説明

照明器具

【課題】装飾性を高めるための模様等のデザインの表示を、光源ランプのオンオフによって変化可能に構成することにより、装飾性に由来する楽しみの程度を増大させ、時間が経っても減少しないようにした照明器具を提供すること。
【解決手段】本発明の照明器具では、このような課題を解決するために、基体1に支持した光源ランプ4を覆うランプシェード6を半透光性に構成し、その内面側に、第1のデザイン部14を配置すると共に、この第1のデザイン部よりも内側に、半透光性のシート体16を介して第2のデザイン部17を配置しており、そして光源ランプのオンオフスイッチ5を適所に設けた構成としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内の装飾用として使用される照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
室内で用いられる照明器具の一つとして常夜灯や行灯があり、この常夜灯のなかには、光源ランプの発熱を利用して香油を気化させるようにして、香炉としての機能を発揮させるものが従来から提供されている。
【0003】
例えば特許文献1には、電灯線のコンセントに接続するスイッチ付きコンセントプラグと一体に形成された基体の上側にランプシェードを載置する構成とし、このランプシェードの上部に、液体香料を溜める受皿状くぼみを設けた香炉機能付きの常夜灯が記載されている。
【0004】
また特許文献2には、電灯線のコンセントに接続するスイッチ付きコンセントプラグと一体に形成された基体の上側に筒状のランプシェードを固定し、このランプシェードの上部に篭状の香保持体を設けた構成の、照明器具を兼ねる香炉が記載されている。
【0005】
また特許文献3には、光源ランプを支持した基台の上側に筒状フードを設置し、この筒状フードの上部には表面を凹ませて香料を溜めるように構成した蓋体部を設けると共に、基台の上側には筒状フードの外方に、図柄や彫刻などのデザインを施した外装体を設けた構成の香炉機能付き照明器具が記載されている。
【0006】
更に特許文献4には、光源ランプを支持した基台の上側に、支持金具により香油皿を支持し、光源ランプと香油皿の周囲側面をランプシェードで覆った構成の香炉機能付きの照明器具が記載されている。
【0007】
一方、照明器具においては、例えば特許文献5や特許文献6等に示されるように、光源ランプを覆うランプシェードに、模様、文様、絵又は色などのデザインによる装飾を施して装飾性を高めた構成のものがあり、特許文献1〜特許文献4に記載されているような香炉機能付きの照明器具においても、ランプシェードの形状や、模様等のデザインにより装飾性を高めた構成のものがある。
【0008】
しかしながら従来の照明器具では、装飾性を高めるための模様等のデザインは、変化せずにいつも同じであるため、装飾性に由来する楽しみの程度が時間の経過と共に次第に減少していく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実用新案登録第3032883号公報
【特許文献2】特開2004−283236号公報
【特許文献3】特開平11−283439号公報
【特許文献4】実用新案登録第3086670号公報
【特許文献5】実開平3−116512号公報
【特許文献6】特開昭62−71803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、装飾性を高めるための模様等のデザインの表示を、光源ランプのオンオフによって変化可能に構成することにより、装飾性に由来する楽しみの程度を増大させ、時間が経っても減少しないようにした照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明では、基体に支持した光源ランプを覆うランプシェードを半透光性に構成し、その内面側に、第1のデザイン部を配置すると共に、この第1のデザイン部よりも内側に、半透光性のシート体を介して第2のデザイン部を配置し、前記光源ランプのオンオフスイッチを適所に設けた照明器具を提案する。
【0012】
また本発明では、上記の構成において、第1のデザイン部を光透過率の高い第1のシート体により構成すると共に、第2のデザイン部を、前記第1のシート体の内側に配置する半透光性の第2のシート体の内面側に構成した照明器具を提案する。
【0013】
また本発明では、上記の構成において、第1のデザイン部及び第2のデザイン部を、共通の半透光性のシート体の夫々外面側及び内面側に構成した照明器具を提案する。
