説明

焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物及び該組成物を配合したフィルムの製造方法、並びに該組成物を配合したフィルム

【課題】フィルム成形時に欠点となる蛋白質分子量を低下し、さらに焼酎滓に熱可塑性を付与し、良質なフィルム成形を可能とする製造方法と、その方法によって製造されたフィルムを提供することにより、産業廃棄物である焼酎滓の有効活用を効率的に図り、省資源および環境保全に資する。
【解決手段】焼酎滓を蛋白質分解酵素により加水分解し、濾過後、焼酎滓固形分の多い濾過スラリー状物に、可塑剤を加え、エタノール超臨界または亜臨界条件下でセルロースを加水分解し、脱水を行う焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法、及び、この熱可塑性組成物に対し、生分解性樹脂を配合したフィルムの製造方法である。また、焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物と生分解性樹脂とを配合して成形したフィルムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は産業廃棄物である焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物(焼酎滓組成物)の製造方法及び該焼酎滓組成物を配合したフィルムの製造方法、並びに該焼酎滓組成物を配合したフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
焼酎滓は芋、麦、米、蕎麦などを原料とし、酵母により発酵させた後、蒸留して焼酎を製造した際に発生する副産物である。特許文献1に、醸造粕濃縮物および醸造粕乾燥物の製造方法が提案されている。この中で提案された醸造粕濃縮物は、醸造粕から得られる液を、セルラーゼを主成分とし、キシラナーゼを含有する酵素により処理した後、濃縮することにより製造され、好ましくはキシラナーゼは、そのキシラナーゼ活性がセルラーゼによるCMC活性に対して1/2以上となるように含まれていて、その酵素は、トリコデルマ属の糸状菌、アスペルギルス属の糸状菌およびイルペックス属の糸状菌よりなる群から選ばれる1種または2種以上の微生物から、それぞれ単独で、あるいはセルラーゼ−キシラナーゼ混合物として得られたものを用いるとされている。しかし、焼酎滓には酵母によって分解されないセルロースと蛋白質が多く含まれているが、この提案ではセルロースの分解を促進する方法が開示されているのみで、蛋白質を分解する方法は開示されていない。蛋白質は巨大分子量を持ち、熱可塑性ではないため、この提案では焼酎滓に熱可塑性を付与することはできない。
【0003】
特許文献2に、タンパク質、多糖類または脂肪酸のエステルを含有する原料(たとえば、天然食品素材、その残渣、動物の糞尿、植物性素材)を加水分解操作に付して低分子量化させたのち、脱水縮合操作に付して熱可塑性有機組成物を得る製造方法が提案されている。この提案では天然食品素材、その残渣、動物の糞尿または植物性素材、具体的には、魚介類、海草、肉、豆、野菜、果実もしくはきのこ、それらの加工食品、油脂、調味料、香辛料、大鋸屑、木屑、稲藁、麦藁、籾殻、樹木の葉、草、米ぬか、ビート屑、ビール糟、梅酒糟、焼酎糟、芋糟または紙)および水を押出し機に投入し、100〜350℃で押出す熱可塑性有機組成物の製造方法であり、炭酸ガスおよび水の存在下、炭酸ガスが超臨界状態または亜臨界状態となる条件下で押出す前記の製造方法であり、また原料を、水の存在下で破砕し、100〜350℃で加水分解に付したのち、脱水縮合操作に付してなる熱可塑性有機組成物の製造方法である。しかし、一般的な酵素は生体内でのみ作用し、このような高温では瞬時に失活するため、この提案の製造方法では蛋白質分解酵素を使用することができない。
【0004】
特許文献3及び4には、物質を、連続して炭酸ガスと共に超臨界又は亜臨界状態の流体として、抽出、混合及び/又は変性加工する方法を用いて、澱粉などからなる熱可塑性組成物を製造し、これをフィルムに成形することが示され、特許文献3には、澱粉からなる熱可塑性組成物を熱可塑性樹脂とブレンドすることも示されているが、焼酎滓等の蛋白質を多く含む物質にこの方法を適用し、蛋白質を多く含む物質を原料としてフィルムを製造することは示唆されていない。
【0005】
【特許文献1】特開2004−298023号公報
【特許文献2】特開2004−075470号公報
【特許文献3】WO2005/030845A1
【特許文献4】特許第3539955号公報
【0006】
また、「澱粉に植物性樹脂を混合した連結剤を焼酎粕の乾燥固形物に加温混合し熱圧縮成形した生分解性容器。」の発明が公知である(特許文献5参照)が、特許文献5に記載された焼酎粕の乾燥固形物は、熱可塑性がなく、これを樹脂と混合してもフィルムに成形できるものではない。
【特許文献5】特開2002−80022号公報
【0007】
さらに、「生分解性プラスチックに食品残渣の炭化物を配合してなること、を特徴とする食品残渣炭混合生分解性プラスチック成形品。」の発明が公知であり(特許文献6参照)、特許文献6には、食品残渣として、焼酎粕を使用することが示され(段落[0013])、生分解性プラスチックに食品残渣(コーヒー抽出粕、茶殻)の炭化物を粉砕したものを配合し、押し出し成形してフィルムとすることも示されている(段落[0020]〜[0022])が、焼酎粕を使用することについては具体的な記載がなく、また、食品残渣を炭化物とし、粉砕して配合するものであるから、手間がかかるという問題があった。
【特許文献6】特開2002−256081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、フィルム成形時に欠点となる蛋白質分子量を低下し、さらに焼酎滓に熱可塑性を付与し、良質なフィルム成形を可能とする製造方法と、その方法によって製造されたフィルムを提供することにより、産業廃棄物である焼酎滓の有効活用を効率的に図り、省資源および環境保全に資することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)焼酎滓を蛋白質分解酵素により加水分解し、濾過後、焼酎滓固形分の多く含まれる濾過スラリー状物に、可塑剤を加え、エタノール超臨界または亜臨界条件下でセルロースを加水分解し、脱水を行うことを特徴とする、焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
(2)前記蛋白質分解酵素が、アルカリセリンプロテアーゼであることを特徴とする前記(1)の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
(3)前記可塑剤がグリセリンであることを特徴とする前記(1)又は(2)の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
(4)前記グリセリンを、前記濾過スラリー状物100質量部に対し、2から10質量部加えることを特徴とする前記(3)の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
(5)前記セルロースの加水分解を、弱酸性下で行うことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一項の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
(6)前記脱水後、押し出し成形することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか一項の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
(7)前記(1)〜(6)のいずれか一項の製造方法により製造した焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物に対し、生分解性樹脂を配合して押し出し成形することを特徴とするフィルムの製造方法。
(8)焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物100質量部に対し、生分解性樹脂を10から500質量部配合することを特徴とする前記(7)のフィルムの製造方法。
(9)焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物と生分解性樹脂とを配合して成形したことを特徴とするフィルム。
(10)焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物100質量部に対し、生分解性樹脂を10から500質量部配合したことを特徴とする前記(9)のフィルム。
なお、本発明において、焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物とは、焼酎滓に含まれる蛋白質を蛋白質分解酵素等を用いて加水分解すると共に、同じく含まれるセルロースを高温、高圧で加水分解することにより、焼酎滓に熱可塑性を付与した組成物をいう。
【発明の効果】
【0010】
本発明の焼酎滓熱可塑性組成物及びそれを配合したフィルムは熱可塑性でない蛋白質粒子が小さいためフィルムの表面平滑性および透明性に優れ、機械的特性の低下も少なく、実用的な機械的強度を保持している。また、本発明の焼酎滓熱可塑性組成物及びそれを配合したフィルムは生分解性であり、産業廃棄物である焼酎滓の有効活用を効率的に図り、省資源および環境保全に資するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法は、焼酎滓をアルカリセリンプロテアーゼ等の蛋白質分解酵素により加水分解し、濾過後、焼酎滓固形分の多く含まれる濾過スラリー状物に、グリセリン等の可塑剤(好ましくは、濾過スラリー状物100質量部に対し、2から10質量部)を加え、好ましくは弱酸性下、エタノール超臨界または亜臨界条件下でセルロースを加水分解し、脱水後、好ましくは押し出し成形等により成形する熱可塑性組成物の製造方法である。
【0012】
本発明のフィルムの製造方法は、前記焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物に対し、生分解性樹脂(好ましくは、前記熱可塑性組成物100質量部に対し、10から500質量部)を配合するフィルムの押し出し成形方法である。
【0013】
