照明アセンブリおよびシステム
【課題】照明アセンブリおよびそれを使用するシステムが開示される。
【解決手段】照明アセンブリは反射基板と、照明光を生成できる1つ以上の光源を具備する光源ユニットとを具備することができる。アセンブリは、方位角光線拡幅するトポグラフィを具備する第1の光抽出面をさらに具備することができ、第1の光抽出面は光源ユニットが第1の光抽出面と反射基板との間にあるように位置決めされる。第1の光抽出面は光源ユニットに対向できる。
【解決手段】照明アセンブリは反射基板と、照明光を生成できる1つ以上の光源を具備する光源ユニットとを具備することができる。アセンブリは、方位角光線拡幅するトポグラフィを具備する第1の光抽出面をさらに具備することができ、第1の光抽出面は光源ユニットが第1の光抽出面と反射基板との間にあるように位置決めされる。第1の光抽出面は光源ユニットに対向できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、以下の米国特許仮出願の有益性を主張し、それら開示の全体を参照として引用する:米国特許出願第60/711,519号、2005年8月27日出願;同第60/711,551号、2008月27日出願;同第60/714,072号、2005年9月2日出願;同第60/714,068号、2005年9月2日出願;同第60/729,370号、2005年10月21日出願、である。
【0002】
(発明の分野)
以下の共有であり同時係属中の米国特許出願を本明細書に参照として引用する:米国特許出願シリアル番号11/212,166、題名、凹面トランス反射体を具備する光循環キャビティを有する直接照明バックライト;同11/458,891、題名、2機能性方向転換器を具備する光源を有する直接照明バックライト;同11/466,628、題名、凹面トランス反射体を具備する光循環キャビティを有するエッジ照明バックライト;同xx/xxx、xxx、題名、凹面トランス反射体を具備する光循環キャビティを有する直接照明バックライトを形成する方法(代理人ドケット番号61199US006)、である。
【背景技術】
【0003】
幾つかのディスプレイシステム、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)は背面から照射される。このようなディスプレイは多くの装置、例えば、ラップトップコピュータ、ハンドヘルド計算機、デジタル時計、テレビジョン、等に広く使用されている。幾つかの背面照射ディスプレイには、光源からディスプレイパネルの背後に光をガイドするように位置づけされた導光器を有したディスプレイの背面に配置される光源が含まれる。別の背面照射ディスプレイ、例えば、幾つかのLCDモニタおよびLCDテレビジョン(LCDーTV)では、ディスプレイパネルの背後に設置された多数の光源を使用して直接、背面から照射される。この直接背面照明の配置は大型化ディスプレイと共にますます一般的になっていて、その理由は方形のディスプレイサイズが増加するにつれてディスプレイ輝度の特定レベルを達成するための光出力が必要とされるが、一方ディスプレイの側に沿った光源設置に利用できる設置面積はディスプレイサイズの増加に伴い一次関数的に増加するだけであるからである。加えて、幾つかのディスプレイ、例えばLCD−TV、では、その他のディスプレイに要求されるよりも離れた距離で見ても十分な明るさを有するディスプレイが要求される。更に、LCD−TVの視野角に対する要求は一般的にLCDモニタおよび携帯装置に対する要求とは異なっている。
【0004】
LCDモニタおよびLCD−TVは、普通多数の冷陰極蛍光ランプ(CCFL)によって背面照射される。このような光源は、直線でありディスプレイの全幅に渡って伸び、その結果、ディスプレイ部の背面は、暗い領域で分離された一筋の明るい縞によって照明される。そのような照明プロファイルは望ましくはなく、従って、LCD装置の背後に拡散板が使用され照明プロファイルを平準化するのが典型的である。
【0005】
現状では、LCD−TV拡散板はガラスビーズ、ポリスチレンビーズ、およびCaCO3粒子を含む様々な分散相を有するポリメタクリルアクリレート(PMMA)の高分子マトリックスを採用するのが一般的である。これらの板はランプの高温に曝された後、しばしば変形するかまたは歪む。加えて、これらの拡散板は、拡散粒子を高分子マトリックス全体に均一に分散させるためにカスタマイズした押出し配合が必要とされ、これがさらにコストを増加させる。一部の拡散板には、空間的にその幅を変更してLCDパネルの背面における照明プロファイルをより均一にしようとする拡散特性を具備する。このような非均一拡散体は、プリントパターン拡散体と呼ばれることもある。これらの不均一拡散体は、組立の時点で拡散パターンが照明源に対して位置合せしなければならないので、製造が高価である。
【0006】
近年、CCFLではなくて例えば赤/緑/青のLED配列により出力される直接照明(direct-lit)バックライトを使用する液晶テレビジョン(LCD TV)が導入されてきた。実例はソニー(登録商標)のクオリア005LEDフラットースクリーンTVである101.6cm(40インチ)モデルは、側面放射ルクセオン(登録商標)LEDを5列水平に収容した直接照明を使用し、各々の列はGRBRG繰り返しパターンで配列された65のLEDを収容し、列は8.26cm(3.25インチ)離間して配置される。このバックライトは、白色の背面拡散反射体の前面から(厚さ約2mmの)前面拡散体の背面までの深さで測定して42mm深さであり、その間には325の白色拡散スポットの配列を有する透明な平坦板が配置される。幾らかの光を透過するこれらのスポットの各々はLEDの一つに並べて配置され、LEDから発光される大部分の軸上光が前面拡散体に当たるのを防止する。背面反射体は角度付き側壁を有した平坦性である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
幾つかのバックライトの重要な態様は、ディスプレイ照明光が一様の輝度でなければならないということである。例えばLEDのような点光源の場合には照明均一性は特に問題である。その場合、バックライトはディスプレイ画像に暗い領域がないようにディスプレイパネルの全域に光が広がることが求められる。加えて、幾つかの用途では、ディスプレイパネルは異なった色の光を発する多数の異なったLEDからの光で照明される。人間の眼は輝度よりも色の変化をより容易に識別するので、異なった色を発光する光源を効果的に混合して白色の照明光を作り出すことは難題であり得る。それは、輝度のみならず色が、ディスプレイされた画像全体で均一であるために、様々なLEDからの光が混合されるこれらの状態で重要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1態様において、本開示は、反射基板、方位角光線拡幅トポグラフィを含む第1光抽出面、および光源ユニットを具備する照明アセンブリを提供する。光源には照射光を発することができる1つ以上の光源が含まれ、光源ユニットの場所は第1光抽出面と反射基板との間にある。第1光抽出面は光源ユニットと対向している。
【0009】
別の態様では、本開示は、反射基板、および円錐構造部が最密充填された配列を含む第1光抽出面を有する照明アセンブリを提供する。配列には円錐構造部との間に実質的に平坦でないランド領域を含み、該円錐構造部の底面が該表面のX−Y平面にあり、そして円錐構造部の頂点は該表面のX−Y平面から外にある。アセンブリは、同様に、光を発する1個以上の光源を具備する光源ユニットを具備し、光源ユニットの場所は第1光抽出面と反射基板との間にある。第1光抽出面の配列中の円錐構造部の頂点は光源ユニットの方向に向いている。
【0010】
別の態様において、本開示は反射基板および少なくとも1つの切子面を含む第1光抽出面を有する照射アセンブリを提供し、その切子面はX−Y平面に面内曲面を有する。そのアセンブリは同様に照明光を発する1個以上の光源を具備する光源ユニットを具備し、光源ユニットの場所は第1光抽出面と反射基板との間にある。第1光抽出面は光源ユニットの方向に向いている。
【0011】
別の態様では、本発明は反射基板および第1光抽出面を有する照明アセンブリを提供し、その第1光抽出面には光抽出面に法線入射する光線に対して少なくとも15°の方位角差Δβを生成する手段が含まれる。そのアセンブリは同様に照明光を発する1個以上の光源を具備する光源ユニットを具備し、光源ユニットの場所は第1光抽出面と反射基板との間にある。第1光抽出面は光源ユニットの方向に向いている。
【0012】
別の態様において、本開示は、ディスプレイパネルが照明側面を有し、かつ照明アセンブリがディスプレイパネルの照明側面に配置される、直接照明ディスプレイシステムを提供する。その照明アセンブリには、反射基板、および照明光を発することができる1個以上の光源を具備する光源ユニットを具備する。同様に、そのアセンブリは第1光抽出面と反射基板との間に第1光抽出面を有し、第1光抽出面は光源ユニットに対向し、かつ第1光抽出面は方位角光線拡幅トポグラフィを有する。
【0013】
本出願のこれらのおよびその他の態様は以下の詳細な説明により明らかである。しかし、決して、上記要約は、請求された主題に関する限定として解釈されるべきでなく、主題は、手続処理の間補正することができるような特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】バックライト照明の液晶ディスプレイシステムの一実施形態の概略的断面図。
【図2】光抽出素子を具備する照明アセンブリの一実施形態の概略的断面図。
【図3】2つの光抽出素子を具備する照明アセンブリの一実施形態の概略的断面図。
【図4A】光抽出面の様々な実施形態の概略的断面図。
【図4B】光抽出面の様々な実施形態の概略的断面図。
【図4C】光抽出面の様々な実施形態の概略的断面図。
【図5A】光抽出素子の様々な実施形態の概略的断面図。
【図5B】光抽出素子の様々な実施形態の概略的断面図。
【図5C】光抽出素子の様々な実施形態の概略的断面図。
【図6】光源ユニットの一実施形態の概略平面図。
【図7a】構造化表面を有する光抽出フィルムの一部分の一実施形態の概略的斜視図。
【図7b】構造化表面を有する光抽出フィルムの一部分の別の実施形態の概略的斜視図。
【図7c】図7bのフィルムの上面図。
【図7d】図7b〜cのフィルムの断面図であり、図7dは概略図。
【図7e】図7b〜cのフィルムの断面図であり、図7dは概略図。
【図7f】図7bのような抽出フィルムを作製するために使用されるマスターツールを製作できる装備の概略的ディスプレイである。
【図7g】構造化表面を有する光抽出フィルムの一部分の別の実施形態の概略的斜視図。
【図8】本開示のバックライトにおける光源に使用できる様々なパッケージ化LEDの概略的断面図。
【図9】本開示のバックライトにおける光源に使用できる様々なパッケージ化LEDの概略的断面図。
【図10】本開示のバックライトにおける光源に使用できる様々なパッケージ化LEDの概略的断面図。
【図11】本開示のバックライトにおける光源に使用できる様々なパッケージ化LEDの概略的断面図。
【図12】極座標系の斜視図。
【図13a】様々なタイプの光抽出フィルムの光偏向特性を実証する組立の斜視図であり、図13cには方位角光線拡幅を生成する光抽出フィルムを備える。
【図13b】様々なタイプの光抽出フィルムの光偏向特性を実証する組立の斜視図であり、図13cには方位角光線拡幅を生成する光抽出フィルムを備える。
【図13c】様々なタイプの光抽出フィルムの光偏向特性を実証する組立の斜視図であり、図13cには方位角光線拡幅を生成する光抽出フィルムを備える。
【図14】構造化表面を有する光抽出フィルムの一部分の別の実施形態の概略的斜視図。
【図15】実施例EおよびFの光抽出フィルムの強度の極座標プロットである。 図中、類似の参照数字は類似の要素を指定する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は例えば、液晶ディスプレイ(LCD、またはLCディスプレイ)などのディスプレイパネルに利用でき、特に直接、背面から照射する、例えば、LCDモニタおよびLCDテレビジョン(LCD−TV)に使用されるLCDに利用できる。より具体的には、本開示はLCディスプレイを照明する直接背面照射によって生じた光の管理を目的とする。
【0016】
通例の照明アセンブリでは、照明灯対拡散板の間隔、照明灯対照明灯の間隔および拡散体透過は、所与の値の輝度および照明の均一性について、アセンブリを設計する際に考慮される重要な因子である。一般に、強い拡散体、すなわち入射光線を高い割合で拡散する拡散体は、均一性を改善するが、高い拡散レベルは強い逆拡散、すなわち反射を伴うために輝度が低下する結果となる。
【0017】
本開示の幾つかの実施形態によると、光源に隣接して配置された光抽出素子は、より高い透過性の拡散体を使用しながら、より大きな照度均一性および/またはより大きな色混合の提供を可能にする。一般的に、高透過拡散体は強拡散体よりも薄いのが典型的であり、それによりバックライト形態を薄くするのに役立てることができる。光抽出素子は、光源からの照明光の少なくとも一部を抽出し、初期はディスプレイの軸の平行な方向に伝播する照明光をその軸に平行でない方向に向きを変える光抽出面を有する。
【0018】
光源ユニットが異なったピーク波長または色(例えば、赤、緑、および青のLEDの配列)を有する光を発することができる光源を具備する実施形態において、光抽出素子は光がLCパネルに到達するときに色および強度がより均一であるように光を分布させる働きをする。例えば、白色照明光が望ましい場合、光抽出素子は個別の着色光源からの光を混合することができ、その結果LCパネルでの外観はより均一な白色光になる。光抽出素子は、これを標準的な拡散体を使用した場合のLEDの直接背面照射に要求される場合よりも顕著に薄いキャビティ内で達成する。
【0019】
本開示の照明アセンブリは直接照明ディスプレイシステム、例えばLCディスプレイのためのバックライトに使用できる。しかし、本明細書に記載のような照明アセンブリは液晶ディスプレイパネルを照明するための用途に限定されない。光を発するために個別の光源が利用される場合はいつでも開示された照明アセンブリを使用しても良く、照明アセンブリは1つまたはそれ以上の個別の光源を具備するパネルからの均一な照明を有することが望ましい。従って、説明される照明アセンブリは固体状態の空間照明の用途、および標識、照明パネル、等に使用できる。
【0020】
直接照明ディスプレイシステム100の実施形態の概略断面図を図1に提示する。このようなディスプレイシステム100を、例えばLCDモニター、又はLCDテレビに使用できる。ディスプレイシステム100は、LCパネル150およびLCパネル150に照明光を提供するために配置された照明アセンブリ101を具備する。LCパネル150は典型的にはパネルプレート154の間に配置されたLC152の層を具備する。プレート154はガラスで形成されることが多く、LC層152の中の液晶の配向を制御するよう内面に電極構造および整列層を具備することができる。これらの電極構造は、通常、LCパネル画素、すなわち液晶の配向が隣接領域とは独立して制御できるLC層の領域を規定するように配置される。カラーフィルターもまた、LCパネル150によってディスプレイされる画像に色を与えるために1つ以上のプレート152を具備することも可能である。
【0021】
液晶パネル150は上方吸収偏光子156と下方吸収偏光子と158との間に配置される。図示された実施形態では、上方吸収偏光子156および下方吸収偏光子158はLCパネル150の外側に位置決めされる。吸収偏光子156,158とLGパネル150は協働してディスプレイシステム100を通って目視者に至るバックライト108からの光の透過を制御する。例えば、吸収偏光子156,158は、互いにそれらの透過軸を直交させて配置させても良い。非活性化状態においては、LC層152の画素は透過する光の偏光を変えることができない。従って、下方吸収偏光子158を通過する光は上方吸収偏光子156によって吸収される。画素が活性化されている時は、通過した偏向光は回転されるので、下方吸収偏光子158を透過する光の少なくとも一部は上方吸収偏光子156も透過する。LC層152の異なった画素を例えばコントローラ104によって選択的に活性化すると、結果として所望の特定の位置でディスプレイシステム100から通過する光を得ることができ、従って目視者により視認される画像を形成できる。コントローラ104には、例えばコンピュータまたはテレビジョン画像を受信しディスプレイするテレビジョンコントローラを具備することができる。
【0022】
上方吸収偏光子156の上に1つ以上の任意選択の層157が、例えばディスプレイ表面を覆って機械的および/または環境的な保護を与えるために提供されても良い。1つの代表的実施形態では、上方吸収偏光子156の上を覆う層157にはハードコートが挙げられる。
【0023】
幾つかのLCディスプレイは上記の方式とは異なった方式で作動できることは当然である。例えば、吸収偏光子は平行に整列されることが可能であり、LCパネルは非活性状態において光の偏光を回転させることができる。そのような場合であっても、このようなディスプレイ装置の基本的な構造は上記のものと類似している。
【0024】
照明アセンブリ101は、バックライト108と、バックライト108及びLCパネル150の間に配置された光管理フィルム140とを具備する。ディスプレイシステム100のバックライト108は、LCパネル150を照明する光を発する多数の光源112を有する光源ユニット110を具備する。光源ユニット110は反射基板102に近接して配置される。LCD−TVまたはLCDモニタに使用される光源112は、ディスプレイシステム100の高さに沿って延びる直線の冷陰極蛍光管であることが多い。しかし、フィラメントランプまたはアークランプ、発光ダイオード(LED)、蛍光フラットパネル、または外部電極蛍光ランプのような、その他のタイプの光源を使用することが可能である。このような光源のリストは、限定または完全を期すものではなく例示のみを意図している。
【0025】
光源112は概略的に示してある。大抵の場合、これらの光源112はコンパクトな発光ダイオード(LED)である。この点で、「LED」は可視光、紫外線、または赤外線にかかわらず、発光するダイオードを指す。それは、従来型または超放射型の種類にかかわらず、「LED」として販売されている非干渉性のケース入りまたは封入半導体デバイスを含む。LEDが紫外線のような可視光線でない光を発光する場合、および可視光線を発光する一部の場合では、LEDはリンを含んでパッケージ化され(または遠隔の場所に配置されたリンを照明でき)、短波長光線を長波長光線に転換するか、一部の場合では白色光を発光するデバイスをもたらす。「LEDダイ」は、最も基本的な形態、すなわち半導体加工手順によって製造される個々の構成要素またはチップの形態のLEDである。構成要素又はチップは、デバイスに電圧を加えるための電力の適用に好適な電気接点を含むことができる。構成要素またはチップの個々の層およびその他の機能的要素は通常ウェハスケールで形成され、次いで仕上がったウェハは最終的に個々の小片部に打ち抜かれて、多数のLEDダイとなる。パッケージ化LEDについて、前方発光および側面発光のLEDも含めて、本明細書でさらに詳しく論じる。
【0026】
所望であれば、露出されたバックライト用の照明光源としての個別のLED光源の代わりにまたはそれに追加して、例えば直線冷陰極蛍光ランプ(CCFL)または熱陰極蛍光ランプ(HCFL)などの別の可視光線発光器が使用できる。加えて、ハイブリッドシステム、例えば、(CCFL/LED)、冷白色および温白色、(CCFL/HCFL)、異なったスペクトルを発光する様なもの、が使用可能である。LEDおよびCCFLを含めた、および例えば多重CCFL、異なった色の多重CCFL、並びにLEDおよびCCFL等を複数個を含めた、光発光器の組合せが広く変更できる。
【0027】
例えば、一部の用途では、図1に見られる個別の光源112の列を、長い円筒状CCFLのような1個の異なった光源で、または長さ方向に沿って光を発光し、遠隔の活性構成部品(例えば、LEDダイまたはハロゲン電球のような)と結合させた直線の表面発光光ガイドと置き換えること、および光源の別の列で同様に処理することが望ましいことがある。そのような直線表面発光光ガイドの例は米国特許第5,845,038号(Lundin等)および同第6,367,941号(Lea等)に開示される。ファイバー結合レーザダイオードおよびその他の半導体発光体もまた公知であり、これらの場合ではファイバー光学導波路の端部は、露出された循環キャビティにおける配置に関して、或いは別にバックライトの出力領域の背後の配置に関して、光源として考えることができる。同じことが、例えばレンズ、偏向器、狭小導光器等の微小発光領域を有する別の受動光学素子にも当てはまり、それらは電球またはLEDダイのような活性構成部品から受け取った光を発する。そのような受動型構成部品の1例は側面発光LEDパッケージの型成形された封止材またはレンズである。
【0028】
幾つかの実施例において、バックライト108は白色光を連続的に発光し、LCパネル150はカラーフィルターマトリックスと組み合わされ多色画素の群(例えば、黄色/青(YB)画素、赤/緑/青(RGB)画素、赤/緑/青/白色(RGBW)画素、赤/黄色/緑/青(RYGB)画素、赤/黄色/緑/シアン/青(RYGCB)画素、または同様なもの)を形成し、その結果表示される画像は多色性である。或いは、多色性画像は色順次方式(color sequential techniques)を使用して表示できる。それは、白色光でLCパネル150を連続的に背面照射して色を生成するためにLCパネル150における多色画素の群を変調する代わりに、バックライト108自体内の着色光源が個別に分離され(例えば、赤、オレンジ、琥珀色、黄色、緑、シアン、青(ロイヤルブルーを含む)、および白色を上記のように組み合わせて、選択して)、変調され、その結果急速な繰り返しの逐次現象の中でバックライトは空間的に均一に着色した光出力(例えば、赤、次いで緑、次いで青のように)を点滅させる。次いで、このカラー変調されたバックライトは1個だけの画素配列(いかなるカラーフィルターマトリックスもなしに)を有するディスプレイモジュールと組み合わせられ、変調が十分に高速であり目視者の視覚システムにおいて一時的な色混合を与えることができるという条件が必要ではあるが、画素配列はバックライトと同時に変調され、達成可能な全色域(バックライトに使用された光源を前提とした)を画素配列全体に渡って生成する。色順次ディスプレイの例はフィールド順次ディスプレイとしても知られ、米国特許第5,337,068号(Stewart等)および同第6,762,743号(ヨシハラ等)に記載される。一部の場合では、単色だけのディスプレイが望まれるかも知れない。この場合では、バックライト108は1つの可視波長または色を優勢に発光するフィルターまたは特別な光源を具備することができる。
【0029】
バックライト108は同様に、光源112からの光を反射しLCパネル150から離れたある方向に伝播するための反射基板を具備することもできる。反射基板102は同様に、本明細書で更に説明されるように、光をディスプレイシステム100の内部で循環させるために有用であり得る。
【0030】
反射基板102はパネル効率を高めるために高度に反射性であることが望ましい。例えば、反射基板102は光源によって発光された可視光の平均反射率が少なくとも90%、95%、98%、99%、またはそれ以上を有することができる。反射基板102は、空間的に均一なまたはパターン化した、主として鏡面反射体、拡散反射体、または鏡面反射体/拡散反射体の組合せであることができる。一部の場合では、反射基板102は高反射率コーティングを有した硬い金属基板または支持基板に積層された高反射率フィルムで作ることができる。好適な高反射率材料には、3M社から入手可能なビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))機能強化鏡面反射体(ESR)多層高分子フィルム;硫酸バリウム充填ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ0.05mm(2ミル))をビキュイテイ(登録商標)ESRフィルムに0.01mm(0.4ミル)厚さのイソオクチルアクリレートアクリル酸の感圧接着剤を使用して積層することによって作製され、得られた積層フィルムを本明細書では「EDRII」フィルムと称する;東レインダストリ社より入手可能なE−60シリーズのルミラー(登録商標)ポリエステルフィルム;W.L.Gore&Associates社から入手可能のようなものである多孔性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム;Labshere社から入手可能なスペクトラロン(Spectralon(登録商標))反射材;Alanod Aluminum−Veredlung社から入手可能なミロ(Miro(登録商標))陽極酸化アルミニウム薄膜(ミロ(登録商標)2薄膜を含む);古河電工社からのMCPET高反射率発泡シート;および三井化学社から入手可能なWhite Refster(登録商標)およびMTフィルム、が挙げられる。
【0031】
反射基板102は実質的に平坦で滑らかな表面であって良いし、またはそれに構造化し表面を結合させて光散乱または混合を増強させても良い。そのような構造化表面は、(a)反射基板102の反射表面の上に、または(b)反射表面に透明なコーティングを塗布して、付与できる。前者の場合では、予め構造化して表面が形成された基板に高反射性フィルムを積層させるか、または高反射性フィルムを平坦な基板(例えば、3M社から入手可能なビキュイテイ(登録商標)耐久性向上鏡面反射−金属(DESR−M)反射体にあるような薄い金属シート)に積層し、続いて例えばスタンピング操作等を用いて構造化された表面を形成できる。後者の場合では、構造化された表面を有する透明フィルムを平坦な反射表面に積層できるか、または透明な膜を反射体に塗布し、次いでその後透明膜の上に構造化された表面を付与できる。
【0032】
反射基板102は、光源112を搭載した連続した集合層(切れ目のない)であり得、あるいは分離した部品で不連続的に構成するか、または光源112が突出できる切り離した開口部を具備する点のみで不連続であるがその他は連続した層であることができる。例えば、反射材の小片をLEDの列が搭載された基板に適用でき、各々の小片はLEDの一列から延びて別の列に届くに十分な幅を有し、バックライトの出力領域の向き合う境界の間に広がるために十分な長さを有している。
【0033】
バックライト108は、その外側境界に沿って両側面および両端面(図示せず)を具備し、それらは好ましくはライニングを施すか、さもなければ高反射率の垂直壁を具備して、光の損失を低減し循環効率を高める。反射基板102に使用されたのと同じ反射材料がこれらの壁を形成するために使用できるし、或いは別の反射材も使用できる。具体的実施例では、側面の壁は拡散反射材である。
【0034】
光管理ユニットとも称される光管理フィルム140の配置は、バックライト108とLCパネル150との間に位置決めされる。ディスプレイシステム100の稼動を改善する目的で、光管理フィルム140はバックライト108からの照明光の伝播を変更させる。例えば、光管理フィルムの配置140には拡散体120が含まれる。拡散体120は光源112から受けた光を拡散させるために使用され、それによりLCパネル上に入射する照明光の均一性を高めることがもたらされる。その結果、目視者が認識する画像は更に均一に明るいものとなる。
【0035】
拡散層120は好適な拡散フィルムまたは拡散板のどれであっても良い。例えば、拡散層120は好適な拡散材料のどれを用いても良く、複数種であっても良い。幾つかの実施形態では、拡散層120にはガラスビーズ、ポリスチレンビーズ、およびCaCO3粒子を含む様々な分散相を有したポリメチルメタクリレート(PMMA)の高分子マトリックスが挙げられる。代表的な拡散体には、ミネソタ州セントポールの3M社から入手可能な3M(登録商標)スコッチカル(Scotchcal(登録商標))拡散フィルムの3635−30型および3635−70型が挙げられる。
【0036】
