説明

無線リソース制御シグナリングを使用した無線リンク制御のリセット

【課題】現在のLTE提案では、RLCエンティティがRLC制御プロトコルデータユニット(PDU)を使用してリセットすることが許されている。しかし、この手順は複雑である場合がある。したがって、RLCエンティティをリセットするための改良された方法および装置が必要とされる。
【解決手段】RRCシグナリングによってRLCのリセット手順が実施される方法および装置が開示される。開示されるリセット方法の開始および実行のトリガも開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)およびLTE発展型無線通信プログラムについての現在の取り組みは、スペクトル効率の向上と遅延の短縮を実現するために、新しいLTEの設定と構成に新しい技術、新しいアーキテクチャ、および新しい方法を導入することである。その結果、無線リソースがより適切に利用されて、より高速のユーザ体験ならびにより豊富なアプリケーションおよびサービスがより低いコストでもたらされる。
【0003】
この取り組みの一環として、3GPPは現在、それらの目的を達成する助けとなる、無線リソース制御(RRC)層および無線リンク制御(RLC)層向けの新しい手順を規定している。従来技術(例えばUniversal Mobile Telecommunication System(UMTS)仕様)では、送信機のRLCエンティティは、RLC再送の最大許可回数に達した後にはリセットを要求しなかった。代わりに、RLCエンティティは、呼を維持し、RRCが認識することなく、RLC自身のリセットを開始することを試みる。
【0004】
それを行うために、RLCエンティティは、RLCが回復することが可能になるまで、またはRLCリセットの最大再送回数に達するまで、再送を続け、その後リセット手順を継続する。RLCに障害が発生すると、RRCは無線リンク障害(RLF)の回復手順を開始するが、RRC接続の再確立を試みるのではなく、送信機をアイドルモードにする。
【0005】
現在のLTE提案では、RLCエンティティがRLC制御プロトコルデータユニット(PDU)を使用してリセットすることが許されている。しかし、この手順は複雑である場合がある。したがって、RLCエンティティをリセットするための改良された方法および装置が必要とされる。
【発明の概要】
【0006】
無線リソース制御シグナリングによって無線リンク制御のリセット手順が実施される方法および装置が開示される。開示されるリセット方法の開始および実行のトリガも開示される。
【0007】
無線送受信ユニット(WTRU)は、基地局で、許される最大再送回数を超える回数の再送を、無線リンク障害の表れとして検出し、無線リソース制御メッセージで、無線リソース制御エンティティから、ピア無線リンク制御エンティティに無線リンク制御リセット要求を送信する。
【0008】
あるいは、無線送受信ユニット(WTRU)は、無線リンク制御リセットの要求を受信する。WTRUのプロセッサは、無線制御リソース(RRC)エンティティおよび無線リンク制御(RLC)エンティティを備える。RRCエンティティは、無線リソース制御メッセージにおいて無線リンク制御リセットの要求を受け取る。RLCエンティティは、RLCエンティティの受信側で順序外れで受信されたプロトコルデータユニット(PDU)から無線リンク制御サービスデータユニット(SDU)を再組み立てする。再組み立てされたSDUは、順序通りパケットデータ収束プロトコルエンティティに送達される。RLCエンティティの受信側では、再組み立てすることができない残りのPDUが破棄される。RLCエンティティの送信側では、送信バッファに格納されたすべてのSDUおよびPDUが破棄される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
より詳細な理解は、添付の図面と共に例として与えられる以下の説明から得ることができる。
【0010】
【図1】RLCのリセットを行うように構成された送信機および受信機の機能ブロック図である。
【図2】RLCのリセットを行うように構成された送信機プロセッサと受信機プロセッサの機能ブロック図である。
【図3】プロトコルリセット信号の信号図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下で参照される場合、用語「無線送受信ユニット(WTRU)」は、これらに限定しないが、ユーザ機器(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、または無線環境で動作することが可能な他の種類のユーザ装置を含む。以下で参照される場合、用語「基地局」は、これらに限定しないが、Node−B、発展型Node−B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境で動作することが可能な他の種類のインタフェース装置を含む。
【0012】
本明細書に開示されるRLC「リセット」手順は、RLC「再確立」やRLC「再構成」等の別の名称で呼んでもよいことに留意されたい。そのため、ここに開示される方法および装置は、本明細書に提案される手順が、3GPP標準仕様中の他の名前または用語を使用して説明される場合でも成立する。
【0013】
図1は、本開示方法を行うように構成された送信機110および受信機120の機能ブロック図である。典型的な送信機/受信機(すなわちWTRUや基地局)に備わる構成要素に加えて、送信機110および受信機120は、RRCシグナリングを使用してRLCエンティティのリセットを行うように構成されたプロセッサ115、125と、プロセッサ115、125と通信状態にある受信器116、126と、プロセッサ115、125と通信状態にある送信器117、127と、無線データの送受信を助けるために受信器116、126および送信器117、127と通信状態にあるアンテナ118、128とを含む。また、受信器116、送信器117、およびアンテナ118はそれぞれ、単一の受信器、送信器、およびアンテナであっても、複数の個々の受信器、送信器、およびアンテナを含んでもよい。送信機110は、基地局受信機120に送信を行うWTRUであってよい。あるいは、送信機110は、WTRU受信機120に送信を行う基地局であってもよい。
【0014】
