説明

無線端末装置によるネットワーク選択

【課題】無線端末装置によるネットワーク選択を効率的に実行するための技術を提供する。
【解決手段】端末装置は、以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報、無線網において以前に検出されたセルに関するセル情報、以前にアクセスされた無線網に関する使用情報、以前に検出された無線網に関する利用可能性情報、無線網におけるセルに関する年鑑情報(例えば、異なる位置で利用可能なセルに関する情報、およびそれらのセルを獲得するための情報)、および/またはネットワーク選択のために役立つことが可能な他の情報を格納することが可能である。端末装置は、格納されたカバレッジ情報と端末装置の現在位置、格納されたセル情報と、現在位置に関する情報(例えば、現在位置で検出されたセルのID)、格納された使用情報、格納された利用可能性情報、および/または格納された年鑑情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、通信に関し、より具体的には、無線端末装置による獲得のために無線通信網を選択するための技術に関する。
【0002】
(米国法典第35編119条の下における優先権の主張)
本特許出願は、本特許出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明確に組み込まれている、2006年3月7日に出願された「NETWORK SELECTION BY WIRELESS TERMINALS」という名称の米国特許仮出願第60/780,391号の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
無線通信網は、無線端末装置が、ケーブルまたは配線の使用なしに通信することができるようにする無線能力を有するネットワークである。無線網は、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々な通信サービスを提供するように広く展開されている。これらの無線網は、セルラー網などの無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)、無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)、および無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)であることが可能である。
【0004】
無線端末装置(例えば、セルラー電話機)は、1つまたは複数の無線網からのサービスを受けることができる可能性がある。電源が投入されると、端末装置は、範囲内に存在し、端末装置が、そこからサービスを受けることができる無線網を探すことが可能である。そのような無線網が見つかった場合、端末装置は、その無線網を獲得し、その無線網に登録しようと試みることが可能である。登録中、端末装置は、その無線網によって、あるいは、ユーザがローミングしている場合、場合によっては、ホームネットワークによって認証され、要求されるサービスに関して許可されることが可能である。次に、端末装置は、無線網と通信して、所望されるサービスを獲得する、例えば、呼を発信する、または受信する、電子メールにアクセスする、インターネットサービスを得るなどすることができる。
【0005】
端末装置は、端末装置が最初に電源を投入された際、端末装置の動作環境の知識を全く有さない可能性があり、いずれの無線網が、獲得されることが可能であるかを知らない可能性がある。さらに、端末装置は、ホームネットワークが利用可能でない場合に、例えば、ユーザが、ローミングしている、または一時的に、ホームネットワークのカバレッジ内にいない場合に、端末装置による選択が好ましいとされる、好ましいネットワークのリストを有することが可能である。この好ましいリストの中の無線網は、ホームネットワーク事業者と他のネットワーク事業者の間のビジネス協定、サービス提供、信頼性およびパフォーマンスの考慮事項、優遇料金、セキュリティおよびプライバシーの考慮事項などに基づいて選択されることが可能である。
【0006】
電源投入時に、端末装置は、好ましいリストの中に入っていることも、入っていないことも可能である、0、または1つ以上の無線網のカバレッジ内に存在する可能性がある。この場合、端末装置は、好ましいネットワークの1つを探すために長い時間にわたって探索することが可能である。この探索は、端末装置が、複数の無線技術および/または複数の周波数帯域をサポートする場合、探索されるべき無線技術と周波数帯域のより多くの組み合わせが存在する可能性があるので、より複雑である可能性がある。この探索時間中、ユーザは、音声コール、電子メール、およびショートメッセージなどのサービスを発信すること、または受信することができない可能性がある。
【0007】
したがって、特に、端末装置が、いずれのネットワークが利用できる可能性があるかについての事前の知識をほとんど、または全く有さない場合に、端末装置が、無線網を獲得するのにかかる時間の量を短縮することを可能にする技術の必要性が、当技術分野に存在する。
【発明の概要】
【0008】
端末装置において格納された情報を使用して、ネットワーク選択を効率的に実行するための技術が、本明細書で説明される。或る態様によれば、以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報を格納するメモリと、この格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサとを含む装置が、説明される。カバレッジ情報は、後段で説明されるとおり、様々なフォーマットで与えられることが可能である。
【0009】
別の態様によれば、無線網において以前に検出されたセルに関する情報を格納するメモリと、端末装置の現在位置に関する情報を獲得して、この現在位置に関する情報、および以前に検出されたセルに関する格納された情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサとを含む装置が、説明される。
【0010】
さらに別の態様によれば、以前にアクセスされた無線網に関する使用情報を格納するメモリと、この格納された使用情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサとを含む装置が、説明される。
【0011】
さらに別の態様によれば、以前に検出された無線網に関する利用可能性情報を格納するメモリと、この格納された利用可能性情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサとを含む装置が、説明される。
【0012】
さらに別の態様によれば、無線網におけるセルに関する年鑑情報(almanac information)を格納するメモリと、この年鑑情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサとを含む装置が、説明される。年鑑情報は、異なる位置で利用可能なセルに関する情報と、それらのセルを獲得するための情報とを備えることが可能である。
【0013】
本開示の様々な態様および特徴は、後段でさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、複数の無線網を有する環境を示す。
【図2】図2は、ネットワーク選択を迅速化する格納された情報の用法を示す。
【図3】図3は、様々な無線網における複数のセルを有する環境を示す。
【図4】図4は、カバレッジ情報を使用するネットワーク選択のための方法を示す。
【図5】図5は、使用情報および/または利用可能性情報を使用するネットワーク選択のための方法を示す。
【図6】図6は、セル情報を使用するネットワーク選択のための方法を示す。
【図7】図7は、年鑑情報を使用するネットワーク選択のための方法を示す。
【図8】図8は、端末装置、基地局、およびシステムコントローラのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[詳細な説明]
図1は、複数の無線網が存在することが可能な例示的なネットワーク環境100を示す。この例では、4つの無線網110a、110b、110c、および110dが存在し、ネットワークA、ネットワークB、ネットワークC、およびネットワークDとしてそれぞれ表される。一般に、各無線網は、任意のサービスエリア(coverage area)を有することが可能であり、一部、またはすべての無線網のサービスエリアは、重なることが可能である。図1に示される例では、無線網A、無線網B、および無線網Cは、網掛けで示されるエリア114において重なる。
【0016】
一般に、各無線網110は、GSM(登録商標)、広帯域CDMAW−CDMA()、LTE(Long Term Evolution)、CDMA2000 1X、HRPD(High Rate Packet Data)、IEEE802.16、IEEE802.20、IEEE802.11、Hiperlan、Flash−OFDM(登録商標)などの、任意の無線技術を実装することが可能である。GSM、W−CDMA、LTE、CDMA2000 1X、HRPD、およびFlash−OFDM(登録商標)は、WWANのための無線技術である。W−CDMAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。CDMA2000 1XおよびHRPDは、符号分割多元接続(CDMA)とも呼ばれるcdma2000の一部である。IEEE802.16およびIEEE802.20は、WMANに関するIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)からの2つの標準ファミリであり、IEEE802.16は、一般に、WiMaxと呼ばれる。IEEE802.11は、WLANのためのIEEEからの別の標準ファミリであり、一般に、Wi−Fiと呼ばれる。Hiperlanは、WLANのための別の無線技術である。これらの様々な無線技術は、当技術分野で知られている。
【0017】
一般に、無線網は、1つまたは複数の無線技術を実装することができる。簡明のため、以降の説明は、様々な無線技術の複数の無線網が、同一のネットワーク識別子を割り当てられることが可能であり、および/または基地局の共通の集合によって、および/または他の共通のネットワーク要素によってサポートされることが可能であるものの、各無線網が、1つの無線技術を実装するものと想定する。後段の説明の一部において使用される実施例において、ネットワーク110aは、GSM網であり、ネットワーク110bは、W−CDMAを実施することが可能なUMTS網であり、ネットワーク110cは、CDMA2000 1XまたはHRPDを実施することが可能なCDMA網であり、ネットワーク110dは、IEEE802.11網である。IEEE802.11網は、802.11a、802.11b、802.11g、802.11nなどのIEEE802.11標準ファミリにおける任意の標準を実装することができる。本明細書の説明において、「802.11」は、IEEE802.11標準ファミリにおける任意の標準を総称として範囲に含む。
【0018】
