説明

無線通信システム

【課題】外部システムから入力された音声を統制局から子局へ無線送信して子局にて音声出力させる際に、当該音声中のサイレン音部分が劣化した状態で音声出力されることを抑制する。
【解決手段】統制局2では、J−ALERT1から起動開始信号を受けると、子局呼出部23による子局呼び出しを実施することなくJ−ALERT1へ応答を返す。その後、J−ALERT1からの緊急放送音声が音声入力部21に入力され、サイレン音出力部24により回線制御装置12へ出力されるが、子局呼び出しが未実施なため、緊急放送音声は子局3に送信されない。その後、緊急放送音声中のサイレン音の終了時(音声放送の前)に、子局呼出部23により子局呼び出しを行う。これにより統制局2と子局3との通信が確立され、緊急放送音声中の音声放送部分(サイレン音部分以降)がEL−CELPにより符号化されて子局3へ送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、統制局から無線送信された通報音声を子局により受信して通報出力する無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、市町村移動系デジタル防災無線システム(ARIB STD−T79)などの防災無線システムにおいて、操作者(自治体の担当者など)により統制局に入力された通報音声を各子局(移動局や屋外拡声子局など)に無線送信して音声出力させるだけでなく、全国瞬時警報システムからの緊急放送音声を取り込んで各子局により音声出力させることが考えられている。
【0003】
ここで、防災無線システムと全国瞬時警報システムとの連携に関しては、例えば、統制局が通報する情報と放送局が放送するニュース等の情報とを関連付けて受信、表示する端末局を有する無線通信システムの発明が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−306262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、市町村移動系デジタル防災無線システムでは、統制局から子局へ無線送信する通報音声の符号化に用いる音声コーデックとしてEL−CELPが用いられる。このため、市町村移動系デジタル防災無線システムを全国瞬時警報システムと接続するにあたり、EL−CELP以外の音声コーデックを追加しない限りは、全国瞬時警報システムからの緊急放送音声もEL−CELPにより符号化されることになる。
ここで、全国瞬時警報システムでは、緊急放送音声の出力に先立ってサイレン音を出力するので、それを受けた市町村移動系デジタル防災無線システムにおいて、このサイレン音についてもEL−CELPによる符号化が行われる。しかしながら、全国瞬時警報システムのサイレン音の帯域はEL−CELPの処理帯域(符号化を適切に行える帯域)から外れているため、EL−CELPによる符号化によってサイレン音が劣化してしまう。このため、子局では本来のサイレン音(全国瞬時警報システムのサイレン音)を正しく復元することができず、子局から綺麗なサイレン音が出力されない(劣化した耳障りな音が出力される)という問題が生じる。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて為されたものであり、外部システムから入力された音声を統制局から子局へ無線送信して子局にて音声出力させる際に、当該音声中のサイレン音部分が劣化した状態で音声出力されることを抑制する技術を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る無線通信システムでは、次のような構成とした。
すなわち、外部システムから入力された音声を所定の音声コーデックにより符号化して無線により送信する統制局と、前記統制局から受信した符号化された音声を前記所定の音声コーデックにより復号して出力する子局と、を備えた無線通信システムにおいて、前記統制局に、外部システムから入力された音声中のサイレン音部分を不送信とする制御、又は、当該サイレン音部分を前記所定の音声コーデック用に予め用意したサイレン音に置き換えて送信する制御を行うサイレン音送信制御手段を設ける。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外部システムから入力された音声を統制局から子局へ無線送信して子局にて音声出力させる際に、当該音声中のサイレン音部分が劣化した状態で音声出力されることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る防災無線システムの構成例を示す図である。
【図2】従来方式の処理シーケンスを示す図である。
【図3】第1動作例の処理シーケンスを示す図である。
【図4】第2動作例の処理シーケンスを示す図である。
【図5】波形比較によりサイレン音を検出する手法を説明する図である。
【図6】スペクトル分析によりサイレン音を検出する手法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る防災無線システムの構成例を示してある。
本例の防災無線システムは、「ARIB STD−T79」に規定された市町村移動系デジタル防災無線システムに適合する無線通信システムである。
【0011】
本例の防災無線システムは、操作者(自治体の担当者など)により統制局2に入力された通報音声を各子局3(移動局3aや屋外拡声子局3bなど)に無線送信して音声出力させるだけでなく、全国瞬時警報システム(J−ALERT)1からの緊急放送音声を統制局2で取り込んで各子局から音声出力できるように構成してある。
