説明

無線通信システム

【課題】無線通信システムにおいて、携帯機の携帯性を損なうことなく、車両又は携帯機の状態に対する対処方法をユーザに通知可能とすることにある。
【解決手段】電子キー30は、受信した情報信号に含まれる車両状態を記憶する。そして、電子キー30は、携帯端末20にかざされることで携帯端末20との通信が可能な状態となったとき、記憶された車両状態を含む情報信号を携帯端末20に送信する。携帯端末20は、受信した情報信号に含まれる車両状態をディスプレイ27に表示する。さらに、携帯端末20はディスプレイ27にリンクを表示し、そのリンクがタッチ操作された旨判断すると、インターネットを通じて取得した車両状態に対する対処方法をディスプレイ27に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無線通信システムの一種として、車両及び電子キー間の無線通信を通じて、車両ドアの施解錠及びエンジンの始動を可能とする電子キーシステムが存在する。
電子キーシステムにおいて、さらなる付加価値を付けるために、種々の改良が提案されている。例えば、特許文献1に記載の電子キーシステムにおいては、車両はバッテリ又はガソリンの残量等の車両情報を、情報信号に含ませて電子キーに無線送信する。電子キーは、車両からの情報信号を受信すると、その信号に基づき認識した車両情報を、自身のディスプレイに表示する。これにより、ユーザは、車両から離れた位置にあっても、車両情報を認識することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−9200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の電子キーシステムにおいては、車両情報を無線信号に含ませるため、その情報量には限りがある。よって、例えば、車載バッテリの残量に係る情報を情報信号に含ませることは可能であっても、車載バッテリが電池切れとなった場合の対処方法まで情報信号に含ませるのは困難である。また、その対処方法を、電子キーのメモリに予め記憶させて、必要に応じてそれを表示する構成も考えられる。しかし、この場合には、電子キーにディスプレイを設けるとともに、記憶容量の大きいメモリを採用する必要があるため、電子キーの携帯性の観点から好ましくない。これは、車両状態に対する対処方法に限らず、電子キーにおけるバッテリが電池切れとなった等の電子キーの状態に対する対処方法を表示可能に構成する場合についても同様である。
【0005】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、携帯機の携帯性を損なうことなく、車両又は携帯機の状態に対する対処方法をユーザに通知可能とする無線通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、双方向通信が可能に構成される携帯機及び車載機を備えた無線通信システムにおいて、前記携帯機は、インターネットを通じて情報を取得する遠距離通信部と、各種の情報を表示するディスプレイと、前記車載機からの車両状態に係る情報を含む情報信号又は自身の状態に基づき、前記車両状態又は自身の状態を前記ディスプレイに表示させる制御部と、を備え、前記制御部は前記車両状態又は自身の状態に対処が必要な場合には前記遠距離通信部を通じて取得する前記車両状態又は自身の状態に対する対処方法を前記ディスプレイに表示可能とすることをその要旨としている。
【0007】
同構成によれば、携帯機は、車両状態又は自身の状態、さらにこの状態において対処が必要な場合にはインターネットを通じて取得する車両状態又は自身の状態に対する対処方法を表示可能である。このように、インターネットを利用して対処方法を取得することで、携帯機に予め情報量の多い対処方法を記憶させる必要がない。よって、携帯機の携帯性を損なうことなく、詳細な対処方法をユーザに通知することが可能となる。これにより、ユーザは、ディスプレイに表示される対処方法を参照しつつ適切な対処をとることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信システムにおいて、前記携帯機は、電子キーと、携帯端末と、からなり、前記電子キーは、前記車載機との無線通信を通じて車両ドアの施解錠又はエンジン始動を可能とするものであって、前記携帯端末との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部を有し、前記携帯端末は、前記制御部と、前記遠距離通信部と、前記ディスプレイと、前記電子キーの近距離無線通信部との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部とを有し、前記制御部は、前記電子キーとの近距離無線通信を通じて、前記情報信号を取得又は前記自身の状態である電子キーの状態を取得することをその要旨としている。
【0009】
同構成によれば、携帯機は電子キー及び携帯端末からなる。ここで、携帯端末は、インターネットのための遠距離通信部と、インターネットを通じて取得した情報を表示するディスプレイと、を備えたものが一般的である。よって、電子キーに遠距離通信部及びディスプレイ等の構成を追加する必要がない。従って、既存の電子キー及び携帯端末を利用して、上記のように対処方法をユーザに通知することが可能となる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の無線通信システムにおいて、前記電子キーは、前記車載機から情報信号を受信すると、その情報信号に含まれる車両状態を記憶するとともに、前記携帯端末との近距離無線通信が可能となったとき、記憶される前記車両状態を含む情報信号を自身の前記近距離無線通信部を通じて前記携帯端末に送信し、前記携帯端末の制御部は、自身の前記近距離無線通信部を通じて、前記情報信号を受信すると、その情報信号に含まれる車両状態を表示可能とし、前記車両状態に対処が必要な場合には前記遠距離通信部を通じて取得した前記車両状態に対する対処方法を前記ディスプレイに表示可能とすることをその要旨としている。
【0011】
同構成によれば、電子キーは、車載機から情報信号を受信すると、その情報信号に含まれる車両状態を記憶する。そして、電子キーは、携帯端末にかざされることで携帯端末との近距離無線通信が可能な状態となったとき、記憶された車両状態を含む情報信号を携帯端末に送信する。携帯端末は情報信号を受信すると、その信号に含まれる車両の状態を表示し、さらにインターネットを通じて取得した車両の状態に対する対処方法をディスプレイに表示可能とする。よって、ユーザは、ディスプレイに表示される対処方法を参照して、車両に対して適切な対処をとることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の無線通信システムにおいて、前記電子キーは、前記携帯端末との近距離無線通信が可能となったとき、前記電子キーの状態として自身の電池残量に係る情報を含む情報信号を前記携帯端末に送信し、前記携帯端末の制御部は、自身の前記近距離無線通信部を通じて前記情報信号を受信すると、前記電池残量に係る情報を前記ディスプレイに表示し、前記電池残量が閾値以下である旨判断した場合には、前記遠距離通信部を通じて取得した前記対処方法である前記電子キーの電池交換方法、前記電子キーが電池切れの場合における車両ドアの施解錠方法及びエンジン始動方法のうち少なくとも何れか1つを表示可能とすることをその要旨としている。
【0013】
同構成によれば、電子キーは、携帯端末との間で通信が可能になったとき、自身の電池残量に係る情報を含む情報信号を携帯端末に送信する。携帯端末は、この情報信号を受信すると、電池残量に係る情報をディスプレイに表示する。このとき、携帯端末は、電池残量が閾値以下である旨判断すると、インターネットを通じて取得した対処方法である電子キーの電池交換方法、電子キーが電池切れの場合における車両ドアの施解錠方法及びエンジン始動方法のうち少なくとも何れか1つを表示する。ユーザは、この対処方法を参照することで、電池の交換又は、電子キーの電池電力を利用せずに車両ドアの施解錠若しくはエンジンの始動を行うことができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の無線通信システムにおいて、前記制御部は、前記ディスプレイに前記車両状態又は自身の状態を表示するとともに、前記ディスプレイにインターネットにおける前記対処方法に係る情報へのリンクを張って、このリンクが選択された旨判断したとき、前記遠距離通信部を通じて取得した前記対処方法を表示することをその要旨としている。
【0015】
同構成によれば、ディスプレイ上にインターネットにおける対処方法に係る情報へのリンクが張られる。携帯機は、このリンクが選択された旨判断したとき、インターネットを通じて対処方法を取得して、それを表示する。これにより、必要なときにのみ対処方法が表示される。よって、無駄にインターネットを通じて情報が取得されることを抑制できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、無線通信システムにおいて、携帯機の携帯性を損なうことなく、車両又は携帯機の状態に対する対処方法をユーザに通知可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態における電子キーシステムの構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態における携帯端末のディスプレイの正面図。
【図3】第1の実施形態における車両、電子キー及び携帯端末の動作を示すシーケンスチャート。
【図4】第2の実施形態における携帯端末のディスプレイの正面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる無線通信システムを車両用の電子キーシステムに具体化した第1の実施形態について図1〜3を参照しつつ説明する。
【0019】
図1に示すように、電子キーシステムは、車両10と、携帯端末20と、電子キー30とを備える。
