説明

無線通信システムにおいて差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーション

【課題】デフォルトコンフィギュレーションおよび差分符号化を用いて呼を効率的に構成および再構成するための技術を提供する。
【解決手段】ネットワーク側において、無線装置と通信するのに使用するコンフィギュレーションが最初に選択される(512)。デフォルトコンフィギュレーションはデフォルトコンフィギュレーションのセットの中から識別される(520)。もしあれば、選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を確認す(522)。デフォルトコンフィギュレーションともしあれば差異のためのアイデンティティが無線装置に送信され、選択されたコンフィギュレーションが伝達される(530)。無線装置において、デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを含むメッセージが最初に受信される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の記載】
【0001】
この特許出願は、この特許出願の譲受人に譲渡され、参照することによりここに組み込まれる、2004年8月12日に出願された「無線通信システムにおいて差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーション](Default Configurations with Differential Encoding in a Wireless Communication System)というタイトルの米国仮出願第60/601,429の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
この開示は一般に通信に関し、特に無線通信システムにおいて呼を構成および再構成するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、音声、ビデオ、データ、メッセージング等のような種々の通信サービスを提供するために広範囲に展開される。これらのシステムは利用可能なシステムリソース(例えば、帯域幅および/または送信電力)を共有することにより、複数のユーザーとの通信をサポートすることができる多重アクセスシステムであってよい。
【0004】
無線装置(例えば、携帯電話)は、いつなんどきでも、アイドルモードまたは接続されたモードのようないくつかのモードの1つで動作してもよい。アイドルモードにおいて、無線装置は、外からかかってきた電話の存在を無線装置に通報するページメッセージおよび/またはシステム情報および無線装置のための他の情報を運ぶオーバーヘッドメッセージのためのページングチャネルを監視してもよい。接続されたモードにおいて、無線装置は、例えば音声またはデータ呼に対して、データをシステム内の1つ以上の基地局とアクティブに交換してもよい。
【0005】
無線装置は、アイドルモードから接続されたモードに遷移するときコンフィギュレーションを実行してもよく、接続されたモードにある間リコンフィギュレーション(reconfiguration)を実行してもよい。コンフィギュレーションは通信に使用するための種々のパラメーターの設定を指す。リコンフィギュレーションは通信に使用するためのパラメーターの変更を指す。リコンフィギュレーションは、例えば、データレートを変更するために、サービスを変更または追加するために、既存のサービスに対してサービスの質(QoS)を変更するために、(例えばシステム負荷のバランスを取るために)1つの周波数から他の周波数にハンドオーバーするために、(例えば、無線装置において電力を節約するために)接続されたモード内の状態を変更するために等のように種々の理由に対して実行されてもよい。
【0006】
リコンフィギュレーションの場合、無線装置と無線システムは、ダウンリンクおよびアップリンク上の送信に使用するために種々のパラメーターを運ぶためにシグナリングまたはメッセージを典型的に交換する。これらのパラメーターは、各リンクに使用するために、例えば、チャネル、データレート、符号化スキーム、データブロックサイズ等を示してもよい。特に交換すべき多くのパラメーターがある場合、リコンフィギュレーションメッセージは非常に長い。長いリコンフィギュレーションメッセージは、送信するためにおよびおそらく成功裏に受信するために再送信するために長い時間を典型的に必要とし、価値のある無線リソースを消費し、リコンフィギュレーションのための長い遅延を生じる。これらはすべて望ましくない。
【0007】
それゆえ、無線通信システムにおいてコンフィギュレーションおよびリコンフィギュレーションをより効率的に実行するための技術の必要性がある。
【発明の概要】
【0008】
呼(例えば、音声および/またはデータ呼)を効率的に構成および再構成するための技術がここに記載される。これらの技術はデフォルトコンフィギュレーションおよび差分符号化のセットを用いて、送信すべきシグナリングの量を低減し、呼を構成または再構成する。デフォルトコンフィギュレーションは、無線システムおよび無線装置の両方により先験的に知られているコンフィギュレーションであり、コンフィギュレーションは通信に使用するためのパラメーターのセットのための値のセットである。デフォルトコンフィギュレーションのセットは、無線システムおよび無線装置の両方によりサポートされる基準で定義されてもよい。差分符号化は、デフォルトコンフィギュレーションと共に使用するために選択されたコンフィギュレーションおよびもしあれば、選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を伝達することを指す。
【0009】
この発明の一実施形態に従って、メモリとプロセッサーを含む装置が記載される。メモリはデフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶する。各デフォルトコンフィギュレーションは、通信に使用するためのパラメーター値のそれぞれのセットに関連している。プロセッサーは無線装置との通信に使用するためのコンフィギュレーションを選択し、もしあれば、選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を確認し、デフォルトコンフィギュレーションともしあれば差異のためのアイデンティティを送信し、選択されたコンフィギュレーションを伝達する。
【0010】
他の実施形態によれば、無線装置との通信に使用するためのコンフィギュレーションが選択される方法が提供される。デフォルトコンフィギュレーションはデフォルトコンフィギュレーションのセットの中から識別される。もしあれば、選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異が確認される。もしあれば、デフォルトコンフィギュレーションと差異のためのアイデンティティが送信され選択されたコンフィギュレーションが伝達される。
【0011】
さらに他の実施形態によれば、無線装置との通信に使用するためのコンフィギュレーションを選択するための手段と、デフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを識別する手段と、もしあれば、選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を確認する手段と、もしあればデフォルトコンフィギュレーションと差異のためのアイデンティティを送信し、選択されたコンフィギュレーションを伝達する手段を含む装置が記載される。
【0012】
さらに他の実施形態によれば、無線装置との通信に使用するためのコンフィギュレーションを選択し、デフォルトコンフィギュレーションの中からデフォルトコンフィギュレーションを識別し、もしあれば選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を確認し、デフォルトコンフィギュレーションと、もしあれば差異のためのアイデンティティを送信し選択されたコンフィギュレーションを伝達するように動作可能な命令を記憶するプロセッサー読み取り可能媒体が記載される。
【0013】
さらに他の実施形態によれば、メモリとプロセッサーを含む装置が記載される。メモリはデフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶する。プロセッサーは、接続されたモードで動作している無線装置のための通信要件の変更の表示を受信し、通信要件に基づいてデフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを選択し、デフォルトコンフィギュレーションを無線装置に送信する。
【0014】
さらに他の実施形態によれば、接続されたモードで動作している無線装置のための通信要件の変更の表示が受信される方法が提供される。デフォルトコンフィギュレーションは通信要件に基づいてデフォルトコンフィギュレーションのセットの中から選択され、無線装置に送信される。
【0015】
さらに他の実施形態によれば、接続されたモードで動作している無線装置のための通信要件における変更の表示を受信する手段と、通信要件に基づいてデフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを選択する手段と、デフォルトコンフィギュレーションを無線装置に送信する手段を含む装置が記載される。
【0016】