図2は、送信機110および受信機120についてのシグナリング図であり、プロセッサ115は、無線リンク制御層(RLC)エンティティ221、無線リソース制御層(RRC)エンティティ222、パケットデータ収束プロトコル層(PDCP)層223を備え、プロセッサ125は、RLCエンティティ231、RRCエンティティ232、およびPDCPエンティティ233を備える。プロセッサ115については単一のRLCエンティティ221を図示し、プロセッサ125については単一のRLCエンティティ231を図示するが、送信側無応答(unacknowledged)モード(UM)RLCエンティティ、受信側UM RLCエンティティ、送信側透過モード(TM)RLCエンティティ、受信側TM RLCエンティティ、および肯定応答(acknowledged)モード(AM)RLCエンティティを含む複数のRLCエンティティがあってよい。単一のRLCエンティティ221、231を図示しているのは、本明細書における説明を簡略にするためであり、開示される方法および装置に対する制限を意味するものではない。下記で無線リソース制御(RRC)およびRLCについて開示される層間のエンティティ動作は、層間に新しいプリミティブまたは情報要素を定義することによって実現できることを理解されたい。
【0015】
RLC障害を示すものとしてのRLCリセットトリガを検出すると、送信機のプロセッサ115に含まれるRLCエンティティ221は、RRCエンティティ222にRLCリセット要求指示201を送信して、RLCのリセットが要求されていること(すなわち、ピアのRLCエンティティ231とRLCエンティティ221自体の両方をリセットすべきこと)を示す。RLCリセットトリガの一例は、AM RLCエンティティ221の場合、許される最大再送回数に達したことである。トリガの他の例には、イベントに対して設定されていないサービスデータユニット(SDU)の破棄、シーケンス番号に誤りがあることを示すRLCステータスPDU、回復不能エラー、およびRLCのリセットを必要とする他のイベントまたはトリガが含まれる。
【0016】
RRCエンティティ222に転送されるRLCリセット要求指示201は、情報要素(IE)または単一もしくは複数のビット値の形で以下の種類の要求情報の1つまたは複数を含むことができる。原因値を含めて、RLCリセット要求指示201の理由を示してもよい。例えば、トリガが、最大再送回数に達したことである場合は、RLCリセット要求指示201は、RRCエンティティ222に対するその旨の指示を含む。RLCリセット要求指示201にはステータス情報も含めて、RLCのリセットを要求しているRLCエンティティ221について正確に受信された最後のシーケンス番号(SN)を示してもよい。RLCリセット要求指示201は、リセットしようとするRLCエンティティ221の識別(例えばRLCエンティティの識別は、RLCエンティティに関連付けられた論理チャネルインスタンス、またはRLCエンティティに関連付けられた無線ベアラに拠ることができる)も含むことができ、あるいは、新しいRLCエンティティIDを定義し、当該RLCエンティティを明示的に識別するためにそのIDを示してもよい。
【0017】
RLCリセット要求指示201をRRCエンティティ222に転送した後、RLCエンティティ221は、以下の1つまたは複数を行うことができる:
1.各RLCエンティティ221に固有、または各RLCエンティティ221に共通のタイマT101を開始する。
2.リセットされるRLCエンティティ221におけるプロトコルデータユニット(PDU)の送信を一時停止する。
3.RLCリセットの前に送信されたSDUのバッファをフラッシュ(flush)する。
4.RLCエンティティ221におけるPDUの受信を一時停止する。これは、そのエンティティについての受信PDUを破棄することを介して行うことができる。
5.リセット要求の回数を計数するカウンタC101を増分/減分する。このカウンタは、各RLCエンティティに固有とすることができる。
6.RLCエンティティ221を初期設定されたパラメータにリセットする(例えばシーケンス番号(SN)をゼロにリセットする等)。あるいは、RLCエンティティ221はタイマT101の満了時にこのリセット動作を行ってもよい。
7.RRCエンティティ222からの指示202を待ってから、上記のいずれかの手順を開始する。RRCエンティティ222からの指示202は、リセット要求指示201の肯定応答および/またはRRCエンティティ222によって開始されるリセット手順の確認の形をとることができる。
【0018】
RRCエンティティ222は、RLCリセットが要求されている旨のRLCリセット指示201を受信すると、ピアのRRCエンティティ232にRRCメッセージ203を送信してRLCのリセットが要求されていることを示すことができる。RLCリセットのためのパラメータは、RRCメッセージ203(例えばRRC接続再確立メッセージ、またはRRC接続再構成メッセージ)、または、下記でさらに説明するように、プロトコルリセットメッセージ等のリセット手順専用の新規のRRCメッセージに含めることができる。RLCリセット要求情報を送信するために、RLCリセットIEやプロトコルリセット指示子情報要素(IE)等の新規のIEを使用して、RLCエンティティ221のリセット要求を示すことができる。このIEは、任意のRRCメッセージ203、またはリセット手順専用の専用メッセージで搬送することができる。RLCリセットIEのパラメータの一例を下の表1に示す。
【0019】
【表1】

【0020】
表1に記載する個々のIEは、任意であり、それらIEに含まれる情報は異なる方式で渡されてもよい。リセットを示すRRCメッセージ203は、任意のリセット指示でよい。例えば、RRCメッセージ203は、これらに限定されないが、任意のRRCメッセージで、専用メッセージへのより詳細なIE(例えばプロトコルリセット指示子IEを参照)に渡すことができる1ビットまたは数ビットを含むことができる。RRCメッセージ203中の指示は、明示的であっても暗示的であってもよく、RLCおよび/またはPDCPのステータスも含んでよい。暗示的な指示の場合は、リセットIEを含まない別個に送信されるRRCメッセージで、事前に決められた定義に従い、単にそのRRCメッセージの名前により、リセットが要求されていることを示すことができる。
【0021】
RLCリセット要求をピアRRCエンティティ232に示すRRCメッセージ203は、リセット/リセットの起動の時刻の明示的または暗示的な指示を含むことができる。あるいは、これは、送信時間間隔(TTI)またはシステムフレーム番号(SFN)に基づいて実現することもできる。一例として、RLCのリセットを、SFN、または、RRCメッセージ203が送信/受信された最後のTTIを基準とするTTIの番号により調整して同期化を実現することができる。
【0022】
リセットすべきRLCエンティティ221が、リセットを示すRRCメッセージ203を開始するRLCエンティティと同じである場合は、RRCエンティティ222は、送信機110の別のRLCエンティティにマッピングされた無線ベアラ(RB)を介して、リセットを示すメッセージを送信することができる。あるいは、新しいRBとそれに関連付けられたRLCエンティティを設定してもよい。あるいは、RLCリセットIEを含んでいるRRCメッセージ203をシグナリングRB(SRB)で送信することができる。このSRBは、RLCのリセットおよびいくつかの他の目的(例えばPDCPのリセット)専用とすることができる。このSRBがリセットされる可能性を回避するために、SRBはRLC UMエンティティにマッピングされることが好ましい。
