無線LAN基地局

【課題】アドレス解決要求時に、無線LAN基地局と無線LAN端末とで間でトラフィック量を軽減することを可能とした無線LAN基地局を提供することである。
【解決手段】提案する無線LAN基地局は、有線または無線区間からARP要求を受信したときに、無線LAN端末のIPアドレスとMACアドレスを関連付けた記憶部におけるその関連付けのレコード数と、その無線LAN基地局に接続している端末の台数との比較を行なうことで、接続中の無線LAN端末のIPアドレスをすべて把握しているかどうかを判定する判定部を有する。この判定部により上記IPアドレスとMACアドレスの関連付けのレコード数と、その無線LAN基地局に接続している端末の台数とが等しいと判定され、かつ、その受信したARP要求に含まれるIPアドレスが上記記憶部に記憶されていない場合に、そのARP要求を接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送せず、かつ、上記有線または無線区間に対しARP応答を行わないものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローカルエリアに設置された無線LAN基地局に関し、特に、無線LAN基地局が行なうアドレス解決要求、例えば相手側端末のIPアドレスに対応する、その相手側端末のMACアドレスを知ろうとする要求の処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
イーサネット(Ethernet)(登録商標)をベースとしたネットワークではIPアドレスを指定して通信を行なうが、送信元と送信先が同一のネットワークである場合、すなわち、送信元と送信先のサブネットグループが同一である場合、データリンク層のアドレス(以下、「MAC(Media Access Control)アドレス」という)を使用して通信を行なっている。このため、配下に接続している端末のIPアドレスとMACアドレスを関連付けるテーブル(以下、「ARP(Address Resolution Protocol)テーブル」という)を無線LAN基地局において管理している。そして、通信をスムーズに行なうために、例えば通信を開始しようとする無線LAN端末は相手側のMACアドレスを知るために、IPアドレス“XXX.XXX.X.XXX”を持つ装置はどれか?(“Who is XXX.XXX.X.XXX”)、というアドレス解決プロトコル要求(以下、「ARP要求」という)をブロードキャストして、それを無線LAN基地局が受信したときに、有線・無線を問わずに、配下に接続している端末を代理して、無線LAN基地局がARPテーブルを参照して対応するMACアドレスを応答するようにしている。これを、無線LAN基地局のProxy ARP機能と呼んでいる。
【0003】
また、企業内、例えば百貨店、スーパーマーケット、等には、サーバと端末が上述したProxy ARP機能を有する無線LAN基地局(無線LANアクセスポイント)を介してデータのやり取りを行なうシステムが設置されている。
【0004】
例えば、百貨店の場合、各階に4〜5台の無線LAN基地局があり、それぞれの無線LAN基地局の下には、通常設置場所がレジ等であるPOS端末や、ラップトップなどのモバイル端末が無線LAN端末として複数台接続されている。このように、無線LAN基地局が多数存在する環境では、ほぼ同時に一斉にブロードキャストパケットが送信されるために、トラフィックが増えて、帯域が占有されてしまう、という問題がある。そこで、これを解決するために、無線LAN基地局が配下に接続している端末を代理してARP要求に応答する上述のProxy ARP機能が無線LAN基地局に実装されている。
【0005】
このようなシステムでは、無線LAN基地局より上位側、すなわち、上位装置(ルータ、サーバ(以下、このサーバのことを「有線LANサーバ」ということがある)、等)とHUB/SWの間、および、HUB/SWと複数台の無線LAN基地局の間は有線(すなわち、ケーブル)で接続されている。なお、実際は、上位装置もいずれかの階に設置されており、その階のいずれかの無線LAN基地局に接続されている。
【0006】
図4において、有線LANサーバ(ここでは、そのIPアドレスを“192.168.0.1”とする)11から、無線LAN端末(これは例えばレジに設置されたPOS端末である。また、ここでは、そのIPアドレスを“192.168.0.201”とする)14−1に、データ通信を行う場合、プロトコルの最初の段階で、その有線LANサーバ11から、同じネットワークのグループに接続している機器(通常HUB/SWに接続している機器が該当する)つまり、各階の各無線LAN基地局に対し、そのサーバのIPアドレス“192.168.0.201”を持つ装置はどれか?(“Who is 192.168.0.201”)、というARP要求をブロードキャストする。
これにより、その無線LAN端末のIPアドレスに対応するMACアドレスを有線LAN
サーバは知ろうとする。
【0007】
ARP要求を受信した各無線LAN基地局は、それぞれの無線LAN基地局の下に接続している装置(端末またはサーバ)にそのARP要求をブロードキャストする。なお、ここまでの動作は図4には示されていない。
