説明

無線通信システム、無線端末、無線ネットワーク、無線通信方法及びプログラム

【課題】測定、および/又は、報告により生じる端末負荷の軽減、および/又は、必要性の低い情報の報告の削減をしつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる技術を提供すること。
【解決手段】本発明は、無線ネットワークへ測定情報を送信する無線端末を含む無線通信システムにおいて、前記無線端末は、無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知する手段と、前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信する手段と、前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する手段と、を有することを特徴とする無線通信システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム、無線端末、無線ネットワーク、無線通信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、オペレータによる走行試験(Drive-test)にかかるオペレーションコスト(OPEX)を削減するため、従来Drive-testで収集していた情報あるいはそれに類似した情報を無線端末に測定・報告させることが検討されている(非特許文献1)。この検討の最終目的は、走行試験の実行を最小化すること(Minimization of Drive-Tests: MDT、走行試験の代替(Drive Test Substitution)とも呼ばれる。)である。MDTの検討において、どのように無線端末に測定させ、測定した結果あるいは過去の測定結果のログをどのように報告させるかが議論されており、現在、周期的な方式とイベントトリガの方式の2通りが規定されている。なお、無線端末による「測定」には、ある状況を「検出」する動作も含む。
【0003】
周期的な方式は、無線ネットワーク(例えば、無線基地局)が予め測定周期、および/又は報告周期を無線端末に通知しておき、無線端末はそれらに応じて測定、および/又は報告を行う。ここで、周期的な測定としては、周期的な下りパイロット信号の品質測定(Periodical downlink pilot measurements)がある。
【0004】
非特許文献1の技術では、無線端末が周期的にサービングセルの下りパイロット信号の受信品質測定(Periodical downlink pilot measurements)を行い、周期的に測定結果を報告する。ここで、パイロット信号の受信品質測定とは、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、CPICH RSCP(Common Pilot Channel Received Signal Code Power)、CPICH Ec/No(Ec: received energy per chip, No: Noise power density)、などを測定することに相当する。
【0005】
非特許文献1の詳細を3GPP LTE(Long Term Evolution)を例に図20を参照して説明する。
【0006】
無線端末(UE: User Equipment)は、無線基地局(eNB: enhanced Node B)に自身がサポートしている機能を通知する(UE capability report)。
【0007】
無線ネットワークの中の上位局(EPC: Evolved Packet Core、例えば NM: Network Manager)はeNBに測定方針(Measurement policy)を通知し(policy indication)、eNBは該policyに従いUEに測定および報告の指示を出す(Measurement logging and reporting configuration)。ここでは、周期T1で測定を、周期T2で報告を行うものとする。
【0008】
UEは該指示に従い周期T1で下りパイロット信号の受信品質測定(例えば、RSRP)と測位を行い、測定および測位結果をログとして保持し(logging)、周期T2で該ログをeNBに報告する(Measurement report)。eNBはUEからの報告を、さらに上位のNWへ報告する(Log report)。
【0009】
以降、同様に、測定・測位〜ログ〜報告の一連の動作を繰り返す。
【0010】
ここで、周期T1/T2の経過判定には、例えばタイマーを用いる。また、UEは、例えばeNBから指示された場合、該一連の動作を終了する。
【0011】
尚、サービングセルだけでなく周辺セルについても、周期的に下りパイロット信号の受信品質測定を行わせる場合もある。
【0012】
一方、イベントトリガの方式は、無線ネットワーク(例えば、無線基地局)が予め測定、および/又は、報告のトリガとなる条件を無線端末に通知しておき、無線端末はその条件を満たした場合に測定、および/又は、報告を行う。ここで、トリガとなる条件としては、例えば報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定閾値よりも劣化(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さい(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(Random access failure)などがある(非特許文献2)。なお、無線端末は、必要に応じてトリガがかかった時刻の情報も合わせて報告する。
【0013】
さらに、測位機能を有する無線端末には、周期的あるいはトリガがかかった時点で測位も行わせ、位置情報を報告させる。
【0014】
非特許文献2の技術では、無線端末がイベントトリガで測定(と測位)を行い、測定(と測位)の結果をログとして保有し、イベントトリガで報告を行う。ここで、測定のトリガがかかる条件を、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)とし、このとき無線端末はサービングセルの下りパイロット信号の受信品質測定を行う。また、報告のトリガがかかる条件を、ログが所定量溜まった時点とし、このとき無線端末は無線ネットワークにログを報告する。
【0015】
非特許文献2の技術の詳細を3GPP LTEを例に図21を参照して説明する。
【0016】
UEは、eNBに自身がサポートしている機能を通知する(UE capability report)。
【0017】
EPC(例えば NM)は、eNBに測定方針(Measurement policy)を通知し(policy indication)、eNBは該policyに従いUEに測定および報告の指示を出す(Measurement logging and reporting configuration)。ここでは、測定のトリガをページングチャネル受信誤りとし、報告のトリガをログの量(ログに使用している端末のメモリ量)が所定値に到達した時点とする。
【0018】
UEは周期的にページングチャネルを受信しており、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel failure)が発生すると、該指示に従いサービングセルの下りパイロット信号の受信品質測定(例えば、RSRP)と測位を行い、測定および測位結果をページングチャネル受信誤り発生の時刻と共にログとして保持する(logging)。そして、ログの量が所定値に達した場合、該ログをeNBに報告する(Measurement report)。eNBはUEからの報告を、さらに上位のNWへ報告する(Log report)。
【0019】
以降、同様に、測定・測位〜ログ〜報告の一連の動作を繰り返す。
【0020】
ここで、UEは、例えばeNBから指示された場合、該一連の動作を終了する。
【0021】
なお、測定のトリガ発生時にサービングセルだけでなく周辺セルについても、下りパイロット信号の受信品質測定を行わせる場合もある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0022】
【非特許文献1】3GPP TR36.805v1.2.0(インターネット<http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/36805.htm>)
【非特許文献2】3GPP R2-094291 (インターネット<http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_67/Docs/R2-094191.zip>)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
上述した技術では、無線端末は無線ネットワークが指示した通りに測定・報告を行う。しかし、MDTのための測定・報告は、基本的に無線ネットワークが無線端末に期待するサポート機能であり、無線端末からみれば余分な動作とも考えられる。そのため以下のような問題点が予想される。
【0024】
非特許文献1のような周期的な測定・報告を行う場合、無線端末は常に指定されたタイミングで測定・報告を行うため、本来該無線端末が送信する必要がない情報を送信することによるバッテリ消費が生じ、特にバッテリ残量が少ない場合に端末負荷が大きくなる。また、測位誤差が大きい場合、位置情報の信頼性が低いために報告された情報が無線ネットワーク側で有効に利用することができない可能性があり、結果的に無線端末に不必要な負荷を与えてしまうことも問題となる。
【0025】
また、非特許文献2のようなイベントトリガで測定・報告を行う場合、例えば、ページングチャネル受信誤りが起き易い環境にいる無線端末ほど、頻繁に測定・測位および報告することになる。そのため、上述のようにバッテリ残量が少ない無線端末がそのような環境にいる場合、端末負荷が大きくなる。また、ページングチャネル受信誤りが起こるような環境は通信品質が悪く、ログの報告に大きな無線リソースを必要とするため端末負荷が大きくなり、問題となる。
【0026】
そこで、本発明は上記課題に鑑みて発明されたものであって、その目的は、測定・測位、および/又は、報告により生じる端末負荷の軽減、および/又は、必要性の低い情報の報告の削減をしつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる無線通信システム、無線端末、無線基地局及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記課題を解決する本発明は、無線ネットワークへ測定情報を送信する無線端末を含む無線通信システムにおいて、前記無線端末は、無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知する手段と、前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信する手段と、前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する手段と、を有することを特徴とする無線通信システムである。
【0028】
上記課題を解決する本発明は、無線ネットワークへ、測定情報を送信する無線端末であって、無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知する手段と、前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信する手段と、前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する手段と、を有することを特徴とする無線端末である。
【0029】
上記課題を解決する本発明は、無線ネットワークへ測定情報を送信する無線端末の通信方法であって、無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知し、前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信し、前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する、ことを特徴とする通信方法である。
【0030】
上記課題を解決する本発明は、無線端末から測定情報を受信する無線基地局であって、前記無線端末から、無線リンク切断に関する情報を保持していることの通知を受信する手段と、前記無線端末に対して、前記無線リンク切断についての報告要求を送信する手段と、前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線端末から受信する手段と、を有することを特徴とする無線基地局である。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、測定・測位、および/又は、報告により生じる端末負荷の軽減、および/又は、必要性の低い情報の報告の削減をしつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は本実施の形態の機能構成図である。