【0012】
統制局2は、操作者からの通報に係る各種操作の受け付け等を行う統制台11、システムの中枢となる回線制御装置12、子局3との間で無線通信を行う基地局無線装置13を有する。
【0013】
統制台11は、音声入力部21、サイレン音検出部22、子局呼出部23、音声出力部24を有する。
音声入力部21は、操作者から通報音声が入力されるほか、J−ALERT1からのサイレン音及び緊急放送音声が入力される。以下では、J−ALERT1からのサイレン音及び緊急放送音声を、J−ALERT音声という。
サイレン音検出部22は、音声入力部21に入力されたJ−ALERT音声にサイレン音が含まれることを検出する。
子局呼出部23は、音声入力部21に入力された音声(通報音声やJ−ALERT音声)の送信先となる子局3の呼び出し信号を回線制御装置12へ出力する。なお、J−ALERT音声の送信先となる子局3は、システム内の全ての子局3でもよく、予め設定された一部の子局3でもよい。一部の子局3に対する呼び出し信号を出力する場合は、子局毎に割り当てられたアドレス情報(IPアドレス、グループアドレス、サブアドレスなど)により子局3を識別すればよい。
音声出力部24は、音声入力部21に入力された音声を回線制御装置12へ出力する。
【0014】
回線制御装置12は、統制台11からの呼び出し信号に従って、該当する子局3の呼び出しを行う。また、統制台11からの音声をEL−CELP(音声コーデックの一種)により符号化する音声エンコード部25を有する。
【0015】
基地局無線装置13は、回線制御装置12による符号化結果の音声データを該当する子局3へ宛てて無線により送信する無線部26を有する。基地局無線装置13は、1台以上設置され、自装置からの電波が届く範囲(基地局エリア)内に存在する各子局3との無線通信を行う。
【0016】
子局3の一種である移動局3aは、統制台11側(基地局無線装置13)から送信された音声データを受信する無線部31、受信した音声データをEL−CELPによりデコード(復号)して音声を復元する音声デコード部32、復元した音声をスピーカにより非拡声で音声出力する非拡声出力部33を有する。移動局3aとしては、人により持ち運び可能に携帯される携帯端末や、車輌等の移動体に搭載される車載無線機が挙げられる。
【0017】
子局3の一種である屋外拡声子局3bは、統制台11側(基地局無線装置13)から送信された音声データを受信する無線部41、受信した音声データをEL−CELPによりデコード(復号)して音声を復元する音声デコード部42、復元した音声をトランペットスピーカにより拡声して音声出力する拡声出力部43を有する。屋外拡声子局3bは、屋外に固定的に設置される。
【0018】
J−ALERT1からの緊急放送音声を音声出力する動作について説明する。
まず、本例の防災無線システムによる動作の説明に先立ち、従来方式の動作について、図2に示す処理シーケンスを参照して説明する。
従来方式では、下記(A1)〜(A5)の手順で緊急放送が行われる。
(A1)J−ALERT1が、統制局2へ起動開始信号を出力する。
(A2)統制局2が、J−ALERT1から起動開始信号を受けたことに応じて、子局3を呼び出す。
(A3)統制局2が、呼び出した子局3との通信回線を確立した後に、J−ALERT1へ応答を返す。
(A4)J−ALERT1が、統制局2から起動開始信号に対する応答を受けたことに応じて、統制局2へJ−ALERT音声(サイレン音及び緊急放送音声)を出力する。
(A5)統制局2が、J−ALERT音声をEL−CELPにより符号化して子局3へ無線送信する。
【0019】
これにより、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)が、EL−CELPにより符号化されて子局3へ送信され、子局3にて復号されて音声出力される。このとき、J−ALERT音声中のサイレン音部分は、EL−CELPによる符号化によって劣化してしまい、子局3では本来のサイレン音を正しく復元できないため、子局3は綺麗なサイレン音を出力できない。
【0020】
次に、本例の防災無線システムによる第1動作例について、図3に示す処理シーケンスを参照して説明する。
第1動作例では、下記(B1)〜(B5)の手順で緊急放送が行われる。
(B1)J−ALERT1が、統制局2へ起動開始信号を出力する。
(B2)統制局2が、J−ALERT1から起動開始信号を受けたことに応じて、J−ALERT1へ応答を返す。
(B3)J−ALERT1が、統制局2から起動開始信号に対する応答を受けたことに応じて、統制局2へJ−ALERT音声(サイレン音及び緊急放送音声)を出力する。
(B4)統制局2が、J−ALERT音声中のサイレン音部分が終了する直前(緊急放送音声が始まる直前)に、子局3を呼び出す。
(B5)統制局2が、呼び出した子局3との通信回線を確立した後に、J−ALERT音声(緊急放送音声部分)をEL−CELPにより符号化して子局3へ無線送信する。
【0021】
これにより、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)中のサイレン音部分は子局3へ送信されず、緊急放送音声部分(サイレン音部分以降)がEL−CELPにより符号化されて子局3へ送信され、子局3にて復号されて音声出力されるので、子局3から劣化したサイレン音が出力されることが抑制される。
【0022】