さらに他の実施形態によれば、メモリとプロセッサーを含む装置が記載される。メモリはデフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶する。プロセッサーはデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを含むメッセージを受信し、アイデンティティに基づいてメモリからデフォルトコンフィギュレーションを取得し、メッセージがデフォルトコンフィギュレーションと選択されたコンフィギュレーションとの間の差異を含むかどうかを確認し、デフォルトコンフィギュレーションのための値を、もしあればメッセージで送信された差異と交換する。
【0017】
さらに他の実施形態によれば、デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを含むメッセージが受信される方法が提供される。デフォルトコンフィギュレーションはアイデンティティに基づいて(例えば、メモリから)取得される。メッセージがデフォルトコンフィギュレーションと選択されたコンフィギュレーションとの間の差異を含むかどうかの決定がなされる。デフォルトコンフィギュレーションのための値は、もしあればメッセージで送信された差異と交換される。
【0018】
さらに他の実施形態によれば、デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを含むメッセージを受信する手段と、アイデンティティに基づいてデフォルトコンフィギュレーションを取得する手段と、メッセージがデフォルトコンフィギュレーションと選択されたコンフィギュレーションとの間の差異を含むかどうかを確認する手段と、デフォルトコンフィギュレーションのための値を、もしあればメッセージで送信された差異と交換する手段を含む装置が記載される。
【0019】
さらに他の実施形態によれば、デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを含むメッセージを受信し、アイデンティティに基づいてデフォルトコンフィギュレーションを取得し、メッセージがデフォルトコンフィギュレーションと選択されたコンフィギュレーションとの間の差異を含むかどうかを確認し、デフォルトコンフィギュレーションのための値を、もしれあればメッセージで送信される差異と交換するように無線装置内で動作可能な命令を記憶するプロセッサー読み取り可能媒体が記載される。
【0020】
さらに他の実施形態によれば、メモリとプロセッサーを含む装置が記載される。メモリはデフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶する。プロセッサーは、接続されたモードで動作している無線装置のための通信要件における変更に応答してリコンフィギュレーションメッセージを受信し、リコンフィギュレーションメッセージからデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを抽出し、アイデンティティに基づいてメモリからデフォルトコンフィギュレーションを取得し、通信のためにデフォルトコンフィギュレーションを使用する。
【0021】
さらに他の実施形態によれば、接続されたモードで動作している無線装置のための通信要件の変更に応答してリコンフィギュレーションメッセージが受信される方法が提供される。デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティはリコンフィギュレーションメッセージから抽出される。デフォルトコンフィギュレーションはアイデンティティに基づいてメモリから取得され通信のために使用される。
【0022】
さらに他の実施形態によれば、接続されたモードで動作している無線装置のための通信要件の変更に応答してリコンフィギュレーションメッセージを受信する手段と、リコンフィギュレーションメッセージからデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを抽出する手段と、アイデンティティに基づいてメモリからデフォルトコンフィギュレーションを取得する手段と、通信のためにデフォルトコンフィギュレーションを使用する手段を含む装置が記載される。
【0023】
この発明の種々の観点および実施形態は以下にさらに詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1はUMTS地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)を示す。
【図2】図2は3GPPリリース6により定義されるプロトコルスタックを示す。
【図3】図3はUEのための異なる状態とモードの状態図を示す。
【図4】図4はリコンフィギュレーション手続のためのシグナリングフローを示す。
【図5】図5は差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーションを用いてリコンフィギュレーションメッセージを送信するプロセスを示す。
【図6】図6は、差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーションを用いて送信されたリコンフィギュレーションメッセージを受信するためのプロセスを示す。
【図7】図7は例示リコンフィギュレーションメッセージを示す。
【図8】図8はUTRANと無線装置のブロック図を示す
【発明を実施するための形態】
【0025】
「「例示」という用語はここでは、「例、インスタンス、または例証として機能すること」を意味するために使用される。「例示」としてここに記載される任意の実施形態は、他の実施形態に対して好適である又は利点があるとして必ずしも解釈される必要はない。
【0026】
ここに記載された技術はここでは符号分割多重アクセス(CDMA)システム、時分割多重アクセス(TDMA)システム、周波数分割多重アクセス(FDMA)システム、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)システム等のような種々の無線通信システムに使用されてもよい。CDMAシステムは、ワイドバンド−CDMA(W=CDMA)、cdma2000、等のような1つ以上のCDMA無線アクセス技術(RATs)を実施してもよい。cdma2000はIS−2000、IS−856、およびIS−95規格をカバーする。TDMAシステムは、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標)(登録商法))、デジタルアドバンストモバイルフォーンシステム(D−AMP)等のような1つ以上のTDMA RATsを実施してもよい。これらの種々のRATsおよび規格は技術的に知られている。W−CDMAおよびGSM(登録商標)(登録商標)は「第三世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名前の共同体からの文献に記載されている。cdma2000は「第三世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)とう名前の共同体からの文献に記載されている。3GPPと3GPP2の文献は公に入手可能である。明確にするために、無線を介した通信のためにW−CDMAを利用するユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)のための技術は以下に記載される。
【0027】
図1は、多数の無線装置と通信する多数の基地局を含むUMTS地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)を示す。簡単にするために、3つの基地局110と1つの無線装置120のみが図1に示される。基地局は固定局であり、またノードB、ベーストランシーバーサブシステム(BTS)、アクセスポイント、またはその他の用語で呼ばれてもよい。各基地局は、特定の地理的領域に対して通信サービスエリアを提供する。
【0028】
基地局および/またはそのサービスエリアは、その用語が使用される文脈に応じて「セル」と呼んでもよい。無線装置は固定されていてもよく又はモバイルであってもよく、また、ユーザー機器、移動局、端末、またはその他の用語で呼ばれてもよい。無線装置は、無線装置がアクティブであるかどうか、ソフトハンドオーバーがサポートされるかどうか、無線装置がソフトハンドオーバーしているかどうかに応じて、いつなんどきでもダウンリンクおよび/またはアップリンク上の1つ以上の基地局と通信してもよい。ダウンリンク(またはフォワードリンク)は基地局から無線装置への通信リンクを指し、アップリンク(リバースリンク)は無線装置から基地局への通信リンクを指す。無線ネットワークコントローラー(RNC)130は基地局110に接続し、これらの基地局のための調整と制御を提供する。以下の記載において、無線装置はUEと呼ばれ、ネットワーク側(例えば、ノードBsおよびRNC)はUTRANと呼ばれる。
【0029】
図2は3GPPリリース6により定義されるプロトコルスタック200を示す。プロトコルスタック200は無線リソース制御(RRC)層210、無線リンク制御(RLC)層220、媒体アクセス制御(MAC)層230、物理層240を含む。RRC層210は層3のサブレイヤーである。RLC層220とMAC層230はしばしばデータリンク層と呼ばれる層2のサブレイヤーである。物理層240はしばしば層1と呼ばれる。
【0030】