携帯端末20は、インターネット通信機能を有する携帯電話、いわゆるスマートフォンである。電子キー30は、車両10との間での無線通信を通じて、車両ドアの施解錠を可能とする。以下、具体的に、車両10、携帯端末20及び電子キー30の構成について説明する。
【0020】
<車両>
車両10は、車載制御装置11と、車両通信部12と、ドアロック装置13と、ドアハンドルスイッチ14と、車両状態検出部15と、IG(イグニッション)スイッチ17と、エンジン装置19と、エンジンスイッチ16とを備える。
【0021】
車載制御装置11は、車両10の統括制御を行うとともに、不揮発性のメモリ11aを備える。メモリ11aには、車両に登録される電子キー固有のIDコードが記憶されている。
【0022】
ドアハンドルスイッチ14は、車両ドアにおける車外側のドアハンドルに設けられるとともに、ユーザにより押し操作されるとその旨の操作信号を車載制御装置11に出力する。
【0023】
エンジンスイッチ16は、運転席近傍に設けられるとともに、エンジンを始動する際に押し操作されるものであって、押し操作されるとその旨の操作信号を車載制御装置11に出力する。
【0024】
車載制御装置11は、エンジン停止状態においては一定周期毎に、電子キー30に対して応答を要求する旨のリクエスト信号を生成し、その生成した信号を車両通信部12に出力する。車両通信部12は、車載制御装置11からのリクエスト信号をLF(Low Frequency)帯の信号に変調して、その変調したリクエスト信号を車両周辺又は車内に送信する。
【0025】
このリクエスト信号に対して、車両周辺に存在する電子キー30からレスポンス信号が送信される。車両通信部12はレスポンス信号を受信すると、そのレスポンス信号を復調して、その復調したレスポンス信号を車載制御装置11に出力する。車載制御装置11は、レスポンス信号を認識すると、このレスポンス信号に含まれるIDコードと、メモリ11aに記憶されるIDコードとの照合を行う。車載制御装置11は、この照合が成立した旨判断したとき、施解錠許可状態となる。この施解錠許可状態において、車載制御装置11は、ドアハンドルスイッチ14が操作された旨の操作信号を受けると、ドアロック装置13を介して車両ドアの施解錠状態を切り替える。
【0026】
車載制御装置11は、車内にリクエスト信号を送信することで、車内に存在する電子キー30との間で上記同様にIDコードの照合が成立した旨判断したとき、エンジン始動許可状態となる。車載制御装置11は、エンジン始動許可状態において、エンジンスイッチ16が押し操作された旨認識すると、エンジン装置19を通じてエンジンを始動する。
【0027】
IGスイッチ17は、車両のイグニッション状態を検出し、その検出結果を車載制御装置11に出力する。車載制御装置11は、IGスイッチ17の検出結果に基づき、車両のイグニッション状態を認識する。
【0028】
車両状態検出部15は、一般的にインストルメンタルパネルに表示される車両状態を検出し、その検出結果を車載制御装置11に出力する。この車両状態としては、例えば、ガソリンの残量、車載バッテリの電圧、油圧の状態、車両ドアの施解錠及び開閉状態、エンジンの温度、ABS(Anti-lock Brake System)の状態等がある。車載制御装置11は、車両状態検出部15の検出結果に基づき、上記各車両状態を認識する。
【0029】
車載制御装置11は、IGスイッチ17を通じて車両のイグニッション状態がオフ状態に切り替えられた旨認識したとき、車両状態検出部15の検出結果(車両状態)を含む情報信号を生成し、その情報信号を車両通信部12に出力する。車両通信部12は、車載制御装置11からの情報信号をLF帯の信号に変調して、その変調した情報信号を車内に送信する。なお、情報信号に含ませる車両状態は、適宜変更可能である。
【0030】
<電子キー>
電子キー30は、キー制御装置31と、NFC通信部35と、キーシステム通信部32と、電池ユニット33と、を備える。
【0031】
電池ユニット33は、電子キー30の各部に電力を供給する。キー制御装置31は、電子キー30の統括制御を行うとともに、不揮発性のメモリ31aを備える。メモリ31aには、電子キー固有のIDコードが記憶されている。
【0032】
キーシステム通信部32はリクエスト信号を受信すると、そのリクエスト信号を復調して、その復調したリクエスト信号をキー制御装置31に出力する。キー制御装置31は、リクエスト信号を認識すると、自身のメモリ31aに記憶されるIDコードを含むレスポンス信号を生成し、その生成した信号をキーシステム通信部32に出力する。キーシステム通信部32は、そのレスポンス信号をUHF(Ultra High Frequency)帯の信号に変調して、その変調したレスポンス信号を車両10に無線送信する。
【0033】
また、キー制御装置31は、リクエスト信号と同様に、キーシステム通信部32を通じて情報信号を受信及び復調して、情報信号を認識すると、その信号に含まれる車両状態をメモリ31aに記憶する。
【0034】
