説明

照明モジュール

【課題】十分な輝度および照度が得られ、かつ検出感度を高めることができ、しかもコスト低減が可能な照明モジュールを提供する。
【解決手段】光源2と、光源2からの光が導入されるシート状の導光体3と、導光体3の一方の面3a側に設けられた静電容量式の検知センサ30と、を備えた照明モジュール10A。導光体3には、光源2からの導入光を散乱させて他方の面3b側から出射させる光取出部4が形成されている。導光体4は、接着領域3fで粘着層5を介して検知センサ30に接着されている。接着領域3f以外の領域の少なくとも一部は、平面視において検知センサ30の電極24aの少なくとも一部に重なる入力領域7Aである。入力領域7Aにおける導光体3と検知センサ30との間隔は、接着領域3fにおける導光体3と検知センサ30との間隔より小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明機能を有する照明モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話などの電子機器では、照明機能を有するモジュールが用いられている(例えば特許文献1を参照)。
図9は、モジュールの一例を示すもので、このモジュール50は、面状発光装置51と、面状発光装置51の上面側に設けられたタッチパッド52と、面状発光装置51の下面側に設けられた反射シート53とを備えている。
面状発光装置51は、LEDなどの光源2と、シート状の導光体3とを有する。光源2は、光を端面から導光体3に入射させることができる。入射した光は導光体3内を面方向に伝搬し、その一部は光取出部4での散乱により導光体3の上面側に出射し、矢印で示すように、タッチパッド52を透過して利用者に視認される。
面状発光装置51からの光を透過させるため、タッチパッド52としては透明導電膜を用いた透明タイプのものが使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−100223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図9に示すモジュール50は、導光体3からの光はタッチパッド52を透過して利用者に視認されるため、輝度および照度は低くなりやすい。また、タッチパッド52には透明性が求められるため、コスト面では不利になる。
【0005】
モジュールとしては、図10に示す構造も考えられる。
図10に示すモジュール60は、面状発光装置61と、面状発光装置61の下面側に設けられたタッチパッド62とを備えている。
タッチパッド62は、静電容量式の入力センサ63を有するセンサ本体64と、センサ本体64の上面側に設けられた反射シート65とを備えている。
入力センサ63は、基板66の上面に配線層67が設けられた構成である。
面状発光装置61の導光体3は、周縁部に形成された粘着層68によって反射シート65に接着されている。導光体3は、反射シート65に対して厚さ方向に間隔をおいて設けられている。導光体3は下面側に空気層があるため、下面側での全反射が起こりやすくなる。
モジュール60は、表面側に面状発光装置61があるため、図9のモジュール50に比べて輝度および照度が向上する。また、タッチパッド62には透明であることが要求されないため、安価な非透明タイプを使用でき、低コスト化が可能になる。
しかしながら、モジュール60には、タッチパッド62の検出感度が不十分になるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、十分な輝度および照度が得られ、かつ検出感度を高めることができ、しかもコスト低減が可能な照明モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、光源と、前記光源からの光が導入されて面方向に導かれるシート状の導光体と、前記導光体の一方の面側に設けられた静電容量式の検知センサと、を備え、前記導光体には、前記光源からの導入光を散乱させて他方の面側から出射させる光取出部が形成され、前記導光体は、前記一方の面の一部である接着領域で粘着層を介して前記検知センサに接着され、前記接着領域以外の領域の少なくとも一部は、平面視において前記検知センサの電極の少なくとも一部に重なる入力領域であり、前記入力領域における前記導光体と前記検知センサとの間隔は、前記接着領域における前記導光体と前記検知センサとの間隔より小さい照明モジュールを提供する。
本発明の照明モジュールは、前記検知センサは、前記導光体に向けて突出するセンサ凸状部を有し、前記導光体と前記センサ凸状部との間隔は、前記入力領域における前記導光体と前記検知センサとの間隔である構成としてよい。
本発明の照明モジュールは、前記検知センサが、被検出体と前記電極との間の静電容量の変化を検出するセンサ本体と、前記導光体に対面して前記導光体からの漏光を反射するシート状の反射体とを備え、前記センサ凸状部が、前記反射体に形成されている構成としてよい。 本発明の照明モジュールは、前記センサ本体が、基板を有する入力センサと、前記基板上に前記導光体に向けて突出して形成された凸状構造とを有し、前記センサ凸状部が、前記反射体が前記凸状構造に押圧されて膨出変形することによって形成されている構成としてよい。
