説明

無線通信システム及びセッション共有化方法

【課題】多数のM2M端末が無線通信ネットワークにアクセスしてきた場合、基地局と呼処理制御装置とゲートウェイで管理するセッション識別子が枯渇し、他の端末の通信に影響を与えることを防ぐ。
【解決手段】基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、同じ用途で使用されるM2M端末(以下端末)100をグループ化し、1つのグループで1つのセッションを割り当てる。グループ化された複数の端末100は、1つのセッションを共有してシグナリング通信とデータ通信を行う。グループ化された複数の端末100が一斉にシグナリング通信とデータ通信を開始することを防ぐために、サーバ104/106は、各端末100にシグナリング通信とデータ通信を開始するタイミングを記載したスケジュール情報を送信する。端末100は、受信したスケジュール情報をもとに順番に一つのセッションに対してシグナリング通信とデータ通信を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム及びセッション共有化方法に係り、特に、複数の無線通信端末のセッションを共有化し、及び、複数の無線通信端末が無線通信システムにアクセスしたことによる負荷を軽減する無線通信システム及びセッション共有化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムには、通信手段を人対人だけでなく物対物を対象としたM2M(Machine to Machine)と呼ばれる通信形態がある。M2Mと呼ばれる通信形態は、例えば、自動販売機に無線端末を付加し商品の在庫状況や売れた商品を管理装置にレポートしたり、無線通信機能を備えるスマートメータ(電気・ガス・水道の検針など)が電気・ガス・水道の使用量を管理装置に通知したり、交通・流通サービスにおける車の渋滞状況や商品の発送状況を通知するといった用途がある。M2Mと呼ばれる通信形態が使用するネットワークは、携帯電話で使用する無線通信ネットワークがある。無線通信ネットワークを使用すれば、自動販売機のような移動しないM2Mで使用される無線端末(M2M端末)だけでなく、車や配達物といった移動するM2M端末の管理情報をいつでもどこでも管理装置向けに送信することができる。
無線通信システムは、携帯電話端末とM2M端末と基地局と呼処理制御装置とゲートウェイとOAM装置とインターネット網に位置するサーバとを含む。携帯電話端末とM2M端末と基地局は無線で通信を行う。基地局と呼処理制御装置とゲートウェイとOAM装置は有線にてメッシュ状で接続される。呼処理制御装置は、どのM2M端末が現在どの基地局配下にいるのかを管理しており、ゲートウェイと基地局間を接続するための呼制御をおこなっている。ゲートウェイは、基地局とインターネット網に位置するサーバと接続されており、M2M端末とインターネット網に位置するサーバとのデータの送受信を行う。
無線通信システムでは、M2M端末や携帯電話端末がデータ通信や音声通話を行うために呼処理制御装置やゲートウェイ装置に自身の呼情報を登録する必要がある。無線端末は、無線通信サービスを開始するための初期の接続処理として、全無線端末でユニークな加入者識別子を呼処理制御装置に基地局を介して送信する。呼処理制御装置やゲートウェイは、受信した加入者識別子へのサービス提供が可能であると判断した場合に、自身のノード内で当該無線端末を管理するためのセッション識別子を発行する。以降、呼処理制御装置とゲートウェイは、発行したセッション識別子で無線端末を管理することとなる。無線端末が送信してきた加入者識別子は全無線端末でユニークとなる重要な個人情報で、通信を行うたびに基地局を介して呼処理制御装置に送信することはセキュリティ上危険であるため、無線端末はサービス開始のための初期接続でのみ加入者識別子を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−206805号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP(3rd generation partnerships) 3GPP TS22.368 V11.2.0
【非特許文献2】3GPP(3rd generation partnerships) 3GPP TS23.401 V10.4.0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
M2M端末は、使用用途が多岐にわたり、多数のM2M端末が無線通信ネットワーク上で利用される。多数のM2M端末が一斉に無線通信ネットワークに接続してきた場合、同じ無線通信ネットワークを利用している携帯電話端末が通信できなくなるという課題がある。たとえば、無線通信ネットワーク上で多数のM2M端末が一斉に通信を開始すると、携帯電話が使用する周波数帯域を圧迫し、通信に十分な周波数帯域を確保できなくなり、データの送受信ができなくなる。また、基地局や呼処理制御装置やゲートウェイ装置といった各種通信機器で管理されているセッション識別子が枯渇することによって携帯電話端末からの新規呼が無線通信ネットワークに接続できなくなるという課題があった。
非特許文献1では、M2M端末が無線通信システムを利用するときサービスイメージと、M2M端末が無線通信システムでどのようにふるまうのかの要求仕様を規定している。非特許文献1では、M2M端末がサーバと無線通信システムを介して通信するか、M2M端末同士が無線通信システムを介して通信する場合に、ネットワーク装置がM2M端末からの接続を制限したり、シグナリング通信とデータ通信のピークを減少させる手段が必要であるという要求仕様を規定している。非特許物件1の要求仕様に対して、非特許文献2では、多数のM2M端末が無線通信システムに接続してきたときに、基地局が一時的にM2M端末からの接続を拒否・制限する方法が規定されている。
特許文献1では、各無線端末による単位時間当たりのトラヒックを平滑化し、一定以上のトラヒックが無線通信ネットワーク上に流れないように制御している。しかしながら、単位時間当たりのトラヒックを平滑化しても、無線通信ネットワーク上に多数のM2M端末が接続してきた場合、呼処理制御装置やゲートウェイが管理するセッション識別子が枯渇し、携帯電話ユーザが新規に接続できなくなるという課題を解決するための方法は示されていない。
上述のように、多数のM2M端末が無線通信ネットワークにアクセスしてきた場合、基地局と呼処理制御装置とゲートウェイで管理するセッション識別子が枯渇するという課題があった。また、多数のM2M端末がシグナリング通信やデータ通信を一斉に行うと、無線通信システムに一時的に多量のトラヒックが発生し、他の無線端末の通信に影響与えるという課題があった。
本発明は、以上の点に鑑み、複数のM2M端末が無線通信ネットワークにアクセスした場合に、他の無線端末の通信に与える影響を低減することを目的とする。また、本発明は、基地局と呼処理制御装置とゲートウェイで管理するセッション識別子が枯渇することを防ぐことを目的のひとつとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、多数のM2M端末が無線通信ネットワークにアクセスしてきたときに、基地局と呼処理制御装置とゲートウェイが管理するセッション識別子の増加を抑える方法と、多数のM2M端末が行うシグナリング通信とデータ通信を一斉に開始しない方法を提供する。
M2M端末は、無線通信システムを利用する場合、基地局と呼処理制御装置とゲートウェイに対して初期接続処理を開始する。初期接続処理では、M2M端末は、サービスを示す識別子と事業者を示す識別子と無線通信ネットワークを使用する国を示す識別子と接続先のサーバを示すIPアドレスと現在位置を示す識別子とを含むM2M管理情報と、自身がM2M端末であることを示すM2M端末識別子とを呼処理制御装置とゲートウェイに送信する。呼処理制御装置とゲートウェイは、M2M端末が接続してきた場合に、M2M端末による発信や着信といったシグナリング通信を管理するためのシグナリング通信用セッション識別子と、インターネット網に位置するサーバとM2M端末とのデータの送受信を管理するためのデータ通信用セッション識別子とを割り当てる。新たなM2M端末が呼処理制御装置とゲートウェイにアクセスしてきた場合、呼処理制御装置とゲートウェイは、M2M端末が送信してきたM2M管理情報を確認する。基地局と呼処理制御装置とゲートウェイは、M2M端末が送信してきたM2M管理情報に含まれるサービスを示す識別子と事業者を示す識別子と無線通信ネットワークを使用する国を示す識別子と接続先のサーバを示すIPアドレスと現在位置を示す識別子のうち、他に同じM2M管理情報をもつM2M端末が存在するのかどうかを確認する。同じM2M管理情報をもつM2M端末が複数存在した場合、基地局と呼処理制御装置とゲートウェイは、新規にシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子とを新たに割り当てずに、以前M2M端末向けに割り当てたシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子を使う。
呼処理制御装置とゲートウェイは、シグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子とを複数のM2M端末で共有することによってM2M端末グループを形成する。呼処理制御装置とゲートウェイは、1つのM2M端末グループに対してそれぞれ1つのシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子とを使用する。同じグループに属する複数のM2M端末で同じシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子とを使用するため、シグナリング通信用セッション識別子数とデータ通信用セッション識別子数の増加を低減することができる。
M2M端末がサーバとデータ通信を行う場合やM2M端末が基地局と呼処理制御装置とゲートウェイとシグナリング通信を行う場合、呼処理制御装置とゲートウェイは、1つのM2M端末グループでそれぞれ1つのシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子で管理しているため、複数のM2M端末からのシグナリング通信やデータ通信を行う場合、複数のM2M端末で1つのシグナリング通信用セッションとデータ通信用セッションを共有することとなる。インターネット網に位置するサーバは、グループ化された複数のM2M端末が、それぞれ1つのシグナリング通信用セッションとデータ通信用セッションに対して、一斉にシグナリング通信およびデータ通信を開始することを防ぐために、発信およびデータ通信を開始するタイミングをM2M端末ごとにずらしたスケジュール情報をM2M端末グループに送信する。サーバは、スケジュール情報をスケジューリングサーバから入手する。スケジューリングサーバは、M2M端末がどのタイミングでデータ通信およびシグナリング通信を開始するかのスケジュール情報を設定し管理する。M2M端末はサーバによって配信された当該スケジュール情報に従って発信およびデータ通信を開始する。
【0007】
本発明の第1の解決手段によると、
機器により収集されたデータをサーバに送信する複数の第1無線端末、及び、第1無線端末以外の第2無線端末と通信する基地局と、
データ通信を制御するゲートウェイと、
シグナリング通信を制御する呼処理制御装置と
を備え、
前記基地局、前記呼処理制御装置及び前記ゲートウェイの少なくともいずれかは、