RRC層は、UEと、UTRANがインターフェースするコアネットワーク(CN)との間のトラヒックメッセージおよびシグナリングメッセージをサポートする機能である、非アクセス層(NAS)に情報転送サービスを提供する。また、RRC層は層1および2のコンフィギュレーションの制御に関与する。RLC層は、データ送信のための信頼性を提供しデータの自動再送信を実行する。RLC層において、データは論理チャネルに属するものとして処理される。MAC層は、論理チャネルをトランスポートチャネルにマップおよび/または多重化し、各トランスポートチャネルのためのデータを処理する(例えば、符号化し、インターリーブし、レートマッチングする)。物理層は、MAC層のためにデータを送信し、より上位の層のためにシグナリングする機構を提供する。物理層はトランスポートチャネルを物理チャネルにマップし、各物理チャネルのためのデータを処理し(例えば、チャネル化およびスクランブルし)、および物理チャネルの各セットのための電力制御を実行する。
【0031】
ネットワーク側では、物理層は典型的にノードBsで実施され、RLC層、MAC層、およびRRC層はRNCで典型的に実施される。3GPPのための層は、種々の3GPPの文献に記載されている。
【0032】
図3は、3GPPにおいてUEのための状態とモードの状態図300を示す。
【0033】
簡単にするために、状態図300は、すべての可能な状態とモードではなく、関連のある状態とモードのみを示す。電源が入ると、UEはセル選択をして、サービスを受信する適切なセルを見つける。次に、UEは、UEのために何らかの活動があるかどうかに応じておよびUEがUTRANまたはGSM(登録商標)(登録商標)/EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)と通信しているかどうかに応じて、アイドルモード310、UTRA RRC接続モード320、またはGSM(登録商標)(登録商標)接続モード330に遷移してもよい。アイドルモードにおいて、UEはネットワークに登録されており、ページングメッセージを聞いており、必要なときにネットワークでそのロケーションを更新する。UEは、UTRANがUTRA RRC接続モードにあり、GERANがGSM(登録商標)(登録商標)接続モードにある状態で、その状態とコンフィギュレーションに応じて、データを受信および/または送信することができる。UEは、UMTSとGSM(登録商標)(登録商標)との間のハンドオーバーのためにUTRA RRC接続モードとGSM(登録商標)(登録商標)接続モードとの間で遷移してもよい。
【0034】
UTRA RRC接続モードにいる間、UEは、4つの可能なRRC状態の1つにいてもよい。すなわち、CELL_DCH状態322、CELL_FACH状態324、CELL_PCH状態326、またはURA_PCH状態328である。この場合DCHは専用トランスポートチャネルを示し、FACHはフォワードアクセスチャネルを示し、PCHはページングチャネルを示し、URAはUTRAN登録領域を示す。表1は4つのRRC状態のための短い記述を提供する。モードと状態は、3GPP TS 25.331 V6.2に詳細に記載される。
【表1】

【0035】
UEは、(1)確立RRC接続手続を実行することによりアイドルモードからCELL_DCH状態またはCELL_FACH状態に遷移してもよく、および(2)リリースRRC接続手続を実行することによりCELL_DCH状態またはCELL_FACH状態からアイドルモードに遷移してもよい。UEは(1)リコンフィギュレーション手続を実行することによりUTRA RRC 接続モードにおいて、CELL_DCH状態またはCELL_FACH状態から他の状態に遷移してもよいし、また、(2)リコンフィギュレーション手続を実行することによりCELL_DCH状態における異なるコンフィギュレーション間で遷移してもよい。UTRANはUEの活動に基づいて、UTRA RRC 接続モード内の4つの状態の1つにいるように命令してもよい。接続とリコンフィギュレーションの手続は3GPP TS 25.331 V6.2に記載されている。図3において、リコンフィギュレーションが実行される遷移は単一の矢を備えた実線により示され、リコンフィギュレーションが実行されない遷移は、単一の矢を備えた破線で示される。
【0036】
3GPPは、無線ベアラー(bearer)(RB)リコンフィギュレーション、トランスポートチャネル(TrCH)リコンフィギュレーションおよび物理チャネルリコンフィギュレーションのためのリコンフィギュレーション手続を定義する。無線ベアラーはUEとUTRANの間のトラヒックデータの転送のために層2により提供されるサービスである。1つまたは複数の無線ベアラーはUEおよびUTRANにおいて層2上のピアエンティティにより維持されてもよい。各無線ベアラーは論理チャネル、トランスポートチャネルおよび物理チャネルのための特定のコンフィギュレーションに関連する。例えば、各無線ベアラーのためのコンフィギュレーションは、使用すべき特定のチャネル、各チャネルのためのレート、物理チャネルのためのチャネル化コード(OVSFコード)等を記載してもよい。各無線ベアラーのためのコンフィギュレーションはUEにおける活動の量に依存する。例えば、UEは、(1)UEが送信すべきまたは受信すべきデータを有するならCELL_DCH状態に置かれてもよいし、または(2)UEが送信すべきまたは受信すべきデータを有さないならCELL_FACHに置かれてもよい。活動の量が変化するなら、UEもまたそのコンフィギュレーションを変化してもよい。UEのコンフィギュレーションにおける変更は、リコンフィギュレーション手続を実行することにより達成されてもよい。
【0037】
図4はリコンフィギュレーション手続のためのシグナリングフロー400を示す。UTRANは、(1)新しいコンフィギュレーションのための関連情報、例えばトランスポートチャネルと物理チャネルのための新しいパラメーター値、および(2)リコンフィギュレーションが印加される時間である活動時間を含んでいてもよいリコンフィギュレーションメッセージを送信することによりリコンフィギュレーション手続を開始する。UTRANは自身によってまたはUEからシグナリングを受信することに応答してリコンフィギュレーションを開始してもよい。成功裏にリコンフィギュレーションメッセージを受信すると、UEは変更されているチャネル(複数の場合もある)のリコンフィギュレーションを実行する。UTRANは同様に変更されたチャネル(複数の場合もある)のリコンフィギュレーションを実行する。次に、UEはリコンフィギュレーションが(図4に示すように)成功するならリコンフィギュレーション完了メッセージを送信する。または(図4に示されていないが)リコンフィギュレーションが成功しないなら、リコンフィギュレーション失敗メッセージを送信する。
【0038】
どのリコンフィギュレーション手続が実行されているかに応じてUTRANとUEにより異なるメッセージが送信されてもよい。例えば、無線ベアラーリコンフィギュレーションおよび無線ベアラーリコンフィギュレーション完了メッセージは無線ベアラーリコンフィギュレーションのために送信されてもよいし、トランスポートチャネルリコンフィギュレーションおよびトランスポートチャネルリコンフィギュレーション完了メッセージはトランスポートチャネルリコンフィギュレーションのために送信されてもよいし、物理チャネルリコンフィギュレーションと物理チャネルリコンフィギュレーション完了メッセージは物理チャネルリコンフィギュレーションのために送信されてもよい。図4のリコンフィギュレーションメッセージとリコンフィギュレーション完了メッセージは、上述したメッセージペアまたはその他のメッセージペアのいずれか1つに相当してもよいジェネリックメッセージであるように意図される。
【0039】
以下に記載するように、リコンフィギュレーションメッセージは典型的に通信に対して関連する種々のパラメーターのための種々の情報エレメント(IEs)を含む。例えば、無線ベアラーリコンフィギュレーションメッセージは、UE情報エレメント、CN情報エレメント、UTRANモビリティ情報エレメント、RB情報エレメント、ダウンリンクおよびアップリンクトランスポートチャネルのためのTrCH情報エレメント等を含んでいてもよい。リコンフィギュレーションメッセージは典型的に非常に大きい。
【0040】
リコンフィギュレーションメッセージは、全体のメッセージサイズに応じて、RLC層において1つまたは複数のプロトコルデータユニット(PDUs)として処理されてもよい。各PDUは1送信時間間隔(TTI)で送信されてもよい。TTIはシグナリングに対して典型的に40ミリ秒(ms)である。UTRANは一度全体のリコンフィギュレーションメッセージを送信する。UEは正しく受信されない各PDUのためにネガティブアクノレジメント(NAK)を送信し、UTRANはUEがPDUを正しく受信するまで1回以上PDUを再送信してもよい。表2は異なる数のPDUsに対しておよび異なる数の再送信に対してエラーでリコンフィギュレーションメッセージを受信する確率を示す。表2は、任意の与えられたPDUをエラーで受信する確率は5%であり、任意のNAKをエラーで受信する確率は5%であり、UEはメッセージに対してすべてのPDUsを正しく受信する必要があると仮定する。
【表2】

【0041】
表2に示される例の場合、UEは、メッセージが2つのPDUsまたはそれより少ないPDUで構成されるなら1回の再送信の後で、およびメッセージが3つ以上のPDUsで構成されるなら2つの再送信の後で99%の確率またはそれ以上の確率(これは、1%またはそれを下回るメッセージエラーの確率に相当する)でリコンフィギュレーションメッセージを正しく受信する。各PDUは40−msTTIで送信されてもよく、再送信のための遅延は200msであってもよく、UEにおける処理時間は100msであってもよい。この場合、(1つの再送信で)2つのPDUsを備えたメッセージのための合計送信および処理時間は、以下のように計算されてもよい。すなわち、送信のための(2×40)=80ms+再送信遅延のための200ms+UE処理時間のための100ms=380ms合計遅延である。(2つの再送信で)8つのPDUsを備えたメッセージのための合計送信および処理時間は以下のように計算されてもよい。すなわち、送信のための(8×40)=320ms+2つの再送信のための400ms+UE処理時間のための100ms=820ms合計遅延である。リコンフィギュレーションメッセージサイズは、3GPPリリース6およびそれ以前の場合しばしば4乃至8PDUsである。