また、本発明のフィルムは、焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物と生分解性樹脂(好ましくは、前記熱可塑性組成物100質量部に対し、10から500質量部)とを配合して成形したことを特徴とするフィルムである。フィルムの厚さは、10〜50μmとすることが好ましい。特に、上記した本発明のフィルムの製造方法を採用し、焼酎滓に熱可塑性を付与したことにより、焼酎滓を配合した場合でも、透明性が高く、引っ張り強度の高い20〜25μmといった薄いフィルムが得られるようになった。
【0014】
本発明に使用する焼酎滓は芋、麦、米、蕎麦、胡麻などを酵母により発酵させた後、単蒸留して焼酎を製造した産業廃棄物である。焼酎滓には原料のデンプン質が減少した蛋白質、セルロースなどの固形分が約5質量%含有され、残りの大部分は水分である。蛋白質がそのまま残るとフィルムを製造した際に粒状に残り、フィルムの表面平滑性および透明性が低下し、著しくはフィルムの機械的特性まで低下し、フィルムの実用性が低下するので、本発明においては、蛋白質分解酵素を使用して、蛋白質を加水分解する。
【0015】
蛋白質分解酵素は酸性で作用するペクシンなどの酵素とアルカリ性で作用するセリンプロテアーゼなどがある。本発明では経済的な理由とエンド型に蛋白質を切断し、蛋白質の分子量を速やかに低下するため、洗剤などに多量が使用されているセリンプロテアーゼを使用することが好ましい。このセリンプロテアーゼは例えばエイチビアイ(株)オリエンターゼBB2F(商標名)などが市販されている。このセリンプロテアーゼの最大活性pHは8であり、水酸化ナトリウムで調整し、アルカリセリンプロテアーゼとすることがより好ましい。
【0016】
セリンプロテアーゼを使用した場合の配合量は、限定されるものではないが、原料焼酎滓100質量部に対して0.01から0.5質量部とすることができる。反応時間短縮には好ましくは0.05から0.2質量部である。第1工程の加水分解装置はジャケットおよび攪拌機付きタンクを使用し、加水分解反応時間は5から30分、反応温度は20から40℃である。反応時間短縮には好ましくは30から40℃である。酵素活性を阻害しないよう焼酎滓は濃縮せず、加水分解が適度に進行した時点で、真空濾過などにより、固液分離し、焼酎滓固形分の多いスラリー状物を得る。濾過後の焼酎滓固形分の多く含まれるスラリー状物(以下「焼酎滓スラリー状物」と略記する。)は水分を80から120質量%含んでいる。
【0017】
次に第2工程で熱可塑性でないセルロースを高温、高圧で加水分解するが、効率の良い超臨界または亜臨界条件での反応を行う。前記焼酎滓スラリー状物には単蒸留で残ったエタノールを0.1W%以上含有している。エタノールの超臨界温度は340.9℃、圧力は6.14MPaである。亜臨界は温度または圧力のどちらかが超臨界条件に達していない場合である。経済的な理由から、比較的低温、高圧条件の亜臨界が好ましく、160℃以上、6.14MPa以上の亜臨界状態が好ましい。より好ましくは180℃以上である。セルロースを加水分解するためには酸性である方が好ましく、蟻酸、シュウ酸、酢酸、クエン酸などにより、焼酎滓スラリー状物をpHを5から6の弱酸性に調整しておくことがより好ましい。
【0018】
また、セルロースを加水分解する際には、焼酎滓スラリー状物に可塑剤を加える。可塑剤としては、グリコール、グリセリン、ソルビトール等が挙げられるが、本発明においては、グリセリンを使用することが好ましい。グリセリンは、焼酎滓スラリー状物100質量部に対し、2から10質量部加えることが好ましい。
【0019】
反応装置は高温、高圧の超臨界または亜臨界条件が容易に得られる1軸押し出し機が好ましい。原料が水分を多く含んだ焼酎滓固形分にグリセリンを添加した場合には、2軸押し出し機を前記1軸押し出し機の前工程に連結したタンデム型の構成がより好ましい。加水分解後、脱水し、好ましくは押し出し成形(ホットカッターでペレタイズ等)し、本発明の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物(以下「焼酎滓組成物」と略記する。)を製造する。
【0020】
さらに第3工程で生分解性樹脂と前記焼酎滓組成物を通常のフィルム製造機を使用し、押し出し成形により、本発明の焼酎滓組成物フィルムを製造する。フィルム製造に使用する機械はインフレーションフィルム製造機またはTダイフィルム製造機で良い。焼酎滓組成物のみではフィルムの実用的な機械特性が得られない。
【0021】
生分解性樹脂はポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートなどの脂肪族ポリエステル、ポリブチレンアジペートテレフタレートなどの芳香族変性脂肪族ポリエステルがある。中ではポリブチレンアジペートテレフタレート例えばBSAF(株)製 エコフレックス(商標名)がフィルムの良好な機械特性を得られやすい。経済的には将来ポリ乳酸のコストダウンが大きく見込まれ好ましい。これらの生分解性樹脂は単独であっても配合されて使用されても良い。焼酎滓組成物100質量部に対し、10から500質量部使用されると好ましい機械特性のフィルムが得られる。
【0022】
フィルムの製造温度は生分解性樹脂の種類により異なるが、150から200℃の吐出温度で行われる。生分解性樹脂と焼酎滓組成物ペレットは2台の供給装置からホッパーに定量的に供給しドライブレンドすれば良い。その際、平滑剤耐光剤、耐熱材、顔料、抗菌剤、防汚剤、防カビ剤、静電防止剤などの添加剤を適宜添加しても良い。
【0023】