サービス開始要求を受信すると、該サービス開始要求が前記第1無線端末からの要求であるか判断し、該第1無線端末からの要求である場合、前記第1無線端末に対するシグナリング通信及び/又はデータ通信に使用するセッション識別子を、前記複数の第1無線端末に共通して割り当てる無線通信システムが提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
機器により収集されたデータをサーバに送信する複数の第1無線端末、及び、第1無線端末以外の第2無線端末と通信する基地局と、
基地局とデータ通信を行うゲートウェイと、
基地局及びゲートウェイとのシグナリング通信を行う呼処理制御装置と
を備えた無線通信システムにおけるセッション共有化方法であって、
基地局、呼処理制御装置及びゲートウェイの少なくともいずれかは、
サービス開始要求を受信すると、該サービス開始要求が第1無線端末からの要求であるか判断し、該第1無線端末からの要求である場合、第1無線端末に対するシグナリング通信及び/又はデータ通信に使用するセッション識別子を、複数の第1無線端末に共通して割り当てるセッション共有化方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、複数のM2M端末が無線通信ネットワークにアクセスした場合に、他の無線端末の通信に与える影響を低減することができる。また、本発明は、基地局と呼処理制御装置とゲートウェイで管理するセッション識別子が枯渇することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】複数のM2M端末が無線通信システムに接続するときの無線通信システムのシステム構成図を示した図である。
【図2】M2M端末の構成を示すブロック図である。
【図3】基地局の構成を示すブロック図である。
【図4】呼処理制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】ゲートウェイの構成を示すブロック図である。
【図6】サーバの構成を示すブロック図である。
【図7−1】複数のM2M端末が基地局と呼処理制御装置とゲートウェイによってグループ化される処理を示したシーケンス図(1)である。
【図7−2】複数のM2M端末が基地局と呼処理制御装置とゲートウェイによってグループ化される処理を示したシーケンス図(2)である。
【図8】M2M端末の管理情報データベースの情報要素を示した図である。
【図9−1】基地局の基地局情報データベースの情報要素と、シグナリング通信用セッション識別子データベースと、データ通信用セッション識別子データベースとの初期状態における情報要素を示した図である。
【図9−2】基地局のグループ化単位情報データベースの初期状態における情報要素を示した図である。
【図10】呼処理制御装置のM2M管理情報データベースと、基地局情報データベースと、シグナリング通信用セッション識別子と、グループ化単位情報データベースの初期状態における情報要素を示した図である。
【図11】ゲートウェイのM2M管理情報データベースと、シグナリング通信用セッション識別子と、データ通信用セッション識別子と、グループ化単位情報データベースの初期状態における情報要素を示した図である。
【図12】OAM装置が基地局と呼処理制御装置とゲートウェイのグループ化単位情報データベースの情報要素を設定した後の該データベースの図である。
【図13】M2M端末Aが無線通信システムに接続した後の基地局と呼処理制御装置とゲートウェイのM2M管理情報データベースの情報要素を示した図である。
【図14】M2M端末Aがシグナリング通信を行うためのシグナリング通信用セッション識別子の情報要素を示した図である。
【図15】M2M端末Aがデータ通信を行うためのデータ通信用セッション識別子の情報要素を示した図である。
【図16】M2M端末Bが無線通信システムに接続した後の基地局と呼処理制御装置とゲートウェイのM2M管理情報データベースの情報要素を示した図である。
【図17】M2M端末Bがシグナリング通信を行うためのシグナリング通信用セッション識別子データベースの情報要素を示した図である。
【図18】M2M端末Bがデータ通信を行うためのデータ通信用セッション識別子の情報要素を示した図である。
【図19−1】M2M端末Cが無線通信システムに接続した後の基地局と呼処理制御装置のM2M管理情報データベースの情報要素を示した図である。
【図19−2】M2M端末Cが無線通信システムに接続した後のゲートウェイのM2M管理情報データベースの情報要素を示した図である。
【図20】M2M端末Cがシグナリング通信を行うためのシグナリング通信用セッション識別子の情報要素を示した図である。
【図21】M2M端末Cがデータ通信を行うためのデータ通信用セッション識別子の情報要素を示した図である。
【図22】M2M端末AとM2M端末BとM2M端末Cとがそれぞれ保持するスケジュール情報を示した図である。
【図23】保守者によってサーバに設定されたM2M端末AとM2M端末BとM2M端末Cに対するスケジュール情報を示した図である。
【図24】M2M端末AとM2M端末BとM2M端末Cとがサーバからの指示によってスケジュール情報を更新した後の情報要素を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の無線通信システム107の構成を示す図である。
本実施例ではM2M端末100を例に説明するが、M2M端末100でなくても無線通信システム107を利用する無線端末で有れば同様の処理を行うことが可能である。なお、M2M端末は、規格によってはMTC端末や他の名称で称される場合もある。例えば、M2M端末は、例えば、機器により収集されたデータをサーバに送信する端末である。また、M2M端末は、例えば自端末が備える測定部、データ集計部等の機器により得られたデータを無線通信システムを介してサーバに通知する端末である。なお、自端末以外の適宜の測定部により測定されたデータを入力して、サーバに通知する装置でもよい。
無線通信システム107は、複数のM2M端末100(第1無線端末)(M2M端末A100−1、M2M端末B100−2、M2M端末C100−3)と、複数の基地局101(基地局A101−1、基地局B101−2、基地局C101−3)と、呼処理制御装置102と、ゲートウェイ103と、サーバ104と、OAM装置(管理装置)105とスケジューリングサーバ106を備える。なお、各装置はひとつに限らず適宜の単位で複数備えられてもよい。また、基地局101は、M2M端末100以外にの無線端末(第2無線端末、例えば携帯電話端末等)とも通信する。M2M端末A100−1と基地局A101−1は無線で通信を行う。M2M端末B100−2と基地局B101−2は無線で通信を行う。M2M端末C100−3と基地局C101−3は無線で通信を行う。基地局A101−1、基地局B101−2、基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103とOAM装置105は有線にてメッシュ状で接続される。ゲートウェイ103は、サーバ104と例えば有線にて接続される。サーバ104は、スケジューリングサーバ106と例えば有線にて接続される。M2M端末A100−1と、M2M端末B100−2と、M2M端末C100−3は、基地局A101−1、基地局B101−2、基地局C101−3およびゲートウェイ103を介してサーバ104との間でデータの送受信を行う。例えば、M2M端末100は、収集対象のデータをサーバ104に定期的又は不定期に送信する。スケジューリングサーバ106は、例えば同一グループに所属するM2M端末100がシグナリング通信およびデータ通信を開始するタイミングが重ならないようにスケジューリングする。サーバ104は、M2M端末100がどのタイミングでデータ通信およびシグナリング通信を開始するかのスケジュール情報をスケジューリングサーバ106から入手するための通信を行う。
【0011】
OAM装置105を操作する保守者は、複数のM2M端末100が無線通信システム107に接続したとき、どのような単位でM2M端末100をグループ化するのかの情報要素(以降、グループ化単位情報)を基地局A101−1、基地局B101−2、基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103に設定する。例えば、OAM装置105は、基地局A101−1、基地局B101−2、基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103がM2M端末100をサービス識別子単位、事業者単位、国単位、方式単位、IPアドレス単位、在圏基地局単位でグループ化するように指示を出すためにグループ化単位情報を送信する。
M2M端末100は、通常の携帯電話ではなくM2M端末であることを示すM2M端末識別子と、サービス種別を示すサービス識別子と、事業者種別を示す事業者識別子と、国を示す国番号と、無線通信方式を示す方式識別子と、M2M端末100がデータ通信を行うサーバ104のIPアドレスを示す接続先サーバIPアドレスとを持っている。M2M端末100が無線通信システム107に接続したとき、M2M端末100は、基地局101を介して呼処理制御装置102とゲートウェイ103にM2M端末識別子と、サービス識別子と、事業者識別子と、国番号と、方式識別子と、接続先サーバIPアドレスとを通知する。これらの情報は、上述のグループ化単位情報と対応してもよい。基地局101は、当該M2M端末100が在圏していることを示すために在圏基地局識別子を呼処理制御装置102とゲートウェイ103に通知する。
基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、複数のM2M端末100をどのような単位でグループ化するのかを示すグループ化単位情報を参照する。例えば、サービス識別子単位でM2M端末をグループ化するように指示された場合、基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末100によって送信されたサービス識別子が、過去に無線通信システム107に接続した他のM2M端末100と同じであれば、同じグループとして管理する。基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、同じグループとして管理された複数のM2M端末100に対して、発着信や位置登録といったシグナリング通信を行うためのセッション情報(以降、シグナリング通信用セッション識別子)と、データ通信を行うためのセッション情報(以降、データ通信用セッション識別子)とに同じ値を設定しセッションを共有する。基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、OAM装置105から事業者単位、国単位、方式単位、IPアドレス単位、在圏基地局単位のいずれかでグループ化するように指示された場合、および、サービス識別子単位、事業者単位、国単位、方式単位、IPアドレス単位、在圏基地局単位のうち複数の組み合わせで同時に指示された場合も同様の処理を行う。
【0012】
本実施例では、サービス識別子と、事業者識別子と、国番号と、方式識別子と、接続先サーバIPアドレスと、在圏基地局識別子に限定して説明するが、これら以外でもよく、M2M端末100をグループ化可能な識別子であれば同様の処理が可能である。
