説明

無線基地局、無線LANシステム、データの送受信方法及びプログラム

【課題】通信の優先順位を簡単に決定することができる無線基地局を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係る無線基地局1は、コミュニケーションソフトウェアを用いてパケットを暗号化してデータを送受信する無線LANシステムに用いられる無線基地局であって、無線端末(無線LAN端末2)とネゴシエーションする際に、無線端末から受信したデータに基づいて通信種別を取得する端末通信データ取得手段11と、取得した通信種別に基づいて、通信相手側と送受信を希望する通信種別がコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信か否かを判定し、通信相手側とのコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の送受信を他の通信に対して優先する端末通信データ制御手段12と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局、無線LAN(Local Area Network)システム、データの送受信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、iPhone(登録商標)を代表とする、各種OSやさまざまなソフトウェア、WiFi方式(Wireless Fidelity方式)の無線通信機能を搭載したスマートフォンなどの高機能携帯電話が多数登場しており、企業によるスマートフォンの導入や、ビジネスにおける活用も進んでいる。
【0003】
また、個人はもちろんのこと、企業内においても無線IP電話の代わりにスマートフォンにSkype(スカイプ:登録商標)やGoogle(登録商標) Talk(グーグルトーク)のような無料のコミュニケーションソフトウェアをインストールすることで、携帯電話網又はWiFi方式の無線LANシステムを介したインターネット接続により、Skype(登録商標)をインストールした社員間でビデオ通話を含む無料通話や、一般電話や携帯電話への格安通話により、通信コストを削減するケースも増加している(特許文献1を参照)。
【0004】
但し、Skype(登録商標)の通信は最大で数百Kbpsの帯域を使用する場合があり、従来の携帯電話網を介したインターネット通信では、携帯電話事業者からSkype(登録商標)の利用を制限されていてそもそも使用できないケースや、携帯電話網の帯域不足や遅延の影響で、通話品質の劣化やビデオ通話時の画質劣化が発生するケースが多い。
【0005】
そのため、企業内や個人宅で安定した通信を実現するためには、携帯電話網と比較して高速通信が可能なWiFi方式の無線LANシステムを介してSkype(登録商標)を利用する方法が一般的となっている。
【0006】
しかし、企業内でのWiFiネットワークを介したSkype(登録商標)通信に関しては、インターネット内でパケットロスや遅延が発生していない場合でも、同じWiFiエリアに多数のスマートフォンやパーソナルコンピュータ(以下、PCと省略する)などの無線LAN端末が接続し、音声通話以外のデータ通信などでWiFiエリアの帯域が占有されている場合や、元々企業内で無線IP電話が導入されていて、無線IP電話の音声通信が優先的に処理されるような環境を構築している場合など、無線LANシステム上で通話品質の劣化やビデオ通話時の画質劣化が発生する可能性がある点が問題となる。
【0007】
ところで、特許文献2には、優先情報であるフラグに基づいて複数のパケットの優先順位を決定し、当該優先順位に基づいてパケットを送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−301338号公報
【特許文献2】特開2006−115528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2の技術は、通信データに通信種別を示すフラグを付加する必要があり、優先順位の決定が煩雑である。
【0010】
本発明の目的は、上述した課題を解決する無線基地局、無線LANシステム、データの送受信方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一形態に係る無線基地局は、コミュニケーションソフトウェアを用いてパケットを暗号化してデータを送受信する無線LANシステムに用いられる無線基地局であって、無線端末とネゴシエーションする際に、前記無線端末から受信したデータに基づいて通信種別を取得する端末通信データ取得手段と、取得した前記通信種別に基づいて、通信相手側と送受信を希望する通信種別が前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信か否かを判定し、通信相手側との前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の送受信を他の通信に対して優先する端末通信データ制御手段と、を備える。
【0012】
本発明の一形態に係る無線LANシステムは、複数の上記無線基地局と、前記無線基地局に接続される無線端末と、複数の前記無線基地局を制御する制御手段と、を備える。
【0013】