マルチモード端末装置120は、様々な無線技術の無線網と通信することができる可能性がある。例えば、端末装置120は、GSM、W−CDMA、CDMA 1X、HRPD、802.11、その他、または上記の任意の組み合わせをサポートすることができる。端末装置120は、固定局であっても、移動局であってもよく、ユーザ機器(UE)、移動局、アクセス端末装置、移動機器、加入者ユニット、局などと呼ばれることも可能である。端末装置120は、セルラー電話機、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、無線デバイス、無線モデム、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話機などであることが可能である。
【0019】
端末装置120は、エリア114内に位置することが可能であり、GSM網110a、UMTS網110b、およびCDMA網110cを受信することができる可能性がある。しかし、端末装置120は、例えば、より良好なサービス、および/またはより大きいカバレッジのために、GSMとCDMAのいずれよりも、UMTSを使用することを選好する可能性がある。端末装置120に関して、様々なネットワーク事業者、およびそれらの事業者に関連するサービスに関する選好が存在することが可能である。例えば、ネットワーク110aに関する事業者が、ネットワーク110bに関する事業者より好ましいとされることが可能であり、ネットワーク110bに関する事業者は、ネットワーク110cに関する事業者より好ましいとされることが可能である。しかし、無線技術とネットワーク事業者選好の両方を考慮に入れて、端末装置120は、GSM網110aとCDMA網110cのいずれよりも、UMTS網110bをより好ましいとすることが可能である。このため、端末装置120は、より好ましいとされるネットワーク事業者と技術の組み合わせの優先順位付けされたリストを有することが可能である。一般に、優先順位付けされたリストは、ネットワーク事業者選好、無線技術選好、ネットワーク事業者選好と無線技術選好の両方などに基づいて形成されることが可能である。
【0020】
端末装置120は、或る特定の位置において様々な無線技術の複数の無線網を受信することができる可能性がある。しかし、利用可能なネットワークのすべての間で、端末装置120に関する好ましいネットワーク事業者は、1つ、または少数だけしか存在しない可能性がある。端末装置120は、好ましいネットワーク事業者、および/または好ましい無線技術を見出すために探索を実行することができる。探索に関して、端末装置120は、無線網によって使用されることが可能な各周波数に受信機を合わせて、その周波数で動作している無線網が存在するかどうかを判定することができる。各周波数に関して、端末装置120は、その周波数における無線網からの信号を検出し、検出された信号のタイミングおよび/または周波数を獲得し、獲得された信号からブロードキャスト情報を復調し、このブロードキャスト情報に基づいて無線網事業者を識別し、その無線網を選択するか否かを決定することができる。各無線技術に関するネットワーク探索は、その無線技術に適用可能な手続きに従って実行されることが可能である。
【0021】
端末装置120は、好ましいネットワーク事業者のリスト、または好ましいネットワーク事業者−技術の組み合わせのリストを有することが可能である。好ましいリストの中のエントリは、端末装置120が、範囲内にある場合、ホームネットワーク事業者を選択し、ローミングしている場合、ホームネットワーク事業者が、ビジネス協定を結んでいる相手であり、さらに/またはホームネットワーク事業者および/または端末装置のユーザに利点を提供することが可能な他のいくつかのネットワーク事業者を選択することを確実にするように、優先順位付けされることが可能である。すると、端末装置120は、現在位置において利用可能であるすべての好ましいネットワーク事業者、またはすべてのネットワーク事業者−技術の組み合わせを識別するために完全探索を実行することができる。次に、端末装置120は、使用のために最も好ましいネットワーク事業者、または最も好ましいネットワーク事業者−技術の組み合わせを選択することができる。
【0022】
端末装置120は、例えば、端末装置が、新たな位置において電源を投入された際(例えば、飛行機の飛行の後に)、またはカバレッジを失って(例えば、長いトンネルの中を通って)、異なる位置においてカバレッジを再獲得する必要がある場合、好ましいネットワークを獲得するのに長い時間を費やす可能性がある。多くの場合、端末装置120が、以前に使用した無線網は、利用できない可能性があり、端末装置120は、その新たな位置で利用可能なネットワークの知識をほとんど、または全く有さない可能性がある。端末装置120は、利用可能なすべてのネットワークを検出するために完全探索を実行することができる。完全探索中、ユーザは、サービスを全く呼び出すことができない、または受信することができない可能性がある。
【0023】
端末装置120は、電源投入時に、またはカバレッジが失われた際に、好ましいネットワークを探索することが可能である。また、端末装置120は、以前の位置において、より好ましいネットワークが利用可能でなかったために、最初に選択されている可能性がある、それほど好ましくないネットワーク、または好ましくないネットワークからサービスを受信している際に、より好ましいネットワークを探索することも可能である。これらのシナリオのすべてにおいて、好ましいネットワークを迅速に見出すことが望ましい。
【0024】
或る態様では、端末装置120は、セルおよび/または無線網に関する情報を格納することができ、この格納された情報を使用して、ネットワーク選択をより迅速に、より効率的に実行することができる。端末装置120は、好ましいネットワークだけに関して、またはあらゆる利用可能なネットワークに関して、または好ましいネットワークに加えて、好ましいネットワークが利用可能でない場合にいつでも利用可能なネットワークに関して、またはネットワークの他の何らかの組み合わせに関して情報を格納することができる。以降の説明において、「記録された」ネットワークは、端末装置120が、ネットワーク選択のために使用されることが可能な情報を格納している無線網である。記録されたネットワークは、端末装置120によって以前に検出またはアクセスされている可能性がある、好ましいネットワーク、または利用可能なネットワークであることが可能である。
【0025】
一般に、端末装置120は、所与のネットワークに関する任意のタイプの情報を格納することができる。例えば、端末装置120は、例えば、周波数帯域、周波数チャネル、無線技術、スクランブル符号などの、ネットワークを獲得するのに使用される情報を格納することができる。また、端末装置120は、ネットワークがどこで検出される可能性があるか、ネットワークを検出する尤度などに関する情報を格納することもできる。端末装置120は、新たなネットワークが発見されるにつれ、および/または記録されたネットワークに関して新たなサービスエリアや新たな能力が識別されるにつれ、格納された情報を更新することができる。端末装置120は、自己学習能力を介して、やがてセルおよび/またはネットワークに関する包括的データベースを獲得することができる可能性がある。
【0026】
端末装置120は、或る特定の時点でネットワーク選択を実行することが可能であり、例えば、端末装置120が、新たな位置で電源投入されたために、いずれの無線網が利用できる可能性があるかを認識していない可能性がある。すると、端末装置120は、格納された情報に基づいて、好ましいネットワークを探索する。例えば、端末装置120は、優先順位付けされた順序で、好ましいネットワーク事業者、または好ましい、ネットワーク事業者と無線技術の組み合わせを探索することができる。端末装置120は、格納された情報を使用して、所与の好ましいネットワークに関して、いずれの周波数帯域および無線技術を獲得しようと試みるかを決定することができる。
【0027】
一設計において、端末装置120は、端末装置によって以前にアクセスされた無線網に関する使用情報を格納することができる。端末装置120は、記録された各ネットワークによって使用される各周波数帯域および各無線技術に関する使用の度合い(例えば、総計アクセス時間)に関する情報、および/または他のネットワーク使用統計を格納することができる。使用情報は、いずれのネットワークが、或る期間にわたって、通常、利用可能であるかを判定するのに使用されることが可能である。所与のネットワークに関する、より高い度合いの以前の使用は、将来、そのネットワークを獲得する尤度がより高いことを示すことが可能である。端末装置120は、使用情報に基づいて探索順序を決定することができ、より高いレベルの以前の使用を有する周波数帯域および無線技術において1つまたは複数のネットワークを探索することができる。
【0028】
別の設計において、端末装置120は、端末装置によって以前に検出されたが、アクセスされていないネットワークに関する過去の利用可能性情報を格納することができる。端末装置120は、各ネットワークが検出された時間のパーセンテージおよび/または回数に関する情報、および/または他の利用可能性に関する統計を格納することができる。所与のネットワークに関する以前の利用可能性がより高いことは、将来、そのネットワークを検出する尤度がより高いことを示すことが可能である。
【0029】
さらに別の設計では、端末装置120は、端末装置によって以前に検出されたネットワークに関するカバレッジ情報を格納することができる。カバレッジ情報は、これらのネットワークが、端末装置120によって以前にどこで検出されたかを示すことができ、また様々なフォーマットで提供することができる。第1のスキームにおいて、カバレッジ情報は、各ネットワークが検出された特定の位置の地理的記述(例えば、緯度と経度の座標)を備えることが可能である。端末装置120は、各ネットワークのID、各ネットワークに関する無線技術情報および周波数情報、各ネットワークが検出された位置の地理的記述などの情報を格納することが可能である。端末装置120は、端末装置が訪れたすべての位置に関するネットワーク情報およびカバレッジ情報を格納することができる。代替として、端末装置120は、少なくともいくらかの最小限の距離(例えば、少なくとも1キロメートル)だけ離隔していることが可能な位置に関する情報を格納することが可能であり、これにより、格納すべきカバレッジ情報の量が低減されることが可能である。端末装置120は、格納をさらに減らすために、端末装置が短い時間にわたってだけしか存在しなかった(例えば、端末装置のユーザが移動していた際に)位置に関する情報を省くことができる。端末装置120が、長い時間にわたって存在していたエリア(例えば、自宅、自宅の近所、職場、好ましいショッピングエリア、友人および親類の自宅など)に関して、端末装置120は、間隔がより稠密であることが可能な位置に関する、より密度の高いベースで情報を格納することができる。
【0030】