以下、具体的に実施例で説明する。
フィルムの透明性はJISK7161−1および、機械特性(引っ張り強度)はJISK7161に準じて測定した。焼酎滓スラリー状物の固形分は蒸発残渣質量から算出した。
【実施例1】
【0024】
第1工程として固形分が4.7質量%の芋焼酎滓100質量部をジャケットおよび攪拌機付きタンクに注入し、40℃に調整後、水酸化ナトリウムによりpH8に調整し、エイチビアイ(株)オリエンターゼBB2Fを0.1質量部投入し、攪拌しながら蛋白質の加水分解を10分間行い、真空濾過により固液分離し、乾燥固形分48質量%の焼酎滓スラリー状物と乾燥固形分0.3質量%の焼酎滓濾液を製造した。次に第二工程として前記焼酎滓スラリー状物にシュウ酸を加えpHを5に調整し、グリセリン8質量部と焼酎滓スラリー状物100質量部を2軸押し出し機に定量的に供給し、140℃で混練後、真空ベント孔から脱水し、タンデム型に結合された1軸押し出し機に供給し、エタノールの亜臨界条件200℃、8MPaで1分間セルロースを加水分解し、真空ベント孔から脱水し、計量押し出しホットカッターでペレット状に成形し、本発明の乾燥固形分92質量%の焼酎滓組成物(1)を製造した。
【0025】
(比較例1)
実施例1と同様にして、第1工程を省き、第2工程のみで比較品(1)を製造した。
(比較例2)
実施例1と同様にして、第2工程の加水分解温度と圧力をエタノールの亜臨界条件以下の200℃、4MPaにのみ変更し、比較品(2)を製造した。
【実施例2】
【0026】
第3工程として実施例1の焼酎滓組成物(1)、比較品(1)および比較品(2)各100質量部にBASF(株)製 生分解性樹脂エコフレックス(商標名)ペレット80質量部を配合し、定法によりインフレーションフィルム製造機により膜厚50μmのフィルムを製造した。
フィルムの透明性は焼酎滓組成物(1)の透過率が73%と優れていたが、比較品(1)および比較品(2)の透明性は18%、21%と低く、フィルムの表面がザラツキ品位が悪かった。また、フィルムの機械特性は焼酎滓組成物(1)の引っ張り強度が55N/50mmと優れていたが、比較品(1)および比較品(2)の引っ張り強度は本発明品と比較し13N/50mm、18N/50mmと低下していた。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物と生分解性樹脂とを配合して成形したフィルムは、生分解性であるから、農業用生分解性マルチシート等として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼酎滓を蛋白質分解酵素により加水分解し、濾過後、焼酎滓固形分の多く含まれる濾過スラリー状物に、可塑剤を加え、エタノール超臨界または亜臨界条件下でセルロースを加水分解し、脱水を行うことを特徴とする、焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
【請求項2】
前記蛋白質分解酵素が、アルカリセリンプロテアーゼであることを特徴とする請求項1に記載の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
【請求項3】
前記可塑剤がグリセリンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
【請求項4】
前記グリセリンを、前記濾過スラリー状物100質量部に対し、2から10質量部加えることを特徴とする請求項3に記載の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
【請求項5】
前記セルロースの加水分解を、弱酸性下で行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
【請求項6】
前記脱水後、押し出し成形することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法により製造した焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物に対し、生分解性樹脂を配合して押し出し成形することを特徴とするフィルムの製造方法。
【請求項8】
焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物100質量部に対し、生分解性樹脂を10から500質量部配合することを特徴とする請求項7に記載のフィルムの製造方法。
【請求項9】
焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物と生分解性樹脂とを配合して成形したことを特徴とするフィルム。
【請求項10】
焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物100質量部に対し、生分解性樹脂を10から500質量部配合したことを特徴とする請求項9に記載のフィルム。

【公開番号】特開2008−259463(P2008−259463A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−105576(P2007−105576)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【出願人】(507123187)
【Fターム(参考)】