基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103によってセッションを共有化された同じグループに所属する複数のM2M端末100は、発着信や位置登録といったシグナリング通信とサーバ104とのデータ通信をそれぞれ共通のシグナリング通信用セッション識別子と共通のデータ通信用セッション識別子で行う。同じグループに所属する複数のM2M端末100がデータ通信を開始するための発信を一斉に開始した場合、基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103に対してシグナリング通信が多量に発生する。また、同じグループに所属する複数のM2M端末100からデータ通信を一斉に開始した場合、基地局101とゲートウェイ103において、無線区間とネットワーク区間で多量のデータパケットが送信される。基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103に多量のシグナリングやデータパケットが送信されるとシグナリングのコリジョン(衝突)やデータ通信量の輻輳が発生し、正常にシグナリング通信やデータ通信ができなくなる場合がある。無線区間とネットワーク区間での輻輳やコリジョンを防ぐために、サーバ104は、同じグループに所属する複数のM2M端末100がどの順番でいつシグナリング通信とデータ通信を行うのかのスケジュール情報をスケジューリングサーバから入手する。サーバ104は、入手したスケジュール情報をM2M端末100に送信する。同じグループに所属する複数のM2M端末100は、サーバ104から送信されたスケジュール情報に従いシグナリング通信やデータ通信を行う。
図2は、M2M端末100の構成を示すブロック図である。M2M端末100は、例えば、送受信アンテナ200と、アンテナ200に接続された無線アナログ部201と、無線アナログ部201と接続されたデジタル信号処理部202と、デジタル信号処理部202と接続された呼処理部203とを備えている。
【0013】
ここで、無線アナログ部201は、アンテナ200を介して受信した基地局101からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号処理部202に出力する。また、無線アナログ部201は、デジタル信号処理部202から受信したデジタル信号をアナログ信号に変換し、アンテナ200を介して基地局101に送信する。デジタル信号処理部202は、無線アナログ部201からの信号の復調や基地局101への信号の変調を行う。呼処理部203は、プロセッサ210と、プロセッサ210が実行するプログラム等を格納するメモリ211と、M2M端末100の管理情報の情報要素を格納したM2M管理情報データベース212と、M2M端末100がシグナリング通信とデータ通信を開始するタイミングを示したスケジュール情報を格納するスケジュール情報データベース213とを備えている。
M2M端末100は、例えば、無線通信サービス開始要求を基地局101を介して呼処理制御装置102とゲートウェイ103へ送信する機能と、サーバ104からスケジュール情報を受信した場合にスケジュール情報データベース213に登録されているスケジュール情報を更新する機能と、スケジュール情報データベース213に登録されているスケジュール情報に従ってシグナリング通信とデータ通信を行う機能とを有する。これらの各機能は、例えば、プロセッサ210がメモリ211に記憶された適宜のプログラムを実行することで実現できる。他の各装置の機能についても同様である。
図3は、基地局101の構成を示すブロック図である。基地局101は、アンテナ300と、アンテナ300の各々に接続された無線アナログ部301と、これら無線アナログ部301と接続されたデジタル信号処理部302と、デジタル信号処理部302と接続された呼処理部304と、呼処理部304と接続された回線インタフェース部303とを備えている。回線インタフェース部303は、呼処理制御装置102と、ゲートウェイ103と、OAM装置105とも接続されている。
ここで、無線アナログ部301は、アンテナ300を介して受信したM2M端末100からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号処理部302に出力する。また、無線アナログ部301は、デジタル信号処理部302から受信したデジタル信号をアナログ信号に変換し、アンテナ300を介してM2M端末100に送信する。デジタル信号処理部302は、無線アナログ部301からの信号の復調やM2M端末100への信号の変調を行う。呼処理部304は、プロセッサ310と、プロセッサ310が実行するプログラム等を格納するメモリ311と、基地局101のセル識別子を格納する基地局情報データベース312と、M2M端末100に対するシグナリング通信を行うために使用するシグナリング通信用セッション識別子を格納するシグナリング通信用セッション識別子データベース313と、基地局101がM2M端末100からのデータをゲートウェイ103に送信するために使用するデータ通信用セッション識別子を格納するデータ通信用セッション識別子データベース314と、グループ化単位情報データベース(グループ化単位情報記憶領域)315と、M2M端末100の管理情報の情報要素を格納したM2M管理情報データベース316とを備えている。
【0014】
基地局101は、例えば、M2M端末100から無線通信サービス開始要求を受信後に無線通信サービス開始を許可し、呼処理制御装置102へ無線通信サービス開始要求を送信する機能と、呼処理制御装置102から受信した無線通信サービス開始許可(許可通知)をM2M端末100へ送信する機能と、M2M端末100に対するシグナリング通信を行うために使用するシグナリング通信用セッション識別子を割り振る機能と、自身が割り振ったシグナリング通信用セッション識別子を呼処理制御装置102に送信する機能と、M2M端末100に対するデータ通信を行うために使用するデータ通信用セッション識別子を割り振る機能と、自身が割り振ったデータ通信用セッション識別子をゲートウェイ103に送信する機能と、M2M端末100から送信される上りデータをゲートウェイ103に転送する機能と、ゲートウェイ103から送信されるM2M端末100向けの下りデータをM2M端末100へ送信する機能と、OAM装置105からグループ化単位情報を受信した場合にグループ化情報データベースの設定値を変更する機能と、複数のM2M端末100をグループ化すると判定した場合にグループ化された複数のM2M端末100を同じシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子とで管理し制御する機能とを備えている。
図4は、呼処理制御装置102の構成を示すブロック図である。呼処理制御装置102は、基地局101とゲートウェイ103とOAM装置105と接続された回線インタフェース部400と、回線インタフェース部400と接続された呼処理部401とを備えている。
ここで、呼処理部401は、プロセッサ410と、プロセッサ410が実行するプログラム等を格納するメモリ411と、M2M端末100から受信したM2M端末管理情報の情報要素を格納したM2M管理情報データベース412と、基地局101のセル識別子を格納する基地局情報データベース413と、M2M端末100に対するシグナリング通信を行うために使用するシグナリング通信用セッション識別子を格納するシグナリング通信用セッション識別子データベース414と、M2M端末100をどのような単位でグループ化するのかの情報を格納するグループ化単位情報データベース(グループ化単位情報記憶領域)415とを備えている。
呼処理制御装置102は、例えば、M2M端末100が基地局101を介して送信する無線通信サービス開始要求受信後に無線通信サービス開始を許可し、無線通信サービス開始要求をゲートウェイ103に送信する機能と、ゲートウェイ103から受信した無線通信サービス開始許可を基地局101に送信する機能と、M2M端末100に対するシグナリング通信を行うために使用するシグナリング通信用セッション識別子を割り振る機能と、自身が割り振ったシグナリング通信用セッション識別子を基地局101とゲートウェイ103に送信する機能と、OAM装置105からグループ化単位情報を受信した場合にグループ化情報データベースの設定値を変更する機能と、複数のM2M端末100をグループ化すると判定した場合にグループ化された複数のM2M端末100を同じシグナリング通信用セッション識別子で管理し制御する機能とを備えている。
図5は、ゲートウェイ103の構成を示すブロック図である。ゲートウェイ103は、基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103と接続された回線インタフェース部500と、回線インタフェース部500と接続された呼処理部501とを備えている。
ここで、呼処理部501は、プロセッサ510と、プロセッサ510が実行するプログラム等を格納するメモリ511と、M2M端末100から受信したM2M端末管理情報の情報要素を格納したM2M管理情報データベース512と、M2M端末100に対するシグナリング通信を行うために使用するシグナリング通信用セッション識別子を格納するシグナリング通信用セッション識別子データベース513と、M2M端末100に対するデータ通信を行うために使用するデータ通信用セッション識別子を格納するデータ通信用セッション識別子データベース514と、M2M端末100をどのような単位でグループ化するのかの情報を格納するグループ化単位情報データベース(グループ化単位情報記憶領域)515とを備える。
【0015】
ゲートウェイ103は、例えば、M2M端末100から基地局101と呼処理制御装置102を介して無線通信サービス開始要求を受信した後に無線通信サービス開始を許可し、呼処理制御装置102に無線通信サービス開始許可を送信する機能と、M2M端末100に対するシグナリング通信を行うために使用するシグナリング通信用セッション識別子を割り振る機能と、自身が割り振ったシグナリング通信用セッション識別子を呼処理制御装置102に送信する機能と、M2M端末100に対するデータ通信を行うために使用するデータ通信用セッション識別子を割り振る機能と、自身が割り振ったデータ通信用セッション識別子を基地局101に送信する機能と、M2M端末100から基地局101を介して送信される上りデータをサーバ104に転送する機能と、サーバ104から送信されるM2M端末100向けの下りデータを基地局101を介してM2M端末100へ送信する機能と、OAM装置105からグループ化単位情報を受信した場合にグループ化情報データベースの設定値を変更する機能と、複数のM2M端末100をグループ化すると判定した場合にグループ化された複数のM2M端末100を同じシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子とで管理し制御する機能とを備えている。
本実施の形態では、上述のように、シグナリング通信用セッション識別子及びデータ通信用セッション識別子は、各装置で割り振られて対向する装置に送信される。従って、対向する2つの装置間でセッション識別子は上りと下りに対応するふたつの識別子が存在する。後述するように、上りと下りのセッションIDの一方又は双方が共有される。
【0016】
図6は、サーバ104の構成を示すブロック図である。サーバ104は、ゲートウェイ103と接続された回線インタフェース部600と、回線インタフェース部600と接続された制御部601とを備えている。
ここで、制御部601は、プロセッサ610と、プロセッサ610が実行するプログラム等を格納するメモリ611と、M2M端末100がシグナリング通信とデータ通信を開始するタイミングを示したスケジュール情報を格納するスケジュール情報データベース612とを備えている。
サーバ104は、例えば、M2M端末100とデータの送受信を行う機能と、スケジューリングサーバ106によって設定されたM2M端末100がシグナリング通信とデータ通信を開始するタイミングを示したスケジュール情報をM2M端末100に送信する機能とを備えている。