第2のスキームにおいて、カバレッジ情報は、各ネットワークが、端末装置120によって以前に検出された、訪れられたサービスエリアの地理的記述を備えることが可能である。ネットワークの訪れられたサービスエリアは、端末装置120によって訪れられたネットワークのサービスエリアの一部分である。このスキームは、端末装置120が、記憶空間を小さくするとともに、格納された情報の中を探索する処理時間を短縮するために、ネットワークに関するカバレッジ情報を集約することを可能にすることができる。ネットワークに関するカバレッジ情報は、そのネットワークに関する訪れられたサービスエリアの外周に沿った位置座標を備えることが可能である。代替として、端末装置120は、円形、長円形、n個の辺を有する多角形などの幾何学的形状を有する、訪れられたサービスエリアを近似することが可能である。例えば、訪れられたサービスエリアは、(i)中心と半径によって定義される円形、または(ii)中心、短軸の長さと長軸の長さ、および長軸の方位によって定義される長円形を使用して近似されることが可能である。端末装置120は、ネットワークに関して獲得された位置座標に基づいて、適切な幾何学的形状を選択し、および/または選択された幾何学的形状のパラメータを決定することができる。また、カバレッジ情報は、他の地理的形状およびフォーマットで与えられることも可能である。
【0031】
端末装置120は、記録されたネットワークに関するカバレッジ情報を様々な方法で格納することができる。端末装置120は、カバレッジ情報を格納し、検出されたネットワークをそのカバレッジ情報に関連付けることができる。例えば、端末装置120は、様々なサービスエリア(例えば、地理的形状)、および各サービスエリア内で検出されたネットワークの集合を格納することができる。或る特定のサービスエリアに関連する集合の中のネットワークは、選好の順序で与えられることが可能である。ネットワークの異なる集合がエリア内で検出されるといつでも、新たなサービスエリアが定義されることが可能である。代替として、端末装置120は、検出されたネットワークのリスト、およびそのリストの中の各ネットワークに関するサービスエリアを格納してもよい。各ネットワークに関するサービスエリアには、1つまたは複数の地理的形状、位置座標の集合などが与えられることが可能である。端末装置120は、各ネットワークに関する訪れられたサービスエリアを、適宜、更新することができる。
【0032】
端末装置120は、以前に検出されたネットワークに関するカバレッジ情報を使用して、ネットワーク選択を効率的に実行することができる。端末装置120は、GPS(Global Positioning System)などの任意の測位方法、例えば、無線網サポートとは無関係であるスタンドアロンの測位方法に基づいて、端末装置120の現在位置を特定することができる。第1のスキームに関して、端末装置120は、ネットワークに関する格納された情報が利用可能である、最も近接した以前に訪れられた位置を特定することができる。端末装置120は、この最も近接した位置で検出されたネットワークに関する格納された情報を取り出すことができ、好ましいネットワークが、可能な限り迅速に見出されることが可能であるように適切な順序で、これらのネットワークを探索することができる。第2のスキームに関して、端末装置120はまず、端末装置120の現在位置を特定し、次に、この現在位置が、いずれかの以前に検出されたネットワークに関する訪れられたサービスエリア内に入っているかどうかを判定することができる。端末装置120は、この現在位置と重なるカバレッジを有するネットワークを識別することができ、これらのネットワークを所望される順序で探索することができる。
【0033】
また、端末装置120は、ネットワーク選択のために無線網によってブロードキャストされる情報を使用することもできる。例えば、無線網における基地局(またはアクセスポイント)が、基地局(またはアクセスポイント)の位置座標をブロードキャストすることができる。端末装置120は、このブロードキャスト情報に基づいて、これらの基地局の位置を確認することができる。次に、端末装置120は、受信されたすべての基地局の位置に基づいて、端末装置120の位置を確認することができ、格納された情報に基づいて、この位置で利用可能なネットワークを識別することができる。また、端末装置120は、例えば、端末装置120が、費用またはその他の理由のため、他の手段によって端末装置120の位置を導き出すことができなかった、または導き出すことをしないことを選好した場合、基地局によってブロードキャストされた情報を使用して、各位置で検出されたネットワークに関する情報を格納することに役立てることもできる。
【0034】
図2は、格納された情報を使用して、ネットワーク選択を迅速化する設計を示す。表1は、各ネットワークに関して端末装置120によって格納されることが可能ないくつかのタイプの情報をリストアップし、各タイプの情報に関する短い説明を与える。
【表1】

【0035】
表1は、各ネットワークに関して格納されることが可能な様々なタイプの情報をリストアップする。また、異なるタイプおよび/または他のタイプの情報が格納されることも可能である。例えば、端末装置120は、使用情報だけ、過去の利用可能性情報だけ、カバレッジ情報だけ、使用情報とカバレッジ情報の両方などを格納してもよい。
【0036】
表1の中の情報は、所与のネットワークに関して、以下のとおり保持されることが可能である。ネットワークの選好が、1からNまでの段階に基づいて与えられることが可能であり、1は、最も好ましく、Nは、最も好ましくなく、ここで、Nは、任意の値であることが可能である。選好は、ホームネットワーク事業者によって定義されて、端末装置120において提供されることが可能である。周波数情報は、無線網によって使用される1つまたは複数の周波数帯域、1つまたは複数の周波数チャネル、1つまたは複数のブロードキャストチャネルなどを示すことが可能であり、無線網に関して新たな周波数帯域および/または周波数チャネルが発見されるにつれ、更新されることが可能である。端末装置120は、無線技術情報および周波数情報を使用して、この無線網を探索することができる。使用情報は、その無線網が、過去にどれだけ頻繁にアクセスされたかを示すことが可能であり、その無線網が使用のために選択されるといつでも、更新されることが可能である。カバレッジ情報は、その無線網に関する訪れられたサービスエリアを伝えることが可能であり、端末装置が新たなエリアに移動するといつでも、更新されることが可能である。
【0037】
端末装置120は、格納された情報に関するテーブルを保持することができる。一設計では、このテーブルは、端末装置120によって以前に検出された、またはアクセスされた各無線網に関するエントリを含むことが可能である。新たなネットワークが端末装置120によって見出されると、新たなエントリが、テーブルの中に追加されることが可能である。各ネットワークに関するエントリは、例えば、表1に示されるとおり、様々なタイプの情報に関するフィールドを含むことが可能である。各ネットワークに関する各フィールドは、そのネットワークに関して新たな情報が収集されるにつれ、更新されることが可能である。
【0038】
さらに別の設計では、端末装置120は、端末装置によって以前に検出されたセルおよびネットワークに関する情報を格納することができる。「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、基地局(またはアクセスポイント)および/または基地局(またはアクセスポイント)のサービスエリアを指すことが可能である。基地局サービスエリアは、セクタまたはセル−セクタと呼ばれることが可能な、複数のより小さいエリアに分割されることが可能である。簡明のため、以降の説明の多くは、ネットワークが、セクタ化されておらず、セルが、カバレッジの最小単位であるものと想定する。また、本明細書で説明される技術は、セクタまたはセル−セクタがカバレッジの最小単位であるセクタ化されたネットワークに関して使用されることも可能である。
【0039】
図3は、端末装置120が複数の無線網における複数のセルのカバレッジ内に入っていることが可能である、例示的なネットワーク環境300を示す。この実施例において、端末装置120は、UMTS網110bにおけるセル310aおよび310bのカバレッジ内に入っており、CDMA網110cにおけるセル310cのカバレッジ内にも入っている。セル310a、310b、および310cは、それぞれ、セルB1、B2、およびC1としても表され、基地局312a、312b、および312cによるサービスをそれぞれ受ける。セルB1、B2、およびC1は、図3に網掛けで示されるエリア314において重なる。
【0040】
端末装置120は、或る特定の位置で検出されたセルに関する識別情報を格納することができる。各セルに関する識別情報は、基地局、アクセスポイント、中継器などからの伝送から獲得されることが可能であり、そのような伝送に関連付けられることが可能である。このセル識別情報は、大域的に一意のIDであることが可能であり、異なる無線技術に関して異なるフォーマットで与えられることが可能である。例えば、GSMまたはUMTSにおけるセルに関する識別情報は、移動国コード(mobile country code:MCC)、移動網コード(mobile network code:MNC)、位置エリアコード(location area code:LAC)、およびセルID(cell identity:CI)を備えることが可能である。CDMA 1Xにおけるセクタに関する識別情報は、システムID(SID)と、ネットワークID(NID)と、CELL_IDおよびSECTOR_IDから成ることが可能なBaseIDとを備えることが可能である。HRPDにおけるセクタに関する識別情報は、128ビットのサブネットIDを備えることが可能である。IEEE802.11網におけるアクセスポイントに関する識別情報は、そのアクセスポイントに割り当てられ、そのアクセスポイントのサービスエリアを識別するのに使用されるメディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)アドレスを備えることが可能である。各セルに関する大域的に一意のIDは、そのセルにサービスを提供する基地局および/または中継器によってブロードキャストされることが可能である。同様に、各アクセスポイントは、ビーコンフレームの中でそのアクセスポイントのMACアドレスをブロードキャストすることができる。端末装置120は、所与のセルに関する大域的に一意のIDを、端末装置が、そのセルに関する基地局または中継器のカバレッジ内に入るといつでも、受信することが可能である。また、端末装置は、所与のアクセスポイントのMACアドレスを、端末装置が、そのアクセスポイントのカバレッジ内に入るといつでも、受信することが可能である。所与のセル、セクタ、またはアクセスポイントに関する識別情報は、G_ID(グローバルセルID)と呼ばれることも可能である。
【0041】
また、端末装置120は、検出された各セルに関する他の情報を格納することもできる。例えば、検出された各セルに関して、端末装置120は、そのセルが属する無線網に関するネットワークID(ネットワーク識別子)を、このネットワークIDが、セル識別情報、無線網またはネットワークと無線技術の組み合わせの選好または優先順位、そのセルに関する周波数情報、そのセルによって使用される無線技術などの中に含まれない、または上記によって示唆されない場合、格納することが可能である。端末装置120は、可能な場合、異なる位置で検出されたセルに関して格納すべき情報の量を減らすために、検出された各セルに関する情報を1回だけ格納することが可能である。
【0042】