【0023】
RRCエンティティ222は、RLCリセットのためのRRCメッセージ203が確実に1つのRLC PDUに収まるようにすることができる。RRCエンティティ222は、異なるRLCエンティティ221からの複数のリセット要求を集約して1つのメッセージ203とすることができる。送信側のRRCエンティティ222が、リセット手順が現在行われている送信側RLCエンティティ221に対するリセット要求を受信した場合は、その要求を無視してよい。送信側のRRCエンティティ222は、送信側RLC層/エンティティからのリセット要求に肯定応答信号202で肯定応答することができる。
【0024】
送信側RRCエンティティ222は、PDCPエンティティ223にペンディングRLCリセット指示204を送信することができる。これは、送信機110においてPDCPステータスPDUの生成をトリガすることができる。
【0025】
RLCリセット要求を示すRRCメッセージ203の送信後、RRCエンティティ222は、以下の1つまたは複数を行うことができる:
1.送信側のRRCエンティティ222がさらなる動作を開始する前にRLCリセット肯定応答213を待つことが可能な時間を決定することができるタイマT102タイマを開始する。
2.RRCメッセージ203を介したRLCリセット要求の回数を計数するカウンタC102を増分/減分する。このカウンタは、各RLCエンティティ221に固有とすることができ、RLCリセット要求についてのRSNを示すために使用することができる。RRCエンティティ222は、RRCトランザクション識別子を使用して、同じリセット要求の各再送を区別することができる。
3.RLCリセット手順が開始されたという旨の指示205をRLCエンティティ221に提供する。
上記のタイマT102が満了した場合、RRCエンティティ222は、以下の1つを実施することができる:
1.別のRRCメッセージ203でRLCリセット要求を再送する。
2.場合によってはリセットすべき別のRLCエンティティへの参照と共に、新しいRLCリセット要求を送信する。
3.カウンタC102を増分/減分し、タイマT102を再開する。
4.タイマT102の満了の指示をRLCエンティティ221に提供する。
【0026】
カウンタC102が所定の値(例えば最大リセット要求回数の設定値/事前に決められた値)に達すると、RRCエンティティ221は、異なる手順のセットを開始することができる。例えば、RRCエンティティ222は、RRC再構成手順、無線リンク障害手順、物理チャネル再構成手順、または何らかの他の回復手順を開始することができる。
【0027】
RRCエンティティ222は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の支援を使用して、リセット指示子を含んだRRCメッセージ203を再送することができる。例えば、HARQエンティティ224は、RLCリセットを含んでいるRRC PDUの送達が失敗したことをRRCエンティティ222に示すことができ、その後RRC222はそのPDUを再送する。
【0028】
受信機115では、RLCリセット要求を含むRRCメッセージ203を受信すると、RRCエンティティ232が以下の動作の1つまたは複数を実施する:
1.リセット要求の受信に肯定応答するRRCメッセージ肯定応答213を、送信機のRRCエンティティ222に返信する。受信機のRRCエンティティ232は、そのRLCリセット要求を受信機のRLCエンティティ231に渡すことができる。あるいは、肯定応答213は、RLCエンティティ231からのリセット確認を待ってから送信してもよい。
2.RLCエンティティ231のために設定されたRBにおけるPDUの送信/受信を停止する。
3.RLCエンティティ231にRLCデータバッファをフラッシュするように命じる。
4.関連付けられたリセットパラメータとともに、RLCリセット要求を、RLCエンティティ231には指示211として、PDCPエンティティ233には指示214として渡す。
【0029】
リセットすべきRLCエンティティ231が、RLCリセット肯定応答を示すRRCメッセージ213を開始することになるRLCエンティティと同じである場合は、受信機のRRCエンティティ222は、異なるRLCエンティティにマッピングされたRBを介して、リセット肯定応答を示すメッセージを送信することができる。あるいは、新しいRBとそれに関連付けられたRLCエンティティを設定してもよい。
【0030】
別の代替法では、RLCリセット肯定応答のIEを含むRRCメッセージ213をシグナリングRB(SRB)で送信することができる。このSRBは、RLCのリセット肯定応答およびいくつかの他の目的(例えばPDCPのリセット肯定応答)専用とすることができる。このSRBがリセットされる可能性を回避するために、このSRBは、UM RLCエンティティにマッピングすることができる。
【0031】
RRCエンティティ232は、リセットに肯定応答するためのRRCメッセージ213が確実に1つのRLC PDU内に収まるようにすることができる。RRCエンティティ232は、異なるRLCエンティティ231についての複数のリセット肯定応答を集約して1つのメッセージにすることができる。
【0032】
RRC手順では、HARQの支援を使用して、リセット肯定応答指示子を含むRRCメッセージを再送することができる。例えば、HARQエンティティ234は、RLCリセットの肯定応答を含んでいるRRC PDUの送達が失敗したことをRRC232に示すことができ、その後RRCエンティティ232は、そのPDUを再送する。
【0033】
RRCエンティティ232は、RLCリセットが発生した旨のRLCリセット指示212を受信すると、ピアRRCエンティティ222にRRCメッセージ213を送信して、RLCリセットの肯定応答を示すことができる。RLCリセット肯定応答のパラメータは、任意のRRCメッセージ213(例えばRRC接続再確立完了メッセージまたはRRC接続再構成完了メッセージ)、または下記でさらに説明するように、プロトコルリセット肯定応答メッセージ等のリセット手順専用の新規のRRCメッセージに含めることができる。RLCリセット肯定応答情報を送信するために、RLCリセット肯定応答IEやプロトコルリセットACK IE等の新規のIEを使用して、RLCエンティティ231のリセットを示すことができる。このIEは、任意のRRCメッセージ213、またはRLCリセット手順専用の専用メッセージで搬送することができる。RLCリセット肯定応答IEのパラメータの一例を下の表2に示す。
【0034】
【表2】

【0035】