【0042】
リコンフィギュレーションは、リコンフィギュレーションメッセージで示される活動時間で実施される。UTRANは、UEによる正しい受信の与えられた所望の確率を達成するために、メッセージの十分な数の送信および再送信を許容するために遠く将来に十分に活動時間を設定してもよい。活動時間の後でメッセージが正しく受信されるなら、リコンフィギュレーション手続は失敗するであろう。そして一部の例では、(例えば、圧縮モードパターンのリコンフィギュレーションの場合)、無線リンクの失敗があるであろう。上述した例の場合、UTRANはリコンフィギュレーションメッセージが2つのPDUsで構成されるなら将来活動時間を380msに設定してもよく、メッセージが8つのPDUsで構成されるなら活動時間を将来820msに設定してもよい。これらの活動時間は、UEが99%またはそれより良い確率でリコンフィギュレーションメッセージを正しく受信するであろうことを保証する。活動時間はさらに将来に、正しい受信のより高い(例えば、99.9%)確率を達成するために設定されてもよい。
【0043】
リコンフィギュレーションメッセージのための送信時間はリコンフィギュレーション手続のための合計時間の極めて重要な部分であるかもしれない。上述した例の場合、(2つのPDUsを備えた)短いメッセージのための送信時間は380msであり、(8つのPDUsを備えた)長いメッセージのための送信時間は820msである。短いメッセージのための送信時間と長いメッセージのための送信時間との間の差は440msである。従って、リコンフィギュレーション手続のための合計時間は、短いリコンフィギュレーションメッセージを送信することによりかなり量低減されるかもしれない。上述の解析は、UTRANにおいてASN.1符号化を実行するのに必要な時間量およびUEにおいてASN.1でコーディングを実行するのに必要な時間量を考慮していない。これは、長いメッセージに対して短いメッセージを送信するとき、さらなる時間の低減を生じるかもしれない。
【0044】
それゆえ、メッセージを成功裏に配信するための時間量を最小化する目標を達成するためにより短いリコンフィギュレーションメッセージが非常に望ましい。
【0045】
通信のために共通に使用されるコンフィギュレーションに対してデフォルトコンフィギュレーションのセットが定義されてもよい。各デフォルトコンフィギュレーションはパラメーター又は情報エレメントの特定のセットのための固有のアイデンティティおよび特定の値に関連していてもよい。また、アイデンティティは識別子、インデックス等と呼ばれてもよい。与えられたデフォルト構成は、メッセージ内のこのデフォルト構成に対して(すべての情報エレメントの代わりに)アイデンティティのみを含むことによりリコンフィギュレーションメッセージで効率的に送信されてもよい。デフォルトコンフィギュレーションの使用はメッセージサイズを大幅に低減するかもしれない。これはリコンフィギュレーションのための合計時間を短くするかもしれない。
【0046】
デフォルトコンフィギュレーションのセットは、例えば、会話クラス、ストリーミングクラス、対話型クラスおよび背景クラスのようなサービスの異なるクラスに対して定義されてもよい。会話クラスは、情報エンティティ間の時間的関係を保存するために厳しくかつ低い遅延および制限された遅延変化により特徴づけられる。そのようなトラヒックをもついくつかのアプリケーションは音声、ビデオ、およびビデオ会議である。ストリーミングクラスは制限された遅延変化により特徴づけられ、そのようなトラヒックをもついくつかの例示アプリケーションはファクシミリ、およびストリーミングオーディオおよびビデオである。対話型クラスは要求/応答パターンおよびペイロードコンテンツ(または低パケットエラーレート)の保存により特徴づけられる。そのようなトラヒックをもつ例示アプリケーションはウエブブラウジングである。背景クラスは相対的に無感覚な配信時間とペイロードコンテンツの保存により特徴づけられる。そのようなトラヒックをもつ典型的なアプリケーションはeメールの背景ダウンロードである。
【0047】
一実施形態において、これらのコンフィギュレーションは待ち時間に関して典型的に最も要求が厳しいので、会話クラスのためのデフォルトコンフィギュレーションが最初に定義される。次に、ストリーミングクラス、対話型クラスおよび背景クラスのためのデフォルトコンフィギュレーションが必要に応じて定義されてもよい。この実施形態はデフォルトコンフィギュレーションセットのサイズを縮小してもよい。他の実施形態において、TS 25.993 V6.10に記載されたコンフィギュレーションが考察されてもよく、これらのコンフィギュレーションのサブセットは、デフォルトコンフィギュレーションのセットとして選択されてもよい。さらに他の実施形態において、表3にリストアップされる、TS 25.331 V6.2に記載されたデフォルトコンフィギュレーションは、デフォルトコンフィギュレーションとして使用されてもよい。表3において、CSは回路交換を表す。TS 25.331 V6.2のデフォルトコンフィギュレーションは通常(1)アイドルモードから接続モードに遷移したときRRC接続確立のために使用され、(2)GSM(登録商標)からUMTSへのハンドオーバーのために使用される。
【0048】
一般に、各デフォルトコンフィギュレーションは情報エレメントの特定のセットのための特定のデフォルト値に関連する。表3に示されるデフォルトコンフィギュレーションのための情報エレメントとデフォルト値はTS 25.331 V6.2、セクション13.7で与えられる。表3−TS 25.331におけるデフォルトコンフィギュレーション
【表3】

【0049】
デフォルトコンフィギュレーションのどのセットが使用のために選択されるかに関わらず、使用のために選択されたコンフィギュレーションがデフォルトコンフィギュレーションセットに含まれていない多くのインスタンスがあってもよい。各そのようなインスタンスにおいて、選択されたコンフィギュレーションは、このコンフィギュレーションのための情報エレメントのすべてを含むリコンフィギュレーションメッセージを送信することにより伝達されてもよい。上述したように、このリコンフィギュレーションメッセージのための送信時間は長いかもしれない。
【0050】
1つの観点において、差分符号化は、デフォルトコンフィギュレーションセットに含まれていない選択されたコンフィギュレーションのために使用されてもよい。差分符号化は、デフォルトコンフィギュレーションのいずれとも正確に一致しない選択されたコンフィギュレーションの効率的な送信を可能にさせる。これは、(1)選択されたコンフィギュレーションと最も密接に一致するデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを送信することにより、および(2)選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を送信することにより達成される。
【0051】
一般に、選択されたコンフィギュレーションは、最小シグナリング、部分シグナリングまたは全部のシグナリングを用いて送信されてもよい。最小のシグナリングの場合、デフォルトコンフィギュレーションのアイデンティティのみが送信される。部分シグナリングの場合、デフォルトコンフィギュレーションのアイデンティティと、選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異が送信される。全部のシグナリングの場合、完全な選択されたコンフィギュレーションが送信される。
【0052】
図5は差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーションを用いてリコンフィギュレーションメッセージを送信するためのプロセス500の一実施形態を示す。通信に使用するコンフィギュレーションが最初に選択される(ブロック512)。コンフィギュレーションは、データレートの変更、サービスの変更、QoSの変更、UTRA RRC接続モード内の状態の変更、アイドルモードからUTRA RRC接続モードまたはGSM(登録商標)接続モードへの遷移、一方のRATから他方のRATへのハンドオーバー(例えば、GSM(登録商標)からUMTSに、またはUMTSからGSM(登録商標)に)等、またはそれらの組み合わせに起因してもよい、UEのための通信要件の変更に応答して選択されてもよい。コンフィギュレーションは、UEのための通信要件、ネットワークローディング、および/または他のファクターに基づいてUTRANにおいて無線リソース管理エンティティにより選択されてもよい。
【0053】
次に、選択されたコンフィギュレーションがデフォルトコンフィギュレーションの1つであるかどうかの決定がなされる(ブロック514)。ブロック516で決定されるように、選択されたコンフィギュレーションがデフォルトコンフィギュレーションであるなら、リコンフィギュレーションメッセージはデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティのみを用いて効率的に形成され、選択されたコンフィギュレーションは最小のシグナリングで送信される(ブロック518)。
【0054】
選択されたコンフィギュレーションがデフォルトコンフィギュレーションではなく、ブロック516に対する答えが「No」であるなら、選択されたコンフィギュレーションに最も密接に似ているデフォルトコンフィギュレーションが識別される(ブロック520)。
【0055】
