説明

照明装置

【課題】複数の発光ユニットを設けた積層構造を有する発光素子を用い、長時間使用しても発光色の変化が少ない照明装置を提供する。
【解決手段】発光領域が複数に分割されており、分割された発光領域には、複数の発光素子が設けられており、複数の発光素子のうち、少なくとも1つは複数の発光ユニットを有する第1の発光素子であり、少なくとも1つは第2の発光素子であり、第1の発光素子の初期の発光色を第1の発光色とし、第1の発光素子の経時変化後の発光色を第2の発光色とすると、第2の発光素子は、第2の発光色の補色となる色を発光し、第1の発光素子の発光と、第2の発光素子の発光とをそれぞれ独立に制御する制御手段とを有する照明装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエレクトロルミネッセンスを利用する発光素子を用いた発光装置、特に照明装
置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子は、自発光型の素子であり、照明装置として利用することが試みられている。
発光素子を用いた照明装置では、例えば、効率が良いもの、演色性が高いものなど、顧客
のニーズに合わせた照明装置を提供することが可能である。
【0003】
発光素子の発光機構は、一対の電極間に発光層を挟んで電圧を印加することにより、陰
極から注入された電子および陽極から注入された正孔が発光層の発光中心で再結合して分
子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際にエネルギーを放出して発光する
といわれている。励起状態には一重項励起と三重項励起が知られ、発光はどちらの励起状
態を経ても可能であると考えられている。
【0004】
このような発光素子に関しては、その素子特性を向上させる上で、材料に依存した問題
が多く、これらを克服するために素子構造の改良や材料開発等が行われている。
【0005】
一方、素子構造の1つとして、高輝度発光時での長寿命を実現するために、対向する陽
極電極と、陰極電極の間に複数の発光ユニットが電荷発生層で仕切られて積層されている
構造を有する発光素子が報告されている(特許文献1および非特許文献1参照)。この電
荷発生層はキャリアを注入する役割を持ち、透光性の高い材料であることが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−45676号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Toshio Matsumoto,Takeshi Nakada,Jun Endo,Koichi Mori,Norihumi Kawamura,Akira Tokoi,Junji Kido,IDW’03,1285−1288
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1および非特許文献1に記載されている構造において、白色発光させるために
は、例えば、図8(A)に示す青色発光ユニットと橙色発光ユニットとの積層、図8(B
)に示すような青色発光ユニットと緑色発光ユニットと赤色発光ユニットとの積層のよう
な構造がある。
【0009】
しかしながら、発光ユニットを複数設けた発光素子は組み合わせる発光ユニットの寿命
が同じでなければ、時間が経過するとともに、発光素子の発光色が変化する色ずれを起こ
してしまう問題がある。色ずれとは、各発光ユニットの輝度の割合が変化し、発光素子と
しての発光色が変化する現象である。輝度の低下については、印加電圧を上げることで同
一の輝度を保持することが可能であるが、色ずれに関しては、印加電圧の調整のみでは解
決することができない。例えば、図8(A)において、青色発光材料の寿命の方が短い場
合には、発光素子を点灯させ、ある時間経過すると、図8(C)に示すように、黄色がか
った白色となってしまう。
【0010】
上記問題に鑑み、本発明は、複数の発光ユニットを設けた積層型の発光素子を用い、長
時間使用しても発光色の変化が少ない照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一は、発光領域が複数に分割されており、分割された発光領域には、複数の発
光素子が設けられており、複数の発光素子のうち、少なくとも1つは複数の発光ユニット
を有する第1の発光素子であり、少なくとも1つは第2の発光素子であり、第1の発光素
子の初期の発光色を第1の発光色とし、第1の発光素子の経時変化後の発光色を第2の発
光色とすると、第2の発光素子は、第2の発光色の補色となる色を発光し、第1の発光素
子の発光と、第2の発光素子の発光とをそれぞれ独立に制御する制御手段とを有すること
を特徴とする照明装置である。
【0012】
上記構成とすることにより、時間経過とともに第1の発光素子の発光色が第1の発光色
から第2の発光色へ変化した場合でも、第1の発光素子の発光と、第2の発光素子の発光
をそれぞれ独立に制御することができる。そして、また、第2の発光色と、第2の発光素
子の発光色は補色の関係であるため、発光領域全体としての発光色の変化を抑制すること
ができる。
【0013】
また、本発明の一は、発光領域が複数に分割されており、分割された発光領域には、複
数の発光素子が設けられており、複数の発光素子のうち、少なくとも1つは複数の発光ユ
ニットを有する第1の発光素子であり、少なくとも1つは第2の発光素子であり、第2の
発光素子は、第1の発光素子の複数の発光ユニットのうち、寿命の短い発光ユニットと同
じ材料で構成される発光ユニットを有し、第1の発光素子の発光と、第2の発光素子の発
光とをそれぞれ独立に制御する制御手段とを有することを特徴とする照明装置である。
【0014】
上記構成とすることにより、時間経過とともに第1の発光素子の発光色が変化した場合
でも、第1の発光素子の発光と、第2の発光素子の発光をそれぞれ独立に制御することが
できる。そして、第1の発光素子が有する発光ユニットのうち寿命の短い発光ユニットと
同じ材料で構成される発光ユニットを有する第2の発光素子と、第1の発光素子とが、同
一の分割された発光領域内にあるため、第1の発光素子の発光と第2の発光素子の発光と
を制御することにより、発光領域全体としての発光色の変化を抑制することができる。
【0015】
また、本発明の一は、発光領域が複数に分割されており、分割された発光領域は、第1
の発光素子と第2の発光素子とを有し、第1の発光素子は、複数の発光ユニットを有し、
第2の発光素子は、第1の発光素子に含まれる複数の発光ユニットのうち、寿命の短い発
光ユニットと同じ材料で構成される発光ユニットを有し、第1の発光素子の発光と、第2
の発光素子の発光とをそれぞれ独立に制御する制御手段とを有することを特徴とする照明
装置である。
【0016】
上記構成とすることにより、時間経過とともに第1の発光素子の発光色が変化した場合
でも、第1の発光素子の発光と、第2の発光素子の発光をそれぞれ独立に制御することが
できる。そして、第1の発光素子が有する発光ユニットのうち寿命の短い発光ユニットと
同じ材料で構成される発光ユニットを有する第2の発光素子と、第1の発光素子とが、同
一の分割された発光領域内にあるため、第1の発光素子の発光と第2の発光素子の発光と
を制御することにより、発光領域全体としての発光色の変化を抑制することができる。
【0017】
また、本発明の一は、発光領域が複数に分割されており、分割された発光領域は、複数
の発光ユニットを設けた第1の発光素子と、第2の発光素子とを有し、第1の発光素子は
初期の発光色が白色であり、第1の発光素子の経時変化後の発光色を第2の発光色とする
と、第2の発光素子は、第2の発光色の補色となる色を発光し、第1の発光素子の発光色
が変化するのに伴い、第2の発光素子の発光を制御する制御手段を有することを特徴とす
る照明装置である。
【0018】
また、本発明の一は、発光領域が複数に分割されており、分割された発光領域は複数の
発光ユニットを設けた第1の発光素子と、第2の発光素子とを有し、第1の発光素子は白
