説明

無線伝送装置

【課題】放送番組の視聴およびインターネット閲覧のサービスを同時に無線通信によって情報処理端末に提供する。
【解決手段】ワイヤレスAVステーション101においては、通信部4がパーソナルコンピュータ103と無線接続されており、インターネットとパーソナルコンピュータ103との間のデータの送受信は通信部4内で行われる。通信部4は、MPEG2デコーダ215によって圧縮符号化されたTV放送番組データをバス20を介して受信すると、インターネットからのコンテンツデータとTV放送番組データを無線通信によって時分割でパーソナルコンピュータ103に送信する。コンテンツデータとTV放送番組データとは互いに独立したデータとしてパーソナルコンピュータ103に送信される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線伝送装置に関し、特にパーソナルコンピュータ、PDAなどの情報処理端末と無線通信することが可能な無線伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報処理技術およびネットワーク技術の進展に伴い、家庭内のTV、オーディオ機器、などの電子機器同士を融合させるためのホームネットワークの開発が進められている。
【0003】例えば、特開2001−358966号公報には、選局装置で受信されたTV放送番組を、専用の表示装置に無線送信してその表示装置にTV放送番組を表示するというTV受信システムが開示されている。選局装置は通信回線を介してインターネットなどの外部のネットワークにも接続することができる。選局装置においては、TV放送信号を受信するための選局部、表示装置との間で無線通信を行うための無線部、およびインターネット接続のためのモデム部がそれぞれバスに接続されており、それらの制御はすべて選局装置内のCPUによって行われている。TV放送番組の視聴とインターネット閲覧は選択的に行われる。そのために表示装置に表示されるのはTV放送番組とホームページのいずれか一方のみとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近では、ブロードバンド対応のインターネット常時接続環境が普及し始めており、TV放送番組を視聴しながらでもインターネット閲覧などを自由に行うことが可能な仕組みが求められている。
【0005】さらに、今後は、ノートタイプのパーソナルコンピュータ、PDA、等の通常の情報処理端末とTVとの融合を図るために、専用の表示装置を用いるのではなく、通常の情報処理端末にTV放送番組を無線で送信して、その情報処理端末のディスプレイモニタ上でTV放送番組を視聴するための仕組みが重要となる。この場合、通常、情報処理端末においてはウインドウシステムが搭載されているので、TV放送番組についても、通常のアプリケーションプログラムのウインドウと同様にして、その表示位置や表示サイズなどを自由に変更できるようにすることが必要である。
【0006】本発明は上述の事情を考慮してなされたものであり、TVなどの放送番組データの視聴およびインターネット閲覧のサービスを無線通信によって同時に情報処理端末に提供することが可能な無線伝送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するため、本発明は、情報処理端末と無線通信可能な無線伝送装置であって、放送番組データを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された放送番組データを圧縮符号化する符号化手段と、無線通信によって前記情報処理端末から送信される要求に応じて、前記情報処理端末と外部ネットワークとの間のデータの送受信を行う通信制御装置であって、前記符号化手段によって圧縮符号化されたTV放送番組データを前記無線伝送装置内のバスを介して受けた場合、前記外部ネットワークから受けたコンテンツデータと前記圧縮符号化された放送番組データとを無線通信によって時分割で前記情報処理端末に送信する通信制御装置とを具備することを特徴とする。
【0008】この無線伝送装置においては、通信制御装置が情報処理端末に無線接続され、情報処理端末とインターネットなどの外部ネットワークとの間のデータの送受信に関する処理は通信制御装置によって実行される。さらに無線伝送装置には、TVなどの放送番組データを受信する受信手段と符号化手段とが設けられており、情報処理端末に放送番組データを無線通信によって送信する場合には、符号化手段によって圧縮符号化された放送番組データがバスを介して通信制御装置に送られる。圧縮符号化された放送番組データをバスを介して受けた場合、通信制御装置は、外部ネットワークから受けたコンテンツデータと圧縮符号化された放送番組データとを無線通信によって時分割で情報処理端末に送信する。これにより、コンテンツデータと放送番組データとは互いに独立したデータとして情報処理端末に送信される。よって、情報処理端末では、それらコンテンツデータおよび放送番組データを同時に表示することができ、またコンテンツデータおよび放送番組データそれぞれのウインドウの表示位置および表示サイズも自由に変更することが出来る。また情報処理端末と外部ネットワークとの間のデータの送受信は通信制御装置内で行われるので、無線伝送装置内のバスに流れるのは放送番組データのみであり、外部ネットワークから受けたコンテンツデータがバスに流れることはない。よって、バス上のトラヒックの増大による不具合が生じることもない。
