説明

無線通信システム

【課題】LCXケーブルを用いた従来にない新しい無線通信システムを提供すること、また、その無線通信システムを利用するユーザに対し、快適な空間を提供すること。
【解決手段】一実施形態に係る無線通信システムは、無線通信端末との間で電波を送受信する漏洩同軸ケーブルと、この漏洩同軸ケーブルを所定の載置面上に立設配置させる保持部材と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、LCXケーブル(Leaky Coaxial Cable:漏洩同軸ケーブル)を用いた無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LCXケーブルを用いた無線通信システムが各種の分野で普及しつつある。
LCXケーブルは、同軸ケーブルの外部導体部分にスロットと呼ばれる多数の小孔が設けられたものであり、上記スロットが送受信用のアンテナとして機能するため、ケーブル全体がある放射方向を持つ一つのアンテナとなる。
【0003】
LCXケーブルは、当該ケーブルの近傍において、当該ケーブルの長手方向に沿い通信エリアが形成されるとの特徴を有する。この特徴を活用し、LCXケーブルを用いた無線通信システムは、LCXケーブルから比較的離れた場所からの通信内容の傍聴を防ぎ(セキュリティ性)、かつ通信エリア内ではクライアント端末の自由な配置・移動を許す(モビリティ性)、という二律背反する要素を実現しようとするユニークなシステムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−236745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のLCXケーブルを用いた無線通信システムは、工場内で使用される移動体や列車等の走行路に沿ってLCXケーブルを敷設し、上記移動体や列車等の通信を中継したり、オフィス等に配置された机の載置面に沿ってLCXケーブルを敷設し、この机上で使用されるPC等のクライアント端末との通信を媒介する用途で使用されている。
【0006】
本発明の目的は、LCXケーブルを用いた従来にない新しい無線通信システムを提供すること、また、その無線通信システムを利用するユーザに対し、快適な空間を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態に係る無線通信システムは、無線通信端末との間で電波を送受信する漏洩同軸ケーブルと、この漏洩同軸ケーブルを所定の載置面上に立設配置させる保持部材と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】各実施形態にて共通する無線通信システムの概略構成を示す模式図。
【図2】同システムのLCXケーブルを説明するための図。
【図3】同システムの制御構成やLCXポールの構造を示す図。
【図4】第1の実施形態における使用態様を示す図。
【図5】同実施形態における制御部の基本的な動作を示すフローチャート。
【図6】第2の実施形態における使用態様を示す図。
【図7】同実施形態における制御部の基本的な動作を示すフローチャート。
【図8】同実施形態におけるクーポン配信処理に関わる制御部の動作を示すフローチャート。
【図9】第3の実施形態における使用態様を示す図。
【図10】同実施形態におけるプリントデータ送信処理に関わる制御部の動作を示すフローチャート。
【図11】第4の実施形態における制御部の基本的な動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、いくつかの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
先ず、各実施形態における特徴的な構成の説明に先立ち、各実施形態に共通する構成について述べる。
【0010】
図1は、各実施形態にて共通する無線通信システムの概略構成を示す模式図である。
この無線通信システムは、基地局であるアクセスポイント(AP)1と、アプローチケーブル2と、LCXケーブル3と、終端器4とを備える。この無線通信システムは、例えばラップトップPCやPDAなどのクライアント(CL)端末5間の通信や、クライアント端末5とインターネット等のネットワークに接続された機器との通信を中継する。
【0011】
アクセスポイント1は、送信データを変調して高周波の送信信号を生成し、生成した送信信号をPA(増幅回路)にて増幅した後にLCXケーブル3に供給するとともに、LCXケーブル3からの出力信号を復調して受信データを生成する。また、アクセスポイント1は、例えばアクセスポイント1に設けられた操作部の操作や外部機器からのコマンドに応じて、上記PAによる信号増幅の目標値を変更することにより、送信出力(送信電力)を調整する手段を備える。
【0012】
アプローチケーブル2の一端はアクセスポイント1に、他端はLCXケーブル3に、それぞれ図示せぬコネクタを介して接続されている。
【0013】
終端器4は、LCXケーブル3の端部における信号の反射を防止するものであり、LCXケーブル3のアプローチケーブル2が接続されていない側の一端に図示せぬコネクタを介して接続されている。
