説明

照明装置および撮像システム

【課題】単純な構成の合成光学系を用いて、各光源からの照明光を合成して高輝度の照明光を射出することができる照明装置を提供する。
【解決手段】互いに交差する方向に光軸を向けて配置された一対の光源からそれぞれ構成される複数の光源群15,35,55と、複数の光源群15,35,55における一対の光源の光軸の交点上に配置され、透過領域と反射領域とを有する平板状の光学ディスク101と、光学ディスク101を法線回りに回転させるモーターと、モーターの回転に同期させて光源をパルス状に発光させる制御部とを備え、光学ディスク101が、光源群ごとに一対の光源からの照明光を時分割に合成して同一平面上に射出する照明装置1を採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置およびこれを備える撮像システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の光源を時分割で順次パルス発光させ、その発光周期にあわせて反射領域と透過領域を有する光路変換ディスクを回転駆動させることで、複数の光源からの照明光を時分割に合成して、高輝度の光を照射する照明装置が知られている(例えば、特許文献1から3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−89139号公報
【特許文献2】特開2008−276209号公報
【特許文献3】特開2008−041414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の照明装置によれば、複数波長の照明光を同時に高輝度化させたい場合、特許文献2のように、各波長のそれぞれにおいて光路変換ディスクが必要となるため、装置自体が大型化してしまうとともに、製造コストが増大してしまうという不具合がある。
【0005】
また、特許文献3に記載の照明装置によれば、光路変換ディスクの複数の領域に照明光を照射することで、複数波長の照明光を同時に高輝度化させることは可能である。しかしながら、光路変換ディスクの回転軸に対して円環状に照明光を照射しているため、波長ごとに時分割合成された各照明光の光軸が同一平面内に存在していない。そのため、各照明光を合成する合成光学系の配置が複雑になるという不具合がある。
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、単純な構成の合成光学系を用いて、各光源からの照明光を合成して高輝度の照明光を射出することができる照明装置およびこれを備える撮像システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の第1の態様は、互いに交差する方向に光軸を向けて配置された一対の光源からそれぞれ構成される複数の光源群と、該複数の光源群における前記一対の光源の光軸の交点上に配置され、透過領域と反射領域とを有する平板状の光学素子と、該光学素子を法線回りに回転させる回転手段と、該回転手段の回転に同期させて前記光源をパルス状に発光させる制御手段とを備え、前記光学素子が、前記光源群ごとに前記一対の光源からの照明光を時分割に合成して同一平面上に射出する照明装置である。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、回転手段により平板状の光学素子が回転させられることで、複数の光源群において、各光源の光軸上に透過領域と反射領域とが順次配置される。この場合において、制御手段により回転手段の回転に同期させて光源をパルス状に発光させることで、光源群毎に、互いに交差する方向に光軸を向けて配置された一対の光源からの照明光が、時分割に合成されて同一平面上に射出される。
【0009】
このようにすることで、各光源からパルス発光により射出された高輝度の照明光を、光源群ごとに時分割に合成して同一平面上に射出することができる。このように、各光源群からの時分割合成された照明光が同一平面上に射出されるため、これら時分割合成された照明光を合成する場合において、その合成手段の構成を単純化することができる。また、各光源を同一平面上に並べて配置することができ、装置自体の構成を単純化することができ、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0010】
第1の態様において、前記光学素子により時分割に合成された各光源群からの照明光を、前記同一平面上に合成して射出する合成手段を備えることとしてもよい。
このような構成を有することで、光学素子によって時分割に合成されて同一平面上に射出された各光源群からの照明光を、合成手段により合成して同一平面上に射出することができる。このように、合成手段への入射光軸と合成手段からの射出光軸とを同一平面上に配置することで、合成手段を単純な構成とすることができる。また、合成光として、各光源群からの照明光が重畳された高輝度の照明光を射出することができる。
【0011】
第1の態様において、前記光源群ごとに異なるスペクトルの照明光を射出することとしてもよい。
光源群ごとに異なるスペクトルの照明光を射出することで、合成光の演色性を向上することができる。また、例えば、各光源群がR、G、Bの照明光を射出する場合には、これら光源群からの照明光を合成することで、白色光の合成光を射出することができる。
【0012】
第1の態様において、各前記光源に入力される電流値が、直流発光時の定格電流値よりも高く設定されていることとしてもよい。
このようにすることで、各光源から高輝度の照明光をパルス状に射出することができ、これら照明光を時分割に合成することで、連続的な高輝度の照明光として各光源群から射出することができる。
【0013】
