器112又は113若しくは213
のような画像データコード変換システムは、ヘッダ拡張子若しくはそれに均等なデータを画像ストリームに関連する制御パケットに挿入する。例えば、ヘッダ拡張子情報は、HTTPヘッダ又は画像セッションを確立することに関連するRTSP制御パケットに挿入することができる。ヘッダ拡張子は、ある実施の態様では「x−画像−データコード変換」と称されている。ヘッダ拡張子は、元のコーデック/ビットレート/解像度や適応した又はコード変換されたコーデック/ビットレート/解像度を搬送する。ヘッダ拡張子は、エンドユーザー機器UE108又は208によって無視される。しかしながら、ネットワークモニタリングシステムは、画像データパケットのコード変換拡張子をモニタしている。画像ソースから画像データコード変換機器で受信した元のデータのコーデック又はビットレート若しくは解像度のような、そして、画像データコード変換機器から加入者に送られたコード変換された画像データのコーデック又はビットレート若しくは解像度のような、元の適応した画像データに関連するデータのようなコード変換方法に関連するサマリー情報をヘッダ拡張子若しくはそれに均等なデータは含むこともできる。
【0082】
ネットワークモニタリングシステムは、選択されたコード変換のナレッジを直接、セッション分析器又はプロトコル分析器のようなネットワーク修復ツールに組み入れる。ネットワークモニタリングシステムは、更に、体感品質(QoE)に関する画像データコード変換の影響のネットワークワイドの集合画面を提供する。ネットワークモニタリングシステムの分析エンジンは、コード変換がいつネットワークに対して正常でない影響を与えたのかを特定する。正常でない影響は、例えば、低劣な体感品質(QoE)又はコード変換の開示に続く体感品質(QoE)の低下であってもよい。ネットワークモニタリングシステムは、PDP/PEP114又は214のようなコード変換ポリシー制御エンジンにアップデートを送り、それが今度は更なるコード変換レートの調整を可能にする。
【0083】
図4は、一実施に係わる、コード変換画像データと体感品質(QoE)のフィードバックを使用する方法を図示したフローチャートである。工程401において、画像データコード変換システムは、ヘッダ拡張子若しくはそれに均等なデータを画像データパケットに挿入する。ヘッダ拡張子は、画像ソースから画像データコード変換機器で受信した元のデータのコーデック又はビットレート若しくは解像度のような、そして、画像データコード変換機器からユーザー機器UEに送られたコード変換された画像データのコーデック又はビットレート若しくは解像度のような、元の適応した画像データに関連するデータを搬送することを可能にする。ヘッダ拡張子は、ユーザー機器によって無視されるが、それは拡張したヘッダ情報を処理する必要なく、画像データを表示する。工程402において、ネットワークモニタリングシステムは、ヘッダ内のコード変換拡張子をモニタする。ヘッダ拡張子内のこのデータを用いて、工程403において、ネットワークモニタリングシステムは画像データコード変換のナレッジを直接修復ツールに組み入れる。ネットワークモニタリングシステムは、画像データパケットに基づいて、セッション分析又はプロトコル分析を生成することもできる。
【0084】
ネットワークモニタリングシステムは、工程404において、体感品質(QoE)に関する画像データコード変換の影響についてのネットワークワイドの集合画面を提供する。
ネットワークモニタリングシステムは、更に、工程405において、コード変換から正常でない影響を特定する。分析エンジン又は修復ツールは、ネットワークモニタリングシステムにおいて使用されて、コード変換からの結果である、低劣な体感品質(QoE)又は体感品質(QoE)の低下を特定する。工程406において、ネットワークモニタリングシステムは、コード変換ポリシー制御エンジンにアップデートを送る。コード変換ポリシー制御エンジンは、ネットワークモニタリングシステムからのフィードバックの結果としてネットワーク内でカレントに実施されているコード変換を調整することを可能にする。
【0085】
上記の説明や関連する図面において提供された教示のために、この発明の多くの改作と他の実施の形態が当業者には想起されるでしょう。したがって、本発明が開示された特定の実施の形態に限定されるべきではないと理解されるべきである。ここに特定の用語が用いられているが、それらは一般的で説明的な意味で使用されているのであって、制限的に用いられているものではない。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、無線ネットワークにおいてユーザー体感品質(QoE)を評価することなどに利用される。
【符号の説明】
【0087】
101a、101b...ノードNodeB
102a、102b...セル
103...RNC
104...SGSN
105...MSC
106...GGSN
107...インターネット
108a,108b, 108c...プローブ
109...モニタリングシステム制御器
110...ユーザーインタフェースステーション
111...内部又は外部のメモリ
112...コード変換器
113...コード変換器
114...PDP/PEP
