説明

無線認証システムおよびそれを用いる入出場管理システム

【課題】複数並列配置されるゲートの内の任意のゲートを、応答器を携行する多くのユーザが通過したことをそれぞれ検知するような用途に使用され、複数の各質問器が、自機の識別情報(ID)を含む質問信号を予め個別に設定される狭小な認証エリアに向けて送信し、前記認証エリアに入った応答器が、前記質問信号に応答して起動し、自機の識別情報(ID)を含む応答信号を返信することで、前記各質問器がそれぞれの認証エリアに入った応答器を認証するようにした無線認証システムにおいて、応答信号の干渉を抑える。
【解決手段】各質問器TX1〜TX3から同一タイミングで質問信号S1〜S3を送信し、それを受信した応答器RX1〜RX3は、各応答器TX1〜TX3間でランダムに設定され、自機に予め規定されたタイムスロットで応答信号R1〜R3を返信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFID(RADIO FREQUENCY IDENTIFICATION)システムと称され、ICタグから成る応答器が、壁面やゲート等に設置された質問器から非接触で起動されて情報を受け、該質問器へ情報を送出する、バッテリを内蔵するアクティブ型の非接触ICタグシステムまたはICカードシステムなどとして実現される無線認証システムに関し、特に複数並列配置されるゲートの内の任意のゲートを、応答器を携行する多くのユーザが通過したことをそれぞれ検知するような入出場管理システムに好適に用いられるものに関する。
【背景技術】
【0002】
図3は、前記入出場管理システムを説明するための図である。ビルの出入り口等において、複数(図3では3つ)並列配置されるゲートG1〜G3(総称するときは、以下参照符号Gで示す)には、質問器tx1〜tx3(総称するときは、以下参照符号txで示す)が個別に設置されている。各質問器txは、図示しない上位装置によって統合制御され、相互に同期したタイミングで、間欠的に質問信号を送出している。前記質問信号には、送出元である各質問器txを識別するための識別情報(ID)が含まれている。また、質問信号は到達距離の短いLF帯の信号であり、到達範囲は、参照符号W1〜W3(総称するときは、以下参照符号Wで示す)で示すように、それぞれの各質問器tx1〜tx3が設置されているゲートG1〜G3内のみとなっている。
【0003】
そして、図4で示すように、ユーザが応答器rx1を携行して、任意のゲート(図4ではG1)に近付くと、該応答器rx1は質問器tx1からの質問信号を受信して起動し、前記質問器tx1の識別情報(ID)に、自機の識別情報(ID)を含めた応答信号を返信し、これが質問器tx1で受信され、予め登録された識別情報であれば、上位装置を介して、対応するゲートG1の開閉等の所定の動作が行われる。入場ゲートと出場ゲートとを分離して各ゲートGにこのような質問器txを設置することで、或いは各ゲートGにこのような質問器txを2つ1組で設置し、どちらからどちらに応答信号が検知されたかを判定することで、前記上位装置において、どのユーザが、何時出入りしたのか、或いはゲートGを挟む一方のエリア(ビル内など)にどのユーザが存在するのかなどの入出場を管理することができる。
【0004】
ここで、前記応答信号には、参照符号H1で示すように、質問信号よりも到達距離の長いUHF帯の信号が用いられている。このため、ゲートG1を通過するユーザの応答器rx1による応答信号は、対応する質問器tx1だけでなく、隣接する質問器tx2へも到達し、質問器tx1,tx2の両方で受信される。しかしながら、上述のように応答信号には応答した応答器rx1の識別情報だけでなく、どの質問器からの質問信号に応答するものであるかを識別するための質問器tx1側の識別情報も含まれているので、質問器tx2では、受信した応答信号を無視することで、誤動作を生じることはない。このように質問器txがLF帯(長波帯:30〜300kHz)の起電力で応答器rx1を起動させて、UHF帯(極超短波帯:300MHz〜3GHz)の応答信号を返信させる従来技術は、たとえば特許文献1に示されている。
