説明

無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム及び対象物体の状態管理システム

【課題】安価な使用料金体系の基に、無線ICタグカード携行者自身の一定の場所等における状態把握を的確に行うことを可能とする対象物体の状態管理システムを提供する。
【解決手段】携行者が携行する携行者固有の識別情報を記憶した無線ICタグカード1と、携行者に関連する一定の場所、例えば学習塾等のような場所に配置され、無線ICタグカード1の接近時に識別情報を読み取り、読み取った識別情報と読み取り時刻情報、場所情報を無線データ回線6を介して送信する読取処理手段11と、読取処理手段11からの情報を無線データ回線6を介して受信し、管理支援プログラムに基づき携行者の状態を表す携行者状態情報を作成して、通信網10を介して携行者に関連する保護者宛てに送信する管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの携行者状態情報を通信網10を介して受信する保護者の携帯電話3とを有する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム及び対象物体の状態管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、RFIDタグをカードに埋め込み無線ICタグカードとして、機械同士のデータ交換を実現する安価で設備投資がいらないネットワークシステム、更には、GPS位置確認システムをも組み入れ対象物体の位置確認処理をも行う安価で設備投資がいらない新しいネットワークシステムが注目されている。
【0003】
ところで、GPS位置確認システムを組み入れた無線ICタグカードを使用する一般的なシステム構成は、通信事業者が地図ソフトを構築し、ユーザの1回当たりのアクセス毎に一定の料金を徴収するものが多く、このため、例えば携帯電話等により一日に何回もアクセスし、位置確認を実行すると、その台数分料金が発生する。すなわち、携帯電話等の保持台数、使用台数が多ければ多いほど高額の利用料金が必要になってしまう。
【0004】
これは、管理者側において、ユーザの毎回のアクセス毎にポーリング処理(確認処理)が必要になることに起因するものである。
【0005】
特許文献1には、電源のパワーオンリセット信号又はリーダーから送られるポーリング信号に対して、RFIDタグから少なくとも2回以上、パケットが返信されるように構成したRFIDタグを用いる非接触データ通信システムが提案されている。
【0006】
しかし、特許文献1の場合も、ユーザの1回当たりのアクセス毎に一定の料金を徴収するものであり、やはり高額の利用料金が必要になるものと推定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−16396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする問題点は、安価な使用料金体系の基に、無線ICタグカードの携行者自身の例えば一定の場所等における状態把握、又は前記携行者に関連する特定者による無線ICタグカードの携行者の例えば一定の場所等における状態把握を的確に行うことを可能とするような無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムが存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムは、予め登録した会員である携行者が携行する当該携行者固有の識別情報を記憶した無線ICタグカードと、前記携行者に関連する一定の場所に配置されるとともに、前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから識別情報を読み取り、読み取った前記識別情報と読み取り時刻情報、場所情報を無線データ回線を介して送信する読取処理手段と、前記読取処理手段からの識別情報及び読み取り時刻情報、場所情報を、無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記携行者の前記場所における状態を表す携行者状態情報を作成して通信網を介して前記携行者宛てに又は前記携行者に関連する特定者宛てに送信する管理支援コンピュータ装置と、前記管理支援コンピュータ装置からの携行者状態情報を通信網を介して受信する前記携行者自体の又は前記特定者の情報通信装置と、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによるサービス形態を無線ICタグカードの携行者自身に又は前記携行者に関連する特定者に提供でき、無線ICタグカードの携行者自身の状態把握又は前記携行者に関連する特定者による無線ICタグカードの携行者の状態把握を的確に行うことが可能となって、利用価値の大きい無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによるサービス形態を学習塾生徒の保護者等に提供でき、学習塾生徒の通学状態、帰宅状態の把握を的確に行うことが可能であり、利用価値の大きい無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによるサービス形態を観光バスの乗客の乗降管理を行う運転者、ガイド等のような当該観光バスの係員に提供でき、観光バスの乗客の乗降状態の把握を的確に行うことが可能であり、利用価値の大きい無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによるサービス形態を独居高齢者の親族等の保護者に提供でき、独居高齢者の住居内での居住状態の把握を的確に行うことが可能となって、利用価値の大きい対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0014】
請求項5記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによる店舗内の温度、照度というような周囲環境を最適化するためのサービス形態を提供でき、利用価値の大きい対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0015】
請求項6記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによるサービス形態を、事業を営む組織やその組織の従業員に提供でき、従業員の出退勤管理状態の把握を的確に行うことが可能となって、利用価値の大きい無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0016】
請求項7記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによるサービス形態を診療機関に提供でき、多数の患者の当該診療機関に対する予約、院内予約、診療予約等に関するサービス性を大きく向上することができる無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0017】
請求項8記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによる患者の検体検査に関するサービス形態をクリニック、診療所、病院A、病院B等の医療機関に提供でき、当該クリニック、診療所、病院A、病院B等の医療機関における多数の患者への検体検査に関するサービス性を大きく向上することができる無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0018】
請求項9記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に、売上額に応じた顧客へのサービスポイント付加のための本システムを販売店舗に提供でき、顧客の利便性の向上、顧客へのサービス性の向上を図り、売上額増大に寄与することが可能な無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0019】
請求項10記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に、売上額に応じた顧客へのサービスポイント付加のための本システムを販売店舗に提供でき、多人数の顧客の利便性の向上、顧客へのサービス性の向上を図り、さらには何千人、何万人という多人数の顧客の利用に供することができ、売上額増大に大いに寄与することが可能な無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0020】
請求項11記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによるサービス形態を、学校への登校、下校を行う児童の親等に提供でき、児童の登校、下校時の交通事故、防犯等に関する安全性向上に資することができる対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0021】
請求項12記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に本システムによるサービス形態を、例えば高齢者のような監視対象者の保護者等に提供でき、監視対象者に関する交通事故、防犯等に関する安全性向上に資することができる対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【0022】