本発明の一形態に係るデータの送受信方法は、コミュニケーションソフトウェアを用いてパケットを暗号化してデータを送受信する無線LANシステムにおけるデータの送受信方法であって、無線端末とネゴシエーションする際に、前記無線端末から受信したデータに基づいて通信種別を取得するステップと、取得した前記通信種別に基づいて、通信相手側と送受信を希望する通信種別が前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信か否かを判定し、通信相手側との前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の送受信を他の通信に対して優先するステップと、を備える。
【0014】
本発明の一形態に係るプログラムは、コミュニケーションソフトウェアを用いてパケットを暗号化してデータを送受信する無線LANシステムにおけるデータの送受信方法を実行するプログラムであって、コンピュータに、無線端末とネゴシエーションする際に、前記無線端末から受信したデータに基づいて通信種別を取得するステップと、取得した前記通信種別に基づいて、通信相手側と送受信を希望する通信種別が前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信か否かを判定し、通信相手側との前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の送受信を他の通信に対して優先するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、通信の優先順位を簡単に決定することができる無線基地局、無線LANシステム、データの送受信方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1の無線LANシステムを示す構成ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態2の無線LANシステムを示す構成ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態2の無線LANシステムが適用される通信システムを示す構成ブロック図である。
【図4】無線基地局を示す構成ブロック図である。
【図5】無線端末を示す構成ブロック図である。
【図6】無線基地局の動作を示すフローチャートである。
【図7】無線端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】優先度決定テーブルの一例を示す図である。
【図9】通信帯域判定テーブルの一例を示す図である。
【図10】通信品質判定テーブルの一例を示す図である。
【図11】無線端末による警告通知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態に係る無線基地局、無線LANシステム、データの送受信方法及びプログラムについて説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0018】
ここで、本発明の実施の形態に係る無線基地局、無線LANシステム、データの送受信方法及びプログラムは、例えば無線LAN端末の一例であるスマートフォンでインターネットを利用したピアツーピア通信でVoIP(Voiceover Internet Protocol)音声通信等のリアルタイム通信を行うコミュニケーションソフトウェア、例えばスカイプテクノロジー社が提供する「Skype(スカイプ:登録商標)」、Google社が提供する「Google(登録商標) Talk(グーグルトーク)」などのコミュニケーションソフトウェアを用いて音声通信等を行う際、データ通信や他の無線LAN端末の通信よりスマートフォンのVoIP音声通信等を優先的に処理することで、無線LANシステム環境下での通信品質劣化を防ぐものである。
【0019】
<実施の形態1>
本実施の形態に係る無線基地局及び無線LANシステムについて説明する。図1は、本実施の形態に係る無線LANシステムの構成例を示すブロック図である。
【0020】
図1において、本実施の形態に係る無線LANシステムは、無線基地局1や他の無線基地局101(内部構造は無線基地局1と同じため、詳細な説明は省略する)と、スマートフォンなどの複数の無線LAN端末2(他の無線LAN端末は図示せず)と、を備える。
【0021】
これらの無線基地局1や他の無線基地局101及び無線LAN端末2において、コミュニケーションソフトウェアを用いて音声通信又は動画通信(ビデオ通信)を行う際に、即ち相互でネゴシエーションする際に、無線基地局1が無線LAN端末2から取得したデータに基づいて通信種別を判別し、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信や動画通信を優先的に送信する。
【0022】
詳細には、無線基地局1や他の無線基地局101は、無線LAN端末2との無線通信接続を制御する無線基地局である。つまり、無線基地局1や他の無線基地局101は、例えば一般的なWiFi方式の無線LANシステムを実現するための要素を備え、図1では、無線LAN端末2との通信データを常時取得して保存する端末通信データ取得部11と、端末通信データ取得部11により取得された無線LAN端末2の通信データに基づいて、無線LAN端末2の通信を制御する端末通信データ制御部12と、を抽出して示している。
【0023】