光管理ユニット140には反射偏光子142を含むこともできる。光源112は、偏光していない光を通常生成するが、下方吸収偏光子158は単一の偏光状態の光のみを伝播するので、光源112で生成された光の約半分がLC層152へ伝播されない。しかし、反射偏光子142は、それがなければ下方吸収偏光子158に吸収されてしまう光を反射させるために使用可能である。その結果、この光は反射偏光子142と反射基板102との間の反射によって循環され得る。反射偏光子142によって反射された光の少なくとも一部は偏光解消されるかも知れないが、その後偏光状態で反射偏光子142へ戻り、反射偏光子142および下方吸収偏光子158を貫通しLC層152まで伝播する。このようにして、反射偏光子142は光源112によって発光された光の、LC層152に到達する割合を大きくするために使用でき、それによりより輝度の高いディスプレイ出力が提供される。
【0037】
好適な反射偏光子のどのタイプでも、例えば多層光学フィルム(multilayer optical film(MOF))反射偏光子、例えば連続/分散相偏光子、ワイヤグリッド反射偏光子、またはコレステリック反射偏光子のような拡散反射偏光フィルム(diffusely reflective polarizing film(DRPF))を反射偏光子142に使用できる。
【0038】
MOFおよび連続/分散相反射偏光子の両方は、通常は高分子材料である少なくとも2つの材料間の屈折率の相違に依存し、これにより一方の偏光状態の光を選択的に反射しつつ、直交する偏光状態で光を伝搬することができる。MOF反射偏光子のいくつかの例は米国特許第5,882,774号(Jonza等)に記載される。市販のMOF反射偏光子の例には、ビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))DBEF−D200およびDBEF−D400多層反射偏光子が含まれ、これには3M社から入手可能な拡散面が含まれている。
【0039】
本開示に関連して有用なDRPFの例には、共有の米国特許第5,825,543号(Ouderkirk等)に記述されるような連続/分散相偏光子、および共有の米国特許第5,867,316号(Carlson等)に記述されるような拡散反射多層偏光子、が挙げられる。DRPFのその他の好適な種類は米国特許第5,751,388号(Larson)に記述される。
【0040】
本開示に関連して有用なワイヤグリッド反射偏光子のいくつかの例には、例えば、米国特許第6,122,103号(Perkins等)に記載されるものが挙げられる。ワイヤグリッド偏光子は、特にユタ州オレム(Orem)モクステク社(Moxtek Inc.)から市販されている。
【0041】
本開示に関連して有用なコレステリック反射偏光子のいくつかの例には、例えば、米国特許第5,793,456号(Broer等)、米国特許出願番号2002/0159019(Pokorny等)に記述されるものが挙げられる。コレステリック偏光子には、出力側に4分の1波長遅延層が大抵の場合備わっていて、その結果コレステリック偏光子を通過した光は直線偏光に変換される。
【0042】
幾つかの実施形態では、偏光制御層144が拡散板120と反射偏光子142との間に設けられても良い。偏光制御層144の例には、4分の1波長遅延層および液晶偏光回転層のような偏光回転層が挙げられる。偏光制御層144は、反射偏光子142から反射された光の偏光を変更するために使用することが可能であり、これにより循環される割合が増加した光は反射偏光子142を透過する。
【0043】
光学管理フィルムの配列140は、1つ以上の輝度上昇層を含むことができる。輝度上昇層は、軸から離れた光をディスプレイ部の軸に近い方向に向け直す面構造を含むものである。これはLC層152の軸上に伝播する光の量を増加させ、目視者が見る画像の輝度を増加させる。輝度上昇層の一例は、プリズム輝度上昇層であり、それは照明光を、屈折および反射を介して方向転換させる多数のプリズム頂部を有する。ディスプレイシステム100で使用され得るプリズム輝度上昇層の例には、ミネソタ州セントポールの3M社から入手可能な一群のプリズムフィルムであるビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))BEFIIおよびBEFIIIが挙げられ、これらには、BEFII90/24、BEFII90/50、BEFIIIM90/50、およびBEFIIITが含まれる。
【0044】
図1に例示される具体的実施形態には反射偏光子142とLCパネル150との間に設置された第1輝度上昇層146aが示される。プリズム輝度上昇層は、1次元の光学的ゲインを通常提供する。同様に、任意選択の輝度上昇層146bは、第1の輝度上昇層146aのプリズム構造部に直交する向きにそのプリズム構造部を有して、光管理層の配列140の中に含めることができる。そのような配置は、2次元におけるディスプレイ装置の光ゲインを増大させる。他の代表的実施形態において、輝度上昇層146a、146bは、バックライト108と反射偏光子142との間に配置されることが可能である。
【0045】
光管理装置140における異なった層は自立層であっても良い。他の実施形態において、例えば、共有の米国特許出願第10/966,610号(Ko等)に説明されるように、光管理装置140の2つ以上の層が共に積層されることもある。他の代表的実施形態において、例えば共有の米国特許出願第10/965,937号(Gehlsen等)に記載されるように、光管理装置140はギャップで分離された2つの副アセンブリを具備することができる。
【0046】
図1に例示された実施形態のディスプレイシステム100は、本明細書に記述される好適な照明アセンブリのどれでも具備することができる。幾つかの実施形態において、バックライト108は、LCパネル150により均一な照明光を与えることを支援することができる光抽出素子を1つ以上具備することができる。
【0047】
図2は、少なくとも1つの光抽出素子を含む、一実施形態の照明アセンブリ200の概略断面図である。図示のように、照明アセンブリ200は、反射基板202および反射基板202に近接して位置決めされた光源ユニット210を具備する。アセンブリ200はまた、第1光抽出素子230が拡散層220と光源ユニット210との間にあるようにして位置決めされた任意選択の拡散層220を具備することができる。図1に例示された実施形態の反射基板102、光源ユニット110、および拡散層120に対する全ての設計考慮事項および可能性は、図2に例示された実施形態の反射基板202、光源ユニット210、および任意選択の拡散層に対して同様に適用される。照明アセンブリ200は同様に、光源ユニット210が第1光抽出素子230と反射基板202との間にあるようにして位置決めされた第1光抽出素子230を具備する。しかし、その他の構成配置も可能であり、例えば、反射基板202は開口部または溝を有して構成され、および光源210は反射基板202の背後に搭載され、個々の光源が開口部または溝を貫通するようにすることも可能である。更に一部の場合では、単純に反射基板202を取り除くことも許容される。
【0048】
光源ユニット210は少なくとも第1光源212aおよび第2光源212b(明細書では光源212としてまとめて指す)を具備する。2個の光源が示されたが、高原ユニット210は適切なあらゆる数の光源を具備しても良い。
【0049】
幾つかの実施形態では、光源ユニット210は反射基板202の上に位置決めされても良い。あるいは光源ユニット210は反射基板202から間隔をあけて離しても良い。別の実施形態では、光源ユニット210は反射基板202上に配置または貼り付けされても良い。その例は、例えば、共有および係属中の米国特許出願第11/018,608号(代理人ドケットNo.60116US002)、同第11/018,605号(代理人ドケットNo.60159US002),および同第10/858,539号(代理人ドケットNo.59334US002)である。
【0050】
光源212のどの好適なタイプでも図2に例示される実施形態、例えば図1の光源112に使用できる。光源212は反射基板202の上のどの好適な構成配置で位置決めされて良い。例えば、光源212は例えば六角形パターンまたはその他の幾何学パターンのような非直線配列で、あるいは不均一状で(例えば、ランダムまたは半ランダムで)配置できる。図6は、多数の光源ユニット610を具備するバックライト600の概略的平面図である。図示された実施形態では、光源ユニット610は棒として構成され、各々の棒は多数の光源612a、612b、612c、を含み、それらの光源は千鳥状に設置される。光源ユニット610は異なった形状であっても良い。加えて、光源612a−cは異なった色または波長の光を生成することが可能である。例えば、一部の光源612aは赤色光を生成し、一方別の光源612bは緑色光を生成し、および別の光源612は青色光を生成することが可能である。異なって着色される光源612a−cは、異なった色の光が混合される程度を高めることができるように構成配置され、それにより所望の色の均一性である混合光を生成できる。別の実施形態では、光源612a−cは各々白色光を生成して良い。更に、一部の実施形態では、光源612a−cは電気的にコントローラと接続されることで、光源612a−cが独立して制御可能になり得る。
【0051】
図2に戻って、光源ユニット210は、異なった波長または色の照明光を発光する光源212を具備することができる。例えば、v第1波長は第2波長と同じであっても違っていても良い。光源ユニット210は同様に、第3波長の光を発光する第3光源(未表示)を具備することもできる。幾つかの実施形態において、光源ユニット210の様々な光源212は混合された場合に、白色の照明光をディスプレイパネルまたはその他の装置に提供する光を生成できる。その他の実施形態では、光源212は各々白色光を生成可能である。
【0052】
第1光抽出素子230は、光源ユニット210が第1抽出素子230と反射基板202との間にあるように位置決めされる。第1光抽出素子230は光源ユニット210からの少なくとも一部の光を受け取るように作動可能であり、反射基板202から離れる方向に均一な強度および/または色を提供するようなやり方でその光を導く。
【0053】
機能的ギャップは光源ユニット210を拡散層220から分離する。この点における「機能的ギャップ」は、光が空間に入ることを可能にし(例えば投入平面において)、光が空間(例えば、出口平面において、投入平面および出口平面は、空間の主要境界または表面を規定する)を出る時までに実質的に横方向に広がるに十分な厚さを有する空間を指す。従って、一般的に、ギャップが「機能的ギャップ」であるかどうかは、光学的厚さとギャップに入る光のコリメーションの度合いに依存する。光抽出素子230の存在により、機能的ギャップは光源ユニット210と抽出素子230との間の第1ギャップ、および抽出素子230と拡散層220との間の第2ギャップに分類される。一部の場合には、これらの第1および第2のギャップはまた機能性ギャップである。
【0054】
例えば、高入射角の光を優勢に発光する側面発光光源(例えば、カリフォルニア州、サンノゼ、Lumileds Lightingから入手可能な側面発光LEDパッケージ、または高入射角で抽出素子に光を投射するように搭載された別の光源)が光源212として使用される場合、第1および第2ギャップの両方を、等しいまたは類似した厚さの機能性ギャップにすることが望ましい。
【0055】
その他の場合、第1および第2ギャップのうちの1つだけが機能性ギャップであるように部品を搭載し、残りのギャップは、ある光学フィルムを別の光学フィルムの上に重ねた場合に、普通に形成される顕微鏡的な空気間隙のようにできる限り薄くすることが望ましい。例えば、第1ギャップは、抽出素子230を反射基板202に非常に接近して配置することによって殆ど排除できる。これは、例えばランバーティアン(Lambertian)発光LED、または高角度発光を有するその他の前方発光LEDのような、光源が前方方向に優勢に発光する場合に有用である。そのような構成配置は、抽出素子と拡散層との間の第2ギャップを最大化するであろう。光源が反射基板202に形成されたくぼみまたはウエルの中に搭載される場合、同様に、抽出素子230を直接、反射基板202の上に搭載することも可能である。くぼみの場合、くぼみは任意選択で反射性材料で作製できる。例えば、抽出素子230を拡散層220に接触して配置することによって、第1ギャップが最大化されかつ第2ギャップが殆ど排除される場合は、別の極限である。このことはこれらの2層を単純に物理的接触状態に配置することで、それらの間に顕微鏡的空気間隙を残すことによって実施でき、または抽出素子230を拡散層220に薄層接着剤を用いて固定することによって実施できる。例えば、カプセル化レンズが反射基板の上方に広がるようにパッケージLEDを搭載することによって、光源ユニット210の光源212を反射基板202の上方に突き出すことができることに留意すべきである。
【0056】
ここで関心を光抽出素子230に向けると、その要素は第1主要表面232および第2主要表面234を具備する。図示された実施形態において、第1主要表面232は光源ユニット210に対向する光抽出面を有する。或いは、別の実施形態では、光抽出素子230の第2主要表面234は光抽出面を有する。更に、一部の実施形態では、第1主要表面232および第2主要表面234の両方が光抽出面を有することができる。
【0057】
光抽出素子230は、光抽出面をその中に提供するように形成された構造部を有する光抽出フィルムまたは層を具備することが可能で、あるいは光抽出素子230は本明細書でさらに説明されるように、基板に取り付けられた構造部を有するフィルムを具備することが可能である。
【0058】
好適なフィルムおよび構造は、光源ユニット210からの光を抽出する構造化された表面または類似物を形成するように構成配置された微細構造を有するフィルムおよび類似物を具備することができる。フィルムの片面または両面がそのような構造化表面を有することができる。有用な構造には、線形プリズム、錐体プリズム、円錐、および楕円が挙げられ、これらの構造部は表面から外に突き出て広がる形または表面のくぼみの中に広がる形であることが可能である。構造部の大きさ、形状、幾何学構造、配向、および間隔は、全て、光抽出素子230の性能を最適化するように選択でき、かつ個々の構造部は対称または非対称であることができる。構造化された表面は均一または不均一であることができ、不均一の場合、構造部の位置および大きさはランダムまたは擬似ランダムであることができる。幾つかの実施形態では、構造化表面は繰り返し構造パターンを含むことができる。大きさ、形状、幾何学構造、配向、および/または間隔の周期的変化または擬似ランダムな変化による規則的形態を破壊することは、バックライトの色の均一性および/または輝度の均一性を調整するために使用されて良い。一部の場合では、大小の構造部の分布を有し、かつ小さい構造部は通常光源の真上に整列され、大きい構造部は他の場所に位置決めされるようにフィルムを配置することが有利なこともある。一部の実施形態では、構造部の間のランドが最小限であるように(実質的にランドがないような構成配置も含む)構造部は最密充填される。
【0059】
好適な光抽出フィルムの例には、市販の一次元(直線)プリズム(one-dimensional (linear)prismatic)高分子フィルム、例えば、ビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))輝度上昇フィルム(brightness enhancement film(BEF))、ビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))透過直角フィルム(transmissive right angle film(TRF))、ビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))画像案内フィルム(image directing films (IDF))、およびビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))輝度上昇フィルムand Vikuiti(Trademark)光学照明フィルム(optical lighting films(OLF))が挙げられ、いずれも3M社から入手可能であり、同様に従来のレンチキュラ線状レンズ配列も挙げられる。これらの一次元プリズムフィルムが本開示の直接照明バックライトにおいて光抽出フィルムとして使用される場合、プリズム構造化表面は光源ユニット210に対向していることが望ましい。
【0060】
構造化表面が二次元特性を有する光抽出フィルムの更なる例には以下の物が挙げられる。米国特許第4,588,258号(Hoopman)、同第4,775,219号(Appeldorn等)、同第5,138,488号(Szczech)、同第5,122,902号(Benson)、同第5,450,285号(Smith等)、および同第5,840,405号(Shusta等)に記載のようなキューブコーナー表面形態のもの;米国特許第6,287,670号(Benson等)、および同第6,280,822号(Smith等)に記載のような反転プリズム表面形態のもの;米国特許第6,752,505号(Parker等)、および米国特許出願No.2005/0024754号(Epstein等)に開示された構造化表面フィルム;および米国特許第6,771,335号(キムラ等)に記載のようなビーズ充填シート、である。
【0061】
ある代表例の光抽出フィルムを図7aに例示する。光抽出フィルム700はプリズム702の配列を具備する。各々のプリズムは、x−z平面およびy−z平面の両方に弧を描く4個の湾曲面または弧面を有する。例えば、プリズム704は頂部714で交わる4個の面706,708,710、および712を有する。頂部714は鋭角なピークではない。代わりに、頂部714はかなり丸みの表面であり、x方向およびy方向の両方に広がる円弧湾曲部の交差によって形成される。図7aでは各プリズムはx−z平面およびy−z平面の両方で対称形を示しているが、光抽出フィルム700は1個だけの平面、例えばx−z平面のみにおいて対称的であるプリズムを具備することが可能である。この非対称性はプリズムにz軸から片勾配(カント)をもたらす。フィルム700は米国特許出願No.第2005/0024754A1(Epstein等)に記載の技術によって製造できる。
【0062】
光抽出フィルム700のプリズム702は、x−y平面における底面に対していかなる好適な形状、例えば、正方形、四角形(例えば、台形、ひし形、平行四辺形、長方形)も含むことができる。ひし形の形状を取った底面に対して、ひし形は2つの対角線の間でいかなる好適の長さおよび長さの比を有する2つの対角線を含むことが可能である。本明細書で用いる場合、ひし形に関連した用語「対角線」は、多角形のどれか2つの頂点を結び、どのへりによっても結ばれない、すなわち、隣接していない頂点を結ぶ、線を指す。幾つかの実施形態において、ひし形の底面を有するプリズムの2つの対角線704は2:1の比率を有して良い。加えて、底面の頂点は丸みまたは鋭角であって良い。
【0063】
プリズム702は最密充填されるので、プリズム間のランドは最小であることが可能で、その代わり、プリズム702はいかなる好適な距離をおいて配置されても良く、その結果フィルム700はプリズム702の間にランドを具備する。
【0064】
別の代表的光抽出フィルムを図7bに分解斜視図で示す。それでは、フィルム720は平滑表面724の反対側に配置される構造化表面722を有する。構造化表面722は細長いプリズム726の配列を具備する。プリズム726は連続体であっても不連続体であっても良いが、実質的に連続したプリズムが特に好適である。これに関連して、実質的に連続であるとは、各々のプリズム726は光抽出フィルムの全長に広がっていることを意味する。各プリズムの高さおよび幅は広く変更できるし、図7bの実施形態において各プリズムはプリズムの長さに沿って波打ちする高さと幅を有する。波状起伏は実質的に十分であり、主要部727および少数部729が各プリズム726の長さに沿って連続的に交互に配置して形成する。この実質的な波状起伏は構造化された表面の平面に(x−y平面)において構造化表面に対して湾曲与え、そのことは以下で更に説明されるように、フィルムが光源に対して適正に配向される場合、すなわち、構造化表面722が光源に対向していると、フィルムによって制御された方式で透過した光が方位角の範囲の中に広がることを支援できる。更に、この実施形態において、隣接プリズム726は位相外れまたは互いに対してシフトしていて、そのような位相外れの配置は必須ではないけれども、所与のプリズムの少数部729は隣接プリズムの主要部727によって側面噛み合い、そして所与のプリズムの主要部727は隣接プリズムの少数部729によって側面噛み合いされる。この実施形態では、プリズムは、実質的にプリズムの間に平坦なランド領域を持たない、連続した相互噛み合いの配列を形成する。しかし、そのような相互噛み合わせ配置は必須ではない、すなわち、最小のランド領域が好適であるけれども、一部のランド領域はプリズムの間に存在しても良い。プリズムに基づく形状または輪郭は、この相互噛み合いを可能にする対称性を有することが好ましく(例えば、図7b−cに見られるように)、その結果実質的に同じ形状の2つのプリズム726はそれらの間に実質的にランドを持たないで共通の境界に沿って噛み合わせできる。プリズム726は、連続して波打つ稜線729を形成するために交差する各々二つの傾斜表面を有する。
【0065】
図7cにフィルム720の分解平面図およびフィルムの構造化表面722を示す。そしてカット線7d−7dおよび7e−7eに沿った対応断面図をそれぞれ図7dおよび7eに与える。これらの図では、プリズム726は上記の相互噛み合いの対称性を有するけれども、各プリズム726は異なった大きさおよび各プリズムの2つの傾斜表面の異なった傾斜(x−y平面または表面724に対して)よって示される構造的対称性を有する。その結果それらの間に形成された波打つ稜線728は、x−z平面内に、あるいは全体的構造化表面722にまたは表面724に垂直ないかなる面内にも、位置しない。代わりに、図7dで最も明らかなように、稜線728は、プリズムの片勾配の測定単位である、θを有して、x−z平面に対して角度θで、傾斜した平面内に実質的に存在する。このプリズムの片勾配の別の結果では、所与のプリズムの連続稜線728は直線ではなく、代わりに平面図において波のようにうねっている。光学的性能の観点からは、プリズム片勾配は、x−z平面に対してすなわちフィルム720に直交した平面に対して、対称的であり、かつプリズム方向に平行である、構造化表面に光抽出特性を持たせることができる。そのフィルムの意図した応用に応じて、これは望ましいことである可能性も、そうでない可能性もある。プリズムは、同様にy−z平面に対して傾斜または片勾配を有することができ、そのような傾斜または片勾配はx−z平面内で測定される。
【0066】
上記のように、プリズム726は、プリズムの長さに沿って識別可能な主要部727および少数部729を形成するに十分な波のようにうねっている高さと幅を有する。図7cでは、プリズム726の最大および最小の幅をそれぞれWmaxおよびWminと名づける。Wmaz/Wminの比率は例えば、少なくとも2、5、10、または20以上であって良い。その際、幅はプリズムの長さに対して垂直方向で、外側境界からまたは傾斜しているあるプリズム表面の縁部から、外側の境界または別の傾斜プリズム表面の縁部までで測定される。図7cにおいてWmax/Wminは約20である。プリズム726の高さも同様に、最高の高さHmaxと最低の高さHminの間で波のようにうねっている。この際、高さは、プリズムに沿った所与の任意の点において、z軸に沿って、構造化表面上の最低地点からまたは最深点から、稜線728またはプリズムの別の頂点までが測定される。Hmax/Hminの比率は例えば、少なくとも2、5、10、または20以上であって良い。図7dおよび7eでは、Hmax/Hminは約20である。好ましくは、高さは均一に波打ち、図7eに最善に示されるように隣り合う最高値または隣り合う最低値の間の特性長さλを与える。
【0067】
面内のアスペクト比は、λ/Wmaxの比率で定義される。このアスペクト比の選択には広い自由度があるけれども、代表的な実施形態においては約1〜5の範囲にある。構造化表面722のアスペクト比は約2である。
【0068】
上記の図7b−7eに記述される表面トポグラフフイは、本明細書で「方位角光線拡幅トポグラフィ」と呼ばれ、それは、光抽出フィルムが個別の光源の配列と拡散板との間のギャップに配置され、光抽出フィルムの構造化表面が、これらの光源によって発光された光が拡散板上に均一に広がるようにするために光源と対向している状態の、直接照明バックライトシステムにおいて特別な有用性を有する。
【0069】
上記図7aー7bに記述されたトポグラフィは、単なる代表例であって、意図する用途に応じてその他の多くの光抽出面設計が使用できる。例えば、その他の代表的な光抽出面設計は次に出版物に示され、それらは引用することによって本明細書の一部とされる:国際公開特許第WO2005/1207941号、同第WO2006/031483号、米国特許出願第2005/0122591号、同第2005/0280752号、および同第2006/0092490号。
【0070】
参照の目的で、図12は、x−y−z座標系の上に重ねたα−β−z極座標系を示す。光抽出フィルムに入射する平行化された入力光線の方向を表すためにz軸に沿った単位ベクトル1210を選択することが便利である。入射光の方向が抽出フィルムに直交する場合、フィルムはそのとき、x−y平面で表すことができる。抽出フィルムによって光が偏向される方向は、単純な場合、単位球面1214上の別の単位ベクトル1212によって同じ座標系で表すことができる(図に示されるのはそれの上半球のみ)。偏向された光の方向はこのように極座標(α、β)で表され、αはz軸から測る(0〜90°または0〜π/2の可能な値を有する)極角であり、およびβはx軸と単位ベクトル1210および1212を含む平面との間で測定される(0〜360°または0〜2πラジアンの可能な値を有する)方位角である。
【0071】
本明細書で明らかにされる光抽出フィルムは平行化入射光(その断面積は十分に大きいので光抽出フィルムの構造化表面の代表的部位を照明できる)を複数の偏向光線に転換する。例えば、平行化入射光線1310は通常、光抽出フィルム1312に法線入射し、フィルム1312は従来の入射光に対向して構造化表面を有し反対面は平滑な表面を有する通常のBEFフィルムであり、構造化表面がx軸に平行に延びた単純な線形プリズム配列を有することを、図13aは示す。プリズムの(平坦)斜め端面は入射光を偏向し、偏向光線1314、1316を生じ、偏向光線はz軸に対して等しい角度1315,1317で通過する。構造化表面はプリズムの間に平坦なランドを実質的に持っていないので、元の方向、z軸に平行な光線は殆どまたは全く観察されない。角度1315,1317は図12角に類似した極角である。構造化表面上に備わるプリズムファセット(prism facet)の間の角度を調製することにより、角度1315,1317は変更でき、程度の差はあるが光線偏向を達成できる。
【0072】
しかし、プリズムファセット間の角度に関係なく、単純な線形プリズム配列のトポグラフィは、2つの分離した方向に沿って導かれた2つだけの偏向光線を生じる。バックライトにおいて光の混合を更に多くしたりぼかしたりする目的で、より多くの方向偏向を所望の場合は、プリズムの長さに直交する断面の平面における線形プリズムファセットを平坦から湾曲に変更できる。そのような湾曲の効果は図13bで見ることができ、その図では通常のBEFフィルムは、平坦なプリズム面がy−z平面において実質的に曲面を与えていること以外の全ての点で1312と類似している光抽出フィルム1312aで置換されている。曲面は、2つの重なり合わない領域に渡ったy−z平面に垂直で平滑な種々の表面をもたらし、その中で拡幅した偏向光線1314a、1316aをもたらす。光線1314a、1316aは「拡幅した」と称されるのは、それらは顕著な範囲の角度に渡って実質的に連続して相互に(例えばピーク強度のパーセントのような、光強度またはバックグラウンドレベルの所与の閾値を越えて)広がっているからである。図13bの場合、これらの角度は、光線1314aに対しては1315aから1315bまで、光線1316aに対して1317aから1317bまでの範囲である。しかし、これらの角度の全ては図12の角度αに相似した極角であり、したがって拡幅した光線の角度幅は全体的に極角方向である。プリズムファセットの曲面は方位角方向における偏向光線の拡幅を生じない。
