説明

無線通信ネットワークにおいてスケジューリングを行う方法、装置およびシステム

【課題】無線ネットワークにおけるサービス期間をスケジューリングするデバイス、システム及び方法を提供する。
【解決手段】無線ネットワークにおけるサービス期間をスケジューリングする際に、無線ネットワークの無線ネットワークコントローラ120は、サービス期間の開始時間を設定する段階を備える。開始時間は、サービス期間のスケジューリング情報を含む情報要素を無線ネットワークコントローラ120が送信した後の所定時間以降である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
パーソナルワイヤレスエリアネットワーク(WPAN)は、1人の人物の近くにある複数のコンピューティングデバイス(例えば、電話および携帯情報端末(PDA)等の個人向けデバイス)間の通信に用いられるネットワークである。WPANの到達範囲は、数メートルであるとしてよい。WPANは、個人向けデバイス間での複数の人間同士が通信を行うべく、または、インターネット等の高位ネットワークへアップリンクを介して接続を構築するべく用いられるとしてよい。
【0002】
ミリ波WPANおよび/またはミリ波ネットワークは、高速インターネットアクセス、ストリーミングコンテンツダウンロード(例えば、オンデマンド動画、高精細テレビ(HDTV)、ホームシアター等)、ケーブル交換、無線ディスプレイ、シンクアンドゴー等のためのリアルタイムストリーミングおよび無線データバス等、非常に高いデータレート(例えば、2ギガビット毎秒(Gbps)以上)を可能とし得る。
【0003】
一部のミリ波WPANは、パーソナルベーシックサービスセット(PBSS)を含むとしてよい。PBSSは、複数のステーション(STA)を含むとしてよい。STAは、マルチ帯域STAであってよく、および/または、60GHzSTAであってよい。ミリ波WPANはさらに、STAのうち1つを、PBSS制御ポイント(PCP)として動作させることができるとしてよい。PBSSによって、複数のステーションは、2つのステーション間の直接リンクを用いて、直接協働することができるようになる。PCPは、直接通信するステーションについて、サービス期間(SP)を割り当て、スケジューリングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
発明とみなす主題は、本明細書の結論部分において、具体的に記載すると共に、明確に請求する。しかし、本発明の処理の構成および方法、ならびに、目的、特徴および利点は、添付図面と共に以下に記載する詳細な説明を読むことで、最も理解が深まるものである。添付図面は以下の通りである。
【図1】本発明の実施形態例に係る無線通信ネットワークを示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態例に係る時間関係を示す概略図である。
【図3】本発明の実施形態例に係る無線通信ネットワークのステーションを示す概略図である。
【図4】本発明の実施形態例に係るサービス期間のスケジューリング方法を示すフローチャートである。説明を簡潔に分かりやすくするべく、図示している構成要素は必ずしも実寸に即したものではないと考えられたい。例えば、一部の構成要素の寸法は、分かりやすいように、他の構成要素の寸法に比べて強調している場合がある。また、適切であると考えられる場合には、対応するまたは同様の構成要素については、同じ参照番号を複数の図面にわたって用いるとしてよい。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下に記載する詳細な説明では、本発明の内容を完全に理解していただくべく、具体的且つ詳細な内容を数多く記載している。しかし、当業者であれば本発明は以下に記載する具体的且つ詳細な内容を採用することなく実施され得るものと理解されたい。また、公知の方法、手順、構成要素および回路は、本発明をあいまいにすることを避けるべく、詳細な説明を省略している。
【0006】
以下に記載する詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ内でデータビットまたはバイナリデジタル信号に対して行われる処理のアルゴリズムおよび抽象的な表現を説明している。このようなアルゴリズムによる説明および表現は、データ処理分野の当業者間で研究内容を伝えるために用いられる手法であるとしてよい。
【0007】
