説明

煙草パッケージング方法および煙草パッケージングシステム

煙草パッケージング方法であって、少なくとも、第1固有コード12aでラベル付けされた第1煙草パケット52aと第2固有コード12bでラベル付けされた第2煙草パケット52bとを第1カートン10に詰め込む段階と、第1固有コード12aおよび第2固有コード12bを伴う少なくとも2つの煙草パケット52a,52bが同じカートン10に詰め込まれている情報56をデータベースに登録する段階と、ケース20に第1カートン10を詰め込む段階と、ケース20内の第1固有コード12aを検出する段階と、検出された第1固有コード12aとして、同じカートン10に詰め込まれた煙草パケット52bの全ての固有コード12bをデータベースから読む段階とを備える。さらに、煙草パケット52a,52bを追跡する方法および煙草パッケージングシステムが記述される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙草パッケージング方法、煙草パケットを追跡する方法、および対応する煙草パッケージングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの政府が、煙草製品に対するブラックマーケットを食い止めることに興味を持っている。そのため、これらの政府は、多くの場合、マスタケース、カートン、または1つの煙草パケット製品さえも、工場からこれらの製品の最初の購入者までこれらを追跡することを煙草会社に求めている。
【0003】
通常、煙草パケットは、50から2000個の間の煙草パケットを含むケースで、最初の購入者に販売される。煙草パケットがケースに詰め込まれる前に、中間ステップが多くの場合に行われ、最初に、数個の煙草パケットがカートンに詰め込まれる。その後、一定数のカートンが、ケースに詰め込まれる。カートン内の煙草パケットの数と、ケース内のカートンの数とは、共に10から100個の間の範囲内であってよい。
【0004】
工場からその最初の購入者までの数個の煙草パケットを含むカートンを追跡するための従来の方法は、カートンにカートンコードを提供すると共に、カートンが梱包されたケースにケースコードを提供するステップを備える。一般的に、カートンコードおよびケースコードは、共に、機械読取り可能なコードである。煙草パッケージングプロセスの間に、カートンコードは、カートンが梱包されたケースのケースコードにリンクされる。その後、最初の購入者がケースを注文するとき、または発送プロセスの間に、ケースの最初の購入者の身元は、データベースにおいて対応するケースコードにリンクされる。したがって、カートンの最初の購入者までカートンを追跡することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
平均的な工場のカートンの製造速度は、1分間に80から120個のカートンの範囲である。平均的な工場によって1分間に製造される煙草パックの数は、かなり多量になる。高速機械を伴う典型的な製造ユニットは、1分間に800から1200個の煙草パケットを製造する。将来的に、そのような製造ユニットがさらに速くなることと、1分間に製造される煙草パケットの数が増えることとが期待されている。
【0006】
平均的な製造ユニットの高い製造速度が原因で、煙草パケットの最初の購入者まで個々の煙草パケットを追跡することはほとんどできない。さらには、煙草パケットの最初の購入者まで個々の煙草パケットを追跡することの難しさは、多くの場合、異なる世代の煙草製造機器が製造ユニットで利用されている事実によって増大している。
【0007】
そのため、カートンの追跡は、今日既に実現可能であるにもかかわらず、工場から煙草パケットの最初の購入者までの個々の煙草パケットの追跡は、未だできない。
【0008】
米国特許出願公開第2001/0032138A1号明細書および欧州特許出願公開第1134679A2号明細書は、共に、課税対象製品情報を提供する方法と、対応する追跡システムとを説明している。個々の製品のパック、例えば煙草パケットを購入者まで追跡するために、それぞれのパックに、レーザコードまたはマークのような識別印を提供することが提案されている。好ましくは、識別印は、シリアル番号で構成可能であり、同じカートンに詰め込まれる全てのパックは同じシリアル番号を有し得る。したがって、カートンの購入者に売られたカートンとパックとをリンクすることができる。しかしながら、米国特許出願公開第2001/0032138A1号明細書および欧州特許出願公開第1134679A2号明細書で説明している方法およびシステムは、非常に多くの時間を必要とするものであり、そのために、平均的な煙草製造ユニットの高製造速度についてとても使用できるものではない。欧州特許出願公開第1645992A1号明細書は、製造項目を付す方法を説明しており、それぞれ1つの製造項目は、固有コードと共に提供される。項目に対するコードは、一般的な代理店によって提供され、例えば、セキュアのインターネット接続を介して、またはCD−ROMで提供される。
