説明

照合システム

【課題】本発明は、設定された受信機以外の受信機による電波の受信を防ぎ、電波の複製を確実に防止することができる照合システムを提供することを目的とする。
【解決手段】信号Sを送信する際に、該信号の通信周波数f1と異なる周波数f2のノイズ信号Nを付与して送信する携帯機20と、
受信した前記信号及び前記ノイズ信号をデジタル変換し、得られたデジタル信号からノイズ除去機能を用いて前記ノイズ信号を除去し、前記信号を復調する車載デジタル受信機30と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照合システムに関し、特に、携帯機と車載デジタル受信機とを有する照合システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車載側受信アンテナにて受信された信号をデジタル変換し、車載側受信アンテナに受信されるべきコードに応じた変調信号のユニーク性に基づいて、デジタル変換された結果得られる信号から、携帯機の送信信号によるコード信号を分離するディジタル信号処理受信装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−64563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1に記載のディジタル信号処理受信装置を、スマートキーからの電波の受信に用いた場合、スマートキーからの電波自体は、AM、FM等の一般的な変調方式を利用して送信されているため、一般的なチューナで容易に復調される可能性があり、他のチューナを用いてスマートキーの電波の情報が入手され、電波を複製される可能性があった。
【0005】
そこで、本発明は、設定された受信機以外の受信機による電波の受信を防ぎ、電波の複製を確実に防止することができる照合システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る照合システムは、信号を送信する際に、該信号の通信周波数と異なる周波数のノイズ信号を付与して送信する携帯機と、
受信した前記信号及び前記ノイズ信号をデジタル変換し、得られたデジタル信号からノイズ除去機能を用いて前記ノイズ信号を除去し、前記信号を復調する車載デジタル受信機と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の他の態様に係る照合システムは、信号を送信する際に、該信号の通信周波数と異なる周波数のノイズ信号を付与するとともに、該信号と該ノイズ信号の信号強度に所定の強度差を設定して送信する携帯機と、
受信した前記信号及び前記ノイズ信号をデジタル変換し、得られたデジタル信号の前記所定の強度差に基づいて、前記携帯機から直接受信した電波であるか否かを判定する車載デジタル受信機と、
直接受信した電波であると判定されたときには、車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジン始動を許可する制御を行い、
直接受信した電波でないと判定されたときには、車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジン始動を許可しない制御手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の更に他の態様に係る照合システムは、信号を送信する際に、該信号の通信周波数と異なる周波数のノイズ信号を付与して送信する携帯機と、
受信した前記信号及び前記ノイズ信号をデジタル変換し、得られたデジタル信号を復調する際、相互変調により発生した周波数成分の有無を検出する車載デジタル受信機と、
該相互変調により発生した周波数成分が検出されなかったときには、車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジンの始動を許可する制御を行い、
該相互変調により発生した周波数成分が検出されたときには、前記復調を停止し、車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジンの始動を許可しない制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、設定した所定の受信機にのみ信号を復調させることができ、他の受信機による信号の復調を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1に係る照合システムの一例を示した図である。図1(A)は、送信電波の一例を示した図である。図1(B)は、受信機側の受信・復調状態の例を示した図である。
【図2】本発明の実施例2に係る照合システムの一例を示した図である。
【図3】実施例2に係る照合システムの車載デジタルチューナの車外持ち出しを検出する構成の一例を示した図である。
【図4】本発明の実施例3に係る照合システムの送受信の一例を説明するための図である。図4(A)は、送信側であるスマートキー側の処理の一例を示した図である。図4(B)は、受信側である車載デジタルチューナ側の処理の一例を示した図である。
【図5】本発明の実施例4に係る照合システムの受信側の一例を示した図である。図5(A)は、車載デジタルチューナの正規の受信信号を示した図である。図5(B)は、車載デジタルチューナの正規でない受信信号を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の実施例1に係る照合システムの一例を示した図である。図1(A)は、送信電波の一例を示した図であり、図1(B)は、受信機側の受信・復調状態の例を示した図である。
【0013】
