説明

無線通信装置、無線通信システム、および、無線通信方法

【課題】ストリーミング通信の通信品質が劣化した場合でもストリーミング通信を適切に実行できる、通信方式が異なる複数の無線通信部を備える無線通信装置を提供する。
【解決手段】無線通信装置100の切替部100−12は、通信品質判定部100−12が、コンテンツをストリーミング通信中の第1の無線通信部100−13の通信品質が基準を満たさないと判定し(S110)、且つ第2の無線通信部100−14の通信品質が基準を満たすと判定し(S114)、更に、送信装置判定部が、第2の無線通信部100−14の通信方式で他の無線通信装置200が前記コンテンツを送信できると判定した場合に(S127)、ストリーミング再生部が再生するコンテンツをストリーミング通信する無線通信部を、第1の無線通信部100−13から第2の無線通信部100−14に切り替える(S127)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で論じられる実施形態は、通信方式が異なる複数の無線通信部を備える無線通信装置と、この無線通信装置を備える無線通信システムと、通信方式が異なる複数の無線通信部を用いる無線通信方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信方式が異なる複数の無線通信部を備える無線通信装置が知られている。
無線通信部の通信方式としては、例えば、Bluetooth(登録商標:例えば、Bluetooth Specification version3.0+HSに準拠)、WLAN(Wireless Local Area Network:例えば、IEEE Std 802.11に準拠)などが挙げられる。
【0003】
無線通信装置の一例である、デジタル携帯電話機を搭載した通信端末としては、例えば、Digital Living Network Alliance(DLNA) Guideline ver1.5、およびIMT-2000規格またはIMT-Advanced規格に準拠するものが挙げられる。
【0004】
一例として、ストリーミング再生は、音楽プレイヤアプリケーションを搭載し、音楽ソースを保持する携帯電話機と、再生デバイスであるヘッドセットとの間をBluetoothで接続し、コンテンツであるオーディオデータを携帯電話機からヘッドセットに転送することで行われる。
【0005】
他の一例として、ストリーミング再生は、動画ソースである家庭内の据え置きテレビと再生デバイスである携帯電話機とをBluetoothで接続し、コンテンツである動画データをテレビから携帯電話機に転送することで行われる。
【0006】
ところで、無線通信装置において、SN比等の受信状態、消費電力、或いはバッテリ残量を基に通信方式を選択する手法が提案されている。
また、無線通信装置において、接続が要求される機器と共通して有する通信方式を確認し、確認した通信方式のうち所定の条件を満たす通信方式を選択する手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−254508号公報
【特許文献2】特開2010−166355号公報
【特許文献3】特開2011−155353号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Bluetooth Specification version3.0+HS
【非特許文献2】IEEE Std 802.11(2007)
【非特許文献3】Digital Living Network Alliance(DLNA) Guideline ver1.5
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ストリーミング再生中、例えば、携帯電話機をズボンの後ろポケットに入れることによって人間の身体が携帯電話機とヘッドセットとの間に入ってしまうことで、電波が阻害されることがある。
【0010】
あるいは、ストリーミング再生中、動画ソースである家庭内の据え置きテレビと再生デバイスである携帯電話機とをBluetoothで接続してしながら携帯電話機を屋外に持ち出すと、テレビと携帯電話機との間の距離が広がり十分な電波特性が出なくなることがある。
【0011】
以上のような状況下では、オーディオデータが欠落して音切れしたり、動画データが欠落してコマ落ちする等の問題が発生する。
本明細書で開示する無線通信装置、無線通信システム、および無線通信方法は、ストリーミング通信の通信品質が劣化した場合でもストリーミング通信を適切に実行できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本明細書で開示する無線通信装置は、第1の無線通信部と、第2の無線通信部と、通信品質監視部と、通信品質判定部と、ストリーミング再生部と、送信装置判定部と、切替部と、を具備する。前記第2の無線通信部は、前記第1の無線通信部とは通信方式が異なる。前記通信品質監視部は、前記第1の無線通信部および前記第2の無線通信部の通信品質を監視する。前記通信品質判定部は、前記通信品質監視部により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する。前記ストリーミング再生部は、前記第1の無線通信装置または前記第2の無線通信装置により受信されるコンテンツをストリーミング再生する。前記送信装置判定部は、他の無線通信装置が所定の通信方式で前記コンテンツを送信できるかを判定する。前記切替部は、前記通信品質判定部が、前記コンテンツをストリーミング通信中の前記第1の無線通信部の通信品質が基準を満たさないと判定し、且つ前記第2の無線通信部の通信品質が基準を満たすと判定し、更に、前記送信装置判定部が、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定した場合に、前記ストリーミング再生部が再生するコンテンツをストリーミング通信する無線通信部を、前記第1の無線通信部から前記第2の無線通信部に切り替える。
【0013】
本明細書で開示する無線通信システムは、前記無線通信装置であるコンテンツ受信装置と、前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信するコンテンツ送信装置と、を具備する無線通信システムである。前記コンテンツ送信装置は、第1の送信側無線通信部と、第2の送信側無線通信部と、送信側通信品質監視部と、送信側通信品質判定部と、送信側切替部と、を具備する。前記第1の送信側無線通信部は、前記コンテンツ受信装置の前記第1の無線通信部に接続可能である。前記第2の送信側無線通信部は、前記コンテンツ受信装置の前記第2の無線通信部に接続可能である。前記送信側通信品質監視部は、前記第1の送信側無線通信部および前記第2の送信側無線通信部の通信品質を監視する。前記送信側通信品質判定部は、前記送信側通信品質監視部により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する。前記送信側切替部は、前記送信側通信品質判定部により前記コンテンツをストリーミング通信中の前記第1の送信側無線通信部の通信品質が基準を満たさないと判定され、且つ、前記コンテンツ受信装置の前記切替部により、ストリーミング通信する送信側無線通信部を、前記第1の送信側無線通信部から前記第2の送信側無線通信部に切り替える要求があった場合に、ストリーミング通信する送信側無線通信部を、前記第1の送信側無線通信部から前記第2の送信側無線通信部に切り替える。
【0014】
本明細書で開示する無線通信方法は、第1の無線通信部と、この第1の無線通信部とは通信方式が異なる第2の無線通信部と、を用いる無線通信方法である。前記無線通信方法は、前記第1の無線通信部により受信されるコンテンツをストリーミング再生し、前記第1の無線通信部の通信品質を監視し、前記第1の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する。また、前記無線通信方法は、前記第1の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たさないと判定された場合、前記第2の無線通信部の通信品質を監視し、前記第2の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定すると共に、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できるか判定する。また、前記無線通信方法は、前記第2の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすと判定され、且つ、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定された場合に、ストリーミング通信する無線通信部を、前記第1の無線通信部から前記第2の無線通信部に切り替える。
【発明の効果】
【0015】