請求項13記載の発明によれば、安価な使用料金体系の基に、本システムによるサービス形態を業務用車両の運行管理を行う運行会社に提供でき、業務用車両の運行管理、運転者の勤怠管理を容易に実現することができる無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを実現し提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は本発明の実施例1に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施例2に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図3】図3は本発明の実施例3に係る対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図4】図4は本発明の実施例3に係る状態管理システムにおける検知手段、読み取り処理手段の構成ブロック図である。
【図5】図5は本発明の実施例3の応用例に係る対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図6】図6は本発明の実施例4に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図7】図7は本実施例4に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムにおける出退勤管理状態の一例を示す給料明細書の平面図である。
【図8】図8は本発明の実施例5に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図9】図9は本発明の実施例6に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図10】図10は本発明の実施例7に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図11】図11は本実施例7に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムにおけるポイント更新画面の一例を示す説明図である。
【図12】図12は本発明の実施例8に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図13】図13は本実施例8に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムにおける児童の監視領域を示す説明図である。
【図14】図14は本発明の実施例9に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図15】図15は本実施例9に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムにおける高齢者等の監視領域を示す説明図である。
【図16】図16は本発明の実施例10に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図17】図17は本実施例10に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムにおける業務用車両の走行状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、安価な使用料金体系の基に、無線ICタグカードの携行者、例えば学習塾生徒等に関する一定の場所等における状態把握、又は前記携行者に関連する特定者による無線ICタグカードの携行者の例えば一定の場所等における状態把握を的確に行うことを可能とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムを提供するという目的を、予め登録した会員である学習塾生徒が携行する当該学習塾生徒固有の識別情報を記憶した無線ICタグカードと、前記学習塾生徒が通う学習塾に配置されるとともに、前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから識別情報を読み取り、読み取った前記識別情報と読み取り時刻情報、場所情報を無線データ回線を介して送信する読取処理手段と、前記読取処理手段からの識別情報及び読み取り時刻情報、場所情報を無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記学習塾生徒の前記学習塾における状態を表す生徒出退状態情報を作成して通信網を介して前記携行者に関連する特定者としての保護者宛てに送信する管理支援コンピュータ装置と、前記管理支援コンピュータ装置からの生徒出退状態情報を通信網を介して受信する前記保護者の情報通信装置と、を有する構成により実現した。
【実施例】
【0025】
以下に本発明の実施例に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム及び対象物体の状態管理システムについて詳細に説明する。
【0026】
(実施例1)
本発明の実施例1に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムについて図1を参照して説明する。
【0027】
本実施例1に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、学習塾生徒が通う学習塾における当該学習塾生徒に関する生徒出退状態情報を管理するものである。
【0028】
すなわち、本実施例1に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、予め登録した会員である学習塾生徒が携行する当該学習塾生徒固有の識別情報(例えばセキュリティ番号(UID:User Identifier))を記憶した公知の無線ICタグカード1(RFID( Radio Frequency Identification)カード)と、前記学習塾生徒が通う学習塾に配置されるとともに、前記無線ICタグカード1の接近時、前記無線ICタグカード1から識別情報を読み取り、読み取った前記識別情報と読み取り時刻情報、場所情報を例えば図示しないが公知のネットワークのホストとユーザとを結ぶ中継装置を含む公衆無線LANのような無線データ回線6を介して送信する読取処理手段11と、前記読取処理手段11からの識別情報及び読み取り時刻情報、場所情報を、無線データ回線6を介して受信し、予め格納した管理支援プログラムに基づき前記学習塾生徒の前記学習塾における状態を表す生徒出退状態情報を作成してインターネットのような通信網10を介して前記携行者に関連する特定者としての保護者宛てに送信する前記状態管理システムを運用する管理主体のデータセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの生徒出退状態情報を、通信網10を介して受信する前記保護者の情報通信装置である携帯電話3と、前記保護者の情報通信装置であるコンピュータ端末12と、を有している。
【0029】
前記読取処理手段11、学習塾生徒の登校時用、下校時用の2台構成とすることが好ましい。
【0030】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0031】
前記読取処理手段11としては、停電時等を考慮してフラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0032】
前記管理支援コンピュータ装置15は、前記読取処理手段11からの識別情報及び読み取り時刻情報、場所情報を受信し、内蔵する記録媒体に一定期間記憶保存するとともに、予め格納した管理支援プログラムに基づき前記学習塾生徒の前記学習塾における状態を表す生徒出退状態情報を作成して通信網10を介して前記携帯電話3に送信する構成としている。
【0033】
前記通信網10は、周知のインターネット網や携帯電話通信網から構成するものであり、また、本実施例1に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムにおいては、管理支援コンピュータ装置15は前記読取処理手段11からの識別情報及び読み取り時刻情報を基に、生徒出退状態情報である「只今学習塾に到着しました」又は「只今学習塾から帰宅します」の文字情報を携帯電子メールとして作成し、前記保護者の携帯電話3に携帯電話通信網を介して送信する構成としている。
【0034】
前記保護者の情報通信装置であるコンピュータ端末に生徒出退状態情報を電子メールにて送信することももちろん可能である。
【0035】
本実施例1によれば利用料金が低額な無線データ回線6を利用し、また、携帯電子メール(又は電子メール)を利用する構成としているので、安価な基本使用料金契約(例えば月額数百円乃至数千円)でこの状態管理システムによるサービスを学習塾生徒の保護者等に提供でき、学習塾生徒の通学状態、帰宅状態の把握を的確に行うことができる利用価値の大きい無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムを構築できる。基本使用料金に関しては以下の各実施例システムにおいても同様である。
【0036】
(実施例2)
本発明の実施例2に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムについて図2を参照して説明する。
【0037】
なお、本実施例2において、実施例1に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0038】
本実施例2に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、観光地、高速道路等を走行する観光バスBに乗降する複数の乗客管理(旅行顧客管理)に適用するものである。
【0039】