【0008】
このARP要求を有線LANサーバ11が受信すると、サーバ11側でも通信相手のMACアドレスを知る必要があることから、有線LANサーバ11は、図4の(1)において、受信したARP要求に含まれる通信相手の端末のIPアドレス“192.168.0.201” を持つ装置はどれか?(“Who is 192.168.0.1”)、というARP要求をブロードキャストする。
【0009】
このARP要求は、HUB/SW12を介して、無線LAN基地局13−1、13−2、・・・、13−5にブロードキャストされる。
無線LAN基地局13−1の下に通信相手の端末が接続していて、無線LAN基地局13−1がProxy ARP機能を有しており、その通信相手の端末のIPアドレスに対応するMACアドレスをARPテーブル上に持っている場合、図4の(2)で、無線LAN基地局13−1は、ARP要求を無線区間に転送することなく、そのARPテーブルを参照して、対応するMACアドレスをその端末の代理でARP応答を返信する。
【0010】
一方、同様にProxy ARP機能を有する無線LAN基地局13−2〜13−5は、通信相手の端末に接続していないために、それぞれが管理する、上述のARPテーブル中に、そのARP要求に含まれる端末のIPアドレスが登録されるはずがなく、よって、無線LAN基地局による代理応答を行わずに、図4の(2’)で、無線LAN基地局13−2〜13−5の下に接続している装置(端末またはサーバ)にそのARP要求をブロードキャストする。すなわち、従来の無線LAN基地局においては、パケットを受け渡すことが目的であるため、ARPテーブル上にそのARP要求に含まれるIPアドレスが登録されていない場合、無線LAN端末の接続の有無を問わず、ブロードキャスト転送を行っている。そして、上述したように、このブロードキャスト転送に起因して、トラフィックが増えて、帯域が占有されてしまう、という問題がある。
【0011】
なお、図4には示されていないが、その後は、有線LANサーバ11と無線LAN端末14−1との間で通信が行なわれる。
このように、従来は、無線LAN基地局がProxy ARP機能を有しているにもかかわらず、それが十分有効に活用されることなく、ARP要求などの無駄なパケットが多く転送される、という問題がある。
【0012】
なお、周辺技術として、例えば、特許文献1では、ATM交換網において、エミュレーション端末からのARP要求に対して、エミュレーションクライアント装置がBUS(Broadcast and Unknown Server)に接続してARPサーチテーブル内に該当するIPアドレスがあるかどうかをサーチし、該当するIPアドレスがそのテーブル内に登録されていない場合はすべてのLEC(LAN Emulation Client)に対してマルチキャストVCC(コネクション)上で、IP/MAC−ARP要求を転送することで、ARP要求のトラッッフィック削減を可能としたLANエミュレーションシステムが示されている。
【0013】
また、特許文献2では、端末は、登録済みのARPテーブルを記憶した第1のキャッシュテーブルと、バックグラウンドプロセス(デーモン)により更新される、新規のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けた第2のキャッシュテーブルとを有する。そして、端末は、ARP要求を受信したときに、該当するIPアドレスで、第1のキャッシュテーブルを検索し、なければ、第2のキャッシュテーブルを使用してアドレス解決を実行して
いる。
【0014】
また、特許文献3では、通信中端末のMAC−IPアドレスを所定の登録時間だけ登録するARPテーブルと、そのARPテーブルをその登録時間より短い周期で監視し、MAC−IPアドレスの登録が削除された後にカウントを開始する監視カウンタとを有するダイヤルアップ接続ルータが示されている。このルータでは、その監視カウンタが閾値に達したときに、通信終了後の回線切断が実行される。
【0015】
また、特許文献4では、ネットワークアドレスとMACアドレスとの対応を登録するネットワークテーブルと、そのネットワークテーブルにネットワークアドレスとMACアドレスを登録したときにスタートするタイマT1と、タイマT1と同時にスタートし、タイマT1より小さい所定時間経過後にタイムオーバーとなるタイマT2とを有する通信装置が示されている。この通信装置では、タイマT1の時間だけ、ネットワークアドレスとMACアドレスとの対応を登録し、タイマT1がタイムオーバーになりそうなタイミングをタイマT2により検出し、早めにARP要求を行っている。
【特許文献1】特開平9−298554号公報
【特許文献2】特開2000−209226号公報
【特許文献3】特開第3592249号公報
【特許文献4】特開第3657420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、アドレス解決要求時に、無線LAN基地局と端末との間でトラフィック量を軽減することを可能とした無線LAN基地局を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