【図2】図2は第1の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【図3】図3は第2の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【図4】図4は無線端末(UE)30のブロック図である。
【図5】図5は無線基地局(eNB)31のブロック図である。
【図6】図6はNM32のブロック図である。
【図7】図7は第2の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【図8】図8は第2の実施の形態の具体的な動作を説明する為の別のシーケンス図である。
【図9】図9は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【図10】図10は無線基地局(eNB)31の動作フローチャートである。
【図11】図11は第3の実施の形態の動作を説明するシーケンス図である。
【図12】図12は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【図13】図13は無線基地局(eNB)31の動作フローチャートである。
【図14】図14は第4の実施の形態の動作を説明するシーケンス図である。
【図15】図15は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【図16】図16は無線基地局(eNB)31の動作フローチャートである。
【図17】図17は第5の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【図18】図18は第5の実施の形態の変形例の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【図19】図19は第6の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【図20】図20は本発明に関連する技術を説明するための図である。
【図21】図21は本発明に関連する技術を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の実施の形態を説明する。
【0034】
本実施の形態の特徴は、無線端末が自身のステータスを無線ネットワークに通知し、無線ネットワークが通知された該ステータスに従い無線端末による測定および/又は測定結果の記録である測定ログの報告を制御することである。
【0035】
ここで、ステータスとは、無線端末による測定及び測定結果の記録である測定ログの報告の少なくとも一方に関連するステータスであり、無線端末の端末状態や、測定ログの収集状況などを含む概念である。なお、以下において該ステータスを、簡略のため、“測定ステータス”と記載する。また、無線端末の端末状態には、無線端末のバッテリ残量(バッテリ残量の絶対値、量子化値、バッテリ残量に予め対応づけたインデックス、バッテリのメモリ量など)や、無線端末の位置情報(GPS, Cell, TA: Tracking Area等、屋外/屋内の情報、あるいは、その他位置情報検出手段(e.g. OTDOA: Observed Time Difference Of Arrival方式)により取得した位置情報)、通信品質(e.g. RSRP, RSRQ, CPICH RSCP, CPICH Ec/No)、移動速度(移動速度の絶対値、量子化値、移動速度に予め対応付けたインデックス、予め規定した移動速度のレベルなど)、GPS電波の受信強度などがある。
【0036】
また、測定ログの収集状況には、測定ログの種類(例えば、予め規定したインデックス、カテゴリ等)や、測定ログの量(測定回数、端末のメモリ使用量(UE memory usage)など)、測定ログのサマリー(例えば、測定ログの種類、該測定ログの種類それぞれの測定回数、測定した時刻の情報や測定した位置の情報(GPS, Cell, TA: Tracking Area)等、あるいは、屋外/屋内の情報など)、移動速度、測位性能情報(測位誤差や測位精度等)などがあるが、これらに限定されない。
【0037】
ここで、屋外/屋内の情報は、例えば、GPS電波などの位置情報取得に用いる電波の受信強度が所定の値以上か未満か、HNB(Home NodeB)或いはHeNB(Home eNodeB)と呼ばれる宅内小型基地局に接続しているかどうか(PCI: Physical Cell IDなどで検出可)、などにより取得可能であると考えられる。また、移動速度は、加速度センサ等を搭載して実際に測定可能な場合や、ハンドオーバ回数(又は頻度)あるいはセル再選択回数(又は頻度)に基づいて推測する場合が考えられる。
【0038】
尚、無線端末が測定ログとして結果を保有する測定(あるいは検出)対象は、周期的な下りパイロット信号の品質測定(Periodical downlink pilot measurements)や、報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定の閾値よりも劣化したこと(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さいこと(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(Random access (RA) failure)、無線リンク切断(Radio Link Failure: RLF)などがある。また、報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定の閾値よりも劣化したこと(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さいこと(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(RA failure)、無線リンク切断(RLF)の場合には、自セル(serving cell)および/又は隣接セル(Neighbouring cell(s))の通信品質(例えば、RSRP, RSRQ, CPICH RSCP, CPICH Ec/No)も取得することも考えられる。さらに、無線端末による測定(あるいは検出)するすべて(或いは一部)の項目に対して、該測定(あるいは検出)を行った位置の情報、時刻の情報も一緒に記録することも考えられる。なお、これらはあくまで例であり、本発明の適用対象はこれらに限定されない。
【0039】
一方、無線端末が測定ログ報告を行うトリガとして、絶対時刻(Absolute time based)、無線ネットワーク(例えば、無線基地局)からの要求時(オンデマンド)(On demand)、周期的なタイマー満了(Periodical timer based)、端末メモリ使用量(ログの量)(UE memory usage based)、端末の位置(Location based)、上記の組み合わせ(Combined triggers)、などがあるが、これらに限定されない。
【0040】
また、無線端末は、予め無線ネットワークから通知された測定又は報告期間、あるいは、測定回数又は報告回数を満足した場合、又は無線ネットワークから指示された場合、測定および報告の動作を終了するようにしてもよい。
【0041】
さらに、無線ネットワークとは、該無線ネットワークの中でも上位の中核ネットワーク(EPC: Evolved Packet Core、又はCN: Core Network)と、下位の基地局制御局(RNC: Radio Network Controller)、及び/又は、無線基地局(eNodeB,eNB、又はNodeB,NB、又はBTS等と表記)から構成される。中核ネットワークには、NM(Network Manager)、および/又は、DM(Device Manager)、および/又は、OMC(Operation and Maintenance Center)等が含まれるが、これらに限定はされない。
【0042】
なお、以下では、特に区別して詳しく説明する場合を除き、測定あるいは検出、それに関連して実行する情報の取得動作、およびそれらに準ずる動作をまとめて、「測定」と記載(定義)する。また、無線端末が、該広義の「測定」によって取得し、記録(保有)している情報である測定情報をまとめて「測定ログ」と定義する。また、測定情報の収集と言った場合、該測定情報の取得すなわち測定の動作と、該測定により取得した情報の記録(保有)の動作をまとめて指す。
【0043】
図1は本実施の形態の機能構成図である。
【0044】
図1に示す如く、本実施の形態の無線通信システムは、無線ネットワークが必要とする情報を、無線端末に測定・報告させることにより収集する無線通信システムであって、無線端末1(UE)と、無線ネットワーク2とを有する。
【0045】
無線端末1(UE)は、記録/報告能力メモリ11(Logging/ reporting capability memory)と、端末状態/ログ状況報告機能12(UE condition/logging status reporting function)と、測定および測定結果記録機能13(Measurement logging function)と、測定報告機能14(Measurement reporting function)とを有する。
【0046】
無線ネットワーク2は、OAM(Operation・Administration・Maintenance)方針およびOAM要求の実施機能21(OAM policy & requirement enforcement function)と、ログ保存機能22(Log storage)とを有する。
【0047】
本実施の形態の無線通信システムでは、まず、無線端末1が記録能力および報告能力に関する端末能力報告(UE capability report)を行う。ここで行う端末能力報告は、無線端末1が固有に備える機能(例えば、通信品質の測定機能やGPS機能の有無、あるいはそれらに関する詳細情報)を通知するものである。そして、無線ネットワーク2は、該端末能力報告(UE capability report)を参考に、その無線端末1の測定方法又は測定結果の記録方法(Measurement and logging configuration)や、報告方法(Reporting configuration)を決定し、無線端末1に指示する。
【0048】
無線端末1は、指示された測定方法および記録方法に従い、測定を実施して測定結果を記録する。その後、無線端末1は、指示された報告方法に従い、無線ネットワーク2に測定結果の記録(測定ログ)の報告(Measurement log report)を行う。尚、無線端末1がログとして保有する測定(あるいは検出)対象としては、周期的な下りパイロット信号の品質の測定(Periodical downlink pilot measurements)、報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定の閾値よりも劣化(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さい(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(Random access failure)、無線リンク切断(Radio Link Failure: RLF)などがある。
【0049】
本実施の形態では、さらに、無線端末1が所定タイミングで、上述した測定ステータス(Measurement status)を無線ネットワーク2に報告する(Measurement status report)。尚、測定ステータス報告(Measurement status report)をするタイミングであるが、端末能力報告(UE capability report)と同時又はその直後、あるいは、測定又は報告のトリガがかかった時点、あるいは、測定ステータス報告用の所定のイベントが発生した時点、あるいは、予め無線ネットワークから指定されたタイミング、などが考えられる。尚、報告のトリガがかかった時点での測定ステータスの報告(Measurement status report)を行う場合、測定ステータス(Measurement status report)の報告を測定ログ報告(Measurement log report)前に行ってもよいし、測定ステータス(Measurement status report)の報告と測定ログ報告(Measurement log report)とを同時に行ってもよい。
【0050】
なお、測定ステータス報告用の所定のイベントは、測定ログ報告用のイベントと同じでも良いし、独自に設定されても良い。
【0051】