【0014】
LCXケーブル3は、図2に示すように、中心部分に設けられた断面円形状の例えば銅線である中心導体30、中心導体30の外側を被覆する例えばポリエチレンである絶縁体31、絶縁体31の外側を被覆する例えばパイプ状に加工されたアルミニウムである外部導体32、及び外部導体32の外側を被覆する例えば黒色ポリエチレンであるシース33を有する。
【0015】
外部導体32には、所定形状のスロット32aが多数設けられている。なお、図1においては、本来シース33の下方に隠れるスロット32aを、その数を省略して模式的に示している。各スロット32aは、当該無線通信システムにて使用する電波の波長に合せて配置間隔が調整された開放孔であり、それぞれのスロット32aがクライアント端末5との間で電波を送受信するアンテナとして機能する。その結果、LCXケーブル3全体がアレイアンテナのように動作して、LCXケーブル3の長手方向に沿って、LCXケーブル3からの距離が略一様の通信エリアが形成される。
【0016】
なお、電波の送受信方向は、上記スロット32aの形状や間隔に応じてLCXケーブル3に対し所定量だけ傾く。図1においては、電波の送受信方向(図中の矢印)がアプローチケーブル2とLCXケーブル3との接続点(給電点)側に角度θ(0<θ<90)だけ傾いた、いわゆる“バックファイヤ”の例を示している。
【0017】
各実施形態においては、上記アクセスポイント1、アプローチケーブル2、LCXケーブル3、および終端器4等を、図3に示すように中空円筒状のカバー部材10に収納して用いる。LCXケーブル3は、例えば終端器4と、アプローチケーブル2と接続された側の端部とをカバー部材10の内壁に固定することで、カバー部材10内に張設されている。LCXケーブル3のシース33にメッセンジャワイヤを取り付け、これによってLCXケーブル3がより直線状に張設されるよう工夫してもよい。
【0018】
カバー部材10の下方には、例えば平板状の台座部11が取り付けられている。この台座部11の平面と、カバー部材10の長尺方向とは、略垂直を成すように固定されている。さらに、カバー部材10と台座部11との固定部分付近には、カバー部材10の周囲を囲うコーン状の支持部材12が設けられている。この支持部材12の作用により、カバー部材10が台座部11の平面に対して安定的に立設する。
【0019】
台座部11は、後述のテーブル6や床面等の載置面に対して、カバー部材10が取り付けられていない側の平面が同載置面に面接触するように置かれる。このようにすると、カバー部材10に収納されたLCXケーブル3の軸方向と上記載置面とが垂直を成すように、カバー部材10が上記載置面に立設することになる。
【0020】
カバー部材10、台座部11、及び支持部材12によって、LCXケーブル3を保持する保持部材が構成される。カバー部材10及び支持部材12は、LCXケーブル3とクライアント端末5との無線通信を妨げないように、非導電性で誘電率の低い材料、例えばプラスチックにて形成されている。一方、台座部11は、カバー部材10を安定的に立設させるべく、比較的重い材料、例えば金属にて形成される。
【0021】
カバー部材10には、LCXケーブル3等の他に、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23等のデバイスが設けられている。
【0022】
LEDインジケータ20は、複数のLEDによって構成され、カバー部材10の上端部10aに配置される。なお、カバー部材10の上端部10aは、透明あるいは半透明の材料にて形成されている。したがって、LEDインジケータ20から発せられる光は、カバー部材10の外部からでも視認できる。LEDインジケータ20は、当該無線通信システムの稼動状態をユーザに報知する役割とともに、周囲を照明する役割をも担う。
【0023】
アロマディフューザ21は、カバー部材10の内部に設けられており、例えばポンプにて空気の圧力を高め、この空気を利用した毛細管現象によってエッセンシャルオイル(精油)を粒子状(ミスト状)にし、カバー部材10に設けられた一又は複数の開口部からカバー部材10の周囲に噴霧する。
【0024】
ピコイオン発生器22は、カバー部材10の内部に設けられており、水を含んだピコイオン放出ピンに高電圧を加え、水を水素と酸化力の強いOHラジカルに分離し、このOHラジカルを微細な水に包んでカバー部材10に設けられた一又は複数の開口部からカバー部材10の周囲に放出する。
【0025】
表示部23は、例えばLCDであり、カバー部材10の外壁に取り付けられている。この表示部23の表示面は、当該無線通信システムの使用態様に応じて、ユーザが視認し易い方向に向けられる。
【0026】
これらLEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23は、カバー部材10内に挿通された制御/電源ライン24を介してアクセスポイント1に接続されている。
【0027】
また、アクセスポイント1には、所定のサーバやインターネット等に当該無線通信システムを接続するためのLAN回線25が接続されている。
