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照明ユニット、及び該照明ユニットを用いた画像読取装置、画像形成装置
説明

照明ユニット、及び該照明ユニットを用いた画像読取装置、画像形成装置

【課題】製造コストを上げずに、効率よく被照明物を照明することができる照明ユニットとそれを用いた画像読取装置及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも片側が発光面であるシート状発光源を有し、該シート状発光源は、短手方向断面が曲線であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明ユニットとそれを用いた画像読取装置及び画像形成装置に関し、より詳しくは、被照明物の照度を効率的に上げ、小型化が可能な照明ユニットとそれを用いた画像読取装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来の画像読取装置の構成を示す概略図である。
図1において、読み取られるべき画像を有する原稿2は「原稿台」としてのコンタクトガラス1上に平面的に定置され、コンタクトガラス1の下部に照明手段を配置し、照明手段としては図面に直交する方向に長い管灯3A(キセノンランプ、ハロゲンランプ等)、およびリフレクタ3Bで構成される照明ユニットを用い、「図面に直交する方向に長いスリット状部分」を照明させる。
【0003】
原稿2の照明された部分からの反射光(画像による反射光)は、第1走行体3に設けられた第1ミラー3Cにより反射された後、第2走行体4に設けられた第2ミラー4A、第3ミラー4Bにより順次反射され、画像読取レンズ5を透過し、光電変換素子としてのラインセンサ6の撮像面上に原稿画像の縮小像として結像する。第1〜第3ミラー3C、4A、4Bは「反射光学系」を構成する。
【0004】
第1走行体3、第2走行体4は、図示されない駆動手段により、それぞれ矢印方向(図の右方)へ走行させられる。第1走行体3の走行速度は「V」、第2走行体4の走行速度は「V/2」である。この走行により、第1走行体3、第2走行体4は、それぞれ「破線で示す位置」(第1走行体3’、第2走行体4’)まで変位する。
照明ユニット3A、3Cは、第1走行体3と一体的に移動し、コンタクトガラス1上の原稿2の全体を「照明走査」する。
第1、第2走行体の移動速度比は「V:V/2」であるので「照明走査される原稿部分から画像読取レンズに至る光路長」は不変に保たれる。
【0005】
「撮像部」であるラインセンサ6は、「色分解手段として赤(R)、緑(G)、青(B)のフィルタを持った光電変換素子(6A、6B、6C)を、1チップに3列に配列させた3ラインCCD(3ラインのラインセンサ)」であり、原稿2の照明走査に伴い、原稿画像を画像信号化する。このようにして原稿2の読取りが実行され、原稿2のカラー画像は、赤、緑、青の3原色に色分解して読取られる。
【0006】
また、この画像読取装置は、画像をフルカラーで読取る装置であって、画像読取レンズ5の結像光路中に設けられた「色分解手段(前記3ラインCCDに設けられた赤、緑、青のフィルタ)」を有する。
【0007】
なお、画像読取装置の他の形態として「コンタクトガラス上の原稿をスリット状に照明する照明手段と、ラインセンサと、原稿の被照明部からラインセンサに至る結像光路を形成する複数のミラーと、上記結像光路上に配置される画像読取レンズと」を相互に一体化した読取ユニットを、駆動手段により原稿に相対的に走行させることにより原稿を読取走査するようにした形態のものとすることもできる。
【0008】
「色分解」は、上記とは別に、画像読取レンズとラインセンサ(CCD)との間に色分解プリズムやフィルタを選択的に挿入し、R(赤)、G(緑)、B(青)に色分解する方法や「R、G、Bの光源を順次点灯させ原稿を照明する方法」を用いることができる。
【0009】
(画像形成装置)
図2は従来の画像形成装置の構成を示す概略図である。
この画像形成装置は、装置上部に位置する画像読取装置200と、その下位に位置する「画像形成部」とを有する。画像読取装置200の部分は、図1に即して説明したのと同様のものであり、各部には図1と同じ符号を付してある。
【0010】
画像読取装置200の3ラインのラインセンサ(撮像手段)6から出力される画像信号は画像処理部1200に送られ、画像処理部1200において処理されて「書込み用の信号(イエロー・マゼンタ・シアン・黒の各色を書込むための信号)」に変換される。
【0011】
画像形成部は、「潜像担持体」として円筒状に形成された光導電性の感光体1100を有し、その周囲に、帯電手段としての帯電ローラ1110、リボルバ式の現像装置1130、転写ベルト1140、クリーニング装置1150が配設されている。帯電手段としては帯電ローラ1110に代えて「コロナチャージャ」を用いることもできる。
画像処理部1200から書込み用の信号を受けて光走査により感光体1100に書込みを行う光走査装置1170は、帯電ローラ1110と現像装置1130との間において感光体1100の光走査を行うようになっている。