本明細書で開示する無線通信装置、無線通信システム、および無線通信方法によれば、ストリーミング再生中に通信品質が予め定めた基準よりも劣化した場合でもストリーミング通信を適切に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】実施形態の概要を説明するための説明図である。
【図1B】実施形態の概要を説明するための説明図である。
【図2】実施形態に係る無線通信システムを示す構成図である。
【図3】実施形態に係る無線通信装置を示す構成図である。
【図4】実施形態における第1のシーケンス図である。
【図5】実施形態における第2のシーケンス図である。
【図6】実施形態における第3のシーケンス図である。
【図7】実施形態における第4のシーケンス図である。
【図8】ストリーミングデータのオーバーラップを説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1Aおよび図1Bは、実施形態の概要を説明するための説明図である。
無線通信装置(コンテンツ受信装置)の一例である携帯電話機(携帯通信端末)10は、例えば、BluetoothのA2DP(Advanced Audio Distribution Profile)SNK(シンク)機能、およびM-DMP(Mobile-Digital Media Player)機能を実装され、コンテンツの選択およびストリーミング再生を行う。
【0018】
コンテンツ送信装置の一例であるテレビ2、レコーダ3等のAV機器は、例えば、BluetoothのA2DP SRC(ソース)機能、およびDLNAのDMS(Digital Media Server)機能を実装されている。
【0019】
図1Aに示すように、携帯電話機10とAV機器2,3とがBluetooth接続され、音楽再生サービスを行うためのA2DPのセッションが確立され、携帯電話機10にてストリーミング再生が行われている状態を考える。
【0020】
ここで、携帯電話機10を所持したユーザが例えば家の外に出て機器間(携帯電話機10とAV機器2,3との間)の距離が大きくなると、通信品質が劣化し、ストリーミング再生で音切れ、コマ落ち等の障害が発生する。
【0021】
詳しくは後述するが、このときにBluetooth(第1の無線通信部の通信方式の一例)よりも送信電力が大きい(または、電波特性が強い若しくは通信容量が大きい)WLAN(第2の無線通信部の通信方式の一例)が利用可能かの確認が行われる。
【0022】
また、WLANの通信品質が確保できていて、且つ、再生中のコンテンツをストリーミング再生可能なWLANを利用したデータ転送手順がAV機器2,3によりサポートされていて、その状態でWLANによってストリーミング通信可能な状態にあるかの判断が行われる。
【0023】
WLANによってストリーミング通信可能な状態にあると判断できた場合には、WLAN接続が確立され、DLNA機能によって所望のコンテンツ転送が開始される。そして、図1Bに示すようにストリーミング通信する無線接続をハンドオーバーする(切り替える)ことによって音切れ等の障害を回避することができる。
【0024】
図2は、実施形態に係る無線通信システム1を示す構成図である。
無線通信システム1は、コンテンツ受信装置(無線通信装置)100と、コンテンツ送信装置200とを具備する。
【0025】
コンテンツ受信装置100は、第1の無線通信部101と、この第1の無線通信部101とは通信方式が異なり、例えば、第1の無線通信部101よりも送信電力が大きい第2の無線通信部102と、を含む複数の無線通信部を具備する無線通信装置である。
【0026】
第1の無線通信部101の通信方式は、例えばBluetoothであり、第2の無線通信部102の通信方式は、例えばWLANである。なお、通信方式は、LTE、WiMAXなどの他の通信方式を用いてもよい。また、3つ以上の無線通信部が例えば段階的に切り替えられるようにしてもよい。
【0027】
コンテンツ受信装置100は、通信品質監視部103と、通信品質判定部104と、ストリーミング再生部105と、送信装置判定部106と、切替部107と、を更に具備する。
【0028】
通信品質監視部103は、複数の無線通信部101,102の通信品質を監視する。
通信品質判定部104は、通信品質監視部103により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する。
【0029】
ストリーミング再生部105は、複数の無線通信部101,102のいずれかにより受信される例えばオーディオデータ、動画データ等のコンテンツをストリーミング再生する。
【0030】
送信装置判定部106は、コンテンツ送信装置200などの他の無線通信装置が所定の通信方式(例えば、第2の無線通信部の通信方式)でコンテンツを送信できるかを判定する。
【0031】
切替部107は、下記3つの判定条件を満たすときに、ストリーミング通信する無線通信部を、第1の無線通信部101から第2の無線通信部102に切り替える。
3つの判定条件の1つ目は、通信品質判定部104が、上記コンテンツをストリーミング通信中の第1の無線通信部101の通信品質が基準を満たさないと判定することである。
【0032】
3つの判定条件の2つ目は、通信品質判定部104が、第2の無線通信部102の通信品質が基準を満たすと判定することである。
3つの判定条件の3つ目は、送信装置判定部106が、所定の通信方式(第2の無線通信部102の通信方式)でコンテンツ送信装置200がコンテンツを送信できると判定することである。
【0033】
コンテンツ送信装置200は、複数の送信側無線通信部201,202と、送信側通信品質監視部203と、送信側通信品質判定部204と、コンテンツ再生部205と、送信側切替部206と、を具備する。
【0034】
複数の送信側無線通信部201,202は、コンテンツ受信装置100の第1の無線通信部101に接続可能な第1の送信側無線通信部201と、コンテンツ受信装置100の第2の無線通信部102に接続可能な第2の送信側無線通信部202と、を含む。
【0035】
送信側通信品質監視部203は、複数の送信側無線通信部201,202の通信品質を監視する。
送信側通信品質判定部204は、送信側通信品質監視部203により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する。
【0036】
コンテンツ再生部205は、第1の送信側無線通信部201または第2の送信側無線通信部202によりコンテンツ受信装置100に転送されるコンテンツを、転送のために再生する。
【0037】
送信側切替部206は、下記2つの条件を満たす場合に、ストリーミング通信する無線通信部を、第1の送信側無線通信部201から第2の送信側無線通信部202に切り替える。
【0038】
2つの条件の1つ目は、送信側通信品質判定部204が上記コンテンツをストリーミング通信中の第1の送信側無線通信部201の通信品質が基準を満たさないと判定することである。
【0039】
2つの条件の2つ目は、コンテンツ受信装置100の切替部107が、ストリーミング通信する送信側無線通信部201,202を、第1の送信側無線通信部201から第2の送信側無線通信部202に切り替える要求をした場合である。
【0040】
図3は、実施形態に係る携帯電話機10を示す構成図である。
コンテンツ受信装置100またはコンテンツ送信装置200の一例である携帯電話機10(通信端末)は、端末制御部11と、近距離無線制御部12と、Bluetooth通信制御部13と、WLAN通信制御部14と、DLNA機器動作制御部15と、ストリーミング再生制御部16と、操作部17と、表示部18と、音声入力部19と、無線電話通信部20と、記憶部21と、を備える。
【0041】
携帯電話機10がコンテンツ受信装置100またはコンテンツ送信装置200である場合、近距離無線制御部12は、図2に示す、通信品質監視部103,送信側通信品質監視部203、通信品質判定部104または送信側通信品質判定部204、および切替部107または送信側切替部206の一例として機能する。DLNA機器動作制御部15は、送信装置判定部106の一例として機能する。ストリーミング再生制御部16は、ストリーミング再生部105またはコンテンツ再生部205の一例として機能する。Bluetooth通信制御部13は、第1の無線通信部101,送信側無線通信部201の一例として機能する。WLAN通信制御部14は、第2の送信側無線通信部102,202の一例として機能する。
【0042】
端末制御部11は、携帯電話機10のソフトウェア全体を制御するCPUである。このCPUは、記憶部21に格納されている制御プログラムを読み出して実行することにより、端末制御部11としての機能の提供が可能になる。
【0043】
近距離無線制御部12は、Bluetooth、およびWLANの無線品質を監視する。また、近距離無線制御部12は、通信品質監視部103により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する。また、近距離無線制御部12は、後述する所定の条件を満たすときに、ストリーミング通信する無線通信部(Bluetooth制御部13,WLAN通信制御部14)を切り替える。
【0044】