【0073】
図13cに転じてみると、方位角光線拡幅トポグラフィを有する光抽出フィルムの挙動があると分かる。図13cは、光抽出フィルム1312が図7b〜eに関連して説明したフィルム720と実質的に同じである光抽出フィルム1312bで置換されたこと以外は、図13aの設定と同様である。フィルム1312bは、構造化表面が入射光に対向しかつプリズムはx軸に平行に広がるように配向される。以前に論じたように、構造化表面のプリズムに顕著な波打ちにより、図13bに関して見られたような直交するy−z平面における曲面よりも構造化表面(x−y平面)の面内において顕著な曲面が生成される。この面内曲面により、法線方向(x−y平面上に投影された)の平滑な種々の表面の結果として拡幅した偏向光線1314b、1316bが生成される。光線1314b、1316bは拡幅されているが、図からわかるように極角偏向角1315c、1317cに直交した方位角方向において拡幅される。方位角方向における拡幅の量は、構造化表面における面内曲面の存在する量によって制御でき、それは、入れ替わりに、以前論じたようにWmax/Wmin、Hmax/Hmin、およびλ/Wmaxによって示される波打ち過酷度によって制御することができる。
【0074】
方位角光線を拡幅できるその他の構造化表面を図14に示す。光抽出フィルム1410の一部は、平滑な主要表面1412および反対面の構造化表面1414を有して示される。構造化表面はセルペンチンプリズム1416の相互噛み合い配列を含んで成るかまたはその配列で本質的に成り、各々の配列は光抽出フィルムの長さ全体に渡って広がっている。構造化表面722(図7b〜e)のプリズム726のように、各々のプリズム1416は交差して稜線を形成する2つの傾斜プリズムファセットを具備する。しかしプリズム726とは違って、各々のプリズム1416は、実質的に一定の幅と高さを維持しながらy軸方向において前後に波のようにうねっている。波打ちは、正弦波または任意のその他の平滑変化関数(または非平滑関数または平滑関数と非平滑関数の組合せ)の形状であることができ、好ましくは相互噛み合いの対称性を有し、その結果実質的に同一のプリズムが表面1414のプリズム間で実質的に平坦でないランド領域を含み、最密充填ができるようなプリズム1416を形成するように選択される。図7fの設定を参照して、プリズムを創製するための溝は一定のカット深さを維持し、方向742に平行にツールを振動させることによって、マスターツール上に作製できる。セルペンチントポグラフィは構造化表面(x−y平面)内に曲面を生成し、その湾曲は波打ち過酷度によって制御できる。フィルム1410において、構造化表面1414をバックライトの光源ユニットに対向するようにして配向させる場合に、面内の湾曲を使用して方位角光線の拡幅量を制御することができる。
【0075】
図7b〜eの構造化表面722、および図14の構造化表面1414の他に、方位角光線拡幅を行うことができる別の構造化表面は、円錐構造である。円錐構造部は、三角形、ダイヤモンド形、または六角形の平面図配置に配置できるし、光抽出面を法線入射した光が通過したときに直接透過(無偏向)を実質的に回避するために、最密充填および相互噛み合せにして構造化表面に平坦なランド領域が無いようにするのが好ましい。
【0076】
円錐構造部の底面は光抽出面のx−y平面にあり、その構造部の頂点はx−y平面外にある。底面は広く様々な形状であって良く、例えば、円、楕円、および六角形が挙げられる。交差して頂点を形成する円錐構造部の側面は、構造化表面のx−y平面に平行な面における断面が円または楕円を有することができる円錐構造部であるように、直線であっても曲面を含んでも良い。配列における個々の円錐形の頂点は片勾配または非傾斜であっても良い(すなわち頂点はx−y平面に垂直な平面の中にあることも外にあることもできる)。
【0077】
2つの別々に分かれた方位角に拡幅した出力光線を生じさせる構造化表面722および1414の2つの別々の(湾曲している)プリズム面と対照的に、円錐形に構造化された表面の場合では、構造化表面における曲面の360°連続性(すなわち円形または楕円形の断面形状)により、方位角全体の360°を覆う連続してリング状の出力光線がもたらされる。
【0078】
円錐形構造部の配列を具備する光抽出面は様々な形態で提供できるが、図2に説明したもののようなLEDバックライトシステムでの使用には高分子フィルムが特に好適である。そのようなフィルムは適切な形状化ツール、例えばELMOF装置を使用し、かつキャスティング、コーティングまたは加圧による加工によって高分子フィルムを作製するためのツールを利用して作製できる。
【0079】
もちろん、実質的な方位角光線拡幅を与えるように構成された構造化表面も同様に極角光線拡幅を生成するための構造に取り込むことができる。従って、例えば、図7b〜eの構造化表面722、図14の構造化表面1414、および上述した円錐形配列の構造化表面は構造化表面の平面に直交する平面内(すなわち図7bのy−z平面に、および図14のy−z平面に)にファセット曲面を有することができる。図7b〜eおよび14の場合、このファセット曲面設置は湾曲しているカット表面を有するダヤモンドカットツールを使用してマスターツールを作製することにより実行できる。このタイプの表面曲面は図13bに描いたように極角方向に沿って広がる光線を形成する。従って、面内曲面と垂直面の曲面との両方を実質的に有する構造化表面を構成することにより、図13bの極角光線拡幅および図13cの方位角光線拡幅が結合できる。
【0080】
方位角光線拡幅可能なその他の構造化表面は、面内(x−y平面)曲面を有する1個だけのファセット化表面を有する構成要素、または正確に2つ(図7b〜eおよび図14)、3つ、4つまたは一般的にN個の個別表面を有する構成要素を利用できる。N個の個別表面は、同様に構造化表面上の複数の構成要素の中に分布させることができる(例えば、お互いに対してランダムに傾斜形である3面プリズムの配列)。そのような構成要素は各々が方位角方向に拡幅した対応する数、N個の個別光線をもたらすであろう。更に、面内曲面は構造化表面内の異なった角度で配置された多数の、M個の個別の非湾曲(平坦)ファセットによって近似でき、同じ多数個Mの狭い間隔で共に密接して離隔した個別の偏向光線が方位角光拡大に近似できる方位角方向にもたらされる。従って、方位角方向における光線拡幅に関して、法線入射光線(その断面積は十分に大きく光抽出フィルムの代表的面積を照明できる)によって生成された全ての偏向光線の方位角幅Δβの合計(光線幅は所与の光強度またはバックグラウンドレベル、例えば、ピーク強度のパーセントなどで規定され、方位角の差Δβとして測定される)が、少なくとも15°、および好ましくは少なくとも30°、60°、120°または180°以上であることが望ましい。
【0081】
上記に論じたように、ホットスポットとして知られる明るい領域が光源上に現れることを回避するために、光抽出フィルムは法線入射光の直接(非偏向)透過を殆どまたは全く提供しないことがしばしば望ましい。代わりに、法線入射光は最低でも極角方向に偏向される(そして好ましくは同様に方位角方向に拡幅される)。この点で、光抽出フィルムは好ましくは大部分の法線入射光を出力方向に変更し(その断面積は十分に大きく光抽出の代表的面積を照明できる)、その結果透過光の9%未満、20%未満、35%未満、または50%未満は、極角α(入射光方向に対して測定した、図12参照)がそれぞれ10°、15°、20°または25°の以内の領域を通過する。或いは、透過光の少なくとも91%、少なくとも80%、少なくとも65%、または少なくとも50%は極角αがそれぞれ10°、15°、20°または25°の領域の外を通過する。これらの関係は、光抽出フィルムが法線入射光を理想的なランバート(Lambertian)拡散板よりもさらに強く散乱する(より大きい極角において)という要件に合致し、また好ましくはその入射角が5°、4°、3°、2°、または1°未満の略法線入射の光に適用される。
【0082】
光抽出フィルムは法線入射光を傾斜極角に偏向することが望ましい一方で、光抽出フィルムを高度に傾斜した入射光をより少ない傾斜である角度に偏向し、かつフィルムの表面の法線方向により多く並べることもまた望ましい。
【0083】
図13a−cに例示した偏向挙動は、平行化光源(例えば通常のレーザポインタのような光)を所与の抽出フィルムにおいて光らせることによっておよび通過した光のパターンを観察することによって実証できる。この観察は透過光を白色カードまたは紙の上のようなスクリーンに導くことによって近似して実行できる。より正確な測定は、光の角度分布を測定できる、例えばゴニオラジオメータまたはゴニオフォトメータまたはコノスコープのようなデバイス、例えば、ドイツのKarlsruheのオートロニック(autronic)−MELCHERS社より商業上入手できる機器のコノスコープシリーズを用いて実行できる。
【0084】
構造化表面722は通常、構造化表面の負形状、すなわち突起部の代わりにへこみ、およびへこみの代わりに突起部を有するツールを使用して作製できる。図7fはそのようなツールを作製するための設定730を概略的に示す。ロール732は、例えば電鋳製硬質銅またはその他の好適材料のような、最低でも機械切削可能な材料の薄い外層を具備する。次いでロールはダイヤモンド旋盤に設置され、円筒表面734全体は精密に形成された切り口を有するダイヤモンドカッターを使用して鏡のように滑かな表面を切削する。ダイヤモンドカッターは圧縮力を殆どかけないで、機械加工可能な材料からほとんど硬化させること無しに工作品をもたらす。この後、波打ち溝が、表面に対するその運動および配向が注意深く制御される、精密に形状作製されたダイヤモンドツール736を使用して表面734に切り出される。図中、カットの深さは、通常の彫刻機に見られるような枢軸点740に関する回転運動738によって制御されるが、例えば、圧電アクチュエータによる線形固定の(linear mount)取り付けによってもたらされるような純粋な移動動作も使用できる。彫刻機は、ダイヤモンド切削具の上流の未カット金属表面上に載置したセラミックシュー(図示せず)を使用でき、シューは切削具に対する基準として機能して高度なカッティング精度を可能にする。切削具は、同様に横移動制御を有し、ロール732の回転軸に平行な方向742に沿ってツールを前進させる。ロール732の回転速度、ダイヤモンドツールの深さ制御、およびダイヤモンドツールの横移動は同期化され所望のツールの幾何形状を可能にする。一つの方式として、横移動は遅いけれども一定にし、ダイヤモンドツールは単一の連続した、円筒表面734の周囲に巻き付いた溝を、目に見えないほど緩やかなスパイラルに切り出す。同時に、カッティング深さは正弦波的に、およびロールの回転速度に対する周波数において隣接するカットが互いに位相を異にするようにして変化され、図7cに見られる相互噛み合いパターンを生成する。
【0085】
カッティング技法は光抽出フィルムの構造化表面に多くの変形がもたらされる、多くの変形が可能である。その形状がプリズムの断面形状を制御する切削具は、鋭角、円形、または平坦であるチップを有することができ、平坦または非平坦(円形のような)なその他のカッティングファセットを有することができる。切削具の取り付け配向を切断面局部に対し直角にすれば対称形プリズムが得られ、傾けて行えば傾斜プリズムが得られる。カット深さを制御する運動は、単純な正弦波またはもっと複雑な波形、例えば、低周波数および高周波数の組合せ、例えば三角波のような不連続1次号関数を有した波形、等であることができる。以下に述べるチャタリング振動は、低周波数の深さ波形(典型的には)に対して高周期の稜線または条線を付け加える。切削具の直角移動(方向742)は一定であっても変動してもよく、隣接切り口との間で元の鏡面のような平滑表面の領域を保持するようにして、仕上がり抽出フィルム上のプリズム間に平坦なランド面積をもたらすようであっても良い。
【0086】
マスターの切削中、ツールマークまたはチャタリングマークがマスターの機械加工材料に形成されるか可能性がある。そのようなマークはそのマスターから作製された微細構造フィルムの中に、一連の高周期数の条線または波しわとして微細構造の1つ以上の面および/または頭頂(うね)上に現れる場合がある。図7cに参照番号777のラベルで例を示した条線は、面全体を覆うかもしれない、または面の一部だけを覆うかもしれない。一般的には、これらの条線はツールの切り口方向に直交して伝わる。条線はいずれの微細構造に現れてもまたは一部の微細構造だけに現れても良い。大抵のマイクロレプリカフィルムにおいて、これらの条線は望ましくはなく、マスターツールの製作時にはそれらを排除する予防措置が取られる。しかし、光抽出フィルムの場合には、条線はその中で透過光が屈折される角度の領域を広げる利点のために使用でき、それにより光抽出フィルムの制御された偏向光をさらに強化できる。
【0087】
通常はカッティングの方向にある条線は、例えば、ノッチ、表面粗化、または鋸歯状(スキャラップ状)面を有するダイヤモンド切削具を使用して形成することもできる。
【0088】
マスターツールの製作のためにダイヤモンド切削を使用するか否かにかかわらず、後加工を使用して微細構造の面を粗化したりテクスチャード加工したりすることもできる。そのような方法には、正規のパターンを形成した後にマスターをエッチングまたは研削することが挙げられ、或いは所望の粗度のコーティングを有するマスターをメッキによる方法が挙げられる。
【0089】
ツールを加工した後、それを金型としてフィルム作製技術分野に周知のようにして構造化表面フィルムを作製できる。例えば、硬化性組成物を仕上がったツール表面にコーティングし、硬化させ、剥ぎ取りして最終フィルムを得ることができる。同様に、硬化性組成物を有した支持体フィルムを使用して、異なった透明材料からなる平坦な支持体フィルムに接着した透明な硬化物材料で構成されるプリズム726またはその他の構造物を形成することができる。
【0090】
図7gに別の代表的光抽出フィルム750の分解斜視図を示す。フィルム750は多くの点でフィルム720と類似している。例えば、フィルム750は平滑表面754の反対面に構造化表面752を有し、構造化表面は細長い連続プリズム756の配列を具備し、プリズムの高さおよび幅はプリズムの長さに沿って十分に波打って、各々のプリズム756の長さに沿って連続して配置され変動する主要部分757および少数部759を形成する。プリズム756は同様に連続して波打ち稜線758を有する。隣接するプリズム756は互いに、位相外れ、または偏位していて、その結果所与プリズムの少数部759は隣接プリズムの主要部757によって側面で噛み合い、所与プリズムの主要部757はその隣接プリズムの少数部759によって側面で噛み合わされる。しかし、フィルム720と異なり、フィルム750は隣接プリズムを離隔する平坦ランド領域755を有する。その上、平坦ランド755は幅が均一ではなく、プリズム756のプリズムベースの形状または外形は正確な相互噛み合い対称性を所有していないことを意味する。
【0091】
一部の光抽出フィルムは再帰反射特性を有する。そのようなフィルムは入射光の相当量をその光源の方に返送し、この性質は入射光の広い範囲にわたって維持される。従って、再帰反射性フィルムは一般的に道路標識、バリケード、および安全ベストに使用されるようになった。例えば、コーナーキューブ配置を有するフィルムは一般的に数個のコーナーキューブ要素を利用して入射光を再帰反射する。キューブコーナー要素は本体層の裏面から投射する。この構成では、入射光は本体層の前表面でフィルムに入り、キューブコーナー要素の面で内部反射されて本体層を貫通し、次いで光源方向に戻るように前表面を出る。再帰反射性を示す代表的光抽出フィルムには、3M(登録商標)のスコッチライト(登録商標)反射材6260高光沢フィルムが挙げられる。大抵の再帰反射フィルムのようにこれらのフィルムは、フィルムのある主要表面で入射した光に対して再帰反射特性を有するが、別のフィルムの主要表面に入射した光に対してはそうではない。例えば、図2の配置に光抽出フィルムを使用する場合、再帰反射フィルムは好ましくは下方からフィルムを照らす(第1の主要表面232に光源212からの光が入射する)光は再帰反射されず、一方上方からフィルムを照らす光(例えば、拡散層220から反射された光が第2の主要表面234に入射する)は再帰反射されるように配向される。
【0092】
その他の光抽出フィルムは非再帰反射性であって良い、すなわち、フィルムは相当量の入射光をその光源の方に戻すことができない。代表的な非再帰反射性フィルムには米国特許第5,948,488(Marecki等)に記述されるフィルム、及び上記図7a−gに関連して記述されたフィルム、といったものが挙げられる。
【0093】
光抽出素子230は単独でまたは別の好適なフィルムまたは層と組み合わせて使用できる。異なったタイプのフィルムと組み合わせて使用する場合、光抽出素子230は光源ユニット210と隣接して位置決めでき、半反射性フィルム(例えば、拡散体、反射偏光子、穿孔された光学反射フィルム等)、または別の光抽出素子であって良いその他のフィルムは、光抽出素子230が光源ユニット210とそのようなフィルムとの間にあるように位置決めできる。例えば、図2に示されるように、その他のフィルムは拡散体220、反射偏光子は、拡散体220と光抽出素子230との間に、または光抽出素子230と光源ユニットとの間に、位置決めできる。
【0094】
2個以上のプリズム性光抽出素子が組み合わさった場合、それらは整列して、未整列で、または1要素のプリズム方向は別の要素のプリズム方向と直交する「クロス」であることができる。
【0095】
同様に、光抽出素子およびその他のフィルムは同じサイズであるかまたは同じ構成であるかは必要ではない。例えば、反射偏光子、光抽出素子および/または拡散体は、サイズおよび形状を選択し、光源ユニット210における光源212の配列と調和させることができる。
【0096】
一部の場合、LEDの上に拡散ドットまたは反射ドットを含めることは輝度および色の均一性をさらに改善できる。例えば、米国特許出願第2004/0233665号(West等)に記述のもののように反射性小片を抽出フィルムに添加することは、LEDからの直接放出の改善された遮断を提供できる。
【0097】
照明アセンブリ200は同様に、光抽出素子230および任意選択の拡散層220を通過した照明光を受け止めるように位置決めされた1つ以上の光管理フィルム240を具備することができる。光管理フィルム240には例えば、図1の光管理ユニット140に記述された1つ以上のフィルムの、いずれかの好適フィルムをまたはそれらの複数を含めることができる。
【0098】
本明細書に前記したように、光抽出素子230は、光源ユニット210からの照明光の少なくとも一部を反射基板202から離れた方向に導き、その結果照明アセンブリ200を離れる照明光は結果としてより大きな色混合および/または強度均一性を示すことができる。例えば、光源212から軸250に概して平行な方向に伝播する照明光214は、光抽出面232によって光抽出素子230において偏向される。光抽出素子230は入射光の方向に応じて出射光の方向を変更させる。従って、光抽出素子230を通過した後、光214は軸250に対して非平行の方向に伝播する。言い換えると、光抽出面232は光源ユニット210から任意選択の拡散層220まで通過した照明光214の少なくとも一部の伝播方向を、光抽出面232を通過した照明光214として確定して偏向させる。この光の方向変更を達成するために例えば、光抽出面232は光屈折面または回折面であることができる。大抵の場合、ホログラフ構造が使用され所与の物理的微細構造化表面の光学的挙動を近似することができる。従って、本明細書に開示された微細構造化表面のいずれもホログラフ対応部位を有する。
【0099】
軸250に実質的に平行な方向に伝播する光を非平行な方向に偏向することによって、光抽出素子230は特定光源212からの光をより均一に分布させ、それによってバックライトの出力を強度および/または色においてより均一にする。
【0100】
幾つかの実施形態において、光抽出素子230は同様に、軸250に対してより高い伝播角度で移動する照明光を抽出し、そのような高角度の光を反射基板202から離れる方向に導くことができる。例えば、照明光216は光源212aによって軸250に対して高い角度で放出される。光抽出素子230の光抽出面232は光216を抽出し、それをより少ない伝播角度で任意選択の拡散層220の方に導く。高角度光を抽出することによって、光抽出素子230は、特定光源からの光を照明アセンブリ200の出力の広い面積に渡ってより均一に分布させることによって、色混合および/または強度の均一性をさらに高めることができる。
【0101】
更に、一部の実施形態では、光抽出素子230は照明光の一部を反射基板202の方向に戻るように反射操作が可能である。例えば、透明光218は光源212bによって放出され軸250に対するある角度で光抽出素子230に向かって伝播する。そこで光抽出表面232は照明光232を反射基板202に向かって戻る反射を行う。反射基板202に到達した後、光218は鏡面的または拡散的に光抽出素子230に向かって戻る反射を行う。光抽出素子230および反射基板202によるこの反射は、特定の光源の光をより効果的に照明アセンブリ200出力のより広い面積に渡って分布させることにより色混合を実現することができる。
【0102】
未表示であるが、アセンブリ200は同様に反射基板202に実質的に直角の反射壁を具備することができる。一部の実施形態では、そのような反射壁は傾斜し得る。反射壁は反射基板202および光抽出素子230を有した反射キャビティを形成する。反射基板202に使用されたのと同じ材料または材料群が反射壁にも使用できる。
【0103】
幾つかの実施形態において、照明アセンブリはより均一な光を得るために2つ以上の光抽出素子を具備しても良い。例えば、図3は2つの光抽出素子330および360を具備する照明アセンブリ300の一つの実施形態を例示する。アセンブリ300は反射基板302、および反射基板302の近傍に位置決めされた光源ユニット310を具備する。アセンブリ300は同様に、光源ユニット310が第1光抽出素子330と反射基板302との間にあるように位置決めされた第1光抽出素子330を具備し、そして第1光抽出330が第2光抽出素子360と光源ユニット310との間にあるように位置決めされた第2光抽出素子360を具備する。アセンブリ300は同様に、第1および第2の光抽出素子330、360が拡散層320と光源ユニットとの間にあるように位置決めされた任意選択の拡散層320を具備する。図3に例示した実施形態の反射基板302、任意選択の拡散層320、および光源ユニット310に対して、図2に例示した実施形態の反射基板202、任意選択の拡散層220、および光源ユニット210の設計の指針および可能性の全てを等しく適用する。更に第1および第2の光抽出素子330と360は、本明細書に説明したいずれかの好適な光抽出素子、例えば、図2の光抽出素子を含むことが可能である。
【0104】
第1光抽出素子330は、第1主要表面332および第2主要表面334を具備する。第1および第2の主要表面332、334のいずれかまたは両方とも、光抽出面を有することができる。例えば、光抽出素子330の第1主要表面332は、第1光抽出面を有し、その結果光源ユニット310からの照明光は光抽出面332に入射する。
【0105】
同様に、第2光抽出素子360は、第1主要表面362および第2主要表面364を具備する。第1および第2の主要表面362、364は、光抽出面を有することが可能である。
【0106】
一つの代表的実施形態では、第1光抽出素子330はプリズム輝度フィルム、例えば、BEF(3Mから入手可能)に見られるそれらの構造、と同様な構造を含む第1光抽出面を有する。更に、第2光抽出素子360は、第1光抽出面のものと類似した構造を有する光抽出面を有することができる。第1および第2の光抽出面は互いに任意の好適な関係に配向できる。例えば、第2光抽出面のプリズム輝度構造は、その溝が第1光抽出面のプリズム輝度構造の溝と実質的に平行であるように位置決めできる。或いは第2光抽出面の溝は、第1光抽出面の溝と実質的に直角であるように位置決めできる。
【0107】
第1の光抽出素子330は第2の光抽出素子360に対して任意の好適な関係に位置決め可能である。例えば、第1光抽出素子330は第2光抽出素子360から離して位置決め可能である。或いは、第1光抽出素子330は、それが第2光抽出素子360と接するように位置決め可能である。幾つかの実施形態では、第1光抽出素子330は、例えば、米国特許出願第2004/0228106(Stevenson等)に記載のように第2光抽出素子に取り付け可能である。
【0108】
本明細書で説明したように、本開示の光抽出素子は少なくとも1つの光抽出面を有することができる。図4Aに光抽出面432の代表的な一実施形態を概略的に示す。この実施形態では、光抽出面432は拡散体420の下面にある。別の実施形態では、光抽出面432は例えば、図4Bおよび4Cに見られるように、光源および拡散層420との間の中間層430上にあっても良い。中間層430は例えば、図4Bに示したように感圧接着剤(PSA)のような接着剤を使用して拡散層420に貼付できるし、または図4Cに示したように中間層430と拡散層420との間にギャップ480があっても良い。ギャップ480は空気または幾つかの他の層で充填しても良い。
【0109】
本開示の光抽出素子はいかなる形状または構造も取り得る。例えば、図5A−Cは光抽出素子の様々な構造を図示する。図5Aは光抽出面532を具備する第1光抽出素子530を例示する。光抽出素子530は支持体層590に取り付けられる。支持体層590は、支持体層590が光抽出素子530に強度および/または安定性を追加するように任意の好適な材料または複数材料を含むことが可能である。或いは、支持体層590は1つ以上の光学フィルム、例えば、反射偏光子フィルム、輝度上昇フィルム、等を具備することもできる。更に、支持体層590は本明細書にてさらに説明されるように、第2の光抽出素子を具備することができる。
【0110】
図5Bは、光学素子592に取り付けられた、光抽出面532を具備する光抽出素子530を例示し、次に光学素子592は透明な基板または板594に取り付けられる。光学素子592を光抽出素子530および透明基板594を取り付けるには、任意の好適な技術を、例えば光学接着剤を使用できる。透明基板594には、光抽出素子530および光学素子592を支持できる任意の好適な材料または複数材料が挙げられ、例えば、シクロオレフィンポリマー類およびコポリマー類、MS(すなわち、60重量%PMMA中に40重量%PSがあるランダムコポリマー)、ポリカーボネート類、アクリレート類、PMMA、シリコーン類、ウレタンアクリレート類、およびコポリマー類、およびそれらの組合せがある。
【0111】
光学素子592には任意の好適な光学フィルム、例えば、反射偏光子フィルム、輝度上昇フィルム、等が挙げられる。一部の実施形態では、光学素子592は本明細書で更に説明されるように第2の光抽出素子を具備することができる。
【0112】
あるいは、図5Cは透明基板594の第1表面に取り付けられた光抽出面532を有する光抽出素子530を例示し、光学素子592は基板594の第2表面に取り付けられる。
【0113】
図8〜11は本開示のバックライトに有用な幾つかの光源の図を示すが、それらは限定を意図するものではない。例示した光源はパッケージ化LEDを含む。図8、9、および11の光源は側面放射LEDパッケージを示し、LEDダイからの光は一体化カプセルまたはレンズ要素によって反射および/または屈折され、光源の対称軸にそった前方よりはむしろ一般的に横方向にピーク光放出が与えられる。図10の光源は任意選択の偏向器が備わっているか否かに依存して、前方に放出または側面放出できる。
【0114】
