説明

照明器具用の反射材及び照明器具

【課題】構成を簡易なものとすることができ、組付作業における作業時間の短縮化を図ることができる照明器具用の反射材及び照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具を構成するハウジング11の両短側壁の内面には各一対のソケット17が対向して配設され、ビス18によりそれぞれ固定されている。また、ハウジング11には反射材15が内装されている。当該反射材15の両側縁には、薄板状をなす取付部16が各一対ずつ突設されている。これら取付部16は、ハウジング11の内面とソケット17との間に介装されており、ビス18によりソケット17がハウジング11に固定されるとき、ソケット17とともにハウジング11に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両用照明器具、家庭用照明器具、照明看板等のような照明器具用の反射材及び照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上記のような照明器具としては、例えば図7(a),(b)に示すものが挙げられる。すなわち、照明器具を構成するハウジング91は箱状をなし、その内側面には一対のソケット92がそれぞれ取付枠94を介してビス93により対向して取付けられている。この取付枠94は、平面視コ字状をなす基部95と、同基部95の両端からそれぞれ横方向へ延設された平面視横L字状又は逆L字状をなす一対の腕部96とで形成されている。
【0003】
前記ソケット92は、取付枠94の基部95内に収容されることによって取付枠94に装着されている。そして、基部95に設けられた挿通孔95aにハウジング91の外部から挿入されたビス93が挿通され、締め付けられることにより、ソケット92がハウジング91に固定されるようになっている。つまり、同ビス93によってソケット92及び取付枠94の両部材が共締めされ、固定されるようになっている。
【0004】
また、取付枠94には断面略円弧状をなす反射材97が取付けられている。すなわち、取付枠94の腕部96の先端部において、その内面上端には係止爪96aが突設されている。前記反射材97は、外力を加え、内方に若干撓ませた状態で両腕部96の間に挿入した後、その弾性で元の形状へ復帰させることにより、各コーナ部が係止爪96aに係止され、取付枠94に取付けられるようになっている。そして、両ソケット92の間に光源としての図示しない蛍光灯が電気的に接続され、同蛍光灯が点灯されることにより、蛍光灯からの直射光及び反射材97からの反射光で対象物が照らされるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記従来の照明器具は、それぞれ独立した部材としてハウジング91、ソケット92、取付枠94及び反射材97を備えており、その構成上、組付作業には少なくとも4つの工程を必要としていた。つまり、1.ソケット92の取付枠94への装着、2.ソケット92及び取付枠94のハウジング91への固定、3.取付枠94への反射材97の取付け、4.ソケット92への蛍光灯の取付け、の4つの工程である。従って、これら4つの工程を省略することが不可能であるため、組付作業に必要とする作業時間の短縮化を図りにくいという問題があった。そして、より短時間で大量の製品を製造するためには、構成の簡易化が必要とされていた。
【0006】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、構成を簡易なものとすることができ、組付作業における作業時間の短縮化を図ることができる照明器具用の反射材及び照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の照明器具用の反射材の発明は、開口する箱状をなすハウジングと蛍光灯との間に配設される反射材の両端に舌片を突出形成し、その舌片を反射材の長手方向と直交する方向へ折り曲げ、同舌片をハウジングに取付けるための取付部とすることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に記載の照明器具の発明は、開口する箱状をなすハウジングと蛍光灯との間に配設される反射材の両端に舌片を突出形成し、その舌片を反射材の長手方向と直交する方向へ折り曲げ、同舌片を利用してハウジングに対し反射材を取付けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1,2に記載の発明によれば、構成を簡易なものとすることができ、組付作業における作業時間の短縮化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を貨物運搬用車両の照明器具に具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。この貨物運搬用車両とは、車両内部に貨物を収容するための荷室が形成された車両である。照明器具は、貨物運搬用車両の荷室の天面又は側面に取付けられ、同荷室内の貨物を明るく照らすために使用される。