第1の態様において、複数の前記光源群が、互いに平行する方向に光軸を向けて前記同一平面に沿う方向に並んで配置されていることとしてもよい。
第1の態様において、複数の前記光学素子を備え、複数の前記光学素子が、その射出方向に並んで配置されていることとしてもよい。
【0014】
第1の態様において、複数の前記光源群が、互いに交差する方向に光軸を向けて前記同一平面上に配置されていることとしてもよい。
第1の態様において、2つの前記光学素子を備え、一方の前記光学素子の射出光軸の交点上に他方の前記光学素子が配置されていることとしてもよい。
【0015】
本発明の第2の態様は、上記の照明装置と、該照明装置により照明された被写体の像を取得する撮像部とを備える撮像システムである。
このような撮像システムによれば、上記の照明装置を備えているため、単純な構成で高輝度の照明光を被写体に照射することができ、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0016】
第2の態様において、前記撮像部の撮像中に前記光源を発光させるとともに、前記撮像部からの撮像データ転送中には前記光源の発光を停止させることとしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、単純な構成の合成光学系を用いて、各光源からの照明光を合成して高輝度の照明光を射出することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る照明装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1の照明装置の概略構成を示す側面図である。
【図3】図1の光学ディスクにおける各照明領域に透過領域が配置された状態を示す図である。
【図4】図1の光学ディスクにおける各照明領域に反射領域が配置された状態を示す図である。
【図5】図1の光学ディスクにおける照明領域Aの中心位置、X軸の成す角、遷移期間を示す図である。
【図6】図1の光学ディスクにおける照明領域Bの中心位置、X軸の成す角、遷移期間を示す図である。
【図7】図1の光学ディスクにおける照明領域Cの中心位置、X軸の成す角、遷移期間を示す図である。
【図8】図1の照明装置における各光源の発光タイミングを示すタイミングチャートであり、(a)照明領域Aに対する占有率、(b)光源10の光量、(c)光源20の光量、(d)合成光の光量をそれぞれ示している。
【図9】図1の照明装置における各光源の発光タイミングを示すタイミングチャートであり、(a)照明領域Bに対する占有率、(b)光源30の光量、(c)光源40の光量をそれぞれ示している。
【図10】図1の照明装置における各光源の発光タイミングを示すタイミングチャートであり、(a)照明領域Cに対する占有率、(b)光源50の光量、(c)光源60の光量をそれぞれ示している。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る照明装置の概略構成を示す平面図である。
【図12】図11の光学ディスクにおける各照明領域の配置を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る撮像システムの概略構成図である。
【図14】本発明の第1の変形例に係る照明装置の概略構成を示す平面図である。
【図15】図14の照明装置の概略構成を示す側面図である。
【図16】図14の光学ディスクにおける各照明領域の配置を示す図である。
【図17】本発明の第2の変形例に係る照明装置の概略構成を示す平面図である。
【図18】図17の光学ディスクにおける各照明領域の配置を示す図である。
【図19】本発明の第3の変形例に係る照明装置の概略構成を示す平面図である。
【図20】図19の光学ディスクにおける各照明領域の配置を示す図である。
【図21】本発明の第4の変形例に係る照明装置の概略構成を示す平面図である。
【図22】図21の光学ディスクにおける各照明領域の配置を示す図である。
【図23】図21の光学ディスクにおける照明領域の配置を示す図である。
【図24】図21の照明装置における各光源の発光タイミングを示すタイミングチャートであり、(a)光源20の光量、(b)光源10の光量、(c)光源40の光量、(d)光源30の光量をそれぞれ示している。
【図25】図21の照明装置における光学ディスクの透過領域および反射領域と各照明領域との位置関係を示す図であり、(a)はθ100=45°、(b)はθ100=135°、(c)はθ100=225°、(d)はθ100=315°の状態をそれぞれ表している。
【図26】図21の照明装置における光学ディスクの透過領域および反射領域と各照明領域との位置関係を示す図であり、(a)はθ110=135°、(b)はθ110=225°、(c)はθ110=315°、(d)はθ110=45°の状態をそれぞれ表している。
【図27】比較として示す照明装置の概略構成を示す平面図である。
【図28】本発明の第5の変形例に係る照明装置の発光タイミングを示すタイミングチャートであり、(a)光源20の光量、(b)光源10の光量、(c)光源40の光量、(d)光源30の光量、(e)撮像ユニットのデータ取得/転送タイミングをそれぞれ示している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
〔第1の実施形態〕
以下に、本発明の第1の実施形態に係る照明装置について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る照明装置1を上から見た図、図2は本発明の第1の実施形態に係る照明装置1を横から見た図である。
【0020】
