説明

無線通信装置及びモード切替方法

電力管理を行うための装置、システム及び方法が開示される。一形態における装置は、無線エリアネットワーク内の少なくとも1つの他の無線通信装置を指定した情報要求フレームを、無線エリアネットワークの制御局に送信する無線通信ユニットを有し、無線通信ユニットは、他の無線通信装置の少なくとも1つの起動期間を示す起動スケジュールを規定するウェークアップ情報が含まれている応答信号を制御局から受信し、ウェークアップ情報に基づいて、無線通信ユニットは、起動期間の間に他の無線通信装置へ無線送信信号を直接的に送信する。他の形態についても説明される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信装置及びモード切替方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばバッテリ寿命の長期化等を図るため、電力消費を最小化することは無線通信装置及び/又はネットワークの設計において重要な事項である。
【0003】
電力管理(PM)方法が無線通信ネットワークにより実行され、例えばアクティブ動作モードから電力節約動作モード(例えば、「アイドル」動作モード又は「スリープ」動作モード)へ切り替えを行うことで、1つ以上の無線通信装置(通信局)が電力を節約できるようにする。
【0004】
ある無線通信ネットワークにおける通信はビーコンインターバルの間に実行される。ビーコンインターバルは、1つ以上の通信局に割り当てられた1つ以上のサービス期間(SP)を含む。SPの各々は1つの通信局に割り当てられており、SPが割り当てられている通信局のみに、そのSPの期間内における通信が許可される。また、ビーコンインターバルは1つ以上の衝突許容期間(Contention Based Period:CBP)を含み、その間通信局は適切な衝突許容方式で通信することができる。CBPはコントローラ、コーディネータ又は分散CBPにより管理される中央CBP又は集中CBP(centric
CBP)を含む。
【0005】
通信局は1つ以上のビーコンインターバルをネットワークの他の要素に通知する通知信号を送信し、その間において通信局は電力節約モードになっている。通信局は、例えば通信局がビーコンインターバルの間パワーセーブモードにあることを示していなかった場合、ビーコンインターバルの全てのCBPを含むビーコンインターバルの間アクティブであり、或いは通信局がビーコンインターバルの間パワーセーブモードにあることを示していた場合、ビーコンインターバル全体においてパワーセーブモードにあるように仮定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009-0124301号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、改善された電力管理方法を実行するための装置、システム及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態による無線通信装置は、
無線エリアネットワーク内の少なくとも1つの他の無線通信装置を指定した情報要求フレームを、前記無線エリアネットワークの制御局に送信する無線通信ユニットを有し、
前記無線通信ユニットは、前記他の無線通信装置の少なくとも1つの起動期間を示す起動スケジュールを規定するウェークアップ情報が含まれている応答信号を前記制御局から受信し、
前記ウェークアップ情報に基づいて、前記無線通信ユニットは、前記起動期間の間に前記他の無線通信装置へ無線送信信号を直接的に送信する、無線通信装置である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施形態によるシステムの概略ブロック図。
【図2】一実施形態による衝突許容期間における電力管理方法の概略フローチャート。
【図3】一実施形態による電力管理スケジューリング方法の概略フローチャート。
【図4】一実施形態による製品の概略ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
説明の簡明化のため、図示の要素は必ずしも寸法を示しているわけではない。例えば図示の明確化のため、或る要素の寸法は他の要素に対して誇張されているかもしれない。更に、図中、対応する又は類似する要素を示すために同じ参照番号が反復的に使用されるかもしれない。
【0011】
以下の詳細な説明において、実施例の充分な理解を促すために多くの具体的詳細が説明される。しかしながら実施例はそのような具体的詳細によらずに実現されてもよいことを、当業者は認めるであろう。また、周知の方法、手順、素子、手段及び/又は回路は説明を複雑化してしまわないように詳細には説明されていない。
【0012】
例えば「処理」、「演算」、「計算」、「決定」、「設定」、「分析」、「検査」等のような用語を用いた本願における説明は、コンピュータ等(コンピュータ、コンピュータプラットフォーム、コンピュータシステム又はその他の電子コンピュータ装置)の処理及び/又は手順に関連しており、そのコンピュータ等は、コンピュータのレジスタ及び/又はメモリ内の物理量(例えば、電子)として表現されるデータを処理し及び/又は、処理及び/又は手順を実行する命令を保存するコンピュータのレジスタ及び/又はメモリ又は他の情報ストレージ内の物理量として表現される同様な他のデータに変換する。
【0013】
本願で使用されている「複数」及び「複数の」という用語は例えば「多数」又は「2つ以上」の意味を含む。例えば、「複数のアイテム」は2以上のアイテムを含む。
【0014】
実施例は様々な装置及びシステムに関連して使用されてよく、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバーコンピュータ、携帯コンピュータ、携帯装置、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)装置、携帯PDA装置、オンボードデバイス、オフボードデバイス、ハイブリッドデバイス、車載装置、非車載装置、モバイル装置、ポータブル装置、コンシューマ装置、移動不可能な装置、携帯不可能な装置、無線通信局、無線通信装置、無線アクセスポイント(AP)、有線ルータ、無線ルータ、有線モデム、無線モデム、ビデオ装置、オーディオ装置、オーディオビデオ(A/V)装置、セットトップボックス(STB)、ブルーレイディスク(BD)プレーヤ、BDレコーダ、ディジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、高解像度(HD)DVDプレーヤ、DVDレコーダ、HD-DVDレコーダ、パーソナルビデオレコーダ(PVR)、ブロードキャストHD受信機、ビデオソース、オーディオソース、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナ、ブロードキャスト無線受信機、フラットパネルディスプレイ、パーソナルメディアプレーヤ(PMP)、ディジタルビデオカメラ(DVC)、ディジタルオーディオプレーヤ、スピーカ、オーディオ受信機、オーディオ増幅器、ゲーム装置、データソース、データシンク、ディジタル静止画カメラ(DSC)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、無線エリアネットワーク、無線ビデオエリアネットワーク(WVAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、無線PAN(WPAN)、既存のIEEE802.11(IEEE802.11-1999:Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) specifications)、802.11a、802.11b、802.11g、802.11h、802.11j、802.11n、802.16、802.16d、802.16e、802.16f等の標準仕様及び/又はそれらの将来的な変形版及び/又は派生版に従って動作する装置及び/又はネットワーク、既存のワイヤレスギガビットアライアンス(WGA)及び/又はWirelessHD標準仕様及び/又は及び/又はそれらの将来的な変形版及び/又は派生版に従って動作する装置及び/又はネットワーク、それらのネットワークの一部をなすユニット及び/又はデバイス、一方向無線通信システム、双方向無線通信システム、セルラ無線電話通信システム、セルラ電話、無線電話、パーソナル通信システム(PCS)装置、無線通信装置を組み込んだPDA装置、モバイル又はポータブルグローバルポジショニングシステム(GPS)装置、GPS受信機又はトランシーバ又はチップを組み込んだ装置、RFID素子又はチップを組み込んだ装置、マルチインプットマルチアウトプット(MIMO)トランシーバ又は装置、シングルインプットマルチアウトプット(SIMO)トランシーバ又は装置、マルチインプットシングルアウトプット(MISO)トランシーバ又は装置、1つ以上の内部アンテナ及び/又は外部アンテナを有する装置、ディジタルビデオブロードキャスト(DVB)装置又はシステム、マルチスタンダード無線装置又はシステム、有線又は無線携帯装置(例えば、BlackBerry(登録商標)、Palm Treo(登録商標)等)、無線アプリケーションプロトコル(WAP)装置等である。
【0015】
実施例は1つ以上のタイプの無線通信信号及び/又はシステムに関連して使用され、例えば、無線周波数(RF)、赤外線(IR)、周波数分割多重(FDM)、直交FDM(OFDM)、時分割多重(TDM)、時分割多重アクセス(TDMA)、拡張TDMA(E-TDMA)、ゼネラルパケット無線サービス(GPRS)、拡張GPRS、符号分割多重アクセス(CDMA)、ワイドバンドCDMA(WCDMA)、CDMA2000、シングルキャリアCDMA、マルチキャリアCDMA、マルチキャリア変調(MDM)、離散マルチトーン(DMT)、ブルートゥース(登録商標)、グローバルポジショニングシステム(GPS)、Wi-Fi、Wi-Max、ZigBee、ウルトラワイドバンド(UWB)、移動通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、2G、2.5G、3G、3.5G、GSM(登録商標)エボリューション用の拡張データレート(EDGE)等に関して使用されてもよい。他の形態が様々な他の装置、システム及び/又はネットワークにおいて使用されてもよい。
【0016】
本願において使用される「無線装置」という用語は、例えば、無線通信を行うことが可能な装置、無線通信を行うことが可能な通信装置、無線通信を行うことが可能な通信局、無線通信を行うことが可能な携帯用又は携帯用でない装置等を含む。一実施形態において、無線装置はコンピュータと共に統合されている周辺装置である又は周辺装置を含んでいてもよいし、或いはコンピュータに取り付けられた周辺装置であってもよい。一実施形態において、「無線装置」という用語は選択的に無線サービスを含む。
【0017】
一実施形態は、例えば、無線エリアネットワーク、「ピコネット」、WPAN、WVAN等のような範囲が限定された又は近距離の適切な無線通信ネットワークに関連して使用されてもよい。
【0018】
一実施形態は60GHzの周波数帯域に関して説明されている。しかしながら他の実施形態は他の任意の適切な無線通信周波数バンドを利用して実現されてもよく、例えば、超高周波(EHF)バンド(ミリメートル波(mm波)周波数バンド)、30GHzないし300GHzの範囲内の周波数の周波数バンド、WLAN周波数バンド、WPAN周波数バンド、IEEE802.11及び/又はWGA標準仕様に従う周波数バンド等が使用されてもよい。
【実施例1】
【0019】
図1に示されているように、一実施形態において、システム100は、コンテンツ、データ、情報及び/又は信号を1つ以上の無線通信リンク(例えば、無線チャネル、IRチャネル、RFfはンル、ワイヤレスフィデリティ(WiFi)チャネル等)を介して通信することが可能な1つ以上の無線通信装置を含む無線エリアネットワークを含む。システム100の1つ以上の要素は、選択的に、適切な任意の有線通信リンクを介して通信することが可能である。
【0020】
一実施形態において、システム100は、例えば通信局102、105、106のような1つ以上の通信局と、通信局同士の間の通信を制御及び/又は調整する制御局124とを有する。
【0021】
一実施形態において、システム100の内の1つの通信局が、制御局124の機能を実行してもよいし、及び/又は通信局102、通信局105及び/又は通信局106が制御局124の機能を実行してもよい。
【0022】
一実施形態において、通信局102、通信局105、通信局106及び制御局124は、パーソナルインデペンデントベーシックサービスセット(PBSS)、WPAN、WVAN、ピコネット及び/又は他の任意の適切なネットワークの機能を実行してよい。
【0023】
一実施形態において、制御局124は、例えばIEEE802.11及び/又はWGA標準仕様によって規定されている適切なPBSS制御ポイント(PCP)又はコーディネータを含んでもよい。
【0024】
