説明

照明システム及び照明方法

【課題】 出射効率を低下させず、光源装置を大型化することなく、光源装置の異常を検出可能な照明システム及び照明方法を提供すること。
【解決手段】 照明システム1は、励起光を出射する励起光光源11と、励起光光源10から出射された励起光を蛍光に変換し、蛍光を被照明物に向けて出射する蛍光体ユニット15とを有する光源装置10を有している。照明システム1は、光源装置10と接続し、蛍光体ユニット15が蛍光を出射した際に、蛍光体ユニット15の状態を基に光源装置10の状態を確認する状態確認装置30を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被照明物を照明する照明システム及び照明方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、高い確度で断線を検出可能な構成を有する光源装置である発光装置が開示されている。この光源装置は、光(例えば励起光)を出射する半導体発光素子を有する光源と、半導体発光素子から出射された光を集光するレンズと、光がレンズによって集光するコネクタと、コネクタと接続する導光部材と、導光部材の先端に配設されている光部品とを備えている。導光部材は、コネクタから集光した光を導光する。導光部材は例えば光ファイバなどである。光部品には、導光部材によって光が導光される。
【0003】
また光源装置は、レンズとコネクタとの間に配設され、光部品から戻ってきた光(反射光,戻り光)を分岐する光分岐部材と、光分岐部材によって分岐された光を受光する受光素子とを有している。受光素子は、光を検出することで、光源装置の異常の有無、例えば導光部材の断線を検出する検出部でもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−26698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1において、光分岐部材は、レンズとコネクタとの間に配設されるために、光源から光部品へと向かう励起光を遮光してしまう。これにより光源から光部品へと向かう励起光の損失が多くなり、光源装置として出射効率が低下してしまう。
【0006】
また、反射光によって検出される検出項目は限られ、検出精度を向上させるために検出項目を増やすと、複数の検出器が必要となり、光源装置が大型化する。
【0007】
本発明は、この点に着目し、出射効率を低下させず、光源装置を大型化することなく、光源装置の異常を検出可能な照明システム及び照明方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は目的を達成するために、励起光を出射する励起光光源と、前記励起光光源から出射された前記励起光を蛍光に変換し、前記蛍光を被照明物に向けて出射する蛍光体ユニットとを有する光源装置を具備する照明システムであって、前記光源装置と接続し、前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射した際に、前記蛍光体ユニットの状態を基に前記光源装置の状態を確認する状態確認装置を具備することを特徴とする照明システムを提供する。
【0009】
また本発明は目的を達成するために、励起光を出射する励起光光源と、前記励起光光源から出射された前記励起光を蛍光に変換し、前記蛍光を被照明物に向けて出射する蛍光体ユニットとを有する光源装置を具備する照明方法であって、前記光源装置の状態を確認する状態確認装置が前記光源装置と接続し、前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射した際に、前記蛍光体ユニットの状態を基に前記状態確認装置によって前記光源装置の状態を確認する状態確認ステップと、前記光源装置によって前記励起光を基に生成した前記蛍光を被照明物に照明する照明ステップと、を具備する照明方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、出射効率を低下させず、光源装置を大型化することなく、光源装置の異常を検出可能な照明システム及び照明方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る照明ユニットの概略図である。
【図2】図2は、「安全」と「危険」との基準と、「好適」と「不適」との基準とを説明するための図である。
【図3A】図3Aは、本実施形態の状態確認ステップにおけるフローチャートである。
【図3B】図3Bは、本実施形態の照明許可ステップにおけるフローチャートである。
【図4】図4は、第1の実施形態の変形例における「安全」と「危険」との基準と、「好適」と「不適」との基準とを説明するための図である。
【図5】図5は、第2の実施形態に係る照明ユニットの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1と図2と図3Aと図3Bとを参照して第1の実施形態について説明する。なお本実施形態の動作方法は、状態確認ステップと、照明許可ステップと、照明ステップとが順番に行われる。
状態確認ステップとは、後述する状態確認装置30によって光源装置10の状態を確認することを示す。
照明許可ステップとは、状態確認ステップにおいて、光源装置10に異常がないことを状態確認装置30が確認した際に、照明ステップへの移行のための準備処理を示し、照明ステップの実施を許可する処理を示す。
