説明

照明装置ユニット、照明装置及び照明装置機構

【課題】 本発明は、製造が容易で、内蔵電子部品にストレスをかけず、内蔵部品の剥離問題が生じず、LED波長を変化させることがなく、内蔵部品の交換が容易で、看板等の本発明適用物の薄型化に貢献しうる照明装置ユニット、照明装置及び照明装置機構を提供することを主たる課題とする。
【解決手段】 発光ダイオードを有する発光部が実装されているとともに外部電源に電気的に接続されている基板と、該基板を収納する収納部と、を備えた照明装置ユニットにおいて、前記収納部と接し、前記発光部から発せられた光を透過することが可能なカバーを更に備えたことを特徴とする照明装置ユニットの提供。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置ユニット、照明装置及び照明装置機構に関し、特に発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いた照明装置ユニット、照明装置及び照明装置機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、屋内外における装飾、ディスプレイ、看板照明など光を用いて何かを照らす場合に用いられるものとして、発光ダイオードを利用した照明装置がある。
そのような照明装置を適用した例として、たとえば図16に記載のような発光ダイオード装置ユニット401を組み込んだ看板400がある(特許文献1)。
【0003】
図16に記載されている看板400は、図17に記載された各種部品(ワイヤ402、ケース404、プリント回路基板405、トランス406、発光ダイオード407〜410、キャップ411、412)が図18のようにユニット化されて発光ダイオード装置ユニット401を形成し、この発光ダイオード装置ユニット401を複数個連結して看板400に適用されたものである。
【0004】
また、この発光ダイオード装置ユニット401は、ケース404内を不図示の合成樹脂によって充填してプリント回路基板405、キャップ411、412及び発光ダイオード407〜410を封止する構成となっている。
このように樹脂充填する構成を採用していることにより、発光ダイオード407〜410等を防水することができるとともに、外部からの衝撃に耐えることもできるとされている。
【0005】
さらに、この発光ダイオード装置ユニット401は、外部の交流電源又は直流電源により作動するような構成とされている。
【0006】
【特許文献1】特開2004−310090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、樹脂充填方式を採用する上記発光ダイオード装置ユニット401によれば、以下の問題点が存在する。
【0008】
第1に、充填された樹脂が硬化するまでに長い時間がかかってしまうため、発光ダイオード装置ユニット401の製造に長時間を要するという問題点がある。
第2に、樹脂硬化時に樹脂と混合させる溶剤に含まれる揮発性物質が気体となり、十分に揮発しないうちに樹脂硬化し樹脂内部に気泡となって留まってしまうことがあるため、この気泡をなくすべく硬化前に真空脱泡などして溶剤中の気泡成分を除去する必要が生じてしまう、という問題点がある。
【0009】
第3に、装置ユニット401の使用時にLED等の部品から発せられた熱が密接している樹脂によって篭ってしまい、LED等の発熱電子部品の寿命が短くなってしまうという問題点がある。
第4に、プリント回路基板405と樹脂が密着する構成となっているところ、これらの部材は異種材料であるため熱膨張係数が異なっているため、ある環境化では樹脂クラックが生じてしまい、最悪の場合には基板上の部品剥離に繋がってしまうという問題点がある。
【0010】
第5に、樹脂の種類によってはLED光の波長を変化させる場合があるため、かかる場合においては、LED照光部上への樹脂塗布を避ける必要性が生じてしまうという問題点がある。つまり、LED照光部上への樹脂塗布を避けるために細心の注意を払わざるを得ず、発光ダイオード装置ユニット401の製造に膨大な時間を要してしまうという問題点がある。
第6に、樹脂充填後はLED等の部品の変更や交換が不可能であるという問題点がある。
【0011】
第7に、発光ダイオード装置ユニット401を看板400に用いる際には、輝度ムラ、すなわち良く照らされる明るい部分と余り照らされない暗い部分とによるムラが生じないようにするために、発光ダイオード407〜410(ないし不図示の樹脂又は発光ダイオード装置ユニット401)の前部にLEDから発せられた光を拡散させる拡散板を設ける必要があるところ、発光ダイオード407〜410の照光角度を充填された樹脂により意図的に制御することは不可能であるため発光ダイオード装置ユニット401と該拡散板との距離をある程度保たざるを得ず、その結果として看板400の厚みが増してしまうという問題点がある。
【0012】
また、上記発光ダイオード装置ユニット401は外部の交流電源又は直流電源により作動するような構成とされているものの、複数の発光ダイオード装置ユニット401をどのように連結して図16に示されているような発光装置を構成するのかが明らかにされていない。
したがって、たとえば、外部直流電源を1つだけ設けて、看板400に用いられるLEDのすべてを直列に繋いだような場合には、どれか1つのLEDが破損した場合にその他のすべてのLEDが導通を失うことにより発光しないという問題点がある。
【0013】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、製造が容易で、内蔵電子部品にストレスをかけず、内蔵部品の剥離問題が生じず、LED波長を変化させることがなく、内蔵部品の交換が容易で、看板等の本発明適用物の薄型化に貢献しうる照明装置ユニット、照明装置及び照明装置機構を提供することを目的とする。
また、種々の回路構成を明らかにすることによって、利用者の種々のニーズに添うことができる照明装置ユニット、照明装置及び照明装置機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の照明装置ユニットは、発光ダイオードを有する発光部と、外部電源に接続可能であって前記発光部へ電源を供給する電源回路と、が実装された基板と、
該基板の周囲を覆って収納する収納部と、
を備えた照明装置ユニットであって、
前記収納部と接し、前記発光部から発せられた光を透過することが可能であり、かつ前記収納部に対して固定可能な集光拡散カバーを更に備え、