一実施形態において、通信局102、通信局105、通信局106及び/又は制御局124は、例えば、PC、デスクトップトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバーコンピュータ、携帯コンピュータ、携帯装置、PDA装置、携帯PDA装置、オンボード装置、オフボード装置、ハイブリッド装置(例えば、セルラ電話機能とPDA装置の機能とを組み合わせた装置)、コンシューマ装置、車両装置、非車両装置、モバイル装置、ポータブル装置、非モバイル装置、非ポータブル装置、セルラ電話、PCS装置、無線通信装置を組み込んだPDA装置、モバイルGPS装置、ポータブルGPS装置、DVB装置、比較的小さなコンピュータ装置、非デスクトップコンピュータ、「キャリースモールリブラージ(Carry Small Live Large: CSLL)」装置、ウルトラモバイル装置(UMD)、ウルトラモバイルPC(UMPC)、モバイルインターネット装置(MID)、「オリガミ(Origami)」デバイス又はコンピュータ装置、動的に構築可能な機能(Dynamically Composable Computing)をサポートする装置、コンテキストアウェア装置、ビデオデバイス、オーディオデバイス、A/V装置、STB、BDプレーヤ、BDレコーダ、DVDプレーヤ、HD-DVDプレーヤ、DVDレコーダ、HD-DVDレコーダ、PVR、ブロードキャストHD受信機、ビデオソース、オーディオソース、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナ、ブロードキャスト無線受信機、フラットパネルディスプレイ、PMP、DVC、ディジタルオーディオプレーヤ、スピーカ、オーディオ受信機、ゲーム装置、オーディオ増幅器、データソース、データシンク、DSC、メディアプレーヤ、スマートフォン、テレビジョン、音楽プレーヤ等である。
【0025】
一実施形態において、通信局106は、通信局102、通信局105及び/又は制御局124と通信するための無線通信装置108を例えば後述するように含む。通信局106は、例えば、1つ以上のプロセッサ120、入力ユニと112、出力ユニット114、メモリユニット116及びストレージユニット116を含む。通信局106は、選択的に、適切な他のハードウェア素子及び/又はソフトウェア素子を含む。一実施形態において、通信局106の素子の全部又は一部は、共通のハウジング又はパッケージング内にあってもよいし、或いは1つ以上の有線又は無線リンクを用いて相互接続されていてもよいし又は動作可能に関連付けられていてもよい。他の形態において、通信局106の素子は複数の又は別個の装置の間で分散されていてもよい。
【0026】
プロセッサ120は、例えば、中央処理装置(CPU)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ以上のプロセッサコア、シングルコアプロセッサ、デュアルコアプロセッサ、マルチコアプロセッサ、マイクロプロセッサ、ホストプロセッサ、コントローラ、複数のプロセッサ又はコントローラ、チップ、マイクロチップ、1つ以上の回路、回路、論理ユニット、集積回路(IC)、特定用途IC(ASIC)、又は他の適切な任意の汎用又は専用のプロセッサ又はコントローラを含む。プロセッサ120は、例えば、通信局106のオペレーティングシステム(OS)の命令、及び/又は1つ以上の適切なアプリケーションの命令を実行する。
【0027】
入力ユニット112は、例えば、キーボード、キーパッド、マウス、タッチパッド、トラックボール、スタイラス、マイクロフォン、その他の適切なポインティングデバイス又は入力装置を含む。出力ユニット114は、例えば、モニタ、スクリーン、フラットパネルディスプレイ、陰極線管(CRT)ディスプレイユニット、液晶表示(LCD)ディスプレイユニット、プラズマディスプレイユニット、1つ以上のオーディオスピーカ又はイヤホン、又は適切な他の出力装置を含む。
【0028】
メモリユニット118は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SD-RAM)、フラッシュメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、キャッシュメモリ、バッファ、ショートタームメモリユニット、ロングタームメモリユニット、その他の適切なメモリユニットを含む。ストレージユニット116は、例えば、ハードディスクドライブ、フロッピディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)ドライブ、CD-ROMドライブ、DVDドライブ、その他の」適切な取り外し可能な又は取り外し可能でないストレージユニットを含む。メモリユニット118及び/又はストレージユニット116は、例えば、通信局106により処理されたデータを保存する。
【0029】
一実施形態において、無線通信ユニット108は、例えば、無線通信信号、RF信号、フレーム、部録、伝送ストリーム、パケット、メッセージ、データアイテム及び/又はデータを送信及び/又は受信する1つ以上の無線送信機、受信機及び/又はトランシーバを含む。例えば、無線通信ユニット108は、無線ネットワークインタフェースカード(NIC)等を含んでいてもよいし、NIC等の一部分として実現されてもよい。
【0030】
無線通信ユニット108は、1つ以上のアンテナ又は1つ以上のアンテナ群110を含む又はそれらに関連付けられている。アンテナ110は、例えば、内部RFアンテナ、外部RFアンテナ、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、オムニ指向性アンテナ、エンドフェッドアンテナ、円偏波アンテナ、マイクロストリップアンテナ、ダイバーシチアンテナ等を含んでもよく、或いは無線通信信号、ブロック、フレーム、伝送ストリーム、パケット、メッセージ及び/又はデータを送信及び/又は受信するその他の適切なタイプのアンテナを含んでいてもよい。
【0031】
一実施形態において、無線津新ユニット108は、例えば60GHzの周波数バンドであるmm波周波数バンドで通信を行うことが可能である。無線通信ユニット108は、60GHz周波数バンドに加えて又はその代わりに適切な任意の他の無線周波数バンドで通信を実行してもよい。一例として、無線通信ユニット108は、例えば60GHz周波数バンド及び2.4/5GHz周波数バンドのような2つ以上の無線周波数バンドで通信することが可能なマルチパンド無線通信装置を含んでいてもよい。
【0032】
一実施形態において、通信局102、通信局105、通信局106及び/又は制御局124の間の通信は、例えばWGA標準仕様及び/又はその他の適切な任意の標準仕様に従って、ビーコンインターバル(BI)の間に実行される。BIは1つ以上の通信局に割り当てられた又は指定された1つ以上のサービス期間(SP)を含む。各SPには1つの通信局が指定されており、SPが指定されている通信局のみが、そのSPの間に通信できる。BIは1つ以上の衝突許容期間(Contention-Based-Period:CBS)を含み、その間、通信局は適切な衝突許容方式を用いて通信することが許可されている。CBPは制御局124により管理されている中央CBP又は集中CBPを含んでいてもよいし、分散型の衝突許容期間を含んでいてもよい。
【0033】
通信局102、105及び106は、第1の電力消費(「アクティブ」又は「起動」)動作モード(通信局はネットワークで通信してよい)と、第2の省電力消費(「パワーセーブ」、「電力節約」又は「スリープ」)動作モードとの間で切替を行う。例えば通信局102、105及び/又は106のような通信局は、通知信号を送信し、例えば他の通信局及び/又は制御局124のようなネットワークの他の要素に、通信局がパワーセーブモードにある期間である1つ以上のビーコンインターバルを通知する。
【0034】