照明ステップとは、照明許可ステップにおいて準備が終了した際に、励起光光源11が励起光を出射し、光源装置10が図示しない被照明物を照明することを示す。
図1に示すように、照明システム1は、励起光を基に生成した蛍光を被照明物に照明する光源装置10と、光源装置10に対して接続または分離可能であり、光源装置10と接続し、かつ、光源装置10における蛍光体ユニット15が蛍光を出射した際に、蛍光体ユニット15の出射光の状態を基に、光源装置10の状態、言い換えると光源装置10の異常の有無を確認する状態確認装置30とを有している。
【0013】
光源装置10は、励起光を出射する励起光光源11と、励起光光源11から出射された励起光を導光する導光部材である光ファイバ13と、光ファイバ13によって導光された励起光を例えば蛍光に変換し、この蛍光を被照明物に向けて出射し、蛍光を被照明物に照明する蛍光体ユニット15とを有している。
【0014】
上述した光源装置10の異常とは、例えば、光ファイバ13の断線や、断線による励起光の漏れ、または、蛍光体ユニット15の故障による励起光や蛍光の出射効率の低下や、励起光が不要に増加する状態を示す。光源装置10の異常の有無の判断については、後述する。
【0015】
励起光光源11は、例えばレーザ装置である。
蛍光体ユニット15は、図示しない蛍光体を有している。蛍光体は、光ファイバ13から出射した励起光を照射されることで励起光を励起光とは異なる波長を有する波長変換光に変換する。つまり蛍光体は、励起光の波長を変換する波長変換部材である。波長変換光は、例えば蛍光である。そのため蛍光体ユニット15は、蛍光を、被照明物を照明する照明光として出射する。
【0016】
なお蛍光体は、実際には照射された励起光全てを蛍光に変換するのではなく、励起光の一部を蛍光に変換する。そのため蛍光体は、蛍光のみならず励起光も出射する。また蛍光体ユニット15は、蛍光と、蛍光体によって蛍光に変換されなかった励起光とを出射する出射部15aを有している。この出射部15aには、状態確認装置30が接続または分離する。出射部15aは、光源装置10の出射部でもある。なお蛍光体ユニット15は、蛍光体を有していればよい。
【0017】
また光源装置10は、状態確認装置30から送信された後述する確認結果等を受信する受信部17と、状態確認装置30が出射部15aに接続したことと分離したこととを検出する接続分離検出部19と、光源装置10における各種の制御を行う制御部21と、さまざまな情報を表示する表示部23と、光源装置10を操作する操作部25とを有している。
【0018】
制御部21は、状態確認ステップにおいて、光源装置10の電源投入時と光源装置10の動作初期化後との少なくとも一方において励起光の出射を制限するように励起光光源11を制御する。
言い換えると、制御部21は、受信部17が確認結果を受信していない光源装置10の電源投入時や動作初期化後において、励起光光源11が励起光を出射し、結果的に蛍光体ユニット15が蛍光を出射し、照明光が被照明物を照明することがない様に、光源装置10(励起光光源11)を制御する。このように制御部21は、光源装置10の電源投入時や光源装置10の動作初期化後において、光源装置10の動作を制限する。つまり、制御部21は、光源装置10の電源投入時や光源装置10の動作初期化後において、照明許可ステップへの移行を、禁止または制限するように、光源装置10を制御する。
【0019】
また制御部21は、状態確認ステップにおいて、状態確認装置30が出射部15aに接続したことを接続分離検出部19が検出した際に、励起光を一時的に出射するように励起光光源11を制御する。
制御部21は、接続分離検出部19が状態確認装置30と出射部15aとの接続を検出していない際、すでに行われている照明許可ステップへの移行の禁止を継続する。接続分離検出部19が状態確認装置30と出射部15aとの接続を検出しない、とは、接続分離検出部19が状態確認装置30と出射部15aとの分離を検出したことを示す。
【0020】
また制御部21は、状態確認ステップにおいて状態確認装置30の確認結果に基づいて光源装置10に異常がないと確認された際、励起光光源11が励起光を出射し、光源装置10が被照明物を照明する照明ステップの実施を許可するように、照明許可ステップを実施する。
このように制御部21は、状態確認ステップにおける状態確認装置30の確認結果を基に、照明ステップへの移行を許可するように、照明許可ステップにて光源装置10を制御する。
【0021】
また制御部21は、照明許可ステップにおいて、状態確認装置30が出射部15aから分離したことを接続分離検出部19が検出した際、励起光を出射可能なように励起光光源11を制御する。
【0022】
表示部23は、例えば状態確認装置30が光源装置10に接続している状態を表示する。また表示部23は、状態確認ステップにおいて照明許可ステップへの移行する旨と照明許可ステップへの移行を禁止または制限する旨と、異常の有無とを表示する。また表示部23は、照明許可ステップにおいて照明ステップに移行できる旨を表示する。また表示部23は、ユーザに状態確認装置30を光源装置10に接続または分離するように促す表示する。
【0023】
操作部25は、照明許可ステップにおいて、状態確認装置30が出射部15aから分離したことを接続分離検出部19が検出した後に、照明ステップの実施の指示を受け付ける。これにより、ユーザによる操作部25の操作により、制御部21は照明ステップを実施する。
【0024】