本発明の照明モジュールは、前記センサ凸状部が、前記反射体に形成された厚肉部である構成としてよい。
本発明の照明モジュールは、前記導光体が、前記検知センサに向けて突出する導光体凸状部を有し、前記導光体凸状部と前記検知センサとの間隔が、前記入力領域における前記導光体と前記検知センサとの間隔であることが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、入力領域における導光体と検知センサとの間隔が、接着領域における導光体と検知センサとの間隔に比べて小さいので、入力領域における導光体と電極との間にある空気層を薄くすることができる。
比誘電率の低い空気層を薄くすることで、被検出体と電極との間の静電容量を大きくし、検知センサの検出感度を高めることができる。
また、面状発光装置が上面側(表面側)にあるため、導光体からの光が検知センサによって遮られることがなく、十分な輝度、照度を確保できる。
また、検知センサが面状発光装置の下面側(裏面側)に設置されるため、高価な透明タイプのタッチパッドを使用する必要がないことから、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図であり、(A)は全体図、(B)は拡大図である。
【図2】本発明の第2実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図3】本発明の第3実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図4】本発明の第4実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図5】本発明の第5実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図6】前図の照明モジュールの化粧板を示す図であり、(A)は断面図、(B)は平面図である。
【図7】入力センサの配線層の構成の一例を模式的に示す平面図である。
【図8】入力センサの配線層の構成の他の例を模式的に示す平面図である。
【図9】従来の照明モジュールの一例の概略構成を示す図である。
【図10】従来の照明モジュールの他の例の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である照明モジュール10Aの概略構成を示す図であり、(A)は全体図、(B)は拡大図である。以下の説明において、上方および下方とは、図1における上方および下方をいう。照明モジュール10Aは、面状発光装置1と、面状発光装置1の下面側に設けられたタッチパッドユニット30(検知センサ)とを備えている。
【0010】
面状発光装置1は、光源2と、シート状(または板状)の導光体3とを備えている。
光源2としては、発光ダイオード(以下、LEDという)(発光素子)を使用できる。なお、光源2として使用される発光素子は、LEDに限らず、冷陰極管などでもよい。
【0011】
導光体3は、透明な光透過性樹脂からなり、可撓性を有することが好ましい。
光透過性樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のエラストマー、ウレタンアクリレート等を用いることができる。
【0012】
導光体3の下面3a(一方の面、裏面)には、入射光を散乱させて導光体3の上面3b(他方の面、表面)側に取り出す(出射させる)光取出部4を形成することができる。光取出部4によって、目的とする部分(例えばタッチパッド20の操作キー部)を明るく表示することが可能となる。
【0013】
光取出部4は、例えば印刷により形成された複数の微小ドット状のインク層(以下、単に微小ドットという)とすることができる。微小ドットはスクリーン印刷法、グラビア印刷法、パッド印刷法、インクジェット印刷法などの印刷法により形成することができる。
微小ドットを構成するインクとしては、例えば顔料として酸化チタンを用いた白色インクが好適である。
なお、光取出部4は、導光体表面に形成された切り欠き、サンドブラスト等によって形成した粗面部などであってもよい。また、光取出部は導光体の上面に設けることもできる。
【0014】
光源2からの光は、一端部3cの端面3eから導光体3に導入され、上面3b、下面3a等に反射しつつ他端部3dに向かって伝搬する。光の一部は、光取出部4で散乱して上面3b側に取り出される。以下、一端部3cから他端部3dに向かう方向(図1の右方)を、導光方向(面方向)ということがある。
【0015】
タッチパッドユニット30は、タッチパッド20(センサ本体)と、導光体3に対面して導光体3からの漏光を反射する反射シート26(反射体)とを備えている。
タッチパッド20(センサ本体)は、入力センサ21と、その上に形成されたレジスト層22(被覆樹脂層)とを備えている。
