説明

照明ユニット

【課題】スイッチユニットのがたつきを抑制するとともに操作性が向上した照明ユニットを提供することを課題とする。
【解決手段】照明ユニット1は、ハウジング2と、該ハウジング2に収容されてバルブ3と電線50とを接続する複数のバスバ4と、前記ハウジング2に組み付けられるとともに前記バスバ4と接続するスイッチ本体部17と、該スイッチ本体部17に突没自在に取り付けられた操作部18と、前記ハウジング2を覆うように取り付けられて前記バスバ4前記ハウジング2との間に挟むカバー部5と、を備えたスイッチユニット6と、を備えた照明ユニット1において、前記カバー部5が、前記スイッチユニット6が前記ハウジング2から抜け出ることを防止する支持部16を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両としての自動車のルーフトリム等に取り付けられて前記自動車の乗員室内を照明する照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
車両としての自動車には、その乗員室の天井に照明用のバルブなどの発光体を備えた室内照明装置が取り付けられている。
【0003】
上述した室内照明装置としての照明ユニットは、図8及び図9に示すように、ハウジング102と、前記ハウジング102に収容されてバルブ103と電線50とを接続する複数のバスバ(図示しない)と、前記ハウジング102に組み付けられるとともに前記バスバと接続して前記バルブ103の点灯・消灯を制御するスイッチユニット106と、前記ハウジング102を覆うように取り付けられて前記バスバを前記ハウジング102との間に挟むカバー部105と、を備えている。なお、図8は、前記電線50が取り付けられていない状態の照明ユニット101の斜視図である。図9は、前記電線50が取り付けられた状態の照明ユニット101の上面図である。
【0004】
ハウジング102は、平板状の底壁142と、該底壁142から立設した一対の側壁部143と、ロックアーム109Aと、を備えている。底壁142は矩形状に形成されている。一対の側壁部143は、底壁142の幅方向の両端部の縁から立設しているとともに、互いに対向して設けられている。側壁部143はその長手方向の中央部に切欠きを設けている。なお、底壁142の長手方向(図8中の矢印Nに示す)の一端部102aには前記バルブ103が配されて、一端部102aから離れた端部には前記スイッチユニット106が配される。
【0005】
底壁142は、バルブ103が装着されるバルブ収容部107と、該バルブ収容部107に連なりかつ電線50が収容される電線圧接部108と、該電線圧接部108に連なりかつスイッチユニット106が収容されるスイッチ収容部109と、を備えている。
【0006】
ロックアーム109Aは、側壁部143の底壁142から離れた縁に連なっているとともに、互いに近付く方向に突出している。一対のロックアーム109Aは、底壁142の矢印Nから一端部102aから離れた端部に設けられている。ロックアーム109Aは可撓性を備えている。一対のロックアーム109Aは、後述するスイッチユニット106のフランジ部140の側面を互いの間に挟んで係止する。
【0007】
スイッチユニット106は、スイッチ本体部117と、前記スイッチ本体部117に突没自在に取り付けられた操作部118と、を一体に備えている。そして、前記操作部118がオン・オフされることにより、バルブ103が点灯または消灯する。
【0008】
スイッチ本体部117は、方体状に形成された基部135と、該基部135の表面に取り付けられた筒部136と、筒部136の外周面に設けられたフランジ部140と、を備えている。
【0009】
フランジ部140は筒部136の外周方向に突出している。フランジ部140は筒部136と一体に設けられている。そして、フランジ部140の筒部136の外周面と平行な側面は、前述した一対のロックアーム109Aの互いの間に挟まれるとともに一対のロックアーム109Aに係止される。こうして、スイッチユニット106がハウジング102に組み付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2007−245795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述した照明ユニット101は、以下に示す問題があった。即ち、スイッチユニット106は、一対のロックアーム109Aがスイッチユニット106のフランジ部140の側面を互いの間に挟んで係止して、ハウジング102に組み付けられている。そして、従来の照明ユニット101が、自動車のルーフトリム等に取り付けられる際には、ハウジング102の底壁142がルーフトリム等に重ねられて取り付けられるため、スイッチユニット106の操作部118の先端部は鉛直方向の下方に向けられる。そして、照明ユニット101は、スイッチユニット106がその重みによって僅かに下方に向って傾いて配されているとともに、スイッチユニット106にがたつきが生じて操作性が悪いという問題があった。また、照明ユニット101をルーフトリムに組み付ける際には、前述したように照明ユニット101が反転されて自動車のルーフトリム等に取り付けられるため、スイッチユニット106がハウジング102の一端部102aから離れる方向に抜け落ちる虞れがあった。
