説明

熱交換器内のファウリングの検出及び/又は測定のための方法及び装置

本発明は、熱交換器内のファウリングを検出及び/又は測定するための方法に関する。本方法によって、この熱交換器の壁(P)上に設置される抵抗器(R)の抵抗値(R1、R2)が、2つの異なる時点で測定され、これらの2つの時点で測定された値の関数に対応する測定値(R2:R1)が求められる。本方法は、抵抗器(R)が、それぞれが所定の持続時間にわたって保持される2つの電力レベル(P1、P2)を相次いで受け、第1の電力レベル(P1)が第2の電力レベル(P2)よりも低く、2つの抵抗値(R1、R2)の測定がそれぞれ、これらの2つの電力レベルを加えている間に実行されることを特徴とする。また、本発明は、熱交換器内のファウリングを検出及び/又は測定するための装置にも関し、本装置は、この熱交換器の壁(P)上に配置される抵抗器(R)と、この抵抗器(R)に一定の電力を送達する手段(16)と、処理手段(17)とを備え、これらの種々の手段が、本発明による方法を実施することができることを特徴とする。最後に、本発明は、上記方法又は上記装置の利用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱交換器内のファウリングの検出及び/又は測定に関連する。
【背景技術】
【0002】
熱交換器内のファウリングの問題は、産業界において重要性を増している問題である。このファウリングを低減するために、数多くの研究が行われてきたが、現時点では大きく前進するには至っていない。
【0003】
大きく2種類の産業上の利用によって、大きな問題が特に示されている。
【0004】
第1の種類は農業食品産業であり、農業食品産業では、ファウリングを低減すること又はファウリングをより良好に管理することによって、作業時間が低減され、そして、それ故生産性が向上することになる。例えば、2回の清掃サイクル間での2時間の短縮は、最低でも10%の生産性の向上に相当する。さらに、ファウリングの減少は、洗浄剤及び他のメンテナンス製品の消費量の減少に繋がる。最後に、ファウリングのより良好な管理は、より良好な工程管理を意味し、それ故、優れた製品品質を意味する。
【0005】
第2の種類の利用は、特に化学工業ための、石油化学工業のための、そしてエネルギー生成(火力発電所及び原子力発電所)での工業用冷却である。これらのシステムの出力定格は実際に非常に高く、このことは、能力が低下することによって、生産量に直接の影響が及ぼされることを意味する。また、ファウリングは、熱交換容量の低下を必然的に引き起こし、それ故、これらのシステムにおいて過熱が起こる潜在的危険性を生じる。このことは、特に、極度に暑い天候の時期における原子力発電所の冷却の場合に当てはまる。
【0006】
これらの2つの例の利用種類は、制限するものでないことは明らかであり、ファウリングの検出及び/又は測定が、他の産業界においてもおそらく不可欠であることは明らかである。
【0007】
それ故、本発明は全てのタイプの産業に当てはまる。
【0008】
包括的な目的は、任意のタイプの交換器内のファウリングを検出及び/又は測定するための解決策を提案することである。
【0009】
熱交換器内で起こり得るファウリングを検出できるようにすることを目的とする数多くの技法が既知である。
【0010】
大部分の既存の装置は、壁面熱流束(parietal heat flux)を測定すること、及び壁面熱流束の時間的な値の変動を観測することに基づいており、これらの装置は、多かれ少なかれある程度、測定プローブで生じるファウリングと相関し得る。
【0011】
例えば、アクティブプローブが開発されたが、アクティブプローブは、電気抵抗及び温度測定値を一緒に用いて、自然に伝わる流れにわたり生じる局所熱交換係数の変化を求める。
【0012】
特許文献1は、燃焼容器内の熱交換器のファウリングをモニタリングするための方法を特に提案している。
【0013】
この特許出願において記載される方法によれば、熱交換器の壁管によって形成される回路網(network)の抵抗値が評価される。この目的を果たすために、その回路網は1つ以上の所与の電気信号が与えられる。こうして計算された抵抗値そのものが、それより前の基準時間において同じ回路上で決定された公称抵抗値と比較される。得られた抵抗値は、例えば、閾値と比較され、その閾値以上では、ファウリングが存在すると見なされる。
【0014】
しかしながら、この特許文献1において提案される解決策は、原子炉が、所与の流量及び所与の温度において、詳細には、基準抵抗値が測定されたときの原子炉の流量及び運転温度において運転しているときにしか使用することができない、という短所がある。
【0015】