【0028】
さらに、アクセスポイント1は、制御部26から送られるコマンドに応じて、LCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23への電源供給をオン/オフする。この制御部26は、例えばアクセスポイント1に対して上記LAN回線25を介して接続されたコンピュータのCPU(Central Processing Unit)やメモリ等で実現されてもよいし、アクセスポイント1自身のCPUやメモリ等で実現されてもよい。
【0029】
制御部26には、POS(Point Of Sales)端末やMFP(いわゆる複合機)等の外部機器や、人感センサ27が接続される。人感センサ27は、赤外線、超音波、あるいは可視光等を用いて所定位置を通過する人や、所定エリア内に所在する人の存在を検出するセンサである。
【0030】
制御部26は、自身のメモリ等に記憶されたコンピュータプログラムをCPUによって実行することにより、以下の(1)(2)の機能を実現する。
【0031】
(1)人感センサ27の検出結果に基づいて、1又は複数のデバイス、すなわちLCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23の動作を制御する機能。
【0032】
(2)外部機器の使用状況に基づいて、上記1又は複数のデバイスの動作を制御する機能。
【0033】
以上のような構成を前提とし、第1〜第4の実施形態について説明する。
なお、以下の説明においては、カバー部材10、台座部11、支持部材12、及び、カバー部材10に収納又は固定された各部を合せて、LCXポール100と称す。
【0034】
(第1の実施形態)
第1の実施形態においては、図4に示すように、LCXポール100をオフィスや各種店舗のテーブル上に立設配置し、人感センサ27の検出結果に基づいてLCXポール100の各デバイスを駆動する場合を例示する。
【0035】
図4に示した例では、円形のテーブル6の中心に、テーブル6の載置面に対して垂直にLCXポール100を立設配置し、その通信エリアAをテーブル6全体を覆う大きさになるよう調整した場合を示している。このように使用した場合、テーブル6上に置かれたラップトップタイプのPCや椅子7に座った者が手持で操作するタブレットPC等のクライアント端末5は、当該無線通信システムを介して他のクライアント端末5との無線通信やインターネットへの接続が可能となる。
【0036】
なお、人感センサ27は、例えばテーブル6の周囲に置かれた椅子7に座った者を検知できるように設置しておく。
【0037】
次に、制御部26の動作について説明する。
図5は、本実施形態における制御部26の動作を示すフローチャートである。
図示したように、先ず制御部26は、人感センサ27によって人が検出されたか否かを判定する(ステップS101)。人が検出されていない場合(ステップS101のNO)、制御部26は、アクセスポイント1の電源をオフし(ステップS102)、ステップS101に戻る。
【0038】
一方、人が検出されている場合(ステップS101のYES)、制御部26は、アクセスポイント1の電源をオンする(ステップS103)。電源がオンされると、アクセスポイント1は、LCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23への電源供給を開始する。これにより、テーブル6の周囲に所在するクライアント端末5はLCXケーブル3を介した無線通信が可能となり、LEDインジケータ20が点灯し、アロマディフューザ21がエッセンシャルオイルを周囲に噴霧し、ピコイオン発生器22がピコイオンを発生し、表示部23に各種の情報が表示される。
【0039】
このとき、テーブル6の周囲に所在するユーザは、点灯したLEDインジケータ20を見てLCXポール100により提供される無線LANが利用可能であることを認識できる。さらに、ユーザは噴霧されたエッセンシャルオイルにてリラックスでき、放出されたピコイオンにて空気が清浄される。表示部23には、例えばニュース、天気予報、宣伝情報等を表示させればよい。
【0040】
アクセスポイント1の電源をオンさせた後、制御部26は、図示せぬタイマの計時時間を参照して既定時間(例えば1分)の経過を待つ(ステップS104のNO)。既定時間が経過すると(ステップS104のYES)、制御部26は、無線LANが利用されているか否かを判定する(ステップS105)。この判定は、例えばアクセスポイント1が上記既定時間の経過を待つ間にクライアント端末5と何らかの通信を行ったか否かに基づいて行えばよい。
【0041】
無線LANが利用されている場合(ステップS105のYES)、制御部26は、再び既定時間の経過を待つ(ステップS104のNO)。
【0042】
一方、無線LANが利用されていない場合(ステップS105のNO)、制御部26は、ステップS101に戻り、再び人感センサ27によって人が検出されているか否かを判定し、検出されていないならば(ステップS101のNO)、アクセスポイント1の電源をオフする(ステップS102)。これにより、無線LANが使用不可となり、LEDインジケータ20が消灯され、アロマディフューザ21からのエッセンシャルオイルの噴霧が停止され、ピコイオン発生器22からのピコイオンの放出が停止され、表示部23が消灯する。