【0009】
欧州特許出願公開第1645992A1号明細書の方法は、マーキング法にしたがって付された項目を、顧客から製造ユニットまで遡って追跡する機会を提供している。しかしながら、欧州特許出願公開第1645992A1号明細書は、製造ユニットから特定の購入者まで1つの煙草パケットを追跡する方法を提供していない。
【0010】
さらには、独国特許出願公開第19951140A1号明細書は、1つの煙草パケットの整合性を制御する方法を説明している。それでもなお、独国特許出願公開第19951140A1号明細書で説明されている方法は、製造ユニットから最初の購入者まで1つの煙草パケットを追跡するのに適していない。
【0011】
先行技術によれば、煙草パケットを伴うカートンが詰め込まれているマスタケースに、カートンに詰め込まれる煙草パケットをリンクすることは、とても可能ではなく、かつ非常に時間がかかる。
【0012】
1つの煙草パケットの製造ユニットから最初の購入者まで追跡する機会を提供することを本発明の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の様々な態様における発明の概要は、独立請求項1および9に記載されている。
【0014】
本発明のさらなる態様は、それぞれの従属請求項に記載されている。
【0015】
好ましい実施形態において、本方法は、ケース上に固有ケースコードを提供する段階と、固有ケースコードに、検出された最初の固有コードとして、同じカートンに詰め込まれた煙草パケットの検出された最初の固有コードおよび全ての固有コードをリンクする情報を登録する段階とのさらなるステップを備える。
【0016】
本方法の有利な実施形態において、第1固有コードおよび第2固有コードは、第1カートンへの第1煙草パケットおよび第2煙草パケットの詰め込みの後に第1カートンで検出され、検出された第1固有コードおよび第2固有コードは、第1固有コードおよび第2固有コードを伴う少なくとも2つの煙草パケットが同じカートンに詰め込まれている情報のデータベースへの登録のために、データベースに伝送される。
【0017】
他の好ましい本方法の実施形態において、第1カートンは、内部カートンコードと共に提供され、第1固有コードおよび第2固有コードを伴う少なくとも2つの煙草パケットが同じカートンに詰め込まれるという登録された情報は、内部カートンコードに第1固有コードおよび第2固有コードをリンクするさらなる情報を備える。
【0018】
本発明は、煙草パケットを追跡する方法も説明し、上記パラグラフの1つの方法にしたがって、少なくとも、第1固有コードでラベル付けされた第1煙草パケットと、第2固有コードでラベル付けされた第2煙草パケットとをケースに詰め込む段階を備える。
【0019】
本発明の例示的な実施形態は、図で説明され、かつ以下の記述でさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】煙草パッケージング方法の第1実施形態を説明するためのフローチャートを示す。
【図2】煙草パッケージング方法の第2実施形態を説明するためのフローチャートを示す。
【図3】煙草パッケージング方法の第3実施形態を説明するための、マスタケースに詰め込まれる複数のカートンを示す。
【図4】煙草パッケージシステムの実施形態を説明するための配置図を示す。
【0021】
図面において、同一の参照符号は等しい、または機能的に等しい要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、煙草パッケージング方法の第1実施形態を説明するためのフローチャートを示す。
【0023】
方法を始める前に、ステップS0において複数の煙草パケットが提供される。提供された煙草パケットのそれぞれは、固有コードでラベル付けされる。例えば、第1煙草パケットが第1固有コードでラベル付けされ、第2煙草パケットが第1固有コードと異なる第2固有コードでラベル付けされる。
【0024】
固有コードは、厚紙、それぞれの煙草パケットのポリフィルム、ラベル、ステッカー、または納税印紙(クロージャー)の上に提供され得る。もちろん、煙草パケットの少なくとも2つの異なる面上に同じ固有コードを提供することも可能である。