本実施例2に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、予め登録した会員である個々の乗客が携行する当該乗客固有の識別情報を記憶した無線ICタグカード(ツアー会員カード)1と、前記観光バスBにおける一定の箇所、例えば乗降通路の近くに配置される固定型に構成され、又は係員(ガイド又は添乗員)が携行する携帯型に構成され、無線ICタグカード1がかざされたときに、前記無線ICタグカード1から識別情報を読み取る読取処理手段11と、前記読取処理手段11にて読み取った前記識別情報と読み取り時刻情報を例えば公衆無線LANのような無線データ回線6を介して受信、予め格納した管理支援プログラムに基づき前記個々の乗客の前記観光バスBにおける乗降状態を表す個々の乗客乗降状態情報を作成して通信網10を介して前記乗客に関連する特定者宛てに送信する前記状態管理システムを運用する管理主体のデータセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの乗客乗降状態情報を通信網10を介して受信する前記特定者である観光バスの係員(運転手、ガイド、添乗員等)の情報通信装置である携帯電話3と、前記管理支援コンピュータ装置15からの乗客乗降状態情報を通信網10を介して受信するバス会社のコンピュータ端末12と、を有している。
【0040】
前記乗客乗降状態情報は、例えば現在時間で何人降車し、何人乗車したかの情報であり、管理支援コンピュータ装置15はこの乗客乗降状態情報を運転手、ガイド又は添乗員等の携帯電話3に携帯電子メールとして送信する。
【0041】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0042】
前記読取処理手段11としては、停電時等を考慮してフラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0043】
なお、前記読取処理手段11の電源としては、観光バスB自体のバッテリーを利用する構成とすることも可能である。
【0044】
本実施例2に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムによれば、観光バスBの運転手、ガイド又は添乗員は、現在時間での乗客の状態、すなわち、だれが戻り、だれが戻っていないかを的確に把握することが可能となり、観光バスBにおける観光地の駐車場、高速道路のサービスエリア等における乗客管理の確実性を上げ、いわゆる「乗せ忘れ」等の不都合な事態発生を確実に回避することが可能となる。
【0045】
本実施例2によれば利用料金が低額な無線データ回線6を利用し、また、係員への通信に携帯電子メールを利用する構成としているので、安価な基本使用料金契約でこの状態管理システムによるサービスを観光バスBの運営会社に提供することが可能となる。
【0046】
更に、本実施例2に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムに、図示しないが携帯型GPS位置管理装置を組み合わせることも可能であり、この場合には、乗客位置管理や観光バスBの位置管理の精度を増強することができる。
【0047】
(実施例3)
本発明の実施例3に係る対象物体の状態管理システムについて図3、図4を参照して説明する。
【0048】
なお、本実施例3において、実施例1に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0049】
本実施例3に係る対象物体の状態管理システムは、住居21内に居住する独居高齢者の動態監視に適用するものである。
【0050】
すなわち、本実施例3に係る対象物体の状態管理システムは、住居21内の例えば天井に配置した当該独居高齢者等の動きを検知する例えば光センサーのような検知手段22と、前記住居21内に配置され、前記検知手段22からの動きを示す検知信号を受信するとともに、前記検知信号及び検知時刻情報、独居高齢者のアドレス情報を無線データ回線6を介して送信する読取処理手段11と、前記読取処理手段11からの前記検知信号及び検知時刻情報を無線データ回線6を介して受信するとともに、管理支援プログラムに基づき、設定時間内に前記検知信号、検知時刻情報、独居高齢者のアドレス情報を受信しない場合には、前記独居高齢者に異常が生じたと判定し、異常状態情報を作成して通信網10を介して前記独居高齢者に関連する特定者宛てに送信するように構成され、例えば高齢者管理センターに配置した前記状態管理システムを運用する管理主体のデータセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの異常状態情報を、通信網10を介して受信する前記特定者である独居高齢者の保護者(例えば親族等)の情報通信装置である携帯電話3と、を有している。
【0051】
前記読取処理手段11は、図4に示すように、何らかのエラーで送信されない場合に一定時間記憶保持し一定の手順で再送するためのフラッシュメモリー、停電補償用の例えばリチウムイオン電池のようなバッテリー、基盤型のマイコンでデータを通信プロトコルに変換するためのインターフェースとして使用するワンボードマイコンを用いて構成する。
【0052】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0053】
前記バッテリーとしては、AC100V電源を使用する構成とすることももちろん可能である。
【0054】
前記独居高齢者に異常が生じたことを判定するための設定時間は、例えば6時間、12時間等種々に設定可能であり、管理支援コンピュータ装置15は、異常状態と判定した場合には、例えば「何々様が××時間経過しても動きがありません。」のような異常状態情報を保護者(例えば子供、親族等)の携帯電話3に携帯電子メールとして送信する。
【0055】
本実施例3によれば利用料金が低額な無線データ回線6を利用し、また、保護者への通信に携帯電子メールを利用する構成としているので、安価な基本使用料金契約でこの状態管理システムによる異常状態に関するサービスを、独居高齢者の保護者等に提供し、高齢者の生存管理を通じて人命尊重に資することが可能となる。
【0056】
図5は、本実施例3に係る対象物体の状態管理システムの応用例を示すものであり、基本的構成は実施例3に係る対象物体の状態管理システムの場合と同様であるが、前記読取処理手段11に替えて、下記構成の読取処理手段11Aを採用したことが特徴である。
【0057】
この応用例の対象物体の状態管理システムは、例えば、各種店舗等に配置されるものであり、前記読取処理手段11Aは、入出力インターフェース(I/O端子)42と、無線データ送受信手段43とを組み合わせ、前記入出力インターフェース42に対して、店舗内に設置した温度センサー又は店舗内に設置した照度センサーから構成される周囲環境検知手段41を接続した構成としている。
【0058】
そして、応用例の対象物体の状態管理システムは、前記読取処理手段11Aからの送信信号を、無線データ回線6を介して受信するとともに、管理支援プログラムに基づき、温度情報又は照度情報からなる周囲状態情報を作成して電子メールとして通信網10を介して送信する管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの電子メールを通信網10を介して受信する前記特定者(例えば店舗管理者、係員等)の情報通信装置である携帯電話3と、前記店舗の情報通信装置であるコンピュータ端末12と、を有している。
【0059】
この応用例の対象物体の状態管理システムによれば、例えば前記入出力インターフェース42に対して、温度センサーを接続した構成とした場合には、当該店舗内の温度情報が例えば店舗管理者等に送信されるので、店舗管理者等は、店舗内の空調設備の温度調節を速やかに実行することができる。
【0060】
また、前記入出力インターフェース42に対して照度センサーを接続した構成とした場合には、当該店舗内の温度情報が例えば店舗管理者等に送信されるので、店舗管理者等は、店舗内の照明設備の点灯、不点灯調節を速やかに実行することができる。
【0061】
すなわち、上述した応用例によれば、例えば店舗内の温度、照度というような周囲環境を最適化するためのトリガーとして機能させることができる対象物体の状態管理システムを構築することができる。
【0062】
上述した応用例においても、前記読取処理手段11Aに図5には図示しないがGPS情報受信手段を組み込み、この読取処理手段11Aを移動式とすることで、広範な地域における対象物体の状態管理システムを構築するという変形も可能である。
【0063】
(実施例4)
本発明の実施例4に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムについて図6、図7を参照して説明する。
【0064】
なお、本実施例4において、実施例1に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0065】
本実施例4に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、予め登録した会員である事業を営む組織の従業員に関しての出退勤管理に適用するものである。
【0066】