色発光を示し、第2の発光素子は、第1の発光素子に含まれる発光材料のうち、寿命の短
い発光材料の発光色と同じ発光色を示し、第1の発光素子の発光色が変化するのに伴い、
第2の発光素子の発光を制御する制御手段を有することを特徴とする照明装置である。
【0019】
また、本発明の一は、発光領域が複数に分割されており、分割された発光領域は、複数
の発光ユニットを設けた第1の発光素子と、第2の発光素子とを有し、第1の発光素子の
初期輝度を第1の輝度とすると、第1の発光素子の輝度が第1の輝度から第2の輝度へ変
化するのにともない、第2の発光素子の輝度を強めていき、分割された発光領域全体の輝
度の変化を抑制する制御手段を有することを特徴とする照明装置である。
【0020】
また、本発明の一は、発光領域とモニター素子を有し、発光領域は複数に分割されてお
り、分割された発光領域は、複数の発光ユニットを設けた第1の発光素子と、第2の発光
素子とを有し、発光開始時の第1の発光素子の輝度をLtotal(0)、t時間後の第
1の発光素子の輝度をLtotal(t)、モニター素子の発光開始時とt時間後の輝度
の変化量をΔLmon、第2の発光素子のt時間後の輝度をΔLとすると、式(1)に
従うように第2の発光素子のt時間後の輝度を調整する制御手段を有することを特徴とす
る照明装置である。
【0021】
【数1】

【0022】
上記構成において、第2の発光素子は、1つの発光ユニットを有する発光素子であって
もよいし、複数の発光ユニットを設けた発光素子であってもよい。
【0023】
また、上記構成において、複数の発光領域は、マトリクス状に形成されていてもよいし
、ストライプ状に形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の照明装置は、複数の発光ユニットを積層した積層構造を有するため、高輝度で
の発光が可能である。また、本発明の照明装置は、長時間使用しても発光色の変化が少な
く、長寿命である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の照明装置を説明する図。
【図2】本発明の照明装置を説明する図。
【図3】本発明の照明装置を説明する図。
【図4】本発明の照明装置を説明する図。
【図5】本発明の照明装置に用いる発光素子を説明する図。
【図6】本発明の照明装置を説明する図。
【図7】本発明の照明装置を説明する図。
【図8】照明装置を説明する図。
【図9】本発明の照明装置を説明する図。
【図10】本発明の照明装置を説明する図。
【図11】本発明の照明装置を説明する図。
【図12】本発明の照明装置を説明する図。
【図13】本発明の照明装置を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下
の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細
を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示
す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0027】
(実施の形態1)
【0028】
本実施の形態では、本発明の照明装置の一態様について説明する。
【0029】
本発明の照明装置は、発光領域が複数に分割されており、分割された発光領域は複数の
発光素子を有する。一つは複数の発光ユニットを積層させた積層型の発光素子であり、一
つは、補正発光素子である。積層型発光素子を第1の発光素子とし、補正発光素子を第2
の発光素子とする。
【0030】
第1の発光素子は、複数の発光ユニットを積層させて全体として所望の発光色が得られ
るように形成されている。つまり、初期の発光色が所望の第1の発光色となるように形成
された発光素子である。例えば、2つの発光ユニットを積層させた発光素子の場合、互い
に補色を発光する発光ユニットを積層させることで白色発光する積層型の発光素子を得る
ことができる。
【0031】
第2の発光素子は、第1の発光素子が劣化した後の発光色(第2の発光色)の補色を発
光する発光素子である。例えば、第1の発光素子が二つの発光ユニットを積層して白色発
光が得られるように形成されている場合、第1の発光素子に含まれている二つの発光ユニ
ットのうち、寿命の短い方の発光ユニットに用いられている発光材料を、第2の発光素子
に用いることができる。
【0032】
本発明の照明装置は、発光開始時点では、第1の発光素子のみの発光で所望の第1の発
光色が得られる。しかし、積層型の発光素子である第1の発光素子は、発光時間とともに
劣化が生じ、発光色が変化し、輝度も変化していく。例えば、第1の発光素子の発光色が
、第1の発光色から第2の発光色に変化してしまう。また、第1の発光素子の輝度も第1
の輝度から第2の輝度へ変化してしまう。これは各発光ユニットに含まれる材料の劣化の
経時変化が異なるために生じてしまう。
【0033】
そのため、時間経過により第1の発光素子の発光色が変化し、輝度が低くなってきたら
、第2の制御手段により第2の発光素子の発光を強めていき、分割された発光領域内の発
光色の変化および輝度の変化を抑制する。つまり、一つの分割された発光領域の発光色が
変化しないように、第1の発光素子の発光を制御する第1の制御手段および第2の発光素
子の発光を制御する第2の制御手段を用いて、発光を制御する。よって、発光領域全体と
して発光色の変化を抑制することができる。また、発光領域全体としての輝度の変化を抑
制することができる。なお、第1の発光素子と第2の発光素子は、隣接して設けられてい
ることが好ましい。隣接していることにより、第1の発光素子と第2の発光素子の発光色
の違いを目立たないようにすることが可能である。
【0034】
分割された発光領域の発光色の変化および輝度の変化を抑制することにより、結果とし
て、発光領域全体の発光色の変化および輝度の変化を抑制することができる。つまり、照
明装置の寿命を長くすることが可能である。よって、本発明を適用することにより、長寿
命の照明装置を得ることができる。
【0035】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の照明装置に用いる積層型の発光素子について図5を用いて
説明する。積層型の発光素子は、電荷発生層を挟んで複数の発光ユニットを積層した構成
を有する。図5では、積層型の発光素子の一態様として、2つの発光ユニットを積層した
構成を示す。また、本実施の形態では、第1の電極501は陽極として機能し、第2の電
極502は陰極として機能する場合について説明する。
【0036】
基板500は発光素子の支持体として用いられる。基板500としては、例えばガラス
、またはプラスチックなどを用いることができる。なお、発光素子を作製工程において支
持体として機能するものであれば、これら以外のものでもよい。
【0037】
陽極としては、種々の材料を用いることができ、仕事関数の大きい(具体的には4.0
eV以上)金属、合金、導電性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好まし
い。具体的には、インジウム錫酸化物(以下、ITOと示す)、または珪素を含有したイ
ンジウム錫酸化物、2〜20wt%の酸化亜鉛(ZnO)を含む酸化インジウム等の他、
金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、
モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)
、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン:TiN)等が挙げられる。
【0038】
一方、陰極としては、種々の材料を用いることができ、仕事関数の小さい(具体的には
3.8eV以下)金属、合金、導電性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが
好ましい。具体的には、元素周期表の第1族または第2族に属する金属、すなわちリチウ