【特許文献1】特開2006−72706号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上述のような従来技術では、図5に示すように、質問器tx1に応答器rx1、質問器tx2に応答器rx2が同時に近付き、応答器rx1の発する応答信号(H1)と応答器rx2の発する応答信号(H2)とがそれぞれ質問器tx1と質問器tx2とに同時に到達した場合には、応答信号(H1)および応答信号(H2)は同じ周波数を使用しているので、両信号が互いに干渉し合い、質問器tx1および質問器tx2共に正常な受信が行えなくなってしまうという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、応答信号の干渉を抑えることができる無線認証システムおよびそれを用いる入出場管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の無線認証システムは、複数の質問器および複数の応答器を備えて成り、前記各質問器が、自機の識別情報を含む質問信号を予め個別に設定される認証エリアに向けて送信し、前記認証エリアに入った応答器が、前記質問信号に応答して起動し、自機の識別情報を含む応答信号を返信することで、前記各質問器がそれぞれの認証エリアに入った応答器を認証するようにした無線認証システムにおいて、相互に近接して前記認証エリアが設定される質問器間で、前記質問信号は同期して送信されており、前記各応答器は、前記質問信号の受信後、個々に予め設定されている返信タイミングから前記応答信号を返信することを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、複数並列配置されるゲートの内の任意のゲートを、応答器を携行する多くのユーザが通過したことをそれぞれ検知するような用途に使用され、複数の各質問器が、自機の識別情報(ID)を含む質問信号を予め個別に設定される、たとえば狭小な認証エリアに向けて送信し、前記認証エリアに入った応答器が、前記質問信号に応答して起動し、自機の識別情報(ID)を含む応答信号を返信することで、前記各質問器がそれぞれの認証エリアに入った応答器を認証するようにした無線認証システムにおいて、相互に近接して認証エリアが設定される質問器間で前記質問信号を同期して送信させておき、各応答器が個々に予め設定されている任意の返信タイミングで前記応答信号を返信する。たとえば、前記応答信号に複数のタイムスロットを規定し、前記各質問器は、相互に近接して前記認証エリアが設定される質問器間で、前記質問信号を同期して送信しており、質問信号を受信した応答器は、前記質問信号の受信後、個々に予め設定されている前記タイムスロットで前記応答信号を返信する。
【0009】
したがって、各応答器がそれぞれ対応する質問器へ応答信号を返信するタイミングが時間的に重ならなくなり、応答信号が干渉する可能性を低くし(トラヒックを抑え)、確実に認証することができる。また、質問器側で個々のタイミングの初期設定が必要ないので、ゲートの増設などに伴う質問器の台数変更を容易に行うことができる。
【0010】
また、本発明の無線認証システムでは、前記各質問器は、LF帯にて前記質問信号を前記予め個別に設定される認証エリアに向けて送信するLF送信回路およびLFアンテナと、前記各応答器からUHF帯にて返信される応答信号の受信を行うRFアンテナおよびRF受信回路と、前記自機の識別情報を含む質問信号を作成して前記LF送信回路からLFアンテナに与えるとともに、前記RFアンテナからRF受信回路で受信された応答信号から、前記認証エリアに入った応答器を認証する第1の制御部とを備えて構成され、前記各応答器は、前記LF帯の質問信号を受信するLFアンテナおよびLF受信回路と、前記UHF帯にて応答信号を返信するRF送信回路およびRFアンテナと、前記LFアンテナからLF受信回路で受信された質問信号から、前記自機の識別情報を含む応答信号を作成して前記RF送信回路からRFアンテナに与える第2の制御部と、該応答器の動作電源を供給する電池とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載の無線認証システム。
【0011】
上記の構成によれば、質問器が第1の制御部で作成した質問信号を第1の無線通信方式であるLF帯(長波帯:30〜300kHz)によって、LF送信回路からLFアンテナで送信し、前記応答器が、その質問信号をLFアンテナからLF受信回路で受信してその起電力で第2の制御部を起動し、電池を動作電源として、応答信号を作成して、第2の無線通信方式であるUHF帯(極超短波帯:300MHz〜3GHz)によって、RF送信回路からRFアンテナで返信し、質問器がRFアンテナからRF受信回路でその応答信号を受信し、第1の制御部が認証することで、前記応答器の存在を認証する。