選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異が確認される(ブロック522)。差異は1つのまたは複数の情報エレメント内にあってもよい。次に、全体の選択されたコンフィギュレーションを送信することとは対照的に選択されたコンフィギュレーションを区別をつけて符号化するほうがより効率的であるかどうかの決定がなされる(ブロック524)。区別をつけて符号化することがより効率的であるなら、リコンフィギュレーションメッセージは、デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティと確認されたメッセージに基づいて形成され、選択されたコンフィギュレーションは部分シグナリングで送信される(ブロック526)。そうでなければ、リコンフィギュレーションメッセージは選択されたコンフィギュレーションのための情報エレメントのすべてを用いて形成され、選択されたコンフィギュレーションは完全シグナリングで送信される(ブロック528)。次に、リコンフィギュレーションメッセージはUEに送信される(ブロック530)。
【0056】
図5はデフォルトコンフィギュレーションおよび差分符号化を用いてリコンフィギュレーションメッセージを発生するための特定のプロセスを示す。また、差分符号化は他の方法で実行されてもよい。例えば、UEのための通信要件を最も密接に満足するデフォルトコンフィギュレーションはデフォルトコンフィギュレーションセットから選択されてもよい。このデフォルトコンフィギュレーションは必要に応じて通信要件を満足するように変更されてもよい。その変更は選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を表すであろう、そして部分シグナリングで送信されてもよい。
【0057】
図6は差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーションを用いて送信されたリコンフィギュレーションメッセージを受信するためにUEにより実行されるプロセス600の一実施形態を示す。リコンフィギュレーションメッセージは最初にUTRANから受信される(ブロック612)。リコンフィギュレーションメッセージがデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを含むかどうかの決定がなされる(ブロック614)。答えが「Yes」であるなら、アイデンティティに基づいてデフォルトコンフィギュレーションが(例えばUE内のメモリから)取得され、デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値が確認される(ブロック616)。次に、リコンフィギュレーションメッセージが任意のさらなる情報エレメントを含んでいるかどうかの決定がなされる(ブロック618)。答えが「No」であるなら、選択されたコンフィギュレーションは最小シグナリングで送信され、デフォルトコンフィギュレーションは選択されたコンフィギュレーションとして供給される(ブロック620)。そうでなければ、ブロック618に対する答えが「Yes」であるなら、選択されたコンフィギュレーションは部分シグナリングで送信され、リコンフィギュレーションメッセージで送信された情報エレメントが抽出される(ブロック622)。デフォルトコンフィギュレーション内の対応する情報エレメントのためのデフォルト値は、抽出された情報エレメントのための値と交換される(ブロック624)。デフォルトコンフィギュレーション内の全ての他の情報エレメントのデフォルト値が保持される。ブロック614に戻って、デフォルトコンフィギュレーションがリコンフィギュレーションメッセージで送信されないなら、選択されたコンフィギュレーションは完全シグナリングで送信され、選択されたコンフィギュレーションのための情報エレメントはメッセージから抽出される(ブロック626)。選択されたコンフィギュレーションがどのように送信されたかに関わらず、選択されたコンフィギュレーションは通信のために使用される(ブロック630)。
【0058】
差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーションの使用は、選択されたコンフィギュレーションがデフォルトコンフィギュレーションとわずかに異なる場合にシグナリング量を大幅に減少してもよい。一例として、UTRANは「RLC Info」情報エレメントの値を除いて、デフォルトコンフィギュレーションと同一であるコンフィギュレーションを選択してもよい。この場合、UTRANは、デフォルトコンフィギュレーションのアイデンティティと、所望の値を備えた「RLC Info」情報エレメントのみをUEに送信してもよい。UEはアイデンティティに基づいてデフォルトコンフィギュレーションを得るであろう、そして「RLC Info」のコンテンツをUTRANから受信した値と交換するまたは上乗せするであろう。差分符号化を用いた場合、単一のパラメーターまたは少数のパラメーターがデフォルトコンフィギュレーションに対して変更されるなら、完全コンフィギュレーションのかわりに変更されたパラメーター(複数の場合もある)のみが送信される。
【0059】
図7は差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーションをサポートする例示リコンフィギュレーションメッセージ700を示す。この実施形態の場合、メッセージ700は、デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティ、UEに特定のパラメーターを運ぶ情報エレメント720、コンフィギュレーション情報のための情報エレメント730を運ぶ情報エレメント710を含む。所定のレベルにある情報エレメントが次に低いレベルにある1つ以上の情報エレメントを含んでもよい入れ子になったメッセージ構造が使用されてもよい。UEに特定のパラメーターは、UEと異なる可能性のあるパラメーターであり、それゆえデフォルトコンフィギュレーションでカバーされる代わりにリコンフィギュレーションメッセージで明示的に送信されてもよい。UEに特定のパラメーターの例はUEに割り当てられた物理チャネルのためのOVSFコードである。2つのUEは同時に同じOVSFコードを使用しないので、このパラメーターはリコンフィギュレーションメッセージで明示的に送信されてもよい。情報エレメント730は(1)最小シグナリングのために省略されてもよい、(2)部分シグナリングのために選択されたコンフィギュレーションとデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を備えた1つ以上の情報エレメントを運んでもよい、または(3)完全シグナリングのために選択されたコンフィギュレーションの情報エレメントのすべてを運んでもよい。
【0060】
表4、5、および6はリコンフィギュレーションメッセージに含まれていてもよい種々の情報エレメントをリストアップする。これらの情報エレメントはTS 25.331 V6.2.0に記載される。表4、5、および6が示すように、多くの情報エレメントは完全シグナリングで送信される必要があるかもしれないのに対して唯一のまたは少数の情報エレメントは部分シグナリングで送信される。これはメッセージサイズを大幅に短くすることができる。
【表4】

【表5】

【表6】

【0061】
3GPPリリース6に定義されたASN.1符号化を用いたデフォルトコンフィギュレーションの例示実施を以下に示す。但し、「r6」および「R6」は3GPPリリース6を表す。
【数1】

【0062】
上記の実施において「CHOICE」は、NのデフォルトコンフィギュレーションのためのNの値の1つを獲得することができる情報エレメントである。但しN>1である。「parameterUEspecific」情報エレメントは、UEに特定のパラメーターを持ち、「ParametersUEspecific」構造により定義されるフォーマットを有する。「r6message-IEs」情報エレメントは選択された構成のための情報エレメントを持ち、「R6message-IEs」構造により定義されるフォーマットを有する。「R6message-IEs」構造は、「InformationElementM」構造を介して「rnformationElement」により定義されるフォーマットを有するMのオプションの情報エレメントのシーケンスである。
【0063】
デフォルトコンフィギュレーションが使用されないなら、「CHOICE」情報エレメントはリコンフィギュレーションメッセージ内に含まれないであろう。リコンフィギュレーションメッセージを送信する通常の方法が使用されるであろう。そしてこのメッセージは、「r6message-IEs」情報エレメント内の関連のある情報エレメントのすべてを含むであろう、そしてさらに「parametersUEspecific」情報エレメントを含んでもよい。
【0064】
デフォルトコンフィギュレーションが使用されるなら、デフォルトコンフィギュレーションは、「CHOICE」情報エレメントにより示されるであろう。必要ならUEに特定のパラメーターは、「parametersUEspecific」情報エレメントに含まれるであろう。「r6message-IEs」情報エレメントは、デフォルトコンフィギュレーションのためのデフォルト値とは異なる値を送信するために使用されてもよい。例えば、これが、デフォルト構成と異なる唯一の情報エレメントであるなら、「informationElement2」のみがリコンフィギュレーションメッセージに含まれるであろう。
【0065】