特に明記されていない限り、以下の説明から明らかであるが、本明細書全体にわたって、「処理」、「算出」、「計算」、「決定」等の用語を用いた説明は、コンピューティングシステムのレジスタおよび/またはメモリ内の電子量等の物理量として表現されるデータを操作および/または変換して、コンピューティングシステムのメモリ、レジスタまたは他の同様の情報格納部、または送信デバイスで同様に物理量として表現される他のデータを生成するコンピュータあるいはコンピューティングシステム、または、同様の電子コンピューティングデバイスの動作および/またはプロセスを意味するものと考えられる。「a」または「an」といった用語は、本明細書で用いられる場合、「1」または「2以上」を意味するものと定義される。「複数」という用語は、本明細書で用いられる場合、「2」または「3以上」を意味するものと定義される。「別の」という用語は、本明細書で用いられる場合、少なくとも「第2」またはそれより高位の序数を意味するとして定義される。「含む」および/または「有する」といった用語は、本明細書で用いられる場合、これに限定されないが、「備える」ことを意味するものとして定義される。「結合」という用語は、本明細書で用いられる場合、任意の所望の形態、例えば、ソフトウェア、ハードウェア等によって、機械的に、電子的に、デジタル的に、直接、動作可能に接続されることを意味すると定義される。
【0008】
「PBSS制御ポイント(PCP)」という用語は、本明細書で用いられる場合、ミリ波ネットワークの制御ポイントとして動作するステーション(STA)を意味するものと定義される。
【0009】
アクセスポイント(AP)という用語は、本明細書で用いられる場合、ステーション(STA)としての機能を持ち、対応付けられているSTAに対して無線媒体(WM)を介して配信サービスへのアクセスを提供する任意のエンティティを意味するものと定義されている。
【0010】
「無線ネットワークコントローラ」という用語は、本明細書で用いられる場合、無線ネットワークのPCPおよび/またはAPとして動作するステーションを意味するものと定義されている。
【0011】
「指向性帯域(DBand)」という用語は、本明細書で用いられる場合、チャネル開始周波数が45GHzを超える任意の周波数帯域を意味するものと定義されている。
【0012】
「DBand STA」という用語は、本明細書で用いられる場合、無線送信器がDBand内にあるチャネルで動作するSTAとして定義されている。
【0013】
「パーソナルベーシックサービスセット(PBSS)」という用語は、本明細書で用いられる場合、アドホック自己包含型ネットワークを形成し、DBandで動作し、1つのPBSS制御ポイント(PCP)を含み、且つ、配信システム(DS)へのアクセスは内部に存在しないがPBSS内転送サービスが任意で存在するベーシックサービスセット(BSS)を意味するものとして定義されている。
【0014】
「スケジューリングされたサービス期間(SP)」という用語は、本明細書で用いられる場合、サービス品質(QoS)APまたはPCPによってスケジューリングされたことを意味する。スケジューリングされたSPは、所望される場合、所定間隔で開始するとしてよい。
【0015】
「トラフィック」および/または「トラフィックストリーム」という用語は、本明細書で用いられる場合、ステーション(STA)等の無線デバイス間でのデータフローおよび/またはデータストリームを意味するものとして定義されている。「セッション」という用語は、本明細書で用いられる場合、直接物理リンクが構築されている(例えば、転送を行わない)一対のステーションに維持または格納されているステート情報を意味するものとして定義されている。尚、当該ステート情報は、セッションを説明または定義しているとしてよい。
【0016】
「無線デバイス」という用語は、本明細書で用いる場合、例えば、無線通信を実行可能なデバイス、無線通信を実行可能な通信デバイス、無線通信を実行可能な通信局、無線通信を実行可能な携帯可能デバイスまたは固定デバイス等を含む。一部の実施形態によると、無線デバイスは、コンピュータと一体化している周辺デバイスまたはコンピュータに取り付けられている周辺デバイスであってもよいし、そのような周辺デバイスを含むとしてもよい。一部の実施形態によると、「無線デバイス」という用語は任意で、無線サービスを含むとしてよい。
【0017】
本発明の実施形態は、ミリ波ネットワークにおいてサービス期間をスケジューリングするデバイス、システムおよび方法を提供するとしてよい。例えば、ミリ波ネットワークのPCPは、サービス期間の開始時間を設定することができる。尚、開始時間は、PCPがサービス期間スケジューリング情報を含む情報要素を送信した後の所定時間以降であるか、または、所定時間以降に開始される。しかし、本発明の範囲はこのような例に限定されない。
【0018】
本発明はさまざまな用途で利用され得ると理解されたい。本発明はこれに限定されないが、本明細書に開示されている回路および技術は、無線システムのステーション等、多くの装置において利用され得る。本発明の範囲に含まれるべきステーションは、例に過ぎないが、WLANステーション、WPANステーション等がある。
【0019】