本実施例に係る照合システムにおいては、送信側はスマートキー等の携帯機、受信側は車載デジタルチューナが用いられる。携帯機側で所定のコード信号等の所定の信号を送信し、受信機側で受信した信号の照合を行い、照合したら車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジンの始動を行う。
【0014】
図1(A)に示すように、本実施例に係る照合システムにおいては、携帯機側では、目的とする所定の照合用の信号Sに加えて、ノイズ信号(妨害電波)Nを送信する。ここで、信号Sの周波数をf1とすると、ノイズ信号(妨害電波)Nの周波数は、f1と異なる周波数f2に設定される。ここで、ノイズ信号Nの周波数f2は、照合用信号Sの周波数f1とは異なるが、受信機側で照合用信号Sと同時に受信可能な周波数f1近辺の周波数が選択される。
【0015】
照合用信号Sとノイズ信号Nの送信強度は、通常のチューナでは復調できず、デジタルチューナのノイズ学習機能(以下、「ノイズ除去機能」とも呼ぶ。)を用いてのみ復調が可能な送信強度に設定する。例えば、CW(Continuous Wave、連続波)ノイズ種類にて、通常のチューナに必要なD/U(Desired to Undesired signal ratio、DU比)が0dB、車載デジタルチューナに必要なD/Uが−20dBである場合に、ノイズ信号の送信強度を照合用信号Sの送信強度の+10dB程度に設定する(D/U=−10dB)。
【0016】
図1(B)に示すように、この場合、送受信機間(スマートキーと車載チューナ間)の距離における照合用信号Sとノイズ信号Nの送信強度差はチューナ入力強度になるため、通常のチューナでは復調不可となるが、デジタルチューナでは復調可能となる。つまり、通常のチューナでは復調不可であるため、本来の車両搭載デジタルチューナでなければ、送信電波の復調を行うことが困難になり、他の一般的な受信機による照合用信号Sの復調を防ぐことができる。
【0017】
このように、通常のチューナでは妨害電波により抑圧されて通信が不成立となるが、デジタルチューナではノイズ除去機能を用いて通信が成立するようなノイズ信号Nを、照合用信号Sに付加して双方の信号S、Nを送信することにより、本来的な車載デジタルチューナのみでの復調を可能とすることができ、通常のチューナによる照合用信号Sの復調を防止し、照合用信号Sの複製を防ぐことができる。
【0018】
なお、ノイズ信号Nは、照合用信号Sの送信と同時に送信されることが好ましいが、照合用信号Sの受信を妨害できるタイミングであればよく、必ずしも同時送信でなくてもよい。
【0019】
このように、実施例1に係る照合システムによれば、照合用信号Sにノイズ信号Nを加え、所定の車載デジタルチューナによる復調のみを可能とすることにより、照合システムのセキュリティを高めることができる。
【実施例2】
【0020】
図2は、本発明の実施例2に係る照合システムの一例を示した図である。図2において、ユーザ10が携帯機としてスマートキー20を携帯し、車両50に搭載された車載デジタルチューナ30に照合用信号S及びノイズ信号Nを送信した状態が示されている。
【0021】
実施例2に係る照合システムにおいては、実施例1で説明した照合システムの機能に加えて、実施例1において説明した車載デジタルチューナ30のノイズ学習機能を、車両50の室内の領域に制限した機能が付加されている。具体的には、車載デジタルチューナ30が車両50の外部に持ち出された場合には、車載デジタルチューナ30のノイズ学習機能を無効化する。
【0022】
図2に示すように、実施例2に係る照合システムにおいては、車載デジタルチューナ30が車両50の室内に搭載されている場合には、スマートキー20からの照合用信号S及びノイズ信号Nを受信するとともに、ノイズ学習機能を用いて、照合用信号Sを復調する。しかしながら、車載デジタルチューナ30が車両50室外に持ち出された場合には、車載デジタルチューナ30のノイズ学習機能を無効とし、ノイズ学習機能を有しない通常のチューナとして機能させる。そうすると、実施例1において説明したように、照合用信号Sはノイズ信号Nに抑圧されて通信が不成立となり、照合用信号Sを復調できない状態となる。これにより、車載デジタルチューナを車両50の室外に持ち出し、照合用信号Sの復調を行うことを防止することができる。
【0023】
図3は、実施例2に係る照合システムの車載デジタルチューナの車外持ち出しを検出する構成の一例を示した図である。図3において、実施例2に係る照合システムの車載デジタルチューナ30は、ノイズ学習機能処理手段31を内部に備え、照合ECU(Electronic Control Unit、電子制御ユニット)40に接続されている。また、車載デジタルチューナ30は、受信アンテナ32を備える。
【0024】
図3において、ノイズ学習機能処理手段31は、ノイズ学習機能を実行する処理を行う手段であり、接続によりノイズ学習機能の実行又は非実行を切り替えられるようになっている。ノイズ学習機能処理手段31は、例えば、ノイズ学習機能プログラムを保存したメモリとして構成され、CPU(Center Processing Unit、中央処理装置)がノイズ学習機能プログラムを実行する構成としてもよいし、ノイズ学習機能処理を行うASIC(Application Specific Integrated Circuit)回路として構成されてもよい。
【0025】
受信アンテナ32は、スマートキー20からの送信信号を受信するための手段である。
【0026】
照合ECU40は、車載デジタルチューナ30の出力信号に基づいて、車両50のドアのロック、アンロック及び/又はエンジンの始動をする制御を行う制御手段である。照合ECU40は、CPU、メモリ等を備え、プログラムを読み込んで動作するプロセッサとして構成されてもよいし、電子回路として構成されてもよい。