図7−1と図7−2は、複数のM2M端末100がグループ化される処理を示したシーケンス図である。図7−1と図7−2のシーケンス図の説明を、図8〜図24のデータベースの情報要素の説明と併せて行う。
図8〜図11は、本実施の形態を説明するのに使用するM2M端末100と基地局101と呼処理制御装置102とゲートウェイ103の各データベースの構成と初期の情報要素の例を示した図である。
図8は、M2M端末のM2M管理情報データベース212を示す。M2M端末のM2M管理情報データベース212は、M2M端末100が管理する端末や通信に関する情報を記憶する。例えば、M2M端末100のM2M管理情報データベース212は、M2M端末識別子と、サービス識別子、事業者識別子、国番号、方式識別子、及び、接続先サーバIPアドレスを記憶する。各情報については上述の通りであるが、より具体的に説明すると、M2M端末識別子は、M2M端末100を識別するための適宜の識別子である。サービス識別子は、例えば、水道メータ等の測定データ収集、自動販売機の売り上げデータ収集などM2M端末に関連するサービスを識別する識別子である。事業者識別子は、例えばM2M端末100を用いてサービスを提供する又はサービスを受ける事業者の識別子である。国番号は、M2M端末100の属する国を示す。方式識別子は、例えばGPRS(General Packet Radio Service)などの通信方式を示す。接続先サーバIPアドレスは、M2M端末100が接続するサーバ104のIPアドレスである。
【0017】
初期状態の例として、図8(a)のM2M端末A100−1のM2M管理情報データベース212において、M2M端末識別子にはM2M1が、サービス識別子にはabc.netが、事業者識別子には999が、国番号には440が、方式識別子にはgprsが、接続先サーバIPアドレスにはA.B.C.Dが設定されている。
図8(b)のM2M端末B100−2のM2M管理情報データベース212において、M2M端末識別子にはM2M2が、サービス識別子にはabc.netが、事業者識別子には999が、国番号には440が、方式識別子にはgprsが、接続先サーバIPアドレスにはA.B.C.Dが設定されている。
図8(c)のM2M端末C100−3のM2M管理情報データベース212において、M2M端末識別子にはM2M3が、サービス識別子にはxyz.netが、事業者識別子には888が、国番号には440が、方式識別子にはgprsが、接続先サーバIPアドレスにはE.F.G.Hが設定されている。
図9−1、図9−2は、基地局101のデータベースを示す。
図9−1(a)〜(c)は、基地局101の基地局情報データベース312を示す。基地局101の基地局情報データベース312は、例えば、自基地局のセルを識別するセル識別子を記憶する。図示の例では、ひとつの基地局に対しセルがひとつであるが、ひとつの基地局に対し複数のセルがあってもよい。
図9−1(d)〜(f)は、基地局101のシグナリング通信用セッション識別子データベース313を示す。基地局101のシグナリング通信用セッション識別子データベース313は、例えば、自基地局が用いるシグナリング通信用セッション識別子を記憶する。
図9−1(g)〜(i)は、基地局101のデータ通信用セッション識別子データベース314を示す。基地局101のデータ通信用セッション識別子データベース314は、例えば、自基地局が用いるデータ通信用セッション識別子を記憶する。
図9−2(j)〜(l)は、基地局101のグループ化単位情報データベース315を示す。なお、図9−2は、図9−1との関連で便宜上(i)から記載している。基地局101のグループ化単位情報データベース315は、グループ化される単位を記憶する。例えば、予め定められたグループ化単位候補ごとに、そのグループ化単位でグループ化するか否かを示す選択情報(ON/OFF)が記憶される。本実施の形態では、グループ化単位候補として、サービス識別子、事業者識別子、国番号、方式識別子、接続サーバIPアドレス、セル識別子等を用いるが、これ以外にもM2M端末が用いるセッションIDの数を減らす適宜の単位でもよい。例えば、端末の情報、ネットワークの情報、無線リソースの情報、場所に関する情報、アクセスしてきた時間などの時間に関する情報に基づく単位で、複数のM2M端末をグループ化してもよい。
初期状態の例として、図9−1(a)の基地局A101−1の基地局情報データベース312にはセル識別子としてCell1が設定されている。図9−1(b)の基地局B101−2の基地局情報データベース312にはセル識別子としてCell2が設定されている。図9−1(c)の基地局C101−3の基地局情報データベース312にはセル識別子としてCell3が設定されている。
図9−1(d)の基地局A101−1のシグナリング通信用セッション識別子データベース313には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、シグナリング通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図9−1(e)の基地局B101−2のシグナリング通信用セッション識別子データベース313には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、シグナリング通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図9−1(f)の基地局C101−3のシグナリング通信用セッション識別子データベース313には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、シグナリング通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図9−1(g)の基地局A101−1のデータ通信用セッション識別子データベース314には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、データ通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図9−1(h)の基地局B101−2のデータ通信用セッション識別子データベース314には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、データ通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図9−1(i)の基地局C101−3のデータ通信用セッション識別子データベース314には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、データ通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図9−2(j)の基地局A101−1のグループ化単位情報データベース315には、OAM装置105からグループ化単位情報を設定されていないため、サービス識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、事業者識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、国番号単位でグループ化の欄にはOFFが、方式識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、接続先サーバIPアドレス単位でグループ化の欄にはOFFが、セル識別子でグループ化の欄にはOFFが設定されている。
図9−2(k)の基地局B101−2のグループ化単位情報データベース315には、OAM装置105からグループ化単位情報を設定されていないため、サービス識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、事業者識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、国番号単位でグループ化の欄にはOFFが、方式識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、接続先サーバIPアドレス単位でグループ化の欄にはOFFが、セル識別子でグループ化の欄にはOFFが設定されている。
図9−2(l)の基地局C101−3のグループ化単位情報データベース315には、OAM装置105からグループ化単位情報を設定されていないため、サービス識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、事業者識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、国番号単位でグループ化の欄にはOFFが、方式識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、接続先サーバIPアドレス単位でグループ化の欄にはOFFが、セル識別子でグループ化の欄にはOFFが設定されている。
【0018】
図10は、呼処理制御装置102のデータベースを示す。
図10(a)は、呼処理制御装置102のM2M管理情報データベース412を示す。呼処理制御装置102のM2M管理情報データベース412は、M2M端末100のM2M管理情報が、M2M端末100毎に記憶される。
図10(b)は、呼処理制御装置102の基地局情報データベース413を示す。呼処理制御装置102の基地局情報データベース413は、基地局101毎のセル識別子が記憶される。
図10(c)は、呼処理制御装置102のシグナリング通信用セッション識別子データベース414を示す。呼処理制御装置102のシグナリング通信用セッション識別子データベース414は、基地局101向けシグナリング通信用セッション識別子と、ゲートウェイ103向けシグナリング通信用セッション識別子とを記憶する。
図10(d)は、呼処理制御装置102のグループ化単位情報データベース415を示す。グループ化単位情報データベース415については、図9−2(j)−(l)に示す基地局のグループ化単位情報データベース315と同様である。
初期状態の例として、図10(a)の呼処理制御装置102のM2M管理情報データベース412には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、NULLが設定されている。
図10(b)の呼処理制御装置102の基地局情報データベース413には、基地局A101−1のセル識別子としてCell1が、基地局B101−2のセル識別子としてCell2が、基地局C101−3のセル識別子としてCell3が設定されている。
図10(c)の呼処理制御装置102のシグナリング通信用セッション識別子データベース414には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、基地局101向けシグナリング通信用セッション識別子としてNULLが、ゲートウェイ103向けシグナリング通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図10(d)の呼処理制御装置102のグループ化単位情報データベース415には、OAM装置105からグループ化単位情報を設定されていないため、サービス識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、事業者識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、国番号単位でグループ化の欄にはOFFが、方式識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、接続先サーバIPアドレス単位でグループ化の欄にはOFFが、セル識別子でグループ化の欄にはOFFが設定されている。