上記の個々のRLCリセット肯定応答IEパラメータは任意であり、IEに含まれる情報は別の方式で渡してもよいことを理解されたい。
【0036】
受信機のRLCエンティティ231が、RRCエンティティ232からリセットを命じるコマンドを受信すると、RLCエンティティ231は、以下の1つまたは複数を実施することができる:
1.そのエンティティについてのRLC状態変数の一部またはすべてを各自の初期値/デフォルト値に、またはリセット要求で設定された値(存在する場合)にリセットする。
2.設定可能パラメータを、各自の設定値、またはリセット要求で受け取られた新しい値(存在する場合)にリセットする。
3.そのRLCエンティティ231に関連付けられた任意のタイマまたはすべてのタイマを停止および/または再開する。
4.RLCエンティティ231の受信側では、可能であれば、順序外れで受信されたPDUからRLC SDUを再度組み立てて、上位層エンティティ(例えばPDCPエンティティ233)に送達し、再度組み立ててRLC SDUにすることができなかった残りのPDUを破棄する。
5.RLCエンティティ231の送信側では、RLCエンティティ231のPDU(再)送信バッファからすべてのRLC PDUを破棄する。
6.RLCエンティティ231の送信側では、RLCエンティティ231のSDU送信バッファからすべてのRLC SDUを破棄し、破棄されたSDUを上位層エンティティ(例えばPDCPエンティティ233)に通知する。その通知を受信した後、上位層(例えばPDCPエンティティ233)は、RLCのリセットが完了した後に、下位層のRLCエンティティ231に送信すべきそれらのSDUを再提出(すなわち有効に再送)することができる。別の代替法では、RLCエンティティ231の送信側では、リセットが発生した時にRLCエンティティ231のSDU送信バッファからRLC SDUを破棄しない。
7.RLCエンティティ231の送信側では、ピアRLCエンティティ221によって受信が肯定応答(確認)されなかったすべてのSDUを上位層(例えばPDCPエンティティ233)に通知する(RLC STATUS PDUを介して)。そのような通知を受信すると、上位層のエンティティ(例えばPDCPエンティティ233)は、RLCのリセットが完了した後に、下位層のRLCエンティティ231に送信すべきそれらのSDUを再提出(すなわち有効に再送)することができる。
8.リセット手順の完了を指示212でRRCに対して確認する。
9.リセットの完了を上位層エンティティ(例えば指示215でPDCPエンティティ233)に示す。
【0037】
PDCPエンティティ233は、RLCリセットの指示(RRC指示214またはRLC指示215を介して受け取られる)を使用してPDCPステータスPDUを生成することができる。
【0038】
RLCエンティティ231のリセットは、RRC手順(すなわちRRCメッセージ203および/またはメッセージ213)と同期することができる。RRC手順は、リセット/リセットの起動の時刻の明示的または暗示的な指示を含むことができる。あるいは、これは、TTIまたはSFNに基づいて実現することもできる。一例として、RRC手順とRLCリセットとの間の同期は、SFN、またはRRCメッセージ203および/またはRRCメッセージ213が受信された最後のTTIを基準とするTTIの番号により調整することができる。
【0039】
受信機のRRCエンティティ232からRRCメッセージ213を介してRLCリセットの肯定応答を受信すると、送信機のRRCエンティティ222は、以下の1つまたは複数を実施する:
1.タイマT102を停止する。
2.カウンタC102をその初期値またはゼロにリセットする。
3.肯定応答RRCメッセージ213を、指示205でRLCエンティティ221に、指示206でPDCPエンティティ223に対して確認する。
【0040】
RLCエンティティ221は、RRC指示205を介してリセット要求の肯定応答を受け取ると、以下の1つまたは複数を実施する:
1.タイマT101を停止する。
2.カウンタC101をゼロにリセットする。
3.そのエンティティについてのRLC状態変数の一部またはすべてを、各自の初期値/デフォルト値、またはリセット要求で設定された値(存在する場合)にリセットする。
4.設定可能パラメータを各自の設定値またはリセット要求で受け取った新しい値(存在する場合)にリセットする。
5.そのRLCエンティティ221に関連付けられた任意のタイマまたはすべてのタイマを停止および/または再開する。
6.RLCエンティティ221の受信側では、可能であれば、順序外れで受信されたPDUからRLC SDUを再度組み立てて、順序通りにPDCPエンティティ223に送達し、RLC SDUに再度組み立てることができなかった残りのPDUを破棄する。
7.RLCエンティティ221の送信側では、RLCエンティティ221のPDU(再)送信バッファからすべてのRLC PDUを破棄する。
8.RLCエンティティ221の送信側では、RLCエンティティ221のSDU送信バッファからすべてのRLC SDUを破棄し、破棄されたSDUを上位層のエンティティ(例えばPDCPエンティティ223)に通知する。その通知を受信した後、上位層(例えばPDCPエンティティ223)は、RLCのリセットが完了した後に、下位層のRLCエンティティ221に送信すべきそれらのSDUを再提出(すなわち有効に再送)することができる。別のやや好ましくない代替法では、RLCエンティティの送信側では、(リセットが発生したときに)RLCエンティティ221のSDU送信バッファからRLC SDUを破棄しない。
9.RLCエンティティ221の送信側では、ピアRLCエンティティによって受信が肯定応答(確認)されなかったすべてのSDUを上位層(例えばPDCP223)に通知する(RLC STATUS PDUを介して)。そのような通知を受信すると、上位層(例えばPDCPエンティティ223)は、RLCのリセットが完了した後に、下位層のRLCエンティティ221に送信すべきそれらのSDUを再提出(すなわち有効に再送)することができる。
10.リセット手順の完了をRRCエンティティ222に対して確認する。
11.リセットの完了を上位層(例えばPDCP223)に示す。
【0041】
PDCPエンティティ223は、(RRC指示206またはRLC指示208を介して受け取られる)RLCリセットの肯定応答を使用してPDCPステータスPDUを生成することができる。
【0042】
RLC221のリセットは、RRC手順(すなわちRRCメッセージ203および/またはメッセージ213)と同期することができる。RRC手順は、リセット/リセットの起動の時刻の明示的または暗示的な指示を含むことができる。あるいは、これは、TTIまたはSFNに基づいて実現することもできる。一例として、RRC手順とRLC221のリセットとの間の同期は、SFN、またはRRCメッセージ203および/またはRRCメッセージ213が受信された最後のTTIを基準としたTTIの番号により調整することができる。