【0014】
また本発明では、上記の構成において、第1のデザイン部の第1のデザインは、低コントラストで、光透過率を高く構成すると共に、第2のデザイン部の第2のデザインは、高コントラストとした照明器具を提案する。
【0015】
また本発明では、上記の構成において、第1のデザインが、薄い色の背景部と透明なデザイン本体部とから構成されている照明器具を提案する。
【0016】
また本発明では、上記の構成において、第1のデザインが、薄い色のデザイン本体部と透明な背景部とから構成されている照明器具を提案する。
【0017】
また本発明では、上記の構成において、第1のデザインと第2のデザインの色を異ならせている照明器具を提案する。
【0018】
また本発明では、上記の構成において、ランプシェードが、フロスト加工により半透光性とした透明なガラスである照明器具を提案する。
【0019】
また本発明では、上記の構成において、ランプシェードが、フロスト加工により半透光性とした透明な合成樹脂である照明器具を提案する。
【0020】
また本発明では、上記の構成において、ランプシェードが、半透光性のフィルムを貼って半透光性とした透明なガラス又は合成樹脂である照明器具を提案する。
【0021】
また本発明では、上記の構成において、ランプシェードの上部に香油皿部を構成した照明器具を提案する。そしてこの構成において、香油皿部が、ランプシェードの上部に形成した開口部に香油皿を載置して構成するようにした照明器具を提案する。
【0022】
また本発明では、上記の構成において、基体は電灯線のコンセントに接続するコンセントプラグと一体に構成され、コンセントプラグをコンセントに接続して支持される構成とした照明器具を提案する。
【0023】
また本発明では、上記の構成において、基体は自立式のスタンドとして構成した照明器具を提案する。
【発明の効果】
【0024】
本発明の照明器具において、光源ランプがオフの状態では、室内の光によって、第1のデザイン部の模様、文様、絵などの図形や色などから成る第1のデザインが、半透光性のランプシェードを通して、いわゆる淡い色調となって見える。
【0025】
ランプシェードの内面側に配置した第1のデザイン部と、それよりも内側の第2のデザイン部との間には半透光性のシート体が設けられているので、第2のデザインは、室内の光ではランプシェードを通して見ることができない。
【0026】
このため、ランプシェードの外側には、第1のデザインのみが淡い色調で見えることになる。
【0027】
次に、光源ランプをオンとすると、光源ランプからの光は第2のデザイン部、半透光性のシート体、第1のデザイン部、ランプシェードを順次経て外側に照射されるので、第2のデザインがランプシェードを通して見えるようになる。
【0028】
ランプシェードは上述したように半透光性であり、そして光源ランプからの光が上述した順序で透過することから、第1のデザインは更に淡い色調となって見えにくくなり、代わりに、第2のデザインが影絵のように浮かび上がって明確に見えるようになる。
【0029】
こうして、本発明の照明器具では、光源ランプがオフの場合と、オンにした場合とで異なったランプシェードのデザインを楽しむことができる。
【0030】
ここで、光源ランプがオンの時にランプシェードを通して見える第1のデザインと第2のデザインの見え方は、夫々のデザインの構成により設定することができる。
【0031】
例えば、第1のデザインは、薄い色の背景部と透明なデザイン本体部とから構成したり、又は逆に薄い色のデザイン本体部と透明な背景部とから構成する等、低コントラストで、光透過率を高く構成し、また、第2のデザインは、例えば黒色のデザイン本体部と白色の背景部として構成するなど、高コントラストとして構成とすれば、光源ランプがオンの時には、高コントラストの第2のデザインが、低コントラストで、光透過率が高い第1のデザインに邪魔されずに、より明確に影絵のように浮かび上がって見えるようにすることができる。
【0032】
そして、このように光源ランプがオンで、第2のデザインがランプシェードを通して見える状態においては、第1のデザインが殆ど見えない程度に設定して、第2のデザインを単独で鑑賞し得るようにしたり、又は、第1のデザインを、第2のデザインと同時に、ある程度見えるようにして、第1のデザインと第2のデザインの組み合わせを鑑賞するように設定することもできる。
【0033】
また第1のデザインの色と、第2のデザインの色を異ならせた構成とすれば、模様、文様又は絵などの図形の違いに加えて、色の違いによっても光源ランプのオン、オフ時における夫々のデザインの印象を大きく変化させることができる。