【0012】
符号1160は定着装置、符号1180はカセット、符号1190はレジストローラ対、符号1220は給紙コロ、符号1210はトレイ、符号Sは「記録媒体」としての転写紙を示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体1100が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ1110により均一帯電され、光走査装置1170のレーザビームの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。
「画像の書込み」は、感光体1100の回転に従い、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像、黒画像の順に行われ、形成された静電潜像はリボルバ式の現像装置1130の各現像ユニットY(イエロートナーによる現像を行う)、M(マゼンタトナーによる現像を行う)、C(シアントナーによる現像を行う)、K(黒トナーによる現像を行う)により順次反転現像されてポジ画像として可視化され、得られた各色トナー画像は、転写ベルト1140上に、転写電圧印加ローラ114Aにより順次転写され、上記各色トナー画像が転写ベルト1140上で重ね合わせられてカラー画像となる。
【0013】
転写紙Sを収納したカセット1180は、画像形成装置本体に脱着可能であり、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙Sの最上位の1枚が給紙コロ1220により給紙され、給紙された転写紙Sはその先端部をレジストローラ対1190に捕えられる。
【0014】
レジストローラ対1190は、転写ベルト1140上の「トナーによるカラー画像」が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて転写紙Sを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Sは、転写部においてカラー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114Bの作用によりカラー画像を静電転写される。転写ローラ114Bは、転写時に転写紙Sをカラー画像に押圧させる。
【0015】
カラー画像を転写された転写紙Sは定着装置1160へ送られ、定着装置1160においてカラー画像を定着され、図示されないガイド手段による搬送路を通り、図示されない排紙ローラ対によりトレイ1210上に排出される。各色トナー画像が転写されるたびに、感光体1100の表面はクリーニング装置1150によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
なお、画像形成部の構成は、周知の単色画像形成用の構成に変えることができる。
【0016】
図1に示す画像読取装置に用いられるキセノンランプ、ハロゲンランプ等の管灯は、一般的に消費電力が大きく、また、発熱が大きいことから装置全体の温度を上昇させてしまう。画像読取装置内の温度上昇は光学系の共役関係を崩し、光電変換素子からピントがずれて結像しなくなり、良好な画像を得られなくなることが問題になってきている。
【0017】
そこで、キセノンランプ等の管灯に替わる新しい照明光源が必要とされてきている。消費電力と発熱の少ない照明光源としてLEDが挙げられるが、LEDは点光源であるために、拡散や、集光することや、付随する光学系が必要となる。例えば、特許文献1では、LEDを一列に並べ、導光体を通して原稿を照明する照明ユニットが示されている。また別の公知技術としては、特許文献2において、配列したLEDの前に長尺のレンズ系を配置して、LEDの配列と直交する方向への照明の集光度を高くする照明ユニットが示されている。しかし、これらのようなLEDを用いた光学系の大型化や部品点数の増加にともなう調整、コストの課題がある。
【0018】
そこで、LEDに替わる有機エレクトロルミンネッセンス(Organic electoroluminescence;有機EL)用いた照明ユニットが提示されている。特許文献3では、2つの面光源を近接配置して原稿面を照明し、2つの面光源の間に空隙を設けてその空隙から原稿面情報を読取るものである。
【0019】
しかしながら、上記の従来技術では、面光源からの照明光は発光面の中心上が最も明るくなり、原稿情報を読取る位置は発光面の端部であることから考えると、面光源からの照明光はほとんど利用されることなく、実際に原稿情報を読取るために使われる光量は発光面からの発する光量のうちの少量となり、照明効率が非常に悪い。
【0020】
また照明効率を上げる従来技術としては、特許文献4では面光源の上に反射部材を配置して原稿情報を読取る位置の照明光量を増やすことを目的としている。また、特許文献5では、面光源の発光面上に微小プリズムを多数形成し、発光方向の志向性を高めて原稿面を照らすことを目的としている。