すなわち、本実施例4に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、予め登録した会員である事業を営む組織、例えば会社の従業員が携行する当該従業員固有の識別情報を記憶した無線ICタグカード1と、前記会社の一定の場所又は複数の場所に配置され、前記無線ICタグカード1の接近時、前記無線ICタグカード1から当該従業員の識別情報を読み取る例えばハンディ型で机上等に設置されるとともに読み取った前記識別情報と読み取り時刻情報、読み取り日付情報、場所情報を、無線データ回線6を介して送信する読取処理手段11と、前記読取処理手段11からの識別情報及び読み取り時刻情報、読み取り日付情報、場所情報を無線データ回線6を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記従業員の出退勤管理情報を作成して通信網10を介して後述するコンピュータ端末12に送信するとともに、前記従業員宛てに送信する前記状態管理システムを運用する管理主体のデータセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの出退勤管理情報を通信網10を介して受信する前記従業員の情報通信装置である携帯電話3と、前記会社の一台又は複数台のコンピュータ端末12と、を有している。
【0067】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0068】
前記読取処理手段11としては、停電時等を考慮してフラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0069】
なお、前記読取処理手段11の電源としては、社内のAC100V電源を利用する構成とすることも可能である。
【0070】
また、前記読取処理手段11は、机上等に設置するものの他、例えば会社の従業員が出退勤時に通過する公知のゲートアンテナに組み込む構成とすることも可能である。
【0071】
前記出退勤管理情報としては、図7に示すような人件費管理に関する給料明細書情報の例を挙げることができる。
【0072】
そして、この図7に示すような出退勤管理情報は、通信網10を介して前記コンピュータ端末12に送信されて、当該会社の人件費管理等に用いられるとともに、通信網10を介して前記従業員の携帯電話3に送信されて、電子給料明細表として使用されることになる。
また、本実施例4に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムにおいては、前記従業員が携行する無線ICタグカード1から読み取る当該従業員固有の識別情報を、出社から退社までの間において当該従業員固有のタイムスタンプとして機能させるものである。
【0073】
本実施例4によれば利用料金が低額な無線データ回線6を利用し、また、前記従業員への通信に携帯電子メールを利用する構成としているので、安価な基本使用料金契約でこの状態管理システムによるサービスを事業を営む会社等の組織に提供し、従業員の人件費管理等に大きく貢献し得る。
また、データセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15を、データを何千万個というホルダーの指定ホルダーに転送し、到着した瞬間に指定場所に転送する特殊仕様とすることによって、会社側としては余分な設備投資のいらない極めて効率の良い対象物体の状態管理システムを構築することができる。
【0074】
(実施例5)
本発明の実施例5に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムについて図8を参照して説明する。
【0075】
なお、本実施例5において、実施例1に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0076】
本実施例5に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、予め診療機関に登録した会員である患者の診療予約、受付に適用するものである。
【0077】
すなわち、本実施例5に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、患者が携行する当該患者固有の識別情報を記憶した診察券として機能する無線ICタグカード1と、前記無線ICタグカード1の接近時、すなわち、患者が無線ICタグカード1を近くにかざしたときその前記無線ICタグカード1から前記識別情報を読み取る例えば診療機関の複数箇所に個別に配置した例えばハンディ型で机上等に設置される予約受付用、院内受付用、診療受付用の各読取処理手段11と、各読取処理手段11からの識別情報及び読み取り時刻情報を、無線データ回線6を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記患者の予約受付情報、院内受付情報、診療受付情報を個別に作成し、携帯電子メールとして前記患者宛てに通信網10を介して送信する前記状態管理システムを運用する管理主体のデータセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの予約受付情報、院内受付情報、診療受付情報を通信網10を介して携帯電子メールにて個別に受信する前記患者の情報通信装置である携帯電話3と、前記診療機関の所定の場所に配置した予約受付用、院内受付用、診療受付用の複数台の(例えば3台の)コンピュータ端末12と、を有している。
【0078】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0079】
前記読取処理手段11としては、停電時等を考慮してフラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。 なお、前記読取処理手段11の電源としては、診療機関内のAC100V電源を利用する構成とすることも可能である。
【0080】
なお、図7に示す前記診療機関の機器構成は一例を示すものであって、特に限定するものではない。
【0081】
前記管理支援コンピュータ装置15からの携帯電子メールによる予約受付情報としては、「予約完了です。何分待ちです。」等の例を、前記管理支援コンピュータ装置15からの院内受付情報としては、「受付完了です。診療受付で再度無線ICタグカード1をかざして下さい。」等の例を、前記管理支援コンピュータ装置15からの診療受付情報としては、「診療受付完了です。何分待ちです。」等の例を各々挙げることができる。
【0082】
また、前記コンピュータ端末12は、前記管理支援コンピュータ装置15の患者に対する診療受付処理実行後、当該患者の電子カルテを表示する処理等を実行する。
【0083】
本実施例5によれば、利用料金が低額な無線データ回線6を利用し、また、患者への通信に携帯電子メールを利用する構成としているので、安価な基本使用料金契約でこの状態管理システムによるサービスを診療機関に提供でき、多数の患者の当該診療機関に対する予約、院内予約、診療予約に関する順位情報等に関するサービス性を大きく向上することができる。
【0084】
また、データセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15を、データを何千万個というホルダーの指定ホルダーに転送し、到着した瞬間に指定場所に転送する特殊仕様とすることによって、診療機関側としては余分な設備投資のいらない極めて効率の良い対象物体の状態管理システムを構築することができる。
【0085】
(実施例6)
本発明の実施例6に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムについて図9を参照して説明する。
【0086】
なお、本実施例6において、実施例1に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0087】
本実施例6に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、予め医療検査センター32に登録した会員である検査希望者(患者)の検体検査に適用するものである。
【0088】
すなわち、本実施例6に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、検査希望者である患者が、検体の検査を実行する医療検査センター32に提供するための自己の検体(例えば尿、毛髪等)を収納した検体採取用機材31を使用し、この検体採取用機材31に、当該患者及び検体を特定する識別情報を記憶した例えばフィルム状の無線ICタグカード1を前記検体採取用機材31に付加した構成を前提としている。
【0089】
そして、個々の患者が、クリニック、診療所、病院A、病院B等の机上等に各々配置されるとともに、前記検体採取用機材31に付加した無線ICタグカード1の接近時、すなわち、個々の患者が無線ICタグカード1を近くにかざしたとき、その前記無線ICタグカード1から前記識別情報を読み取るハンディ型で机上等に設置される各読取処理手段11と、前記クリニック、診療所、病院A、病院B等における各コンピュータ端末12と、無線データ回線6と、前記医療検査センター32の机上等に配置されるとともに、前記クリニック、診療所、病院A、病院B等から送付される各検体採取用機材31に付加した各無線ICタグカード1の前記識別情報を読み取るハンディ型で机上等に設置される前記医療検査センター32側の読取書込処理手段11Bと、前記医療検査センター32側の管理コンピュータ装置33と、前記コンピュータ端末12、管理コンピュータ装置33間の情報伝送を行う通信網10と、を有している。
【0090】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0091】
前記読取処理手段11としては、停電時等を考慮してフラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0092】
また、前記読取書込処理手段11Bとしては、停電時等を考慮してフラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0093】
なお、前記読取処理手段11の電源としては、医療機関内のAC100V電源を利用する構成とする。同様に前記読取書込処理手段11Bの電源としては、前記医療検査センター32内のAC100V電源を利用する構成とする。