検出された各セルに関して、端末装置120は、このセルの訪れられたサービスエリア内で端末装置120によってやはり検出された関連する他のセルおよび/またはネットワークに関する情報を格納することができる。この格納される情報は、各ネットワークに関する無線技術情報および周波数情報、ネットワークの選好または優先順位、関連するセルのIDなどを含むことが可能である。また、端末装置120は、セルおよび/またはネットワークに関する信号強度情報を格納することも可能である。例えば、端末装置120は、弱い受信される信号強度を有するセル、および/または弱い受信されるセルを有するネットワークにフラグを設定することができる。この情報は、端末装置120によってセルが検出されるといつでも、またはセルに関する受信される信号強度が、或る特定の閾値を超えると、すべての位置、またはいくつかの位置において、継続的な時間で、または離散的な時間間隔で収集され、更新されることが可能である。
【0043】
セルは、セルの受信される信号強度が、通常、高く、このセルに関連するネットワークからサービスを受信するために、このセルにアクセスが行われることが可能である、或る通常のサービスエリアを有することが可能である。また、セルは、セルが、端末装置120によって検出されることが可能であるが、より低い信号強度のため、端末装置に効率的にサービスを提供することができない可能性がある、拡大されたサービスエリア(例えば、通常のサービスエリアを囲むエリア)を有することも可能である。異なるネットワークからのセルを関連付ける際に、端末装置120は、各セルの通常のサービスエリアと拡大されたサービスエリアの両方を、そのセルに関連付けられる他のセルの数を増やすために、使用することができる。この場合、所与のセルに関する関連付けられるセルの信号強度は、必ずしも高いとは限らない可能性があり、その所与のセルの通常のサービスエリアまたは拡大されたサービスエリア全体にわたって、関連付けられるセルの信号強度は、一貫して高くても、一貫して低くてもよく、あるいは異なる位置で、低い値と高い値の間で変動してもよい。そのような信号強度情報は、任意の所与のセルに関連付けられる各セルに関して格納されることも可能である。
【0044】
また、端末装置120は、セルの信号強度間の関連付けを格納することもできる。例えば、所与の関連付けられるセルに関する信号強度または信号強度範囲が、任意のセルに関して、その関連付けられるセルの信号強度が高い位置(例えば、その関連付けられるセルの通常のサービスエリア内の)に関して格納されることが可能であり、その関連付けられるセルの信号強度が低い他の位置(例えば、その関連付けられるセルの拡大されたサービスエリア内の)に関して別個に格納されることが可能である。端末装置120は、或る特定のセルを後に検出し、端末装置120の現在位置でそのセルの信号強度を獲得することができる。次に、端末装置120は、セルIDと信号強度の両方に基づいて、他のいずれのセルが、端末装置120の現在位置で獲得されることが可能であるか、およびこれらのセルのいずれが、より高い信号強度を有し、そのため、使用可能である可能性がより高いかを判定することができる。より高い信号強度を有するセルに関連するネットワークに関する選好順序に基づいて、端末装置120は、最高のネットワーク選好を有するセルを最初に獲得しようと試みることができ、獲得されない場合、ネットワーク選好順序に従って他のセルを獲得しようと試みることができる。
【0045】
セルおよび/またはネットワークに関する格納された情報は、所与のセルが検出されるといつでも受信されることが可能なすべてのセルを、端末装置120が迅速に識別することができるように、リンクされることが可能である。検出された各セル(またはアクセスポイント)に関して、その検出されたセル、および/またはそのセルのネットワークに関する情報が、やはり受信されることが可能な他のセルおよび/またはネットワークにリンクされることが可能である。また、情報をこのようにリンクすることにより、セルおよび/またはネットワークに関する重複情報の格納が減らされることも可能である。所与のネットワークにおける複数のセルが、或る特定の位置で検出されることが可能である場合、端末装置120は、最も強度の高い検出されたセル、または最も強度の高いセルの集合、あるいは検出されたすべてのセルを、これらのセルの相対的な受信された信号強度の表示と一緒に、格納することができる。格納プロセスは、検出されたセルにおいて変更が観察されるといつでも、繰り返される(例えば、他の位置で)ことが可能である。
【0046】
端末装置120は、短い時間にわたってだけしか検出されなかったセルを省くことによって、情報の格納を減らすことができる。端末装置120は、これらのセルが検出された際、或るエリアを通って移動していた可能性があり、どんな有意の時間の量にわたってもこれらのセルに戻る可能性は、それほど高くない可能性がある。また、端末装置120は、広範な探索を介して見出されたセルを記録することもできる。例えば、ユーザは、空港に到着した際に端末装置120の電源を投入することが可能であり、広範な探索が実行されて、好ましいネットワークが獲得されることが可能である。端末装置120は、この場合に、より多くの情報を格納することができ、この情報を使用して、同一の空港を次回に訪れた際のネットワーク選択を迅速化することができる。
【0047】
端末装置120は、ネットワーク選択のために格納されたセル情報を使用することができる。端末装置120は、セルが、以前に検出され、これらのセルに関して情報が格納された位置を再び訪れる、またはそのような位置の近くに来ることが可能である。端末装置120は、この位置でセルを検出し、この検出されたセルからのブロードキャスト情報を受信して、復号し、そのブロードキャスト情報に基づいて、この検出されたセルを識別し、この検出されたセルに関連付けられ、格納された情報が利用可能である他のセルおよびネットワーク(存在する場合)を特定することができる。次に、端末装置120は、この位置で利用可能である、格納された情報によって示される無線網を探索するための適切な順序を決定することができる。探索順序は、格納された情報によって示される、無線網の選好または優先順位に基づいて決定されることが可能である。次に、端末装置120は、最も好ましいネットワークから始めて、無線網を1つずつ探索することができる。各無線網に関して、端末装置120は、そのネットワークにおける任意のセル、または格納された情報によって識別される特定のセルを探索することができる。
【0048】
図3に示される実施例において、端末装置120はまず、エリア314内に存在する間にネットワークBにおけるセルB1を検出することができ、ネットワークBにおけるセルB2、およびネットワークCにおけるセルC1も、セルB1をセルB2およびC1にリンクする格納された情報に基づいて、この位置で受信されることが可能であると判定することができる。次に、端末装置120は、ネットワークBおよびCを探索するための所望される順序を決定することができる。端末装置120は、ネットワークCの獲得をまず試みることが可能であり、ネットワークCにおける任意のセルを(例えば、ネットワークCに関して格納された無線技術情報および周波数情報を使用して)探索する、または最初に検出されたセルB1に関連付けられた特定のセルC1を探索することができる。
【0049】
端末装置120は、複数の位置で所与のセルxを検出することができ、セルxを、これらの位置で利用可能な他のセルの複数の集合、およびそれらのセルのネットワークに関連付けられた情報を格納することができる。その後、端末装置120は、これらの複数の位置の1つを再び訪れ、セルxをまず検出することができる。次に、端末装置120は、最初に検出されたセルxに関連付けられたセルの複数の集合を獲得し、セルのこれらの集合、およびこれらのセルのネットワークを組み合わせ、組み合わされたセルおよび/またはネットワークの中で、所望される順序で探索を行うことができる。代替として、端末装置120は、関連付けられたセルに関する信号強度についての情報(以前に格納されている場合)を利用して、記録された最高の信号強度を有するセルを探索してもよい。さらに別の代替では、端末装置120は、セルxに関連付けられたセルの1つ(セルy)を検出することができる。次に、端末装置120は、2番目に検出されたセルyに関連付けられた他のセル、およびそれらのセルのネットワークを、格納された情報から獲得することができる。次に、端末装置120は、セルxとセルyの両方に関連付けられたセルまたはネットワークをまず(またはそのようなセルまたはネットワークだけを)探索することができる。
【0050】
一般に、端末装置120は、任意の数のセルを最初に検出し、検出された各セルに関連付けられた他のセルを特定し、最初に検出されたすべてのセル、または最も多くの最初に検出されたセルに関連付けられたセルまたはネットワークをまず(またはそのようなセルまたはネットワークだけを)探索することができる。複数のセルが最初に検出される場合、端末装置120は、検出されたすべてのセルに関するネットワークに関する情報を組み合わせて、ネットワーク選択が実行されるべき利用可能なネットワークのより小さい集合、またはより大きい集合を決定することができる。端末装置120は、(i)最初に検出されたセルに関連付けられたネットワークの合併に基づく、より大きい集合、または(ii)これらのネットワークの交差に基づく、より小さい集合を獲得することができる。また、端末装置120は、他の基準、例えば、これらのネットワークに関する受信された信号強度、および記録された信号強度、使用情報、過去の利用可能性情報などに基づいて、利用可能である可能性がより高いネットワークを選択することもできる。
【0051】
表2から5までは、端末装置120によって格納されることが可能であるセル情報の例を与える。この例では、3つの無線網におけるセルが、端末装置120によって、小さいエリア内で動作している間に、検出されている。これらのテーブルの中の特定の値は、純粋に例示目的であり、いずれの実際のネットワークにも対応しない可能性がある。
【0052】
表2は、端末装置120によって検出された3つの無線網に関する情報を格納する。表2の中に格納される情報は、各ネットワークにおけるすべてのセルに関して共通であることが可能である。この例では、表2は、各ネットワークに関して、そのネットワークに関する内部識別子(例えば、A)、そのネットワークに割り当てられた外部グローバルID(例えば、MCCおよびMNC)、そのネットワークに関する選好、そのネットワークによって使用される周波数帯域および無線技術、およびそのネットワークに関するネットワーク特有のテーブルに対するポインタを格納する。例として、ネットワークAに関して、MCC−MNCは、200−56であり、選好は、1であり(つまり、ネットワークAは、最も好ましいネットワークである)、周波数帯域は、1900MHzであり、無線技術は、GSMであり、表3は、ネットワークAに関するセル情報を格納する。端末装置120は、表2の中の情報への階層化された参照を円滑にするために、内部ネットワーク識別子を作成することができる。各ネットワークに関する外部グローバルIDは、そのネットワークにおける各セルによってブロードキャストされた情報から獲得されることが可能である。各ネットワークに関するネットワーク特有のテーブルは、そのネットワークにおいて以前に検出された各セルに関する情報を格納することができる。
【表2】

【0053】