【0011】
図1及び図2に示すように、照明器具を構成するハウジング11は、上方に開口する浅底の有底長四角箱状に形成されている。ハウジング11の両短側壁の内面には各一対のソケット17が対向して配設され、ハウジング11の外部から螺入されたビス18により、ハウジング11の内部にそれぞれ固定されている。なお、各ソケット17は、合成樹脂により形成されるとともに、光源を電気的に接続するための図示しない電極が内装されている。
【0012】
そして、各一対のソケット17に光源である直管型の蛍光灯19の両端部がそれぞれ着脱可能に装着されることにより、両ソケット17の間に蛍光灯19が支持され、一対の蛍光灯19がハウジング11に内装されている。これら一対の蛍光灯19は、その両端がソケット17に電気的に接続されており、当該ソケット17からの給電により点灯する。また、ハウジング11内にはインバータ回路等のような光源である蛍光灯19を点灯させるために必要な電子部品20が収容されている。
【0013】
ハウジング11の内部において、ハウジング11の内底面と蛍光灯19との間には反射材15が配設されている。図1及び図5に示すように、同反射材15は、表面に鏡面処理が施された平面長方形状をなす一枚の金属薄板をその短手方向で湾曲させることにより、ハウジング11の開口側となる内面が凹面状となるように形成されている。つまり、同反射材15は、凹面鏡としての機能を有し、その略焦点位置に蛍光灯19が位置するようにハウジング11の内奥に配設されている。そして、反射材15は、蛍光灯19の点灯時にハウジング11の内方へ散乱する光23を反射光23aとして開口へ収束させながら反射するため、蛍光灯19、反射材15等の反射光23aへの干渉による影の形成が防止される。また、この実施形態では蛍光灯19が一対設けられており、一対の蛍光灯19が略焦点位置にそれぞれ位置するように、反射材15は、一対の凹面が連なった形状である断面略W字状に形成されている。
【0014】
図1に示すように、当該反射材15の両側縁には、薄板状をなす取付部16が各一対ずつ反射材15の長手方向と直交する方向(図1中で上方向)へ突設されている。同取付部16は、反射材15を形成する金属薄板の側縁からその長手方向へ延設された舌片を長手方向と直交する方向へ折り曲げることにより、反射材15と一体形成されている。この取付部16には、その上端縁と中央部に係止構造を構成する一対の係止孔16aが形成されている。これら係止孔16aと対応して前記ソケット17の背面には係止構造を構成する一対の係合凸部17aが突設されている。そして、各係止孔16aに係合凸部17aをそれぞれ挿入して係合させることにより、反射材15の取付部16にソケット17が位置決め状態で係止される。
【0015】
図3に示すように、ソケット17に設けられた一対の係合凸部17aのうち、下方に設けられた一方は、円筒状に形成され、その内部がビス孔17bとされている。当該ソケット17が反射材15の取付部16に係止された状態で、同ソケット17のビス孔17bにハウジング11の外部からビス18を螺入することにより、前記取付部16がソケット17とハウジング11との間に介装されている。すなわち、ビス18により、取付部16はハウジング11に対してソケット17とともに共締めされており、同取付部16を介して反射材15がソケット17とともにハウジング11に固定されている。また、一対の係止孔16aのうち、取付部16の上端縁に設けられた一方は、上方に開口する半円状に形成されている。従って、一方の係止孔16aにこれと対応するソケット17の一方の係合凸部17aを引っ掛けるようにして、他方の係止孔16aにソケット17の他方の係合凸部17aを挿入することにより、ソケット17を取付部16に容易に係止することができるように構成されている。
【0016】
図2に示すように、前記ハウジング11の外周縁にはフランジ部12が水平方向に突設されている。フランジ部12上において、ハウジング11の開口周縁部には取着凹部13が凹設され、この取着凹部13内には長四角板状をなすグローブ14が収容される。取着凹部13の内底面には複数のねじ孔13aが透設され、これらねじ孔13aと対応する位置となるようにグローブ14には複数の取付孔14aが透設されている。そして、ねじ孔13aに取付孔14aを位置合わせした状態で、取付孔14aを介してねじ孔13aに図示しないねじを螺入することにより、ハウジング11のフランジ部12にグローブ14が着脱可能に取着される。
【0017】