ここで、携帯端末20及び電子キー30間では近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)が可能に構成されている。携帯端末20及び電子キー30間では予めペアリングが行われているものとする。
【0035】
携帯端末20は、ユーザの操作に基づき、その周辺に通信要求信号を一定期間に亘って送信する。その状態で電子キー30を携帯端末20にかざすと、電子キー30のNFC通信部35は通信要求信号を受信する。そして、NFC通信部35は、その通信要求信号を復調して、その復調した通信要求信号をキー制御装置31に出力する。キー制御装置31は、通信要求信号を認識すると、接続要求信号を生成し、それをNFC通信部35に出力する。NFC通信部35は、接続要求信号を変調し、その変調した信号を携帯端末20に無線送信する。この接続要求信号に対して携帯端末20から接続応答信号が無線送信される。キー制御装置31は、上記同様に、NFC通信部35を通じた受信及び復調を経て、接続応答信号であると認識すると、携帯端末20との間で近距離無線通信が確立した旨判断する。
【0036】
キー制御装置31は、近距離無線通信が確立した旨判断すると、メモリ31aに記憶される車両状態を含む情報信号を生成し、その生成した信号をNFC通信部35に出力する。NFC通信部35は、この情報信号を変調して、その変調した信号を携帯端末20に無線送信する。
【0037】
<携帯端末>
携帯端末20は、端末制御装置21と、NFC通信部22と、遠距離通信部24と、ディスプレイ27と、タッチセンサ29と、を備える。
【0038】
端末制御装置21は携帯端末20の統括制御を行う。タッチセンサ29は、ディスプレイ27に対するタッチ操作を検出し、その検出結果を端末制御装置21に出力する。端末制御装置21は、タッチセンサ29の検出結果に基づき、ディスプレイ27に対するタッチ操作を認識する。
【0039】
端末制御装置21はタッチ操作に応じて、遠距離通信部24を介して、通話、電子メール及びインターネットを行う。
端末制御装置21は、タッチ操作に基づき、NFC通信部22を通じて通信要求信号を無線送信する。この通信要求信号に対して、電子キー30から接続要求信号が送信される。NFC通信部22は接続要求信号を受信及び復調すると、その信号を端末制御装置21に出力する。端末制御装置21は、接続要求信号を認識すると、電子キー30との間で近距離無線通信が確立した旨判断するとともに、NFC通信部22を通じて接続応答信号を無線送信する。
【0040】
端末制御装置21は、電子キー30との間で近距離無線通信が確立した状態において、電子キー30から情報信号を受信すると、その信号に含まれる車両状態をディスプレイ27に表示する。例えば、図2に示すように、端末制御装置21は、エンジンの内部を潤滑しているオイルの圧力が低下した旨をディスプレイ27にアイコン及び文字にて表示する。このとき、端末制御装置21は、タッチ操作可能に「詳細情報」と表示したリンク24aを張る。このリンク24aには、特定のホームページに対応するURL(Uniform Resource Locator)が指定されている。この特定のホームページとは、本例では車両メーカーがインターネット上に公開している車両取扱説明書における、オイルの圧力低下に対する対処方法が表示されているページである。従って、端末制御装置21は、タッチセンサ29を通じてリンク24aがタッチ操作された旨を認識すると、インターネットを通じてオイルの圧力低下に対する対処方法を表示する。ユーザは、この対処方法を参照して、正しい対処をとることができる。
【0041】
上記リンク24aは、車両状態に応じて異なるURLに設定される。例えば、車載バッテリの電圧が低下した車両状態にあるときには、車載バッテリの交換方法又は車載バッテリへの充電方法等の対処方法が表示される。
【0042】
端末制御装置21は、情報信号に含まれる車両状態が通常状態(オイル圧力又は車載バッテリの低下がない状態)である旨判断したときには、その旨を表示する。このときには、上記のようにリンク24aはディスプレイ27に表示されない。なお、端末制御装置21は制御部に相当する。
【0043】
次に、車両10(車載制御装置11)、電子キー30(キー制御装置31)及び携帯端末20(端末制御装置21)のシーケンスについて図3を参照しつつ説明する。
車載制御装置11は、車両のイグニッション状態がオフ状態に切り替えられた旨認識したとき(S101)、車両状態に係る情報を含む情報信号を送信する(S102)。
【0044】
キー制御装置31は、情報信号を受信すると、その信号に含まれる車両状態をメモリ31aに記憶する(S103)。
そして、携帯端末20から通信要求信号が送信されている状態で、この携帯端末20に電子キー30がかざされると、電子キー30及び携帯端末20間で通信が確立する(S104、S105)。そして、キー制御装置31は、メモリ31aに記憶される車両状態に係る情報を含む情報信号を携帯端末20に送信する(S106)。
【0045】