但し、測定ステータス報告(Measurement status report)をするトリガは、これらに限定はされない。例えば、無線端末1が測定ステータス(Measurement status report)を通知するトリガとなる条件として、絶対時刻(Absolute time based)や、無線ネットワークからの要求時(オンデマンド)(On demand)、周期的なタイマー満了(Periodical timer based)、端末メモリ使用量(ログの量)(UE memory usage based)、端末の位置(Location based)、これらの組み合わせ(Combined triggers)などが考えられる。尚、これらのトリガとなる条件は、無線ネットワーク2が無線端末1の測定方法又は測定結果の記録方法の設定指示(Measurement and logging configuration)や、報告方法の設定指示(Reporting configuration)等を通知する際に、これらの通知に含めても良いし、他の方法により通知しても良い。また、無線端末にトリガとなる条件を予め設定しておいても良い。
【0052】
無線ネットワーク2は、報告された測定ステータス(Measurement status report)に基づいて、無線端末における測定又は報告の負荷が過剰とならないように、必要に応じて、無線端末1における測定方法および記録方法の再設定指示(Measurement and logging re-configuration)、および/又は、無線端末1の報告方法の再設定指示(Reporting re-configuration)を行う。つまり、測定ステータスは、上述した測定方法又は測定結果の記録方法の設定指示(Measurement and logging configuration)や、報告方法の設定指示(Reporting configuration)等の再設定を目的として無線ネットワーク2に送信される。具体的には、測定ステータスは、無線ネットワーク2に、測定方法又は測定結果の記録方法の設定指示(Measurement and logging configuration)や、報告方法の設定指示(Reporting configuration)等の再設定の要否を判断させるために無線ネットワーク2に送信される。このように、無線端末1が測定ステータスを無線ネットワーク2に送信することによって、無線ネットワーク2が無線端末の状況や無線端末による情報収集に関する状況を考慮することができる。
【0053】
なお、該再設定指示では、該設定指示で通知したパラメータの少なくとも1つの値の変更、該設定指示で通知していない新規パラメータの追加、測定および/又は報告の中止、のいずれかの指示を含むことが考えられる。あるいは、該設定指示で通知された指示に関連する新規メッセージの通知なども考えられる。
【0054】
これにより、測定、該測定結果の記録、および/又は、報告により生じる端末負荷の軽減、および/又は、必要性の低い情報の報告の削減をしつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる。
【0055】
なお、上述の無線端末から無線ネットワークへ送信されるメッセージや、無線ネットワークから無線端末に送信されるメッセージは、RRC(Radio Resource Control)シグナリングや、MAC(Medium Access Control)シグナリングで実現可能であるが、これに限定はされない。
【0056】
ここで、測定ステータスの内容と、測定および/又は報告の制御法の関係としては、以下のような例が考えられ、これらの方法により端末負荷を軽減しつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる。
【0057】
・測定ステータス=バッテリ残量のとき、周期的な測定・報告においては、バッテリ残量が少ない場合、測定・報告の周期を長くする。あるいは、バッテリ残量が所定の閾値以上になるまで測定・報告させない。一方、イベントトリガの測定・報告においては、バッテリ残量が少ない場合、報告トリガをかかりにくくする。あるいは、バッテリ残量が所定の閾値以上になるまで報告させない。周期的およびイベントトリガの両方に共通して、所定期間経過後もバッテリ残量が所定の閾値以上にならなければ測定を中止し、測定ログを廃棄させる方法も考えられる。
【0058】
・測定ステータス=位置情報のとき、周期的な測定・報告においては、無線ネットワーク側で情報が必要なエリアの外にいる場合、測定・報告の周期を長くする。イベントトリガの測定・報告においては、無線ネットワーク側で情報が必要なエリアの外にいる場合、測定トリガおよび/又は報告トリガをかかりにくくする、などの方法が考えられる。
【0059】
・測定ステータス=通信品質のとき、周期的な測定・報告においては、通信品質が低い場合、測定・報告の周期を短くする。イベントトリガの測定・報告においては、通信品質が低い場合、測定・報告のトリガをかかり易くする、などの方法が考えられる。
【0060】
・測定ステータス=移動速度のとき、周期的な測定・報告においては、移動速度が遅い場合、測定・報告の周期を長くする。イベントトリガの測定・報告においては、移動速度が遅い場合、測定・報告のトリガをかかりにくくする、などの方法が考えられる。
【0061】
・測定ステータス=GPS電波の受信強度のとき、周期的な測定・報告においては、受信強度が弱い場合、測定・報告の周期を長くする。イベントトリガの測定・報告においては、受信強度が弱い場合、測定・報告のトリガをかかりにくくする、などの方法が考えられる。
【0062】
・測定ステータス=ログの種類のとき、周期的およびイベントトリガの測定・報告に共通して、無線ネットワーク側でその時点で必要としている(優先度の高い)種類のログだけを報告させる、方法が考えられる。
【0063】
・測定ステータス=ログの量(端末のメモリ使用量)のとき、周期的な測定・報告において、ログの量が多い場合、測定周期を長くする、あるいは、報告周期を短くする。イベントトリガの測定・報告においては、ログの量が多い場合、測定トリガをかかりにくくする、あるいは、報告トリガをかかり易くする、などの方法が考えられる。
【0064】
・測定ステータス=ログのサマリーのとき、周期的およびイベントトリガの測定・報告に共通して、優先度の高い種類で、特定の位置や時刻で取得したログだけを報告させる、方法が考えられる。
【0065】
・測定ステータス=測位誤差(測位精度)のとき、周期的な測定・報告において、誤差が大きい(精度が低い)場合、測定・報告の間隔を長くする。イベントトリガの測定・報告においては、誤差が大きい(精度が低い)場合、測定・報告トリガをかかりにくくする、などの方法が考えられる。
【0066】
・測定ステータス=ログの種類とバッテリ残量のとき、周期的な測定・報告において、バッテリ残量が少ない場合、優先度の低い種類のログの測定・報告周期を長くする。イベントトリガの測定・報告においては、バッテリ残量が少ない場合、優先度の高い種類のログだけを報告させる、などの方法が考えられる。
【0067】
ただし、上記の制御は、例であり、本発明を用いて可能な制御はこれらに制限されない。
【0068】
以下、具体的な実施の形態を説明する。
<第1の実施の形態>
図2は第1の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。本実施の形態では、無線端末1は基本的に、無線ネットワーク2から通知される測定情報の収集方法、および報告方法の設定に従って実行するものとする。
【0069】
無線ネットワーク(NW)2は、無線端末(UE)1に、測定情報の収集方法、および測定情報(のログ)の報告方法に関する設定情報を通知する(Step 000)(Measurement, reporting and logging configuration)。無線端末(UE)1は、該設定情報に従い、測定情報の収集を行う(Step 001)(Measurement logging when triggered)。無線端末(UE)1は、周期的あるいはイベントトリガのいずれかの方式により、測定ステータスを無線ネットワーク(NW)2に報告する(Step 002)(Measurement status report)。無線ネットワーク(NW)2は、該測定ステータスを基に、該設定情報の再設定の必要性を判断し(Step 003)(Re-config decision)、必要と判断した場合には測定情報の収集および報告に関する設定について再設定した設定情報を無線端末(UE)1に通知する(Step 004)(Measurement, reporting and logging reconfiguration)。無線端末(UE)1は、再設定された設定情報を基に、測定情報の収集および報告を無線ネットワーク(NW)2に行う(Step 005)(Measurement log report)。
【0070】
このように、無線ネットワーク(NW)が無線端末(UE)の状態や収集状況などを考慮することで、無線端末(UE)に過剰な負荷をかけずに、欲しい情報を収集することができる。ここで、無線ネットワーク(NW)は、収集した情報を用いて、例えば無線ネットワークを構成するパラメータの最適化などを行うことができる。
【0071】
なお、本実施例における動作を行う無線ネットワーク(NW)のノードとしては、例えば基地局制御局(RNC)、無線基地局(NB/eNB/BTS)、NM、DMなどが考えられるが、これらに限定されない。
【0072】
以下、さらに具体的な実施の形態を説明する。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。
【0073】
図3は、第2の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【0074】
NM(Network Manager)32は、無線基地局(eNB)31に、端末による測定、測定結果の記録、該記録の報告の方針(Policy indication)を通知する。この方針のターゲットとしては、例えば、走行試験の最小化(MDT: Minimization of Drive Test。走行試験の代替(Drive Test Substitution)とも呼ばれる)などが考えられる。
【0075】
無線基地局(eNB)31は、測定、測定結果の記録、該記録の報告の方針(Policy indication)に基づいて、無線端末(UE)30に、測定、記録、報告方法を含む設定情報(Measurement, logging and reporting configuration)を通知する。
【0076】
無線端末(UE)30は、測定結果の記録(測定ログ)、および/又は、測定ステータス(Measurement status report)を無線基地局(eNB)31に報告する。
【0077】
無線基地局(eNB)31は、無線端末(UE)30から報告された測定ログ全て、あるいは該測定ログの一部を、上位のNM32に報告する(Log report)。
【0078】
次に、無線端末(UE)30の構成を説明する。図4は無線端末(UE)30のブロック図である。
【0079】
送信器301又は受信器302は、無線基地局との間の信号の送受信を行う。
【0080】
信号処理部303は、送信信号の生成・受信信号の復調を行う。
【0081】
通信制御部305は、信号処理部303への送信信号生成や情報復元などの指示を行う。
【0082】
端末能力記憶部308は、該端末の測定や測位、報告に関わる能力などについて記憶している部分で、必要に応じて適宜読み出される。
【0083】
測定部304は、無線基地局から指定された対象を測定あるいは検出する。
【0084】
記憶部307は、測定部304で測定あるいは検出された情報を記憶しておき、必要に応じて読み出される。
【0085】
測位部309では、無線基地局31から指定された対象を測定部304で測定した際に測位を行う。ここで、測位は、GPS等による位置検出だけでなく、無線端末がいるエリア情報(cell, TA等)の読み出し、屋外か屋内かの情報の取得、その他の位置情報取得方法(e.g. OTDOA方式)による位置情報の検出なども含まれる。
【0086】
報告制御部306では、無線基地局31から指定された、あるいは予め規定された条件を満たした場合に記憶していた測定情報や位置情報を無線基地局31へと報告する指示を出す。
【0087】
続いて、無線基地局(eNB)31の構成を説明する。図5は無線基地局(eNB)31のブロック図である。
【0088】
受信器402又は送信器401は、無線端末との間の信号の送受信を行う。
【0089】
信号処理部403は、送信信号の生成・受信信号の復調を行う。
【0090】
通信制御部405は、信号処理部への送信信号生成や情報復元などの指示を行う。
【0091】
端末管理部407は、複数の無線端末それぞれの状態を個別に管理している。
【0092】
インタフェース406は、上位局NM32との間で情報の送受信を行う。
【0093】
端末報告記憶部404は、無線端末30から報告された測定情報などを保存しておく部分で、保存されて測定情報などは、必要に応じて上位局NM32へインタフェース406を介して報告される。
【0094】
測定・報告制御部408は、上位局NMから指定されるポリシーに基づいて無線端末による測定・報告を制御する部分で、本実施の形態では、さらに、無線端末30からの端末状態や収集状況の報告を考慮して測定・報告の制御を行う。
【0095】
続いて、NM32の構成を説明する。図6はNM32のブロック図である。