図4(a),(b)に示すように、グローブ14は、透明又は半透明な合成樹脂、あるいはガラスによって長四角板状に形成され、光透過性を有している。このグローブ14の蛍光灯19側の面を内面とし、これと反対側の面を外面とする場合、グローブ14の外面は平坦面となるように形成されている。そして、グローブ14の一対の蛍光灯19と対応する位置にはフレネルレンズ21が設けられるとともに、同フレネルレンズ21を除く箇所にはプリズムレンズ22が設けられている。
【0018】
図4(b)及び図6に示すように、フレネルレンズ21は、グローブ14の内面にフレネルレンズカットを施すことによって形成されている。このフレネルレンズカットは、グローブ14の内面に直交する垂直面と、同垂直面に対して傾斜した平坦な傾斜面とを備える断面直角三角形状をなす複数のエレメント21aをグローブ14の長手方向へ延びるように形成することによって施されている。
【0019】
これらエレメント21aの傾斜面は、凸面の一部を構成するものである。つまり、すべてのエレメント21aの傾斜面のみを連続させた面を想定した場合、その想定面はグローブ14の内面側へ膨らむ凸面となる。従って、フレネルレンズ21は凸面レンズとしての機能を備えており、光収束性を有している。すなわち、フレネルレンズ21は、その略焦点位置に一対の蛍光灯19がそれぞれ位置するように配設されているため、蛍光灯19から拡がる直射光24は、フレネルレンズ21を透過した後、平行光線24aとして外部に収束された状態で放射される。この実施形態では蛍光灯19が一対設けられているため、これに対応してフレネルレンズ21は一対の凸面を有するようにフレネルレンズカットが施されて形成されている。
【0020】
また、プリズムレンズ22は、グローブ14の内面に複数の四角錐状の凹部22aを凹設するプリズムレンズカットを施すことによって形成されている。同プリズムレンズ22は光散乱性を有しており、このプリズムレンズ22を透過した光は外部に散乱れる。なお、図4(b)中ではプリズムレンズ22を構成する凹部22aが一部のみ描かれているが、同凹部22aは、フレネルレンズ21を除くグローブ14のほぼ全体に形成されている。
【0021】
次に、前記照明器具の作用について以下に記載する。さて、当該照明器具の製造時において、その組付作業を行うときには、まず、図1に示したように、第1の工程として、反射材15の取付部16にソケット17が位置決め状態で係止され、装着される。この第1の工程は、取付部16の上方に設けられた一方の係止孔16aにソケット17の一方の係合凸部17aが引っ掛けられ、このまま、他方の係止孔16aに他方の係合凸部17aが挿入されることにより行われる。
【0022】
この後、第2の工程として、ソケット17が装着された反射材15がハウジング11の内部に収容され、同ハウジング11の外部からビス18がソケット17のビス孔17bに螺入されることにより、ソケット17及び反射材15がハウジング11に固定される。そして、第3の工程として、一対のソケット17の間に蛍光灯19が装着される。すなわち、当該照明器具の組付作業は主に3つの工程で終了する。従って、組付作業における作業時間が短縮化される。
【0023】
組付作業が終了した照明器具は、貨物運搬用車両の荷室の天面又は側面に取付けられ、ハウジング11の開口を塞ぐようにグローブ14が装着されて使用される。この使用時において蛍光灯19が点灯すると、図5に示したように、蛍光灯19の周囲360゜方向に拡がる光のうち、ハウジング11の内方へ拡がる光23は、反射材15により反射光23aとしてハウジング11の開口へ収束するように反射される。
【0024】
ハウジング11の開口においては、図6に示したように、まず蛍光灯19からの直射光24の大半がフレネルレンズ21を透過し、平行光線24aとして収束された状態で放射される。これに加え、前記反射光23aのうち、フレネルレンズ21を透過したものも、直射光24と同様に平行光線24aとして収束された状態で放射される。従って、フレネルレンズ21を透過した透過光の照度が向上するとともに、同透過光が平行光線24aであるため、対象物である荷室内の貨物が明るく均等に照らされる。
【0025】
また、直射光24及び反射光23aのうち、グローブ14のプリズムレンズ22を透過したものは、拡散された状態で放射される。つまり、フレネルレンズ21からの透過光が照射された対象物の周囲も、プリズムレンズ22からの散乱光により広い範囲で照らされる。そして、グローブ14のフレネルレンズ21及びプリズムレンズ22を透過した光により、荷室の内部全体が照らされる。特に、フレネルレンズ21からの透過光は収束されているため照度が高く、同透過光によって照らされた貨物をはっきりと識別することが可能となる。
【0026】