【0009】また、本発明は、情報処理端末に無線接続することが可能な無線伝送装置であって、無線ネットワークを介して前記情報処理端末から要求された放送番組データを受信する受信装置と、前記受信装置によって受信されたTV放送番組データを圧縮符号化するエンコーダと、前記受信装置および前記エンコーダを制御するCPUと、前記無線ネットワークを介して前記情報処理端末から外部ネットワークに対するアクセス要求を受けた場合、前記情報処理端末を前記外部ネットワークに接続して前記情報処理端末と前記外部ネットワークとの間のデータの送受信を実行する通信制御装置であって、前記無線ネットワークを介して前記情報処理端末との間のデータの送受信を行う無線通信デバイスと、前記外部ネットワークとの間でデータの送受信を行うネットワーク制御デバイスと、前記無線伝送装置内のバスを介して前記CPUと通信可能に構成されたプロセッサであって、前記無線通信デバイスを介して前記情報処理端末から受信した放送番組データの視聴に関する要求を前記バスを介して前記CPUに通知する処理、および前記情報処理端末へ送信すべき前記圧縮符号化された放送番組データを前記バスを介して受信した場合、前記外部ネットワークから受けたコンテンツデータおよび前記圧縮符号化された放送番組データが前記無線ネットワークを介して時分割で前記情報処理端末へ送信されるように前記無線通信デバイスを制御する処理を実行するプロセッサとを含む通信制御装置とを具備することを特徴とする。
【0010】このように、通信制御装置内にプロセッサを設け、その通信制御装置内のプロセッサによって、情報処理端末から受信したTV放送番組データの視聴に関する要求をCPUに通知する処理と、コンテンツデータおよび圧縮符号化された放送番組データを無線ネットワークを介して時分割で情報処理端末へ送信するための制御を実行することにより、CPUの負荷を大幅に低減することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る無線伝送装置を用いたホームネットワークシステムの構成が示されている。
【0012】このホームネットワークシステムは、ワイヤレスAV(オーディオ・ビデオ)ステーション101、TV受像機102、およびノートブックタイプのパーソナルコンピュータ103,104、デスクトップタイプのパーソナルコンピュータ105、などの各種情報処理端末、等から構成されている。ワイヤレスAVステーション101はホームネットワークサーバ装置として機能する無線電送装置であり、家庭内のパーソナルコンピュータ103〜105などの各情報処理端末に対して、TV放送による放送番組データの視聴、およびインターネット閲覧等に関するサービスを、無線で提供する。
【0013】ワイヤレスAVステーション101は、例えばISDN、ADSL、CATVなどの通信回線13を介して、インターネット12などの外部のグローバルネットワーク(外部ネットワーク)に接続されている。さらに、ワイヤレスAVステーション101は、ホームネットワークを構成する有線または無線のネットワークを介して、家庭内の各種情報処理端末に接続されている。ノートブックタイプのパーソナルコンピュータ103,104には無線通信デバイスが設けられており、これらノートブックタイプのパーソナルコンピュータ103,104の各々とワイヤレスAVステーション101は無線接続されている。またデスクトップタイプのパーソナルコンピュータ105は有線LANを介してワイヤレスAVステーション101に接続されている。
【0014】ワイヤレスAVステーション101は、パーソナルコンピュータ103〜105それぞれをインターネット12に接続し、インターネット12上のWEBサイトとパーソナルコンピュータ103〜105それぞれとの間のデータの送受信を行う。
【0015】屋外に設置されたTV放送受信アンテナ111に接続されたアンテナケーブルは屋内に引き込まれており、そのアンテナケーブルにはTV受像機102とワイヤレスAVステーション101とが接続されている。TV放送番組データはTV受像機102で再生できる他、ワイヤレスAVステーション101でも受信することが出来る。ワイヤレスAVステーション101は、受信したTV放送番組データを、無線LANを介してノートブックタイプのパーソナルコンピュータ103,104に無線で送信したり、また有線LANを介してデスクトップタイプのパーソナルコンピュータ105に送信することが出来る。
【0016】すなわち、ワイヤレスAVステーション101によって提供される主な機能は次の通りである。
【0017】・無線ルータ機能:これは、無線LANを介して通信可能な各情報処理端末をワイヤレスでインターネット12に接続し、インターネット12上のWEBサイトと各情報処理端末との間のデータの送受信を行う機能である。無線LANを介してワイヤレスAVステーション101と接続されたノートブックタイプのパーソナルコンピュータ103,104を用いることにより、家庭内のどこからでもワイヤレスでインターネット閲覧を行うことができる。
【0018】・TV機能:これは、無線LANまたは有線LANを介してワイヤレスAVステーション101に接続された各情報処理端末に対して、ワイヤレスAVステーション101で受信したTV放送番組データを送信する機能である。ノートブックタイプのパーソナルコンピュータ103,104を用いることにより、家庭内のどこからでも現在放送中のTV放送番組をワイヤレスで視聴することができる。
【0019】・TV録画機能:ワイヤレスAVステーション101には磁気ディスクドライブ装置(ハードディスクドライブ;HDD)が内蔵されており、例えば、TV放送番組をワイヤレスで視聴しながら、そのTV放送番組を磁気ディスクドライブ装置に記録することができる。また、磁気ディスクドライブ装置に記録されたTV放送番組データを情報処理端末に送信しながら、現在放送中の別のTV放送番組データを受信して磁気ディスクドライブ装置に記録することもできる。さらに、磁気ディスクドライブ装置に記録されたTV放送番組データをTV受像機102に出力することにより、大画面で視聴することも出来る。
【0020】・遠隔操作機能:ワイヤレスAVステーション101のTV機能・TV録画機能等は、パーソナルコンピュータ103〜105のそれぞれから遠隔制御することが出来る。またワイヤレスAVステーション101を操作するための専用のリモコンユニットを用いて、ワイヤレスAVステーション101のTV機能・TV録画機能等を制御することも出来る。
【0021】次に、図2を参照して、ワイヤレスAVステーション101の構成を説明する。
【0022】図2に示されているように、ワイヤレスAVステーション101は、大別して、チューナ/MPEG部21、CPU部31、および通信部41の3つコンポーネントから構成されている。これらチューナ/MPEG部21、CPU部31、および通信部41は、PCIバスなどのバス20にそれぞれ接続されている。さらに、バス20には、磁気ディスクドライブ装置(ハードディスクドライブ;HDD)51も接続されている。