【0096】
OAM管理部501は、無線ネットワーク全体のオペレーション・アドミニストレーション・メンテナンスを行う。
【0097】
通信制御部502は、インタフェースを介した他の無線ネットワークノード、例えば無線基地局との情報の送受信の制御を行う。
【0098】
端末測定管理部504は、収集が必要な情報の決定、および該収集のためのポリシーを決定し、インタフェース503を介して無線基地局へと通知する。
【0099】
端末報告記憶部505は、無線端末から報告された測定情報を記憶しておき、必要に応じて読み出される。読み出された測定情報(測定ログ)は無線ネットワークの最適化などに使用される。
【0100】
次に、上述のように構成された無線システムの動作を説明する。
【0101】
図7は第2の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。本実施の形態では、無線端末(UE)30による測定、報告が無線基地局(eNB)31から通知されるタイマーに基づいて周期的に行われるものとする。
【0102】
尚、以下の説明では、測定ステータス報告(Measurement status report)をするトリガを、測定ログ報告のトリガがかかるタイミング、つまり、測定ログ報告用のタイマーが切れた時点とし、無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定値未満の場合、測定及び/又は報告の周期を長くする例を説明する。
【0103】
まず、無線端末(UE)30は、端末能力報告(UE capability report)を行う(Step 100)。
【0104】
NM32は、無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)(Step 101)。
【0105】
無線基地局(eNB)31は、該policyに従い、測定方法および報告方法の設定の指示(Measurement logging and reporting configuration)を、無線端末(UE)30に出す(Step 102)。この時、無線基地局(eNB)31が測定する測定周期Tm(Msmnt interval Tm)のタイマー値(timer value)と、ログを報告する報告周期Tr(Report interval Tr)のタイマー値(timer value)とを送る。
【0106】
無線端末(UE)30は、指示された測定方法および報告方法に従い、通知されたタイマー値に基づく測定周期Tm(Msmnt interval)で、測定を行って測定結果を記録する(Measurement logging)(Step 103)。タイマーの開始タイミングは、無線基地局(eNB)31からの通知(Step 102)直後、あるいは、該通知から所定期間後、などが考えられる。
【0107】
無線端末(UE)30は、報告周期Tr(Report interval)のタイマーが満了すると(Step 104)、測定ステータス報告(Measurement status report)として自無線端末のバッテリ残量を報告する(Step 105)。また、ともに送信バッファ状況(Buffer Status)を通知しても良い。
【0108】
無線基地局(eNB)31は、測定ステータス報告(Measurement status report)に基づいて、無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定の閾値以上であるかの判定を行う(Re-config decision)(Step 106)。
【0109】
無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定の閾値以上である場合、測定周期Tm(Msmnt interval Tm)と報告周期Tr(Report interval Tr)とをそのままにする。一方、無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定の閾値未満である場合、測定周期Tm(Msmnt interval Tm)と報告周期Tr(Report interval Tr)とより長い周期である新たな測定周期Tm’(Msmnt interval Tm’> Tm)と報告周期Tr’(Report interval Tr’> Tr)とを決定する。そして、これらの周期の再設定の指示(Measurement logging and reporting reconfiguration)と記録した測定結果の報告を行う無線リソース(UL grant)を通知する(Step 107)。
【0110】
無線端末(UE)30は、受信した無線リソースで測定ログ報告(Measurement log report)を、無線基地局(eNB)31に送信する(Step 108)。そして、無線基地局(eNB)31は、受信した測定ログ報告を、NM32に送信する(Log report)(Step 109)。
【0111】
一方、再設定通知を受信した場合、無線端末(UE)30は、通知された新たな測定周期Tm’(Msmnt interval Tm’)と報告周期Tr’(Report interval Tr’)とを再設定し、以降はそれらの周期で測定及び報告を行う(Step 110)。
【0112】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および報告を行わせることができる。
【0113】
尚、上述した説明では、測定ステータス報告(Measurement status report)のトリガを測定ログ報告のトリガがかかるタイミングとして説明したが、これに限られない。例えば、測定ステータス報告(Measurement status report)のタイミングを、周期的あるいはイベントトリガ等の方法により、独自に設定してもよい。さらに、イベントトリガの場合、イベントは測定ログ報告で用いるものと同じでも、異なっていてもよい。
【0114】
また、上述した説明では、測定ステータス報告の後に測定ログ報告を行っていたが、測定ステータス報告と同時に測定ログ報告を部分的にしてもよい。
【0115】
さらに、上述した説明では、測定ログ報告(Measurement log report)が周期的な例を説明したが、測定ログ報告(Measurement log report)がイベントトリガの場合、バッテリ残量が少ない場合には、測定ログ報告(Measurement log report)のトリガをかかりにくくする。または、バッテリ残量が所定の閾値以上になるまで測定ログ報告(Measurement log report)をさせないように制御する。また、所定期間経過後もバッテリ残量が所定の閾値以上にならなければ、無線端末による測定を中止し、測定ログを廃棄させるように制御することもできる。
【0116】
なお、図7では、NM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持していればよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
【0117】
図8は、第2の実施の形態の具体的な動作を説明する為の別のシーケンス図である。本実施の形態では、図7の例と同様に、無線端末(UE)30による測定、報告が無線基地局(eNB)31から通知されるタイマーに基づいて周期的に行われるものとする。また、測定ステータス報告(Measurement status report)をするトリガを、測定ログ報告のトリガがかかるタイミング、つまり、測定ログ報告用のタイマーが切れた時点とする。
【0118】
図7の例との違いは、無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定値未満の場合、無線基地局(eNB)が、無線端末(UE)30に測定及び報告を中止させる点である。
【0119】
NM32、無線基地局(eNB)31、無線端末(UE)30のそれぞれによる動作であるStep100〜105は、図7の同様である。無線基地局(eNB)31は、測定ステータス報告(Measurement status report)を受信後、該無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定値未満であることを認識すると、測定および報告を中止させることを決定し(Re-config decision)(Step111)、測定中止通知(Measurement cancel)を行う(Step112)。無線端末(UE)30は、測定中止通知(Measurement cancel)を受信した場合、設定した測定方法及び報告方法をクリアし、測定及び報告を中止する(Clear measurement configuration)(Step113)。
【0120】
なお、無線基地局(eNB)31は、測定のみを中止させ、既に保有している測定ログは報告させるようにしてもよく、この場合、無線端末(UE)30は該保有している測定ログのみ報告後、測定および報告を中止する。
【0121】
なお、図8においても、図7同様にNM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持していればよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
【0122】
次に、無線端末(UE)の動作を説明する。
【0123】
図9は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【0124】
まず、無線端末(UE)30は、測定方法および報告方法の設定(Measurement logging and reporting configuration)を受信する(Step 200)。
【0125】
無線端末(UE)30は、通知された測定周期Tm(Msmnt interval Tm)のタイマー値で測定用のタイマーをスタートさせ、通知された報告周期Tr(Report interval Tr)で報告用のタイマーをスタートさせる(Step 201)。
【0126】
測定用のタイマーが満了した場合(Measurement timer expired?)(Step 202)、測定及び測位を行い(Perform measurement and localization)、再び測定用タイマーをスタートさせる(Restart measurement timer)(Step 203)。
【0127】
続いて、無線端末(UE)30は、報告用のタイマーが満了した場合(Reporting timer expired?)(Step 204)、測定ステータス(Measurement status report)として自端末のバッテリ残量を報告し(Report remaining battery charge information)、バッファ状況も報告し(send buffer status report)、報告用タイマーをスタートさせる(Restart reporting timer)(Step 205)。
【0128】
無線ネットワーク側より、測定結果の記録(測定ログ)の報告の要求があった場合(Report requested by NW?)(Step 206)、測定結果の記録(測定ログ)の報告を行う(Report measurement log)(Step 207)。測定結果の記録(測定ログ)の報告の要求がない場合(例えば、キャンセル通知の受信や、測定ステータス報告から一定期間経過しても報告要求を受信しない等)は処理を中止する。
【0129】
タイマーの再設定の要求があった場合(Step 208)、測定周期及び報告周期の再設定を行う(Reconfigure and restart measurement timer and reporting timer)(Step 209)。
【0130】
次に、無線基地局(eNB)31の動作を説明する。図10は無線基地局(eNB)31の動作フローチャートである。
【0131】
まず、無線基地局(eNB)31は、測定方法および報告方法の設定を通知する(Measurement logging and reporting configuration)(Step 300)。
【0132】
無線端末(UE)30から測定ステータス(Measurement status report)としてバッテリ残量とバッファ状況の報告とがあった場合(Remaining battery charge and buffer status reported?)(Step 301)、無線端末(UE)30に対する測定要求を中止するかを判定する(Cancel measurement request?)(Step 302)。測定要求を中止する場合、測定の中止のメッセージを送信する(Send measurement cancel message)(Step 303)。
【0133】
一方、測定を中止させない場合、無線端末(UE)30の測定及び報告の再設定が必要か否かを判定する(Reconfiguration needed?)(Step 304)。必要ない場合、測定ログ報告用の上り無線リソースの情報(UL grant)を送信する(Send UL grant)(Step 307)。