【0012】
したがって、前記LF帯によって、前記狭小な認証エリアを比較的正確に形成(隣接する質問器と干渉しないように)することができるとともに、前記UHF帯によって、前記応答信号の到達距離を伸ばすことができ、より確実に認証することができる。また、UHF帯のRF送信回路の消費電力が10〜20mAと大きくても、LF帯のLF受信回路が数μAの微弱な電力で受信待受けするので、待機状態でRF送信回路を使用しないことで、比較的長距離の通信を実現しつつも、前記内蔵電池の電力消費を抑え、応答器の長寿命化を図ることができる。
【0013】
さらにまた、本発明の入出場管理システムは、前記の無線認証システムを用い、前記質問器の上位に、それらの動作を統合して管理する管理装置を備えることを特徴とする。
【0014】
上記の構成によれば、上述のような無線認証システムは、多数が並列配置されるゲートの内の任意のゲートを、応答器を携行する多くのユーザが通過したことを検知することができ、入出場管理システムに好適である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の無線認証システムは、以上のように、複数並列配置されるゲートの内の任意のゲートを、応答器を携行する多くのユーザが通過したことをそれぞれ検知するような用途に使用され、複数の各質問器が、自機の識別情報を含む質問信号を予め個別に設定される認証エリアに向けて送信し、前記認証エリアに入った応答器が、前記質問信号に応答して起動し、自機の識別情報を含む応答信号を返信することで、前記各質問器がそれぞれの認証エリアに入った応答器を認証するようにした無線認証システムにおいて、相互に近接して認証エリアが設定される質問器間で前記質問信号を同期して送信させておき、各応答器が個々に予め設定されている任意の返信タイミングで前記応答信号を返信する。
【0016】
それゆえ、各応答器がそれぞれ対応する質問器へ応答信号を返信するタイミングが時間的に重ならなくなり、応答信号が干渉する可能性を低くし(トラヒックを抑え)、確実に認証することができる。また、質問器側で個々のタイミングの初期設定が必要ないので、ゲートの増設などに伴う質問器の台数変更を容易に行うことができる。
【0017】
また、本発明の無線認証システムは、以上のように、前記各質問器を、LF帯にて前記質問信号を前記予め個別に設定される認証エリアに向けて送信するLF送信回路およびLFアンテナと、前記各応答器からUHF帯にて返信される応答信号の受信を行うRFアンテナおよびRF受信回路と、前記自機の識別情報を含む質問信号を作成して前記LF送信回路からLFアンテナに与えるとともに、前記RFアンテナからRF受信回路で受信された応答信号から、前記認証エリアに入った応答器を認証する第1の制御部とを備えて構成し、前記各応答器を、前記LF帯の質問信号を受信するLFアンテナおよびLF受信回路と、前記UHF帯にて応答信号を返信するRF送信回路およびRFアンテナと、前記LFアンテナからLF受信回路で受信された質問信号から、前記自機の識別情報を含む応答信号を作成して前記RF送信回路からRFアンテナに与える第2の制御部と、該応答器の動作電源を供給する電池とを備えて構成する。
【0018】
それゆえ、待機状態でRF送信回路を使用しないことで、比較的長距離の通信を実現しつつも、内蔵電池の電力消費を抑え、応答器の長寿命化を図ることができるLF帯、UHF帯併用の無線認証システムを実現することができる。
【0019】
さらにまた、本発明の入出場管理システムは、以上のように、多数が並列配置されるゲートの内の任意のゲートを、応答器を携行する多くのユーザが通過したことを検知することができる前記の無線認証システムを用い、前記質問器の上位に、それらの動作を統合して管理する管理装置を設けて成る。
【0020】
それゆえ、入出場管理システムに好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の実施の一形態に係る入出場管理システムの電気的構成を示すブロック図である。この入出場管理システムは、LF帯、UHF帯併用のICタグの無線認証システムに、上位の管理装置1を備えて成り、前述の図3〜図5で示すような入出場管理システムに特に好適に用いられ、多数が並列配置されるゲートGの内の任意のゲートを、応答器RXを携行する多くのユーザが通過する。