図1および図2に示すように、本実地形態に係る照明装置1は、一対の光源からそれぞれ構成される複数の光源群15,35,55と、各光源群における一対の光源の光軸の交点上に配置された光路変換デバイス100と、各光源をパルス状に発光させる制御部(図示略)とを備えている。また、光路変換デバイス100の射出光軸上(光路A,B,C)には、各光源群からの照明光を合成する合成部(合成手段)210が設けられている。
【0021】
光源群15,35,55は、図2に示すように、その射出光軸(光路A,B,C)が平行に配置されている。また、光源群15,35,55は、各光源群の射出光軸(光路A,B,C)により規定される平面(同一平面)上において、各射出光軸(光路A,B,C)に直交する方向に並んで配置されている。
【0022】
光源群15は、互いに直交する方向に光軸を向けて配置された一対の光源10,20から構成されている。
光源10は、例えばLED等の第一の発光体11と、第1の発光体11から射出された照明光を光路切り替えデバイス100に導光する第1のレンズ系12とを有している。
光源20は、光源10と同様の構成を有しており、第2の発光体21と、第2のレンズ系22とを有している。
【0023】
光源群35は、互いに直交する方向に光軸を向けて配置された一対の光源30,40から構成されている。
光源30は、光源10と同様の構成を有しており、第3の発光体31と、第3のレンズ系32とを有している。
光源40は、光源10と同様の構成を有しており、第4の発光体41と、第4のレンズ系42とを有している。
【0024】
光源群55は、互いに直交する方向に光軸を向けて配置された一対の光源50,60から構成されている。
光源50は、光源10と同様の構成を有しており、第5の発光体51と、第5のレンズ系52とを有している。
光源60は、光源10と同様の構成を有しており、第6の発光体61と、第6のレンズ系62とを有している。
【0025】
また、光源10と光源20は同一の発光スペクトルAを、光源30と光源40は同一の発光スペクトルBを、光源50と光源60は同一の発光スペクトルCとをそれぞれ有している。すなわち、光源群ごとに異なるスペクトルの照明光を射出するようになっている。
【0026】
光路切り替えデバイス100は、図1および図2に示されるように、各光源群における一対の光源の光軸の交点上に配置された平板状の光学ディスク(光学素子)101と、光学ディスク101を法線回りに回転駆動させるモーター(回転手段)102とから構成されている。
【0027】
光学ディスク101には、図3に示されるように、それぞれ半円形状に形成された、光を透過する透過領域101Tと光を反射する反射領域101Rとが隣接して設けられている。本実施形態においては、光学ディスク101に対する透過用の光源と反射用の光源との比率が1:1であるため、透過領域101Tと反射領域101Rとの面積比が1:1に形成された光学ディスク101を採用する。
【0028】
光源10,20は、光学ディスク101の照明領域Aを照射する。また、光源30,40は、光学ディスク101の照明領域Bを照射する。また、光源50,60は、光学ディスク101の照明領域Cを照射する。なお、照明領域Aと照明領域Bと照明領域Cが、1列に配置されるように、光源10と光源20と光源30と光源40と光源50と光源60はそれぞれ配置されている。
【0029】
この光学ディスク101を、モーター102によって法線周りに回転駆動させることにより、照明領域A、照明領域B、照明領域Cに、反射領域101Rと透過領域101Tとが連続的に交互に配置されるようになっている。
この状態において、制御部(図示略)は、モーター102の回転に同期させて各光源をパルス状に発光させる。このようにすることで、光学ディスク101により、光源群ごとに、一対の光源からの照明光が、時分割に合成されて同一平面上に射出される。
【0030】
具体的には、例えば図3に示すように、照明領域A、照明領域B、照明領域Cに透過領域101Tが配置された場合には、光源10と光源30と光源50に、図示しない電源から駆動電流が供給され、これら光源から照明光が射出される。その際、光源10からの射出された照明光は、透過領域101Tを通過し、光路Aへ導光される。また、光源30からの射出された照明光は、透過領域101Tを通過し、光路Bへ導光される。また、光源50からの射出された照明光は、透過領域101Tを通過し、光路Cへ導光される。
【0031】
一方、図4のように、照明領域A、照明領域B、照明領域Cに反射領域101Rが配置された場合には、光源20と光源40と光源60に、図示しない電源から駆動電流が供給され、これら光源から照明光が射出される。その際、光源20からの射出された照明光は、反射領域101Rで反射され、光路Aへ導光される。また、光源40からの射出された照明光は、反射領域101Rで反射され、光路Bへ導光される。また、光源60からの射出された照明光は、反射領域101Rで反射され、光路Cへ導光される。
【0032】
合成部210は、光路Cに配置されたミラー201と、光路Bに配置されたダイクロイックミラー202と、光路Aに配置されたダイクロイックミラー203とから構成されている。これらミラー201、ダイクロイックミラー202,203は、各光源群の射出光軸(光路A,B,C)により規定される平面(同一平面)上において、各射出光軸(光路A,B,C)に直交する方向に並んで配置されている。
【0033】
上記構成を有する合成部210によって、光路Cに導光された各照明光は、図2に示すように、ミラー201によって反射され、その後、ダイクロイックミラー202とダイクロイックミラー203を透過し、光路Dへ導光される。
また、光路Bに導光された各照明光は、ダイクロイックミラー202で反射され、その後、ダイクロイックミラー203を透過し、光路Dへ導光される。
また、光路Aに導光された各照明光は、ダイクロイックミラー203で反射され、光路Dへ導光される。
【0034】