【0025】
好ましくは、固有コードは、機械読取り可能なコードである。固有コードは、1つの販売された煙草パケットをその購入者まで追跡するための追跡コードとして利用され得る。通常、購入者は、煙草会社の工場から、50から1000個の間の煙草パケットの総量を伴うケース、例えばマスタケースを購入する。また一方、政府側の関心は、工場から最初の購入者までの、1つの販売された煙草パケットさえも追跡できることにあり、ひいては、煙草パケットに対するブラックマーケットを食い止めることにある。
【0026】
煙草パッケージング方法のステップS1において、少なくとも第1固有コードでラベル付けされた第1煙草パケットと、第2固有コードでラベル付けされた第2煙草パケットとが、第1カートンに詰め込まれる。第1カートンに詰め込まれる煙草パケットの数は、例えば、5から20個の範囲であってよい。本発明は、第1カートンに詰め込まれる煙草パケットの特定の数に限定されない。
【0027】
第1カートンに詰め込まれる少なくとも2つの煙草パケットの少なくとも2つの固有コードは、これらの固有コードを伴う煙草パケットが同じカートンに詰め込まれている情報の一部として、ステップS2においてデータベースに登録される。ステップS2は、ステップS1の前または後に実行され得る。番号S1およびS2は、発生順を示していない。
【0028】
例えば、固有コードは、少なくとも2つの煙草パケットのグループからスキャンされ、その後、グループの煙草パケットだけが第1カートンに詰め込まれる。他の実施形態において、複数の煙草パケットは、第1カートンに詰め込まれ、第1カートンに詰め込まれる煙草パケットの全ての固有コードを検出するように設計された第1センサユニットによって、後にスキャンされる(以下により詳細に説明される例を参照)。
【0029】
第1カートンは、内部カートンコードと共に提供され得る。この場合、データベースに記憶される情報は、第1カートンに詰め込まれる全ての煙草パケットの固有コードに内部カートンコードをリンクするさらなる情報を備えることができる。
【0030】
第1カートンは、さらなるステップS3で、ケースに詰め込まれる。ケースは、マスタケースであってよい。第1カートンの大きさを有する少なくとも第2のカートンも、ケースに詰め込まれ得る。ケースに詰め込まれるカートンの総数は、5から100個の間であってよい。
【0031】
さらなるステップS4において、第1固有コードは、ケースで検出される。これは、ケース内のそれぞれのカートンのただ1つの煙草パケットの固有コードを検出するために設計された、第2センサユニットによって実行され得る。例えば、第2センサユニットは、ケースのただ1つの検出側をスキャンするように設計されてもよく、ひいては、検出側に最も近いそれぞれのカートンの煙草パケットを検出するだけでもよい。
【0032】
また一方、データベースに登録された情報によって、ステップS5において、データベースから検出された第1固有コードとして、同じカートンに詰め込まれた煙草パケットの全ての固有コードを読取ることができる。そのため、ケース内の煙草パケットの全ての固有コードを検出するために、全てのケースを完全にスキャンする必要はない。そのため、説明された方法は、短い時間で安価な第2センサユニットを使用して実行できる。
【0033】
第1カートンに詰め込まれる煙草パケットの全ての固有コードを第1カートンにラベル付けすることも必要ない。第1固有カートンコードで第1カートンをラベル付けすること、第1カートン内の固有コードに第1固有カートンコードをリンクする情報を登録すること、およびケース内で第1固有カートンコードを検出することは、さらに必要ない。
【0034】
上記パラグラフで説明された方法は、同じケースに詰め込まれる煙草パケットの全ての固有コードを得る高速法を提供する。したがって、説明された方法も、高い製造速度を有する製造ユニットに適している。
【0035】
図2は、煙草パッケージング方法の第2実施形態を説明するフローチャートを示す。
【0036】
固有コードは、ステップS0において、複数の煙草パックのそれぞれの煙草パックに適用される。その後、ステップS10において、一定数の煙草パケットが第1カートンに詰め込まれる。一定数の煙草パケットは、例えば、5から20個の間の範囲内であり得る。第1カートンは、その後、接着剤を使用して閉じられ、またはシールされる。
【0037】
次のステップS11において、第1カートン内の全ての煙草パケットの固有コードは、第1センサユニットによって検出される。固有コードは、第1カートンにおいて、閉じられた第1カートンの外側から検出される。そのため、少なくとも部分的に、閉じられた第1カートンの外側から固有コードの検出を可能にする材料、例えば、露出ポリラップ材料またはカートン材料で第1カートンを製造することは有効である。