【0012】
従って、本発明は、上記のような問題点に着目し、スイッチユニットのがたつきを抑制し、操作性が向上した照明ユニットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の照明ユニットは、ハウジングと、 該ハウジングに収容されてバルブと電線とを接続する複数のバスバと、前記ハウジングに組み付けられるとともに前記バスバと接続するスイッチ本体部と、該スイッチ本体部に突没自在に取り付けられた操作部と、を備えたスイッチユニットと、前記ハウジングを覆うように取り付けられて前記バスバを前記ハウジングとの間に挟むカバー部と、を備えた照明ユニットにおいて、前記カバー部が前記ハウジングとの間に前記スイッチ本体部を挟む支持部を備えていることを特徴としている。
【0014】
請求項2記載の照明ユニットは、請求項1に記載の照明ユニットにおいて、前記支持部が、前記スイッチ本体部の外側面に沿って延在していることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、カバー部の支持部が、スイッチユニットの操作部の先端部を通されてフランジ部に重ねられて、支持部とハウジングとの間にスイッチ本体部を挟んでいる。このため照明ユニットがルーフトリムに取り付けられた状態でスイッチユニットの操作部の先端部が鉛直方向の下方に向けられても、支持部(即ちカバー部)がスイッチ本体部(即ちスイッチユニット)をハウジングとの間に挟んでハウジングに向って押し付けている。このため、支持部がスイッチユニットを水平に保持することができる。そして、支持部がスイッチユニットのがたつきを抑制するとともに操作性が向上した照明ユニットを提供することができる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、支持部が、スイッチユニットの操作部の先端部を通されるとともにスイッチユニットのスイッチ本体部の外周面(即ち外側面)に、その全周に亘って延在している。このため、スイッチユニットがハウジングの長手方向の一端部から離れる方向に取り外されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る照明ユニットの斜視図である。
【図2】図1に示された照明ユニットの上面図である。
【図3】図2に示された照明ユニットのA−A線に沿う断面図である。
【図4】図1に示された照明ユニットのカバー部を一方の表面から示す斜視図である。
【図5】図4に示されたカバー部を他方の表面から示す斜視図である。
【図6】図5に示されたカバー部を矢印Xから見た側面図である。
【図7】図1に示された照明ユニットの組立作業を説明するための説明図であり、ハウジングにバルブが組み付けられる様子を示す図である。
【図8】従来の照明ユニットの斜視図である。
【図9】図8に示された従来の照明ユニットに電線が取り付けられた状態を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態に係る照明ユニットを、図1乃至図7を参照して説明する。本発明の一実施形態における照明ユニット1は、車両としての自動車の乗員室内の表面に配置される図示しないルーフトリム(自動車の天井を構成する合成樹脂で構成される部品、内張り用の部品)に設けられた開口窓(図示しない)に取り付けられる室内照明装置を構成する。室内照明装置は、図示しない意匠部としてのレンズと、照明ユニット1と、を備えている。なお、図1は、電線50が取り付けられていない状態を示す照明ユニット1の斜視図である。
【0019】
レンズは、透明な合成樹脂で構成されて、平板状に形成されている。レンズは、前述した開口窓内を通されて照明ユニット1の後述するハウジング2の係止突起73に係止する係止受け部(図示しない)と、後述するスイッチユニット6の操作部18を通す挿通孔(図示しない)と、を備えている。レンズは、照明ユニット1の発する光を乗員室に導く。レンズは、室内照明装置の外観をなした意匠部をなしている。
【0020】
照明ユニット1は、ハウジング2と、前記ハウジング2に収容されてバルブ3と電線50とを接続する複数のバスバ4と、前記バスバ4と接続して前記バルブ3の点灯・消灯を制御するスイッチユニット6と、前記ハウジング2を覆うように取り付けられて前記バスバ4を前記ハウジング2との間に挟むとともに後述するスイッチユニット6を支持する支持部16を備えたカバー部5と、を備えている。