前記集光拡散カバーは、その表面を前記発光ダイオードに対応した部分においてレンズ形状に形成し、前記発光部からの光を集光して外方に向けて拡散する構成であることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の照明装置ユニットは、前記発光部と前記カバーとの間に光の強さを均一化するディヒューザを更に備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の照明装置ユニットは、前記基板と前記ディヒューザとの間にOリングを更に備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の照明装置ユニットは、前記発光部から発せられた光を導く導光体を更に備えるとともに、前記発光ダイオードは砲弾型発光ダイオードであることを特徴とする。
請求項5に記載の照明装置ユニットは、前記外部電源は外部直流電源であって、
前記発光部は、第1抵抗と第1の少なくとも1つの発光ダイオードとを有する第1発光部と、第2抵抗と第2の少なくとも1つの発光ダイオードとを有する第2発光部と、を備え、
該第1発光部と該第2発光部とは該外部直流電源に対して並列に接続されていることを特徴とする。
請求項6に記載の照明装置ユニットは、前記第1の少なくとも1つの発光ダイオードは第1の複数の発光ダイオードであるとともに、前記第2の少なくとも1つの発光ダイオードは第2の複数の発光ダイオードであって、
これら第1及び第2の複数の発光ダイオードは、少なくとも一部が交差するように前記基板に実装されていることを特徴とする。
請求項7に記載の照明装置ユニットは、前記第1の複数の発光ダイオードは3つの発光ダイオードであるとともに、前記第2の複数の発光ダイオードは3つの発光ダイオードであることを特徴とする。
請求項8に記載の照明装置は、請求項1乃至7の何れかに記載の照明装置ユニットを複数並列に接続してなることを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の照明装置ユニットは、前記外部電源は外部交流電源であって、
前記基板には、該外部交流電源の供給を受けて前記発光部に整流電源を供給する整流手段と、該外部交流電源と該整流手段との間に直列に接続されて所定の交流発振周期に同期して該整流手段に電流を安定供給する電流安定化回路と、が実装されていることを特徴とする。
請求項10に記載の照明装置は、請求項9記載の照明装置ユニットを複数相互に独立して設けてなることを特徴とする。
請求項11に記載の照明装置は、前記電流安定化回路の入力側に接続点が設けられた請求項9記載の照明装置ユニットを複数有し、相互の接続点同士を繋ぐことによりなることを特徴とする。
請求項12に記載の照明装置機構は、請求項9記載の照明装置ユニットを複数相互に独立して設けてなる照明装置と、
前記電流安定化回路の入力側に接続点が設けられた請求項9記載の照明装置ユニットを複数有し、相互の接続点同士を繋ぐことによりなる照明装置と、
を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項13に記載の照明装置は、前記外部電源は外部交流電源であって、
少なくとも1つの請求項1乃至4の何れかに記載の照明装置ユニットと、
該外部交流電源と該少なくとも1つの照明装置ユニットとの間に、該外部交流電源の供給を受けて該少なくとも1つの照明装置ユニットに整流電源を供給する整流手段と、該外部交流電源と該整流手段との間に直列に接続されて所定の交流発振周期に同期して該整流手段に電流を安定供給する電流安定化回路と、を有する電源ユニットと、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の照明装置ユニットによれば、発光ダイオードを有する発光部と、外部電源に接続可能であって前記発光部へ電源を供給する電源回路と、が実装された基板と、該基板の周囲を覆って収納する収納部と、を備えた照明装置ユニットであって、前記収納部と接し、前記発光部から発せられた光を透過することが可能であり、かつ前記収納部に対して固定可能な集光拡散カバーを更に備え、前記集光拡散カバーは、その表面を前記発光ダイオードに対応した部分においてレンズ形状に形成し、前記発光部からの光を集光して外方に向けて拡散する構成となっているので、樹脂封止することなく製造することができる。
したがって、製造が容易で、内蔵電子部品にストレスをかけず、内蔵部品の剥離問題が生じず、LED波長を変化させることがなく、内蔵部品の交換が容易で、看板等の本発明適用物の薄型化に貢献することができる。
【0019】
請求項2記載の照明装置ユニットによれば、光の強さを均一化するディヒューザを更に備えた構成となっているので、照明装置ユニットから離れた所にディヒューザを設ける必要がない。
したがって、照明装置ユニットを種々の製品に適用した場合に、該製品の薄型化を図ることができる。
請求項3記載の照明装置ユニットによれば、Oリングを更に備えた構成となっているので、防水ないし防滴効果を高めることができる。
請求項4記載の照明装置ユニットによれば、発光ダイオードとして砲弾型のものを用い、導光体を備える構成となっているので、照光輝度を格段に高めることができる。
請求項5記載の照明装置ユニットによれば、外部電源として直流電源を用いるとともに、第1発光部と第2発光部とを備える構成となっているので、一方の発光部の電気的導通が失われたとしてももう一方の発光部の電気的導通を維持することができるので、信頼性の高い照明装置ユニットを提供することができる。
請求項6記載の照明装置ユニットによれば、複数の発光ダイオードをそれぞれに有する第1発光部及び第2発光部を備えるとともに、それらの複数の発光ダイオードが交差するように配置されているので、一方の発光部の電気的導通が失われた場合に生じる輝度ムラを最小限に抑えることができる。
請求項7記載の照明装置ユニットによれば、第1発光部及び第2発光部に備えられる発光ダイオードの数を3つとしているので、小型であるとともに比較的に配線の容易な照明装置ユニットとすることができる。
請求項8記載の照明装置によれば、複数の照明装置ユニットが並列接続される構成となっているので、照明装置からいくつかの不要な照明装置ユニットを切断したり、逆に切断された不要な照明装置ユニットを照明装置に再接続して利用したりすることができる。
【0020】
請求項9記載の照明装置ユニットによれば、外部電源として交流電源を用い、整流手段と電流安定化回路とを備える構成となっているので、既に用意されている該交流電源の他に直流電源を用意する必要がなく、安定した電流を提供することができる。