端末通信データ取得部11は、無線LAN端末2から取得した通信データに基づいて、無線IP電話やPCなどとの通信を検出して使用帯域を取得する。つまり、端末通信データ取得部11は、無線LAN端末2から取得した通信データの管理パケットなど、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11で規格されている管理パケット(Probe、Associationなど)などの非暗号化パケットに基づいて、当該通信がコミュニケーションソフトウェアを用いた通信か否か、各通信の通信種別(音声通信、ビデオ通信、インスタントメッセージ、ファイル転送など)や各通信の使用帯域などを取得する。
【0024】
このとき、コミュニケーションソフトウェアを用いた通信であれば、当該非暗号化パケットにコミュニケーションソフトウェアの情報が含まれているので、端末通信データ取得部11は、このコミュニケーションソフトウェアの情報に基づいて、当該通信がコミュニケーションソフトウェアを用いた通信か否かなどを判定することができる。
【0025】
端末通信データ制御部12は、端末通信データ取得部11が取得したコミュニケーションソフトウェアを用いた通信か否か、各通信の通信種別や使用帯域に基づいて、当該通信がコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信か否かを判定し、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信を、他の通信に対して優先して通信相手側の無線IP電話やPCに送信する。
【0026】
ここで、端末通信データ制御部12は、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式のバックオフ時間(乱数値×スロット・タイム)を調整することで、無線LAN端末2の音声通信やデータ通信、及びコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信のパケット送信順序、即ち各通信の優先度を決定し、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信を他の通信より優先する。
【0027】
無線LAN端末2は、例えば一般的なスマートフォンとしての機能を実現するための要素を備え、図1では、通信に関する情報を無線基地局1に通知する端末通信情報通知部22を抽出して示している。端末通信情報通知部22は、IEEE802.11で規格されている管理パケット[Probe、AssociationのInformation Elementsなど]を使用して、当該通信がコミュニケーションソフトウェアを用いた通信か否か、通信の開始及び通信種別や使用帯域に関する情報を無線基地局1に送信する。
【0028】
このような構成により、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の送信順序を他のデータ通信に対して優先することができる。特に本実施の形態では、無線基地局が無線LAN端末2から取得したデータ(例えば当該データの管理パケット)内の通信に関する情報に基づいて他の通信に対して優先すべき、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信を識別するので、優先すべき通信種別を他の通信に対して簡単に識別することができる。
【0029】
<実施の形態2>
本実施の形態に係る無線基地局、無線LANシステム、データの送受信方法及びプログラムについて説明する。図2は、本実施の形態の無線LANシステムの構成例を示すブロック図である。
【0030】
本実施の形態の無線LANシステムは、実施の形態1の無線LANシステムと略同様の構成とされているが、無線基地局の空き帯域に応じて無線LAN端末2のアクセスポイントを他の無線基地局などに切り替えることができる構成とされている。
【0031】
具体的に云うと、本実施の形態の無線基地局1や他の無線基地局101は、図2に示すように、実施の形態1の要素に加えて、さらに接続の切り替えが可能な他の無線基地局101を無線LAN端末2に通知する切替通知部13を備える。
【0032】
切替通知部13は、無線基地局1においてコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信に必要な帯域を確保できない場合に、IEEE802.11で規格されている管理パケット[Beacon(ビーコン)のInformation Elementsなど]を使用して他の無線基地局101への切替情報を無線LAN端末2に通知する。
【0033】
無線LAN端末2宛の切替情報には、無線LAN端末2の接続切り替えが可能な他の無線基地局101の基本的な情報[IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレス、ESSID(Extended Service Set Identifier)]が含まれる。
【0034】
Beaconは、稼働中の無線基地局1が無線LAN端末2に対してサポートしている機能やBSA(Basic Service Area)のID(SSID:Service Set IDentifier)を通知するために定期的に無線LAN端末2に送信するフレームである。
【0035】