ム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシ
ウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金
(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金
属およびこれらを含む合金等が挙げられる。ただし、高い電子注入性を有する電子注入層
を用いることにより、仕事関数の高い材料、すなわち、通常は陽極に用いられている材料
で陰極を形成することもできる。例えば、Al、Ag、ITO等の金属・導電性無機化合
物により陰極を形成することもできる。
【0039】
電荷発生層521は第1の発光ユニット511と第2の発光ユニット512にキャリア
を注入する役割を担う層である。電荷発生層521は、可視光の透過率が高い材料で構成
されていることが好ましく、透明導電膜、例えばインジウム錫酸化物(ITO)、または
珪素を含有したインジウム錫酸化物、2〜20wt%の酸化亜鉛(ZnO)を含む酸化イ
ンジウム等を用いることができる。また、無機化合物のみから成るものだけでなく、有機
化合物を含む構成とすることも可能である。
【0040】
第1の発光ユニット511および第2の発光ユニット512には、種々の材料を用いる
ことができ、低分子系材料および高分子系材料のいずれを用いることもできる。なお、第
1の発光ユニット511および第2の発光ユニット512を形成する材料には、有機化合
物材料のみから成るものだけでなく、無機化合物を一部に含む構成も含めるものとする。
また、発光ユニットは、正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層(ホールブロッキング層)
、発光層、電子輸送層、電子注入層等を適宜組み合わせて構成されるが、単層で構成して
もよいし、複数の層を積層させた構成としてもよい。
【0041】
また、発光ユニットの作製には、蒸着法、インクジェット法、スピンコート法、ディッ
プコート法など、湿式、乾式を問わず、種々の方法を用いることができる。
【0042】
以下に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層に用いる具体的な
材料を示す。
【0043】
正孔注入層を形成する正孔注入性材料としては種々の材料を用いることができる。具体
的には、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウムなどの金
属酸化物などが良い。これらの酸化物に適当な有機化合物を混合しても良い。あるいは、
有機化合物であればポルフィリン系の化合物が有効であり、フタロシアニン(略称:H
Pc)、銅フタロシアニン(略称:CuPc)等を用いることができる。また、導電性高
分子化合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(略称:PS
S)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(略称:PEDOT)や、ポリアニリ
ン(略称:PAni)などを用いることができる。
【0044】
正孔輸送層を形成する正孔輸送性材料としては、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン
環−窒素の結合を有するもの)の化合物が好適である。広く用いられている材料として、
例えば、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−
ビフェニル]−4,4’−ジアミン(以下、TPDと示す)の他、その誘導体である4,
4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、α−
NPDと示す)や、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル)−トリフェニルアミ
ン(以下、TCTAと示す)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ
)−トリフェニルアミン(以下、TDATAと示す)、4,4’,4’’−トリス[N−
(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(以下、MTD
ATAと示す)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。
【0045】
また、発光層を形成する発光性材料としては、具体的には、トリス(8−キノリノラト
)アルミニウム(以下、Alqと示す)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(以下、Almqと示す)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリ
ナト)ベリリウム(以下、BeBqと示す)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
−(4−ヒドロキシ−ビフェニリル)−アルミニウム(以下、BAlqと示す)、ビス[
2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、Zn(BOX)
と示す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、Z
n(BTZ)と示す)などの金属錯体の他、各種蛍光材料が有効である。
【0046】
なお、ゲスト材料と組み合わせて発光層を形成する場合には、ゲスト材料としては、具
体的には、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル
)−4H−ピラン(略称:DCM1)、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(
ジュロリジン−4−イル−ビニル)−4H−ピラン(略称:DCM2)、N,N−ジメチ
ルキナクリドン(略称:DMQd)、9,10−ジフェニルアントラセン、5,12−ジ
フェニルテトラセン(略称:DPT)、クマリン6、ペリレン、ルブレンなどの一重項発
光材料(蛍光材料)の他、ビス(2−(2’−ベンゾチエニル)ピリジナト−N,C
)(アセチルアセトナト)イリジウム(略称:Ir(btp)(acac))などの三
重項発光材料(燐光材料)も用いることができる。
【0047】
電子輸送層を形成する電子輸送性材料としては、先に述べたAlq、トリス(4−メ
チル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(2−メチル−8−
キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)、トリス(
8−キノリノラト)ガリウム(略称:Gaq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト
)−4−フェニルフェノラト−ガリウム(略称:BGaq)、ビス(10−ヒドロキシベ
ンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム略称:BeBq)、ビス[2−(2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などの金属錯体
が挙げられる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−te
rt−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−
ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イ
ル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェ
ニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(