入力センサ21は、人間の手指等の被検出体25の近接または接触を検出するセンサである。ここでは、入力センサ21は静電容量式の入力センサであって、基板23の上面23bに配線層24が設けられた構成である。
基板23は、例えばPETなどの樹脂で形成された板材である。基板23は、PEN(ポリエチレンナフタレート)、ポリイミド等からなるフレキシブル基板や、ガラスエポキシ樹脂等からなるリジッド基板であってもよい。
【0016】
配線層24は、例えば複数の電極24aを有する。人間の手指等の被検出体25が近づくと、被検出体25と電極24aとの間には静電容量が形成され、この静電容量は被検出体25と電極24aとの間の対向面積や離間距離によって変化する。このため、被検出体25と電極24aは可変容量部を形成する。
可変容量部の静電容量の変化は検出手段(図示略)で検出され、その検出値に基づいて制御部(図示略)で被検出体25による入力操作、その位置等が把握される。
【0017】
配線層24は、例えば、銀粒子を含む銀ペーストを基板23上にスクリーン印刷した後に加熱することで形成することができる。配線層24は、基板23に積層した銅箔をエッチングすることにより形成してもよい。
レジスト層22は、配線層24間の電気絶縁性を確保するとともに酸化を防止するもので、入力センサ21の上面(導光体3側の表面)側に、基板23の上面23bおよび配線層24を覆って形成される。レジスト層22としては、例えば汎用のソルダレジストを使用できる。
レジスト層22は、基板23の上面23bの中央領域に形成されており、基板23から上方(導光体3側)に突出する凸状構造である。
【0018】
入力センサ21には、電極ごとの静電容量の変化量に基づいて検出を行う、いわゆる自己容量方式を採用してもよいし、電極の交差点ごとの静電容量の変化に伴う充放電電流の変化量に基づいて検出を行う、いわゆる相互容量方式を採用してもよい。
図7は、自己容量方式の入力センサ21の一例を模式的に示す平面図であって、この入力センサ21(21A)では、基板23上に複数の電極24aが、一方向(図7の左右方向)に沿って一列に並んで形成されている。電極24aは、左右に間隔をおいて設けられている。
この入力センサ21(21A)では、被検出体25と、これに最も近い電極24aとの間に発生する静電容量の変化量に基づいて検出を行う。
【0019】
図8は、相互容量方式の入力センサ21の一例を模式的に示す平面図であって、この入力センサ21(21B)では、基板23上に、一方向(図8の左右方向)に延在する複数の第1電極X1〜X8(電極24a)と、これに交差する方向(図8の上下方向)に延在する複数の第2電極Y1〜Y8(電極24a)が形成されている。
この入力センサ21(21B)では、第1電極X1〜X8と第2電極Y1〜Y8の交差点との静電容量の変化に伴う充放電電流の変化量に基づいて検出を行う。
【0020】
図1に示すように、反射シート26は、導光体3から下方に漏れた光を上面26bで反射させ、導光体3に戻すためのものであって、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂からなるシート材である。反射シート26は反射性の点から白色であることが望ましい。
反射シート26は、タッチパッド20の上面側に設けられ、導光体3の下面3aに対向している。
【0021】
反射シート26の上面26bには、タッチパッド20のレジスト層22(凸状構造)によって上方(導光体3側)に押圧されて膨出変形(突出)することによってセンサ凸状部27が形成されている。
【0022】
導光体3と反射シート26(詳しくは上面26b)とは、導光体3の下面3aの周縁部に形成された粘着層5によって互いに接着されている。下面3aのうち粘着層5が形成された領域を接着領域3fという。接着領域3fと反射シート26の間隔(図1(B)の間隔C2)は、粘着層5の厚みに等しく、例えば20〜50μmである。
粘着層5は、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、天然ゴム系粘着材、合成ゴム系粘着材などの粘着材を用いることができる。粘着層5、6としては、シート状基材の両面に、粘着材料を塗布した粘着材層が形成された、いわゆる両面テープ状とされたものも使用可能である。
【0023】
導光体3の下面3aのうち、粘着層5が形成された接着領域3fを除く領域は、タッチパッドユニット30(詳しくは反射シート26の上面26b)に対面する対面領域7であり、対面領域7は、反射シート26に対し厚さ方向に間隔をおいて設けられている。
対面領域7の少なくとも一部は、平面視においてタッチパッド20の電極24aに重なる。図1では、対面領域7の中央領域7Aは、センサ凸状部27に対面する領域であり、平面視においてタッチパッド20の電極24aの少なくとも一部に重なる領域(入力領域)である。
なお、入力領域は、接着領域3f以外の全領域であってもよいし、接着領域3f以外の領域の一部であってもよい。
【0024】