【0038】
第1カートン内の全ての煙草パケットの検出された固有コードは、これらの固有コードを伴う煙草パケットが同じカートンに詰め込まれている情報の記憶のためにデータベースに伝送される。これは、ステップS12で実行される。さらには、第1カートンに第1内部カートンコードをリンクすることが可能である。この場合、第1センサユニットによって検出された固有コードは、データベースで第1内部カートンコードにリンクされる。
【0039】
ステップS10からS12は、少なくとも第2カートンに一定数の煙草パケットを詰め込むために、少なくとも1度は繰り返される。その後、第2カートンに集められた煙草パケットの固有コードは、上記の説明にしたがって、スキャンされ、かつデータベースに登録される。
【0040】
第1カートンは、さらなるステップS13において、マスタケースに詰め込まれる。好ましくは、少なくとも第2カートンも、ステップS13において、マスタケースに詰め込まれる。マスタケースに詰め込まれるカートンの数は、5から50個の間の範囲であり得る。マスタケースは、その後、接着剤を使用して、閉じられ、またはシールされる。
【0041】
さらなるステップS14において、マスタケース内に集められたそれぞれのカートンの1つの煙草パケットの固有コードは、第2センサユニットによって検出される。したがって、マスタケース内のそれぞれのカートンに対して、1つの煙草パケットの1つの固有コードは、マスタケースにリンク付けされ得る。そのため、第2センサユニットによって検出された固有コードの数は、同じマスタケース内に集められたカートンの数に等しい。マスタケース内の煙草パケットの総数は、マスタケース内のカートンの数よりもかなり多い。
【0042】
本発明の技術によって、マスタケース内の煙草パケットの総数の全ての固有コードを検出することは、必要ない。そのため、マスタケース内の全ての固有コードを検出する第2センサユニットを設計することは、必要ない。したがって、第2センサユニットは、低コストで製造され得る。
【0043】
好ましくは、第2センサユニットは、マスタケースの開口側に配置される。カートンのそれぞれは、開口側に接するカートン壁を伴うように、マスタケース内に配置され得る。この場合、第2センサユニットは、開口側に最も近いそれぞれのカートンの煙草パケットを検出するように設計される。
【0044】
マスタケース内の煙草パケットの全ての固有コードを得るために、第2センサユニットによって検出された固有コードがデータベースに入力され、1つの検出された固有コードとみなされる、同じカートンに詰め込まれる煙草パケットの全ての固有コードは、データベースから読取られる(ステップS15)。方法ステップS14およびS15は、ケース内の全ての固有コードを検出するためのマスタケース全体のスキャニングよりも、かなり早く実行され得る。
【0045】
図2に図示しないさらなるステップにおいて、第2センサユニットも、マスタケース上に提供される固有マスタケースコードを検出でき、データベースに固有マスタケースコードを伝送できる。この場合、固有マスタケースコードは、マスタケース内の煙草パケットの全ての固有コードにリンクされ得る。
【0046】
さらには、図2の方法は、煙草パケットを追跡する方法のために利用され得る。マスタケースが購入者に販売されるとき、購入者の身元は、固有マスタケースコードと共に登録され得る。購入者がマスタケースを注文または購入するとき、これは容易かつ早急に実行され得る。
【0047】
マスタケース内の煙草パケットの総数が100から2000個の間の範囲にあり得るにも関わらず、このステップは、とても早く実行され得る。したがって、それぞれの販売された煙草パケットは、その購入者まで追跡され得る。
【0048】
もちろん、図1の方法も、煙草パケットを追跡する類似する方法の一部分であり得る。
【0049】
煙草パケットの注文または購入の間に、それぞれの販売された煙草パケットの全ての固有コードをスキャンすることは必要ない。したがって、煙草パケットを追跡する方法は、非常に時間の節約になり、高価な機器を必要としない。
【0050】
図3は、煙草パッケージング方法の第3実施形態を説明するためのマスタケースに詰め込まれる複数のカートンを示す。より良い説明のために、カートンの1つが拡大されている。
【0051】