状態確認装置30は、出射部15aと着脱自在となっている。状態確認装置30は、状態確認装置30が出射部15aと接続したことを接続分離検出部19が検出し、制御部21が励起光を一時的に出射するように励起光光源11を制御した際に、蛍光体ユニット15の出射光の状態を基に光源装置10の状態を検出する検出部31と、検出部31の検出結果を基に、光源装置10の状態、言い換えると光源装置10の異常の有無を判断する判断部33と、判断部33の判断結果を受信部17に向けて送信する送信部35とを有している。
【0025】
検出部31には、励起光が透過するフィルタが配設されている。そのため検出部31は、状態確認装置30が出射部15aと接続し、励起光光源11が励起光を出射した際、蛍光体ユニット15が蛍光と励起光を出射する状態において、光源装置10の状態を検出する。光源装置10の状態とは、出射部15aから出射される励起光の状態を示す。このとき検出部31は、励起光から、例えば、励起光の光量とスペクトルと配光特性との少なくとも1つを検出する。
【0026】
検出部31は、励起光の光量を検出する場合、例えば光センサである。また検出部31は、励起光のスペクトルや色を検出する場合、例えば分光器である。また検出部31は、励起光の配光特性を検出する場合、例えば2次元光センサアレイである。このとき判断部33は、光量やスペクトルや配光特性といった励起光の状態が所望な状態か否かを判断して、光源装置10の状態を判断する。なお本実施形態では、検出部31は、例えば励起光の光量を検出するとする。
【0027】
検出部31は、励起光の状態を検出した際、検出したことを示す検出情報を送信部35と受信部17とを介して制御部21に送信する。このとき、制御部21は、検出情報を受け取ることで、上述したように、一時的に励起光を出射している励起光光源11に対して、励起光の出射を停止するように励起光光源11を制御する。
【0028】
また検出部31は、検出した励起光の光量である検出結果を判断部33に送信する。
判断部33は、状態確認ステップにおいて、検出部31の検出結果を基に、例えば励起光の光量が所定の値以上か否かを判断し、これにより光源装置10の状態が「安全」か「危険」かを判断し、さらに光源装置10の状態が「好適」か「不適」かを判断する。判断部33は、これらを判断することで、光源装置10の異常の有無を判断する。判断部33の判断結果は、状態確認装置30の確認結果であり、送信部35によって受信部17に送信される。なお、制御部21は検出結果を検出情報として扱い、検出結果を受け取ることで、上述したように一時的に励起光を出射している励起光光源11に対して、励起光の出射を停止するように励起光光源11を制御しても良い。
【0029】
次に本実施形態における判断部33によって判断される光源装置10の異常の有無、より詳細には、「安全」と「危険」とについて説明する。
なおこの判断は、状態確認ステップにおいて、実施される。
【0030】
例えば励起光源が上述したようにレーザ装置である場合、光源装置10に異常が生じると、レーザ光である励起光が出射口から所定の値以上に出射される虞が生じる。また使用者に影響を与え、所望な安全性を保てない虞が生じる。また励起光が所定の値以上に出射されると、他の機器に影響を与える虞が生じる。判断部33は、このような状態を異常有り、つまり「危険」と判断する。
【0031】
また判断部33は、出射される励起光が所定の値以下の場合、異常無し(正常)、つまり「安全」と判断する。
【0032】
判断の閾値である所定の値は、例えば励起光が他の機器や光源装置10の使用者に影響を与える状態となる出射光量を基に、その光量が出射された時に検出部31で検出される光量を基準とすればよい。なおこの判断の閾値は、国際規格等で規定されるレーザ安全クラスを基準としてもよい。
【0033】
以下に本実施形態における判断部33における「安全」と「危険」との判断方法を簡単に述べる。
制御部21は励起光光源11を制御し、励起光光源11は励起光を出射し、検出部31は励起光を検出する。判断部33は、検出部31の検出結果を基に、例えば励起光の光量が所定の値以上か否かを判断する。
【0034】
上述した光源装置10に異常が生じる場合とは、例えば蛍光体ユニット15が故障したことを示す。蛍光体ユニット15が故障すると、蛍光体ユニット15によって蛍光に変換される励起光が減少し、励起光のまま出射部15aから出射する励起光が増加する。そのため蛍光体ユニット15が故障すると、蛍光の出射量が減り、励起光の出射量が増す。
これにより検出部31が検出する励起光の光量は、蛍光体ユニット15が故障していない場合に比べて増す。そのため検出部31によって検出される励起光の光量は、図2に示すように所定の値以上となる。この状態では、励起光は使用者や他の機器に影響を与える虞がある。そのため判断部33は、励起光の光量が所定の値以上となると、光源装置10は異常有り、つまり「危険」、と判断する。
【0035】
また蛍光体ユニット15が故障していない場合、検出部31によって検出される励起光の光量は、図2に示すように、所定の値以下となる。そのため励起光が出射されても、励起光は他の機器や光源装置10の使用者に影響を与えない。そのため判断部33は、励起光の光量が所定の値以下となると、光源装置10は異常無し、つまり「安全」、と判断する。
【0036】
次に本実施形態における判断部33によって判断される光源装置10の異常の有無、より詳細には、「好適」と「不適」とについて説明する。
なおこの判断は、状態確認ステップにおいて、実施される。
【0037】
光源装置10の「好適」と光源装置10の「不適」とは、例えば励起光光源11や蛍光体ユニット15が設計時の仕様を満たすことができるか否かによって決まる。