【0134】
一方、無線端末(UE)30の測定及び報告の再設定が必要な場合、測定用のタイマー又は報告用のタイマーのタイマー値を再設定する(Update measurement and/or reporting timer configuration)(Step 306)。そして、再設定した測定用のタイマー又は報告用のタイマーのタイマー値と、測定ログ報告用の上り無線リソースの情報を、無線端末(UE)に送信する(Send reconfiguration message and UL grant)(Step 306)。
【0135】
なお、本実施の形態におけるシーケンスの例における”Measurement cancel message”は、測定のみを中止させる場合と、測定と報告を中止させる場合の両方が考えられる。また、それらとは異なり、報告のみを中止させる場合(例えば、Log report cancel message)も考えられる。また、測定周期と報告周期の両方を同時に再設定する場合を想定したが、どちらか一方のみの再設定を行うようにしてもよい。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。尚、無線端末、無線基地局、NMは同様な構成なので、異なる所を中心に説明する。本実施の形態では、無線端末による測定、報告が無線基地局から通知される条件に基づく、イベントトリガで行われるものとする。
【0136】
図11は第3の実施の形態の動作を説明するシーケンス図である。
【0137】
第3の実施の形態は、測定ステータス(Measurement status)が測定ログのサマリー(例えば、ログの種類、測定した時刻や位置(GPS, Cell, TA, 屋外か屋内かの情報等)である場合を説明する。また、無線端末が測定ステータス報告(Measurement status report)をするトリガを、無線基地局から通知される絶対時刻(Absolute time)として説明する。そして、測定ステータスに基づいて、特定のログに限定して報告させる場合を説明する。
【0138】
まず、無線端末(UE)30は、端末能力報告(UE capability report)を行う(Step 400)。
【0139】
NM32は、無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)(Step 401)。
【0140】
無線基地局(eNB)31は、該policyに従い、無線端末(UE)30に、測定および報告の指示(Measurement logging and reporting configuration)を出す(Step 402)。この指示には、例えば、BCCH error、PCCH error、RA failure、RLF、Serving Cellが所定の閾値より劣化した場合、Serving cellおよび/又はNeighbouring cellの品質(例えば、RSRP, RSRQ)などを測定して記録し、同時に位置情報および/又は時刻を取得して記録することの指示、及び測定ステータスを通知する時刻(Absolute time)を含んでいる。
【0141】
無線端末(UE)30は、該指示に従い、測定のトリガがかかった場合、予め定められた情報を測定して結果を記録する(Measurement Logging (e.g. BCCH/PCCH error, RA failure, RLF, Serving Cell becomes worse than threshold))(Step 403)。
【0142】
無線端末(UE)30は、指示された時刻(Absolute time)になると、記録されている測定ログのサマリーを、送信バッファ状況と共に通知する(Measurement status report (logging summary) + Buffer Status Report)(Step 405)。なお、送信バッファ状況は、送らなくても良い。
【0143】
無線基地局(eNB)31は、収集したログのサマリーから、測定および報告対象を限定させるかの判定を行う(Step 406)。そして、測定および報告対象を限定(変更)する場合、測定および報告対象の再設定の指示(Measurement logging and reporting reconfiguration)を、無線端末(UE)30に送信する(Step 407)。なお、測定と報告の両方ではなく、どちらか一方のみを再設定するように指示をしても良い。
【0144】
測定および報告の再設定の指示(Measurement logging and reporting reconfiguration)を受信した無線端末(UE)30は、対象となる測定ログを無線基地局(eNB)31に報告する(Step 408)。そして、無線基地局(eNB)31は、受信した測定ログを、NM32に送信する(Log report)(Step 409)。
【0145】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および報告を行わせることができる。
【0146】
次に、無線端末(UE)30の動作を説明する。図12は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【0147】
なお、本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様にNM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持していればよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
【0148】
まず、無線端末(UE)30は、測定方法および報告方法の設定(Measurement logging and reporting configuration)を受信する(Step 500)。
【0149】
無線端末(UE)30は、BCCH error 又はPCCH error 又はRA failure 又は RLFが起きた場合、あるいはServing Cellが所定の閾値よりも劣化した場合、指定された測定を行う動作を開始する(Start measurement triggered by BCCH error or PCCH error or RA failure or RLF or Serving Cell becomes worse than threshold)(Step 501)。
【0150】
それらのトリガのうち、いずれか1つでも該等した場合(Measurement triggered?)(Step 502)、指定された測定および測位を行い、測定結果と位置情報とを記録する(Log measurement result and perform localization)(Step 503)。
【0151】
次に、指定された測定ログ報告を行う時刻になったかを判定する(Time to report?)(Step 504)。報告時刻になった場合、まず測定ステータスとしてログのサマリーの報告を、送信バッファ状況と共に行う(Report measurement logging summary and send buffer status report)(Step 505)。なお、送信バッファ情報は、送らなくても良い。
【0152】
測定ステータス報告後、無線ネットワーク側(例えば、無線基地局)より、測定ログ報告の要求があった場合(Report requested by NW?)(Step 506)、再設定の要求があるかを確認する(Receive new configuration?)(Step 507)。再設定の要求があった場合、測定、測定結果の記録、報告方法などの再設定を行う(Update measurement, logging, and reporting configuration)(Step 508)。
【0153】
そして、再設定時に要求された測定ログを報告する(Report requested measurement log)(Step 509)。
【0154】
次に、無線基地局(eNB)31の動作を説明する。図13は無線基地局(eNB)31の動作フローチャートである。
【0155】
まず、無線基地局(eNB)31は、測定方法および報告方法の設定を通知する(Measurement logging and reporting configuration)(Step 600)。
【0156】
無線端末(UE)30から測定ステータス(Measurement status)としてログのサマリーとバッファ状況の報告とがあったかを判断する(Step 601)。ある場合には、該測定ステータスに基づき無線端末(UE)30に対する測定要求をキャンセルするかを判定する(Cancel measurement request?)(Step 602)。測定要求をキャンセルする場合、測定のキャンセルのメッセージを送信する(Send measurement cancel message)(Step 603)。
【0157】
一方、測定要求をキャンセルしない場合、無線端末(UE)30の測定及び報告の再設定が必要か否かを判定する(Reconfiguration needed?)(Step 604)。そして、無線端末(UE)30の測定及び報告の再設定が必要な場合(Step 605、606、607)、再設定するための指示と、測定ログ報告の為の上り無線リソースの情報を通知する(Send reconfiguration message and UL grant)(Step 608)。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態を説明する。
【0158】
第4の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。尚、無線端末、無線基地局、NMは同様な構成なので、異なる所を中心に説明する。本実施の形態では、無線端末による測定、報告が無線基地局から通知される条件に基づく、イベントトリガで行われるものとする。
【0159】
第4の実施の形態は、測定ステータス(Measurement status)がログの種類(logging type)と無線端末のバッテリ残量である場合を想定する。また、無線端末が測定ステータス報告(Measurement status report)をするトリガを、無線端末のログ量(amount of loggingあるいはUE memory usage)が所定の閾値を越えた場合として説明する。そして、測定ステータスに基づいて、バッテリ残量が少ない場合、優先度の高い種類のログだけを報告させる場合を説明する。
【0160】
図14は第4の実施の形態の動作を説明するシーケンス図である。
【0161】
まず、無線端末(UE)30は、端末能力報告(UE capability report)を行う(Step 700)。
【0162】
NM32は、無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)(Step 701)。
【0163】
無線基地局(eNB)31は、該policyに従い、測定および報告の設定の指示(Measurement logging and reporting configuration)を、無線端末(UE)30に出す(Step 702)。この時、無線端末が測定ステータス報告(Measurement status report)をするトリガとなる無線端末のログ量に対する所定の閾値も送る。なお、測定ログ報告が周期的な場合には、無線基地局(eNB)31が測定ログを報告する報告周期(Report interval Tr)のタイマー値(timer value)を送る。
【0164】
無線端末(UE)30は、通知された測定および報告に従い、測定を行って測定結果を記録する(Measurement logging)(Step 703)。このとき、必要に応じて測位を行い、位置情報も記録する。
【0165】
無線端末(UE)30は、ログ量が所定の閾値以上になると(Step 704)、それをトリガに、ログの種類およびバッテリ残量を含む測定ステータス報告と送信バッファ状況の報告(Measurement status report (logging type and remaining battery charge) and buffer status report)として自無線端末のバッテリ残量を報告する(Step 705)。なお、送信バッファ状況は通知しなくても良い。
【0166】
無線基地局(eNB)31は、測定ステータス(Measurement status report)に基づいて(例えば、無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定の閾値以上であるかどうかなど)、測定方法および/又は報告方法の再設定が必要かどうかを判断する(Re-config decision)(Step 706)。ここで、例えば、無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定の閾値以上である場合、測定方法や報告方法の設定の変更は行わない。一方、無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定の閾値未満である場合、無線基地局(eNB)31は、優先度の高い種類の測定ログだけを報告させるよう再設定の指示をする(Measurement logging and reporting reconfiguration)(Step 707)。