【0021】
しかしながら、一般的に発光面はランバートな配光分布であると仮定でき、原稿面に照射される光量を考えると、原稿面までの距離の二乗に反比例して暗くなっていく。従って、反射部材を発光面と原稿読取位置の間に配置する特許文献4に記載の発明における構成では、発光面は原稿読取位置から離れて配置するため原稿面状の照度は暗くなり易く、反射部材に光を集めるような構成にする場合は、反射部材の位置調整により原稿面の照度が発生するなど調整が難しい。さらには照明系自体が大きくなり照明ユニットの小型化が難しい。
【0022】
また、特許文献5では、微小のプリズムを多数形成する場合製造コストが高くなり、さらには、プリズムを形成することにより原稿面から照明ユニットが離れてしまうため、原稿面照度が暗くなり、効率よく照明することが難しくなる。
【0023】
一方、特許文献6では、コンタクトガラスに面発光光源を直に配置する照明ユニットが提示されているが、照明ユニットがコンタクトガラスと一体であるために、コンタクトガラスの下を照明ユニットが走査するような構成の画像読取装置では用いることが出来ない。
【0024】
【特許文献1】特開2006−025303
【特許文献2】特開2005−278132
【特許文献3】特開2000−115470
【特許文献4】特開2007−13913
【特許文献5】特開平6−217083
【特許文献6】特開2006−60528
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
そこで本発明は、上記の問題に鑑みて為されたものであり、製造コストを上げずに、効率よく被照明物を照明することができる照明ユニットとそれを用いた画像読取装置及び画像形成装置を提供することを第1の目的とするものである。
また本発明は上記目的と同時に、被照明物情報を結像レンズによりラインセンサ上に縮小結像して読み取る際に、レンズの画角に起因する光量の変化についても容易に補正できる照明ユニットとそれを用いた画像読取装置及び画像形成装置を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記課題を解決するために本発明に係る照明ユニット、及び該照明ユニットを用いた画像読取装置、画像形成装置は、具体的には下記(1)〜(9)に記載の技術的特徴を有する。
【0027】
(1):少なくとも片側が発光面であるシート状発光源を有し、該シート状発光源は、短手方向断面が曲線であることを特徴とする照明ユニットである。
上記(1)の構成によれば、短手方向の投影面積を増やすことなく実際の発光面積を増やすことができ、特別な集光手段を用いることなく、被照明物(原稿面上)の照度を効率的に上げることが可能となる。さらに、レンズやプリズム等の結像手段を必要としないため小型化にも有利である。
【0028】
(2):前記シート状発光源は、被照明物に対して光を集光して照射することを特徴とする上記(1)に記載の照明ユニットである。
上記(2)の構成によれば、面光源はその最も発光光量の高い部分は発光面の垂直方向である。そのため、短手方向において、面光源の配光分布の最も強い方向の光線を原稿の読取位置(被照明物)に向けること、即ち集光することができ、被照明物(原稿面上)を効率よく照明することが可能となる。
【0029】
(3):前記シート状発光源は、変形可能な基板と、該基板上に形成された有機エレクトロルミネッセンス層とを備えることを特徴とする上記(1)に記載の照明ユニットである。
上記(3)の構成によれば、変形可能な基板の上に形成した有機ELを用いることにより、上記(1)に記載の発光面を容易に曲面形状に形成することが可能となり、小型で原稿面照度が高い照明ユニットが得られる。
【0030】
(4):前記有機エレクトロルミネッセンス層は、陽極層と陰極層とを備え、前記陽極層及び前記陰極層は、配線を有し、前記陽極層及び/または前記陰極層の配線の密度が、前記シート状発光源の長手方向における中心付近と周辺付近とで、異なることを特徴とする上記(3)に記載の照明ユニットである。
上記(4)の構成によれば、照明ユニットの中心部と周辺部で注入する電流量を制御することが可能となる。この制御によって、照明ユニットの中心部と周辺部のそれぞれの照明光量を変化させることが可能となる。
【0031】
(5):前記陽極層及び/または前記陰極層の配線の密度が、前記シート状発光源の長手方向における中心付近よりも周辺付近の方が高いことを特徴とする上記(4)に記載の照明ユニットである。
上記(5)の構成によれば、上記(4)の構成に加えて、照明ユニットの中心の光量よりも周辺の光量の方が高くしたことを特徴とするものであり、縮小光学系となる結像レンズを用いた場合、ラインセンサ上の結像光量が画角に応じて変化する読取光学系においてもラインセンサ上の結像光量を画角に応じず均等に保つことが可能となる。
【0032】
(6):前記シート状発光源は、長手方向における中心付近の湾曲面の曲率半径と、長手方向における周辺付近の湾曲面の曲率半径とが異なることを特徴とする上記(1)に記載の照明ユニットである。