本実施の形態の無線LAN端末2は、実施の形態1の無線LAN端末の要素に加え、無線基地局1や他の無線基地局101との通信データを常時取得して各無線基地局の通信品質を算出する基地局通信データ取得部21と、他の無線基地局101や携帯電話網への接続の切替情報等を無線LAN端末2の使用者に通知する通信品質通知部23と、無線基地局1から無線LAN端末2に他の無線基地局101への切替情報が通知された際に、基地局通信データ取得部21で算出した接続切り替え候補の他の無線基地局101の通信品質を判定基準に基づいて判定する通信品質判定部24と、無線LAN端末2が他の無線基地局101に接続を切り替える許可/不許可を決定する切替許可決定部25と、を備える。
【0036】
基地局通信データ取得部21は、無線基地局1や他の無線基地局101から無線LAN端末2への送信パケット(Beaconなど)から通信品質を常時取得する。
【0037】
端末通信情報通知部22は、当該通信がコミュニケーションソフトウェアを用いた通信か否か、通信の開始及び通信種別や使用帯域に関する情報に加え、無線LAN端末2がハンドオーバ(接続切り替え)可能な無線基地局の情報を無線基地局1に通知する。
【0038】
通信品質通知部23は、警告音を出したり、モニタ上に警告情報を表示したりして、無線LAN端末2の使用者に他の無線基地局101への接続切り替えや携帯電話網への接続による通信品質低下を通知する。
【0039】
通信品質判定部24は、無線基地局1や他の無線基地局101からの受信電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)や信号対雑音比(SNR:Signal to Noise Ratio)などの通信品質を用いて、接続切り替え候補の他の無線基地局101の通信品質が判断基準(閾値)以上か否かを判定する。
【0040】
切替許可決定部25は、通信品質判定部24の判定結果に基づいて、接続切り替え候補の他の無線基地局101の通信品質が閾値以上であるか否か判定し、当該通信品質が閾値以上の場合、他の無線基地局101への接続を要求する。
【0041】
一方、切替許可決定部25は、当該通信品質が閾値より小さく、他に接続の切り替えが可能な無線基地局が存在しない場合、携帯電話網に接続し、無線LAN端末2の使用者に警告情報を通信品質通知部23を介して通知する。
【0042】
このように、無線基地局の帯域不足により、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信や動画通信の通信品質が低下する可能性がある場合に、無線LAN端末2を他の無線基地局101や携帯電話網に接続を切り替えることができる。特に、接続切り替え候補となる無線基地局の通信品質が閾値以上か否かを判定するので、音声通信や動画通信の通信品質の低下を回避することが可能となる。
【0043】
次に、上述の無線LANシステムを用いた通信システムを説明する。図3は、本実施の形態に係る通信システムの構成例を示すブロック図である。図4は、図3の無線基地局の構成例を示すブロック図である。図5は、図3の無線LAN端末の構成例を示すブロック図である。
【0044】
図3において、無線LANシステム100は、無線LAN端末2a、2b、・・・と、PCなどの無線LAN端末3a、3b、・・・と、無線LAN端末2a、2b、・・・や無線LAN端末3a、3b、・・・との無線通信接続を制御する無線基地局1a、1b、・・・と、無線基地局1a、1b、・・・での通信における各種制御を行うシステム制御装置4と、を備える。
【0045】
無線LANシステム100は、図3に示すように、システム制御装置4に無線基地局1a、1b、・・・(AP:アクセスポイント)が接続されており、この無線基地局1a、1b、・・・と無線LAN端末2a、2b、・・・や無線LAN端末3a、3b、・・・が無線通信可能となっている。
【0046】
システム制御装置4は、複数の無線基地局1a、1b、・・・間におけるハンドオーバ等、無線LANシステム100としての通信における各種制御を行い、無線基地局の使用帯域や空き帯域に関する情報を管理し、インターネット5や有線LAN端末6との通信も可能である。
【0047】
サーバ群7は、無線LANシステム100や携帯電話網8経由のインターネット接続を介して、無線LAN端末2a、2b、・・・のログイン認証や通信相手とのセッション確立など、コミュニケーションソフトウェアを用いた通信の各種制御を行う。
【0048】
無線基地局1a、1b、・・・は、図4に示す無線基地局1のように、無線LAN端末2a、2b、・・・や無線LAN端末3a、3b、・・・等との間で無線通信を行うためのアンテナ30及び無線通信部31と、システム制御装置4等との間で有線による通信を行うための有線通信部32と、無線基地局1全体の制御を行う制御部33(例えば、CPU(中央処理装置)等)と、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信を他の通信と判別する通信判定部34と、を備える。さらに無線基地局1a、1b、・・・は、無線LAN端末2a、2b、・・・の通信データを取得する通信データ取得部35と、取得した通信データに時刻情報を追加するタイマ36と、取得した通信データの使用帯域を解析する通信データ解析部37と、取得した通信データ等を記憶する記憶部38と、を備える。記憶部38には、優先度決定テーブル38aと、通信帯域判定テーブル38bと、が格納されている。
【0049】