【0034】
ここで、本発明では、第1のデザイン部を、例えば透明又は半透明の光透過率の高い第1のシート体により構成すると共に、第2のデザイン部を、前記第1のシート体の内側に配置する半透光性の第2のシート体の内面側に構成することができる。
【0035】
この構成では、第1と第2のシート体を重ねてランプシェードの内面に沿って装着することにより設置することができる。
【0036】
また他の構成として、第1のデザイン部及び第2のデザイン部を、共通の半透光性のシート体の夫々外面側及び内面側に構成することができ、この構成では、1枚のシート体をランプシェードに沿って装着することにより設置することができる。
【0037】
ここで、ランプシェードは、フロスト加工により半透光性とした透明なガラスやアクリル樹脂等の透明な合成樹脂によって構成したり、半透光性のフィルムを貼って半透光性とした透明なガラス又は合成樹脂によって構成することができる。
【0038】
本発明の照明器具は、ランプシェードの上部に形成した開口部に香油皿を載置したり、又は一体に構成する等により、ランプシェードの上部に香油皿部を構成することにより、光源ランプの発熱を利用して香油を気化させる香炉としての機能付きの照明器具として構成することができる。
【0039】
また本発明の照明器具は、光源ランプやランプシェードを支持する基体を、電灯線のコンセントに接続するコンセントプラグと一体に構成し、コンセントプラグをコンセントに接続して支持される構成としたり、基体を自立式に構成してスタンドライトのような構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は本発明に係る照明器具の第1の実施の形態を示すもので、全構成要素を示す斜視図である。
【図2】図2はランプシェードと、その内面側に装着するシート体を示す斜視図である。
【図3】図3はランプシェードの内面側へのシート体の装着経過を示す斜視図である。
【図4】図4はランプシェードの内面側にシート体を装着した状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、図1に示される全構成要素を組み立てて構成した照明器具の断面図である。
【図6】図6は、図5のA−A切断部端面図である。
【図7】図7は、第1の実施の形態の照明器具のオフの時の外観図である。
【図8】図8は、第1の実施の形態の照明器具のオンの時の外観図である。
【図9】図9は、第1の実施の形態の照明器具において、第1のデザインと第2のデザインの見え方を図8とは異ならせて設定した場合の一例を示すものである。
【図10】図9は本発明に係る照明器具の第2の実施の形態を示すもので、図5のA−A切断部に対応する個所の端面図である。
【図11】図11は本発明に係る照明器具の第2の実施の形態を示すもので、一部断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
次に本発明に係る照明器具の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。
図1〜図8は本発明の照明器具の第1の実施の形態を示すもので、この照明器具は香炉機能付きの構成である。
まず、符号1は基体であり、この基体1は電灯線のコンセントに接続するコンセントプラグ2と一体に構成した扁平直方体形状としており、コンセントプラグ2の突出方向と直交する上方向に電球ソケット3を突設し、この電球ソケット3に白熱電球等の光源ランプ4を装着して支持する構成である。そして基体1の側面側には光源ランプ4をオンオフするためのスイッチ5を設けている。
【0042】
符号6はランプシェードであり、この実施の形態では、ランプシェード6は、筒状の透明ガラスの外面側をフロスト加工することにより半透光性としている。ランプシェード6は、この他、アクリル樹脂等の透明な合成樹脂の外面側をフロスト加工して半透光性としたものでも良いし、透明のガラス又は合成樹脂に半透光性のフィルムを貼って半透光性とすることもできる。
【0043】