提案する無線LAN基地局は、有線または無線区間からARP要求を受信したときに、無線LAN端末のIPアドレスとMACアドレスを関連付けた記憶部におけるその関連付けのレコードの数と、その無線LAN基地局に接続している端末の台数との比較を行なうことで、接続中の無線LAN端末のIPアドレスをすべて把握しているかどうかを判定する第1判定部と、ARP要求により、接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送を行ない、ARP応答をサーバに送信する送受信部と、を有する。
【0018】
そして、上記送受信部は、上記第1判定部により、無線LAN端末のIPアドレスとMACアドレスの関連付けのレコードの数と、その無線LAN基地局に接続している端末の台数とが等しいと判定されて、かつ、その受信したARP要求に含まれるIPアドレスが前記記憶部に記憶されていない場合に、そのARP要求を接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送することなく、かつ、前記有線または無線区間に対しARP応答を行わないものである。
【発明の効果】
【0019】
提案する無線LAN基地局によれば、第1判定部により、IPアドレスとMACアドレスを関連付けた記憶部を用いて、接続中の無線LAN端末のIPアドレスをすべて把握していると判定された場合、受信したARP要求に含まれるIPアドレスがその記憶部に記憶されていなければ、そのARP要求を接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送しないようにしている。これにより、ブロードキャストパケットであるARP要求の転送量を抑えることができ、無線LAN基地局と端末との間の無線LAN区間のトラフィック量(負荷、帯域)を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る無線LAN基地局を含むシステム構成図である。このシステムは企業内、例えば百貨店、スーパーマーケット、等に設置される。
【0021】
図1に示すように、このシステムは、有線LANサーバ1と、HUB/SW2と、無線LAN基地局3−1、3−2、・・・、3−5と、無線LAN基地局3−1に接続している無線LAN端末4−1等と、無線LAN基地局3−2に接続している無線LAN端末4−2等と、無線LAN基地局3−3に接続している無線LAN端末4−3と、無線LAN基地局3−5に接続している無線LAN端末4−5等と、によって構成されている。なお、各無線LAN基地局は、上述したProxy ARP機能を有する。そして、有線LANサーバ1と各無線LAN端末とは、無線LAN基地局(無線LANアクセスポイント)を介してデータのやり取りを行なう。
【0022】
例えば、百貨店の場合、各階に4〜5台の無線LAN基地局があり、それぞれの無線LAN基地局の下には、通常設置場所がレジ等であるPOS端末や、ラップトップなどのモバイル端末が無線LAN端末として複数台接続されている。
【0023】
図1のシステムでは、無線LAN基地局より上位側、すなわち、有線LANサーバ1とHUB/SW2の間、および、HUB/SW2と5台の無線LAN基地局3−1、3−2、・・・、3−5の間は有線(すなわち、ケーブル)で接続されている。なお、実際は、有線LANサーバ1もいずれかの階に設置されており、その階のいずれかの無線LAN基地局に接続されている。
【0024】
図1において、有線LANサーバ(ここでは、そのIPアドレスを“192.168.0.1”とする)1から、無線LAN端末(これは例えばレジに設置されたPOS端末である。また、ここでは、そのIPアドレスを“192.168.0.201”とする)4−1に、データ通信を行う場合、プロトコルの最初の段階で、その有線LANサーバ1から、同じネットワークのグループに接続している機器(通常HUB/SWに接続している機器が該当する)つまり、各階の各無線LAN基地局に対し、そのサーバのIPアドレス“192.168.0.201”を持つ装置はどれか?(“Who is 192.168.0.201”)、というARP要求をブロードキャストする。
これにより、その無線LAN端末のIPアドレスに対応するMACアドレスを有線LANサーバは知ろうとする。
【0025】
ARP要求を受信した各無線LAN基地局は、それぞれの無線LAN基地局の下に接続している装置(端末またはサーバ)にそのARP要求をブロードキャストする。
このARP要求は、HUB/SW2を介して、無線LAN基地局3−1、3−2、・・・、3−5にブロードキャストされる。
【0026】
無線LAN基地局3−1の下に通信相手の端末が接続していて、無線LAN基地局3−1がProxy ARP機能を有しており、その通信相手の端末のIPアドレスに対応するMACアドレスをARPテーブル上に持っている場合、図1の(2−1)で、無線LAN基地局13−1は、そのARPテーブルを参照して、対応するMACアドレスをその端末の代理でARP応答を返信する。図2は、無線LAN基地局3−1が管理しているARPテーブルの一例を示す図である。
【0027】