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の照明器具によれば、反射材15に取付部16を一体形成し、同取付部16をソケット17とハウジング11との間に介装させることにより、反射材15がソケット17とともにハウジング11に固定されるように構成されている。この取付部16は反射材15に一体形成されているため、従来例と比較した場合、照明器具の部品点数は減少している。従って、構成を簡易なものとすることができる。加えて、従来例と比較した場合、ハウジング11にソケット17を固定する工程と、反射材15を取付ける工程とを1つの工程で行うことができ、組付作業における作業時間の短縮化を図ることができる。
【0027】
・ また、ソケット17及び取付部16には、ソケット17を取付部16に係止するための係止構造として、係合凸部17a及び係止孔16aがそれぞれ設けられている。このため、取付部16にソケット17を装着した状態のまま反射材15をハウジング11に取付けることができる。従って、組付作業における作業時間のさらなる短縮化を図ることができる。これに加え、合成樹脂製のソケット17に係合凸部17aを設け、金属製の取付部16に係止孔16aを形成したことから、係止構造を容易に設けることができる。
【0028】
・ また、反射材15は、その内面が凹面状に形成され、同凹面の略焦点位置に蛍光灯19が位置するようにハウジング11の内奥に配設されている。従って、蛍光灯19からハウジング11の内方へ拡がる光を反射光としてハウジング11の開口へ収束させながら反射させることができ、照度の向上を図ることができる。
【0029】
・ また、ハウジング11の開口部には光透過性を有するグローブ14を装着するとともに、グローブ14の蛍光灯19と対応する位置には光収束性を有するフレネルレンズ21が形成されている。このフレネルレンズ21は、ハウジング11内の蛍光灯19の光を収束させ、外部へ放射することができる。従って、照度のさらなる向上を図ることができる。
【0030】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 実施形態では、照明器具を貨物運搬用車両のものに具体化したが、貨物運搬用車両に限らず、例えば普通自動車、観光バス、飛行機や船舶等のような各種乗り物に取付けられる照明器具に具体化してもよい。あるいは、乗り物に限らず、建物の屋内又は屋外用照明、街路灯、卓上照明等に具体化してもよい。
【0031】
・ 実施形態では、光源には直管型の蛍光灯19を使用したが、これに限らず、例えば丸環型の蛍光灯、電球型の蛍光灯、白熱灯、電球、発光ダイオード等を使用してもよい。また、丸環型の蛍光灯、白熱灯等のように環状又は球状の光源を用いる場合、ハウジング、反射材、ソケット、グローブ等は、光源の形状に対応させ、円盤状、筒状等の形状とすることが好ましい。
【0032】
・ 反射材15は、反射光をハウジング11の開口へ収束させる必要がなければ、平板状に形成してもよい。
・ 係止構造は、必ずしもソケット17に設けられた係合凸部17aと、取付部16に設けられた係止孔16aとから構成する必要はなく、次のように構成してもよい。すなわち、係止構造としてソケット17には係止凹部を凹設し、取付部16には係止爪を突設し、同係止爪を折り曲げ、ソケット17の係止凹部に挿入する等してソケット17を取付部16に係止してもよい。
【0033】
・ あるいは、係止構造を省略して構成してもよい。但し、この場合、ソケット17にねじ孔を設け、取付部16には当該ねじ孔に螺入されるビス18を挿通するための挿通孔を設ける必要がある。実施形態では、一方の係合凸部17aに設けられたビス孔17bがソケット17のねじ孔に相当し、一方の係止孔16aがビス18を挿通するための挿通孔に相当する。
【0034】
・ 係合凸部17a及び係止孔16aは、必ずしも複数設ける必要はなく、ソケット17を取付部16に位置決めして装着する必要がないのであれば、各1つずつ設けてもよい。あるいは、係合凸部17a及び係止孔16aをそれぞれ3つ以上設けてもよい。
【0035】
・ グローブ14は、必ずしも必要ではなく、用途に応じて省略してもよい。
・ 実施形態ではグローブ14の蛍光灯19と対応する位置にフレネルレンズ21を設けたが、グローブ14の全体をフレネルレンズとしてもよい。また、グローブ14にフレネルレンズ21のみを設け、プリズムレンズ22を省略してもよい。
【0036】
・ 実施形態ではグローブ14の内面にフレネルレンズカットを施したが、グローブ14の外面にフレネルレンズカットを施してもよい。この場合には、グローブ14の外部において、フレネルレンズの略焦点位置に光が収束するため、同焦点位置における照度を向上させることが可能となる。
【0037】
・ 2本の蛍光灯19をハウジング11に内装することに限らず、1本のみ、あるいは3本以上の蛍光灯19をハウジング11に内装してもよい。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0038】