この実施の形態において、ランプシェード6は、円筒形状であり、図5に示すように、ランプシェード6の下端側は内側に折り返して、ランプシェード6と同軸状の折り返し筒状部7を構成している。この折り返し筒状部7は、上記電球ソケット3の外側に間隔8を持って嵌めて、底部9を基体1の上側面に当接して支持する構成である。そして電球ソケット3の外側には、フランジ状の突条10と、突起11を設けており、これらの突条10と突起11間には、ゴム等による弾性円環部材12が装着されている。この弾性円環部材12の外径は折り返し筒状部7の内径よりも大きく形成しており、従ってランプシェード6の折り返し筒状部7を電球ソケット3の外側に嵌める際、弾性円環部材12の外周側が折り返し筒状部7の内面に圧接して摩擦力を生じ、これによって電球ソケット3の外側に嵌合した折り返し筒状部7をしっかりと保持することができる。この他、基体1に対してのランプシェード6の保持機構は適宜である。
【0044】
次に、符号13は第1のデザイン部14を構成する第1のシート体であって、この第1のシート体13は透明のプラスチック製シートであり、この第1のシート体13は、例えばピンク色、黄色、緑色、青色系の薄い色の背景部15bに、デザイン本体部15a、この場合は、幾何学模様を、いわゆる白抜き、この場合は透明で表して第1のデザイン15を構成している。
【0045】
次に、符号16は第2のデザイン部17を構成する第2のシート体であって、この第2のシート体16は白色で半透光性であり、後述するように、ランプシェード6の内面側に装着して配置した場合に内側となる面を第2のデザイン部17として構成している。この第2のデザイン部17には、子鹿やウサギ等の動物、果物、植物等のシルエット図形によるデザイン本体部18aと白色の背景部18bから成る第2のデザイン18を構成している。この第2のシート体16の半透光性は、第2のデザイン部17を構成している面とは反対側からの光により、この反対側から見た場合には、上記シルエット図形によるデザイン本体部18aが透けて見えることがないが、第2のデザイン部17を構成している面からの光では、第2のシート体16を通してデザイン本体部18aが透けて、上記反対側から見えるようになる程度の透光性を基本とする。
【0046】
この実施の形態は、照明器具において香炉としての機能を発揮させるもので、符号19は香油皿を示すものである。
【0047】
以上の構成において、この実施の形態では、図2、図3に示すように、第1のシート体13と第2のシート体16を湾曲させ、それらを、第1のシート体13を外側、即ち、ランプシェード6の内面側に配置して、ランプシェード6の内側に装着する。このために、第1のシート体13と第2のシート体16は適宜の弾性を有する材質としており、この弾性により第1のシート体13がランプシェード6の内面側に、そして第2のシート体16が第1のシート体13の内面側に密着して装着される。
【0048】
このようにして図4に示すように、ランプシェード6の内面側に第1のシート体13と第2のシート体16を装着した後、ランプシェード6の折り返し筒状部7を電球ソケット3の外側に嵌めると、弾性円環部材12の外周側が折り返し筒状部7の内面に圧接して摩擦力を生じ、これによってランプシェード6を電球ソケット3の外側に嵌合した状態でしっかりと保持することができる。
【0049】
次いで基体1を、そのコンセントプラグ2を電灯線のコンセント(図示省略)に接続することにより支持し、立設状態のランプシェード6の上部に形成した開口部に香油皿19を載置して支持することにより、図5に示すように、香炉機能付きの照明器具として設置状態とすることができる。
【0050】
この設置状態において、スイッチ5がオフ位置にあって、光源ランプ4がオフの状態では、室内の光によって、図7に示すように、第1のデザイン部14の第1のデザイン15のみが半透光性のランプシェード6を通して、いわゆる淡い色調となって見える。
【0051】
そこで次にスイッチ5をオン位置に操作して光源ランプ4をオンとすると、光源ランプ4からの光は、第2のデザイン部17、半透光性の第1のシート体13、第1のシート体13を通り、ランプシェード6を経て外側に照射されるので、図8に示すように、第2のデザイン18がランプシェードを通して見えるようになる。
【0052】
ランプシェード6は上述したように半透光性であり、そして光源ランプ4からの光が上述した順序で透過することから、第1のデザイン15、この場合、幾何学模様は更に淡い色調となって見えにくくなり、代わりに、第2のデザイン18、この場合、動植物のシルエット図形が影絵のように浮かび上がって明確に見えるようになる。
【0053】
こうして、本発明の照明器具では、光源ランプ4がオフの場合と、オンにした場合とで異なったランプシェード6のデザインを楽しむことができる。
【0054】
この際、光源ランプ4がオンの時にランプシェード6を通して見える第1のデザイン15と第2のデザイン18の見え方は、夫々のデザインの構成により設定することができる。