4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリ
ル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略
称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)等を用いることができる。
【0048】
電子注入層に用いることができる電子注入性材料としては、上述した電子輸送性材料を
用いることができる。その他に、LiF、CsFなどのアルカリ金属ハロゲン化物や、C
aFのようなアルカリ土類ハロゲン化物、LiOなどのアルカリ金属酸化物のような
絶縁体の超薄膜がよく用いられる。また、リチウムアセチルアセトネート(略称:Li(
acac))や8−キノリノラト−リチウム(略称:Liq)などのアルカリ金属錯体も
有効である。さらに、上述した電子輸送性材料と、Mg、Li、Cs等の仕事関数の小さ
い金属とを混合した層を電子注入層として使用することもできる。また、モリブデン酸化
物(MoOx)やバナジウム酸化物(VOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、タング
ステン酸化物(WOx)等の金属酸化物またはベンゾオキサゾール誘導体と、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、または遷移金属のいずれか一または複数の材料とを含むようにし
ても良い。また酸化チタンを用いていても良い。
【0049】
なお、図5では2つの発光ユニットを設けた構成を示したが、これに限定されず、3つ
以上の発光ユニットを設けてもよい。また、積層する発光ユニットは、それぞれ同じ構成
である必要はなく、異なる材料で構成されている発光ユニットを積層してもよい。
【0050】
また、1つの発光ユニットを有する発光素子についても、上述した材材料を適宜用いて
作製することができる。
【0051】
(実施の形態3)
本実施の形態では、第1の発光素子として2つの発光ユニットを有する積層型発光素子
を、第2の発光素子として1つの発光ユニットを有する発光素子を用いた照明装置につい
て図1を用いて説明する。本実施の形態では、分割された発光領域が白色発光する場合に
ついて説明するが、白色の発光以外にも本発明を適用することは可能である。
【0052】
本実施の形態において、第1の発光素子111は、2つの発光ユニットを有する積層型
発光素子である。第1の発光ユニット151と第2の発光ユニット152はそれぞれ異な
る発光材料を含み、色の異なる発光が得られる。例えば、第1の発光ユニット151の発
光色を青色とし、第2の発光ユニット152の発光色を橙色とし、光学設計により膜厚を
最適化することで白色発光が可能となる。
【0053】
第2の発光素子121は、1つの発光ユニット161を有し、第1の発光素子に含まれ
、第2の発光ユニット152に比べ寿命の短い第1の発光ユニット151に含まれる発光
材料を含んでいる。
【0054】
つまり、発光開始時において、第1の発光素子111は白色発光するように形成され、
第2の発光素子121は第1の発光ユニットと同じ発光色が得られるように形成されてい
る。
【0055】
本実施の形態で示す照明装置は、発光開始時は、第1の発光素子111の発光のみで、
目的とする白色の発光が実現できる(図1(A))。しかし、時間経過に伴い、第1の発
光素子の発光色および輝度に変化が生じる。第1の発光素子が有する第1の発光ユニット
に含まれる発光材料の寿命が短い場合、第1の発光素子111の発光色は第2の発光ユニ
ットに含まれる発光材料の発光色に近づいていく。つまり、第1の発光素子の発光色は、
発光開始時の第1の発光色から第2の発光色へ変化してしまう。また、第1の発光素子の
輝度も、発光開始時の第1の輝度から第2の輝度へ変化してしまう。
【0056】
そこで、第1の発光素子111の発光色および輝度の変化に伴い、第2の発光素子12
1の発光を強めていく。第2の発光色の補色となる色、つまり、第1の発光ユニットと同
じ発光色が得られる第2の発光素子121の発光を強めていき、一つの分割された発光領
域の発光色を白色に保つように発光の強さを調整していく(図1(B))。
【0057】
第1の発光素子111および第2の発光素子121の輝度の制御は、それぞれ第1の制
御手段131、第2の制御手段141を用いて行う。第1の制御手段131および第2の
制御手段141は、あらかじめ測定しておいた発光素子の時間経過による劣化特性または
モニター素子の劣化特性に基づき、発光素子の発光の強さ、つまり輝度を制御している。
【0058】
本発明の照明装置で用いるモニター素子は、第1の発光素子111が有する発光ユニッ
トのうち、寿命の長い方の発光ユニットに含まれる発光材料と同じ発光材料が含んでいる
。つまり、本実施の形態では、第2の発光ユニット152と同じ発光材料を含んでいる。
【0059】
発光開始時の第1の発光素子の輝度をLtotal(0)、t時間後の第1の発光素子
の輝度をLtotal(t)、モニター素子の発光開始時とt時間後の輝度の変化量をΔ
mon、第2の発光素子のt時間後の輝度をΔLとすると、式(1)に従うように第
2の発光素子のt時間後の輝度を調整する。
【0060】
【数2】

【0061】
上記式(1)に従うように第2の発光素子のt時間後の輝度を調整することにより、分
割された発光領域の発光色の変化および輝度の変化を抑制することができる。そのため、
目的の発光色が得られる時間が長くなり、結果として、発光領域全体の発光色の変化およ
び輝度の変化を抑制することができ、長寿命の照明装置を得ることができる。
【0062】
なお、第2の発光素子121を、第1の発光素子111に含まれる第1の発光ユニット
と全て同じ材料を用いて形成する場合、工程数を増加させることなく本発明の照明装置を
作製することができる。
【0063】
また、モニター素子を、第1の発光素子111に含まれる第2の発光ユニット152と
全て同じ材料を用いて形成する場合、工程数を増加させることなく本発明の照明装置を作
製することができる。
【0064】
よって、工程数を増加させることなく、長寿命の照明装置を得ることができる。
【0065】
また、モニター素子として寿命の長い発光材料を用いることにより、輝度の制御の誤差
を少なくすることができる。寿命の短い発光材料を用いると、時間に対する輝度の変化が
大きく、そのため誤差も大きくなってしまう。
【0066】
また、モニター素子を設ける場所は、パネルの周辺部であり、外部からの影響を受けや
すい。具体的には、シール材を透過する水分等にさらされやすい環境にあるため、劣化し
にくい素子であることが望まれている。本発明で用いるモニター素子は、寿命の長い発光
材料を用いているため、劣化しにくい。よって、本発明で用いるモニター素子は、優れた
特性を備えている。
【0067】
(実施の形態4)
本実施の形態では、第1の発光素子として2つの発光ユニットを有する積層型発光素子
を、第2の発光素子として2つの発光ユニットを有する積層型発光素子を用いた照明装置
について図2を用いて説明する。本実施の形態では、分割された発光領域が白色発光する
場合について説明するが、白色の発光以外にも本発明を適用することは可能である。
【0068】
本実施の形態において、第1の発光素子211および第2の発光素子221は、それぞ
れ二つの発光ユニットを有する積層型発光素子である。第1の発光ユニットと第2の発光
ユニットはそれぞれ異なる発光材料を含み、色の異なる発光が得られる。例えば、第1の
発光素子211の第1の発光ユニット251の発光色を青色とし、第2の発光ユニット2
52の発光色を第1の発光ユニットの発光色の補色である橙色とし、光学設計により膜厚
を最適化することで白色発光が可能となる。なお、第1の発光ユニットと第2の発光ユニ
ットの膜厚が同じで積層順序を入れ替えた場合の素子は、光学設計が異なってくるため、
白色発光とはならない。つまり、第2の発光素子221の第1の発光ユニット261の発
光色を橙色とし、第2の発光ユニット262の発光色を青色としても白色発光とはならな