請求項10記載の照明装置によれば、複数の照明装置ユニットを相互に独立して設ける構成となっているので、照明装置からいくつかの不要な照明装置ユニットを切断したり、逆に切断された不要な照明装置ユニットを照明装置に再接続して利用したりすることができる。
請求項11記載の照明装置によれば、 各照明装置ユニットの電流安定化回路の入力側に接続点を設け、この接続点同士を連結する構成となっているので、照明装置からいくつかの不要な照明装置ユニットを切断したり、逆に切断された不要な照明装置ユニットを照明装置に再接続して利用したりすることができることに加えて、各照明装置ユニットに接続すべきワイヤの長さを均一化することができる。
請求項12記載の照明装置機構によれば、照明装置ユニットを複数相互に独立して設けてなる照明装置と、電流安定化回路の入力側に接続点が設けられた照明装置ユニットの接続点同士を連結した照明装置と、を備えた構成となっている。
したがって、照明装置機構ないし照明装置からいくつかの不要な照明装置ユニットを切断したり、逆に切断された不要な照明装置ユニットを照明装置機構ないし照明装置に再接続して利用したりすることができるとともに、各照明装置ユニットに接続すべきワイヤの長さを均一化することができる。
【0021】
請求項13記載の照明装置によれば、電源ユニットと照明装置ユニットとを備えた構成となっているので、別途直流電源を用意する必要をなくすことができるとともに、発光ダイオードを多数接続することによって熱損失を最小限に抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の照明装置ユニット及び照明装置を実施するための最良の形態について説明する。なお、図面中同一の参照番号は、同一部材ないし同一部分を指示するものである。
【0023】
A. 第1実施形態
第1実施形態は、発光素子としてチップ型のLEDを用いた実施形態である。
図1はそのような実施形態に係る本発明による照明装置ユニット1の俯瞰図であり、図2及び図3はそれぞれ照明装置ユニット1の構造断面図及び実装断面図である。
【0024】
図1乃至図3において、数センチ四方の照明装置ユニット1は、各種部品を収納するボトムケース2と、チップLED4〜9等が搭載されてボトムケース2に収納担持される基板3と、を備えている。
また、基板3上には、防水、防滴の目的のためのOリング10が設けられている。この点、防水、防滴目的のために、Oリングでなくシリコーン樹脂等のシーリング剤を、Oリングの配備される部分に充填する構成であっても良い。
【0025】
なお、基板3上には、チップLED4〜9から発せられる光の強さを均一化するための不図示のディヒューザを、Oリング10を介して設けても良い。
すなわち、チップLED4〜9は光を拡散する度合いがある程度大きい(すなわち広い範囲にわたって光を放つ)ので、かかるディヒューザがない場合であっても一見しただけでは輝度ムラに気付くことができず、したがって該ディヒューザを設けるに及ばないが、輝度ムラの確実な防止という観点から不図示のディヒューザをOリング10を介して設けても良い。
【0026】
上記のように、ディヒューザを備えることにより、照明装置ユニット1から離れた所に拡散板を設ける必要がなくなるので、照明装置ユニット1を種々の製品に適用した場合において、これらの製品の薄型化を図ることができる。
さらに、Oリング10によって、製品の防水、防滴効果を高めることができる。
【0027】
基板3には、外部電源及び別の照明装置ユニットL(照明装置ユニット1と同様の照明装置ユニットを代表する。)の両方又は一方と電気的に接続するための接続用導電ワイヤ13、14が繋がれており、これらのワイヤ13、14は固定部材15、17、及び16、18によって、動かないようにそれぞれ固定されている。
ワイヤ13、14は、基板3と平行な面方向(横方向)にたゆむように、ボトムケース2に対して固定される(図1、図2を参照。)。このような、該平行な面方向(横方向)にたゆみやすい構造とすることによって、前方の照光パネルにワイヤの陰が映込みを防止することができる。
この点をより詳細に述べると、次のとおりである。
照明装置ユニットを複数連結して照明装置を形成した場合、照明装置ユニットの配置如何ではワイヤがたゆむことがあるが(具体的には、照明装置ユニット同士の距離がワイヤの長さに比べて短い場合。)、かりにワイヤを基板と垂直な面方向(上下方向)にたゆむ構造とすると、換言すればワイヤ13、14を90度回転させてボトムケース2に対して固定する構造とすると、前方の照光パネルにワイヤの陰が映り込んでしまう。
そこで、本発明では、このようなワイヤの陰の映込みを防止するべく、上記のようにワイヤ13、14を、基板3と平行な面方向(横方向)にたゆむようにボトムケース2に対して固定した(図1、図2を参照。)。
他方、固定部材15〜18は、防水等の観点からはゴム系樹脂であることが望ましい。また、ワイヤ13等と固定部材15等との一体化成型では、市販のワイヤを使用することができるので、汎用性に優れた防水製品とすることが可能である(図4を参照)。防水、防滴目的のためには固定部材15〜18の代わりにシリコーン樹脂等のシーリング剤を使用することも可能である。
【0028】
以上の基板3及びOリング10がボトムケース2に収納されるとともに固定部材15、16がボトムケース2に固定された後、ボトムケース2と光を集め且つ拡散させる集光拡散カバー12とが、ネジ19−22を用いて四隅でネジ止めされる。
この集光拡散カバー12には、基板3上に設けられるLED4〜9の位置に相応して、レンズ形状部が設けられている(図1乃至図3を参照)。
このようにレンズ形状となっていることによって、集光拡散カバー12は、チップLED4〜9からの光を効率よく集光し且つ前方(照射方向)へ拡散照射することができる。
なお、集光拡散カバー12の素材には、光の透過率が良好で透明な樹脂を使用するのが望ましく、また上記のようにネジ止め構造とするのでなくボトムケース2と集光拡散カバー12とに適当な噛合部を設け両者を噛み合わせる噛合構造としても良い。
【0029】
本実施形態によれば、樹脂封止するのでなく、上記のように集光拡散カバー12を用いる構成となっている。
したがって、樹脂封止していないのであるから、照明装置ユニット1の製造が容易となり、チップLED4〜9や基板3にストレスをかけることがなくなり、チップLED4〜9を剥離するという問題が生じず、LED波長を変化させることもなく、チップLED4〜9が破損等した場合にはこれらの交換が容易となり、看板等に本発明を適用した場合には該看板等を薄型化することができる。