本発明の範囲に含まれるべきWPANステーションの種類には、これらに限定されないが、マルチ帯域ステーションとして動作可能なステーション、PCPとして動作可能なステーション、APとして動作可能なステーション、DBandステーションとして動作可能なステーション、移動局、アクセスポイント、例えば、周波数ホッピングスペクトル拡散(FHSS)、直接シーケンススペクトル拡散(DSSS)、相補型符号変調(CCK)、直交周波数分割多重化(OFDM)等の拡散スペクトル信号を送受信するステーションがある。
【0020】
一部の実施形態は、さまざまなデバイスおよびシステムと組み合わせて用いられるとしてよい。例えば、ビデオデバイス、オーディオデバイス、オーディオ−ビデオ(A/V)デバイス、セットトップボックス(STB)、ブルーレイディスク(BD)プレーヤ、BDレコーダ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、高精細(HD)DVDプレーヤ、DVDレコーダ、HD DVDレコーダ、パーソナルビデオレコーダ(PVR)、ブロードキャストHD受信機、ビデオソース、オーディオソース、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナ、ブロードキャスト無線受信機、ディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、パーソナルメディアプレーヤ(PMP)、デジタルビデオカメラ(DVC)、デジタルオーディオプレーヤ、スピーカ、オーディオ受信機、オーディオ増幅器、データソース、データシンク、デジタルスチールカメラ(DSC)、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、手持ちコンピュータ、手持ちデバイス、携帯情報端末(PDA)デバイス、手持ちPDAデバイス、オンボードデバイス、オフボードデバイス、ハイブリッドデバイス、車両デバイス、非車両デバイス、可動型または携帯可能なデバイス、消費者向けデバイス、固定型または携帯不可能なデバイス、無線通信ステーション、無線通信デバイス、無線AP、有線ルータまたは無線ルータ、有線モデムまたは無線モデム、有線ネットワークまたは無線ネットワーク、ワイヤレスエリアネットワーク、ワイヤレスビデオエリアネットワーク(WVAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、WLAN、PAN、WPAN、既存のWirelessHD(登録商標)仕様および/またはワイヤレス−ギガビット−アライアンス(WGA)仕様、および/または、当該仕様の今後開発されるバージョンおよび/または派生物に応じて動作するデバイスおよび/またはネットワーク、既存のIEEE802.11(IEEE802.11−19992007:ワイヤレスLAN 媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)の仕様)規格およびその修正版(「IEEE802.11規格」)、IEEE802.16規格、および/または、当該規格の今後開発されるバージョンおよび/または派生物に応じて動作するデバイスおよび/またはネットワーク、上述したネットワークの一部を構成するユニットおよび/またはデバイス、一方向および/または双方向型の無線通信システム、セルラー方式無線電話通信システム、ワイヤレスディスプレイ(WiDi)デバイス、セルラー方式電話、無線電話、パーソナルコミュニケーションシステム(PCS)デバイス、無線通信デバイスが組み込まれたPDAデバイス、可動型または携帯可能なグローバルポジショニングシステム(GPS)デバイス、GPS受信機またはGPS送受信機またはGPSチップが組み込まれたデバイス、RFID素子またはRFIDチップが組み込まれたデバイス、多入力多出力(MIMO)送受信機またはMIMOデバイス、単入力多出力(SIMO)送受信機またはSIMOデバイス、多入力単出力(MISO)送受信機またはMISOデバイス、1以上の内部アンテナおよびまたは外部アンテナを有するデバイス、デジタルビデオブロードキャスト(DVB)デバイスまたはDVBシステム、マルチ規格無線デバイスまたはマルチ規格システム、有線または無線方式の手持ちデバイス(例えば、BlackBerry、Palm Treo)、ワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)デバイス等と共に用いられるとしてよい。
【0021】
一部の実施形態は、1以上の種類の無線通信信号および/または無線通信システムと組み合わせて利用され得る。例えば、無線周波数(RF)、赤外線(IR)、周波数分割多重化(FDM)、直交FDM(OFDM)、時分割多重化(TDM)、時分割多重アクセス(TDMA)、拡張型TDMA(E−TDMA)、ジェネラル・パケット・ラジオ・サービス(GPRS)、拡張型GPRS、符号分割多重アクセス(CDMA)、ワイドバンドCDMA(WCDMA)、CDMA2000、シングルキャリアCDMA、マルチキャリアCDMA、マルチキャリア変調(MDM)、ディスクリートマルチトーン(DMT)、Bluetooth(登録商標)、グローバルポジショニングシステム(GPS)、Wi−Fi、WiMAX、ZigBee(登録商標)、超広帯域(UWB)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション(GSM:登録商標)、2G、2.5G、3G、3.5G、エンハンスド・データ・レート・フォー・GSM(登録商標)エボリューション(EDGE)等と組み合わせて利用され得る。さまざまな他のデバイス、システムおよび/またはネットワークにおいて他の実施形態が用いられるとしてよい。