なお、ダイクロイックミラー202は、発光スペクトルCを透過し、発光スペクトルBを反射するように設計されている。また、ダイクロイックミラー203は、発光スペクトルBと発光スペクトルCを透過し、発光スペクトルAを反射するように設計されている。
このような構成を有することで、合成部210は、各光源群からの照明光を合成して光路Dに射出するようなっている。
【0035】
次に、各光源の点灯タイミングの詳細について、図5、図6、図7、図8、図9を用いて説明する。
図5において、点Gaは照明領域Aの中心を表しており、θAは点GaとX軸の成す角である。また、φAは、照明領域Aが透過領域101Tから反射領域101Rへ切り替わる遷移期間を角度として表したものである。
【0036】
図6において、点Gbは照明領域Bの中心を表しており、θBは点GbとX軸の成す角である。またφBは、照明領域Bが透過領域101Tから反射領域101Rへ切り替わる遷移期間を角度として表したものである。
【0037】
図7において、点Gcは照明領域Bの中心を表しており、θCは点GcとX軸の成す角である。またφCは、照明領域Cが透過領域101Tから反射領域101Rへ切り替わる遷移期間を角度として表したものである。
【0038】
図8(a)は、光学ディスク101の回転角度と、照明領域Aに対する占有率との関係を表している。グラフの実線は透過領域(透過領域101T)の占有率、点線は反射領域(反射領域101R)の占有率をそれぞれ表している。図8(b)は、光源10の点灯タイミングを示している。図8(c)は、光源20の点灯タイミングを示している。
【0039】
光源10と光源20の点灯タイミングは、遷移期間φAにおいて双方が点灯するように設定されている。このように点灯タイミングをオーバーラップすることで、時分割合成後の光量は、図8(d)で示されているとおり、常に一定となる。光源10と光源20に投入される電流は、DC定格時のそれよりも大きくすることで、各光源の輝度Lは瞬間的にDC定格時よりも大きくなる。そのため、得られる合成後の光量L0は、常にDC定格時の光量よりも大きくなる。
【0040】
図9(a)は、光学ディスク101の回転角度と、照明領域Bに対する占有率との関係を表している。図9(b)、図9(c)は、それぞれ光源30,40の点灯タイミングを表している。これらは図8と同様、遷移期間φBを考慮しているので、常にDC定格時の光量を上回っている。
【0041】
図10(a)は、光学ディスク101の回転角度と、照明領域Cに対する占有率との関係を表している。図10(b)、図10(c)は、それぞれ光源50,60の点灯タイミングを表している。これらは図8と同様、遷移期間φCを考慮しているので、常にDC定格時の光量を上回っている。
【0042】
以上のように、本実施形態に係る照明装置1によれば、モーター102により平板状の光学ディスク101が回転させられることで、複数の光源群15,35,55において、各光源の光軸上に透過領域101Tと反射領域101Rとが順次配置される。この場合において、制御部(図示略)によりモーター102の回転に同期させて各光源をパルス状に発光させることで、光源群ごとに、一対の光源からの照明光が、時分割に合成されて同一平面(光路A,B,Cにより規定される平面)上に射出される。
【0043】
このようにすることで、光源群ごとに、各光源からパルス発光により射出された高輝度の照明光を、時分割に合成して同一平面上に射出することができる。このように、各光源群からの時分割合成された照明光が同一平面上に射出されるため、これら時分割合成された照明光を合成する場合において、その合成部210の構成を単純化することができる。また、各光源を同一平面上に並べて配置することができ、装置自体の構成を単純化することができ、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。また、合成光として、各光源群からの照明光が重畳された高輝度の照明光を射出することができる。
【0044】
また、光源群ごとに異なるスペクトルの照明光を射出することで、合成光の演色性を向上することができる。また、例えば、各光源群がR、G、Bの照明光を射出する場合には、これら光源群からの照明光を合成することで、白色光の合成光を射出することができる。
【0045】
また、各光源に入力される電流値を、DC発光(直流発光)時の定格電流値よりも高く設定することで、各光源から高輝度の照明光をパルス状に射出することができ、これら照明光を時分割に合成することで、連続的な高輝度の照明光として各光源群から射出することができる。
【0046】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る照明装置2について、図面を参照して説明する。
本発明形態に係る照明装置2が第1の実施形態に係る照明装置1と異なる点は、各光源から光路切り替えデバイスに照射される領域が異なる点である。以下、本実施形態の照明装置2について、第1の実施形態に係る照明装置1と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
【0047】
本実施形態に係る照明装置2は、図11に示すように、光源10,20から構成される光源群15と、光源30,40から構成される光源群35と、光源10,20から射出された照明光を光路Aに、光源30,40から射出された照明光を光路Bに、それぞれ時分割合成する光路変換デバイス100とを備えている。また、光源10と光源20は同一の発光スペクトルAを、光源30と光源40は同一の発光スペクトルBを、それぞれ有している。また、光路Aからの照明光と光路Bからの照明光とは、ダイクロイックミラー(合成手段)200によって合成され、光路Cへ導光される。
【0048】