【0022】
この入出場管理システムは、前記図3で示すゲートGなどに複数台(図1では図面の簡略化のために2台)が相互に近接して並列配置される質問器TX1,TX2(総称するときは、以下参照符号TXで示す)と、そのゲートGを通過するユーザに携行され、ICタグから成る多数の(図1では図面の簡略化のために1台のみ)応答器RX1(総称するときは、以下参照符号RXで示す)と、前記各質問器TXを統合管理する前記管理装置1とを備えて構成される。
【0023】
質問器TXは、制御回路11で自機に予め設定されている固有の識別情報(ID)を含む起動信号を生成し、LF送信回路12において、誘導磁界の信号成分に重畳し、増幅して、質問信号として、LFアンテナ13から第1の無線通信方式(LF)にて応答器RXに向けて、周期的に繰返して同報送信する。これによって、質問器TXの周囲には、前述の図3で示すような認証エリア(W)が形成され、図4で示すようにその認証エリア(W)内に入った応答器RXでは、前記質問信号をLFアンテナ21で受信した後に、LF受信回路22が制御回路23を起動し、該制御回路23は内蔵電池26を電源として、前記質問器TXの識別情報(ID)と共に、自機に予め設定されている固有の識別情報(ID)を含む応答信号を生成し、RF送受信回路24からRFアンテナ25を介して、第2の無線通信方式(UHF)にて、質問器TXに対して返信する。
【0024】
前記応答信号は、質問器TXのRFアンテナ14からRF送受信回路15で受信され、前記制御回路11に入力されて、応答した応答器を識別する。識別した応答器がユーザIDやグループIDなどで予め登録された識別情報を有するものであれば、制御回路11は、表示部16とブザー17とで認証完了を示すと同時に、前記管理装置1を介して、ゲートGの開放を行う。
【0025】
また、認証を完了した応答器RXに対して、制御回路11は、その識別情報(ID)を含むACK信号を前記RF送受信回路15からRFアンテナ14を介して送信し、それを前記RFアンテナ25からRF送受信回路24を介して受信した質問器TXの制御回路21は、前記応答信号の返信を終了する。
【0026】
このようにLF帯(長波帯:30〜300kHz)の起電力で応答器RXを起動させて、制御回路23が、RF送受信回路24に、内蔵電池26を電源としてUHF帯(極超短波帯:300MHz〜3GHz)の応答信号を返信させることで、前記認証エリア(W)を、図3で示すように、隣接するゲートG間で重ならないような比較的狭い範囲に正確に規定することができるとともに、UHF帯のRF送受信回路24の消費電力が10〜20mAと大きくても、LF帯のLF受信回路22が数μAの微弱な電力で受信待受けするので、待機状態でRF送受信回路24を使用しないことで、前記内蔵電池56の電力消費を抑え、応答器RXの長寿命化が図られている。
【0027】
図2は、上述のように構成される入出場管理システムの動作を説明するためのタイミングチャートである。この例では、3台の質問器TX1〜TX3が設置されているものとする。先ず、各質問器TX1〜TX3の制御回路11からは、質問信号S1〜S3が同時に送出されている。注目すべきは、本実施の形態では、質問信号S1〜S3に対する応答信号R1〜R3の返信を許可する応答期間τ1,τ2,・・・には予め定める複数のタイムスロットが設定されており、各応答器RX1〜RX3が個々に予め設定されている任意のタイムスロットで応答信号R1〜R3を返信することである。
【0028】
この図2の例では、各応答器RX1〜RX3の応答タイミングが、タイムスロット1〜3にそれぞれ設定されている。したがって、第1の応答期間τ1には、各質問器TX1,TX2,TX3からの質問信号S1,S2,S3に応答器RX1,RX2,RX3がそれぞれ応答しており、第2の応答期間τ2では、質問信号S1,S2,S3に応答器RX3,RX1,RX2がそれぞれ応答している。
【0029】
したがって、たとえば前記図5で示す状況では、各応答器RX1,RX2がそれぞれ対応する質問器TX1,TX2へ応答信号R1(H1),R2(H2)を返信するタイミングが時間的に重ならない可能性が高くなり、同じ周波数(チャネル)を用いても、応答信号R1(H1),R2(H2)が干渉する可能性を低くし(トラヒックを抑え)、各質問器TX1,TX2の制御回路11は、対応する応答器RX1,RX2を確実に認証することができる。また、質問器TX側で個々のタイミングの初期設定が必要ないので、ゲートの増設などに伴う該質問器TXの台数変更を容易に行うことができる。