【0022】
一部の実施形態は、適切な限定範囲、または、近距離の無線通信ネットワーク、例えば、「ピコネット」、ワイヤレスエリアネットワーク、WVAN、WPAN等と共に利用され得る。
【0023】
図1は、本発明の実施形態例に係る無線通信ネットワーク100を示す概略図である。例えば、無線通信ネットワーク100は、IEEE802の802.11タスクグループad(TGad)が開発した規格に応じて、および/または、WGA仕様に応じて、および/または、IEEE802.15.3c規格に応じて、および/または、WirelessHD(登録商標)仕様に応じて、および/または、ECMA−387規格等に応じて、動作するとしてよい。
【0024】
本発明の範囲はこれに限定されないが、無線通信ネットワーク100は、ステーション110と、無線ネットワークコントローラ120と、ステーション130とを備えるとしてよい。この実施形態例によると、ステーション110は、ソースDBandステーションとして動作可能であるとしてよく、ステーション130は、デスティネーションDBandステーションとして動作可能であるとしてよい。しかし、本発明の範囲はこれに限定されない。備える無線機器の数は上記以外であってもよい。
【0025】
動作について説明すると、無線ネットワークコントローラ120は、所望される場合には、PCPおよび/またはAPであってよい。無線ネットワークコントローラ120は、ソースDBandステーション110およびデスティネーションDBandステーション130のサービス期間(SP)をスケジューリングするとしてよい。例えば、スケジューリングされたSPは、所望される場合には、擬似静的SPおよび非擬似静的SPであってよい。擬似静的SPは、位置および期間が、変更されることなく、且つ、ステーションからの介入が行われることなく、何度も(回数無制限)繰り返されるSPであってよい。しかし、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0026】
この実施形態例によると、非擬似静的SPをスケジューリングする場合、または、SPのソースDBand STA(例えば、STA110)として、または、デスティネーションDBand STA(例えば、STA130)130として、PCPでない/APでないSTAを持つ既存の擬似静的SPの開始時間を変更する場合、無線ネットワークコントローラ120は、SPの開始時間を、このSPを含む最終スケジューリング情報要素が無線ネットワークコントローラ120、例えば、PCPまたはAPによって送信されてから所定時間以降になるように、または、所定時間以降に開始されるように設定するとしてよい。しかし、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0027】
図2は、本発明の実施形態例に係る時間関係を示す概略図である。時間関係200は、発表期間210およびデータ送信期間240を含むとしてよい。この実施形態例によると、発表期間210において、例えばPCP/APである無線ネットワークコントローラ120は、ステーション110および/または130のうち1つに対するデータ配信をスケジューリングするとしてよい。配信のスケジューリングから、ステーションに割り当てられたSP250の開始時間までの所定時間230を設定するとしてよい。
【0028】
例えば、所定時間230は、最短割り当て配信期間と定義されるとしてよく、所望される場合には、300μ秒に設定されるとしてよい。他の長さを用いるとしてもよい。ソースDBand STA110および/またはデスティネーションDBand STA130は、所望される場合には、情報要素の構造解析を行うために最短割り当て配信期間を利用するとしてよい。
【0029】
この情報要素の構造解析は、時間が重要であるので、送信されたフレームにおいて情報要素の位置を予測可能であることが非常に望ましい。本発明の一実施形態例によると、情報要素は、以下の表1に示すように、例えば発表フレーム等のフレームの先頭情報要素に配置されるとしてよい。
【表1】

【0030】
本例によると、「カテゴリー」フィールドは、DBandのカテゴリーが設定されるとしてよい。「処理」フィールドは、「発表」に対応する値に設定されるとしてよい。「拡張スケジュール要素」は、各割り当て期間の情報を提供するとしてよい。例えば、割り当て毎に、「拡張スケジュール要素」は、ビームフォーミング制御、ソースステーションおよびデスティネーションステーションの識別(ID)情報、ブロック数、開始時間等を提供するとしてよい。発表フレームが含む情報要素の数は任意であってよいが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0031】