【0038】
判断の閾値である所定の値は、例えば励起光光源11や蛍光体ユニット15が設計時の仕様を満たし、例えば励起光源や蛍光体ユニット15等の製造バラツキを考慮して求めればよい。この所定の値は、「安全」と「危険」とにおける所定の値よりも小さい。
【0039】
なお光源装置10の「好適」と光源装置10の「不適」とは、例えば蛍光体ユニット15などの劣化を考慮し、蛍光体ユニット15などが劣化することで蛍光体ユニット15などが危険な状態に至るまでに十分な時間がある場合を「好適」とし、時間が無い場合を「不適」としてもよい。
【0040】
制御部21は、判断部33の判断結果が「安全」や「好適」である場合、状態確認ステップから照明許可ステップへの移行を許可する。また制御部21は、判断部33の判断結果が「危険」や「不適」である場合、状態確認ステップから照明許可ステップへの移行を禁止または制限する。励起光光源11は動作を禁止または制限する。
【0041】
次に図3Aと図3Bとを参照して本実施形態における動作方法について説明する。
まず図3Aを参照して状態確認ステップについて説明する。
光源装置10の電源投入時と光源装置10の動作初期化後との少なくとも一方において、制御部21は、照明許可ステップへの移行を、禁止または制限する(Step1)。
【0042】
状態確認装置30が出射部15aと接続すると、接続分離検出部19は状態確認装置30が光源装置10(出射部15a)と接続していることを検出する(Step2:接続検出ステップ)。表示部23は、状態確認装置30が光源装置10に接続していることを表示する。
【0043】
なお表示部23は、Step2の前に、状態確認装置30を出射部15aに接続するようユーザへ促す旨を表示してもよい。
【0044】
制御部21は、Step2ステップにおいて状態確認装置30が出射部15aに接続したことを接続分離検出部19が検出した際に、励起光を一時的に出射するように励起光光源11を制御する。これにより励起光光源11は、励起光を一時的に出射する。励起光は、光ファイバ13によって導光され、蛍光体ユニット15によって蛍光に変換され、蛍光として出射部15aから出射する。なお励起光の一部は、蛍光体ユニット15によって蛍光に変換されず、そのまま出射部15aから出射する(Step3:光源制御ステップ)。
【0045】
検出部31は、出射部15aから出射された励起光の光量を検出する(Step4:検出ステップ)。また検出部31は、検出情報を送信部35に送信する。
【0046】
送信部35は検出情報を受信部17に送信し、受信部17は受信した検出情報を制御部21に送信する。
【0047】
制御部21は、検出情報を受け取ることで、一時的に励起光を出射している励起光光源11に対して励起光の出射を停止するように励起光光源11を制御する。これにより励起光光源11は、励起光の一時的な出射を停止する(Step5)。
【0048】
このとき判断部33は、検出部31によりStep4の検出ステップで検出された検出結果である例えば励起光の光量を基に、励起光の光量が所定の値以上か否かを判断する。これにより判断部33は、光源装置10に異常が有るか否か、つまり例えば光源装置10が「安全」か「危険」かを判断する(Step6:判断ステップ)。
【0049】
判断部33は、励起光の光量が所定の値以下であると判断した場合(Step6:Yes)、光源装置10は、異常無し、つまり「安全」と判断する。
送信部35はこの判断結果を受信部17に送信し、制御部21は、この判断結果、つまり状態確認装置30の確認結果(判断部33の判断結果)を基に、照明許可ステップへの移行を許可する。そして表示部23は、照明許可ステップへの移行する旨を表示する。(Step7)。
【0050】
また励起光の光量が所定の値以上である場合(Step6:No)、判断部33は、光源装置10は、異常有り、つまり「危険」と判断する。
送信部35はこの判断結果を受信部17に送信し、制御部21は、この判断結果を基に、照明許可ステップへの移行を、禁止または制限する(Step8)。表示部23は、照明許可ステップへの移行を禁止または制限する旨を表示してもよい。
【0051】
このように状態確認ステップでは、状態確認装置30が光源装置10と接続し(Step2)、蛍光体ユニット15が蛍光を出射した(Step3)際に、蛍光体ユニット15の出射光の状態を基に、状態確認装置30は光源装置10の状態を確認する(Step4,6)。なお、Step5はStep6の後に実施しても良い。
【0052】
次に図3Bを参照して照明許可ステップについて説明する。
表示部23は、状態確認装置30を出射部15aから分離する旨を表示する(Step11)。または、光源装置10が安全であることを表示してもよい。
【0053】
状態確認装置30が出射部15aから分離し、接続分離検出部19は状態確認装置30が出射部15aから分離したことを検出する(Step12:分離検出ステップ)。
【0054】
表示部23は、照明許可ステップにおいて照明ステップに移行できる旨を表示する(Step13、表示ステップ)。
【0055】
次に、照明ステップの実施が受け付け(ユーザによる操作部25の操作を待ち)、操作が行われると、照明ステップへの移行が行われる。このように操作部25により照明ステップの実施が光源装置10に指示されたことを、制御部21は検出する(Step14:指示ステップ)。
【0056】
そして制御部21は、照明ステップへ移行する(Step15)。
【0057】