この短所のために、この解決策は、かなりの数の用途にとってあまり適していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】国際公開第01/94876号
【発明の概要】
【0017】
本発明の目的は、熱交換器が受ける条件の変化、特に流量及び温度条件の変化とは無関係に実施することができる、熱交換器内のファウリングを検出及び/又は測定するための解決策を提案することである。
【0018】
さらなる目的は、簡単であり且つ非侵入的である(non-intrusive)、ファウリングを検出及び/又は測定するための解決策を提案することである。
【0019】
この目的を果たすために、本発明は、熱交換器内のファウリングを検出及び/又は測定するための方法を提案し、本方法では、この交換器の壁上に配置される抵抗器の抵抗値が2つの異なる時点で測定され、これらの2つの時点で測定された測定抵抗値の関数に対応する測定値が求められる。本方法は、抵抗器が、それぞれが所定の持続時間にわたって保持される2つの電力レベルを相次いで受け、第1の電力レベルが第2の電力レベルよりも低く、2つの抵抗値の測定がそれぞれ、これらの2つの電力レベルが加えられている時点で行われることを特徴とする。
【0020】
詳細には、第1の電力レベルは、第1の電力レベルを加える時間にわたって、ジュール効果によって引き起こされる熱流が交換器表面に影響を及ぼすが、もし存在する場合であってもファウリング層には影響を及ぼさないように選択することができる。
【0021】
第2の電力レベルは、ジュール効果によって引き起こされる熱流が、交換器と、もしファウリング堆積物が存在する場合には、そのような堆積物との両方に影響を及ぼすように選択することができる。
【0022】
また、本発明は、熱交換器内のファウリングを検出及び/又は測定するための装置も提案し、本装置は、この交換器の壁上に配置される抵抗器と、上記抵抗器Rに一定の電力を供給する手段と、処理手段とを備え、これらの種々の手段が、上記の方法を実施することができることを特徴とする。
【0023】
最後に、本発明は、農業食品産業又は工業的な熱利用でのファウリングの検出及び/又は測定のための、本方法又は本装置の利用にも関連する。
【0024】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の説明からさらに明らかになるであろう。その説明は、単なる例示であって、限定するものではなく、添付の図面と共に読まれるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態のうちの1つの起こりうる形態に従う、表面抵抗器を備え付けられ且つファウリングが生じている(fouled)熱交換器プレートを示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に従う、処理の種々のステップを示すブロック図である。
【図3A】検出装置において用いられる表面抵抗器に注入される電力の時間曲線の一例を示す図である。
【図3B】プレートにファウリングが生じていない場合の対応する抵抗値の時間曲線の図である。
【図3C】プレートにファウリングが生じている場合の対応する抵抗値の時間曲線の図である。
【図4】提案される方法を実施するために用いることができる表面抵抗器の一例を示す概略図である。
【図5】可能性のある種々の抵抗器材料に関する、温度の関数としての抵抗の変化の種々の傾向を示す図である。
【図6】ファウリング測定装置の一例を示すブロック図である。
【図7】上記装置のための収集及び供給電子回路の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、時間が経過してファウリング堆積物Eが生じた交換器プレートPを示している。
【0027】
この交換器は、任意のタイプのものであってよく、特に、液体/気体、気体/気体若しくは液体/液体の内部対流交換器又は外部対流交換器であってよい。
【0028】
正温度係数又は負温度係数を有する表面電気抵抗器Rが、このプレートPによって形成される交換壁に沿って配置されている。その交換器は、プレート式交換器でなくてもよいのは明らかであり、チューブ式交換器であってもよく、このとき抵抗器は1つ以上の管に沿って配置される。
【0029】
図2に示されるように、この表面電気抵抗器は、相次いで2つの電力レベルP1及びP2が与えられ、これらの2つのレベルの電力が加えられているときの抵抗器Rの値R1及びR2が求められる(ステップ1及び2)。
【0030】