(1) 前記反射材を表面に鏡面処理が施された平面長方形状をなす一枚の金属板をその短手方向で断面円弧状に湾曲させ、ハウジングの開口側となる内面が凹面状となるように形成するとともに、前記取付部を同反射材を形成する金属板の側縁からその長手方向へ延設された舌片を長手方向と直交する方向へ折り曲げることによって形成したことを特徴とする請求項2に記載の照明器具。このように一枚の金属板を湾曲し、かつその一部を折り曲げることにより、反射材及び取付部を少ない部品点数で簡易かつ迅速に形成することができる。また、取付部が反射材の長手方向と直交する方向へ形成されることにより、凹面の略焦点位置に光源が位置するように反射材をハウジングの内奥に配設することができる。
【0039】
(2) 前記反射材を、一対の凹面が連なった形状である断面略W字状に形成するとともに、各凹面の略焦点位置にそれぞれ光源が位置するように、一対の蛍光灯を設けたことを特徴とする(1)に記載の照明器具。このように構成した場合、反射材の干渉によって対象物上に影が形成されることを防止することができる。
【0040】
(3) 前記ハウジングの開口を塞ぐように光透過性を有するグローブを装着するとともに、同グローブの前記蛍光灯と対応する位置には光収束性を有するフレネルレンズを形成したことを特徴とする請求項2に記載の照明器具。このように構成した場合、蛍光灯から光をフレネルレンズで収束させ、外部へ放射することができ、照度の向上を図ることができる。
【0041】
(4) 前記蛍光灯からの直射光及び反射材からの反射光をフレネルレンズで収束し、同フレネルレンズを透過させた後、平行光線として外部に放射するように構成したことを特徴とする(3)に記載の照明器具。このように構成した場合、対象物を明るく均等に照らすことができる。
【0042】
(5) 前記フレネルレンズをグローブの蛍光灯側の面である内面にフレネルレンズカットを施して形成したことを特徴とする(3)又は(4)に記載の照明器具。このように構成した場合、フレネルレンズの傷付き、損傷等のような不具合の発生を防止することができる。
【0043】
(6) 前記フレネルレンズカットをグローブの内面に直交する垂直面と、同垂直面に対して傾斜した平坦な傾斜面とを備える断面三角形状をなす複数のエレメントから構成したことを特徴とする(5)に記載の照明器具。このように構成した場合、蛍光灯からの直射光及び反射材からの反射光をフレネルレンズで収束した後、これらの光をフレネルレンズから平行光線として外部に放射することができる。
【0044】
(7) 前記グローブのフレネルレンズ以外の箇所には、プリズムレンズカットを施して光散乱性を有するプリズムレンズを形成したことを特徴とする(3)に記載の照明器具。このように構成した場合、プリズムレンズを透過した後、外部に散乱する光で対象物以外の箇所も照らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施形態の反射材にソケットを装着する状態を示す分解斜視図。
【図2】ハウジングにグローブを取付ける状態を示す分解斜視図。
【図3】反射材がハウジングに固定された状態を示す断面図。
【図4】(a)はグローブの正面図、(b)はグローブの背面図。
【図5】反射材により蛍光灯からの光が反射される状態を示す断面図。
【図6】フレネルレンズにより光が収束される状態を示す断面図。
【図7】(a)は従来の反射材が取付枠に取付けられた状態を示す斜視図、(b)は従来の反射材を取付枠に取付ける状態を示す分解斜視図。
【符号の説明】
【0046】
11…ハウジング、15…反射材、16…取付部、16a…係止孔、17…ソケット、17a…係合凸部、23…光。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口する箱状をなすハウジングと蛍光灯との間に配設される反射材の両端に舌片を突出形成し、その舌片を反射材の長手方向と直交する方向へ折り曲げ、同舌片をハウジングに取付けるための取付部とすることを特徴とする照明器具用の反射材。
【請求項2】
開口する箱状をなすハウジングと蛍光灯との間に配設される反射材の両端に舌片を突出形成し、その舌片を反射材の長手方向と直交する方向へ折り曲げ、同舌片を利用してハウジングに対し反射材を取付けたことを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−261584(P2007−261584A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2007−183796(P2007−183796)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【分割の表示】特願2002−140005(P2002−140005)の分割
【原出願日】平成14年5月15日(2002.5.15)
【出願人】(000144544)レシップ株式会社 (179)
【Fターム(参考)】