い。本実施の形態では、発光開始時において、第1の発光素子211は白色発光するよう
に形成され、第2の発光素子221は第1の発光ユニットの発光色である青色発光が強い
白色発光(青色がかった白色発光)が得られるように形成されている。
【0069】
本実施の形態における照明装置は、発光開始時は、第1の発光素子の発光のみで、目的
とする白色発光が実現できる(図2(A))。しかし、時間経過に伴い、第1の発光素子
の発光色および輝度に変化が生じる。第1の発光素子211が有する第1の発光ユニット
251に含まれる発光材料の寿命が短い場合、第1の発光素子の発光色は第2の発光ユニ
ット252に含まれる発光材料の発光色に近づいていく。つまり、第1の発光素子の発光
色は、発光開始時の第1の発光色から第2の発光色へ変化してしまう。また、第1の発光
素子の輝度も発光開始時の第1の輝度から第2の輝度へ変化してしまう。
【0070】
そこで、第1の発光素子211の発光色の変化に伴い、第2の発光素子221の発光を
強めていく。第2の発光色の補色となる色の発光、つまり、第1の発光ユニットの発光が
強い第2の発光素子の発光を強めていくことにより、一つの分割された発光領域の発光色
を白色に保つように調整していく(図2(B))。
【0071】
第1の発光素子211および第2の発光素子221の輝度の制御は、それぞれ第1の制
御手段231、第2の制御手段241を用いて行う。第1の制御手段231および第2の
制御手段241は、実施の形態3で示したように、あらかじめ測定しておいた発光素子の
時間経過による劣化特性またはモニター素子の劣化特性に基づき、発光素子の発光の強さ
、つまり輝度を制御している。
【0072】
本実施の形態で用いるモニター素子は、第1の発光素子が有する発光ユニットのうち、
寿命の長い方の発光ユニットに含まれる発光材料と同じ発光材料が含んでいる。つまり、
第2の発光ユニット252と同じ発光材料を含んでいる。
【0073】
発光開始時の第1の発光素子の輝度をLtotal(0)、t時間後の第1の発光素子
の輝度をLtotal(t)、モニター素子の発光開始時とt時間後の輝度の変化量をΔ
mon、第2の発光素子のt時間後の輝度をΔLとすると、式(1)に従うように第
2の発光素子のt時間後の輝度を調整する。
【0074】
【数3】

【0075】
上記式(1)に従うように第2の発光素子のt時間後の輝度を調整することにより、分
割された発光領域の発光色の変化および輝度の変化を抑制することができる。そのため、
目的の発光色が得られる時間が長くなり、結果として、発光領域全体の発光色の変化およ
び輝度の変化を抑制することができ、長寿命の照明装置を得ることができる。
【0076】
なお、第1の発光ユニットと第2の発光ユニットの膜厚を変化させても構わない。例え
ば、第1の発光素子が有する第1の発光ユニットの膜厚と、第2の発光素子が有する第1
の発光ユニットの膜厚は異なっていてもよい。
【0077】
(実施の形態5)
本実施の形態では、3つの発光ユニットを有する積層型発光素子を用いた照明装置につ
いて図3を用いて説明する。3つの発光ユニットを有する積層型発光素子においても、2
つの発光ユニットを有する積層型発光素子の場合と同様に、各発光素子の発光を制御する
ことで、時間の経過により生じる発光色の変化を抑制することが可能である。なお、本実
施の形態では、白色発光する場合について説明するが、白色発光以外にも本発明を適用す
ることは可能である。
【0078】
第1の発光素子311は、第1の発光ユニット351、第2の発光ユニット352、第
3の発光ユニット353を有し、それぞれの発光ユニットは、それぞれ異なる発光材料を
含んでいる。例えば、第1の発光ユニット351を青色とし、第2の発光ユニット352
を緑色とし、第3の発光ユニット353を赤色とし、光学設計により膜厚を最適化するこ
とで白色発光が可能となる。
【0079】
第2の発光素子321は、一つの発光ユニット361を有し、第1の発光素子311に
含まれる発光ユニットのうち、寿命の短い発光ユニットに含まれる発光材料を含んでいる
。本実施の形態では、第2の発光ユニットおよび第3の発光ユニットに比べ第1の発光ユ
ニットの含まれる発光材料の寿命が短いとして説明する。
【0080】
つまり、発光開始時において、第1の発光素子311は白色発光するように形成され、
第2の発光素子321は第1の発光ユニットと同じ発光色が得られるように形成されてい
る。
【0081】
本実施の形態で示す照明装置は、発光開始時は、第1の発光素子311の発光のみで、
目的とする白色の発光が実現できる(図3(A))。しかし、時間経過に伴い、第1の発
光素子311の発光色および輝度に変化が生じる。第1の発光素子が有する第1の発光ユ
ニットに含まれる発光材料の寿命が短い場合、第1の発光素子の発光色は、第2の発光ユ
ニットに含まれる発光材料からの発光色および第3の発光ユニットに含まれる発光材料の
発光色を足しあわせた色に近づいていく。つまり、第1の発光素子の発光色は、発光開始
時の第1の発光色から第2の発光色へ変化してしまう。また、第1の発光素子の輝度も発
光開始時の第1の輝度から第2の輝度へ変化してしまう。
【0082】
そこで、第1の発光素子311の発光色および輝度の変化に伴い、第2の発光素子32
1の発光を強めていく。第2の発光色の補色となる色、つまり、第1の発光ユニットと同
じ発光色が得られる第2の発光素子の発光を強めていき、一つの分割された発光領域の発
光色を白色に保つように発光の強さを調整していく(図3(B))。
【0083】
第1の発光素子311および第2の発光素子321の輝度の制御は、それぞれ第1の制
御手段331、第2の制御手段341を用いて行う。第1の制御手段331および第2の
制御手段341は、あらかじめ測定しておいた発光素子の時間経過による劣化特性または
モニター素子の劣化特性に基づき、発光素子の発光の強さ、つまり輝度を制御している。
【0084】
本発明の照明装置で用いるモニター素子は、第1の発光素子311が有する発光ユニッ
トのうち、寿命の長い発光ユニットに含まれる発光材料と同じ発光材料が含んでいる。つ
まり、本実施の形態では、第2の発光ユニットおよび第3の発光ユニットと同じ発光材料
を含んでいる。
【0085】
発光開始時の第1の発光素子の輝度をLtotal(0)、t時間後の第1の発光素子
の輝度をLtotal(t)、モニター素子の発光開始時とt時間後の輝度の変化量をΔ
mon、第2の発光素子のt時間後の輝度をΔLとすると、式(1)に従うように第
2の発光素子のt時間後の輝度を調整する。
【0086】
【数4】

【0087】
上記式(1)に従うように第2の発光素子のt時間後の輝度を調整することにより、分
割された発光領域の発光色の変化および輝度の変化を抑制することができる。そのため、
目的の発光色が得られる時間が長くなり、結果として、長寿命の照明装置を得ることがで
きる。
【0088】
なお、第2の発光素子を、第1の発光素子に含まれる第1の発光ユニットと全て同じ材
料を用いて形成する場合、工程数を増加させることなく本発明の照明装置を作製すること
ができる。
【0089】
また、モニター素子を、第1の発光素子に含まれる第2の発光ユニットおよび第3の発
光ユニットと全て同じ材料を用いて形成する場合、工程数を増加させることなく本発明の
照明装置を作製することができる。
【0090】
よって、工程数を増加させることなく、長寿命の照明装置を得ることができる。
【0091】
また、モニター素子として寿命の長い発光材料を用いることにより、輝度の制御の誤差
を少なくすることができる。寿命の短い発光材料を用いると、時間に対する輝度の変化が
大きく、そのため誤差も大きくなってしまう。
【0092】
また、モニター素子を設ける場所は、パネルの周辺部であり、外部からの影響を受けや
すい。具体的には、シール材を透過する水分等にさらされやすい環境にあるため、劣化し
にくい素子であることが望まれている。本発明で用いるモニター素子は、寿命の長い発光
材料を用いているため、劣化しにくい。よって、本発明で用いるモニター素子は、優れた
特性を備えている。