図2では、項番「1」で示されるレコード(行)が「IPアドレス」の項目に無線LAN端末4−1のIPアドレス“192.168.0.201”を持っている。よって、無線LAN基地局3−1は図2のテーブルを参照して、図1の(3)において、IPアドレス“192.168.0.201”はMACアドレス“00:01:02:03:04:05”である(192.168.0.201 is 00:01:02:03:04:05)というARP応答を有線LANサーバ1に対し行なう。
【0028】
なお、図2において、項目「無通信時間」は、無線LAN基地局がその無線LAN端末との間でパケットの送受信が行われる度にリセットされる。一定時間通信がない場合、ARPテーブルから該当するレコードが削除される。例えば、項番3がその一例で、30分間無通信状態が続いていたため、APRテーブルから削除されたものである。また、配下の端末において、モバイル端末の占める割合が少なく、端末の組み合わせに殆ど変化がない場合、上記一定時間を長め(例えば24時間)に設定する。
【0029】
図1の説明に戻る。
上述したように、無線LAN基地局3−1に通信相手の端末が接続されていることから、無線LAN基地局3−2〜3−5は、通信相手の端末に接続していないことになり、そのため、それぞれが管理するARPテーブル中に、そのARP要求に含まれる端末のIPアドレスは登録されてはいないはずである。
【0030】
この場合、IP−MAC関連付けの数(すなわち、ARPテーブルのレコード数)と、その無線LAN基地局に接続している端末の台数とを比較し、比較結果に応じて処理を分岐する。
【0031】
すなわち、「IP−MAC関連付けの数 < 無線LAN基地局に接続している端末の台数」である場合、IP−MAC関連付けがすべてARPテーブル上に把握されてなく、該当するIPアドレスの端末が接続している可能性があるため、その無線LAN基地局(図1では無線LAN基地局3−2)から、図1の(2−2)において、ARP要求を接続している無線LAN端末4−2等にブロードキャストしている。
【0032】
一方、「IP−MAC関連付けの数 = 無線LAN基地局に接続している端末の台数」である場合、すなわち、IP−MAC関連付けがすべてARPテーブル上に把握されている場合(ARP要求のIPアドレスの端末が接続していないことが確実に分かる場合)、図1の(2−3)において、該当する各無線LAN端末(図1では無線LAN基地局3−3、3−4、3−5)からARP転送(ブロードキャスト通信)を行わない。これにより、無駄な電波を出すことなく、ブロードキャスト転送に起因して、トラフィックが増えて、帯域が占有されてしまうことを避けることができ、無線LAN基地局と無線LAN端末との間でトラフィック量を軽減することが可能となる。なお、本システムは、例えば、無線LAN端末が長時間同じIPアドレスを継続的に利用する、POSの店舗内運用等のイントラネット環境下での使用が好ましい。
【0033】
また、図1には示されていないが、その後は、有線LANサーバ1と無線LAN端末4−1との間で通信が行なわれる。
【0034】
図3は、無線LAN基地局におけるARP要求受信時の処理のフローチャートである。
図3のステップS1において、有線あるいは無線区間からARP要求を受信することにより、一連の処理が開始する。
続く、ステップS2では、上述したように、IP−MAC関連付けの数と、その無線LAN基地局に接続している端末の台数との比較を行なうことで、接続中の無線LAN端末のIPアドレスをすべて把握しているかどうかが判定される。
【0035】
ステップS2で接続中の無線LAN端末のIPアドレスをすべて把握していないと判定された場合(ステップS2の判定結果がNOの場合)、すなわち、「IP−MAC関連付けの数 < 無線LAN基地局に接続している端末の台数」である場合、ステップS3で、ARP要求を無線区間(接続中の無線LAN端末)に対し(ブロードキャスト)転送する。
【0036】
ステップS3でのARP要求の転送に対して、続く、ステップS4で、ARP応答の受信があるかどうかが判定される。
ステップS4で、ARP応答の受信が接続中のすべての無線LAN端末からない場合(ステップS4の判定結果がNOの場合)、ステップS8において、この無線LAN基地局からARP応答を要求があった(有線または無線)区間(ARP要求の送信元)に返信することなく、一連の処理を終了する。
【0037】
一方、ステップS4で、ARP応答の受信が接続中のある無線LAN端末からあった場合(ステップS4の判定結果がYESの場合)、ステップS5において、その無線LAN端末のMACアドレスとIPアドレスをこの無線LAN基地局のARPテーブルに登録し、ステップS7において、この無線LAN基地局から、そのMACアドレスとIPアドレスを含むARP応答を要求があった(有線または無線)区間(ARP要求の送信元)に返信する。
【0038】
一方、ステップS2で接続中の無線LAN端末のIPアドレスをすべて把握していると判定された場合(ステップS2の判定結果がYESの場合)、すなわち、「IP−MAC関連付けの数 = 無線LAN基地局に接続している端末の台数」である場合、ステップS6で、ARP要求のIPアドレスが、この無線LAN基地局のARPテーブルに存在するかどうかが判定される。