【0023】チューナ/MPEG部21は、TV放送番組データの受信処理、およびその受信したTV放送番組データを圧縮符号化するエンコード処理、さらには圧縮符号化されたTV放送番組データを復号するデコード処理などを実行する。このチューナ/MPEG部21には、図示のように、TVチューナ211、NTSCデコーダ212、音声多重デコーダ213、オーディオA/Dコンバータ(オーディオADC)214、MPEG2エンコーダ215、RAM216、PCIバスインターフェース(PCI−IF)217、MPEG2デコーダ218、RAM219、オーディオD/Aコンバータ(オーディオDAC)220などが設けられている。
【0024】TVチューナ211はTVアンテナコネクタ301を介してTVアンテナケーブルに接続されている。TVチューナ211は、パーソナルコンピュータ103〜105またはリモコンユニットから視聴要求されたチャネルのTV放送番組データを受信するためのものであり、視聴要求に基づいて、TV放送信号の受信及びチャネル選択を行う。TVチューナ211によって受信された、あるチャネルのTV放送番組データはNTSCデコーダ212に送られ、そこでビデオ信号(動画像)とオーディオ信号とに分離され、さらに必要に応じてデジタルデータへの変換処理が施される。
【0025】NTSCデコーダ212はビデオ入力端子302にも接続されており、例えばDVDプレイヤやVCRなどの、外部のビデオ機器からビデオ信号を入力することも出来る。TV放送番組データに重畳されている音声多重信号は音声多重デコーダ213で復調された後、オーディオA/Dコンバータ(オーディオADC)214に送られ、そこでデジタルデータに変換される。オーディオA/Dコンバータ(オーディオADC)214はオーディオ入力端子303にも接続されており、外部のビデオ・オーディオ機器からオーディオ信号を入力することも出来る。
【0026】MPEG2エンコーダ215は、入力されたビデオおよびオーディオデータをそれぞれ圧縮符号化する。この圧縮符号化にはMPEG2が用いられている。RAM216は、MPEG2エンコーダ215が圧縮符号化処理を行うための作業メモリとして用いられる。TVチューナ211によって受信されたTV放送番組データはMPEG2エンコーダ215によって圧縮符号化されて、MPEG2ストリームに変換される。
【0027】PCIバスインターフェース(PCI−IF)217はチューナ/MPEG部21をバス20に接続するインターフェースであり、バス20を介してCPU部31およびHDD51それぞれとの通信を行うために用いられる。PCIバスインターフェース(PCI−IF)217には、CPU部31がアクセス可能なレジスタ群が内蔵されておれ、TVチューナ211およびMPEG2エンコーダ215それぞれの動作は、CPU部31がレジスタ群にセットするコマンドに応じて制御される。
【0028】MPEG2デコーダ218は、MPEG2形式に圧縮符号化されたTV放送番組データを復号する。例えば、HDD51に記録されている圧縮符号化されたTV放送番組データをTV受像機102で視聴する場合には、HDD51から読み出された圧縮符号化されたTV放送番組データがPCIバスインターフェース217を介してMPEG2デコーダ218に送られ、そこで復号(伸張)される。RAM219は、MPEG2デコーダ218が復号処理を行うための作業メモリとして用いられる。このMPEG2デコーダ218の動作も、CPU部31がPCIバスインターフェース217内のレジスタ群にセットするコマンドによって制御される。
【0029】MPEG2デコーダ218によって復号されたビデオデータはビデオ出力端子305を介してTV受像機102などに送られ、またMPEG2デコーダ218によって復号されたオーディオデータは、必要に応じてオーディオD/Aコンバータ(オーディオDAC)220にてアナログ信号に変換された後に、オーディオ出力端子304から外部のオーディオ/ビデオ機器に出力される。
【0030】さらに、本実施形態においては、MPEG2デコーダ218によって復号処理されたTV放送番組データをMPEG2エンコーダ215に送信して、そこで再度圧縮符号化処理を行うことも出来る。これは、HDD51に記録されている圧縮符号化されたTV放送番組データの伝送レート(ビットレート)を、無線送信用の特定の伝送レートに変換するダウンコンバート処理のために用いられる。
【0031】すなわち、HDD51に記録すべきTV放送番組データの画質(低画質、標準画質、高画質)に応じて、MPEG2エンコーダ215による圧縮符号化処理で得られるTV放送番組データの伝送レート(ビットレート)は異なる。高画質を選択した場合には、HDD51には非常に高い伝送レートで圧縮符号化されたTV放送番組データが記録されることになる。この場合、無線通信の帯域では当該TV放送番組データをリアルタイム送信することが出来ない場合もある。このような場合には、無線送信すべきTV放送番組データの伝送レートを無線送信用の特定の伝送レートに低下させるためのダウンコンバート処理が自動的に実行される。
【0032】CPU部31は、チューナ/MPEG部21のTVチューナ211、MPEG2エンコーダ215、およびMPEG2デコーダ218の制御を行うとともに、HDD51へのデータの書き込みおよびHDD51からのデータ読み出しの制御を行う。また、CPU部31は、通信部41との通信によって、パーソナルコンピュータ103〜105から送信されるTV視聴に関するコマンドを受信したり、パーソナルコンピュータ103〜105に送信すべきTV放送番組データを通信部41に送信する。CPU部31は、CPU311と、CPU311のCPUバスとPCIバス20とを接続するノースブリッジ312と、主メモリ313とから構成されている。