説明されたカートン10のそれぞれは、固有コード12aから12mでラベル付けされた煙草パケットを含む。固有コード12aから12mのそれぞれは、カートン10内の他の煙草パケットの他の固有コード12aから12mとは異なる。例えば、(図示しない)第1煙草パケットの第1固有コード12aは、カートン10内の他の固有コード12bから12mとは異なる。また、(図示しない)第2煙草パケットの第2固有コード12bは、(図示しない)第3煙草パケットの第3固有コード12cおよび(図示しない)第4煙草パケットの第4固有コード12d等とは異なる。もちろん、第3固有コード12cも、第4固有コード12dや、他の固有コード12eから12mとは異なる。本例において、カートン10は、10個の煙草パケットを含む。また一方で、本発明は、カートン10内の煙草パケットの特定の数に限定されない。
【0052】
カートン10のそれぞれも、カートン10内の煙草パケットの固有コード12の側面に窓14を有し得る。したがって、(図示しない)第1センサユニットは、カートン10への煙草パケットの詰め込みの後、固有コード12を読取ることができる。そのため、カートン10上に固有コード12を印刷する必要がない。
【0053】
固有内部カートンコード16を伴うカートン10のそれぞれを提供することが可能である。もちろん、固有内部カートンコード16は、そのカートン10上に印刷され得る。また一方で、本発明の技術は、そのカートン10上に固有カートンコード16の印刷を必要としない。代わりに、本発明の技術は、そのカートン10上にカートンコード16の印刷を必要としないので、さらなる時間の節約になる。
【0054】
また一方で、第1センサユニットによって、そのカートン10で検出された全ての固有コード12に、内部カートンコード16をリンクすることができる。例えば、固有コードUCA1、UCA2からUCAnまでに、内部カートンコードICCAをリンクする情報18は、(図示しない)データベースに登録される。
【0055】
複数のカートン10は、その後、マスタケース20に詰め込まれる。マスタケース20は、(図示しない)第2センサユニットによって検出可能なマスタケースコード22と共に提供される。第2センサユニットも、マスタケース20内のそれぞれのカートン10の1つの煙草パケットの固有コード12を検出するように設計される。
【0056】
好ましくは、マスタケース20の検出側24は、固有コード12を検出する第2センサユニットから定義され得る。この場合、検出側24に最も近い煙草パケットの固有コード12は、第2センサユニットによって検出され得る。
【0057】
したがって、例えば、固有コードUCA1、UCB1、UCC1等にマスタケースコードMCCをリンクする情報26が提供される。情報18と情報26とを結合することが可能である。したがって、マスタケース20内の煙草パケットの固有コード12は、マスタケースコード22にリンクされ得る。例えば、固有コードUCA1、UCA2からUCAn、UCB1等にまでマスタケースコードMMCをリンクする情報28が提供される。
【0058】
図4は、煙草パッケージングシステムの実施例を説明するための概略図を示す。
【0059】
煙草パッケージングシステムは、カートン10に少なくとも2つの煙草パケット52aおよび52bを詰め込むように設計された、第1パッキング機器50を備える。また一方で、第1パッキング機器50によってカートン10に詰め込まれる煙草パケット52aおよび52bの数は、かなり多くなり得る。例えば、第1パッキング機器50は、1つのカートン10に5から20個の間の煙草パケット52aおよび52bを詰め込む。第1パッキング機器50も、露出ポリラップ材料またはカートン材料からカートン10を製造するように設計される。
【0060】
第1パッキング機器50によってカートン10に詰め込まれる煙草パケット52aおよび52bのそれぞれは、固有コード12aを有する。煙草パケット52aおよび52bのカートン10への詰め込みの後、第1センサユニット54は、カートン10内の全ての固有コード12aおよび12bを検出する。その後、第1センサユニット54は、制御デバイス58に同じカートン10の全ての検出された固有コード12aおよび12bを備える情報を伝送する。
【0061】
制御デバイス58は、(図示しない)データベースを備える。第1センタユニット54によって伝送された情報56は、制御デバイス58によってデータベースに登録される。したがって、制御デバイス58は、いつでも情報56を出力または読込むことができる。
【0062】
カートン10は、第2パッキング機器60によってマスタケース20に詰め込まれる。好ましくは、第2パッキング機器60は、1つのマスタケース20に5から50個の間の範囲内の数のカートン10を詰め込むように設計される。したがって、便利な方法で、購入者に多数の煙草パケット52aおよび52bを販売することが可能である。