デフォルトコンフィギュレーションのセットは種々の理由により時間に対して変化してもよい。例えば、いくつかのデフォルトトコンフィギュレーションは、任意のUTRANにより使用されないかもしれず、これらのコンフィギュレーションを除去することが望ましいかもしれない。他の例として、有用な他の構成を含むようにセットを拡張することは望ましいかもしれない。一実施形態において、あたらしいコンフィギュレーションは、新しいリリースのためにデフォルトコンフィギュレーションセットに追加されてもよいが、セットにすでに含まれているコンフィギュレーションは除去されない。この実施形態の場合新しいリリースのためのデフォルトコンフィギュレーションセットは従前のリリースのためのデフォルトコンフィギュレーションのスーパーセットであり、従前のリリースのためのデフォルトコンフィギュレーションと下位互換性がある。デフォルトコンフィギュレーションは「永続的である」という事実は、デフォルトコンフィギュレーションに含ませるためのコンフィギュレーションの選択において考慮されてもよい。この実施形態はデフォルトコンフィギュレーションの使用を単純化してもよいし、また相互運用テストを単純化してもよい。他の実施形態において、デフォルトコンフィギュレーションのセットは、あたらしいリリース毎に定義されてもよいし、デフォルトコンフィギュレーションバージョンが割り当てられてもよい。UEはUEによりサポートされたリリースのためのデフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶してもよい。UTRANは、例えば、これらのデフォルトコンフィギュレーションを効率的に記憶するように設計されたデータ構造において、UTRANによりサポートされる異なるリリースのためのデフォルトコンフィギュレーションの異なるセットを記憶してもよい。UE毎に、UTRANはそのUEによりサポートされるデフォルトコンフィギュレーションのセットを使用する。
【0066】
差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーションのためのサポートは、UEのみに対してまたはUTRANのみに対してまたはUEとUTRANの両方に対して強制的に行われてもよい。
【0067】
図8はUTRANと無線装置(UE)120の一実施形態を示す。UTRANにおける各処理ユニットはノードBまたはRNCに常駐してもよい。ダウンリンク上で、UTRANにおける送信(TX)データプロセッサー810はUE120のためのシグナリングとデータをフォーマット化し、符号化し、インターリーブする。変調器(MOD)812はTXデータプロセッサー810からの出力をチャネル化/拡散し、スクランブルし、変調し、チップのストリームを供給する。シグナリングとデータのための処理は3GPP TS 25.321、TS 25.308、TS 25.212および他の3GPP文献に記載されている。送信機ユニット(TMTR)814はチップのストリームをアナログ信号に変換し、アナログ信号を増幅し、フィルターし、周波数アップコンバートし、ダウンリンク信号を発生する。ダウンリンク信号はアンテナ816を介して送信される。UTRANはシグナリングおよびデータを複数のUEsに同時に送信することができるが、これは簡単化のために図8には示していない。
【0068】
UE120において、アンテナ852はダウンリンク信号を受信し、受信した信号を受信機ユニット(RCVR)854に供給する。受信機ユニット854は受信した信号をフィルターし、増幅し、周波数ダウンコンバートし、デジタル化し、データサンプルを供給する。復調器(DEMOD)856はデータサンプルをデスクランブルし、チャネル化/逆拡散し、復調して、シンボル推定値を供給する。復調器856は、受信した信号の複数のインスタンス(またはマルチパス成分)を処理することができるレーキ受信機を実施してもよい。受信(RX)データプロセッサー858はシンボル推定値をデインターリーブしてデコードし、受信したPDUsをチェックし、デコードされたデータを供給する。
【0069】
復調器856とRXデータプロセッサー858による処理は、それぞれ変調器812とTXデータプロセッサー810による処理に相補的である。UTRANとUEはUEのために構成されたダウンリンク論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネルに従ってダウンリンク送信のための処理を実行する。
【0070】
アップリンク上において、シグナリングとデータは、TXデータプロセッサー870により処理され、変調器872によりさらに処理され、送信機ユニット874により条件付けされ、アンテナ852を介して送信される。UTRANにおいて、アップリンク信号はアンテナ816により受信され、受信機ユニットにより条件付けされ、復調器832により処理され、RXデータプロセッサー834によりさらに処理され、アップリンクシグナリングおよびデータをリカバーする。UTRANとUEは、UEのために構成されたアップリンク論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネルに従ってアップリンク送信のための処理を実行する。
【0071】
コントローラー/プロセッサー820および860は、それぞれUTRANとUEにおける動作を制御する。メモリ822と862は、それぞれコントローラー/プロセッサー820と860により使用されるデータとコードを記憶する。図8は、コントローラー/プロセッサー820および860により実施されているRRC層と、TXデータプロセッサー810および870とRXデータプロセッサー934および858により実施されているRLCおよびMAC層と、変調器812および872と復調器832および856により実施されている物理層(層1)とを示す。一般に、これらの層は、図8に示される処理ユニットのいずれかにより実施されてもよい。
【0072】
リコンフィギュレーションの場合、UTRANはリコンフィギュレーションメッセージをUEに送信する。コントローラー/プロセッサー820および860はそれぞれUTRANとUEにおいてリコンフィギュレーションを実行する。リコンフィギュレーションを完了すると、UEはリコンフィギュレーション完了メッセージをUTRANに送信する。
【0073】
明確にするために、差分符号化を備えたデフォルトコンフィギュレーションを使用するための技術は、主に、UTRANにおけるリコンフィギュレーションのために記載された。一般に、これらの技術は、呼を構成するために、呼を再構成するために等のために使用されてもよい。また、呼はセッションまたはその他の用語で呼んでもよい。また、これらの技術は(他のCDMA規格を実施してもよい)他のCDMAネットワークおよび他のタイプの無線通信ネットワーク(例えば、TDMAネットワークおよびFDMAネットワーク)のために使用されてもよい。
【0074】
ここに記載された技術は種々の手段により実施されてもよい。例えば、これらの技術はハードウエア、ソフトウエア、またはそれらの組み合わせにおいて実施されてもよい。ハードウエア実施の場合、ネットワーク側において呼を構成または再構成するために使用される処理ユニットは、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASICs)、デジタルシグナルプロセッサー(DSPs)、デジタルシグナル処理装置(DSPDs)、プログラマブル論理装置(PLDs)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、プロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、電子装置、またはここに記載された機能を実行するように設計された他の電子装置、またはそれらの組み合わせ内において実施されてもよい。また、UEにおける処理ユニットは1つ以上のASICs,DSPs、プロセッサー等内で実施されてもよい。
【0075】
ソフトウエア実施の場合、ここに記載された技術はここに記載された機能を実行するモジュール(例えば、手続、機能等)で実施されてもよい。ソフトウエアコードは、メモリユニット(例えば、図8のメモリユニット822または862)に記憶されてもよく、プロセッサー(例えば、プロセッサー820または860)により実行されてもよい。メモリユニットはプロセッサー内部またはプロセッサー外部で実施されてもよい。プロセッサー外部で実施される場合、メモリユニットは、技術的に知られている種々の手段を介してプロセッサーに通信可能に接続することができる。
【0076】
開示された実施形態の従前の記載は、当業者がこの発明を製作または使用可能にするために提供される。これらの実施形態に対する種々の変更は当業者に容易に明白であり、ここに定義された包括的原理はこの発明の精神または範囲を逸脱することなく他の実施形態に適用されてもよい。従って、この発明は、ここに示される実施形態に限定されることを意図したものではなく、ここに開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が許容されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶するためのメモリであって、各デフォルトコンフィギュレーションは、通信に使用するためにパラメーター値のそれぞれのセットに関連している、メモリと、
無線装置との通信に使用するためのコンフィギュレーションを選択し、もしあれば、前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーション内のデフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を確認し、前記デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティと、もしあれば前記差異を送信し、前記選択されたコンフィギュレーションを伝達するプロセッサーと、