光路切り替えデバイス100は、図12に示されるように、光を透過する透過領域101Tと光を反射する反射領域101Rとが隣接して設けられている。
光源10,20は、光学ディスク101の照明領域Aを照射する。また、光源30,40は、光学ディスク101の照明領域Bを照射する。なお、照明領域Aと照明領域Bが、図12で示したようにY軸対称となるように、光源10,20と、光源30,40はそれぞれ配置されている。
【0049】
各光源の点灯タイミングについては、第1の実施形態と同様に、透過領域101Tと反射領域101Rの占有率と同期して、各光源を点灯させる。
第1の実施形態に係る照明装置1では、波長毎に時分割合成された各光源群からの照明光の光軸が同一面内に平行に配置されていたため、光路を変更するために、例えばミラー201が必要であった。これに対して、本実施形態に係る照明装置2では、波長毎に時分割合成された各光源群からの照明光の光軸は、同一面内に配置されているが、平行でないため、ミラー201(図2参照)のような光路を変更させる光学素子を必要としない利点がある。
【0050】
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態として、本発明に係る照明装置を撮像システムに組み込み、画像の取得を行うための構成について、図13を用いて説明する。
本実施形態に係る撮像システム3は、本発明に係る照明装置を有する光源ユニット31と、撮像ユニット(撮像部)32と、画像モニター33と、画像処理部34と、照明制御部38と、光源駆動部36とを備えている。
【0051】
撮像ユニット32は、例えばCCD等の撮像素子であり、光源ユニット31により照射された照明光の被写体Sからの反射光を検出するようになっている。すなわち、撮像ユニット32は、被写体Sからの反射光を受光する受光手段として機能する。また、撮像ユニット32は、被写体Sからの反射光を検出することによって被写体Sを撮像し、撮像信号を画像処理部34に出力するようになっている。
【0052】
画像処理部34は、撮像ユニット32から出力された撮像信号を処理して、被写体Sの画像を生成するようになっている。画像処理部34は入力された照明モード指示信号の内容に応じて、各照明モードに最適な画像処理を選択して、画像信号を生成する。また、画像処理部34は、生成した被写体Sの画像を画像表示信号として画像モニター33に出力する。また、画像処理部34は、被写体Sの画像の明るさを画面明るさ信号として照明制御部38に出力するようになっている。
画像モニター33は、画像処理部34から出力された画像表示信号に基づいて、被写体Sの画像を画面に表示するようになっている。
【0053】
照明制御部38には、画像処理部34から出力された画面明るさ信号の他、外部から照明モード指示信号が送られる。ここで、照明モード指示信号とは、光源ユニット31から被写体Sに照射する照明光を、例えば白色光や特殊光等に切り替えることを指示する信号である。
【0054】
照明制御部38は、画像処理部34から出力された画面明るさ信号に基づいて、光源制御信号を生成し、該信号を光源駆動部36に出力する。
光源駆動部36は、照明制御部38から出力された光源制御信号に基づいて、光源ユニット31内の光源を駆動させるようになっている。
【0055】
上記構成を有する撮像システム3の動作について以下に説明する。
まず、照明制御部38からの光源制御信号によって光源駆動部36が制御される。そして光源駆動部36の光源駆動信号と同期して、光源ユニット31の点灯制御が行われ、高効率な照明光が被写体Sに照射される。被写体Sからの反射光は、撮像ユニット32により検出され、そこで得られた撮像信号は、画像処理部34により画像処理が施され、画像モニター33上に映像として表示される。
【0056】
また、上述した光源制御信号は、画面明るさ信号や照明モード指示信号などを元に構成されている。画面明るさ信号は、得られた撮像信号を画像処理部34で処理する際に得られ、例えば、光源の輝度調整値を指示する信号である。照明モード指示信号は、特定の複数の異なるスペクトルを有する照明モードを切り替える信号で、例えば、ある照明モード下では、特定の光源にのみ電力を供給するように制御している。
【0057】
本実施形態に係る撮像システム3によれば、前述の実施形態に係る照明装置を備えているため、単純な構成で高輝度の照明光を被写体Sに照射することができ、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0058】
なお、本実施形態に係る撮像システム3の具体的な適用例としては、例えば内視鏡システム(例えば、特開2010−22772号公報参照)や電子カメラを用いた顕微鏡システムが考えられる。
【0059】
以下に、前述の各実施形態に係る照明装置1,2の変形例について説明する。なお、以降では、各変形例に係る照明装置について、前述の各実施形態に係る照明装置1,2と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
【0060】
〔第1の変形例〕
まず、第1の実施形態に係る照明装置1の第1の変形例について説明する。
図14は本変形例に係る照明装置4を上から見た図、図15は本変形例に係る照明装置4を横から見た図である。
【0061】
本変形例に係る照明装置4は、図14および図15に示すように、第1の実施形態に係る照明装置1の構成(図1および図2参照)に加えて、光路変換デバイス100の射出光軸方向に並んで配置された光路変換デバイス110と、光路変換デバイス110に光軸を向けて配置された光源30とを備えている。
【0062】