【0021】
照明ユニット1は、電線50が取り付けられて電力が供給される導電性のバスバ4を介してバルブ3に電力が供給されることで、当該バルブ3が乗員室内に向かって光を照射して、当該乗員室内を照明する。
【0022】
ハウジング2は、絶縁性の合成樹脂で構成されている。ハウジング2は、外形が箱状に形成されている。
【0023】
ハウジング2は、平板状の底壁21と、該底壁21の長手方向の両端部と、底壁21の幅方向の両端部に配されているとともに該底壁21から立設する側壁部22と、を備えている。なお、底壁21の長手方向(図1中の矢印Nに示す)の一端部2aには前記バルブ3が配されて、一端部2aから離れた端部には前記スイッチユニット6が配される。
【0024】
底壁21は矩形状に形成されている。底壁21は、バルブ3が装着されるバルブ収容部7と、該バルブ収容部7に連なりかつ電線50が収容される電線圧接部8と、該電線圧接部8に連なりかつスイッチユニット6が収容されるスイッチ収容部9と、を備えている。
【0025】
バルブ収容部7は、前記一端部2aに設けられている。バルブ収容部7は、前記底壁21の表面と、該表面に対して直交する方向との双方に対し交差する方向に後述するバルブ3を配している。
【0026】
電線圧接部8は、底壁21の略中央部に設けられている。電線圧接部8の底壁21の内表面は平坦に設けられているとともに、その内表面には後述するバスバ4の電線接続部13が配される。また、電線圧接部8は、底壁21の幅方向に沿って直線状に延在している。そして、電線圧接部8は、電線接続部13に接続された電線50を底壁21の幅方向に延在させる。こうして、電線圧接部8には、後述するカバー部5のカバー本体部15が取り付けられて、後述するバスバ4の電線接続部13に接続された電線50を挟持する。
【0027】
側壁部22は、第1壁部48と、第2壁部49とで略L字状に形成されている。第1壁部48は、底壁21の幅方向の縁から間隔をあけて配されているとともに、底壁21の長手方向に沿って配されている。第2壁部49は、底壁21の長手方向の両端部から離れた第1壁部48の端に連なりかつ底壁21の幅方向と平行に配されている。
【0028】
側壁部22は、レンズに設けられた係止受け部に係止する係止突起73と、後述するカバー部5の係合部27に係合する係合受け部(図示しない)と、を備えている。
【0029】
係止突起73は、第1壁部48の外表面に設けられている。係止突起73は、レンズに設けられた係止受け部に係止して、ハウジング2(即ち照明ユニット1)にレンズを取り付ける。係止突起73は、コ字状に形成されたスリット74と、該スリット74の内側に凸に形成された突起78と、を備えている。係止突起73は可撓性を備えている。
【0030】
スリット74は、底壁21に対して直交する方向に直線状に設けられた一対の第1スリット75と、該第1スリット75の底壁21に近接する端部同士を結ぶ第2スリット76とでコ字状に形成されている。勿論、スリット74は、側壁部22を貫通している。第1スリット75は、側壁部22の底壁21に近接した縁から、底壁21を離れる方向に直線状に延びている。一対の第1スリット75は、互いに間隔をあけて、互いに平行に配されている。スリット74は、その内側に本体部77を設けている。
【0031】
本体部77は、略矩形状に形成されている。本体部77の底壁21から離れた一方の端は、側壁部22に連なりかつ側壁部22と一体に形成されている。本体部77の底壁21に近接する他方の端は、自由端となっている。本体部77の他方の端には、突起78が形成されている。
【0032】
突起78は、側壁部22の外方向に向かって凸に突出して設けられている。
【0033】
係合受け部は、底壁21の長手方向に沿って互いに相対する第2壁部49の内表面に設けられている。係合受け部は、後述するカバー部5の係合部27と係合する。係合受け部が、係合部27と係合することによって、カバー部5がハウジング2に取り付けられる。
【0034】
バルブ3は、図7に示すように、円柱状に形成されて光を照射する発光部10と、正極・負極からなる一対の電極11と、を有した周知のウェッジバルブ3である。また、本発明では、ウェッジバルブ3の代わりにLEDウェッジバルブ3を用いることもできる。また、バルブ3は、前述した底壁21から立設しているとともに、前記底壁21に対して傾斜している。即ち、バルブ3は、その軸心がハウジング2の底壁21の表面と、該表面に対し直交する方向との双方に対し交差している。即ち、バルブ3は、図示例では、一端部2a側に向って傾斜して配されている。そして、バルブ3は、その電極11が後述するバスバ4の電極接続部12に接続されるとともに、前述したバルブ収容部7に装着される。
【0035】