115...ビデオサーバー
116...ユーザー機器(UE)
203...ノードeNodeB又はeNb
204...セル
205...MME
206...S−GW
207...PDN−GW
208...ユーザー機器(UE)
209...インターネット
210...モニタリングシステム
211...ユーザーインタフェースステーション
212...内部又は外部のメモリ
213...コード変換器
214...PDP/PEP
215...ビデオサーバー
216...プローブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価する方法であって、
無線ネットワーク内のネットワークインタフェースからデータパケットを収集し、
収集されたデータパケットに関連する画像セッションを特定し、
収集されたデータパケット内の画像セッション用のキーパラメータをモニタし、
該キーパラメータに基づいて画像セッション毎の有効スループットを決定し、
前記画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対しての体感品質(QoE)スコアを計算する方法。
【請求項2】
一又はそれ以上のネットワークインタフェースからデータを収集するように適応され、該インタフェースに連結された複数のモニタリングプローブと、
前記ネットワークインタフェースから収集されたデータを分析するように適応されたプロセッサからなる、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムであって、
該プロセッサが、
前記ネットワークインタフェースから収集されたデータ内の画像データを特定し、
該画像データに関連する一又はそれ以上の画像セッションを特定し、
該一又はそれ以上の画像セッションに対する有効スループットを決定し、
前記画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対する体感品質(QoE)スコアであって、前記一又はそれ以上の画像セッションの有効スループットに基づくものを決定する、システム。
【請求項3】
無線ネットワークを介して無線ネットワーク加入者に送られる画像データパケットのデータ速度を修正するように適応され、画像データパケットにサマリーデータを挿入するようにも適応されている画像データコード変換器と、
前記無線ネットワークに関連するポリシーを実施し、前記画像データコード変換器に連結され、前記画像データパケットのコード変換に関する情報を提供するように適応されているネットワークポリシー管理エンティティと、
一又はそれ以上のネットワークインタフェースからデータパケットを収集するように適応され、該インタフェースに連結された複数のモニタリングプローブであって、更に、収集されたデータパケットを分析するように適応されたプロセッサを有するものとからなる無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)に関して画像データのコード変換の効果をモニタするシステムにおいて、前記プロセッサが、
一又はそれ以上の加入者に対する第1の体感品質(QoE)スコアであって、前記画像データコード変換器においてコード変換されていない画像データに関連するものを決定し、
一又はそれ以上の加入者に対する第2の体感品質(QoE)スコアであって、前記画像データコード変換器においてコード変換された画像データに関連するものを決定し、
第1と第2の体感品質(QoE)スコアを比較することによって、画像データコード変換に起因するネットワーク体感品質(QoE)に関する画像データコード変換の影響を特定し、更に、
画像データコード変換に起因するネットワーク体感品質(QoE)の影響に関連する情報を有する、前記ネットワークポリシー管理エンティティへのフィードバックメッセージを生成する、システム。
【請求項4】
一又はそれ以上のネットワークインタフェースからデータを収集するように適応され、該インタフェースに連結された複数のモニタリングプローブと、
前記ネットワークインタフェースから収集されたデータを分析するように適応されたプロセッサからなる、無線ネットワーク内のユーザー体感品質(QoE)を評価するシステムであって、
該プロセッサが、
画像データに関連する一又はそれ以上の画像セッションを特定し、
該画像セッションの一時的なトランザクション特性をモニタし、
前記画像セッションに関連する一又はそれ以上のユーザーに対する体感品質(QoE)スコアであって、前記画像セッションの一時的なトランザクション特性に基づくものを決定する、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−157004(P2012−157004A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−12470(P2012−12470)
【出願日】平成24年1月24日(2012.1.24)
【出願人】(391002340)テクトロニクス・インコーポレイテッド (234)
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
【Fターム(参考)】