【0030】
B. 第2実施形態
第2実施形態は、発光素子として砲弾型のLEDを用いた実施形態である。
第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、チップ型LEDでなく砲弾型LEDを用いているという点に主として関係する。このように砲弾型LEDを用いることによって、照光輝度を高めることができる。以下、詳細に説明する。
【0031】
図5はかかる第2実施形態、すなわち砲弾型LEDを用いた実施形態に関する本発明による照明装置ユニット31の俯瞰図であり、図6及び図7はそれぞれ照明装置ユニット31の構造断面図及び実装断面図である。
【0032】
図5乃至図7において、照明装置ユニット31は、各種部品を収納するボトムケース32と、砲弾型LED34〜39等が搭載されてボトムケース32に収納担持される基板33と、を備えている。
【0033】
基板33上には図5乃至図7で示されているように、チップ型のLEDでなく砲弾型のLED34〜39が搭載され、これらの砲弾型LED34〜39には放たれた光を反射させて一定方向に導くための導光反射体40〜45が包み込むように被せられている。
【0034】
図8は、この点に関し詳説する図面である。
図8に示されているように、砲弾型LED34から放たれた光は、導光反射体40の内側で反射されて、図中の矢印方向へと導かれる。
この反射の効率を高めるために、導光反射体40の内側には光反射材料がめっき、蒸着、塗布又はその他の公知技術により備えられている。
導光反射体40は、図8ではいわば漏斗形状となっているが、用いられる砲弾型LEDの形状等によって適宜漏斗形状以外の形状をとることができる。たとえば、パラボラ形状とすることができる。
【0035】
以上のように、チップLEDでなく砲弾型LED34〜39を採用することにより照光輝度を高めることができ、さらに適当な処理がなされた導光反射体40を用いることによって輝度を格段に高めることができる。
【0036】
図5乃至図7に戻って照明装置ユニット31のその他の構成について説明すると、照明装置ユニット31は以上の他にも、第1実施形態とほぼ同様にOリング46、集光拡散カバー48、接続用導電ワイヤ49、50、及び固定部材51、52、53、54を備えている。
これらの部材を備えることによる効果は、第1実施形態に即して述べたことと異ならない。
【0037】
また、第2実施形態に係る照明装置ユニット31では、ディヒューザ47が必須の構成として具備されている。
というのも、第2実施形態においては、チップLEDでなく光の指向性が強い砲弾型LED34〜39が用いられており、加えて光の反射作用によって輝度及び指向性を高める導光反射体40〜45も用いられているので、ディヒューザ47を用いない場合には輝度ムラが生じてしまうからである。
このようにディヒューザ47を必須の部材として照明装置ユニット31の内部に配備することで、照光角の狭い砲弾型LED34〜39を使用しているにも拘らず、照射軸方向だけが明るくなってしまうという輝度ムラ発生を抑えることができる。
この輝度ムラの抑制という点に関しては、ディヒューザ47と集光拡散カバー48の両方又は一方に、光乱反射物質を塗布、蒸着、成型などの公知手法で加えることも有効である。
【0038】
なお、ディヒューザ47を省略することができないと述べる上記記述は、最善の実施形態としてはディヒューザ47を省略することができないと述べるに過ぎないものであり、特許請求の範囲を限定する趣旨でこれらの部材が必須の構成であるとするものでない。
【0039】
本実施形態によれば、樹脂封止するのでなく、上記のように集光拡散カバー48を用いる構成となっている。
したがって、樹脂封止していないのであるから、照明装置ユニット31の製造が容易となり、砲弾型LED34〜39や基板33にストレスをかけることがなくなり、砲弾型LED34〜39を剥離するという問題が生じず、LED波長を変化させることもなく、砲弾型LED34〜39が破損等した場合にはこれらの交換が容易となり、看板等に本発明を適用した場合には該看板等を薄型化することができる。
【0040】
C. 回路構成
図9乃至図11は、上記第1及び第2実施形態において選択的に採用される回路構成図である。
したがって、どの回路構成を採用するかによって、本発明に係る最善の実施形態は6通り存在することとなる(2×3通り)。
図9、図10及び図11に示されている回路構成を、それぞれ直流電源式、交流電源独立式及び交流電源直列式と呼ぶことにする。
【0041】
C.1 直流電源式
図9の直流電源式は、各々が本発明の照明装置ユニットに相当する複数のブロック101や102を備えている。図中、ブロックは2つしか記載されていないが、3つ、4つと連続されて、複数個の照明装置ユニットが連結されて全体として照明装置が構成される。
【0042】
次に、これらの各ブロックは、サブブロックをそれぞれ備える。すなわち、ブロック101であれば、サブブロック103、104がブロック101に備えられている。他のブロック102等も同様にサブブロック105、106等を備える。
【0043】
そして、これらのサブブロックは、3つのLEDと1つの抵抗とをそれぞれ備える。すなわち、サブブロック103であれば、LED107〜109と抵抗110がサブブロック103に備えられている。各LEDは前述されたチップLED4〜9や砲弾型LED34〜39に相当する。
他のサブブロック104、105、106等も同様に3つのLED(LED111〜113、LED115〜117、LED119〜121)と1つの抵抗(抵抗114、抵抗118、抵抗122)とを備える。
なお、たとえばサブブロック103に関し、LEDを3つ備えるものとして構成されているが、4つであっても5つであっても良い。逆に、2つであっても1つであっても良い。サブブロック103にLEDを3つ備える構成としたのは、一般的な電源を使用できるため、入手し易く、また小型故に比較的に配線の容易な照明装置ユニットを提供することができるからである。
【0044】
このように各ブロック内のLEDを2つのサブブロックに分けることで、一方の回路ブロック(たとえばサブブロック103)がLEDの破損により電気的導通を失ったとしても、もう一方の回路ブロック(たとえばサブブロック104)が電気的導通を維持することができるので、複数個のブロックを全体として見たときに生じる輝度ムラを抑えることができ、信頼性の高い照明装置ユニットを提供することができる。