端末制御装置21は、情報信号を受信すると、その信号に含まれる車両状態を表示するとともに、その車両状態に対応した対処方法へのリンク24aを表示する(S107)。そして、端末制御装置21は、表示画面におけるリンク24aがタッチ操作された旨認識すると(S108)、インターネットを通じて車両状態に対する対処方法を表示する(S109)。以上で、車載制御装置11、キー制御装置31及び端末制御装置21の処理は終了する。
【0046】
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)電子キー30及び携帯端末20は近距離通信可能に構成される。電子キー30は、車両10から情報信号を受信すると、その情報信号に含まれる車両状態を記憶する。そして、電子キー30は、携帯端末20にかざされることで携帯端末20との通信が可能な状態となったとき、記憶された車両状態を含む情報信号を携帯端末20に送信する。携帯端末20は情報信号を受信すると、その信号に含まれる車両状態をディスプレイ27に表示する。さらに、携帯端末20はディスプレイ27にリンク24aを表示し、そのリンク24aがタッチ操作された旨判断すると、インターネットを通じて取得した車両状態に対する対処方法をディスプレイ27に表示する。このように、インターネットを利用して対処方法を取得することで、電子キー30等に予め情報量の多い対処方法を記憶させる必要がない。よって、電子キー30の携帯性を損なうことなく、詳細な対処方法をユーザに通知することが可能となる。これにより、ユーザは、ディスプレイ27に表示される対処方法を参照しつつ適切な対処をとることができる。
【0047】
また、ユーザは、車両10から離れた位置においても電子キー30を携帯端末20にかざすことで、携帯端末20のディスプレイ27に表示される車両状態(特に車両の異常)を認識することができる。
【0048】
さらに、携帯端末20のディスプレイ27を通じて車両取扱説明書に記載の対処方法を参照できるところ、例えば車両10のグローブボックスから車両取扱説明書を取り出す手間、及びこの取扱説明書から車両状態の内容並びに対処方法に関する記載を探す手間がなく、便利である。
【0049】
(2)携帯端末20は、車両状態とともに、対処方法に係る情報へのリンク24aを表示する。携帯端末20は、このリンク24aがタッチ操作された旨判断したとき、インターネットを通じて対処方法を取得して、それを表示する。これにより、必要なときにのみ対処方法が表示される。よって、携帯端末20において、無駄にインターネットを通じて情報が取得されることを抑制できる。
【0050】
(3)携帯端末20は、インターネットのための遠距離通信部24と、インターネットを通じて取得した情報を表示するディスプレイ27と、を備えたものが一般的である。よって、電子キー30に遠距離通信部及びディスプレイ等の構成を追加する必要がない。従って、既存の電子キー30及び携帯端末20を利用して、上記のように対処方法をユーザに通知することが可能となる。
【0051】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について、図4を参照しつつ説明する。この実施形態の電子キーシステムは、電子キーの電池切れの場合の対処方法が携帯端末に表示可能である点が上記第1の実施形態と異なっている。この実施形態の電子キーシステムは、図1に示す第1の実施形態の電子キーシステムとほぼ同様の構成を備えている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0052】
図1の2点鎖線で示すように、電子キー30は、メカニカルキー37と、トランスポンダ38と、を備える。メカニカルキー37は、電子キー30の電池切れの場合に、機械的に車両ドアの施解錠を可能とするものである。具体的には、ユーザは電子キー30に収納されるメカニカルキー37を取り出す。そして、そのメカニカルキー37を車両ドアのキーシリンダに挿入した状態で回動する。これにより、車両ドアの施解錠が可能となる。
【0053】
また、トランスポンダ38は、電子キー30が電池切れの場合に、エンジンの始動を可能とするものであって、コイル及びICチップ等からなる。このトランスポンダ38は、エンジンスイッチ16の近傍に局所的に送信される駆動電波を受けると、自身のコイルに誘起電力が生じる。トランスポンダ38は、この電力に基づき自身のIDコードを含むトランスポンダ応答信号を送信する。このとき、電池ユニット33の電力は利用されない。
【0054】
また、図1の2点鎖線で示すように、車両10はイモビライザ通信機18を備える。車載制御装置11は、例えばエンジン停止状態においてブレーキペダルが踏み込まれたとき、指令信号をイモビライザ通信機18に出力する。イモビライザ通信機18は、この指令信号に基づきエンジンスイッチ16の近傍に駆動電波を送信する。電子キー30がエンジンスイッチ16にかざされると、電子キー30のトランスポンダ38は駆動電波を受けて、IDコードを含むトランスポンダ応答信号を送信する。イモビライザ通信機18は、トランスポンダ応答信号を受信すると、この信号を復調し、この復調した信号を車載制御装置11へ出力する。車載制御装置11は、トランスポンダ応答信号に含まれるIDコードと、メモリ11aに記憶されるIDコードとの照合を行う(トランスポンダ照合)。車載制御装置11は、トランスポンダ照合が成立した状態において、エンジンスイッチ16が押し操作された旨認識すると、エンジン装置19を通じてエンジンを始動する。