【0093】
なお、各発光ユニットの膜厚は同じであっても、異なっていてもよい。
【0094】
(実施の形態6)
本実施の形態では、3つの発光ユニットを有する積層型発光素子を用いた照明装置につ
いて図4を用いて説明する。3つの発光ユニットを有する積層型発光素子においても、2
つの発光ユニットを有する積層型発光素子の場合と同様に、各発光素子の発光を制御する
ことで、時間の経過により生じる発光色の変化を抑制することが可能である。なお、本実
施の形態では、白色発光する場合について説明するが、白色発光以外にも本発明を適用す
ることは可能である。
【0095】
第1の発光素子411は、第1の発光ユニット451、第2の発光ユニット452、第
3の発光ユニット453を有し、それぞれの発光ユニットは、それぞれ異なる発光材料を
含んでいる。例えば、第1の発光ユニット451を青色とし、第2の発光ユニット452
を緑色とし、第3の発光ユニット453を赤色とし、光学設計により膜厚を最適化するこ
とで白色発光が可能となる。
【0096】
第1の発光素子が有する、第1の発光ユニットに含まれる発光材料および第2の発光ユ
ニットに含まれる発光材料は、第3の発光ユニットに含まれる発光材料に比べ劣化しやす
いとして説明する。
【0097】
第2の発光素子421は、第1の発光素子が時間経過により劣化した後の補色を発光す
る発光素子である。1つの発光ユニットを有する発光素子であってもよいし、2つの発光
ユニットを有する積層型発光素子であってもよい。本実施の形態では、第2の発光素子は
1つの発光ユニット461を有する発光素子の場合について説明する。
【0098】
つまり、発光開始時において、第1の発光素子411は白色発光するように形成され、
第2の発光素子421は、劣化後の第1の発光素子の発光色の補色を発光するように形成
されている。例えば、第1の発光素子において、青色発光する発光材料と緑色発光する発
光材料の寿命が短い場合、第2の発光素子は、水色発光する発光材料を含むように形成す
る。
【0099】
本実施の形態で示す照明装置は、発光開始時は、第1の発光素子411の発光のみで、
目的とする白色の発光が実現できる(図4(A))。しかし、時間経過に伴い、第1の発
光素子411の発光色および輝度に変化が生じる。第1の発光素子は、第1の発光ユニッ
トに含まれる発光材料および第2の発光ユニット含まれる発光材料の寿命が、第3の発光
ユニットに含まれる発光材料に比べ短いため、時間が経過するにつれ、第1の発光素子の
発光色は、第3の発光ユニットの発光色に近づいていく。つまり、第1の発光素子の発光
色は、発光開始時の第1の発光色から第2の発光色へ変化してしまう。また、第1の発光
素子の輝度も発光開始時の第1の輝度から第2の輝度へ変化してしまう。
【0100】
そこで、第1の発光素子411の発光色および輝度の変化に伴い、第2の発光素子42
1の発光を強めていく。つまり、経時変化後の第1の発光素子の発光色(第2の発光色)
の補色を発光する第2の発光素子の発光を強めていき、分割された発光領域の発光色を白
色に保つように発光の強さを調整していく(図4(B))。
【0101】
第1の発光素子および第2の発光素子の強さの制御は、それぞれ第1の制御手段、第2
の制御手段を用いて行う。第1の制御手段および第2の制御手段は、あらかじめ測定して
おいた発光素子の時間経過による劣化特性またはモニター素子の劣化特性に基づき、発光
素子の発光の強さ、つまり輝度を制御している。
【0102】
本発明の照明装置で用いるモニター素子は、第1の発光素子が有する発光ユニットのう
ち、寿命の長い発光ユニットに含まれる発光材料と同じ発光材料が含んでいる。つまり、
本実施の形態では、第3の発光ユニットと同じ発光材料を含んでいる。
【0103】
発光開始時の第1の発光素子の輝度をLtotal(0)、t時間後の第1の発光素子
の輝度をLtotal(t)、モニター素子の発光開始時とt時間後の輝度の変化量をΔ
mon、第2の発光素子のt時間後の輝度をΔLとすると、式(1)に従うように第
2の発光素子のt時間後の輝度を調整する。
【0104】
【数5】

【0105】
上記式(1)に従うように第2の発光素子のt時間後の輝度を調整することにより、分
割された発光領域の発光色の変化および輝度の変化を抑制することができる。そのため、
目的の発光色が得られる時間が長くなり、結果として、長寿命の照明装置を得ることがで
きる。
【0106】
また、モニター素子として寿命の長い発光材料を用いることにより、輝度の制御の誤差
を少なくすることができる。寿命の短い発光材料を用いると、時間に対する輝度の変化が
大きく、そのため誤差も大きくなってしまう。
【0107】
また、モニター素子を設ける場所は、パネルの周辺部であり、外部からの影響を受けや
すい。具体的には、シール材を透過する水分等にさらされやすい環境にあるため、劣化し
にくい素子であることが望まれている。本発明で用いるモニター素子は、寿命の長い発光
材料を用いているため、劣化しにくい。よって、本発明で用いるモニター素子は、優れた
特性を備えている。
【0108】
(実施の形態7)
本実施の形態では、分割された発光領域の各発光素子に与える電流量を変化させる方法
について図12を用いて説明する。
【0109】
図12において、分割された発光領域1301は2つの発光素子を有している。各発光素
子は、第1の制御回路1302および第2の制御回路1303から入力される信号に基づ
き制御される。また、各発光素子の輝度は、第1の制御回路1302および第2の制御回
路1303から供給される電流の値によって決定される。第1の制御回路1302および
第2の制御回路1303から供給される電流の値は、モニター回路1304により算出さ
れた発光素子の経時変化の度合いにより、発光素子の与える電流量を決定する。
【0110】
各発光素子の経時変化による発光色の変化は、モニター用の発光素子を用いる、または
、発光素子の点灯時間の結果とあらかじめ測定していた発光素子の劣化特性を用いて算出
する。モニター回路1304により算出された経時変化の度合いは第1の制御回路130
2および第2の制御回路1303に入力され、各発光素子に供給される電流量が決定され
る。
【0111】
また、モニター素子を用いない構成の場合には、あらかじめ測定しておいた発光素子の時
間経過による劣化特性を記録したメモリ、および発光時間を測定するタイマーからの信号
をモニター回路1304に入力し、モニター回路1304が算出した経時変化の度合いを
第1の制御回路1302および第2の制御回路1303に入力し、各発光素子に供給され
る電流量が決定する。
【0112】
以上により、分割された発光領域内の2つの発光素子の輝度をそれぞれ独立に制御するこ
とが可能となる。
【0113】
なお、本発明の照明装置は、分割された発光領域内の複数の発光素子の輝度をそれぞれ
独立に制御することが可能であるので、分割された発光領域の発光色を維持するように発
光色を制御することが可能である。よって、発光領域全体としての発光色および輝度を維
持することが可能である。また、これまで発光色を変化させない方法について説明してき
たが、制御手段(制御回路、電源回路、モニター回路等)を用いることにより、発光色の
色調を変化させることも可能である。
【0114】
また、図12では分割された発光領域1301内に発光素子のみ示したが、発光素子の
発光を制御する制御手段として薄膜トランジスタ(TFT)が形成してあってもよい。
【0115】
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の照明装置の発光領域の構成について説明する。図6を用い
て説明する。本発明の照明装置は、発光領域が複数の分割されており、分割された発光領
域は複数の発光素子を有している。
【0116】
図6に本発明の照明装置の一態様を示す。図6に示す照明装置は、基板600上には発
光領域601、第1の回路部604、第2の回路部605が設けられている。発光領域6
01において、分割された発光領域がマトリクス状に並んでおり、一つの分割された発光
領域607には2つの発光素子が設けられている。