電力P1は、次のようなレベルで選択される。つまり、選択されるレベルは、(約10分の数℃の)抵抗器Rの有意な加熱を引き起こすのに十分なものではあるが、同時に、ジュール効果によって引き起こされる局所的な熱流が、上記電力P1が抵抗器Rに加えられている時間全体を通じて、交換器のプレートP(又は管)にのみ影響を及ぼし、堆積物Eには影響を及ぼさないほど十分に低いものであり、このとき、弱い熱は堆積物のところまで拡散できないほどである。実際のところ、この電力レベルでは、対流現象は壁に限定される。
【0031】
電力P2は、より大きいものであり、そして、ジュール効果によって引き起こされる局所的な熱流が、プレートP(又は管[複数可])、及び存在する場合には堆積物Eの両方に影響を及ぼすように選択される。
【0032】
図3Aは、抵抗器Rに加えられる電力の時間曲線を示しており、この電力は時刻T1と時刻T2との間ではレベルP1にあり、その後、時刻T2以降に、より高いレベルP2に変化する。
【0033】
電力P1は典型的な場合では、10分の数ワット(0.1ワットから1ワット、主として0.2ワットと0.8ワットとの間)であるのに対して、電力P2は典型的な場合では、数ワット(1ワットから10ワット、例えば、2ワットと6ワットとの間)である。
【0034】
電力P1が加えられている時刻T2と時刻T1との間の期間は、典型的な場合では数十秒であり、電力P2は典型的な場合では、数百秒の持続時間にわたって加えられる。
【0035】
動作条件の安定性を確保すると共に、電力P1及びP2の印加終了時点で安定した熱計画(heat schedule)に達するために、これらの持続時間及びその継起は、同じ単位時間内にとどまるように選択される、そして、この安定した熱計画の達成は、当業者の能力の範囲内の容易なものである。
【0036】
ジュール効果によって引き起こされる熱流がプレートPだけに限られた影響を及ぼすように、低い値の電力P1が加えられることによっては、抵抗器Rの値R1は、堆積物EによりプレートPにファウリングが生じていてもいなくても、動作条件に依存するだけである。一方、より高いP2レベルが加えられる間は、この抵抗器Rの値R2は、動作条件、及びプレートPにファウリングが生じているか否か(図3B及び図3C)ということの両方に依存する。
【0037】
抵抗器Rの値R1及びR2が求められれば、これらの2つの値の関数が求められ、典型的な場合には、その関数は一方から他方の減算である(ステップ3)。抵抗器Rを通り抜ける熱流は、壁における対流熱交換の影響を受け、それ故、対象とする(under consideration)表面のファウリングのレベル及び動作条件に依存するので、上述のようにして得られた抵抗の関数値は、上記表面のファウリングのレベルに特有の値を形成する。さらに、この関数値は、上記表面を取り囲む条件によって、そして、特に流量変化又は温度変化という条件によって影響を受けないという利点を有している。
【0038】
その後、上述のようにして計算されたR1及びR2のこの関数値は、後処理(ステップ4)、例えば、時間の経過と共にモニタリングし、フィルタリングし、そして、閾値と比較するための後処理の対象となる。
【0039】
理解されているように、上述で提案された方法による測定は非侵入的である(なぜなら、上記測定は、ファウリングのエリアから離れた位置であり、ファウリングの動態[dynamics]を乱さないためである)。上記測定は抵抗器によって占有される表面全体を統合するので全体的である。上記測定は、多様性に富む形状及び寸法に合わせることができる。
【0040】
高感度の表面素子によって形成される検出素子は、金属電気回路10であり、金属電気回路10は、例えば、いくらかの可撓性を与える薄さの誘電体基板11(例えば、ポリイミド)上に配置され、それ故、大部分の任意のタイプの基板に合わせるのが容易なものである。この検出素子10は自由な形状からなる。検出素子10は、数平方ミリメートル又は数平方センチメートルの平坦な感度領域にわたって延在し、この領域の大きさは、サンプルの大きさ、又は試験されるべき領域の大きさに依拠する。
【0041】
図4は、この検出素子のための取り得る構成の一例を与えている。検出素子は、正方形のパッチ(patch)(一辺の幅L1=40mm)を含み、パッチの上にコイル形の回路12が堆積されている。そのパッチは、外部電源に接続されることを目的とする2本のトレース(trace)13と、トレース13に対して平行に配置され且つこの検出素子10への供給電圧も測定できるようにする別の2つのトレース14とによって電力が供給される。
【0042】
この抵抗器にとって他の形状も可能であることは明らかであり、その形状は矩形、長円形、円形とすることもでき、さらに複雑な形状からなることもできる。
【0043】
この抵抗器は、対象とする交換器と熱接触するように、ファウリングが生じる側面のできる限り近くに、位置決めされなければならない。コイル形の回路は、例えば、交換器の表面上に直接堆積させることもできる。