光源10と光源20と光源30は、発光スペクトルAを有しており、光路切り替えデバイス100と光路切り替えデバイス110によって、光路Aに時分割合成される。また、光源40と光源50と光源60は、発光スペクトルBを有しており、光路切り替えデバイス100と光路切り替えデバイス110によって、光路Bに時分割合成される。また光源70と光源80と光源90は、発光スペクトルCを有しており、光路切り替えデバイス100と光路切り替えデバイス110によって、光路Cに時分割合成される。
【0063】
光路Cに導光された光は、ミラー201によって反射され、その後、ダイクロイックミラー202とダイクロイックミラー203を透過し、光路Dへ導光される。
光路Bに導光された光は、ダイクロイックミラー202で反射され、その後、ダイクロイックミラー203を透過し、光路Dへ導光される。
光路Aに導光された光は、ダイクロイックミラー203で反射され、光路Dへ導光される。
【0064】
光路切り替えデバイス100,110は、平板状の光学ディスク(光学素子)101,111と、光学ディスク101,111を法線回りに回転駆動させるモーター(回転手段)102,112とからそれぞれ構成されている。
【0065】
光学ディスク101,111には、図16に示されるように、それぞれ中心を頂点とする扇形状に形成された、光を透過する透過領域101Tと光を反射する反射領域101Rとが隣接して設けられている。本変形例において、光路切り替えデバイス110は、透過用の光源と反射用の光源との比率が1:2であるため、透過領域101Tと反射領域101Rとの面積比が1:2に形成された光学ディスク111を採用する。なお、光路切り替えデバイス100の光学ディスク101については、第1の実施形態と同様の構成(図3参照)でもよく、光学ディスク111と同様の構成でもよい。
【0066】
光源10,20,30は、光学ディスク101の照明領域Aを照射する。また光源40,50,60は、光学ディスク101の照明領域Bを照射する。また光源70,80,90は、光学ディスク101の照明領域Cを照射する。
【0067】
なお、照明領域Aと照明領域Bと照明領域Cが1列に配置されるように、光源10,20,30と、光源40,50,60と、光源70,80,90とはそれぞれ配置されている。照明領域Aと照明領域Bと照明領域Cを一列に配置することで、光路Aと光路Bと光路Cからの光を合成する際、合成部210の構成を簡略化することができる。
【0068】
各光源の点灯タイミングについては、第1の実施形態と同様に、透過領域と反射領域の占有率と同期して、各光源を点灯させる。
本変形例のように、光源の数を増やすことで、各光源のDutyを下げることができる。そのため、瞬間的に投入できる電流値を大きくすることができるため、第1の実施形態に係る照明装置1よりも高輝度な光を得ることができる。
【0069】
〔第2の変形例〕
次に、第1の実施形態に係る照明装置1の第2の変形例について説明する。
図17は本変形例に係る照明装置5を上から見た図である。光源10、光源20、光源30、光源40、光源50はそれぞれ発光スペクトルAを有しており、第1の光路切り替えデバイス100と第2の光路切り替えデバイス110によって、光路Aへ時分割合成される。
【0070】
光路切り替えデバイス100と光路切り替えデバイス110は、図18に示されるように、光を透過する透過領域101Tと光を反射する反射領域101Rとが周方向に沿って隣接して設けられている。
【0071】
光源10は、光路変換デバイス100の照明領域A1と光路変換デバイス110の照明領域A1を通過し、ミラー201とミラー202で反射された後、光路変換デバイス110の照明領域A2と光路変換デバイス100の照明領域A2を通過し、光路Aへ導光される。
【0072】
光源20は、光路変換デバイス100の照明領域A1で反射された後、光路変換デバイス110の照明領域A1を通過し、ミラー201とミラーと202で反射された後、光路変換デバイス110の照明領域A2と光路変換デバイス100の照明領域A2を通過し、光路Aへ導光される。
【0073】
光源30は、光路変換デバイス110の照明領域A1で反射された後、ミラー201とミラー202で反射された後、光路変換デバイス110の照明領域A2と光路変換デバイス100の照明領域A2を通過し、光路Aへ導光される。
【0074】
光源40は、光路変換デバイス110の照明領域A2で反射されたあと、光路変換デバイス100の照明領域A2を通過し、光路Aへ導光される。
【0075】
光源50は、光路変換デバイス100の照明領域A2で反射され、光路Aへ導光される。
各光源の点灯タイミングについては、第1の実施形態と同様に、透過領域と反射領域の占有率と同期して、各光源を点灯させる。
【0076】
なお、光路変換デバイス100と光路変換デバイス110における反射領域と透過領域の割合を変化させ、点灯タイミングに自由度を持たせても良い。
また、第1の実施形態と同様に、図17における紙面奥行き方向に複数の光源を配置し、照明領域B1、照明領域B2、照明領域C1、照明領域C2を活用することで、3系統の時分割合成を同時に行うことが可能である。
【0077】
〔第3の変形例〕
次に、第1の実施形態に係る照明装置1の第3の変形例について説明する。
図19は本変形例に係る照明装置6を上から見た図である。光源10、光源20、光源30はそれぞれ発光スペクトルAを有しており、光路切り替えデバイス100によって、光路Aへ時分割合成される。
【0078】
光路切り替えデバイス100は、図20に示されるように、光を透過する透過領域101Tと光を反射する反射領域101Rとが周方向に沿って隣接して設けられている。
光源10は、照明領域A1を通過し、ミラー201で反射された後、照明領域A2で反射され、光路Aへ導光される。
【0079】
光源20は、照明領域A1を通過し、ミラー201で反射された後、照明領域A2で反射され、光路Aへ導光される。
光源30は、照明領域A2を通過し、光路Aへ導光される。