Bluetooth通信制御部13は、Bluetoothによるデータ通信を制御する。
WLAN通信制御部14は、WLANの一例であるIEEE802.11を制御する。
詳しくは図4を参照しながら後述するが、コンテンツ受信装置100(自機100であり、例えば、AV機器2,3からコンテンツを受信する携帯電話機10、或いは、携帯電話機10からコンテンツを受信するヘッドセット)の近距離無線制御部100−12は、下記3つの判定条件を満たすときに、Bluetooth通信制御部100−13(第1の無線通信部101)を、より送信電力の大きいWLAN通信制御部100−14(第2の無線通信部102)に切り替える。
【0045】
3つの判定条件の1つ目は、近距離無線制御部100−12が、上記コンテンツをストリーミング通信中のBluetooth通信制御部100−13の通信品質が基準を満たさないと判定することである。
【0046】
3つの判定条件の2つ目は、近距離無線制御部100−12が、WLAN通信制御部100−14の通信品質が基準を満たすと判定することである。
3つの判定条件の3つ目は、コンテンツ受信装置100のDLNA機器動作制御部15が、所定の通信方式(第2の無線通信部102の通信方式)でコンテンツ送信装置200がコンテンツを送信できると判定することである。
【0047】
これら3つの判定条件を満たすときに、近距離無線制御部100−12は、ストリーミング再生制御部16により再生されるコンテンツをストリーミング通信する無線通信部を、Bluetooth通信制御部100−13からWLAN通信制御部100−14に切り替える。
【0048】
また、詳しくは図5を参照しながら後述するが、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14がコンテンツをストリーミング通信しているときにBluetooth通信制御部100−13の通信品質が基準を満たすか例えばポーリングして判定する。
【0049】
近距離無線制御部100−12は、基準を満たすと判定した場合、DLNA機器動作制御部15によりBluetooth通信制御部100−13の通信方式でWLAN通信制御部100−14がコンテンツを送信できると判定されることで、Bluetooth通信制御部100−13に切り替える。
【0050】
また、詳しくは図6を参照しながら後述するが、コンテンツ送信装置200の近距離無線制御部200−12は、下記2つの条件を満たすときに、Bluetooth通信制御部200−13をWLAN通信制御部200−14に切り替える。
【0051】
2つの条件の1つは、近距離無線制御部200−12が、Bluetooth通信制御部200−13の通信品質が基準を満たさないと判定することである。もう1つは、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12により、ストリーミング通信する送信側の無線通信部を、Bluetooth通信制御部200−13からWLAN通信制御部200−14に切り替える要求があったときである。
【0052】
但し、コンテンツ送信装置200は、通信品質を監視・判定せずに図7のように、ストリーミング通信する送信側の無線通信部を、Bluetooth通信制御部200−13からWLAN通信制御部200−14に切り替える要求があったという条件のみで無線通信部の切替を行ってもよい。
【0053】
また、詳しくは図7を参照しながら後述するが、近距離無線制御部200−12は、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12により、ストリーミング通信する送信側の無線通信部を、WLAN通信制御部200−14からBluetooth通信制御部200−13に切り替える要求があったとき、切替を行う。
【0054】
DLNA機器動作制御部15は、DLNAに準拠した機器の検索、コンテンツ情報の取得、コンテンツ転送などを制御する。
ストリーミング再生制御部16は、携帯電話機10がコンテンツ送信装置200として用いられる場合、ユーザが指定したコンテンツの再生を行うとともに、利用可能な音出力先(例えばヘッドセット或いは携帯電話機10)に再生結果を転送する。
【0055】
また、ストリーミング再生制御部16は、携帯電話機10がコンテンツ送信装置100として用いられる場合、ストリーミング再生部の一例としてストリーミング再生を行うとよい。
【0056】
操作部17は、テンキー等の入力手段である。表示部18は、LCD等の出力手段である。音声入力部19は、マイク等の音声を入力する入力装置である。無線電話通信部20は、無線電話通信を制御する。記憶部21は、設定情報、制御プログラム等を格納する記憶手段である。
【0057】
図4は、実施形態における第1のシーケンス図である。
自機100および対向機器200は、説明の便宜上、携帯電話機10と同様の構成を有する場合を例に説明する。
【0058】
まず、コンテンツ受信装置100である自機100の近距離無線制御部100−12は、例えば、図4に示す操作部17における操作に基づく、端末制御部11によるストリーミングチャネルの確立要求(ステップS101)を受ける。
【0059】
また、近距離無線制御部100−12は、Bluetooth通信制御部100−13(図3の「BT100−13」)に対し、コンテンツを送信するコンテンツ送信装置200である対向機器200のBluetooth通信制御部200−13との間でBluetoothのA2DP接続を確立させる(ステップS102,S103)。
【0060】
ここで、自機100は、例えば、AV機器2,3からコンテンツを受信する携帯電話機10、或いは、携帯電話機10からコンテンツを受信するヘッドセットである。また、対向機器200は、例えば、ヘッドセットにコンテンツを送信する携帯電話機10、或いは、携帯電話機10にコンテンツを送信するAV機器2,3である。
【0061】
自機100の近距離無線制御部100−12は、Bluetooth通信制御部100−13からの接続応答(ステップS104)後、例えば操作部17における操作に基づくストリーミングデータ転送要求(S105)に応じて、Bluetooth通信制御部100−13に、Bluetooth A2DPのオープンを要求する(ステップS106)。これにより、Bluetooth通信制御部100−13によるストリーミング通信が行われる(ステップS107)。
【0062】
以上のステップS101〜S107がBluetoothのストリーミング通信についての処理である(図4の(1−1))。
【0063】
Bluetoothの通信品質が予め定められた基準よりも劣化すると(ステップS107−1)、複数回のエラーパケットが発生するようになる(ステップS108,S109)。これにより、Bluetoothの通信品質を監視している近距離無線制御部100−12にBluetooth通信制御部100−13からデータが受信できないことが通知される。
【0064】
自機100の近距離無線制御部100−12は、例えば、エンコード方式、パケットサイズなどに応じた、許容しうるデータの欠損率(転送エラー率)を下回っているという基を満たす(確保できる)か判断する(ステップS110)。
【0065】
以上のステップS107−1〜S110が通信品質の劣化に基づく処理である(図4の(1−2))。
【0066】
自機100の近距離無線制御部100−12は、通信品質が基準を満たさないと判断した場合(ステップS110がNo)、WLAN通信制御部100−14(図3の「WLAN100−14」)に対し、対向機器200のWLAN通信制御部200−14との間でWLAN接続を確立させる(ステップS111,S112)。
【0067】
なお、WLAN通信制御部100−14を一例とする第2の無線通信部は、複数の無線通信部の中から、通信品質監視部103により監視される通信品質と、消費電力とに基づいて、例えば、通信品質の基準を満たし、且つ、基準を満たす無線通信部のうち消費電力が最も小さいものを選択されるとよい。このことは、図5〜図7の第2〜第4のシーケンス図においても同様である。
【0068】
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14からの接続応答(ステップS113)後、予め定められた通信品質を満たすか判断する(ステップS114)。通信品質の判断は、ステップS110と同様に、例えば、エンコード方式、パケットサイズなどに応じた、許容しうるデータの欠損率(転送エラー率)を上回るか否かにより判断されればよい。
【0069】
以上のステップS111〜S114がWLAN接続についての処理(図4の(1−3))であるが、WLAN接続は予めAP(アクセスポイント)等の対向機器2と接続済であっても構わない。
【0070】
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN接続部100−14の通信品質が基準を満たすと判断した場合(ステップS114がYes)には、図2に示すDLNA機器動作制御部15に指示してWLAN接続を使用して周囲のDLNA機器の能力取得を要求する(ステップS115)。
【0071】