まず図3を参照すると、本発明の実施形態例に係る無線通信ネットワークのステーション(STA)を示す概略図である。本発明の実施形態によると、ステーション300は、例えば、アクセスポイント、ピコネットコントローラ(PNC)、ステーション、マルチ帯域ステーション、DBandステーション、開始部、応答部等として動作可能な無線通信デバイスであってよい。
【0032】
本発明の一部の実施形態例によると、ステーション300は、例えば、無線機器110を有するとしてよい。無線機器110は、2以上のアンテナに動作可能に結合されているとしてよい。例えば、無線機器110は、アンテナ360および362に動作可能に結合されているとしてよい。無線機器110は、少なくとも、受信機(RX)312、送信器(TX)314、および、ビームフォーミング(BF)コントローラ316を含むとしてよいが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0033】
また、本発明の一部の実施形態によると、無線機器310は、DBand、例えば、60GHz周波数帯域で動作するとしてよい。ステーション300はさらに、MACプロセッサ340およびメモリ350を有するとしてよい。MACプロセッサ340は、所望される場合は、IEEE802.11 TAGadおよび/またはIEEE802.15.3cおよび/またはWirelessHD(登録商標)および/またはECMA−387および/またはISO/IEC13156:2009および/またはBluetooth(登録商標)および/またはWGA仕様にしたがってMACプロトコルを動作させるとしてよい。
【0034】
メモリ350は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取り外し可能または取り外し不可能なメモリ、消去可能または消去不可能なメモリ、書き込み可能または書き換え可能メモリ等のうち1以上を含むとしてよい。例えば、メモリ350は、1以上のランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDR−DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラム可能ROM(PROM)、消去可能プログラム可能ROM(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD−ROM)、コンパクトディスクリコーダブル(CD−R)、コンパクトディスクリライタブル(CD−RW)、フラッシュメモリ(例えば、NORまたはNAND型のフラッシュメモリ)、連想記憶装置(CAM)、ポリマーメモリ、相変化メモリ、強誘電体メモリ、シリコン−酸化物−窒化物−酸化物−シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、テープ、カセット等を含むとしてよい。
【0035】
一部の実施形態例によると、アンテナ360および362は、例えば、フェーズアレイアンテナ、内部RFアンテナおよび/または外部RFアンテナ、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、全方向性アンテナ、エンドフェッドアンテナ、円偏光アンテナ、マイクロストリップアンテナ、ダイバーシチアンテナ、または、無線通信信号、ブロック、フレーム、送信ストリーム、パケット、メッセージおよび/またはデータを送受信するのに適したその他の種類のアンテナを含むとしてよい。しかし、本発明の範囲はこれらの例に限定されない。
【0036】
本発明の一部の実施形態例によると、BFコントローラ316は、所望される場合は、多入力多出力(MIMO)コントローラおよび/またはビームフォーム用プロセッサを含むとしてよい。
【0037】
本発明の実施形態によると、ステーション300は、無線ネットワーク(例えば、PBSS100)においてサービス期間(SP)をスケジューリングまたは設定する無線ネットワークコントローラとして動作するとしてよい。MACプロセッサ340は、PBSS100のSPの開始時間をスケジューリングまたは設定するとしてよい。例えば、開始時間は、サービス期間スケジューリング情報を含むまたは当該情報である情報要素を送信した後の所定時間以降、または、所定時間以降に開始されるとしてよい。MACプロセッサ340は、所望される場合には、PCPでないステーションを、SPのソースDBandステーション(例えば、ソースDBand STA110)および/またはデスティネーションDBandステーション(例えば、デスティネーションDBand STA130)として持つ既存の擬似静的SPの開始時間を変更可能であるとしてよい。
【0038】