【0043】
上記で開示したRRCを介して実現されるRLCのリセットの方法に従い、以下に、図3に示すプロトコルリセット手順に即したRRCメッセージ203および213についてのRRCシグナリングの要約を示す。
【0044】
送信側のRRCエンティティ222は、いつでも送信機110中のRLCエンティティ221がRLCエンティティをリセットする必要性を示したときにこのプロトコルリセット手順を開始することができる。
【0045】
手順が開始されると、送信側RRCエンティティ222は:
1>プロトコルリセット要求メッセージ301の送信を開始する
1>RLCに手順の開始を示す(任意)
1>下位層からメッセージの送信の成功が示された時にタイマT102を開始する
タイマT102が満了すると、送信側RRCエンティティ222は:
1>プロトコルリセット要求メッセージ301の送信を再度開始する
1>下位層からメッセージの送信の成功が通知された時にタイマT102を再開する
送信側RRCエンティティ222は、プロトコルリセット要求メッセージ301の送信を開始する時に以下の動作を行う:
1>それが新しいリセット要求である場合
2>カウンタC102の新しいインスタンスを初期化し、1増分する
1>それが、再送されるリセット要求である場合
2>カウンタC102を1増分する
送信側RRCエンティティ222は、プロトコルリセット要求メッセージ301の内容を次のように設定する:
0>C102カウンタが「リセット再送の最大回数+1」以下である場合
1>リセットすべきRLCエンティティをプロトコルリセット要求メッセージ301中で識別し、メッセージ内にC102カウンタの値と等しくなるようにトランザクション識別子を設定する
0>その他の場合
1>RLの障害を宣言し、RL障害処理手順を開始する
2>RRC再確立要求を送信することにより、接続を再確立することを試みる
プロトコルリセット要求メッセージ301を受信すると、RRCエンティティ232は:
1>プロトコルリセット肯定応答メッセージ302の送信を開始する
1>RLCエンティティ231にリセット要求を渡す
1>下位層からメッセージの送信の成功が通知されるとタイマT103を開始する(任意)
RRCエンティティ232は、プロトコルリセット肯定応答メッセージ302の内容を次のように設定する:
1>メッセージのトランザクション識別子の値を、肯定応答対象のプロトコルリセット要求メッセージ301中の対応するトランザクション識別子に設定する
プロトコルリセット肯定応答302を受信すると、RRCエンティティ222は:
1>タイマT102を停止する
1>カウンタC102をゼロにリセットする
1>プロトコルリセット完了メッセージ303の送信を開始する(任意)
1>肯定応答の受信を下位層(例えばRLC)に示す
以下は、図3に示すメッセージの要約である。
【0046】
プロトコルリセット要求メッセージ301は、下位層プロトコルエンティティのリセットを要求するために使用される:
シグナリング無線ベアラ:SRB1またはSRB2
RLC−SAP:AMまたはUM
論理チャネル:DCCH
方向:UE→E−UTRAN、EUTRAN→UE
【0047】
【表3】

【0048】
プロトコルリセット肯定応答メッセージ302は、下位層プロトコルエンティティのリセットに肯定応答するために使用される:
シグナリング無線ベアラ:SRB1またはSRB2
RLC−SAP:AMまたはUM
論理チャネル:DCCH
方向:UE→E−UTRAN、EUTRAN→UE
【0049】
【表4】

【0050】
プロトコルリセット完了メッセージ303は、下位層プロトコルエンティティのリセットを完了するために使用される(任意):
シグナリング無線ベアラ:SRB1またはSRB2
RLC−SAP:AMまたはUM
論理チャネル:DCCH
方向:UE→E−UTRAN、EUTRAN→UE
【0051】
【表5】

【0052】
ここに開示される方法および装置は、3GPP LTEおよび/またはHSPA拡張(例えばWCDMAエボリューション(WCDMA evolution)Rel−7、Rel−8等)に関連するものを含む、任意の無線通信装置およびシステムに適用可能である。
【0053】
(実施形態)
1.無線リンク制御(RLC)エンティティをリセットする方法であって、RLCリセット指示を送信するステップを含む方法。
【0054】
2.前記リセット指示は、無線リソース制御(RRC)エンティティに転送される実施形態1の方法。
【0055】
3.RLCのリセットをトリガするステップをさらに含む実施形態2の方法。
【0056】
4.前記トリガは、シーケンス番号に誤りがあることを示すRLCステータスプロトコルデータユニット(PDU)を含む実施形態2〜3のいずれかの方法。
【0057】
5.前記トリガは、許される最大再送回数を超える回数の再送を含む実施形態3〜4のいずれかの方法。
【0058】
6.前記トリガは回復不能エラーを含む実施形態3〜5のいずれかの方法。
【0059】
7.前記リセット要求は、前記リセット要求の理由を示す原因値、リセットを要求しているエンティティについて正しく受信された最後のシーケンス番号を示すステータス情報、およびリセットすべきRLCエンティティの識別、のうちの1つまたは複数を含む実施形態3〜6のいずれかの方法。
【0060】
8.前記識別は、RLCエンティティに関連付けられた論理チャネルインスタンスを使用してなされる実施形態7の方法。
【0061】
9.前記識別は、RLCエンティティに関連付けられた無線ベアラを使用してなされる実施形態7〜8のいずれかの方法。
【0062】
10.RLCエンティティはタイマを開始する実施形態2〜9のいずれかの方法。
【0063】
11.RLCエンティティは、リセットされるエンティティにおけるPDUの送信を一時停止する実施形態10の方法。
【0064】
12.RLCエンティティは、前記リセットの前に送信されたSDUのバッファをフラッシュする実施形態10〜11のいずれかの方法。
【0065】
13.RLCエンティティは、リセットされるエンティティにおけるPDUの受信を一時停止する実施形態10〜12のいずれかの方法。
【0066】
14.RLCエンティティは、リセット要求の回数を計数するカウンタ(C101)を増分/減分する実施形態10〜13のいずれかの方法。
【0067】
15.前記RLCは、エンティティを設定された初期パラメータにリセットする実施形態10〜14のいずれかの方法。
【0068】
16.RLCエンティティは、リセット要求の肯定応答と共にRRC指示を受信する実施形態10〜15のいずれかの方法。
【0069】
17.前記RLCリセット指示をRRC層に転送するステップをさらに含む実施形態2〜16のいずれかの方法。
【0070】
18.ピアRRCエンティティにRRC制御メッセージを転送するステップをさらに含む実施形態17の方法。