を備えた装置。
【請求項2】
各デフォルトコンフィギュレーションは情報エレメントのそれぞれのセットのためのデフォルト値に関連し、前記デフォルト値は前記デフォルトコンフィギュレーションのためのパラメーター値のセットである、請求項1の装置。
【請求項3】
前記プロセッサーは、前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーションにおいて異なる値を有する情報エレメントを確認する請求項2の装置。
【請求項4】
前記プロセッサーは、前記デフォルトコンフィギュレーションのための前記アイデンティティと異なる値を有する前記情報エレメントを用いてリコンフィギュレーションメッセージを形成する、請求項3の装置。
【請求項5】
前記プロセッサーはさらに前記無線装置に固有の少なくとも1つのパラメーターを用いて前記リコンフィギュレーションメッセージを形成する、請求項4の装置。
【請求項6】
前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーションとの間に差異がないなら、前記プロセッサーは前記デフォルトコンフィギュレーションのための前記アイデンティティのみを送信する、請求項1の装置。
【請求項7】
前記プロセッサーは前記デフォルトコンフィギュレーションの代わりに前記選択されたコンフィギュレーションを送信し、前記差異がしきい値を越えるなら前記差異を送信する、請求項1の装置。
【請求項8】
前記プロセッサーは通信要件の変化に応答して前記コンフィギュレーションを選択する、請求項1の装置。
【請求項9】
前記通信要件の変化は、データレートの変化、サービスにおける変化、サービスの質(QoS)における変化またはそれらの組み合わせによる、請求項8の装置。
【請求項10】
前記プロセッサーは接続モード内の状態の変化に応答して前記コンフィギュレーションを選択する、請求項1の装置。
【請求項11】
前記プロセッサーはアイドルモードから接続モードへの送信に応答して前記コンフィギュレーションを選択する、請求項1の装置。
【請求項12】
前記プロセッサーは第1の無線アクセス技術から第2の無線アクセス技術へのハンドオーバーに応答して前記コンフィギュレーションを選択する、請求項1の装置。
【請求項13】
無線装置との通信のために使用するコンフィギュレーションを選択することと、
デフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを識別することであって、各デフォルトコンフィギュレーションは通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連することと、
もしあれば、前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を確認することと、
前記選択されたコンフィギュレーションを伝達するために、前記デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティと、もしあれば前記差異を送信することと、
を備えた方法。
【請求項14】
前記差異を確認することは、前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーションにおいて異なる値を有する情報エレメントを確認することを備えた、請求項13の方法。
【請求項15】
前記デフォルトコンフィギュレーションのための前記アイデンティティと、異なる値を有する情報エレメントを用いてリコンフィギュレーションメッセージを形成することをさらに備えた、請求項14の方法。
【請求項16】
前記コンフィギュレーションを選択することは、データレートの変化、サービスの変化、サービスの質(QoS)の変化、接続モード内の状態の変化、アイドルモードから接続モードへの遷移、第1の無線アクセス技術から第2の無線アクセス技術へのハンドオーバーまたはそれらの組み合わせに起因する通信要件の変化に応答して前記コンフィギュレーションを選択することを備えた、請求項13の方法。
【請求項17】
無線装置との通信に使用するコンフィギュレーションを選択する手段と、
デフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを識別する手段であって、各デフォルトコンフィギュレーションは通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連する、手段と、
もしあれば、前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を確認する手段と、
前記選択されたコンフィギュレーションを伝達するために、前記デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティと、もしあれば前記差異を送信する手段と、
を備えた装置。
【請求項18】
前記差異を確認するための手段は、前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーションにおいて異なる値を有する情報エレメントを確認する手段を備えた、請求項17の装置。
【請求項19】
前記デフォルトコンフィギュレーションのための前記アイデンティティと、異なる値を有する情報エレメントを用いてリコンフィギュレーションメッセージを形成する手段をさらに備えた、請求項18の装置。
【請求項20】
無線装置との通信に使用するコンフィギュレーションを選択し、
各デフォルトコンフィギュレーションが通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連するデフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを識別し、
もしあれば、前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーションとの間の差異を確認し、
前記選択されたコンフィギュレーションを伝達するために、前記デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティと、もしあれば前記差異を送信するように動作可能な命令を記憶するプロセッサー読み取り可能媒体。
【請求項21】
前記選択されたコンフィギュレーションと前記デフォルトコンフィギュレーションにおいて異なる値を有する情報エレメントを確認し、
前記デフォルトコンフィギュレーションの前記アイデンティティと、異なる値を有する情報エレメントを用いてリコンフィギュレーションメッセージを形成するように動作可能な命令をさらに記憶する、請求項20のプロセッサー読み取り可能媒体。
【請求項22】
各デフォルトコンフィギュレーションが通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連するデフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶するためのメモリと、 接続モードで動作している無線装置のための通信要件の変化の表示を受信し、前記通信要件に基づいて前記デフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを選択し、前記デフォルトコンフィギュレーションを前記無線装置に送信するプロセッサーと、
を備えた装置。
【請求項23】
前記通信要件の変化は、前記接続モード内の状態の変化による、請求項22の装置。
【請求項24】
前記通信要件の変化は、データレートの変化、サービスの変化、サービスの質の変化(QoS)またはそれらの組み合わせによる、請求項22の装置。
【請求項25】
接続モードで動作している無線装置のための通信要件の変化の表示を受信することと、 前記通信要件に基づいてデフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを選択することであって、各デフォルトコンフィギュレーションが通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連することと、
前記デフォルトコンフィギュレーションを前記無線装置に送信することと、
を備えた方法。
【請求項26】
前記通信要件における変化の表示を受信することは、データレートの変化、サービスの変化、サービスの質の変化(QoS)、接続モード内の状態の変化、またはそれらの組み合わせにより通信要件の変化の表示を受信することを備えた、請求項25の方法。
【請求項27】
接続モードで動作している無線装置のための通信要件の変化の表示を受信する手段と、前記通信要件に基づいてデフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを選択する手段であって、各デフォルトコンフィギュレーションは通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連する、手段と、
前記デフォルトコンフィギュレーションを前記無線装置に送信する手段と、
を備えた装置。
【請求項28】
各デフォルトコンフィギュレーションが通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連するデフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶するためのメモリと、デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを含むメッセージを受信し、前記アイデンティティに基づいて前記メモリから前記デフォルトコンフィギュレーションを取得し、前記メッセージが前記デフォルトコンフィギュレーションと選択されたコンフィギュレーションとの間の差異を含むかどうかを確認し、前記デフォルトコンフィギュレーションのためのパラメーター値を、もしあれば前記メッセージで送信された前記差異と交換するプロセッサーと、