バスバ4は一対設けられている。一方のバスバ4は、複数の電線50のうち一方の電線50が取り付けられて、前述した自動車の車体に搭載されるバッテリなどの電源の正の電極に接続される。また、他方のバスバ4は、複数の電線50のうち他方の電線50が取り付けられて電源の負の電極に接続される。そして、照明ユニット1は、バルブ3の正極・負極からなる一対の電極11が後述するバスバ4の電極接続部12に接続されるとともに、前記バルブ3に電力を供給する電線50が、電極接続部12に連設された電線接続部13に接続される。
【0036】
また、本明細書中に用いられる電線50とは、導電性の金属からなる芯線51が絶縁被覆52で覆われた断面形状が丸形の所謂被覆電線50や、複数の芯線51が互いに間隔をあけて並設されているとともにこれら芯線51が絶縁被覆52で覆われたフラットケーブル50である。
【0037】
一対のバスバ4は、導電性金属板に打ち抜き加工や曲げ加工を施すことにより形成されている。バスバ4は、図3などに示すように、上記バルブ3の電極11と接続する電極接続部12と、電線50と接続する電線接続部13と、後述するスイッチユニット6のスイッチ回路45と接続するスイッチ接続部14と、を備えている。
【0038】
電極接続部12は、互いに間隔をあけて相対した一対の帯状の電極挟持片19と、これら一対の電極挟持片19の長手方向一端部同士に連なった連結片(図示しない)と、を備えている。また、一対の電極挟持片19は、互いに近づく方向に凸に湾曲されており、これらの間に上記バルブ3の電極11が挿入されるとともに、該電極挟持片19と正極・負極のうち一方の電極11とが電気的に接続される。
【0039】
電線接続部13は、電極接続部12の長手方向の一端部に連なっている。電線接続部13は、電線50が圧入されて、電線50の絶縁被覆52が突き破られるとともに電線50の芯線51が接続される。こうして、バスバ4は電線50と接続する。
【0040】
スイッチ接続部14は、電線接続部13の長手方向の一端部に連なっている。スイッチ接続部14は、図3に示すように、平板状に設けられている。そして、スイッチ接続部14は、バスバ4がハウジング2に収容されると、底壁21と互いに対向する格好で配されている。
【0041】
スイッチユニット6は、スイッチ本体部17と、前記スイッチ本体部17に突没自在に取り付けられた操作部18と、を一体に備えている。そして、前記操作部18がオン・オフされることにより、バルブ3が点灯または消灯する。
【0042】
スイッチ本体部17は、方体状に形成された基部35と、円柱状に形成された筒部36と、フランジ部40と、を一体に備えている。
【0043】
基部35は、図3に示すように、スイッチユニット6がハウジング2に取り付けられるとハウジング2の底壁21に重ねられる底面37と、底面37に互いに対向して配される天井面38と、底面37の縁と天井面38の縁とを互いに連ねる複数の側面42と、バスバ4のスイッチ接続部14と接続する接続部43と、スイッチ回路45と、を備えている。
【0044】
なお、天井面38は、ハウジング2の底壁21の表面と平行に配されている。勿論、カバー部5がハウジング2に取り付けられると、天井面38は、後述するカバー部5の平板部23とも平行に配される。
【0045】
接続部43は、スイッチユニット6がハウジング2に取り付けられるとハウジング2の電線圧接部8に近接する一つの側面42に設けられている。接続部43は、該側面42の表面から凹に設けられているとともに、その内面からスイッチ回路45が露出している。接続部43は、バスバ4のスイッチ接続部14に侵入されて、スイッチ接続部14は、スイッチ回路45と接続する。こうして、スイッチユニット6はバスバ4と接続する。
【0046】
スイッチ回路45は、後述する操作部18がオン・オフされることによって、電線50とバルブ3の電極11を電気的に接続したり、これら電気的な接続を解除したりする。
【0047】
筒部36は、円柱状に形成されている。筒部36は、天井面38から突出して設けられている。筒部36の外周面にはフランジ部40が設けられている。
【0048】
フランジ部40は筒部36の外周方向に突出している。フランジ部40は、筒部36の天井面38寄りに配されている。そして、フランジ部40の天井面38と平行であるとともに天井面38から離れた面41には、後述する支持部16の円環部30の溝33の底が重ねられる。
【0049】
なお、本明細書中の前述した「面41」は、スイッチ本体部17において、スイッチユニット6がハウジング2に組み付けられる際に、ハウジング2の底壁21の表面と平行な面をいう。勿論、面41は、カバー部5の平板部23の表面とも平行な面である。
【0050】
操作部18は、前述したレンズの挿通孔を通されて乗員室内に位置付けられる。操作部18は、筒部36の天井面38から離れた面39から突出して設けられている。前述した操作部18の外周は、前述した筒部36の外周よりも、小さい寸法に設けられている。そして、操作部18は筒部36の中心軸と同軸上に配されている。