【0094】
本実施例6に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムにおいては、個々の患者の前記検体採取用機材31に付加した各無線ICタグカード1の各識別情報が各読取処理手段11にて読み取られ、無線データ回線6を介して管理支援コンピュータ装置15に送信され、一定期間記憶保持される。
【0095】
更に、管理支援コンピュータ装置15は、通信網10を介して各読取処理手段11から送信されてきた各無線ICタグカード1の各識別情報を、前記医療検査センター32側の管理コンピュータ装置33に送信する。
【0096】
また、個々の患者の前記検体採取用機材31は、各々前記医療検査センター32に送付され、上述した場合と同様にして、前記医療検査センター32側の読取処理手段11にて読み取られ、前記医療検査センター32側の管理コンピュータ装置33に伝送される。
【0097】
また、前記医療検査センター32においては、前記各検体採取用機材31について検査を実行し、この検査結果情報を管理コンピュータ装置33に記憶保持する。そして、管理コンピュータ装置33は、前記各識別情報と、各識別情報に対応する前記各検体に関して実行した各検査結果情報との情報処理を行い、処理結果を前記通信網10を介して前記クリニック、診療所、病院A、病院B等における各コンピュータ端末12に送信する。
【0098】
更に、前記医療検査センター32おいては、管理コンピュータ装置33による制御の基に、読取書込処理手段11Bにより、前記各識別情報と、各識別情報に対応する前記各検体に関して実行した各検査結果情報とを対応付けて、前記各検体採取用機材31に付加した各無線ICタグカード1にこれらの情報を書き込む。
【0099】
検査終了後、前記各検体採取用機材31は、各々前記クリニック、診療所、病院A、病院B等に返送される。
【0100】
各クリニック、診療所、病院A、病院B等においては、各検体採取用機材31に付加した各無線ICタグカード1を各読取処理手段11にかざすことで、個々の患者の検査結果情報が前記クリニック、診療所、病院A、病院B等におけるコンピュータ端末12の画面に表示されることになり、前記クリニック、診療所、病院A、病院B等において、個々の患者の検体の検査結果を簡略に把握することができる。
【0101】
前記検体採取用機材31は、患者が医療検査センターに電話、郵便等で送付を申し込み、医療検査センター32が当該患者固有の無線ICタグカード1を付加した検体採取用機材31を送付することで前記患者が入手するものである。
【0102】
前記検体を入れた検体採取用機材31は、例えば患者が、又は各々前記クリニック、診療所、病院A、病院B等から医療検査センター32に郵便等により送付する等の例を挙げることができる。
【0103】
本実施例6に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムによれば、利用料金が低額な無線データ回線6を利用して、安価な基本使用料金契約でこの状態管理システムによる患者の検体に関する検査サービスを前記クリニック、診療所、病院A、病院B等に提供でき、当該クリニック、診療所、病院A、病院B等における多数の患者への検体検査に関するサービス性を大きく向上することができる。
また、前記クリニック、診療所、病院A、病院B等では、余分な設備投資が不要で簡略にこの無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムを利用できるという利点も存する。
【0104】
(実施例7)
本発明の実施例7に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムについて図10及び図11を参照して説明する。
【0105】
なお、本実施例7において、実施例1に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0106】
本実施例7に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、売上額に応じたサービスポイントを顧客に提供する商品の販売店舗等に適用するものである。
【0107】
本実施例7に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、販売店舗に登録した会員である顧客固有の識別情報及び書き換え可能なサービスポイント情報を記憶したポイントカードとして機能する無線ICタグカード1と、例えばハンディ型に構成され、販売店舗の一定の場所、例えば商品の代金処理を行うレジスタ設置場所等に配置されるとともに、買物客である顧客の前記無線ICタグカード1の接近時、前記無線ICタグカード1からの識別情報、サービスポイント情報の読み取り及び書き換え処理を実行するとともに、読み取った前記識別情報と、前記サービスポイント情報とを無線データ回線6を介して送信する読取書込処理手段11Bと、前記読取書込処理手段11Bからの識別情報及びサービスポイント情報を、無線データ回線6を介して受信し、管理支援プログラムに基づき無線ICタグカード1の更新情報を作成して前記読取書込処理手段11Bに無線データ回線6を介して送信し、前記読取書込処理手段11Bにより売上額に応じた無線ICタグカード1のサービスポイント情報の更新を実行させるとともに、通信網10を介して無線ICタグカード1の更新情報を携帯電子メールにて前記顧客宛てに送信する前記状態管理システムを運用する管理主体のデータセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの無線ICタグカード1の更新情報を通信網10を介して受信する前記顧客の情報通信装置である携帯電話3と、前記販売店舗に設置したコンピュータ端末12と、を有している。前記管理支援コンピュータ装置15としては、通常のサーバー構成のものを用いる他、受信するデータを何千万個というホルダーの指定のホルダー領域にアドレス別に記憶し、到着した瞬間に予め指定した情報通信装置(携帯電話3やコンピュータ端末12)に転送する瞬時転送型(各ホルダーに予め転送先が記録されていて当該ホルダーに到着した瞬間、即時に転送するタイプのもの)のサーバー構成のものを用いることもできる。
【0108】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0109】
前記読取処理手段11としては、停電時等を考慮してフラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0110】
なお、前記読取処理手段11の電源としては、販売店舗内のAC100V電源を利用する構成とすることも可能である。
【0111】
前記無線ICタグカード1に対する更新情報の一例を図11に示す。
【0112】
本実施例7に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムによれば、利用料金が低額な無線データ回線6を利用し、また、顧客への通信に携帯電子メールを利用する構成としているので、安価な基本使用料金契約で、売上額に応じた顧客へのサービスポイント付加のための状態管理システムを販売店舗に提供でき、顧客の利便性の向上、顧客へのサービス性の向上を図り、売上額増大に寄与することが可能となる。
【0113】
また、データセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15を、受信するデータを何千万個というホルダーの指定のホルダー領域にアドレス別に記憶し、到着した瞬間に予め指定した携帯電話3に転送(メール転送)したり、前記販売店舗に設置したコンピュータ端末12に転送する瞬時転送型とすることによって、多人数(例えば何千人、何万人)の顧客の利用に供することができ、また、販売店舗側としては余分な設備投資のいらない極めて効率の良いポイントカードの状態管理システムを構築することができる。すなわち、従来のように多くの顧客が各々多数のポイントカードを財布に入れて持ち歩くような不便さを無くし、一枚のポイントカードによって複数の店舗で簡略に活用できるポイントカードシステムの構築に大いに寄与することができる。
【0114】
(実施例8)
本発明の実施例8に係る対象物体の状態管理システムについて図12及び図13を参照して説明する。
【0115】
なお、本実施例8において、実施例1に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0116】
本実施例8に係る対象物体の状態管理システムは、監視対象者である児童の予め設定した通学路及びその周辺領域での移動監視に適用するものである。
【0117】
すなわち、本実施例8に係る対象物体の状態管理システムは、図12に示すように、前記児童が携行する通信衛星からのGPS情報を受信するGPS(Global Positioning System)情報受信手段52及び無線データ回線6を介してGPS情報、及び予め記憶保持した児童の識別情報の送信を行う無線データ送受信手段53を組み合わせた携帯型の読取処理手段11と、前記読取処理手段11から無線データ回線6を介して送信されてくる当該児童の識別情報及び前記GPS情報受信手段52にて受信した現在地を示すGPS情報を受信し、管理支援プログラムに基づき前記GPS情報を基に当該児童の現在の位置を判定するとともに、当該児童の現在の位置が通学路及びその周辺領域外と判定した際に緊急情報を生成し、通信網10を介して緊急情報を携帯電子メールにて送信する前記状態管理システムを運用する管理主体のデータセンターサーバである管理センターの管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの緊急情報を、通信網10を介して受信する前記児童の保護者(親等)の情報通信装置である携帯電話3と、前記保護者の家庭における情報通信装置であるコンピュータ端末12と、を有している。