第1動作例における統制局2の各部の動作を説明する。
本例の統制局2では、J−ALERT1から起動開始信号を受けると、子局呼出部23による子局呼び出しを実施することなく、J−ALERT1に対する応答を速やかに返す。その後、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)が音声入力部21に入力され、音声出力部24により回線制御装置12へ出力されるが、子局呼び出しが未実施なため、J−ALERT音声の子局3への送信は行われない。その後、J−ALERT音声中のサイレン音部分が終了するタイミング(緊急放送音声が始まる直前のタイミング)で、子局呼出部23により子局呼び出しを行う。これにより統制局2と子局3との通信回線が確立され、その後、J−ALERT音声中の音声放送部分(サイレン音部分以降)がEL−CELPにより符号化されて子局3へ送信される。
【0023】
子局3の呼び出しタイミングの遅延時間(J−ALERT音声を不送信とする時間)は、起動開始信号に対する応答からJ−ALERT1が出力されるまでの時間(以下、待機時間t1という)とJ−ALERT音声中のサイレン音部分の時間(以下、サイレン音時間t2という)の合計から、子局3の呼び出し信号の送出から通信回線の接続確立までの時間(以下、回線接続時間t3という)を差し引くことで求めることができる。
【0024】
ここで、サイレン音時間t2は固定であるものの、待機時間t1と回線接続時間t3は通信状況などによって変化することから、J−ALERT音声中の音声放送部分のみが不送信となるように厳密に調整することは困難であり、若干サイレン音部分が送信されてしまう場合も考えられる。しかしながら、待機時間t1と回線接続時間t3は経験的な予測が可能なので、或る程度の精度で調整することができる。なお、仮に、若干サイレン音部分が送信されたとしても、正しく復元できない耳障りなサイレン音はごく短時間しか出力されないので、聞き手の不快感を従来に比べて低減させることができる。
【0025】
ここで、上記の説明では、子局3の呼び出しタイミングの遅延によりJ−ALERT音声中のサイレン音部分を不送信とする制御を行っているが、他の手法によりJ−ALERT音声中のサイレン音部分を不送信とする制御を行ってもよい。すなわち、例えば、サイレン音検出部22によりJ−ALERT音声中のサイレン音を検出した場合に、音声出力部24が、そのサイレン音部分を除去した音声(或いはサイレン音部分を無音データに置き換えた音声)を回線制御装置12へ出力することで、子局3から劣化したサイレン音が出力されることを抑制してもよい。
【0026】
次に、本例の防災無線システムによる第2動作例について、図4に示す処理シーケンスを参照して説明する。
第2動作例では、下記(C1)〜(C5)の手順で緊急放送が行われる。なお、EL−CELP用のサイレン音(EL−CELPの処理帯域内の帯域を有するサイレン音)が統制局2内のメモリに予め保持されているものとする。
(C1)J−ALERT1が、統制局2へ起動開始信号を出力する。
(C2)統制局2が、J−ALERT1から起動開始信号を受けたことに応じて、子局3を呼び出す。
(C3)統制局2が、呼び出した子局3との通信回線を確立した後に、J−ALERT1へ応答を返す。
(C4)J−ALERT1が、統制局2から起動開始信号に対する応答を受けたことに応じて、統制局2へJ−ALERT音声(サイレン音及び緊急放送音声)を出力する。
(C5)統制局2が、J−ALERT音声中のサイレン音部分をEL−CELP用に予め用意したサイレン音に置き換えて子局3へ無線送信する。
【0027】
これにより、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)中のサイレン音部分は子局3へ送信されず、EL−CELP用のサイレン音がEL−CELPにより符号化されて子局3へ送信され、子局3にて復号されて音声出力されるので、子局3から劣化したサイレン音が出力されることが抑制される。
【0028】
第2動作例における統制局2の各部の動作を説明する。
本例の統制局2では、J−ALERT1から起動開始信号を受けると、子局呼出部23による子局呼び出しを実施して統制局2と子局3との通信回線を確立した後、J−ALERT1へ応答を返す。その後、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)が音声入力部21に入力されると、音声出力部24によりJ−ALERT音声中のサイレン音部分をEL−CELP用のサイレン音に置き換えて回線制御装置12へ出力する。その結果、EL−CELP用のサイレン音とJ−ALERT音声中の音声放送部分とがEL−CELPにより符号化されて子局3へ送信される。
【0029】
次に、サイレン音検出部22によるサイレン音の検出について説明する。
サイレン音検出部22では、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)をA/D(Analog to Digital)コンバータ等により数μs単位でサンプリングし、そのデジタルデータの変化の様子がサイレン音(トーン信号)と同じであるかをチェックすることで、サイレン音の検出を行う。
【0030】
一例として、波形比較によりサイレン音の検出を行う。