表3、表4、および表5は、それぞれ、ネットワークAに関するセル情報、ネットワークBに関するセル情報、およびネットワークCに関するセル情報を格納する。この例では、各表は、各セルに関して、そのセルに関する内部ID(例えば、A1)、そのセルに関する外部ID、そのセルに関する周波数チャネル、そのセルが属するネットワーク、ならびにこのセルと重なるカバレッジを有する同一のネットワーク、または他のネットワークにおける他のセルの内部IDを格納する。内部セルIDは、そのセルに関するテーブルエントリに対するポインタとして使用されることが可能である。各セルの外部IDは、そのセルによってブロードキャストされる情報から獲得されることが可能である。周波数チャネルは、セルによって使用される周波数を示し、GSMにおけるARFCN(絶対無線周波数チャネル番号)、W−CDMAにおけるUARFCN(UTRA ARFCN)、CDMAにおけるチャネル番号などによって与えられることが可能である。また、各表は、或る特定の無線技術に特有であることが可能な他の情報を格納することもできる。例えば、表4および表5は、それぞれ、W−CDMAに関するスクランブル符号情報、およびCDMAに関するスクランブル符号情報を格納することができる。
【0054】
例として、表3において、内部ID A1を有するセルが、端末装置120によって以前に検出されている。セルA1の外部IDは、230という位置エリアコード(Location Area:LAC)、および120というセルID(CI)によって与えられる。セルA1は、チャネル960上でブロードキャストし、ネットワークAに属する。セルA1は、ネットワークAにおけるセルA2、およびネットワークCにおけるセルC2に関連付けられる。関連付けられたセルA2およびC2は、セルA1のカバレッジ内に入ると、端末装置120によって検出されることが可能である。
【表3】

【表4】

【表5】

【0055】
表2から5までの中のネットワーク情報およびセル情報は、他の方法で格納されることも可能である。例えば、単一のテーブルが、1つのセル当たり1つのエントリを有して、各エントリが、内部セルIDおよび外部セルID、外部ネットワークID、周波数帯域およびチャネル番号、ならびに他のネットワークにおける関連付けられたセルの内部IDを含んでもよい。この単一のテーブルは、表2から5までの中の情報のすべてを含むことが可能である。
【0056】
端末装置120は、以下のとおり、ネットワーク選択のために表2から5までの中のネットワーク情報およびセル情報を使用することができる。端末装置120の電源が投入されることが可能であり、200−49というMCC−MNC値を有するネットワークにおける25−96というLAC−CI値を有するセルをまず検出することが可能である。端末装置120は、25−96というLAC−CI値を有する任意のセルに関するセル関連のテーブルを走査することができる。この例では、端末装置120は、表5の中でセルC3に関して、このLAC−CI値を見つけることが可能である。次に、端末装置120は、200−49という検出されたMCC−MNC値が、セルC1が属するネットワークCに関するMCC−MNC値と合致するかどうかを検証することができる。この例では、表5は、セルC1が、ネットワークCに属することを示し、表2は、ネットワークCが、検出されたMCC−MNC値と合致する、200−49というMCC−MNC値を有することを示す。このため、端末装置120は、検出されたセルが、実際、セルC3であることを確かめることができ、表5から、セル3Cと重なるカバレッジを有する2つの関連付けられたセルA3およびB3が存在することを発見することができる。
【0057】
表2および表5を使用することにより、端末装置120は、セルA3、B3、およびC3に関するネットワークを探し出すことができ、次に、セルA3、B3、およびC3のネットワーク選好を確認することができる。この例では、検出されるセルC3は、選好3を有するネットワークCに属する一方で、関連付けられたセルA3およびB3は、選好1を有するネットワークA、および選好2を有するネットワークBにそれぞれ属する。ネットワークAが、最高の選好を有するので、端末装置120は、セルA3を最初に検出しようと試みることが可能である。表2および表3は、セルA3が、チャネル700上の1900MHz帯域で動作し、230−122というLAC−CI値が割り当てられたGSMセルであることを示す。端末装置120は、この情報を使用して、面倒な探索なしにセルA3を迅速に獲得することができる。セルA3が獲得された場合、端末装置120は、このセルを介してネットワークAにアクセスしようと試みることが可能である。セルA3が獲得されなかった場合、端末装置120は、2番目に高い選好を有する、ネットワークBにおけるセルB3にアクセスしようと試みることが可能である。セルB3がうまく獲得されなかった場合、端末装置120は、ネットワークCにおける最初に検出されたセルC3に戻ることが可能である。すると、端末装置120は、セルC3に関して表5の中に他の関連付けられたセルが存在しないことに基づいて、他のネットワークを全く探す必要がないことを知ることができる。
【0058】
端末装置120および/または他の端末装置は、自己学習技術を使用してこれらの端末装置によって収集され、ネットワーク選択のために使用するのに適した情報をネットワーク事業者(例えば、サービスを提供する事業者またはホームネットワーク事業者)に送信することができる。例えば、端末装置120は、異なる地理的エリアまたは位置において以前に検出されたセルおよび/またはネットワーク、検出されたセルに関連付けられたセルおよび/またはネットワーク、検出されたセルおよびネットワークのID、検出されたネットワークによって使用される周波数および無線技術などに関する情報を送信することができる。端末装置120は、いくらかの時間にわたって情報を蓄積し、この情報を、適宜、送信することができる。また、端末装置120は、より少量の情報、例えば、端末装置120の現在位置で端末装置120によって検出されたセルおよびネットワークに関する情報を、より頻繁に送信することもできる。また、端末装置120は、ネットワーク事業者によって要求された際、および要求されるに応じて、情報を送信することもできる。特定の例として、端末装置120は、表2から5までの中の情報をネットワーク事業者に送信することができる。ネットワーク事業者は、異なる位置における異なる端末装置から受信された情報を組み合わせて、より広い地理的エリアにわたるセルおよびネットワークに関する、より包括的な情報を獲得することができる。ネットワーク事業者は、この包括的な情報のすべて、または部分を個々の端末装置に供給して、ネットワーク選択を支援することができる。
【0059】
また、ネットワーク事業者(例えば、サービスを提供する事業者、またはホームネットワーク事業者)は、ネットワーク選択のために端末装置120によって使用されることが可能な情報を提供することもできる。この提供される情報は、自己学習技術を介して端末装置120によって収集される情報と同一である、同様である、あるいはより広範で、正確で、信頼できることが可能である。この提供される情報は、端末装置120が、以前に訪れたことがない、または不十分な情報しか、以前に収集されて、格納されていない位置におけるネットワーク選択を向上させることができる。この提供される情報は、様々な地理的エリアまたは位置において利用可能なセルおよび/またはネットワーク、様々なセルに関連付けられたセルおよび/またはネットワーク、セルおよびネットワークのID、ネットワークによって使用される周波数および無線技術などに関することが可能である。この提供される情報は、前述したフォーマット(例えば、表2から5までの中で示される)、または他の何らかのフォーマットで与えられることが可能である。
【0060】
一設計では、ネットワーク事業者は、端末装置120の測位などの他の能力をサポートすることができる基地局年鑑(base station almanac:BSA)の形態で情報を提供することができる。BSAは、通常、測位サービスおよび位置特定サービスをサポートする基地局に関する様々なタイプの情報を含む。例えば、BSAは、各セル(または各基地局)に関して、そのセルのために使用される基地局アンテナの地理的座標、そのセルに関する周波数帯域、そのセルによって送信されるブロードキャストチャネルおよび/または他のチャネルのために使用される周波数および/または周波数ホッピングスキーム、そのセル内で検出されることが可能な同一のネットワークまたは他のネットワークにおける他のセル、そのセルと、そのセル内で検出された他のセルとの間の伝送タイミング差またはパイロット位相差などを提供することができる。ブロードキャストチャネルは、セルのIDを検証すること、測位のための測定を行うことなどに使用されることが可能なブロードキャスト情報を得るのに獲得されることが可能である。
【0061】
BSAは、ネットワーク選択をサポートするのに使用される情報を含むように変更および/または拡張されることが可能である。BSAは、異なる位置で利用可能なセル(または基地局)に関する情報、重なるカバレッジを有するセル間の関連付け、ネットワーク選択に役立つネットワークのIDおよび選好、獲得に役立つ無線技術情報および周波数情報、測位をサポートする情報などを含むことが可能である。また、BSAは、BSAの中に含まれるセルによってカバーされるエリア内で選択されることが可能な他のセルおよび/またはネットワークに関する情報を含むことも可能である。
【0062】
各セルは、そのセルのカバレッジ内の端末装置によって受信され、使用されることが可能な年鑑情報(almanac information)をブロードキャストすることができる。また、所与のセルが、所与の端末装置に、例えば、端末装置によって要求された際、および要求されるに応じて、年鑑情報を直接に送信することもできる。例えば、年鑑情報は、ネットワーク事業者(例えば、サービスを提供する事業者、またはホームネットワーク事業者)によって端末装置120に供給されて、将来の使用のために端末装置120において格納されることが可能である。
【0063】
ネットワーク選択を支援するのに使用される年鑑情報または他の情報は、広い地理的エリア、例えば、或る国全体におけるすべてのネットワークに関するすべてのセルを範囲に含む場合、広範であることが可能である。送信し、その後、格納すべき年鑑情報の量は、様々な仕方で低減されることが可能である。
【0064】
一設計では、端末装置120は、端末装置120に適用可能な年鑑情報だけ、例えば、端末装置120によってサポートされる無線技術および周波数帯域を利用するネットワークに関する年鑑情報だけを受信することが可能である。例えば、端末装置120は、GSMおよびW−CDMAをサポートすることが可能であり、GSMおよびW−CDMAを利用するネットワークに関する年鑑情報だけを受信して、CDMA、IEEE802.11などの他の無線技術を利用するネットワークに関する年鑑情報は受信しないことが可能である。
【0065】
別の設計では、年鑑情報が、端末装置120に地理的に近いエリア内の、このエリア内でカバレッジを有するすべてのネットワーク、またはいくつかのネットワークに属する個々のセルに関して提供されることが可能である。
【0066】
別の設計では、年鑑情報が、個々のセルではなく、セルのグループに関して提供されることが可能である。例えば、年鑑情報が、セルの明確に定義され、識別されたグループであるGSM位置エリアに関して提供されることが可能である。また、年鑑情報は、或る特定のネットワークにおける多くのセル、またはすべてのセルに関して提供されることも可能であり(例えば、これらのセルが、同一の、または同様の情報を有する場合)、これらのセルのすべてに関する情報のスーパーセットを備えることが可能である。
【0067】