上記(6)の構成によれば、照明ユニットの中心部と周辺部の湾曲面を曲げる半径の大きさを変えることで中心部と周辺部の発光面の面積が異なり、それぞれの照明光量を変化させることが可能となる。
【0033】
(7):前記シート状発光源の長手方向における周辺付近の湾曲面の曲率半径は、長手方向における中心付近の湾曲面の曲率半径よりも大きいことを特徴とする上記(6)に記載の照明ユニットである。
上記(7)の構成によれば、上記(6)に記載の発明において、中心部よりも周辺部の湾曲面の半径が大きいことを特徴とすることにより、縮小光学系となる結像レンズを用いた場合、ラインセンサ上の結像光量が画角に応じて変化する読取光学系においてもラインセンサ上の結像光量を画角に応じず均等に保つことが可能となる。
【0034】
(8):上記(1)〜(7)のいずれか1に記載の照明ユニットと、該照明ユニットが走査して照明する原稿面とを備えたことを特徴する画像読取装置である。
上記(8)の構成によれば、上記(1)〜(7)に記載の照明ユニットを用いた画像読取装置とすることで、低消費電力でかつ原稿面照度が高く、小型な画像読取装置を提供できる。
【0035】
(9):上記(8)記載の画像読取装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
上記(9)の構成によれば上記(8)に記載の画像読取装置を用いることにより、小型な画像形成装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る照明ユニット、及び該照明ユニットを用いた画像読取装置、画像形成装置によれば、特別な集光手段を用いることなく、被照明物の照度を効率的に上げることが可能となる。さらに、レンズやプリズム等の結像手段を必要としないため小型化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明の照明ユニット、及び該照明ユニットを用いた画像読取装置、画像形成装置の基本的な構成に関して以下に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限りこれらの態様に限られるものではない。
【0038】
(照明ユニット)
〔第1の実施の形態〕
図3は本発明に係る照明ユニットの第1の実施の形態の構成を示す概略側面図である。
また、図4は本発明に係る照明ユニットの第1の実施の形態における概略斜視図である。
図3に示す照明ユニットは、基板100上に陰極層101、電子輸送層102、発光層103、正孔輸送層104及び陽極層105からなる有機エレクトロルミネッセンス層が順次積層された構成のシート状発光源106を有する。該シート状発光源は、上記構成に加えて、さらに各層を機械的負荷や湿度などの環境的負荷から保護する保護層を有する構成であっても良い。
また、図3には本発明の照明ユニットの機能の説明のために、コンタクトガラス1及び原稿(原稿面)2を記載しているが、これらは本発明の照明ユニットにおける構成要素として必要なものではない。
【0039】
上記層構成を有するシート状発光源106は、少なくとも片側が発光面のシート状であって、図3及び図4に示すように互いに直行する長手方向と短手方向を有しており、短手方向断面が曲線の湾曲した形状である。このシート状発光源106は、照明ユニットの被照明物に対して光を集光して照射する形状であることが好ましい。
【0040】
基板100は、公知の材料を用いることができるが、変形可能で機械的強度や生産性に優れたプラスチックからなることが好ましい。
【0041】
電子輸送層102に用いられる代表的な材料は、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体等である。
【0042】
発光層103に用いられる材料は一般的に低分子化合物による蒸着薄膜材料と高分子系のポリマー薄膜材料に大別される。低分子化合物による発光層はさらに芳香族環化合物、複素環化合物、特殊元素含有化合物に大別される。芳香族環化合物としては、青色発光材料の代表的な化合物であるジスチリルベンゼン誘導体などがあり、複素環化合物としては、金属錯体系の8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体(Alq錯体)による有機蛍光体などが知られている。また、特殊元素含有化合物としては、Alq錯体の誘導体の一種で、ヒドロキシキノリンの1つがトリフェニルシリカノール(Si化合物)に置換されて配位している混合配位子錯体が青緑色発光層として用いられている。
また、1つの発光層から出た光を次の層に設置した蛍光体で色変換することで白色光を得ることができる。それとは別に、異なる波長の光を発する発光層を複数重ねて白色光を得ることもでき、本発明においてはその他種々の方法で得られる白色光源を用いることも可能である。
【0043】
正孔輸送層104に用いられる代表的な材料は、銅フタロシアニンなどのフタロシアニン系化合物や芳香族アミン系化合物等である。