【0033】通信部41は、それ単独で無線LANルータとして動作可能な通信制御装置である。通信部41は、パーソナルコンピュータ103,104に無線接続可能に構成されており、また有線LANを介してパーソナルコンピュータ105にも接続されている。通信部41は、パーソナルコンピュータ103〜105の各々から送信される要求に応じて、それらパーソナルコンピュータ103〜105それぞれをインターネット12に接続してパーソナルコンピュータ103〜105それぞれとインターネット12との間のデータの送受信を行う。この場合、パーソナルコンピュータ103〜105それぞれとインターネット12との間のデータの送受信に関する処理は全て通信部41内で行われ、CPU部31は使用されない。
【0034】通信部41には、図示のように、制御プロセッサ411、RAM412、ROM413、ネットワークコントローラ414、ワイヤレスLANデバイス415、WANコネクタ501、およびLANコネクタ502などが設けられている。
【0035】WANコネクタ501はインターネット12との間のデータの送受信に用いられるブロードバンド用端子であり、例えば、モデム等を介して通信回線13に接続される。LANコネクタ502は家庭内の有線LANに接続される。
【0036】ネットワークコントローラ414は、WANコネクタ501を介したインターネット12との間のデータの送受信、およびLANコネクタ502を介した家庭内有線LANとの間のデータの送受信、を制御するネットワーク制御デバイスである。ワイヤレスLANデバイス415は無線LANを介してパーソナルコンピュータ103,104の各々との間のデータの送受信を行う無線通信デバイスであり、アンテナ416を介してパーソナルコンピュータ103,104の各々と無線通信する。ワイヤレスLANデバイス415としては、例えばIEEE802.11bまたはIEEE802.11a等の規格に対応したものが用いられる。
【0037】制御プロセッサ411は、ネットワークコントローラ414およびワイヤレスLANデバイス415を制御することにより、パーソナルコンピュータ103〜105それぞれとインターネット12との間のデータの送受信を制御する。具体的には、制御プロセッサ411には通信部41を無線ルータとして動作させるために必要な機能として、IPマスカレード機能、NAT機能、DHCP機能等が含まれている。さらに、制御プロセッサ411はPCIバス20にも接続されており、ワイヤレスLANデバイス415を介してパーソナルコンピュータ103,104から受信したTV視聴に関する要求(コマンド)などをPCIバス20を介してCPU311に通知したり、ネットワークコントローラ414を介して有線LAN上のパーソナルコンピュータ105から受信したTV視聴に関する要求(コマンド)などをPCIバス20を介してCPU311に通知する機能を有している。
【0038】さらに、制御プロセッサ411は、PCIバス20を介してCPU311から転送されるTV放送番組データを受信した場合には、そのTV放送番組データをワイヤレスLANデバイス415またはネットワークコントローラ414を介して要求元のパーソナルコンピュータに送信するための機能を有している。この場合、要求元のパーソナルコンピュータへのTV放送番組データの送信処理は、そのパーソナルコンピュータとインターネット12との間のデータの送受信と並行して行われる。
【0039】例えば、通信部41と無線接続可能なパーソナルコンピュータ103がワイヤレスでインターネット閲覧を行っているときに、そのパーソナルコンピュータ103から要求されたTV番組データをパーソナルコンピュータ103に無線で送信する場合においては、制御プロセッサ411は、インターネット12上のWEBサーバから受けたコンテンツデータと、チューナ/MPEG部21によって圧縮符号化されたTV放送番組データとが無線通信によって時分割でパーソナルコンピュータ103に送信されるように、ワイヤレスLANデバイス415を制御する。具体的には、制御プロセッサ411では、コンテンツデータと圧縮符号化されたTV放送番組データとを多重化する処理が行われ、多重化されたコンテンツデータとTV放送番組データとが無線通信によって時分割でパーソナルコンピュータ103に送信される。このように、コンテンツデータとTV放送番組データとを互いに独立したデータとしてパーソナルコンピュータ103に送ることにより、パーソナルコンピュータ103では、それらコンテンツデータおよびTV放送番組データをそれぞれ対応するアプリケーションプログラムを用いて同時に表示することができ、またコンテンツデータおよびTV放送番組データそれぞれのウインドウの表示位置および表示サイズもそれぞれ対応するアプリケーションプログラムによって自由に変更することが出来る。
【0040】以上の制御プロセッサ411の機能はROM413に格納されたファムウェアによって実現されている。
【0041】次に、図3を参照して、インターネット12から取得されるコンテンツデータの流れと、TV放送番組データの流れについて説明する。図3では、パーソナルコンピュータ103を用いて、ワイヤレスでインターネット閲覧とTV放送番組データの視聴を行う場合が例示されている。
【0042】パーソナルコンピュータ103から無線通信によってインターネット接続要求が発行されると、その要求はワイヤレスLANデバイス415によって受信され、そして制御プロセッサ411に通知される。制御プロセッサ411では、受信した要求がインターネット接続要求であることが解釈される。制御プロセッサ411は、ネットワークコントローラ414およびワイヤレスLANデバイス415を用いて、パーソナルコンピュータ103をインターネット12上のWEBサーバに接続し、パーソナルコンピュータ103とインターネット12上のWEBサーバとの間のデータの送受信を開始する。
【0043】パーソナルコンピュータ103から送信されるインターネット12上のWEBサーバ宛のデータは、ワイヤレスLANデバイス415、制御プロセッサ411、ネットワークコントローラ414、およびWANコネクタ501を介して、インターネット12上に送信される。インターネット12上のWEBサーバから受信したコンテンツデータは、WANコネクタ501、ネットワークコントローラ414、制御プロセッサ411、およびワイヤレスLANデバイス415を介して、パーソナルコンピュータ103に無線送信される。