【0044】
堆積される回路は、ニッケル、プラチナ若しくは銅とすることができるか、又はこれらの金属を含む任意の合金とすることができる。なぜなら、3つの金属は全て、高い温度係数(K1)をもつという特性を有するからである。良好な熱電係数、すなわち、回路の温度に比例する良好な抵抗変化を有するなら、他のタイプの金属を用いることもできる。
【0045】
銅、ニッケル合金、純粋なニッケル又はプラチナの場合の、温度の関数としてのこのオーム抵抗変化の曲線が、図5において与えられている。
【0046】
さらなる変形形態として、抵抗器Rは、最終的な基板(交換器壁)上にセリグラフィ(serigraphy)によって直接形成することができる。このシステムは、さらに侵入性が低く、高温で動作できるようになる。
【0047】
図6に示されるように、加熱表面抵抗器10によって形成される検出素子10は、4線ケーブル(ワイヤ13及び14)を介して、供給及び収集モジュール16に電気的に接続される。
【0048】
この電子モジュール16は、レベルP1においても、レベルP2においても、リアルタイムに且つ経時的に一定の電力損(dissipated power)を保持することによって、可変抵抗プローブ10に電源を供給する。この目的を果たすために、そのモジュールは、ワイヤ14の端子において電圧Uをリアルタイムに変更し、それによって、電圧と強度とを乗算した積が一定のままであるようにする。
【0049】
この目的を果たすために、例えばUSBケーブルを介して、モジュール16と直列に接続されるマイクロコンピューター1が用いられ、マイクロコンピューター1は、電圧と強度との積を永続的に解析すると共に、この積を初期設定された点に概ね調整する。設定される電力は、可変であり、非常に小さな値から(10分の数ワットから数ワットに)変動する。電力P1が低いことによって、著しい発熱を生じることなく、抵抗器を測定できるようになる(サーミスタ等、PT100、PT1000の原理)。高い電力P2は、プローブのオーム抵抗の著しい変化を伴う発熱を引き起こす。
【0050】
これらの2つの測定から、コンピューターは、堆積物の厚みに相関付けられる、R2及びR1の関数値を推定する。
【0051】
この目的を果たすために、電子モジュール16は、U及びIの大きさの変化をリアルタイムにコンピューター17に転送できるようにするデジタル出力を有し、コンピューター17はオーム抵抗の値(UのIに対する比)を求める。1つの変形形態として、コンピューター17は、電子モジュール内に組み込まれ、抵抗及びその差の値を直接計算するマイクロコンピューターとすることができる。
【0052】
その電子モジュールの特性は、例えば、以下の通りである。
−最大電圧24Vdc、最大電流2Adc。
−その抵抗が3オームと50オームとの間で変化するプローブの場合に、0.2Wから10Wの範囲で0.01Wずつ調整可能な電力。
−18ビットの分解能及び1%よりも良好な精度を有する電流/電圧の測定。
−抵抗器の4線接続。
−1%よりも良好な電力調整。
−サンプリング速度10Pts/s。
【0053】
コンピューター17は、デジタルファイル形式でリアルタイムにデータを収集し、このデータに関する後処理を実行して、ファウリング状態を特定する。この処理は、例えば、電気抵抗器Rの差の値の変化を解析することを含む場合があり、その値は、堆積物が形成される限り増加する。
【0054】
コンピューター17内に組み込まれるデータ収集及び電力調整モジュールの実施形態の一例が図7に示されている。コンピューター17は、マイクロコンピューターであり、2つのアナログ/デジタルコンバータ18から、表面抵抗器Rにおいて測定された電圧U及び強度Iの値を受信する。注入される電力をレベルP1又はレベルP2に保持するために、このコンピューター17は、デジタル/アナログコンバータ及び増幅器Aを介して、表面抵抗器Rに、印加されるべき電圧を送る。
【0055】
そのコンピューターは、例えば、RS232タイプのリンク20を介して、外部処理手段(図示せず)にも接続される。オプションで、インターフェース手段21がローカルに設けられ、例えば、モジュールによって計算された測定値を表示できるようにする。
【0056】
上記の技法は、数多くの利点を有している。この技法は、コンパクトにすることができ且つ容易に組み込まれる、著しく簡単な電子回路しか必要としない。
【0057】
また、上記技法は製造コストも低い。
【0058】
さらに、上記技法は、極めてロバスト性及び信頼性があると同時に、任意の形及び任意の大きさの熱交換器に容易に合わせられる。
【0059】