【0044】
陽極層105はインジウムスズ酸化物(ITO)のような透明電極が好適に用いられる。陰極から電子の注入が行われるため、電極材料にはマグネシウムなどの仕事関数の小さな金属が使用されている。その場合、接着性を増すために少量の銀と共蒸着される場合が多い。その他の電極としてはm、共役ポリマーからなる有機電極などがある。また、透明電極を酸により表面処理して形成することもできる。
【0045】
陰極層101は、陽極層と同様に透明電極でも可能であるし、また金属電極を用いることも可能である。金属電極を用いることにより、発光層で発する光を金属面で反射させて、基板側ではなく陽極層側に取り出すことが可能となり、被照明物をより明るく照明することも可能となる。
【0046】
また、シート状発光源106は、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)であり、透明電極である陽極層15(発光面)側から発光する。
【0047】
本実施の形態の照明ユニットを画像読取装置に適用する場合、画像読取装置が有する原稿面の法線方向は、図3における下方向であり、画像読取装置における照明ユニットの走査方向は、図3の左右方向である。原稿面の法線と照明ユニットの走査方向がなす面内とは、図面の紙面内を示す。
照明ユニットの発光面の法線方向を被照明物(原稿面)の位置(原稿読取位置)に向ける構成とすることにより、照明ユニットで効率的に被照明物(原稿読取位置)を照明することが可能となる。
【0048】
本実施の形態の照明ユニットによれば、特別に照明ユニットを大きくすることなく、被照明物から比較的近い位置から照明することが可能となり、被照明物を明るく照明することが出来るため、小型化が達成できる。また、照明位置に比較的容易に集光することが可能となるため、効率的な照明ができる。さらに、エネルギーの変換効率が従来のキセノンのような管灯に比べて高いため、照明ユニットにおける消費電力を下げることが可能となる。
【0049】
〔第2の実施の形態〕
図5は本発明に係る照明ユニットの第2の実施の形態の構成を示す概略側面図である。
また、図6は本発明に係る照明ユニットの第2の実施の形態における概略斜視図である。
本実施の形態では、第1の実施の形態よりも更に円筒形に近づくように、シート状発光源106を変形させている。さらに、照明ユニットの長手方向の、被照明物(原稿の読取位置)に向かう方向に開口部を設けたものである。第1の実施の形態とは異なり、すべての発光面の法線方向が被照明物(原稿面)の位置(原稿読取位置)に向いてはいないが、照明ユニットを略円筒形とし、更にその内面のほぼ全体を発光面とすることができるため、小型化と、高発光面積による明るい照明ユニットを形成できる。また更に、長手方向に形成した開口部より効率的に光を取り出すことができるため、被照明物(原稿面)照度を高めることが可能となる。
【0050】
〔第3の実施の形態〕
図7は本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態の構成を示す概略斜視図である。
円筒形に湾曲させた照明ユニットにおいて、長手方向の両端部と、中心部とで円筒の直径が異なることを特徴とするものである。図7においては、両端の周辺部の湾曲における曲率半径のほうが、中心部の湾曲における曲率半径よりも大きくなっている。
【0051】
例えば、本実施の形態の照明ユニットと、図1に示した一般的な画像読取装置に用いられる縮小光学系の結像レンズと組み合わせる時、このような結像レンズの場合、被照明物(原稿)で反射された信号光がレンズに入射する際に周辺の光量が低くなってしまう。そのため、図7に示すような構成を用いることにより、中心部よりも周辺部の方の発光面積を増やすことができ、それに伴い、被照明物(原稿面)の読取位置の被照明物(原稿面)照度を中心よりも周辺の方を高くすることができる。したがって、結像レンズへの入射角に伴う結像面上の光量の低下を良好に補正することが可能となる。
【0052】
図8は本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態の別の構成の一例を説明するための展開図である。
また、図9は本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態の別の構成の一例を示す概略斜視図である。
本実施の形態では、シート状発光源106の長手方向における中心部と周辺部でそれぞれ面積の異なる別の有機EL面発光光源を用いて、各々を湾曲状に曲げることにより、照明ユニットの中心部と周辺部の光量を変化させることができる。
【0053】
図10は本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態のその他の構成の一例を説明するための展開図である。
また、図11は本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態のその他の構成の一例を示す概略斜視図である。