本発明の一実施形態例によると、送信器312は、非擬似静的サービス期間スケジューリング情報を送信可能なアンテナアレイ、例えば、アンテナ360、362に動作可能に結合されているとしてよい。
【0039】
図4は、本発明の実施形態例に係るサービス期間をスケジューリングする方法を示すフローチャートである。例えば、当該方法は、所望される場合には、MACプロセッサ240等のMACプロセッサによって、メモリ250に格納されている命令に基づき、実行されるとしてよい。
【0040】
無線ネットワークにおいてSPをスケジューリングする方法は、無線ネットワークコントローラ(例えば、PCPまたはAP)によって無線ネットワーク(例えば、ネットワーク100)においてSPの開始時間を設定するとしてよい。当該開始時間は、無線ネットワークコントローラがサービス期間スケジューリング情報を含む情報要素を送信した後の所定時間以降、または、所定時間以降に開始される。
【0041】
当該スケジューリング方法は、スケジューリングされた期間が擬似静的SPでない場合(ひし形410)、且つ、スケジューリングされた擬似静的SPパラメータのうち少なくとも1つが変化している場合(ひし形420)に開始されるとしてよく、当該方法は、ソースDBandステーションとしてPCPでないステーションを持つ既存の擬似静的SPの開始時間を変更することによって、および/または、サービス期間のデスティネーションDBandステーションとしてPCPでないステーションを持つ既存の擬似静的SPの開始時間を変更することによって、継続して実行されるとしてよい(テキストボックス430)。当該方法は、所望される場合、ステーション(例えば、STA110および/または120)のうち少なくとも1つに静的SPスケジューリング情報を送信することで(テキストボックス440)終了するとしてよい。
【0042】
本発明の実施形態によると、DBandは、45GHzを超える任意の周波数帯域であってよく、所定時間は300μ秒であってよい。しかし、本発明の範囲はこの例に限定されない。
【0043】
本発明の実施形態は、コンピュータまたはプロセッサの恒久的可読媒体、または、コンピュータまたはプロセッサの恒久的格納媒体等の物品、例えば、メモリ、ディスクドライブ、または、USBフラッシュメモリであり、例えば、コンピュータ実行可能命令であり、プロセッサまたはコントローラで実行されると本明細書に記載する方法を実行する命令の符号化、包含または格納を行うものを含むとしてよい。
【0044】
本発明をどのように実現するかを具体的な実施形態に関連付けて説明してきた。実施形態は、本発明を例示することを意図しており、限定するものではない。多くの点で変更、変形、追加、および改善することが可能である。したがって、本明細書において単数として説明した構成要素を複数設けるとしてもよい。さまざまな構成要素、処理およびデータストアの境界は、ある程度まで抽象的であり、特定の処理については特有の構成例に関連付けて図示している。機能の割り当てについては、他の方法も考慮され、特許請求の範囲に含まれるとしてよい。最後に、さまざまな構成において別個の構成要素として説明した複数の構造および機能は、一の合成構造または合成構成要素として実現するとしてよい。上記およびその他の点で変更、変形、追加、および改善を行っても、請求項で定義する本発明の範囲に含まれるものとしてよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおいてサービス期間をスケジューリングする方法であって、
無線ネットワークコントローラによって前記無線ネットワークにおけるサービス期間の開始時間を設定する段階を備え、
前記開始時間は、前記サービス期間のスケジューリング情報を含む情報要素を前記無線ネットワークコントローラによって送信した後の所定時間以降である、方法。
【請求項2】
前記設定する段階は、非擬似静的サービス期間スケジューリング情報を送信する段階を有する
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記設定する段階は、ソース指向性帯域(DBand)ステーションの既存の擬似静的サービス期間の前記開始時間を変更する段階を有し、指向性帯域は、45GHzを超える任意の周波数帯域である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記設定する段階は、前記サービス期間のデスティネーション指向性帯域(DBand)ステーションの既存の擬似静的サービス期間の前記開始時間を変更する段階を有し、指向性帯域は、45GHzを超える任意の周波数帯域である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記所定時間は、300マイクロ秒である
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
無線ネットワークにおいてサービス期間をスケジューリングする無線ネットワークコントローラであって、