【0118】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0119】
前記読取処理手段11としては、予め前記児童の識別情報を記憶しているフラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0120】
前記読取処理手段11のバッテリーとしては、1回の充電で72時間程度の所要電力維持機能を有するものを採用することができる。
【0121】
図13を参照して、児童の監視領域である通学路及びその周辺領域について説明する。
前記児童の保護者(親等)は、予め携帯電話3を使用し通信網10を介して、当該児童の自宅、学校間(又は自宅、塾、学校間)の通学路情報、当該児童の携帯電話番号を管理センターの管理支援コンピュータ装置15に例えば携帯電子メールにて送信する。
【0122】
管理センターの管理支援コンピュータ装置15は、前記通学路情報に応じて、図13に示すように、コンピュータ画面に対応する地図情報を表示し、その地図情報上に当該通学路情報を作図するとともに、作図した通学路情報の周りの領域にバッファゾーン(例えば、通学路の周りに60m拡大した監視領域)も作図する。
【0123】
前記通学路、その周りのバッファゾーンに関しての児童の監視は、例えば、公知のように管理センターの管理支援コンピュータ装置15によって前記読取処理手段11からの前記識別情報、GPS情報を受信し分析することにより行う。
【0124】
次に、前記児童の通学、下校時間帯においては、管理センターの管理支援コンピュータ装置15は、児童が携行する前記読取処理手段11から無線データ回線6を介して送信されてくる当該児童の識別情報及びGPS情報を受信し、GPS情報を基に当該児童の現在の位置を割り出し、仮に当該児童の位置が前記バッファゾーン外である場合には、その状態を感知し、当該児童の保護者(親等)の携帯電話3に携帯電子メールにて異常通報を発信する。これにより、保護者(親等)は携帯電話3にて当該児童の緊急事態を速やかに認識することが可能となる。
【0125】
なお、当該児童が携帯電話を併せて携行しているような場合には、管理センターの係員が児童に対して緊急コールを行うようにすることもできる。
【0126】
本実施例8に係る対象物体の状態管理システムによれば、利用料金が低額な無線データ回線6を利用し、また、児童の保護者への通信に携帯電子メールを利用する構成としているので、安価な基本使用料金契約でこの状態管理システムによる児童の登校、下校時の状態監視サービスを当該児童の親等に提供でき、児童の登校、下校時の交通事故、防犯等に関する安全性向上に資することができる。
【0127】
また、データセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15を、データを何千万個というホルダーの指定ホルダーに転送し、到着した瞬間に指定場所に転送する特殊仕様とすることによって、多数の児童の保護者の携帯電話3に携帯電子メールにて、又はコンピュータ端末12に電子メールにて当該児童の緊急事態を速やかに通報することが可能となる。
【0128】
なお、家庭にコンピュータ端末12を所有しない場合においては、携帯電話3に対する携帯電子メールのみの通報となる。
【0129】
(実施例9)
本発明の実施例9に係る対象物体の状態管理システムについて図14び図15を参照して説明する。
【0130】
なお、本実施例9において、実施例1、8に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0131】
本実施例9に係る対象物体の状態管理システムは、高齢者等の監視対象者の自宅周辺の予め設定した監視領域での移動監視に適用するものである。
【0132】
すなわち、本実施例9に係る対象物体の状態管理システムは、前記監視対象者が携行する通信衛星からのGPS情報を受信するGPS(Global Positioning System)情報受信手段52と、前記GPS情報及び予め記憶保持した監視対象者の識別情報を、無線データ回線6を介して送信する無線データ送受信手段53と、を組み合わせた携帯型の読取処理手段11と、前記読取処理手段11から無線データ回線6を介して送信されてくる当該監視対象者の無線ICタグカード1からの識別情報及び前記GPS情報受信手段52にて受信した現在地を示すGPS情報を受信し、管理支援プログラムに基づき前記GPS情報を基に当該監視対象者の現在の位置を判定するとともに、当該監視対象者の現在の位置が通学路及びその周辺領域外と判定した際に緊急情報を生成し、通信網10を介して緊急情報を携帯電子メールにて送信する前記状態管理システムを運用する管理主体のデータセンターサーバである管理センターの管理支援コンピュータ装置15と、管理支援コンピュータ装置15からの緊急情報を通信網10を介して受信する前記監視対象者の保護者(親族等)の情報通信装置である携帯電話3と、前記監視対象者を保護する保護者の家庭における情報通信装置であるコンピュータ端末12と、を有している。
【0133】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0134】
前記読取処理手段11としては、フラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0135】
前記読取処理手段11のバッテリーとしては、1回の充電で72時間程度の所要電力維持機能を有するものを採用することができる。
【0136】
前記監視対象者の自宅周辺の予め設定した監視領域に関しての監視は、公知のように管理センターの管理支援コンピュータ装置15によって前記GPS情報を受信し分析することにより行う。
【0137】
また、前記監視領域は、図14に示すように、自宅を中心として100m、500m、1000m等の円形領域に設定される。
【0138】
次に、前記監視対象者に対する監視態様について説明する。
管理センターの管理支援コンピュータ装置15は、監視対象者が携行する読取処理手段11から無線データ回線6を介して送信されてくる当該監視対象者の識別情報及びGPS情報を受信し、GPS情報を基に当該監視対象者の現在の位置を割り出し、仮に当該監視対象者の位置が前記監視領域外と判定した場合には、当該監視領域の保護者(親族等)の携帯電話3に携帯電子メールにて異常通報を行う。
【0139】
これにより、保護者(親族等)に当該監視対象者の緊急事態を速やかに連絡することが可能となる
【0140】
本実施例9に係る対象物体の状態管理システムによれば、利用料金が低額な無線データ回線6を利用し、また、保護者への通信に携帯電子メールを利用する構成としているので、安価な基本使用料金契約でこの状態管理システムによる監視対象者の徘徊等に関する状態監視サービスを当該保護者に提供でき、監視対象者に関する交通事故、防犯等に関する安全性向上に資することができる。
【0141】
また、データセンターサーバである管理支援コンピュータ装置15を、データを何千万個というホルダーの指定ホルダーに転送し、到着した瞬間に指定場所に転送する特殊仕様とすることによって、多数の児童の保護者の携帯電話3に携帯電子メールにて、又はコンピュータ端末12に電子メールにて当該監視対象者の緊急事態を速やかに通報することが可能となる。
【0142】
なお、家庭にコンピュータ端末12を所有しない場合においては、携帯電話3に対する携帯電子メールのみの通報となる。
【0143】
(実施例10)
本発明の実施例10に係る無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムについて図16及び図17を参照して説明する。
【0144】
なお、本実施例10において、実施例1、8に係る状態管理システムの場合と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0145】
本実施例10に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムはバスやトラック等のような業務用車両の運行管理に適用するものである。
【0146】
すなわち、本実施例10に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、図16に示すように、予め登録した業務用車両の運転者が携行する当該運転者固有の識別情報を記憶した無線ICタグカード1と、業務用車両における一定の箇所、例えば運転席の近く等に配置されるとともに、タグリーダ51、GPS情報受信手段52及び無線データ回線6を介して送受信を行う無線データ送受信手段53を組み合わせて構成され、前記業務用車両の運行に伴って、前記無線ICタグカード1から識別情報を読み取り、また、GPS情報を受信して、前記無線データ送受信手段53により無線データ回線6を介して前記識別情報及びGPS情報の送信を行う例えば携帯型のロケーション装置50を組み込んだ読取処理手段11と、前記読取処理手段11からの前記識別情報、GPS情報を無線データ回線6を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記業務用車両の運行状態情報を作成して、通信網10を介して例えば電子メールにて送信する管理センターの管理支援コンピュータ装置15と、前記管理支援コンピュータ装置15からの電子メールを通信網10を介して受信する前記業務用車両の運行会社のコンピュータ装置70と、を有している。
【0147】
前記無線データ回線6としては、例えば、NTTドコモ社、KDDI社等の通信モジュール、データキャリアを使用することができる。
【0148】