一実施形態において、CBPの間のある時点において、例えば通信局106のような少なくとも1つの他の通信局に送信信号を送信しようとしている例えば通信局102のような通信局は、そのある時点において他の通信局がアクティブであるか否かを判定する必要がある。例えば、通信局102がBIの期間内においてアクティブになることを通信局106が通信局102に通知した場合であって、BIのCBPの間に、通信局106が通信局102に通知を行うことなくパワーセーブモードに切り替わる場合、通信局102は、通信局106がパワーセーブモードにある場合に通信局106に対する送信を実行しようとする。通信局102がBIの期間内においてパワーセーブモードになることを通信局106が通信局102に通知した場合であって、BIのCBPの間に、通信局106が通信局102に通知を行うことなくアクティブモードに切り替わる場合、通信局102は、通信局106がアクティブではあるが、通信局106に対する送信を控える。
【0035】
一実施形態において、通信局102、通信局105、通信局106及び/又は制御局124は、後述するようにBIの1つ以上のCBPの間でさえ、例えば通信局106である通信局が、アクティブモード及びパワーセーブモードの間で切替を行う電力管理(PM)方式を実行する。
【0036】
一実施形態において、例えば後述するように、無線通信ユニット108は、アクティブモードにおいて、BIのCBPの期間内に通信局102、通信局105及び/又は制御局124と通信士、CBPの期間内にアクティブモードからパワーセーブモードへ切り替わり、及び/又はCBPの期間内にパワーセーブモードからアクティブモードへ切り替わる。
【0037】
一実施形態において、CBPは、例えばWGA標準仕様及び/又はその他の適切な任意の標準仕様に従って制御局124により管理されている中央CBP又は集中CBP(centric CBP)を含む。これらの形態によれば、無線通信ユニット108は、例えばCBPの期間内に、無線通信ユニット108がアクティブモードからパワーセーブモードへ切り替わることになっていることを制御局124に通知するメッセージを送信する。メッセージは、例えば、所定値(例えば、1)に設定された電力モードビットを有するフレームを含む。無線通信ユニット108は、制御局124からアクノリッジメント又は確認信号を受信すると、パワーセーブモードに切り替わる。
【0038】
例えば、無線通信ユニット108は、例えばターゲットリクエストトゥセンド(TRTS)フレーム又はサービス品質(QoS)ヌルフレームのような適切なフレームを、例えば中央CBP又は集中CBPの期間内の任意の時点に制御局124に送信する。無線通信ユニット108が制御局124との通信に関わっている場合、無線通信ユニット108はTRTSフレーム又はデータフレームを送信してもよい。無線通信ユニット108がパワーセーブモードに切り替わる必要があることを示すフレームは、所定値(例えば、1)に設定された適切な任意の所定のパワーモードビットを含む。
【0039】
一実施形態において、1に設定されたパワーモードビットを有するフレームを受信すると、制御局124は、ターゲットクリアトゥセンド(TCTS)又はアクノリッジメント(ACK)フレームの形式で、例えば1に予め設定されたパワーモードビットを有するアクノリッジメントを送信する。制御局124は、アクノリッジメント又は確認信号を、通信局106を含むPBSS内の1つ以上の通信局(例えば、全て)に送信する。アクノリッジメントを受信すると、無線通信ユニット108はパワーセーブモードに切り替わってもよい。
【0040】
一実施形態において、CBPは、例えばWGA標準仕様及び/又はその他の適切な任意の標準仕様に従う分散型のCBPを含んでもよい。一実施形態において、無線通信ユニット108は、例えば通信局102及び105のようなPBSSの他の無線通信装置に、無線通信ユニット108がアクティブモードからパワーセーブモードへ切り替わることを無線通信装置に通知するメッセージを送信する。少なくとも1つのメッセージは、例えば1のような所定値に設定されたパワーモードビットを有するフレーム等を含む。無線通信ユニット108からメッセージを受信する例えば通信局102及び/又は105のような通信局は、通信局106がパワーセーブモードになることの通知を受け、それに応じて通信局106にアクノリッジメントを送信する。例えば、無線通信ユニット108は、PBSS内の他の無線通信装置各々からアクノリッジメントを受信すると、パワーセーブモードに切り替わる。
【0041】
例えば、分散型のCBP(distributed CBP)の期間内に、無線通信ユニット108は、1に設定されたパワーモードビットのQoSヌルフレーム及び/又はデータフレームを、例えば通信局102及び105のようなPBSS内の各通信局に送信し、無線通信ユニット108がパワーセーブモードに切り替わることを通知する。例えば、無線通信ユニット108は、無線通信ユニット108が送信した最後の(最新の)データフレームに対するACKを受信すると、パワーセーブモードに切り替わる。
【0042】
一実施形態において、無線通信ユニット108は例えばゼロである別の所定値に設定されたパワーセーブモードビットを有するフレームを送信し、無線通信ユニット108がアクティブモードになること、すなわちCBPの間にパワーセーブモードからアクティブモードに切り替わることを通知する。例えば、無線通信ユニット108がパワーセーブモードに切り替わることを示すメッセージを、通信局102及び105が通信局124又は無線通信装置108から受信しなかった場合、通信局102及び105は通信局106がCBPの間アクティブモードであることを想定してもよい。
【0043】
一実施形態において、無線通信ユニット108が送信する通知信号は、1つ以上のCBPの期間内に所定の適切な任意のPM方式を通知するように使用されてもよい。
【0044】
一例として、PM方式は、BI(現在のBI)のCBP(現在のCBP)の期間内において例えば通信局106のような通信局がパワーモードビットを1に設定するように規定し、通信局がパワーセーブモードに切り替わり、BIの最後までパワーセーブモードのまま留まることを通知し、例えば通信局が現在のCBPの間だけでなく(存在するならば)現在のBIの追加的な任意のCBPにおいてもパワーセーブモードであるようにしてもよい。例えば、現在のBIが3つのCBPを含んでいた場合に、通信局106が第1のCBPの間及び第2のCBPの一部分の間アクティブであり、通信局106が第2のCBPの期間内に1に設定された電力モードビットを有するフレームを送信し、通信局106がパワーセーブモードに切り替わり、第2のCBPの最後及び第3のCBPの期間に至るまで、例えば、第3のCBPの前に又はその途中においてゼロに設定されたパワーモードビットを有するフレームを通信局106が送信しない限り、パワーセーブのまま残る。