さらに別の設計では、年鑑情報が、広いエリア(例えば、或る国全体)にわたり、他のネットワークのセルに関連していないネットワーク(例えば、好ましいネットワーク)に関して提供されることが可能である。年鑑情報は、各ネットワークによってサポートされる無線技術、各ネットワークに関する周波数情報などを含むことが可能である。また、年鑑情報は、ネットワーク選択が困難である可能性のある場所において、例えば、主要な空港においてカバレッジを有するセル、またはセルのグループだけに関して情報を提供することによって、減らされることも可能である。
【0068】
端末装置120および/または他の端末装置は、これらの端末装置によって収集され、年鑑情報として使用するのに適した情報、例えば、セルID、使用される周波数、関連付けられたセル間の観察されるタイミング差またはパイロット位相差などに関する情報を、ネットワーク事業者に送信することもできる。端末装置120は、或る時間にわたって端末装置によって検出されたセルに関する情報を収集することができ、例えば、好都合な時点で、または要求された際に、この収集された情報を送信することができる。また、端末装置120は、端末装置120の現在位置で検出されたセルだけに関する情報を送信することもできる(例えば、より頻繁に)。また、端末装置120は、情報が収集された端末装置120の位置(または端末装置120の位置を特定するのに使用された測定値)を送信することもできる。ネットワーク事業者は、端末装置120からの、この情報を使用して、検出されたセルに関する基地局の位置を導き出すことができる。また、ネットワーク事業者は、様々な端末装置から受信された情報を組み合わせて、より包括的な年鑑情報を獲得することもでき、次に、個々の端末装置に適用可能な部分を供給して、ネットワーク選択を支援することができる。
【0069】
図4は、カバレッジ情報を使用してネットワーク選択のために端末装置によって実行されるプロセス400の設計を示す。以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報が、端末装置によって収集され、端末装置において格納されることが可能である(ブロック412)。このカバレッジ情報は、以前に検出されたすべての無線網に関すること、好ましいリストの中の無線網だけに関することなどが可能である。端末装置の現在位置が、特定されることが可能である(ブロック414)。獲得が試みられる無線網が、端末装置の現在位置、および以前に検出された無線網に関する格納されたカバレッジ情報に基づいて選択されることが可能である(ブロック416)。
【0070】
カバレッジ情報は、様々なタイプの情報を備えることが可能である。例えば、以前に検出された各無線網に関するカバレッジ情報は、無線網が以前に検出された位置座標を備えることが可能である。これらの位置座標は、少なくとも或る特定の最小限の距離だけ離隔していることが可能である。ブロック414に関して、現在位置から或る特定の距離内の位置で以前に検出された無線網が、識別されることが可能であり、識別された無線網の1つが、獲得が試みられるように選択されることが可能である。
【0071】
また、以前に検出された各無線網に関するカバレッジ情報は、(i)以前に検出された無線網の訪れられたサービスエリアを定義する位置座標の集合、(ii)この訪れられたサービスエリアを近似する幾何学的形状に関するパラメータの集合、または(iii)この訪れられたサービスエリアの他の何らかの地理的記述を備えることも可能である。ブロック414に関して、現在位置と重なる訪れられたサービスエリアを有する、以前に検出された無線網が、識別されることが可能であり、識別された無線網の1つが、獲得が試みられるように選択されることが可能である。
【0072】
また、以前に検出された各無線網に関するカバレッジ情報は、その無線網におけるセルに関する受信された信号強度測定値を備えることも可能である。これらの測定値は、現在位置で利用可能な無線網を識別するのに使用されることが可能である。
【0073】
図5は、使用情報および/または利用可能性情報を使用してネットワーク選択のために端末装置によって実行されるプロセス500の設計を示す。以前にアクセスされた無線網に関する使用情報、および/または以前に検出された無線網に関する利用可能性情報は、端末装置によって収集されて、端末装置において格納されることが可能である(ブロック512)。以前にアクセスされた各無線網に関する使用情報は、その無線網が、以前にアクセスされていた時間の量を示すことが可能である。以前に検出された各無線網に関する利用可能性情報は、その無線網が、以前に検出されていた時間の量、または回数を示すことが可能である。
【0074】
獲得を試みるべき無線網は、以前にアクセスされた無線網に関する格納された使用情報、および/または以前に検出された無線網に関する格納された利用可能性情報に基づいて、選択されることが可能である(ブロック514)。例えば、過去に最もアクセスされた、または最も利用可能であった無線網が、獲得のために最初に選択されることが可能であり、その後、過去に2番目に多くアクセスされた、または2番目に多く利用可能であった無線網が、獲得のために次に選択されることが可能である。
【0075】
図6は、セル情報を使用してネットワーク選択のために端末装置によって実行されるプロセス600の設計を示す。無線網における以前に検出されたセルに関する情報が、端末装置によって収集されて、端末装置において格納されることが可能である(ブロック612)。端末装置の現在位置に関する情報が、獲得されることが可能である(ブロック614)。現在位置に関する情報は、セルから受信されたブロードキャスト情報に基づいて獲得されたセルのID、端末装置の現在位置に関する位置推定、および/または他の何らかの情報を備えることが可能である。獲得を試みるべき無線網は、現在位置に関する情報、および以前に検出されたセルに関する格納された情報に基づいて、選択されることが可能である(ブロック616)。
【0076】
以前に検出されたセルに関する格納された情報は、これらのセルを獲得するのに使用された無線技術情報および周波数情報、これらのセルが属する無線網、これらの無線網に関する選好、以前に検出された各セルに関連付けられたセル(例えば、以前に検出されたセルと同一の位置で検出されたセル)のID、以前に検出された各セルに関する位置情報、および/または他の情報を備えることが可能である。情報は、無線網に関する第1の情報テーブル(例えば、表2)の中に格納されることが可能であり、各無線網に関して、その無線網における以前に検出されたセルに関する第2の情報テーブル(例えば、表3)の中に格納されることが可能である。第1のテーブルは、各無線網に関するネットワーク識別子、選好、周波数帯域、および無線技術に関する情報を格納することが可能である。各無線網に関する第2のテーブルは、その無線網における少なくとも1つの以前に検出されたセルの各集合に関して、セルID、周波数チャネル、ネットワーク識別子、および関連付けられたセルに関する情報を格納することが可能である。また、情報は、他のフォーマットで、例えば、1つの大きなテーブルの中に格納されることも可能である。
【0077】
以前に検出されたセルに関する格納された情報のすべて、または一部が、指定された無線網、例えば、サービスを提供するネットワーク、またはホームネットワークに送信されることが可能である(ブロック618)。また、他のセルに関する情報が、指定された無線網から受信されることも可能である(ブロック620)。
【0078】
図7は、年鑑情報を使用してネットワーク選択のために端末装置によって実行されるプロセス700の設計を示す。無線網におけるセルに関する年鑑情報が、指定された無線網、例えば、サービスを提供するネットワーク、またはホームネットワークから受信され(ブロック712)、格納されることが可能である(ブロック714)。この年鑑情報は、異なる位置で利用可能なセルに関する情報、およびこれらのセルを獲得するための情報を備えることが可能である。また、この年鑑情報は、重なるカバレッジを有するとともに、異なる無線網に属するセルをリンクする情報、端末装置によってサポートされる無線技術を利用する無線網だけに関する情報、個々のセルではなく、セルのグループに関する情報、指定されたエリア(例えば、空港)におけるセルに関する情報などを備えることも可能である。獲得を試みるべき無線網が、この年鑑情報に基づいて選択されることが可能である(ブロック716)。以前に検出されたセルに関する情報が、収集されることが可能である(ブロック718)。年鑑情報として使用に適する収集された情報が、指定された無線網に送信されることが可能である(ブロック720)。
【0079】
図8は、端末装置120の設計、基地局312、およびシステムコントローラ320のブロック図を示す。基地局312は、図3における基地局の1つであることが可能である。システムコントローラ320は、単一のネットワークエンティティ、またはネットワークエンティティの集合、例えば、無線ネットワークコントローラ(RNC)、移動交換局(MSC)などであることが可能である。
【0080】
アップリンク上、つまり、逆方向リンク上で、端末装置120によって送信されるべきデータおよびシグナリングが、符号器822によって処理され(例えば、フォーマットされ、符号化され、さらにインターリーブされ)、変調器(MOD)824によってさらに処理されて(例えば、変調され、チャネル化され、さらにスクランブルされて)、出力チップが生成される。次に、送信機(TMTR)832が、これらの出力チップを調整して(例えば、アナログに変換し、フィルタリングし、増幅し、さらに周波数アップコンバートして)、アンテナ834を介して伝送されるアップリンク信号を生成する。ダウンリンク上、つまり、順方向リンク上で、アンテナ834が、基地局312によって伝送されたダウンリンク信号を受信する。受信機(RCVR)836が、アンテナ834からの受信された信号を調整して(例えば、フィルタリングし、増幅し、周波数ダウンコンバートし、さらにディジタル化して)、サンプルをもたらす。復調器(DEMOD)826が、これらのサンプルを処理し(例えば、逆スクランブルし、チャネル化し、さらに復調して)、シンボル推定をもたらす。復号器828が、これらのシンボル推定をさらに処理して(例えば、逆インターリーブし、復号して)、復号されたデータをもたらす。符号器822、変調器824、復調器826、および復号器828は、モデムプロセッサ820によって実施されることが可能である。これらの装置は、端末装置120によって受信されている、または端末装置が、現在、通信している無線網によって利用される無線技術(例えば、GSM(登録商標)、W−CDMA、CDMA 1X、HRPD、IEEE802.11など)に準拠して処理を実行することが可能である。端末装置120は、衛星330(例えば、GPS衛星)から信号を受信することも可能であり、適切な測位方法を使用して、衛星および/または基地局用の測定値に基づいて、端末装置120の現在位置に関する位置推定を導き出すことができる。
【0081】
コントローラ/プロセッサ840が、端末装置120における動作を導くことができる。コントローラ/プロセッサ840は、図4におけるプロセス400、図5におけるプロセス500、図6におけるプロセス600、図7におけるプロセス700、および/またはネットワーク選択のための他のプロセスを実行することができる。メモリ842が、端末装置120のためのプログラムコードおよびデータを格納し、ネットワーク選択のために使用される情報を格納することもできる。