【0071】
19.前記RRC制御メッセージは、RLCのリセットが必要とされている旨の指示を含む実施形態18の方法。
【0072】
20.前記RRC制御メッセージは、リセットのためのパラメータを含む実施形態18〜19のいずれかの方法。
【0073】
21.プロトコルリセット指示子情報要素(IE)がRLCエンティティのリセットを示す実施形態20の方法。
【0074】
22.前記IEはRRC制御メッセージで搬送される実施形態21の方法。
【0075】
23.前記IEは専用メッセージで搬送される実施形態21の方法。
【0076】
24.RLCリセット指示は、リセットの時刻の指示を含む実施形態17〜23のいずれかの方法。
【0077】
25.前記時刻の指示は明示的である実施形態24の方法。
【0078】
26.前記時刻の指示は暗示的である実施形態24の方法。
【0079】
27.前記リセットすべきRLCエンティティ以外のRLCエンティティにRRC制御メッセージを送信するステップをさらに含む実施形態16〜26のいずれかの方法。
【0080】
28.RRCエンティティは、RRCメッセージが1つのRLC PDU内に確実に収まるようにする実施形態16〜27のいずれかの方法。
【0081】
29.RRCエンティティは、異なるRLCエンティティからの複数のリセット要求を集約して1つのメッセージにする実施形態16〜28のいずれかの方法。
【0082】
30.前記RRCエンティティは、リセットが現在進行中のRLCエンティティに対するリセット要求をRRC層が受信した場合は、RLCリセット指示を無視する実施形態16〜29のいずれかの方法。
【0083】
31.送信側のRRCエンティティは、送信側RLCエンティティからのリセット要求に肯定応答する実施形態16〜30のいずれかの方法。
【0084】
32.送信側のRRCエンティティは、PDCPに対してペンディングRLCリセットを示す実施形態16〜31のいずれかの方法。
【0085】
33.PDCPに対する前記指示は、送信機におけるPDCPステータスPDUの生成をトリガする実施形態32の方法。
【0086】
34.RRCメッセージの送信後、RRCエンティティがタイマT102を開始する実施形態16〜33のいずれかの方法。
【0087】
35.タイマT102は、送信側RRCエンティティがさらなる動作を開始する前に肯定応答を待つことが可能な時間を決定する実施形態34の方法。
【0088】
36.RRCメッセージの送信後、RRCエンティティは、リセット要求の回数を計数するカウンタC102を増分する実施形態16〜35のいずれかの方法。
【0089】
37.カウンタC102は、リセット要求についてのリセットシーケンス番号(RSN)を示す実施形態36の方法。
【0090】
38.RRCメッセージの送信後、RRCエンティティは、リセット手順が開始された旨の指示をRLC層に提供する実施形態16〜37のいずれかの方法。
【0091】
39.タイマT102が満了した場合、RRCはリセット要求を再送するステップをさらに含む実施形態16〜38のいずれかの方法。
【0092】
40.タイマT102が満了した場合、RRCが新しいリセット要求を送信するステップをさらに含む実施形態16〜38のいずれかの方法。
【0093】
41.タイマT102が満了した場合、RRCがカウンタを増分し、タイマT102を再開するステップをさらに含む実施形態16〜40のいずれかの方法。
【0094】
42.タイマT102が満了した場合、RRCがRLCに表示を提供するステップをさらに含む実施形態16〜41のいずれかの方法。
【0095】
43.カウンタC102が所定の値に達し、RRCがRRC再構成手順を開始するステップをさらに含む実施形態16〜42のいずれかの方法。
【0096】
44.カウンタC102が所定の値に達した場合、RRCが無線リンク障害手順を開始するステップをさらに含む実施形態16〜43のいずれかの方法。
【0097】
45.カウンタC102が所定の値に達した場合、RRCが物理チャネル再構成手順を開始するステップをさらに含む実施形態16〜44のいずれかの方法。
【0098】
46.RRCは、RRCトランザクション識別子を使用して同一のリセット要求の各再送を区別する実施形態16〜45のいずれかの方法。
【0099】
47.RRCは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の支援を使用して、リセット指示子を含むRRCメッセージを再送する実施形態16〜46のいずれかの方法。
【0100】
48.前記HARQは、RLCリセットを含んでいるRRC PDUの送達が失敗したことをRRCに示す実施形態47の方法。
【0101】
49.RLCエンティティに対するリセット要求を含むRRCメッセージを受信すると、受信側のRRCエンティティがリセット要求の肯定応答を送信機に送信するステップをさらに含む実施形態16〜48のいずれかの方法。
【0102】
50.受信側のRRC層がリセット要求を受信側のRLC層に渡すステップをさらに含む実施形態49の方法。
【0103】
51.肯定応答を送信する前にRLC層からの確認を待つステップをさらに含む実施形態50の方法。
【0104】
52.RLCエンティティに対するリセット要求を含むRRCメッセージを受信すると、受信側RRCエンティティが、リセットすべきRLCエンティティに対して設定されたPDUの送信および受信を停止するステップをさらに含む実施形態16〜51のいずれかの方法。
【0105】
53.RLCエンティティに対するリセット要求を含むRRCメッセージを受信すると、受信側RRCエンティティがデータバッファをフラッシュするステップをさらに含む実施形態16〜52のいずれかの方法。
【0106】
54.RLCエンティティに対するリセット要求を含むRRCメッセージを受信すると、受信側RRCエンティティが、そのリセット要求および関連付けられたリセットパラメータをRLCエンティティに渡すステップをさらに含む実施形態16〜53のいずれかの方法。
【0107】
55.RLCエンティティのリセットの受信に肯定応答するためのプロトコルリセットACK IEが使用される実施形態16〜54のいずれかの方法。
【0108】
56.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、そのRLCエンティティについてのRLC状態変数の1つまたは複数を各々の初期値、またはリセット要求に含まれる値にリセットするステップをさらに含む実施形態16〜55のいずれかの方法。
【0109】
57.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、設定可能パラメータを各々の設定値、またはリセット要求に含まれる値にリセットするステップをさらに含む実施形態16〜56のいずれかの方法。
【0110】