別の例として、PM方式は、現在のBIの現在のCBPの期間内において例えば通信局106のような通信局がパワーモードビットを1に設定するように規定し、通信局がパワーセーブモードに切り替わり、現在のCBPの最後までパワーセーブモードのまま留まることを通知し、例えば通信局が(存在するならば)現在のBIの次のCBPにアクティブになるようにしてもよい。例えば、現在のBIが3つのCBPを含んでいた場合に、通信局106が第1のCBPの間及び第2のCBPの一部分の間アクティブであり、通信局106が第2のCBPの期間内に1に設定された電力モードビットを有するフレームを送信し、通信局106がパワーセーブモードに切り替わり、第2のCBPの最後に至るまで、パワーセーブのまま残ってもよい。通信局106は、例えば通信局106が第3のCBPの期間内に1に設定されたパワーモードビットを有する別のフレームを送信するまで、第3のCBPの期間の間アクティブである。
【0045】
図2を参照するに、CBPの期間内における一実施形態による電力管理方法が概略的に示されている。一実施形態において、図2に示す方法の1つ以上の処理は、例えば図1のPBSSのような無線ネットワーク、例えば通信局106(図1)のような通信装置、及び/又は例えば無線通信ユニット108(図1)により実行されてもよい。
【0046】
ブロック202に示されているように、本方法は、無線通信ユニットがアクティブモードにおいて、BIのCBPの間に、無線エリアネットワーク内の1つ以上の他の無線通信装置と通信することを含む。例えば、無線通信ユニット108(図1)は例えば上述したようにCBPの期間内にアクティブモードで動作する。
【0047】
ブロック204に示されているように、本方法は、CBPの間に、無線通信ユニットがアクティブモードからパワーセーブモードへ切り替わることを含む。例えば、無線通信ユニット108(図1)は例えば上述したようにCBPの間にパワーセーブモードに切り替わる。
【0048】
ブロック206に示されているように、一実施形態において、CBPは制御局により管理される集中CBPを含んでもよい。例えば、CBPは例えば上述したように制御局124(図1)により管理される集中CBPを含んでもよい。
【0049】
ブロック208に示されているように、本方法はメッセージを無線通信装置から制御局へ送信することを含み、そのメッセージは、無線通信装置がアクティブモードからパワーセーブモードへ切り替わることを制御局へ通知する内容を含む。例えば、無線通信ユニット108(図1)は、例えば上述したように1に設定された電力モードビットを有するフレームを制御局124(図1)に送信する。
【0050】
ブロック210に示されているように、本方法は制御局からアクノリッジメント又は確認信号を受信することを含む。例えば、無線通信ユニット108(図1)は例えば上述したように制御局124(図1)からACK又はTCTSフレームを受信してもよい。
【0051】
ブロック212に示されているように、本方法は制御局からアクノリッジメントを受信した場合に無線通信ユニットをパワーセーブモードへ切り替えることを含む。例えば、無線通信装置108(図1)は、アクノリッジメントを受信した場合にパワーセーブモードへ切り替わる。
【0052】
ブロック214に示されているように、一実施形態において、CBPは上述したように分散CBPを含む。
【0053】
ブロック216に示されているように、本方法は無線通信ユニットから他の無線通信ユニットへ1つ以上のメッセージを送信することを含み、そのメッセージは無線通信ユニットがアクティブモードからパワーセーブモードへ切り替わることを無線通信装置に通知するものである。例えば、無線通信ユニット(図1)は、例えばCBPの期間内に、1に設定された電力モードビットを有するフレームを、通信局102及び/又は105(図1)及び/又はPBSS内の他の通信局へ送信する。
【0054】
ブロック218に示されているように、本方法は他の無線通信装置の各々からアクノリッジメントを受信することを含む。例えば、無線通信ユニット108(図1)は、上述したように通信局102及び/又は105(図1)及び/又は他の通信局からアクノリッジメントフレームを受信する。
【0055】
ブロック220に示されているように、本方法は、他の無線通信装置の各々からアクノリッジメントを受信した場合に、無線通信ユニットをパワーセーブモードに切り替えることを含む。例えば、無線通信ユニット(図1)は、上述したようにアクノリッジメントを受信した場合にパワーセーブモードに切り替わる。
【0056】
図1を再び参照するに、一実施形態において、例えば通信局102、通信局105、通信局106及び/又は制御局124等を含むPBSSは、あるPM方法を実行し、PM方法は、例えば通信局106である第1の通信局が、例えば通信局102及び/又は通信局105のようなPBSS内の第2の通信局の動作モードに関する情報を受信できるようにし、及び/又は後述するようにしてアクティブ/パワーセーブスケジュール(「起動スケジュール」又は「ウェークアップスケジュール」)を第2の通信局と交渉できるようにする。
【0057】
一実施形態において、無線通信ユニット108は、例えば通信局102であるPBSS内の少なくとも1つの他の無線通信装置を特定した情報要求フレームを制御局124に送信する。これに応じて、無線通信ユニット108は、例えばBIのCBIの期間内における他の無線通信装置の少なくとも1つの起動期間を示す起動スケジュールを決めるウェークアップ情報が含まれている応答信号を、制御局124から受信する。ウェークアップ情報に基づいて、無線通信ユニット108は、他の無線通信装置のウェークアップ期間の間に他の無線通信装置に対して直接的に無線送信信号を送信する。
【0058】
例えば、CBPの期間内に、無線通信ユニット108は、通信局102のアドレスに設定されたターゲットアドレス(TA)を含む例えばTRTSのようなフレームを制御局124に送信し、通信局102はCBPの間パワーセーブモードである。これに応答して、制御局124は、例えばゼロである所定値に設定された例えば期間フィールドのようなフィールドを含むTCTSのようなフレームを無線通信ユニット108に送信し、このフレームは通信局102がパワーセーブモードであることを示す。TCTSは例えば通信局105のようなPBSSの他の通信局によっても受信され、これにより通信局102がパワーセーブモードにあることを他の通信局に通知する。通信局102の起動スケジュールに関し、制御局124は例えば未承諾情報応答フレーム(unsolicited information response frame)のような適切なフレームを、例えば起動スケジュール情報要素(IE)の形式で通信局106に送信する。通信局102の起動スケジュールに基づいて、無線通信ユニット108は、例えば通信局102がアクティブ動作モードに切り替わる場合に、通信局102に直接的に送信信号を送信する。
【0059】
一実施形態において、無線通信ユニット108は、例えば通信局102のようなPBSS内の少なくとも1つの他の無線通信装置と共に、共通の起動スケジュールを設定する。共通の起動スケジュールは、無線通信ユニット108及び通信局102間の直接通信のための少なくとも1つの共通の起動期間を含む。例えば、無線通信ユニット108は、共通の起動スケジュールを決める起動コンフィギュレーションリクエスト信号を他の無線通信装置に送信する。