図8では、光源800は、フレーム812に装着され、リード線814で電気的に接続された、LEDダイ810を具備する。リード線814は光源800を回路基板等に電気的および物理的に接続するために使用される。レンズ820はフレーム812に取り付けられる。レンズ820はレンズの上方セクションに放出された光が全体的に上方表面822で内部反射され、その結果光は上方セクションの底部表面824に入射され、デバイスによって屈折されるように設計される。レンズの下方セクション826に放出される光もまたデバイスによって屈折される。光源800は同様に、レンズ820の上方に装着されるかまたは上方表面822に取り付けられる反射材料の円板のような、任意選択の方向転換器830を具備することができる。米国特許出願第2004/0233665号(West等)を参照。
【0115】
図9において、光源900はリードフレーム910に装着されるLEDダイ(図示せず)を具備する。透明なカプセル920はLEDダイ、リードフレーム910、および電気のリード線の一部をカプセルに封じ込める。カプセル920はLEDダイ表面法線を含む平面に関して鏡映対称性を示す。カプセルは湾曲面922で規定される凹部924を有する。凹部924は本質的に線形で、中央に対称平面を有し、そして反射コーティング926が表面922の少なくとも一部の上に配置される。LEDダイから発散される光は、反射コーティング926から反射して反射光を形成し、それは次に、カプセルの屈折面928によって屈折され、屈折光930を形成する。米国特許第6,674,096号(Sommers)を参照。
【0116】
図10において、光源1000は、リードフレーム1012の凹んだ反射体領域1018に配置されたLEDダイ1010を具備する。電力は、リードフレーム1012、およびリードフレームからLEDダイ1010にワイヤボンディング接続する別のリードフレーム1014により、光源に供給される。LEDダイはその上に蛍光材料1016の層を有し、アセンブリ全体はレンズ化した前部表面を有する透明なカプセル形成エポキシ樹脂1020に埋め込まれる。加電すると、LEDダイ1010のトップ表面は青い光を発生する。この青色光の一部は、蛍光材料の層を通過し、蛍光材料から放射される黄色光と混合し、白色光出力をもたらす。或いは蛍光材料の層を取り除いて、光源がLEDダイで生成される青色光(または所望の別の色)だけを放出するようにできる。どちらの場合でも、白色または着色光は、基本的に前方に放射され光源1000の対称軸に沿ったピーク光放射を生成する。しかし、所望であれば、光源1000は任意選択で一般的に側路にまたは横方向に光を導き直す反射表面を有する偏向器1030を具備することができ、こうして光源1000を側面発光器に転換する。偏向板1030は紙面に垂直な平面に関して鏡面対称を有することが可能で、またはカプセル化樹脂1020の対称軸と一致する垂直軸に関して回転対称性を有することが可能である。米国特許第5,959,316号(Lowery)も参照。
【0117】
図11において、光源1110は、パッケージ台座1116により支持されるLEDダイ1112を有する。レンズ1120は台座1116に結合され、パッケージ軸1114は台座1116およびレンズ1120の中央を通過する。レンズ1120の形状はLEDダイ1112とレンズ1120との間の容積1114を規定する。容積1114はシリコーンまたは例えば樹脂、空気またはガスで充満されるかまたは真空にされ、封止される。レンズ1120は鋸歯形状の屈折部1122および全内部反射(TIR)ファンネル部186を具備する。鋸歯形状部は、光がパッケージ軸1126に対してできるだけ90°に近くレンズ1120から出るように光を屈折し曲げるような設計にする。米国特許第6,598,998号(West等)も参照。
【0118】
図8および10に示した方向転換器に加えて、光源はその他の方向転換器を利用することができ、それには同一出願人による米国特許出願第11/458,891号、題名「2機能性方向転換器を具備した光源を有する直接照明バックライト」に記載の2機能性方向転換器が挙げられる。
【0119】
白色光の創製に使用されるか否かにかかわらず、多色光源は、バックライト出力領域における色均一性および輝度均一性に対する異なった効果を有する多くのバックライト形態をとることができる。ある達成方法では、多数のLEDダイ(例えば、赤、緑、および青の光を放出するダイ)が全てリードフレームまたは別の基板の上に互いに近接して装着され、次いで単一のカプセル化材料の中に一緒にしてケースに入れられて単一パッケージを形成し、また単一のレンズ部品をも具備することができる。そのような光源は、個々の色のどれか一つまたは全ての色を同時に放射するように制御できる。別の達成方法では、1個だけのLEDダイを有しパッケージ当たり1色を放出する、個々のパッケージ化LEDを所与の循環キャビティに対して一緒にクラスター化し、LEDパッケージの組合せを収容するクラスタは例えば青/黄色または赤/緑/青のような異なった色を放射できる。さらに別の達成方法では、そのような個別にパッケージ化された多色LEDが1列以上の配列に、または別のパターンに配置され得る。例えば、図7b−7eに示される構造体に対して、個々のパッケージ化LEDは連続したピラミッド構造体の波打ち稜線に従うように配置できる。
【0120】
その他の好適なLED光源には、近似的にランバート(Lambertian)光パターンを放射するLEDパッケージが挙げられ、それらはOSRAM、Lumileds、およびその他のLED製造者から商業上、入手可能である。そのようなLEDは、一般的には中央にLEDダイを具備する大きな半球ドームを有するカプセル、または表面の下にLEDダイを具備した平坦なカプセル材表面を有するカプセルを組み入れる。
【実施例】
【0121】
以下の実施例はカスタム品のLEDバックライト試験台で試験した。試験台は、対角559mm(22インチ)、アスペクト比16:9であるLCDテレビジョン用のLEDベースバックライト領域をシミュレートするよう設計した。試験台は、バックライトキャビティの側壁を形成している長方形ボックスフレームを有し、フレームの長軸を水平にして設置した。ボックスフレームの内壁を上記の高拡散反射率白色フィルムのEDRIIをライニングした。
【0122】
ボックスフレームの前面を、取り外し可能な約3mm厚さの白色の拡散性ポリメチルメタクリレート製拡散板(Cyro社、ニュージャージー州、Rockaway、から入手可能)でカバーした。この拡散板は現在CCFLおよびLEDベースのテレビジョンバックライトに使用されている拡散板と類似している。そのプレートの外面は試験台の外面(すなわち、バックライトの外面積)として作用する。
【0123】
背面板を4つの移動台上のボックスフレームの背面側に取り付けし、バックライトキャビティの中で背面板を異なった深さに調節できるようにした。
【0124】
4つのLED棒を、拡散板に対向する背面板の端の背面板に固定した。その棒を水平な2列で背面板の幅に渡るように配置した。各々の棒は5つの赤、5つの青、および10の緑の側面放出Luxeon(登録商標)LED(Lumileds、カリフォルニア州、サンノゼ、から入手可能)を有し、標準的なプリント回路基板上に1列中、緑−赤−青−緑のパターンで配置されていた。単一棒上のLED間の中心−中心間隔は約12mmであった。隣接する水平な列の中心−中心間の間隔は152mmであった。
【0125】
単一棒上の緑、赤、および青のLEDは色による順番で電気接続され、各色の出力は独立して変更でき、試験台の色バランスを調節できるようにした。各棒には2系統の電力供給を2つ接続した。1つの電力供給系統は赤LEDに駆動電流を供給し、1つの系統は青LEDに駆動電流を供給し、2つの系統は5つの緑色LEDを駆動する各系統を有する緑色LEDに電流を供給した。典型的な測定の間、赤LEDは約150mAで駆動し、青LEDは約170mAで駆動し、および緑LEDは約130mAで駆動した。第1の測定を行う前に、LEDを350mAで166時間かけて稼動させ、その後試験台からの出力を比較的安定な時間をかけて観測した。
【0126】
ポリカーボネート反射体支持板をLED回路基板の上の背面板に取り付けた。反射体支持板は長方形で試験台フレームの内側よりも僅かに小さい。反射体支持板は穴を有し、LEDレンズがその板を貫通して広げられるようにした。装着したときに、反射体支持板のトップ表面がLEDレンズの底と揃うようにした。高反射性背面反射体フィルム(ビキュィテイ(Vikuiti(登録商標))ESRフィルム、3M社から入手可能)を反射体支持板に積層した。こうして装着したフィルム層は実質的に平坦であり、バックライトの光学的キャビティの反射基板として作用した。
【0127】
透明な2mm厚さのポリメチルメタクリレートフィルム支持板を反射体支持板と拡散板との間にある反射体支持板の上に装着した。LEDと支持板との間のギャップを、支持板を装着するために使用した隔離支持体の高さによって設定した。隔離支持体は約6.4mm〜約12.7mmに設定した。試験フィルムをフィルム支持板に取り付けた。試験フィルムはLEDに面する側に装着した。
【0128】
試験台の性能は色彩測定カメラ(型式PM1611、Radiant Imaging社、ワシントン州、Duvall、から入手可能)を使用して測定した。カメラは105mmレンズおよびND2中密度フィルターを装備した。Radiant Imagingにより供給されるソフトウエアを使用してカメラの較正および測定を行った。色およびルミナンス(luminance)の較正はスポット放射計(spot radiometer)(型式PR650、Photo Research 社、カリフォルニア州、Chataworth、より入手可能)を用いて行った。試験台はカメラの前4mに垂直配向に設置した。試験台はカメラレンズの軸が実質的に拡散板に垂直になり、近似的に試験台の中心に照準するようにカメラと位置合せした。
【0129】
バックライト較正は試験台に適切なフィルム(背面反射体および試験用光抽出フィルム)を装着し、背面板を適切な位置に設定し、所望のキャビティ厚さ(背面反射板にトップと拡散板の底との間の空間として規定される)を得るようにした。使用したキャビティ厚さは18,28,38、および40mmであった。フィルム支持板を反射体支持板の上に装着し、両板のギャップは6.4mmまたは12.7mmのギャップにした。どの試験フィルムも用いずに行われる測定に対しては、試験台に支持板を装着しなかった。
【0130】
どの測定記録の前でも、LEDはスイッチを入れて少なくとも90分ウォームアップした。光抽出素子または光抽出フィルムを用いて試験用に試験台を構成してから測定を実行し、次いで色彩カメラを使用して様々な深さに背面板をセットした試験台の写真を撮った。結果を目視で検査し、拡散板の表面に亘って全ルミナンス、ルミナンス均一性、および色均一性を解析した。
【0131】
対照例
比較のバックライトキャビティを光抽出素子またはフィルムをLEDの上方に有しない構成にした。背面反射体のトップ(すなわち、反射基板)から拡散板の底までのキャビティ深さを28mmにした。
【0132】
見掛けの出力面積、すなわち拡散板のトップは、高度に不均一にした。各々のLEDに対応する画像または色むらおよびそれらの個々の色は出力領域で明確に目視できた。
【0133】
(実施例A)
バックライトキャビティは、光抽出素子として使用される3M社から入手可能なBEFフィルムIIIを含んでいた。そのフィルムをアクリル板上にプリズムがLEDに対向するようにして支持させ、(すなわち、LED列の方向に対して平行に)水平に配向させた。キャビティ深さは反射基板のトップから拡散板の底までが約28mm、そして部分反射体を反射基板の上約12.7mmに配置した。反射基板は米国特許第6,096,247号(Ulsh等)に記載の技術を使用して作製されたフレームエンボスESRであった。
【0134】
外観試験において、この実施例は輝度および色均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0135】
(実施例B)
バックライトキャビティは、光抽出素子として使用されるキューブコーナー光抽出フィルムを含んでいた。このフィルムは0.25mm(10ミル)厚さの単層ポリカーボネートシート材料であり、それは1つの主要面が平坦で平滑であり、反対表面に形成されたプリズムパターンを有した。プリズムは、3M社から入手可能な3M(登録商標)スコッチライト(Scotchlite、登録商標)反射材6260高光沢フィルムに使用されるピラミッド状キューブコーナー配列と同一であり、ピラミッド状配列は片傾斜キューブコーナープリズムで特徴付けられ、その高さ(三角形の底面からキューブコーナーの頂点まで)は約87.5μm(約3.5ミル)であり、その底面三角形は約55°、55°、および70°の角度を有する。この抽出フィルムは、フィルムの構造化側がLEDに面するように配向させた。フィルムをアクリル板で支持した。キャビティ深さは、反射基板のトップから拡散板の底までが28mmであり、光抽出フィルムは反射基板の上方約12.7mmに設置した。反射基板はESRであった。
【0136】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0137】
(実施例C)
バックライトキャビティは、光抽出素子として利用される2つの光抽出フィルムを含んでいた。各々の光抽出フィルムは、実施例Bに使用された光抽出フィルムと同一であった。第1フィルムはキューブコーナー要素をLEDに対向するようにしてアクリル板上に支持させた。第2フィルムはキューブコーナー要素を(アクリル板に接触させて)LEDに対向するようにしてアクリル板の反対面に支持させた。キャビティは約18mm深さであり、光抽出フィルムは反射基板の上方約12.7mmに配置した。反射基板はESRであった。
【0138】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0139】
(実施例D)
バックライト空隙は、光抽出素子として利用される2つの光抽出フィルムを具備した。各々の光抽出フィルムは実施例Bに使用された光抽出フィルムと同一であった。第1フィルムはキューブコーナー要素をLEDに対向するようにしてアクリル板上に支持させた。アクリル板の反対面は拡散フィルムを具備した。第2フィルムはキューブコーナー要素をLEDに対向する(アクリル板に接触させて)ようにして拡散フィルムを有するアクリル板の面に固定させた。キャビティは約28mm深さであり、光抽出フィルム構築物は反射基板の上方約12.7mmに配置した。反射基板はESRであった。
【0140】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0141】
(実施例E)
バックライトキャビティは、それが0.13mm(5ミル)厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)製ベースフィルムの上に約1.586の屈折率を有する樹脂で、そこに形成させたプリズム構造化表面722を有する硬化樹脂層からなることを除いては、光抽出素子として本開示の図7b〜eに関して記述した光抽出フィルムを具備した。光抽出フィルムは、約0.15mm(6ミル)の公称の全体の厚さを有した。構造化表面上の各プリズム726は、約150μmの特性的長さλ(図7e参照)、それぞれ約68μmと4μmの最高幅Wmaxおよび最低幅Wmin、並びにそれぞれ約25μmと1μmの最高の高さおよび最低の高さを有した。各プリズムの傾斜したプリズム表面は、実質的に平坦な横断方向断面(図7dのy−z平面参照)であり、その間に約96°の頂角を形成した。プリズムは図7b〜eに図示したように構造的対称性を有し、片勾配角度θは約19°であった。θフィルムはプリズムをLEDに対向させ、プリズムを水平に配向させて(すなわち、角プリズムはLED列の方向に平行に広がる)、アクリル板上に支持させた。キャビティ深さは、反射基板のトップから拡散板の底までで38mmであり、光抽出素子は反射基板の上方約12.7mmに設置した。反射基板はESRであった。
【0142】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0143】
(実施例F)
バックライトキャビティは光抽出素子として実施例Eの光抽出フィルムを具備した。プリズムをLEDに対向させ、かつ水平に配向(すなわち、各プリズムがLEDの列の方向に平行に広がる)させて、フィルムをアクリル板上で支持した。キャビティ深さは、反射基板のトップから拡散板の底までが28mmであり、光抽出構築物は反射基板の上方約12.7mmに設置した。反射基板はESRであった。
【0144】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0145】
結果
実施例A〜Fの比較を表1に示す。相対的効率パラメータは各々のバックライト構成に対して、実施例の平均輝度を対照例の平均輝度で除算して計算し、各々の場合の平均輝度はそれぞれのバックライトの実質的な全出力面積に対して計算した。輝度の不均一性パラメータは各々のバックライト構成に対して、標準輝度偏差をバックライトの実質的な全出力面積に渡る平均輝度で除算して計算した。色不均一性パラメータΔuvは各々のバックライト構成に対して、実施例の平均的な色からの各点における色彩偏差の平均値として計算し、かつ、色彩は色彩空間におけるCIEu'v'として表現する。従って、
【0146】
【数1】
【0147】
式中、Nは試験システムにおける画像の画素数であり、u'およびv'は各画素に対する色座標であり、u'avgおよびv'avgは色座標平均である。この色不均一性は、出力面積全体に渡ってではなく、上方LED棒またはバックライトプロトタイプの列の上に中心を置いた475mm長さと75mm幅の長方形部分の出力面積に渡って測定した。
【0148】
【表1】
【0149】
表1より、上記図7b〜eに関連して述べた光抽出フィルムを利用する実施例EおよびFは、その他の実施例と比較して効率が高く、輝度不均一性が低く、および色不均一性が低く、最適なバランスを示すことが分かる。さらに調査すると、実施例E〜Fに使用される光抽出フィルムはその他多くの光抽出フィルムから大きく異なる構造化表面トポグラフィを有することが同様に分かる。
【0150】
各々の光抽出フィルムA〜Fは、ドイツ、Karlshruhe、のオートロニックメルシャス(autronic-MELCHERS社)から入手可能なコノスコープ(ConoScope)装置を使用して観測された。その結果を図15の強度の極座標プロットで示す。偏向光の測定にコノスコープを使用した以外は、設定は基本的に図13cであった。図15は測定されたルミナンスまたは輝度を極角αおよび方位角βの関数としてプロットする。偏向された光線1510、1512は、約20〜40°の範囲の極角で偏向され、各々は45°より大きいが90°よりも小さい方位角幅Δβを有することが分かる。図15では、プロットされた最低ルミナンスは250cd/cm2であり、ピークルミナンスは2078cd/cm2(光線1510で発生)であり、従って、光線1510、1512の形状はピークルミナンスまたは輝度の約10%で規定される。
【0151】
図15より推論できるように、実施例EおよびFの光抽出フィルムは約120°以上の方位角光線拡幅を示す。更に図15から分かるように、実施例EおよびFの光抽出フィルムは通過光の10%以下を20°未満の極角に方向転換させ、透過光の90%以上を20°より大きい極角に方向転換させる。
【0152】
本明細書に引用した全ての参考資料および刊行物は、それら全体の本開示中への出典明示により、本開示と直接矛盾し得る範囲を除いて本明細書の一部として組み入れる。本開示の例示的実施形態を検討するとともに本開示の範囲内の可能な変形例を参照してきた。本開示のこれらのおよび他の変形例および変更例は開示の範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろうとともに、本開示は本明細書に記載された例示的実施形態に限定されないことは理解されよう。したがって本開示は冒頭に提示した特許請求の範囲によってのみ限定される。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、以下の米国特許仮出願の有益性を主張し、それら開示の全体を参照として引用する:米国特許出願第60/711,519号、2005年8月27日出願;同第60/711,551号、2008月27日出願;同第60/714,072号、2005年9月2日出願;同第60/714,068号、2005年9月2日出願;同第60/729,370号、2005年10月21日出願、である。
【0002】
(発明の分野)
以下の共有であり同時係属中の米国特許出願を本明細書に参照として引用する:米国特許出願シリアル番号11/212,166、題名、凹面トランス反射体を具備する光循環キャビティを有する直接照明バックライト;同11/458,891、題名、2機能性方向転換器を具備する光源を有する直接照明バックライト;同11/466,628、題名、凹面トランス反射体を具備する光循環キャビティを有するエッジ照明バックライト;同xx/xxx、xxx、題名、凹面トランス反射体を具備する光循環キャビティを有する直接照明バックライトを形成する方法(代理人ドケット番号61199US006)、である。
【背景技術】
【0003】
幾つかのディスプレイシステム、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)は背面から照射される。このようなディスプレイは多くの装置、例えば、ラップトップコピュータ、ハンドヘルド計算機、デジタル時計、テレビジョン、等に広く使用されている。幾つかの背面照射ディスプレイには、光源からディスプレイパネルの背後に光をガイドするように位置づけされた導光器を有したディスプレイの背面に配置される光源が含まれる。別の背面照射ディスプレイ、例えば、幾つかのLCDモニタおよびLCDテレビジョン(LCDーTV)では、ディスプレイパネルの背後に設置された多数の光源を使用して直接、背面から照射される。この直接背面照明の配置は大型化ディスプレイと共にますます一般的になっていて、その理由は方形のディスプレイサイズが増加するにつれてディスプレイ輝度の特定レベルを達成するための光出力が必要とされるが、一方ディスプレイの側に沿った光源設置に利用できる設置面積はディスプレイサイズの増加に伴い一次関数的に増加するだけであるからである。加えて、幾つかのディスプレイ、例えばLCD−TV、では、その他のディスプレイに要求されるよりも離れた距離で見ても十分な明るさを有するディスプレイが要求される。更に、LCD−TVの視野角に対する要求は一般的にLCDモニタおよび携帯装置に対する要求とは異なっている。
【0004】
LCDモニタおよびLCD−TVは、普通多数の冷陰極蛍光ランプ(CCFL)によって背面照射される。このような光源は、直線でありディスプレイの全幅に渡って伸び、その結果、ディスプレイ部の背面は、暗い領域で分離された一筋の明るい縞によって照明される。そのような照明プロファイルは望ましくはなく、従って、LCD装置の背後に拡散板が使用され照明プロファイルを平準化するのが典型的である。
【0005】
現状では、LCD−TV拡散板はガラスビーズ、ポリスチレンビーズ、およびCaCO3粒子を含む様々な分散相を有するポリメタクリルアクリレート(PMMA)の高分子マトリックスを採用するのが一般的である。これらの板はランプの高温に曝された後、しばしば変形するかまたは歪む。加えて、これらの拡散板は、拡散粒子を高分子マトリックス全体に均一に分散させるためにカスタマイズした押出し配合が必要とされ、これがさらにコストを増加させる。一部の拡散板には、空間的にその幅を変更してLCDパネルの背面における照明プロファイルをより均一にしようとする拡散特性を具備する。このような非均一拡散体は、プリントパターン拡散体と呼ばれることもある。これらの不均一拡散体は、組立の時点で拡散パターンが照明源に対して位置合せしなければならないので、製造が高価である。
【0006】
近年、CCFLではなくて例えば赤/緑/青のLED配列により出力される直接照明(direct-lit)バックライトを使用する液晶テレビジョン(LCD TV)が導入されてきた。実例はソニー(登録商標)のクオリア005LEDフラットースクリーンTVである101.6cm(40インチ)モデルは、側面放射ルクセオン(登録商標)LEDを5列水平に収容した直接照明を使用し、各々の列はGRBRG繰り返しパターンで配列された65のLEDを収容し、列は8.26cm(3.25インチ)離間して配置される。このバックライトは、白色の背面拡散反射体の前面から(厚さ約2mmの)前面拡散体の背面までの深さで測定して42mm深さであり、その間には325の白色拡散スポットの配列を有する透明な平坦板が配置される。幾らかの光を透過するこれらのスポットの各々はLEDの一つに並べて配置され、LEDから発光される大部分の軸上光が前面拡散体に当たるのを防止する。背面反射体は角度付き側壁を有した平坦性である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
幾つかのバックライトの重要な態様は、ディスプレイ照明光が一様の輝度でなければならないということである。例えばLEDのような点光源の場合には照明均一性は特に問題である。その場合、バックライトはディスプレイ画像に暗い領域がないようにディスプレイパネルの全域に光が広がることが求められる。加えて、幾つかの用途では、ディスプレイパネルは異なった色の光を発する多数の異なったLEDからの光で照明される。人間の眼は輝度よりも色の変化をより容易に識別するので、異なった色を発光する光源を効果的に混合して白色の照明光を作り出すことは難題であり得る。それは、輝度のみならず色が、ディスプレイされた画像全体で均一であるために、様々なLEDからの光が混合されるこれらの状態で重要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1態様において、本開示は、反射基板、方位角光線拡幅トポグラフィを含む第1光抽出面、および光源ユニットを具備する照明アセンブリを提供する。光源には照射光を発することができる1つ以上の光源が含まれ、光源ユニットの場所は第1光抽出面と反射基板との間にある。第1光抽出面は光源ユニットと対向している。
【0009】
別の態様では、本開示は、反射基板、および円錐構造部が最密充填された配列を含む第1光抽出面を有する照明アセンブリを提供する。配列には円錐構造部との間に実質的に平坦でないランド領域を含み、該円錐構造部の底面が該表面のX−Y平面にあり、そして円錐構造部の頂点は該表面のX−Y平面から外にある。アセンブリは、同様に、光を発する1個以上の光源を具備する光源ユニットを具備し、光源ユニットの場所は第1光抽出面と反射基板との間にある。第1光抽出面の配列中の円錐構造部の頂点は光源ユニットの方向に向いている。
【0010】
別の態様において、本開示は反射基板および少なくとも1つの切子面を含む第1光抽出面を有する照射アセンブリを提供し、その切子面はX−Y平面に面内曲面を有する。そのアセンブリは同様に照明光を発する1個以上の光源を具備する光源ユニットを具備し、光源ユニットの場所は第1光抽出面と反射基板との間にある。第1光抽出面は光源ユニットの方向に向いている。
【0011】
別の態様では、本発明は反射基板および第1光抽出面を有する照明アセンブリを提供し、その第1光抽出面には光抽出面に法線入射する光線に対して少なくとも15°の方位角差Δβを生成する手段が含まれる。そのアセンブリは同様に照明光を発する1個以上の光源を具備する光源ユニットを具備し、光源ユニットの場所は第1光抽出面と反射基板との間にある。第1光抽出面は光源ユニットの方向に向いている。
【0012】
別の態様において、本開示は、ディスプレイパネルが照明側面を有し、かつ照明アセンブリがディスプレイパネルの照明側面に配置される、直接照明ディスプレイシステムを提供する。その照明アセンブリには、反射基板、および照明光を発することができる1個以上の光源を具備する光源ユニットを具備する。同様に、そのアセンブリは第1光抽出面と反射基板との間に第1光抽出面を有し、第1光抽出面は光源ユニットに対向し、かつ第1光抽出面は方位角光線拡幅トポグラフィを有する。
【0013】