無線LAN端末2a、2b、・・・は、図5に示す無線LAN端末2のように、無線基地局1a、1b、・・・等との間で無線LAN通信を行うためのアンテナ40及び無線LAN通信部41と、携帯電話網8で通信を行うためのアンテナ42及び無線モデム43と、通信相手と無線LAN通信部41や無線モデム43による送信出力等の通信制御や無線LAN端末2全体の制御を行う制御部44(例えば、CPU等)と、を備える。さらに無線LAN端末2a、2b、・・・は、無線基地局1a、1b、・・・の通信データを取得する通信データ取得部45と、取得した通信データから通信品質を解析する通信データ解析部46と、無線基地局1a、1b、・・・から取得した通信データやコミュニケーションソフトウェアを記憶する記憶部47と、警告情報や動画通信の映像など、各種情報の表示を行う表示部48と、音声通話を実施するための受話部49及び送話部50を備える。また、記憶部47には、通信品質を記憶する通信品質記憶部47aと通信品質判定テーブル47b、及び優先度決定テーブル38aが格納されている。ここで、無線LAN端末2a、2b、・・・の優先度決定テーブル38aと、無線基地局1a、1b、・・・の優先度決定テーブル38aと、は共通のテーブルである。
【0050】
なお、図2に示す無線基地局1の端末通信データ取得部11と端末通信データ制御部12及び切替通知部13の処理動作は、無線基地局1の制御部33が記憶部38に格納されたプログラムを実行することで実現可能である。また、図2に示す無線LAN端末2の基地局通信データ取得部21、端末通信情報通知部22、通信品質通知部23、通信品質判定部24、切替許可決定部25の処理動作は、無線LAN端末2の制御部44が記憶部47に格納されたプログラムを実行することで実現可能である。
【0051】
次に、上述の通信システムを用いたデータの送受信方法を、無線基地局1及び無線LAN端末2の動作と共に説明する。図6は、無線基地局1の動作を示すフローチャートである。図7は、無線LAN端末2の動作を示すフローチャートである。図8は、優先度決定テーブル38aの一例を示す図である。図9は、通信帯域判定テーブル38bの一例を示す図である。図10は、通信品質判定テーブル47bの一例を示す図である。図11は、無線LAN端末2による警告通知画面の一例を示す図である。
【0052】
ここで、図6に示す処理は、無線基地局1の制御部33が記憶部38に格納されたプログラムを実行することで実現可能であり、図7に示す処理は、無線LAN端末2の制御部44が記憶部47に格納されたプログラムを実行することで実現可能である。
【0053】
先ず、無線基地局1の動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
無線基地局1は、接続している無線LAN端末2の通信データ(無線LAN端末間の通信や無線LAN端末2と有線LAN端末6間の通信、無線LAN端末2と無線基地局1間の通信)を通信データ取得部35で常に取得し(S1)、取得した通信データに対して、タイマ36からタイムスタンプを付与してから、通信データ解析部37で当該通信データに基づいて無線基地局1の使用帯域と空き帯域とを算出し、通信データと共に記憶部38に記録する(S2)。
【0054】
接続した無線LAN端末2が通信を開始すると、無線LAN端末2からの通信データにコミュニケーションソフトウェアを用いた通信に関する情報が含まれているか否かを、通信判定部34で判定し、コミュニケーションソフトウェアを用いた通信かその他の通信かを判定する(S3)。
【0055】
無線LAN端末2の通信がコミュニケーションソフトウェアを用いた通信以外のデータ通信の場合(S3:No)、無線基地局1の空き帯域の情報を基に、制御部33でデータ通信の使用帯域を調整して低優先で送信し(S5)、通信データの取得を継続する(S1)。
【0056】
一方、無線LAN端末2の通信がコミュニケーションソフトウェアを用いた通信の場合(S3:Yes)、無線LAN端末2から通知されたコミュニケーションソフトウェアを用いた通信の通信種別(音声通信、動画通信、インスタントメッセージ、ファイル送信等)や各通信の使用帯域に関する情報及びハンドオーバ可能な他の無線基地局101の情報を、通信データ解析部37で解析して記憶部38に記録し(S4)、通信種別が音声通信又は動画通信か否かを判定する(S6)。
【0057】
制御部33は、図9に示すような記憶部38に格納されている通信帯域判定テーブル38bを参照することで、通信種別に応じた必要な空き帯域を判定(例えば、「音声通信」は80kbps以上の空き帯域が必要と判定)する(S7)。ここで、図9において、通信種別の「第1音声通信」は無線IP電話による音声通信を示し、「第2音声通話」や「第1動画通信」はコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信や動画通信を示し、他の通信は全て「データ通信」として扱い、通信種別ごとに必要な帯域[80kbps〜500kbps]を対応付けて格納している。
【0058】
さらに制御部33は、図8に示すような記憶部38に格納されている優先度決定テーブル38aを参照することで、通信種別に応じた優先度を判断(例えば、「音声通信」は使用帯域を確保して高優先で送信すると判断)し、優先度が低い通信に関しては、空き帯域に応じて使用する帯域を調整する(ステップS5及びS8)。ここで、図8において、通信種別の「第1音声通信」は無線IP電話による音声通信を示し、「第2音声通話」や「第1動画通信」はコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信や動画通信を示し、他の通信は全て「データ通信」として扱い、通信種別ごとに優先度[低〜高]を対応付けて格納している。
【0059】