【0167】
新たな再設定通知を受信しない無線端末(UE)30は、測定ログを、無線基地局(eNB)31に送信する(Measurement log report)(Step 708)。一方、新たな再設定通知を受信した無線端末(UE)30は、優先度の高い報告を指示された種類のログに対してのみ、測定ログ報告(Measurement log report)を行う(Step 708)。そして、無線基地局(eNB)31は、受信した測定ログの全て或いは部分的に、NM32に送信する(Log report)(Step 709)。
【0168】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および報告を行わせることができる。
【0169】
なお、本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様にNM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持していればよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
【0170】
次に、無線端末(UE)の動作を説明する。
【0171】
図15は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【0172】
まず、無線端末(UE)30は、測定方法および報告方法の設定(Measurement logging and reporting configuration)を受信する(Step 800)。
【0173】
無線端末(UE)30は、例えば、BCCH errorや、PCCH error、RA failure、RLFのいずれかの条件に該当する(いずれかを検出する)と、該検出時に必要な指定された測定を行う動作を開始する(Step 801)。実際に、該条件のいずれか1つでも該当した場合、無線端末(UE)30は、測定および測位を行い、測定結果と位置情報とをログとして記録する(Log measurement result and perform localization)(Step 802、803)。
【0174】
無線端末(UE)30は、保有しているログ量が所定の閾値以上になると(Amount of logging exceeded threshold?)(Step 804)、測定ステータス(Measurement status)として自端末のバッテリ残量と保有するログの種類を報告し(Report remaining battery charge information and logging type)、同時に送信バッファ状況も報告する(send buffer status report)(Step 805)。
【0175】
無線ネットワーク側より、測定ログ報告の要求があり(Report requested by NW?)(Step 806, Yes)、再設定の通知がない場合には(Receive new configuration?)(Step 807, No)、測定ログ報告を行う(Report measurement log)(Step 809)。
【0176】
一方、無線ネットワーク側より、測定ログ報告の要求があり(Report requested by NW?)(Step 806, Yes)、再設定の通知を受信した場合には(Receive new configuration?)(Step 807, Yes)、指示に従い測定方法、測定結果の記録方法、報告方法を再設定する(Update measurement, logging, and reporting configuration)(Step 808)。そして、新たに指定された種類のログに関する測定ログ報告を行う(Report measurement log)(Step 809)。
【0177】
次に、無線基地局(eNB)31の動作を説明する。図16は無線基地局(eNB)31の動作フローチャートである。
【0178】
まず、無線基地局(eNB)31は、測定方法および報告方法の設定を通知する(Measurement logging and reporting configuration)(Step 900)。
【0179】
無線端末(UE)30から測定ステータス(Measurement status)としてバッテリ残量と保有するログの種類の報告と、バッファ状況の報告とがあった場合(Remaining battery charge, logging types and buffer status reported?)(Step 901, Yes)、無線端末(UE)30に対する測定要求を中止するかを判定する(Cancel measurement request?)(Step 902)。測定要求を中止する場合、測定の中止のメッセージを送信する(Send measurement cancel message)(Step 903)。
【0180】
一方、測定を中止させない場合、無線端末(UE)30の測定方法及び報告方法の再設定が必要か否かを判定する(Reconfiguration needed?)(Step 904)。必要ない場合、測定ログ報告用の上り無線リソース情報を送信する(Send UL grant)(Step 908)。
【0181】
一方、無線端末(UE)30の測定及び報告の再設定が必要な場合、報告させるログの種類、測定方法および/又は報告方法などを再設定する(Decide log type(s) to be reported, Update measurement, logging, and/or reporting configuration)(Step 905、906)。そして、再設定の指示と、測定ログ報告用の上り無線リソース情報を無線端末(UE)に送信する(Send reconfiguration message and UL grant)(Step 907)。
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態を説明する。
【0182】
第5の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。尚、無線端末、無線基地局、NMは同様な構成なので、異なる所を中心に説明する。本実施の形態では、無線端末による測定、報告が無線基地局から通知されるタイマーに基づいて周期的に行われるものとする。上述の実施の形態との大きな違いは、無線端末が自らの状態に基づいて、測定方法および/又は報告方法の再設定を要求する点である。
【0183】
図17は、第5の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【0184】
まず、無線端末(UE)30は、端末能力報告(UE capability report)を行う(Step 1000)。
【0185】
NM32は、無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)(Step 1001)。
【0186】
無線基地局(eNB)31は、該policyに従い、測定方法および報告方法の設定の指示(Measurement logging and reporting configuration)を、無線端末(UE)30に出す(Step 1002)。この時、無線基地局(eNB)31は、無線端末による測定周期(Msmnt interval Tm)のタイマー値(timer value)Tmと、ログを報告する報告周期(Report interval Tr)のタイマー値(timer value)Trとを送る。
【0187】
無線端末(UE)30は、指示された測定方法および報告方法に従い、通知されたタイマー値に基づく測定周期Tm(Msmnt interval)で、指定された測定を行って測定結果を記録する(Measurement logging)(Step 1003)。タイマーの開始タイミングは、無線基地局(eNB)31からの通知(Step 1002)直後、あるいは、該通知から所定期間後、などが考えられる。
【0188】
無線端末(UE)30は、報告周期Tr(Report interval)のタイマーが満了すると(Step 1004)、自無線端末のバッテリ残量などの測定ステータス報告(Measurement status report)と送信バッファ状況報告(Buffer status report)を行う(Step 1005)。このとき、無線端末(UE)30は、要求された測定および/又は報告を行うことで自身の負荷が大きくなると判断した場合、それを軽減するための測定方法および/又は報告方法の再設定の要求(例えば、測定および/又は報告の周期を長くする)を行う(Measurement reconfiguration request)。
【0189】
無線基地局(eNB)31は、測定ステータス報告(Measurement status report)を基に無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定の閾値以上であるかの判定を行い、さらに、再設定の要求(Measurement reconfiguration request)に基づいて、実際に測定方法および/又は報告方法の再設定を行うかどうかを判断する(Re-config decision)(Step 1006)。無線端末(UE)30のバッテリ残量が所定の閾値以上である場合、測定周期Tm(Msmnt interval Tm)と報告周期Tr(Report interval Tr)の再設定を行わず、バッテリ残量が所定の閾値未満である場合、測定周期Tm(Msmnt interval Tm)と報告周期Tr(Report interval Tr)とより長い周期である新たな測定周期Tm’(Msmnt interval Tm’> Tm)と報告周期Tr’(Report interval Tr’> Tr)とを決定し、再設定を行う。あるいは、バッテリ残量が所定の閾値以上であっても、無線端末(UE)30からの再設定の要求を考慮して、測定周期および/又は報告周期をやや長く設定するようにしてもよい(例えば、Tm’> Tm’’> Tm, Tr’ > Tr’’>Tr)。そして、再設定を行う場合、再設定の指示(Measurement logging and reporting reconfiguration)と記録した測定結果の報告を行う無線リソース(UL grant)を通知する(Step 1007)。
【0190】
無線端末(UE)30は、受信した無線リソースで測定ログ報告(Measurement log report)を、無線基地局(eNB)31に送信する(Step 1008)。そして、無線基地局(eNB)31は、受信した測定ログ報告を、NM32に送信する(Log report)(Step 1009)。
【0191】
一方、再設定通知を受信した場合、無線端末(UE)30は、通知された新たな測定周期Tm’(Msmnt interval Tm’)と報告周期Tr’(Report interval Tr’)とを再設定し、以降はそれらの周期で測定及び報告を行う(Step 1100)。
【0192】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定や報告などを行わせることができる。ここで、無線端末による再設定の要求は、本実施の形態に示したように測定および/又は報告の周期を長くする要求の他に、報告タイミングを一定期間後にする、通信状態が改善したら報告する、なども考えられる。
【0193】
尚、上述した説明では、測定ステータス報告(Measurement status report)のトリガを測定ログ報告のトリガがかかるタイミングとして説明したが、これに限られない。例えば、測定ステータス報告(Measurement status report)のタイミングを、周期的あるいはイベントトリガ等の方法により、独自に設定してもよい。さらに、イベントトリガの場合、イベントは測定ログ報告で用いるものと同じでも、異なっていてもよい。
【0194】
また、本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様にNM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持していればよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
<第5の実施の形態の変形例>
図18は、第5の実施の形態の変形例の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。第5の実施の形態との違いは、無線端末が自身の負荷が大きくなると判断した場合、無線基地局に対して、測定および/報告の中止を要求する点である。
【0195】