本出願のこれらのおよびその他の態様は以下の詳細な説明により明らかである。しかし、決して、上記要約は、請求された主題に関する限定として解釈されるべきでなく、主題は、手続処理の間補正することができるような特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】バックライト照明の液晶ディスプレイシステムの一実施形態の概略的断面図。
【図2】光抽出素子を具備する照明アセンブリの一実施形態の概略的断面図。
【図3】2つの光抽出素子を具備する照明アセンブリの一実施形態の概略的断面図。
【図4A】光抽出面の様々な実施形態の概略的断面図。
【図4B】光抽出面の様々な実施形態の概略的断面図。
【図4C】光抽出面の様々な実施形態の概略的断面図。
【図5A】光抽出素子の様々な実施形態の概略的断面図。
【図5B】光抽出素子の様々な実施形態の概略的断面図。
【図5C】光抽出素子の様々な実施形態の概略的断面図。
【図6】光源ユニットの一実施形態の概略平面図。
【図7a】構造化表面を有する光抽出フィルムの一部分の一実施形態の概略的斜視図。
【図7b】構造化表面を有する光抽出フィルムの一部分の別の実施形態の概略的斜視図。
【図7c】図7bのフィルムの上面図。
【図7d】図7b〜cのフィルムの断面図であり、図7dは概略図。
【図7e】図7b〜cのフィルムの断面図であり、図7dは概略図。
【図7f】図7bのような抽出フィルムを作製するために使用されるマスターツールを製作できる装備の概略的ディスプレイである。
【図7g】構造化表面を有する光抽出フィルムの一部分の別の実施形態の概略的斜視図。
【図8】本開示のバックライトにおける光源に使用できる様々なパッケージ化LEDの概略的断面図。
【図9】本開示のバックライトにおける光源に使用できる様々なパッケージ化LEDの概略的断面図。
【図10】本開示のバックライトにおける光源に使用できる様々なパッケージ化LEDの概略的断面図。
【図11】本開示のバックライトにおける光源に使用できる様々なパッケージ化LEDの概略的断面図。
【図12】極座標系の斜視図。
【図13a】様々なタイプの光抽出フィルムの光偏向特性を実証する組立の斜視図であり、図13cには方位角光線拡幅を生成する光抽出フィルムを備える。
【図13b】様々なタイプの光抽出フィルムの光偏向特性を実証する組立の斜視図であり、図13cには方位角光線拡幅を生成する光抽出フィルムを備える。
【図13c】様々なタイプの光抽出フィルムの光偏向特性を実証する組立の斜視図であり、図13cには方位角光線拡幅を生成する光抽出フィルムを備える。
【図14】構造化表面を有する光抽出フィルムの一部分の別の実施形態の概略的斜視図。
【図15】実施例EおよびFの光抽出フィルムの強度の極座標プロットである。 図中、類似の参照数字は類似の要素を指定する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は例えば、液晶ディスプレイ(LCD、またはLCディスプレイ)などのディスプレイパネルに利用でき、特に直接、背面から照射する、例えば、LCDモニタおよびLCDテレビジョン(LCD−TV)に使用されるLCDに利用できる。より具体的には、本開示はLCディスプレイを照明する直接背面照射によって生じた光の管理を目的とする。
【0016】
通例の照明アセンブリでは、照明灯対拡散板の間隔、照明灯対照明灯の間隔および拡散体透過は、所与の値の輝度および照明の均一性について、アセンブリを設計する際に考慮される重要な因子である。一般に、強い拡散体、すなわち入射光線を高い割合で拡散する拡散体は、均一性を改善するが、高い拡散レベルは強い逆拡散、すなわち反射を伴うために輝度が低下する結果となる。
【0017】
本開示の幾つかの実施形態によると、光源に隣接して配置された光抽出素子は、より高い透過性の拡散体を使用しながら、より大きな照度均一性および/またはより大きな色混合の提供を可能にする。一般的に、高透過拡散体は強拡散体よりも薄いのが典型的であり、それによりバックライト形態を薄くするのに役立てることができる。光抽出素子は、光源からの照明光の少なくとも一部を抽出し、初期はディスプレイの軸の平行な方向に伝播する照明光をその軸に平行でない方向に向きを変える光抽出面を有する。
【0018】
光源ユニットが異なったピーク波長または色(例えば、赤、緑、および青のLEDの配列)を有する光を発することができる光源を具備する実施形態において、光抽出素子は光がLCパネルに到達するときに色および強度がより均一であるように光を分布させる働きをする。例えば、白色照明光が望ましい場合、光抽出素子は個別の着色光源からの光を混合することができ、その結果LCパネルでの外観はより均一な白色光になる。光抽出素子は、これを標準的な拡散体を使用した場合のLEDの直接背面照射に要求される場合よりも顕著に薄いキャビティ内で達成する。
【0019】
本開示の照明アセンブリは直接照明ディスプレイシステム、例えばLCディスプレイのためのバックライトに使用できる。しかし、本明細書に記載のような照明アセンブリは液晶ディスプレイパネルを照明するための用途に限定されない。光を発するために個別の光源が利用される場合はいつでも開示された照明アセンブリを使用しても良く、照明アセンブリは1つまたはそれ以上の個別の光源を具備するパネルからの均一な照明を有することが望ましい。従って、説明される照明アセンブリは固体状態の空間照明の用途、および標識、照明パネル、等に使用できる。
【0020】
直接照明ディスプレイシステム100の実施形態の概略断面図を図1に提示する。このようなディスプレイシステム100を、例えばLCDモニター、又はLCDテレビに使用できる。ディスプレイシステム100は、LCパネル150およびLCパネル150に照明光を提供するために配置された照明アセンブリ101を具備する。LCパネル150は典型的にはパネルプレート154の間に配置されたLC152の層を具備する。プレート154はガラスで形成されることが多く、LC層152の中の液晶の配向を制御するよう内面に電極構造および整列層を具備することができる。これらの電極構造は、通常、LCパネル画素、すなわち液晶の配向が隣接領域とは独立して制御できるLC層の領域を規定するように配置される。カラーフィルターもまた、LCパネル150によってディスプレイされる画像に色を与えるために1つ以上のプレート152を具備することも可能である。
【0021】
液晶パネル150は上方吸収偏光子156と下方吸収偏光子と158との間に配置される。図示された実施形態では、上方吸収偏光子156および下方吸収偏光子158はLCパネル150の外側に位置決めされる。吸収偏光子156,158とLGパネル150は協働してディスプレイシステム100を通って目視者に至るバックライト108からの光の透過を制御する。例えば、吸収偏光子156,158は、互いにそれらの透過軸を直交させて配置させても良い。非活性化状態においては、LC層152の画素は透過する光の偏光を変えることができない。従って、下方吸収偏光子158を通過する光は上方吸収偏光子156によって吸収される。画素が活性化されている時は、通過した偏向光は回転されるので、下方吸収偏光子158を透過する光の少なくとも一部は上方吸収偏光子156も透過する。LC層152の異なった画素を例えばコントローラ104によって選択的に活性化すると、結果として所望の特定の位置でディスプレイシステム100から通過する光を得ることができ、従って目視者により視認される画像を形成できる。コントローラ104には、例えばコンピュータまたはテレビジョン画像を受信しディスプレイするテレビジョンコントローラを具備することができる。
【0022】
上方吸収偏光子156の上に1つ以上の任意選択の層157が、例えばディスプレイ表面を覆って機械的および/または環境的な保護を与えるために提供されても良い。1つの代表的実施形態では、上方吸収偏光子156の上を覆う層157にはハードコートが挙げられる。
【0023】
幾つかのLCディスプレイは上記の方式とは異なった方式で作動できることは当然である。例えば、吸収偏光子は平行に整列されることが可能であり、LCパネルは非活性状態において光の偏光を回転させることができる。そのような場合であっても、このようなディスプレイ装置の基本的な構造は上記のものと類似している。
【0024】
照明アセンブリ101は、バックライト108と、バックライト108及びLCパネル150の間に配置された光管理フィルム140とを具備する。ディスプレイシステム100のバックライト108は、LCパネル150を照明する光を発する多数の光源112を有する光源ユニット110を具備する。光源ユニット110は反射基板102に近接して配置される。LCD−TVまたはLCDモニタに使用される光源112は、ディスプレイシステム100の高さに沿って延びる直線の冷陰極蛍光管であることが多い。しかし、フィラメントランプまたはアークランプ、発光ダイオード(LED)、蛍光フラットパネル、または外部電極蛍光ランプのような、その他のタイプの光源を使用することが可能である。このような光源のリストは、限定または完全を期すものではなく例示のみを意図している。
【0025】
光源112は概略的に示してある。大抵の場合、これらの光源112はコンパクトな発光ダイオード(LED)である。この点で、「LED」は可視光、紫外線、または赤外線にかかわらず、発光するダイオードを指す。それは、従来型または超放射型の種類にかかわらず、「LED」として販売されている非干渉性のケース入りまたは封入半導体デバイスを含む。LEDが紫外線のような可視光線でない光を発光する場合、および可視光線を発光する一部の場合では、LEDはリンを含んでパッケージ化され(または遠隔の場所に配置されたリンを照明でき)、短波長光線を長波長光線に転換するか、一部の場合では白色光を発光するデバイスをもたらす。「LEDダイ」は、最も基本的な形態、すなわち半導体加工手順によって製造される個々の構成要素またはチップの形態のLEDである。構成要素又はチップは、デバイスに電圧を加えるための電力の適用に好適な電気接点を含むことができる。構成要素またはチップの個々の層およびその他の機能的要素は通常ウェハスケールで形成され、次いで仕上がったウェハは最終的に個々の小片部に打ち抜かれて、多数のLEDダイとなる。パッケージ化LEDについて、前方発光および側面発光のLEDも含めて、本明細書でさらに詳しく論じる。
【0026】
所望であれば、露出されたバックライト用の照明光源としての個別のLED光源の代わりにまたはそれに追加して、例えば直線冷陰極蛍光ランプ(CCFL)または熱陰極蛍光ランプ(HCFL)などの別の可視光線発光器が使用できる。加えて、ハイブリッドシステム、例えば、(CCFL/LED)、冷白色および温白色、(CCFL/HCFL)、異なったスペクトルを発光する様なもの、が使用可能である。LEDおよびCCFLを含めた、および例えば多重CCFL、異なった色の多重CCFL、並びにLEDおよびCCFL等を複数個を含めた、光発光器の組合せが広く変更できる。
【0027】
例えば、一部の用途では、図1に見られる個別の光源112の列を、長い円筒状CCFLのような1個の異なった光源で、または長さ方向に沿って光を発光し、遠隔の活性構成部品(例えば、LEDダイまたはハロゲン電球のような)と結合させた直線の表面発光光ガイドと置き換えること、および光源の別の列で同様に処理することが望ましいことがある。そのような直線表面発光光ガイドの例は米国特許第5,845,038号(Lundin等)および同第6,367,941号(Lea等)に開示される。ファイバー結合レーザダイオードおよびその他の半導体発光体もまた公知であり、これらの場合ではファイバー光学導波路の端部は、露出された循環キャビティにおける配置に関して、或いは別にバックライトの出力領域の背後の配置に関して、光源として考えることができる。同じことが、例えばレンズ、偏向器、狭小導光器等の微小発光領域を有する別の受動光学素子にも当てはまり、それらは電球またはLEDダイのような活性構成部品から受け取った光を発する。そのような受動型構成部品の1例は側面発光LEDパッケージの型成形された封止材またはレンズである。
【0028】
幾つかの実施例において、バックライト108は白色光を連続的に発光し、LCパネル150はカラーフィルターマトリックスと組み合わされ多色画素の群(例えば、黄色/青(YB)画素、赤/緑/青(RGB)画素、赤/緑/青/白色(RGBW)画素、赤/黄色/緑/青(RYGB)画素、赤/黄色/緑/シアン/青(RYGCB)画素、または同様なもの)を形成し、その結果表示される画像は多色性である。或いは、多色性画像は色順次方式(color sequential techniques)を使用して表示できる。それは、白色光でLCパネル150を連続的に背面照射して色を生成するためにLCパネル150における多色画素の群を変調する代わりに、バックライト108自体内の着色光源が個別に分離され(例えば、赤、オレンジ、琥珀色、黄色、緑、シアン、青(ロイヤルブルーを含む)、および白色を上記のように組み合わせて、選択して)、変調され、その結果急速な繰り返しの逐次現象の中でバックライトは空間的に均一に着色した光出力(例えば、赤、次いで緑、次いで青のように)を点滅させる。次いで、このカラー変調されたバックライトは1個だけの画素配列(いかなるカラーフィルターマトリックスもなしに)を有するディスプレイモジュールと組み合わせられ、変調が十分に高速であり目視者の視覚システムにおいて一時的な色混合を与えることができるという条件が必要ではあるが、画素配列はバックライトと同時に変調され、達成可能な全色域(バックライトに使用された光源を前提とした)を画素配列全体に渡って生成する。色順次ディスプレイの例はフィールド順次ディスプレイとしても知られ、米国特許第5,337,068号(Stewart等)および同第6,762,743号(ヨシハラ等)に記載される。一部の場合では、単色だけのディスプレイが望まれるかも知れない。この場合では、バックライト108は1つの可視波長または色を優勢に発光するフィルターまたは特別な光源を具備することができる。
【0029】
バックライト108は同様に、光源112からの光を反射しLCパネル150から離れたある方向に伝播するための反射基板を具備することもできる。反射基板102は同様に、本明細書で更に説明されるように、光をディスプレイシステム100の内部で循環させるために有用であり得る。
【0030】
反射基板102はパネル効率を高めるために高度に反射性であることが望ましい。例えば、反射基板102は光源によって発光された可視光の平均反射率が少なくとも90%、95%、98%、99%、またはそれ以上を有することができる。反射基板102は、空間的に均一なまたはパターン化した、主として鏡面反射体、拡散反射体、または鏡面反射体/拡散反射体の組合せであることができる。一部の場合では、反射基板102は高反射率コーティングを有した硬い金属基板または支持基板に積層された高反射率フィルムで作ることができる。好適な高反射率材料には、3M社から入手可能なビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))機能強化鏡面反射体(ESR)多層高分子フィルム;硫酸バリウム充填ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ0.05mm(2ミル))をビキュイテイ(登録商標)ESRフィルムに0.01mm(0.4ミル)厚さのイソオクチルアクリレートアクリル酸の感圧接着剤を使用して積層することによって作製され、得られた積層フィルムを本明細書では「EDRII」フィルムと称する;東レインダストリ社より入手可能なE−60シリーズのルミラー(登録商標)ポリエステルフィルム;W.L.Gore&Associates社から入手可能のようなものである多孔性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム;Labshere社から入手可能なスペクトラロン(Spectralon(登録商標))反射材;Alanod Aluminum−Veredlung社から入手可能なミロ(Miro(登録商標))陽極酸化アルミニウム薄膜(ミロ(登録商標)2薄膜を含む);古河電工社からのMCPET高反射率発泡シート;および三井化学社から入手可能なWhite Refster(登録商標)およびMTフィルム、が挙げられる。
【0031】
反射基板102は実質的に平坦で滑らかな表面であって良いし、またはそれに構造化し表面を結合させて光散乱または混合を増強させても良い。そのような構造化表面は、(a)反射基板102の反射表面の上に、または(b)反射表面に透明なコーティングを塗布して、付与できる。前者の場合では、予め構造化して表面が形成された基板に高反射性フィルムを積層させるか、または高反射性フィルムを平坦な基板(例えば、3M社から入手可能なビキュイテイ(登録商標)耐久性向上鏡面反射−金属(DESR−M)反射体にあるような薄い金属シート)に積層し、続いて例えばスタンピング操作等を用いて構造化された表面を形成できる。後者の場合では、構造化された表面を有する透明フィルムを平坦な反射表面に積層できるか、または透明な膜を反射体に塗布し、次いでその後透明膜の上に構造化された表面を付与できる。
【0032】
反射基板102は、光源112を搭載した連続した集合層(切れ目のない)であり得、あるいは分離した部品で不連続的に構成するか、または光源112が突出できる切り離した開口部を具備する点のみで不連続であるがその他は連続した層であることができる。例えば、反射材の小片をLEDの列が搭載された基板に適用でき、各々の小片はLEDの一列から延びて別の列に届くに十分な幅を有し、バックライトの出力領域の向き合う境界の間に広がるために十分な長さを有している。
【0033】
バックライト108は、その外側境界に沿って両側面および両端面(図示せず)を具備し、それらは好ましくはライニングを施すか、さもなければ高反射率の垂直壁を具備して、光の損失を低減し循環効率を高める。反射基板102に使用されたのと同じ反射材料がこれらの壁を形成するために使用できるし、或いは別の反射材も使用できる。具体的実施例では、側面の壁は拡散反射材である。
【0034】
光管理ユニットとも称される光管理フィルム140の配置は、バックライト108とLCパネル150との間に位置決めされる。ディスプレイシステム100の稼動を改善する目的で、光管理フィルム140はバックライト108からの照明光の伝播を変更させる。例えば、光管理フィルムの配置140には拡散体120が含まれる。拡散体120は光源112から受けた光を拡散させるために使用され、それによりLCパネル上に入射する照明光の均一性を高めることがもたらされる。その結果、目視者が認識する画像は更に均一に明るいものとなる。
【0035】
拡散層120は好適な拡散フィルムまたは拡散板のどれであっても良い。例えば、拡散層120は好適な拡散材料のどれを用いても良く、複数種であっても良い。幾つかの実施形態では、拡散層120にはガラスビーズ、ポリスチレンビーズ、およびCaCO3粒子を含む様々な分散相を有したポリメチルメタクリレート(PMMA)の高分子マトリックスが挙げられる。代表的な拡散体には、ミネソタ州セントポールの3M社から入手可能な3M(登録商標)スコッチカル(Scotchcal(登録商標))拡散フィルムの3635−30型および3635−70型が挙げられる。
【0036】
光管理ユニット140には反射偏光子142を含むこともできる。光源112は、偏光していない光を通常生成するが、下方吸収偏光子158は単一の偏光状態の光のみを伝播するので、光源112で生成された光の約半分がLC層152へ伝播されない。しかし、反射偏光子142は、それがなければ下方吸収偏光子158に吸収されてしまう光を反射させるために使用可能である。その結果、この光は反射偏光子142と反射基板102との間の反射によって循環され得る。反射偏光子142によって反射された光の少なくとも一部は偏光解消されるかも知れないが、その後偏光状態で反射偏光子142へ戻り、反射偏光子142および下方吸収偏光子158を貫通しLC層152まで伝播する。このようにして、反射偏光子142は光源112によって発光された光の、LC層152に到達する割合を大きくするために使用でき、それによりより輝度の高いディスプレイ出力が提供される。
【0037】
好適な反射偏光子のどのタイプでも、例えば多層光学フィルム(multilayer optical film(MOF))反射偏光子、例えば連続/分散相偏光子、ワイヤグリッド反射偏光子、またはコレステリック反射偏光子のような拡散反射偏光フィルム(diffusely reflective polarizing film(DRPF))を反射偏光子142に使用できる。
【0038】
MOFおよび連続/分散相反射偏光子の両方は、通常は高分子材料である少なくとも2つの材料間の屈折率の相違に依存し、これにより一方の偏光状態の光を選択的に反射しつつ、直交する偏光状態で光を伝搬することができる。MOF反射偏光子のいくつかの例は米国特許第5,882,774号(Jonza等)に記載される。市販のMOF反射偏光子の例には、ビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))DBEF−D200およびDBEF−D400多層反射偏光子が含まれ、これには3M社から入手可能な拡散面が含まれている。
【0039】
本開示に関連して有用なDRPFの例には、共有の米国特許第5,825,543号(Ouderkirk等)に記述されるような連続/分散相偏光子、および共有の米国特許第5,867,316号(Carlson等)に記述されるような拡散反射多層偏光子、が挙げられる。DRPFのその他の好適な種類は米国特許第5,751,388号(Larson)に記述される。
【0040】
本開示に関連して有用なワイヤグリッド反射偏光子のいくつかの例には、例えば、米国特許第6,122,103号(Perkins等)に記載されるものが挙げられる。ワイヤグリッド偏光子は、特にユタ州オレム(Orem)モクステク社(Moxtek Inc.)から市販されている。
【0041】
本開示に関連して有用なコレステリック反射偏光子のいくつかの例には、例えば、米国特許第5,793,456号(Broer等)、米国特許出願番号2002/0159019(Pokorny等)に記述されるものが挙げられる。コレステリック偏光子には、出力側に4分の1波長遅延層が大抵の場合備わっていて、その結果コレステリック偏光子を通過した光は直線偏光に変換される。
【0042】
幾つかの実施形態では、偏光制御層144が拡散板120と反射偏光子142との間に設けられても良い。偏光制御層144の例には、4分の1波長遅延層および液晶偏光回転層のような偏光回転層が挙げられる。偏光制御層144は、反射偏光子142から反射された光の偏光を変更するために使用することが可能であり、これにより循環される割合が増加した光は反射偏光子142を透過する。
【0043】
光学管理フィルムの配列140は、1つ以上の輝度上昇層を含むことができる。輝度上昇層は、軸から離れた光をディスプレイ部の軸に近い方向に向け直す面構造を含むものである。これはLC層152の軸上に伝播する光の量を増加させ、目視者が見る画像の輝度を増加させる。輝度上昇層の一例は、プリズム輝度上昇層であり、それは照明光を、屈折および反射を介して方向転換させる多数のプリズム頂部を有する。ディスプレイシステム100で使用され得るプリズム輝度上昇層の例には、ミネソタ州セントポールの3M社から入手可能な一群のプリズムフィルムであるビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))BEFIIおよびBEFIIIが挙げられ、これらには、BEFII90/24、BEFII90/50、BEFIIIM90/50、およびBEFIIITが含まれる。
【0044】
図1に例示される具体的実施形態には反射偏光子142とLCパネル150との間に設置された第1輝度上昇層146aが示される。プリズム輝度上昇層は、1次元の光学的ゲインを通常提供する。同様に、任意選択の輝度上昇層146bは、第1の輝度上昇層146aのプリズム構造部に直交する向きにそのプリズム構造部を有して、光管理層の配列140の中に含めることができる。そのような配置は、2次元におけるディスプレイ装置の光ゲインを増大させる。他の代表的実施形態において、輝度上昇層146a、146bは、バックライト108と反射偏光子142との間に配置されることが可能である。
【0045】
光管理装置140における異なった層は自立層であっても良い。他の実施形態において、例えば、共有の米国特許出願第10/966,610号(Ko等)に説明されるように、光管理装置140の2つ以上の層が共に積層されることもある。他の代表的実施形態において、例えば共有の米国特許出願第10/965,937号(Gehlsen等)に記載されるように、光管理装置140はギャップで分離された2つの副アセンブリを具備することができる。
【0046】
図1に例示された実施形態のディスプレイシステム100は、本明細書に記述される好適な照明アセンブリのどれでも具備することができる。幾つかの実施形態において、バックライト108は、LCパネル150により均一な照明光を与えることを支援することができる光抽出素子を1つ以上具備することができる。
【0047】
図2は、少なくとも1つの光抽出素子を含む、一実施形態の照明アセンブリ200の概略断面図である。図示のように、照明アセンブリ200は、反射基板202および反射基板202に近接して位置決めされた光源ユニット210を具備する。アセンブリ200はまた、第1光抽出素子230が拡散層220と光源ユニット210との間にあるようにして位置決めされた任意選択の拡散層220を具備することができる。図1に例示された実施形態の反射基板102、光源ユニット110、および拡散層120に対する全ての設計考慮事項および可能性は、図2に例示された実施形態の反射基板202、光源ユニット210、および任意選択の拡散層に対して同様に適用される。照明アセンブリ200は同様に、光源ユニット210が第1光抽出素子230と反射基板202との間にあるようにして位置決めされた第1光抽出素子230を具備する。しかし、その他の構成配置も可能であり、例えば、反射基板202は開口部または溝を有して構成され、および光源210は反射基板202の背後に搭載され、個々の光源が開口部または溝を貫通するようにすることも可能である。更に一部の場合では、単純に反射基板202を取り除くことも許容される。
【0048】
光源ユニット210は少なくとも第1光源212aおよび第2光源212b(明細書では光源212としてまとめて指す)を具備する。2個の光源が示されたが、高原ユニット210は適切なあらゆる数の光源を具備しても良い。
【0049】
幾つかの実施形態では、光源ユニット210は反射基板202の上に位置決めされても良い。あるいは光源ユニット210は反射基板202から間隔をあけて離しても良い。別の実施形態では、光源ユニット210は反射基板202上に配置または貼り付けされても良い。その例は、例えば、共有および係属中の米国特許出願第11/018,608号(代理人ドケットNo.60116US002)、同第11/018,605号(代理人ドケットNo.60159US002),および同第10/858,539号(代理人ドケットNo.59334US002)である。
【0050】
光源212のどの好適なタイプでも図2に例示される実施形態、例えば図1の光源112に使用できる。光源212は反射基板202の上のどの好適な構成配置で位置決めされて良い。例えば、光源212は例えば六角形パターンまたはその他の幾何学パターンのような非直線配列で、あるいは不均一状で(例えば、ランダムまたは半ランダムで)配置できる。図6は、多数の光源ユニット610を具備するバックライト600の概略的平面図である。図示された実施形態では、光源ユニット610は棒として構成され、各々の棒は多数の光源612a、612b、612c、を含み、それらの光源は千鳥状に設置される。光源ユニット610は異なった形状であっても良い。加えて、光源612a−cは異なった色または波長の光を生成することが可能である。例えば、一部の光源612aは赤色光を生成し、一方別の光源612bは緑色光を生成し、および別の光源612は青色光を生成することが可能である。異なって着色される光源612a−cは、異なった色の光が混合される程度を高めることができるように構成配置され、それにより所望の色の均一性である混合光を生成できる。別の実施形態では、光源612a−cは各々白色光を生成して良い。更に、一部の実施形態では、光源612a−cは電気的にコントローラと接続されることで、光源612a−cが独立して制御可能になり得る。