【0045】
以上のようにして構成される各ブロック101、102等が図9に示されているように外部直流電源100に対して並列に接続されることにより照明装置が構成される。
照明装置ユニットを多く繋いで照明装置とした場合には、利用者は、必要となる所望の長さになるように該照明装置から幾つかのユニットを分断ないし切断して配線を適宜処理して利用することができる。
逆に、分断されて用いられていない照明装置ユニットを用いられている照明装置に接続して必要となる長さになるまで連結することもできる。この際、不図示のコネクタを利用することにより連結して行っても良い。
【0046】
外部直流電源100から印加された電圧は、抵抗110等で電流を制限され、LED107〜109等が点灯する。
【0047】
C.2 交流電源独立式
図10の交流電源独立式もまた、各々が本発明の照明装置ユニットに相当する複数のブロック131や132等を備えている。図中、ブロックは2つしか記載されていないが、3つ、4つと連続されて、複数個の照明装置ユニットが連結され全体として照明装置が構成される。
【0048】
また、これらの各ブロックは、それぞれに、突入電流制限抵抗、定電流発生用コンデンサ、放電抵抗、整流ブリッジダイオード及び6つのLEDから構成される。
たとえば、ブロック131では、電源投入時に過渡的に印加され得るパルス電圧や、雷のように瞬時の誘導パルス電圧が印加されたときのパルス電流を抑制して後段の回路を保護するための突入電流制限抵抗133が外部交流電源130と整流ブリッジダイオード136の一方入力側との間に接続されるとともに、該外部交流電源130と整流ブリッジダイオード136の他方入力側との間には、外部交流電源130の発振周期に同期して充放電を繰り返し後段の回路に安定した電流を供給するための定電流発生用コンデンサ134が接続されている。さらに、この定電流発生用コンデンサ134に対しては、定電流発生用コンデンサ134に蓄積された電荷を放電するための放電抵抗135が並列に接続されている。
整流ブリッジダイオード136は本発明の整流手段に相当し、突入電流制限抵抗133、定電流発生用コンデンサ134及び放電抵抗135は本発明の電流安定化回路に相当する。
【0049】
このようにして入力側が構成された整流ブリッジダイオード136の出力側には、図10に示されているようにLED137〜142が連続して接続される。これらのLED137〜142は、前述のLED4〜9や砲弾型LED34〜39に相当する。
なお、整流ブリッジダイオード136等とLED137〜142等との間には、整流された電圧を安定化させるためのコンデンサを設けても良い。
【0050】
上記のように、外部電源として交流電源130を用い、整流手段と電流安定化回路とを備える構成とすることにより、既に用意されている交流電源130の他に直流電源を用意する必要がなく、安定した電流を提供することができる。
【0051】
以上のようにして構成される各ブロック131、132等は外部交流電源130に対して、各々が等しい電圧供給を受け得るように相互に独立して接続されることにより照明装置が構成される(不図示の方式1。図10を用いて説明すれば、突入電流制限抵抗133、定電流発生用コンデンサ134及び放電抵抗135の左側に設けられていてブロック132へと延びている接続点を、ユニット131の外に設けることによって相互に連結する方式をいう。)。
この点に関し、複数個の照明装置ユニットにより照明装置を形成する場合に、特定の照明装置ユニットのワイヤが短くて別の特定の照明装置ユニットのワイヤが長くなってしまうような事態を避けてワイヤ長を均一化するために、外部交流電源230からの電圧供給を受ける接続点を各ユニット内の電流安定化回路の入力側に設けて、この接続点を介して各ユニットを連結することにより等しい電圧供給を受けるように独立して接続するのが望ましい(方式2。図10に記載のもの。)。
さらには、以上の2つの異なる方式による照明装置を組み合わせて(方式1+方式2)、すなわち、照明装置ユニットを複数相互に独立して設けてなる照明装置と、電流安定化回路の入力側に接続点が設けられた照明装置ユニットの接続点同士を連結した照明装置とを組み合わせても良い(方式3)。このようにして組み合わされたものを照明装置機構と呼ぶ。
【0052】
上記接続点をユニットの内部に設けるか外部に設けるかにかかわらず、照明装置ユニットを多く繋いで照明装置とした場合には、利用者は、必要となる所望の長さになるように該照明装置から幾つかのユニットを分断ないし切断して配線を適宜処理して利用することができる。
逆に、分断されて用いられていない照明装置ユニットを用いられている照明装置に接続して必要となる長さになるまで連結することもできる。この際、不図示のコネクタを利用することにより連結して行っても良い。
方式2であれば、上述したように、ワイヤ長を均一化することもできる。
【0053】
外部交流電源130により印加された交流電圧は、突入電流制限抵抗133により電圧投入時の過渡電流を抑えられ、電圧安定後はその周波数にともない定電流発生用コンデンサ134により定電流を発生する。整流ブリッジダイオード136で交流から直流に整流されて、LED137〜142等が発光する。
【0054】
C.3 交流電源直列式
図11の交流電源直列式においては、照明装置ユニットに相当する各ブロック161、162、163等は電気的にはLED164−169等を備えるに留まり、LEDを発光させるのに必要となるデバイスは別途設けた電源ユニット182において実現している。
電源ユニット182は、図11に示されているように、突入電流制限抵抗183、定電流発生用コンデンサ184、放電抵抗185及び整流ブリッジダイオード186を備えている。これらの部材の機能動作は、C.2の突入電流制限抵抗132等と同様である。
照明装置ユニット161のみを電源ユニット182の整流ブリッジダイオード186の出力側に接続した場合には、C.2において外部交流電源130に照明装置ユニット161のみを接続した場合と回路的には同様となるので、その意味では交流電源直列式は特徴を有するものでない。
【0055】
交流電源直列式の特徴である点は、電源ユニット182の整流ブリッジダイオード186の出力側に、照明装置ユニット161と同様の構成を有する照明装置ユニット162、163等を連続して直列接続して照明装置を構成したというところに存する。
【0056】
このように直列に接続することで、前記C.1の直流電源式及び前記C.2の交流電源独立式がそれぞれに有する欠点を補うことができる。