【0039】
ステップS6において、ARP要求のIPアドレスがARPテーブルに存在しないと判定された場合(ステップS6の判定結果がNOの場合)、ステップS8において、この無線LAN基地局からARP応答を要求があった(有線または無線)区間(ARP要求の送信元)に返信することなく、一連の処理を終了する。
【0040】
ステップS6において、ARP要求のIPアドレスがARPテーブルに存在すると判定された場合(ステップS6の判定結果がYESの場合)、ステップS7において、この無線LAN基地局から、そのMACアドレスとIPアドレスを含むARP応答を要求があった(有線または無線)区間(ARP要求の送信元)に返信する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線LAN基地局を含むシステム構成図である。
【図2】ARPテーブルのデータ構成を示す図である。
【図3】無線LAN基地局におけるARP要求受信時の処理のフローチャートである。
【図4】従来のシステム構成図である。
【符号の説明】
【0042】
1、11 有線LANサーバ
2、12 HUB/SW
3−1、3−2、3−3、3−4、3−5、13−1、13−2、13−3、13−4、13−5 無線LAN基地局
4−1、4−2、4−3、4−5、14−1、14−2、14−3、14−5 無線LAN端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Proxy ARP機能を有し、サーバと端末との間でデータのやり取りを行う無線LAN基地局において、
有線または無線区間からARP要求を受信したときに、無線LAN端末のIPアドレスとMACアドレスを関連付けた記憶部におけるその関連付けのレコードの数と、自無線LAN基地局に接続している端末の台数との比較を行なうことで、接続中の無線LAN端末のIPアドレスをすべて把握しているかどうかを判定する第1判定部と、
前記ARP要求により、接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送を行ない、ARP応答をサーバに送信する送受信部を有し、
前記送受信部は、前記第1判定部により、無線LAN端末のIPアドレスとMACアドレスの関連付けのレコードの数と、前記無線LAN基地局に接続している端末の台数とが等しいと判定されて、かつ、前記受信したARP要求に含まれるIPアドレスが前記記憶部に記憶されていない場合に、前記ARP要求を接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送することなく、かつ、前記有線または無線区間に対しARP応答を行わない、ことを特徴とする無線LAN基地局。
【請求項2】
前記第1判定部により、無線LAN端末のIPアドレスとMACアドレスの関連付けのレコードの数と、前記自無線LAN基地局に接続している端末の台数とが等しいと判定されて、かつ、前記受信したARP要求に含まれるIPアドレスが前記記憶部に記憶されている場合に、前記ARP要求を接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送することなく、かつ、前記有線または無線区間に対し、前記受信したARP要求に含まれるIPアドレスと、そのIPアドレスに対応する前記記憶部中のMACアドレスを含むARP応答を行なう、ことを特徴とする請求項1記載の無線LAN基地局。
【請求項3】
前記第1判定部により、IP−MAC関連付けのレコードの数が、前記無線LAN基地局に接続している端末の台数より少ないと判定された場合、前記ARP要求を接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送するARP要求転送部と、
前記接続中の無線LAN端末に対しブロードキャスト転送したARP要求に対して、ARP応答の受信があるかどうかを判定する第2判定部と、
前記第2判定部により、ARP応答が接続中のある無線LAN端末から送信されたと判定された場合、そのARP応答を送信した無線LAN端末のMACアドレスとIPアドレスを前記無線LAN基地局のARPテーブルに登録し、前記無線LAN基地局から、そのARP応答を送信した無線LAN端末のMACアドレスとIPアドレスを含むARP応答を、ARP要求があった有線または無線の区間であるARP要求の送信元に返信するARP応答部と、をさらに有することを特徴とする請求項1記載の無線LAN基地局。
【請求項4】
前記第2判定部により、前記ARP応答が接続中のいずれの無線LAN端末からも送信されなかったと判定された場合、前記有線または無線区間に対しARP応答を行わないことを特徴とする請求項3記載の無線LAN基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−87851(P2010−87851A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254860(P2008−254860)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】