図1(B)に示すように、導光体3の下面3a(中央領域7A)とセンサ凸状部27との間隔C1は、粘着層5が形成された領域における導光体3(接着領域3f)と反射シート26との間隔C2に比べて小さい。間隔C1は、例えば5〜20μm(例えば5μm以上20μm未満)とすることができる。間隔C1は、例えば平面視において電極24aに重なる位置での下面3aとセンサ凸状部27との間隔である。
【0025】
反射シート26とタッチパッド20(詳しくは基板23の上面23bの周縁部)とは、反射シート26の下面26aの周縁部に形成された粘着層6によって互いに接着されている。粘着層6は粘着層5と同様の構成を採用できる。
【0026】
照明モジュール10Aは、導光体3(中央領域7A)と反射シート26(センサ凸状部27)との間隔C1が、導光体3(接着領域3f)と反射シート26との間隔C2に比べて小さい。
このため、中央領域7Aにおける導光体3と電極24aとの間にある空気層を薄くすることができる。比誘電率の低い空気層を薄くすることで、被検出体25と電極24aとの間の静電容量を大きくでき、タッチパッド20の入力センサ21の検出感度を高めることができる。
また、照明モジュール10Aは、面状発光装置1が上面側(表面側)にあるため、導光体3からの光がタッチパッドユニット30によって遮られることがなく、十分な輝度、照度を確保できる。
また、タッチパッドユニット30が面状発光装置1の下面側(裏面側)に設置されるため、高価な透明タイプのタッチパッドを使用する必要がないことから、低コスト化を図ることができる。
【0027】
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態である照明モジュール10Bの概略構成を示す図である。以下の説明において、第1実施形態の照明モジュール10Aとの共通部分については同一符号を付してその説明を省略する場合がある。
照明モジュール10Bは、2層の配線層24A、24Bを備えたタッチパッド20A(センサ本体)が用いられている点で、図1の照明モジュール10Aと異なる。
【0028】
タッチパッド20Aは、基板23の上面23bに第1配線層24Aが形成され、第1配線層24Aが第1レジスト層22Aで覆われ、第1レジスト層22A上に第2配線層24Bが形成され、第2配線層24Bが第2レジスト層22B(凸状構造)で覆われた構造を有する。
基板23と配線層24A、24Bは入力センサ21Cを構成し、入力センサ21Cとレジスト層22A、22Bはタッチパッド20Aを構成し、タッチパッド20Aと反射シート26はタッチパッドユニット30Aを構成する。
レジスト層22Aは基板23の上面23bの全域に形成されている。レジスト層22Bは、レジスト層22Aの上面の中央領域に形成されており、レジスト層22Aから上方(導光体3側)に突出する凸状構造である。
配線層24A、24Bは、同じ導電体で形成する必要はなく、例えば配線層24Aを銅などの金属で形成し、配線層24Bを銀ペーストやカーボンペーストなどの導電ペーストで形成してもよい。
粘着層6は、レジスト層22Aと反射シート26との間に設けられている。
【0029】
センサ凸状部27は、反射シート26がレジスト層22Bによって上方に押圧されて膨出変形することによって形成されている。
配線層24A、24Bは、同じ導電体で形成する必要はなく、例えば配線層24Aを銅などの金属で形成し、配線層24Bを銀ペーストやカーボンペーストなどの導電ペーストで形成してもよい。
【0030】
照明モジュール10Bは、導光体3(中央領域7A)と反射シート26のセンサ凸状部27との間隔が、導光体3(接着領域3f)と反射シート26との間隔に比べて小さい。従って、図1の照明モジュール10Aと同様に、静電容量を大きくし、検出感度を高めることができる。また、輝度、照度を高めるとともに、低コスト化を図ることができる。
【0031】
(第3実施形態)
図3は、本発明の第3実施形態である照明モジュール10Cの概略構成を示す図である。
照明モジュール10Cは、上面36bにセンサ凸状部37を有する反射シート36を用いる点で、図1の照明モジュール10Aと異なる。
センサ凸状部37(厚肉部)は、反射シート36の中央領域を厚肉化することによって、上方(導光体3側)に突出して形成されている。センサ凸状部37は、平面視において電極24aを包含する領域に形成されている。反射シート36の下面36aは平坦に形成されている。
【0032】
照明モジュール10Cは、導光体3(中央領域7A)とセンサ凸状部37との間隔が、導光体3(接着領域3f)と反射シート36との間隔に比べて小さい。従って、図1の照明モジュール10Aと同様に、静電容量を大きくし、検出感度を高めることができる。また、輝度、照度を高めるとともに、低コスト化を図ることができる。
【0033】
(第4実施形態)
図4は、本発明の第4実施形態である照明モジュール10Dの概略構成を示す図である。
照明モジュール10Dは、下面3aに導光体凸状部3gを有する導光体3Aを用いる点で図1の照明モジュール10Aと異なる。
導光体凸状部3g(厚肉部)は、導光体3の中央領域を厚肉化することによって、下方(タッチパッドユニット30側)に突出して形成されている。導光体凸状部3gは、平面視において電極24aを包含する領域に形成されている。導光体凸状部3gは、センサ凸状部27に対面する領域(入力領域)である。導光体3の上面3bは平坦に形成されている。