【0057】
すなわち、前記C.1の直流電源式においては、直流電源100を(交流電源以外に)別途用意する必要があるという欠点がある。また、前記C.2の交流電源独立式においては、照明装置ユニット1や照明装置ユニット31等の各照明装置ユニット内の限られたサイズの中に収納できるLED数には物理的制限があるところ、収納されるLED数が少ない場合においては、収納されたLEDのVの合計と入力電圧との差が大きくなってしまい、この電圧差が熱として消費されて大きな損失となってしまうという欠点が存する。
これに対して、交流電源独立式においては、整流する電源ユニット182を備えているので別途直流電源を用意する必要がなくなる。加えて、照明装置ユニット161等としてLEDがユニット化されているので、多数のLED(164−169、170−175、176−181等)ないし照明装置ユニット(161、162、163等)を直列接続することができ、LEDのVを可能な限り入力電圧に近づけて熱損失を最小限に抑えることができる。
【0058】
なお、電源ユニット182と例えばブロック161とを一体化して1つのユニットを構成し、この構成されたユニットに対してブロック162、163等を直列に接続して行って照明装置を構成しても良い。
【0059】
D. 各回路構成の具体的適用
以下では、上記で説明した各回路構成を各実施形態に適用した場合の説明をする。
なお、説明の重複を避けて本発明の理解を容易にすべきとの観点から、第1実施形態に直流電源式を適用した場合を「D.1」とし、第2実施形態に交流電源独立式を適用した場合を「D.2」とし、さらに第2実施形態に交流電源直列式を適用した場合を「D.3」として、これら3通りの場合についてのみ説明することとする。
【0060】
D.1 第1実施形態に直流電源式を適用した場合
図12は、第1実施形態に直流電源式を適用した図面である。
図12において示されているように、照明装置ユニット1は回路的には2つの並列なLED回路ブロック201、202により構成されており、各LED回路ブロックは3つのチップLED(4、8、6、又は7、5、9)と1つの抵抗(203又は204)とにより構成されている。
このように照明装置ユニット1は2つのLED回路ブロック201、202を並列に備えているので、これらのLED回路ブロック201、202に含まれているチップLED4〜9の1つ乃至高々3つが破損して何れか一方のLED回路ブロックが電気的導通を失った場合であっても、もう一方のLED回路ブロックが導通しているので、照明装置ユニット1内のすべてのチップLEDが不点灯となる確率を抑えることができる。
【0061】
また、図2、図3と図12とを比較対照すると分かるように、本発明の照明装置ユニット1には、輝度ムラを抑えるためにチップLED4〜9の配置構成に工夫が凝らされている。
すなわち、図2及び図3において、チップLED4とチップLED6との間にはチップLED8でなくチップLED5が配置されていることから理解できるように、LED回路ブロック201、202が実装時に交差状となるようにチップLED4〜9が配置されている。
【0062】
この配置構成に関して、より詳細に図15を用いて説明する。
照明装置ユニット1内の2つのLED回路ブロック201、202中、何れか一方のブロックが不点灯になった場合を想定する。この場合において、図12のa、b、cとd、e、fとのブロック構成で基板回路を設計すると、a、b、cのブロック又はd、e、fのブロックの内、不点灯となっていないもう一方のブロックのみが点灯するのであるから、明暗部に偏りが生じることになる。つまり、輝度ムラが生じてしまう。
このような偏りは、ブロック構成をa、e、cとd、b、fとして、両ブロックが交差状となるようにすることで解決することができる。
そこで、本発明に係る実施形態では、LED回路ブロック201、202が実装時に交差状となるようにチップLED4〜9を配置した。
【0063】
なお、LED回路ブロックに備えるLED数を1つとした場合には交差配置にすることはできないが、2つの場合、4つの場合、5つの場合及びその他複数の場合において交差配置することができる。
複数備えた場合においては、可及的に多くの交差ポイントを設けることが望ましい。たとえば、各ブロックに5つのLEDを備える場合であれば、WとMとを重ね合わせるような具合で4つの交差ポイントができるように交差配置することが望ましい。
もっとも、5つ備えた場合であっても、1ポイント、2ポイント又は3ポイントだけ交差するようにしただけでも輝度ムラを抑えることができるので、これらの構成であってもかまわない。
要するに、可及的に多くの交差ポイントを設けて実装するのが望ましいが、少なくとも一部が交差するように実装される構成であっても良い。
【0064】
以上の構成を有する照明装置ユニット1は、外部直流電源200に接続される。外部直流電源200としては、具体的には、交流電源を直流電源に変換するスイッチング電源や、電池のような安定した直流電源を用いることができる。
【0065】
以上により照明装置ユニット1は発光するので所望の文字や絵等を照らす照明装置として機能するが、図9に示されているように照明装置ユニット1と同様の構成を有する照明装置ユニットLを照明装置ユニット1に対して並列となるように連鎖的に複数個接続して照明装置を構成しても良い。
照明装置ユニットLを多く繋いで照明装置として製品化した場合には、該製品の利用者は、必要となる所望の長さになるように該照明装置から幾つかのユニットを分断して配線を適宜処理して利用することができる。
分断された照明装置ユニットを、再度連結して利用することもできる。
【0066】
D.2 第2実施形態に交流電源独立式を適用した場合
図13は、第2実施形態に交流電源独立式を適用した図面である。
照明装置ユニット211は照明装置ユニット31に、LED216、217、218は砲弾型LED34、35、36にそれぞれ相当する。
図13に示されているように、本発明の照明装置ユニット211は例えばAC100Vの外部交流電源210に接続されるとともに、照明装置ユニット211内に突入電流制限抵抗212、定電流発生用コンデンサ213、放電抵抗214及び整流ブリッジダイオード215を備えている。これらの突入電流制限抵抗212、定電流発生用コンデンサ213、放電抵抗214及び整流ブリッジダイオード215は、基板33上で実現されている。
【0067】