を備えた装置。
【請求項29】
前記メッセージは前記アイデンティティを含み、前記差異を含まず、前記プロセッサーは通信のために前記デフォルトコンフィギュレーションを使用する、請求項28の装置。
【請求項30】
プロセッサーは通信のために前記差異を備えた前記デフォルトコンフィギュレーションを使用する、請求項28の装置。
【請求項31】
各デフォルトコンフィギュレーションは情報エレメントのそれぞれのセットのためのデフォルト値に関連し、前記デフォルト値は、前記デフォルトコンフィギュレーションのためのパラメーター値のセットである、請求項28の装置。
【請求項32】
前記プロセッサーは前記メッセージから前記差異を含む情報エレメントを抽出し、前記デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値を前記抽出した情報エレメントの値と交換し、前記メッセージで送信されなかった前記デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値を保持する、請求項31の装置。
【請求項33】
前記プロセッサーは通信要件の変化に応答して前記メッセージを受信する、請求項28の装置。
【請求項34】
前記プロセッサーは接続モード内の状態の変化に応答して前記メッセージを受信する、請求項28の装置。
【請求項35】
前記プロセッサーはアイドルモードから接続モードへの送信に応答して前記メッセージを受信する、請求項28の装置。
【請求項36】
前記プロセッサーは第1の無線アクセス技術から第2の無線アクセス技術へのハンドオーバーに応答して前記メッセージを受信する、請求項28の装置。
【請求項37】
デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを有するメッセージを受信することと、
前記アイデンティティに基づいてデフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを取得することであって、各デフォルトコンフィギュレーションは通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連することと、
前記メッセージが前記デフォルトコンフィギュレーションと選択されたコンフィギュレーションとの間の差異を含むかどうかを確認することと、
前記デフォルトコンフィギュレーションのためのパラメーター値を、もしあれば前記メッセージで送信された前記差異と交換することと、
を備えた方法。
【請求項38】
前記デフォルトコンフィギュレーションのためのパラメーター値を交換することは、前記メッセージから、前記差異を含む情報エレメントを抽出することと、前記デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値を前記抽出した情報エレメントの値と交換することと、前記メッセージにおいて送信されなかった前記デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値を保持することとを備えた、請求項37の方法。
【請求項39】
前記メッセージを受信することは、データレートの変化、サービスの変化、サービスの質(QoS)の変化、接続モード内の状態の変化、アイドルモードから接続モードへの遷移、第1の無線アクセス技術から第2の無線アクセス技術へのハンドオーバー、またはそれらの組み合わせに起因する通信要件の変化に応答して前記デフォルトコンフィギュレーションのための前記アイデンティティを有する前記メッセージを受信することを備えた、請求項37の方法。
【請求項40】
デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを有するメッセージを受信する手段と、
前記アイデンティティに基づいてデフォルトコンフィギュレーションのセットの中から前記デフォルトコンフィギュレーションを取得する手段であって、各デフォルトコンフィギュレーションは通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連する、手段と、
前記メッセージが前記デフォルトコンフィギュレーションと選択されたコンフィギュレーションとの間の差異を含むかどうかを確認する手段と、
前記デフォルトコンフィギュレーションのためのパラメーター値を、もしあれば前記メッセージで送信された前記差異と交換する手段と、
を備えた装置。
【請求項41】
前記デフォルトコンフィギュレーションのパラメーター値を交換する手段は、前記メッセージから前記差異を含む情報エレメントを抽出する手段と、前記デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値を前記抽出された情報エレメントのための値と交換する手段と、前記メッセージで送信されなかった前記デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値を保持する手段とを備えた、請求項40の装置。
【請求項42】
デフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを有するメッセージを受信し、
前記アイデンティティに基づいてデフォルトコンフィギュレーションのセットの中からデフォルトコンフィギュレーションを取得し、各デフォルトコンフィギュレーションは通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連し、
前記メッセージが前記デフォルトコンフィギュレーションと選択されたコンフィギュレーションとの間の差異を含むかどうかを確認し、
前記デフォルトコンフィギュレーションのためのパラメーター値をもしあれば前記メッセージで送信された前記差異と交換するように無線装置内で動作可能な命令を記憶するためのプロセッサー読み取り可能媒体。
【請求項43】
前記差異を含む情報エレメントを前記メッセージから抽出し、
前記デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値を前記抽出された情報エレメントのための値と交換し、
前記メッセージで送信されなかった前記デフォルトコンフィギュレーション内の情報エレメントのためのデフォルト値を保持するように動作可能な命令をさらに記憶する、請求項42のプロセッサー読み取り可能媒体。
【請求項44】
各デフォルトコンフィギュレーションが通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連するデフォルトコンフィギュレーションのセットを記憶するためのメモリと、 接続モードで動作している無線装置のための通信要件内の変化に応答してリコンフィギュレーションメッセージを受信し、前記リコンフィギュレーションメッセージからデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティ抽出し、前記アイデンティティに基づいて前記メモリから前記デフォルトコンフィギュレーションを取得し、前記デフォルトコンフィギュレーションを通信のために使用するプロセッサーと、
を備えた装置。
【請求項45】
前記通信内の変化は前記接続モード内の状態の変化による、請求項44の装置。
【請求項46】
前記通信要件の変化はデータレートの変化、サービスの変化、サービスの質(QoS)の変化、またはそれらの組み合わせによる、請求項44の装置。
【請求項47】
接続モードで動作している無線装置のための通信要件の変化に応答してリコンフィギュレーションメッセージを受信することと、
前記リコンフィギュレーションメッセージからデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを抽出することであって、前記デフォルトコンフィギュレーションはデフォルトコンフィギュレーションのセットからのものであり、各デフォルトコンフィギュレーションは通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連することと、 前記アイデンティティに基づいてメモリから前記デフォルトコンフィギュレーションを取得することと、
前記デフォルトコンフィギュレーションを通信に使用することと、
を備えた方法。
【請求項48】
接続モードで動作している無線装置のための通信要件の変化に応答してリコンフィギュレーションメッセージを受信する手段と、
前記リコンフィギュレーションメッセージからデフォルトコンフィギュレーションのためのアイデンティティを抽出する手段であって、前記デフォルトコンフィギュレーションはデフォルトコンフィギュレーションのセットからのものであり、各デフォルトコンフィギュレーションは通信に使用するパラメーター値のそれぞれのセットに関連する、手段と、
前記アイデンティティに基づいてメモリから前記デフォルトコンフィギュレーションを取得する手段と、
前記デフォルトコンフィギュレーションを通信のために使用する手段と、
を備えた装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−102491(P2013−102491A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−287002(P2012−287002)
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2011−5172(P2011−5172)の分割
【原出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】