前記読取処理手段11としては、フラッシュメモリー、RFID読取機、バッテリー、ワンボードマイコンを搭載した機材構成としている。
【0149】
前記バッテリーに替えて業務用車両自体の車両バッテリーを利用する構成とすることも可能である。
【0150】
前記運行状態情報は、管理支援プログラムにより運転者の勤務時間内での当該業務用車両の走行距離・走行時間・走行速度・現在地等を分析して、いつ・誰が・どの車両に乗車したかを情報として明確に作成するものであり、当該運転者の勤怠管理情報、当該業務用車両の運行管理情報として活用できるものである。
【0151】
前記無線ICタグカード1とロケーション装置50との関係については、運転者が業務用車両に乗車して、運転席近くに取付けてあるタグリーダ51に無線ICタグカード1を差し込み、業務用車両の走行中はその状態を継続し、当該業務用車両の走行業務終了段階でタグリーダ51から前記無線ICタグカード1を抜き取る等の例を挙げることができるが特に限定するものではない。
【0152】
前記運行状態の具体例としては、図17に示すように、
『無線ICタグカード1をタグリーダ51に差し込む。
車両ナンバー4567,運転手xxxx
2011,0121-07:00:○○車庫を出発しました。
経過時間30分
車両ナンバー4567,運転手xxxx
20110121-07:30:○○区○○町3丁目付近を走行中。
経過時間30分
車両ナンバー4567,運転手xxxx
20110121-11:00:○○車庫に到着しました。
無線ICタグカード1を抜き取る。』のような例を挙げることができる。
【0153】
本実施例10に係る無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムにおいては、各業務用車両から、GPS情報を一定の通信プロトコルにより無線データ回線6を介して管理センターの管理支援コンピュータ装置60に自動的に送信し、更に通信網10を介して例えば電子メールにて運行状態情報を運行会社のコンピュータ装置70に送信する方式を採用しており、従来多く行われているようなポーリングによる費用の発生は無く、非常に安価なシステム構成とすることが可能となる。
【0154】
また、運行会社側は、待っているだけで運行状態情報を自動的に受信でき、各業務用車両の運行管理、当該運転者の勤怠管理を容易に実現することができる。
【0155】
なお、実施例7における瞬時転送型のサーバー構成の管理支援コンピュータ装置15は、他の実施例1乃至6、実施例8乃至10における各管理支援コンピュータ装置15に関しても必要に応じて採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0156】
本発明の無線ICタグカード1を使用した対象物体の状態管理システムは、上述した場合の他、家屋等の扉の施錠確認システム、荷物の運送管理システム、図書の貸出・返却システム、ガスや電気のメーター検針システム等、広範な分野に好適に応用可能である。
【符号の説明】
【0157】
1 無線ICタグカード
3 携帯電話
6 無線データ回線
10 通信網
11 読取処理手段
11A 読取処理手段
11B 読取書込処理手段
12 コンピュータ端末
15 管理支援コンピュータ装置
21 住居
22 検知手段
31 検体採取用機材
41 周囲環境検知手段
42 入出力インターフェース
43 無線データ送受信手段
50 ロケーション装置
51 タグリーダ
52 GPS情報受信手段
53 無線データ送受信手段
70 コンピュータ装置
B 観光バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め登録した会員である携行者が携行する当該携行者固有の識別情報を記憶した無線ICタグカードと、
前記携行者に関連する一定の場所に配置されるとともに、前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから識別情報を読み取り、読み取った前記識別情報と読み取り時刻情報、場所情報を、無線データ回線を介して送信する読取処理手段と、
前記読取処理手段からの識別情報及び読み取り時刻情報、場所情報を、無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記携行者の前記場所における状態を表す携行者状態情報を作成して通信網を介して前記携行者宛てに又は前記携行者に関連する特定者宛てに送信する管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの携行者状態情報を、通信網を介して受信する前記携行者自体の又は前記特定者の情報通信装置と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。
【請求項2】
予め登録した会員である学習塾生徒が携行する当該学習塾生徒固有の識別情報を記憶した無線ICタグカードと、
前記学習塾生徒が通う学習塾に配置されるとともに、前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから識別情報を読み取り、読み取った前記識別情報と読み取り時刻情報、場所情報を、無線データ回線を介して送信する読取処理手段と、
前記読取処理手段からの識別情報及び読み取り時刻情報、場所情報を、無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記学習塾生徒の前記学習塾における状態を表す生徒出退状態情報を作成して通信網を介して前記携行者に関連する特定者としての保護者宛てに送信する管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの生徒出退状態情報を、通信網を介して受信する前記保護者の情報通信装置と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。
【請求項3】
観光バスの複数の乗客管理に適用する無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムであって、
予め登録した会員である個々の乗客が携行する当該乗客固有の識別情報を記憶した無線ICタグカードと、
観光バスにおける一定の箇所に配置され、又は観光バスの係員が携行するとともに、前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから識別情報を読み取る読取処理手段と、
前記読取処理手段からの識別情報及び読み取り時刻情報を、無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記個々の乗客の前記観光バスにおける乗降状態を表す個々の乗客乗降状態情報を作成して通信網を介して前記乗客に関連する特定者宛てに送信する管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの個々の乗客乗降状態情報を、通信網を介して受信する前記特定者である観光バスの係員の情報通信装置と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。
【請求項4】
独居高齢者等の管理に適用する対象物体の状態管理システムであって、
前記独居高齢者が居住する前記住居内に配置した当該独居高齢者の動きを検知する検知手段と、
前記住居内に配置され、前記検知手段からの動きを示す検知信号を受信するとともに、前記検知信号及び検知時刻情報、独居高齢者のアドレス情報を、無線データ回線を介して送信する読取処理手段と、
前記読取処理手段からの前記検知信号及び検知時刻情報を、無線データ回線を介して受信するとともに、管理支援プログラムに基づき、設定時間内に前記検知信号、検知時刻情報、独居高齢者のアドレス情報を受信しない場合には、前記独居高齢者に異常が生じたと判定し、異常状態情報を作成して通信網を介して前記独居高齢者に関連する特定者宛てに送信するように構成した管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの異常状態情報を、通信網を介して受信する前記特定者である保護者の情報通信装置と、
を有することを特徴とする対象物体の状態管理システム。
【請求項5】
特定の対象物体の管理に適用する対象物体の状態管理システムであって、
温度センサー又は照度センサーから構成される周囲環境検知手段を接続する入出力インターフェースと、無線データ送受信手段とを組み込んだ読取処理手段と、
前記読取処理手段からの送信信号を、無線データ回線を介して受信するとともに、管理支援プログラムに基づき、温度情報又は照度情報からなる周囲状態情報を作成して電子メールとして通信網を介して送信する管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの電子メールを、通信網を介して受信する特定者の情報通信装置と、
を有することを特徴とする対象物体の状態管理システム。
【請求項6】
予め登録した会員である事業を営む組織の従業員が携行する当該従業員固有の識別情報を記憶した無線ICタグカードと、
前記組織の一定の場所又は複数の場所に配置され、
前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから当該従業員の識別情報を読み取り、読み取った前記識別情報と読み取り時刻情報、場所情報を、無線データ回線を介して送信する読取処理手段と、
前記読取処理手段からの識別情報及び読み取り時刻情報、場所情報を、無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記従業員の出退勤管理情報を作成して通信網を介して前記管理コンピュータ装置に送信するとともに、前記従業員宛てに送信する管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの出退勤管理情報を、通信網を介して受信する前記従業員の情報通信装置と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。