コミュニケーションソフトウェアを用いた通信の通信種別が音声通信又は動画通信以外の場合(S6:No)、制御部33でデータ通信の使用帯域を調整して低優先で送信し(S5)、通信データの取得を継続する(S1)。
【0060】
一方、コミュニケーションソフトウェアを用いた通信の通信種別が音声通信又は動画通信の場合(S6:Yes)、制御部33で通信帯域判定テーブル38bから当該音声通信又は動画通信が可能な空き帯域があるか否かを判定する(S7)。
【0061】
コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信に必要な空き帯域がある場合(S7:Yes)、制御部33は通信の使用帯域を確保して、優先度決定テーブル38aに応じて当該音声通信又は動画通信の送信順序に関する優先度を他の通信に対して高くして通信し(S8)、通信が終了していない間(S9:No)は、優先度を高くして通信し続け(S8)、通信が終了した場合(S9:Yes)、確保していた使用帯域を開放して終了する。
【0062】
一方、他の高優先通信の影響で、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信に必要な空き帯域がない場合、制御部33は無線LAN端末2から通知されたハンドオーバ可能な他の無線基地局101に空き帯域が有るか否かを、システム制御装置4に確認する(S10)。
【0063】
システム制御装置4から、無線LAN端末2がハンドオーバ可能な他の無線基地局101に空き帯域があることが通知された場合(S10:Yes)、制御部33は無線LAN端末2にIEEE802.11の管理パケットを使って当該他の無線基地局101に関する情報を送信し、無線LAN端末2に当該他の無線基地局101への接続を要求させる(S11)。
【0064】
一方、システム制御装置4から、無線LAN端末2がハンドオーバ可能な他の無線基地局101がないことが通知された場合(S10:No)、制御部33は無線LAN端末2にIEEE802.11の管理パケットを使ってハンドオーバ可能な他の無線基地局101が存在しないことを示す情報を送信し、無線LAN端末2に携帯電話網8への接続を要求(S12)させ、無線LAN端末2との接続を切断する。
【0065】
次に、無線LAN端末2の動作について、図7のフローチャートを参照して説明する。
無線LAN端末2は、周辺の無線基地局1を探索する際、無線LAN通信部41で受信した無線基地局1からの通信データ(Beaconなど)を通信データ取得部45で取得し(S21)、取得した通信データから通信データ解析部46で周辺の無線基地局1の通信品質[受信電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)や信号対雑音比(SNR:Signal to Noise Ratio)]を算出し、算出した通信品質を通信品質記憶部47aに記憶する(S22)。
【0066】
無線LAN端末2でコミュニケーションソフトウェアを用いた通信を開始すると(S23)、制御部44において、無線基地局1に対してIEEE802.11の管理パケットを使ってコミュニケーションソフトウェアを用いた通信の通信種別(音声通信、動画通信、インスタントメッセージ、ファイル送信等)や実施する通信の使用帯域に関する情報、及び周辺の他の無線基地局101に関する情報を無線基地局1に送信(S24)し、通信を実施するか否かを判定する(S25)。
【0067】
当該通信が音声通信又は動画通信以外のデータ通信の場合(S25:No)、制御部44は記憶部47に格納されている優先度決定テーブル38aに応じて低優先で通信する(S30)。
【0068】
一方、当該通信が音声通信又は動画通信の場合(S25:Yes)、制御部44は無線基地局1から他の無線基地局101へのハンドオーバ接続を要求するIEEE802.11の管理パケットが無線LAN端末2宛に送信されているか否かを確認したり(S26)、携帯電話網8への接続を要求するIEEE802.11の管理パケットが無線LAN端末2宛に送信されているか否かを確認したりする(S27)。
【0069】
無線基地局1から他の無線基地局101へのハンドオーバ接続要求が通知されると(S26:Yes)、制御部44は図10に示すような通信品質判定テーブル47bを参照し、ハンドオーバ候補の他の無線基地局101の通信品質が閾値以上である他の無線基地局101が存在する場合(S31:Yes)は、通知された他の無線基地局101の中から最も通信品質の良い無線基地局にハンドオーバ接続を実施し、通信を開始する(S34)。ここで、図10においては、無線基地局1の通信品質の閾値ごとに接続の可、不可を対応付けている。
【0070】
一方、ハンドオーバ候補の他の無線基地局101の通信品質が全て閾値以下の場合(S31:No)は、接続可能な他の無線基地局101が無いと判定し、制御部44は通信の通信品質が低下する可能性があることを、図11に示すような画面(例えば、「*** 警告 *** 携帯電話網の使用により、通信品質の低下が発生する可能性があります!」)を表示部48に表示させたり、受話部50のスピーカで音声によりユーザに報知したりした後に、携帯電話網8に接続して通信を開始する(S32)。無線LAN端末2は携帯電話網8での通信が終了した後に、周辺の無線基地局1を探索して通信品質の良い無線基地局に接続する(S33)。
【0071】