【0060】
例えば、通信局102の起動スケジュールIEに基づいて、無線通信ユニット108は通信局102がアクティブであるBIを決定し、無線通信ユニット108は通信局102と同じBIでアクティブになり、通信局102とデータ通信を開始する。一例として、無線通信ユニット108は、共通の起動スケジュールを示す情報を含む適切なフレーム(パワーセーブコンフィギュレーションリクエストフレーム(Power Save Configuration Request frame))を通信局102に送信する。通信局102は、起動スケジュールを受け入れ、適切な起動コンフィギュレーションアクノリッジメントフレーム(Power Save Configuration Response frame)を通信局106に返送する。
【0061】
一実施形態において、通信局102及び/又は無線通信ユニット108は共通の起動スケジュールを規定する情報を制御局124に送信してもよい。例えば、通信局102から起動コンフィギュレーションアクノリッジメントを受信すると、無線通信ユニット108は第1のパワーセーブコンフィギュレーションリクエストフレームを制御局124に送信し、その共通の起動スケジュールに従って通信局106の起動スケジュールを更新するようにし、及び/又は通信局102は、第2のパワーセーブコンフィギュレーションリクエストフレームを制御局124に送信し、その共通の起動スケジュールに従って通信局102の起動スケジュールを更新するようにしてもよい。
【0062】
一実施形態において、PM方法は、PBSSの中の異なるリンクについて異なる起動スケジュールが規定されることを許容する。
【0063】
一実施形態において、無線通信ユニット108は、PBSS内の少なくとも第1及び第2の他の無線通信装置各々と、少なくとも第1及び第2の異なる共通の起動スケジュールを設定してもよい。例えば、無線通信ユニット108は、通信局102と第1の共通の起動スケジュールを設定し、通信局105と第2の別の起動スケジュールを設定してもよい。
【0064】
別の例として、通信局102及び106の間で規定される共通の起動スケジュールは、通信局102及び制御局124の間で規定される起動スケジュール、及び/又は通信局106及び制御局124の間で規定される起動スケジュールと異なっていてもよい。
【0065】
一実施形態において、通信局106、制御局124及び通信局102の間の起動スケジュールは、通信局106、制御局124及び通信局102の間で通信されるトラフィック量にそれぞれ基づいていてもよい。例えば、通信局106がアクティブである多数のBIを含む起動スケジュールは、より多くのデータ量を通信するように意図されているリンク用に決定されてもよい。一例として、第1の起動スケジュールが通信局106及び制御局124の間で規定され、例えば第1の数のBI毎に通信局106がアクティブになる一方、他のBIの期間の間はパワーセーブモードであるようにし;第2の起動スケジュールが通信局106及び通信局102の間で規定され、例えば第2の数のBI毎に通信局106及び102がアクティブになる一方、他のBIの期間の間はパワーセーブモードであることが許容される。例えば、通信局106及び制御局124の間で通信されるデータ量が、通信局106及び102の間で通信されるデータ量よりも少なかった場合、第1の数のBIは、第2の数のBIより大きくてもよい。例えば、第1の起動スケジュールは通信局106が制御局124と通信するために5つ目のBI毎にアクティブであることを規定し、第2の起動スケジュールは通信局106が通信局102と通信するために2つ目のBI毎にアクティブであることを規定してもよい。
【0066】
図3を参照するに、一実施形態による電力管理スケジューリング方法が概略的に示されている。一実施形態において、図3に示す方法の1つ以上の処理は、例えば図1のPBSSである無線ネットワーク、例えば通信局106(図1)である装置、及び/又は例えば無線通信ユニット108(図1)である無線通信ユニットにより実行されてもよい。
【0067】
ブロック302に示されているように、本方法は、無線通信装置から無線エリアネットワークの制御局へ情報リクエストフレームを送信することを含み、情報リクエストフレームは無線エリアネットワーク内の少なくとも1つの宛先の無線通信装置を特定又は指定している。例えば、無線通信ユニット108(図1)は、例えば上述したように通信局102(図1)を特定した情報リクエストフレームを制御局124(図1)へ送信する。
【0068】
ブロック304に示されているように、本方法は、宛先の無線通信装置の少なくとも1つの起動期間を示す起動スケジュールを規定するウェークアップ情報が含まれている応答信号を制御局から受信することを含む。例えば、無線通信ユニット108(図1)は、例えば上述したように通信局102(図1)の起動スケジュールを規定する情報を制御局124(図1)から受信する。
【0069】
ブロック306に示されているように、本方法は、ウェークアップ情報に基づいて、宛先の無線通信装置の起動期間の間に、無線通信ユニットから宛先の無線通信装置へ直接的に無線信号を送信することを含む。例えば、無線通信ユニット108(図1)は、例えば上述したように通信局102(図1)の起動期間の間に通信局102(図1)に直接的に送信を行う。
【0070】
ブロック308に示されているように、本方法は、無線通信ユニットと宛先の無線通信装置との間に共通の起動スケジュールを設定することを含む。共通の起動スケジュールは、無線通信ユニットと宛先の無線通信装置との間で直接通信を行うための少なくとも1つの共通の起動期間を含む。例えば上述したように、共通の起動スケジュールは、例えば無線通信ユニットと制御局との間の起動スケジュール、及び/又は宛先の無線通信装置と制御局との間の起動スケジュールと異なっていてもよい。
【0071】
ブロック309に示されているように、共通の起動スケジュールを設定する際に、共通の起動スケジュールを規定する起動コンフィギュレーションリクエスト(信号)を宛先の無線通信装置に送信してもよい。例えば無線通信ユニット108(図1)は、例えば上述したように起動コンフィギュレーションリクエストを通信局102(図1)へ送信する。
【0072】
ブロック310に示されているように、共通の起動スケジュールを設定する際に、宛先の無線通信装置からアクノリッジメント(信号)を受信してもよい。例えば無線通信ユニット108(図1)は上述したように通信局102(図1)からアクノリッジメントを受信してもよい。
【0073】
ブロック312に示されているように、共通の起動スケジュールを設定する際に、共通の起動スケジュールを規定する情報を制御局へ送信してもよい。例えば無線通信ユニット108(図1)は、例えば通信局102(図1)から起動コンフィギュレーションアクノリッジメントを受信すると、通信局102と共通の起動スケジュールを規定する情報を制御局124(図1)へ送信し、及び/又は通信局102(図1)は例えば上述したように通信局106(図1)と共通の起動スケジュールを規定する情報を制御局124(図1)へ送信してもよい。