【0043】
このように、本実施形態においては人感センサ27によって人が検出されたときにLCXポール100の各デバイスを駆動させる構成とした。このようにすれば、必要なときに限ってLCXポール100が稼動するので、節電効果が得られる。
【0044】
また、不必要にLCXケーブル3から電波が放射されないので、他の無線LANとの干渉が軽減ないし防止される。
【0045】
また、LEDインジケータ20の状態を見れば、LCXポール100の周囲で無線LANが利用可能か否かを一目で判断できる。
【0046】
また、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、表示部23によって、快適な空間が提供される。
【0047】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。
本実施形態においては、図6に示すように、LCXポール100をスーパーマーケット等の店舗内のレジ周りに配置し、人感センサ27の検出結果やPOS端末40の稼動状況に応じてLCXポール100の各デバイスを駆動する場合を例示する。
【0048】
具体的には、LCXポール100をレジ待ちの人が並ぶエリア、例えばPOS端末40に隣り合わせて配置されたチェックアウトカウンタ41の入口側の床面に立設させる。また、人感センサ27は、例えばチェックアウトカウンタ41の入口側に並んだ人が検出できるように設置しておく。
【0049】
図7は、本実施形態における制御部26の動作を示すフローチャートである。
図示したように、先ず制御部26は、人感センサ27によって人が検出されたか否かを判定する(ステップS201)。人が検出されていない場合(ステップS201のNO)、制御部26は、外部機器すなわちPOS端末40によってチェックアウト処理が実行中であるか否かを判定する(ステップS202)。上記チェックアウト処理は、例えばPOS端末40に接続されたスキャナ装置42のPLU(Price Look Up)キーが操作されたことに応じて開始される。その後、POS端末40やスキャナ装置42によって客が購入しようとする商品のデータ登録が行われ、データ登録された商品の代金の支払が処理されると、上記チェックアウト処理は終了する。ステップS202の判定は、例えばチェックアウト処理の開始と終了をPOS端末40から制御部26に通知させ、この通知の受信状況に基づいて行えばよい。
【0050】
チェックアウト処理が実行中でない場合(ステップS202のNO)、制御部26は、アクセスポイント1の電源をオフし(ステップS203)、ステップS201に戻る。
【0051】
一方、人が検出されている場合(ステップS201のYES)、及び、POS端末40にてチェックアウト処理が実行中である場合(ステップS202のYES)、制御部26は、アクセスポイント1の電源をオンする(ステップS204)。電源がオンされると、アクセスポイント1は、LCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23への電源供給を開始する。これにより、レジ待ちの客が所持するクライアント端末5はLCXケーブル3を介した無線通信が可能となり、LEDインジケータ20が点灯し、アロマディフューザ21がエッセンシャルオイルを周囲に噴霧し、ピコイオン発生器22がピコイオンを発生し、表示部23に各種の情報が表示される。
【0052】
アクセスポイント1の電源をオンさせた後、制御部26は、図示せぬタイマの計時時間を参照して既定時間(例えば1分)の経過を待つ(ステップS205のNO)。既定時間が経過すると(ステップS205のYES)、制御部26は、無線LANが利用されているか否かを判定する(ステップS206)。この判定は、例えばアクセスポイント1が上記既定時間の経過を待つ間にクライアント端末5と何らかの通信を行ったか否かに基づいて行えばよい。
【0053】
無線LANが利用されている場合(ステップS206のYES)、制御部26は、再び既定時間の経過を待つ(ステップS205のNO)。
【0054】
一方、無線LANが利用されていない場合(ステップS206のNO)、制御部26は、ステップS201に戻る。このとき、人感センサ27によって人が検出されておらず(ステップS201のNO)、かつPOS端末40によってチェックアウト処理が実行中でないならば(ステップS202のNO)、制御部26は、アクセスポイント1の電源をオフする(ステップS203)。これにより、無線LANが使用不可となり、LEDインジケータ20が消灯され、アロマディフューザ21からのエッセンシャルオイルの噴霧が停止され、ピコイオン発生器22からのピコイオンの放出が停止され、表示部23が消灯する。
本実施形態においては、アクセスポイント1の電源がオンされたとき、図8のフローチャートに示すクーポン配信処理が制御部26によって実行される。