【請求項7】
予め診療機関に登録した会員である患者の診療予約、受付に適用する無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムであって、
患者が携行する当該患者固有の識別情報を記憶した無線ICタグカードと、
前記診療機関の所定の場所に配置され、前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから前記識別情報を読み取る読取処理手段と、
前記読取処理手段からの識別情報及び読み取り時刻情報を、無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき前記患者の予約受付情報、院内受付情報、診療受付情報を個別に作成して、前記患者宛てに通信網を介して送信する管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの予約受付情報、院内受付情報、診療受付情報を、通信網を介して受信する前記患者の情報通信装置と、
前記診療機関に配置した予約受付用、院内受付用、診療受付用の管理コンピュータ装置と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。
【請求項8】
予め医療検査センターに登録した会員である患者の検体検査に適用する無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムであって、
患者が医療検査センターに提供する検体を収納した検体採取用機材に付加した前記患者、検体を特定する識別情報を記憶した無線ICタグカードと、
医療機関に配置した前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから前記識別情報を読み取り無線データ回線を介し送信する読取処理手段及び患者の識別情報及び前記検体について実行した検査結果情報を表示するコンピュータ端末と
前記患者又は医療機関から送付されてくる前記検体を収納した検体採取用機材を受領し、検査終了後検体採取用機材を前記医療機関に返送する医療検査センターであって、前記検体採取用機材に付加した無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードから前記識別情報を読み取るとともに、前記識別情報及び前記検体について実行した検査結果情報を前記無線ICタグカードに書き込む読取書込処理手段と、管理コンピュータ装置とを備える医療検査センターと、
前記医療機関の読取処理手段からの識別情報を、無線データ回線を介して受信し医療検査センターの管理コンピュータ装置に送信する管理支援コンピュータ装置と、
前記コンピュータ端末、管理支援コンピュータ装置間の情報伝送を行う通信網と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。
【請求項9】
売上額に応じたサービスポイント提供を行う販売店舗に登録した会員である顧客固有の識別情報及び書き換え可能なサービスポイント情報を記憶した無線ICタグカードと、
販売店舗の一定の場所に配置されるとともに、買物客である顧客の前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードからの識別情報、サービスポイント情報の読み取り及び書き換え処理を実行するとともに、読み取った前記識別情報と、前記サービスポイント情報とを無線データ回線を介して送信する読取書込処理手段と、
前記読取書込処理手段からの識別情報及びサービスポイント情報を、無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき無線ICタグカードの更新情報を作成して前記読取書込処理手段に無線データ回線を介して送信し、前記読取書込処理手段により売上額に応じた無線ICタグカードのサービスポイント情報の更新を実行させるとともに、通信網を介して無線ICタグカードの更新情報を前記顧客に送信する管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの無線ICタグカードの更新情報を、通信網を介して受信する前記顧客の情報通信装置と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。
【請求項10】
売上額に応じたサービスポイント提供を行う販売店舗に登録した会員である顧客固有の識別情報及び書き換え可能なサービスポイント情報を記憶した無線ICタグカードと、
販売店舗の一定の場所に配置されるとともに、買物客である顧客の前記無線ICタグカードの接近時、前記無線ICタグカードからの識別情報、サービスポイント情報の読み取り及び書き換え処理を実行するとともに、読み取った前記識別情報と、前記サービスポイント情報とを無線データ回線を介して送信する読取書込処理手段と、
前記読取書込処理手段からの識別情報及びサービスポイント情報を、無線データ回線を介して受信し、管理支援プログラムに基づき無線ICタグカードの更新情報を作成して前記読取書込処理手段に無線データ回線を介して送信し、前記読取書込処理手段により売上額に応じた無線ICタグカードのサービスポイント情報の更新を実行させるとともに、通信網を介して無線ICタグカードの更新情報を前記顧客に送信する構成であり、受信するデータを何千万個というホルダーの指定のホルダー領域にアドレス別に記憶し、到着した瞬間に予め指定した情報通信装置に転送する瞬時転送型のサーバー構成とした管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの無線ICタグカードの更新情報を、通信網を介して受信する前記顧客の情報通信装置と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。
【請求項11】
監視対象者である児童の予め設定した通学路及びその周辺領域での移動監視に適用される対象物体の状態管理システムであって、
GPS情報受信手段と、記憶保持した識別情報及びGPS情報を、無線データ回線を介して送受信する無線データ送受信手段を組み合わせた前記児童が携行する読取処理手段と、
前記読取処理手段から無線データ回線を介して送信されてくる当該児童の識別情報及びGPS情報受信手段にて受信した現在地を示すGPS情報を受信し、管理支援プログラムに基づき前記GPS情報を基に当該児童の現在の位置を判定するとともに、当該児童の現在の位置が通学路及びその周辺領域外と判定した際に通信網を介して緊急情報を送信する管理センターの管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの緊急情報を、通信網を介して受信する前記児童の保護者の情報通信装置と、
を有することを特徴とする対象物体の状態管理システム。
【請求項12】
高齢者等の監視対象者である自宅周辺の予め設定した監視領域での移動監視に適用される対象物体の状態管理システムであって、
GPS情報受信手段と、記憶保持した識別情報及びGPS情報を、無線データ回線を介して送受信する無線データ送受信手段を組み合わせた前記監視対象者が携行する読取処理手段と、
前記読取処理手段から無線データ回線を介して送信されてくる当該監視対象者の識別情報及びGPS情報受信手段にて受信した現在地を示すGPS情報を受信し、管理支援プログラムに基づき前記GPS情報を基に当該監視対象者の現在の位置を判定するとともに、当該監視対象者の現在の位置が監視領域外と判定した際に通信網を介して緊急情報を送信する管理センターの管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの緊急情報を、通信網を介して受信する前記監視対象者の保護者の情報通信装置と、
を有することを特徴とする対象物体の状態管理システム。
【請求項13】
業務用車両の運行管理に適用する無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システムであって、
予め登録した運転者が携行する当該運転者固有の識別情報を記憶した無線ICタグカードと、
業務用車両における一定の箇所に配置され、タグリーダ、GPS情報受信手段及び無線データ回線を介して送受信を行う無線データ送受信手段を組み合わせて構成され、前記業務用車両の運行に伴って、前記無線ICタグカードから識別情報を読み取り、GPS情報を受信して、前記無線データ送受信手段により無線データ回線を介して前記識別情報及びGPS情報の送信を行うロケーション装置を組み込んだ読取処理手段と、
前記読取処理手段からの前記識別情報、GPS情報を受信し、管理支援プログラムに基づき前記業務用車両の運行状態情報を作成して、通信網を介して送信する管理センターの管理支援コンピュータ装置と、
前記管理支援コンピュータ装置からの運行状態情報を、通信網を介して受信する前記業務用車両の運行会社のコンピュータ装置と、
を有することを特徴とする無線ICタグカードを使用した対象物体の状態管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−58002(P2013−58002A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194871(P2011−194871)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(511219205)
【出願人】(511219216)
【Fターム(参考)】