図13に示されているように、パルス電流を抑制して後段の回路を保護するための突入電流制限抵抗212が、外部交流電源210と整流ブリッジダイオード215の一方入力側との間に接続されている。
また、該外部交流電源210と整流ブリッジダイオード215の他方入力側との間には、外部交流電源210の発振周期に同期して充放電を繰り返し、後段の回路に安定した電流を供給するための定電流発生用コンデンサ213が接続されている。この定電流発生用コンデンサ213に対しては放電抵抗214が並列に接続されており、これによって定電流発生用コンデンサ213に蓄積された電荷が放電される。
【0068】
このようにして入力側が構成された整流ブリッジダイオード215の出力側には、図13に示されているように砲弾型LED216〜221が連続して接続される(LED219、230、231は、砲弾型LED37、38、39にそれぞれ相当するものであり、図13においては図面に示されている内容の把握を容易にするためにLED216〜218のみが示されている。)
【0069】
以上により照明装置ユニット211は発光するので、所望の文字や絵等を照らす照明装置として機能する。この照明装置ユニット211によれば、交流電源を整流電源に変換する回路を備えているので、商用交流電源のほかに別途直流電源を準備する必要がなくなり、利便性が高められる。
【0070】
図13に示されているように照明装置ユニット211と同様の構成を有する照明装置ユニットMを照明装置ユニット211に対して並列となるように連鎖的に複数個接続して照明装置を構成しても良い。
照明装置ユニットMを多く繋いで照明装置として製品化した場合には、該製品の利用者は、必要となる所望の長さになるように該照明装置から幾つかのユニットを分断して配線を適宜処理して利用することができる。
分断された照明装置ユニットを、再度連結して利用することもできる。
【0071】
D.3 第2実施形態に交流電源直列式を適用した場合
図14は、第2実施形態に交流電源直列式を適用した図面である。
照明装置ユニット231は照明装置ユニット31に、LED232−237は砲弾型LED34−39にそれぞれ相当する。
この交流電源直列式を適用した場合においては、照明装置ユニット231は電気的にはLED232−237を備えるに止まり、別途設けられた電源ユニット238を介して外部交流電源230に接続される。
電源ユニット238は、図14に示されているように、突入電流制限抵抗239、定電流発生用コンデンサ240、放電抵抗241及び整流ブリッジダイオード242を備えている。これらの部材の機能動作は、D.2の突入電流制限抵抗212等と同様である。
照明装置ユニット231のみを電源ユニット238の整流ブリッジダイオード242の出力側に接続した場合には、D.2において外部交流電源210に照明装置ユニット211のみを接続した場合と回路的には同様となる。
【0072】
交流電源直列式を適用した場合に係る本発明では、電源ユニット238の整流ブリッジダイオード242の出力側に、照明装置ユニット231と同様の構成を有する照明装置ユニットN、N+1、N+2、・・・を連続して直列接続して照明装置を構成した点に特徴を有する。
【0073】
このように直列に接続することで、D.1の照明装置ユニット1及びD.2の照明装置ユニット211がそれぞれに有する欠点を補うことができる。
すなわち、整流する電源ユニット238を備えているので別途直流電源を用意する必要がなくなり、加えて照明装置ユニット231等としてLEDがユニット化されているので、多数のLEDを直列接続することができ、LEDのVを可能な限り入力電圧に近づけて熱損失を最小限に抑えることができる。
【0074】
本発明の上記実施形態は、何れも最良の実施形態としての単なる例に過ぎず、本発明の原理や構造等をより良く理解することができるようにするために述べられたに止まるものであって、添付の特許請求の範囲を限定する趣旨のものでない。
したがって、本発明の上記実施形態に対してなされ得る多種多様な変形ないし修正はすべて本発明の範囲内に含まれるものであり、添付の特許請求の範囲によって保護されるものと解さなければならない。
たとえば、本発明に係る外部交流電源として日本国の商用電源電圧であるAC100Vとして記述したが、各国の商用電源電圧に合わせて適宜設計することは、本発明の範囲内に含まれるものと解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る照明装置ユニットの俯瞰図である。
【図2】図2は、本発明の第1実施形態に係る照明装置ユニットの構造断面図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施形態に係る照明装置ユニットの実装断面図である。
【図4】図4は、本発明の照明装置ユニット及び照明装置に用いられるワイヤの斜視図である。
【図5】図5は、本発明の第2実施形態に係る照明装置ユニットの俯瞰図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態に係る照明装置ユニットの構造断面図である。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態に係る照明装置ユニットの実装断面図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態で用いられるLEDと導光反射体の断面図である。
【図9】図9は、本発明の各実施形態に適用される直流電源式の回路図面である。
【図10】図10は、本発明の各実施形態に適用される交流電源独立式の回路図面である。
【図11】図11は、本発明の各実施形態に適用される交流電源直列式の回路図面である。
【図12】図12は、本発明の第1実施形態に直流電源式回路を適用した場合の回路図面である。
【図13】図13は、本発明の第2実施形態に交流電源独立式回路を適用した場合の回路図面である。
【図14】図14は、本発明の第2実施形態に交流電源直列式回路を適用した場合の回路図面である。
【図15】図15は、LEDの配置構成を説明する図面である。
【図16】図16は、従来の照明装置ユニットないし照明装置が適用された看板である。
【図17】図17は、図16に係る照明装置ユニットの分解斜視図である。
【図18】図18は、図16に係る照明装置ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
【0076】
1 照明装置ユニット
2 ボトムケース(収納部)
3 基板
4〜9 チップLED(発光ダイオード、発光部)
10 Oリング
11 ディヒューザ