【0055】
例えば、この実施の形態のように、第1のデザイン15は、薄い色の背景部15bと透明なデザイン本体部15aとから構成したり、又は逆に薄い色のデザイン本体部と透明な背景部とから構成する等、低コントラストで、光透過率を高く構成し、また、第2のデザイン18は、例えば黒色のデザイン本体部と白色の背景部として構成するなど、高コントラストとして構成とすれば、光源ランプ4がオンの時には、高コントラストの第2のデザイン18が、低コントラストで、光透過率が高い第1のデザイン15に余り邪魔されずに、より明確に影絵のように浮かび上がって見えるようにすることができる。
【0056】
そして、このように光源ランプ4がオンで、第2のデザイン18がランプシェード6を通して見える状態においては、図8に示すように第1のデザイン15が殆ど見えない程度に設定して、第2のデザイン18を単独で鑑賞し得るようにしたり、又は、図9に示すように第1のデザイン15を、第2のデザイン18と同時に、ある程度見えるように設定して、第1のデザイン15と第2のデザイン18の組み合わせを鑑賞し得るように設定することができる。
【0057】
この他、例えば第1のデザイン15の背景部15bの色と、第2のデザイン18の背景部18bの色を異ならせる等により、第1のデザイン15と第2のデザイン18の色を異ならせた構成とすれば、模様、文様又は絵などの違いに加えて、色の違いによっても光源ランプ4のオン、オフ時における夫々のデザインの印象を大きく変化させることができる。
【0058】
以上に説明した実施の形態の照明器具では、第1のデザイン部14を、透明又は半透明の光透過率の高い第1のシート体13により構成すると共に、第2のデザイン部17を、前記第1のシート体13の内側に配置する半透光性の第2のシート体16の内面側に構成し、これらの第1のシート体13と第2のシート体16の2枚を重ねて内面側に装着する構成としているが、他の実施の形態として、図10に示すように、第1のデザイン部14及び第2のデザイン部17を、共通の半透光性のシート体20の夫々外面側及び内面側に構成することができ、この構成では、1枚のシート体20をランプシェード6に沿って装着することにより容易に設置することができる。
【0059】
一方、以上に説明した実施の形態の照明器具では、図5に示すようにランプシェード6の上部に香油皿19を設けており、この香油皿19に入れた香油を光源ランプ4の発熱により気化させて香炉としての機能を発揮させることができる。
【0060】
本発明の照明器具では、このように光源ランプの発熱を利用して香油を気化させる香炉としての機能付きの照明器具として構成する他、このような香炉としての機能を有しない常夜灯などの照明器具専用の構成とすることもできる。
【0061】
また、以上に説明した実施の形態の照明器具では、上述したとおり、光源ランプ4やランプシェード6を支持する基体1を、電灯線のコンセントに接続するコンセントプラグ2と一体に構成し、コンセントプラグ2をコンセントに接続して支持される構成としているが、図11に示すように基体21を自立式に構成してスタンドライトのような構成とすることができる。符号22はコンセントプラグである。
【0062】
更に以上に説明した実施の形態の照明器具では、ランプシェード6の内面側に配置する第1のデザイン部14及び第2のデザイン部17を構成する第1のシート体13、第2のシート体16又はシート体20を、異なったデザインのものと交換することにより、更に、ランプシェード6の光によるデザインを変化させることができる。尚、場合によっては、第1のデザイン部14及び第2のデザイン部17は交換不能とすることもできる。
【0063】
更に以上に説明した実施の形態の照明器具では、ランプシェード6は単純な円筒状としているが、その形状は、上下方向の径が変化する楕円筒状や、角筒状などの適宜の形状とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明に係る照明器具は、以上の通りであるから、装飾性を高めるための模様、図形、色等のデザインの表示を、光源ランプのオンオフによって変化可能に構成することにより、装飾性に由来する楽しみの程度を増大させ、時間が経っても減少しないようにすることができる。尚、第1及び第2のデザインは適宜であり、例えば、実施の形態として説明した動植物の図形、幾何学模様等の他、企業のロゴやイメージ写真等を利用することもでき、こうして、本発明に係る照明器具を企業の宣伝広告媒体としても利用することができる。さらに、本発明に係る照明器具は、照明器具専用とする他、香炉機能付きとすることができることは上述した通りである。