【0019】
図11は、ゲートウェイ103のデータベースを示す。
図11(a)は、ゲートウェイ103のM2M管理情報データベース512を示す。ゲートウェイ103のM2M管理情報データベース512は、M2M端末100のM2M管理情報が、M2M端末100毎に記憶される。
図11(b)は、ゲートウェイ103のシグナリング通信用セッション情報データベース513を示す。ゲートウェイ103のシグナリング通信用セッション情報データベース513は、シグナリング通信用セッション識別子を記憶する。
図11(c)は、ゲートウェイ103のデータ通信用セッション情報データベース514を示す。ゲートウェイ103のデータ通信用セッション情報データベース514は、データ通信用セッション識別子を記憶する。
図11(d)は、ゲートウェイ103のグループ化単位情報データベース515を示す。グループ化単位情報データベース515については、図9−2(j)−(l)に示す基地局のグループ化単位情報データベース315と同様である。
初期状態の例として、図11(a)のゲートウェイ103のM2M管理情報データベース512には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、NULLが設定されている。
図11(b)のゲートウェイ103のシグナリング通信用セッション情報データベース513には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、シグナリング通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図11(c)のゲートウェイ103のデータ通信用セッション情報データベース514には、M2M端末100が無線通信システム107へ未接続のため、データ通信用セッション識別子としてNULLが設定されている。
図11(d)のゲートウェイ103のグループ化単位情報データベース515には、OAM装置105からグループ化単位情報を設定されていないため、サービス識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、事業者識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、国番号単位でグループ化の欄にはOFFが、方式識別子単位でグループ化の欄にはOFFが、接続先サーバIPアドレス単位でグループ化の欄にはOFFが、セル識別子でグループ化の欄にはOFFが設定されている。
図7−1、図7−2を参照して、本実施の形態の動作を説明する。
図7−1において、OAM装置105は、基地局A101−1と基地局B101−2と基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103にM2M端末向けのグループ化単位情報を送信する(ステップ701)。OAM装置105は、M2M端末向けのグループ化単位情報として例えばサービス識別子単位でグループ化する指示を基地局A101−1と基地局B101−2と基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103に送信する。OAM装置105からサービス識別子単位でグループ化する指示を受信した基地局A101−1と基地局B101−2と基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、グループ化単位情報データベースの該当するグループ化単位候補の選択情報を、図12(a)と図12(b)と図12(c)のように更新する。グループ化単位情報としてサービス識別子以外を用いる場合も同様である。
M2M端末A100−1は、基地局A101−1を介して呼処理制御装置102とゲートウェイ103に無線通信サービス開始要求を送信する(ステップ702)。無線通信サービス開始要求では、図8(a)に示すM2M端末A100−1のM2M管理情報データベース212に含まれるM2M管理情報を付加して送信する。基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末A100−1の管理情報として、基地局A101−1のM2M管理情報データベース316と呼処理制御装置102のM2M管理情報データベース412とゲートウェイ413のM2M管理情報データベース512とを、受信したM2M管理情報に従い、図13(a)と図13(b)と図13(c)に示す内容に設定する。
【0020】
M2M端末A100−1から無線通信サービス開始要求を受信した基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、図8(a)のM2M端末識別子を受信することで、無線通信サービス開始要求を送信してきた無線端末が通常の携帯電話ではなくM2M端末100であることを検出する(ステップ703)。
基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末A100−1をグループ化するか否かを決定するために、基地局A101−1のグループ化単位情報データベース315と呼処理制御装置102のグループ化単位情報データベース415とゲートウェイ103のグループ化単位情報データベース515を参照する。基地局A101−1のグループ化単位情報データベース315と呼処理制御装置102のグループ化単位情報データベース415とゲートウェイ103のグループ化単位情報データベース515には、図12(a)と図12(b)と図12(c)に示すようにステップ701でOAM装置105から指示されたサービス識別子単位でグループ化する指示がONに設定されている。そのため、基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、図13(a)と図13(b)と図13(c)に示すM2M端末A100−1のサービス識別子abc.netが他のM2M端末100でも利用されているかどうかを確認する。例えば、各装置のM2M管理情報データベースを参照して確認する。ここでは、他のM2M端末100に関する管理情報が記憶されてなく、サービス識別子abc.netは、M2M端末A100−1でのみ利用されているため、基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103はM2M端末100のグループ化処理を行わない。
基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末A100−1に無線通信サービス開始許可を送信する(ステップ704)。基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末A100−1がシグナリング通信を行うための識別子として、図14(a)と図14(b)と図14(c)に示すシグナリング用セッション識別子を割り当てる。また、基地局A101−1とゲートウェイ103は、M2M端末A100−1がサーバ104とデータ通信を行うための識別子として、図15(a)と図15(b)に示すデータ通信用セッション識別子を割り当てる。
基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103がシグナリングメッセージを送受信する場合、送信シグナリングメッセージには対向ノードから受信したシグナリング通信用セッション識別子を付加し、対向ノードから受信したシグナリングメッセージには自ノードが割り当てたシグナリング通信用セッション識別子が付加されていることを確認する。以降、M2M端末A100−1によるシグナリング通信とデータ通信において、シグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子をノード間でどのように受け渡すのかついて説明する。
【0021】
ステップ702において、基地局A101−1は、M2M端末A100−1から送信されるシグナリングメッセージを受信後、呼処理制御装置102に対してM2M端末A100−1から発信されたシグナリングメッセージであることを示すために図14(a)に示すCPlane_CALLtoBSaと、M2M端末A100−1から発信されたデータパケットであることを示すために図15(a)に示すUPlane_GWtoBSaとをシグナリングに付加して送信する。ステップ702の段階では、基地局A101−1は、呼処理制御装置102からM2M端末A100−1に関するシグナリング通信用セッション識別子とゲートウェイ103からデータ通信用セッション識別子とを受信していないため、呼処理制御装置102のシグナリング通信用セッション識別子とゲートウェイ103のデータ通信用セッション識別子は保持していない。呼処理制御装置102は、基地局A101−1から送信されるCPlane_CALLtoBSaの情報とUPlane_GWtoBSaとが付加されたシグナリングを受信後、ゲートウェイ103に対してM2M端末A100−1から発信されたシグナリングであることを示すために図14(b)に示すCPlane_GWtoCALLaとUPlane_GWtoBSaをシグナリングに付加して送信する。ステップ702の段階では、呼処理制御装置102は、ゲートウェイ103からM2M端末A100−1に関するシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子とを受信していないため、ゲートウェイ103のシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子は保持していない。ゲートウェイ103は、呼処理制御装置102から送信されるCPlane_GWtoCALLaとUPlane_GWtoBSaが付加されたシグナリングメッセージを受信後、呼処理制御装置102に対して呼処理制御装置102から受信したシグナリングメッセージに対する応答であることを示すために、呼処理制御装置102から受信したCPlane_GWtoCALLaと、図14(c)に示すCPlane_CALLtoGWaと、M2M端末A100−1向けのデータパケットであることを示すために図15(b)に示すUPlane_BStoGWaを付加して応答する。呼処理制御装置102は、ゲートウェイ103から送信されるシグナリングメッセージを受信後、基地局A101−1から受信したシグナリングメッセージに対する応答であることを示すためにCPlane_CALLtoBSaと、図14(b)に示すCPlane_BStoCALLaと、UPlane_BStoGWaを設定して応答する。
【0022】
以上、ステップ702とステップ703によって対向装置のシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子を入手する。以降のシグナリング通信では、基地局A101−1から呼処理制御装置102の上り方向においてはCPlane_BStoCALLaを、呼処理制御装置102から基地局A101−1への下り方向においてはとCPlane_CALLtoBSaを使用する(ステップ705)。呼処理制御装置102からゲートウェイ103への上り方向においてはCPlane_CALLtoGWaを、ゲートウェイ103から呼処理制御装置102への下り方向へはCPlane_GWtoCALLa使用する(ステップ706)。また、以降のデータ通信では、基地局A101−1からゲートウェイ103への上り方向においてはUPlane_BStoGWa
を、ゲートウェイ103から基地局A101−1への下り方向においてはUPlane_GWtoBSaとを使用する(ステップ707)。