前記無線ネットワーク内のパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)においてサービス期間の開始時間を設定するメディアアクセス制御(MAC)プロセッサを備え、
前記開始時間は、前記サービス期間のスケジューリング情報を含む情報要素を送信した後の所定時間以降である無線ネットワークコントローラ。
【請求項7】
アンテナアレイに動作可能に結合されており、非擬似静的サービス期間スケジューリング情報を送信する送信機を備える請求項6に記載の無線ネットワークコントローラ。
【請求項8】
前記無線ネットワークコントローラは、PBSS制御ポイント(PCP)を備える請求項6に記載の無線ネットワークコントローラ。
【請求項9】
前記無線ネットワークコントローラは、アクセスポイント(AP)を備える請求項6に記載の無線ネットワークコントローラ。
【請求項10】
前記MACプロセッサは、既存の擬似静的サービス期間の前記開始時間を変更可能であり、PCPでないステーションをソース指向性帯域(DBand)ステーションとして有しており、
前記指向性帯域は、45GHzを超える任意の周波数帯域である請求項8に記載の無線ネットワークコントローラ。
【請求項11】
前記MACプロセッサは、既存の擬似静的サービス期間の前記開始時間を変更可能であり、前記サービス期間のデスティネーション指向性帯域(DBand)ステーションとしてPCPでないステーションを有しており、前記指向性帯域は、45GHzを超える任意の周波数帯域である請求項8に記載の無線ネットワークコントローラ。
【請求項12】
前記所定時間は、300マイクロ秒である請求項6に記載の無線ネットワークコントローラ。
【請求項13】
前記アンテナアレイは、フェーズアレイアンテナである請求項7に記載の無線ネットワークコントローラ。
【請求項14】
サービス期間をスケジューリングするパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)を備え、
前記PCPは、
パーソナルベーシックサービスセット(PBSS)におけるサービス期間の開始時間を設定するメディアアクセス制御(MAC)プロセッサを
有し、
前記開始時間は、前記サービス期間のスケジューリング情報を含む情報要素を送信した後の所定時間以降である、無線通信システム。
【請求項15】
前記PCPは、アンテナアレイに動作可能に結合され、非擬似静的サービス期間スケジューリング情報を送信可能な送信機を有する請求項14に記載の無線通信システム。
【請求項16】
前記PCPの前記MACプロセッサは、既存の擬似静的サービス期間の前記開始時間を変更可能であり、ソース指向性帯域(DBand)ステーションとしてPCPでないステーションを含み、
前記指向性帯域は、45GHzを超える任意の周波数帯域である請求項14に記載の無線通信システム。
【請求項17】
前記PCPの前記MACプロセッサは、既存の擬似静的サービス期間の前記開始時間を変更可能であり、前記サービス期間のデスティネーション指向性帯域(DBand)ステーションとしてPCPでないステーションを含み、
前記指向性帯域は、45GHzを超える任意の周波数帯域である請求項14に記載の無線通信システム。
【請求項18】
前記所定時間は、300マイクロ秒である請求項14に記載の無線通信システム。
【請求項19】
命令を格納しているコンピュータ可読格納媒体を備え、前記命令が実行されると、
無線ネットワークコントローラによって無線ネットワークにおいてサービス期間の開始時間を設定し、
前記開始時間は、前記サービス期間のスケジューリング情報を含む情報要素を前記無線ネットワークコントローラが送信した後の所定時間以降である、メディアアクセス制御(MAC)プロセッサ。
【請求項20】
前記命令が実行されると、非擬似静的サービス期間スケジューリング情報を送信する請求項19に記載のMACプロセッサ。
【請求項21】
前記命令が実行されると、ソース指向性帯域(DBand)ステーションの既存の擬似静的サービス期間の前記開始時間を変更し、指向性帯域は、45GHzを超える任意の周波数帯域である請求項19に記載のMACプロセッサ。
【請求項22】
前記命令が実行されると、前記サービス期間のデスティネーション指向性帯域(DBand)ステーションの既存の擬似静的サービス期間の前記開始時間を変更し、
指向性帯域は、45GHzを超える任意の周波数帯域である請求項19に記載のMACプロセッサ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−147430(P2012−147430A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−1275(P2012−1275)
【出願日】平成24年1月6日(2012.1.6)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】