この処理において、先ず制御部26は、表示部23にクーポン情報を表示させる(ステップS301)。このクーポン情報は、例えば特定の商品のディスカウントを示す情報である。
【0055】
次に、制御部26は、アクセスポイント1の通信状況を確認して、アクセスポイント1とLCXケーブル3を介した無線通信が可能なクライアント端末5が存在するか否かを判定する(ステップS302)。この判定では、例えばLCXケーブル3からビーコンを送信させ、このビーコンに対する応答がクライアント端末5から得られたならば無線通信が可能なクライアント端末5が存在するとし、応答が得られないならば無線通信が可能なクライアント端末5が存在しないとする。
【0056】
通信可能なクライアント端末5が存在しないならば(ステップS302のNO)、制御部26は、ステップS302の処理を繰り返す。
一方、通信可能なクライアント端末5が存在するならば(ステップS302のYES)、制御部26は、LCXケーブル3を介した無線通信により当該クライアント端末5にクーポンの配信を希望するか否かを問うための質問データを送信する(ステップS303)。この質問データを受信したクライアント端末5は、自身の表示部に例えば「クーポンの配信を希望しますか」のようなメッセージを表示し、自身の操作部に対する操作による配信希望/配信不要の選択を受け付ける。このような選択がユーザによってなされると、当該クライアント端末5は、その選択結果を返信する。
【0057】
上記選択結果をアクセスポイント1が受信したとき、制御部26は、その結果がクーポンの配信を要求(希望)するものであるか否かを判定する(ステップS304)。配信を要求するものである場合(ステップS304のYES)、制御部26は、LCXケーブル3を介した無線通信により、当該要求をしたクライアント端末5に対して電子クーポンを配信する(ステップS305)。
【0058】
一方、配信を要求するものでない場合(ステップS304のNO)、制御部26は、ステップS302に戻り、通信可能な他のクライアント端末5があるか否かを判定し、あるならばそのクライアント端末5を対象としてステップS303以降の処理を実行する。
クライアント端末5に配信された電子クーポンは、例えばPOS端末40でのチェックアウト処理時にキャッシャに見せることで使用できるようにすればよい。
【0059】
このように、本実施形態においては人感センサ27によって人が検出された場合に加えて、POS端末40によってチェックアウト処理が実行中である場合にもアクセスポイント1の電源をオンする構成とした。このようにすれば、POS端末40が設置されたレジ周りのより具体的な状況を勘案した上で、LCXポール100を稼動させることができる。
【0060】
また、本実施形態のように店舗のレジ周りにLCXポール100を配置することで、レジ待ちの時間を快適なものにすることができる。
【0061】
さらに、クーポン配信処理により、レジ待ち時間においてクーポンの取得が可能となるので、レジ待ちによる店舗の印象悪化を防ぎ、来店へのインセンティブを客に与えることができる。
その他にも、第1の実施形態にて説明したものと同様の効果を奏する。
【0062】
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。
本実施形態においては、図9に示すように、LCXポール100をコンビニエンスストア等に設置されたMFP50の周囲に配置し、人感センサ27の検出結果やMFP50の稼動状況に応じてLCXポール100の各デバイスを駆動する場合を例示する。
【0063】
本実施形態に係る人感センサ27は、例えば店舗の入口を通過する客を検出できるように設置しておく。
【0064】
上記MFP50は、例えばカラーや白黒でのコピーサービス、インターネット上のメールサーバ等に保存されたデータを印刷するネットワークプリントサービス、FAXの送受信サービスに用いられる。
【0065】
ネットワークプリントサービスは、例えば次のような手順で実施される。すなわち、先ず送信者が予め定められたメールアドレスにメールデータを送信する。このとき、メールの受信者側(ネットワークプリントサービス提供事業者側)から固有の文書番号が当該送信者に通知され、送信されたメールデータはサービス提供事業者のサーバに蓄積される。メール受信者は、送信者から文書番号を聞き、その番号をMFP50に入力する。このとき、MFP50がサービス提供事業者のサーバに蓄積された上記メールデータを受信し、同データを印刷する。
【0066】
FAXの受信サービスは、例えば次のような手順で実施される。すなわち、先ず送信者が予め定められた専用のFAX番号にプリントデータをFAX送信する。このとき、FAXの受信者側(FAX受信サービス提供事業者側)から固有の文書番号が当該送信者に通知され、送信されたFAXデータはサービス提供事業者のサーバに蓄積される。FAX受信者は、送信者から文書番号を聞き、その番号をMFP50に入力する。このとき、MFP50がサービス提供事業者のサーバに蓄積された上記FAXデータを受信し、同データを印刷する。
【0067】
アクセスポイント1の電源制御に関わる動作は、基本的には図7のフローチャートに示したものと同一である。