【0044】このように、パーソナルコンピュータ103とインターネット12との間のデータの送受信は通信部41内で行われるので、インターネット12から受けたコンテンツデータがバス20に流れることはない。
【0045】一方、パーソナルコンピュータ103から無線通信によってTV視聴要求が発行されると、その要求はワイヤレスLANデバイス415によって受信され、そして制御プロセッサ411に通知される。制御プロセッサ411では、受信した要求がTV視聴要求であることが解釈される。制御プロセッサ411は、バス20を介したCPU311との通信によって、TV視聴要求をCPU311に通知する。CPU311は、TV視聴要求に基づき、TVチャネル番号、伝送レート(発生符号量のビットレート)などのパラメタを含むコマンドを、PCIインターフェース217にセットする。これにより、TVチューナ211によってTV放送番組データの受信動作が開始され、その受信されたTV放送番組データは、MPEG2エンコーダ215にて、指定された伝送レートで圧縮符号化される。
【0046】圧縮符号化されたTV放送番組データは、逐次、バス20を介して主メモリ313に転送され、そして主メモリ313から通信部41の制御プロセッサ411にバス20を介して転送される。このようにして、MPEG2エンコーダ215によるTV放送番組データの圧縮符号化処理と並行して、圧縮符号化されたTV放送番組データを通信部41へ転送する処理が行われる。
【0047】圧縮符号化されたTV放送番組データを受けた制御プロセッサ411は、それをパーソナルコンピュータ103宛の送信データとしてワイヤレスLANデバイス415に渡す。もしパーソナルコンピュータ103がインターネット閲覧中であれば、パーソナルコンピュータ103宛の送信データとして、コンテンツデータとTV放送番組データとが時分割でワイヤレスLANデバイス415に送られ、これによりコンテンツデータとTV放送番組データとが時分割でパーソナルコンピュータ103宛に送信されることになる。この場合、制御プロセッサ411は、TV放送番組データをパーソナルコンピュータ103にリアルタイムに送信するために、TV放送番組データの送信をインターネット12から受けたコンテンツデータの送信よりも優先して実行する。すなわち、例えば、図5に示されているように、無線LANを介したパーソナルコンピュータ103とワイヤレスLANデバイス415との間の通信においては、タイムスロットTS毎にTV放送番組データをリアルタイム送信するために必要な帯域が確保され、残りの帯域で、インターネット12から受けたコンテンツデータ(WEB)をパーソナルコンピュータ103宛に送信する処理が行われることになる。
【0048】TV放送番組データの送信には、例えばリアルタイム転送プロトコル(RTP)が用いられる。この場合、TV放送番組データを構成するパケット毎にタイムスタンプが制御プロセッサ411にて付加され、それが無線送信すべき送信データとしてワイヤレスLANデバイス415に送られることになる。
【0049】図4には、HDD51に記録されているTV放送番組データをパーソナルコンピュータ103に送信する場合のTV放送番組データの流れが示されている。HDD51に記録されているTV放送番組データを用いることにより、HDD51にTV放送番組データを録画しながら別タイトルのTV放送番組データをHDD51から読み出してパーソナルコンピュータ103に無線送信したり、録画中のTV放送番組データの先頭時刻または任意の時刻に対応する位置から当該TV放送番組データをHDD51から読み出してパーソナルコンピュータ103に無線送信することができる。
【0050】HDD51に既に記録されているTV放送番組データがパーソナルコンピュータ103によって視聴要求された場合、CPU311は当該TV放送番組データの伝送レートを調べ、無線通信によってリアルタイム送信可能な特定の伝送レートを越える場合には、自動的に前述のダウンコンバート処理を実行してから、当該TV放送番組データを、バス20を介して通信部41に転送する。一方、当該TV放送番組データの伝送レートが無線通信によってリアルタイム送信可能な特定の伝送レート以下である場合には、当該TV放送番組データをHDD51から読み出し、それをバス20を介して通信部41に転送する。
【0051】次に、図6を参照して、パーソナルコンピュータ103が無線通信を介して受信したコンテンツデータ(WEBデータ)およびTV放送番組データを同時に表示する仕組みについて説明する。
【0052】パーソナルコンピュータ103においては、無線LANデバイス601で受信されたデータはオペレーティングシステム(OS)602に送られ、そこで受信されたデータの種別が判別されて、各データの種別に対応するアプリケーションプログラムにデータが引き渡される。例えば、受信されたデータの種別の判断は、各データに付加されているポート番号などのセッション識別情報に基づいて行うことが出来る。これにより、インターネット12上のWWWサーバからのコンテンツデータについてはそれを要求したWWWブラウザ603に渡され、またTV放送番組データについてはそれを要求したTVアプリケーションプログラム604に渡される。TVアプリケーションプログラム604はMPEG2デコーダソフトウェア605と連携して、受信したTV放送番組データを復号する。
【0053】WWWブラウザ603およびTVアプリケーションプログラム604にはそれぞれウインドウが割り当てられており、WWWサーバからのコンテンツデータについては、表示ドライバ606および表示コントローラ607を介して、ディスプレイ画面608上のWWWブラウザ603に対応するウインドウに表示される。またTV放送番組データについても、表示ドライバ606および表示コントローラ607を介して、ディスプレイ画面608上のTVアプリケーションプログラム604に対応するウインドウに表示される。