【0082】
また、図8は、基地局312およびシステムコントローラ320の設計も示す。基地局312は、端末装置と通信するための様々な機能を実行するコントローラ/プロセッサ850、基地局312のためのプログラムコードおよびデータを格納するメモリ852、および端末装置との無線通信をサポートするトランシーバ854を含む。システムコントローラ320は、端末装置に関する通信をサポートする様々な機能を実行するコントローラ/プロセッサ860、およびシステムコントローラ320のためのプログラムコードおよびデータを格納するメモリ862を含む。コントローラ/プロセッサ860は、端末装置に年鑑および/または情報を送信することができ、さらに/または端末装置から年鑑情報および/またはセル情報を受信することができる。メモリ862は、この年鑑情報および/またはセル情報を格納することができる。
【0083】
情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれを使用して表現されることも可能であることが当業者には理解されよう。例えば、以上の説明の全体で言及されることが可能なデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁気粒子、光の場または粒子、または以上の任意の組み合わせによって表現されることが可能である。
【0084】
本明細書における開示に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェアとして実装されても、コンピュータソフトウェアとして実装されても、あるいはその両方の組み合わせとして実装されてもよいことが、当業者にはさらに理解されよう。ハードウェアとソフトウェアの、この互換性を明確に示すのに、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概ね機能の点で以上に説明されてきた。そのような機能が、ハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、全体的なシステムに課される特定のアプリケーション上の制約、および設計上の制約に依存する。当業者は、説明される機能を、それぞれの特定のアプリケーションに関して、様々な方法で実施することができるが、そのような実施上の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じさせるものと解釈されてはならない。
【0085】
本明細書における開示に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック図、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラミング可能なロジックデバイス、ディスクリートのゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートのハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書で説明される機能を実行するように設計された以上の任意の組み合わせを使用して、実装される、または実行されることが可能である。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであることが可能であるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。また、プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせとして、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成として実装されることも可能である。
【0086】
本明細書における開示に関連して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアにおいて直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはこの2つの組み合わせで実施されることが可能である。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルなディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている他の任意の記憶媒体の中に存在することが可能である。例示的な記憶媒体は、プロセッサが、その記憶媒体から情報を読み取ること、およびその記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体化していてもよい。プロセッサと記憶媒体は、ASICの中に存在することが可能である。このASICは、端末装置内に存在することが可能である。代替として、プロセッサと記憶媒体は、端末装置内の別個のコンポーネントとして存在してもよい。
【0087】
本開示の以上の説明は、任意の当業者が、本開示を作成する、または使用することを可能にするように提供される。本開示に対する様々な変形が、当業者には直ちに明白となり、本明細書において規定される一般的な原理は、本開示の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の変種に適用されることが可能である。このため、本開示は、本明細書で説明される例に限定されることを意図しておらず、本明細書において開示される原理および新規な特徴と合致する最も広い範囲を与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を備える装置:
以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報を格納するメモリ;および、
前記以前に検出された無線網に関する前記格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサ。
【請求項2】
請求項1に記載の装置、ここにおいて、
前記プロセッサは、前記装置の現在位置を判定し、前記装置の前記現在位置、および前記以前に検出された無線網に関する前記格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択する。
【請求項3】
請求項1に記載の装置、ここにおいて、
以前に検出された無線網の各々に関する前記カバレッジ情報は、前記無線網が以前に検出された位置座標を備える。
【請求項4】
前記位置座標は、或る特定の最小限の距離だけ離隔している請求項3に記載の装置。
【請求項5】
請求項3に記載の装置、ここにおいて、
前記プロセッサは、前記装置の現在位置を特定し、前記現在位置から或る特定の距離内の位置で以前に検出された無線網を識別し、獲得を試みるべき前記識別された無線網の1つを選択する。
【請求項6】
請求項1に記載の装置、ここにおいて、
以前に検出された無線網の各々に関する前記カバレッジ情報は、前記以前に検出された無線網の訪れられたサービスエリアを定義する位置座標の集合を備える。
【請求項7】
請求項1に記載の装置、ここにおいて、
以前に検出された無線網の各々に関する前記カバレッジ情報は、前記以前に検出された無線網の訪れられたサービスエリアを近似する幾何学的形状に関するパラメータの集合を備える。
【請求項8】
請求項1に記載の装置、ここにおいて、
以前に検出された無線網の各々に関する前記カバレッジ情報は、前記以前に検出された無線網の訪れられたサービスエリアの地理的記述を備える。
【請求項9】
請求項8に記載の装置、ここにおいて、
前記プロセッサは、前記装置の現在位置を判定し、前記現在位置と重なる訪れられたサービスエリアを有する以前に検出された無線網を識別し、獲得を試みるべき前記識別された無線網の1つを選択する。
【請求項10】
請求項1に記載の装置、ここにおいて、
以前に検出された無線網の各々に関する前記カバレッジ情報は、前記以前に検出された無線網におけるセルに関する受信された信号強度を備える。
【請求項11】
前記メモリは、以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報を、好ましいネットワークのリストの中に格納する請求項1に記載の装置。
【請求項12】
下記を備える方法:
以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報を格納すること;および、
前記以前に検出された無線網に関する前記格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択すること。
【請求項13】
さらに下記を備える請求項12に記載の方法:
端末装置の現在位置を特定すること、ここにおいて、
獲得を試みるべき無線網を前記選択することは、前記端末装置の前記現在位置、および前記以前に検出された無線網に関する前記格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択することを含む。
【請求項14】
前記以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報を前記格納することは、各無線網が以前に検出された位置座標を格納することを備える請求項12に記載の方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法、ここにおいて、
前記以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報を前記格納することは、以前に検出された各無線網の訪れられたサービスエリアの地理的記述を格納することを備える。
【請求項16】
下記を備える装置:
以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報を格納するための手段;および、
前記以前に検出された無線網に関する前記格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するための手段。
【請求項17】
さらに下記を備える請求項16に記載の装置:
端末装置の現在位置を特定するための手段、ここにおいて、
獲得を試みるべき無線網を選択するための前記手段は、前記端末装置の前記現在位置、および前記以前に検出された無線網に関する前記格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するための手段を備える。
【請求項18】
下記を実行する命令を格納するためのプロセッサ可読媒体:
以前に検出された無線網に関するカバレッジ情報の格納を指令すること;および、
前記以前に検出された無線網に関する前記格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択すること。
【請求項19】
下記を実行する命令をさらに格納するための請求項18に記載のプロセッサ可読媒体:
端末装置の現在位置を判定すること;および、
前記端末装置の前記現在位置、および前記以前に検出された無線網に関する前記格納されたカバレッジ情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択すること。
【請求項20】
下記を備える装置:
無線網における以前に検出されたセルに関する情報を格納するメモリ;および、