各光源の点灯タイミングについては、第1の実施形態と同様に、透過領域と反射領域の占有率と同期して、各光源を点灯させる。
【0080】
また、第1の実施形態と同様に、図19における紙面奥行き方向に複数の光源を配置して、照明領域B1、照明領域B2、照明領域C1、照明領域C2を活用することで、3系統の時分割合成を同時に行うことが可能である。
【0081】
〔第4の変形例〕
次に、第2の実施形態に係る照明装置2の第4の変形例について説明する。
図21は本変形例に係る照明装置7を上から見た図である。光源10、光源20はそれぞれ発光スペクトルAを有しており、光路切り替えデバイス100によって、光路Aへ時分割合成される。
【0082】
また、光源30、光源40はそれぞれ発光スペクトルBを有しており、光路切り替えデバイス100によって、光路Bへ時分割合成される。
そして光路Aへ導光された光と、光路Bへ導光された光は、光路切り替えデバイス110によって、光路Cへ導光される。
ここで、光路Aと光路Bとは互いに直交する方向に配置されており、光路Aと光路Bとの交点上に光路切り替えデバイス110が配置されている。
【0083】
図22は、光路切り替えデバイス100の光学ディスク101を表しており、光源10と光源20から射出された照明光は、照明領域Aを通過し、光路Aへ導光される。また、光源30と光源40から射出された照明光は、照明領域Bを通過後、光路Bへ導光される。なお、反射領域101Rと透過領域101Tは、図22のように連続的に交互に配置されている。
【0084】
図23は、光路切り替えデバイス110の光学ディスク111を表しており、光路Aからの照明光と光路Bからの照明光は、照明領域Cを通過し、光路Cへ導光される。なお、反射領域111Rと透過領域111Tは、図23のように連続的に交互に配置されている。
【0085】
図24(a)から図24(d)は、本変形例における各光源の点灯タイミングを表している。各光源のDutyは点灯タイミングに合わせて最適化されている。このとき、第1の実施形態と同様に、透過領域から反射領域へ切り替わる遷移期間を考慮して、各光源の点灯タイミングをオーバーラップするようにしても良い。
【0086】
図25(a)から図25(d)は光路変換デバイス100駆動時の、反射領域101Rと反射領域101Tと照明領域Aと照明領域Bの関係を表している。ここで、θ100は、Y軸と透過領域101Tの角度を表している。
【0087】
図25(a)はθ100=45°の状態を表しており、この時、光源20が点灯している。図25(b)はθ100=135°の状態を表しており、この時、光源10が点灯している。図25(c)はθ100=225°の状態を表しており、この時、光源40が点灯している。図25(d)はθ100=315°の状態を表しており、この時、光源30が点灯している。
【0088】
図26は光路変換デバイス110駆動時の、反射領域111Rと反射領域111Tと照明領域Aと照明領域Bの関係を表している。またθ110は、Y軸と反射面の角度を表している。本変形例では、θ100とθ110を90°ずらした構成を採用している。このような構成であれば、光路変換デバイス100と光路変換デバイス110の回転速度が同じで良い。
【0089】
ここで、特許文献2(特開2008−276209号公報)の図13の構成では、光路変換デバイス110の回転数を倍にする必要があるため、振動や騒音、寿命への影響が大きい。これに対して、本変形例に係る照明装置7によれば、光学ディスク101,111の回転速度を早くする必要がないため、駆動部の信頼性に関しても優位性がある。
【0090】
また、本変形例のように、異なる発光スペクトルを合成する際に、第2の実施形態のようにダイクロイックミラーではなく、光路切り替えデバイス110を用いれば、合成時の光量のロスを減らすことが可能である。特に、発光スペクトルAと発光スペクトルBの波長が、ダイクロイックミラーによる合成では効率の悪い近接した波長の場合に有効である。また、異なる発光スペクトルを面順次照明する際にも有効である。
【0091】
また、光源10、20,30,40は、全て同じ発光スペクトルを有していても良い。4つの光源を時分割合成する際、図27に示すように3つの光路変換デバイス100,110,120を並列配置した場合には、装置が大型化するが、本変形例を適用すれば小型化を図ることができる。
【0092】
〔第5の変形例〕
次に、第3の実施形態に係る撮像システム3の第5の変形例について説明する。
本変形例において採用する照明装置8は、前述の各実施形態および各変形例に係る照明装置のいずれでもよいが、ここでは、第4の変形例に係る照明装置7と同様の構成を有することとして説明する。
【0093】
本変形例に係る照明装置8が、第4の変形例に係る照明装置7と異なる点は、撮像ユニット32のデータ転送時間を考慮して、各ミラーディスクの回転及び各光源の点灯タイミングを制御する点である。以下、本変形例について、第4の変形例と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
【0094】
図21に示すように、光源10、光源20はそれぞれ発光スペクトルAを有しており、光路切り替えデバイス100と光路切り替えデバイス110によって、光路Cへ時分割合成される。また光源30、光源40はそれぞれ発光スペクトルBを有しており、光路切り替えデバイス100と光路切り替えデバイス110によって、光路Cへ時分割合成される。光路Cへ導光された照明光は被写体に照射され、その反射光は撮像ユニット32で検出し、そこで得られた撮像信号は画像処理が施され、画像モニター33上に映像として表示される。
【0095】
図28(a)から図28(e)は、撮像ユニット32のデータ転送時間を考慮した、各光源の点灯タイミングを表している。撮像ユニット32のデータ取得時間とデータ転送時間は1対1としている。