【0027】
かかる構成において、例えば、照合ECU40と車載デジタルチューナ30とが有線で接続され、車載デジタルチューナ30との接続が照合ECU40側で確認されている場合には、車載デジタルチューナ30が車両50の室内に存在すると判定する。この場合、ノイズ学習機能処理手段31を有効とし、受信アンテナ32で受信した受信信号は、ノイズ学習機能処理手段31による処理を経て照合ECU40に出力されるように接続される。一方、照合ECU40が、車載デジタルチューナ30との接続を確認できない場合には、照合ECU40は、車載デジタルチューナ30が車両50の外部に持ち出されていると判定し、受信信号がノイズ学習機能処理手段31を通過しないような接続に切り替える。
【0028】
例えば、このようにして、車載デジタルチューナ30が車両50の外部に持ち出されていることを検出してもよい。
【0029】
その他、車載デジタルチューナ30の車両搭載時からの受信アンテナ32の性能変化を検出し、性能が変化したときには、車載デジタルチューナ30が車両50の外部に持ち出されていると判定するようにしてもよい。
【0030】
また、車両50側からスマートキー20側に向けて発信される電波はLF(Low Frequency、低周波数)電波(長波)であることが多いため、室内アンテナのLF電波受信を確認した場合に、車載デジタルチューナ30が車両50の外部に持ち出されたと判定してもよい。
【0031】
このように、実施例2に係る照合システムによれば、実施例1に係る機能に加えて、車載デジタルチューナ30が車室外に持ち出された場合にノイズ学習機能を停止させることにより、車載デジタルチューナ30が車室外に持ち出された場合にも対応することができ、セキュリティを一層高めることができる。
【実施例3】
【0032】
図4は、本発明の実施例3に係る照合システムの送受信の一例を説明するための図である。図4(A)は、送信側であるスマートキー側の処理の一例を示した図であり、図4(B)は、受信側である車載デジタルチューナ側の処理の一例を示した図である。なお、今までの実施例で説明した構成要素には、今までと同一の参照符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0033】
図4(A)に示すように、実施例3に係る照合システムの送信側においては、実施例1のように照合用信号Sとノイズ信号Nをほぼ同時に送信するとともに、照合用信号Sとノイズ信号Nとの送信強度に固有の差を設定する。例えば、図4(A)において、照合用信号Sとノイズ信号NとのD/Uを−10dBに設定した例を挙げて説明する。
【0034】
この場合、図4(B)の左側の図に示すように、車載デジタルチューナ30でスマートキー20からの送信信号を直接受信した場合には、スマートキー20で設定された照合用信号Sとノイズ信号Nとの送信強度の差は、そのままD/U=−10dBとして受信される。この場合には、車載デジタルチューナ30で正規の信号として復調処理がなされ、照合ECU40には、スマートキー20から直接受信した旨の出力信号が出力される。照合ECU40では、車載デジタルチューナ30からの信号を受け、車両50のドアのロック、アンロック及び/又はエンジン始動を許可する制御を行う。
【0035】
一方、図4(B)の右側の図に示すように、スマートキー20からの送信信号が途中で増幅等された場合には、車載デジタルチューナ30側では、照合用信号Sとノイズ信号NとのDU比が、D/U=−10dBと異なる値となる可能性がある。つまり、増幅時に飽和することで、信号強度差が、設定した固有の差と異なる値となる。例えば、図4(B)においては、送信強度の差が5dB(D/U=−5dB)となり、スマートキー20で設定された所定の信号強度差10dB(D/U=−10dB)と異なる値となっている。この場合には、スマートキー30から直接送信された信号ではなく、途中で何らかの増幅がなされた偽りの信号であると判定し、車載デジタルチューナ30は、復調処理を行わない。また、車載デジタルチューナ30から照合ECU40には、信号が出力されないか、又は正規の信号ではないことを示す信号が出力され、照合ECU40側では、車両50のドアのロック、アンロック及び/又はエンジン始動を許可しない。
【0036】
このように、実施例3に係る照合システムによれば、照合用信号Sとノイズ信号Nとに所定の送信強度の差をスマートキー20で設定し、車載デジタルチューナ30で所定の送信強度の差が受信強度の差となっているかを識別することにより、スマートキー20から直接受信した信号であるか否かを識別することができる。
【実施例4】
【0037】
図5は、本発明の実施例4に係る照合システムの受信側の一例を示した図である。図5(A)は、車載デジタルチューナ30の正規の受信信号を示した図であり、図5(B)は、車載デジタルチューナ30の正規でない受信信号を示した図である。なお、実施例5においても、今までの実施例と同様の構成要素には今までの実施例と同一の参照符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0038】
実施例4においては、送信側のスマートキー20は、実施例1と同様の送信信号を送信する。つまり、異なる周波数f1、f2を有する照合用信号S及びノイズ信号Nを、ほぼ同時に送信する。
【0039】
一方、受信側の車載デジタルチューナ30においては、照合用信号S及びノイズ信号Nの双方の信号を受信する。
【0040】
図5(A)に示すように、車載デジタルチューナ30が、送信信号と同様の信号S、Nを受信した場合には、正規の信号として復調処理が行われる。そして、車載デジタルチューナ30からは、正規の信号を受信した旨の信号が照合ECU40に出力され、照合ECU40においては、車両50のドアのロック、アンロック及び/又はエンジン始動を許可する制御を行う。