次に、M2M端末B100−2は、基地局B101−2を介して呼処理制御装置102とゲートウェイ103に無線通信サービス開始要求を送信する場合の処理を説明する(ステップ708)。無線通信サービス開始要求では、M2M端末B100−2は、図8(b)に示すM2M端末B100−2のM2M管理情報データベース212に含まれるM2M管理情報を付加して送信する。基地局B101−2と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末B100−2がシグナリング通信を行うための識別子として、図17(a)と図17(b)と図17(c)に示すシグナリング用セッション識別子を割り当てる。
M2M端末B100−2から無線通信サービス開始要求を受信した基地局B101−2と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、図8(b)のM2M端末識別子を受信し、無線通信サービス開始要求を送信した無線端末が通常の携帯電話ではなくM2M端末100であることを検出する(ステップ709)。
基地局B101−2と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末B100−2をグループ化するか否かを確認するために、基地局B101−2のグループ化単位情報データベース315と、呼処理制御装置102のグループ化単位情報データベース415とゲートウェイ103のグループ化単位情報データベース515を参照する(ステップ710)。基地局B101−2のグループ化単位情報データベース315と呼処理制御装置102のグループ化単位情報データベース415とゲートウェイ103のグループ化単位情報データベース515には、図12(a)と図12(b)と図12(c)に示すようにステップ701でOAM装置105から指示されたサービス識別子単位でグループ化する指示がONに設定されているので、基地局B101−2と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、図12(a)と図12(b)と図12(c)に示すM2M端末B100−2のサービス識別子abc.netが他のM2M端末100でも利用されているかどうかを確認する。例えば、各装置のM2M端末管理情報データベースを参照して確認する。ここでは、サービス識別子abc.netは、M2M端末A100−1に対しても記憶されており、ずなわちM2M端末A100−1でも利用されているため、基地局B101−2と呼処理制御装置102とゲートウェイ103はM2M端末A100−1とM2M端末B100−2のグループ化処理を行うことを決定する(ステップ710)。
基地局B101−2と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、基地局B101−2を介してM2M端末B100−2に無線通信サービス開始許可を送信する(ステップ710)。基地局B101−2と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末B100−2の管理情報としてM2M管理情報データベース412を図16(a)と図16(b)と図16(c)に示す内容に設定する。
【0023】
基地局B101−2と呼処理制御装置102とゲートウェイ103がシグナリングメッセージを送受信する場合、送信シグナリングメッセージには対向ノードから受信したシグナリング通信用セッション識別子を付加し、対向ノードから受信したシグナリングメッセージには自ノードが割り当てたシグナリング通信用セッション識別子が付加されていることを確認する。
以降、複数のM2M端末でのセッションの共有化と、M2M端末B100−2によるシグナリング通信とデータ通信において、シグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子をノード間でどのように受け渡すのかついて説明する。
ステップ708において、基地局B101−2は、M2M端末B100−2から送信されるシグナリングメッセージを受信後、呼処理制御装置102に対してM2M端末B100−2から発信されたシグナリングメッセージであることを示すために図17(a)に示すCPlane_CALLtoBSbと、M2M端末A100−1から発信されたデータパケットであることを示すために図18(a)に示すUPlane_GWtoBSbとをシグナリングに付加して送信する。ステップ708の段階では、基地局B101−2は、呼処理制御装置102からM2M端末A100−1に関するシグナリング通信用セッション識別子とゲートウェイ103からデータ通信用セッション識別子とを受信していないため、呼処理制御装置102のシグナリング通信用セッション識別子とゲートウェイ103のデータ通信用セッション識別子は保持していない。
呼処理制御装置102は、基地局B101−2から送信されるCPlane_CALLtoBSbとUPlane_GWtoBSbとの情報が付加されたシグナリングを受信後、ステップ710でM2M端末A100−1とM2M端末B100−2とをサービス識別子単位でグループ化すると決定したため、基地局向けシグナリング用セッション識別子とゲートウェイ向けシグナリングセッション識別子とをM2M端末B100−2のために新規に割り振らずにM2M端末A100−1で使用されていたシグナリング用セッション識別子を利用する(図17(b))。
【0024】
呼処理制御装置102は、基地局B101−2から送信されるCPlane_CALLtoBSbの情報とUPlane_GWtoBSbとが付加されたシグナリングを受信後、ゲートウェイ103に対してM2M端末B100−2から発信されたシグナリングであることを示すために図17(b)に示すCPlane_GWtoCALLaとUPlane_GWtoBSbをシグナリングに付加して送信する。ステップ708の段階では、呼処理制御装置102は、ゲートウェイ103からM2M端末B100−2に関するシグナリング通信用セッション識別子を受信していないため、ゲートウェイ103のシグナリング通信用セッション識別子は保持していない。
ゲートウェイ103は、呼処理制御装置102から送信されるCPlane_GWtoCALLaとUPlane_GWtoBSbが付加されたシグナリングメッセージを受信後、呼処理制御装置102に対して呼処理制御装置102から受信したシグナリングメッセージに対する応答であることを示すために、呼処理制御装置102から受信したCPlane_GWtoCALLaと、図17(c)に示すCPlane_CALLtoGWaと、M2M端末B100−2向けのデータ通信であることを示すために図18(b)に示すUPlane_BStoGWaを付加して応答する。呼処理制御装置102は、ゲートウェイ103から送信されるシグナリングメッセージを受信後、基地局B101−2から受信したシグナリングメッセージに対する応答であることを示すためにCPlane_CALLtoBSbとUPlane_BStoGWaと、図17(b)に示すCPlane_BStoCALLaを設定して応答する。
【0025】
以上、ステップ708とステップ710によって、各装置は対向装置のシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子を入手する。以降のシグナリング通信では、基地局B101−2から呼処理制御装置102への上り方向のシグナリング通信は、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とで同じシグナリング通信用セッション識別子としてCPlane_BStoCALLaを使用し、セッションの共有化が可能となる。呼処理制御装置102から基地局A101−1と基地局B101−2への下りシグナリング通信は、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とで在圏する基地局が異なり、呼処理制御装置102からそれぞれ異なる基地局101へのシグナリング通信であるために、シグナリング通信用セッション識別子がCPlane_CALLtoBSaとCPlane_CALLtoBSbとなりセッションの共有はできない。したがって、基地局B101−2と呼処理制御装置102間のシグナリング通信においては、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2のシグナリング通信用共通トンネル(上り)と見立てることができる(ステップ714)。同じサービス識別子abc.netを持つ他のM2M端末100が無線通信システム107に接続してきた場合、当該M2M端末100のために、基地局A101−2と基地局B101−2と呼処理制御装置102は、新たなシグナリング通信用セッション識別子を割り振らないため、シグナリング通信用セッション識別子数の節約が可能となる。
呼処理制御装置102とゲートウェイ103との上りと下り方向のシグナリング通信においては、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とで同じシグナリング通信用セッション識別子として、それぞれ、CPlane_GWtoCALLa、CPlane_CALLtoGWaを使用し、セッションの共有化が可能となる。したがって、呼処理制御装置102とゲートウェイ103との上りと下り方向のシグナリング通信においては、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2のシグナリング通信用共通トンネル(上り&下り)と見立てることができる(ステップ715)。同じサービス識別子abc.netを持つ他のM2M端末100が無線通信システム107に接続してきた場合、当該M2M端末100のために、呼処理制御装置102とゲートウェイ103間における下りおよび上り方向の新たなシグナリング通信用セッション識別子を割り振らないため、シグナリング通信用セッション識別子数の節約が可能となる。
【0026】
基地局A101−1と基地局B101−2からゲートウェイ103への上り方向のデータ通信は、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2との双方で同じデータ通信用セッション識別子としてUPlane_BStoGWaを使用し、セッションの共有化が可能となる。ゲートウェイ103から基地局A101−1と基地局B101−2への下り方向へのデータ通信は、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とで在圏する基地局が異なるため、ゲートウェイ103において、それぞれ異なる基地局101からのデータ通信であることを示すために、データ通信用セッション識別子がUPlane_GWtoBSaとUPlane_GWtoBSbとなりセッションの共有化はできない。したがって、基地局A101−1と基地局B101−2とゲートウェイ103間のデータ通信においては、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2のデータ通信用共通トンネル(上り)と見立てることができる(ステップ716)。同じサービス識別子abc.netを持つ他のM2M端末100が無線通信システム107に接続してきた場合、基地局A101−1と基地局B101−2とゲートウェイ103は、当該M2M端末100のために新たなデータ通信用セッション識別子を割り振らないため、データ通信用セッション識別子数の節約が可能となる。
次に、グループ化単位であるサービス識別子が異なるM2M端末100−3から、無線通信サービス開始要求を受信した場合について説明する。