このように照明許可ステップは、状態確認ステップにおいて「安全」であると判断された場合に実施され、状態確認装置30の分離を確認した(Step12)後、光源装置10が被照明物を照明することを許可する(Step13,14,15)。
以上のように、照明許可ステップと状態確認ステップとでは、光源装置10の電源投入時と光源装置10の動作初期化の少なくとも一方において、励起光の出射を制限するように励起光光源11を制御し(Step1)、状態確認ステップにおける確認結果に基づいて光源装置10に異常が無い場合(Step6:Yes)、照明ステップの実施を許可することで励起光源11が励起光を出射することを許可する(Step13)。すなわち光源装置10が被照明物を照明することを許可する。
【0058】
次に照明ステップについて説明する。
照明ステップでは、励起光光源11は励起光を出射し、光ファイバ13はこの励起光を導光し、蛍光体ユニット15は導光された励起光を蛍光に変換し照明光として被照明物に照明する。このように照明ステップでは、光源装置10は被照明物を照明する。
【0059】
このように本実施形態では、状態確認装置30が出射部15aに接続した際に、状態確認装置30が励起光を受光することで、励起光を基に光源装置10の異常の有無を確認するができる。また本実施形態では、状態確認装置30を出射部15aに接続するだけでよく、光源装置10の内部に配設する必要は無い。これにより本実施形態では、状態確認装置30が励起光光源11から蛍光体ユニット15に向かう励起光を遮光することはなく、光源装置10の出射効率の低下を防止できる。また本実施形態では、これにより光源装置10の大型化を防止することができる。
【0060】
また本実施形態では、制御部21によって、光源装置10の電源投入時と光源装置10の動作初期化後との少なくとも一方において励起光の出射を制限している。これにより本実施形態では、光源装置10に異常がある状態で、光源装置10の電源が投入されたりしても、さらに光源装置10の動作初期時において、励起光の出射を防止でき、安全を確保することができる。
【0061】
また本実施形態では、状態確認ステップにおいて状態確認装置30の確認結果に基づいて光源装置10に異常がない場合に、制御部21は、励起光光源11が励起光を出射し、光源装置10が被照明物を照明することを許可する。このように本実施形態では、励起光の出射が制限されることで、光源装置10に異常がある状態で励起光の出射を防止できる。
【0062】
また本実施形態では、出射部15aに状態確認装置30を接続することで、状態確認装置30が光源装置10の内部で励起光を遮光することを防止でき、励起光の損失を抑えることができ、光源装置10の出射効率の低下を防止できる。また本実施形態では、状態確認装置30が出射部15aに接続したことを接続分離検出部19が検出することで、励起光光源11が制御部21に制御されて励起光を一時的に出射でき、これにより素早く状態確認装置30が光源装置10の異常の有無を検出できる。
【0063】
また本実施形態では、光源装置10の異常の有無を検出するために、出射部15aに状態確認装置30を接続すればよいために、光源装置10に検出のための新たな構成要素を追加する必要が無く、光源装置10の出力に影響を与えることがない。また本実施形態では、照明ステップにおいて光源装置10が動作するときは、状態確認装置30が出射部15aから分離しているため、状態確認装置30が光源装置10の動作や使用に影響を与えることがない。
【0064】
また本実施形態では、検出部31と判断部33とによって、光源装置10の異常の有無を検出及び異常を判断することができる。
また本実施形態では、状態確認ステップを照明ステップの前に実施することで、光源装置10に異常が有る状態で、励起光が出射されてしまうことを防止でき、安全を確保することができる。
【0065】
また本実施形態では、状態確認装置30が出射部15aから分離した際に、励起光光源11が励起光を出射することで、状態確認装置30が出射部15aから出射される照明光を遮光することを防止できる。
【0066】
また本実施形態では、分離検出ステップ(Step12)後に照明ステップが実施可能であることを表示部23が表示する(Step13)ことで、容易に照明ステップへの移行を判別することができる。
【0067】
また本実施形態では、蛍光体ユニット15が蛍光を出射する状態において、出射部15aから出射される励起光の光量とスペクトルと配光との少なくとも1つを検出することで、容易に光源装置10の異常の有無を判断することができる。
【0068】
なお本実施形態の検出部31は、判断部33を兼ねていてもよい。また本実施形態の制御部21は、判断部33を兼ねていてもよい。
【0069】
なお本実施形態では、Step6において、判断部33は、光源装置10が「安全」か「危険」かを判断したが、これに限定する必要は無く、上述したように「好適」か「不適」かを判断してもよい。制御部21は、判断部33の判断結果が「好適」である場合(Step6:Yes)、照明許可ステップへの移行を許可することで、励起光光源11を動作可能とする。また制御部21は、判断部33の判断結果が「不適」である場合(Step6:No)、照明許可ステップへの移行を、禁止または制限することで、励起光光源11の動作を禁止または制限する。
【0070】
なお判断部33は、「安全」か「危険」かを判断し、同時に「好適」か「不適」かを判断してもよい。このように本実施形態では、判断部33が、光源装置10の安全性と、光源装置10の動作に適した状態との少なくとも一方を判断することで、光源装置10の異常の有無、つまり光源装置10の状態をより高精度に確認できる。