図18において、Step1000〜1004までは、図17と同様である。
【0196】
無線端末(UE)30は、測定ログ報告のトリガ(本実施の形態では報告用タイマーの満了)がかかった場合、例えばバッテリ残量などの情報を含む測定ステータス報告(Measurement status report)を行う。このとき、さらに設定された測定方法および/又は報告方法では負荷が大きくなると判断した場合、無線基地局(eNB)31に対して、測定中止の要求を行う(Measurement cancel request)(Step1010)。
【0197】
無線基地局(eNB)31は、該測定中止の要求を受信した場合、同じく受信した測定ステータス報告の内容も考慮しつつ、無線端末(UE)30による測定を中止させるかを判断する(Step1011)(Re-config decision)。中止させると判断した場合、測定中止の通知を無線端末(UE)30に送信する(Measurement cancel)(Step1012)。
【0198】
無線端末(UE)30は、該測定中止の通知を受信後、測定方法および報告方法の設定をクリアし、測定および報告を中止する(Clear measurement configuration)(Step1013)。
【0199】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定や報告などを行わせることができる。
【0200】
また、本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様にNM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持していればよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
<第6の実施の形態>
図19は、第6の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【0201】
UE(DM client)600が無線端末(UE)30に相当し、DM(Device Management)server601が無線基地局(eNB)31に相当し、NM(Network Manager)602がNM(Network Manager)32に相当する。そして、各部は上述した無線端末(UE)30、無線基地局(eNB)31、NM(Network Manager)32と同様な動作を行う。
【0202】
すなわち、NM(Network Manager)602は、DM(Device Management)server601に、測定、測定結果の記録、該記録の報告の方針を通知する(Policy indication)。DM server601は、DM clientであるUE600に、測定・記録・報告方法を通知する(Measurement, logging and reporting configuration)。UE600は、DM server601に測定結果の記録(ログ)・端末状況を報告し、DM server601はUE600から報告された測定ログの全てあるいは一部を、上位のNM602に報告する(Log report)。
【0203】
ここで、上述した本発明では、無線端末それぞれにとって負荷が過剰になる場合には測定・報告をさせないことがポイントである。このとき、全端末が同じ状況の場合にはそれら全端末に測定および/又は報告をさせないという方法も考えられる。報告に関しては、端末状況が良くなった時点(例えば、通信品質が良い、バッテリが所定値まで回復)で報告をさせれば良い。しかし、測定は、基本的に指定した時点や場所で行うことに意味があるため、端末状況が良くなった時点では意味を成さない場合もある。そのため、測定に関しては、端末間で優先度をつけて負荷が過剰になるが測定を指示する必要もある。ただし、一部の端末に長期間に測定させるのではなく、端末間で負荷を分散させる。
【0204】
なお、上述の実施の形態はすべて、測定および報告のPolicyが上位ネットワークノード(NM)から無線基地局(eNB)に通知されていたが、これに限定されるものではない。例えば、無線基地局(eNB)が自身で決定して設定してもよいし、NMから通知されたものを考慮しつつ、それを変更してもよい。
【0205】
さらに、上述の実施の形態はすべて、測定方法および報告方法の設定の通知を行った無線基地局の配下(セル)で、無線端末が実際に測定および報告を行う場合の例を示したが、本発明の適用範囲は、これに限られるものではない。例えば、測定方法および報告方法の設定を通知した無線基地局のセルから、他の無線基地局のセルに移動した後でも、当該設定が有効である限り、無線端末は上述の実施の形態のような動作を行うことが可能である。
【0206】
以上、上述の実施の形態では、基本的に3GPP LTEを想定していたが、本発明の適用対象はこれに限定されない。例えば、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)に代表されるUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)、WiMAX(Worldwide interoperability for Microwave Access)などにも適用可能である。
【0207】
また、上述した実施の形態では、各部をハードウェアで構成したが、上述した動作の処理を情報処理装置(CPU)に行わせるプログラムによっても構成できる。
【0208】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【0209】
以下に、付記を記載する。
【0210】
[付記1] 無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方に関する設定情報を無線端末に通知する設定通知手段と、
前記無線端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連するステータスを前記無線ネットワークへ通知するステータス通知手段と、
前記ステータスを受信し、前記設定情報を再設定するか否かを判定する再設定手段と
を有する無線通信システム。
【0211】
[付記2] 前記ステータスが、無線端末の状態に関する情報、及び測定情報の収集状況に関する情報の少なくともいずれかである付記1に記載の無線通信システム。
【0212】
[付記3] 前記ステータスは、前記設定情報の再設定を目的として送信される付記1又は付記2のいずれかに記載の無線通信システム。
【0213】
[付記4] 再設定された設定情報により、前記収集及び前記報告の少なくともいずれか一方を実行する測定実行手段を有する付記1から付記3のいずれかに記載の無線通信システム。
【0214】
[付記5] 前記無線端末の状態に関する情報が、無線端末のバッテリ残量、無線端末の位置情報、無線端末の測位用電波(GPS電波)の受信強度、無線端末の通信品質、及び無線端末の移動速度、の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記2から付記4のいずれかに記載の無線通信システム。
【0215】
[付記6] 前記測定情報の収集状況に関する情報が、無線端末が収集した測定情報の種類、無線端末が収集した測定情報の量、無線端末が収集した測定情報のサマリー、及び無線端末の測位性能情報の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記2から付記5のいずれかに記載の無線通信システム。
【0216】
[付記7] 前記測定情報のサマリーが、前記測定情報の種類、該測定情報の種類それぞれの測定回数、測定時刻、及び測定した時点の無線端末の位置情報の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記6に記載の無線通信システム。
【0217】
[付記8] 前記再設定手段は、前記測定情報の収集及び/又は前記測定情報の報告の周期、前記測定情報の収集及び/又は前記測定情報の報告のトリガ、収集する前記測定情報の種類及び/又は報告する前記測定情報の種類、及び、前記測定情報の収集量及び/又は報告する前記測定情報の量の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせを再設定する
付記1から付記7のいずれかに記載の無線通信システム。
【0218】
[付記9] 前記ステータス通知手段は、周期的な前記測定情報の収集及び/又は報告のタイミング、所定のトリガによる前記測定情報の収集及び/又は報告のタイミング、前記無線ネットワークから予め設定されたタイミング、又は、前記ステータス通知用の所定のイベントが発生したタイミング、のいずれかで、前記ステータスを通知する
付記1から付記8のいずれかに記載の無線通信システム。
【0219】
[付記10] 前記ステータス通知手段は、前記ステータスの通知時に、前記測定情報の測定および/又は報告方法を指定する、又は、測定および/又は報告の中止を要求する
付記1から付記9のいずれかに記載の無線通信システム。
【0220】
[付記11] 前記無線ネットワークは、無線基地局、基地局制御局、DM(Device Manager)、又は、NM(Network Manager)の少なくともいずれかを含む
付記1から付記10のいずれかに記載の無線通信システム。
【0221】
[付記12] 前記ステータスが、前記設定情報の再設定の要否を判断させることを目的として送信される
付記1から付記11のいずれかに記載の無線通信システム。
【0222】
[付記13] 前記ステータスが、前記無線端末の状況を考慮させることを目的として送信される
付記1から付記12のいずれかに記載の無線通信システム。
【0223】
[付記14] 前記ステータスが、前記無線端末による情報収集に関連する状況を考慮させることを目的として送信される
付記1から付記13のいずれかに記載の無線通信システム。
【0224】
[付記15] 無線端末による測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連するステータスを通知するステータス通知手段と、
前記ステータスを受信し、前記無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方を制御する制御手段と
を有する無線通信システム。
【0225】
[付記16] 測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方に関する設定情報を受信する受信手段と、
自端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連するステータスを、前記無線ネットワークに通知するステータス通知手段とを含み、
前記受信手段は、前記ステータスを受信した前記無線ネットワークにより再設定された設定情報が前記無線ネットワークから送信された場合に、該設定情報を受信する無線端末。
【0226】
[付記17] 前記ステータスが、無線端末の状態に関する情報、及び測定情報の収集状況に関する情報の少なくともいずれかである付記16に記載の無線端末。
【0227】
[付記18] 前記ステータスは、前記設定情報の再設定を目的として送信される付記16又は付記17のいずれかに記載の無線端末。
【0228】
[付記19] 再設定された設定情報により、前記収集及び前記報告の少なくともいずれか一方を実行する測定実行手段を有する付記16から付記18のいずれかに記載の無線端末。
【0229】
[付記20] 前記無線端末の状態に関する情報が、無線端末のバッテリ残量、無線端末の位置情報、無線端末の測位用電波(GPS電波)の受信強度、無線端末の通信品質、及び無線端末の移動速度、の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記17から付記19のいずれかに記載の無線端末。
【0230】
[付記21] 前記測定情報の収集状況に関する情報が、無線端末が収集した測定情報の種類、無線端末が収集した測定情報の量、無線端末が収集した測定情報のサマリー、及び無線端末の測位性能情報の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記17から付記20のいずれかに記載の無線端末。
【0231】
[付記22] 前記測定情報のサマリーが、前記測定情報の種類、該測定情報の種類それぞれの測定回数、測定時刻、及び測定した時点の無線端末の位置情報の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記21に記載の無線端末。
【0232】
[付記23] 前記受信手段は、前記測定情報の収集及び/又は前記測定情報の報告の周期、前記測定情報の収集及び/又は前記測定情報の報告のトリガ、収集する前記測定情報の種類及び/又は報告する前記測定情報の種類、及び、前記測定情報の収集量及び/又は報告する前記測定情報の量の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせを再設定された前記再設定情報を受信する
付記16から付記22のいずれかに記載の無線端末。