まず、M2M端末C100−3は、基地局C101−3を介して呼処理制御装置102とゲートウェイ103に無線通信サービス開始要求を送信する(ステップ717)。無線通信サービス開始要求では、図8(c)に示すM2M端末C100−3のM2M管理情報データベース212に含まれるM2M管理情報を付加して送信する。基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末C100−3の管理情報として、基地局C101−3のM2M管理情報データベース316と呼処理制御装置102のM2M管理情報データベース412とゲートウェイ413のM2M管理情報データベース512とを、受信したM2M管理情報に従い、図19−1(a)と図19−1(b)と図19−2(c)に示す内容に設定する。なお、図19−2は、図19−1との関連で便宜上(c)から記載している。
M2M端末C100−3から無線通信サービス開始要求を受信した基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、図8(c)のM2M端末識別子を受信し、無線通信サービス開始要求を送信してきた無線端末が通常の携帯電話ではなくM2M端末100であることを検出する(ステップ718)。
【0027】
基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末C100−3をグループ化するか否かを決定するために、基地局C101−3のグループ化単位情報データベース315と呼処理制御装置102のグループ化単位情報データベース415とゲートウェイ103のグループ化単位情報データベース515を参照する。基地局C101−3のグループ化単位情報データベース315と呼処理制御装置102のグループ化単位情報データベース415とゲートウェイ103のグループ化単位情報データベース515には、図12(a)と図12(b)と図12(c)に示すようにステップ701でOAM装置105から指示されたサービス識別子単位でグループ化する指示がONに設定されているので、基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、図19−1(a)と図19−1(b)と図19−2(c)に示すM2M端末C100−3のサービス識別子xyz.netが他のM2M端末100でも利用されているかどうかを確認する。サービス識別子xyz.netは、M2M端末C100−3でのみ利用されているため、基地局A101−1と呼処理制御装置102とゲートウェイ103はM2M端末100のグループ化処理を行わない。
基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末C100−3に無線通信サービス開始許可を送信する(ステップ720)。基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は、M2M端末C100−3がシグナリング通信を行うための識別子として、図20(a)と図20(b)と図20(c)に示すシグナリング用セッション識別子を割り当てる。また、基地局C101−3とゲートウェイ103は、M2M端末C100−Cがサーバ104とデータ通信を行うための識別子として、図21(a)と図21(b)に示すデータ通信用セッション識別子を割り当てる。
基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103がシグナリングメッセージを送受信する場合、送信シグナリングメッセージには対向ノードから受信したシグナリング通信用セッション識別子を付加し、対向ノードから受信したシグナリングメッセージには自ノードが割り当てたシグナリング通信用セッション識別子が付加されていることを確認する。以降、M2M端末C100−3によるシグナリング通信とデータ通信において、シグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子をノード間でどのように受け渡すのかついて説明する。
【0028】
ステップ717において、基地局C101−3は、M2M端末C100−3から送信されるシグナリングメッセージを受信後、呼処理制御装置102に対してM2M端末C100−3から発信されたシグナリングメッセージであることを示すために図20(a)に示すCPlane_CALLtoBScと、M2M端末C100−3から発信されたデータパケットであることを示すために図21(a)に示すUPlane_GWtoBScとをシグナリングに付加して送信する。ステップ717の段階では、基地局C101−3は、呼処理制御装置102からM2M端末C100−3に関するシグナリング通信用セッション識別子とゲートウェイ103からデータ通信用セッション識別子とを受信していないため、呼処理制御装置102のシグナリング通信用セッション識別子とゲートウェイ103のデータ通信用セッション識別子は保持していない。呼処理制御装置102は、基地局C101−3から送信されるCPlane_CALLtoBScの情報とUPlane_GWtoBScとが付加されたシグナリングを受信後、ゲートウェイ103に対してM2M端末C100−3から発信されたシグナリングであることを示すために図20(b)に示すCPlane_GWtoCALLcとUPlane_GWtoBScをシグナリングに付加して送信する。ステップ717の段階では、呼処理制御装置102は、ゲートウェイ103からM2M端末C100−3に関するシグナリング通信用セッション識別子を受信していないため、呼処理制御装置102のシグナリング通信用セッション識別子は保持していない。ゲートウェイ103は、呼処理制御装置102から送信されるCPlane_GWtoCALLcとUPlane_GWtoBScが付加されたシグナリングメッセージを受信後、呼処理制御装置102に対して呼処理制御装置102から受信したシグナリングメッセージに対する応答であることを示すために、呼処理制御装置102から受信したCPlane_GWtoCALLcと、図20(c)に示すCPlane_CALLtoGWcと、M2M端末C100−3向けのデータパケットであることを示すために図21(b)に示すUPlane_BStoGWcを付加して応答する。呼処理制御装置102は、ゲートウェイ103から送信されるシグナリングメッセージを受信後、基地局C101−3から受信したシグナリングメッセージに対する応答であることを示すためにCPlane_CALLtoBScと、図20(b)に示すCPlane_BStoCALLcと、UPlane_BStoGWcを設定して応答する。
以上、ステップ717とステップ720によって対向装置のシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子を入手する。以降のシグナリング通信では、基地局C101−3から呼処理制御装置102の上り方向においてはCPlane_BStoCALLcを、呼処理制御装置102から基地局C101−3への下り方向においてはとCPlane_CALLtoBScを使用する(ステップ721)。呼処理制御装置102からゲートウェイ103への上り方向においてはCPlane_CALLtoGWcを、ゲートウェイ103から呼処理制御装置102への下り方向へはCPlane_GWtoCALLc使用する(ステップ722)。また、以降のデータ通信では、基地局C101−3からゲートウェイ103への上り方向においてはUPlane_BStoGWc
を、ゲートウェイ103から基地局C101−3への下り方向においてはUPlane_GWtoBScとを使用する(ステップ723)。
【0029】
次に、M2M端末からのデータ送信とスケジューリングについて説明する。
図7−2において、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3は、サーバ104に対してデータ通信およびシグナリング通信を開始する(ステップ724、ステップ725、ステップ726)。
図22に各端末のスケジュール情報データベース213の例を示す。スケジュール情報データベース213は、端末がサーバへのデータ通信およびシグナリング通信を開始するタイミングを記憶する。
ここでは一例として、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3は、図22(a)と図22(b)と図22(c)とに示すように、スケジュール情報データベース213に初期状態として、それぞれ秒針が“:00”のときに通信開始、と設定されているとする。従って、ステップ724、ステップ725、ステップ726では、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3は、秒針が“:00”のときに同時にデータ通信を開始する。 M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3から一斉に多量のシグナリングやデータパケットが送信されるとシグナリングのコリジョンやデータ通信における輻輳が発生し、正常にシグナリング通信やデータ通信ができなくなる場合がある。正常にシグナリング通信やデータ通信ができなくなることを防ぐために、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3からデータパケットを受信したサーバ104は、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3とに対して発信およびデータ通信を開始するタイミングを規定した図23に示すスケジュール情報を送信する(ステップ727、ステップ728)。サーバ104は、同じグループに所属する複数のM2M端末100がどの順番でいつシグナリング通信とデータ通信を行うのかのスケジュール情報をスケジューリングサーバ106から入手する。
スケジューリングサーバ106は、例えば、セッションを共通するM2M端末100について、通信開始のタイミングがずれるように各端末の通信開始のタイミングをスケジューリングする。セッションを共通する端末100は、例えば、上述のステップ709−2において、基地局101、呼処理制御装置102およびゲートウェイ103のいずれかが、グループ化すると判断したM2M端末100の識別情報をスケジューリングサーバ104に送信することにより、スケジューリングサーバ104で識別できる。これ以外に適宜の方法で、グループ化すると判断したM2M端末100の識別情報をスケジューリングサーバ104に送信してもよい。セッションを共通するM2M端末100について、通信開始のタイミングがずれるようにすることにより、同じセッション内での通信の衝突を回避できる。
【0030】
また、スケジューリングサーバ106は、セッションを共通するM2M端末100に限らず、他のM2M端末100についても、通信開始のタイミングがずれるように各端末の通信開始のタイミングをスケジューリングしてもよい。これにより、無線通信システム内で同時刻にシグナリング通信やデータ通信が発生することを回避できる。
図23に、サーバ104のスケジュール情報データベース612を示す。スケジューリングサーバ106がスケジューリングし、サーバ104に通知した情報が記憶される。図23に示すサーバ104のスケジュール情報データベース612には、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3とのスケジュール情報として、それぞれ秒針が“:00”のときに通信開始、秒針が“:05”のときに通信開始、秒針が“:10”のときに通信開始、秒針が“:15”のときに通信開始と設定されている。なお、ここではすべてのM2M端末について設定されているが、セッションが共有化されている単位で管理されてもよい。サーバ104は、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3とのスケジュール情報を、ゲートウェイ103に送信する(ステップ727、728)。スケジュール情報を受信したゲートウェイ103は、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3にスケジュール情報を送信する。なお、図7−2に示すように、セッションが共有化されている単位で送信されてもよい。M2M端末A100−1とM2M端末B100−2についてはデータ通信用共有トンネルを介して送信される。