【0071】
本実施形態では、閾値以下を安全としたが、所定の範囲を安全とし、この範囲から外れた場合は危険とする方法もある。
例えば光ファイバ13が断線や劣化すると、断線部分や劣化部分から励起光が漏れ、蛍光体ユニット15へ入射する励起光の光量は減少し、蛍光体ユニット15を透過する励起光の光量も減少する。
また、本実施形態で述べたように、蛍光体ユニット15が故障した場合は、蛍光体ユニット15を透過する励起光の光量が増加する。
【0072】
よって、判断部33は、状態検出ステップにおいて、検出部31により検出される励起光の光量が所定の範囲に入っていれば「安全」、この範囲から外れれば「危険」と判断する。判断部33は、これらを判断する事で、光源装置10の異常の有無を判断する(図4参照)。
【0073】
なお上記において、判断部33は、光源装置10が「安全」か「危険」かを判断したが、これに限定する必要は無く、上述したように「好適」か「不適」かを判断してもよい。「好適」と「不適」との判断は、上述したとおりである。
【0074】
次に、本発明に係る第2の実施形態について図5を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、第1の実施形態と同一の参照符号を付すことにより説明を省略する。
本実施形態の検出部31は、状態確認装置30が出射部15aと接続し、励起光光源11が励起光を出射した際、蛍光体ユニット15が蛍光を出射する状態において、出射部15aにおける発熱状態、より詳細には、出射部15aにおける温度と出射部15aにおける発熱量との少なくとも1つを検出する。
【0075】
一般的に蛍光体ユニット15は、励起光を蛍光に変換する際に、発熱する。これにより、出射部15aの温度が上昇する。検出部31は、このときの温度と発熱量との少なくとも1つを検出する。
【0076】
次に本実施形態の判断部33によって判断される光源装置10の異常の有無、より詳細には、「安全」と「危険」とについて説明する。
例えば蛍光体が劣化するといったように、蛍光体ユニット15が故障すると、励起光が蛍光体ユニット15を透過する際の透過率が低下し、蛍光体ユニット15が吸収する励起光の光量が増加する。これにより、例えば蛍光体が劣化していない、すなわち蛍光体ユニット15が故障していない正常な状態に比べて、発熱量は増加する。そのため出射部15aの温度は上昇する。
【0077】
また、蛍光体ユニット15が故障した状態として、蛍光体が光源装置10や光ファイバ13の光軸から脱落し、励起光が蛍光体に入射しない状態になると、蛍光体ユニット15が吸収する励起光の光量が減少する。これにより、例えば蛍光体が光源装置10から脱落していない、すなわち、蛍光体ユニット15が故障していない正常な状態に比べて、発熱量は減少し、出射部15aの温度は下降する。
【0078】
判断部33は、検出部31が検出する出射部15aの温度が所定の範囲に入っているか否かを判断する。この所定の範囲は、使用者や他の機器に与える影響を基に決定する。光源装置10が設計された際に、予め想定された値や例えば国際規格などから決定しても良い。
【0079】
判断部33は、出射部15aの温度が所定の範囲に入らない状態となると、光源装置10は「危険」と判断する。また判断部33は、出射部15aの温度が所定の範囲に入ると、光源装置10は「安全」と判断する。
【0080】
次に、検出部31が光体ユニットの出射部15aの温度変化から光体ユニットの出射部15aにおける発熱量を検出することについて説明する。
【0081】
具体的には、検出部31は、Step3において励起光光源11が励起光を一時的に出射してからStep4において検出部31が発熱量を検出するまでの時間と、この時間における温度変化との関係を基に、発熱量を検出する。このとき検出部31は、蛍光体ユニット15の出射部15a近傍の部材の熱容量を用いて発熱量を算出する。
【0082】
判断部33は、検出部31が検出する出射部15aの発熱量が所定の範囲に入っているか否かを判断する。なお所定の範囲は、温度を用いて判断する場合と同様に、使用者や他の機器に与える影響を基に決定する。光源装置10が設計された際に、予め想定された値や例えば国際規格などから決定しても良い。
【0083】
判断部33は、発熱量が所定の範囲に入らない状態となると、光源装置10は「危険」と判断する。また判断部33は、発熱量が所定の範囲に入ると、光源装置10は「安全」と判断する。
【0084】
なお上記において、温度や発熱量を、使用者や他の機器に与える影響を基に決定したが、これに限定する必要はない。
蛍光体ユニット15が故障した状態として、蛍光体が光源装置10や光ファイバ13の光軸から脱落し、励起光が蛍光体に入射しない状態になると、蛍光体ユニット15が吸収する励起光の光量が減少する。これにより、例えば蛍光体が光源装置10から脱落していない、すなわち蛍光体ユニット15が故障していない正常な状態に比べて、発熱量は減少し、出射部15aの温度は下降する。
また、光ファイバ13が断線や劣化すると、断線部分や劣化部分から励起光が漏れ、蛍光体ユニット15へ入射する励起光量光量が減少し、蛍光体ユニット15の発熱量は減少する。
よって、温度が所定の範囲を外れた場合、蛍光体ユニット15から漏れる励起光の光量の増加や、光ファイバ13からの励起光の漏れ光量が増加し、他の機器や使用者に影響を与える虞が生じる状態であると判断し、判断部33は、このような状態を異常有り、つまり「危険」と判断する。
【0085】