【0051】
なお、面39は、前述した天井面38と平行に配されている。勿論、天井面38と平行な面39は、ハウジング2の底壁21の表面と平行に配されている。そして、カバー部5がハウジング2に取り付けられると、面39は、後述するカバー部の平板部23とも平行に配される。
【0052】
カバー部5は、図4乃至図6に示すように、カバー本体部15と、前述したハウジング2との間にスイッチユニット本体部17を挟む支持部16と、を一体に備えている。
【0053】
カバー部5はその幅方向と、底壁21の幅方向とが互いに等しい寸法に形成されている。後述する平板部23は、平板状に形成されているとともに、カバー部5がハウジング2に取り付けられると、前述したハウジング2の底壁21と互いに間隔をあけて互いに対向して配される。そして、カバー部5はハウジング2を覆うように取り付けられて電線50をハウジング2との間に挟むとともに、スイッチユニット本体部17をハウジング2との間に挟む。
【0054】
カバー本体部15は、カバー部5がハウジング2に取り付けられると前述したハウジング2の電線圧接部8を覆う。カバー本体部15は、平板部23と、平板部23に設けられた複数の隔壁24と、平板部23の長手方向(即ちカバー部5の幅方向)の両端部に設けられかつ平板部23を互いの間に挟む一対の立設壁26と、前述したハウジング2の係合受け部と係合する係合部27と、を備えている。カバー本体部15は、カバー部5がハウジング2に取り付けられると、電線50をハウジング2との間に挟むとともに電線50がハウジング2から抜け出ることを防止する。
【0055】
平板部23は、カバー部5がハウジング2に取り付けられると、ハウジング2の底壁21と互いに対向する。そして、平板部23は、平板部23の底壁21と相対する内表面から凸に形成された複数の隔壁24を設けている。
【0056】
隔壁24は、図示例では、5つ設けられている。隔壁24は、平板部23の長手方向に沿って凸に設けられている。5つの隔壁24は、互いに間隔をあけて、互いに平行に直線状に延在している。隔壁24には、その先端部から平板部23に向って隔壁24を切り欠いた切欠きが設けられている。切欠きは、隔壁24の長手方向に沿って等間隔に凹に形成されている。こうして、隔壁24はその長手方向に沿って複数の凹の切欠きが設けられることによって得られた凸44が、カバー部5がハウジング2に取り付けられると、電線50と電線50との間に配される。そして、隔壁24は、前述したバスバ4の電線接続部13に接続されかつハウジング2の電線圧接部8に組み付けられた電線50が、矢印Nに沿って動くことを防止する。
【0057】
立設壁26は、平板部23の長手方向の縁から前述した隔壁24と同方向に立設している。そして、立設壁26の先端部は、前述した隔壁24の先端部よりも更に突出して設けられている。そして、立設壁26は、その長手方向(即ち平板部23の幅方向)の両端部に一対の係合部27を設けている。
【0058】
係合部27は、立設壁26の長手方向に撓むことが可能に形成されている。係合部27は、平板部23の前記先端部に一端が連なりかつ他端が自由端である柱部28と、柱部28の他端に設けられた突起29と、を備えている。
【0059】
突起29は、立設壁26の外方向に凸に設けられている。
【0060】
支持部16は、平板状に形成されている。支持部16は、円環状に形成された円環部30と、円環部30とカバー本体部15とを連結する連結部31と、を備えている。
【0061】
円環部30は、その中央部に前述したスイッチユニット6の操作部18の先端部が通される開口32と、円環部30の内周縁が全周に亘って切り欠かかれて形成された溝33と、を設けている。
【0062】
溝33は、カバー部5がハウジング2に取り付けられると底壁21と相対する表面に形成されている。また、溝33の底は、後述するスイッチユニット6のフランジ部40の面41にぴったりと重ねられる。
【0063】
連結部31は一対設けられている。連結部31は矩形状に形成されている。連結部31は、互いに間隔をあけて互いに平行に配されている、そして連結部31は、その長手方向の一方の端が、平板部23の幅方向の端に連なっているとともに他方の端が、円環部30の外周縁の一部に連なっている。
【0064】
続いて、上述した照明ユニット1の組み立て方法を説明する。上述した一対のバスバ4は、電極接続部12がハウジング2のバルブ収容部7に配されて、電線接続部13がハウジング2の電線収容部23に配される格好で、ハウジング2に組み付けられる。この状態では、バスバ4のスイッチ接続部14は、電線圧接部8の一端部2aから離れた端部から突出している。
【0065】