扇型に形成した2つの有機EL面発光光源を上下に並べ、それぞれを曲げて、開口部を形成して照明ユニットを形成することにより、シート状発光源106の長手方向における中心部と周辺部の光量を変化させることができる。
【0054】
〔第4の実施の形態〕
図12は本発明に係る照明ユニットの第4の実施の形態のその他の構成の一例を説明するための展開図である。
また、図13は本発明に係る照明ユニットの第4の実施の形態のその他の構成の一例を示す概略斜視図である。
本実施の形態に係る照明ユニットは、図12中の斜線部にのみ選択的に発光層を形成して照明ユニットを形成することを特徴とする。上記構成をすることにより、発光層の無い領域は発光しないため、上記で説明したのと同様に中心部と周辺部の発光面積を変化させることが可能となり、照明ユニットの中心部と周辺部の光量を変化させることができる。
【0055】
〔第5の実施の形態〕
図14は本発明に係る照明ユニットの第4の実施の形態のその他の構成の一例を説明するための展開図である。
また、図15は本発明に係る照明ユニットの第4の実施の形態のその他の構成の一例を示す概略斜視図である。
図14の斜線部は陰極層及び/または陽極層に形成した配線のレイアウトを示す。発光層で発生する発光は配線近傍が強く、配線から離れるにしたがって発光量が減るため、上記で説明したのと同様に中心部と周辺部の発光面積を変化させることが可能となり、照明ユニットの中心部と周辺部の光量を変化させることができる。
【0056】
本実施の形態に係る照明ユニットは、照明ユニットの中心部と周辺部の光量を変化させることができる。明るくする必要がある部分の電流密度を上げ、必要がない部分の電流密度を下げることができるため、効率的に照明することが可能となる。
【0057】
本実施の形態では、縮小系の結像レンズによる周辺光量の低下を補正するために、照明ユニットの周辺の光量を上げるものを提示したが、もちろん、本発明では逆に中心部の光量を上げるような構成も可能である。
【0058】
(画像読取装置)
〔第1の実施の形態〕
図16は本発明の画像読取装置における読取ユニットの第1の実施の形態の構成を示す概略断面図である。
本発明の画像読取装置における読取ユニットはハウジング11にセルフォックレンズアレイに代表される等倍結像素子14と電気回路基板12上に配置されたC−MOSや、CCD等の光電変換素子で構成されるラインセンサ13と、本発明の照明ユニット15a、bとで構成され、本読取ユニット全体が、コンタクトガラス2の近傍を図16における左右方向に走査しながら、照明ユニットから照射された光の原稿における反射光をラインセンサで光電変換しながら原稿情報を読取ることを特徴としている。
【0059】
〔第2の実施の形態〕
図17は本発明の画像読取装置における読取ユニットの第2の実施の形態の構成を示す概略断面図である。
読取ユニットの第2の実施の形態は、ハウジング21、22に反射ミラー27a、b、cと結像レンズ24、CCD等によるラインセンサ26と電気回路25との位置調整と固定をする保持機構23、さらに本発明の照明ユニット28a、bとで構成される。本読取ユニットは、コンタクトガラス2の近傍を図の左右方向に走査しながらコンタクトガラス上に配置された原稿2を照明ユニットで照明し、原稿からの反射光を反射ミラーで反射して結像レンズで縮小結像してラインセンサで光電変換しながら原稿情報を読み取る。本発明の照明ユニットを本読取ユニットに用いることで、小型で明るく、低消費電力で照明むらの無い照明が可能となり、さらに、本発明の照明ユニットであれば中心と周辺の光量を変化させることができるため、結像レンズにおける中心と周辺とでラインセンサ上で結像光量の差が発生してしまうのを適正に補正することが可能となる。
【0060】
図示はしていないが、図1に示した画像読取装置においても同様に本発明の照明ユニットを用いることができる。
【0061】
(画像形成装置)
また同様に、図示はしていないが、図2に示した従来の画像形成装置に本発明の照明ユニット及び画像読取装置を適用することで、小型で低消費電力の画像形成装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】従来の画像読取装置の構成を示す概略図である。
【図2】従来の画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図3】本発明に係る照明ユニットの第1の実施の形態の構成を示す概略側面図である。
【図4】本発明に係る照明ユニットの第1の実施の形態における概略斜視図である。
【図5】本発明に係る照明ユニットの第2の実施の形態の構成を示す概略側面図である。
【図6】本発明に係る照明ユニットの第2の実施の形態における概略斜視図である。
【図7】本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態の構成を示す概略斜視図である。
【図8】本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態の別の構成の一例を説明するための展開図である。