但し、ステップS202において、制御部26は、MFP50によって上記コピーサービス、ネットワークプリントサービス、FAXの送受信サービスに係る処理が実行中であるか否かを判定する。この判定は、例えば上記コピーサービス、ネットワークプリントサービス、FAXの送受信サービスに係る処理の開始と終了をMFP50から制御部26に通知させ、この通知の受信状況に基づいて行えばよい。
【0068】
そして、人感センサ27で人が検出されておらず(ステップS201のNO)、かつ上記コピーサービス、ネットワークプリントサービス、FAXの送受信サービスに係る処理が実行中でない場合(ステップS202のNO)、制御部26は、アクセスポイント1の電源をオフし(ステップS203)、ステップS201に戻る。
【0069】
一方、人感センサ27で人が検出されている場合(ステップS201のYES)、及び、上記コピーサービス、ネットワークプリントサービス、FAXの送受信サービスに係る処理が実行中である場合(ステップS202のYES)、制御部26は、アクセスポイント1の電源をオンする(ステップS204)。このときアクセスポイント1は、LCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23への電源供給を開始し、MFP50を操作する客が所持するクライアント端末5はLCXケーブル3を介した無線通信が可能となり、LEDインジケータ20が点灯し、アロマディフューザ21がエッセンシャルオイルを周囲に噴霧し、ピコイオン発生器22がピコイオンを発生し、表示部23に各種の情報が表示される。その後、ステップS205,S206の処理が実行される。
【0070】
本実施形態においては、上記コピーサービス、ネットワークプリントサービス、FAXの送受信サービスが実行されるとき、図10のフローチャートに示すプリントデータ送信処理が制御部26によって実行される。
この処理において、先ず制御部26は、表示部23にプリントデータの送信が可能である旨のメッセージ及び受信方法を知らせるガイダンスを表示させる(ステップS401)。
【0071】
次に、制御部26は、アクセスポイント1の通信状況を確認して、アクセスポイント1とLCXケーブル3を介した無線通信が可能なクライアント端末5が存在するか否かを判定する(ステップS402)。この判定では、例えばLCXケーブル3からビーコンを送信させ、このビーコンに対する応答がクライアント端末5から得られたならば無線通信が可能なクライアント端末5が存在するとし、応答が得られないならば無線通信が可能なクライアント端末5が存在しないとする。
【0072】
通信可能なクライアント端末5が存在しないならば(ステップS402のNO)、制御部26は、当該プリントデータ送信処理を終了する。
一方、通信可能なクライアント端末5が存在するならば(ステップS402のYES)、制御部26は、LCXケーブル3を介した無線通信により当該クライアント端末5にプリントデータの送信を希望するか否かを問うための質問データを送信する(ステップS403)。この質問データを受信したクライアント端末5は、自身の表示部に例えば「プリントデータの送信を希望しますか」のようなメッセージを表示し、自身の操作部に対する操作による配信希望/配信不要の選択を受け付ける。このような選択がユーザによってなされると、当該クライアント端末5は、その選択結果を返信する。
【0073】
上記選択結果をアクセスポイント1が受信したとき、制御部26は、その結果がプリントデータの送信を要求(希望)するものであるか否かを判定する(ステップS404)。送信を要求するものでない場合(ステップS404のNO)、制御部26は、当該プリントデータ送信処理を終了する。
【0074】
一方、プリントデータの送信を要求するものである場合(ステップS404のYES)、制御部26は、MFP50からプリントデータを取得する。このプリントデータは、現在実行されている処理がコピーサービスやFAX送信サービスに係る処理であればMFP50のスキャナによって読み取られたコピーデータであり、現在実行されている処理がネットワークプリントサービスに係る処理であればMFP50がサーバから受信したメールデータであり、現在実行されている処理がFAX受信サービスに係る処理であればMFP50がサーバから受信したFAXデータである。
【0075】
このようなプリントデータを取得した後、制御部26は、当該プリントデータをLCXケーブル3を介した無線通信により、プリントデータの送信を要求したクライアント端末5に送信し(ステップS406)、当該プリントデータ送信処理を終了する。
【0076】
このように、本実施形態においては人感センサ27によって人が検出された場合に加え、MFP50によって上記コピーサービス、ネットワークプリントサービス、FAXの送受信サービスに係る処理が実行中である場合にもアクセスポイント1の電源をオンする構成とした。このようにすれば、MFP50が設置された店舗等のより具体的な状況を勘案した上で、LCXポール100を稼動させることができる。
【0077】
また、本実施形態のようにMFP50に隣合せてLCXポール100を配置することで、MFP50の操作時間を快適なものにすることができる。