【0054】上述したように、各ウインドウの表示位置および表示サイズは対応するアプリケーションを通じて任意に指定することができる。図6では、一例として、WWWブラウザ603に対応するウインドウをフルスクリーン表示し、TVアプリケーションプログラム604に対応するウインドウを小さく表示している場合が示されている。TVアプリケーションプログラム604に対応するウインドウの位置は、マウスによるドラッグ操作によって自由に変更することが出来、またTVアプリケーションプログラム604に対応するウインドウをフルスクリーン表示することも出来る。
【0055】図7には、2つのパーソナルコンピュータ103,104にてそれぞれワイヤレスでインターネット閲覧とTV放送番組の視聴を行っている様子が示されている。
【0056】ここでは、パーソナルコンピュータ103(PC#1)ではWWWコンテンツ#1を表示しながら現在放送中のTV放送番組データ(例えばチャネル番号4のTV放送番組データ:ch=4)を視聴しており、またパーソナルコンピュータ104(PC#2)ではWWWコンテンツ#2を表示しながら、既にHDD51に録画されている別タイトルのTV放送番組データ(例えばHDD51に記録されているチャネル番号1のTV放送番組データ:HDD,ch=1)を視聴している場合が想定されている。
【0057】どのパーソナルコンピュータがどのTV放送番組データの視聴を要求したかは、通信部41の制御プロセッサ411に設けられたアドレス管理部600にて管理される。アドレス管理部600は、TV放送番組データの視聴を要求したパーソナルコンピュータのローカルIPアドレスと当該視聴を要求したTV放送番組データとを対応付けて管理しており、バス20を介してCPU311からTV放送番組データを受信すると、そのTV放送番組データを、対応するローカルIPアドレス宛に無線送信する。
【0058】さらに通信部41の制御プロセッサ411には優先度制御部700が設けられている。優先度制御部700では、視聴要求元のパーソナルコンピュータへのTV放送番組データの送信を、その視聴要求元のパーソナルコンピュータへのWWWコンテンツへの送信よりも優先させるための制御が行われる。
【0059】パーソナルコンピュータ103,104それぞれからインターネット12をアクセスする場合には、パーソナルコンピュータ103,104それぞれのローカルIPアドレスは通信部41に割り当てられているグローバルIPアドレスに変換される。インターネット12上のWEBサーバと通信部41との間の通信は通信部41に割り当てられているグローバルIPアドレスを用いて行われ、また通信部41とパーソナルコンピュータ103,104それぞれとの間の通信は、パーソナルコンピュータ103,104それぞれのローカルIPアドレスを用いて行われる。
【0060】次に、図8を参照して、2つのパーソナルコンピュータ103,104にてそれぞれワイヤレスでインターネット閲覧とTV放送番組の視聴を行う場合の一連の処理の流れについて説明する。
【0061】<PC#1によるインターネット閲覧>パーソナルコンピュータ103(PC#1)からのインターネット接続要求(ISPへの接続要求、アクセス先のWWWサーバに対するアクセス要求、等)は無線LANを介して通信部41に送られる(ステップS1)。通信部41はインターネット12にアクセスし、インターネット12とパーソナルコンピュータ103(PC#1)とを接続する(ステップS2)。インターネット12からコンテンツデータを受け取ると(ステップS3)、通信部41は、そのコンテンツデータを無線LANを介してパーソナルコンピュータ103(PC#1)宛に送信する(ステップS4)。
【0062】<PC#1によるTV視聴>パーソナルコンピュータ103(PC#1)からのTV放送番組視聴要求は無線LANを介して通信部41に送られる(ステップS11)。通信部41はTV放送番組視聴要求をバス20を介してCPU部31に通知する(ステップS12)。CPU部31は、チューナ/MPEG部21を制御して、視聴要求されたTV放送番組の受信及び圧縮符号化処理を開始させる(ステップS13)。チューナ/MPEG部21では、TV放送番組データを受信しながら、その圧縮符号化処理が実行される。そして圧縮符号化されたTV放送番組データはバス20を介してCPU部31に逐次転送される(ステップS14)。CPU部31は、圧縮符号化されたTV放送番組データを受信すると、それをバス20を介して通信部41に転送する(ステップS15)。なお、TV視聴のみならず、録画も要求されている場合には、HDD51への記録も行われる。通信部41は、TV放送番組データを受信すると、それを無線LANを介してパーソナルコンピュータ103(PC#1)宛に送信する(ステップS16)。受信中のTV放送番組データをリアルタイムにパーソナルコンピュータ103(PC#1)に送信するために、ステップS14,S15,S16の処理は繰り返し実行される。この場合、ステップS14,S15,S16の処理は並行して行われることになる。
【0063】<PC#2によるHDD内に記録されているTV番組のTV視聴>パーソナルコンピュータ104(PC#2)からのTV放送番組視聴要求は無線LANを介して通信部41に送られる(ステップS21)。通信部41はTV放送番組視聴要求をバス20を介してCPU部31に通知する(ステップS22)。TV放送番組視聴要求がHDD内に記録されているTV放送番組の視聴要求であった場合、CPU部31は、該当するTV放送番組データをHDD51から読み出し、それをバス20を介して通信部41に転送する(ステップS23)。このステップS23では、必要に応じて上述のダウンコンバート処理も実行される。すなわち、CPU部31は、まず、HDD51内の該当するTV放送番組データの伝送レートをチェックし、無線通信によってリアルタイム転送可能な特定値の伝送レートよりも高いかどうかを判断する。特定値の伝送レート以下である場合には、CPU部31は、HDD51から読み出したTV放送番組データをそのままバス20を介して通信部41に転送するが、特定値の伝送レートよりも高い場合には、HDD51から読み出したTV放送番組データをMPEG2デコーダ218に復号させた後に、その復号データをMPEG2エンコーダ215に転送させて、特定値の伝送レートで圧縮符号化されたTV放送番組データが得られるように圧縮符号化処理を再度実行させる。そして、それによって得られたTV放送番組データをバス20を介して通信部41に転送する。MPEG2エンコーダ215が他のTV放送データの符号化処理を実行している場合には、上述のダウンコンバート処理は実行できないので、CPU部31の制御の下、エラーメッセージが通信部41からパーソナルコンピュータ104(PC#2)宛に送信されることになる。