また判断部33は、励起光の漏れ量が所定の値以下の場合、この漏れた励起光が他の機器や使用者に影響を与えないとして、異常無し(正常)、つまり「安全」と判断する。
【0086】
判断の閾値である所定の値は、例えば蛍光体ユニット15の励起光の漏れ状態に起因する出射部15aの温度を考慮して求めればよい。
【0087】
次に本実施形態における判断部33によって判断される光源装置10の異常の有無、より詳細には、「好適」と「不適」とについて説明する。
判断部33は、励起光の漏れ量を基に「好適」と「不適」とを判断したが、本実施形態では、励起光の漏れ量の代わりに温度によって判断する。
【0088】
この場合、温度において、光源装置10の「好適」と光源装置10の「不適」とは、例えば励起光光源11や蛍光体ユニット15が設計時の仕様を満たすことができるか否かによって決まる。
【0089】
この場合、判断の閾値である所定の値は、例えば励起光光源11や蛍光体ユニット15が設計時の仕様を満たし、例えば励起光源や蛍光体ユニット15等の製造バラツキを考慮して求めればよい。この所定の値は、「安全」と「危険」とにおける所定の値よりも小さい。
または、判断の閾値である所定の値は、例えば蛍光体ユニット15などの劣化を考慮し、蛍光体ユニット15などが劣化することで蛍光体ユニット15などが危険な状態に至るまでに十分な時間がある場合を「好適」とし、時間が無い場合を「不適」としてもよい。
【0090】
さらに本実施形態では、例えば光ファイバ13が断線や劣化すると、断線部分や劣化部分から励起光が漏れる。励起光の漏れ量が所定の値以上の場合、励起光が他の機器や使用者に影響を与える虞が生じる。判断部33は、このような状態を異常有り、つまり「不適」と判断する。
【0091】
また判断部33は、励起光の漏れ量が所定の値以下の場合、この漏れた励起光が他の機器や使用者に影響を与えないとして、異常無し(正常)、つまり「好適」と判断する。
【0092】
判断の閾値である所定の値は、例えば出射部15aの温度を基とする励起光の漏れ状態を考慮して求めればよい。
【0093】
このように本実施形態では、蛍光体ユニット15の出射部15aの温度と発熱量との少なくとも一方を検出することで上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0094】
また本実施形態では、発熱量を判断基準に用いることでで、例えば光源装置10が配設されている雰囲気温度に影響をされずに、また、温度上昇が収束するまで待たずに、より正確に光源装置10の異常の有無を検出することができる。
【0095】
また本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
【符号の説明】
【0096】
1…照明システム、10…光源装置、11…励起光光源、13…光ファイバ、15…蛍光体ユニット、15a…出射部、17…受信部、19…接続分離検出部、21…制御部、23…表示部、25…操作部、30…状態確認装置、31…検出部、33…判断部、35…送信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
励起光を出射する励起光光源と、前記励起光光源から出射された前記励起光を蛍光に変換し、前記蛍光を被照明物に向けて出射する蛍光体ユニットとを有する光源装置を具備する照明システムであって、
前記光源装置と接続し、かつ、前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射した際に、前記蛍光体ユニットの状態を基に前記光源装置の状態を確認する状態確認装置を具備することを特徴とする照明システム。
【請求項2】
前記光源装置は、前記光源装置の電源投入時と前記光源装置の動作初期化後との少なくとも一方において前記励起光の出射を制限するように前記励起光光源を制御し、前記状態確認装置の確認結果に基づいて前記光源装置に異常がない場合に前記励起光光源が前記励起光を出射し、前記光源装置が被照明物を照明することを許可するように、前記励起光光源を制御する制御部を有することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記蛍光体ユニットは、前記蛍光と前記励起光とを出射し、前記状態確認装置が接続または分離する出射部を有し、
前記光源装置は、前記出射部に前記状態確認装置が接続したことと分離したこととを検出する接続分離検出部を有し、
前記制御部は、前記状態確認装置が前記出射部に接続したことを前記接続分離検出部が検出した際に、前記励起光を一時的に出射するように前記励起光光源を制御することを特徴とする請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記状態確認装置は、前記状態確認装置が前記出射部と接続したことを前記接続分離検出部が検出し、前記制御部が前記励起光を一時的に出射するように前記励起光光源を制御した際に、前記蛍光体ユニットの前記出射光の状態を基に前記光源装置の状態を検出する検出部と、前記検出部の検出結果を基に、前記光源装置の異常の有無を判断する判断部とを有していることを特徴とする請求項3に記載の照明システム。
【請求項5】
前記判断部は、前記検出結果を基に、前記光源装置の安全性と、前記光源装置の動作に適した状態との少なくとも一方を判断することで、前記光源装置の異常の有無を判断することを特徴とする請求項4に記載の照明システム。
【請求項6】
前記状態確認装置が前記出射部から分離したことを前記接続分離検出部が検出した際、前記制御部は、前記励起光を出射可能なように前記励起光光源を制御することを特徴とする請求項4に記載の照明システム。