無線基地局1から他の無線基地局101へのハンドオーバ接続要求が通知されず(S26:No)に、携帯電話網8への接続が要求された場合(S27:Yes)は、ハンドオーバ可能な他の無線基地局101が無いので、制御部44が通信の通信品質が低下する可能性があることを、図11に示すような画面を表示部48に表示させたり、受話部50のスピーカで音声によりユーザに報知したりした後に、携帯電話網8に接続してコミュニケーションソフトウェアを用いた通信を開始し(S32)、携帯電話網8でのコミュニケーションソフトウェアを用いた通信が終了した後に、無線基地局1に再度接続する(S33)。
【0072】
無線基地局1から他の無線基地局101へのハンドオーバ接続要求が通知されず(S26:No)、携帯電話網8への接続も要求されなかった場合(S27:No)、制御部44は記憶部47に格納されている優先度決定テーブル38aに応じて音声通信又は動画通信を高い優先度で送信し(S28)、通信が終了していない間(S29:No)は、優先度を高くして通信し(S28)、通信が終了した場合(S29:Yes)は、通信を終了する。
【0073】
このように、本実施の形態では、無線LAN端末2がコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信を行う際に、無線基地局1が無線LAN端末2から通知された通信に関する情報を利用することで、無線LAN端末2のコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信を他の無線LAN端末2のデータ通信よりも優先的に送信して通信品質の低下を防ぐことができる。
【0074】
また、本実施の形態では、無線基地局1でコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の通信品質が確保できない場合に、他の無線基地局101や携帯電話網へ自動的に接続を切替えさせることができる。
【0075】
また、本実施の形態では、全ての無線基地局1でコミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の通信品質が確保できない場合に、携帯電話網への接続切り替えによる影響を事前に無線LAN端末2の警告音/警告表示で出力することにより、コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信中に通信品質が低下しても、無線LANシステムによる問題ではないことをユーザに周知できる。
【0076】
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0077】
上記実施の形態において、無線LAN端末2の通信種別や使用帯域に関する情報の通知方法としてIEEEの管理パケットを用いることとしているが、無線基地局1にDPI(Deep Packet Inspection)機能を実装することで、通信開始時のパケットのシグネチャやトラフィックを解析して、コミュニケーションソフトウェアを用いた通信であるか否かや通信種別をある程度推測することも可能である。
【0078】
また、上記実施の形態では、無線基地局1が通信データを記憶することを基準としていているが、ネットワークにファイルサーバ等を接続して、通信データをファイルサーバに送信することで、通信データ量が無線基地局1の記憶容量を超えるような場合も、通信データの保存が可能である。
【0079】
また、上記実施の形態において、システム制御装置4と無線基地局1との間が有線により通信されることとしているが、通信可能であればこれに限定されず、無線通信でもよい。
【0080】
また、上記実施の形態では、無線LAN端末2が例えばSkype(登録商標)を用いた通信を実施することを基準としていているが、シグナリングプロトコル[SIP(Session Initiation Protocol:IETE(Internet Engineering Task Force)のRFC 3261で規定)、H.323(ITU−T(International Telecommunication Union−Telecommunication Standardization Sector)のH.323勧告で規定)、MGCP(IETFのRFC 2705で規定)など)を利用した音声通信や、電話機能を持つコミュニケーションソフトウェアであればこれに限定されず、Google(登録商標) Talkやfring(フリング)、Viber(バイバー)やTango(タンゴ)などによる音声通信や動画通信でもよい。
【0081】
さらに、上記実施の形態において、無線基地局1やシステム制御装置4が備える手段や機能は無線通信システム100全体として実現できればよく、例えばシステム制御装置4や無線基地局1が単体で全ての手段や機能を備えてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1(1a、1b)、101 無線基地局
2(2a、2b) 無線LAN端末(無線端末)
3a、3b PC等の端末
4 システム制御装置
5 インターネット
6 有線LAN端末
7 サーバ群
8 携帯電話網
11 端末通信データ取得部、12 端末通信データ制御部、13 切替通知部
21 基地局通信データ取得部、22 端末通信情報通知部、23 通信品質通知部、24 通信品質判定部、25 切替許可決定部
30 アンテナ、31 無線通信部、32 有線通信部、33 制御部、34 通信判定部、35 通信データ取得部、36 タイマ、37 通信データ解析部、38 記憶部、38a 優先度決定テーブル、38b 通信帯域判定テーブル