この能力取得要求(ステップS115)に基づき、WLAN通信制御部100−14は、他の機器(Bluetooth接続されていた対向機器200など)から、DLNA機器を検索し(ステップS116およびS117)、検索結果の中で、コンテンツを送信するDMS機能を搭載した機器であるかなどのデバイス情報を検出し(ステップS118およびS119)、コンテンツ情報(例えばコンテンツ一覧)を取得する(ステップS120およびS121)。
【0072】
これらの能力取得の応答(ステップS122)に応じて、近距離無線制御部100−12は、他の機器(例えば対向機器200)がストリーミング通信を引き継ぐことができる機器であるか、すなわちWLANによるストリーミング通信(コンテンツ再生)が可能か判断する(ステップS123)。
【0073】
以上のステップS115〜S123が他の機器の能力取得に基づくストリーミング通信可能か否かの判断についての処理である(図4の(1−4))。
【0074】
対向機器200との間のWLANによりストリーミング通信を引き継ぐことができると判断できた場合(ステップS123がYes)には、自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14を介して対向機器200にコンテンツ再生要求を出す(ステップS124)。
【0075】
この再生要求では、WLAN通信制御部100−14が、対向機器200のWLAN通信制御部200−14にコンテンツ取得を要求し(ステップS125)、対向機器100からのコンテンツ転送(ステップS126)およびストリーミング通信(S127)が開始される。
【0076】
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14からのコンテンツの再生応答(ステップS128)後、BT通信制御部100−13にBluetooth A2DPのクローズ要求を出す(ステップS129)。近距離無線制御部100−12は、Bluetooth A2DPが切断されると(ステップS130)、BT通信制御部100−13からクローズ応答(ステップS131)が通知される。
【0077】
このように、近距離無線制御部100−12は、コンテンツ転送要求をWLAN通信制御部100−14に出してWLAN上のDLNAによるストリーミング通信を開始し、WLAN上のDLNAによるストリーミング再生のためのデータ転送とBT A2DPのストリーミングによるデータ転送を予め定めた時間だけ同時に行った後に、BT A2DPのストリーミング再生を停止して切り替える。つまり、近距離無線制御部100−12は、ストリーミング通信する無線通信部の切り替えが完了した後に、切り替え前のWLAN通信制御部100−14によるコンテンツの受信を切断する。
【0078】
以上のステップS124〜S131が通信方式の切り替えについての処理である(図4の(1−5))。
【0079】
図8は、ストリーミングデータのオーバーラップを説明するための説明図である。
図8に示すように、転送される再生コンテンツ(音楽データ)、その転送データ(RTP)、および実際に再生するデータ(RTP)についての関係を示したものである。
上述の説明と同様であるが、Bluetoothで転送されたコンテンツ(ストリーミングデータ)を自機100が再生中に通信品質(音質)が劣化すると(図8の(A))、切り替え候補であるWLAN接続が試みられる(図8の(B))。
【0080】
通信品質が予め定めた基準が満たされ、且つ、再生中のコンテンツを送信するためのデータ転送手順をコンテンツ送信装置200(対向機器200)がサポートすることで、無線通信部の切り替えが可能と判断された場合、データ(コンテンツ)転送が開始され、その後、WLANを使用したストリーミング通信が開始される。そして、予め定めた時間だけBluetoothを使用したデータ転送と重複(オーバーラップ)(図8の(C))して行った後に、無線通信部の切替後、一定時間経過後にBluetoothを使用したデータ転送が停止される(図8の(D))。
【0081】
図8に示すように、WLANの接続が確立してコンテンツの転送が開始された後、再生コンテンツの2つのエレメント(時間2×a)に対応する1つのパケット分遅れてWLANによるストリーミング通信が行われる。さらに、1つのパケット分送れてBluetoothが切断されている。
【0082】
WLANによるコンテンツの転送が開始された後、無線通信部の切り替え(再生データ切り替え)までの期間、或いは、無線通信部の切り替え後、Bluetoothの切断までの期間は、例えば、コンテンツ(AAC、SBC、ATRACなど)ごとの1パケットにおける再生時間、エンコード方式、切り替え前の通信品質(切り替えの必要性)などに応じて決定されればよい。
【0083】
なお、WLAN上のDLNAによるストリーミング通信のためのデータ転送とBT A2DPのストリーミングによるデータ転送とが異なるもので、シームレスな切り替えが行うことが難しく音切れ等が発生することが懸念される場合には、一旦意図的にストリーミング通信(ストリーミング再生部によるストリーミング再生)を停止するとよい。そして、WLAN上のDLNAによるデータ転送からBT A2DPのデータ転送に切り替えた後にストリーミング通信(再生)を再開してもよい。このように、ストリーミング通信する無線通信部の切り替えが完了する前に、切り替え前の無線通信部によるコンテンツの受信を切断する場合、ストリーミング通信(再生)の停止中に、切り替えをアナウンスするようにしてもよい。
【0084】
図5は、実施形態における第2のシーケンス図である。
図5の第2のシーケンス図では、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14がコンテンツをストリーミング通信しているときにBluetooth通信制御部100−13の通信品質が基準を満たすか例えばポーリングして判定する。近距離無線制御部100−12は、基準を満たすと判定した場合、DLNA機器動作制御部15によりBluetooth通信制御部100−13の通信方式でWLAN通信制御部100−14がコンテンツを送信できると判定されることで、Bluetooth通信制御部100−13に切り替える。これらの点において、図5の第2のシーケンス図は、図3の第1のシーケンス図と異なる。
【0085】
まず、コンテンツ受信装置100である自機100の近距離無線制御部100−12は、ストリーミングチャネルの確立要求(ステップS201)に応じて、Bluetooth通信制御部100−13に対し、コンテンツを送信する対向機器200のBluetooth通信制御部200−13との間でWLAN接続を確立させる(ステップS202,S203)。
【0086】
ここで、自機100は、例えば、携帯電話機10からコンテンツを受信するヘッドセット、或いは、AV機器2,3からコンテンツを受信する携帯電話機10である。
また、対向機器200は、例えば、ヘッドセットにコンテンツを送信する携帯電話機10、或いは、携帯電話機10にコンテンツを送信するAV機器2,3である。
【0087】
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14からの接続応答(ステップS204)後、通信品質が予め定められた基準を満たすか判断する(ステップS205)。通信品質の判断は、図4のステップS110およびS114と同様に、例えば、エンコード方式、パケットサイズなどに応じた、許容しうるデータの欠損率(転送エラー率)を上回るか否かにより判断されればよい。
【0088】
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLANの通信品質が基準を満たすと判断した場合(ステップS205がYes)には、DLNA機器動作制御部15に指示してWLAN接続を使用して周囲のDLNA機器の能力取得を要求する(ステップS206)。
【0089】
この能力取得要求(ステップS206)に基づき、WLAN通信制御部100−14は、他の機器(対向機器200のWLAN通信制御部200−14)との間で、DLNA機器を検索し(ステップS207およびS208)、検索結果の中でコンテンツを転送するDMS機能を搭載した機器であるかなどのデバイス情報を検出し(ステップS209およびS210)、コンテンツ情報(例えばコンテンツ一覧)を取得する(ステップS211およびS212)。
【0090】
これらの能力取得の応答(ステップS213)後、ストリーミングデータ転送要求(S214)に応じて、自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14を介して対向機器200にコンテンツ再生要求を出す(ステップS215)。
【0091】
この再生要求により、WLAN通信制御部100−14は、対向機器200のWLAN通信制御部200−14にコンテンツ取得を要求し(ステップS216)、コンテンツ転送(ステップS217)およびストリーミング通信(S218)が開始される。
【0092】
以上のステップS201〜S218がWLANのストリーミング通信についての処理である(図5の(2−1))。
【0093】