【0055】
電池ユニット33は、電圧検出部33aを有する。電圧検出部33aは、電池電圧を検出すると、その検出結果をキー制御装置31に出力する。この電池電圧は、電池残量に応じた値となる。
【0056】
キー制御装置31は、電圧検出部33aを通じて認識した電池電圧を、情報信号(第1の実施形態における図3のステップS106で送信されるもの)に含ませて送信する。
図4に示すように、端末制御装置21は、受信した情報信号に含まれる電池電圧を表示する。また、端末制御装置21は、電池電圧が第1の閾値以下である旨判断した場合には、近々、電子キー30と車両10との通信が困難な状態となる程度に電池の電圧レベルが低下しているとして、タッチ操作可能に「電池交換方法」と表示したリンク24bを張る。
【0057】
端末制御装置21は、タッチセンサ29を通じてリンク24bがタッチ操作された旨を認識すると、インターネットを通じて電子キー30の電池交換方法を表示する。この電池交換方法は、インターネット上に公開されている車両取扱説明書に記載されているものである。ユーザは、この対処方法を参照して、正しい方法で電子キー30の電池を交換することができる。
【0058】
また、端末制御装置21は、電池電圧が第2の閾値以下である旨判断した場合には、タッチ操作可能に「非常用施解錠・エンジン始動方法」と表示したリンク24cを張る。第2の閾値は、第1の閾値より低い値に設定される。
【0059】
端末制御装置21は、タッチセンサ29を通じてリンク24cがタッチ操作された旨認識すると、インターネットを通じて電子キー30が電池切れの場合における車両ドアの施解錠方法及びエンジン始動方法を表示する。これら方法は、例えば、インターネット上に公開されている車両取扱説明書に記載されているものである。ユーザは、この対処方法に沿って、上記メカニカルキー37を通じた車両ドア施解錠、あるいはトランスポンダ38を通じたエンジンの始動が可能となる。
【0060】
以上、説明した実施形態によれば、第1の実施形態の(1)〜(3)の効果に加え、以下の効果を奏することができる。
(4)電子キー30は、携帯端末20との間で通信が可能になったとき、電池電圧に係る情報を含む情報信号を携帯端末20に送信する。携帯端末20は、この情報信号を受信すると、その信号に含まれる電池電圧に係る情報(電池残量)をディスプレイ27に表示する。このとき、携帯端末20は、電池電圧が第1の閾値以下である旨判断すると、対処方法である電子キー30の電池交換方法を表示可能にリンク24bを張る。また、携帯端末20は、電池電圧が第2の閾値以下である旨判断すると、対処方法である電子キー30が電池切れの場合の車両ドアの施解錠方法及びエンジン始動方法を表示可能にリンク24cを張る。リンク24b,24cがタッチ操作されると、インターネットを通じて取得されるそれぞれの対処方法が表示される。ユーザは、この対処方法を参照することで、電池交換又は電子キー30の電池電力を利用せずに車両ドアの施解錠若しくはエンジンの始動を行うことができる。
【0061】
(5)電子キー30を携帯端末20にかざして電子キー30及び携帯端末20間で通信を確立させることで電子キー30の電池残量を携帯端末20に表示させることができる。よって、ユーザは簡単に電子キー30の電池残量を知ることができる。
【0062】
特に、電子キー30を通じた車両ドアの施解錠又はエンジンの始動ができない場合に、ユーザは携帯端末20に表示される電池残量を参照することで、電子キー30を通じた車両ドアの施解錠等ができない原因が電池切れにあることを認識することができる。
【0063】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記両実施形態においては、電子キー30及び携帯端末20が独立して設けられていた。しかし、携帯端末20に電子キー機能が備わっている携帯機であってもよい。これを第1の実施形態に適用した場合、電子キー30及び携帯端末20間の無線通信が不要となるため、図3のステップS104〜S106の処理を省略できる。これを第2の実施形態に適用した場合、電子キー30及び携帯端末20間の電池電圧に関する情報の授受が不要となる。すなわち、携帯機の電池電圧の低下に伴い、そのディスプレイ27にリンクを表示する。
【0064】
・上記両実施形態におけるディスプレイ27に表示される対処方法は一例であって、例えば、ディーラやロードサービスの連絡先が表示されてもよい。
・上記両実施形態において、車両状態又は電子キー30の電池電圧に関する情報が、携帯端末20から電子メール等を通じて自動でディーラに通知されてもよい。車両状態等の情報を受けたディーラは、例えば早期に交換部品の準備を行うことができる。
【0065】