【0064】通信部41は、TV放送番組データを受信すると、それを無線LANを介してパーソナルコンピュータ104(PC#2)宛に送信する(ステップS24)。TV放送番組データをリアルタイムにパーソナルコンピュータ104(PC#2)に送信するために、ステップS23,S24の処理は繰り返し実行される。この場合、ステップS23,S24の処理は並行して行われることになる。
【0065】<PC#2によるインターネット閲覧>パーソナルコンピュータ104(PC#2)からのインターネット接続要求(ISPへの接続要求、アクセス先のWWWサーバに対するアクセス要求、等)は無線LANを介して通信部41に送られる(ステップS31)。通信部41はインターネット12にアクセスし、インターネット12とパーソナルコンピュータ104(PC#2)とを接続する(ステップS32)。インターネット12からコンテンツデータを受け取ると(ステップS33)、通信部41は、そのコンテンツデータを無線LANを介してパーソナルコンピュータ104(PC#2)宛に送信する(ステップS34)。
【0066】以上説明したように、本実施形態のワイヤレスAVステーション101においては、インターネット12から受けたコンテンツデータと圧縮符号化されたTV放送番組データとを無線通信によって時分割で要求元のパーソナルコンピュータ送信しているので、コンテンツデータとTV放送番組データとは互いに独立したデータとしてパーソナルコンピュータに送信される。よって、パーソナルコンピュータでは、それらコンテンツデータおよびTV放送番組データを同時に表示することができ、またコンテンツデータおよびTV放送番組データそれぞれのウインドウの表示位置および表示サイズも自由に変更することが出来る。またパーソナルコンピュータとインターネット12との間のデータの送受信は通信部41内で行われるので、バス20に流れるのはTV放送番組データのみであり、インターネット12から受けたコンテンツデータがバス20に流れることはない。よって、バス20上のトラヒックの増大を防止でき、圧縮符号化されたTV放送番組データをバス20を介して通信部41に効率よく転送することが可能となる。
【0067】特に、通信部41内に制御プロセッサ411を設け、その制御プロセッサ411によって、パーソナルコンピュータから受信したTV放送番組データの視聴に関する要求をCPU部31に通知する処理と、コンテンツデータおよび圧縮符号化されたTV放送番組データを無線ネットワークを介して時分割でパーソナルコンピュータへ送信するための制御を実行しているので、CPU部31はインターネットアクセス、およびパーソナルコンピュータとの間の無線によるデータの送受信については一切関与する必要はなく、主にチューナ/MPEG部21の制御のみを行えばよい。よって、CPU部31として、処理性能が特段に高いプロセッサを採用せずとも、TV放送番組データの視聴に関する制御を実現することが可能となる。
【0068】なお、本実施形態では、パーソナルコンピュータにてインターネット閲覧およびTV放送番組の視聴を行う場合を説明したが、圧縮符号化されたTV放送番組データを復号する機能および無線通信機能を有するものであれば例えばPDA等においても、インターネット閲覧およびTV放送番組の視聴を行うことができる。また、IEEE802.11a、IEEE802.11bなどの無線LAN規格による無線通信の代わりにBluetothTMを用い、ワイヤレスAVステーション101とパーソナルコンピュータ103,104それぞれとの間の無線通信をBluetothTM規格の無線ネットワークを介して行うようにしてもよい。
【0069】また本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、TV放送番組の視聴およびインターネット閲覧のサービスを同時に無線通信によって情報処理端末に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線伝送装置を用いたホームネットワークシステムの構成を示す図。
【図2】同実施形態における無線伝送装置の構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態における無線伝送装置におけるコンテンツデータの流れとTV放送番組データの流れを説明するための図。
【図4】同実施形態における無線伝送装置におけるコンテンツデータの流れとTV放送番組データの流れの他の例を説明するための図。
【図5】同実施形態における無線伝送装置おいてTV放送番組データの送信がコンテンツデータの送信よりも優先して実行されている様子を示す図。
【図6】同実施形態における無線伝送装置から送信されるTV放送番組データとコンテンツデータを情報処理端末にて同時表示する様子を示す図。
【図7】同実施形態における無線伝送装置から2つの情報処理端末を同時にTV放送番組データを送信する様子を示す図。
【図8】同実施形態における無線伝送装置を用いて情報処理端末でTV放送番組データを視聴する場合に実行される一連の手順を説明するための図。
【符号の説明】
11…TV放送受信アンテナ
12…インターネット
20…バス
21…チューナ/MPEG部
31…CPU部
41…通信部
51…HDD
101…ワイヤレスAVステーション
102…TV受像機
103〜105…パーソナルコンピュータ
211…TVチューナ
215…MPEG2エンコーダ
218…MPEG2デコーダ
411…制御プロセッサ
414…ネットワークコントローラ