自機100の近距離無線制御部100−12は、予め定めたインターバルでBluetoothの能力取得を要求する(ステップS219)。
この能力取得要求(ステップS219)に基づき、近距離無線制御100−12は、BT通信制御部100−13により他の機器(対向機器200のBT通信制御部200−13)を検索させ(ステップS220およびS221)、RSSI(Received Signal Strength Indication)値等の通信品質を判断するためのデータなどの能力の取得応答(ステップS222)後、接続対象となり得るBluetooth機器に対してBluetooth A2DPの接続を確立する(ステップS223〜S225)。
【0094】
自機100の近距離無線制御部100−12は、Bluetooth通信制御部100−13からの接続応答(ステップS226)後、通信品質が予め定めた基準を満たすか否か、および、再生中のコンテンツをストリーミング通信可能なデータ転送手順を対向機器200がサポートしているか否かをチェックすることで、ストリーミング再生可能か判断する(ステップS227)。
【0095】
以上のステップS219〜S227が他の機器の能力取得に基づくストリーミング通信可能か否かの判断についての処理である(図5の(2−2))。
【0096】
近距離無線制御部100−12は、Bluetooth通信制御部100−13によるストリーミング通信可能と判断した場合(ステップS227がYes)、BT通信制御部100−13にBluetooth A2DPのオープン要求を出し(ステップS228)、Bluetooth A2DPのコンテンツ転送が開始され、その後にストリーミング通信が開始される(ステップS229)。これにより、近距離無線制御部100−12は、オープン要求(ステップS228)に対する応答等のデータを受信する(ステップS230)。
【0097】
以上のステップS228〜S230が無線通信部の切り替えについての処理である(図5の(2−3))。
【0098】
その後、自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14を介して対向機器200にコンテンツの再生停止要求を出し(ステップS231)、WLAN接続を使用したDLNAによるストリーミング通信が停止(ステップS232およびS233)されると、コンテンツの再生停止応答を受ける(S234)。このように、図4の第2のシーケンス図においても、WLANを使用したデータ転送とbluetoothを使用したデータ転送とが重複(オーバーラップ)する。
【0099】
以上のステップS231〜S234がbluetooth A2DPの切断についての処理である(図5の(2−4))。
【0100】
図6は、実施形態における第3のシーケンス図である。
図6の第3のシーケンス図では、コンテンツ送信装置200の近距離無線制御部200−12は、下記2つの条件を満たすときに、Bluetooth通信制御部200−13をWLAN通信制御部200−14に切り替える。コンテンツ受信装置100については、図4のシーケンス図1と同様である。
【0101】
2つの条件の1つは、近距離無線制御部200−12が、Bluetooth通信制御部200−13の通信品質が基準を満たさないと判定することである。もう1つは、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12により、ストリーミング通信する送信側の無線通信部を、Bluetooth通信制御部200−13からWLAN通信制御部200−14に切り替える要求があったときである。これらの点において、図6の第3のシーケンス図は、図4の第1のシーケンス図と異なる。
【0102】
自機100の近距離無線制御部100−12は、ストリーミングチャネルの確立要求(ステップS301)に応じて、Bluetooth通信制御部100−13に対し、例えば携帯電話機10である対向機器200のBluetooth通信制御部200−13との間でBluetoothのA2DP接続を確立させる(ステップS302,S303)。
【0103】
接続が確立すると、自機100の近距離無線制御部100−12に接続応答がなされると共に(ステップS304)、対向機器200の近距離無線制御部200−12に接続通知が送られる(ステップS305)。
【0104】
自機100の近距離無線制御部100−12は、ストリーミングデータ転送要求(S306)に応じて、Bluetooth通信制御部100−13に、Bluetooth A2DPのオープンを要求する(ステップS307)。これにより、対向機器200のBluetooth通信制御部200−13および近距離無線制御部200−12により、対向機器200の図3に示すストリーミング再生制御部16に、コンテンツの再生要求が通知され(ステップS308およびステップS309)、ストリーミング通信が行われる(ステップS310)。
【0105】
以上のステップS301〜S310がBluetoothのストリーミング通信についての処理である(図6の(3−1))。
【0106】
Bluetoothのストリーミング通信の通信品質が劣化すると(ステップS310−1)、複数回のエラーパケットが発生するようになり、Bluetoothの通信品質を監視している近距離無線制御部100−12にBluetooth通信制御部100−13からデータが受信できないことが通知される(ステップS311,S313)。また、対向機器200の近距離無線制御部100−12に送信エラー通知が送られる(ステップS312およびS314)。
【0107】
自機100の近距離無線制御部100−12は、例えば、エンコード方式、パケットサイズなどに応じた、許容しうるデータの欠損率(転送エラー率)を上回るか否かにより、予め定められた通信品質の基準を満たすか判断する(ステップS315)。
【0108】
以上のステップS310−1〜S315が通信品質の劣化に基づく処理である(図6の(3−2))。
【0109】
自機100の近距離無線制御部100−12は、通信品質を確保できないと判断した場合(ステップS315がNo)、WLAN通信制御部100−14に対し、対向機器200のWLAN通信制御部200−14との間でWLAN接続を確立させる(ステップS316およびS317)。そして、自機100に接続応答が送られ(ステップS318)、対向機器200に接続通知が送られる(S319)。
【0110】
その後、自機100の近距離無線制御部100−12は、予め定められた通信品質を確保できるか判断する(ステップS320)。通信品質の判断は、ステップS315と同様に、例えば、エンコード方式、パケットサイズなどに応じた、許容しうるデータの欠損率(転送エラー率)を上回るか否かにより判断されればよい。
【0111】
以上のステップS316〜S320がWLAN接続についての処理(図6の(3−3))である。
【0112】
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLANの通信品質が基準を満たすと判断した場合(ステップS320がYes)には、DLNA機器動作制御部15に指示してWLAN接続を使用して周囲のDLNA機器の能力取得を要求する(ステップS321)。
【0113】
この能力取得要求(ステップS321)に基づき、WLAN通信制御部100−14は、他の機器(対向機器200)との間で、DLNA機器を検索し(ステップS322およびS323)、検索結果の中でコンテンツを転送するDMS機能を搭載した機器であるかなどのデバイス情報を検出し(ステップS324およびS325)、コンテンツ情報(例えばコンテンツ一覧)を取得する(ステップS326およびS327)。
【0114】
これらの能力取得の応答(ステップS328)に応じて、近距離無線制御部100−12は、他の機器(対向機器200)がストリーミング再生を引き継ぐことができる機器であり、ストリーミング通信可能か判断する(ステップS329)。
【0115】
以上のステップS321〜S329が他の機器の能力取得に基づくストリーミング通信可能か否かの判断についての処理である(図6の(5−4))。
【0116】
対向機器200との間のWLANによりストリーミング通信を引き継ぐことができると判断できた場合(ステップS329がYes)には、自機100のDLNA機器動作制御部15は、近距離無線制御部100−12によりWLAN通信制御部100−14を介して対向機器200にコンテンツ再生要求を出す(ステップS330)。
【0117】
この再生要求では、WLAN通信制御部100−14は、対向機器200のWLAN通信制御部200−14にコンテンツ取得を要求する(ステップS331)。
ここで、対向機器200の近距離無線制御部200−12は、下記2つの条件を満たすときに、Bluetooth通信制御部200−13を自機100の要求どおりにWLAN通信制御部200−14に切り替える。
【0118】
2つの条件の1つは、近距離無線制御部200−12が、Bluetooth通信制御部200−13の通信品質が基準を満たさないと判定することである。これは、例えば送信エラー通知(ステップS312,S313)の数により判定可能である。もう1つは、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12により、ストリーミング通信する送信側の無線通信部を、Bluetooth通信制御部200−13からWLAN通信制御部200−14に切り替える要求があったときである。