【0117】
図6において、各発光素子は、それぞれ第1の回路部604および第2の回路部605
に電気的に接続されている。また、各発光素子は、FPC606を介して、電源回路、モ
ニター回路等が形成されているIC608と電気的に接続している。
【0118】
第1の発光素子602および第2の発光素子603は、経時変化による発光色の変化を
抑制するように、制御手段(制御回路、電源回路、モニター回路等)によってそれぞれ独
立に輝度を制御されている。各分割された発光領域の大きさは、第1の発光素子602と
第2の発光素子603の発光色の違いが目立たないように十分小さいことが好ましい。
【0119】
なお、本実施の形態で示したように、分割された発光領域をマトリクス状に形成する場
合、パッシブマトリクス型の発光装置であってもよいし、アクティブマトリクス型の発光
装置であってもよい。また、図6では、発光領域601が形成された基板上に、第1の回
路部604および第2の回路部605が形成された照明装置を示したが、第1の回路部お
よび第2の回路部をICに形成し、実装しても良い。
【0120】
本発明の照明装置は、高輝度の発光が可能であり、長時間使用しても色ずれが少なく、
長寿命である。
【0121】
(実施の形態9)
本実施の形態では、実施の形態8に示した構成とは異なる構成の照明装置について図7
を用いて説明する。本発明の照明装置は、発光領域が複数に分割されており、分割された
発光領域は複数の発光素子を有している。
【0122】
図7に本発明の照明装置の一態様を示す。図7に示す照明装置は、基板700上には発
光領域701、第1の回路部704、第2の回路部705が設けられている。発光領域7
01において、複数の分割された発光領域がストライプ状に並んでおり、一つの分割され
た発光領域707には2つの発光素子が設けられている。
【0123】
図7において、各発光素子は、それぞれ第1の回路部704および第2の回路部705
に電気的に接続されている。また、各発光素子は、FPC706を介して、電源回路、モ
ニター回路等が形成されているIC708と電気的に接続している。
【0124】
第1の発光素子702および第2の発光素子703は、経時変化による発光色の変化を
抑制するように、制御手段(制御回路、電源回路、モニター回路等)によってそれぞれ独
立に輝度を制御されている。各分割された発光領域の大きさは、第1の発光素子702と
第2の発光素子703の発光色の違いが目立たないように十分小さいことが好ましい。
【0125】
一つの分割された発光領域707の幅は、第1の発光素子と第2の発光素子の発光色の違
いについて人の目で認識できないほど十分に小さいことが好ましい。図7に示すように分
割された発光領域が線状になっていることにより、工程の簡略化、コスト削減が実現する

【0126】
なお、図7では、発光領域701が形成された基板上に、第1の回路部704および第2
の回路部705が形成された照明装置を示したが、第1の回路部および第2の回路部をI
Cに形成し、実装しても良い。
【0127】
本発明の照明装置は、高輝度の発光が可能であり、長時間使用しても色ずれが少なく、
長寿命である。
【0128】
(実施の形態10)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一態様に相当するパネルの外観について、図1
3を用いて説明する。図13(A)は、素子基板上に形成された薄膜トランジスタ(TF
T)及び発光素子を、カバー材との間にシール材によって封止した、パネルの上面図であ
り、図13(B)は、図13(A)のA−A’における断面図に相当する。
【0129】
素子基板4001上に設けられた発光領域4002と、ゲート線駆動回路4004とを
囲むようにして、シール材4005が設けられている。また発光領域4002と、ゲート
線駆動回路4004の上にカバー材4006が設けられている。よって発光領域4002
と、ゲート線駆動回路4004とは、素子基板4001とシール材4005とカバー材4
006とによって、充填材4007と共に密封されている。また素子基板4001上のシ
ール材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、ソース線駆動回路4003
が形成されたICが実装されている。
【0130】
また素子基板4001上に設けられた発光領域4002と、ゲート線駆動回路4004
は、TFTを複数有しており、図13(B)では、発光領域4002に含まれるTFT4
010を例示している。TFT4010は非晶質半導体を用いて形成されており、TFT
4010のソース領域またはドレイン領域は、発光素子4011と電気的に接続されてい
る。
【0131】
また、別途形成されたソース線駆動回路4003と、ゲート線駆動回路4004または
発光領域4002に与えられる各種信号及び電位は、引き回し配線4014及び4015
を介して、接続端子4016から供給されている。接続端子4016、引き回し配線40
14、4015は、種々の方法により形成することができる。
【0132】
接続端子4016は、FPC(フレキシブルプリントサーキット:Flexible
Printed Circuit)4018が有する端子と、異方性導電膜4019を介
して電気的に接続されている。
【0133】
なお、素子基板4001、カバー材4006としては、ガラス、金属(代表的にはステ
ンレス)、セラミックス、プラスチックを用いることができる。プラスチックとしては、
FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF
(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたは
アクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィル
ムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0134】
但し、発光素子4011からの光の取り出し方向に位置するカバー材は透明でなければ
ならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアク
リルフィルムのような透光性を有する材料を用いる。
【0135】
また、充填材4007としては窒素やアルゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化
樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルクロライド)、アクリル
、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEV
A(エチレンビニルアセテート)を用いることができる。また、フッ化炭素等の不活性な
液体を用いてもよい。
【0136】
また充填材4007を吸湿性物質(好ましくは酸化バリウム)もしくは酸素を吸着しう
る物質にさらしておくために、カバー材4006と素子基板4001との間に、充填材4
007と共に、吸湿性物質または酸素を吸着しうる物質を設けておいても良い。吸湿性物
質または酸素を吸着しうる物質を設けることで、発光素子4011の劣化を抑制できる。
【0137】
なお図13では、ソース線駆動回路4003を別途形成し、素子基板4001に実装し
ている形態を示しているが、本発明はこの構成に限定されない。ゲート線駆動回路を別途
形成して実装しても良いし、ソース線駆動回路の一部またはゲート線駆動回路の一部のみ
を別途形成して実装しても良い。また、ソース線駆動回路、ゲート線駆動回路、コントロ
ーラ、電源回路、モニター回路等を全てICに形成し、実装しても良い。
【0138】
また、本実施の形態では非晶質半導体を用いたTFTを有する照明装置を一態様として
示したが、結晶質半導体を用いることにより、発光領域のTFTが形成された基板と同一
基板上にソース線駆動回路、ゲート線駆動回路等を形成してもよい。また、剥離したパネ
ルを貼り合わせることで大面積の照明装置を作製してもよい。
【0139】