12 集光拡散カバー
31 照明装置ユニット
32 ボトムケース(収納部)
33 基板
34〜39 砲弾型LED(発光ダイオード、発光部)
40〜45 導光反射体(導光体)
46 Oリング
47 ディヒューザ
48 集光拡散カバー(カバー)
100 外部直流電源(外部電源)
103 サブブロック(第1発光部)
104 サブブロック(第2発光部)
107〜109 LED(第1の少なくとも1つの発光ダイオード、第1の複数の発光ダイオード)
110 抵抗(第1抵抗)
111〜113 LED(第2の少なくとも1つの発光ダイオード、第2の複数の発光ダイオード)
114 抵抗(第2抵抗)
130 外部交流電源(外部電源)
133 突入電流制限用抵抗(電流安定化回路)
134 定電流発生用コンデンサ(電流安定化回路)
135 放電抵抗(電流安定化回路)
136 整流ブリッジダイオード(整流手段)
160 外部交流電源(外部電源)
182 電源ユニット
183 突入電流制限用抵抗(電流安定化回路)
184 定電流発生用コンデンサ(電流安定化回路)
185 放電抵抗(電流安定化回路)
186 整流ブリッジダイオード(整流手段)
200 外部直流電源(外部電源)
201 LED回路ブロック(第1発光部)
202 LED回路ブロック(第2発光部)
203 抵抗(第1抵抗)
204 抵抗(第2抵抗)
210 外部交流電源(外部電源)
212 突入電流制限用抵抗(電流安定化回路)
213 定電流発生用コンデンサ(電流安定化回路)
214 放電抵抗(電流安定化回路)
215 整流ブリッジダイオード(整流手段)
230 外部交流電源(外部電源)
238 電源ユニット
239 突入電流制限用抵抗(電流安定化回路)
240 定電流発生用コンデンサ(電流安定化回路)
241 放電抵抗(電流安定化回路)
242 整流ブリッジダイオード(整流手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオードを有する発光部と、外部電源に接続可能であって前記発光部へ電源を供給する電源回路と、が実装された基板と、
該基板の周囲を覆って収納する収納部と、
を備えた照明装置ユニットであって、
前記収納部と接し、前記発光部から発せられた光を透過することが可能であり、かつ前記収納部に対して固定可能な集光拡散カバーを更に備え、
前記集光拡散カバーは、その表面を前記発光ダイオードに対応した部分においてレンズ形状に形成し、前記発光部からの光を集光して外方に向けて拡散する構成であることを特徴とする照明装置ユニット。
【請求項2】
前記発光部と前記カバーとの間に光の強さを均一化するディヒューザを更に備えたことを特徴とする請求項1記載の照明装置ユニット。
【請求項3】
前記基板と前記ディヒューザとの間にOリングを更に備えたことを特徴とする請求項2記載の照明装置ユニット。
【請求項4】
前記発光部から発せられた光を導く導光体を更に備えるとともに、前記発光ダイオードは砲弾型発光ダイオードであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の照明装置ユニット。
【請求項5】
前記外部電源は外部直流電源であって、
前記発光部は、第1抵抗と第1の少なくとも1つの発光ダイオードとを有する第1発光部と、第2抵抗と第2の少なくとも1つの発光ダイオードとを有する第2発光部と、を備え、
該第1発光部と該第2発光部とは該外部直流電源に対して並列に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の照明装置ユニット。
【請求項6】
前記第1の少なくとも1つの発光ダイオードは第1の複数の発光ダイオードであるとともに、前記第2の少なくとも1つの発光ダイオードは第2の複数の発光ダイオードであって、
これら第1及び第2の複数の発光ダイオードは、少なくとも一部が交差するように前記基板に実装されていることを特徴とする請求項5記載の照明装置ユニット。
【請求項7】
前記第1の複数の発光ダイオードは3つの発光ダイオードであるとともに、前記第2の複数の発光ダイオードは3つの発光ダイオードであることを特徴とする請求項6記載の照明装置ユニット。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れかに記載の照明装置ユニットを複数並列に接続してなることを特徴とする照明装置。
【請求項9】
前記外部電源は外部交流電源であって、
前記基板には、該外部交流電源の供給を受けて前記発光部に整流電源を供給する整流手段と、該外部交流電源と該整流手段との間に直列に接続されて所定の交流発振周期に同期して該整流手段に電流を安定供給する電流安定化回路と、が実装されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の照明装置ユニット。
【請求項10】
請求項9記載の照明装置ユニットを複数相互に独立して設けてなることを特徴とする照明装置。
【請求項11】
前記電流安定化回路の入力側に接続点が設けられた請求項9記載の照明装置ユニットを複数有し、相互の接続点同士を繋ぐことによりなることを特徴とする照明装置。
【請求項12】
請求項9記載の照明装置ユニットを複数相互に独立して設けてなる照明装置と、
前記電流安定化回路の入力側に接続点が設けられた請求項9記載の照明装置ユニットを複数有し、相互の接続点同士を繋ぐことによりなる照明装置と、
を備えたことを特徴とする照明装置機構。
【請求項13】
前記外部電源は外部交流電源であって、
少なくとも1つの請求項1乃至4の何れかに記載の照明装置ユニットと、
該外部交流電源と該少なくとも1つの照明装置ユニットとの間に、該外部交流電源の供給を受けて該少なくとも1つの照明装置ユニットに整流電源を供給する整流手段と、該外部交流電源と該整流手段との間に直列に接続されて所定の交流発振周期に同期して該整流手段に電流を安定供給する電流安定化回路と、を有する電源ユニットと、
を備えたことを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−213881(P2007−213881A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−30505(P2006−30505)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【出願人】(504277090)アリスト・エンジニアリング プライベート リミテッド (8)
【Fターム(参考)】