【符号の説明】
【0065】
1 基体
2 コンセントプラグ
3 電球ソケット
4 光源ランプ
5 スイッチ
6 ランプシェード
7 折り返し筒状部
8 間隔
9 底部
10 突条
11 突起
12 弾性円環部材
13 第1のシート体
14 第1のデザイン部
15 第1のデザイン
15a デザイン本体部
15b 背景部
16 第2のシート体
17 第2のデザイン部
18 第2のデザイン
18a デザイン本体部
18b 背景部
19 香油皿
20 シート体
21 基体
22 コンセントプラグ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体に支持した光源ランプを覆うランプシェードを半透光性に構成し、その内面側に、第1のデザイン部を配置すると共に、この第1のデザイン部よりも内側に、半透光性のシート体を介して第2のデザイン部を配置し、前記光源ランプのオンオフスイッチを適所に設けたことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
第1のデザイン部を光透過率の高い第1のシート体により構成すると共に、第2のデザイン部を、前記第1のシート体の内側に配置する半透光性の第2のシート体の内面側に構成したことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
第1のデザイン部及び第2のデザイン部を、共通の半透光性のシート体の夫々外面側及び内面側に構成したことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
第1のデザイン部の第1のデザインは、低コントラストで、光透過率を高く構成すると共に、第2のデザイン部の第2のデザインは、高コントラストとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
第1のデザインが、薄い色の背景部と透明なデザイン本体部とから構成されていることを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
第1のデザインが、薄い色のデザイン本体部と透明な背景部とから構成されていることを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項7】
第1のデザインと第2のデザインの色を異ならせていることを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項8】
ランプシェードが、フロスト加工により半透光性とした透明なガラスであることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項9】
ランプシェードが、フロスト加工により半透光性とした透明な合成樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項10】
ランプシェードが、半透光性のフィルムを貼って半透光性とした透明なガラス又は合成樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項11】
ランプシェードの上部に香油皿部を構成したことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項12】
香油皿部が、ランプシェードの上部に形成した開口部に香油皿を載置して構成するようにした請求項11に記載の照明器具。
【請求項13】
基体は電灯線のコンセントに接続するコンセントプラグと一体に構成され、コンセントプラグをコンセントに接続して支持される構成としたことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項14】
基体は自立式のスタンドとして構成したことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−41790(P2013−41790A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179558(P2011−179558)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(507397722)株式会社美健 (1)
【Fターム(参考)】