・第1の実施形態において、キー制御装置31は、図3のステップS103において、車両状態を記憶する際に、その時刻も記憶してもよい。これにより、経時的な車両状態をメモリ31aに記憶させることができる。そして、例えば、ディーラにおいて、その経時的な車両状態に係る情報を、携帯端末20で受信する。これにより、携帯端末20のディスプレイ27に経時的な車両状態に係る情報が表示される。これを参照することで、ディーラは車両状態をより正確に認識することができ、その情報を修理等に役立てることができる。また、ユーザが車両を正規の使用方法を遵守して使用していたか否か(例えば警告を長期間に亘って無視していなかったか否か)の判断材料とすることもできる。
【0066】
・上記両実施形態においては、携帯端末20は、いわゆるスマートフォンであったが、電子キー30との近距離通信及びインターネットが可能なノートパソコンであってもよい。
【0067】
・上記両実施形態においては、対処方法として車両メーカーがインターネット上に公開している車両取扱説明書の一部を表示していたが、専用に対処方法を記載したホームページを開設し、そのURLにジャンプするようにリンクを張ってもよい。
【0068】
・上記両実施形態においては、車載制御装置11は、車両のイグニッション状態がオフ状態に切り替えられた旨認識したとき情報信号を送信していた。しかし、情報信号の送信タイミングはこれに限定されない。例えば、車載制御装置11は、車両のイグニッション状態がオフ状態に切り替えられた後に車両ドアが開閉した旨判断したとき、ユーザが降車したとして情報信号を車両周辺に送信してもよい。
【0069】
また、情報信号の送信タイミングは、ドアハンドルスイッチ14の操作時、シフトレバーのパーキング位置への操作時、及び駐車ブレーキ(例えばサイドブレーキ)の操作時であってもよい。
【0070】
・上記両実施形態においては、情報信号とリクエスト信号とは別に送信されていた。しかし、リクエスト信号に車両状態に係る情報を含ませて送信してもよい。これにより、信号の送信回数を低減することができる。
【0071】
・第2の実施形態において、第1の実施形態における車両状態をディスプレイ27に表示可能とする構成を省略してもよい。この場合、車両10及び電子キー30間で授受される情報信号(図3のステップS102で送信されるもの)が省略される。
【0072】
・第2の実施形態においては、電池電圧に関する情報は、第1の実施形態における図3のステップS106で送信される情報信号に付加されていた。しかし、電池電圧に関する情報信号を独立して送信してもよい。
【0073】
・上記両実施形態においては、車両状態又は電池電圧と、リンク24a〜24cとがディスプレイ27に表示され、そのリンク24a〜24cがタッチ操作されると、対処方法が表示されていた。しかし、最初から車両状態又は電池電圧とともに、インターネットを通じて取得した対処方法が表示される構成であってもよい。
【0074】
・第2の実施形態においては、ディスプレイ27に電池残量が表示されていたが、これに限らず、電子キー30の状態、例えば電子キー30が故障している旨の表示をしてもよい。この場合にも、ディスプレイ27にリンク24cを張ることで、ユーザに対処方法を通知できる。
【0075】
・上記両実施形態においては、携帯端末20は、ディスプレイ27上のリンクをタッチ操作する構成であったが、テンキーを備え、そのテンキーの操作を通じてリンクを決定操作する構成であってもよい。
【0076】
・第2の実施形態においては、第1及び第2の閾値が設定されていたが、1つの閾値のみであってもよい。この場合、端末制御装置21は、電池電圧が閾値以下となった旨判断したとき、2つのリンク24b,24cを張る。
【0077】
・上記両実施形態においては、携帯端末20は、ユーザのタッチ操作に基づき、その周辺に通信要求信号を送信する。その状態の携帯端末20に電子キー30をかざすことで通信が確立し、電子キー30から携帯端末20への情報信号の送信が可能となっていた。しかし、携帯端末20は、ユーザのタッチ操作がなくても、定期的に通信要求信号を送信してもよい。これにより、携帯端末20及び電子キー30が近い位置に保管されている場合には自動で通信が確立して、携帯端末20に情報信号が送信される。よって、例えば、その情報信号に含まれる車両状態を携帯端末20の待ち受け画面に表示させることもできる。また、車両状態が異常のときにのみ携帯端末20にその旨を表示させてもよい。この際、音声やバイブレーションと併せてユーザに通知してもよい。
【0078】
さらに、電子キー30がその周辺に通信要求信号を送信する構成であってもよい。この場合、電子キー30及び携帯端末20間において、通信要求信号、接続要求信号及び接続応答信号の送信方向が反対となる。
【0079】
・上記両実施形態においては、車両取扱説明書のホームページに対応するリンクが張られていたが、インターネット上に公開されている修理書又はトラブルシュートのホームページに対応するリンクを張ってもよい。
【0080】
・第2の実施形態においては、端末制御装置21は、電池電圧が第2の閾値以下である旨判断した場合には、タッチ操作可能に「非常用施解錠・エンジン始動方法」と表示したリンク24cを張っていた。しかし、非常用施解錠方法と、エンジン始動方法とで別のリンクを張ってもよい。また、何れか一方の方法のみのリンクを張ってもよい。