【0119】
2つの条件を満たす場合、近距離無線制御部200−12は、Bluetooth通信制御部200−13および近距離無線制御部200−12により、図3に示すストリーミング再生制御部16に、コンテンツの再生要求を通知する(ステップS332およびステップS333)。
【0120】
これにより、コンテンツ転送(ステップS334)が開始され、その後、ストリーミング通信(S335)が開始される。
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14からのコンテンツの再生応答(ステップS336)後、BT通信制御部100−13にBluetooth A2DPのクローズ要求を出し(ステップS337)、Bluetooth A2DPの切断処理(ステップS338)が行われる。
【0121】
自機100の近距離無線制御部100−12にはクローズ応答(ステップS339)が通知され、対向機器200には、Bluetooth通信制御部200−13および近距離無線制御部200−12により、ストリーミング再生制御部16に、コンテンツの再生停止要求が通知される(ステップS340およびステップS341)。
【0122】
このように、近距離無線制御部100−12は、コンテンツ転送要求をWLAN通信制御部100−14に出してWLAN上のDLNAによるストリーミング再生を開始し、WLAN上のDLNAによるストリーミング再生のためのデータ転送とBT A2DPのストリーミングによるデータ転送とを予め定めた時間だけ同時に行った後に、BT A2DPのストリーミング再生を停止して切り替える。
【0123】
以上のステップS330〜S341が通信方式の切り替えについての処理である(図6の(3−5))。
【0124】
図7は、実施形態における第4のシーケンス図である。
図7の第4のシーケンス図では、近距離無線制御部200−12は、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12により、ストリーミング通信する送信側の無線通信部を、WLAN通信制御部200−14からBluetooth通信制御部200−13に切り替える要求があったとき、WLAN通信制御部200−14からBluetooth通信制御部200−13への切替を行う。この点において、図7の第4のシーケンス図は、図5の第2のシーケンス図と相違する。コンテンツ受信装置100については、図5の第2のシーケンス図と同様である。
【0125】
まず、コンテンツ受信装置100である自機100の近距離無線制御部100−12は、ストリーミングチャネルの確立要求(ステップS401)に応じて、Bluetooth通信制御部100−13に対し、コンテンツを送信する対向機器200のBluetooth通信制御部200−13との間でWLAN接続を確立させる(ステップS402,S403)。
【0126】
ここで、自機100は、例えば、携帯電話機10からコンテンツを受信するヘッドセット、或いは、AV機器2,3からコンテンツを受信する携帯電話機10である。
また、対向機器200は、例えば、ヘッドセットにコンテンツを送信する携帯電話機10、或いは、携帯電話機10にコンテンツを送信するAV機器2,3である。
【0127】
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14からの接続応答(ステップS404)を受け、対向機器200の近距離無線制御部200−12は、WLAN通信制御部200−14からの接続応答(ステップS405)を受ける。
【0128】
自機100の近距離無線制御部100−12は、通信品質が予め定められた基準を満たすか判断する(ステップS406)。通信品質の判断は、図4のステップS110およびS114と同様に、例えば、エンコード方式、パケットサイズなどに応じた、許容しうるデータの欠損率(転送エラー率)を上回るか否かにより判断されればよい。
【0129】
自機100の近距離無線制御部100−12は、WLANの通信品質が基準を満たすと判断した場合(ステップS406がYes)には、DLNA機器動作制御部15に指示してWLAN接続を使用して周囲のDLNA機器の能力取得を要求する(ステップS407)。
【0130】
この能力取得要求(ステップS407)に基づき、WLAN通信制御部100−14は、他の機器(対向機器200のWLAN通信制御部200−14)との間で、DLNA機器を検索し(ステップS408およびS409)、検索結果の中でコンテンツを送信するDMS機能を搭載した機器であるかなどのデバイス情報を検出し(ステップS410およびS411)、コンテンツ情報(例えばコンテンツ一覧)を取得する(ステップS412およびS413)。
【0131】
これらの能力取得の応答(ステップS424)後、ストリーミングデータ転送要求(S414)に応じて、自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14を介して対向機器200にコンテンツ再生要求を出す(ステップS416)。
【0132】
この再生要求により、WLAN通信制御部100−14は、対向機器200のWLAN通信制御部200−14にコンテンツ取得を要求する(ステップS417)。これに対し、WLAN通信制御部200−14は、近距離無線制御部200−12によるコンテンツ転送の要求を受け(ステップS418,S419)、コンテンツ転送(ステップS420)およびストリーミング通信(S421)が開始される。
【0133】
以上のステップS401〜S421がWLANのストリーミング通信についての処理である(図7の(4−1))。
自機100の近距離無線制御部100−12は、予め定めたインターバルでBluetoothの能力取得を要求する(ステップS422)。
【0134】
この能力取得要求(ステップS422)に基づき、近距離無線制御100−12は、BT通信制御部100−13により他の機器(対向機器200のBT通信制御部200−13)を検索させ(ステップS423および424)、RSSI(Received Signal Strength Indication)値等の通信品質を判断するためのデータなどの能力の取得応答(ステップS425)後、接続対象となり得るBluetooth機器に対してBluetooth A2DPの接続を確立する(ステップS426〜S428)。
【0135】
そして、対向機器200のBluetooth通信部200−13に対して、自機100からのコンテンツ転送要求が通知される(ステップS429,S430)。
自機100の近距離無線制御部100−12は、BT通信制御部100−13からの接続応答(ステップS431)後、通信品質が予め定めた基準を満たすか否か、および、再生中のコンテンツをストリーミング通信可能なデータ転送手順を対向機器200がサポートしているか否かをチェックすることで、ストリーミング再生可能か判断する(ステップS432)。
【0136】
以上のステップS422〜S432が他の機器の能力取得に基づくストリーミング通信可能か否かの判断についての処理である(図7の(4−2))。
【0137】
近距離無線制御部100−12は、ストリーミング通信可能と判断した場合(ステップS432がYes)、Bluetooth通信制御部100−13にBluetooth A2DPのオープン要求を出す(ステップS433)。
【0138】
ここで、コンテンツ送信装置200の近距離無線制御部200−12は、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12により、ストリーミング通信する送信側の無線通信部を、WLAN通信制御部200−14からBluetooth通信制御部200−13に切り替える要求があった場合に(ステップS429,S430の後)、WLAN通信制御部200−14からBluetooth通信制御部200−13への切替を行う。
【0139】
Bluetooth A2DPのストリーミング通信が開始されると(ステップS434)、自機100の無線通信制御部100−12によりストリーミングデータが取得される(ステップS435)。
【0140】
以上のステップS433〜S435が無線通信部の切り替えについての処理である(図7の(4−3))。
【0141】
その後、自機100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14を介して対向機器200にWLAN通信制御部200−14によるコンテンツの転送(再生)停止要求を出す(ステップS437)。また、近距離無線制御部100−12は、WLAN接続を使用したDLNAによるストリーミング通信が停止(ステップS437およびS438)されると、コンテンツの再生停止応答を受ける(S439)。そして、対向機器200のWLAN通信制御部200−14および無線通信制御部200−12は、対向機器200におけるコンテンツの再生を停止する(ステップS440,S441)。