なお、本発明の照明装置に用いるトランジスタは、有機半導体を用いたものであっても
よいし、無機半導体を用いたものであってもよい。また、非晶質半導体、微結晶半導体、
結晶質半導体等を用いたものであってもよい。
【0140】
(実施の形態11)
本実施の形態では、本発明の照明装置を用いた機器の一態様を図9〜図10を用いて説
明する。
【0141】
図9は、本発明の照明装置をバックライトとして用いた液晶表示装置の一例である。図
9に示した液晶表示装置は、筐体901、液晶層902、バックライト903、筐体90
4を有し、液晶層902は、ドライバIC905と接続されている。また、バックライト
903は、本発明の照明装置が用いられおり、端子906により、電流が供給されている

【0142】
本発明の照明装置を液晶表示装置のバックライトとして用いることにより、高輝度で長
寿命のバックライトが得られるので、表示装置としての品質が向上する。また、本発明の
照明装置は、面発光の照明装置であり大面積化も可能であるため、バックライトの大面積
化が可能であり、液晶表示装置の大面積化も可能になる。さらに、発光素子は薄型で低消
費電力であるため、表示装置の薄型化、低消費電力化も可能となる。
【0143】
図10(A)は、本発明の照明装置を室内の照明として用いたものである。本発明の照
明装置は、本発明の照明装置は高輝度であるため、室内をより明るく照らすことが可能で
ある。また、本発明の照明装置は長寿命であるため、照明装置の交換の回数を減らすこと
ができる。また、本発明の照明装置は、面発光の照明装置であり、大面積化も可能である
ため、例えば、天井全面に本発明の照明装置を用いることもできる。また、天井に限らず
、壁、床や柱等にも本発明の照明装置を用いることができる。さらに、可撓性を有する基
板を用いて本発明の照明装置を作製することにより、薄型で可撓性を有する照明装置を得
ることができる。そのため、曲面に設置することも可能である。また、室内に限らず、室
外で使用することも可能であり、外灯として、建物の壁等に設置することもできる。
【0144】
図10(B)は、本発明の照明装置を、トンネル内の照明として用いたものである。本
発明の照明装置は高輝度であるため、トンネル内をより明るく照らすことが可能である。
また、本発明の照明装置は長寿命であるため、照明装置の交換の回数を減らすことができ
、メンテナンスにかかる費用を低減することができる。また、可撓性を有する基板を用い
て本発明の照明装置を作製することにより、薄型で可撓性を有する照明装置を得ることも
できる。そのため、トンネル内の壁の曲面に沿って設置することが可能である。
【0145】
図10(C)は、本発明の照明装置をインテリア用の照明として用いた一例である。本
発明の照明装置は高輝度であるため、周囲をより明るく照らすことが可能である。また、
本発明の照明装置は長寿命であるため、照明装置の交換の回数を減らすことができる。ま
た、可撓性を有する基板を用いて本発明の照明装置を作製することにより、薄型で可撓性
を有する照明装置を得ることができる。また、本発明の照明装置は、面発光であるため、
図10(C)のように、自由な形状に加工することが可能である。
【0146】
また、本発明の照明装置は、写真を撮影する際の照明として用いることもできる。写真
を撮影する場合は、大面積で高輝度の光で被写体を照らすことにより、自然光で被写体を
照らした場合と同様な写真を撮ることができる。
【0147】
図11(A)は、カーテンの形状をした照明装置である。可撓性を有する基板を用いて
本発明の照明装置を作製することにより、薄型で可撓性を有する照明装置を得ることがで
きる。日中は、カーテン形状の照明装置を束ねておくことで外部の光を室内に取り込むこ
とができる。夜は、カーテン形状の照明装置を広げることにより、外部から光を取り込む
のと同様に、室内を照らすことができる。本発明の照明装置は高輝度であるため、室内を
より明るく照らすことが可能である。また、本発明の照明装置は長寿命であるため、照明
装置の交換の回数を減らすことができる。
【0148】
図11(B)は、本発明の照明装置を一部に用いた衣料である。可撓性を有する基板を
用いて本発明の照明装置を作製することにより、薄型で可撓性を有する照明装置を得るこ
とができる。電源としては、太陽電池を用いてもよいし、バッテリーを備え付けてもよい
。本発明の照明装置を一部に用いた衣料を着用することにより、夜間、外を歩いていると
きなど、周りに自分の存在を認識させることができる。そのため、交通事故等を防ぐこと
ができる。なお、衣料に限らず、バッグや帽子等の衣料雑貨等に本発明の照明装置を用い
ることが可能である。本発明の照明装置は高輝度であるため、より遠くにいる人間に自分
の存在を認識させることが可能である。また、本発明の照明装置は長寿命であるため、照
明装置の交換の回数を減らすことができる。
【符号の説明】
【0149】
111 第1の発光素子
121 第2の発光素子
131 第1の制御手段
141 第2の制御手段
151 第1の発光ユニット
152 第2の発光ユニット
161 発光ユニット
211 第1の発光素子
221 第2の発光素子
231 第1の制御手段
241 第2の制御手段
251 第1の発光ユニット
252 第2の発光ユニット
261 第1の発光ユニット
262 第2の発光ユニット
311 第1の発光素子
321 第2の発光素子
331 第1の制御手段
341 第2の制御手段
351 第1の発光ユニット
352 第2の発光ユニット
353 第3の発光ユニット
361 発光ユニット
411 第1の発光素子
421 第2の発光素子
451 第1の発光ユニット
452 第2の発光ユニット
453 第3の発光ユニット
461 発光ユニット
500 基板
501 第1の電極
502 第2の電極
511 第1の発光ユニット
512 第2の発光ユニット
521 電荷発生層
600 基板
601 発光領域
602 第1の発光素子
603 第2の発光素子
604 第1の回路部
605 第2の回路部
606 FPC
607 分割された発光領域
608 IC
700 基板
701 発光領域
702 第1の発光素子
703 第2の発光素子
704 第1の回路部
705 第2の回路部
706 FPC
707 分割された発光領域
708 IC
901 筐体
902 液晶層
903 バックライト
904 筐体
905 ドライバIC
906 端子
1301 分割された発光領域
1302 第1の制御回路
1303 第2の制御回路
1304 モニター回路
4001 素子基板
4002 発光領域
4003 ソース線駆動回路
4004 ゲート線駆動回路
4005 シール材
4006 カバー材
4007 充填材
4010 TFT
4011 発光素子
4014 配線
4016 接続端子
4018 FPC
4019 異方性導電膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の発光素子と、第2の発光素子と、を対として有し、
前記第1の発光素子は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間の複数の発光層と、を有し、
前記第2の発光素子は、第3の電極と、第4の電極と、前記第3の電極と前記第4の電極との間の1つの発光層と、を有し、
前記第1の発光素子は、第1の発光色を発光する機能を有し、
前記第2の発光素子は、第2の発光色を発光する機能を有し、
前記第2の発光色は、前記第1の発光色に対する補色であることを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−48097(P2013−48097A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−211714(P2012−211714)
【出願日】平成24年9月26日(2012.9.26)
【分割の表示】特願2011−168964(P2011−168964)の分割
【原出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】