【請求項7】
前記検出部は、前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射する状態において、前記出射部から出射される前記励起光の光量とスペクトルと配光との少なくとも1つを検出することを特徴とする請求項4に記載の照明システム。
【請求項8】
前記検出部は、前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射する状態において、前記出射部における温度と前記出射部における発熱量との少なくとも1つを検出することを特徴とする請求項4に記載の照明システム。
【請求項9】
励起光を出射する励起光光源と、前記励起光光源から出射された前記励起光を蛍光に変換し、前記蛍光を被照明物に向けて出射する蛍光体ユニットとを有する光源装置を具備する照明方法であって、
前記光源装置の状態を確認する状態確認装置が前記光源装置と接続し、前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射した際に、前記蛍光体ユニットの状態を基に前記状態確認装置によって前記光源装置の状態を確認する状態確認ステップと、
前記光源装置によって前記励起光を基に生成した前記蛍光を被照明物に照明する照明ステップと、
を具備する照明方法。
【請求項10】
前記状態確認ステップは、前記光源装置の電源投入時と前記光源装置の動作初期化後との少なくとも一方において前記励起光の出射を制限するように前記励起光光源を制御し、
前記状態確認ステップにおける確認結果に基づいて前記光源装置に異常がない場合に、前記励起光光源が励起光を出射し、前記光源装置が被照明物を照明する前記照明ステップの実施を許可する照明許可ステップをさらに具備することを特徴とする請求項9に記載の照明方法。
【請求項11】
前記状態確認ステップは、
前記蛍光体ユニットに配設され前記蛍光を出射する出射部に、前記状態確認装置が接続したことを検出する接続検出ステップと、
前記接続検出ステップにて前記状態確認装置が前記出射部に接続したことが検出された際に、前記励起光を一時的に出射するように前記励起光光源を制御する光源制御ステップと、
前記光源制御ステップにて前記励起光光源が前記励起光を一時的に出射することで前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射した際に、前記蛍光体ユニットの状態を基に前記状態確認装置によって前記光源装置の状態を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにおける検出結果を基に、前記状態確認装置によって前記光源装置の異常の有無を判断する判断ステップと、
を有することを特徴とする請求項10に記載の照明方法。
【請求項12】
前記状態確認ステップは、前記照明ステップの前に実施されることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の照明方法。
【請求項13】
前記判断ステップでは、前記検出ステップにおける前記検出結果を基に、前記光源装置の安全性と、前記光源装置の動作に適した状態との少なくとも一方が判断されることで、光源装置の異常の有無が判断されることを特徴とする請求項11に記載の照明方法。
【請求項14】
前記照明許可ステップは、前記状態確認装置が前記出射部から分離したことを検出する分離検出ステップを有し、
前記照明ステップは、前記分離検出ステップ後に、実施されることを特徴とする請求項11に記載の照明方法。
【請求項15】
前記照明許可ステップは、前記照明ステップが実施可能であることを表示する表示ステップを有することを特徴とする請求項11に記載の照明方法。
【請求項16】
前記照明許可ステップは、前記分離検出ステップ後に、前記照明ステップの実施の指示を受け付ける指示ステップを有することを特徴とする請求項15に記載の照明方法。
【請求項17】
前記検出ステップでは、前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射する状態において、前記出射部から出射される前記励起光の状態が検出され、
前記判断ステップでは、前記検出ステップによって検出された前記励起光の状態を基に、前記光源装置の異常の有無が判断されることを特徴とする請求項11に記載の照明方法。
【請求項18】
前記励起光の状態は、前記励起光の光量とスペクトルと配光との少なくとも1つであることを特徴とする請求項17に記載の照明方法。
【請求項19】
前記検出ステップでは、前記蛍光体ユニットが前記蛍光を出射する状態において、前記出射部における発熱状態が検出され、
前記判断ステップでは、前記検出ステップによって検出された前記励起光の前記発熱状態を基に、前記光源装置の異常の有無が判断されることを特徴とする請求項11に記載の照明方法。
【請求項20】
前記発熱状態は、前記出射部における温度と出射部における発熱量との少なくとも1つであることを特徴とする請求項19に記載の照明方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−79517(P2012−79517A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222841(P2010−222841)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】