【0142】
このように、図4の第2のシーケンス図においても、WLANを使用したデータ転送とbluetoothを使用したデータ転送とが重複(オーバーラップ)する。
【0143】
以上のステップS436〜S441がbluetooth A2DPの切断についての処理である(図7の(4−4))。
【0144】
以上説明した実施形態では、切替部107(近距離無線通信制御部12)は、下記の3つの判定条件により、コンテンツをストリーミング通信する無線通信部を、第1の無線通信部101から第2の無線通信部102に切り替える。
【0145】
3つの判定条件のうちの1つ目は、通信品質判定部103(近距離無線通信制御部12)が、ストリーミング通信中の第1の無線通信部101(Bluetooth通信制御部13)の通信品質が基準を満たさないと判断することである。
【0146】
3つの判定条件のうちの2つ目は、通信品質判定部103(近距離無線通信制御部12)が、第2の無線通信部102(WLAN通信制御部14)の通信品質が基準を満たすと判定することである。
【0147】
3つの判定条件のうちの3つ目は、送信装置判定部106(DLNA機器動作制御部15)が第2の無線通信部102の通信方式で他の無線通信装置(コンテンツ送信装置200)がコンテンツを送信できると判定することである。
【0148】
そのため、本実施形態では、ストリーミング通信の通信品質が劣化した場合でも、第1の無線通信部から、より送信電力の大きい第2の無線通信部を切り替えることで、ストリーミング通信を適切に実行できるようにすることができる。
【0149】
また、本実施形態では、コンテンツ受信装置100の近距離無線制御部100−12は、WLAN通信制御部100−14がコンテンツをストリーミング通信しているときにBluetooth通信制御部100−13の通信品質が基準を満たすか例えばポーリングして判定する。近距離無線制御部100−12は、基準を満たすと判定し、且つDLNA機器動作制御部15によりBluetooth通信制御部100−13の通信方式でWLAN通信制御部100−14がコンテンツを送信できると判定される場合に、WLAN通信制御部100−14を、より送信電力の小さいBluetooth通信制御部100−13に切り替えることができる。
【0150】
また、本実施形態では、切替部107は、WLAN通信制御部14を一例とする第2の無線通信部102を、複数の無線通信部の中から、通信品質監視部103により監視される通信品質と、消費電力との観点で、例えば、通信品質の基準を満たし、且つ、基準を満たす無線通信部のうち消費電力が最も小さいものを選択する。そのため、ストリーミング通信を適切に実行できる。
【0151】
また、本実施形態では、切替部107は、ストリーミング通信する無線通信部の切り替えが完了した後に、切り替え前の無線通信部によるコンテンツの受信を切断する。そのため、音切れ等の発生をより確実に防ぐことができる。
【0152】
また、本実施形態では、切替部107が、ストリーミング通信する無線通信部の切り替えが完了する前に、切り替え前の無線通信部によるコンテンツの受信を切断する場合、意図せぬ音切れ等の発生をより確実に防ぐことができる。
【0153】
以上説明した実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
無線通信装置であって、
第1の無線通信部と、
該第1の無線通信部とは通信方式が異なる第2の無線通信部と、
前記第1の無線通信部および前記第2の無線通信部の通信品質を監視する通信品質監視部と、
前記通信品質監視部により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する通信品質判定部と、
前記第1の無線通信装置または前記第2の無線通信装置により受信されるコンテンツをストリーミング再生するストリーミング再生部と、
他の無線通信装置が所定の通信方式で前記コンテンツを送信できるかを判定する送信装置判定部と、
前記通信品質判定部が、前記コンテンツをストリーミング通信中の前記第1の無線通信部の通信品質が基準を満たさないと判定し、且つ前記第2の無線通信部の通信品質が基準を満たすと判定し、更に、前記送信装置判定部が、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定した場合に、前記ストリーミング再生部が再生するコンテンツをストリーミング通信する無線通信部を、前記第1の無線通信部から前記第2の無線通信部に切り替える切替部と、
を具備することを特徴とする無線通信装置。
(付記2)
付記1記載の無線通信装置であって、
前記第2の無線通信部は前記第1の無線通信部の通信方式よりも送信電力が大きい通信方式を用いる
ことを特徴とする無線通信装置。
(付記3)
付記1または2記載の無線通信装置であって、
前記第2の無線通信部が前記コンテンツをストリーミング通信しているときに、前記切替部は、前記通信品質判定部により前記第1の無線通信部の通信品質が基準を満たすと判定され、且つ前記送信装置判定部により前記第1の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定された場合に、ストリーミング通信する無線通信部を、前記第2の無線通信部から前記第1の無線通信部に切り替える、
ことを特徴とする無線通信装置。
(付記4)
付記1から付記3のいずれか記載の無線通信装置であって、
前記切替部は、複数の無線通信部の中から、前記通信品質監視部により監視される前記複数の無線通信部の通信品質と、前記複数の無線通信部の消費電力とに基づいて、前記第2の無線通信部を選択する、
ことを特徴とする無線通信装置。
(付記5)
付記1から付記4のいずれか記載の無線通信装置であって、
前記切替部は、ストリーミング通信する前記無線通信部の切り替えが完了した後に、切り替え前の前記無線通信部による前記コンテンツの受信を切断する、
ことを特徴とする無線通信装置。
(付記6)
付記1から付記4のいずれか記載の無線通信装置であって、
前記切替部は、ストリーミング通信する前記無線通信部の切り替えが完了する前に、切り替え前の前記無線通信部による前記コンテンツの受信を切断する、
ことを特徴とする無線通信装置。
(付記7)
付記1から付記6のいずれか記載の無線通信装置であるコンテンツ受信装置と、
前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信するコンテンツ送信装置と、
を具備する無線通信システムであって、
前記コンテンツ送信装置は、
前記コンテンツ受信装置の前記第1の無線通信部に接続可能な第1の送信側無線通信部と、
前記コンテンツ受信装置の前記第2の無線通信部に接続可能な第2の送信側無線通信部と、
前記第1の送信側無線通信部および前記第2の送信側無線通信部の通信品質を監視する送信側通信品質監視部と、
前記送信側通信品質監視部により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する送信側通信品質判定部と、
前記送信側通信品質判定部により前記コンテンツをストリーミング通信中の前記第1の送信側無線通信部の通信品質が基準を満たさないと判定され、且つ、前記コンテンツ受信装置の前記切替部により、ストリーミング通信する送信側無線通信部を、前記第1の送信側無線通信部から前記第2の送信側無線通信部に切り替える要求があった場合に、ストリーミング通信する送信側無線通信部を、前記第1の送信側無線通信部から前記第2の送信側無線通信部に切り替える送信側切替部と、
を具備することを特徴とする無線通信システム。
(付記8)
第1の無線通信部と、該第1の無線通信部とは通信方式が異なる第2の無線通信部と、を用いる無線通信方法であって、
前記第1の無線通信部により受信されるコンテンツをストリーミング再生し、
前記第1の無線通信部の通信品質を監視し、
前記第1の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定し、
前記第1の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たさないと判定された場合、前記第2の無線通信部の通信品質を監視し、
前記第2の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定すると共に、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できるか判定し、
前記第2の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすと判定され、且つ、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定された場合に、ストリーミング通信する無線通信部を、前記第1の無線通信部から前記第2の無線通信部に切り替える、
ことを特徴とする無線通信方法。
(付記9)
付記8記載の無線通信方法であって、
前記第2の無線通信部は前記第1の無線通信部の通信方式よりも送信電力が大きい通信方式を用いる
ことを特徴とする無線通信方法。
(付記10)