さらに、上記技法は、点測定ではなく、交換器内の測定手段を備えた表面全体に対するファウリングを全体的に測定できるようになり、完全に非侵入的でありながら、経時的なモニタリングを提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器内のファウリングを検出及び/又は測定するための方法であって、この交換器の壁(P)上に配置される抵抗器(R)の抵抗値(R1、R2)が2つの異なる時点で測定され、前記2つの時点で測定される前記抵抗値の関数である測定値が求められる方法において、前記抵抗器(R)は、それぞれが所定の持続時間にわたって保持される2つの電力レベル(P1、P2)を相次いで受け、第1の電力レベル(PA)は第2の電力レベル(P2)よりも低く、前記2つの抵抗値(R1、R2)の測定はそれぞれ、前記2つの電力レベルを加えている間に実行されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の電力レベル(P1)は、前記第1の電力レベル(P1)を加える持続時間にわたって、ジュール効果によって引き起こされる熱流が前記交換器壁(P)に影響を及ぼすが、ファウリングの層(E)があるとしても前記ファウリングの層(E)には影響を及ぼさないように選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の電力レベル(P2)は、ジュール効果によって引き起こされる熱流が、前記交換器壁(P)に影響を及ぼし且つ前記ファウリングの堆積物(E)があるなら前記ファウリングの堆積物(E)にも影響を及ぼすように選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記抵抗値の前記関数は、前記2つの電力レベルに対応する2つの相次ぐ時点で測定される抵抗値の差であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法で得られた前記測定値の差(R2−R1)がリアルタイムにモニタリングされることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記抵抗器(R)に印加される電圧(U)は、前記抵抗器が与えられる前記電力(P1、P2)が所定の時間にわたって一定のままであるように、リアルタイムに調整されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
熱交換器内のファウリングを検出及び/又は測定するための装置において、この交換器の壁(P)上に配置される抵抗器(R)と、前記抵抗器(R)に一定の電力を供給する手段(16)と、処理手段(17)とを備え、前記種々の手段は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法を実施することができることを特徴とする装置。
【請求項8】
前記抵抗器(R)は表面抵抗器であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記表面抵抗器(R)は、前記表面抵抗器(R)を前記交換器の形に合わせることができるようにする誘電体基板(11)を有することを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記表面抵抗器(R)は、コイル形の抵抗性回路(12)を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
農業食品産業又は工業的な熱利用でのファウリングの検出及び/又は測定のための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法又は請求項7〜10のいずれか一項に記載の装置の利用。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−524981(P2011−524981A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514048(P2011−514048)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057629
【国際公開番号】WO2009/153323
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(504462489)エレクトリシテ・ドゥ・フランス (25)
【出願人】(510333704)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
【住所又は居所原語表記】25, rue Leblanc, Batiment Le Ponant D, 75015 Paris, France
【Fターム(参考)】