図24(a)と図24(b)と図24(c)は、サーバ104からスケジュール情報を受信した後のM2M端末A100−1とM2M端末B100−2とM2M端末C100−3のスケジュール情報データベース213を示した図である。M2M端末は、受信されたスケジュール情報に従い、スケジュール情報データベース213を更新する。図24(a)と図24(b)と図24(c)には、それぞれ秒針が“:00”のときに通信開始、秒針が“:05”のときに通信開始、秒針が“:10”のときに通信開始と更新され、データ通信のための発信処理やデータ通信の開始タイミングをずらすことができる。M2M端末A100−1とM2M端末B100−2は、M2M端末A100−1とM2M端末B100−2のデータ通信用共通トンネル(ステップ716)を、それぞれ異なる時間帯に使用するため、一度に多量のデータパケットが送信されることが無くなる。同じサービス識別子abc.netを持つ他のM2M端末100が例えば基地局C101−3から無線通信システム107に接続してきた場合、当該M2M端末100のために、基地局C101−3と呼処理制御装置102とゲートウェイ103は新たなシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用識別子を割り振らないため、シグナリング通信用セッション識別子数とデータ通信用識別子数の節約が可能となる。
なお、グループ化単位(例えばセッション識別子)に対してひとつのセッション識別子で共有する以外にも、複数のセッション識別子で共有してもよい。例えば、ひとつのセッション識別子で共有するM2M端末の数が予め定められてもよい。
サーバ104に設定されるスケジュール情報をM2M端末100が保持する時計の秒針が任意の時間を示した場合に通信を開始すると説明したが、秒針で無くとも日時指定や、M2M端末100とサーバ104とのPing応答時間に遅延がない場合にデータ通信のための発信処理やデータ通信の開始タイミングを設定してもよい。
本実施の形態では、サービス識別子でM2M端末100をグループ化する場合について説明したが、事業者識別子と国番号と方式識別子と接続先IPアドレスとセル識別子であっても同様に複数のM2M端末100をグループ化することが可能である。
本実施の形態によると、呼処理制御装置とゲートウェイが、シグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子とを複数のM2M端末からなるM2M端末グループで共有したことによって、呼処理制御装置やゲートウェイで管理するシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子の使用数を低減することができる。本実施の形態によると、基地局と呼処理制御装置とゲートウェイで管理するシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子の使用数を低減できるため、多数のM2M端末が無線通信ネットワークに接続しても、使用されるシグナリング通信用セッション数とデータ通信用セッション数は少量で運用できる。また、本実施の形態によると、呼処理制御装置やゲートウェイで管理するシグナリング通信用セッション識別子とデータ通信用セッション識別子の使用数を低減したため、呼処理制御装置やゲートウェイにおける処理能力のピークを低減することができる。
【0031】
インターネット網に位置するサーバが、発信およびデータ通信を開始するタイミングをM2M端末ごとにずらしたスケジュール情報をM2M端末グループに送信したことによって、無線通信システムに対するトラヒックのピークを低減することができる。また、本実施の形態によると、M2M端末から送信されるシグナリング通信とデータ通信のタイミングを制御できるため、多数のM2M端末によるデータトラヒックのピークを低減することができる。
そのため、無線通信システムを使用している通常の携帯電話ユーザへの影響を少なくし、より多くのM2M端末を無線通信システムに接続することができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、例えば、M2M端末などの無線端末と通信する無線通信システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0033】
100…M2M端末、101…基地局、102…呼処理制御装置、103…ゲートウェイ、104…サーバ、105…OAM装置、106…スケジューリングサーバ、107…無線通信システム
200…アンテナ、201…無線アナログ部、202…デジタル信号処理部、203…呼処理部、210…プロセッサ、211…プログラム格納メモリ、212…M2M管理情報データベース、213…スケジュール情報データベース
300…受信アンテナ、301…無線アナログ部、302…デジタル信号処理部、303…回線インタフェース部、304…呼処理部、310…プロセッサ、311…プログラム格納メモリ、312…基地局情報データベース、313…シグナリング通信用セッション識別子データベース、314…データ通信用セッション識別子データベース、315…グループ化単位情報データベース、316…M2M管理情報データベース
400…回線インタフェース、401…呼処理部、410…プロセッサ、411…プログラム格納メモリ、412…M2M管理情報データベース、413…基地局情報データベース、414…シグナリング通信用セッション識別子データベース、415…グループ化単位情報データベース
500…回線インタフェース、501…呼処理部、510…プロセッサ、511…プログラム格納メモリ、512…M2M管理情報データベース、513…シグナリング通信用セッション識別子データベース、514…データ通信用セッション識別子データベース、515…グループ化単位情報データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器により収集されたデータをサーバに送信する複数の第1無線端末、及び、第1無線端末以外の第2無線端末と通信する基地局と、
データ通信を制御するゲートウェイと、
シグナリング通信を制御する呼処理制御装置と
を備え、
前記基地局、前記呼処理制御装置及び前記ゲートウェイの少なくともいずれかは、
サービス開始要求を受信すると、該サービス開始要求が前記第1無線端末からの要求であるか判断し、該第1無線端末からの要求である場合、前記第1無線端末に対するシグナリング通信及び/又はデータ通信に使用するセッション識別子を、前記複数の第1無線端末に共通して割り当てる無線通信システム。
【請求項2】
前記基地局、前記呼処理制御装置及び前記ゲートウェイの少なくともいずれかは、
前記第1無線端末をグループ化するためのグループ化単位情報が予め記憶されたグループ化単位情報記憶領域
を有し、
サービス開始要求が前記第1無線端末からの要求である場合、前記グループ化単位記憶領域を参照してグループ化単位情報を特定し、サービス開始要求内の該グループ化単位情報に対応する情報が同じ複数の第1無線端末で構成されるグループに対し、共通するセッション識別子を割り当てる請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記グループ化単位情報は、前記第1無線端末が利用するサービス識別子、該第1無線端末を使用する事業者識別子、該第1無線端末が属する国番号、該第1無線端末の通信方式を示す方式識別子、該第1無線端末が接続する前記サーバのIPアドレス、該第1無線端末が属するセル識別子のいずれかを含み、
前記第1無線端末からのサービス開始要求内の、グループ化単位情報に対応する情報が同じ第1無線端末を、グループ化する請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記第1無線端末は、M2M端末である請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記基地局、前記呼処理制御装置及び前記ゲートウェイの少なくともいずれかは、前記グループに対しシグナリング用セッション識別子を割り当てる請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項6】
前記基地局及び前記ゲートウェイの少なくともいずれかは、前記グループに対しデータ通信用セッション識別子を割り当てる請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項7】
前記呼処理制御装置及び前記ゲートウェイは、異なる基地局に属する前記第1無線端末について、基地局への下り方向は基地局毎に異なる下り用セッション識別子を割り当て、前記基地局からの上り方向は共通の上り用セッション識別子を割り当てる請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項8】
前記グループ化単位情報は、管理装置から前記基地局、前記呼処理制御装置及び前記ゲートウェイに設定される請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項9】
グループ化された複数の前記第1無線端末に対して、共有するセッション内で該複数の第1無線端末の通信開始タイミングが重ならないように、各第1無線端末の通信開始タイミングをスケジューリングするスケジューリングサーバ
をさらに備え、
複数の第1無線端末はそれぞれ、該スケジューリング結果を受信して、スケジューリング結果に従い通信を開始する請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項10】
機器により収集されたデータをサーバに送信する複数の第1無線端末、及び、第1無線端末以外の第2無線端末と通信する基地局と、
基地局とデータ通信を行うゲートウェイと、
基地局及びゲートウェイとのシグナリング通信を行う呼処理制御装置と
を備えた無線通信システムにおけるセッション共有化方法であって、
基地局、呼処理制御装置及びゲートウェイの少なくともいずれかは、
サービス開始要求を受信すると、該サービス開始要求が第1無線端末からの要求であるか判断し、該第1無線端末からの要求である場合、第1無線端末に対するシグナリング通信及び/又はデータ通信に使用するセッション識別子を、複数の第1無線端末に共通して割り当てるセッション共有化方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7−1】
image rotate

【図7−2】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9−1】
image rotate

【図9−2】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19−1】
image rotate

【図19−2】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2013−110550(P2013−110550A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253525(P2011−253525)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】