40 アンテナ、41 通信部、42 アンテナ、43 無線モデム、44 制御部、45 通信データ取得部、46 通信データ解析部、47 記憶部、47a 通信品質記憶部、47b 通信品質判定テーブル、48 表示部、49 受話部、50 送話部、50 受話部
100 無線通信システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コミュニケーションソフトウェアを用いてパケットを暗号化してデータを送受信する無線LANシステムに用いられる無線基地局であって、
無線端末とネゴシエーションする際に、前記無線端末から受信したデータに基づいて通信種別を取得する端末通信データ取得手段と、
取得した前記通信種別に基づいて、通信相手側と送受信を希望する通信種別が前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信か否かを判定し、通信相手側との前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の送受信を他の通信に対して優先する端末通信データ制御手段と、
を備える無線基地局。
【請求項2】
前記端末通信データ取得手段は、前記無線端末から受信したデータの管理パケットに基づいて前記通信種別を取得する請求項1に記載の無線基地局。
【請求項3】
前記端末通信データ取得手段は、前記無線端末から受信したデータに基づいて通信種別毎の使用帯域を取得し、
前記無線基地局の空き帯域が前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の使用帯域より少ないとき、接続切り替え候補である他の無線基地局に関する情報を前記無線端末に送信する切替通知手段をさらに備える請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項4】
前記切替通知手段は、前記無線端末から受信したデータの管理パケットに基づいて前記空き帯域が前記使用帯域より少ないか否かを判定する請求項3に記載の無線基地局。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の複数の無線基地局と、
前記無線基地局に接続される無線端末と、
複数の前記無線基地局を制御する制御手段と、
を備える無線LANシステム。
【請求項6】
前記制御手段は、複数の前記無線基地局の空き帯域を取得し、
前記無線基地局の端末通信データ取得手段は、前記無線端末から受信したデータに基づいて通信種別毎の使用帯域を取得し、
前記無線基地局の切替通知手段は、前記無線基地局の空き帯域がコミュニケーションソフトウェアを用いた通信の使用帯域より少ないとき、前記制御手段から接続切り替え候補となる前記使用帯域より空き帯域が多い他の無線基地局に関する情報を取得し、前記他の無線基地局に関する情報を前記無線端末に送信する請求項5に記載の無線LANシステム。
【請求項7】
前記無線端末は、前記他の無線基地局に関する情報を取得すると、前記他の無線基地局毎の通信品質が閾値以上であるか否かを判定する通信品質判定手段と、
前記通信品質判定手段の判定結果に基づいて、前記他の無線基地局への接続切り替えを許可するか否かを決定する切替許可決定手段と、
を備える請求項6に記載の無線LANシステム。
【請求項8】
前記無線端末は、通信品質通知手段を備え、
前記通信品質通知手段は、前記閾値以上の通信品質を有する無線基地局がないとの判定結果の場合、通信品質が低下する可能性が有ることを前記無線端末の使用者に通知する請求項7に記載の無線LANシステム。
【請求項9】
コミュニケーションソフトウェアを用いてパケットを暗号化してデータを送受信する無線LANシステムにおけるデータの送受信方法であって、
無線端末とネゴシエーションする際に、前記無線端末から受信したデータに基づいて通信種別を取得するステップと、
取得した前記通信種別に基づいて、通信相手側と送受信を希望する通信種別が前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信か否かを判定し、通信相手側との前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の送受信を他の通信に対して優先するステップと、
を備えるデータの送受信方法。
【請求項10】
コミュニケーションソフトウェアを用いてパケットを暗号化してデータを送受信する無線LANシステムにおけるデータの送受信方法を実行するプログラムであって、
コンピュータに、
無線端末とネゴシエーションする際に、前記無線端末から受信したデータに基づいて通信種別を取得するステップと、
取得した前記通信種別に基づいて、通信相手側と送受信を希望する通信種別が前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信か否かを判定し、通信相手側との前記コミュニケーションソフトウェアを用いた音声通信又は動画通信の送受信を他の通信に対して優先するステップと、
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−38494(P2013−38494A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170911(P2011−170911)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】