【0074】
図4を参照するに、一実施形態による製品又は物品400が概略的に示されている。製品400は使用される論理(プログラム装置)404を保存するためのコンピュータ又はマシンにより読み取り可能なストレージ媒体402を含み、そのプログラム装置は例えば無線通信ユニット108(図1)、通信局102(図1)、通信局105(図1)、通信局106(図1)及び/又は制御局124(図1)の機能の少なくとも一部を実行するためのものであり、及び/又は、図2及び/又は図3に示す方法の1つ以上の処理を実行するためものである。
【0075】
一実施形態において、製品400及び/又はマシン読み取り可能なストレージ媒体402は、データを保存することが可能な1つ以上のタイプのコンピュータ読み取り可能なストレージ媒体を含み、例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取り外し可能なメモリ、取り外し可能でないメモリ、消去可能なメモリ、消去可能でないメモリ、書き込み可能なメモリ、再書き込み可能なメモリ等である。例えば、マシン読み取り可能なストレージ媒体402は、RAM、DRAM、ダブルデータレートDRAM(DDR-DRAM)、SDRAM、スタティックRAM(SRAM)、ROM、プログラム可能なROM(PROM)、消去可能でプログラム可能なROM(EPROM)、電気的に消去可能でプログラム可能なROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、コンパクトディスクレコーダブル(CD-R)、コンパクトディスクリライタブル(CD-RW)、フラッシュメモリ(例えば、NOR又はNANDフラッシュメモリ)、コンテンツアドレス可能メモリ(CAM)、位相変化メモリ、強誘電体メモリ、シリコン酸化物ナイトライド酸化物シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、フロッピディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、テープ、カセット等である。コンピュータ読み取り可能なストレージ媒体は、リモートコンピュータから要求元コンピュータへダウンロード又は転送されたコンピュータプログラムを含む適切な任意の媒体を含み、コンピュータプログラムは、搬送波と共に実現されたデータ信号、又は通信リンク(例えば、モデム、無線又はネットワーク接続)を介した他の伝送媒体によって搬送される。
【0076】
一実施形態において、論理装置404は命令、データ及び/又はコードを含み、マシンにより実行された場合に、本願において説明された方法、処理及び/又は手順をマシンが実行することを引き起こす。マシンは、例えば、適切な任意の、処理プラットフォーム、コンピュータプラットフォーム、コンピュータ装置、処理装置、コンピュータシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ等であり、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア等による適切な任意の組み合わせを用いて実現されてもよい。
【0077】
一実施形態において、論理装置404は、ソフトウェア等(ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピュータコード、ワード、値、シンボル等)を含んでもよいし、或いはソフトウェア等として実現されてもよい。命令は、ソースコード、コンパイルされたコード、解釈されたコード、実行可能なコード、スタティックコード、ダイナミックコード等のような適切な任意のタイプのコードを含んでもよい。命令は、所定の機能を実行するようにプロセッサに指示するために予め定められたコンピュータ言語、方法又はシンタックスに従って実行される。命令は、適切な任意のハイレベル、ローレベル、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイル及び/又はインタープリットプログラム言語を用いて実現され、プログラム言語は例えばC、C++、ジャバ(Java(登録商標))、ベーシック(BASIC)、マトラボ(Matlab)、パスカル(Pascal)、ビジュアルベーシック(Visual BASIC)、アセンブリ言語、マシンコード等である。
【0078】
1つ以上の形態に関連して本願で説明された機能、処理、素子及び/又は特徴は、1つ以上の他の形態に関連して本願で説明された他の機能、処理、素子及び/又は特徴と共に互いに使用されてもよいし、それらに関連して互いに使用されてもよい。
【0079】
本発明に関する特徴が本明細書において説明及び記述されてきたが、多くの修正例、代替例、変形例及び均等物が当業者に理解される。従って添付の特許請求の範囲はそのような修正例や変形例等を本発明の真の範囲内に包含するように意図されていることが、理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信装置であって、
無線エリアネットワーク内の少なくとも1つの他の無線通信装置を指定した情報要求フレームを、前記無線エリアネットワークの制御局に送信する無線通信ユニットを有し、
前記無線通信ユニットは、前記他の無線通信装置の少なくとも1つの起動期間を示す起動スケジュールを規定するウェークアップ情報が含まれている応答信号を前記制御局から受信し、
前記ウェークアップ情報に基づいて、前記無線通信ユニットは、前記起動期間の間に前記他の無線通信装置へ無線送信信号を直接的に送信する、無線通信装置。
【請求項2】
前記無線通信ユニットは、共通の起動スケジュールを規定する起動コンフィギュレーションリクエストを前記他の無線通信装置に送信することで、前記少なくとも1つの他の無線通信装置と共通の起動スケジュールを設定し、前記共通の起動スケジュールは、前記無線通信ユニットと前記他の無線通信装置との間で直接的に通信を行うための少なくとも1つの共通の起動期間を含む、請求項1記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記無線通信ユニットは、前記少なくとも第1及び第2の他の無線通信装置との少なくとも第1及び第2の共通の起動スケジュールを別個に設定する、請求項2記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記無線通信ユニット及び前記他の無線通信装置の間の共通の起動スケジュールは、前記無線通信ユニット及び前記制御局の間で規定されている起動スケジュールと相違している、請求項2記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記他の無線通信装置から起動コンフィギュレーションアクノリッジメントを受信すると、前記無線通信ユニットは、前記共通の起動スケジュールを規定する情報を前記制御局へ送信する、請求項2