415…ワイヤレスLANデバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】 情報処理端末と無線通信可能な無線伝送装置であって、放送番組データを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された放送番組データを圧縮符号化する符号化手段と、無線通信によって前記情報処理端末から送信される要求に応じて、前記情報処理端末と外部ネットワークとの間のデータの送受信を行う通信制御装置であって、前記符号化手段によって圧縮符号化されたTV放送番組データを前記無線伝送装置内のバスを介して受けた場合、前記外部ネットワークから受けたコンテンツデータと前記圧縮符号化された放送番組データとを無線通信によって時分割で前記情報処理端末に送信する通信制御装置とを具備することを特徴とする無線伝送装置。
【請求項2】 前記通信制御装置は、前記圧縮符号化された放送番組データを前記情報処理端末にリアルタイムに送信するために、前記圧縮符号化された放送番組データの送信を前記外部ネットワークから受けたコンテンツデータの送信よりも優先して実行する手段を含むことを特徴とする請求項1記載の無線伝送装置。
【請求項3】 磁気ディスクドライブ装置と、前記符号化手段によって圧縮符号化された放送番組データを前記磁気ディスクドライブ装置に格納する手段と、前記磁気ディスクドライブ装置に格納されている前記圧縮符号化された放送番組データを前記情報処理端末に送信する場合、前記磁気ディスクドライブ装置から前記圧縮符号化された放送番組データを読み出して前記通信制御装置に転送する転送手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1記載の無線伝送装置。
【請求項4】 前記磁気ディスクドライブ装置に格納されている前記圧縮符号化されたTV放送番組データを復号する復号手段と、前記復号された放送番組データを外部のTV受像機に出力する手段とをさらに具備することを特徴とする請求項3記載の無線伝送装置。
【請求項5】 前記転送手段は、前記磁気ディスクドライブ装置に格納されている前記圧縮符号化された放送番組データの伝送レートが特定の伝送レートよりも高い場合、前記圧縮符号化された放送番組データの伝送レートを前記特定の伝送レートにダウンコンバートする手段と、前記ダウンコンバートされた放送番組データを前記通信制御装置に転送する手段を含むことを特徴とする請求項3記載の無線伝送装置。
【請求項6】 前記圧縮符号化された放送番組データを復号する復号手段をさらに具備し、前記ダウンコンバート手段は、前記通信制御装置に転送すべき放送番組データの伝送レートを前記特定の伝送レートにダウンコンバートするために、前記通信制御装置に転送すべき放送番組データを前記復号手段によって復号した後に、前記符号化手段によって再度圧縮符号化させる手段を含むことを特徴とする請求項5記載の無線伝送装置。
【請求項7】 前記通信制御装置は、無線ネットワークを介して前記情報処理端末との間のデータの送受信を行う無線通信デバイスと、前記外部ネットワークとの間でデータの送受信を行うネットワーク制御デバイスと、前記無線通信デバイスおよび前記ネットワーク制御デバイスを制御するプロセッサであって、前記外部ネットワークと前記情報処理端末との間のデータの送受信および前記情報処理端末への前記圧縮符号化された放送番組データの送信を制御するプロセッサとを含むことを特徴とする請求項1記載の無線伝送装置。
【請求項8】 前記受信手段および前記符号化手段を制御するCPUをさらに具備し、前記プロセッサは、前記無線伝送装置内のバスを介して前記CPUと通信可能に構成されており、前記無線通信デバイスを介して前記情報処理端末から受信した放送番組データに関する視聴要求を前記バスを介して前記CPUに通知する処理、および前記情報処理端末へ送信すべき前記圧縮符号化された放送番組データを前記バスを介して受信する処理を実行することを特徴する請求項7記載の無線伝送装置。
【請求項9】 情報処理端末に無線接続することが可能な無線伝送装置であって、無線ネットワークを介して前記情報処理端末から要求された放送番組データを受信する受信装置と、前記受信装置によって受信されたTV放送番組データを圧縮符号化するエンコーダと、前記受信装置および前記エンコーダを制御するCPUと、前記無線ネットワークを介して前記情報処理端末から外部ネットワークに対するアクセス要求を受けた場合、前記情報処理端末を前記外部ネットワークに接続して前記情報処理端末と前記外部ネットワークとの間のデータの送受信を実行する通信制御装置であって、前記無線ネットワークを介して前記情報処理端末との間のデータの送受信を行う無線通信デバイスと、前記外部ネットワークとの間でデータの送受信を行うネットワーク制御デバイスと、前記無線伝送装置内のバスを介して前記CPUと通信可能に構成されたプロセッサであって、前記無線通信デバイスを介して前記情報処理端末から受信した放送番組データの視聴に関する要求を前記バスを介して前記CPUに通知する処理、および前記情報処理端末へ送信すべき前記圧縮符号化された放送番組データを前記バスを介して受信した場合、前記外部ネットワークから受けたコンテンツデータおよび前記圧縮符号化された放送番組データが前記無線ネットワークを介して時分割で前記情報処理端末へ送信されるように前記無線通信デバイスを制御する処理を実行するプロセッサとを含む通信制御装置とを具備することを特徴とする無線伝送装置。
【請求項10】 前記プロセッサは、前記圧縮符号化された放送番組データを前記情報処理端末にリアルタイムに送信するために、前記圧縮符号化された放送番組データの送信が前記外部ネットワークから受けたコンテンツデータの送信よりも優先して実行されるように前記無線通信デバイスを制御することを特徴とする請求項9記載の無線伝送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2003−224739(P2003−224739A)
【公開日】平成15年8月8日(2003.8.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−20560(P2002−20560)
【出願日】平成14年1月29日(2002.1.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】