【0063】
カートン10のマスタケース20への詰め込みの後、第2センサユニット62は、マスタケース20内のそれぞれのカートン10のただ1つの煙草パッケージ52aの固有コード12aを検出する。さらには、第2センサユニット62は、マスタケース20上に提供されたマスタケースコード22を検出するように設計される。したがって、第2センサユニット62は、マスタケース20内のそれぞれのカートン10のただ1つの煙草パッケージの固有コード12aを対応するマスタケースコード22にリンクする情報64を、制御デバイス58に伝送できる。
【0064】
制御デバイス58は、第2センサユニット62によって伝送された情報64に、データベースに記憶されている情報56を結合するように設計される。したがって、第2センサユニット62がそれぞれのカートン10のただ1つの固有コード12aを検出するにも関わらず、対応するマスタケースコード22に、マスタケース20内の煙草パッケージ52aおよび52bの全ての固有コードをリンクすることが可能である。したがって、図4で説明されたシステムは、上述された実施形態の有利性を提供する。
【0065】
本発明は、煙草パケット52aおよび52b、カートン10、またはケースの特定の形式、または種類に限定されないことは、当業者にとって自明である。例えば、少なくとも2つの煙草パケット52aおよび52bも、バンドルに収められてよく、バンドルは、その後、上述された実施形態にしたがって、ケース内のパケットに収められてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
煙草パッケージング方法であって、
固有コードがそれぞれの煙草パケットの厚紙、ポリフィルム、ラベル、ステッカー、または納税印紙上に提供され、第1カートン(10)に、少なくとも、第1固有コード(12a)でラベル付けされた第1煙草パケット(52a)と第2固有コード(12b)でラベル付けされた第2煙草パケット(52b)とを詰め込む段階と、第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)を伴う少なくとも2つの煙草パケット(52a,52b)が同じカートン(10)に詰め込まれる情報をデータベースに登録する段階と、
ケース(20)に第1カートン(10)を詰め込む段階と、
ケース(20)内の第1固有コード(12a)を検出する段階と、
検出された第1固有コード(12a)をデータベース内に入力する段階と、検出された第1固有コード(12a)として、同じカートン(10)に詰め込まれた煙草パケット(52b)の全ての固有コード(12b)をデータベースから読取る段階と
を備える煙草パッケージング方法。
【請求項2】
ケース(20)上に固有ケースコード(22)を提供する段階と、
検出された第1固有コード(12a)と、同じカートン(10)に詰め込まれた煙草パケット(52b)の全ての固有コード(12b)とを、検出された第1固有コード(12a)として固有ケースコード(22)にリンクする情報(26,64)を登録する段階とをさらに備える請求項1に記載の煙草パッケージング方法。
【請求項3】
第1煙草パケット(52a)および第2煙草パケット(52b)が第1カートン(10)に詰め込まれた後、第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)が第1カートン(10)で検出され、検出された第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)は、第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)を伴う少なくとも2つの煙草パケット(52a,52b)が同じカートン(10)に詰め込まれた情報(56)のデータベースへの登録のために、データベースに伝送される請求項1に記載の煙草パッケージング方法。
【請求項4】
第1カートン(10)が、少なくとも部分的に、閉じられた第1カートン(10)の外側から、第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)の検出を可能にする材料で形成されている請求項3に記載の煙草パッケージング方法。
【請求項5】
第1固有コード(12a)は、ケース(20)において、閉じられたケース(20)の外側から検出される請求項1に記載の煙草パッケージング方法。
【請求項6】