【0051】
図2に戻って、光源ユニット210は、異なった波長または色の照明光を発光する光源212を具備することができる。例えば、v第1波長は第2波長と同じであっても違っていても良い。光源ユニット210は同様に、第3波長の光を発光する第3光源(未表示)を具備することもできる。幾つかの実施形態において、光源ユニット210の様々な光源212は混合された場合に、白色の照明光をディスプレイパネルまたはその他の装置に提供する光を生成できる。その他の実施形態では、光源212は各々白色光を生成可能である。
【0052】
第1光抽出素子230は、光源ユニット210が第1抽出素子230と反射基板202との間にあるように位置決めされる。第1光抽出素子230は光源ユニット210からの少なくとも一部の光を受け取るように作動可能であり、反射基板202から離れる方向に均一な強度および/または色を提供するようなやり方でその光を導く。
【0053】
機能的ギャップは光源ユニット210を拡散層220から分離する。この点における「機能的ギャップ」は、光が空間に入ることを可能にし(例えば投入平面において)、光が空間(例えば、出口平面において、投入平面および出口平面は、空間の主要境界または表面を規定する)を出る時までに実質的に横方向に広がるに十分な厚さを有する空間を指す。従って、一般的に、ギャップが「機能的ギャップ」であるかどうかは、光学的厚さとギャップに入る光のコリメーションの度合いに依存する。光抽出素子230の存在により、機能的ギャップは光源ユニット210と抽出素子230との間の第1ギャップ、および抽出素子230と拡散層220との間の第2ギャップに分類される。一部の場合には、これらの第1および第2のギャップはまた機能性ギャップである。
【0054】
例えば、高入射角の光を優勢に発光する側面発光光源(例えば、カリフォルニア州、サンノゼ、Lumileds Lightingから入手可能な側面発光LEDパッケージ、または高入射角で抽出素子に光を投射するように搭載された別の光源)が光源212として使用される場合、第1および第2ギャップの両方を、等しいまたは類似した厚さの機能性ギャップにすることが望ましい。
【0055】
その他の場合、第1および第2ギャップのうちの1つだけが機能性ギャップであるように部品を搭載し、残りのギャップは、ある光学フィルムを別の光学フィルムの上に重ねた場合に、普通に形成される顕微鏡的な空気間隙のようにできる限り薄くすることが望ましい。例えば、第1ギャップは、抽出素子230を反射基板202に非常に接近して配置することによって殆ど排除できる。これは、例えばランバーティアン(Lambertian)発光LED、または高角度発光を有するその他の前方発光LEDのような、光源が前方方向に優勢に発光する場合に有用である。そのような構成配置は、抽出素子と拡散層との間の第2ギャップを最大化するであろう。光源が反射基板202に形成されたくぼみまたはウエルの中に搭載される場合、同様に、抽出素子230を直接、反射基板202の上に搭載することも可能である。くぼみの場合、くぼみは任意選択で反射性材料で作製できる。例えば、抽出素子230を拡散層220に接触して配置することによって、第1ギャップが最大化されかつ第2ギャップが殆ど排除される場合は、別の極限である。このことはこれらの2層を単純に物理的接触状態に配置することで、それらの間に顕微鏡的空気間隙を残すことによって実施でき、または抽出素子230を拡散層220に薄層接着剤を用いて固定することによって実施できる。例えば、カプセル化レンズが反射基板の上方に広がるようにパッケージLEDを搭載することによって、光源ユニット210の光源212を反射基板202の上方に突き出すことができることに留意すべきである。
【0056】
ここで関心を光抽出素子230に向けると、その要素は第1主要表面232および第2主要表面234を具備する。図示された実施形態において、第1主要表面232は光源ユニット210に対向する光抽出面を有する。或いは、別の実施形態では、光抽出素子230の第2主要表面234は光抽出面を有する。更に、一部の実施形態では、第1主要表面232および第2主要表面234の両方が光抽出面を有することができる。
【0057】
光抽出素子230は、光抽出面をその中に提供するように形成された構造部を有する光抽出フィルムまたは層を具備することが可能で、あるいは光抽出素子230は本明細書でさらに説明されるように、基板に取り付けられた構造部を有するフィルムを具備することが可能である。
【0058】
好適なフィルムおよび構造は、光源ユニット210からの光を抽出する構造化された表面または類似物を形成するように構成配置された微細構造を有するフィルムおよび類似物を具備することができる。フィルムの片面または両面がそのような構造化表面を有することができる。有用な構造には、線形プリズム、錐体プリズム、円錐、および楕円が挙げられ、これらの構造部は表面から外に突き出て広がる形または表面のくぼみの中に広がる形であることが可能である。構造部の大きさ、形状、幾何学構造、配向、および間隔は、全て、光抽出素子230の性能を最適化するように選択でき、かつ個々の構造部は対称または非対称であることができる。構造化された表面は均一または不均一であることができ、不均一の場合、構造部の位置および大きさはランダムまたは擬似ランダムであることができる。幾つかの実施形態では、構造化表面は繰り返し構造パターンを含むことができる。大きさ、形状、幾何学構造、配向、および/または間隔の周期的変化または擬似ランダムな変化による規則的形態を破壊することは、バックライトの色の均一性および/または輝度の均一性を調整するために使用されて良い。一部の場合では、大小の構造部の分布を有し、かつ小さい構造部は通常光源の真上に整列され、大きい構造部は他の場所に位置決めされるようにフィルムを配置することが有利なこともある。一部の実施形態では、構造部の間のランドが最小限であるように(実質的にランドがないような構成配置も含む)構造部は最密充填される。
【0059】
好適な光抽出フィルムの例には、市販の一次元(直線)プリズム(one-dimensional (linear)prismatic)高分子フィルム、例えば、ビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))輝度上昇フィルム(brightness enhancement film(BEF))、ビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))透過直角フィルム(transmissive right angle film(TRF))、ビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))画像案内フィルム(image directing films (IDF))、およびビキュイテイ(Vikuiti(登録商標))輝度上昇フィルムand Vikuiti(Trademark)光学照明フィルム(optical lighting films(OLF))が挙げられ、いずれも3M社から入手可能であり、同様に従来のレンチキュラ線状レンズ配列も挙げられる。これらの一次元プリズムフィルムが本開示の直接照明バックライトにおいて光抽出フィルムとして使用される場合、プリズム構造化表面は光源ユニット210に対向していることが望ましい。
【0060】
構造化表面が二次元特性を有する光抽出フィルムの更なる例には以下の物が挙げられる。米国特許第4,588,258号(Hoopman)、同第4,775,219号(Appeldorn等)、同第5,138,488号(Szczech)、同第5,122,902号(Benson)、同第5,450,285号(Smith等)、および同第5,840,405号(Shusta等)に記載のようなキューブコーナー表面形態のもの;米国特許第6,287,670号(Benson等)、および同第6,280,822号(Smith等)に記載のような反転プリズム表面形態のもの;米国特許第6,752,505号(Parker等)、および米国特許出願No.2005/0024754号(Epstein等)に開示された構造化表面フィルム;および米国特許第6,771,335号(キムラ等)に記載のようなビーズ充填シート、である。
【0061】
ある代表例の光抽出フィルムを図7aに例示する。光抽出フィルム700はプリズム702の配列を具備する。各々のプリズムは、x−z平面およびy−z平面の両方に弧を描く4個の湾曲面または弧面を有する。例えば、プリズム704は頂部714で交わる4個の面706,708,710、および712を有する。頂部714は鋭角なピークではない。代わりに、頂部714はかなり丸みの表面であり、x方向およびy方向の両方に広がる円弧湾曲部の交差によって形成される。図7aでは各プリズムはx−z平面およびy−z平面の両方で対称形を示しているが、光抽出フィルム700は1個だけの平面、例えばx−z平面のみにおいて対称的であるプリズムを具備することが可能である。この非対称性はプリズムにz軸から片勾配(カント)をもたらす。フィルム700は米国特許出願No.第2005/0024754A1(Epstein等)に記載の技術によって製造できる。
【0062】
光抽出フィルム700のプリズム702は、x−y平面における底面に対していかなる好適な形状、例えば、正方形、四角形(例えば、台形、ひし形、平行四辺形、長方形)も含むことができる。ひし形の形状を取った底面に対して、ひし形は2つの対角線の間でいかなる好適の長さおよび長さの比を有する2つの対角線を含むことが可能である。本明細書で用いる場合、ひし形に関連した用語「対角線」は、多角形のどれか2つの頂点を結び、どのへりによっても結ばれない、すなわち、隣接していない頂点を結ぶ、線を指す。幾つかの実施形態において、ひし形の底面を有するプリズムの2つの対角線704は2:1の比率を有して良い。加えて、底面の頂点は丸みまたは鋭角であって良い。
【0063】
プリズム702は最密充填されるので、プリズム間のランドは最小であることが可能で、その代わり、プリズム702はいかなる好適な距離をおいて配置されても良く、その結果フィルム700はプリズム702の間にランドを具備する。
【0064】
別の代表的光抽出フィルムを図7bに分解斜視図で示す。それでは、フィルム720は平滑表面724の反対側に配置される構造化表面722を有する。構造化表面722は細長いプリズム726の配列を具備する。プリズム726は連続体であっても不連続体であっても良いが、実質的に連続したプリズムが特に好適である。これに関連して、実質的に連続であるとは、各々のプリズム726は光抽出フィルムの全長に広がっていることを意味する。各プリズムの高さおよび幅は広く変更できるし、図7bの実施形態において各プリズムはプリズムの長さに沿って波打ちする高さと幅を有する。波状起伏は実質的に十分であり、主要部727および少数部729が各プリズム726の長さに沿って連続的に交互に配置して形成する。この実質的な波状起伏は構造化された表面の平面に(x−y平面)において構造化表面に対して湾曲与え、そのことは以下で更に説明されるように、フィルムが光源に対して適正に配向される場合、すなわち、構造化表面722が光源に対向していると、フィルムによって制御された方式で透過した光が方位角の範囲の中に広がることを支援できる。更に、この実施形態において、隣接プリズム726は位相外れまたは互いに対してシフトしていて、そのような位相外れの配置は必須ではないけれども、所与のプリズムの少数部729は隣接プリズムの主要部727によって側面噛み合い、そして所与のプリズムの主要部727は隣接プリズムの少数部729によって側面噛み合いされる。この実施形態では、プリズムは、実質的にプリズムの間に平坦なランド領域を持たない、連続した相互噛み合いの配列を形成する。しかし、そのような相互噛み合わせ配置は必須ではない、すなわち、最小のランド領域が好適であるけれども、一部のランド領域はプリズムの間に存在しても良い。プリズムに基づく形状または輪郭は、この相互噛み合いを可能にする対称性を有することが好ましく(例えば、図7b−cに見られるように)、その結果実質的に同じ形状の2つのプリズム726はそれらの間に実質的にランドを持たないで共通の境界に沿って噛み合わせできる。プリズム726は、連続して波打つ稜線729を形成するために交差する各々二つの傾斜表面を有する。
【0065】
図7cにフィルム720の分解平面図およびフィルムの構造化表面722を示す。そしてカット線7d−7dおよび7e−7eに沿った対応断面図をそれぞれ図7dおよび7eに与える。これらの図では、プリズム726は上記の相互噛み合いの対称性を有するけれども、各プリズム726は異なった大きさおよび各プリズムの2つの傾斜表面の異なった傾斜(x−y平面または表面724に対して)よって示される構造的対称性を有する。その結果それらの間に形成された波打つ稜線728は、x−z平面内に、あるいは全体的構造化表面722にまたは表面724に垂直ないかなる面内にも、位置しない。代わりに、図7dで最も明らかなように、稜線728は、プリズムの片勾配の測定単位である、θを有して、x−z平面に対して角度θで、傾斜した平面内に実質的に存在する。このプリズムの片勾配の別の結果では、所与のプリズムの連続稜線728は直線ではなく、代わりに平面図において波のようにうねっている。光学的性能の観点からは、プリズム片勾配は、x−z平面に対してすなわちフィルム720に直交した平面に対して、対称的であり、かつプリズム方向に平行である、構造化表面に光抽出特性を持たせることができる。そのフィルムの意図した応用に応じて、これは望ましいことである可能性も、そうでない可能性もある。プリズムは、同様にy−z平面に対して傾斜または片勾配を有することができ、そのような傾斜または片勾配はx−z平面内で測定される。
【0066】
上記のように、プリズム726は、プリズムの長さに沿って識別可能な主要部727および少数部729を形成するに十分な波のようにうねっている高さと幅を有する。図7cでは、プリズム726の最大および最小の幅をそれぞれWmaxおよびWminと名づける。Wmaz/Wminの比率は例えば、少なくとも2、5、10、または20以上であって良い。その際、幅はプリズムの長さに対して垂直方向で、外側境界からまたは傾斜しているあるプリズム表面の縁部から、外側の境界または別の傾斜プリズム表面の縁部までで測定される。図7cにおいてWmax/Wminは約20である。プリズム726の高さも同様に、最高の高さHmaxと最低の高さHminの間で波のようにうねっている。この際、高さは、プリズムに沿った所与の任意の点において、z軸に沿って、構造化表面上の最低地点からまたは最深点から、稜線728またはプリズムの別の頂点までが測定される。Hmax/Hminの比率は例えば、少なくとも2、5、10、または20以上であって良い。図7dおよび7eでは、Hmax/Hminは約20である。好ましくは、高さは均一に波打ち、図7eに最善に示されるように隣り合う最高値または隣り合う最低値の間の特性長さλを与える。
【0067】
面内のアスペクト比は、λ/Wmaxの比率で定義される。このアスペクト比の選択には広い自由度があるけれども、代表的な実施形態においては約1〜5の範囲にある。構造化表面722のアスペクト比は約2である。
【0068】
上記の図7b−7eに記述される表面トポグラフフイは、本明細書で「方位角光線拡幅トポグラフィ」と呼ばれ、それは、光抽出フィルムが個別の光源の配列と拡散板との間のギャップに配置され、光抽出フィルムの構造化表面が、これらの光源によって発光された光が拡散板上に均一に広がるようにするために光源と対向している状態の、直接照明バックライトシステムにおいて特別な有用性を有する。
【0069】
上記図7aー7bに記述されたトポグラフィは、単なる代表例であって、意図する用途に応じてその他の多くの光抽出面設計が使用できる。例えば、その他の代表的な光抽出面設計は次に出版物に示され、それらは引用することによって本明細書の一部とされる:国際公開特許第WO2005/1207941号、同第WO2006/031483号、米国特許出願第2005/0122591号、同第2005/0280752号、および同第2006/0092490号。
【0070】
参照の目的で、図12は、x−y−z座標系の上に重ねたα−β−z極座標系を示す。光抽出フィルムに入射する平行化された入力光線の方向を表すためにz軸に沿った単位ベクトル1210を選択することが便利である。入射光の方向が抽出フィルムに直交する場合、フィルムはそのとき、x−y平面で表すことができる。抽出フィルムによって光が偏向される方向は、単純な場合、単位球面1214上の別の単位ベクトル1212によって同じ座標系で表すことができる(図に示されるのはそれの上半球のみ)。偏向された光の方向はこのように極座標(α、β)で表され、αはz軸から測る(0〜90°または0〜π/2の可能な値を有する)極角であり、およびβはx軸と単位ベクトル1210および1212を含む平面との間で測定される(0〜360°または0〜2πラジアンの可能な値を有する)方位角である。
【0071】
本明細書で明らかにされる光抽出フィルムは平行化入射光(その断面積は十分に大きいので光抽出フィルムの構造化表面の代表的部位を照明できる)を複数の偏向光線に転換する。例えば、平行化入射光線1310は通常、光抽出フィルム1312に法線入射し、フィルム1312は従来の入射光に対向して構造化表面を有し反対面は平滑な表面を有する通常のBEFフィルムであり、構造化表面がx軸に平行に延びた単純な線形プリズム配列を有することを、図13aは示す。プリズムの(平坦)斜め端面は入射光を偏向し、偏向光線1314、1316を生じ、偏向光線はz軸に対して等しい角度1315,1317で通過する。構造化表面はプリズムの間に平坦なランドを実質的に持っていないので、元の方向、z軸に平行な光線は殆どまたは全く観察されない。角度1315,1317は図12角に類似した極角である。構造化表面上に備わるプリズムファセット(prism facet)の間の角度を調製することにより、角度1315,1317は変更でき、程度の差はあるが光線偏向を達成できる。
【0072】
しかし、プリズムファセット間の角度に関係なく、単純な線形プリズム配列のトポグラフィは、2つの分離した方向に沿って導かれた2つだけの偏向光線を生じる。バックライトにおいて光の混合を更に多くしたりぼかしたりする目的で、より多くの方向偏向を所望の場合は、プリズムの長さに直交する断面の平面における線形プリズムファセットを平坦から湾曲に変更できる。そのような湾曲の効果は図13bで見ることができ、その図では通常のBEFフィルムは、平坦なプリズム面がy−z平面において実質的に曲面を与えていること以外の全ての点で1312と類似している光抽出フィルム1312aで置換されている。曲面は、2つの重なり合わない領域に渡ったy−z平面に垂直で平滑な種々の表面をもたらし、その中で拡幅した偏向光線1314a、1316aをもたらす。光線1314a、1316aは「拡幅した」と称されるのは、それらは顕著な範囲の角度に渡って実質的に連続して相互に(例えばピーク強度のパーセントのような、光強度またはバックグラウンドレベルの所与の閾値を越えて)広がっているからである。図13bの場合、これらの角度は、光線1314aに対しては1315aから1315bまで、光線1316aに対して1317aから1317bまでの範囲である。しかし、これらの角度の全ては図12の角度αに相似した極角であり、したがって拡幅した光線の角度幅は全体的に極角方向である。プリズムファセットの曲面は方位角方向における偏向光線の拡幅を生じない。
【0073】
図13cに転じてみると、方位角光線拡幅トポグラフィを有する光抽出フィルムの挙動があると分かる。図13cは、光抽出フィルム1312が図7b〜eに関連して説明したフィルム720と実質的に同じである光抽出フィルム1312bで置換されたこと以外は、図13aの設定と同様である。フィルム1312bは、構造化表面が入射光に対向しかつプリズムはx軸に平行に広がるように配向される。以前に論じたように、構造化表面のプリズムに顕著な波打ちにより、図13bに関して見られたような直交するy−z平面における曲面よりも構造化表面(x−y平面)の面内において顕著な曲面が生成される。この面内曲面により、法線方向(x−y平面上に投影された)の平滑な種々の表面の結果として拡幅した偏向光線1314b、1316bが生成される。光線1314b、1316bは拡幅されているが、図からわかるように極角偏向角1315c、1317cに直交した方位角方向において拡幅される。方位角方向における拡幅の量は、構造化表面における面内曲面の存在する量によって制御でき、それは、入れ替わりに、以前論じたようにWmax/Wmin、Hmax/Hmin、およびλ/Wmaxによって示される波打ち過酷度によって制御することができる。
【0074】
方位角光線を拡幅できるその他の構造化表面を図14に示す。光抽出フィルム1410の一部は、平滑な主要表面1412および反対面の構造化表面1414を有して示される。構造化表面はセルペンチンプリズム1416の相互噛み合い配列を含んで成るかまたはその配列で本質的に成り、各々の配列は光抽出フィルムの長さ全体に渡って広がっている。構造化表面722(図7b〜e)のプリズム726のように、各々のプリズム1416は交差して稜線を形成する2つの傾斜プリズムファセットを具備する。しかしプリズム726とは違って、各々のプリズム1416は、実質的に一定の幅と高さを維持しながらy軸方向において前後に波のようにうねっている。波打ちは、正弦波または任意のその他の平滑変化関数(または非平滑関数または平滑関数と非平滑関数の組合せ)の形状であることができ、好ましくは相互噛み合いの対称性を有し、その結果実質的に同一のプリズムが表面1414のプリズム間で実質的に平坦でないランド領域を含み、最密充填ができるようなプリズム1416を形成するように選択される。図7fの設定を参照して、プリズムを創製するための溝は一定のカット深さを維持し、方向742に平行にツールを振動させることによって、マスターツール上に作製できる。セルペンチントポグラフィは構造化表面(x−y平面)内に曲面を生成し、その湾曲は波打ち過酷度によって制御できる。フィルム1410において、構造化表面1414をバックライトの光源ユニットに対向するようにして配向させる場合に、面内の湾曲を使用して方位角光線の拡幅量を制御することができる。
【0075】
図7b〜eの構造化表面722、および図14の構造化表面1414の他に、方位角光線拡幅を行うことができる別の構造化表面は、円錐構造である。円錐構造部は、三角形、ダイヤモンド形、または六角形の平面図配置に配置できるし、光抽出面を法線入射した光が通過したときに直接透過(無偏向)を実質的に回避するために、最密充填および相互噛み合せにして構造化表面に平坦なランド領域が無いようにするのが好ましい。
【0076】
円錐構造部の底面は光抽出面のx−y平面にあり、その構造部の頂点はx−y平面外にある。底面は広く様々な形状であって良く、例えば、円、楕円、および六角形が挙げられる。交差して頂点を形成する円錐構造部の側面は、構造化表面のx−y平面に平行な面における断面が円または楕円を有することができる円錐構造部であるように、直線であっても曲面を含んでも良い。配列における個々の円錐形の頂点は片勾配または非傾斜であっても良い(すなわち頂点はx−y平面に垂直な平面の中にあることも外にあることもできる)。
【0077】
2つの別々に分かれた方位角に拡幅した出力光線を生じさせる構造化表面722および1414の2つの別々の(湾曲している)プリズム面と対照的に、円錐形に構造化された表面の場合では、構造化表面における曲面の360°連続性(すなわち円形または楕円形の断面形状)により、方位角全体の360°を覆う連続してリング状の出力光線がもたらされる。
【0078】
円錐形構造部の配列を具備する光抽出面は様々な形態で提供できるが、図2に説明したもののようなLEDバックライトシステムでの使用には高分子フィルムが特に好適である。そのようなフィルムは適切な形状化ツール、例えばELMOF装置を使用し、かつキャスティング、コーティングまたは加圧による加工によって高分子フィルムを作製するためのツールを利用して作製できる。
【0079】
もちろん、実質的な方位角光線拡幅を与えるように構成された構造化表面も同様に極角光線拡幅を生成するための構造に取り込むことができる。従って、例えば、図7b〜eの構造化表面722、図14の構造化表面1414、および上述した円錐形配列の構造化表面は構造化表面の平面に直交する平面内(すなわち図7bのy−z平面に、および図14のy−z平面に)にファセット曲面を有することができる。図7b〜eおよび14の場合、このファセット曲面設置は湾曲しているカット表面を有するダヤモンドカットツールを使用してマスターツールを作製することにより実行できる。このタイプの表面曲面は図13bに描いたように極角方向に沿って広がる光線を形成する。従って、面内曲面と垂直面の曲面との両方を実質的に有する構造化表面を構成することにより、図13bの極角光線拡幅および図13cの方位角光線拡幅が結合できる。
【0080】
方位角光線拡幅可能なその他の構造化表面は、面内(x−y平面)曲面を有する1個だけのファセット化表面を有する構成要素、または正確に2つ(図7b〜eおよび図14)、3つ、4つまたは一般的にN個の個別表面を有する構成要素を利用できる。N個の個別表面は、同様に構造化表面上の複数の構成要素の中に分布させることができる(例えば、お互いに対してランダムに傾斜形である3面プリズムの配列)。そのような構成要素は各々が方位角方向に拡幅した対応する数、N個の個別光線をもたらすであろう。更に、面内曲面は構造化表面内の異なった角度で配置された多数の、M個の個別の非湾曲(平坦)ファセットによって近似でき、同じ多数個Mの狭い間隔で共に密接して離隔した個別の偏向光線が方位角光拡大に近似できる方位角方向にもたらされる。従って、方位角方向における光線拡幅に関して、法線入射光線(その断面積は十分に大きく光抽出フィルムの代表的面積を照明できる)によって生成された全ての偏向光線の方位角幅Δβの合計(光線幅は所与の光強度またはバックグラウンドレベル、例えば、ピーク強度のパーセントなどで規定され、方位角の差Δβとして測定される)が、少なくとも15°、および好ましくは少なくとも30°、60°、120°または180°以上であることが望ましい。
【0081】
上記に論じたように、ホットスポットとして知られる明るい領域が光源上に現れることを回避するために、光抽出フィルムは法線入射光の直接(非偏向)透過を殆どまたは全く提供しないことがしばしば望ましい。代わりに、法線入射光は最低でも極角方向に偏向される(そして好ましくは同様に方位角方向に拡幅される)。この点で、光抽出フィルムは好ましくは大部分の法線入射光を出力方向に変更し(その断面積は十分に大きく光抽出の代表的面積を照明できる)、その結果透過光の9%未満、20%未満、35%未満、または50%未満は、極角α(入射光方向に対して測定した、図12参照)がそれぞれ10°、15°、20°または25°の以内の領域を通過する。或いは、透過光の少なくとも91%、少なくとも80%、少なくとも65%、または少なくとも50%は極角αがそれぞれ10°、15°、20°または25°の領域の外を通過する。これらの関係は、光抽出フィルムが法線入射光を理想的なランバート(Lambertian)拡散板よりもさらに強く散乱する(より大きい極角において)という要件に合致し、また好ましくはその入射角が5°、4°、3°、2°、または1°未満の略法線入射の光に適用される。
【0082】
光抽出フィルムは法線入射光を傾斜極角に偏向することが望ましい一方で、光抽出フィルムを高度に傾斜した入射光をより少ない傾斜である角度に偏向し、かつフィルムの表面の法線方向により多く並べることもまた望ましい。
【0083】
図13a−cに例示した偏向挙動は、平行化光源(例えば通常のレーザポインタのような光)を所与の抽出フィルムにおいて光らせることによっておよび通過した光のパターンを観察することによって実証できる。この観察は透過光を白色カードまたは紙の上のようなスクリーンに導くことによって近似して実行できる。より正確な測定は、光の角度分布を測定できる、例えばゴニオラジオメータまたはゴニオフォトメータまたはコノスコープのようなデバイス、例えば、ドイツのKarlsruheのオートロニック(autronic)−MELCHERS社より商業上入手できる機器のコノスコープシリーズを用いて実行できる。