58.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、そのエンティティに関連付けられた任意のタイマまたはすべてのタイマを停止および/または再開するステップをさらに含む実施形態16〜57のいずれかの方法。
【0111】
59.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、RLCエンティティの受信側で、順序外れで受信されたPDUからRLC SDUを再組み立てし、PDCPエンティティに送達するステップをさらに含む実施形態16〜58のいずれかの方法。
【0112】
60.RLC SDUに再組み立てすることができなかった残りのPDUを破棄するステップをさらに含む実施形態59の方法。
【0113】
61.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、RLCエンティティの送信側で、RLCエンティティのPDU送信バッファからすべてのRLC PDUを破棄するステップをさらに含む実施形態16〜60のいずれかの方法。
【0114】
62.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、RLCエンティティの送信側で、RLCエンティティのSDU送信バッファからすべてのRLC SDUを破棄するステップをさらに含む実施形態16〜61のいずれかの方法。
【0115】
63.破棄されたSDUを上位層に通知するステップをさらに含む実施形態62の方法。
【0116】
64.RLCリセットの完了後、上位層が、下位層のRLCエンティティに送信すべきSDUを再提出するステップをさらに含む実施形態63の方法。
【0117】
65.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、RLCエンティティの送信側において、ピアRLCエンティティによって受信が肯定応答されていないすべてのSDUを上位層に通知するステップをさらに含む実施形態16〜64のいずれかの方法。
【0118】
66.そのような通知を受け取った後、上位層が、RLCリセットの完了後に、送信すべきそれらSDUを下位層のRLCエンティティに再提出するステップをさらに含む実施形態65の方法。
【0119】
67.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、リセットの完了をRRCに対して確認するステップをさらに含む実施形態16〜66のいずれかの方法。
【0120】
68.受信機におけるRLCが、RLCエンティティをリセットするコマンドをRRC層から受信すると、受信機の前記RLCが、リセットの完了を上位層に示すステップをさらに含む実施形態16〜67のいずれかの方法。
【0121】
69.PDCP層は、RLCリセットの指示を使用してPDCPステータスPDUを生成する実施形態16〜68のいずれかの方法。
【0122】
70.受信機のRRCエンティティによってRLCリセットの肯定応答が受信されると、送信機のRRCエンティティがタイマT102を停止するステップをさらに含む実施形態16〜69のいずれかの方法。
【0123】
71.受信機のRRCエンティティによってRLCリセットの肯定応答が受信されると、送信機のRRCエンティティがカウンタC102をその初期値またはゼロにリセットするステップをさらに含む実施形態16〜70のいずれかの方法。
【0124】
72.受信機のRRCエンティティによってRLCリセットの肯定応答が受信されると、送信機のRRCエンティティが、RLC層またはPDCPエンティティに対して肯定応答を確認するステップをさらに含む実施形態16〜71のいずれかの方法。
【0125】
73.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが時間T101を停止するステップをさらに含む実施形態16〜72のいずれかの方法。
【0126】
74.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティがカウンタC101をゼロにリセットするステップをさらに含む実施形態16〜73のいずれかの方法。
【0127】
75.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、RLCエンティティについてのRLC状態変数の1つまたは複数を各自の初期値、またはリセット要求に含まれる値にリセットするステップをさらに含む実施形態16〜74のいずれかの方法。
【0128】
76.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、設定可能パラメータを各自の設定値、またはリセット要求に含まれる値にリセットするステップをさらに含む実施形態16〜75のいずれかの方法。
【0129】
77.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、そのエンティティに関連付けられた任意のタイマまたはすべてのタイマを停止または再開するステップをさらに含む実施形態16〜76のいずれかの方法。
【0130】
78.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、順序外れで受信されたPDUからRLC SDUを再組み立てし、PDCPエンティティに送達するステップをさらに含む実施形態16〜77のいずれかの方法。
【0131】
79.RLC SDUに再組み立てすることができなかった残りのPDUを破棄するステップをさらに含む実施形態78の方法。
【0132】
80.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、RLCエンティティの送信側で、RLCエンティティのPDU送信バッファからすべてのRLC PDUを破棄するステップをさらに含む実施形態16〜79のいずれかの方法。
【0133】
81.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、RLCエンティティの送信側で、RLCエンティティのSDU送信バッファからすべてのRLC SDUを破棄するステップをさらに含む実施形態16〜80のいずれかの方法。
【0134】
82.破棄されたSDUを上位層に通知するステップをさらに含む実施形態81の方法。
【0135】
83.通知を受信した後、上位層が、RLCリセットの完了後に、送信すべきそれらSDUを下位層のRLCエンティティに再提出するステップをさらに含む実施形態82の方法。
【0136】
84.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、RLCエンティティの送信側において、ピアRLCエンティティによって受信が肯定応答されていないすべてのSDUを上位層に通知するステップをさらに含む実施形態16〜83のいずれかの方法。