固有コードがそれぞれの煙草パケットの厚紙、ポリフィルム、ラベル、ステッカー、または納税印紙上に提供され、少なくとも、第3固有コード(12)でラベル付けされた第3煙草パケット(52)と第4固有コード(12)でラベル付けされた第4煙草パケット(52)とは、第2カートン(10)に詰め込まれ、第2カートン(10)がケース(20)に詰め込まれる請求項1に記載の煙草パッケージング方法。
【請求項7】
第1カートン(10)は、内部カートンコード(16)と共に提供され、第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)を伴う、少なくとも2つの煙草パケット(52a,52b)が同じカートン(10)に詰め込まれているという登録された情報(56)は、内部カートンコード(16)に第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)をリンクするさらなる情報(18)を含む請求項1に記載の煙草パッケージング方法。
【請求項8】
煙草パケット(52a,52b)を追跡する方法であって、
請求項1から7のいずれか一項の方法にしたがって、少なくとも、第1固有コード(12a)でラベル付けされた第1煙草パケット(52a)と第2固有コード(12b)でラベル付けされた第2煙草パケット(52b)とをケース(20)に詰め込む煙草パケットを追跡する方法。
【請求項9】
煙草パッケージングシステムであって、
データベースを伴う制御デバイス(58)と、
固有コードがそれぞれの煙草パケットの厚紙、ポリフィルム、ラベル、ステッカー、または納税印紙上に提供され、第1カートン(10)に、少なくとも、第1固有コード(12a)でラベル付けされた第1煙草パケット(52a)と第2固有コード(12b)でラベル付けされた第2煙草パケット(52b)とを詰め込むように設計された第1パッキング機器(50)と、
第1カートン(10)内の、少なくとも、第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)を検出し、かつ、制御ユニット(58)に、第1固有コード(12a)および第2固有コード(12b)を伴う少なくとも2つの煙草パケット(52a,52b)が同じカートン(10)に詰め込まれている情報(56)を提供するように設計される第1センサユニット(54)であって、制御ユニット(58)が、データベースにおいて提供された情報(56)を登録するように設計される第1センサユニット(54)と、
ケース(20)に、少なくとも第1カートン(10)を詰め込むように設計される第2パッキング機器(60)と、
ケース(20)内の第1固有コード(12a)を検出し、かつ制御ユニット(58)に検出された第1固有コード(12a)を伝送するように設計された第2センサユニット(62)であって、制御ユニット(58)が、検出された第1固有コード(12a)として、同じカートン(10)に詰め込まれている煙草パケット(52b)の全ての固有コード(12b)をデータベースから読込むように設計される第2センサユニット(62)と
を備える煙草パッケージングシステム。
【請求項10】
第2センサユニット(62)は、さらに、ケース(20)上の固有ケースコード(22)を検出し、かつ、検出された固有ケースコード(20)を制御ユニット(58)に伝送するように設計され、制御ユニット(58)は、さらに、検出された第1固有コード(12a)として、同じカートン(10)に詰め込まれた煙草パケット(52b)の第1固有コード(12a)および全ての固有コード(12b)に固有ケースコード(22)をリンクする情報(28)をデータベースに登録するように設計されることを特徴とする請求項9に記載の煙草パッケージングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−504836(P2012−504836A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530453(P2011−530453)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/062574
【国際公開番号】WO2010/040662
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(511087051)ジテ アンテルナショナル ソシエテ アノニム (2)
【氏名又は名称原語表記】JT INTERNATIONAL S.A.
【住所又は居所原語表記】1,Rue de la Gabelle,CH−1211 Geneva 26(CH)
【Fターム(参考)】