【0078】
さらに、プリントデータ送信処理により、MFP50で印刷されるプリントデータを紙媒体だけでなく電子データで取得することができる。
その他にも、第1の実施形態にて説明したものと同様の効果を奏する。
【0079】
(第4の実施形態)
第4の実施形態について説明する。
本実施形態においては、第1〜第3の実施形態に示した無線通信システムにおいて、LCXポール100付近の人の混雑度に基づいてLCXポール100の各デバイスを駆動する場合を例示する。
図11は、本実施形態における制御部26の動作を示すフローチャートである。
図示したように、先ず制御部26は、LCXポール100周りの混雑度を、“低”、“中”、“高”の3段階で判定する(ステップS501)。
【0080】
この判定は、例えば人感センサ27による検出結果に基づいて行えばよい。すなわち、人感センサ27をLCXポール100の周囲に存在する人の数を検出できるように構成し、その検出人数Pが閾値P1未満(P<P1)であれば混雑度が“低”であるとし、閾値P1以上かつ閾値P2未満(P1≦P<P2)であれば混雑度が“中”であるとし、閾値P2以上(P2≦P)であれば混雑度が“高”であるとする。なお、人感センサ27は、例えばLCXポール100の周囲を撮影するカメラと、このカメラにて撮影された画像に含まれる人像をカウントする手段とを含むように構成することで、LCXポール100の周囲に存在する人の数を検出できるようになる。
【0081】
また、上記判定は、POS端末40やMFP50等の外部機器の使用状況に基づいて行ってもよい。すなわち、単位時間当たりに実行されるチェックアウト処理やコピーサービスに係る処理の数を制御部26に計測させ、その計測数Qが閾値Q1未満(Q<Q1)であれば混雑度が“低”であるとし、閾値Q1以上かつ閾値Q2未満(Q1≦Q<Q2)であれば混雑度が“中”であるとし、閾値Q2以上(Q2≦Q)であれば混雑度が“高”であるとする。
【0082】
あるいは、上記判定は、人感センサ27による検出結果と、外部機器の使用状況の双方に基づいて行ってもよい。
【0083】
このような判定の結果、混雑度が“低”であるならば(ステップS501の“低”)、制御部26は、アクセスポイント1の電源をオフする(ステップS502)。
【0084】
また、上記判定の結果、混雑度が“中”であるならば(ステップS501の“中”)、制御部26は、間欠的にアクセスポイント1の電源をオンする(ステップS503)。これにより、アクセスポイント1からLCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23に対して間欠的に電源が供給され、LCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、表示部23が各電源供給のタイミングで動作する。ただし、良好な無線通信環境を維持すべく、LCXケーブル3に対する電源供給に関しては連続的に行ってもよい。
【0085】
また、上記判定の結果、混雑度が“高”であるならば(ステップS501の“高”)、制御部26は、第1〜第3の実施形態と同様に、連続的にアクセスポイント1の電源をオンする(ステップS504)。これにより、アクセスポイント1からLCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23に対して連続的に電源が供給され、LCXケーブル3、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、表示部23が動作する。
【0086】
ステップS502〜504のいずれかの処理の後、制御部26は、図示せぬタイマの計時時間を参照して既定時間の経過を待つ(ステップS505のNO)。既定時間が経過すると(ステップS505のYES)、制御部26は、ステップS501に戻って再び混雑度を判定し、その結果に応じて動作する。
【0087】
なお、本実施形態の上記動作は、LCXポール100を第1〜第3の実施形態のいずれの態様で使用した場合に対しても適用できる。
【0088】
このように、本実施形態においては、LCXポール100付近の人の混雑度に基づいてLCXポール100の各デバイスを動作させる。このようにすれば、より実際の状況に合致した態様にて各デバイスを動作させることができるようになる。
【0089】
その他にも、第1〜第3の実施形態にて説明したものと同様の効果を奏する。
【0090】
以上説明した第1〜第4の実施形態の構成においては、いずれもLCXケーブル3を立設して使用するという従来にない全く新しい無線通信システムを提供している。さらに、LEDインジケータ20、アロマディフューザ21、ピコイオン発生器22、及び、表示部23等のデバイスを設けたり、それらを人感センサ27の検出結果や外部機器の使用状況に応じて制御したりすることによって、当該無線通信システムを利用するユーザに対し、快適な空間を提供している。
【0091】
(変形例)
上記各実施形態に開示された構成は、実施段階において各構成要素を適宜変形して具体化できる。
【0092】