【0081】
・第2の実施形態における電子キー30が電池切れの場合における車両ドアの施解錠方法及びエンジン始動方法は一例であって車種によって異なる。例えば、電子キー30が電池切れの場合におけるエンジン始動方法も、車両ドアの施解錠方法と同様に、メカニカルキー37を利用する場合もある。この場合には、リンク24cをタッチ操作することで、そのエンジン始動方法が表示される。
【符号の説明】
【0082】
10…車両、11…車載制御装置、15…車両状態検出部、17…IGスイッチ、20…携帯端末、21…端末制御装置(制御部)、22…NFC通信部(近距離無線通信部)、24…遠距離通信部、24a〜24c…リンク、27…ディスプレイ、29…タッチセンサ、30…電子キー、31…キー制御装置、33…電池ユニット、33a…電圧検出部、35…NFC通信部(近距離無線通信部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向通信が可能に構成される携帯機及び車載機を備えた無線通信システムにおいて、
前記携帯機は、
インターネットを通じて情報を取得する遠距離通信部と、
各種の情報を表示するディスプレイと、
前記車載機からの車両状態に係る情報を含む情報信号又は自身の状態に基づき、前記車両状態又は自身の状態を前記ディスプレイに表示させる制御部と、を備え、
前記制御部は前記車両状態又は自身の状態に対処が必要な場合には前記遠距離通信部を通じて取得する前記車両状態又は自身の状態に対する対処方法を前記ディスプレイに表示可能とする無線通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記携帯機は、電子キーと、携帯端末と、からなり、
前記電子キーは、前記車載機との無線通信を通じて車両ドアの施解錠又はエンジン始動を可能とするものであって、前記携帯端末との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部を有し、
前記携帯端末は、前記制御部と、前記遠距離通信部と、前記ディスプレイと、前記電子キーの近距離無線通信部との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部とを有し、
前記制御部は、前記電子キーとの近距離無線通信を通じて、前記情報信号を取得又は前記自身の状態である電子キーの状態を取得する無線通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
前記電子キーは、前記車載機から情報信号を受信すると、その情報信号に含まれる車両状態を記憶するとともに、前記携帯端末との近距離無線通信が可能となったとき、記憶される前記車両状態を含む情報信号を自身の前記近距離無線通信部を通じて前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末の制御部は、自身の前記近距離無線通信部を通じて、前記情報信号を受信すると、その情報信号に含まれる車両状態を表示可能とし、前記車両状態に対処が必要な場合には前記遠距離通信部を通じて取得した前記車両状態に対する対処方法を前記ディスプレイに表示可能とする無線通信システム。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の無線通信システムにおいて、
前記電子キーは、前記携帯端末との近距離無線通信が可能となったとき、前記電子キーの状態として自身の電池残量に係る情報を含む情報信号を前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末の制御部は、自身の前記近距離無線通信部を通じて前記情報信号を受信すると、前記電池残量に係る情報を前記ディスプレイに表示し、前記電池残量が閾値以下である旨判断した場合には、前記遠距離通信部を通じて取得した前記対処方法である前記電子キーの電池交換方法、前記電子キーが電池切れの場合における車両ドアの施解錠方法及びエンジン始動方法のうち少なくとも何れか1つを表示可能とする無線通信システム。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載の無線通信システムにおいて、
前記制御部は、前記ディスプレイに前記車両状態又は自身の状態を表示するとともに、前記ディスプレイにインターネットにおける前記対処方法に係る情報へのリンクを張って、このリンクが選択された旨判断したとき、前記遠距離通信部を通じて取得した前記対処方法を表示する無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−100645(P2013−100645A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243707(P2011−243707)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】