【0041】
一方、図5(B)に示すように、スマートキー20からの送信信号が途中で増幅等された場合には、相互変調により、m×f1+n×f2(m、nは整数)の周波数成分が発生する。図5(B)には、2×f2+(−1)×f1の周波数が、f2を中心として、f1と反対側に発生した例が示されている。車載デジタルチューナ30に、周波数成分を識別する機能を設けるようにすれば、このような相互変調により発生した周波数成分を検出することができる。例えば、ノイズ除去のために、変化したフィルタのタップ数変化を識別して、相互変調により発生した周波数成分を検出するようにしてもよい。
【0042】
車載デジタルチューナ30において、このような相互変調により発生した周波数成分を検出した場合には、スマートキー20からの直接の送信信号ではなく、途中で増幅等された電波であることを意味するので、復調処理を停止する。そして、車載デジタルチューナ30から照合ECU40には、何も信号が出力されないか、又は、正規でない信号を受信したことを示す信号が出力される。照合ECU40においては、車両50のドアのロック、アンロック及び/又はエンジン始動を許可する制御は行われない。
【0043】
このように、実施例4に係る照合システムによれば、車載デジタルチューナ30において、相互変調により発生した周波数成分を検出することにより、スマートキー20から直接送信された信号とそうでない信号を識別することができ、照合システムの安全性をより一層高めることができる。
【0044】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0045】
特に、上述の実施例同士は、矛盾の無い範囲で互いに組み合わせることができ、例えば、実施例2の車載デジタルチューナが車両50の室外に持ち出されたときに、ノイズ除去機能を無効として復調を無効とする機能は、実施例1のみならず実施例3、4とも組み合わせることができる。この場合には、例えば、車載デジタルチューナの復調処理の機能を無効とし、それ以後の判定処理、検出処理、制御処理等が行われないように構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、車両の照合システムに利用することができ、特に、携帯機で車両のドアのロック、アンロック、エンジン始動等を遠隔操作できる車両の照合システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0047】
10 ユーザ
20 スマートキー
30 車載デジタルチューナ
31 ノイズ学習機能処理手段
32 受信アンテナ
40 照合ECU
50 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号を送信する際に、該信号の通信周波数と異なる周波数のノイズ信号を付与して送信する携帯機と、
受信した前記信号及び前記ノイズ信号をデジタル変換し、得られたデジタル信号からノイズ除去機能を用いて前記ノイズ信号を除去し、前記信号を復調する車載デジタル受信機と、を有することを特徴とする照合システム。
【請求項2】
信号を送信する際に、該信号の通信周波数と異なる周波数のノイズ信号を付与するとともに、該信号と該ノイズ信号の信号強度に所定の強度差を設定して送信する携帯機と、
受信した前記信号及び前記ノイズ信号をデジタル変換し、得られたデジタル信号の前記所定の強度差に基づいて、前記携帯機から直接受信した電波であるか否かを判定する車載デジタル受信機と、
直接受信した電波であると判定されたときには、車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジン始動を許可する制御を行い、
直接受信した電波でないと判定したときには、車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジン始動を許可しない制御手段と、を有することを特徴とする照合システム。
【請求項3】
信号を送信する際に、該信号の通信周波数と異なる周波数のノイズ信号を付与して送信する携帯機と、
受信した前記信号及び前記ノイズ信号をデジタル変換し、得られたデジタル信号を復調する際、相互変調により発生した周波数成分の有無を検出する車載デジタル受信機と、
該相互変調により発生した周波数成分が検出されなかったときには、車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジンの始動を許可する制御を行い、
該相互変調により発生した周波数成分が検出されたときには、前記復調を停止し、車両のドアのロック、アンロック及び/又はエンジンの始動を許可しない制御手段と、を有することを特徴とする照合システム。
【請求項4】
前記車載デジタル受信機が前記車両の室外に持ち出されたことを判定する持ち出し判定手段を更に有し、
該持ち出し判定手段により前記車載デジタル受信機が前記車両の室外に持ち出されていると判定されたときには、前記車載デジタル受信機の復調機能又は判定機能を無効にすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照合システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−26719(P2013−26719A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157943(P2011−157943)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】