【0030】
なお、LF帯とUHF帯とは周波数帯域が分離されているので、前記質問信号S1〜S3は連続して送信されてもよく、また応答期間τ1,τ2,・・・も連続して設定されてもよい。ただし、質問信号S1〜S3には、応答器RXが各タイムスロットを認識できるように同期信号を含めておく必要がある。また、各質問器TX1〜TX3間の同期は、管理装置1によって制御されてもよく、或いは1台の質問器、たとえばTX1がマスターとなって、残余の質問器TX2,TX3がスレーブとなって制御されてもよい。さらにまた、予想される質問器TXの設置台数や、単位時間当りに通過が予想される応答器RXの台数などに応じて、前記応答期間τ1,τ2,・・・、すなわちタイムスロット数や、1つのタイムスロットの長さなどを切換えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の一形態に係る入出場管理システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る入出場管理システムの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明および従来技術の入出場管理システムを説明するための図である。
【図4】本発明および従来技術の入出場管理システムを説明するための図である。
【図5】本発明および従来技術の入出場管理システムを説明するための図である。
【符号の説明】
【0032】
1 管理装置
11,23 制御回路
12 LF送信回路
13,21 LFアンテナ
14,25 RFアンテナ
15,24 RF送受信回路
22 LF受信回路
26 内蔵電池
G1〜G3 ゲート
RX1〜RX3 応答器
TX1〜TX3 質問器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の質問器および複数の応答器を備えて成り、前記各質問器が、自機の識別情報を含む質問信号を予め個別に設定される認証エリアに向けて送信し、前記認証エリアに入った応答器が、前記質問信号に応答して起動し、自機の識別情報を含む応答信号を返信することで、前記各質問器がそれぞれの認証エリアに入った応答器を認証するようにした無線認証システムにおいて、
相互に近接して前記認証エリアが設定される質問器間で、前記質問信号は同期して送信されており、
前記各応答器は、前記質問信号の受信後、個々に予め設定されている返信タイミングから前記応答信号を返信することを特徴とする無線認証システム。
【請求項2】
前記各質問器は、
LF帯にて前記質問信号を前記予め個別に設定される認証エリアに向けて送信するLF送信回路およびLFアンテナと、
前記各応答器からUHF帯にて返信される応答信号の受信を行うRFアンテナおよびRF受信回路と、
前記自機の識別情報を含む質問信号を作成して前記LF送信回路からLFアンテナに与えるとともに、前記RFアンテナからRF受信回路で受信された応答信号から、前記認証エリアに入った応答器を認証する第1の制御部とを備えて構成され、
前記各応答器は、
前記LF帯の質問信号を受信するLFアンテナおよびLF受信回路と、
前記UHF帯にて応答信号を返信するRF送信回路およびRFアンテナと、
前記LFアンテナからLF受信回路で受信された質問信号から、前記自機の識別情報を含む応答信号を作成して前記RF送信回路からRFアンテナに与える第2の制御部と、
該応答器の動作電源を供給する電池とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載の無線認証システム。
【請求項3】
前記請求項1または2記載の無線認証システムを用い、前記質問器の上位に、それらの動作を統合して管理する管理装置を備えることを特徴とする入出場管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−182571(P2008−182571A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−15266(P2007−15266)
【出願日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】