【0137】
85.通知を受け取った後、上位層が、RLCリセットの完了後に、送信すべきSDUを下位層のRLCエンティティに再提出するステップをさらに含む実施形態84の方法。
【0138】
86.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、リセットの完了をRRCに対して確認するステップをさらに含む実施形態16〜85のいずれかの方法。
【0139】
87.RRCを介してリセット要求の肯定応答を受信すると、送信機のRLCエンティティが、リセットの完了を上位層に示すステップをさらに含む実施形態16〜86のいずれかの方法。
【0140】
88.実施形態1〜87のいずれかの方法を行うように構成されたプロセッサ。
【0141】
89.実施形態88のプロセッサを備える無線送受信ユニット(WTRU)。
【0142】
特徴および要素について特定の組合せで説明したが、各特徴または要素は、他の特徴および要素を伴わずに単独で、または他の特徴および要素を伴うもしくは伴わない各種組合せで使用することができる。ここに提供される方法またはフローチャートは、汎用コンピュータやプロセッサによる実行のために有形にコンピュータ可読の記憶媒体に実施された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアとして実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例には、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリ装置、内蔵ハードディスクや取り外し可能ディスク等の磁気媒体、光磁気媒体、および、CD−ROMやデジタル多用途ディスク(DVD)等の光学媒体が含まれる。
【0143】
適切なプロセッサには、例として、汎用プロセッサ、特殊用途プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途集積回路(ASIC)、利用者プログラム可能ゲートアレイ(FPGA)回路、および他の種類の集積回路(IC)、および/または状態機械が含まれる。
【0144】
ソフトウェアに関連するプロセッサを使用して、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、またはホストコンピュータで使用する無線周波トランシーバを実施することができる。WTRUは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアとして実施されたモジュールと共に使用することができ、それらのモジュールは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカ電話、振動装置、スピーカ、マイクロフォン、テレビジョントランシーバ、ハンドフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波変調(FM)無線装置、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/またはワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)または超広帯域(UWB)モジュール等である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送受信ユニット(WTRU)によって実施される方法であって、
無線リソース制御(RRC)接続再構成メッセージに応答して、前記RRC接続再構成メッセージを受信するステップと、
RLCサービスデータユニット(SDU)を、RLCエンティティの受信側において順序外れで受信されたプロトコルデータユニット(PDU)から再組み立てするステップと、
前記RLCエンティティの前記受信側で、再組み立てすることができない残りのPDUを破棄するステップと、
前記RLCエンティティの送信側で、送信バッファに格納されたすべてのSDUおよびPDUを破棄するステップと、
前記RLCエンティティに関連付けられたタイマを停止およびリセットするステップと、
前記RLCエンティティに関連付けられた状態変数を初期値にリセットするステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
RLCリセット肯定応答を、前記RLCエンティティに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RLCエンティティの動作タイプは、肯定応答モードであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
無線送受信ユニット(WTRU)であって、
無線リソース制御(RRC)接続再構成メッセージを受信するように構成されたRRCエンティティと、
無線リンク制御(RLC)エンティティであって、前記RRC接続再構成メッセージ応答して、前記RLCエンティティの受信側において順序外れで受信されたプロトコルデータユニット(PDU)からRLCサービスデータユニット(SDU)を再組み立てし、前記RLCエンティティの前記受信側で、再組み立てすることができない残りのPDUを破棄し、前記RLCエンティティの送信側で、送信バッファに格納されたすべてのSDUおよびPDUを破棄し、前記RLCエンティティに関連付けられたタイマを停止およびリセットし、前記RLCエンティティに関連付けられた状態変数を初期値にリセットするように構成された無線リンク制御エンティティと
を備えるプロセッサ
を備えることを特徴とするWTRU。
【請求項5】
前記RRCエンティティはさらに、前記受信したRLCリセット要求に肯定応答するためのRLCリセット肯定応答を送信するように構成されることを特徴とする請求項4に記載のWTRU。
【請求項6】
前記RRCエンティティはさらに、前記RLCエンティティが前記受信されたリセット要求に従ってリセットを完了すると、RLCリセット肯定応答を、前記RLCエンティティに送信するように構成されることを特徴とする請求項4に記載のWTRU。
【請求項7】
前記RLCエンティティの動作タイプは、肯定応答モードであることを特徴とする請求項4に記載のWTRU。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−102442(P2013−102442A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−264500(P2012−264500)
【出願日】平成24年12月3日(2012.12.3)
【分割の表示】特願2010−541533(P2010−541533)の分割
【原出願日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】