記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記無線通信ユニットは、ビーコンインターバルの衝突許容期間の間に、アクティブモードにおいて前記無線エリアネットワーク内で通信を行い、前記無線通信ユニットは、前記衝突許容期間の間に、前記アクティブモードからパワーセーブモードに切り替わる、請求項1記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記無線通信ユニットが前記アクティブモードから前記パワーセーブモードへ切り替わることを前記制御局に通知するメッセージを、前記無線通信ユニットが前記制御局へ送信し、前記無線通信ユニットは、前記制御局からアクノリッジメントを受信すると、前記パワーセーブモードに切り替わる、請求項6記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記起動期間が前記制御局が規定するビーコンインターバルの少なくとも一部分を含む、請求項1記載の無線通信装置。
【請求項9】
無線通信装置であって、
無線エリアネットワーク内の1つ以上の他の無線通信装置と通信する無線通信ユニットを有し、
前記無線通信ユニットは、前記無線エリアネットワークについて規定されているビーコンインターバルの衝突許容期間の間に、アクティブモードにおいて前記他の無線通信装置と通信を行い、
前記無線通信ユニットは、前記衝突許容期間の間に、前記アクティブモードからパワーセーブモードへ切り替わる、無線通信装置。
【請求項10】
前記衝突許容期間は、制御局が管理する集中的な衝突許容期間を含み、
前記無線通信ユニットが前記アクティブモードから前記パワーセーブモードへ切り替わることを前記制御局に通知するメッセージを、前記無線通信ユニットが前記制御局へ送信し、
前記無線通信ユニットは、前記制御局からアクノリッジメントを受信すると、前記パワーセーブモードに切り替わる、請求項9記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記メッセージは、所定値に設定された電力モードビットを含むフレームを含む、請求項10記載の無線通信装置。
【請求項12】
前記衝突許容期間が分散型の衝突許容期間を含み、
前記無線通信ユニットが前記アクティブモードから前記パワーセーブモードへ切り替わることを前記無線通信装置に通知する少なくとも1つのメッセージを、前記無線通信ユニットが他の無線通信装置へ送信し、
前記無線通信ユニットは、前記他の無線通信装置の各々からアクノリッジメントを受信すると、前記パワーセーブモードに切り替わる、請求項10記載の無線通信装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのメッセージは、所定値に設定された電力モードビットを含むフレームを含む、請求項12記載の無線通信装置。
【請求項14】
1つ以上の他の無線通信装置の内の少なくとも1つの無線通信装置を指定する情報要求フレームを、前記無線通信ユニットが前記無線エリアネットワークの制御局へ送信し、
宛先の無線通信装置の少なくとも1つの起動期間を含む起動スケジュールを規定するウェークアップ情報が含まれている応答信号を、前記無線通信ユニットが前記制御局から受信し、
前記ウェークアップ情報に基づいて、前記無線通信ユニットは、前記起動期間の間に前記宛先の無線通信装置に無線送信信号を直接的に送信する、請求項10記載の無線通信装置。
【請求項15】
共通の起動スケジュールを規定する起動コンフィギュレーションリクエストを前記宛先の無線通信装置に送信することで、前記無線通信ユニットは、前記宛先の無線通信装置との共通の起動スケジュールを設定し、前記共通の起動スケジュールは、前記無線通信ユニット及び前記宛先の無線通信装置の間で直接的に通信を行うための少なくとも1つの共通の起動期間を含む、請求項14記載の無線通信装置。
【請求項16】
ビーコンインターバルの衝突許容期間の間に、無線通信ユニットがアクティブモードにおいて無線エリアネットワーク内の1つ以上の他の無線通信装置と通信し、
前記衝突許容期間の間に前記無線通信ユニットが前記アクティブモードから前記パワーセーブモードへ切り替わるステップ
を有する方法。
【請求項17】
前記衝突許容期間は、制御局が管理する集中的な衝突許容期間を含み、
前記無線通信ユニットが前記アクティブモードから前記パワーセーブモードへ切り替わることを前記制御局に通知するメッセージを、前記無線通信ユニットから前記制御局へ送信し、
前記無線通信ユニットが、前記制御局からアクノリッジメントを受信すると、前記パワーセーブモードに切り替わるステップ
を更に有する請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記衝突許容期間が分散型の衝突許容期間を含み、
前記無線通信ユニットが前記アクティブモードから前記パワーセーブモードへ切り替わることを前記無線通信装置に通知する1つ以上のメッセージを、前記無線通信ユニットから他の無線通信装置へ送信し、
前記無線通信ユニットが、前記他の無線通信装置の各々からアクノリッジメントを受信すると、前記パワーセーブモードに切り替わるステップ
を更に有する請求項16記載の方法。
【請求項19】
1つ以上の他の無線通信装置の内の少なくとも1つの無線通信装置を指定する情報要求フレームを、前記無線通信ユニットから前記無線エリアネットワークの制御局へ送信し、
宛先の無線通信装置の少なくとも1つの起動期間を含む起動スケジュールを規定するウェークアップ情報が含まれている応答信号を、前記制御局から受信し、
前記ウェークアップ情報に基づいて、前記起動期間の間に前記無線通信ユニットから前記宛先の無線通信装置へ無線送信信号を直接的に送信するステップ
を有する請求項16記載の方法。
【請求項20】
共通の起動スケジュールを規定する起動コンフィギュレーションリクエストを前記宛先の無線通信装置に送信することで、前記無線通信ユニット及び前記宛先の無線通信装置の間の共通の起動スケジュールを設定するステップを有し、
前記共通の起動スケジュールは、前記無線通信ユニット及び前記宛先の無線通信装置の間で直接的に通信を行うための少なくとも1つの共通の起動期間を含む、請求項16記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−500684(P2013−500684A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522890(P2012−522890)
【出願日】平成22年7月19日(2010.7.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/042476
【国際公開番号】WO2011/019480
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.ZIGBEE
【出願人】(593096712)インテル コーポレイション (931)
【Fターム(参考)】