また、第1の実施形態と同様に、透過領域から反射領域へ切り替わる遷移期間を考慮して、各光源の点灯タイミングをオーバーラップするようにしても良い。
【0096】
発光スペクトルAを有する照明光を射出する光源20は、θ100が45°から90°の間、点灯する。
また、発光スペクトルAを有する照明光を射出する光源10は、θ100が90°から135°の間、点灯する。
撮像ユニット32は、θ100が45°から135°の間、データを取得している。またθ100が135°から225°の間、取得したデータを転送している。
【0097】
発光スペクトルBを有する照明光を射出する光源40は、θ100が225°から270°の間、点灯する。
また、発光スペクトルBを有する照明光を射出する光源30は、θ100が270°から315°の間、点灯する。
撮像ユニット32は、θ100が225°から315°の間、データを取得している。またθ100が315°から45°(405°)の間、取得したデータを転送している。
【0098】
上述した方法であれば、撮像ユニット32がデータを転送している間、各光源を点灯させないため、省電力化を図ることができる。または、消灯している分だけ点灯時に入力する電流値を高めることができるため、より高輝度な照明光を得ることができる。
【0099】
以上、本発明の各実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記の各実施形態を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよい。
また、第1の実施形態において、3つの光源群を並べて配置した例を説明したが、2つの光源群を並べて配置してもよく、4つ以上の光源群を並べて配置してもよい。
【0100】
また、第2の実施形態において、2つの光源群を同一平面上に射出光軸を直交させて配置した例を説明したが、これら光源群の射出光軸を鈍角または鋭角に交差して配置してもよく、これら光源群の射出光軸を平行に配置してもよい。
また、各実施形態において、各光源群を構成する一対の光源を、互いに直交する向きに光軸を向けて配置した例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一方の光源からの照明光の透過方向に、他方の光源からの照明光の反射方向を一致させることができればよい。
【符号の説明】
【0101】
1,2,4,5,6,7,8 照明装置
3 撮像システム
10,20,30,40,50,60,70,80,90 光源
15,35,55 光源群
31 光源ユニット
32 撮像ユニット(撮像部)
33 画像モニター
34 画像処理部
36 光源駆動部
38 照明制御部
100,110 光路切り替えデバイス
101,111 光学ディスク(光学素子)
101T,111T 透過領域
101R,111R 反射領域
102,112 モーター(回転手段)
210 合成部(合成手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに交差する方向に光軸を向けて配置された一対の光源からそれぞれ構成される複数の光源群と、
該複数の光源群における前記一対の光源の光軸の交点上に配置され、透過領域と反射領域とを有する平板状の光学素子と、
該光学素子を法線回りに回転させる回転手段と、
該回転手段の回転に同期させて前記光源をパルス状に発光させる制御手段とを備え、
前記光学素子が、前記光源群ごとに前記一対の光源からの照明光を時分割に合成して同一平面上に射出する照明装置。
【請求項2】
前記光学素子により時分割に合成された各光源群からの照明光を、前記同一平面上に合成して射出する合成手段を備える請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記光源群ごとに異なるスペクトルの照明光を射出する請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
各前記光源に入力される電流値が、直流発光時の定格電流値よりも高く設定されている請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
複数の前記光源群が、互いに平行する方向に光軸を向けて前記同一平面に沿う方向に並んで配置されている請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
複数の前記光学素子を備え、
複数の前記光学素子が、その射出方向に並んで配置されている請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
複数の前記光源群が、互いに交差する方向に光軸を向けて前記同一平面上に配置されている請求項1に記載の照明装置。
【請求項8】
2つの前記光学素子を備え、
一方の前記光学素子の射出光軸の交点上に他方の前記光学素子が配置されている請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の照明装置と、
該照明装置により照明された被写体の像を取得する撮像部とを備える撮像システム。
【請求項10】
前記撮像部の撮像中に前記光源を発光させるとともに、前記撮像部からの撮像データ転送中には前記光源の発光を停止させる請求項9に記載の撮像システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2013−50655(P2013−50655A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189657(P2011−189657)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】