【0084】
構造化表面722は通常、構造化表面の負形状、すなわち突起部の代わりにへこみ、およびへこみの代わりに突起部を有するツールを使用して作製できる。図7fはそのようなツールを作製するための設定730を概略的に示す。ロール732は、例えば電鋳製硬質銅またはその他の好適材料のような、最低でも機械切削可能な材料の薄い外層を具備する。次いでロールはダイヤモンド旋盤に設置され、円筒表面734全体は精密に形成された切り口を有するダイヤモンドカッターを使用して鏡のように滑かな表面を切削する。ダイヤモンドカッターは圧縮力を殆どかけないで、機械加工可能な材料からほとんど硬化させること無しに工作品をもたらす。この後、波打ち溝が、表面に対するその運動および配向が注意深く制御される、精密に形状作製されたダイヤモンドツール736を使用して表面734に切り出される。図中、カットの深さは、通常の彫刻機に見られるような枢軸点740に関する回転運動738によって制御されるが、例えば、圧電アクチュエータによる線形固定の(linear mount)取り付けによってもたらされるような純粋な移動動作も使用できる。彫刻機は、ダイヤモンド切削具の上流の未カット金属表面上に載置したセラミックシュー(図示せず)を使用でき、シューは切削具に対する基準として機能して高度なカッティング精度を可能にする。切削具は、同様に横移動制御を有し、ロール732の回転軸に平行な方向742に沿ってツールを前進させる。ロール732の回転速度、ダイヤモンドツールの深さ制御、およびダイヤモンドツールの横移動は同期化され所望のツールの幾何形状を可能にする。一つの方式として、横移動は遅いけれども一定にし、ダイヤモンドツールは単一の連続した、円筒表面734の周囲に巻き付いた溝を、目に見えないほど緩やかなスパイラルに切り出す。同時に、カッティング深さは正弦波的に、およびロールの回転速度に対する周波数において隣接するカットが互いに位相を異にするようにして変化され、図7cに見られる相互噛み合いパターンを生成する。
【0085】
カッティング技法は光抽出フィルムの構造化表面に多くの変形がもたらされる、多くの変形が可能である。その形状がプリズムの断面形状を制御する切削具は、鋭角、円形、または平坦であるチップを有することができ、平坦または非平坦(円形のような)なその他のカッティングファセットを有することができる。切削具の取り付け配向を切断面局部に対し直角にすれば対称形プリズムが得られ、傾けて行えば傾斜プリズムが得られる。カット深さを制御する運動は、単純な正弦波またはもっと複雑な波形、例えば、低周波数および高周波数の組合せ、例えば三角波のような不連続1次号関数を有した波形、等であることができる。以下に述べるチャタリング振動は、低周波数の深さ波形(典型的には)に対して高周期の稜線または条線を付け加える。切削具の直角移動(方向742)は一定であっても変動してもよく、隣接切り口との間で元の鏡面のような平滑表面の領域を保持するようにして、仕上がり抽出フィルム上のプリズム間に平坦なランド面積をもたらすようであっても良い。
【0086】
マスターの切削中、ツールマークまたはチャタリングマークがマスターの機械加工材料に形成されるか可能性がある。そのようなマークはそのマスターから作製された微細構造フィルムの中に、一連の高周期数の条線または波しわとして微細構造の1つ以上の面および/または頭頂(うね)上に現れる場合がある。図7cに参照番号777のラベルで例を示した条線は、面全体を覆うかもしれない、または面の一部だけを覆うかもしれない。一般的には、これらの条線はツールの切り口方向に直交して伝わる。条線はいずれの微細構造に現れてもまたは一部の微細構造だけに現れても良い。大抵のマイクロレプリカフィルムにおいて、これらの条線は望ましくはなく、マスターツールの製作時にはそれらを排除する予防措置が取られる。しかし、光抽出フィルムの場合には、条線はその中で透過光が屈折される角度の領域を広げる利点のために使用でき、それにより光抽出フィルムの制御された偏向光をさらに強化できる。
【0087】
通常はカッティングの方向にある条線は、例えば、ノッチ、表面粗化、または鋸歯状(スキャラップ状)面を有するダイヤモンド切削具を使用して形成することもできる。
【0088】
マスターツールの製作のためにダイヤモンド切削を使用するか否かにかかわらず、後加工を使用して微細構造の面を粗化したりテクスチャード加工したりすることもできる。そのような方法には、正規のパターンを形成した後にマスターをエッチングまたは研削することが挙げられ、或いは所望の粗度のコーティングを有するマスターをメッキによる方法が挙げられる。
【0089】
ツールを加工した後、それを金型としてフィルム作製技術分野に周知のようにして構造化表面フィルムを作製できる。例えば、硬化性組成物を仕上がったツール表面にコーティングし、硬化させ、剥ぎ取りして最終フィルムを得ることができる。同様に、硬化性組成物を有した支持体フィルムを使用して、異なった透明材料からなる平坦な支持体フィルムに接着した透明な硬化物材料で構成されるプリズム726またはその他の構造物を形成することができる。
【0090】
図7gに別の代表的光抽出フィルム750の分解斜視図を示す。フィルム750は多くの点でフィルム720と類似している。例えば、フィルム750は平滑表面754の反対面に構造化表面752を有し、構造化表面は細長い連続プリズム756の配列を具備し、プリズムの高さおよび幅はプリズムの長さに沿って十分に波打って、各々のプリズム756の長さに沿って連続して配置され変動する主要部分757および少数部759を形成する。プリズム756は同様に連続して波打ち稜線758を有する。隣接するプリズム756は互いに、位相外れ、または偏位していて、その結果所与プリズムの少数部759は隣接プリズムの主要部757によって側面で噛み合い、所与プリズムの主要部757はその隣接プリズムの少数部759によって側面で噛み合わされる。しかし、フィルム720と異なり、フィルム750は隣接プリズムを離隔する平坦ランド領域755を有する。その上、平坦ランド755は幅が均一ではなく、プリズム756のプリズムベースの形状または外形は正確な相互噛み合い対称性を所有していないことを意味する。
【0091】
一部の光抽出フィルムは再帰反射特性を有する。そのようなフィルムは入射光の相当量をその光源の方に返送し、この性質は入射光の広い範囲にわたって維持される。従って、再帰反射性フィルムは一般的に道路標識、バリケード、および安全ベストに使用されるようになった。例えば、コーナーキューブ配置を有するフィルムは一般的に数個のコーナーキューブ要素を利用して入射光を再帰反射する。キューブコーナー要素は本体層の裏面から投射する。この構成では、入射光は本体層の前表面でフィルムに入り、キューブコーナー要素の面で内部反射されて本体層を貫通し、次いで光源方向に戻るように前表面を出る。再帰反射性を示す代表的光抽出フィルムには、3M(登録商標)のスコッチライト(登録商標)反射材6260高光沢フィルムが挙げられる。大抵の再帰反射フィルムのようにこれらのフィルムは、フィルムのある主要表面で入射した光に対して再帰反射特性を有するが、別のフィルムの主要表面に入射した光に対してはそうではない。例えば、図2の配置に光抽出フィルムを使用する場合、再帰反射フィルムは好ましくは下方からフィルムを照らす(第1の主要表面232に光源212からの光が入射する)光は再帰反射されず、一方上方からフィルムを照らす光(例えば、拡散層220から反射された光が第2の主要表面234に入射する)は再帰反射されるように配向される。
【0092】
その他の光抽出フィルムは非再帰反射性であって良い、すなわち、フィルムは相当量の入射光をその光源の方に戻すことができない。代表的な非再帰反射性フィルムには米国特許第5,948,488(Marecki等)に記述されるフィルム、及び上記図7a−gに関連して記述されたフィルム、といったものが挙げられる。
【0093】
光抽出素子230は単独でまたは別の好適なフィルムまたは層と組み合わせて使用できる。異なったタイプのフィルムと組み合わせて使用する場合、光抽出素子230は光源ユニット210と隣接して位置決めでき、半反射性フィルム(例えば、拡散体、反射偏光子、穿孔された光学反射フィルム等)、または別の光抽出素子であって良いその他のフィルムは、光抽出素子230が光源ユニット210とそのようなフィルムとの間にあるように位置決めできる。例えば、図2に示されるように、その他のフィルムは拡散体220、反射偏光子は、拡散体220と光抽出素子230との間に、または光抽出素子230と光源ユニットとの間に、位置決めできる。
【0094】
2個以上のプリズム性光抽出素子が組み合わさった場合、それらは整列して、未整列で、または1要素のプリズム方向は別の要素のプリズム方向と直交する「クロス」であることができる。
【0095】
同様に、光抽出素子およびその他のフィルムは同じサイズであるかまたは同じ構成であるかは必要ではない。例えば、反射偏光子、光抽出素子および/または拡散体は、サイズおよび形状を選択し、光源ユニット210における光源212の配列と調和させることができる。
【0096】
一部の場合、LEDの上に拡散ドットまたは反射ドットを含めることは輝度および色の均一性をさらに改善できる。例えば、米国特許出願第2004/0233665号(West等)に記述のもののように反射性小片を抽出フィルムに添加することは、LEDからの直接放出の改善された遮断を提供できる。
【0097】
照明アセンブリ200は同様に、光抽出素子230および任意選択の拡散層220を通過した照明光を受け止めるように位置決めされた1つ以上の光管理フィルム240を具備することができる。光管理フィルム240には例えば、図1の光管理ユニット140に記述された1つ以上のフィルムの、いずれかの好適フィルムをまたはそれらの複数を含めることができる。
【0098】
本明細書に前記したように、光抽出素子230は、光源ユニット210からの照明光の少なくとも一部を反射基板202から離れた方向に導き、その結果照明アセンブリ200を離れる照明光は結果としてより大きな色混合および/または強度均一性を示すことができる。例えば、光源212から軸250に概して平行な方向に伝播する照明光214は、光抽出面232によって光抽出素子230において偏向される。光抽出素子230は入射光の方向に応じて出射光の方向を変更させる。従って、光抽出素子230を通過した後、光214は軸250に対して非平行の方向に伝播する。言い換えると、光抽出面232は光源ユニット210から任意選択の拡散層220まで通過した照明光214の少なくとも一部の伝播方向を、光抽出面232を通過した照明光214として確定して偏向させる。この光の方向変更を達成するために例えば、光抽出面232は光屈折面または回折面であることができる。大抵の場合、ホログラフ構造が使用され所与の物理的微細構造化表面の光学的挙動を近似することができる。従って、本明細書に開示された微細構造化表面のいずれもホログラフ対応部位を有する。
【0099】
軸250に実質的に平行な方向に伝播する光を非平行な方向に偏向することによって、光抽出素子230は特定光源212からの光をより均一に分布させ、それによってバックライトの出力を強度および/または色においてより均一にする。
【0100】
幾つかの実施形態において、光抽出素子230は同様に、軸250に対してより高い伝播角度で移動する照明光を抽出し、そのような高角度の光を反射基板202から離れる方向に導くことができる。例えば、照明光216は光源212aによって軸250に対して高い角度で放出される。光抽出素子230の光抽出面232は光216を抽出し、それをより少ない伝播角度で任意選択の拡散層220の方に導く。高角度光を抽出することによって、光抽出素子230は、特定光源からの光を照明アセンブリ200の出力の広い面積に渡ってより均一に分布させることによって、色混合および/または強度の均一性をさらに高めることができる。
【0101】
更に、一部の実施形態では、光抽出素子230は照明光の一部を反射基板202の方向に戻るように反射操作が可能である。例えば、透明光218は光源212bによって放出され軸250に対するある角度で光抽出素子230に向かって伝播する。そこで光抽出表面232は照明光232を反射基板202に向かって戻る反射を行う。反射基板202に到達した後、光218は鏡面的または拡散的に光抽出素子230に向かって戻る反射を行う。光抽出素子230および反射基板202によるこの反射は、特定の光源の光をより効果的に照明アセンブリ200出力のより広い面積に渡って分布させることにより色混合を実現することができる。
【0102】
未表示であるが、アセンブリ200は同様に反射基板202に実質的に直角の反射壁を具備することができる。一部の実施形態では、そのような反射壁は傾斜し得る。反射壁は反射基板202および光抽出素子230を有した反射キャビティを形成する。反射基板202に使用されたのと同じ材料または材料群が反射壁にも使用できる。
【0103】
幾つかの実施形態において、照明アセンブリはより均一な光を得るために2つ以上の光抽出素子を具備しても良い。例えば、図3は2つの光抽出素子330および360を具備する照明アセンブリ300の一つの実施形態を例示する。アセンブリ300は反射基板302、および反射基板302の近傍に位置決めされた光源ユニット310を具備する。アセンブリ300は同様に、光源ユニット310が第1光抽出素子330と反射基板302との間にあるように位置決めされた第1光抽出素子330を具備し、そして第1光抽出330が第2光抽出素子360と光源ユニット310との間にあるように位置決めされた第2光抽出素子360を具備する。アセンブリ300は同様に、第1および第2の光抽出素子330、360が拡散層320と光源ユニットとの間にあるように位置決めされた任意選択の拡散層320を具備する。図3に例示した実施形態の反射基板302、任意選択の拡散層320、および光源ユニット310に対して、図2に例示した実施形態の反射基板202、任意選択の拡散層220、および光源ユニット210の設計の指針および可能性の全てを等しく適用する。更に第1および第2の光抽出素子330と360は、本明細書に説明したいずれかの好適な光抽出素子、例えば、図2の光抽出素子を含むことが可能である。
【0104】
第1光抽出素子330は、第1主要表面332および第2主要表面334を具備する。第1および第2の主要表面332、334のいずれかまたは両方とも、光抽出面を有することができる。例えば、光抽出素子330の第1主要表面332は、第1光抽出面を有し、その結果光源ユニット310からの照明光は光抽出面332に入射する。
【0105】
同様に、第2光抽出素子360は、第1主要表面362および第2主要表面364を具備する。第1および第2の主要表面362、364は、光抽出面を有することが可能である。
【0106】
一つの代表的実施形態では、第1光抽出素子330はプリズム輝度フィルム、例えば、BEF(3Mから入手可能)に見られるそれらの構造、と同様な構造を含む第1光抽出面を有する。更に、第2光抽出素子360は、第1光抽出面のものと類似した構造を有する光抽出面を有することができる。第1および第2の光抽出面は互いに任意の好適な関係に配向できる。例えば、第2光抽出面のプリズム輝度構造は、その溝が第1光抽出面のプリズム輝度構造の溝と実質的に平行であるように位置決めできる。或いは第2光抽出面の溝は、第1光抽出面の溝と実質的に直角であるように位置決めできる。
【0107】
第1の光抽出素子330は第2の光抽出素子360に対して任意の好適な関係に位置決め可能である。例えば、第1光抽出素子330は第2光抽出素子360から離して位置決め可能である。或いは、第1光抽出素子330は、それが第2光抽出素子360と接するように位置決め可能である。幾つかの実施形態では、第1光抽出素子330は、例えば、米国特許出願第2004/0228106(Stevenson等)に記載のように第2光抽出素子に取り付け可能である。
【0108】
本明細書で説明したように、本開示の光抽出素子は少なくとも1つの光抽出面を有することができる。図4Aに光抽出面432の代表的な一実施形態を概略的に示す。この実施形態では、光抽出面432は拡散体420の下面にある。別の実施形態では、光抽出面432は例えば、図4Bおよび4Cに見られるように、光源および拡散層420との間の中間層430上にあっても良い。中間層430は例えば、図4Bに示したように感圧接着剤(PSA)のような接着剤を使用して拡散層420に貼付できるし、または図4Cに示したように中間層430と拡散層420との間にギャップ480があっても良い。ギャップ480は空気または幾つかの他の層で充填しても良い。
【0109】
本開示の光抽出素子はいかなる形状または構造も取り得る。例えば、図5A−Cは光抽出素子の様々な構造を図示する。図5Aは光抽出面532を具備する第1光抽出素子530を例示する。光抽出素子530は支持体層590に取り付けられる。支持体層590は、支持体層590が光抽出素子530に強度および/または安定性を追加するように任意の好適な材料または複数材料を含むことが可能である。或いは、支持体層590は1つ以上の光学フィルム、例えば、反射偏光子フィルム、輝度上昇フィルム、等を具備することもできる。更に、支持体層590は本明細書にてさらに説明されるように、第2の光抽出素子を具備することができる。
【0110】
図5Bは、光学素子592に取り付けられた、光抽出面532を具備する光抽出素子530を例示し、次に光学素子592は透明な基板または板594に取り付けられる。光学素子592を光抽出素子530および透明基板594を取り付けるには、任意の好適な技術を、例えば光学接着剤を使用できる。透明基板594には、光抽出素子530および光学素子592を支持できる任意の好適な材料または複数材料が挙げられ、例えば、シクロオレフィンポリマー類およびコポリマー類、MS(すなわち、60重量%PMMA中に40重量%PSがあるランダムコポリマー)、ポリカーボネート類、アクリレート類、PMMA、シリコーン類、ウレタンアクリレート類、およびコポリマー類、およびそれらの組合せがある。
【0111】
光学素子592には任意の好適な光学フィルム、例えば、反射偏光子フィルム、輝度上昇フィルム、等が挙げられる。一部の実施形態では、光学素子592は本明細書で更に説明されるように第2の光抽出素子を具備することができる。
【0112】
あるいは、図5Cは透明基板594の第1表面に取り付けられた光抽出面532を有する光抽出素子530を例示し、光学素子592は基板594の第2表面に取り付けられる。
【0113】
図8〜11は本開示のバックライトに有用な幾つかの光源の図を示すが、それらは限定を意図するものではない。例示した光源はパッケージ化LEDを含む。図8、9、および11の光源は側面放射LEDパッケージを示し、LEDダイからの光は一体化カプセルまたはレンズ要素によって反射および/または屈折され、光源の対称軸にそった前方よりはむしろ一般的に横方向にピーク光放出が与えられる。図10の光源は任意選択の偏向器が備わっているか否かに依存して、前方に放出または側面放出できる。
【0114】
図8では、光源800は、フレーム812に装着され、リード線814で電気的に接続された、LEDダイ810を具備する。リード線814は光源800を回路基板等に電気的および物理的に接続するために使用される。レンズ820はフレーム812に取り付けられる。レンズ820はレンズの上方セクションに放出された光が全体的に上方表面822で内部反射され、その結果光は上方セクションの底部表面824に入射され、デバイスによって屈折されるように設計される。レンズの下方セクション826に放出される光もまたデバイスによって屈折される。光源800は同様に、レンズ820の上方に装着されるかまたは上方表面822に取り付けられる反射材料の円板のような、任意選択の方向転換器830を具備することができる。米国特許出願第2004/0233665号(West等)を参照。
【0115】
図9において、光源900はリードフレーム910に装着されるLEDダイ(図示せず)を具備する。透明なカプセル920はLEDダイ、リードフレーム910、および電気のリード線の一部をカプセルに封じ込める。カプセル920はLEDダイ表面法線を含む平面に関して鏡映対称性を示す。カプセルは湾曲面922で規定される凹部924を有する。凹部924は本質的に線形で、中央に対称平面を有し、そして反射コーティング926が表面922の少なくとも一部の上に配置される。LEDダイから発散される光は、反射コーティング926から反射して反射光を形成し、それは次に、カプセルの屈折面928によって屈折され、屈折光930を形成する。米国特許第6,674,096号(Sommers)を参照。
【0116】
図10において、光源1000は、リードフレーム1012の凹んだ反射体領域1018に配置されたLEDダイ1010を具備する。電力は、リードフレーム1012、およびリードフレームからLEDダイ1010にワイヤボンディング接続する別のリードフレーム1014により、光源に供給される。LEDダイはその上に蛍光材料1016の層を有し、アセンブリ全体はレンズ化した前部表面を有する透明なカプセル形成エポキシ樹脂1020に埋め込まれる。加電すると、LEDダイ1010のトップ表面は青い光を発生する。この青色光の一部は、蛍光材料の層を通過し、蛍光材料から放射される黄色光と混合し、白色光出力をもたらす。或いは蛍光材料の層を取り除いて、光源がLEDダイで生成される青色光(または所望の別の色)だけを放出するようにできる。どちらの場合でも、白色または着色光は、基本的に前方に放射され光源1000の対称軸に沿ったピーク光放射を生成する。しかし、所望であれば、光源1000は任意選択で一般的に側路にまたは横方向に光を導き直す反射表面を有する偏向器1030を具備することができ、こうして光源1000を側面発光器に転換する。偏向板1030は紙面に垂直な平面に関して鏡面対称を有することが可能で、またはカプセル化樹脂1020の対称軸と一致する垂直軸に関して回転対称性を有することが可能である。米国特許第5,959,316号(Lowery)も参照。
【0117】
図11において、光源1110は、パッケージ台座1116により支持されるLEDダイ1112を有する。レンズ1120は台座1116に結合され、パッケージ軸1114は台座1116およびレンズ1120の中央を通過する。レンズ1120の形状はLEDダイ1112とレンズ1120との間の容積1114を規定する。容積1114はシリコーンまたは例えば樹脂、空気またはガスで充満されるかまたは真空にされ、封止される。レンズ1120は鋸歯形状の屈折部1122および全内部反射(TIR)ファンネル部186を具備する。鋸歯形状部は、光がパッケージ軸1126に対してできるだけ90°に近くレンズ1120から出るように光を屈折し曲げるような設計にする。米国特許第6,598,998号(West等)も参照。
【0118】
図8および10に示した方向転換器に加えて、光源はその他の方向転換器を利用することができ、それには同一出願人による米国特許出願第11/458,891号、題名「2機能性方向転換器を具備した光源を有する直接照明バックライト」に記載の2機能性方向転換器が挙げられる。
【0119】
白色光の創製に使用されるか否かにかかわらず、多色光源は、バックライト出力領域における色均一性および輝度均一性に対する異なった効果を有する多くのバックライト形態をとることができる。ある達成方法では、多数のLEDダイ(例えば、赤、緑、および青の光を放出するダイ)が全てリードフレームまたは別の基板の上に互いに近接して装着され、次いで単一のカプセル化材料の中に一緒にしてケースに入れられて単一パッケージを形成し、また単一のレンズ部品をも具備することができる。そのような光源は、個々の色のどれか一つまたは全ての色を同時に放射するように制御できる。別の達成方法では、1個だけのLEDダイを有しパッケージ当たり1色を放出する、個々のパッケージ化LEDを所与の循環キャビティに対して一緒にクラスター化し、LEDパッケージの組合せを収容するクラスタは例えば青/黄色または赤/緑/青のような異なった色を放射できる。さらに別の達成方法では、そのような個別にパッケージ化された多色LEDが1列以上の配列に、または別のパターンに配置され得る。例えば、図7b−7eに示される構造体に対して、個々のパッケージ化LEDは連続したピラミッド構造体の波打ち稜線に従うように配置できる。
【0120】
その他の好適なLED光源には、近似的にランバート(Lambertian)光パターンを放射するLEDパッケージが挙げられ、それらはOSRAM、Lumileds、およびその他のLED製造者から商業上、入手可能である。そのようなLEDは、一般的には中央にLEDダイを具備する大きな半球ドームを有するカプセル、または表面の下にLEDダイを具備した平坦なカプセル材表面を有するカプセルを組み入れる。
【実施例】
【0121】
以下の実施例はカスタム品のLEDバックライト試験台で試験した。試験台は、対角559mm(22インチ)、アスペクト比16:9であるLCDテレビジョン用のLEDベースバックライト領域をシミュレートするよう設計した。試験台は、バックライトキャビティの側壁を形成している長方形ボックスフレームを有し、フレームの長軸を水平にして設置した。ボックスフレームの内壁を上記の高拡散反射率白色フィルムのEDRIIをライニングした。
【0122】
ボックスフレームの前面を、取り外し可能な約3mm厚さの白色の拡散性ポリメチルメタクリレート製拡散板(Cyro社、ニュージャージー州、Rockaway、から入手可能)でカバーした。この拡散板は現在CCFLおよびLEDベースのテレビジョンバックライトに使用されている拡散板と類似している。そのプレートの外面は試験台の外面(すなわち、バックライトの外面積)として作用する。
【0123】
背面板を4つの移動台上のボックスフレームの背面側に取り付けし、バックライトキャビティの中で背面板を異なった深さに調節できるようにした。
【0124】
4つのLED棒を、拡散板に対向する背面板の端の背面板に固定した。その棒を水平な2列で背面板の幅に渡るように配置した。各々の棒は5つの赤、5つの青、および10の緑の側面放出Luxeon(登録商標)LED(Lumileds、カリフォルニア州、サンノゼ、から入手可能)を有し、標準的なプリント回路基板上に1列中、緑−赤−青−緑のパターンで配置されていた。単一棒上のLED間の中心−中心間隔は約12mmであった。隣接する水平な列の中心−中心間の間隔は152mmであった。
【0125】
単一棒上の緑、赤、および青のLEDは色による順番で電気接続され、各色の出力は独立して変更でき、試験台の色バランスを調節できるようにした。各棒には2系統の電力供給を2つ接続した。1つの電力供給系統は赤LEDに駆動電流を供給し、1つの系統は青LEDに駆動電流を供給し、2つの系統は5つの緑色LEDを駆動する各系統を有する緑色LEDに電流を供給した。典型的な測定の間、赤LEDは約150mAで駆動し、青LEDは約170mAで駆動し、および緑LEDは約130mAで駆動した。第1の測定を行う前に、LEDを350mAで166時間かけて稼動させ、その後試験台からの出力を比較的安定な時間をかけて観測した。
【0126】
ポリカーボネート反射体支持板をLED回路基板の上の背面板に取り付けた。反射体支持板は長方形で試験台フレームの内側よりも僅かに小さい。反射体支持板は穴を有し、LEDレンズがその板を貫通して広げられるようにした。装着したときに、反射体支持板のトップ表面がLEDレンズの底と揃うようにした。高反射性背面反射体フィルム(ビキュィテイ(Vikuiti(登録商標))ESRフィルム、3M社から入手可能)を反射体支持板に積層した。こうして装着したフィルム層は実質的に平坦であり、バックライトの光学的キャビティの反射基板として作用した。
【0127】
透明な2mm厚さのポリメチルメタクリレートフィルム支持板を反射体支持板と拡散板との間にある反射体支持板の上に装着した。LEDと支持板との間のギャップを、支持板を装着するために使用した隔離支持体の高さによって設定した。隔離支持体は約6.4mm〜約12.7mmに設定した。試験フィルムをフィルム支持板に取り付けた。試験フィルムはLEDに面する側に装着した。
【0128】