【0233】
[付記24] 前記ステータス通知手段は、周期的な前記測定情報の収集及び/又は報告のタイミング、所定のトリガによる前記測定情報の収集及び/又は報告のタイミング、前記無線ネットワークから予め設定されたタイミング、又は、前記ステータス通知用の所定のイベントが発生したタイミング、のいずれかで、前記ステータスを通知する
付記16から付記23のいずれかに記載の無線端末。
【0234】
[付記25] 前記ステータス通知手段は、前記ステータスの通知時に、前記測定情報の測定および/又は報告方法を指定する、又は、測定および/又は報告の中止を要求する
付記16から付記24のいずれかに記載の無線端末。
【0235】
[付記26] 前記無線ネットワークは、無線基地局、基地局制御局、DM(Device Manager)、又は、NM(Network Manager)の少なくともいずれかを含む
付記16から付記25のいずれかに記載の無線端末。
【0236】
[付記27] 前記ステータスが、前記設定情報の再設定の要否を判断させることを目的として送信される
付記16から付記26のいずれかに記載の無線端末。
【0237】
[付記28] 前記ステータスが、前記無線端末の状況を考慮させることを目的として送信される
付記16から付記27のいずれかに記載の無線端末。
【0238】
[付記29] 前記ステータスが、前記無線端末による情報収集に関連する状況を考慮させることを目的として送信される
付記16から付記28のいずれかに記載の無線端末。
【0239】
[付記30] 無線ネットワークが無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方を制御する無線システムにおける無線端末であって、
自端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連するステータスを、前記無線ネットワークに通知するステータス通知手段
を有する無線端末。
【0240】
[付記31] 無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方に関する設定情報を無線端末に通知し、
前記無線端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関するステータスを前記無線ネットワークへ通知し、
前記ステータスを受信し、前記設定情報を再設定するか否かを判定する
無線通信方法。
【0241】
[付記32] 前記ステータスが、無線端末の状態に関する情報、及び測定情報の収集状況に関する情報の少なくともいずれかである付記31に記載の無線通信方法。
【0242】
[付記33] 前記ステータスを、前記設定情報の再設定を目的として送信する付記31又は付記32のいずれかに記載の無線通信方法。
【0243】
[付記34] 再設定した設定情報により、前記収集及び前記報告の少なくともいずれか一方を実行する付記31から付記33のいずれかに記載の無線通信方法。
【0244】
[付記35] 前記無線端末の状態に関する情報が、無線端末のバッテリ残量、無線端末の位置情報、無線端末の測位用電波(GPS電波)の受信強度、無線端末の通信品質、及び無線端末の移動速度、の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記32から付記34のいずれかに記載の無線通信方法。
【0245】
[付記36] 前記測定情報の収集状況に関する情報が、無線端末が収集した測定情報の種類、無線端末が収集した測定情報の量、無線端末が収集した測定情報のサマリー、及び無線端末の測位性能情報の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記32から付記35のいずれかに記載の無線通信方法。
【0246】
[付記37] 前記測定情報のサマリーが、前記測定情報の種類、該測定情報の種類それぞれの測定回数、測定時刻、及び測定した時点の無線端末の位置情報の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである付記36に記載の無線通信方法。
【0247】
[付記38] 前記測定情報の収集及び/又は前記測定情報の報告の周期、前記測定情報の収集及び/又は前記測定情報の報告のトリガ、収集する前記測定情報の種類及び/又は報告する前記測定情報の種類、及び、前記測定情報の収集量及び/又は報告する前記測定情報の量の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせを再設定する
付記31から付記37のいずれかに記載の無線通信方法。
【0248】
[付記39] 周期的な前記測定情報の収集及び/又は報告のタイミング、所定のトリガによる前記測定情報の収集及び/又は報告のタイミング、前記無線ネットワークから予め設定されたタイミング、又は、前記ステータス通知用の所定のイベントが発生したタイミング、のいずれかで、前記ステータスを通知する
付記31から付記38のいずれかに記載の無線通信方法。
【0249】
[付記40] 前記ステータスの通知時に、前記測定情報の測定および/又は報告方法を指定する、又は、測定および/又は報告の中止を要求する
付記31から付記39のいずれかに記載の無線通信方法。
【0250】
[付記41] 前記無線ネットワークは、無線基地局、基地局制御局、DM(Device Manager)、又は、NM(Network Manager)の少なくともいずれかを含む
付記31から付記40のいずれかに記載の無線通信方法。
【0251】
[付記42] 前記ステータスが、前記設定情報の再設定の要否を判断させることを目的として送信される
付記31から付記41のいずれかに記載の無線通信方法。
【0252】
[付記43] 前記ステータスが、前記無線端末の状況を考慮させることを目的として送信される
付記31から付記42のいずれかに記載の無線通信方法。
【0253】
[付記44] 前記ステータスが、前記無線端末による情報収集に関連する状況を考慮させることを目的として送信される
付記31から付記43のいずれかに記載の無線通信方法。
【0254】
[付記45] 無線端末による測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する無線端末のステータスを無線ネットワークへ通知し、
前記ステータスを受信し、前記無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方を制御する
無線通信方法。
【0255】
[付記46] 無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方に関する設定情報を無線端末に通知する設定通知手段と、
前記無線端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連するステータスを、前記無線端末から受信し、前記設定情報を再設定するか否かを判定する再設定手段と
を有する無線ネットワーク。
【0256】
[付記47] 無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方に関する設定情報を無線端末に通知する処理と、
前記無線端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連するステータスを前記無線端末から受信する処理と、
前記ステータスを受信し、前記設定情報を再設定するか否かを判定する処理と
を情報処理装置に実行させるプログラム。
【0257】
[付記48] 無線ネットワークへ測定情報を送信する無線端末を含む無線通信システムにおいて、
前記無線端末は、
無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知する手段と、
前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信する手段と、
前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する手段と、
を有することを特徴とする無線通信システム。
【0258】
[付記49] 無線ネットワークへ、測定情報を送信する無線端末であって、
無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知する手段と、
前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信する手段と、
前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する手段と、
を有することを特徴とする無線端末。
【0259】
[付記50] 無線ネットワークへ測定情報を送信する無線端末の通信方法であって、
無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知し、
前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信し、
前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する、
ことを特徴とする通信方法。
【0260】
[付記51] 無線端末から測定情報を受信する無線基地局であって、
前記無線端末から、無線リンク切断に関する情報を保持していることの通知を受信する手段と、
前記無線端末に対して、前記無線リンク切断についての報告要求を送信する手段と、
前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線端末から受信する手段と、
を有することを特徴とする無線基地局。
【0261】
本出願は、2010年1月7日に出願された日本出願特願2010−002366号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0262】
1 無線端末(UE)
2 無線ネットワーク
11 記録/報告能力メモリ
12 端末/ログ状況報告機能
13 測定および測定結果記録機能
14 測定報告機能
21 OAM方針およびOAM要求の実施機能
22 ログ保存機能
30 無線端末
31 無線基地局
32 NM
600 UE(DM client)
601 DM server
602 NM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークへ測定情報を送信する無線端末を含む無線通信システムにおいて、
前記無線端末は、
無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知する手段と、
前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信する手段と、
前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する手段と、
を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
無線ネットワークへ、測定情報を送信する無線端末であって、
無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知する手段と、
前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信する手段と、
前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する手段と、
を有することを特徴とする無線端末。
【請求項3】
無線ネットワークへ測定情報を送信する無線端末の通信方法であって、
無線リンク切断に関する情報を保持していることを前記無線ネットワークへ通知し、
前記無線ネットワークから前記無線リンク切断についての報告要求を受信し、
前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線ネットワークに送信する、
ことを特徴とする通信方法。
【請求項4】
無線端末から測定情報を受信する無線基地局であって、
前記無線端末から、無線リンク切断に関する情報を保持していることの通知を受信する手段と、
前記無線端末に対して、前記無線リンク切断についての報告要求を送信する手段と、
前記無線リンク切断に関する情報として、信号の受信品質、無線端末の位置情報、無線端末の移動速度の少なくとも1つを、前記無線端末から受信する手段と、
を有することを特徴とする無線基地局。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2013−34235(P2013−34235A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−225666(P2012−225666)
【出願日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【分割の表示】特願2011−549008(P2011−549008)の分割
【原出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】