例えば、上記各実施形態では、LCXポール100をテーブル上やPOS端末、MFPの近辺に立設する場合を例示した。しかしながら、各実施形態にて開示した構成は、種々のシチュエーションに応用できる。その際、外部機器として、例えば室内の照明、ECR(Electric Cash Register)、セルフタイプのPOS端末、カード決済に特化したカード決済端末、各種券売機、ATM(Automatic Teller Machine)等、種々の機器を採用すればよい。
【0093】
また、LCXケーブル3を載置面に立設配置するための構造は、カバー部材10や台座部11を用いたものに限定されず、他のものであってもよい。例えば、カバー部材10を台座部11を介さずに載置面であるテーブルや床面上に据え付けることで、LCXケーブル3を載置面に立設配置してもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、制御部26が自身のメモリ等に記憶されたコンピュータプログラムをCPUによって実行することにより、各デバイスの制御等に関する処理を実現するとした。しかしながら、これに限らず上記コンピュータプログラムを所定のネットワークから制御部26にダウンロードしてもよいし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを制御部26にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROMやUSBメモリ等を利用でき、かつ制御部26に内蔵あるいは接続されたデバイスが読み取り可能な記録媒体であれば、その形態はどのようなものであってもよい。また、このように予めインストールやダウンロードにより得る機能は、制御部26内部のオペレーティングシステム等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0095】
なお上記実施形態の説明において、LEDインジケータ20は点灯することで無線通信システムの稼動状態をユーザに報知するとした。しかしながらLEDインジケータ20は、必要に応じて無線通信システムの稼動状態をユーザに報知する機能のみならず、照明としての機能をも合わせ持ったものでもよい。この場合、複数存在するLEDインジケータ20の一部を無線通信システムの稼動状態をユーザに報知する機能として使用し、他の部分を照明として使用してもよい。
【0096】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0097】
1…アクセスポイント、2…アプローチケーブル、3…LCXケーブル、4…終端器、5…クライアント端末、10…カバー部材、11…台座部、12…支持部材、20…LEDインジケータ、21…アロマディフューザ、22…ピコイオン発生器、23…表示部、24…電源ライン、25…LAN回線、26…制御部、27…人感センサ、40…POS端末、50…MFP

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信端末との間で電波を送受信する漏洩同軸ケーブルと、
この漏洩同軸ケーブルを所定の載置面上に立設配置させる保持部材と、
を備えていることを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記保持部材は、
前記漏洩同軸ケーブルを収納する中空のカバー部材と、
このカバー部材に収納された前記漏洩同軸ケーブルの軸方向と前記載置面とが垂直を成すように前記カバー部材を前記載置面に立設させる台座部と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記漏洩同軸ケーブルの一端には前記漏洩同軸ケーブルを介して行われる電波の送受信を制御する基地局が接続され、当該他端には終端器が接続され、
前記基地局及び前記終端器は、前記カバー部材に収納されていることを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記カバー部材に設けられた、前記漏洩同軸ケーブルとは異なる1又は複数のデバイスと、
前記1又は複数のデバイスの動作を制御する制御部と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項5】
人の存在を検出するセンサをさらに備え、
前記制御部は、前記センサの検出結果に基づいて前記1又は複数のデバイスの動作を制御する、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
【請求項6】
前記制御部には外部機器が接続され、
前記制御部は、前記外部機器の使用状況に応じて前記1又は複数のデバイスの動作を制御する、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−31006(P2013−31006A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165897(P2011−165897)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】