そして、スイッチユニット6を一端部2aから離れた端部から、スイッチユニット6の底面37と底壁21とを重ねて、スイッチユニット6の接続部43が設けられた一つの側面42を一端部2aに近づける。スイッチユニット6のスイッチ本体部17をスイッチ収容部に収容するとともに、バスバ4のスイッチ接続部14が接続部43に侵入して、スイッチ接続部14とスイッチ回路45とを接続する。こうしてバスバ4とスイッチユニット6とが電気的に接続する。
【0066】
そして、バスバ4の電線接続部8に電線50を圧入する。こうして、バスバ4と電線50とが電気的に接続する。
【0067】
そして、平板部23の内表面と底壁21とを互いに相対する格好で近づけるとともに、支持部16の円環部30の開口32をスイッチユニット6の操作部18の先端部から通す。そして、カバー部5の係合部27が、ハウジング2の係合受け部に係合するとともに、スイッチユニット6のフランジ部40の面41が円環部30の溝33の底に重ねられる。こうしてカバー部5がハウジング2に取り付けられるとともに、スイッチユニット6がハウジング2に組み付けられる。
【0068】
そして、バルブ3の電極11を一対の電極挟持片19間に挿入して、バルブ3をハウジング2のバルブ収容部7に装着する。そして、バルブ3がバスバ4と電気的に接続するとともに、バルブ3がハウジング2に装着される。こうして照明ユニット1が完成する。そして、一対のバスバ4に電気的に接続されたスイッチユニット6の操作部18がオン・オフされることにより、バルブ3が点灯または消灯する。
【0069】
上述した実施形態によれば、カバー部5の支持部16が、スイッチユニット6の操作部18の先端部を通されてフランジ部40の面41に重ねられて、支持部16とハウジング2との間にスイッチ本体部17の前記面41を挟んでいる。支持部16(即ちカバー部5)がスイッチ本体部17(即ちスイッチユニット6)をハウジング2との間に挟んで、ハウジング2の底壁21に向って押し付けている。このため、照明ユニット1がルーフトリムに取り付けられた状態でスイッチユニット6の操作部18の先端部が鉛直方向の下方に向けられても、支持部16が前記面41(即ちスイッチユニット6)を水平に保持することができる。そして、支持部16がスイッチユニット6のがたつきを抑制するとともに操作性が向上した照明ユニット1を提供することができる。
【0070】
また、カバー部5の支持部16が、スイッチユニット6の操作部18の先端部を通されるとともにスイッチユニット6のスイッチ本体部17の筒部36の外周面(即ち外側面)に、その全周に亘って延在している。このため、スイッチユニット6がハウジング2の長手方向の一端部2aから離れる方向に取り外されることを防止することができる。
【0071】
なお、支持部16の円環部30は、フランジ部40の面41に重ねられているが、本発明はこれに限ったものではない。支持部16の円環部30は、本明細書中に記したスイッチ本体部17の「平行な面」に重ねられれば良い。例えば、支持部16の円環部30は、筒部36が設けられた基部35の天井面38に重ねられても良い。また、支持部16の円環部30は、操作部18が設けられた筒部36の面39に重ねられても良い。
【0072】
また、支持部16の円環部30は、円環状に形成されているがこれに限ったものではない。円環部30は、中央部が開口した矩形状に形成されていてもよい。円環部30の少なくとも一部が、前述したスイッチ本体部17の「平行な面」に重ねられればよい。
【0073】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0074】
1 照明ユニット
2 ハウジング
3 バルブ
4 バスバ
5 カバー部
6 スイッチユニット
16 支持部
17 スイッチ本体部
18 操作部
50 電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
該ハウジングに収容されてバルブと電線とを接続する複数のバスバと、
前記ハウジングに組み付けられるとともに前記バスバと接続するスイッチ本体部と、該スイッチ本体部に突没自在に取り付けられた操作部と、を備えたスイッチユニットと、
前記ハウジングを覆うように取り付けられて前記バスバを前記ハウジングとの間に挟むカバー部と、
を備えた照明ユニットにおいて、
前記カバー部が前記ハウジングとの間に前記スイッチ本体部を挟む支持部を備えていることを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
前記支持部が、前記スイッチ本体部の外側面に沿って延在していることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−208405(P2010−208405A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−54881(P2009−54881)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】