すなわち、例えば、図5(a)のような波形のサイレン音(アナログ)がJ−ALERT1から出力されるとした場合、その波形をA/Dコンバータ等でデジタル化することで、図5(b)のような波形データが得られる。統制局2内のメモリには、サイレン音のサンプル波形として、図5(c)のような波形データが予め保持されており、これを上記のデジタル化により得た波形データと比較して、サイレン音であるかを判定する。なお、統制局2のメモリはサイレン音のサンプル波形を複数保持し、それらに基づいてサイレン音を判定してもよい。
【0031】
他の例として、スペクトル分析によりサイレン音の検出を行う。
すなわち、例えば、図6(a)のような波形のサイレン音(アナログ)がJ−ALERT1から出力されるとした場合、その波形をA/Dコンバータ等でデジタル化することで、図6(b)のような波形データが得られる。この波形データをフーリエ変換することで、図6(c)のような周波数データ(周波数成分の分布を示すスペクトル)が得られる。統制局2内のメモリには、サイレン音の周波数データが予め保持されており、これを上記のフーリエ変換により得た周波数データと比較して、サイレン音であるかを判定する。例えば、図6(c)中の破線部分の範囲内にスペクトルが表れた場合に、サイレン音であると判定する。なお、統制局2のメモリは、サイレン音の周波数データを複数保持し、それらに基づいてサイレン音を判定してもよい。
【0032】
以上のように、本例では、J−ALERT1から入力された音声をEL−CELPにより符号化して無線により送信する統制局2と、統制局2から受信した符号化された音声をEL−CELPにより復号して出力する子局3と、を備えた防災無線システムにおいて、統制局2(の統制台11)が、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)中のサイレン音部分を不送信とする制御、又は、当該サイレン音部分をEL−CELP用に予め用意したサイレン音に置き換えて送信する制御を行うようにした。
ここで、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)中のサイレン音部分を不送信とする制御は、統制台11の子局呼出部23あるいは、音声出力部24の機能により構成される。また、J−ALERT音声中のサイレン音部分をEL−CELP用に予め用意したサイレン音に置き換えて送信する制御は、統制台11のサイレン音検出部22及び音声出力部24の機能により構成される。
【0033】
なお、上記の説明は、J−ALERT1からの出力音声(J−ALERT音声)を統制局2にて取り込み、EL−CELPによる符号化を伴って子局3へ無線送信し、子局3から音声出力させる防災無線システムへの適用例であるが、これに限定するものではない。
すなわち、例えば、統制局から子局へ送信する音声の符号化に用いる所定の音声コーデックとして、処理帯域に人声の帯域を含む一方で所定の非人声(サイレン音やメロディ音など)の帯域を含まない音声コーデックが用いられ、外部システムから前記所定の非人声を含む音声が統制局へ入力される場合にも適用することができる。
このとき、入力音声中の前記所定の非人声部分は、統制局側で入力音声を解析することで特定可能であるが、前記所定の非人声が入力音声中の所定位置に配置することが規定されている場合のように、統制局側で入力音声中の前記所定の非人声部分を事前に把握可能な場合には、入力音声の解析を省略してもよい。
また、入力音声に含まれ得る前記所定の非人声として複数の種別が存在する場合には、例えば、入力音声の解析により非人声の種別についても特定して、非人声の種別毎に予め用意された所定の音声コーデック用の非人声のうち対応するものに置き換えるようにしてもよい。
【0034】
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウェア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウェア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【符号の説明】
【0035】
1:全国瞬時警報システム(J−ALERT)、 2:統制局、 3a:移動局、 3b:屋外拡声子局、
11:統制台、 12:回線制御装置、 13:基地局無線装置、
21:音声入力部、 22:サイレン音検出部、 23:子局呼出部、 24:音声出力部、 25:音声エンコード部、 26:無線部、
31:無線部、 32:音声デコード部、 33:非拡声出力部、
41:無線部、 42:音声デコード部、 43:拡声出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部システムから入力された音声を所定の音声コーデックにより符号化して無線により送信する統制局と、前記統制局から受信した符号化された音声を前記所定の音声コーデックにより復号して出力する子局と、を備えた無線通信システムにおいて、
前記統制局は、
外部システムから入力された音声中のサイレン音部分を不送信とする制御、又は、当該サイレン音部分を前記所定の音声コーデック用に予め用意したサイレン音に置き換えて送信する制御を行うサイレン音送信制御手段を備えた、
ことを特徴とする無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−106087(P2013−106087A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246764(P2011−246764)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】