【0034】
照明モジュール10Dは、導光体3の導光体凸状部3g(入力領域)と反射シート26との間隔が、導光体3の接着領域3fと反射シート26との間隔に比べて小さい。従って、図1の照明モジュール10Aと同様に、静電容量を大きくし、検出感度を高めることができる。また、輝度、照度を高めるとともに、低コスト化を図ることができる。
【0035】
(第5実施形態)
図5は、本発明の第5実施形態である照明モジュール10Eの概略構成を示す図である。
この照明モジュール10Eは、導光体3の上面3b側に、化粧板40(カバー板)が設けられている点で、図1の照明モジュール10Aと異なる。
化粧板40は、平面視において導光体3の略全体を覆うことができる大きさとされ、周縁部に設けられた粘着層41を介して導光体3の上面3bに接着されている。
化粧板40は、PETなどの樹脂材料からなる。化粧板40には、導光体3から出射した光が外部から視認可能となるように、透明材料を使用するのが好ましい。
化粧板40を設けることによって、導光体3に傷がついたり汚れが付着するのを防止し、照明モジュール10Eの耐久性を高めることができる。
なお、粘着層6は反射シート26の下面の一部のみ(例えば周縁部のみ)に形成されていてもよいし、反射シート26の下面全域に形成されていてもよい。
【0036】
図6(A)および図6(B)に示すように、照明モジュール10Eでは、化粧板40を不透明材料で構成するとともに、化粧板40に、導光体3からの光を外部から視認可能な開口部42を形成することもできる。
開口部42を、数字、文字、記号、図形、模様などを表す形状とすると、その形状に即した発光が得られる。図6(B)に示す例では、開口部42は、数字の「1」を示す表示として機能する。
【符号の説明】
【0037】
1・・・面状発光装置、2・・・光源、3・・・導光体、3a・・・下面(一方の面)、3b・・・上面(他方の面)、3f・・・接着領域、3g・・・導光体凸状部、4・・・光取出部、5・・・粘着層、7A・・・導光体の下面の中央領域(入力領域)、10A〜10E・・・照明モジュール、20・・・タッチパッド、24a・・・電極、26、36・・・反射シート(反射体)、27・・・センサ凸状部、37・・・センサ凸状部(厚肉部)、30・・・タッチパッドユニット(検知センサ)、C1・・・中央領域と反射シートのセンサ凸状部との間隔(入力領域における導光体と検知センサとの間隔)、C2・・・接着領域と反射シートとの間隔(接着領域における導光体と検知センサとの間隔)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源からの光が導入されて面方向に導かれるシート状の導光体と、
前記導光体の一方の面側に設けられた静電容量式の検知センサと、を備え、
前記導光体には、前記光源からの導入光を散乱させて他方の面側から出射させる光取出部が形成され、
前記導光体は、前記一方の面の一部である接着領域で粘着層を介して前記検知センサに接着され、
前記接着領域以外の領域の少なくとも一部は、平面視において前記検知センサの電極の少なくとも一部に重なる入力領域であり、
前記入力領域における前記導光体と前記検知センサとの間隔は、前記接着領域における前記導光体と前記検知センサとの間隔より小さいことを特徴とする照明モジュール。
【請求項2】
前記検知センサは、前記導光体に向けて突出するセンサ凸状部を有し、
前記導光体と前記センサ凸状部との間隔は、前記入力領域における前記導光体と前記検知センサとの間隔であることを特徴とする請求項1記載の照明モジュール。
【請求項3】
前記検知センサは、被検出体と前記電極との間の静電容量の変化を検出するセンサ本体と、前記導光体に対面して前記導光体からの漏光を反射するシート状の反射体とを備え、
前記センサ凸状部は、前記反射体に形成されていることを特徴とする請求項2記載の照明モジュール。
【請求項4】
前記センサ本体は、基板を有する入力センサと、前記基板上に前記導光体に向けて突出して形成された凸状構造とを有し、
前記センサ凸状部は、前記反射体が前記凸状構造に押圧されて膨出変形することによって形成されていることを特徴とする請求項3記載の照明モジュール。
【請求項5】
前記センサ凸状部は、前記反射体に形成された厚肉部であることを特徴とする請求項3記載の照明モジュール。
【請求項6】
前記導光体は、前記検知センサに向けて突出する導光体凸状部を有し、
前記導光体凸状部と前記検知センサとの間隔は、前記入力領域における前記導光体と前記検知センサとの間隔であることを特徴とする請求項1記載の照明モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−114618(P2013−114618A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262832(P2011−262832)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】