付記8または付記9記載の無線通信方法であって、
前記第2の無線通信部が前記コンテンツをストリーミング通信しているときに、前記第1の無線通信部の通信品質が基準を満たすと判定され、且つ前記第1の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定された場合に、ストリーミング通信する無線通信部を、前記第2の無線通信部から前記第1の無線通信部に切り替える、
ことを特徴とする無線通信方法。
(付記11)
付記8から付記10のいずれか記載の無線通信方法であって、
複数の無線通信部の中から、前記複数の無線通信部の通信品質と、前記複数の無線通信部の消費電力とに基づいて、前記第2の無線通信部を選択する、
ことを特徴とする無線通信方法。
(付記12)
付記8から付記11のいずれか記載の無線通信方法であって、
ストリーミング通信する前記無線通信部の切り替えが完了した後に、切り替え前の前記無線通信部による前記コンテンツの受信を切断する、
ことを特徴とする無線通信方法。
(付記13)
付記8から付記11のいずれか記載の無線通信方法であって、
ストリーミング通信する前記無線通信部の切り替えが完了する前に、切り替え前の前記無線通信部による前記コンテンツの受信を切断する、
ことを特徴とする無線通信方法。
【符号の説明】
【0154】
1 無線通信システム
2 テレビ
3 レコーダ
10 携帯電話機
11 端末制御部
12 近距離無線制御部
13 Bluetooth通信制御部
14 WLAN通信制御部
15 DLNA機器動作制御部
16 ストリーミング再生制御部
17 操作部
18 表示部
19 音声入力部
20 無線電話通信部
21 記憶部
100 コンテンツ受信装置
101 第1の無線通信部
102 第2の無線通信部
103 通信品質監視部
104 通信品質判定部
105 ストリーミング再生部
106 送信装置判定部
107 切替部
200 コンテンツ送信装置
201 第1の送信側無線通信部
202 第2の送信側無線通信部
203 送信側通信品質監視部
204 送信側通信品質判定部
205 コンテンツ再生部
206 送信側切替部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信装置であって、
第1の無線通信部と、
該第1の無線通信部とは通信方式が異なる第2の無線通信部と、
前記第1の無線通信部および前記第2の無線通信部の通信品質を監視する通信品質監視部と、
前記通信品質監視部により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する通信品質判定部と、
前記第1の無線通信装置または前記第2の無線通信装置により受信されるコンテンツをストリーミング再生するストリーミング再生部と、
他の無線通信装置が所定の通信方式で前記コンテンツを送信できるかを判定する送信装置判定部と、
前記通信品質判定部が、前記コンテンツをストリーミング通信中の前記第1の無線通信部の通信品質が基準を満たさないと判定し、且つ前記第2の無線通信部の通信品質が基準を満たすと判定し、更に、前記送信装置判定部が、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定した場合に、前記ストリーミング再生部が再生するコンテンツをストリーミング通信する無線通信部を、前記第1の無線通信部から前記第2の無線通信部に切り替える切替部と、
を具備することを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
請求項1記載の無線通信装置であって、
前記第2の無線通信部は前記第1の無線通信部の通信方式よりも送信電力が大きい通信方式を用いる
ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の無線通信装置であって、
前記第2の無線通信部が前記コンテンツをストリーミング通信しているときに、前記切替部は、前記通信品質判定部により前記第1の無線通信部の通信品質が基準を満たすと判定され、且つ前記送信装置判定部により前記第1の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定された場合に、ストリーミング通信する無線通信部を、前記第2の無線通信部から前記第1の無線通信部に切り替える、
ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項記載の無線通信装置であって、
前記切替部は、ストリーミング通信する前記無線通信部の切り替えが完了した後に、切り替え前の前記無線通信部による前記コンテンツの受信を切断する、
ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項記載の無線通信装置であるコンテンツ受信装置と、
前記コンテンツ受信装置にコンテンツを送信するコンテンツ送信装置と、
を具備する無線通信システムであって、
前記コンテンツ送信装置は、
前記コンテンツ受信装置の前記第1の無線通信部に接続可能な第1の送信側無線通信部と、
前記コンテンツ受信装置の前記第2の無線通信部に接続可能な第2の送信側無線通信部と、
前記第1の送信側無線通信部および前記第2の送信側無線通信部の通信品質を監視する送信側通信品質監視部と、
前記送信側通信品質監視部により監視される通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定する送信側通信品質判定部と、
前記送信側通信品質判定部により前記コンテンツをストリーミング通信中の前記第1の送信側無線通信部の通信品質が基準を満たさないと判定され、且つ、前記コンテンツ受信装置の前記切替部により、ストリーミング通信する送信側無線通信部を、前記第1の送信側無線通信部から前記第2の送信側無線通信部に切り替える要求があった場合に、ストリーミング通信する送信側無線通信部を、前記第1の送信側無線通信部から前記第2の送信側無線通信部に切り替える送信側切替部と、
を具備することを特徴とする無線通信システム。
【請求項6】
第1の無線通信部と、該第1の無線通信部とは通信方式が異なる第2の無線通信部と、を用いる無線通信方法であって、
前記第1の無線通信部により受信されるコンテンツをストリーミング再生し、
前記第1の無線通信部の通信品質を監視し、
前記第1の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定し、
前記第1の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たさないと判定された場合、前記第2の無線通信部の通信品質を監視し、
前記第2の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすかを判定すると共に、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できるか判定し、
前記第2の無線通信部の通信品質が予め定められた基準を満たすと判定され、且つ、前記第2の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定された場合に、ストリーミング通信する無線通信部を、前記第1の無線通信部から前記第2の無線通信部に切り替える、
ことを特徴とする無線通信方法。
【請求項7】
請求項6記載の無線通信方法であって、
前記第2の無線通信部は前記第1の無線通信部の通信方式よりも送信電力が大きい通信方式を用いる
ことを特徴とする無線通信方法。
【請求項8】
請求項6または7記載の無線通信方法であって、
前記第2の無線通信部が前記コンテンツをストリーミング通信しているときに、前記第1の無線通信部の通信品質が基準を満たすと判定され、且つ前記第1の無線通信部の通信方式で他の無線通信装置が前記コンテンツを送信できると判定された場合に、ストリーミング通信する無線通信部を、前記第2の無線通信部から前記第1の無線通信部に切り替える、
ことを特徴とする無線通信方法。
【請求項9】
請求項6から請求項8のいずれか1項記載の無線通信方法であって、
ストリーミング通信する前記無線通信部の切り替えが完了した後に、切り替え前の前記無線通信部による前記コンテンツの受信を切断する、
ことを特徴とする無線通信方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1A】
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【図1B】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−110478(P2013−110478A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252074(P2011−252074)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(310022372)富士通モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】