試験台の性能は色彩測定カメラ(型式PM1611、Radiant Imaging社、ワシントン州、Duvall、から入手可能)を使用して測定した。カメラは105mmレンズおよびND2中密度フィルターを装備した。Radiant Imagingにより供給されるソフトウエアを使用してカメラの較正および測定を行った。色およびルミナンス(luminance)の較正はスポット放射計(spot radiometer)(型式PR650、Photo Research 社、カリフォルニア州、Chataworth、より入手可能)を用いて行った。試験台はカメラの前4mに垂直配向に設置した。試験台はカメラレンズの軸が実質的に拡散板に垂直になり、近似的に試験台の中心に照準するようにカメラと位置合せした。
【0129】
バックライト較正は試験台に適切なフィルム(背面反射体および試験用光抽出フィルム)を装着し、背面板を適切な位置に設定し、所望のキャビティ厚さ(背面反射板にトップと拡散板の底との間の空間として規定される)を得るようにした。使用したキャビティ厚さは18,28,38、および40mmであった。フィルム支持板を反射体支持板の上に装着し、両板のギャップは6.4mmまたは12.7mmのギャップにした。どの試験フィルムも用いずに行われる測定に対しては、試験台に支持板を装着しなかった。
【0130】
どの測定記録の前でも、LEDはスイッチを入れて少なくとも90分ウォームアップした。光抽出素子または光抽出フィルムを用いて試験用に試験台を構成してから測定を実行し、次いで色彩カメラを使用して様々な深さに背面板をセットした試験台の写真を撮った。結果を目視で検査し、拡散板の表面に亘って全ルミナンス、ルミナンス均一性、および色均一性を解析した。
【0131】
対照例
比較のバックライトキャビティを光抽出素子またはフィルムをLEDの上方に有しない構成にした。背面反射体のトップ(すなわち、反射基板)から拡散板の底までのキャビティ深さを28mmにした。
【0132】
見掛けの出力面積、すなわち拡散板のトップは、高度に不均一にした。各々のLEDに対応する画像または色むらおよびそれらの個々の色は出力領域で明確に目視できた。
【0133】
(実施例A)
バックライトキャビティは、光抽出素子として使用される3M社から入手可能なBEFフィルムIIIを含んでいた。そのフィルムをアクリル板上にプリズムがLEDに対向するようにして支持させ、(すなわち、LED列の方向に対して平行に)水平に配向させた。キャビティ深さは反射基板のトップから拡散板の底までが約28mm、そして部分反射体を反射基板の上約12.7mmに配置した。反射基板は米国特許第6,096,247号(Ulsh等)に記載の技術を使用して作製されたフレームエンボスESRであった。
【0134】
外観試験において、この実施例は輝度および色均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0135】
(実施例B)
バックライトキャビティは、光抽出素子として使用されるキューブコーナー光抽出フィルムを含んでいた。このフィルムは0.25mm(10ミル)厚さの単層ポリカーボネートシート材料であり、それは1つの主要面が平坦で平滑であり、反対表面に形成されたプリズムパターンを有した。プリズムは、3M社から入手可能な3M(登録商標)スコッチライト(Scotchlite、登録商標)反射材6260高光沢フィルムに使用されるピラミッド状キューブコーナー配列と同一であり、ピラミッド状配列は片傾斜キューブコーナープリズムで特徴付けられ、その高さ(三角形の底面からキューブコーナーの頂点まで)は約87.5μm(約3.5ミル)であり、その底面三角形は約55°、55°、および70°の角度を有する。この抽出フィルムは、フィルムの構造化側がLEDに面するように配向させた。フィルムをアクリル板で支持した。キャビティ深さは、反射基板のトップから拡散板の底までが28mmであり、光抽出フィルムは反射基板の上方約12.7mmに設置した。反射基板はESRであった。
【0136】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0137】
(実施例C)
バックライトキャビティは、光抽出素子として利用される2つの光抽出フィルムを含んでいた。各々の光抽出フィルムは、実施例Bに使用された光抽出フィルムと同一であった。第1フィルムはキューブコーナー要素をLEDに対向するようにしてアクリル板上に支持させた。第2フィルムはキューブコーナー要素を(アクリル板に接触させて)LEDに対向するようにしてアクリル板の反対面に支持させた。キャビティは約18mm深さであり、光抽出フィルムは反射基板の上方約12.7mmに配置した。反射基板はESRであった。
【0138】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0139】
(実施例D)
バックライト空隙は、光抽出素子として利用される2つの光抽出フィルムを具備した。各々の光抽出フィルムは実施例Bに使用された光抽出フィルムと同一であった。第1フィルムはキューブコーナー要素をLEDに対向するようにしてアクリル板上に支持させた。アクリル板の反対面は拡散フィルムを具備した。第2フィルムはキューブコーナー要素をLEDに対向する(アクリル板に接触させて)ようにして拡散フィルムを有するアクリル板の面に固定させた。キャビティは約28mm深さであり、光抽出フィルム構築物は反射基板の上方約12.7mmに配置した。反射基板はESRであった。
【0140】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0141】
(実施例E)
バックライトキャビティは、それが0.13mm(5ミル)厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)製ベースフィルムの上に約1.586の屈折率を有する樹脂で、そこに形成させたプリズム構造化表面722を有する硬化樹脂層からなることを除いては、光抽出素子として本開示の図7b〜eに関して記述した光抽出フィルムを具備した。光抽出フィルムは、約0.15mm(6ミル)の公称の全体の厚さを有した。構造化表面上の各プリズム726は、約150μmの特性的長さλ(図7e参照)、それぞれ約68μmと4μmの最高幅Wmaxおよび最低幅Wmin、並びにそれぞれ約25μmと1μmの最高の高さおよび最低の高さを有した。各プリズムの傾斜したプリズム表面は、実質的に平坦な横断方向断面(図7dのy−z平面参照)であり、その間に約96°の頂角を形成した。プリズムは図7b〜eに図示したように構造的対称性を有し、片勾配角度θは約19°であった。θフィルムはプリズムをLEDに対向させ、プリズムを水平に配向させて(すなわち、角プリズムはLED列の方向に平行に広がる)、アクリル板上に支持させた。キャビティ深さは、反射基板のトップから拡散板の底までで38mmであり、光抽出素子は反射基板の上方約12.7mmに設置した。反射基板はESRであった。
【0142】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0143】
(実施例F)
バックライトキャビティは光抽出素子として実施例Eの光抽出フィルムを具備した。プリズムをLEDに対向させ、かつ水平に配向(すなわち、各プリズムがLEDの列の方向に平行に広がる)させて、フィルムをアクリル板上で支持した。キャビティ深さは、反射基板のトップから拡散板の底までが28mmであり、光抽出構築物は反射基板の上方約12.7mmに設置した。反射基板はESRであった。
【0144】
外観試験において、この実施例は輝度および色の均一性に関するコントロールについての改善を実際に示した。
【0145】
結果
実施例A〜Fの比較を表1に示す。相対的効率パラメータは各々のバックライト構成に対して、実施例の平均輝度を対照例の平均輝度で除算して計算し、各々の場合の平均輝度はそれぞれのバックライトの実質的な全出力面積に対して計算した。輝度の不均一性パラメータは各々のバックライト構成に対して、標準輝度偏差をバックライトの実質的な全出力面積に渡る平均輝度で除算して計算した。色不均一性パラメータΔuvは各々のバックライト構成に対して、実施例の平均的な色からの各点における色彩偏差の平均値として計算し、かつ、色彩は色彩空間におけるCIEu'v'として表現する。従って、
【0146】
【数1】
【0147】
式中、Nは試験システムにおける画像の画素数であり、u'およびv'は各画素に対する色座標であり、u'avgおよびv'avgは色座標平均である。この色不均一性は、出力面積全体に渡ってではなく、上方LED棒またはバックライトプロトタイプの列の上に中心を置いた475mm長さと75mm幅の長方形部分の出力面積に渡って測定した。
【0148】
【表1】
【0149】
表1より、上記図7b〜eに関連して述べた光抽出フィルムを利用する実施例EおよびFは、その他の実施例と比較して効率が高く、輝度不均一性が低く、および色不均一性が低く、最適なバランスを示すことが分かる。さらに調査すると、実施例E〜Fに使用される光抽出フィルムはその他多くの光抽出フィルムから大きく異なる構造化表面トポグラフィを有することが同様に分かる。
【0150】
各々の光抽出フィルムA〜Fは、ドイツ、Karlshruhe、のオートロニックメルシャス(autronic-MELCHERS社)から入手可能なコノスコープ(ConoScope)装置を使用して観測された。その結果を図15の強度の極座標プロットで示す。偏向光の測定にコノスコープを使用した以外は、設定は基本的に図13cであった。図15は測定されたルミナンスまたは輝度を極角αおよび方位角βの関数としてプロットする。偏向された光線1510、1512は、約20〜40°の範囲の極角で偏向され、各々は45°より大きいが90°よりも小さい方位角幅Δβを有することが分かる。図15では、プロットされた最低ルミナンスは250cd/cm2であり、ピークルミナンスは2078cd/cm2(光線1510で発生)であり、従って、光線1510、1512の形状はピークルミナンスまたは輝度の約10%で規定される。
【0151】
図15より推論できるように、実施例EおよびFの光抽出フィルムは約120°以上の方位角光線拡幅を示す。更に図15から分かるように、実施例EおよびFの光抽出フィルムは通過光の10%以下を20°未満の極角に方向転換させ、透過光の90%以上を20°より大きい極角に方向転換させる。
【0152】
本明細書に引用した全ての参考資料および刊行物は、それら全体の本開示中への出典明示により、本開示と直接矛盾し得る範囲を除いて本明細書の一部として組み入れる。本開示の例示的実施形態を検討するとともに本開示の範囲内の可能な変形例を参照してきた。本開示のこれらのおよび他の変形例および変更例は開示の範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろうとともに、本開示は本明細書に記載された例示的実施形態に限定されないことは理解されよう。したがって本開示は冒頭に提示した特許請求の範囲によってのみ限定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明アセンブリであって、
反射基板と、
方位角光線拡幅トポグラフィを含む第1光抽出面と、
照明光を生成できる1つ以上の光源を具備する光源ユニット、
とを具備し、前記光源ユニットは前記反射基板と前記第1光抽出面との間にあり、前記第1光抽出面は前記光源ユニットに対向している、前記アセンブリ。
【請求項2】
前記第1光抽出面は極角光線拡幅トポグラフィを更に含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記第1光抽出面は該第1光抽出面のx−y平面を占める細長い連続プリズムの配列を具備し、前記配列中の各々のプリズムは稜線を形成するために交差する二つの傾斜表面を具備し、前記稜線は実質的に連続し、かつ非直線である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記稜線は前記x−y平面において波のようにうねっている、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記プリズムの前記傾斜表面は前記x−y平面に垂直な平面内で湾曲している、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記プリズムの前記傾斜表面は前記x−y平面に垂直なy−z平面内で湾曲している、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項7】
照明アセンブリであって、
反射基板と、
密接に充填された円錐形表面の配列を具備する第1光抽出面であって、前記配列は円錐構造部との間に実質的に平坦でないランド領域を含み、前記円錐構造部の底面が前記表面のx−y平面内にあり、そして、前記円錐構造部の頂点は前記表面のx−y平面から外にある第1光抽出面と、
照明光を生成できる1つ以上の光源を具備する光源ユニットであって、前記光源ユニットは前記第1光抽出面と前記反射基板との間にあり、前記第1光抽出面の配列における前記円錐構造部の頂点が前記光源ユニットの方向を向いている光源ユニットと、
を具備する照明アセンブリ。
【請求項8】
前記配列における前記円錐形構造部の底面が互いに隣接している、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記円錐形構造部は、前記x−y平面に平行な面内で円形および楕円形から選択される断面形状を有する、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記円錐形構造部の前記底面は円形、楕円形および六角形から選択される、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記円錐形構造部の前記頂点はx−y平面に垂直な平面の外にある、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項12】
照明アセンブリであって、
反射基板と、
少なくとも1つのファセット表面を含む第1光抽出面であって、該ファセット表面は前記x−y平面内において面内曲面を有する第1光抽出面と、
照明光を生成可能な1つ以上の光源を有する光源ユニットであって、前記光源ユニットは前記第1光抽出面と前記反射基板との間にあり、前記第1光抽出面は前記光源ユニットと対向している光源ユニットと、
を具備する照明アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのファセット表面は前記光抽出面上の個々の光偏向要素の上にある、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記光抽出面は複数のファセット表面を有し、前記ファセット表面は前記光抽出面上で複数の光偏向要素の間に分布している、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記曲面は前記光抽出面上に法線入射する光線に対して少なくとも15°の方位角度差Δβを生成するに十分である、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項16】
照明アセンブリであって、
反射基板と、
前記光抽出面上に法線入射する光線に対して少なくとも15°の方位角度差Δβを生成するための手段を有する第1光抽出面と、
照明光を生成可能な1つ以上の光源を有する光源ユニットであって、該光源ユニットは前記第1光抽出面と前記反射基板との間にあり、前記第1光抽出面は前記光源ユニットと対向している光源ユニットと、
を具備する照明アセンブリ。
【請求項17】
方位角の差を生成する手段は、前記光抽出面のx−y平面内に種々の角度で配置された複数の非湾曲ファセットを具備する、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
方位角の差を生成する手段は、前記x−y平面内で湾曲している少なくとも1つのファセットを有する少なくとも1つの光偏向要素を具備する、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記ファセットは多重光偏向要素上にある、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
直接照明ディスプレイシステムであって、
照明側を有するディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの前記照明側に設置された照明アセンブリであって、該照明アセンブリは、反射基板と、照明光を生成可能な1つ以上の光源を有する光源ユニットと、第1光抽出面と前記反射基板との間にある第1光抽出面と、を含み、前記第1光抽出面は前記光源ユニットに対向し、前記第1光抽出面は方位角光線拡幅トポグラフィを有する照明アセンブリと、
を備える直接照明ディスプレイシステム。
【請求項21】
前記第1光抽出面は該第1光抽出面のx−y平面を占有する細長い連続プリズム配列を具備し、前記配列における各々のプリズムは稜線を形成するために交差する二つ傾斜表面を具備し、前記稜線は、前記x−y平面内で実質的に連続して波打ち、かつ、前記x−y平面に垂直なx−z平面の外にあり、前記プリズムの幅は前記y方向に沿って波打ち、前記プリズムの高さは前記x−y平面に垂直なz方向に沿って波打っている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記光源ユニットは、前記第1光抽出面上の前記プリズムの稜線に実質的に沿って配向されたLEDの列から構成されるLED配列を具備する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記LEDは側面発光LEDを具備する、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記プリズムの傾斜表面は、前記x−y平面に垂直な平面内で湾曲している、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記プリズムの傾斜表面は、前記x−y平面に垂直なy−z平面内で湾曲している、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記光源ユニットはLEDの配列を具備する、請求項20に記載のシステム。
【請求項27】
前記第1光抽出面が拡散層と前記光源ユニットとの間にあるように位置決めされた拡散層を更に具備する、請求項20に記載のシステム。
【請求項28】
前記拡散層と前記第1光抽出面との間で反射偏光子を更に具備する、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
反射偏光子を更に具備し、前記第1光抽出面は前記反射偏光子と前記光源ユニットとの間にある、請求項20に記載のシステム。
【請求項30】
前記光源ユニットは、赤色光を発生できる第1の光源、緑色光を発生できる第2の光源、および青色光を発生できる第3の光源を具備する、請求項20に記載のシステム。
【請求項1】
照明アセンブリであって、
反射基板と、
方位角光線拡幅トポグラフィを含む第1光抽出面と、
照明光を生成できる1つ以上の光源を具備する光源ユニット、
とを具備し、前記光源ユニットは前記反射基板と前記第1光抽出面との間にあり、前記第1光抽出面は前記光源ユニットに対向している、前記アセンブリ。
【請求項2】
前記第1光抽出面は極角光線拡幅トポグラフィを更に含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記第1光抽出面は該第1光抽出面のx−y平面を占める細長い連続プリズムの配列を具備し、前記配列中の各々のプリズムは稜線を形成するために交差する二つの傾斜表面を具備し、前記稜線は実質的に連続し、かつ非直線である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記稜線は前記x−y平面において波のようにうねっている、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記プリズムの前記傾斜表面は前記x−y平面に垂直な平面内で湾曲している、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記プリズムの前記傾斜表面は前記x−y平面に垂直なy−z平面内で湾曲している、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項7】
照明アセンブリであって、
反射基板と、
密接に充填された円錐形表面の配列を具備する第1光抽出面であって、前記配列は円錐構造部との間に実質的に平坦でないランド領域を含み、前記円錐構造部の底面が前記表面のx−y平面内にあり、そして、前記円錐構造部の頂点は前記表面のx−y平面から外にある第1光抽出面と、
照明光を生成できる1つ以上の光源を具備する光源ユニットであって、前記光源ユニットは前記第1光抽出面と前記反射基板との間にあり、前記第1光抽出面の配列における前記円錐構造部の頂点が前記光源ユニットの方向を向いている光源ユニットと、
を具備する照明アセンブリ。
【請求項8】
前記配列における前記円錐形構造部の底面が互いに隣接している、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記円錐形構造部は、前記x−y平面に平行な面内で円形および楕円形から選択される断面形状を有する、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記円錐形構造部の前記底面は円形、楕円形および六角形から選択される、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記円錐形構造部の前記頂点はx−y平面に垂直な平面の外にある、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項12】
照明アセンブリであって、
反射基板と、
少なくとも1つのファセット表面を含む第1光抽出面であって、該ファセット表面は前記x−y平面内において面内曲面を有する第1光抽出面と、
照明光を生成可能な1つ以上の光源を有する光源ユニットであって、前記光源ユニットは前記第1光抽出面と前記反射基板との間にあり、前記第1光抽出面は前記光源ユニットと対向している光源ユニットと、
を具備する照明アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのファセット表面は前記光抽出面上の個々の光偏向要素の上にある、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記光抽出面は複数のファセット表面を有し、前記ファセット表面は前記光抽出面上で複数の光偏向要素の間に分布している、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記曲面は前記光抽出面上に法線入射する光線に対して少なくとも15°の方位角度差Δβを生成するに十分である、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項16】
照明アセンブリであって、
反射基板と、
前記光抽出面上に法線入射する光線に対して少なくとも15°の方位角度差Δβを生成するための手段を有する第1光抽出面と、
照明光を生成可能な1つ以上の光源を有する光源ユニットであって、該光源ユニットは前記第1光抽出面と前記反射基板との間にあり、前記第1光抽出面は前記光源ユニットと対向している光源ユニットと、
を具備する照明アセンブリ。
【請求項17】
方位角の差を生成する手段は、前記光抽出面のx−y平面内に種々の角度で配置された複数の非湾曲ファセットを具備する、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
方位角の差を生成する手段は、前記x−y平面内で湾曲している少なくとも1つのファセットを有する少なくとも1つの光偏向要素を具備する、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記ファセットは多重光偏向要素上にある、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
直接照明ディスプレイシステムであって、
照明側を有するディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの前記照明側に設置された照明アセンブリであって、該照明アセンブリは、反射基板と、照明光を生成可能な1つ以上の光源を有する光源ユニットと、第1光抽出面と前記反射基板との間にある第1光抽出面と、を含み、前記第1光抽出面は前記光源ユニットに対向し、前記第1光抽出面は方位角光線拡幅トポグラフィを有する照明アセンブリと、
を備える直接照明ディスプレイシステム。
【請求項21】
前記第1光抽出面は該第1光抽出面のx−y平面を占有する細長い連続プリズム配列を具備し、前記配列における各々のプリズムは稜線を形成するために交差する二つ傾斜表面を具備し、前記稜線は、前記x−y平面内で実質的に連続して波打ち、かつ、前記x−y平面に垂直なx−z平面の外にあり、前記プリズムの幅は前記y方向に沿って波打ち、前記プリズムの高さは前記x−y平面に垂直なz方向に沿って波打っている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記光源ユニットは、前記第1光抽出面上の前記プリズムの稜線に実質的に沿って配向されたLEDの列から構成されるLED配列を具備する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記LEDは側面発光LEDを具備する、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記プリズムの傾斜表面は、前記x−y平面に垂直な平面内で湾曲している、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記プリズムの傾斜表面は、前記x−y平面に垂直なy−z平面内で湾曲している、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記光源ユニットはLEDの配列を具備する、請求項20に記載のシステム。
【請求項27】
前記第1光抽出面が拡散層と前記光源ユニットとの間にあるように位置決めされた拡散層を更に具備する、請求項20に記載のシステム。
【請求項28】
前記拡散層と前記第1光抽出面との間で反射偏光子を更に具備する、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
反射偏光子を更に具備し、前記第1光抽出面は前記反射偏光子と前記光源ユニットとの間にある、請求項20に記載のシステム。
【請求項30】
前記光源ユニットは、赤色光を発生できる第1の光源、緑色光を発生できる第2の光源、および青色光を発生できる第3の光源を具備する、請求項20に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図7f】
【図7g】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図7f】
【図7g】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−156146(P2012−156146A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−94983(P2012−94983)
【出願日】平成24年4月18日(2012.4.18)
【分割の表示】特願2008−528188(P2008−528188)の分割
【原出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−94983(P2012−94983)
【出願日】平成24年4月18日(2012.4.18)
【分割の表示】特願2008−528188(P2008−528188)の分割
【原出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
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