【図9】本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態の別の構成の一例を示す概略斜視図である。
【図10】本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態のその他の構成の一例を説明するための展開図である。
【図11】本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態のその他の構成の一例を示す概略斜視図である
【図12】本発明に係る照明ユニットの第4の実施の形態のその他の構成の一例を説明するための展開図である。
【図13】本発明に係る照明ユニットの第4の実施の形態のその他の構成の一例を示す概略斜視図である。
【図14】本発明に係る照明ユニットの第4の実施の形態のその他の構成の一例を説明するための展開図である。
【図15】本発明に係る照明ユニットの第4の実施の形態のその他の構成の一例を示す概略斜視図である。
【図16】本発明の画像読取装置における読取ユニットの第1の実施の形態の構成を示す概略断面図である。
【図17】本発明の画像読取装置における読取ユニットの第2の実施の形態の構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 コンタクトガラス
2 原稿
3 第1走行体
3A LED
3B リフレクタ
3C 第1ミラー
4 第2走行体
4A 第2ミラー
4B 第3ミラー
5 画像読取レンズ
6 ラインセンサ
6A、6B、6C 光電変換素子
11 ハウジング
12 電気回路基板
13 ラインセンサ13
14 等倍結像素子
15a、15b 照明ユニット
21 ハウジング
22 ハウジング
23 保持機構
24 結像レンズ
25 電気回路
26 ラインセンサ
27a、27b、27c 反射ミラー
28a、28b 照明ユニット
100 基板
101 陰極層
102 電子輸送層
103 発光層
104 正孔輸送層
105 陽極層
106 シート状発光源
200 画像読取装置
1100 感光体
1110 帯電ローラ
1130 現像装置
1140 転写ベルト
1150 クリーニング装置
1160 定着装置
1170 光走査装置
1180 カセット
1190 レジストローラ対
1200 画像処理部
1210 トレイ
1220 給紙コロ
S 転写紙(記録媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも片側が発光面であるシート状発光源を有し、
該シート状発光源は、短手方向断面が曲線であることを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
前記シート状発光源は、被照明物に対して光を集光して照射することを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記シート状発光源は、変形可能な基板と、該基板上に形成された有機エレクトロルミネッセンス層とを備えることを特徴とする請求項1記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記有機エレクトロルミネッセンス層は、陽極層と陰極層とを備え、
前記陽極層及び前記陰極層は、配線を有し、
前記陽極層及び/または前記陰極層の配線の密度が、前記シート状発光源の長手方向における中心付近と周辺付近とで、異なることを特徴とする請求項3記載の照明ユニット。
【請求項5】
前記陽極層及び/または前記陰極層の配線の密度が、前記シート状発光源の長手方向における中心付近よりも周辺付近の方が高いことを特徴とする請求項4記載の照明ユニット。
【請求項6】
前記シート状発光源は、長手方向における中心付近の湾曲面の曲率半径と、長手方向における周辺付近の湾曲面の曲率半径とが異なることを特徴とする請求項1に記載照明ユニット。
【請求項7】
前記シート状発光源の長手方向における周辺付近の湾曲面の曲率半径は、長手方向における中心付近の湾曲面の曲率半径よりも大きいことを特徴とする請求項6記載の照明ユニット。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1に記載の照明ユニットと、
該照明ユニットが走査して照明する原稿面とを備えたことを特徴する画像読取装置。
【請求項9】
請求項8記載の画像読取装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−53241(P2009−53241A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−217152(P2007−217152)
【出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.セルフォック
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】