現在位置に関する情報を獲得し、前記現在位置に関する前記情報、および前記以前に検出されたセルに関する前記格納された情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサ。
【請求項21】
請求項20に記載の装置、ここにおいて、
前記プロセッサは、セルからブロードキャスト情報を受信し、前記ブロードキャスト情報に基づいて前記セルのIDを獲得し、前記セルIDは、前記現在位置に関する前記情報である。
【請求項22】
前記プロセッサは、前記装置の位置推定を獲得し、前記位置推定は、前記現在位置に関する前記情報である請求項20に記載の装置。
【請求項23】
以前に検出された各セルに関する前記格納された情報は、前記以前に検出されたセルに関連付けられたセルのIDを備える請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記以前に検出されたセルに関連付けられた前記セルは、前記以前に検出されたセルが受信された際に受信可能であった請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記以前に検出されたセルに関する前記格納された情報は、前記以前に検出されたセルが属する無線網、および前記無線網の選好を備える請求項20に記載の装置。
【請求項26】
請求項20に記載の装置、ここにおいて、
前記以前に検出されたセルに関する前記格納された情報は、前記以前に検出されたセルを獲得するのに使用される無線技術情報および周波数情報を備える。
【請求項27】
請求項20に記載の装置、ここにおいて、
前記メモリは、前記無線網に関する情報の第1のテーブルを格納し、さらに各無線網に関して、前記無線網における以前に検出されたセルに関する情報の第2のテーブルを格納する。
【請求項28】
前記第1のテーブルは、各無線網に関するネットワーク識別子、選好、周波数帯域、および無線技術の少なくとも1つに関する情報を格納する請求項27に記載の装置。
【請求項29】
請求項27に記載の装置、ここにおいて、
各無線網に関する前記第2のテーブルは、前記無線網における少なくとも1つの以前に検出されたセルの各集合に関するセルID、周波数チャネル、ネットワーク識別子、および関連付けられたセルの少なくとも1つに関する情報を格納する。
【請求項30】
前記プロセッサは、前記以前に検出されたセルに関する前記情報のすべて、または一部を、指定された無線網に送信する請求項20に記載の装置。
【請求項31】
下記を備える方法:
無線網における以前に検出されたセルに関する情報を格納すること;
現在位置に関する情報を獲得すること;および
前記現在位置に関する前記情報、および前記以前に検出されたセルに関する前記格納された情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択すること。
【請求項32】
請求項31に記載の方法、ここにおいて、
前記現在位置に関する情報を前記獲得することは、下記を備える:
セルからブロードキャスト情報を受信すること;および、
前記ブロードキャスト情報に基づいて前記セルのIDを獲得すること、ここで、前記セルIDは、前記現在位置に関する前記情報である。
【請求項33】
前記以前に検出されたセルに関する情報を前記格納することは、以前に検出された各セルに関連付けられたセルのIDを格納することを備える請求項31に記載の方法。
【請求項34】
請求項31に記載の方法、ここにおいて、
前記以前に検出されたセルに関する情報を前記格納することは、下記を備える:
前記無線網に関する情報の第1のテーブルを格納すること;および
各無線網に関して、前記無線網における以前に検出されたセルに関する情報の第2のテーブルを格納すること。
【請求項35】
前記以前に検出されたセルに関する前記情報のすべて、または一部を、指定された無線網に送信することをさらに備える請求項31に記載の方法。
【請求項36】
下記を備える装置:
無線網における以前に検出されたセルに関する情報を格納するための手段;
現在位置に関する情報を獲得するための手段;および、
前記現在位置に関する前記情報、および前記以前に検出されたセルに関する前記格納された情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するための手段。
【請求項37】
請求項36に記載の装置、ここにおいて、
前記現在位置に関する情報を獲得するための前記手段は、下記を備える:
セルからブロードキャスト情報を受信するための手段;および、
前記ブロードキャスト情報に基づいて前記セルのIDを獲得するための手段、ここで、前記セルIDは、前記現在位置に関する前記情報である。
【請求項38】
請求項36に記載の装置、ここにおいて、
前記以前に検出されたセルに関する情報を格納するための前記手段は、以前に検出されたセルの各々に関連付けられたセルのIDを格納するための手段を備える。
【請求項39】
下記を実行する命令を格納するためのプロセッサ可読媒体:
無線網における以前に検出されたセルに関する情報の格納を指令すること;
現在位置に関する情報を獲得すること;および、
前記現在位置に関する前記情報、および前記以前に検出されたセルに関する前記格納された情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択すること。
【請求項40】
下記を実行する命令をさらに格納するための請求項39に記載のプロセッサ可読媒体:
セルからブロードキャスト情報を受信すること;および、
前記ブロードキャスト情報に基づいて前記セルのIDを獲得すること、ここで、前記セルIDは、前記現在位置に関する前記情報である。
【請求項41】
下記を備える装置:
無線網における以前に検出されたセルに関する情報を格納するメモリ;および、
前記以前に検出されたセルに関する前記格納された情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択し、前記以前に検出されたセルに関する前記格納された情報のすべて、または一部を、指定された無線網に送信するプロセッサ。
【請求項42】
前記プロセッサは、前記指定された無線網からセルに関する情報を受信し、前記メモリは、セルに関する前記受信された情報を格納する請求項41に記載の装置。
【請求項43】
下記を備える装置:
以前にアクセスされた無線網に関する使用情報を格納するメモリ;および、
前記以前にアクセスされた無線網に関する前記格納された使用情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサ。
【請求項44】
以前にアクセスされた各無線網に関する前記使用情報は、前記無線網に以前にアクセスが行われていた時間の量を備える請求項43に記載の装置。
【請求項45】
下記を備える装置:
以前に検出された無線網に関する利用可能性情報を格納するメモリ;および、
前記以前に検出された無線網に関する前記格納された利用可能性情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサ。
【請求項46】
以前に検出された各無線網に関する前記利用可能性情報は、前記無線網が以前に検出されていた時間の量、または回数を備える請求項45に記載の装置。
【請求項47】
下記を備える装置:
無線網におけるセルに関する年鑑情報を格納し、前記年鑑情報は、異なる位置で利用可能なセルに関する情報、および前記セルを獲得するための情報を備えるメモリ;および、
前記年鑑情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するプロセッサ。
【請求項48】
前記年鑑情報は、測位を支援するのに使用される情報を備える請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記年鑑情報は、重なるカバレッジを有するとともに、異なる無線網に属するセルをリンクする情報を備える請求項47に記載の装置。
【請求項50】
前記年鑑情報は、前記装置によってサポートされる無線技術を利用する無線網だけに関する情報を備える請求項47に記載の装置。
【請求項51】
前記年鑑情報は、個々のセルではなく、セルのグループに関する情報を備える請求項47に記載の装置。
【請求項52】
前記年鑑情報は、指定されたエリア内のセルに関する情報を備える請求項47に記載の装置。
【請求項53】
前記プロセッサは、指定された無線網から前記年鑑情報を受信する請求項47に記載の装置。
【請求項54】
前記プロセッサは、以前に検出されたセルに関する情報を収集し、年鑑情報として使用するのに適した収集された情報を、指定された無線網に送信する請求項47に記載の装置。
【請求項55】
下記を備える方法:
無線網におけるセルに関する年鑑情報を格納すること、ここで、前記年鑑情報は、異なる位置で利用可能なセルに関する情報、および前記セルを獲得するための情報を備える;および、
前記年鑑情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択すること。
【請求項56】
請求項55に記載の方法、ここにおいて、
セルに関する年鑑情報を前記格納することは、重なるカバレッジを有するとともに、異なる無線網に属するセルをリンクする情報を格納することを備える。
【請求項57】
指定された無線網から前記年鑑情報を受信することをさらに備える請求項55に記載の方法。
【請求項58】
さらに下記を備える請求項55に記載の方法:
以前に検出されたセルに関する情報を収集すること;および
年鑑情報として使用するのに適した収集された情報を、指定された無線網に送信すること。
【請求項59】
下記を備える装置:
無線網におけるセルに関する年鑑情報を格納するための手段、ここで、前記年鑑情報は、異なる位置で利用可能なセルに関する情報、および前記セルを獲得するための情報を備える;および、
前記年鑑情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択するための手段。
【請求項60】
さらに下記を備える請求項59に記載の装置:
以前に検出されたセルに関する情報を収集するための手段;および、
年鑑情報として使用するのに適した収集された情報を、指定された無線網に送信するための手段。
【請求項61】
下記を実行する命令を格納するためのプロセッサ可読媒体:
無線網におけるセルに関する年鑑情報の格納を指令すること、ここで、前記年鑑情報は、異なる位置で利用可能なセルに関する情報、および前記セルを獲得するための情報を備える;および、
前記年鑑情報に基づいて、獲得を試みるべき無線網を選択すること。
【請求項62】
以前に検出されたセルに関する情報を収集し、さらに
年鑑情報として使用するのに適した収集された情報を、指定された無線網に送信する命令をさらに格納するための請求項61に記載のプロセッサ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−51704(P2013−51704A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−223562(P2012−223562)
【出願日】平成24年10月5日(2012.10.5)
【分割の表示】特願2008−558519(P2008−558519)の分割
【原出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】